JPH10150097A - 基板処理装置のスピンチャック - Google Patents

基板処理装置のスピンチャック

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JPH10150097A
JPH10150097A JP30982296A JP30982296A JPH10150097A JP H10150097 A JPH10150097 A JP H10150097A JP 30982296 A JP30982296 A JP 30982296A JP 30982296 A JP30982296 A JP 30982296A JP H10150097 A JPH10150097 A JP H10150097A
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substrate
holding
holding portion
suction
spin chuck
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JP30982296A
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Katsuji Yoshioka
勝司 吉岡
Takuya Sanari
卓也 左成
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Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スピンチャックの基板保持部の吸着保持部の
周縁部を破損し難くし、吸着保持部の周縁部からのリー
クを防止する。 【解決手段】 基板保持部2の吸着保持部3に基板Wを
真空吸着保持して回転させる基板処理装置のスピンチャ
ックにおいて、基板保持部2の吸着保持部3の周縁部を
構成する保持部周縁部分8を弾性の高い材料で構成し、
この弾性の高い材料で構成した保持部周縁部分8を、保
持部周縁部分8よりも回転中心軸J側の基板保持部2の
母体部分7に接合して基板保持部2を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板保持部の吸着
保持部に基板を真空吸着保持して回転させる基板処理装
置のスピンチャックに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の基板処理装置のスピンチャック
は、図7に示すように、基板Wを真空吸着して保持する
吸着保持部100を備えた平面視円形の基板保持部10
1が、図示しないモーターに伝動連結された回転軸10
2の上部に嵌入されて連結され、回転軸102とともに
基板保持部101が軸J回りに回転されるように構成さ
れている。
【0003】基板保持部101の吸着保持部100は、
周縁部に凸状部103が全周にわたって形成され、周縁
部の凸状部103の内側にも多数の微小突起あるいは凸
状部104が形成されている。吸着保持部100に設け
られた吸引孔105は、基板保持部101に設けられた
連通路106、107や回転軸102に設けられた連通
路108などを介して真空吸引原109に連通接続され
ており、これら吸引孔105から真空吸引することによ
り、吸着保持部100の凸状部103、104に基板W
が吸着保持されるようになっている。
【0004】この種のスピンチャックは、半導体ウエハ
や液晶表示器用のガラス基板などの基板Wに対してレジ
スト塗布処理や洗浄処理、現像処理などの種々の処理を
施すために用いられる。そのため、この種のスピンチャ
ックには、基本的に、処理が良好に行なえること(例え
ば、基板への薄膜の塗布が均一に行なえること)や、基
板にパーティクルを付着させないことなどの種々の機能
が要求されている。
【0005】基板保持部101を形成する材料も、これ
ら機能に影響を与える大きな要因であるので、これまで
種々の材料が採用されてきたが、最近では、基板Wを高
速回転させたときに基板Wと空気などとの摩擦によって
発生する静電気が基板保持部101に蓄えられることで
基板Wが破損されることを防止するために、カーボンを
エンジニアリングプラスチックに混ぜて導電性を持たせ
た導電性のエンジニアリングプラスチックが多用されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、基板保
