JP2004276131A - 真空チャック - Google Patents
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Abstract
【解決手段】真空チャック1の表面、すなわちワークを吸着する多孔質体10の吸着面12と、同多孔質体10を支持する多孔質支持体5の表面とに、つや消し黒色を呈するフッ素樹脂により構成された表面樹脂層13,14を設ける。この表面樹脂層13,14により、ワークに対して光を照射したときにワーク周囲に真空チャック1の表面が露見していても、その部分での反射が抑えられる。また、その表面樹脂層13,14を構成するフッ素樹脂に導電性を付与することで吸着面12及び多孔質支持体5の表面への静電気の帯電が抑えられる。また、合成樹脂であるから界面活性剤を用いた帯電防止層に比べて耐久性に優れる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空チャックに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、液晶表示パネルや半導体デバイスの製造工程において、液晶ガラスやウェハなどのワークを処理・搬送する際、吸引によりワークをその吸着面に保持する真空チャックが利用されている。この真空チャックとしては、ワークに対して均一な吸引力を作用させるべく、多孔質体を用いたものが従来から知られている。その場合、多孔質体は金属、セラミックスや合成樹脂を焼結させたものが用いられている(金属多孔質の例として特許文献1参照)。かかる真空チャックでは、内部の微細孔を介して多孔質体の吸着面に吸引力を作用させることによりその吸着面にワークが吸着され、ワークはその状態で保持される。
【0003】
また、多孔質体を金属やセラミックス等の硬度の高い物質で構成すると、ワークを吸着したときにそのワークを傷つけやすくなる。このため、液晶ガラスやウェハといった特に微小な傷の発生をもきらうワークの場合、吸着させてもそのような傷がつきにくい合成樹脂製の多孔質体が用いられることもある。しかしながら、合成樹脂はそれ自身絶縁性が高いため、合成樹脂製の多孔質体には静電気が帯電しやすい。静電気の帯電は吸着面への塵埃の付着を誘発し、その付着した塵埃がワーク吸着時にワークを傷つける要因となる。また、静電気によって吸着されたワーク自体が破壊されることもある。そこで、静電気の帯電を防止すべく、従来は合成樹脂製多孔質体の吸着面以外の面、内部の微細孔を形成する内側面に界面活性剤からなる帯電防止層を設けるという対策が採られていた(特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−153660号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平7−156035号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、多孔質体にワークを吸着保持させた状態で行われる処理としては、ワーク表面に形成された配線パターンの検査処理など、ワークの表面に光を照射して行われる処理がある。このような処理においては、照射した光の反射が生じるとカメラ等の撮像装置が配線パターン等を正確に検知することができない等、反射光が処理に不具合を生じさせる。
【0007】
この点、上記した従来の多孔質体では、金属製であればその表面は金属による光沢を有する。また、セラミックスや合成樹脂製であればその表面は白色を呈する。その他、多孔質体の周囲に同多孔質体を支持する支持体の面が存在すれば、その支持体はステンレス等の金属で構成されることが多いから、その部分でも光沢を有する。ワークの中には真空チャックの支持体を含めたワーク吸着側の面よりも小さいものや、時には多孔質体の吸着面よりも小さいものもあり、その場合ワークの周囲に多孔質体の吸着面や支持体の表面が露出しその光沢部分や白色部分が表れている。また、真空チャックのワーク吸着側の面よりも大きいワークであっても液晶ガラスのように光透過性のワークもあるから、支持体の表面や多孔質体の吸着面の光沢や白系の色がワークを透けて見える。このため、ワークに対して光を照射するとその支持体の表面や多孔質体の吸着面で光が反射してしまい、ワークの処理に不具合を生じさせてしまうという問題がある。
