JP2004265498A - 磁気記録媒体及び磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録媒体及び磁気記録再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】記録分解能、媒体SN比、及び耐熱揺らぎ性に優れ、高密度の情報を記録再生し得る磁気記録媒体を得る。
【解決手段】磁気記録媒体10を磁気記録層2及びその磁歪定数が磁気記録層2の磁歪定数よりも大きい高磁歪層3と、結晶化ガラス等からなる基板1を含む積層4とにより構成する。
【効果】保磁力分散を実質的に小さくすることにより、その磁化遷移幅を狭くし、記録分解能を向上させるとともに、磁化遷移長の減少およびその異方性磁界を均一化して媒体SN比を向上させ、さらに良好な耐熱揺らぎ性も確保し、高密度の情報を記録再生し得る。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気記録技術を用いたハードディスク装置等に用いられる磁気記録媒体、及びそれを用いた磁気記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気記録再生装置の1種であるハードディスク装置(HDD)は、現在その記録密度が年率60%以上で増えており、今後もその傾向は続くといわれている。その為に高記録密度に適した磁気記録用ヘッドの開発、及び磁気記録媒体の開発が進められている。
【0003】
現在、市販されている磁気記録再生装置に搭載されている磁気記録媒体は、Al合金基板やガラス基板上に、Coを主成分とするCo合金膜がスパッタ法によって形成された構成を有する。磁気記録方式としては面内磁化方式を用いているため、hcp構造をもつCo結晶粒の磁化容易軸C軸を基板に対して水平に配向させるための下地層例えばbcc構造の特定面が配向したCr合金膜等、及びCrの特定面を成長させ粒径を微細にさせるためのシード層例えばNiAl等のシード層が用いられている。記録密度の増大とともに、熱揺らぎによって記録情報の保持期間が短くなるという問題に対する対策が求められている。このため、磁性膜間に薄いRu膜を挟んた多層構成により各層が反強磁性結合された面内磁気記録媒体が開発されている。
【0004】
また、より高密度に適した方法として、垂直方向の磁化を記録に利用した垂直磁気記録方式も盛んに検討されている。この場合、記録層としては面内媒体と同じくCo合金が用いられるが、Co結晶粒のC軸を垂直に配向させるため、GeやNiTaなどの非晶質やTi、Ru、Pd、Ptなどのhcpやfccの最密面が配向した下地層が用いられる。また、垂直方向への書き込み磁界を確保するため、基板と下地層及びシード層との間に軟磁性層を設け、これと単磁極ヘッドとの組み合わせにより、より良好な垂直記録を得ることも行われている。
【0005】
また、垂直磁気記録媒体の低ノイズ化のために、2層構造の垂直磁気記録層を使用し、下層よりも上層の非磁性元素の含有量を低くし、下層よりも上層の飽和磁化及び磁気異方性エネルギーを大きくすることが提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0006】
さらに、垂直磁気記録媒体でも、熱揺らぎに対応するための技術が開示されており、記録層表面にPt膜を設ける方法や、CoCrPt系磁性膜の上に膜内での磁気的相互作用が強い膜を設けたCGC(コンティニアス・グラニュラー・コンポジット)構成媒体などが検討されている。
【0007】
記録再生分解能向上については、MRヘッドのシールドギャップ長を短くしたり、ヘッド及び磁気記録媒体間の空間を低減すること、及び面内磁気記録媒体では膜厚を薄くし、垂直磁気記録媒体ではヘッドと裏打ち軟磁性膜の距離を近づけたり、保磁力分散などを低減することが知られている。
