JP2004283936A - 真空吸着装置 - Google Patents

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Shunichi Sasaki
俊一 佐々木
Tomohiro Ishino
智浩 石野
Masahiro Mori
正弘 森
Mamoru Ishii
守 石井
Tatsuya Shiogai
達也 塩貝
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Abstract

【課題】被吸着物を吸着する面に段差による不都合が生じず、かつ湿式加工を行う場合でも被吸着物の被吸着面にシミ等が発生しない真空吸着装置を提供すること。
【解決手段】被吸着物10を載置し、吸着面2aが研磨加工により形成される載置部材2と、載置部材2の周囲および下面を支持する支持部材3と、載置部材2の裏面側に設けられた吸引部4とを具備し、吸引部4から吸引することにより載置部材2に載置された被吸着物10を載置部材2に真空吸着させる真空吸着装置1において、載置部材2は、被吸着物10の中央部を支持する多孔質セラミックスからなる中央部材5と、中央部材5の周囲に設けられ、被吸着物10の周縁部を支持する緻密質快削性セラミックスからなる周縁部材6とを有する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばラップ等の湿式加工を行うために半導体ウエハやガラス基板などの被吸着体を真空吸着する真空吸着装置に関する。
【0002】
【従来技術】
従来より、例えば半導体装置の製造工程において、半導ウエハを搬送、加工、検査する場合には、真空圧を利用した真空吸着装置が用いられている。このような真空吸着装置としては、吸着面に開口した複数の貫通孔を有するものが一般的であったが、貫通孔部分のみで吸着作用をするため、吸着が不均一となりやすく、半導体ウエハの加工精度が低下するなどの問題点があった。
【0003】
そこで、より均一な吸着を行うために、吸着面を多孔質体で形成した真空吸着装置が用いられており、例えば、多孔質体からなる吸着部材を支持部材に樹脂またはガラスなどの接着剤により接合してなり、下方の吸引孔より真空吸引することにより、上記吸着部材の吸着面に半導体ウエハを吸着するものが提案されている(例えば特許文献1、2、3)。これらの技術では、耐摩耗性を高め、優れた平面度を維持するために、吸着部材を気孔径30〜150μm程度の多孔質セラミックスにより形成する。
【0004】
このような真空吸着装置を用いる場合には、吸着面の平面度を高くする必要があるため、支持部材に吸着部材を接合した後、双方の上面をダイヤモンド砥粒などで研磨する。しかしながら、上記のように、吸着部材は多孔質セラミックスからなっているため比較的研磨されやすいが、支持部材は緻密質セラミックスまたは金属からなっているため研磨されにくく、そのため、吸着部材のほうが大きく研磨されてしまい、支持部材の上面との間に段差が生じ、真空吸着装置の上面全体を実用上問題のないレベルとすることが困難であった。このように段差が生じた状態で使用すると、吸着時にリークが生じて吸着力が小さくなったり、あるいは半導体ウエハの加工に用いる場合は、加工精度が悪くなるなどの問題点があった。
【0005】
そこで、真空吸着装置の上面を研磨した時に支持部材と吸着部材の境界部に段差が生じにくくするために、吸着部材だけでなく、支持部材の上面も多孔質セラミックスで形成する技術が提案されている(特許文献4参照)。 そして、この特許文献4の技術では、吸着用多孔質体外周部の多孔質セラミックからの空気漏れを生じにくくするため、支持部材上面の多孔質セラミックスの平均気孔径を小さくしている。
【0006】
【特許文献1】
特開昭59−124536号公報
【特許文献2】
特開昭62−53774号公報
【特許文献3】
特開昭63−169243号公報
【特許文献4】
特開平6−8086号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献4の真空吸着装置は、段差の影響は存在しなくなるものの、半導体ウエハのラップ等の湿式加工工程に使用した場合、多孔質セラミックスから加工液が吸水され、吸着されたウエハ裏面に加工液によるシミ等が発生するという問題が生じてしまう。