【0008】
また、多孔質体に界面活性剤からなる帯電防止層を設けた構成では、界面活性剤自体の性質として耐水性が低いことに起因して次の問題が生じ得る。すなわち、耐水性の低さから多孔質体を洗浄するたびに界面活性剤からなる帯電防止層は徐々に取れてしまうため、短期間で多孔質体に静電気が帯電しやすくなり、製品寿命が短いという問題がある。多孔質体の表面に金属コーティングを施すことにより帯電防止効果に耐久性をもたせることも一応考えられるが、前述のとおり吸着面を金属材料で構成するとワークを傷つけやすいため、そのような構成は採用できない。
【0009】
そこで、本発明は、上記問題を解消し得る真空チャックを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
以下に、上記課題を解決し得る手段等について項を分けて列挙する。なお、必要に応じてその作用、効果、具体的手段等についても付記する。
【0011】
手段1.吸着面を有した多孔質体と、該多孔質体を支持する支持体とを備え、真空源からの吸引力を多孔質体内部の微細孔を介して吸着面に作用させることで該吸着面にワークを吸着する真空チャックにおいて、
前記多孔質体の吸着面全域に、つや消しの光吸収色を呈する合成樹脂により構成された表面樹脂層を設け、該表面樹脂層を構成する合成樹脂には導電性を付与したことを特徴とする真空チャック。
【0012】
手段1によれば、多孔質体の吸着面全域には表面樹脂層が設けられていることから、多孔質体の吸着面にワークが吸着されたとき、実際にはその表面樹脂層の表面とワークとが接触した状態となる。そして、つや消しの光吸収色を呈する表面樹脂層によって、多孔質体の吸着面では光の反射が抑えられる。ここで、真空チャックにワークを吸着保持させた状態で行われる処理としては、ワーク表面に形成された配線パターンの検査処理など、ワークの表面に光が照射される処理がある。かかる処理において、多孔質体の吸着面がワークの周囲に露見したりワークを介して透けて見えたりしても、照射された光の反射が抑えられることになる。このため、その反射光によるワーク処理の不具合発生を防止できる。なお、光吸収色には白色でない色をすべて含むことになるが、可視光線がすべて吸収されて反射光の生じない黒色であることがもっとも好ましい。
【0013】
加えて、吸着面の表面樹脂層を構成する合成樹脂には導電性が付与されていることから、合成樹脂(例えば、フッ素樹脂)など絶縁性の高いもので多孔質体を構成した場合でも、その吸着面への静電気の帯電が抑えられる。このため、静電気によって多孔質体の吸着面に塵埃が付着してその塵埃が吸着時にワークを傷つけたり、静電気によってワーク自体が破壊されたりすることを防止できる。しかも、合成樹脂により構成された表面樹脂層は従来の界面活性剤を用いた帯電防止層に比べて耐久性、耐水性に優れている。このため、水による洗浄が繰り返されるような場合でも帯電防止効果を長期間持続させることができる。なお、導電性の付与は、例えばノズルからエアと塗料を一定割合で噴出させることでコーティングする吹き付け塗装によって行なわれるが、その他にも、ローラー塗り、静電塗装、刷毛塗りなどによって行なうことも可能である。
【0014】
また、表面樹脂層は導電性が付与された合成樹脂により構成されているため、前述したように吸着面への静電気の帯電が抑えられ、耐久性、耐水性にも優れる。このため、手段1によれば、多孔質体を単に合成樹脂だけ又は金属だけで構成していた従来技術においてそれぞれが有していた問題点を一挙に解決することができる。
【0015】
手段2.手段1において、前記多孔質体は、焼結アルミニウム等の焼結金属からなることを特徴とする真空チャック。
【0016】
手段2によれば、金属など硬度の高いもので多孔質体を構成した場合には、その吸着面に表面樹脂層が設けられることで、吸着時にワークを傷つけにくくすることができる。そもそも、金属で多孔質体を構成することは合成樹脂で構成するよりも耐熱性を向上させることができるという利点がある。中でも焼結アルミニウムは耐熱性及び熱伝導性に優れ、熱処理を必要とする処理には好適となる。そして、焼結アルミニウムのように硬度はあっても脆いという性質を有するものでは、表面樹脂層を設けたことにより同樹脂層が保護層となるから多孔質体自身の破損をも防止できる。
