JP2004269623A - ポリフェニレンエーテル系樹脂成形品 - Google Patents
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Abstract
【課題】ポリフェニレンエーテル系樹脂とポリアミド樹脂との樹脂組成物に導電性粒子を含有させることにより、該成形体の表面抵抗を下げパウダーコーティングに適した成形体とし、該成形体表面に、さらにパウダーコーティングを施すことにより、低比重であり、かつ耐熱性、耐薬品性、高流動性、耐衝撃性などの優れた物性を有する他、寸法精度並びに表面外観にも優れるポリフェニレンエーテル系樹脂成形品を提供すること。
【解決手段】ポリフェニレンエーテル系樹脂およびポリアミド樹脂に導電性粒子を配合することにより得られるポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の射出成形体表面に、パウダーコーティングすることにより得られるポリフェニレンエーテル系樹脂成形品。
【選択図】 なし
【解決手段】ポリフェニレンエーテル系樹脂およびポリアミド樹脂に導電性粒子を配合することにより得られるポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の射出成形体表面に、パウダーコーティングすることにより得られるポリフェニレンエーテル系樹脂成形品。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリフェニレンエーテル(以下、PPEと略すことがある)系樹脂およびポリアミド(以下、PAと略すことがある)樹脂に導電性粒子を含有させて表面抵抗を低下させた樹脂組成物の射出成形体表面に、パウダーコーティングしてなるポリフェニレンエーテル系樹脂成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、多くの熱可塑性樹脂は非導電性であり、したがって熱可塑性樹脂成形体をパウダーコーティングするためには、一般的に導電性プライマーを下塗りするか、または導電性フレークまたは導電性粒子を混練する必要があった。特に、PPE系樹脂とPA樹脂とを含有する樹脂組成物は、優れた物性を有するがゆえに多用され、したがって該成形体をパウダーコーティングしてなる成形品が長い期間に亘り求められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、PPE系樹脂とPA樹脂との樹脂組成物に導電性粒子を含有させることにより、該成形体の表面抵抗を下げパウダーコーティングに適した成形体とし、該成形体表面に、さらにパウダーコーティングを施すことにより、低比重であり、かつ耐熱性、耐薬品性、高流動性、耐衝撃性などの優れた物性を有する他、寸法精度並びに表面外観にも優れるPPE系樹脂成形品を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために、種々の研究を重ねた結果、ポリフェニレンエーテル系樹脂およびポリアミド樹脂に導電性粒子を配合することにより得られるポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の射出成形体表面に、パウダーコーティングすることにより得られるポリフェニレンエーテル系樹脂成形品が、低比重であり、かつ耐熱性、耐薬品性、高流動性、耐衝撃性などの優れた物性を有する他、寸法精度並びに表面外観にも優れることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0005】
すなわち、本発明の第1の発明によれば、(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂、(B)ポリアミド樹脂および(C)導電性粒子を含有してなる樹脂組成物の射出成形体表面にパウダーコーティングしてなるポリフェニレンエーテル系樹脂成形品が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明における樹脂組成物が、(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂5〜80重量部および(B)ポリアミド樹脂95〜20重量部の合計100重量部に対し、(C)導電性粒子0.1〜20重量部を含有する樹脂組成物であるポリフェニレンエーテル系樹脂成形品が提供される。
【0006】
また、本発明の第3の発明によれば、第1または第2の発明における樹脂組成物中の成分(C)導電性粒子が、カーボンブラックであるポリフェニレンエーテル系樹脂成形品が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1ないし第3のいずれかの発明における樹脂組成物が、さらに成分(D)相溶化剤を含有してなる樹脂組成物であるポリフェニレンエーテル系樹脂成形品が提供される。
【0007】
また、本発明の第5の発明によれば、第1ないし第4のいずれかの発明における樹脂組成物が、さらに成分(E)スチレン系エラストマーを含有してなる樹脂組成物であるポリフェニレンエーテル系樹脂成形品が提供される。
さらに、本発明の第6の発明によれば、第1ないし第5のいずれかの発明において、上記成分(A)のポリフェニレンエーテル系樹脂が、クロロホルムを溶剤として25℃にて測定した固有粘度が0.08〜0.60dl/gの範囲にあるポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルであるポリフェニレンエーテル系樹脂成形品が提供される。
【0008】
また、本発明の第7の発明によれば、第1ないし第6のいずれかの発明において、上記成分(B)のポリアミド樹脂が、1%濃硫酸溶液の25℃における相対粘度が1.5〜5.0の範囲であるポリフェニレンエーテル系樹脂成形品が提供される。
さらに、本発明の第8の発明によれば、第1ないし第7のいずれかの発明において、上記パウダーコーティングが、静電スプレー法を用いて行われるポリフェニレンエーテル系樹脂成形品が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物について詳細に説明する。
ポリフェニレンエーテル系樹脂(成分(A))
本発明においては、成分(A)のPPE系樹脂として公知のものが使用できる。すなわち、PPE系樹脂とは、たとえば下記一般式(I):
【0010】
【化1】
【0011】