持部101全体を導電性のエンジニアリングプラスチッ
クで形成した従来のスピンチャックには次のような問題
があった。
【0007】すなわち、この導電性のエンジニアリング
プラスチックは材質的にカーボンを含有するために弾性
がなく割れ易いという欠点がある。
【0008】このように弾性がなく割れ易い材料で基板
保持部101全体を形成している従来のスピンチャック
は、基板保持部102の吸着保持部100に基板Wを吸
着保持及び回転させたときに大きな力がかかる周縁部の
凸状部103が疲労破壊し易く、比較的短期間の使用で
も凸状部103の一部が割れたり欠け易かった。この凸
状部103が図8に示すようにその一部でも欠けると、
吸着保持部100の周縁部からリークが起きることにな
る。すなわち、その欠けた部分から外気が吸引孔10
5、連通路106、107に入り込んで、周囲のパーテ
ィクルを基板W近辺に吸い寄せて基板Wを汚染させた
り、さらに、リークが大きい場合には、基板Wを真空吸
着できなくなることになる。また、基板保持部101の
一部が欠けると修理は不可能であるので、図8のように
円環状の凸状部103の一部でも外気と連通する欠けが
できると、高価な基板保持部101自体を交換する必要
があり、基板保持部101の寿命が短くコスト高を招い
ていた。
【0009】また、上記凸状部103は、構造上、何か
にぶつかっても欠け易いところであるので、不注意など
で円環状の凸状部103に衝撃を加えて、その一部に外
気と連通する欠けをつくり、基板保持部101を交換し
なければならないこともままあった。
【0010】さらに、基板Wを回転させて処理している
最中に、疲労破壊などで凸状部103が欠け、基板Wの
保持が解除されて、基板Wが飛んで基板Wを破損すると
いう大きな問題も発生していた。
【0011】また、導電性のエンジニアリングプラスチ
ックは適度の硬さを有し、加工性が良いので、吸着保持
部100で基板Wを保持する保持面HL(図7参照)の
平面度を確保することが可能である。そのため、導電性
のエンジニアリングプラスチック製の基板保持部101
は、保持した基板Wに凹凸が発生しないように、保持面
HLの平面度を確保して加工している。しかしながら、
全ての基板Wの保持側の面が平坦であるとは限らず、保
持側の面が反っていたり、若干の凹凸がある基板Wもあ
る。そのような基板Wを、保持面HLの平面度が良く加
工された吸着保持部100に載置すると、基板Wの保持
側の面と凸状部103との間に部分的に若干の隙間が形
成される。一方で、導電性のエンジニアリングプラスチ
ックは適度の硬さを有するので、真空吸引を行なって
も、基板Wの保持側の面と凸状部103とが密着して上
記基板Wの保持側の面と凸状部103との間の隙間が無
くなるように吸着保持部100側が柔軟に変形しない。
従って、吸着保持中、上記基板Wの保持側の面と凸状部
103との間の隙間からリークし、周囲のパーティクル
を吸い寄せて基板Wを汚染するという問題もあった。
【0012】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、吸着保持部の周縁部を破損し難くし、
吸着保持部の周縁部からのリークを防止し得る基板保持
部を備えた基板処理装置のスピンチャックを提供するこ
とを主たる目的とする。
【0013】また、本発明の別の目的は、上記主目的を
達成するとともに、静電気による悪影響をも合わせて防
止することができる基板保持部を備えた基板処理装置の
スピンチャックを提供することにある。
【0014】さらに、本発明の別の目的は、上記主目的
を達成するとともに、それに加えて、基板を吸着保持し
たときの基板と吸着保持部との密着性を良くすることも
できる基板保持部を備えた基板処理装置のスピンチャッ
クを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の発明は、基板保持部の吸着保持部
に基板を真空吸着保持して回転させる基板処理装置のス
ピンチャックにおいて、前記基板保持部の吸着保持部の
周縁部を構成する保持部周縁部分を弾性材で構成し、こ
の弾性材で構成した保持部周縁部分を、前記保持部周縁
部分よりも回転中心側の基板保持部の母体部分に接合し
て前記基板保持部を構成したことを特徴とするものであ
る。
【0016】また、請求項2に記載の発明は、上記請求
項1に記載の基板処理装置のスピンチャックにおいて、
前記基板保持部の母体部分を導電性のある材料で構成し