【0017】
手段3.手段1又は2において、前記表面樹脂層を前記吸着面に合成樹脂塗料を塗布することにより形成するとともに、前記表面樹脂層の厚さを前記微細孔の平均径より小さくしたことを特徴とする真空チャック。
【0018】
手段3によれば、多孔質体の微細孔の平均径よりも表面樹脂層の厚さ寸法を薄くしたので、吸着面に合成樹脂塗料を塗布するだけでも微細孔を塞いでしまうことなく表面樹脂層を形成することができる。従って、表面樹脂層の形成が容易になる。なお、微細孔の平均径に対して表面樹脂層の厚さ寸法は1/10程度とすることが好ましく、この程度とすることで吸着面の吸引機能の低下を10%程度にとどめることができる。
【0019】
手段4.吸着面を有した多孔質体と、該多孔質体を支持する支持体とを備え、真空源からの吸引力を多孔質体内部の微細孔を介して吸着面に作用させることで該吸着面にワークを吸着する真空チャックにおいて、
前記多孔質体を、光吸収色を呈する導電性フィラーを含有するパウダー状の合成樹脂材料を焼結させ、又は、光吸収色を呈する導電性フィラーを混合した状態でパウダー状の合成樹脂材料を焼結させることで形成したことを特徴とする真空チャック。
【0020】
手段4によれば、多孔質体自身が導電性を有し光吸収色を呈する。その多孔質体は、導電性フィラーを含有するパウダー状の合成樹脂材料を焼結させた場合であれば、その合成樹脂材料の粒子同士が溶着した状態となっている。また、導電性フィラーを混合した状態でパウダー状の合成樹脂材料を焼結させた場合であれば、導電性フィラーが合成樹脂材料の粒子表面に取り込まれる形で溶着されながら粒子同士も溶着した状態となっている。なお、導電性フィラーは、例えば黒鉛やカーボン繊維その他のカーボン系のものによって構成する他、酸化ルテニウムやルテニウム酸化物を含んだもの、導電性チタン化合物などによって構成することもできる。
【0021】
多孔質体はその性質として金属のような光沢が表面に表れず、また多孔質体自身が光吸収色を呈しているから、多孔質体の吸着面では光の反射が十分に抑えられる。ここで、真空チャックにワークを吸着保持させた状態で行われる処理としては、ワーク表面に形成された配線パターンの検査処理など、ワークの表面に光が照射される処理がある。かかる処理において、多孔質体の吸着面がワークの周囲に露見したりワークを介して透けて見えたりしても、照射された光の反射が抑えられることになる。このため、その反射光によるワーク処理の不具合発生を防止できる。なお、光吸収色には白色でない色をすべて含むことになるが、可視光線がすべて吸収されて反射光の生じない黒色であることがもっとも好ましい。
【0022】
加えて、多孔質体自身は導電性を有していることから、その吸着面への静電気の帯電が抑えられる。このため、静電気によって多孔質体の吸着面に塵埃が付着してその塵埃が吸着時にワークを傷つけたり、静電気によってワーク自体が破壊されたりすることを防止できる。しかも、導電性フィラーを含めて焼結していることから、従来のように界面活性剤を用いて帯電防止層を設けたものに比べて耐久性、耐水性に優れている。このため、水による洗浄が繰り返されるような場合でも帯電防止効果を長期間持続させることができる。
【0023】
手段5.手段1ないし4のいずれかにおいて、前記支持体には前記多孔質体を密に収容する収容溝を設け、該収容溝に前記多孔質体を収容した状態で固定支持し、前記支持体の収容溝周辺における多孔質体配置側の露出部分をつや消しの光吸収色を呈するように構成したことを特徴とする真空チャック。
【0024】
手段5によれば、多孔質体は支持体の収容溝に収容されるが、その場合、支持体には収容溝周辺において多孔質体配置側に露出部分ができる。すなわち多孔質体の吸着面を平面視すると、その周辺に支持体が露見される結果となる。このような場合においても、支持体の多孔質体配置側の露出部分がつや消しの光吸収色を呈するように構成されていることから、ワーク表面に形成された配線パターンの検査処理など、ワークの表面に光が照射される処理において、支持体の多孔質体露出部分からの光の反射も抑えられることになる。このため、その反射光によるワーク処理の不具合発生を防止できる。なお、光吸収色には白色でない色をすべて含むことになるが、可視光線がすべて吸収されて反射光の生じない黒色であることがもっとも好ましい。
