JP4409464B2 - アクセルケーブル用ダンパおよびダンパ付きアクセルケーブル - Google Patents

アクセルケーブル用ダンパおよびダンパ付きアクセルケーブル Download PDF

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Description

本発明はアクセルケーブル用ダンパに関する。さらに詳しくは、自動車などにスロットルバルブ操作用のアクセルケーブルのインナーケーブルを連結する部分に用いるアクセルケーブル用ダンパと、そのアクセルケーブル用ダンパを備えたダンパ付きアクセルケーブルとに関する。
特開2000−074037 特開平09−317502 特開平05−209613 特開平08−042367 特開平08−326567 特開2000−326756 特開2004−192316
アクセルケーブル用ダンパの従来例として、図8に示すダンパ100がある。そのダンパ100は、取付部材を介してアクセルペダルに取付けられるペダル取付部101と、インナーケーブルの索端部材を係止するためのケーブル係止部102と、それらのペダル取付部101とケーブル係止部102との間に形成され、弾性変形が容易なように中央部が外側に湾曲した樽状の側壁103とからなる。前記ペダル取付部101およびケーブル係止部102には、エンジン側から延びてくるインナーケーブルを通すための貫通孔101aが形成されている。
このように成形されるダンパ100は、アクセルペダルにインナーケーブルを介して伝わるエンジン側からの振動を減衰するものである。アクセルペダルを踏み込むと、アクセルペダルがペダル取付部101側から内側に向けてダンパ100を圧縮し、側壁103が変形してペダル取付部101とケーブル係止部102が密接した後、インナーケーブルが引っ張られ、前記操作力がエンジンのスロットルバルブ側に伝達される。このように側壁103は、アクセルペダルの操作量に対して一定したインナーケーブルの操作量および負荷を与えるものである。このようなダンパ100の撓み量と荷重値のグラフを図3の破線によって示す。図3のグラフの縦軸は圧縮荷重(負荷)で、横軸はそのときの撓み量である。
その他、従来技術として、特許文献1あるいは2のようにアクセルケーブルを車体に形成された壁面にゴムなどの振動を制振する部材を介して固定するもの、また、特許文献3のようにインナーケーブルを収納するアウターケーシングを車室内外を隔てる壁面にクッションゴムを用いてフローティング支持するもの、あるいは特許文献4〜6のように、アクセルケーブルの車体側での取り付け位置に工夫を凝らしたもの、あるいは特許文献7のように可動式アクセルペダル装置に油圧ダンパを設けて路面振動に起因する入力振動を減衰させる構造としたものがある。
エンジン側からインナーケーブルにより伝達される振動は、ダンパを介してアクセルペダルまで伝達され、最終的にドライバーに伝わる。図8に示す従来のダンパ100では、ゴム硬度が高く防振性能が不十分であった。図5に示すように、一般的にゴム硬度を高くすると、動倍率も高くなり、振動の伝達率が大きくなる。一方、ゴム硬度を低くすると、動倍率も低くなり、振動の伝達率も小さくなる。なお、「動倍率」とは、動バネ定数(kd)と静バネ定数(ks)の比(kd/ks)を意味し、「動的倍率」とも呼ばれる。また、図3の破線に示すダンパの撓み量(アクセルペダルのストローク)と負荷(アクセルペダルの操作荷重)との特性を見ると、ある程度アクセルペダルを踏み込んだ領域(図3中の符号P)で、撓みが増加しているにもかかわらず荷重が減少する座屈が生ずることが分かる。その座屈領域Pが存在すると、アクセルペダルの操作フィーリングを大きく損なう。しかしながら座屈をなくすためにゴム硬度を高くすると、防振性能が低下する。逆に、防振性能を向上させるために、単純にゴム硬度を低減させると、前述の座屈特性を悪化させることになる。このように、ダンパの防振と、操作フィーリングとは相反するものである。
そこで、本発明はこのような点に鑑み、防振性能を悪化させることなく、弾性特性を大幅に向上させ得るアクセルケーブル用ダンパと、そのアクセルケーブル用ダンパを備えたダンパ付きアクセルケーブルとを提供することを課題としている。