【0008】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、被吸着物を吸着する面に段差による不都合が生じず、かつ湿式加工を行う場合でも被吸着物の被吸着面にシミ等が発生しない真空吸着装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点では、被吸着物を載置し、吸着面が研磨加工により形成される載置部材と、前記載置部材の裏面側に設けられた吸引部とを具備し、吸引部から吸引することにより前記載置部材に載置された被吸着物を前記載置部材に真空吸着させる真空吸着装置であって、前記載置部材は、被吸着物の中央部を支持する多孔質セラミックスからなる中央部材と、前記中央部材の周囲に設けられ、被吸着物の周縁部を支持する緻密質快削性セラミックスからなる周縁部材とを有することを特徴とする真空吸着装置を提供する。
【0010】
本発明の第2の観点では、被吸着物を載置し、吸着面が研磨加工により形成される載置部材と、前記載置部材の周囲および下面を支持する支持部材と、前記載置部材の裏面側に設けられた吸引部とを具備し、吸引部から吸引することにより前記載置部材に載置された被吸着物を前記載置部材に真空吸着させる真空吸着装置であって、前記載置部材は、被吸着物の中央部を支持する多孔質セラミックスからなる中央部材と、前記中央部材の周囲に設けられ、被吸着物の周縁部を支持する緻密質快削性セラミックスからなる周縁部材とを有することを特徴とする真空吸着装置を提供する。
【0011】
本発明の第3の観点では、被吸着物を載置し、吸着面が研磨加工により形成される載置部材と、前記載置部材の裏面側に設けられた吸引部とを具備し、吸引部から吸引することにより前記載置部材に載置された被吸着物を前記載置部材に真空吸着させる真空吸着装置であって、前記載置部材は、被吸着物の中央部を支持する多孔質セラミックスからなる中央部材と、前記中央部材の周囲に設けられ、被吸着物の周縁部を支持する緻密質セラミックスからなる周縁部材とを有し、前記中央部材と前記周縁部材との間の段差が10nm以下であることを特徴とする真空吸着装置を提供する。
【0012】
本発明の第4の観点では、被吸着物を載置し、吸着面が研磨加工により形成される載置部材と、前記載置部材の周囲および下面を支持する支持部材と、前記載置部材の裏面側に設けられた吸引部とを具備し、吸引部から吸引することにより前記載置部材に載置された被吸着物を前記載置部材に真空吸着させる真空吸着装置であって、前記載置部材は、被吸着物の中央部を支持する多孔質セラミックスからなる中央部材と、前記中央部材の周囲に設けられ、被吸着物の周縁部を支持する緻密質セラミックスからなる周縁部材とを有し、前記中央部材と前記周縁部材との間の段差が10nm以下であることを特徴とする真空吸着装置を提供する。
【0013】
本発明の第1および第2の観点によれば、被吸着物の中央部を支持する多孔質セラミックスからなる中央部材の周囲に、多孔質セラミックスと同等の研磨特性とすることが可能な緻密質快削性セラミックスからなる被吸着物の周縁部を支持する周縁部材を設けた構成としたので、吸着面が研磨加工により形成される載置部材に不都合を及ぼす段差が生じることがなく、かつ周縁部材が緻密質であることから、湿式加工を行う場合でも被吸着物の被吸着面にシミ等が発生することがない。
【0014】
本発明の第3および第4の観点によれば、被吸着物を載置し、吸着面が研磨加工により形成される載置部材を、被吸着物の中央部を支持する多孔質セラミックスからなる中央部材の周囲に、緻密質セラミックスからなる被吸着物の周縁部を支持する周縁部材を設けた構成とし、中央部材と周縁部材との間の段差が10nm以下となるようにしたので、段差による不都合を防止することができ、かつ周縁部材が緻密質であることから、湿式加工を行う場合でも被吸着物の被吸着面にシミ等が発生することがない。
【0015】
また、第2および第4の観点のように、被吸着物を載置し、吸着面が研磨加工により形成される載置部材の周囲および下面を支持部材で支持する構成とすることにより、構造安定性が高い真空吸着装置が実現される。
【0016】
上記第1および第2の観点において、前記中央部材と前記周縁部材との研磨速度の差が、0.2nm/min以下であることことが好ましい。これにより、中央部材と周縁部材との段差を実用上問題のない10nm以下にすることができる。また、前記周縁部材を構成する緻密質快削性セラミックスとして、セラミックスとガラスとを複合化したものを用いることができる。
【0017】
上記第2および第4の観点において、前記周縁部材の外径が被吸着物の外径よりも5mm以上大きいことが好ましい。
【0018】