たことを特徴とするものである。
【0017】また、請求項3に記載の発明は、上記請求
項1または2に記載の基板処理装置のスピンチャックに
おいて、前記弾性材で構成した前記保持部周縁部分の肉
厚を前記基板保持部の母体部分の肉厚よりも薄くして前
記保持部周縁部分を前記基板保持部の母体部分から張り
出させるとともに、前記基板保持部の母体部分から張り
出した前記保持部周縁部分の先端部側を、保持する基板
側に反らせたことを特徴とするものである。
【0018】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、基板保持部の
吸着保持部の周縁部を構成する保持部周縁部分を弾性材
で構成し、この弾性材で構成した保持部周縁部分を、保
持部周縁部分よりも回転中心側の基板保持部の母体部分
に接合して基板保持部を構成しているので、基板保持部
の母体部分が導電性のエンジニアリングプラスチックの
ような割れ易い材料で構成されていても、吸着保持部の
周縁部は疲労破壊し難く、また、何かにぶつかっても破
損し難くなり、吸着保持部の周縁部が欠け難くなり、そ
の部分からのリークを防止することができる。
【0019】請求項2に記載の発明によれば、吸着保持
部の周縁部を欠け難くするために弾性材で構成している
が、基板保持部のその他の母体部分を導電性のある材料
(例えば、導電性のあるエンジニアリングプラスチッ
ク)で構成しているので、基板を高速回転させることに
より発生する静電気が基板保持部に蓄えられず、基板保
持部に保持した基板を破損することも防止できる。
【0020】請求項3に記載の発明によれば、基板保持
部の母体部分から張り出した保持部周縁部分の先端部側
(母体部分に接合する側の端部と反対側の端部側)を、
保持する基板側に反らせているので、吸着保持部に基板
が載置された状態で、基板は保持部周縁部分に支持さ
れ、基板と母体部分の吸着保持部とは離間されている。
その状態で、真空吸引を開始すると、基板は母体部分の
吸着保持部に吸着され、それに伴って、弾性材で構成
し、母体部分よりも薄肉化して母体部分から張り出させ
たことで柔軟に変形し易くなった保持部周縁部分は、基
板に密着しつつ変形されるので、吸着保持中の基板と保
持部周縁部分との密着度が高くなる。従って、保持部周
縁部分からのリークが起き難くなる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 <第1実施例>図1は、本発明の第1実施例に係る基板
処理装置のスピンチャックの構成を示す縦断面図であっ
て、図1(a)は、スピンチャックの全体構成を示す縦
断面図、図1(b)は、要部を拡大した縦断面図、図2
は、その平面図である。
【0022】このスピンチャックは、図示しないモータ
ーに伝動連結され、ステンレス鋼やアルミニウムなどの
導電性の金属で構成された回転軸1の上部に平面視円形
の基板保持部2が嵌入されて保持され、モーターの回転
駆動によって回転軸1とともに基板保持部2が軸J回り
に回転されるように構成されている。
【0023】基板保持部2は、その上面に吸着保持部3
が形成されている。この吸着保持部3には、周縁部に全
周にわたって凸状部4が設けられている。また、その周
縁部の凸状部4の内側(回転中心軸J側)には、図2
(a)の構成では、多数個の微小突起5が設けられ、図
2(b)の構成では、凸状部4と同軸に多数個の凸状部
6が設けられている。凸状部4と、微小突起5あるいは
凸状部6とは、基板Wを保持したときに基板Wの保持側
の面に当接する部分であるので、この当接部分の合計面
積は少ない方が好ましく、その点からは吸着保持部3の
構造は図2(a)の方が好ましい。
【0024】基板保持部2は、母体部分7に、吸着保持
部3の周縁部を構成する、凸状部4を含む保持部周縁部
分8を溶着や接着などで接合して構成されている。
【0025】母体部分7は、例えば、ポリイミド(Poly
imide)やポリ・エーテル・エーテル・ケトン(Poly Eth
er Ether Ketone:PEEK) 、ポリ・エーテル・スルフォン
(Poly Ether Sulfone:PES)などのエンジニアリングプ
ラスチックにカーボンを混ぜて導電性を持たせた導電性
のエンジニアリングプラスチックなどの材料で構成され
ている。
【0026】保持部周縁部分8は、弾性の高い材料で構
成されている。弾性の高い材料としては、母体部分7の
材料と接合可能な材料が採用される。例えば、母体部分
