JP4400899B2 - 液体封入式マウント装置の製造方法 - Google Patents

液体封入式マウント装置の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、封入液のオリフィス通過による防振効果が得られる液体封入式マウント装置の製造方法に係り、特に生産性および耐久性や施工性が向上した液体封入式マウント装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用エンジンと車体の間に配設されてエンジンの振動が車体に伝わるのを防止するマウント装置として、従来、図6に示す液体封入式マウント装置が公知である。
【0003】
図6の液体封入式マウント装置90は、略円錐台形状の防振ゴム弾性体91の小径端部に第1取付具92が、防振ゴム弾性体91の大径端部に第2取付具93がそれぞれ固着されており、前記大径端部方向に開口する凹部94が形成されている防振ゴム部材95と、凹部94の開口部を覆蓋して内部に封入液充填空間96を形成する可とう性膜体97aを有するダイアフラム97と、前記防振ゴム部材の封入液充填用の凹部を含めて構成された受圧室96a、及びダイアフラム97を含めて構成された平衡室96bに分離する仕切り部材98と、受圧室96aおよび平衡室96bの両室を相互に連通するオリフィス流路99と、有底筒状の形を有して平衡室96bの外側から覆蓋する状態で第2取付具93の外周面に圧接固定されている蓋金具100とを備えているとともに、蓋金具100の段部20と第2取付具93の端部との間でダイアフラム97および仕切り部材98の外周縁部が挟圧保持されていて、封入液充填空間96の封止状態が維持される構造になっている。
【0004】
マウント装置90は、第2取付具91のボルトおよび蓋部材100の底のボルトを使用して自動車エンジンと車体の間に装着される。装着された液体封入式マウント装置90にあっては、振動入力時に第1取付具と第2取付具を直接接続する防振ゴム弾性体の変形と前記防振ゴム弾性体の変形に基づいて発生する受圧室96aおよび平衡室96bの間に生じる相対的な内圧差によるオリフィス流路99を通じた封入液の粘性流動による低周波の振動防止作用などにより、防振ゴム部材のみの場合と比較して、特に低周波領域において優れた防振効果が発揮される。
【0005】
さらに、液体封入式マウント装置90は、防振ゴム部材95の防振ゴム弾性体91が外周縁部の一部が外側に突き出て防振ゴム弾性体91の変位制限用のストッパー部材101を形成し、ストッパー部材101は、第2取付具93から延出形成されたストッパー金具93aにより補強されている。
【0006】
ストッパー部材101は、別途第1取付具に固着されるかもしくは自動車車体に装着される場合に同時に固定・装着されるスタビライザー部材(図6においては図示省略し、図1に記載)に、所定間隔を空けて対向する部材であり、防振ゴム弾性体91が大きく変位した際にストッパー部材101を受け止めて、防振ゴム弾性体91に過剰な伸び変形もしくは剪断変形が発生して破損することを防止する。
【0007】
上記の液体封入式マウント装置90は、防振ゴム部材95、ダイアフラム97、仕切り部材98、及び第1取付具の外周に摺接する内面形状を有する蓋金具100とを、各別に製作し、封入液槽中で受圧室と平衡室に封入液を充填した状態に組み立て、プレス機を使用して蓋金具100を防振ゴム部材95の第1取付具に嵌挿し、蓋金具の開口端部を第1取付具の端部にかしめ固定することにより作製される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の液体封入式マウント装置90は、生産性、耐久性、装着の自由度が以下の点で十分とは言えない。
【0009】
(1)第2取付具93の外周面への蓋部材100を嵌挿してかしめ固定する際に封入液充填空間96中の組み立て状態における過剰の封入液を逃す必要があり、従来技術においては、蓋部材100の周壁部に圧抜孔100aを複数形成している。しかるに、封入液を巧く逃がせるように幾つもの圧抜孔100aを正確に形成するのには相当な手間がかかり、製造原価が高くなる。
(2)圧抜孔100aは、車外側に露出するために、使用状態で水分がマウント内部に侵入して内部が錆びる原因ともなる。