また、上記いずれの観点においても、前記周縁部材の内径は被吸着物の外径よりも5〜10mm小さいことが好ましい。また、本発明の真空吸着装置は、真空吸着した被吸着物に対して湿式加工を施す用途に用いる場合に有効である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る真空吸着装置を示す断面図である。この真空吸着装置1は、被吸着物である半導体ウエハ10を載置し、吸着面2aが研磨加工により形成される載置部材2と、載置部材2の周囲および下面を支持する支持部材3と、載置部材2の裏面側の中央部に支持部材3を貫通するように設けられた孔状の吸引部4とを有している。そして、吸引部4を介して図示しない真空ポンプにより吸引することにより、載置部材2に載置された半導体ウエハ10が載置部材2に真空吸着される。
【0020】
載置部材2は、半導体ウエハ10の中央部を支持する多孔質セラミックスからなる中央部材5と、中央部材5の周囲に設けられ、半導体ウエハ10の周縁部を支持する緻密質快削性セラミックスからなる周縁部材6とを有し、これらが接着または接合されて構成されている。
【0021】
載置部材2の中央部材5を構成する多孔質セラミックスは、特に限定せず、通常この種の用途に使用される多孔質セラミックスであれば適用することができ、材質としてはアルミナ、ジルコニア、炭化珪素、窒化珪素等を使用することができる。また、このような多孔質セラミックスの気孔は連通しており、平均気孔径が10〜100μm、気孔率が20〜40%であればよい。
【0022】
載置部材2の周縁部材6を構成する緻密質快削性セラミックスは、一般的に研磨性が良好であり、中央部材5を構成する多孔質セラミックスと同等の研磨性を有するものとすることが可能である。したがって、載置部材2の表面を研磨する際に段差が生じ難く、吸着時にリークが生じて吸着力が小さくなったり、半導体ウエハの加工に用いる場合に加工精度が悪くなるといった不都合を回避することができる。段差が10nm以下であればこのような不都合が生じないため、研磨後に中央部材5と周縁部材6の段差が10nm以下になるように材料を選択することが好ましい。周縁部材6を構成する緻密質快削性セラミックスと中央部材5を構成する多孔質セラミックスとの研磨速度の差が0.2nm/min以下となるように材料を選択すれば、通常の研磨加工時間でほぼ段差を10nm以下の優れた平面度とすることができるので好ましい。
【0023】
緻密質快削性セラミックスの材質は、気密性があり、中央部材5を構成する多孔質セラミックスに近い研磨性を有するものであれば特に限定しないが、セラミックスとガラスとを複合化したものが好ましい。このような複合材料を用いれば、セラミックスとガラスとの割合を変えることで多孔質体との研磨速度の調整が可能であるという利点が得られる。このようなセラミックスとガラスとを複合化した緻密質快削性セラミックスは、セラミックス粉末とガラス粉末の混合物を熱処理して得ることができる。この場合に、セラミックスとしてはアルミナ、ジルコニア、炭化珪素、窒化珪素など、種々のセラミックスを用いることができる。
【0024】
周縁部材6は、その内径が被吸着物である半導体ウエハ10の外径よりも小さくなるように構成されており、図2に示すように、周縁部材6の内径と半導体ウエハ10の外径との距離Aは5〜10mmであることが好ましい。距離Aが5mm以上であれば、湿式加工に使用しても緻密質快削性セラミックスの部分で加工液が遮断されることから、多孔質体に加工液が吸水されることはない。また、距離Aが10mm以下であれば、被吸着物に対する多孔質部分(吸着部分)が十分に確保されることから、吸着力の低下は発生しない。また、周縁部材6は、その外径が被吸着物である半導体ウエハ10の外径よりも大きくなるように構成されており、図2に示すように、周縁部材6の外径と半導体ウエハ10の外径との距離Bは5mm以上であることが好ましい。距離Bが5mm以上大きければ、真空吸着装置の上面を研磨した時に支持部材3と緻密質快削性セラミックスからなる周縁部材6の境界部に段差が形成されても、段差が被吸着物である半導体ウエハ10の外側に位置することになり、半導体ウエハ10の平面度には影響を及ぼさない。
【0025】
支持部材3の材質も特に限定せず、アルミナ、ジルコニア、炭化珪素、窒化珪素等のセラミックスであっても、アルミニウムのような金属であってもよい。
【0026】
以上のような本実施形態の真空吸着装置は、種々の方法で製造することができ、その方法は特に限定されるものではない。例えば、支持部材3に多孔質セラミックスを配置した後、支持部材3と多孔質セラミックスの隙間に緻密質快削性セラミックスを入れ、ガラス、樹脂等の接着剤で接着して載置部材2を形成することにより製造することができるし、また、支持部材3と多孔質セラミックスの隙間にセラミックス粉末とガラスとを入れた後、熱処理を行って緻密質快削性セラミックスを形成し、載置部材2を形成することにより製造することもできる。その後の研磨処理は、ダイヤモンド砥粒等、通常用いる砥粒で通常の方法で研磨すればよい。