【0008】
しかし、従来の磁気記録媒体および記録再生装置では、より高密度記録用としては性能も充分ではなく、さらに改善の必要があった。
【0009】
上記のように、記録分解能を高めるためには、磁気記録媒体の保磁力分散などを低減することが有利とされているが、現状の磁気記録媒体で保磁力分散をより低減できる方法は見つかっていない。
【0010】
【特許文献1】
特開平11−296833号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、保磁力分散を実質的に小さくすることにより磁化遷移幅を狭くし、記録分解能を向上させるとともに、磁化遷移長の減少及び異方性磁界Hkを均一化して媒体SN比を向上させ、さらに良好な耐熱揺らぎ性も確保し、高密度の情報を記録再生し得る磁気記録媒体及び磁気記録再生装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第1に、基板上に、磁気記録層、及びその磁歪が該磁気記録層の磁歪よりも大きい高磁歪層を含む積層を有することを特徴とする磁気記録媒体を提供する。
【0013】
本発明は、第2に、基板上に、磁気記録層、及びその磁歪が該磁気記録層の磁歪よりも大きい高磁歪層を含む積層を有する磁気記録媒体と記録再生ヘッドとを具備することを特徴とする磁気記録装置を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の磁気記録媒体は、基板上に、磁気記録層、及びその磁歪が磁気記録層の磁歪よりも大きい高磁歪層を含む積層を有する。
【0015】
磁気記録層は、情報を記録し得る大きな磁気異方性を有する磁性層である。また、本発明において、高磁歪層とは、磁気記録層の磁歪よりも大きな磁歪をもつ磁性層をいう。
【0016】
本発明によれば、情報の記録時に、磁界が加わることによってこの高磁歪層に歪みが発生し、この影響で磁気記録層にも歪みが発生することにより、磁気記録層の異方性が逆磁歪効果によって小さくなり、磁化反転しやすくなる。記録時にヘッド磁界が大きいほど、磁歪がより大きくなり、より異方性が低下する。これにより、実質的に媒体の磁化曲線が急峻になり、異方性分散が低下することと同等の効果が得られ、磁化遷移領域が短く急峻になる。このとき、保磁力分散が実質的に小さくなり、磁化遷移幅が狭くなるので、記録分解能が向上する。また、磁化遷移長が減少し、異方性磁界Hkを均一化することができるので、媒体SN比が向上する。
【0017】
また、記録後、ヘッド磁界が取り去られたときには、磁歪がなくなるので記録層の歪みも無くなり、磁気異方性が増大する方向に変化して耐熱ゆらぎを損なうことがない。
【0018】
また、本発明の磁気記録再生装置は、上述の磁気記録媒体と記録再生ヘッドとを有する。
【0019】
垂直磁気記録方式を適用する場合、記録再生ヘッドとして単磁極ヘッドを用いることができる。
【0020】
以下、図面を参照し、本発明をより詳細に説明する。
【0021】
図1に、本発明の磁気記録媒体の第1の例の構成を表す概略断面図を示す。
【0022】
図示するように、この磁気記録媒体10は、例えば結晶化ガラス等からなる基板1と、基板1上に順に設けられた磁気記録層2及び例えばSm0.5Dy0.5Feからなる高磁歪層3を含む積層4とから構成される。
【0023】
積層4中の高磁歪層3は、その歪みが磁気記録層2に影響する位置に設けられ得る。図1では、基板、磁気記録層、高磁歪層の順に積層されているが、基板上に、高磁歪層、磁気記録層の順に積層することができる。さらに、磁気記録層と高磁歪層の間に中間層を設けることもできる。あるいは、2以上の磁気記録層間の少なくとも1箇所に高磁歪層を設けることができる。例えば磁気記録層が厚いあるいはヤング率が高い等の理由により十分なひずみが与えにくくなる場合に特に有用である。