(3)ストッパー部材101は、張出部93aと防振ゴム弾性体91にて構成されており、スタビライザー部材の荷重は実質的に1枚の金属板であるストッパー金具93aに、折り曲げ応力を含んだ状態で負荷されるために、ストッパー金具93aが破壊される場合があり、強度、耐久性が不十分である。
(4)車両の設計条件によっては、自動車エンジンと車体の間の設置スペースが液体封入式マウント装置90の高さ(H)よりも小さい場合があり、かかる場合には従来の液体封入式マウント装置90が使用できず、装着の自由度が十分ではない。
【0010】
そこで、本発明の目的は、狭いスペース部位においても装着が可能であり、生産性、耐久性が高い液体封入式マウント装置の製造方法を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明により製造される液体封入式マウント装置は、略円錐台形状の防振ゴム弾性体の小径側の端部に第1取付具を設けるとともに、大径側の端部に、その大径側の端部とほぼ同芯状の筒状の第2取付具を一体に設けて防振ゴム部材を形成し、前記防振ゴム部材における前記第2取付具は、その軸芯方向における両端部のうち前記防振ゴム弾性体の中央部に近い側の端部(内側端部と称する)に、取付用のフランジと、ストッパー金具とを張出し形成して構成し、前記防振ゴム弾性体は、大径側の端部に液体封入用の凹部を形成するとともに、前記ストッパー金具を被覆するよう構成し、前記防振ゴム部材の液体封入用の凹部を覆って封入液充填空間を形成するダイアフラムと、その封入液充填空間を受圧室と平衡室とに仕切る仕切り部材とを、前記ダイアフラムを間隔を空けて覆う有底筒状の蓋部材の内壁側に設けた段部と前記第2取付具の外側端部とで挟持固定する状態に、前記蓋部材を前記第2取付具に外嵌固定し、前記受圧室と平衡室とを連通するオリフィス流路を形成してあることを特徴とする。
【0012】
上記の構成により、防振ゴム部材の第2取付具がフランジ状、好ましくは取付孔付きフランジ状であって、第2取付具の位置が、蓋部材の底より第1取付具側寄りの位置となり、装着空隙、例えば自動車エンジンとボディ側の間の設置スペースが液体封入式マウント装置の高さより狭くても、両取付具をパワー側とボディ側にそれぞれ取り付けて据え付けることが可能となる。
【0013】
本発明により製造される液体封入式マウント装置の場合、後述のように防振ゴム部材の第2取付具の外周面への前記蓋部材の圧接固定が、防振ゴム部材、仕切り部材、ダイアフラム、及び蓋部材を封入液槽内で受圧室、平衡室に封入液を充填した状態に組み立て、封入液槽外(大気中)において蓋部材の外縁から過剰封入液を逃がして、前記受圧室と平衡室内が、所定の封入液量にて充填されるように蓋部材に絞り加工(縮径加工)を施すことにより形成可能であり、従来のように蓋部材の周壁部に圧抜孔を形成する必要がなく、生産性が良好である。また、圧抜孔がないので内部が錆びる心配もない。
【0014】
本発明により製造される液体封入式マウント装置においては、前記ストッパー金具の張出し先端部側に、自由端部側ほど前記第2取付具の径方向内方側に近接する傾斜姿勢の補強金具を設け、前記防振ゴム弾性体は、前記補強金具をも被覆するよう構成してあることが好適な態様である。
【0015】
防振ゴム部材に設けられているストッパー部材は、上記の構成により、第2取付具の先端に取り付けられた補強金具によってストッパー金具が補強されるため、ストッパー部材全体としての強度が増し、スタビライザーからストッパー金具に曲げ応力が負荷されても十分な保護機能を発揮できる結果、防振マウントの耐久性が向上する。
【0016】
本発明に係る液体封入式マウント装置の製造方法の特徴構成は、円錐台形状の防振ゴム弾性体の小径側の端部に第1取付具を設けるとともに、大径側の端部に、その大径側の端部と同芯状の筒状の第2取付具を一体に設けてあり、前記第2取付具は、その軸芯方向における両端部のうち前記防振ゴム弾性体の中央部に近い側の端部に、取付用のフランジと、ストッパー金具とを張出し形成して構成し、前記防振ゴム弾性体は、大径側の端部に封入液充填用の凹部を形成するとともに、前記ストッパー金具を被覆するよう構成してある防振ゴム部材を型成形し、前記防振ゴム部材における防振ゴム弾性体の液体封入用の凹部を覆って封入液充填空間を形成するダイアフラムと、その封入液充填空間を受圧室と平衡室とに仕切るとともに、両室をオリフィスで連通させる仕切り部材とを、前記