JP4111299B2 - 基板洗浄具,基板洗浄装置及び基板洗浄方法 - Google Patents

基板洗浄具,基板洗浄装置及び基板洗浄方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,基板の洗浄に用いられる基板洗浄具,基板洗浄装置及び基板洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスの製造プロセスにおいては,半導体デバイスが形成される半導体ウェハ(以下「ウェハ」という)の表面の清浄度を高く維持する必要がある。このため,各々の製造プロセス,処理プロセスの前後や,成膜工程,研磨工程の後などに,基板洗浄装置を用いてウェハの表面を洗浄している。
【0003】
かかる基板洗浄装置として,従来,例えば特許第2875213号が開示されている。この装置では,ウェハを回転させながら,ウェハの表面にブラシを押圧し,ウェハとブラシとを相対的に移動させることにより,ウェハの表面から粒子汚染物を除去している。
【0004】
そして,前述の特許第2875213号の基板洗浄装置では,ブラシとして例えばセル構造の発砲PVA(ポリビニルアルコール)の表面に保護膜を被覆した構成になっている。またその他にも,従来の基板洗浄装置で用いられるブラシとして,例えば毛足の硬いナイロンブラシ等からなる硬質なブラシや,毛足の柔らかいモヘアブラシ等からなる軟質なブラシが,洗浄の種類に応じて,適宜使い分けられて使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,特許第2875213号に開示された基板洗浄装置では,前記保護膜に粒子汚染物等のパーティクルが付着しやすく,そのパーティクルがウェハに転写されて,洗浄後のウェハにパーティクルが残存するおそれがあった。また,ナイロンブラシやモヘアブラシ等からなるブラシは,そのようなパーティクルの転写によるウェハの汚染の他に,特に硬質なブラシの場合は,摩擦やスクラッチ(ひっかき傷)によりウェハの表面に損傷を与えるおそれがあった。そしてこれら従来のブラシは,何れも洗浄回数を重ねるに従ってブラシの表面が削れることにより,偏りや「くせ」が生じてしまい,当初の接触圧力を維持し難くなり,洗浄不良を起こすおそれがあった。
【0006】
従って本発明の目的は,パーティクルの付着が少なく,また摩擦やスクラッチによる損傷を与えることもなく,更に表面が削れることによる偏りや「くせ」も生じずに,当初の接触圧力を維持して基板を良好に洗浄できる基板洗浄具,このような基板洗浄具を用いる基板洗浄装置及び基板洗浄方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために,本発明は,基板を洗浄する洗浄具であって,洗浄液を基板に供給するための洗浄液供給路と,前記基板と対向する面に平面部を有する芯材であって,前記洗浄液供給路から洗浄液が供給される,前記洗浄液の液圧で変形を起こさない,微細な孔を多数有する樹脂からなる透水性の芯材とを備え,前記芯材に透水性の多孔質膜を固着して被覆させて押さえリングで剥がれるのを防止し,前記透水性の多孔質膜は,前記芯材の平面部及び外周面を被覆していることを特徴としている。
【0008】
この基板洗浄具にあっては,洗浄液供給路を介して洗浄液を供給しながら,基板洗浄具を基板の表面に押圧し,基板と基板洗浄具を相対的に移動させることにより,洗浄を行う。洗浄液供給路を介して供給された洗浄液は,芯材及び多孔質膜に形成された微細な孔を通して基板に吐出され,基板洗浄具の表面からは常に洗浄液が吐出された状態となるので,基板洗浄具の表面(即ち多孔質膜の表面)にはパーティクルが付着する心配がない。このため,多孔質膜の内部にパーティクルが入り込む心配がなく,また基板の洗浄の際に,多孔質膜に付着したパーティクルが基板に転写され,基板が汚染されるといった問題も生じない。
【0009】
しかも,吐出された洗浄液によって基板の表面に液膜を形成した状態で多孔質膜を基板に接触させるようにしているので,多孔質膜と基板との接触を滑らかにすることができる。特に,基板の表面に形成した液膜を挟んで多孔質膜を間接的に基板に接触させるようにすれば,多孔質膜と基板との接触をより滑らかにすることができる。このため,基板に対して損傷を与えることがない。また,芯材に多孔質膜を被覆させているので,洗浄液の供給圧などによって多孔質膜が変形する心配もなく,多孔質膜は常に所定の形状を保つことができる。また多孔質膜と基板との接触が滑らかであるので,洗浄回数を重ねても,摩耗などによって形状が崩れることがない。
【0010】
前記芯材において基板と対向する面に平面部を形成し,該平面部に前記多孔質膜を被覆させることが好ましい。かかる構成によれば,芯材に形成された平面部を被覆している多孔質膜を,基板に対して面接触させることができる。このため,基板への接触面積を拡大させ,基板の特定箇所に過度の接触圧力がかかることを防止でき,スクラッチ(ひっかき傷)を無くして基板を損傷させずに良好な洗浄を行うことができる。
【0011】
前記芯材は,微細な孔を多数有する樹脂である。かかる構成によれば,芯材に形成された微細な孔を通して洗浄液を通過させることができる。この場合,芯材の材質には,洗浄液を供給する際に水圧がかかっても変形を起こさずに所定の形状を留めておくことができ,また浄液中に材質成分が溶解せず,更に必要に応じて切削加工して形を自由かつ容易に変えられるように,樹脂を用いることが好ましい。樹脂の材質としては,例えばポリエチレン等が挙げられる。
【0012】
前記芯材の外面に多孔質膜を固着し,芯材の外面から多孔質膜が容易に剥がれないように構成することが好ましい。この場合,固着の方法は,例えば接着剤(洗浄液中に接着剤成分が溶解しないもの)を用いて芯材の外面に多孔質膜を接着しても良いし,また例えば芯材の外面に多孔質膜を圧着しても良い。特に,前記固着が,熱溶着により行われることが好ましい。そうすれば,熱溶着によって芯材に多孔質膜をしっかりと固着することができるので,多孔質膜の膨張などを確実に防止することが可能となる。また芯材が複雑な形状であっても,熱溶着により多孔質膜を芯材の外面に沿って被覆させることができる。
【0013】
前記透水性の多孔質膜は,親水性の樹脂にしても良い。また,前記透水性の多孔質膜は,撥水性の樹脂であっても良い。樹脂からなる多孔質膜は,その外面の摩擦係数が小さくでき,パーティクルが発生し難い。なお,洗浄液供給路内を通ってきた洗浄液中にパーティクルが混入されていることがあっても,前述したように多孔質膜の孔が微細であるために,このパーティクルが多孔質膜の外側に出て基板を汚染するようなことがない。そして,多孔質膜が親水性であれば,多孔質膜の微細な孔から洗浄液を通しやすくなる。多孔質膜が撥水性であれば,洗浄によって基板から剥がれたパーティクルを洗浄液と共にはじくことができ,多孔質膜にパーティクルが付着することをより確実に防止することができる。
【0014】
基板を洗浄する装置であって,前記基板洗浄具と,前記基板洗浄具を押圧する押圧軸に対して推力を付与する駆動部とを備え,前記押圧軸の内部に前記洗浄液供給路を設けたことを特徴とする。