【0024】
図2に、本発明の磁気記録媒体の第2の例の構成を表す概略断面図を示す。図2に示す磁気記録媒体20は、積層4の代わりに、高磁歪層3上に例えば下地層5等の中間層を介して磁気記録層2を形成した積層6が設けられている以外は、図1と同様の構造を有する。
【0025】
また、高磁歪層は、磁気記録層の保磁力より大きい飽和磁界を有することが好ましく、より好ましくは磁気記録層の飽和磁界より大きな飽和磁界を有する。高磁歪層の飽和磁界が磁気記録層の保磁力より小さいと、ヘッド磁界を高磁歪層の飽和磁界より大きくしても、磁歪による高磁歪層の歪みが磁界の飽和とともに止まってしまうので、より高い逆磁歪効果が得られず、記録分解能及び媒体SN比の向上が不十分となる傾向がある。
【0026】
高磁歪層は、高磁歪を有する高磁歪膜単独、あるいは他の特性を有する膜との積層でも良い。
【0027】
例えば磁気記録層の保磁力より高磁歪膜の飽和磁界が小さい場合には、、高磁歪膜と、その異方性磁界が高磁歪膜や磁気記録層の保磁力よりも大きい膜との積層を使用することにより、高磁歪層の飽和磁界を磁気記録層の保磁力よりも高くすることができる。これにより、磁気記録層の保磁力より大きなヘッド磁界がかかっても磁歪による高磁歪層の歪みが止まることなくより高い逆磁歪効果が得られる。
【0028】
また、高磁歪膜と、飽和磁界より大きな外部磁界によって強制的にスピンを揃えることによって現れる強制磁歪が大きい膜との積層を使用することにより、同様の効果を得ることができる。
【0029】
上記の例は、磁場印加の際に、磁歪によって磁気異方性を低下させる特性を利用したものであるが、逆に、磁場印加の際に、磁歪によって記録層の磁気異方性を増加させることで、特に、熱揺らぎ特性を改善することに応用することもできる。
【0030】
図3に、本発明の磁気記録媒体の第3の例を表す概略断面図を示す。
【0031】
図示するように、この磁気記録媒体30は、基板1側から異方性磁界が高磁歪膜よりも大きい膜7及び高磁歪膜8の二層構造の高磁歪層11と、この高磁歪層11上に設けられた磁気記録層3とからなる積層12を、積層4の代わりに設けること以外は、図1と同様の構成を有する。
【0032】
異方性磁界が高磁歪膜よりも大きい膜7の代わりに、強制磁歪が大きい膜を設けることもまた可能である。
【0033】
高磁歪層は、好ましくは磁界印加方向に 5×10−5以上、より好ましくは5×10−5ないし4×10−4、さらに好ましくは1×10−4ないし4×10−4の大きな磁歪定数を持つ。磁歪定数が5×10−5であると、磁気記録層に充分な歪みを与えることができ、異方性分散をより低減して媒体特性を効果的に改善できる。
【0034】
磁気記録層は、好ましくは1012ないし1010(N/m)より好ましくは1011(N/m)程度以下のヤング率を有することが好ましい。実用的には、磁気記録層の磁気特性に合わせて高磁歪材料が選択され得る。
【0035】
このようなヤング率及び磁歪定数を有する磁気記録層を用いると、高磁歪層による影響で歪みを生じやすく、逆磁歪効果による磁気異方性の低下がより効果的となり得る。逆磁歪効果による磁気異方性の変化は、Co合金の結晶磁気異方性の大きさと比較すると大きくはないが、磁気異方性分散の大きさと比較すると、無視できない大きさであり、保磁力分散に好影響を与えることができる。
【0036】
また、逆磁歪効果による磁気異方性の変化は、記録層の逆磁区発生磁界を表すHn値と比較しても無視できないので、耐熱揺らぎ性の向上も可能となる。
【0037】