【0025】
手段6.手段5において、前記支持体の多孔質体配置側を前記多孔質体の吸着面と面一となる平坦面となるように形成し、前記支持体にはつや消しの光吸収色を呈する合成樹脂により構成された表面樹脂層を設け、該表面樹脂層を構成する合成樹脂には導電性を付与したことを特徴とする真空チャック。
【0026】
手段6では、支持体の表面が多孔質体の吸着面と連続して一平坦面を構成することとなり、吸着対象となるワークが吸着面の大きさを越えている場合には支持体の表面にワークが至ることになる。この場合にあっても、支持体に設けられる表面樹脂層に導電性を付与していることから、静電気による帯電を防止してその表面に塵埃が付着するのを防止できる。従って、真空チャック全体として吸着時にワークを傷つけにくくすることができる。
【0027】
なお、支持体は多孔質体の支持強度を確保する観点より、一般に金属又はセラミックといった硬度の高い材質によって構成される。従って、このような材質からなる支持体である場合には、支持体に設けられる表面樹脂層は支持体とワークとが接触する場合における保護層としても機能する。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に、発明の実施形態について図1乃至図3を参照しつつ説明する。なお、図1は真空チャックの平面図であり、図2は図1のA−A線断面図であり、図3は真空チャックの表面部分の拡大図である。
【0029】
図1及び図2に示すように、真空チャック1は金属、例えばステンレス製であって、有底筒状に形成されたチャック本体2を備えている。なお、チャック本体2の横断面形状は特に限定されない。チャック本体2の底部中央にはチャック本体2の内側空間3と連通する吸引口4が形成されている。吸引口4は、例えば配管が接続されるための雌ネジが形成された雌ネジ孔として形成したり、ワンタッチ継手を設けたりする等、各種形態が考えられる。真空チャック1の使用時においてこの吸引口4には図示しない吸引装置からの配管が接続される。
【0030】
チャック本体2にはその開口側にチャック本体2と平面視で同一外形となるように形成された多孔質支持体5が設けられ、多孔質支持体5によって開口部が閉塞されている。多孔質支持体5はその下面の外周面とチャック本体2の上面の外周面とが合わされた状態で締結部材としてのボルト6により固定されている。なお、両者の固定は接着剤その他の固定手段で行ってもよい。そして、多孔質支持体5が設けられることにより、チャック本体2の前記内側空間3は閉塞された空間となっている。チャック本体2と多孔質支持体5との接合面には図示しないパッキンが介在されており、内側空間3に吸引力が作用した場合に接合面からのエア流入が防止されている。なお、パッキンを用いることなく、チャック本体2と多孔質支持体5との接合面を高精度に平面仕上げすることでシールを行なうメタルシールとすることも可能である。
【0031】
多孔質支持体5の上面、すなわちチャック本体2との接合面と反対側の面には、平面視において円形状をなす収容溝7が形成されている。収容溝7の底面には同心円状で径の異なる複数(本実施形態では3つ)の環状溝8が形成されている。各環状溝8の底面は多孔質支持体5に形成された吸気通路9及び前記チャック本体2の内側空間3を介して前記吸引口4と連通されている。吸気通路9は各環状溝8にそれぞれ1つ形成されている。このため、収容溝7内の空間は環状溝8、吸気通路9、内側空間3を介して吸引口4に連通されている。なお、吸気通路9は複数形成してもよい。
【0032】
収容溝7には多孔質支持体5の表面、すなわち収容溝7を形成した平面から突出した状態で円盤状の多孔質体10が収容され、その状態で固定されている。多孔質体10は厚さ1mm以上のものであって、焼結アルミニウム又は焼結フッ素樹脂により構成され、多数の微細孔(平均径100μm)を有している。その固定は、接着剤により収容溝7を形成する面に接着されることによって行われる。なお、多孔質体10の固定は他の方法により行なってもよい。また、多孔質体10の外周縁部には外周面からのエア流入を防止すべくシール層11が形成されている。シール層11は外周面に対する合成樹脂の塗布、注入等により形成することができる。
【0033】