【0027】
このように構成される真空吸着装置においては、載置部材2の吸着面2aに被吸着物である半導体ウエハ10を載置し、吸引部4を介して図示しない真空ポンプにより吸引することにより、載置部材2の吸着面2aに載置された半導体ウエハ10が載置部材2に真空吸着される。この場合に、上述したように載置部材2の中央部材5が多孔質セラミックスで構成され、外縁部材6が緻密質快削性セラミックスで構成されているから、吸着面を研磨加工により形成する際に吸着時にリークが生じて吸着力が小さくなったり、半導体ウエハの加工に用いる場合に加工精度が悪くなるといった不都合を及ぼす段差が生じることがなく、かつ周縁部材6が緻密質であることから、湿式加工を行う場合でも研磨液が多孔質セラミックスからなる中央部材5に達することが阻止され、被吸着物である半導体ウエハ10の被吸着面にシミ等が発生することがない。
【0028】
本発明の真空吸着装置は、上記実施形態のみならず、種々の形態をとることができる。例えば、図3に示すように、上面の位置が載置部材2の吸着面2aよりも下側にある支持部材3′を設けたものであってもよいし、図4に示すように、載置部材2の下側のみに設けられた支持部材3″を有するものであってもよい。さらには、図5に示すように、支持部材を用いずに、多孔質セラミックスからなる中央部材5の外周のみならず下側を覆うように緻密質快削性セラミックスからなる周縁部材6′を設けた載置部材2′を用いたものであってもよい。ただし、図1に示すように載置部材2の外側および下側を覆う支持部材を設けた構造が構造安定性が高く好ましい。
【0029】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく、本発明の範囲内で種々変形することが可能である。例えば、上記実施形態では半導体ウエハを湿式加工するために真空吸着するものについて示したが、そのような用途に限らず、種々の用途に適用可能である。また、被吸着物は半導体ウエハに限定されることなく種々の被吸着体に適用可能である。
【0030】
【実施例】
以下、本発明の実施例について比較例とともに説明する。
(実施例1〜6)
図1に示す形状のアルミナ支持部材に多孔質アルミナを装入し、支持部材と多孔質セラミックスとの隙間にアルミナ粉末およびガラスを熱処理してなる緻密質快削性セラミックスを装入して接着剤により固定し、さらに、支持部材、多孔質アルミナおよび緻密質快削性セラミックスの上面を研磨して真空吸着装置を作製した。なお、緻密質快削性セラミックスは、アルミナ粉末とガラス粉末を質量比で20:80〜30:70に混合した後、成形し、1000℃で焼結させ作製した。
【0031】
そして、得られた真空吸着装置を評価した。評価は、被吸着物としてシリコンウエハを吸着し、湿式加工を行いウエハの平面度およびウエハ裏面のシミの有無を評価した。なお、平面度については、平面度0.05μm未満を○、平面度0.05μm以上0.1μm未満を△、平面度0.1μm以上を×とした。また、ウエハ裏面のシミについては、シミがウエハ裏面の1%未満を○、1%以上5%未満を△、5%以上を×とした。
【0032】
(比較例1,2)
図1に示す形状のアルミナ支持部材に多孔質アルミナを装入し、接着剤により固定し、さらに、支持部材および多孔質アルミナの上面を研磨して真空吸着装置を作製し、得られた真空吸着装置の評価を実施例1〜6と同じ基準で行った。なお、評価基準は実施例1〜6と同様とした。
【0033】
実施例1〜6および比較例1,2の評価結果を表1に示す。表1に示すように、実施例1〜6は全てウエハの平面度が△〜○で許容範囲であり、ウエハ裏面のシミも△〜○で許容範囲であった。これに対し、比較例はいずれもウエハの平面度が×であった。また、多孔質アルミナの外径をウエハよりも大きくした比較例2ではウエハ裏面のシミの評価が×であった。
【0034】
【表1】
Figure 2004283936
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、被吸着物の中央部を支持する多孔質セラミックスからなる中央部材の周囲に、多孔質セラミックスと同等の研磨特性とすることが可能な緻密質快削性セラミックスからなる被吸着物の周縁部を支持する周縁部材を設けた構成としたので、吸着面が研磨加工により形成される載置部材に不都合を及ぼす段差が生じることがなく、かつ周縁部材が緻密質であることから、湿式加工を行う場合でも被吸着物の被吸着面にシミ等が発生することがない。
【0036】