磁気記録層としては、垂直磁気記録層を使用することが好ましい。
【0038】
垂直磁気記録層は、単層でも、多層でも良い。多層で構成すると製造工程は複雑になるものの、垂直磁気記録層に要求される多彩な特性を比較的制御しやすくなる。垂直磁気記録層に求められる特性は、例えば垂直方向が磁化容易軸となり、記録ヘッド磁界で充分書き込めるような磁気異方性と配向性をもつこと、磁化単位微細でノイズは小さいが、高密度でも低密度でも記録ビットが安定で、不要な外部磁界や隣接記録でも反転しないということ等である。
【0039】
垂直磁気記録層としては、六方最密充填(hcp)系のCo合金が好ましく用いられる。このhcp構造のCo合金は、磁化容易軸方向に伸ばすと、結晶のc/a軸比が伸び、磁気異方性を低下させることができるので、垂直磁気記録媒体に使用される高磁歪膜として、磁界方向に対して正の磁歪となり、磁界に直交する方向に負の磁歪をを持つものを組み合わせて使用し得る。これにより、垂直磁界が入ってきた場合に、高磁歪膜は基板面垂直方向に伸び、基板面方向に縮むことになる。特に、磁気記録層にCo合金などの六方最密充填(hcp)系磁性膜を用いた場合に、磁化容易軸の方向と磁界の掛かる方向とが一致すると、このCo合金系磁性膜単独では、磁歪は発生せず、高磁歪材料がより効果的に働き得る。
【0040】
面内磁気記録層を使用した場合にも、リングヘッドが用いられヘッド磁界は水平方向に掛かるので、膜面平行方向に正の磁歪定数を持つ高磁歪材料を、面内配向したCo合金膜と組み合わせることができる。
【0041】
このような高磁歪膜材料として、RFe系例えばSm0.5Dy0.5Fe、TbDy1−xFe、TbFe([111]配向させたもの)、ErFe、FePt、Fe/Pt積層膜、Fe/Pd積層膜、FeAl合金、希土類含有Co合金、及びフェライト系材料等を用いることができる。 これらの磁歪材料は、配向をそろえることで、磁歪を大きくすることができる。 また、これらに窒素や酸素を含ませると、高磁歪層からのノイズを低減することができる。
【0042】
磁気記録層材料として使用し得るコバルト合金として、CoCrPt、CoCrPtB、CoCrPtC、CoCrPtTa、CoCrPtCu、CoCrPtRu、CoCrPtCuB、CoCrPtRuB、CoCrPtTaNd、CoCrPtWC、CoCrPtO、CoPtO、CoPt−SiO、CoCrPt−SiO CoPtO−SiO2、CoPtCrO−SiOがあげられる。その他、Co/Pd積層、Co/Pt積層、FePt等を使用することができる。
【0043】
例えばCo合金を主元素として、これに異方性を高めるためPtを加え、粒子間の磁気的相互作用を弱め磁気単位を微細にして、高密度記録が可能なようにCrまたは酸素またはSiOなどを添加することができる。磁気記録層の製膜時に、基板加熱などにより、Crは結晶粒界に偏析し易くなり、hcpのC軸が基板に垂直に配向したCo合金結晶がCrによって磁気的に分離微細化した好ましい構造をとり得る。酸素添加やSiO添加などの場合も、Co酸化物やCr酸化物やSiOなどが粒界に偏析することで、粒界部が非磁性化して、Crと同様の役目をする。酸素を用いる場合、基板加熱の必要がなく粒径をより微細にできる。
【0044】
磁気記録層を形成するために下地層を設けることができる。
【0045】
磁気記録層の結晶粒子の結晶異方性を垂直方向に配向し得る下地層としては、非磁性CoCr系やRu系などのhcp構造やfcc構造をとり、最密面が基板に平行に成長しやすく、記録層と格子定数が近いものが好適に使用し得る。
【0046】
また、下地層を形成する前にシード層を設けることができる。結晶異方性を垂直方向に配向し得る下地層のためのシード層として、例えばTi、Pt、Pd、Au、NiAl、Hf、Ru、Ge、NiTa、CoNiTa、NiNb、CoNiNb、Ag、Al、Si、及びCなどがあげられる。