7が導電性のポリイミドであれば、カーボンを混ぜてい
ないポリイミドが採用でき、母体部分7が導電性のPEEK
であれば、カーボンを混ぜていないPEEKや、カーボンを
混ぜていないPEEKにフッ素樹脂を混ぜたフッ素樹脂入り
のPEEKが採用でき、さらに、母体部分7が導電性のPES
であれば、カーボンを混ぜていないPES が採用できる。
これら弾性の高い材料として用いる材料(エンジニアリ
ングプラスチック)は、カーボンを含有していないの
で、弾性が高く、疲労破壊や、衝撃が加えられたことで
破損するなど割れや欠けが生じ難い。
【0027】母体部分7の吸着保持部3には、吸引孔9
が設けられている。これら吸引孔9は、母体部分7に形
成された連通路10、11や、回転軸1に形成された連
通路12などを介して真空吸引原13に連通接続されて
いる。なお、図中の符号14は、連通路10の外周部側
の端部を封止する蓋部材を示す。これら吸引孔9から真
空吸引することで、基板Wは吸着保持部3の凸状部4と
微小突起5あるいは凸状部6に吸着保持されるようにな
っている。そして、吸着保持した基板Wを回転軸1、基
板保持部2とともに軸J回りに回転されて適宜の処理が
施される。
【0028】次に、第1実施例のスピンチャックの製作
方法の一例を図3を参照して説明する。まず、切削や成
形によって保持部周縁部分8になる、図3(a)に示す
ようなリング状の部材20を弾性の高い材料で製作す
る。次に、図3(b)に示すように、このリング状部材
20をスピンチャックの成形型21に入れ、母体部分7
を構成する導電性材料を成形型21に射出する。成形型
21から取り出した図3(c)に示すようなスピンチャ
ックの原型22は、母体部分7となる部分と、保持部周
縁部分8となるリング状部材20とが溶着されて接合さ
れている。そして、図3(c)に示すスピンチャックの
原型22に切削加工を施して、凸状部4や微小突起5あ
るいは凸状部6、吸引孔9、連通路10、11、回転軸
1の上部を嵌入する嵌入孔15(図1参照)などを形成
し、連通路10の端部に蓋部材14を嵌入するなどの必
要な作業がなされて第1実施例に係るスピンチャックが
製作される。
【0029】この第1実施例装置では、母体部分7を導
電性のあるエンジニアリングプラスチックのような割れ
易い材料で構成しているが、保持部周縁部分8を弾性の
高い材料で構成しているので、吸着保持部3の周縁部の
凸状部4などは疲労破壊し難く、また、何かにぶつかっ
ても破損し難くなり、吸着保持部3の周縁部の凸状部4
などが欠け難くなり、その部分からのリークを防止する
ことができる。従って、基板保持部2の寿命が長くな
り、不注意で吸着保持部2の周縁部を何かにぶつけても
基板保持部2を交換するに至らないので、基板保持部2
を交換する頻度が減り、コスト低減を図ることができ
る。また、基板処理中に吸着保持が解除されて基板Wが
飛んで破損するような不都合を防止することもできる。
【0030】また、この第1実施例装置では、保持部周
縁部分8を弾性の高い材料で構成しているが、母体部分
7を導電性のあるエンジニアリングプラスチックで構成
しているので、基板Wを高速回転させることにより発生
する静電気は、基板保持部2の母体部分7から、導電性
の回転軸1を経て逃げ、基板保持部2に蓄えられること
はなく、基板保持部2に保持した基板Wを破損すること
も防止できる。
【0031】さらに、この第1実施例装置では以下の効
果も得られる。 (1) 例えば、基板保持部全体をフッ素樹脂などの柔らか
い樹脂で構成した場合、経時変化によって図4に示すよ
うに基板保持部200の周縁部側が全体的に垂れ下がる
ように変形し易く、図4のように変形すると基板Wを真
空吸着保持できなくなる。そのため、フッ素樹脂などの
柔らかい樹脂製の基板保持部200の寿命は比較的短
く、短期間で基板保持部200を交換する必要がある。
これに対して、第1実施例装置では、基板保持部2の母
体部分7を経時変化によって変形し難い導電性のあるエ
ンジニアリングプラスチックで構成しているので、フッ
素樹脂などの柔らかい樹脂製の基板保持部200に比べ
て、比較的長期間にわたって図4のように基板保持部2
の周縁部側が全体的に垂れ下がるように変形することが
なく、基板保持部2の寿命が長くなる。なお、図4中の
符号201は、回転軸を示す。
【0032】(2) 例えば、基板保持部全体をフッ素樹脂
などの柔らかい樹脂で構成した場合、材質が柔らかすぎ
