JP4109515B2 - コントロールケーブルの端末支持装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はコントロールケーブルの端末支持装置に関する。さらに詳しくは、オートマチック・トランスミッションの操作用のプッシュプル・コントロールケーブル(以下、ATケーブルという)のエンジンルーム側の端末を、シフトレバー側に振動が伝わりにくいように支持するのに適した防振構造の端末支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、ATケーブルの端末支持装置は、エンジンルーム内のトランスミッションのステーやホルダーなどに取り付ける(図8参照)が、エンジンルーム内の振動をシフトレバー側にできるだけ伝えないようにするため、コントロールケーブルの端末を保持するケーシングキャップをゴムマウント式に取り付けている。たとえば図11に示す端末支持装置100は、導管101の端部にカシメ付けられるケーシングキャップ102と、そのケーシングキャップの一端に設けたフランジ103の周囲に取り付けた防振ゴム104と、その防振ゴム104を囲むハウジング105、106とから構成されている。ハウジング105、106は筒状の前部105に底筒状の後部106をアウトサート成型し、環状溝と環状突起との凹凸の嵌合構造を形成することにより互いに固着している。防振ゴム104の先端には、ガイドパイプ107の球面状の膨大部108を首振り自在に支持する凹部109が形成されている。ハウジングの前部105には、相手部材110に取り付けるための環状溝111が形成されている。
【0003】
しかし上記のようにハウジング105、106で防振ゴム104を拘束すると、防振ゴム104の自由な弾性変形が妨げられ、振動減衰作用が不充分になる。また、防振ゴム104を膨大部108を受ける部材に兼用する場合は、防振ゴムの硬度がある程度高くする必要があり、このことも振動減衰作用を低減させる原因となる。
【0004】
他方、ケーシングキャップと取り付ける相手部材の間に柔らかい防振ゴムを介在させると、シフトレバーの操作の切換操作の節度感が低下する。そのため、節度感を損なわない範囲でできるだけ振動をコントロールケーブルに伝えないように種々の工夫が提案されている。たとえば特開平7−91429号公報は、図12に示すような、導管101の端部にかしめ付ける筒状のアルミ合金製のケーシングキャップ(ハブ)102と、そのケーシングキャップ102の前部に首振り自在に内嵌される金属製のガイドパイプ(スリーブ)107と、ケーシングキャップ102に設けたフランジ103の後部側からフランジを経てガイドパイプ107の中央近傍まで、ケーシングキャップ102とガイドパイプ107の外周を覆うゴム部材113と、ゴム部材の外周に組み付けられるハウジング(キャップ)106とからなる防振支持装置114を開示している。
【0005】
ゴム部材113は、フランジ103の後部からフランジ103の周囲を囲む部分113aと、ケーシングキャップ102の前部からガイドパイプ107の中央部にかけて覆う筒状の部分113bとに分かれている。このものの特徴は、フランジ103の外周に軸方向に延びる鍔115を設け、その鍔と当接する部分ではゴム部材113aの厚さを薄くした点である。それによりケーブル負荷の高荷重域で大きい剛性をもたらし、変速レバーの操作感を向上させることができるとしている。
【0006】
さらにこのものはケーシングキャップ102やハウジング106がアルミ合金製であるので軽量であり、振動減衰性が低い。しかし鋼などを用いたり、ウエイトを取り付ける場合は振動減衰性が高くなる半面、近時の部品の軽量化の要請に充分に応じることができず、製造コストも高くなる。また、ゴム部材113の筒状の部分113bは、ケーシングキャップ102の周囲に生ゴムを成型した後に焼き付ける(加硫)など、部品の製造工程および組立工程が煩雑になる。
【0007】