(式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、置換炭化水素基、アルコキシ基、シアノ基、フェノキシ基またはニトロ基を表し、nは重合度を表わす整数である)で示される重合体の総称であって、上記一般式で示される重合体の1種単独であっても、2種以上が組み合わされた共重合体であってもよい。
【0012】
R1 、R2 、R3 およびR4 の具体例としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メチル、エチル、プロピル、アリル、フェニル、ベンジル、メチルベンジル、クロロメチル、ブロモメチル、シアノエチル、シアノ、メトキシ、エトキシ、フェノキシ、ニトロなどの基が挙げられる。
好ましいPPE系樹脂は、上記式(I)におけるR1 およびR2 がアルキル基、特に炭素原子数1〜4のアルキル基であり、R3 、R4は、水素原子もしくは炭素原子数1〜4のアルキル基であるポリマーである。nは通常50以上が好ましい。
【0013】
PPE系樹脂の具体例としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジプロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジメトキシ−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジクロロメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジブロモメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジフェニル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジトリル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジベンジル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,5−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルなどが挙げられる。中でも特に好ましいPPE系樹脂は、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルである。
【0014】
また、PPEの共重合体としては、上記ポリフェニレンエーテル繰返し単位中にアルキル3置換フェノール、たとえば2,3,6−トリメチルフェノールを一部含有する共重合体を挙げることができる。また、これらのPPE系樹脂に、スチレン系化合物がグラフトした共重合体であってもよい。スチレン系化合物グラフト化PPEとしては、上記PPE系樹脂にスチレン系化合物として、たとえば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレンなどをグラフト重合して得られる共重合体が挙げられる。
【0015】
また、PPE系樹脂は、極性基を有する変性剤により変性されていてもかまわない。たとえば、酸ハライド、カルボニル基、酸無水物、酸アミド、カルボン酸エステル、酸アジド、スルフォン基、ニトリル基、シアノ基、イソシアン酸エステル、アミノ基、イミド基、水酸基、エポキシ基、オキサゾリン基、チオール基などが挙げられる。
【0016】
本発明のPPE系樹脂のクロロホルムを溶剤として25℃で測定した固有粘度は、0.08〜0.60dl/gであることが好ましい。該固有粘度が0.08dl/g未満であると、得られる組成物の機械的強度および伸び、耐熱性などの物性が低下し、一方、0.60dl/gを超えると組成物の加工性が著しく低下する傾向にあるので、いずれも好ましくない。
【0017】
本発明において、最も好ましいPPE系樹脂は、クロロホルムを溶剤として25℃で測定した固有粘度が、0.12〜0.51dl/gであるポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルである。
本発明の成分(A)であるPPE系樹脂は、PPE系樹脂とPA樹脂との樹脂組成物100重量部中、5〜80重量部、好ましくは30〜70重量部配合する。成分(A)の配合量が、PPE系樹脂組成物中、上記範囲内であるとポリフェニレンエーテルは、小さな粒子相としてポリアミドマトリックス相中に分散し、優れた物性を示す。
【0018】
ポリアミド樹脂(成分(B))
本発明の成分(B)のPA樹脂は、アミノ酸、ラクタムあるいはジアミンとジカルボン酸とを主たる構成成分とするPAである。
構成成分の具体例としては、ε−カプロラクタム、エナントラクタム、ω−ラウロラクタムなどのラクタム、ε−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸などのアミノ酸、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,4−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ビス−p−アミノシクロヘキシルメタン、ビス−p−アミノシクロヘキシルプロパン、イソホロンジアミンなどのジアミン、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ダイマー酸などのジカルボン酸が挙げられる。
【0019】
これらの構成成分は、単独あるいは2種以上の混合物にて重合に供され、重合により得られるPAホモポリマーおよびコポリマーのいずれも本発明にて用いることができる。特に、本発明においては、ポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリウンデカアミド(ナイロン11)、ポリドデカアミド(ナイロン12)およびこれらの共重合体並びに混合物が好ましく用いられる。
【0020】
本発明において用いるPA樹脂の重合度については、特に制限がなく、1%濃硫酸溶液の25℃における相対粘度が、たとえば1.5〜5.0の範囲内にあるものを用いることができる。
これらのPA樹脂の末端基は、通常、溶融粘度調整および熱安定性向上のため末端封鎖などが行われており、末端アミノ基対末端カルボキシル基のモル比(以下、末端基比という)は、1以下に抑えられている。本発明で用いるPA樹脂としては、末端基比が1より大きいことが好ましいが、これに限定されない。このようなPA樹脂は、重合時にカルボキシル基と反応する基を有する化合物、たとえばジアミンを過剰に添加することにより得ることができる。末端基比が1より大きいPA樹脂を用いると、末端基比が1以下のPA樹脂を用いた場合に比べて、成形品の外観および機械的強度が飛躍的によくなる。末端基比は、好ましくは1.1以上、より好ましくは1.3以上である。