また、本発明によれば、被吸着物を載置し、吸着面が研磨加工により形成される載置部材を、被吸着物の中央部を支持する多孔質セラミックスからなる中央部材の周囲に、緻密質セラミックスからなる被吸着物の周縁部を支持する周縁部材を設けた構成とし、中央部材と周縁部材との間の段差が10nm以下となるようにしたので、段差による不都合を防止することができ、かつ周縁部材が緻密質であることから、湿式加工を行う場合でも被吸着物の被吸着面にシミ等が発生することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る真空吸着装置を示す断面図。
【図2】図1の真空吸着装置の一部を拡大して模式的に示す断面図。
【図3】本発明の他の実施形態に係る真空吸着装置を示す断面図。
【図4】本発明のさらに他の実施形態に係る真空吸着装置を示す断面図。
【図5】本発明のさらに他の実施形態に係る真空吸着装置を示す断面図。
【符号の説明】
1;真空吸着装置
2,2′;載置部材
2a;吸着面
3,3′,3″;支持部材
4;吸引部
5;中央部材
6,6′;周縁部材
10;半導体ウエハ

Claims (9)

  1. 被吸着物を載置し、吸着面が研磨加工により形成される載置部材と、前記載置部材の裏面側に設けられた吸引部とを具備し、吸引部から吸引することにより前記載置部材に載置された被吸着物を前記載置部材に真空吸着させる真空吸着装置であって、
    前記載置部材は、被吸着物の中央部を支持する多孔質セラミックスからなる中央部材と、前記中央部材の周囲に設けられ、被吸着物の周縁部を支持する緻密質快削性セラミックスからなる周縁部材とを有することを特徴とする真空吸着装置。
  2. 被吸着物を載置し、吸着面が研磨加工により形成される載置部材と、前記載置部材の周囲および下面を支持する支持部材と、前記載置部材の裏面側に設けられた吸引部とを具備し、吸引部から吸引することにより前記載置部材に載置された被吸着物を前記載置部材に真空吸着させる真空吸着装置であって、
    前記載置部材は、被吸着物の中央部を支持する多孔質セラミックスからなる中央部材と、前記中央部材の周囲に設けられ、被吸着物の周縁部を支持する緻密質快削性セラミックスからなる周縁部材とを有することを特徴とする真空吸着装置。
  3. 前記中央部材と前記周縁部材との研磨速度の差が、0.2nm/min以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の真空吸着装置。
  4. 前記周縁部材を構成する緻密質快削性セラミックスが、セラミックスとガラスとを複合化したものであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の真空吸着装置。
  5. 被吸着物を載置し、吸着面が研磨加工により形成される載置部材と、前記載置部材の裏面側に設けられた吸引部とを具備し、吸引部から吸引することにより前記載置部材に載置された被吸着物を前記載置部材に真空吸着させる真空吸着装置であって、
    前記載置部材は、被吸着物の中央部を支持する多孔質セラミックスからなる中央部材と、前記中央部材の周囲に設けられ、被吸着物の周縁部を支持する緻密質セラミックスからなる周縁部材とを有し、前記中央部材と前記周縁部材との間の段差が10nm以下であることを特徴とする真空吸着装置。
  6. 被吸着物を載置し、吸着面が研磨加工により形成される載置部材と、前記載置部材の周囲および下面を支持する支持部材と、前記載置部材の裏面側に設けられた吸引部とを具備し、吸引部から吸引することにより前記載置部材に載置された被吸着物を前記載置部材に真空吸着させる真空吸着装置であって、
    前記載置部材は、被吸着物の中央部を支持する多孔質セラミックスからなる中央部材と、前記中央部材の周囲に設けられ、被吸着物の周縁部を支持する緻密質セラミックスからなる周縁部材とを有し、前記中央部材と前記周縁部材との間の段差が10nm以下であることを特徴とする真空吸着装置。
  7. 前記周縁部材の外径が被吸着物の外径よりも5mm以上大きいことを特徴とする請求項2または請求項6に記載の真空吸着装置。
  8. 前記周縁部材の内径は被吸着物の外径よりも5〜10mm小さいことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の真空吸着装置。
  9. 真空吸着した被吸着物に対して湿式加工を施すことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の真空吸着装置。
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