他方、本出願人は、軽量化と組み立て易さを向上するべく、図13に示すように、前後に分割したハウジング105、106を合成樹脂製とし、防振ゴム104を前後に分割したタイプの端末装置116を提案している(特開平7−145810号公報参照)。このものは軽量で、組み立てが容易である半面、振動減衰性が低くなり、場合によっては別個にウエイトなどの防振手段を設ける必要があり、コストアップの原因になっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はウエイトを取り付けなくても振動減衰性が高く、しかも従来のものと同程度の操作感を達成することができるコントロールケーブルの端末支持装置を提供することを技術課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のコントロールケーブルの端末支持装置(請求項1)は、筒状を呈し、一端にコントロールケーブルの導管の端末を固着する導管固定部を有し、中央部にフランジを有するケーシングキャップと、そのケーシングキャップの外周に、フランジに当接するように配置されるリング状の弾性部材と、その弾性部材を、径方向周囲を拘束しないようにフランジ側に加圧保持する保持プレートとを備えており、前記弾性部材の周縁部が自然な状態でフランジから離れるように傾斜する皿バネ状の形態を呈し、組み付け状態で保持プレートにより扁平に加圧され、前記フランジが厚肉の基部と、その基部から段部を介して外向きに広がる薄肉の外周部とを備え、前記弾性部材が、ケーシングキャップに嵌合される基部と、その基部から外向きに広がる薄肉の円板部と、その円板部と段部を介して連続する前記周縁部とを備え、前記弾性部材の段部が、ケーシングキャップの段部と嵌合するものであり、前記円板部は、前記保持プレートと前記基部との間に設けられている、ことを特徴としている。
【0010】
このような端末支持装置においては、前記弾性部材がフランジの前後に一対で設けられており、前記保持プレートが、弾性部材、フランジ、弾性部材の積層構造を、それらの周囲を拘束しないように、前後から挟圧保持する第1および第2の保持プレートからなるものが好ましい(請求項2)。また、前記ケーシングキャップは前記コントロールケーブルが軸方向に貫通するものであり、前記ケーシングキャップの弾性部材が装着される部位が角柱状とされ、前記弾性部材の内面が、その部位と嵌合する形状にされているものが好ましい(請求項)。さらに前記弾性部材のフランジと当接する面の反対の外面に、保持プレートを貫通し、保持プレートに弾性部材を係止する係止突片が設けられているものが好ましい(請求項)。また、前記コントロールケーブルが、トランスミッションの操作用のコントロールケーブルであり、エンジンルーム側の端末を、シフトレバー側に振動が伝わりにくいように支持するものが好ましい(請求項5)。
【0011】
【作用および発明の効果】
本発明の端末支持装置は、弾性部材の周囲が拘束されておらず、厚さ方向にのみ加圧状態で保持されている。そのため軸方向の加圧に対し、径方向外側に弾性変形し易く、もとの弾力性を維持しながら保持することができる。そのため軸方向の振動が伝わりにくい。また径方向の振動も弾性部材の弾力性で減衰する。さらに弾性部材は定まった外径にとらわれず、相手への取り付け部近くまでのスペースを使うことにより、大きくすることができ、さらに振動減衰性を高くすることができる。したがってウエイトを用いなくても、あるいはケーシングキャップの重量を重くしなくても、振動が伝わりにくい。さらに弾性部材はフランジの表面に被せず、単に重ねるだけであるので、製造および組み立てが容易である。そして、前記弾性部材の外周部が皿バネ状の形態を呈しているので、弾性部材がその形態に基づくバネ作用を奏するので、一層振動減衰効果が高い。
そして、前記フランジが、厚肉の基部と、その基部から段部を介して外向きに広がる薄肉の外周部分とを備え、前記弾性部材が、ケーシングキャップに嵌着される基部と、その基部から外向きに広がる薄肉の円板部と、その円板部と段部を介して連続する前記周縁部とを備え、前記弾性部材の段部が、ケーシングキャップの段部と嵌合するので、組み立てが容易にな
【0012】
前記弾性部材がフランジの前後に一対で設けられ、前記保持プレートが、弾性部材、フランジ、弾性部材の積層構造を、それらの周囲を拘束しないように、前後から挟圧保持する端末支持装置(請求項2)は、軸方向の振動に対し、両方の向きについて減衰することができる。
【0014】
前記ケーシングキャップの弾性部材が装着される部位が角柱状とされ、前記弾性部材の内面が、その部位と嵌合する形状にされているもの(請求項4)は、導管に加わる捻れ方向の力を弾性部材を介して保持プレートで受けることができる。そのため導管の端部をしっかりと保持することができる。
【0015】
さらに前記弾性部材のフランジと当接する面の反対の外面に、保持プレートを貫通し、保持プレートに弾性部材を係止する係止突片が設けられているもの(請求項5)は、組み立て前の段階で弾性部材を保持プレートに保持させることができる。そのため組み立て易い。