なお、多孔質体10を多孔質支持体5の表面と面一となるように設けてもよい。また、収容溝7及び多孔質体10の形状は四角形状など任意の形状を選択することができる。但し、両者の形状は相互に共通していることが好ましい。また、多孔質体10を構成する焼結フッ素樹脂としては、焼結三フッ化樹脂、焼結四フッ化樹脂等がある。それ以外にも、多孔質体10は焼結銅、焼結ステンレス等の金属材料を焼結させて構成することもできるし、焼結ナイロン樹脂、焼結ポリアセタール樹脂等の合成樹脂材料や、焼結カーボン、焼結セラミックスなどでも構成できる。さらに、多孔質体10の微細孔の平均径は100μmのものに限られない。
【0034】
図示しない吸引装置の駆動により吸引口4に吸引力が作用すると、かかる吸引力が内側空間3、吸気通路9、環状溝8、多孔質体10内部の微細孔を介して多孔質体10の表面に作用することになる。これにより、多孔質体10の表面付近に存在するエアが吸引される。また、多孔質体10の表面にワークを接触させると、その表面に作用する吸引力によってワークは多孔質体10の表面に吸着される。従って、多孔質体10の表面はワークを吸着する吸着面12とされる。
【0035】
ここで、多孔質体10の吸着面12全域にはフッ素樹脂から構成される合成樹脂塗料が均一に塗布され、表面樹脂層13が設けられている。表面樹脂層13は5〜15μmの厚さに設けられている。従って、実際にはこの表面樹脂層13の表面にワークが接触することになる。
【0036】
表面樹脂層を構成するフッ素樹脂はつや消しの黒色を呈するものが用いられ、10^4〜10^6Ω程度の導電性が付与されている。導電性の付与は、例えばノズルからエアと塗料を一定割合で噴出させることでコーティングする吹き付け塗装によって行なわれるが、その他にも、ローラー塗り、静電塗装、刷毛塗りなどによって行なうことも可能である。これにより、多孔質体10の表面はつや消しの黒色を呈している。なお、用いられるフッ素樹脂としては三フッ化樹脂、四フッ化樹脂等がある。また、表面樹脂層を構成する合成樹脂としては、導電性が付与されていると共に、つや消しの黒色を呈するものであればフッ素樹脂以外のものを用いることも可能である。
【0037】
図3に示すように、本実施形態の多孔質体10、すなわち焼結アルミニウム又は焼結フッ素樹脂により構成され平均径100μmの微細孔10aを有する多孔質体10では、塗料を5〜15μmの厚さで塗布したとしても、その塗料によって微細孔10aの表面側開口が塞がれることはほとんどない。吸引機能の低下も10%程度に抑えられることから、真空チャック1としての実際上の使用について支障はほとんどない。
【0038】
また、多孔質支持体5の表面全域にも、多孔質体10と同様のフッ素樹脂から構成される塗料が均一の厚さで塗布され、表面樹脂層14が設けられている。これにより、多孔質体10の吸着面12だけでなく、多孔質支持体5の表面もつや消しの黒色を呈している。従って、真空チャック1のワーク吸着側の面全体がつや消しの黒色を呈している。なお、図1において表面樹脂層13,14を一部の図示にとどめているのは便宜的なもので、前述したとおりこの表面樹脂層13,14は多孔質体10の吸着面12全域及び多孔質支持体5の表面全域に設けられている。
【0039】
以上のように構成された真空チャック1では、ワークが多孔質体10の吸着面12(実際には表面樹脂層13の表面)と接触した状態で、図示しない吸引装置の駆動により吸引口4に吸引力を作用させる。すると、その吸引力が内側空間3、吸気通路9、環状溝8、多孔質体10内部の微細孔10aを介して多孔質体10の吸着面12に作用する。これにより、多孔質体10の吸着面12と接触しているワークはその吸着面12に吸着され、吸引口4に吸引力を作用させている限りその吸着状態で保持される。かかる吸着保持状態において、ワークの平面形状が真空チャック1のワーク吸着側の面より小さい場合、ワークの周囲には表面樹脂層13,14の存在によってつや消しの黒色を呈する多孔質体10の吸着面12や多孔質支持体5の表面が露見している。また、ワークとして液晶ガラスのように透けるものを用いた場合では、その平面形状が真空チャック1の平面形状より大きくても、つや消しの黒色を呈する多孔質体10の吸着面12や多孔質支持体5の表面がワークを介して透けて見える。
【0040】