【0021】
本発明の成分(B)であるPA樹脂は、PPE系樹脂とPA樹脂との樹脂組成物100重量部中、95〜20重量部、好ましくは70〜30重量部配合する。成分(B)の配合量が、PPE系樹脂組成物中、上記範囲内であると前記のようにポリフェニレンエーテルは、小さな粒子相としてポリアミドマトリックス相中に分散し、優れた物性を示す。
【0022】
導電性粒子(成分(C))
本発明において用いられる成分(C)導電性粒子としては、カーボンブラック、炭素繊維、カーボンナノチューブおよび金属粉末などが挙げられるが、その中で特にカーボンブラックを用いることが導電性と物性とのバランスから好ましい。
【0023】
本発明で好ましく用いられるカーボンブラックは、ペイントなどにおいて着色のために加えられる顔料用カーボンブラックとは異なり、微細な粒子が連なった形態を有するものであり、ケッチェンブラックとして市販されているものを用いることが望ましい。
該(C)カーボンブラックの配合量は、(A)PPE系樹脂および(B)PA樹脂の合計100重量部に対して、0.1〜20重量部、特に好ましくは0.5〜10重量部である。
【0024】
本発明においてカーボンブラックは、主にPAマトリックス相中に含有されていることが好ましく、そのためには、カーボンブラックをPA樹脂中に予め均一に分散させた後に、PPE系樹脂と混練する方法を用いることが好ましい。該方法により、カーボンブラックの過半、特に60重量%以上がPAマトリックス相中に含まれる。また、カーボンブラックをPA樹脂中に均一に分散させるには、PA樹脂を溶融し、押出機、ニーダー、ロールミキサー、バンバリーミキサーなどを用いた慣用の混合手段にて混練すればよい。引き続き、PPE系樹脂との混合においても、上記の慣用の混合手段を用いることができる。
【0025】
相溶化剤(成分(D))
本発明において、成分(A)PPE系樹脂と成分(B)PA樹脂との相溶性を改良するために公知の成分(D)相溶化剤を用いることが好ましい。該(D)相溶化剤としては、たとえばクエン酸、リンゴ酸などのようなポリカルボン酸およびその誘導体、無水マレイン酸のような分子内に(a)二重結合または三重結合および(b)カルボキシル基、酸無水物基、酸アミド基、イミド基、カルボン酸エステル基またはエポキシ基を有する化合物、無水トリメリット酸クロライドなどを挙げることができる。これらの相溶化剤は、1種または2種以上の組み合わせにおいて、場合によってはパーオキサイドと共に使用することができる。成分(D)相溶化剤は、本発明の樹脂組成物(成分(A)+成分(B)+成分(C))100重量部に対して、0.01〜10重量部の量にて使用することが好ましい。
【0026】
PPE系樹脂とPA樹脂とを相溶化する方法としては、単に相溶化剤を添加混合する方法、または予めPPE系樹脂をクエン酸、無水マレイン酸などと反応させて変性した後にPA樹脂と混練する方法などのいずれの方法をも使用することができる。なお、無水トリメリット酸クロライドを用いてPPE系樹脂を変性する場合には、塩素受容体、たとえば金属酸化物を添加することが好ましい。
【0027】
その他の添加物
本発明の樹脂組成物は、さらに慣用の添加物を含んでいてもよい。特に、耐衝撃性向上のために、ゴム状重合体を(A)PPE系樹脂および(B)PA樹脂の合計100重量部に対して、20重量部以下の量にて含有することが好ましい。該ゴム状重合体としては、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体などのスチレン系エラストマー(成分(E))を挙げることができる。
【0028】
これらのゴム状重合体は、水素化、部分水素化あるいは無水マレイン酸などにより酸変性されたものであってもよい。耐熱老化性を考慮した場合には、水素化されたゴム状重合体を用いることが好ましい。
また、加工性を向上させるために、ポリスチレン(以下、PSと略すことがある)系樹脂を添加してもよい。PS系樹脂とは、下記一般式(II):
【0029】
【化2】
【0030】
(式中、Rは水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル基であり、Zはハロゲン原子または炭素原子数1〜4のアルキル基である置換基を示し、pは0〜5の整数である)で示されるビニル芳香族化合物から誘導される繰り返し構造単位を、その重合体中に少なくとも25重量%以上有するものである。
かかるPS系樹脂としては、たとえばスチレンもしくはその誘導体(たとえばα−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン、エチルビニルキシレン、ビニルナフタレンおよびこれらの混合物)の重合体並びに、たとえばポリブタジエン、ポリイソプレン、ブチルゴム、EPDMゴム、エチレン−プロピレン共重合体、天然ゴム、ポリスルフィドゴム、ポリウレタンゴムのような天然または合成エラストマーとの混合物あるいは相互作用によって変性されたスチレン重合体、さらには、スチレン含有共重合体、たとえばスチレン−アクリロニトリル共重合体(SAN)、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(ABS)、ポリ−α−メチルスチレン−エチルビニルベンゼンとジビニルベンゼンとの共重合体などが挙げられる。
【0031】
本発明において好ましく用いられるPS系樹脂は、ポリスチレンホモポリマーまたはポリブタジエンゴムもしくはEPDMゴム3〜30重量%、好ましくは4〜12重量%との混合物、またはそれにてグラフト化したゴム変性ポリスチレンである。PS系樹脂の混合割合は、PPE系樹脂およびPA樹脂の優れた特性を損なわない範囲であることが望ましく、したがって(A)PPE系樹脂と(B)PA樹脂との合計5〜100重量部に対して、PS系樹脂95〜0重量部であることが好ましい。
【0032】
さらに、本発明の樹脂組成物には、その特性を損なわない限りにおいて樹脂の混合時または成形時に他の添加剤、たとえば顔料、染料、補強剤、充填剤、耐熱剤、酸化劣化防止剤、耐候剤、滑剤、離型剤、結晶核剤、可塑剤、難燃剤、流動性改良剤、帯電防止剤などを添加することができる。
ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物および射出成形体の製造方法