受圧室と平衡室とに封入液が充填されるように封入液槽内で前記防振ゴム部材に取り付け、有底筒状であって、開口側ほど拡径するテーパー筒部が少なくとも一部に形成された蓋部材を前記防振ゴム部材の第2取付具に外嵌するとともに、前記ダイアフラムと仕切り部材とを、前記蓋部材の内壁側に設けた段部と前記第2取付具の外側端部とで挟持した状態で、前記封入液槽外にて前記テーパー筒部の内周面と前記第2取付具の外周面との間に形成される空隙から前記受圧室と平衡室との過剰封入液を排出しながら、前記テーパー筒部を縮径させて前記蓋部材を前記第2取付具に直に圧接固定し、前記蓋部材の開口側の端部を折り曲げて前記第2取付具の内側端部にかしめ加工することにある。
【0017】
かかる構成によって蓋部材の封入液抜孔加工を不要とすることができ、工程の簡略化が可能となる。
【0018】
各部材の組み立て時には、ダイアフラムの周縁のゴムの存在等により、受圧室、平衡室共に一体化固定後の受圧室、平衡室よりも空間が大きく、従って封入液の量も多い。一体化固定に際して、過剰の封入液を排除しないと、平衡室を構成するダイアフラムが押された状態となり、エンジンの荷重による液移動を含めると、振動吸収の余地がなくなってしまう。このため、過剰封入液の排除は、欠かすことができない。
【0019】
テーパー筒部は、蓋部材の開口側筒部の一部に設けられていてもよく、また全体が一様なテーパー状であってもよい。。テーパーは、封入液が容易に排出される程度であれば限定されず、小さいほど縮径加工が容易である。テーパーは、段部より開口側に形成される。
【0020】
前記蓋部材の開口側の端部の前記第2取付具の端部への固定は、蓋部材の開口側の端部を第2取付具の内側端部にかしめ加工することが簡単かつ低コストで製造可能であり、好ましい。かしめ部分は、取付用フランジとストッパー金具以外の部分にて行われる。
【0021】
前記ダイアフラムは、周縁にゴム弾性体の凸条が形成されたものであることが好ましい。
【0022】
防振ゴム部材、ダイアフラム、仕切り部材を封入液中で組み立て、受圧室と平衡室に液を充填する際に、液漏れなく組み立てることができ、蓋部材を外嵌固定して防振マウントとした際に、液のシールを確実に行うことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図面を参照して詳しく説明する。図1は本発明の好適な態様である、自動車エンジン振動防止用としての液体封入式マウント装置の構成を示す断面図、図2はその外観を示す斜視図である。
【0024】
液体封入式マウント装置1は防振ゴム部材6、ダイアフラム8、仕切り部材9、及び蓋部材12から構成されている。
【0025】
防振ゴム部材6は、略円錐台形状の防振ゴム弾性体2の小径側端部に第1取付具3が、防振ゴム弾性体2の大径側端部には略同芯状の筒状の第2取付具4が固着されて一体に形成されている。第2取付具4は、その軸芯方向における両端部のうち、防振ゴム弾性体の中央部に近い側の端部(内側端部)に取付孔4Bを備えた取付用のフランジ4、ストッパー金具4aが張出し形成されている。防振ゴム弾性体2は、その大径側の端部に、液体封入用の凹部5が形成すると共にストッパー金具4aを被覆してストッパー部13を形成している。
【0026】
ダイアフラム8は、凹部5の開口部を覆蓋して内部に封入液充填空間7を形成している。
【0027】
仕切り部材9は、封入液充填空間7を壁部一側が防振ゴム弾性体2にて構成された受圧室7aおよび壁部一側がダイアフラム8にて構成された平衡室7bに分離する円板状の部材であり、端縁部に受圧室7aおよび平衡室7bの両室を相互に連通するオリフィス流路10が設けられている。
【0028】
蓋部材12は、有底筒状の形を有して平衡室7bの外側から空気室11が生じる状態で覆蓋する状態で第2取付具4に外嵌固定されている。
【0029】
ダイアフラム8および仕切り部材9の外周縁部は、蓋部材12の段部20と第2取付具4の軸方向端部(外側端部)との間で挟圧保持されていて、封入液充填空間7の封止状態が維持される組み付け構造となっている。
【0030】
さらに、防振マウント装置1には、防振ゴム部材6の第2取付具4にはストッパー金具4aが張出し形成されると共にストッパー金具4aには補強金具15が固着され、防振ゴム弾性体2がストッパー金具4aと補強金具15を被覆してストッパー部13が形成されている。