【0047】
ヘッド磁界は、記録トラックから外れた位置では、磁界方向がトラック位置と異なる方法に印加させるため高磁歪層は、磁気記録層の異方性を高めるように働き、これにより、記録時に隣のトラックの情報を消してしまうという問題に対しても、効果的に作用する。
【0048】
磁気記録層の結晶粒子の結晶異方性を面内方向に配向し得る下地層としては、Cr、CrV、CrNb、CrMo、CrW、CrB、CrCu、V、VCr、Nb、NbCr、及びNbVなどがあげられる。また、シード層としてNiAl、FeAl、TiN、MgO、Ag、Al、及びCを使用することができる。
【0049】
磁気記録層として、垂直磁気記録層を設ける場合、垂直磁気記録層と基板との間に、軟磁性層を設けることができる。
【0050】
高透磁率な軟磁性層を設けることにより、軟磁性層上に垂直磁気記録層を有するいわゆる垂直二層媒体が構成される。この垂直二層媒体において、軟磁性層は、垂直磁磁気記録層を磁化するための磁気ヘッド例えば単磁極ヘッドからの記録磁界を、水平方向に通して、磁気ヘッド側へ還流させるという磁気ヘッドの機能の一部を担っており、磁界の記録層に急峻で充分な垂直磁界を印加させ、記録再生効率を向上させる役目を果たし得る。
【0051】
軟磁性材料としては、飽和磁束密度が高く、軟磁気特性が良好なCoZrNb、FeCoB、FeCoN、FeTaC、FeTaN、FeNi、及びFeAlSiなどが用いられる。
【0052】
また、軟磁性層と基板との間に、例えば面内硬磁性膜及び反強磁性膜等のバイアス付与層を設けることができる。軟磁性層は磁区を形成しやすく、この磁区からスパイク状のノイズが発生することから、バイアス付与層の半径方向の一方向に磁界を印加することにより、その上に形成された軟磁性層にバイアス磁界をかけて磁壁の発生を防ぐことができる。バイアス付与層を積層構造として異方性を細かく分散して大きな磁区を形成しにくくすることもできる。
【0053】
バイアス付与層材料としては、CoCrPt、CoCrPtB、CoCrPtTa、CoCrPtC、CoCrPtCuB、CoCrRuB、CoCrPtWC、CoCrPtWB、CoCrPtTaNd、CoSm、CoPt、CoPtO、CoCrPtO、CoPt−SiO、及びCoCrPtO−SiOがあげられる。
【0054】
図4は、本発明の磁気記録媒体の第4の例の構成を表す概略的な断面図である。
【0055】
図示するように、この磁気記録媒体40は、基板1と、磁気記録層2及び高磁歪層2を有する積層4との間に、基板1側より順に、バイアス付与層13及び軟磁性層14がさらに設けられていること以外は、図1と同様の構成を有する。
【0056】
また、軟磁性層と積層の間に、軟磁性層のヤング率よりも低いヤング率を有する低弾性層をさらに設けることができる。
【0057】
低弾性層は、軟磁性層の材質によって選択されるけれども、例えばスズ、鉛、インジュウム、ビスマスなどの低融点材料やポリエステル、ポリイミドなどの高分子材料等を用いることができる。
【0058】
図5に、本発明の磁気記録媒体の第5の例の構成を表す概略的な断面図である。
【0059】
図示するように、この磁気記録媒体50は、積層4と軟磁性層14との間に低弾性層15がさらに設けられていること以外は、図1と同様の構成を有する。
【0060】
また、図4において、軟磁性層14上に、例えば磁気記録層の垂直配向性を向上するための図示しない非磁性下地層を設けることができる。この下地層は、記録層と軟磁性膜との磁気的分離を起こすことで、軟磁性層の特性を劣化させない役目ももつ。下地層としては、非磁性CoCr系やRu系などのhcp構造、及びfcc構造をとり最密面が基板に平行に成長しやすく、磁気記録記録層の格子定数と近い格子定数をもつものなどを好適に用いることができる。このような下地層は、単層、あるいは粒径制御や薄くても配向性が向上するように、2以上の積層でも良い。