本発明のPPE系樹脂組成物を製造するための方法に、特に制限はなく、上記の各成分を用いて種々の方法で製造することができるが、溶融混練法を用いることが好ましい。溶融混練時に少量の溶剤の使用も可能ではあるが、一般には必要ない。溶融混練装置としては、一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ロールミキサー、ニーダー、ブラベンダープラストグラフなどを具体例として挙げることができるが、二軸押出機を用いた溶融混練法が最も好ましい。溶融混練温度は、特に限定されるものではないが、通常150〜350℃の範囲である。
【0033】
このようにして得られた本発明のPPE系樹脂組成物のペレットを用い100〜120℃にて1〜2時間程度乾燥を行った後、射出成形機を使用して、シリンダー温度260〜330℃、金型温度60〜140℃、好ましくはシリンダー温度270〜310℃、金型温度80〜120℃程度にて射出成形を行うことにより所望の形状を有する本発明の射出成形体を製造する。
【0034】
次に、本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂成形体表面へのパウダーコーティングについて説明する。
パウダーコーティング
本発明のPPE系樹脂成形体を塗装するパウダーコーティングを行う方法として、流動浸漬法、静電スプレー法および溶射法のいずれの方法を用いてもよいが、静電スプレー法を用いることが好ましい。以下、静電スプレー法を用いた本発明のパウダーコーティングについて説明する。
【0035】
上記静電スプレー法とは、エアスプレーガンにより帯電させた塗料粉末を吹きつけ、アースした被塗装物に効率よく付着させ、加熱造膜させて塗装する方法であり、塗料粉体が帯電しているため静電引力により被塗装物の裏面まで回り込み塗着効率がよいこと、また垂直面や下向きの面にも塗着することなどより多用されている方法である。一般的には、塗料粉末をコロナ放電でマイナスに帯電させて行うことが多いが、摩擦などによりプラスに帯電させる方法なども実用化されている。
【0036】
また、パウダーコーティングは、一般的な塗装法と比較して溶剤を使用しないため、環境汚染の恐れがなく、かつ塗料粉末をリサイクルしやすいので経済的であるという利点をも有する。
1.塗料粉末の製造方法
本発明の静電スプレー法によるパウダーコーティングに用いる塗料粉末は、従来法に従って製造すればよい。すなわち、塗料粉末は、所定割合の樹脂、硬化剤、顔料、添加剤およびフィラーなどを混合し、押し出すことにより均質な混合物を得、該押し出し物を冷却し、粉砕し、微粉砕された生成物を篩い分けして所望の粒子サイズ分布を得ることにより製造する。
【0037】
なお、樹脂としては、一般的に、タフネスおよび柔軟性が要求される場合にはエポキシ樹脂が、硬さおよび耐UV特性が要求される場合にはポリエステル樹脂が使用される。
2.PPE系樹脂成形体の前処理
本発明のPPE系樹脂成形体に、静電スプレー法によるパウダーコーティングを施行する前に、公知の方法により成形体の前処理を行う。
【0038】
すなわち、PPE系樹脂成形体の表面からオイルなどを除去するために、先ずアルカリ洗浄を行い、水洗浄後、リン酸塩処理を行い、再度水洗浄を行う。この際、乾燥が不足すると製品であるPPE系樹脂成形品が発泡することがあるので、たとえば120℃にて50分間程度の乾燥を行いPPE系樹脂成形体から水分を十分に除去しておくことが望ましい。
3.静電スプレー法
本発明の静電スプレー法によるパウダーコーティングは、公知の方法を用いて行う。
【0039】
また、パウダーコーティング後の塗料粉末は、静電的にPPE系樹脂成形体の表面に付着しているだけであるから、これを硬化させるために次いで焼成工程に供する。
焼成は、空気などの酸化性ガス雰囲気下、または窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下に行う。ガス中の水分や炭酸ガスも製品の品質に影響を与えるので、目的にあわせて管理する。焼成は、温度180〜200℃にて45分間程度行えばよい。
【0040】
このようにして得られるパウダーコーティングの膜厚は、30〜150μm程度であることが好ましい。
4.PPE系樹脂成形品の性状
上記のようにして得られた本発明のPPE系樹脂成形品は、下記のような優れた性状を有する。
【0041】
ポリフェニレンエーテル系樹脂成形品の用途
本発明のPPE系樹脂成形品は、上記のような優れた性状を有するため、種々の用途に使用可能である。
【0042】
好ましくは、木材製品および金属製品の軽量化を目的とした用途であり、このような用途としては、たとえば屋内・屋外用家具、電子・電気機器の筐体、浴室用品、システムキッチン用品、屋外用標識および住宅用エクステリア用品などが挙げられる。
【0043】
【実施例】
本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂成形品を、さらに詳細に説明するために、以下に実施例を示して具体的に説明するが、本発明は、その趣旨を逸脱しない限り、これによって限定されるものではない
【0044】
【実施例】
ノリルGTX(商標名;日本ジーイープラスチックス株式会社製;PPE35重量%、PA50重量%、カーボンブラック2重量%、その他13重量%含有)ペレットを、120℃にて4時間乾燥後、射出成形機を用いて、シリンダー温度280℃、金型温度120℃にて射出成形し成形体を製造した。
【0045】
次いで、パウダーコーティングを行った。得られた、パウダーコーティング膜厚は、50μmであった。
以下に、得られた樹脂成形品の各種性状を示す。
【0046】
【発明の効果】