【0016】
【発明の実施の形態】
つぎに図面を参照しながら本発明の支持装置の実施の形態を説明する。図1は本発明の支持装置の一実施形態を示す要部断面側面図、図2aおよび図2bは図1の支持装置の相手部材に取り付ける方法の実施形態を示す概略側面図、図3は図1のIII−III線断面図、図4は図1のIV−IV線断面図、図5は図1の支持装置の組み立て前の斜視図、図6はその支持装置を備えたATケーブルの全体を示す一部断面側面図、図7は本発明の支持装置の他の実施形態を示す要部断面図、図8は本発明の支持装置の実験方法を示す概略側面図、図9および図10はその実験結果を示すグラフである。
【0017】
図1に示す支持装置10は、一端にコントロールケーブルの導管11の端末を固着する導管固定部12を有し、中央部14aにフランジ13を有する筒状のケーシングキャップ14と、そのケーシングキャップの外周に、フランジ13の前後に当接するように配置されるリング状のダンパ15、16と、それらのダンパを、周囲を拘束しないようにフランジ13側に加圧保持する第1保持プレート17および第2保持プレート18とを備えている。図1では第1保持プレート17と第2保持プレート18との間に隙間が開けてあるが、図2aに示すように、相手部材19への取り付け時には、ボルト20によって締結されるので密着し、ダンパ15、16を加圧保持する。
【0018】
なお図1には、ケーシングキャップ14の先端側に収容される公知のガイドパイプ21、コントロールケーブルの内索22、ロッド(図6の符号51参照)を保護する蛇腹ブーツ24を合わせて示している。また、図2bに示すように、取り付ける相手部材19の形状によっては、第2保持プレート18を別個の取り付け用のボルト20で取り付け、保持プレート17、18同士は締結用のボルト20aおよびナット20bによって加圧力を保持する状態で締結される。
【0019】
図1に戻って、前記ケーシングキャップ14の中央部14aには、内索22が通る中心孔26が軸心に沿って貫通している。中央部14aの表面は、フランジ13を除く部分、すなわちダンパ15が嵌着される部分で断面六角形状にされている(図3および図5参照)。それによりダンパ15、16の回転を防止することができる。中央部14aの両端外周には、ダンパ15、16の抜け止めのための環状のストッパ27が設けられている。フランジ13は外周部分13aが薄肉にされ、厚肉の基部13bとの間に段部13cが設けられている。前記導管固定部12は薄肉の筒状で、外周から中心に向かってカシメることにより導管を固定・保持する。導管11の端部は被覆が剥がされ、筒状のスペーサ28が嵌着されている。スペーサ28には環状溝29が設けられ、カシメのときの引っかかりとしている。
【0020】
ケーシングキャップ14の先端部30には、ガイドパイプ21の端部の球面状の膨大部21aを首振り自在に収容する凹部31が設けられている。さらに先端部30の端部外周には、蛇腹ブーツ24の端部を係止するための環状の係止突起32が設けられている。導管固定部12および先端部30の外径は、中央部14aのフランジ以外の部分とほぼ同じ径か、それより小さい径にしている。それによりダンパ15、16を中央部14aに装着しやすくなり、しかも弾力で隙間なく装着させることができる。ケーシングキャップ14は、たとえば亜鉛などの金属ダイキャスト製品、軟鋼、アルミニウムなどの金属の鍛造製品などが用いられる。もちろん金属棒から切削することにより製造することもできる。
【0021】
前記ダンパ15、16は、ケーシングキャップ14の中央部14aに嵌着される筒状の基部33と、その一端から外向きに拡がる薄肉の円板部34と、その外周に設けられる環状で厚肉にされた周縁部35とを備えている。基部33には、断面六角形状の貫通孔33aが形成されている(図5参照)。周縁部35と円板部34の境界には段差があり、その段差による段部35aが前記ケーシングキャップ14の段部13cと嵌合する。また、ダンパ15、16の周縁部35は、自然な状態では外周がフランジ13から離れるように傾斜した皿状の形態を呈し、それによりバネ作用が一層向上する。なお、前述のように、実際の取付状態では図1の状態から保持プレート17、18同士を当接させている。そのためダンパ15、16の周縁部35は扁平に加圧されるが、図1では自然な状態で示している。ダンパ15、16は天然ゴム、合成ゴム、合成樹脂エラストマーなど、ゴム状の高分子弾性体によって製造することができる。ゴム硬度はJISのHs40〜60程度のものが好ましく、とくにHs40〜50程度がさらに好ましい。