本発明のアクセルケーブル用ダンパ(請求項1)は、アクセルケーブルのインナーケーブルの端部外周に装着され、アクセルペダルとインナーケーブルの索端部材との間に介在される略円筒状のアクセルケーブル用ダンパであって、前記ダンパの一端にインナーケーブルの索端部材を係止する厚肉円板状のケーブル係止部を有し、他端に前記アクセルペダルを取付ける厚肉円板状のペダル取付部を有し、それらのケーブル係止部とペダル取付部との間に、中央付近が外側に湾曲した樽状の側壁を有し、軸方向の長さが23〜27mmであり、前記中央付近の外径が18〜22mmであり、側壁の肉厚が3〜6mmであり、縦断面における湾曲した側壁の外面の曲率半径が11〜14mmであると共に、内面の曲率半径が7〜10mmであることを特徴とする。
また、前記ケーブル係止部およびペダル取付部のそれぞれの中央側の部分に、外側に膨らんだビード部が形成されているものが好ましい(請求項)。さらに、ゴム硬度が50〜60Hsのゴム系材料からなるものが好ましい(請求項)。また、動倍率が1.3〜2.1のゴム系材料からなるものが好ましい(請求項)。さらに、本発明のダンパ付きアクセルケーブルは、アウターケーシングと、そのアウターケーシングに摺動自在に収納されるインナーケーブルとからなるコントロールケーブルと、そのコントロールケーブルのインナーケーブルの端部に装着される上述のアクセルケーブル用ダンパとからなることを特徴とする(請求項)。
本発明のアクセルケーブル用ダンパ(請求項1)の荷重−撓み曲線は、ダンパの撓み量の増加量とその撓み量の増加量に対するアクセルペダルの負荷の増加量との比である傾きが急である前半の第1領域と、その後の緩やかになる後半の第2領域とからなる。傾きが急な第1領域は、防振性能に関する部位であり、少なくともインナーケーブルの張力に応じた荷重がかかり、その状態で防振機能を発揮する。
第2領域は側壁が中央近辺から密着しはじめ、最終的に側壁全体が密着するまでの領域である。前記ダンパの撓みとその撓みをもたらす荷重とが単調に増加するが、少なくとも勾配0で移行するので、アクセルペダルを踏み込んでいるのに、途中で負荷が減少するようなアクセル操作の不快感がない。
このようなダンパが、前記アクセルケーブル用ダンパの一端にインナーケーブルの索端部材を係止する厚肉円板状のケーブル係止部を有し、他端に取付部材を介して前記アクセルペダルを取付ける厚肉円板状のペダル取付部を有し、それらのケーブル係止部とペダル取付部との間に、中央付近が外側に湾曲した樽状の側壁を有し、軸方向の長さが23〜27mmであり、前記中央付近の外径が1〜2mmであり、側壁の肉厚が3〜mmであり、該側壁の軸方向の断面における湾曲した側壁の外面の曲率半径が11〜14mmであると共に、内面の曲率半径が7〜10mmであるので、軸方向の荷重が増大したとき、一層座屈しにくい。すなわち、側壁の中央部の断面積が大きいため、圧縮応力が低くなり、しかも断面二次モーメントが大きいので曲げモーメントに対する剛性が高いと考えられる。
また、前記ダンパのケーブル係止部およびペダル取付部のそれぞれの中央側の部分に、外側に膨らんだビード部が形成されている場合(請求項)は、ダンパに圧縮による荷重が加わったとき、その側壁の両端部がビード部により強固に保持され、いわば固定支持の状態になるので、一層座屈しにくくなる。さらに、ダンパの材質としてゴム硬度(JIS K 6253準拠)が50〜60Hsを用いる場合(請求項)は、形状により剛性を高くしても、荷重−撓み曲線の勾配を低くできるので、防振性能が低下しない。また、圧縮変形しやすくなるので、動倍率を低減することができ、エンジン側からインナーケーブルを介してアクセルペダルへと伝達する振動を低減し、心地よいアクセルペダルの操作感を得ることができる。また、前記ダンパの材質として動倍率が1.3〜2.1のゴム系材料を用いる場合(請求項)は、一層エンジン側からインナーケーブルを介してアクセルペダルへと伝達する振動を低減することができる。さらに、本発明のダンパ付きアクセルケーブル(請求項)は、コントロールケーブルのインナーケーブルの端部に上述のアクセルケーブル用ダンパが装着されている。そのため、1つのサブアッセンブリとして取り扱うことができるので、輸送、保管あるいは組み付けを容易にすることができる。
つぎに図面を参照しながら本発明のダンパの実施形態を説明する。図1は本発明のアクセルケーブル用ダンパの概略側面断面図、図2は図1のダンパの取り付け状態を示す概略図、図3は図1および図8のダンパを用いた場合の撓み−荷重曲線を示すグラフ、図4は図1および図8のダンパの形状を比較するために用いた部分縦断面図、図5aは耐久テスト前の本発明のダンパと比較例のダンパとの撓み−荷重曲線を示すグラフ、図5bは耐久テスト後の本発明のダンパと比較例との撓み−荷重曲線を示すグラフ、図6はエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)材の動倍率とゴム硬度との相関を示すグラフ、図7は図1および図8のダンパを実車に用いた場合のアクセルペダルの振動数を示すグラフである。