本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂成形品は、低比重であり、かつ耐熱性、耐薬品性、高流動性、耐衝撃性などの優れた物性を有する他、寸法精度並びに表面外観にも優れるので、木材製品および金属製品の軽量化を目的とした種々の用途に好適であり、その利用価値は大きい。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリフェニレンエーテル(以下、PPEと略すことがある)系樹脂およびポリアミド(以下、PAと略すことがある)樹脂に導電性粒子を含有させて表面抵抗を低下させた樹脂組成物の射出成形体表面に、パウダーコーティングしてなるポリフェニレンエーテル系樹脂成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、多くの熱可塑性樹脂は非導電性であり、したがって熱可塑性樹脂成形体をパウダーコーティングするためには、一般的に導電性プライマーを下塗りするか、または導電性フレークまたは導電性粒子を混練する必要があった。特に、PPE系樹脂とPA樹脂とを含有する樹脂組成物は、優れた物性を有するがゆえに多用され、したがって該成形体をパウダーコーティングしてなる成形品が長い期間に亘り求められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、PPE系樹脂とPA樹脂との樹脂組成物に導電性粒子を含有させることにより、該成形体の表面抵抗を下げパウダーコーティングに適した成形体とし、該成形体表面に、さらにパウダーコーティングを施すことにより、低比重であり、かつ耐熱性、耐薬品性、高流動性、耐衝撃性などの優れた物性を有する他、寸法精度並びに表面外観にも優れるPPE系樹脂成形品を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために、種々の研究を重ねた結果、ポリフェニレンエーテル系樹脂およびポリアミド樹脂に導電性粒子を配合することにより得られるポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の射出成形体表面に、パウダーコーティングすることにより得られるポリフェニレンエーテル系樹脂成形品が、低比重であり、かつ耐熱性、耐薬品性、高流動性、耐衝撃性などの優れた物性を有する他、寸法精度並びに表面外観にも優れることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0005】
すなわち、本発明の第1の発明によれば、(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂、(B)ポリアミド樹脂および(C)導電性粒子を含有してなる樹脂組成物の射出成形体表面にパウダーコーティングしてなるポリフェニレンエーテル系樹脂成形品が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明における樹脂組成物が、(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂5〜80重量部および(B)ポリアミド樹脂95〜20重量部の合計100重量部に対し、(C)導電性粒子0.1〜20重量部を含有する樹脂組成物であるポリフェニレンエーテル系樹脂成形品が提供される。
【0006】
また、本発明の第3の発明によれば、第1または第2の発明における樹脂組成物中の成分(C)導電性粒子が、カーボンブラックであるポリフェニレンエーテル系樹脂成形品が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1ないし第3のいずれかの発明における樹脂組成物が、さらに成分(D)相溶化剤を含有してなる樹脂組成物であるポリフェニレンエーテル系樹脂成形品が提供される。
【0007】
また、本発明の第5の発明によれば、第1ないし第4のいずれかの発明における樹脂組成物が、さらに成分(E)スチレン系エラストマーを含有してなる樹脂組成物であるポリフェニレンエーテル系樹脂成形品が提供される。
さらに、本発明の第6の発明によれば、第1ないし第5のいずれかの発明において、上記成分(A)のポリフェニレンエーテル系樹脂が、クロロホルムを溶剤として25℃にて測定した固有粘度が0.08〜0.60dl/gの範囲にあるポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルであるポリフェニレンエーテル系樹脂成形品が提供される。
【0008】
また、本発明の第7の発明によれば、第1ないし第6のいずれかの発明において、上記成分(B)のポリアミド樹脂が、1%濃硫酸溶液の25℃における相対粘度が1.5〜5.0の範囲であるポリフェニレンエーテル系樹脂成形品が提供される。
さらに、本発明の第8の発明によれば、第1ないし第7のいずれかの発明において、上記パウダーコーティングが、静電スプレー法を用いて行われるポリフェニレンエーテル系樹脂成形品が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物について詳細に説明する。
ポリフェニレンエーテル系樹脂(成分(A))
本発明においては、成分(A)のPPE系樹脂として公知のものが使用できる。すなわち、PPE系樹脂とは、たとえば下記一般式(I):
【0010】
【化1】
【0011】
(式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、置換炭化水素基、アルコキシ基、シアノ基、フェノキシ基またはニトロ基を表し、nは重合度を表わす整数である)で示される重合体の総称であって、上記一般式で示される重合体の1種単独であっても、2種以上が組み合わされた共重合体であってもよい。
【0012】
R1 、R2 、R3 およびR4 の具体例としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メチル、エチル、プロピル、アリル、フェニル、ベンジル、メチルベンジル、クロロメチル、ブロモメチル、シアノエチル、シアノ、メトキシ、エトキシ、フェノキシ、ニトロなどの基が挙げられる。
好ましいPPE系樹脂は、上記式(I)におけるR1 およびR2 がアルキル基、特に炭素原子数1〜4のアルキル基であり、R3 、R4は、水素原子もしくは炭素原子数1〜4のアルキル基であるポリマーである。nは通常50以上が好ましい。
【0013】
PPE系樹脂の具体例としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジプロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジメトキシ−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジクロロメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジブロモメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジフェニル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジトリル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジベンジル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,5−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルなどが挙げられる。中でも特に好ましいPPE系樹脂は、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルである。