【0022】
周縁部35の背面側(フランジと当接する面と反対の側)には、保持プレート17、18への取り付け用の突片36が一体に突設されている。突片36の先端部37は指で引っ張るときの摘みとなる。突片36の中間部には、保持プレート17、18の背面に係止される環状の係止突起38が設けられている。この実施形態では、突片36は中心を挟んで互いに反対側に一対で設けられている。突片36の本数にはとくに制限はないが、安定性および取り扱い易さから、1〜3本程度、とくに2本が好ましい。
【0023】
前記保持プレート17、18は、図1の左側に示す立体的な第1保持プレート17と、ほぼ平坦な第2保持プレート18とからなる。第1保持プレート17は、図3および図5に示すように、ダンパの基部33を通す開口40と、その開口40を挟んで両側に対称に配置される、前記ダンパの突片36を嵌入してダンパ15を保持するための保持孔41とを有する。さらに第1保持プレート17の右上および左側には、第2プレート18との間に間隔を開けて取り付けるための脚部42、43が設けられており、脚部の先端は外向きに拡げられて第2プレート18に取り付けるための取り付け片44としている。取り付け片44には、それぞれボルト孔39が設けられている。なお、脚部42、43の高さを変えることにより、第1保持プレート17と第2保持プレート18によるダンパ15、16の締め付け力を調節することができる。
【0024】
第2保持プレート18には、図4および図5に示すように、第1保持プレート17と同様の開口40と、保持孔41と、ボルト孔39が設けられている。第1保持プレート17、第2保持プレート18は、鋼板などの金属からプレス加工によって製造することができる。
【0025】
上記のように構成される端末構造10は、ケーシングキャップ14の中央部14aの周囲にダンパ15、16を装着し、第1保持プレート17および第2保持プレート18をダンパ15、16の基部33の周囲に装着して、周縁部35をフランジ13に押圧し、突片36を保持孔41に嵌入させることにより、図1のように組み立てることができる。図2bの場合は、さらに第1保持プレート17の取り付け片44と第2保持プレート18とをボルト19およびナット20で締結する。このように組み立てた端末支持装置10は、ケーシングキャップ14の導管固定部14aにコントロールケーブルの導管11をカシメ付けることにより、コントロールケーブルに取り付ける。なお、端末支持装置10を組み立てる前にあらかじめケーシングキャップ14に導管をカシメ付けておくようにしてもよい。また、ダンパ15、16と保持プレート17、18は、あらかじめ突片36を保持孔41に嵌入して一体化しておくようにしてもよい。
【0026】
上記の端末支持装置10は、たとえば図6に示すようにATケーブルに取り付け、さらにトランスミッションのステーやホルダ−などに取り付けられる。図6の符号51はトランスミッションのレバーに連結されるロッドであり、内索22の端部が固着され、前記ガイドパイプ21によって摺動自在に支持されている。端末支持装置10に連結された導管11の周囲には、保護用のチューブ52が被せられている。
【0027】
そして導管11の途中は、導管の配索経路を定めるためのブラケット53および室内の防水のためのグロメット54によって支持されている。導管11の他端側は、シフトレバー側の端末支持装置55に連結されている。その導管11から出てくる内索22の他端は、シフトレバー側のロッド56に連結され、そのロッドはシフトレバー側の端末支持装置55に首振り自在に設けられるガイドパイプ57によって摺動自在に支持されている。なおこのシフトレバー側の端末支持装置55は、図11の端末支持装置100と実質的に同じものであり、ケーシングキャップ58のフランジ59を取り囲む防振ゴム60が採用され、その防振ゴム60の周囲はハウジング61によって拘束されている。
【0028】
つぎに上記のトランスミッション側の端末支持装置10の作用を説明する。まずエンジンルーム内の振動はロッド51および内索22を経由してシフトレバー側に伝達される。また、保持プレート17、18および導管11を経由して伝達される。ただし内索22は可撓性が高いので、ロッド−内索を経由する振動は減衰されやすい。そのため保持プレート−導管を経由する振動が問題である。本実施形態の端末支持装置10では、第1保持プレート17および第2保持プレート18の開口はダンパ15、16の基部33の周囲を保持しているので、その部分からの振動伝達は少ない。