この状態で配線パターン検査処理などワークの表面、すなわち多孔質体10の吸着面12と接触している面と反対側の面に光を照射する処理をワークに対して行う場合、そのワークの表面には光が照射される。このとき、多孔質体10の吸着面12や多孔質支持体5の表面がつや消しの黒色を呈していることから、それらの面がワークの周囲に露見したりワークを介して透けて見えたりしても、その部分で反射光が発生することは十分に抑えられる。このため、反射光によりワークの表面検査等の処理に不具合が生じることを防止できる。
【0041】
また、多孔質体10の吸着面12や多孔質支持体5の表面に設けられた表面樹脂層13,14には10^4〜10^6Ω程度の導電性を付与されている。このため、多孔質体10が絶縁性の高いフッ素樹脂又はその他の合成樹脂で構成されていても、その吸着面12への静電気の帯電が抑えられる。これにより、多孔質体10の吸着面12に塵埃が付着して吸着時にワークを傷つけたり、静電気によってワーク自体が破壊されたりすることを防止できる。しかも、合成樹脂で構成された表面樹脂層13,14は従来の界面活性剤を用いた帯電防止層に比べて耐久性、耐水性がきわめて高い。このため、水による洗浄が繰り返されるような場合でも帯電防止効果を長期間持続させることができる。
【0042】
さらに、多孔質体10を焼結アルミニウムによって構成すると、合成樹脂よりも耐熱性に優れているのはもとより、金属の中でも熱伝導性に特に優れている。このため、ワークに対する熱処理が必要となる場合には、かかる焼結アルミニウム製の多孔質体10がより有効となる。もっとも、従来技術で説明したとおり、金属製の多孔質体10は硬度が高いため、ワークを吸着したときにそのワークを傷つけやすくなる。また、焼結アルミニウムは脆いという問題点もある。しかしながら、本実施形態によれば多孔質体10の吸着面12に表面樹脂層13を設けたため、これらの問題点は一挙に解決される。すなわち、ワークと実際に接触するのは相対的に柔らかい表面樹脂層13の表面であるため、接触時にワークが傷つくことを防止できるとともに、多孔質体10に対して何らかの衝撃が加わったとしてもその表面樹脂層13が保護層となって多孔質体10自身が容易に破損しまうのを防止できる。
【0043】
このように、本実施形態の真空チャック1によれば、ワークに対する処理のためワークに光を照射したとしても、その光の反射を十分に抑えることができ、反射光による不具合の発生を防止することができる。しかも、多孔質体10を絶縁性の高いフッ素樹脂により構成した場合でも、導電性を有するとともに耐久性・耐水性がきわめて高い表面樹脂層13,14の存在により吸着面12への静電気の帯電が抑えられる。また、多孔質体10を焼結アルミニウムにより構成した場合でも、表面樹脂層13の存在によりワークの傷発生や多孔質体10自身の破損を防止できる。
【0044】
加えて、本実施形態の真空チャック1は次のような特徴もある。すなわち、多孔質体10を用いた真空チャック1としたことにより、ワークは多孔質体10の吸着面12全体で吸着される。これにより、ワークの多孔質体10と接触する面には均一な吸引力が作用し、吸着によるワークの変形を防止できる。また、厚さが1mm以上の多孔質体10を用いることで多孔質体10の剛性を高くしていることも、この吸着時のワーク変形の防止に寄与する。
【0045】
なお、この実施形態は上述した内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
【0046】
(ア)多孔質体10の吸着面12の精度を高め、かつ表面樹脂層13の厚さをより均一にして、ワークと接触する面の凹凸をより少なくして、高精度に仕上げてもよい。
【0047】
(イ)表面樹脂層13,14が呈する色、すなわち同樹脂層13,14を構成する合成樹脂の色は黒色に限られず、光吸収色であれば他の色であってもよい。ただし、可視光線がすべて吸収されて反射光の生じない黒色であることが最適である。
【0048】
(ウ)多孔質支持体5の表面樹脂層14を構成する合成樹脂は、多孔質体10の表面樹脂層13と同じものを用いる必要はない。もっとも、導電性が付与されるとともに、つや消しの光吸収色を呈するものであることが好ましい。また、多孔質支持体5と多孔質体10とをそれぞれ平面視で同一外形となるように構成することも可能であって、この構成では多孔質体10の周囲に多孔質支持体5の表面が存在しない以上、表面樹脂層14は省略される。