【0014】
また、PPEの共重合体としては、上記ポリフェニレンエーテル繰返し単位中にアルキル3置換フェノール、たとえば2,3,6−トリメチルフェノールを一部含有する共重合体を挙げることができる。また、これらのPPE系樹脂に、スチレン系化合物がグラフトした共重合体であってもよい。スチレン系化合物グラフト化PPEとしては、上記PPE系樹脂にスチレン系化合物として、たとえば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレンなどをグラフト重合して得られる共重合体が挙げられる。
【0015】
また、PPE系樹脂は、極性基を有する変性剤により変性されていてもかまわない。たとえば、酸ハライド、カルボニル基、酸無水物、酸アミド、カルボン酸エステル、酸アジド、スルフォン基、ニトリル基、シアノ基、イソシアン酸エステル、アミノ基、イミド基、水酸基、エポキシ基、オキサゾリン基、チオール基などが挙げられる。
【0016】
本発明のPPE系樹脂のクロロホルムを溶剤として25℃で測定した固有粘度は、0.08〜0.60dl/gであることが好ましい。該固有粘度が0.08dl/g未満であると、得られる組成物の機械的強度および伸び、耐熱性などの物性が低下し、一方、0.60dl/gを超えると組成物の加工性が著しく低下する傾向にあるので、いずれも好ましくない。
【0017】
本発明において、最も好ましいPPE系樹脂は、クロロホルムを溶剤として25℃で測定した固有粘度が、0.12〜0.51dl/gであるポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルである。
本発明の成分(A)であるPPE系樹脂は、PPE系樹脂とPA樹脂との樹脂組成物100重量部中、5〜80重量部、好ましくは30〜70重量部配合する。成分(A)の配合量が、PPE系樹脂組成物中、上記範囲内であるとポリフェニレンエーテルは、小さな粒子相としてポリアミドマトリックス相中に分散し、優れた物性を示す。
【0018】
ポリアミド樹脂(成分(B))
本発明の成分(B)のPA樹脂は、アミノ酸、ラクタムあるいはジアミンとジカルボン酸とを主たる構成成分とするPAである。
構成成分の具体例としては、ε−カプロラクタム、エナントラクタム、ω−ラウロラクタムなどのラクタム、ε−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸などのアミノ酸、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,4−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ビス−p−アミノシクロヘキシルメタン、ビス−p−アミノシクロヘキシルプロパン、イソホロンジアミンなどのジアミン、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ダイマー酸などのジカルボン酸が挙げられる。
【0019】
これらの構成成分は、単独あるいは2種以上の混合物にて重合に供され、重合により得られるPAホモポリマーおよびコポリマーのいずれも本発明にて用いることができる。特に、本発明においては、ポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリウンデカアミド(ナイロン11)、ポリドデカアミド(ナイロン12)およびこれらの共重合体並びに混合物が好ましく用いられる。
【0020】
本発明において用いるPA樹脂の重合度については、特に制限がなく、1%濃硫酸溶液の25℃における相対粘度が、たとえば1.5〜5.0の範囲内にあるものを用いることができる。
これらのPA樹脂の末端基は、通常、溶融粘度調整および熱安定性向上のため末端封鎖などが行われており、末端アミノ基対末端カルボキシル基のモル比(以下、末端基比という)は、1以下に抑えられている。本発明で用いるPA樹脂としては、末端基比が1より大きいことが好ましいが、これに限定されない。このようなPA樹脂は、重合時にカルボキシル基と反応する基を有する化合物、たとえばジアミンを過剰に添加することにより得ることができる。末端基比が1より大きいPA樹脂を用いると、末端基比が1以下のPA樹脂を用いた場合に比べて、成形品の外観および機械的強度が飛躍的によくなる。末端基比は、好ましくは1.1以上、より好ましくは1.3以上である。
【0021】
本発明の成分(B)であるPA樹脂は、PPE系樹脂とPA樹脂との樹脂組成物100重量部中、95〜20重量部、好ましくは70〜30重量部配合する。成分(B)の配合量が、PPE系樹脂組成物中、上記範囲内であると前記のようにポリフェニレンエーテルは、小さな粒子相としてポリアミドマトリックス相中に分散し、優れた物性を示す。
【0022】
導電性粒子(成分(C))
本発明において用いられる成分(C)導電性粒子としては、カーボンブラック、炭素繊維、カーボンナノチューブおよび金属粉末などが挙げられるが、その中で特にカーボンブラックを用いることが導電性と物性とのバランスから好ましい。
【0023】
本発明で好ましく用いられるカーボンブラックは、ペイントなどにおいて着色のために加えられる顔料用カーボンブラックとは異なり、微細な粒子が連なった形態を有するものであり、ケッチェンブラックとして市販されているものを用いることが望ましい。
該(C)カーボンブラックの配合量は、(A)PPE系樹脂および(B)PA樹脂の合計100重量部に対して、0.1〜20重量部、特に好ましくは0.5〜10重量部である。
【0024】
本発明においてカーボンブラックは、主にPAマトリックス相中に含有されていることが好ましく、そのためには、カーボンブラックをPA樹脂中に予め均一に分散させた後に、PPE系樹脂と混練する方法を用いることが好ましい。該方法により、カーボンブラックの過半、特に60重量%以上がPAマトリックス相中に含まれる。また、カーボンブラックをPA樹脂中に均一に分散させるには、PA樹脂を溶融し、押出機、ニーダー、ロールミキサー、バンバリーミキサーなどを用いた慣用の混合手段にて混練すればよい。引き続き、PPE系樹脂との混合においても、上記の慣用の混合手段を用いることができる。