【0029】
そして第1保持プレート17と第2保持プレート18は、ケーシングキャップ14のフランジ13を挟む一対のダンパ15、16を挟み付けるように保持しているので、ダンパ15、16は外側に拡がりやすく、硬く拘束されない。そのため軸方向および径方向のいずれの振動に対しても、いわばケーシングキャップ14を浮かせるように保持することができる(フローティング・サポート)。そのため第1保持プレート17および第2保持プレート18からケーシングキャップ14に対しては振動が伝わりにくい。
【0030】
つぎに図7を参照して本発明の端末支持装置の他の実施の形態を説明する。この端末支持装置62のケーシングキャップ14は、中間部14aのフランジ13が基部から外周まで同じ厚さであり、段部は有しない。また、中間部14aは円柱状で、その端部にはストッパ(図1の符号27)を設けていない。フランジ13の表面が平坦であることに合わせて、ダンパ15、16の内面側も平坦であり、フランジ13と当接する円板状の部分63は同じ厚さである。基部33の端部には第1保持プレート17、第2保持プレート18の開口40の内縁に係合する環状突起63aが設けられている。図7では明確に図示されていないが、ダンパ15、16の周縁部34は皿バネ状にされている。
【0031】
またこの実施形態では、第1保持プレート17が平坦にされ、第2保持プレート18が立体的に構成されている。ボルトおよびナットは図示していないが、第2保持プレート18の脚部の取り付け片44は、第1保持プレート17に当接された状態で示されている。他の部分については図1の端末支持装置10と実質的に同じであるので、同じ部分には同じ符号を付して説明を省略する。
【0032】
この端末支持装置62においても、ダンパ15、16の弾力性により、軸方向および径方向のいずれの振動も減衰させるフローティングサポートが達成されている。そのためシフトレバー側への振動伝達が少ない。
【0033】
図8は図7の端末支持装置を自動車のATケーブルに用いた場合の説明図である。符号64はトランスミッションに取り付くホルダーであり、符号65はレバーブラケット、符号66はシフトレバーである。図7の端末支持装置62はホルダー64に取り付けられている。それによりトランスミッションの矢印T方向(軸心方向)、B方向(左右方向)、およびH方向(上下方向)に加わる振動は、シフトレバー66側には伝わりにくい。
【0034】
前記実施形態では保持プレートはボルトとナットで締結しているが、場合によりスナップ嵌合で着脱自在に係止する構成とすることもできる。さらに保持プレートの一方または両方を合成樹脂で構成することもできる。本発明の端末支持装置は防振性が高いため、ウエイトを設ける必要は低いが、ウエイトを用いてもよい。それにより、本発明の端末支持装置のみでは防振が不充分な周波数域の振動があった場合でも、それを補うことができ、減衰性能が一層高くなる。また図1の支持装置10では、ダンパ15、16の周囲の一部が第1保持プレート17で覆われている。しかし拘束はされていないので、振動減衰性能が高い。請求項1にいう「周囲を拘束しないように」とは、このように弾性部材の一部を囲む場合も含むものである。
【0035】
【実施例】
つぎに実施例および比較例をあげて本発明の端末支持装置の効果を具体的に説明する。
[実施例]図7に示す端末支持装置62をATケーブルに取り付けた。ダンパ15、16の外径は38mm、内径は16mm、円板状の部分63の厚さは3.5mm、材料はEPDMで、ゴム硬度はHs50とした。また、保持プレートの締め付けの程度は、円板状の部分61が自然な厚さから1.3mm薄くなる程度とした。このものを図7に示すようにホルダー64に取り付け、ATケーブルの他端側はレバーブラケット65に取り付けた。この状態で端末支持装置62にT方向、B方向およびH方向に種々の振動数で所定の大きさの振動(振動加速度Gf)を加え、シフトレバー側に伝わるT方向の振動の大きさ(振動加速度Gb)を測定した。これらから振動減衰量を算出した結果を図9のグラフに示す。
【0036】
[比較例]図11に示す端末支持装置100を用いて前記と同様の実験を行った。防振ゴム104のフランジ103と当接する部分の厚さWは4mmとした。ただし外径Dは25mm、内径dは12mmとした。そして実験結果に基づいて前述と同様の振動減衰量を算出した。その結果を図10のグラフに示す。
【0037】