【0015】
この基板洗浄装置によれば,駆動部によって押圧軸に対して推力を付与し,所定の接触圧力で基板洗浄具を基板に間接的又は直接的に接触させる。また,押圧軸の内部に洗浄液供給路を通し,芯材に洗浄液を供給する。
【0016】
洗浄液供給路を通る洗浄液に超音波を発振してこの洗浄液を振動させる超音波発振機構を備えていてもよい。かかる構成によれば,洗浄液を超音波振動させた状態で基板の表面に供給するので,洗浄力を向上させることができる。
【0017】
また,前記押圧軸に対して,前記基板洗浄具が着脱自在とする。かかる構成によれば,基板洗浄具の交換を簡単に行うことができる。
【0018】
基板と対向する面に平面部を有し,洗浄液供給路から洗浄液が供給される,前記洗浄液の液圧で変形を起こさない,微細な孔を多数有する樹脂からなる透水性の芯材の平面部及び外周面に,透水性の多孔質膜を固着して被覆させ,更に,押さえリングで剥がれるのを防止してなる基板洗浄具において,芯材及び多孔質膜に洗浄液を透過させて,該基板洗浄具を面接触させて押圧しながら基板を洗浄する基板洗浄方法であって,前記基板に対して基板洗浄具を押圧させる前に,洗浄する際の基板洗浄具の所定の接触圧力を設定する工程と,前記基板に基板洗浄具を押圧させる工程と,前記所定の接触圧力になるように,基板洗浄具の押圧力を調整する工程とを有することを特徴とする。
【0019】
この基板洗浄方法によれば,基板洗浄具の押圧力を事前に調整することによって,所定の接触圧力で基板を洗浄することができる。
【0020】
前記基板に前記基板洗浄具を面接触させるようにしても良い。また,前記基板に液膜を介して基板洗浄具を押圧させるようにしても良い。また,前記基板を回転させながら洗浄するようにしても良い。
【0021】
基板と対向する面に平面部を有し,洗浄液供給路から洗浄液が供給される,前記洗浄液の液圧で変形を起こさない,微細な孔を多数有する樹脂からなる透水性の芯材の平面部及び外周面に,透水性の多孔質膜を固着して被覆させ,更に,押さえリングで剥がれるのを防止してなる基板洗浄具において,芯材及び多孔質膜に洗浄液を透過させる工程と,ノズルから基板の表面に洗浄液を供給する工程と,前記基板洗浄具において,芯材及び多孔質膜に透過される洗浄液と,前記ノズルから供給される洗浄液で,基板の表面と基板洗浄具との間に液膜を形成した状態で基板を洗浄する工程とを有することを特徴とする,基板洗浄方法を提供する。
【0022】
この基板洗浄方法によれば,基板洗浄具から送られる洗浄液に加えて,ノズルから別に洗浄液を供給する。これにより,基板の表面に十分な洗浄液を供給することが可能になり,基板の表面上に液膜を好適に形成することができる。
【0023】
前記ノズルから吐出された洗浄液を基板の表面に供給しつつ,前記基板洗浄具から洗浄液を吐出した状態で,基板の表面に対して前記基板洗浄具を接近させ,液膜を形成することが好ましい。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の好ましい実施の形態を,基板の一例としてウェハの表裏面を洗浄するように構成された洗浄装置に基づいて説明する。図1は,本実施の形態にかかる基板(表面)洗浄装置7を組み込んだ洗浄装置1の斜視図である。洗浄装置1は,キャリアC単位でウェハWを搬入し,ウェハWを一枚ずつ洗浄,乾燥し,キャリア単位でウェハWを搬出するように構成されている。
【0025】
この洗浄装置1には,ウェハWを収納したキャリアCを4個分載置できる載置部2が設けられている。洗浄装置1の中央には,載置部2に載置されたキャリアCから洗浄工程前のウェハWを一枚ずつ取り出し,また,洗浄工程後のウェハWをキャリアCに収納する取出収納アーム3が配置されている。この取出収納アーム3の背部には,取出収納アーム3との間でウェハWの授受を行う搬送機構である搬送アーム4が待機している。搬送アーム4は,洗浄装置1の中央に設けられた搬送路6に沿って移動可能に設けられている。搬送路6の両側には,各種の処理装置が配置されている。具体的には,搬送路6の一方の側方には,ウェハWの表面を洗浄するための前記基板洗浄装置7と,ウェハWの裏面を洗浄するための基板(裏面)洗浄装置8とが並んで配置されている。これら基板洗浄装置7,8では,ウェハWを回転させてスピン乾燥させるように構成されている。また,搬送路6の他方の側方には,加熱装置9が4基積み重ねて設けられている。この加熱装置9は,ウェハWを加熱して乾燥させるための手段である。この加熱装置9に隣接して2基のウェハ反転装置10が積み重ねて設けられている。
【0026】
ここで,基板洗浄装置7の構成について説明する。図2は,基板洗浄装置7の平面図であり,図3は,その縦断面図である。ケース20のほぼ中央に,ウェハWを水平に吸着保持した状態でモータ21によって回転するスピンチャック22と,このスピンチャック22及びウェハWを包囲しウェハWの表面に供給した洗浄液等が周囲に飛び散ることを防止するカップ23とを備えている。そして,ケース20の一側近傍に,ウェハWの表面に基板洗浄具としての洗浄ブラシ24を接触させて洗浄するスクラブ洗浄機25が配置されている。図2で示したスクラブ洗浄機25は,ウェハWから離れた位置で待機した状態を示している。また,ケース20の前面側には,図示しないシャッタによって開閉自在な搬入出口7aが設けられており,この搬入出口7aを介して,搬送アーム4によりウェハWが基板洗浄装置7に対して搬入出されるようになっている。なお,スピンチャック22以外に,例えばウェハWの周縁部を爪やリングを用いて保持するメカニカルチャックを用いて,ウェハWを水平に保持するようにしても良い。
【0027】
スクラブ洗浄機25は,洗浄ブラシ24をアーム部材26の先端部に取り付けており,このアーム部材26をシャフト27の上端に水平姿勢で固定している。そして,シャフト27は,駆動機構(図示せず)によって昇降及び回転自在な構成となっている。従って,アーム部材26は,駆動機構の回転稼働によって,図2中のθ方向に旋回し,ウェハWの上方を往復移動できるようになっている。
【0028】
図4に示すように,アーム部材26は,フレーム26aと,カバー26bとを有している。アーム部材26の先端部には,洗浄ブラシ24を昇降させるエアベアリングシリンダ30が,フレーム26a上に固定されて配置されている。ここで,アーム部材26の基端部及び中央部には,洗浄ブラシ24を回転させるために従来であれば備えられているはずの,モータ及びモータの回転駆動を洗浄ブラシ24に伝達する従動プーリ及びベルト等から成る複雑な伝達部品が設けられていない。このため,スクラブ洗浄機25は,洗浄ブラシ24をウェハWに接触させる際には,洗浄ブラシ24を回転させずに済んでいる。
【0029】