るために加工性が悪く、吸着保持部で基板を保持する保
持面の平面度を確保することが難しく、基板を保持した
ときに基板に凹凸が発生することにもなる。このような
状態で、例えば、レジスト塗布処理などの薄膜塗布処理
を行なえば、基板に均一に薄膜を塗布することができな
いことになる。さらに、フッ素樹脂などの柔らかい樹脂
製の基板保持部の場合には、基板保持部が削れ易いため
に、パーティクルを基板に転写したり、パーティクル自
体を発生させ、基板を汚染することになる。また、基板
保持部全体をステンレス鋼やアルミニウムなどの金属で
構成した場合には、材質が硬過ぎるために、基板を削っ
てパーティクルを発生させ、基板を汚染することにな
る。これに対して、第1実施例装置における基板保持部
2の母体部分7を構成する導電性のエンジニアリングプ
ラスチックや、保持部周縁部分8を構成するカーボンを
含有しないエンジニアリングプラスチックなどの弾性の
高い材料は、加工性が良く、パーティクルを基板Wに転
写したりパーティクル自体を発生するほど柔らかくな
く、かつ、基板Wを削るほど硬くない、適度の硬さを有
するので、吸着保持部3で基板Wを保持する保持面HL
(図1参照)の平面度を確保することが可能で、かつ、
パーティクルを基板Wに転写せず、パーティクルを発生
させることなく、基板Wの汚染を低減することができ
る。
【0033】<第2実施例>次に、本発明の第2実施例
装置の構成を、図5を参照して説明する。この第2実施
例装置では、弾性の高い材料で構成した保持部周縁部分
8の肉厚を基板保持部2の母体部分7の肉厚よりも薄く
して保持部周縁部分8を基板保持部2の母体部分7から
張り出させている。このように、保持部周縁部分8を弾
性の高い材料で構成し、母体部分7よりも薄肉化して母
体部分7から張り出させたことで、図5(b)の矢印に
示すように、柔軟に変形し易く構成した。
【0034】また、基板保持部2の母体部分7から張り
出した保持部周縁部分8の先端部8a側を、保持する基
板W側に反らせている。図5において符号BHLは、基
板保持部2の母体部分7の吸着保持部3で基板Wを保持
する保持面を示す。図5に示すように、保持部周縁部分
8は、その先端部8a側が上記保持面BHLよりも図の
上向きに反らせている。このように保持部周縁部分8を
反らせるには、例えば、保持部周縁部分8となる部材を
予め加工で図5のように反らせた形状にしてから母体部
分7に接合すればよい。
【0035】なお、図中の符号30は保持部周縁部分8
に形成した吸引孔、31は連通路、32は連通路31の
外周部側の端部を封止する蓋部材を示す。
【0036】次に、この第2実施例装置による基板の吸
着保持の動作を図6を参照して説明する。
【0037】上述したように、この第2実施例装置で
は、母体部分7から張り出した保持部周縁部分8の先端
部8a側を、保持する基板W側に反らせているので、図
6(a)に示すように、吸着保持部3に基板Wが載置さ
れた状態で、基板Wは保持部周縁部分8の凸状部4に支
持され、基板Wと母体部分7の吸着保持部3とは離間さ
れている。
【0038】その状態で、真空吸引を開始すると、図6
(b)に示すように、基板Wは母体部分7の吸着保持部
3に吸着され、それに伴って、柔軟に変形し易くなった
保持部周縁部分8は、基板Wに密着しつつ変形され、吸
着保持中の基板Wと保持部周縁部分8の凸状部4との密
着度が高く、保持部周縁部分8からのリークが起き難く
なる。
【0039】なお、保持された基板Wの平面度は、母体
部分7の吸着保持部3の保持面BHLの平面度に依存さ
れるが、上記第1実施例装置で述べたように、この母体
部分7の吸着保持部3の保持面BHLの平面度は充分に
確保されているので、基板Wに凹凸を発生することなく
保持することができる。
【0040】また、保持側の面が反っていたり、若干の
凹凸がある基板Wを保持する場合であっても、保持部周
縁部分8が柔軟に変形するので、吸着保持中の基板Wと
保持部周縁部分8の凸状部4とは密着され、保持部周縁
部分8からのリークを防止できる。
【0041】このように、この第2実施例装置によれ
ば、上記第1実施例装置の効果に加えて、保持部周縁部
分8からのリークを防止し、パーティクルを吸い寄せて
基板Wを汚染することを防止でき、また、基板Wの真空
吸着保持をより確実にすることができるという効果を得
ることもできる。
【0042】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、基板保持部の吸着保持部の周