【0049】
(エ)多孔質体10に表面樹脂層13を設けるのではなく、フッ素樹脂により構成される多孔質体10自身に導電性を付与し、かつ、黒色を呈するように構成してもよい。その場合、例えば次のようにして多孔質体10が構成される。すなわち、第1の構成としては図4(a)に示すように、黒色の導電性フィラー21を含有するパウダー状のフッ素樹脂を用い、かかるパウダー状のフッ素樹脂を焼結させる。その焼結時には、図4(b)に示すようにパウダー状のフッ素樹脂粒子22の表面が溶けて粒子22同士が溶着する。これにより、導電性を有し黒色を呈するフッ素樹脂製の多孔質体10が形成される。また、第2の構成としては、図5(a)に示すように、黒色の導電性フィラー21とパウダー状のフッ素樹脂とを混合してその混合物を焼結させる。その焼結時には、図5(b)に示すように、パウダー状のフッ素樹脂粒子22の表面が溶け、導電性フィラー21が樹脂粒子22の表面に取り込まれる形で溶着される。それとともに、フッ素樹脂の粒子22同士も溶着する。これにより、導電性を有し黒色を呈するフッ素樹脂製の多孔質体10が形成される。なお、多孔質体10はフッ素樹脂から構成されていて金属のような光沢は表面に表れないため、つや消し処理を特に施す必要はない。また、黒色の導電性フィラー21は、黒鉛やカーボン繊維その他のカーボン系のものから構成されるが、その他、酸化ルテニウムやルテニウム酸化物を含んだもの、導電性チタン化合物などによって構成することもできる。また、導電性フィラー21の呈する色は黒色が好ましいが、それ以外の光吸収色でもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】真空チャックの平面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】多孔質体の表面部分の拡大図。
【図4】合成樹脂の粒子同士が焼結時に溶着する様子を示した模式図。
【図5】合成樹脂の粒子同士が焼結時に溶着する様子を示した模式図。
【符号の説明】
1…真空チャック、2…支持体としてのチャック本体、7…収容溝、10…多孔質体、10a…微細孔、12…吸着面、13…表面樹脂層、14…表面樹脂層、21…導電性フィラー。
Claims (6)
- 吸着面を有した多孔質体と、該多孔質体を支持する支持体とを備え、真空源からの吸引力を多孔質体内部の微細孔を介して吸着面に作用させることで該吸着面にワークを吸着する真空チャックにおいて、
前記多孔質体の吸着面全域に、つや消しの光吸収色を呈する合成樹脂により構成された表面樹脂層を設け、該表面樹脂層を構成する合成樹脂には導電性を付与したことを特徴とする真空チャック。 - 前記多孔質体は、焼結アルミニウム等の焼結金属からなることを特徴とする請求項1に記載の真空チャック。
- 前記表面樹脂層を前記吸着面に合成樹脂塗料を塗布することにより形成するとともに、前記表面樹脂層の厚さを前記微細孔の平均径より小さくしたことを特徴とする請求項1又は2記載の真空チャック。
- 吸着面を有した多孔質体と、該多孔質体を支持する支持体とを備え、真空源からの吸引力を多孔質体内部の微細孔を介して吸着面に作用させることで該吸着面にワークを吸着する真空チャックにおいて、
前記多孔質体を、光吸収色を呈する導電性フィラーを含有するパウダー状の合成樹脂材料を焼結させ、又は、光吸収色を呈する導電性フィラーを混合した状態でパウダー状の合成樹脂材料を焼結させることで形成したことを特徴とする真空チャック。 - 前記支持体には前記多孔質体を密に収容する収容溝を設け、該収容溝に前記多孔質体を収容した状態で固定支持し、前記支持体の収容溝周辺における多孔質体配置側の露出部分をつや消しの光吸収色を呈するように構成したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の真空チャック。
- 前記支持体の多孔質体配置側を前記多孔質体の吸着面と面一となる平坦面となるように形成し、前記支持体にはつや消しの光吸収色を呈する合成樹脂により構成された表面樹脂層を設け、該表面樹脂層を構成する合成樹脂には導電性を付与したことを特徴とする請求項5記載の真空チャック。
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