エアベアリングシリンダ30において,押圧軸としてのロッド31をエアベアリングシリンダ30の上方及び下方の両方に突出させている。一方,ロッド31の下端部に,下部部材32と,取付具33とを介して洗浄ブラシ24を取り付けている。従って,エアベアリングシリンダ30の稼働に伴い,ロッド31及び洗浄ブラシ24とを一体となって上下方向(図4中の往復矢印Aの方向)に昇降させるように構成している。なお,この下部部材32に対して取付具33が,ネジ構造によって着脱自在となっている。従って,古い洗浄ブラシ24の製品寿命が尽きた際には,新しい洗浄ブラシ24に簡単に交換することができる。また,種々の洗浄に合わせて,様々な洗浄ブラシをスクラブ洗浄機25に簡単に取り付けることができる。
【0030】
一方,図5に示すように,エアベアリングシリンダ30の上面の左右両側にガイド部材35a,35bが配置されている。これらガイド部材35a,ガイド部材35bは,開口36によって略凹形状に形成されている。ガイド部材35aの開口36にはローラ37aが,ガイド部材35bの開口36にはローラ37bがそれぞれ配置されている。そして,ローラ37aは水平支軸38aを介して,ローラ37bは水平支軸(図示せず)を介して矩形板39にそれぞれ回転自在に取り付けられている。この矩形板39には,ロッド31が貫通すると共に固着されている。従って,ロッド31を上下動させる際には,ローラ37a,37bにより開口36に案内されながら円滑に行うようになっている。
【0031】
図6に示すように,エアベアリングシリンダ30の内部には,気体が供給される給気室30aと,気体が供給されると共に気体が排気される給排気室30bが形成されている。給排気室30bは給気室30aよりも上側に位置し,給気室30aと給排気室30bとはお互いに連通している。また,前記ロット31は,この給気室30a,給排気室30bを貫通しており,ロッド31にはリング状のストッパ40が取り付けられている。このストッパ40は,供給室30a内に設置され,ロッド31がエアベアリングシリンダ30から抜け出すことを防止している。なお,ストッパ40を給排気室30b内に設置できるようにロッド31に取り付けてもよい。
【0032】
エアベアリングシリンダ30の給気室30aには,気体供給路41が接続され,気体供給路41の途中には,気体の供給圧を調整する電空レギュレータ42が設けられている。この電空レギュレータ42には制御部43が接続され,制御部43は,この電空レギュレータ42に所定の電気信号を出力し,エアベアリングシリンダ30内に流通する気体の供給圧を調整するようになっている。従って,ロッド31の上下方向の推力は,気体供給路41から供給される気体の供給圧によって自在に制御される構成になっている。
【0033】
スクラブ洗浄中では,この気体供給路41から供給される気体の供給圧によって,図示の如くストッパ40を浮上させた状態にする。そして,ウェハWの表面付近から洗浄ブラシ24を離れさせない程度にロッド31に上下方向の推力を付与し,洗浄ブラシ24の自重とロッド31によって洗浄ブラシ24に働くの推力との和又は差が,所定の接触圧力,例えば60gf以下の接触圧力になるように構成している。例えば,重量100gfの洗浄ブラシに上向きの推力を80gf働かせれば,ウェハWに対する洗浄ブラシの接触圧力は20gfとなり,また,重量50gfの洗浄ブラシに下向きの推力を10gf働かせれば,ウェハWに対する洗浄ブラシの接触圧力は60gfとなる。このように,エアベアリングシリンダ30は,洗浄ブラシ24を押圧するロッド31に対して上下方向に推力を付与するように構成されている。
【0034】
図7は,電空レギュレータ42と制御部43との関係を示す回路図であるが,制御部43が電空レギュレータ42に電気信号を出力する際の仕組みを述べると,まず,図2及び図3に示すように,ウェハWから離れた位置で洗浄ブラシ24の接触圧力を測定する測定センサ44を設ける。この測定センサ44は,例えばロードセルからなるものであり,荷重により生じる歪みを電気的抵抗値の変動分として検出するものである。そして,洗浄以外でスクラブ洗浄機25が待機している時に,測定センサ44に洗浄ブラシ24を接触させて,その接触圧力を測定する。この測定結果に基づき,洗浄ブラシ24の接触圧力が所定の値に達するための電気信号のデータを制御部43に記憶させておく。そして,実際の洗浄の段階になれば,制御部43が,この記憶したデータに基づいて所定の電気信号を電空レギュレータ42に送信し,エアベアリングシリンダ30に供給する気体の供給圧を調整し,ロッド31の推力,洗浄ブラシ24の接触圧力を制御するようになっている。こうして,洗浄ブラシ24の接触圧力を円滑に制御できるようになっている。なお,この場合,洗浄中の洗浄ブラシ24の接触圧力を正確に測定するために,図3に示すように,測定センサ44の測定面44aの高さが,スピンチャック22に保持されたウェハWの表面の高さと等しいことが好ましい。また,洗浄ブラシ24の接触圧力は,制御部43が電空レギュレータ42を制御することによって,10gf,20gf,30gf,40gf,50gfというように変更して調整することが可能である。
【0035】
さらに,図6に示すように,エアベアリングシリンダ30内部において,リング状で多孔質セラミックのエアベアリング45,46を上下2箇所に設け,これらエアベアリング45,46に気体を供給するエアベアリング用の気体供給路47をエアベアリングシリンダ30に接続する。気体供給路47は途中で分流し,給気室30a,給排気室30bに気体を供給できるようになっている。そして,このエアベアリング用の気体供給路47から気体を供給されたエアベアリング45,46は,ロッド31を中空に浮上させた状態にし,摩擦のない状態を作り出す。そして,ロッド31の昇降を安定して行えるように,その動作を支持するようになっている。従って,摺動抵抗が零に等しく,耐耗性に優れている。なお,エアベアリングシリンダ30では,中で気体が溜まらないように気体排気路48が給排気室30bに接続されている。
【0036】
また,気体供給路41,47に対しては,図6に示す如く別々の気体供給源から気体を送り込むようにしていたが,共通の気体供給源から気体供給路41,47に対してそれぞれ気体を送り込むようにしてもよい。なお,気体供給路47からは給気室30a,給排気室30bに対して常時気体が供給されるようになっている。これに対し,気体供給路41からは給気室30aに対して洗浄ブラシ24を押圧するときにのみ気体が供給されるようになっている。
【0037】
図4に示すように,エアベアリングシリンダ30の上面には,ブラケット50が設けられている。また,アーム部材26の先端部には,ロッド31の下方外周部及び下部部材32を包囲すべく,上端がフレーム26bに固定された保護カバー51が配置されている。そして,ブラケット50には発塵を排気する排気チューブ52が,保護カバー51には同様な排気チューブ53がそれぞれ接続されている。これら排気チューブ52,53は合流部54で,図示しない真空吸引装置に接続されている排気管路55に合流している。仮にロッド31を上下動させることにより発塵しても,排気チューブ52,53によってアーム部材26外に排気される構成になっている。従って,洗浄中にウェハWの表面にパーティクルが落下することがない。
【0038】