T方向の振動については2kHz以上の高い振動数の範囲において、実施例の減衰量が比較例よりも大幅に大きくなっている。またB方向の振動については、すべての振動数に関して実施例の方が比較例よりも大きい減衰量となっている。また、H方向の振動については、1〜2kHzの低い振動数の範囲において、実施例が比較例よりも大きい減衰量を示していることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の支持装置の一実施形態を示す要部断面側面図である。
【図2】 図2aおよび図2bは図1の支持装置の相手部材に取り付ける方法の実施形態を示す概略側面図である。
【図3】 図1のIII-III線断面図である。
【図4】 図1のIV-IV線断面図である。
【図5】 図1の支持装置の組み立て前の斜視図である。
【図6】 その支持装置を備えたATケーブルの全体を示す一部断面側面図である。
【図7】 本発明の支持装置の他の実施形態を示す要部断面側面図である。
【図8】 本発明の支持装置の実験方法を示す概略側面図である。
【図9】 その実験結果を示すグラフである。
【図10】 その実験結果を示すグラフである。
【図11】 従来の支持装置の一例を示す要部断面側面図である。
【図12】 従来の支持装置の他の例を示す要部断面側面図である。
【図13】 従来の支持装置のさらに他の例を示す要部断面側面図である。
【符号の説明】
10 端末支持装置
11 導管
12 導管固定部
13 フランジ
13a
13b 基部
13c 段部
14 ケーシングキャップ
14a 中央部
15、16 ダンパ
17 第1保持プレート
18 第2保持プレート
19 相手部材
20、20a ボルト
20b ナット
21 ガイドパイプ
21b 膨大部
22 内索
24 蛇腹ブーツ
26 中心孔
27 ストッパ
28 スペーサ
29 環状溝
30 先端部
31 凹部
32 係止突起
33 基部
34 円板部
35 周縁部
35a 段部
36 突片
40 開口
41 保持孔
42、43 脚部
44 取り付け片
46 ボルト孔
51 ロッド
52 チューブ
53、54 ブラケット
55 端末支持装置
56 ロッド
57 ガイドパイプ
58 ケーシングキャップ
59 フランジ
60 防振ゴム
61 ハウジング
62 端末支持装置
63 円板状の部分
63a 環状突起
64 ホルダー
65 レバーブラケット
66 シフトレバー

Claims (5)

  1. 筒状を呈し、一端にコントロールケーブルの導管の端末を固着する導管固定部を有し、中央部にフランジを有するケーシングキャップと、
    そのケーシングキャップの外周に、フランジに当接するように配置されるリング状の弾性部材と、
    その弾性部材を、径方向周囲を拘束しないようにフランジ側に加圧保持する保持プレートとを備えており
    前記弾性部材の周縁部が自然な状態でフランジから離れるように傾斜する皿バネ状の形態を呈し、組み付け状態で保持プレートにより扁平に加圧され、
    前記フランジが厚肉の基部と、その基部から段部を介して外向きに広がる薄肉の外周部とを備え、
    前記弾性部材が、ケーシングキャップに嵌合される基部と、その基部から外向きに広がる薄肉の円板部と、その円板部と段部を介して連続する前記周縁部とを備え、
    前記弾性部材の段部が、ケーシングキャップの段部と嵌合するものであり、
    前記円板部は、前記保持プレートと前記基部との間に設けられていることを特徴とする、コントロールケーブルの端末支持装置。
  2. 前記弾性部材がフランジの前後に一対で設けられており、前記保持プレートが、弾性部材、フランジ、弾性部材の積層構造を、それらの周囲を拘束しないように、前後から挟圧保持する第1および第2の保持プレートからなる請求項1記載の端末支持装置。
  3. 前記ケーシングキャップは前記コントロールケーブルが軸方向に貫通するものであり、
    前記ケーシングキャップの弾性部材が装着される部位が角柱状とされ、前記弾性部材の内面が、その部位と嵌合する形状にされている請求項1記載の端末支持装置。
  4. 前記弾性部材のフランジと当接する面の反対の外面に、保持プレートを貫通し、保持プレートに弾性部材を係止する係止突片が設けられている請求項1記載の端末支持装置。
  5. 前記コントロールケーブルが、トランスミッションの操作用のコントロールケーブルであり、
    エンジンルーム側の端末を、シフトレバー側に振動が伝わりにくいように支持する請求項1記載の端末支持装置。
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