【0031】
スタビライザー14は、第1取付具3に固着して一体化したものでもよいが、通常は別部材として準備され、防振マウントの車両への装着時に装着される。別部材として準備されるスタビライザー14は、図1、2に示すように、取付ボルト3aと位置決めピン3bに嵌まる貫通孔14a、14bが設けられていて、装着時に、貫通孔14a、14bを取付ボルト3aと位置決めピン3bに嵌めて所定の位置に設置される構成となっている。スタビライザー14は、略矩形の平板が折り曲げられた形状であり、自由端は、上述のストッパー部材13を間隔をおいて覆うように構成されている。上記の補強金具15は、ストッパー金具4aの張出先端部側に、防振ゴム弾性体の大径側の端部に自由端部側ほど第2取付具の径方向内方側に近接する傾斜姿勢のにて固着されており、防振ゴム弾性体は、前記補強金具をも被覆して傾斜面を形成するようストッパー部材13の端部が構成されている。そしてスタビライザー14の端部がストッパー部材14の端部傾斜面と対向しており、防振ゴム弾性体2が大きく変位した際にストッパー部材13とスタビライザーが接触して、防振ゴム弾性体の強度が問題となるような過度の伸び変形、剪断変形を防止する作用を行う。
【0032】
防振ゴム部材6の場合、金型内で両取付具3,4が一体的に固着されるように周知の型成形法により作成される。第1取付具3の上面には取付ボルト3aが設けられている。第2取付具4には外側(径方向)に延びる取付孔4B,4B付きの取付け用のフランジ4Aが設けられている。実施例のマウント装置1を据え付ける場合、通常、自動車エンジンの側へは取付ボルト3aで取り付けられ、車体の側へは取付孔4B,4Bで取り付けられる。自動車エンジンと車体の間の設置スペースは、両取付具3,4の間隔だけあれば据え付け可能である。車体の側に設けた穴にマウント装置1の第2取付具4より下の部分を落としこめば、マウント装置1の高さ分の設置スペースがなくても据え付けられる。その結果、実施例のマウント装置1は、同じ防振機能を有しつつ、従来装置よりも狭いスペース部(Hn :Hn <H)においても使用可能となる。
【0033】
ダイアフラム8は、中央部が仕切り部材9側に向かって盛り上がった形状のゴム膜8aと環状形の固定金具8bとが一体成形されている。固定金具8bは円筒状部8b1と円環板状部8b2からなり、円筒状部8b1にダイアフラム8aが全周に渡って固着されている。
【0034】
一方、蓋部材12の筒状部には径方向中間部分に環状の段部20が設けられている。
【0035】
そして、円環板状部8b2と仕切り部材9の外周縁は共に蓋部材12の段部20と第2取付具4の軸方向端部4bとの間で挟圧保持されている結果、封入液充填空間7の封止状態が保たれることになる。
【0036】
オリフィス流路10は、この例においては、仕切り部材9の周端面に周方向に沿って形成された溝10aと防振ゴム部材2の第2取付具4の端部内壁面(図1の例では、防振ゴム弾性体2は、第2取付具の端部内壁面を被覆している。)とで形成されており、図示しないところでオリフィス流路10は受圧室7aおよび平衡室7bのそれぞれと異なる位置で繋がっていて、オリフィス流路10を介して受圧室7aおよび平衡室7bの両室が相互に連通している構成となっている。振動入力時には、オリフィス流路10を通じて接続されている受圧室7aと平衡室7bの間に生じる封入液の流動作用に基づき、シェイク振動に対する減衰効果やアイドリング振動に対する絶縁効果等の防振効果が発揮される。
【0037】
本発明の液体封入式マウント装置1の製造方法の例を図面を参照しながら説明する。
【0038】
図3には、マウント装置1の製造に使用する部材を、組み立て順に配置して示した。型成形により作製された防振ゴム部材6(図3(a))、ダイアフラム8(図3(b))、仕切り部材9(図3(c))、蓋部材12(図3(d))を各々公知の方法により作成準備する。蓋部材12は、段部20より開口側に角度θだけテーパー筒部が形成されている。テーパー筒部は、一部に形成されていてもよい。
【0039】
図3に示した各部材を組み立て、一体化固定を行って液体封入式マウント装置1を得る好適な方法は、以下の通りである。
(1)蓋部材12の段部にダイアフラム8を空気中で嵌着して、空気室11を形成して(イ)セットとする。(図4)