図8は,ロッド31,下部部材32,取付具33,洗浄ブラシ24の断面説明図である。図8に示すように,例えば洗浄液として純水をウェハWに供給するための純水供給路60を,これらロッド31,下部部材32,取付具33の内部を通し,洗浄ブラシ24の内部に純水を供給するようになっている。この場合,前述したように洗浄ブラシ24を回転させることがなく,ロッド31,下部部材32,取付具33を上下動させるだけで済んでいるので,複雑なシール機構などを要さずに,簡単に純水供給路60をロッド31,下部部材32,取付具33の内部に設けることができる。
【0039】
ここで,図9に示すように,純水供給路60の先端部には,超音波発振機構61が設けられており,この超音波発振機構61の内部には,純水供給路60を囲むリング状の超音波発振子62が複数個設けられている。この場合,超音波発振機構61は,図示しない電源制御部によりオン・オフできるように構成してもよいし,また超音波発振機構61の超音波振動の強弱を調整できるように構成してよい。また,洗浄ブラシ24の外部に超音波発振機構61を設けてもよい。
【0040】
図9及び図10に示すように,洗浄ブラシ24は,円柱状の本体65と,この本体65の下面に接続されたブラシ部66とを有している。本体65には,純水を通すための通路67が形成されている。また,ブラシ部66は,純水供給路60から純水が供給される透水性の芯材68と,芯材68を被膜する樹脂シート69と,樹脂シート69が剥がれるのを防止する押さえリング70とを有している。
【0041】
芯材68の材質には,純水を供給する際に水圧がかかっても変形を起こさずに所定の形状を留めておくことができ,また純水中に材質成分が溶解せず,更に必要に応じて切削加工して形を自由かつ容易に変えられるように,樹脂を用いることが好ましい。このような樹脂の材質としては,例えばポリエチレン等が挙げられる。図示の例では,芯材68は円形筒状に形成されており,上面には開口部71が形成され,ウェハWと対向する面,即ち下面に平面部72が形成されている。こうして,純水供給路60から純水が供給されると,芯材68は,変形や溶解することなく,樹脂シート69に純水を透過させるようになっている。もちろん,洗浄液として薬液が用いられる場合においても,芯材の材質に同様のことが要求される。
【0042】
また,芯材68の外面に樹脂シート69を固着し,芯材68の外面から樹脂シート69が容易に剥がれないように構成する。この固着は,熱溶着により行い,芯材68の外面に樹脂シート69を気密に固着している。その他,固着の方法が,接着剤(純水中に接着剤成分が溶解しないもの)を用いて芯材68の外面に樹脂シート69を接着しても良いし,また例えば芯材68の外面に樹脂シート69を圧着しても良い。
【0043】
また,樹脂シート69の材質には,その表面の摩擦係数が小さくして摩耗によりパーティクルを発生し難くすることができ,純水を吐出できるように微細な孔が多数形成された多孔質体の樹脂を用いる。このような樹脂としては例えばフッ素樹脂やポリオレフィン樹脂などが挙げられる。一例を挙げると例えば厚さが0.1mm〜数mm,孔の大きさが0.01〜数百μm程度の例えばPTFE(ポリテトラフルオルエチレン)製のシート等が用いられる。こうして,樹脂シート69は透水性の多孔質膜として機能し,磨り減り難く長期に渡って使用することができる。
【0044】
その他,基板洗浄装置7には,スピンチャック22を挟んでスクラブ洗浄機25と対称位置に,図2中のθ‘方向に往復自在な純水供給ノズル80が配置されている。純水供給ノズル80のアーム部材81の先端にはノズル82が取り付けられ,このノズル82によって純水が供給されるようになっている。
【0045】
次に,以上のように構成された基板洗浄装置7を備えた洗浄装置1において行われるウェハWの洗浄工程を説明する。まず,図示しない搬送ロボットが未だ洗浄されていないウェハWを例えば25枚ずつ収納したキャリアCを載置部2に載置する。そして,この載置部2に載置されたキャリアCから一枚ずつウェハWが取り出され,取出搬入アーム3を介して搬送アーム4に受け渡される。そして,基板洗浄装置7及び基板洗浄装置8を用いて,ウェハWを一枚ずつ洗浄し,ウェハWの表裏面に付着している粒子汚染物等のパーティクルを除去する。所定の洗浄工程が終了したウェハWは,搬送アーム4から取出収納アーム3に受け渡され,再びキャリアCに収納される。
【0046】
ここで,基板洗浄装置7での洗浄について説明する。スピンチャック22によってウェハWを回転させる。一方,図2の待機状態にあったスクラブ洗浄機25において,アーム部材26を旋回させ,洗浄ブラシ24をウェハWの上方,例えばウェハWの中心付近にまで移動させる。次いで,純水供給路60を介して純水を供給しながら,図11に示すように,エアベアリングシリンダ30の稼働によって洗浄ブラシ24をウェハWの表面に押圧し,ウェハWと洗浄ブラシ24を相対的に移動させることにより,洗浄を行う。例えばアーム部材26をウェハWの中心から周縁部まで往復回動させることにより,ウェハWの表面を均一に洗浄する。純水供給路60を介して供給された純水は,芯材68及び樹脂シート69に形成された微細な孔を通してウェハWに吐出され,ウェハWの表面には液膜83が形成されることになる。必要であれば,純水供給ノズル87もウェハWの上方に移動させ,純水をウェハWの表面に供給するようにしても良い。
【0047】
一方,ウェハWの表面に洗浄ブラシ24を接触する際には,ウェハWの表面に例えば60gf以下の所定の接触圧力を加える。ここで,所定の接触圧力になるように,洗浄ブラシ24の押圧力を調整する。例えば,洗浄ブラシ24の重量が約100gfとし,ロッド31に例えば80gfの上向きの推力を付与すれば,洗浄ブラシ24の接触圧力を20gfに調整することが可能である。
【0048】
このとき,洗浄ブラシ24の表面からは常に純水が吐出された状態となるので,洗浄ブラシ24の表面(即ち樹脂シート69の表面)にはパーティクルが付着する心配がない。このため,樹脂シート69の内部にパーティクルが入り込む心配がなく,また,ウェハWの洗浄の際に,樹脂シート69に付着したパーティクルがウェハWに転写され,ウェハWが汚染されるといった問題も生じない。
【0049】
しかも,PTFE性の樹脂シート69では,そのシート表面の摩擦係数が小さくなるので,樹脂シート69の表面とパーティクルとの密着力が小さくなり,パーティクルが確実に付着し難くなる。なお,PTFEは薬液に対する耐薬品性が強いので,例えば洗浄液としてオゾン水,電解イオン水,塩酸過水,アンモニア過水,リン酸溶液,硫酸溶液,フッ酸溶液等の薬液を洗浄液として用いることができる。このため洗浄効果を高めることができる。
【0050】