【0025】
相溶化剤(成分(D))
本発明において、成分(A)PPE系樹脂と成分(B)PA樹脂との相溶性を改良するために公知の成分(D)相溶化剤を用いることが好ましい。該(D)相溶化剤としては、たとえばクエン酸、リンゴ酸などのようなポリカルボン酸およびその誘導体、無水マレイン酸のような分子内に(a)二重結合または三重結合および(b)カルボキシル基、酸無水物基、酸アミド基、イミド基、カルボン酸エステル基またはエポキシ基を有する化合物、無水トリメリット酸クロライドなどを挙げることができる。これらの相溶化剤は、1種または2種以上の組み合わせにおいて、場合によってはパーオキサイドと共に使用することができる。成分(D)相溶化剤は、本発明の樹脂組成物(成分(A)+成分(B)+成分(C))100重量部に対して、0.01〜10重量部の量にて使用することが好ましい。
【0026】
PPE系樹脂とPA樹脂とを相溶化する方法としては、単に相溶化剤を添加混合する方法、または予めPPE系樹脂をクエン酸、無水マレイン酸などと反応させて変性した後にPA樹脂と混練する方法などのいずれの方法をも使用することができる。なお、無水トリメリット酸クロライドを用いてPPE系樹脂を変性する場合には、塩素受容体、たとえば金属酸化物を添加することが好ましい。
【0027】
その他の添加物
本発明の樹脂組成物は、さらに慣用の添加物を含んでいてもよい。特に、耐衝撃性向上のために、ゴム状重合体を(A)PPE系樹脂および(B)PA樹脂の合計100重量部に対して、20重量部以下の量にて含有することが好ましい。該ゴム状重合体としては、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体などのスチレン系エラストマー(成分(E))を挙げることができる。
【0028】
これらのゴム状重合体は、水素化、部分水素化あるいは無水マレイン酸などにより酸変性されたものであってもよい。耐熱老化性を考慮した場合には、水素化されたゴム状重合体を用いることが好ましい。
また、加工性を向上させるために、ポリスチレン(以下、PSと略すことがある)系樹脂を添加してもよい。PS系樹脂とは、下記一般式(II):
【0029】
【化2】
【0030】
(式中、Rは水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル基であり、Zはハロゲン原子または炭素原子数1〜4のアルキル基である置換基を示し、pは0〜5の整数である)で示されるビニル芳香族化合物から誘導される繰り返し構造単位を、その重合体中に少なくとも25重量%以上有するものである。
かかるPS系樹脂としては、たとえばスチレンもしくはその誘導体(たとえばα−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン、エチルビニルキシレン、ビニルナフタレンおよびこれらの混合物)の重合体並びに、たとえばポリブタジエン、ポリイソプレン、ブチルゴム、EPDMゴム、エチレン−プロピレン共重合体、天然ゴム、ポリスルフィドゴム、ポリウレタンゴムのような天然または合成エラストマーとの混合物あるいは相互作用によって変性されたスチレン重合体、さらには、スチレン含有共重合体、たとえばスチレン−アクリロニトリル共重合体(SAN)、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(ABS)、ポリ−α−メチルスチレン−エチルビニルベンゼンとジビニルベンゼンとの共重合体などが挙げられる。
【0031】
本発明において好ましく用いられるPS系樹脂は、ポリスチレンホモポリマーまたはポリブタジエンゴムもしくはEPDMゴム3〜30重量%、好ましくは4〜12重量%との混合物、またはそれにてグラフト化したゴム変性ポリスチレンである。PS系樹脂の混合割合は、PPE系樹脂およびPA樹脂の優れた特性を損なわない範囲であることが望ましく、したがって(A)PPE系樹脂と(B)PA樹脂との合計5〜100重量部に対して、PS系樹脂95〜0重量部であることが好ましい。
【0032】
さらに、本発明の樹脂組成物には、その特性を損なわない限りにおいて樹脂の混合時または成形時に他の添加剤、たとえば顔料、染料、補強剤、充填剤、耐熱剤、酸化劣化防止剤、耐候剤、滑剤、離型剤、結晶核剤、可塑剤、難燃剤、流動性改良剤、帯電防止剤などを添加することができる。
ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物および射出成形体の製造方法
本発明のPPE系樹脂組成物を製造するための方法に、特に制限はなく、上記の各成分を用いて種々の方法で製造することができるが、溶融混練法を用いることが好ましい。溶融混練時に少量の溶剤の使用も可能ではあるが、一般には必要ない。溶融混練装置としては、一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ロールミキサー、ニーダー、ブラベンダープラストグラフなどを具体例として挙げることができるが、二軸押出機を用いた溶融混練法が最も好ましい。溶融混練温度は、特に限定されるものではないが、通常150〜350℃の範囲である。
【0033】
このようにして得られた本発明のPPE系樹脂組成物のペレットを用い100〜120℃にて1〜2時間程度乾燥を行った後、射出成形機を使用して、シリンダー温度260〜330℃、金型温度60〜140℃、好ましくはシリンダー温度270〜310℃、金型温度80〜120℃程度にて射出成形を行うことにより所望の形状を有する本発明の射出成形体を製造する。
【0034】
次に、本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂成形体表面へのパウダーコーティングについて説明する。
パウダーコーティング
本発明のPPE系樹脂成形体を塗装するパウダーコーティングを行う方法として、流動浸漬法、静電スプレー法および溶射法のいずれの方法を用いてもよいが、静電スプレー法を用いることが好ましい。以下、静電スプレー法を用いた本発明のパウダーコーティングについて説明する。
【0035】