【0061】
図6に、本発明の磁気記録再生装置の一例を一部分解した斜視図を示す。
【0062】
本発明に係る情報を記録するための剛構成の磁気ディスク121はスピンドル122に装着されており、図示しないスピンドルモータによって一定回転数で回転駆動される。磁気ディスク121にアクセスして情報の記録を行う記録ヘッド及び情報の再生を行うためのMRヘッドを搭載したスライダー123は、薄板状の板ばねからなるサスペンション124の先端に取付けられている。サスペンション124は図示しない駆動コイルを保持するボビン部等を有するアーム125の一端側に接続されている。
【0063】
アーム125の他端側には、リニアモータの一種であるボイスコイルモータ126が設けられている。ボイスコイルモータ126は、アーム125のボビン部に巻き上げられた図示しない駆動コイルと、それを挟み込むように対向して配置された永久磁石および対向ヨークにより構成される磁気回路とから構成されている。
【0064】
アーム125は、固定軸127の上下2カ所に設けられた図示しないボールベアリングによって保持され、ボイスコイルモータ126によって回転揺動駆動される。すなわち、磁気ディスク121上におけるスライダー123の位置は、ボイスコイルモータ126によって制御される。なお、図6中、128は蓋体を示している。
【0065】
【実施例】
実施例1
2.5インチハードディスク形状の結晶化ガラス基板を、スパッタ装置内に配置し、1×10−5Pa以下に真空引きした後に、この基板を1700Wで7秒間加熱し、Ar圧0.6Paで、Ni−50at%Alターゲットを用いてスパッタを行い、シード層としてNiAl膜を5nm形成した。
【0066】
次に、NiAl膜上に、硬磁性層を面内に配向させるためのCr合金下地膜を5nm形成した。Cr合金下地膜上に、軟磁性膜にバイアス磁界を印加させるためのCo−19at%Cr−14at%Pt−1at%Cu−1at%B硬磁性膜を15nmの厚さで形成した。
【0067】
さらに、得られた硬磁性膜上に、面内硬磁性膜とその上の軟磁性層との磁化固着強度を制御するために、Co−26at%Cr−15at%Ru弱磁性膜を2nm形成し、この上に、軟磁性層としてCo−5at%Zr−8at%Nb膜とCo−6at%Ta−2at%Zr膜をそれぞれ100nmと20nm形成した。
【0068】
さらに、この軟磁性層上に配向制御層としてNi−40at%Ta膜を5nm、磁気記録層の初期成長層の役目を担うため高Cr組成であるCo−26at%Cr−12at%Pt−4at%B膜を15nm形成した。
【0069】
その後、この膜の上に垂直磁気記録層として1×10−5の磁歪定数を有するCo−19at%Cr−16at%Pt−1at%B膜20nm、及びこの上に形成された磁歪定数が上述の磁気記録層の磁歪定数よりも大きい2×10 のSm .5Dy0.5Fe高磁歪膜を4nmからなる積層を形成した。
【0070】
この上にCVD法でカーボン膜を6nm形成した後、潤滑層としてパーフルオロポリエーテル(PFPE)を1nm強、ディップ法でコートし、垂直磁気記録媒体A−1を得た。
【0071】
得られた垂直磁気記録媒体A−1に、着磁装置を用いて半径方向に1185kA/m(15kOe)以上のパルス磁界を印加し、面内硬磁性膜の磁化を半径方向に揃えることによって、軟磁性層にバイアス磁界が印加されるようにして、軟磁性膜の磁区を取り除いた。
【0072】
得られた媒体A−1の構成を図7に示す。