また,吐出された純水によってウェハWの表面に液膜83を形成した状態で樹脂シート69をウェハWに接触させるようにしているので,樹脂シート69とウェハWとの接触を滑らかにすることができる。このため,ウェハWに対して損傷を与えることがない。特に図12に示すように,ウェハWに対して液膜83を挟んで樹脂シート69(洗浄ブラシ24)を間接的に接触することも可能であり,このような間接的な接触により,樹脂シート69とウェハWとの接触をより滑らかにすることができる。また,芯材68に樹脂シート69を被覆させているので,純水の供給圧などによって樹脂シート69が変形する心配もなく,樹脂シート69は常に所定の形状を保つことができる。また樹脂シート69とウェハWとの接触が滑らかであるので,洗浄回数を重ねても,摩耗などによって形状が崩れることがない。このように,洗浄ブラシ24に偏りや「くせ」が生じることがなく,当初の接触圧力を維持することが可能となる。
【0051】
さらにこの場合,芯材68に形成された平面部72を被覆している樹脂シート69を,ウェハWに対して面接触させることができる。このため,ウェハWへの接触面積を拡大させ,ウェハWの特定箇所に過度の接触圧力がかかることを防止でき,スクラッチ(ひっかき傷)を無くしてウェハWを損傷させずに良好な洗浄を行うことができる。
【0052】
また,図9に示したように,純水供給路60を通る純水に超音波発振子62から超音波が発振され,純水は超音波により振動した状態で純水供給路60から吐出される。このように振動した純水をウェハWの表面に供給すると,振動していない純水を供給したときに比べ,洗浄力を向上させることができる。
【0053】
また,ウェハWの表面に洗浄ブラシ24を接触させる前に,測定センサ44などを用いて,洗浄する際の洗浄ブラシ24の所定の接触圧力を予めに設定している。ウェハWに表面に洗浄ブラシ24を接触させる際には,制御部43,電空レギュレータ42によって,所定の接触圧力になるように洗浄ブラシ24の押圧力を調整するので,所定の接触圧力でウェハW洗浄することができる。
【0054】
しかも,本実施形態では,従来のように洗浄ブラシ24を回転させておらず,さらに,図6に示したように,エアベアリングシリンダ30内において,エアベアリング45,46を用いて,ロッド31の動作を支持し,摺動抵抗を無くしている。従って,洗浄ブラシ24の接触圧力を容易に制御することができる。また,洗浄ブラシ24を回転させる機構,即ちモータなどが不要なるので,基板洗浄装置7の部品数の減少,構成の簡素化,組立の容易化及びコストダウンを図ることができる。
【0055】
なお,本発明の実施の形態の一例ついて説明したが,本発明はこの例に限らず種々の態様を採りうるものである。例えば図3に示すように,ウェハWの表面上に液膜83を形成するために,洗浄ブラシ24を透過してウェハWの表面に送られる純水に加えて,図13に示すように,スピンチャック22上のウェハWの上面へ,スピンチャック22の近傍にほぼ半径方向に設けたノズル29によって,洗浄液としての純水を別に供給するようにしてもよい。ノズル29は,カップ23の外側上方に設置されており,カップ23の上を越えてウェハWの上面に図の矢印のように純水を供給する。これにより,ウェハWの表面に十分な洗浄液を供給することが可能になり,液膜83を好適に形成することができる。なお,ノズル29から純水を吐出させてウェハWの上面に予め純水を供給して当該上面を濡らせた状態で,ウェハWに対して洗浄ブラシ24を接近させ,洗浄ブラシ24からも純水を供給しながらウェハWの上面に液膜83を形成するのが好ましい。また,図13では2本のノズル29を設けてあるが,これは主として8インチウェハの場合で,6インチウェハの場合には1本のノズルを設けるのみでもよい。
【0056】
また,例えば,樹脂シート69の材質としては,前述したPTFE以外に,孔の大きさが数μm〜数十μmである,電防止処理を行ったポリオレフィン樹脂等の多孔質材料も用いることができる。
【0057】
PTFEをアルコールに浸漬させて親水性にした樹脂シート69を用いることができる。この場合には,樹脂シート69が親水性になるので,樹脂シート69の微細な孔から純水を通しやすくなる。ここで,純水供給路60内を通ってきた純水中にパーティクルが混入されていることがあっても,前述したように樹脂シート69の孔が微細であるため,このパーティクルが樹脂シート69の外側に出てウェハWを汚染するようなことがない。
【0058】
一方,PTFEに撥水処理を施して撥水性(疎水性)にした樹脂シート69を用いることもできる。この場合には,樹脂シート69が撥水性になるので,洗浄によってウェハWから剥がれたパーティクルを純水と共にはじくことができる。従って,樹脂シート69にパーティクルが付着することをより確実に防止することができる。
【0059】
エアベアリングシリンダ30の代わりに,バネ,モータ,ムービングコイル等の種々の構成部品からなる昇降駆動部を設け,この昇降駆動部によってロッド33に上下方向の推力を付与し,洗浄ブラシ24を押圧することも可能である。
【0060】
また,本発明の実施の形態では,下部部材に対して取付具が,ネジ構造によって着脱自在となっている場合について説明したが,図14及び図15に示すような構造(いわゆるカプラ構造)によって,下部部材90に対して取付具91が着脱自在な構成になっていても良い。まず,下部部材90の一方側には,下部部材90に対して取付具91を固着する際に,取付具91が落下するのを防止する玉92aと,スプリングバネ93aによって鉛直下向きに付勢する揺動部94aとが設けられ,揺動部94aの下部には玉92aが入り込む凹部95aが形成されている。同様に,下部部材90の他方側には,玉92bと,スプリングバネ93bと,揺動部94bとが設けられ,揺動部94bの下部には凹部95bが形成されている。一方,取付具91の一方の側面には,玉92aが入り込む凹部96aと,この凹部96aの上方に突起部97aが形成され,取付具81の他方の側面には,同様に凹部96bと,突起部97bとが形成されている。
【0061】
下部部材90に対して取付具91を固着する際には,図15に示すように,玉92aを凹部95aに,玉92bを凹部95bにそれぞれ入れた状態で,揺動部94a,94bを例えば人手により上げ,下部部材90内に取付具91を差し込む。その後,図14に示すように,手を離せば,スプリングバネ93a,93bの弾性力によって揺動部94a,94bは下にさがる。このとき,玉92aは凹部96aに,玉92bは凹部96bにそれぞれ入り込み,玉92a,92bは,下部部材90と取付具91との間で挟まれることになる。ここで,突起部97aが玉92aに,突起部97bが玉92bにそれぞれ当たることになるので,取付具91が下部部材90から外れなくなる。一方,図15に示すように,再び揺動部94b,94bを上げれば,玉92aは凹部95aに,玉92bは凹部95bにそれぞれ移るようになり,下部部材90から取付具91を簡単に取り外すことができる。かかる構成によれば,洗浄ブラシ24の交換を簡単に行うことができる。
【0062】