上記静電スプレー法とは、エアスプレーガンにより帯電させた塗料粉末を吹きつけ、アースした被塗装物に効率よく付着させ、加熱造膜させて塗装する方法であり、塗料粉体が帯電しているため静電引力により被塗装物の裏面まで回り込み塗着効率がよいこと、また垂直面や下向きの面にも塗着することなどより多用されている方法である。一般的には、塗料粉末をコロナ放電でマイナスに帯電させて行うことが多いが、摩擦などによりプラスに帯電させる方法なども実用化されている。
【0036】
また、パウダーコーティングは、一般的な塗装法と比較して溶剤を使用しないため、環境汚染の恐れがなく、かつ塗料粉末をリサイクルしやすいので経済的であるという利点をも有する。
1.塗料粉末の製造方法
本発明の静電スプレー法によるパウダーコーティングに用いる塗料粉末は、従来法に従って製造すればよい。すなわち、塗料粉末は、所定割合の樹脂、硬化剤、顔料、添加剤およびフィラーなどを混合し、押し出すことにより均質な混合物を得、該押し出し物を冷却し、粉砕し、微粉砕された生成物を篩い分けして所望の粒子サイズ分布を得ることにより製造する。
【0037】
なお、樹脂としては、一般的に、タフネスおよび柔軟性が要求される場合にはエポキシ樹脂が、硬さおよび耐UV特性が要求される場合にはポリエステル樹脂が使用される。
2.PPE系樹脂成形体の前処理
本発明のPPE系樹脂成形体に、静電スプレー法によるパウダーコーティングを施行する前に、公知の方法により成形体の前処理を行う。
【0038】
すなわち、PPE系樹脂成形体の表面からオイルなどを除去するために、先ずアルカリ洗浄を行い、水洗浄後、リン酸塩処理を行い、再度水洗浄を行う。この際、乾燥が不足すると製品であるPPE系樹脂成形品が発泡することがあるので、たとえば120℃にて50分間程度の乾燥を行いPPE系樹脂成形体から水分を十分に除去しておくことが望ましい。
3.静電スプレー法
本発明の静電スプレー法によるパウダーコーティングは、公知の方法を用いて行う。
【0039】
また、パウダーコーティング後の塗料粉末は、静電的にPPE系樹脂成形体の表面に付着しているだけであるから、これを硬化させるために次いで焼成工程に供する。
焼成は、空気などの酸化性ガス雰囲気下、または窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下に行う。ガス中の水分や炭酸ガスも製品の品質に影響を与えるので、目的にあわせて管理する。焼成は、温度180〜200℃にて45分間程度行えばよい。
【0040】
このようにして得られるパウダーコーティングの膜厚は、30〜150μm程度であることが好ましい。
4.PPE系樹脂成形品の性状
上記のようにして得られた本発明のPPE系樹脂成形品は、下記のような優れた性状を有する。
【0041】
ポリフェニレンエーテル系樹脂成形品の用途
本発明のPPE系樹脂成形品は、上記のような優れた性状を有するため、種々の用途に使用可能である。
【0042】
好ましくは、木材製品および金属製品の軽量化を目的とした用途であり、このような用途としては、たとえば屋内・屋外用家具、電子・電気機器の筐体、浴室用品、システムキッチン用品、屋外用標識および住宅用エクステリア用品などが挙げられる。
【0043】
【実施例】
本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂成形品を、さらに詳細に説明するために、以下に実施例を示して具体的に説明するが、本発明は、その趣旨を逸脱しない限り、これによって限定されるものではない
【0044】
【実施例】
ノリルGTX(商標名;日本ジーイープラスチックス株式会社製;PPE35重量%、PA50重量%、カーボンブラック2重量%、その他13重量%含有)ペレットを、120℃にて4時間乾燥後、射出成形機を用いて、シリンダー温度280℃、金型温度120℃にて射出成形し成形体を製造した。
【0045】
次いで、パウダーコーティングを行った。得られた、パウダーコーティング膜厚は、50μmであった。
以下に、得られた樹脂成形品の各種性状を示す。
【0046】
【発明の効果】
本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂成形品は、低比重であり、かつ耐熱性、耐薬品性、高流動性、耐衝撃性などの優れた物性を有する他、寸法精度並びに表面外観にも優れるので、木材製品および金属製品の軽量化を目的とした種々の用途に好適であり、その利用価値は大きい。
Claims (8)
- (A)ポリフェニレンエーテル系樹脂、(B)ポリアミド樹脂および(C)導電性粒子を含有してなる樹脂組成物の射出成形体表面にパウダーコーティングしてなることを特徴とするポリフェニレンエーテル系樹脂成形品。
- 請求項1に記載の樹脂組成物が、(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂5〜80重量部および(B)ポリアミド樹脂95〜20重量部の合計100重量部に対し、(C)導電性粒子0.1〜20重量部を含有する樹脂組成物であることを特徴とするポリフェニレンエーテル系樹脂成形品。
- 請求項1または2に記載の樹脂組成物中の成分(C)導電性粒子が、カーボンブラックであることを特徴とするポリフェニレンエーテル系樹脂成形品。
- 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の樹脂組成物が、さらに成分(D)相溶化剤を含有してなる樹脂組成物であることを特徴とするポリフェニレンエーテル系樹脂成形品。
- 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の樹脂組成物が、さらに成分(E)スチレン系エラストマーを含有してなる樹脂組成物であることを特徴とするポリフェニレンエーテル系樹脂成形品。
- 上記成分(A)のポリフェニレンエーテル系樹脂が、クロロホルムを溶剤として25℃にて測定した固有粘度が0.08〜0.60dl/gの範囲にあるポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂成形品。
- 上記成分(B)のポリアミド樹脂が、1%濃硫酸溶液の25℃における相対粘度が1.5〜5.0の範囲であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂成形品。
- 上記パウダーコーティングが、静電スプレー法を用いて行われることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂成形品。
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