まず、図2を用いて本発明のアクセルケーブル用ダンパが用いられるアクセルペダル取り付け構造を説明する。図2に示すアクセルペダル取り付け構造は、ダンパ1と、そのダンパ1のエンジンルーム側の端部を取付けているアクセルペダル2と、そのアクセルペダル2を貫通してダンパ1の内部を通り、アクセルペダル2と反対側の端部を越えたところで係止されるインナーケーブル3とからなる。
前記ダンパ1は、内部にインナーケーブル3を収納することができるように略筒状に形成されており、後述するアクセルペダルの操作部が取付けられる円板状のペダル取付部1aと、インナーケーブル3を係止するための円板状のケーブル係止部1bと、それらペダル取付部1aとケーブル係止部1bの間に連続して形成される中央部1cとからなる。その中央部1cは、ペダル取付部1aとケーブル係止部1bとを圧縮したときに弾力的に撓むことができるように略筒状で、その筒状の側壁部分を外側に湾曲させた形状(略樽状)にしている。このように形成されるダンパ1の軸方向の長さは、23〜27mmであり、好ましくは24〜26mmである。なお、実際には互換性を維持するため、従来品と同寸法である(図4参照)。
前記ペダル取付部1aには、ペダル側貫通孔1dが形成され、エンジン側から延びてきたインナーケーブル3が通される。前記ケーブル係止部1bには、ケーブル側貫通孔1eが形成されている。そのケーブル側貫通孔1eよりインナーケーブル3の端部がダンパ1の内部から外側に延びており、後述するインナーケーブル3の端部に形成する膨大部によってケーブル係止部1bの外側の面に係止される。また、前記ペダル取付部1aおよびケーブル係止部1bはほぼ同じ直径の円板状の部材である。その円板状の部材の厚みは5〜9mmであり、外径は12〜16mmである。そして、それらの円板状の部材の端面外周の角部は2〜4mmの面取りが施されている。その面取りは、端面外周に応力集中が生じないように、かつ、全体の弾性変形が滑らかになるようにするものである。
また、中央部1cが形成されているすぐ外側のペダル取付部1aおよびケーブル係止部1bの前記面取りにより残った部分は、ビード部1f、1fである。そのビード部1fと連続する前記中央部1cの付け根部分は滑らかに内側に向けて0.5〜2mmの円弧状に形成されている。
前記中央部1cは、ペダル取付部1aとケーブル係止部1bとに連続してそれらの間に配置され、外側に湾曲した形状の側壁を備えている。その外側に湾曲している部分の外径は18〜22mmであり、好ましくは19〜21mmである。これにより最大径と前後寸法との比率は1.21〜1.24となり、従来品より小さい。また、中央部1cの側壁の肉厚は3〜6mmであり、好ましくは3.5〜5mmである。また、縦断面における前記湾曲した側壁の外面の曲率半径は11〜14mmであり、好ましくは11.5〜13.5mm、内面の曲率半径は7〜10mmであり、好ましくは7.5〜9.5mmである。図4から分かるように、これらの曲率半径は従来品に比べて小さい。
なお、ダンパ1の材質は天然ゴム、EPDMを用いることができる。また、ゴムの硬度は、50〜60(Hs)であり、好ましくは53〜57(Hs)のものが好ましい。この硬度範囲は、従来品の60〜70(Hs)に比してかなり柔らかい。
前記アクセルペダル2は、車体の前方に向けて突出したくの字状に折れ曲がった形状を呈している。そのくの字状の突出した部分は、車体内部に設けられた支持部4に枢支される支点2aである。そして、その支点2aから車体の後方に延びて脚5により踏み込まれる部分がペダル2bであり、そのペダル2bと反対側の端部で上方に延びる部分がダンパ1のペダル取付部1aを押動する操作部2cである。アクセルペダル2は、脚5によりペダル2bを踏み込んだり、離したりする上下運動(図の矢印U、D)を支点2aを介して、ペダル2bと反対側の端部に形成された操作部2cの略左右方向(図中の矢印L、R)に変換してダンパ1を介してインナーケーブル3に伝達する。前記操作部2cには、ダンパ1のペダル側貫通孔1dと嵌合するポリアミド樹脂製の筒状部2dが組付けられており、インナーケーブル3はその筒状部2dを通ってダンパ1の内部に案内される。