また,図16〜18に示すように,洗浄ブラシ100において,本体101に対してブラシ部102を着脱自在に構成し,さらに本体101の上面にネジ部103を設けて取付具に対して洗浄ブラシ100を着脱自在に構成しても良い。図16〜18は,本体101にブラシ部102を取り付ける際の工程を説明する第1〜3の工程説明図である。図16に示すように,ブラシ部102の上端部にOリング104を設け,本体101の下部にOリング104に対応する溝部105を形成し,本体101にブラシ部102を気密な状態で取り付けられるように構成する。そして,図17に示すように,本体101の下部にブラシ部102をはめ込み,図18に示すように,Oリング104の周りをクランプリング106によって締め付ける。その後,ネジ部103を介して洗浄ブラシ100を取付具に取り付ける。かかる構成によれば,洗浄ブラシ100の製品寿命が尽きた場合には,取付具から洗浄ブラシ100を取り外し,ブラシ部102のみを交換するだけ済ますことができる。
【0063】
また,洗浄ブラシの芯材やブラシ部も種々の態様を採ることが可能であり,以下,洗浄ブラシの変形例について説明する。例えば芯材の厚さを自由に変えることができる。例えば前記芯材68よりも薄い芯材をブラシ部66内部に設けても良い。さらに,図19に示す第1の変形例の洗浄ブラシ110のように,筒状の内壁と外壁とで形成された二重壁をもち,内壁と外壁との間が中空にされた芯材111をブラシ部66内部に設けることも可能である。また,芯材111の内壁と外壁の各々の壁厚,材質,液の通り易さ(孔径)などを変えて,液圧をコントロールしたり,純水中に含まれる異物を遮断して,異物を含んだ純水がウェハに供給されるのを防ぐようにすることができる。一方,前記芯材68よりも厚さがある芯材をブラシ部66内部に設けても良い。さらに,図20に示す第2の変形例の洗浄ブラシ112のように,略円柱状の芯材113をブラシ部66内部に設けることも可能である。このように芯材の厚さを自在に変化させることにより,純水の透過速度を調整して純水の吐出量を自由に調整することができる。また,図21に示す洗浄ブラシ115は,前記洗浄ブラシ112を改良した第3の変形例である。この例に示すように,前記芯材113に通路116を複数設け,ブラシ部66の下面に通路116を通して純水を容易に導くようにしても良い。この場合,通路116の幅を例えば0.2mm程度にすることが好ましい。また,この通路116の幅を0.2mmより狭くしたり広くしても良い。また,図示の例では,通路116が,鉛直軸方向に沿って直線状に形成されているが,これに限らずに通路116の形状を曲線状に形成したり,斜めに傾斜するように形成しても良い。このように通路116の大きさや形状を自在に変化させることにより,純水の吐出量や吐出圧を自由に調整することができる。
【0064】
また,図22〜29を参照して洗浄ブラシの第4〜8の変形例について説明する。図22に示す第4の変形例の洗浄ブラシ120は,その下部周縁にテーパ面121を形成した例である。この洗浄ブラシ120のブラシ部122では,芯材123の下部において平面部124の周縁にテーパ面125を形成し,さらに芯材123に樹脂シート126を被覆することにより前記テーパ面121を形成している。テーパ面121の幅Lは例えば1mm以下であることが好ましい。ウェハWをメカニカルチャックで保持する場合,このようにテーパ面121を形成すれば,爪やリング等のチャック部材がブラシ部122にひっかからないようにすることができる。一方,図23に示す第5の変形例の洗浄ブラシ130は,その下部周縁に外側に凸状に湾曲したテーパ面131を形成し,下部周縁から角部を取った構成となっている。この洗浄ブラシ130のブラシ部132では,芯材133の下部において平面部134の周縁に外側に凸状に湾曲したテーパ面135を形成し,さらに芯材133に樹脂シート136を被覆することにより前記テーパ面131を形成している。この場合も,テーパ面131の幅Lは例えば1mm以下であることが好ましい。
【0065】
かかる洗浄ブラシ120ではブラシ部122のテーパ面121により,洗浄ブラシ130ではブラシ部132のテーパ面131により,ウェハWとの間に洗浄液が入り込みやすくなり,洗浄効果を高めることができる。また,これら洗浄ブラシ120,130では,接触圧力を容易に制御することができるようになる。
【0066】
図24及び図25に示す第6の変形例の洗浄ブラシ140は,円錐台に形成されたブラシ部141を有している。図25に示すように,ブラシ部141の芯材142の下面に平面部143を形成し,芯材142の縦断面形状における左右側面を傾斜させている。このような芯材142に樹脂シート144を被覆させている。図26及び図27に示す第7の変形例の洗浄ブラシ150は,側面が外側に凸状に湾曲しているブラシ部151を有している。図27に示すように,芯材152の下面に平面部153を形成し,芯材152の縦断面形状における左右側面を外側に凸状に湾曲させている。このような芯材152に樹脂シート154を被覆している。かかる洗浄ブラシ140,150においては,前記洗浄ブラシ24と同様に,ウェハWに面接触することができる。
【0067】
図28及び図29に示す第8の変形例の洗浄ブラシ160は,略ドーム形状のブラシ部161を有している。図29に示すように,ブラシ部161の芯材162の縦断面形状は略半球形状をなし,この芯材162の外面に樹脂シート163を被覆させている。図29に示す例では,樹脂シート163の下面を押し付けるようにしてウェハWに接触させている。このような洗浄ブラシ160は,半導体デバイス等が形成されないウェハWの裏面の洗浄に対して有効である。ウェハWの裏面が汚染された場合には,このような洗浄ブラシ160を用いることにより,ウェハWの裏面に損傷を与えない程度に強く押し付け,ウェハWに対して相対的に移動させることによりウェハWの裏面からパーティクルを除去することができる。
【0068】
次いで,図30〜33を参照して洗浄ブラシの第9〜12の変形例について説明する。図30に示す第9の変形例の洗浄ブラシ170は,横断面形状が三角形状となっているブラシ部171を有している。このようなブラシ部171の立体形状には,例えば三角柱形状若しくは三角錐形状等がある。このような形状を形成できるように適宜加工された芯材172の外面に樹脂シート173を被覆させている。また,図31に示す第10の変形例の洗浄ブラシ175は,横断面形状が正方形となっているブラシ部176を有している。このようなブラシ部176の立体形状には,例えば四角柱形状や四角錐形状等があり,このような形状を形成できるように適宜加工された芯材177の外面に樹脂シート178を被覆させている。また,図32に示す第11の変形例の洗浄ブラシ180は,横断面形状が,三角形を整形した形状となっており,三つの角部が何れも外側に凸状に湾曲させたブラシ部181を有している。このような横断面形状を有したブラシ部181に対応して適宜加工された芯材182の外面に樹脂シート183を被覆させている。また,図33に示す第12の変形例の洗浄ブラシ185は,横断面形状が長方形となっているブラシ部186を有している。このような横断面形状を有したブラシ部186に対応して適宜加工された芯材187の外面に樹脂シート188を被覆させている。さらにブラシ部を多角錐形状,正多面体等に形成できるように芯材を適宜加工し,この芯材の外面に樹脂シートを被覆させることも可能である。以上説明したように,芯材は種々の形態を採りうるものだが,熱溶着により樹脂シートを芯材に被覆させているので,芯材が複雑な形状であっても樹脂シートを被覆させることができる。従って,洗浄ブラシの形状を自由に形成することができる。そして,洗浄の種類に応じて,適宜最適な形状の洗浄ブラシを用いるようにすることが好ましい。