(2)防振部材6と仕切り部材9を封入液槽P中で、空気が残留しないようにして封入液が充填された受圧室とオリフィスを形成するようにして(ロ)セットを作製する。(図4)
(3)(イ)セットと(ロ)セットを、封入液槽中で、封入液が充填された受圧室を形成するように組み立てて、組み立てセットとする。(図4、図5)
(4)組み立てセットを封入液槽Pから取り出し、所定の金型に装着してプレス加工を行う。プレス加工においては、蓋部材12に形成されたテーパー筒部と第2取付具4の外面により形成される空隙rから過剰封入液を排出しながら蓋部材12の周壁面12bに対して絞り加工(縮径加工)を施すことにより第2取付具4の外周面4cへの蓋部材12の圧接固定が行われる。さらに、蓋部材12の外周縁を第2取付具4の外周縁を挟み付けるようにして折り曲げるかしめ加工が1工程て行われ、蓋部材12の外周にかしめ部12dが形成される。
【0040】
図5の一点鎖線円内に示すように、蓋部材12の絞り加工の際、ダイアフラム8aの周縁のゴム部分、特に凸条が挟み付けられ、圧縮されながら徐々に縮む間、封入液充填空間7から過剰封入液が排出される。
【0041】
〔別実施の形態〕
(1)ダイアフラムの形状やオリフィス流路の通路形態などは、実施例の形状・形態に限られるものではなく、本発明の効果を損なわない範囲で変形が可能である。
【0042】
(2)本発明により製造される液体封入式マウント装置は、自動車における振動防止に限らず、自動車以外の、機械振動防止にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の液体封入式マウント装置の構成を示す断面図
【図2】 実施例の液体封入式マウント装置の外観を示す斜視図
【図3】 実施例の液体封入式マウント装置製造用の防振ゴム部材(a),ダイアフラム(b),仕切り部材(c),蓋部材(d)を示す断面図
【図4】 マウント装置の製造過程における封入液導入工程を示す断面図
【図5】 マウント装置の製造過程における各部材を組み付けた状態を示す断面図
【図6】 従来の液体封入式マウント装置の構成を示す断面図
【符号の説明】
1 液体封入式マウント装置
2 防振ゴム弾性体
2a 突出部
3 第1取付具
4 第2取付具
4A フランジ
4B 取付孔
4a 張出部
6 防振ゴム部材
7 封入液充填空間
7a 受圧室
7b 平衡室
8 ダイアフラム
8a ダイアフラム
9 仕切り部材
10 オリフィス流路
12 蓋部材
12c 切り欠き部
12d カシメ部
13 ストッパー部材
14 受け止め部材
15 補強金具
P 封入液槽

Claims (2)

  1. 円錐台形状の防振ゴム弾性体の小径側の端部に第1取付具を設けるとともに、大径側の端部に、その大径側の端部と同芯状の筒状の第2取付具を一体に設けてあり、前記第2取付具は、その軸芯方向における両端部のうち前記防振ゴム弾性体の中央部に近い側の端部に、取付用のフランジと、ストッパー金具とを張出し形成して構成し、前記防振ゴム弾性体は、大径側の端部に封入液充填用の凹部を形成するとともに、前記ストッパー金具を被覆するよう構成してある防振ゴム部材を型成形し、
    前記防振ゴム部材における防振ゴム弾性体の液体封入用の凹部を覆って封入液充填空間を形成するダイアフラムと、その封入液充填空間を受圧室と平衡室とに仕切るとともに、両室をオリフィスで連通させる仕切り部材とを、前記受圧室と平衡室とに封入液が充填されるように封入液槽内で前記防振ゴム部材に取り付け、有底筒状であって、開口側ほど拡径するテーパー筒部が少なくとも一部に形成された蓋部材を前記防振ゴム部材の第2取付具に外嵌するとともに、
    前記ダイアフラムと仕切り部材とを、前記蓋部材の内壁側に設けた段部と前記第2取付具の外側端部とで挟持した状態で、前記封入液槽外にて前記テーパー筒部の内周面と前記第2取付具の外周面との間に形成される空隙から前記受圧室と平衡室との過剰封入液を排出しながら、前記テーパー筒部を縮径させて前記蓋部材を前記第2取付具に直に圧接固定し、前記蓋部材の開口側の端部を折り曲げて前記第2取付具の内側端部にかしめ加工する液体封入式マウント装置の製造方法。
  2. 前記ダイアフラムは、周縁にゴム弾性体の凸条が形成されたものである請求項1に記載の液体封入式マウント装置の製造方法。
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