また、前記アクセルケーブルは、一端をエンジン側に係止され、エンジン側から車体の壁面まで、アウターケーシングにより案内され、その車体の壁面部分でアウターケーシングが支持され、内部に収納されたインナーケーブル3のみ車内側に延びている。そのインナーケーブル3の車内側の延びている部分は、ダンパ1のケーブル側貫通孔1eから外部に延びている。そのインナーケーブル3の外部に延びた部分には、膨大部3aがケーブル側貫通孔1eの穴径より亜鉛ダイカストなどで形成されており、ダンパ1のケーブル係止部1bに係止される。
前記支持部4は、支点2aを枢支されると共に、戻しバネ4aが設けられている。その戻しバネ4aは、踏み込まれたペダル2bを元の位置であるU方向に押し戻す。そして、操作部2cも元の位置であるR方向に戻る。その際、戻されるアクセルペダル2は、操作部2cの裏側の当たり面2eが、支持部4から上方に延びるストッパ4bにぶつかるまで戻される。
次に図3を用いて、本実施形態におけるダンパ1の弾性特性について説明する。図3に示す縦軸は、図2のダンパ1に加わる荷重を示し、横軸はダンパ1の撓みを示す。破線は従来例として示したダンパ100(図8参照)を表したものである。図3に示すように、ダンパ1では、符号Pで示すようなストロークの途中で荷重が落ち込む座屈領域が存在しないので、スムーズで期待通りのアクセル操作を行うことができる。
次に、図4を用いてダンパ1と、従来例のダンパ100(図中の二点鎖線)とを比較する。図4に示すダンパ1はビード部1fの部分が外側に延びている。そのビード部1fは、中央部1cの両端部に相当する付近に形成されているので、中央部1cの両端を強固に保持して、その屈曲を支え、中央部1cの座屈を防止している。
Figure 0004409464
表1には、図1のダンパの形態を有し、材質あるいは硬度を変化させた実施例1〜3のダンパと比較例として用いた図8のダンパ100の静バネ特性および動バネ特性を示す。実施例1〜3のダンパの寸法(図1参照)は、軸方向の全長が約25mm、ペダル取付部1aおよびケーブル係止部1bの厚みが約4.5mm、外径が約20mmである。そして、それらの円板状の部材の端面外周の角部は、約3mmの面取りが施されている。また、中央部1cの側壁の肉厚は約4.2mmで、縦断面における前記湾曲した側壁の外面の曲率半径は約12.5mm、内面の曲率半径は約8.3mmである。そして、このように形成されたダンパの材質を天然ゴム、ゴム硬度50(Hs)としたものを実施例1とし、材質を天然ゴム、ゴム硬度55(Hs)としたものを実施例2とし、材質をEPDM、ゴム硬度50(Hs)としたものを実施例3とする。なお、比較例として用いたダンパの寸法(図8参照)は、軸方向の全長が約25mm、ペダル取付部101およびケーブル係止部102の厚みが約6.5mm、外径が約15mmである。そして、それらの円板状の部材の端面外周の角部は、約1mmの面取りが施されている。また、樽状の側壁103の肉厚は約2.7mmで、縦断面における前記湾曲した側壁の外面の曲率半径は約15mm、内面の曲率半径は約12.3mmである。材質は天然ゴム、ゴム硬度65(Hs)である。
また、ここでいう静バネ特性とは、ダンパに所定の変位を加えた時の荷重値(N)を示す。一方、動バネ特性とは、ダンパに所定の初期変位を与えた状態において、所定の振動変位を加えた時の荷重値/振動変位(N/mm)を示す。なお、静バネ特性および動バネ特性の試験方法は、JIS K 6394に準拠する。表1に示すように、実施例1、2、3のダンパは、比較例のダンパとほぼ同程度の静バネ特性を示している。しかし、動バネ特性は、従来例に比べて大幅に低減している。このように動バネ特性を大幅に低減することができるので、防振性能が高く、運転者にインナーケーブル3を介してエンジン側からの振動が伝達しにくい。そのため、アクセルペダル2の操作フィーリングを改善することができる。
次に、上述したダンパに10mm撓みを10万回加える耐久テストの前後における撓みと荷重との特性について説明する。図5aは耐久テスト前のダンパの撓み−荷重曲線を示す。図5bは耐久テスト後の撓み−荷重曲線を示す。図5bに示す耐久テスト後の撓み−荷重曲線をみると、比較例のダンパでは符号Pで示す座屈部分が耐久テスト後では消滅するが、全体として略S字状の曲線となっている。このような略S字状の曲線を描く曲線では、前半の勾配の急な領域では上向きに凸となり、防振効果が低くなっている。また、その後の領域では座屈領域はなくなっているが、アクセルペダルを踏み込むと、途中から急に撓み易くなっており、アクセルペダル2の操作フィーリングを損なっている。一方、最初から座屈を生じさせないように形成された実施例1、2ではそのような傾向が認められなかった。