【0069】
また,洗浄ブラシ24のウェハWに対向する面は,図29に示した例を除き平面状に形成されている。洗浄ブラシ24のこの平面には溝を形成することが好ましいことがわかった。そこで,そのような場合について説明する。図34は,図9に示した洗浄ブラシ24の平面,すなわち底面(ウェハWに接触する接触面)に溝189を形成した実施の形態をなしている。図34に示す実施の形態では,溝189は断面波形をなし,それぞれが直線状をなし多数隣接して配置されている。図35に示す実施の形態では,複数の直線状溝189が離れて設けられている。この実施の形態では溝189の断面形状はほぼ三角形をなしている。溝189の平面上での配置は,図37に示すように細かい格子状とすることもできるし,また図38に示すように粗い格子状とすることもできる。溝189の配置は任意で,図37及び図38に示す配置以外の種々の配置とすることができる。洗浄ブラシ24にこのような溝189を設けると,ウェハWの表面上の液膜83と洗浄ブラシ24が相対移動する際に,図36に矢印で示すように溝189の内部を液が案内されつつ流動し,これによって,液流(水流)を速くするとともに,液膜83を薄くすることができ,ウェハWに強く吸着して取れにくかったパーティクルが液流(水流)に取り込まれて流れ去ることになる。このため,パーティクル除去の効率が向上する。
【0070】
次に,ウェハWの洗浄,乾燥時のダメージの評価方法について図39及び図40を参照して説明する。先ず,図39に示すように,ウェハWの表面に所定のレジストパターン190を形成する。その後,図2及び図3に示すように,基板洗浄装置7内でウェハWをスクラブ洗浄機25によってスクラブ洗浄した後にスピン乾燥する。その後,図40に示すように,ウェハWの表面を例えば電子光学系の検査装置によって検査し,洗浄,スピン乾燥時の影響によってレジストパターン190の欠けや欠損がどれくらいあるのか測定する。
【0071】
このとき,樹脂シート69の材質の種類,洗浄ブラシ24の接触圧力,洗浄時間,洗浄時ウェハWの回転数,洗浄ブラシ24から吐出される洗浄液の吐出量,乾燥時間,スピン乾燥時のウェハWの回転数等の諸条件は記録しておき,ウェハWの洗浄,スピン乾燥時のダメージを総合的に評価する。
【0072】
図3及び図4に示す実施の形態では,スクラブ洗浄機25の洗浄ブラシ24は,水平アーム26に対してエアベアリングシリンダ30の作用で上下方向に変位してウェハWの面への洗浄ブラシ24の押し付け力(押圧力)を調整するようにしているが,これに代わって,図41に示すように,水平アーム26の基端のシャフト27をエアシリンダ200により上下方向に変位可能に支持し,このエアシリンダ200の上下駆動変位を水平アーム26に伝達し,この水平アーム26の上下変位によって洗浄ブラシ24をウェハWに押し付ける力を調節するようにしてもよい。
【0073】
従来では,製造プロセスが終了して半導体デバイスが製造された後,半導体デバイスの歩留まり率によって,ウェハWの洗浄,スピン乾燥時のダメージを判断していた。当然のことながら,半導体デバイスの製造プロセスには,成膜工程やエッチングなどの種々の工程が含まれているので,半導体デバイスの歩留まり率では,ウェハWの洗浄,スピン乾燥時のダメージを正確に評価することはできない。そこで,かかる方法によれば,レジストパターン付きのウェハWを用いて洗浄,乾燥時のダメージを直接測定するようにしたので,正確なダメージ評価を得ることができるようになった。しかも,レジストパターン付きのウェハWは簡単に作成することができるので,樹脂シート69の材質の種類,洗浄ブラシ24の接触圧力などの諸条件を変えてダメージ評価を行えば,様々な場合のダメージに関するデータを得ることができるようになる。なお,基板洗浄装置7に関するデータを得るだけでなく,例えば前処理として加熱装置9でウェハWを加熱した後に基板洗浄装置7で洗浄する場合や基板洗浄装置7で洗浄した後に後処理として加熱装置9でウェハWを加熱する場合に,レジストパターン190の欠けや欠損がどれくらいあるのか測定するようにしても良い。
【0074】
また,本発明は,フッ酸溶液により酸化膜をエッチングする場合や例えばリン酸溶液によって窒化膜をエッチングする場合,リン酸,酢酸,硝酸の混合液によってアルミニウムをエッチングする場合の後の洗浄処理に適用できる。その他,洗浄処理としては,APM溶液(アンモニア+過酸化水素水+純水)によりパーティクルの除去を行う場合や,HPM溶液(塩酸+過酸化水素水+純水)により金属汚染を清浄する場合,SPM溶液(硝酸+過酸化水素水)によりレジスト膜の有機物を除去する場合等に適用できる。
【0075】
さらに,鉛直方向を軸として洗浄ブラシを回転させながらウェハに接触させ,洗浄ブラシとウェハを相対的に移動させて洗浄を行うことも可能である。また,基板を上記した本発明の実施の形態にようにウェハに限定せずに,LCD基板,CD基板,プリント基板,セラミック基板等であってもよい。
【0076】
【発明の効果】
発明によれば,基板の汚染や損傷を防止でき,かつ基板洗浄具を常に所定の形状に保つことができる。従って,当初の接触圧力を維持して基板を良好に洗浄できる。
【0077】
特に,基板への接触面積を拡大させ,基板の特定箇所に過度の接触圧力がかかることを防止でき,スクラッチを無くして基板を損傷させずに良好な洗浄を行うことができる。また,芯材の材質の要求を満たすことができる。また,洗浄液を吐出する際の水圧によって多孔質膜が芯材から剥がれたり,多孔質膜自体が膨張することを防止することができ,特に,基板洗浄具の形状を自由に作ることができるようになる。また,基板洗浄具に関して,パーティクルの付着の防止,基板の汚染防止,良好な耐薬品性,製品寿命の長期化等を実現することできる。
【0078】
同様に基板の汚染や損傷を防止して良好な洗浄を行うことができる。特に,洗浄力を向上させることができる。また,基板洗浄具の交換を簡単に行うことができる。
【0079】
所定の接触圧力で洗浄することができる。特に,基板と基板洗浄具との接触が滑らかになり,基板への接触面積を拡大させ,スクラッチ等による基板の損傷を防止することができる。基板の表面上に液膜を好適に形成して,基板を洗浄することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる基板洗浄装置を備えた洗浄装置の斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかる基板洗浄装置の平面図である。
【図3】本発明の実施の形態にかかる基板洗浄装置の縦断面図である。
【図4】アーム部材の縦断面図である。
【図5】エアベアリングシリンダの斜視図である。
【図6】エアベアリングシリンダの縦断面図である。