【0073】
媒体A−1は、図7に示すように、基板1上に、シード層16、下地層17、硬磁性層18、弱磁性層19、軟磁性膜20a,20bからなる軟磁性層20、第1の配向制御層21、第2の配向制御層22、垂直磁気記録層23及び高磁歪膜24からなる積層25、カーボン層26、及び図示しない潤滑層を順に積層した構成を有する。
【0074】
得られた媒体A−1について、Kerr効果測定、及び電磁変換特性評価(記録再生特性評価)を行なった。得られた結果を下記表1に示す。
【0075】
Kerr効果を用いて評価した媒体A−1の磁気特性は、垂直保磁力(垂直Hc)が280.45kA/m(3550Oe)、角型比Rsが0.92、逆磁区発生磁界Hnが63.2kA/m(800Oe)であった。垂直保磁力とHnの関係からわかるように、得られた垂直磁気記録媒体のMHループは傾きが急峻であり、記録分解能が高いことがわかった。
【0076】
この媒体A−1について、0.25μm幅の単磁極記録ヘッドと0.22μm幅のGMR再生素子を備えた浮上量15nm対応ヘッドを用いて、記録再生特性を評価した。記録分解能の指標として、孤立再生派を微分した波形の半値幅PW50は8.2ナノ秒と良好な値であった。また、微分回路を通した後の再生波で、記録密度500kFCIでのノイズ(rms値)と低域孤信号との比(媒体ノイズ比)SNmは、23.3dBが得られた。
【0077】
比較例1
比較のため、Sm0.5Dy0.5Fe膜を形成しないこと以外は、実施例1の媒体A−1と同様にして垂直磁気記録媒体B−1を作製した。
【0078】
得られた媒体B−1について、実施例1と同様に、Kerr効果測定、及び電磁変換特性評価(記録再生特性評価)を行なった。得られた結果を下記表1に示す。
【0079】
媒体B−1は、その垂直保磁力が300.2kA/m(3800Oe)、その角型比Rs0.90、その逆磁区発生磁界Hnが23.7kA/m(300Oe)で、そのPW50が9.1ナノ秒、そのSNmが22.6dBであった。
【0080】
媒体B−1と比較して、媒体A−1の方が記録分解能が優れ、SNmにも向上が見られた。また、媒体A−1のHnが増加していることと対応して、熱揺らぎによる出力低下も、媒体B−1は−0.15%/decadeであったが、媒体A−1−0.12%/decadeに向上していた。
【0081】
実施例2
実施例1と同様にして、結晶化ガラス基板上に、Ni50at.%Alシード膜を5nm、Cr−20at.%Mo合金膜を5nmを形成した。さらに、この上に、面内磁気記録層として、Co−20at%Cr−16at%Pt−8at%B膜を20nm、及びその上に形成された磁歪が大きなErFe高磁歪膜を4nmからなる積層を形成した。
【0082】
その後、実施例1と同様にしてカーボン膜及び潤滑層を形成し、面内磁気記録媒体A−2を得た。
【0083】
得られた面内磁気記録媒体A−2の構成を表す概略断面図を図8に示す。
【0084】
図示するように、この面内磁気記録媒体は、基板1上に、シード層16、下地層17、面内磁気記録層27及び高磁歪層28からなる積層29、カーボン保護層26、及び図示しない潤滑層を順に積層した構成を有する。
【0085】
得られた面内磁気記録媒体A−2について、Kerr効果測定、及び電磁変換特性評価(記録再生特性評価)を行なった。得られた結果を下記表2に示す。
【0086】
比較例2
比較のため、ErFe高磁歪膜を形成しないこと以外は、媒体A−2と同様にして、面内磁気記録媒体B−2を得た。
【0087】
得られた面内磁気記録媒体B−2について、Kerr効果測定、及び電磁変換特性評価(記録再生特性評価)を行なった。得られた結果を下記表2に示す。
【0088】