縁部を構成する保持部周縁部分を弾性材で構成し、この
弾性材で構成した保持部周縁部分を基板保持部の母体部
分に接合して基板保持部を構成したので、基板保持部の
母体部分が導電性のエンジニアリングプラスチックのよ
うな欠け易い材料で構成されていても、吸着保持部の周
縁部は疲労破壊し難く、また、何かにぶつかっても破損
し難くなり、吸着保持部の周縁部が欠け難くなり、その
部分からのリークを防止することができる。従って、基
板保持部の寿命が長くなり、不注意で吸着保持部の周縁
部を何かにぶつけても基板保持部を交換するに至らない
ので、基板保持部を交換する頻度が減り、コスト低減を
図ることができる。また、基板処理中に吸着保持が解除
されて基板が飛んで破損するような不都合を防止するこ
ともできる。
【0043】請求項2に記載の発明によれば、上記請求
項1に記載の発明において、基板保持部の母体部分を導
電性のある材料で構成しているので、吸着保持部の周縁
部を欠け難くするとともに、静電気による悪影響も同時
に防止することができる。
【0044】請求項3に記載の発明によれば、弾性材で
構成した保持部周縁部分の肉厚を基板保持部の母体部分
の肉厚よりも薄くして保持部周縁部分を基板保持部の母
体部分から張り出させるとともに、基板保持部の母体部
分から張り出した保持部周縁部分の先端部側を、保持す
る基板側に反らせたので、吸着保持時の吸着保持部の周
縁部と基板との密着性が向上し、その部分からのリーク
が起き難くなる。また、保持側の面が反っていたり、若
干の凹凸がある基板を保持する場合でも、吸着保持時の
吸着保持部の周縁部と基板とが密着してその部分からの
リークを防止できる。従って、パーティクルを吸い寄せ
て基板を汚染することを防止でき、また、基板の吸着保
持をより確実にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る基板処理装置のスピ
ンチャックの全体構成を示す縦断面図とその要部を拡大
した縦断面図である。
【図2】第1実施例装置の平面図である。
【図3】第1実施例装置の製作方法の一例を説明するた
めの図である。
【図4】フッ素樹脂などの柔らかい樹脂性のスピンチャ
ックの問題点を説明するための図である。
【図5】本発明の第2実施例装置の全体構成を示す縦断
面図とその要部を拡大した縦断面図である。
【図6】第2実施例装置による基板の吸着保持の動作を
説明するための図である。
【図7】従来例に係るスピンチャックの構成を示す縦断
面図である。
【図8】従来装置の問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
2:基板保持部 3:吸着保持部 7:基板保持部の母体部分 8:基板保持部の保持部周縁部分 8a:保持部周縁部分の先端部 W:基板 J:スピンチャックの回転中心軸

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板保持部の吸着保持部に基板を真空吸
    着保持して回転させる基板処理装置のスピンチャックに
    おいて、 前記基板保持部の吸着保持部の周縁部を構成する保持部
    周縁部分を弾性材で構成し、この弾性材で構成した保持
    部周縁部分を、前記保持部周縁部分よりも回転中心側の
    基板保持部の母体部分に接合して前記基板保持部を構成
    したことを特徴とする基板処理装置のスピンチャック。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の基板処理装置のスピン
    チャックにおいて、 前記基板保持部の母体部分を導電性のある材料で構成し
    たことを特徴とする基板処理装置のスピンチャック。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の基板処理装置
    のスピンチャックにおいて、 前記弾性材で構成した前記保持部周縁部分の肉厚を前記
    基板保持部の母体部分の肉厚よりも薄くして前記保持部
    周縁部分を前記基板保持部の母体部分から張り出させる
    とともに、前記基板保持部の母体部分から張り出した前
    記保持部周縁部分の先端部側を、保持する基板側に反ら
    せたことを特徴とする基板処理装置のスピンチャック。
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