【図7】電空レギュレータと制御部との関係を説明する回路図である。
【図8】ロッド,下部部材,取付具,洗浄ブラシの縦断面図である。
【図9】取付具の一部及び洗浄ブラシを拡大して示した縦断面図である。
【図10】洗浄ブラシの各構成部品を分解して示した斜視図である。
【図11】洗浄ブラシを純水の液膜を通して直接的にウェハの表面に接触させたときの様子を示した説明図である。
【図12】洗浄ブラシを純水の液膜を通して間接的にウェハの表面に接触させたときの様子を示した説明図である。
【図13】ノズルを設けた場合の基板洗浄装置の平面図である。
【図14】下部部材に対して着脱自在に構成された取付具の他の例を示す縦断面図であって,下部部材に取付具を取り付けた状態を示している。
【図15】下部部材に対して着脱自在に構成された取付具の他の例を示す縦断面図であって,下部部材から取付具を取り外す際の若しくは下部部材に取付具を取り付ける際の状態を示している。
【図16】本体にブラシ部を取り付ける際の工程を説明する第1の工程説明図である。
【図17】本体にブラシ部を取り付ける際の工程を説明する第2の工程説明図である。
【図18】本体にブラシ部を取り付ける際の工程を説明する第3の工程説明図である。
【図19】洗浄ブラシの第1の変形例を示す縦断面図である。
【図20】洗浄ブラシの第2の変形例を示す縦断面図である。
【図21】洗浄ブラシの第3の変形例を示す縦断面図である。
【図22】洗浄ブラシの第4の変形例を示す縦断面図である。
【図23】洗浄ブラシの第5の変形例を示す縦断面図である。
【図24】洗浄ブラシの第6の変形例を示す斜視図である。
【図25】洗浄ブラシの第6の変形例を示す縦断面図である。
【図26】洗浄ブラシの第7の変形例を示す斜視図である。
【図27】洗浄ブラシの第7の変形例を示す縦断面図である。
【図28】洗浄ブラシの第8の変形例を示す斜視図である。
【図29】洗浄ブラシの第8の変形例を示す縦断面図である。
【図30】洗浄ブラシの第9の変形例を示す横断面図である。
【図31】洗浄ブラシの第10の変形例を示す横断面図である。
【図32】洗浄ブラシの第11の変形例を示す横断面図である。
【図33】洗浄ブラシの第12の変形例を示す横断面図である。
【図34】洗浄ブラシの平面(ウェハに接触する接触面)に溝を形成した場合の縦断面図である。
【図35】洗浄ブラシの平面(ウェハに接触する接触面)に溝を形成した場合の他の例の説明図である。
【図36】洗浄ブラシの平面(ウェハに接触する接触面)に溝を形成した場合であって,溝の内部を液が案内されつつ流動している状態を示す説明図である。
【図37】洗浄ブラシの平面(ウェハに接触する接触面)に溝を形成した場合であって,溝の平面上の配置の一例を示す説明図である。
【図38】洗浄ブラシの平面(ウェハに接触する接触面)に溝を形成した場合であって,溝の平面上の配置の他の例を示す説明図である。
【図39】ウェハの洗浄,スピン乾燥時のダメージを評価する際の工程を説明する第1の工程説明図である。
【図40】ウェハの洗浄,スピン乾燥時のダメージを評価する際の工程を説明する第2の工程説明図である。
【図41】洗浄ブラシの押し付け力(押圧力)を調整する他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 洗浄装置
7 基板洗浄装置
24 洗浄ブラシ
30 エアベアリングシリンダ
31 ロッド
60 純水供給路
62 超音波振動機構
68 芯材
67 樹脂シート
72 平面部
W ウェハ

Claims (11)

  1. 基板を洗浄する洗浄具であって,
    洗浄液を基板に供給するための洗浄液供給路と,
    前記基板と対向する面に平面部を有する芯材であって,前記洗浄液供給路から洗浄液が供給される,前記洗浄液の液圧で変形を起こさない,微細な孔を多数有する樹脂からなる透水性の芯材とを備え,
    前記芯材に透水性の多孔質膜を固着して被覆させて押さえリングで剥がれるのを防止し,前記透水性の多孔質膜は,前記芯材の平面部及び外周面を被覆していることを特徴とする,基板洗浄具。
  2. 前記固着が,熱溶着により行われることを特徴とする,請求項1に記載の基板洗浄具。
  3. 前記透水性の多孔質膜は,PTFEであることを特徴とする,請求項1又は2に記載の基板洗浄具。
  4. 前記透水性の多孔質膜は,帯電防止処理を施した樹脂であることを特徴とする,請求項1又は2に記載の基板洗浄具。
  5. 基板を洗浄する装置であって,
    請求項1,2,3又は4に記載の基板洗浄具と,
    前記基板洗浄具を押圧する押圧軸に対して推力を付与する駆動部とを備え,
    前記基板洗浄具は,前記押圧軸に対して着脱可能であり,
    前記押圧軸の内部に前記洗浄液供給路を設けたことを特徴とする,基板洗浄装置。
  6. 前記洗浄液供給路を通る洗浄液に超音波を発振して振動させる超音波発振機構を備えたことを特徴とする,請求項5に記載の基板洗浄装置。
  7. 基板と対向する面に平面部を有し,洗浄液供給路から洗浄液が供給される,前記洗浄液の液圧で変形を起こさない,微細な孔を多数有する樹脂からなる透水性の芯材の平面部及び外周面に,透水性の多孔質膜を固着して被覆させ,更に,押さえリングで剥がれるのを防止してなる基板洗浄具において,芯材及び多孔質膜に洗浄液を透過させて,該基板洗浄具を押圧しながら基板を洗浄する基板洗浄方法であって,
    前記基板に対して基板洗浄具を押圧させる前に,洗浄する際の基板洗浄具の所定の接触圧力を設定する工程と,
    前記基板に基板洗浄具を面接触させて押圧させる工程と,
    前記所定の接触圧力になるように,基板洗浄具の押圧力を調整する工程とを有することを特徴とする,基板洗浄方法。
  8. 前記基板に液膜を介して基板洗浄具を押圧させることを特徴とする,請求項7に記載の基板洗浄方法。
  9. 前記基板を回転させながら洗浄することを特徴とする,請求項7又は8に記載の基板洗浄方法。
  10. 基板と対向する面に平面部を有し,洗浄液供給路から洗浄液が供給される,前記洗浄液の液圧で変形を起こさない,微細な孔を多数有する樹脂からなる透水性の芯材の平面部及び外周面に,透水性の多孔質膜を固着して被覆させ,更に,押さえリングで剥がれるのを防止してなる基板洗浄具において,芯材及び多孔質膜に洗浄液を透過させる工程と,
    ノズルから基板の表面に洗浄液を供給する工程と,
    前記基板洗浄具において,芯材及び多孔質膜に透過される洗浄液と,前記ノズルから供給される洗浄液で,基板の表面と基板洗浄具との間に液膜を形成した状態で基板を洗浄する工程とを有することを特徴とする,基板洗浄方法。
  11. 前記ノズルから吐出された洗浄液を基板の表面に供給しつつ,前記基板洗浄具において,芯材及び多孔質膜に洗浄液を透過させた状態で,基板の表面に対して前記基板洗浄具を接近させ,液膜を形成することを特徴とする,請求項10に記載の基板洗浄方法。
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