このように、実施例1、2のダンパによると、図3の実線の部分で示すように、傾きが急な前半の比例部分(第1領域)と、その後の傾きがなだらかになる後半の部分(第2領域)とを備え、かつ、その後半部分では前記符号Pのような座屈部分を持たない。そのため、初期の段階では防振特性がすぐれ、後半部分では座屈領域がないので、アクセルペダル2を操作する運転者にとって、快適な操作フィーリングを提供することができる。さらに、そのような特性を備えながら、動バネ特性も低減させることができるため、エンジン側からインナーケーブル3を介してアクセルペダル2、脚5へと伝達される振動も防止することができる。
また、図7には実施例1(図1参照)のダンパと比較例のダンパ(図8参照)とを実車に取り付けた場合のアクセルペダル2の振動を測定した結果を示す。エンジンから伝達される振動は、インナーケーブル3を介してアクセルペダル2に組み付けられた振動センサによりアクセルペダルの振動として測定される。グラフの横軸はエンジンの回転数を示す。グラフの縦軸はそのエンジンの回転数に対するアクセルペダルの振動レベルを示し、1目盛あたり10dBである。図7に示すように、実施例1のダンパによると、エンジンの回転数が2000〜4000rpmの範囲(図中の点線内)では、エンジンからの振動がアクセルペダル2に伝達されにくいことが分かる。このように、本発明のダンパを用いることで、防振性能を向上させ、更に弾性特性を大幅に向上させ得るアクセルケーブル用ダンパを提供することができる。
図1は本発明のダンパの概略側面断面図である。 図2は図1のダンパの取り付け状態を示す概略図である。 図3は図1および図8のダンパを用いた場合の撓み−荷重曲線を示すグラフである。 図4は図1と図8のダンパの形状を比較するために用いた部分縦断面図である。 図5aは耐久テスト前の本発明のダンパと比較例との撓み−荷重曲線を示すグラフ、図5bは耐久テスト後の本発明のダンパと比較例との撓み−荷重曲線を示すグラフである。 図6はEPDM材の動倍率とゴム硬度との関係を示すグラフである。 図7は図1および図8のダンパを実車に用いた場合のアクセルペダルの振動数を示すグラフである。 図8は従来例を示す側面断面図である。
符号の説明
1 ダンパ
1a ペダル取付部
1b ケーブル係止部
1c 中央部
1d ペダル側貫通孔
1e ケーブル側貫通孔
1f ビード部
2 アクセルペダル
2a 支点
2b ペダル
2c 操作部
2d 筒状部
2e 当り面
3 インナーケーブル
3a 膨大部
4 支持部
4a 戻しバネ
4b ストッパ
5 脚

Claims (5)

  1. アクセルケーブルのインナーケーブルの端部外周に装着され、アクセルペダルとインナーケーブルの索端部材との間に介在される略円筒状のアクセルケーブル用ダンパであって、
    前記ダンパの一端にインナーケーブルの索端部材を係止する厚肉円板状のケーブル係止部を有し、
    他端に前記アクセルペダルを取付ける厚肉円板状のペダル取付部を有し、
    それらのケーブル係止部とペダル取付部との間に、中央付近が外側に湾曲した樽状の側壁を有し、
    軸方向の長さが23〜27mmであり、前記中央付近の外径が18〜22mmであり、側壁の肉厚が3〜6mmであり、縦断面における湾曲した側壁の外面の曲率半径が11〜14mmであると共に、内面の曲率半径が7〜10mmであるアクセルケーブル用ダンパ。
  2. 前記ケーブル係止部およびペダル取付部のそれぞれの中央側の部分に、外側に膨らんだビード部が形成されている請求項1に記載のアクセルケーブル用ダンパ。
  3. ゴム硬度が50〜60Hsのゴム系材料からなる請求項1または2のいずれかに記載のアクセルケーブル用ダンパ。
  4. 動倍率が1.3〜2.1のゴム系材料からなる請求項1〜3のいずれかに記載のアクセルケーブル用ダンパ。
  5. アウターケーシングと、そのアウターケーシングに摺動自在に収納されるインナーケーブルとからなるコントロールケーブルと、
    そのコントロールケーブルのインナーケーブルの端部に装着される請求項1〜4のいずれかに記載のアクセルケーブル用ダンパとからなるダンパ付きアクセルケーブル。
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