その結果、実施例2の媒体A−2は、その面内保磁力(面内Hc)が355.5kA/m(4500Oe)、面内角型比Sが0.86、保磁力角型比Sが0.82であった。Sの値からわかるように、MHループの傾きが急峻であり、記録分解能が高いことがわかった。
【0089】
また、0.25μm幅のリングヘッドと0.22μm幅のGMR再生素子を備えた浮上量15nm対応ヘッドを用いて、記録再生特性を評価した。記録分解能の指標として孤立波形の半値幅PW50は9.0ナノ秒と良好な値が得られた。また、記録密度500kFCIにおけるSNmは23.1dBであった。
【0090】
媒体B−2は、面内保磁力が379.2kA/m(4800Oe)、面内角型比0.78で、PW50が9.2ナノ秒、SNm比が22.6dBであった。
【0091】
以上のように、媒体A−2の方が媒体B−2記録分解能より優れ、SNmにも向上が見られた。
【0092】
実施例3
実施例1と同様にして、基板上に、シード層、下地層、硬磁性層、弱磁性層、2つの軟磁性膜からなる軟磁性層を形成した。さらに、この軟磁性層上に歪みを下の軟磁性膜に伝えないようにヤング率がCoZrNb膜(E=1×1011N/m)より小さくなるようにスズ層(E=5×1010+10N/m)を5nm設けた。さらに、この上にSm0.5Dy0.5Fe高磁歪膜(2×10−4)を4nm、この上に配向制御層として、実施例1と同様のNi−40at%Ta膜を5nm、Co−26at%Cr−12at%Pt−4at%B膜を15nmを形成し、この上に垂直記録層として10−5オーダーの磁歪定数を有するCo−19at%Cr−16at%Pt−1at%B膜20nm形成した。
【0093】
磁歪定数の大きい膜と軟磁性膜の間に高硬度でヤング率の小さなスズ膜を設けることによって、磁歪の影響が軟磁性膜に伝わりにくく、軟磁磁性膜の特性変化を少なくすることができた。さらに、この上に実施例1と同様にカーボン膜と潤滑層を形成し、垂直磁気記録媒体A−3を得た。
【0094】
この後、媒体A−3に、実施例1と同様に、着磁装置を用いて半径方向にパルス磁界を印加し、面内硬磁性膜の磁化を半径方向に揃えた。
【0095】
媒体A−3の構成を表す概略断面図を図9に示す。
【0096】
図示するように、この垂直磁気記録媒体A−3は、基板上1に、シード層16、下地層17、硬磁性層18、弱磁性層19、軟磁性膜20a,20bからなる軟磁性層20、低弾性層31、積層32、及びカーボン層26が順に積層された構成を有する。この積層32は、低弾性層31上に順に形成された高磁歪膜24、第1の配向制御層21、第2の配向制御層22、及び垂直磁気記録層23を有する。
【0097】
得られた媒体A−3について、実施例1と同様に、Kerr効果測定、及び電磁変換特性評価(記録再生特性評価)を行なった。得られた結果を下記表1に示す。
【0098】
その結果、媒体A−3は、垂直保磁力が284.4kA/m(3600Oe)、角型比Rsが0.91、逆磁区発生磁界Hnが31.6kA/m(400Oe)であった。垂直HcとHnの関係からわかるように、高磁歪膜及び低弾性層を形成しない媒体B−1と比較すると、媒体A−3の方がMHループの傾きが急峻となり、記録分解能が向上することがわかった。
【0099】
実施例1と同様にして記録再生特性を評価したところ、半値幅PW50は8.3ナノ秒と良好な値が得られた。また、SNmは23.1dBであった。媒体B−1と比較すると、媒体A−3の方が記録分解能が優れ、SNmにも向上が見られた。また、媒体A−3のHnが増加していることと対応して、熱揺らぎによる出力低下も、媒体B−1の−0.15%/decadeに比べて媒体A−3は−0.15%/decadeとなり、向上がみられた。
【0100】
実施例4
垂直磁気記録層上に、Sm0.5Dy0.5Fe高磁歪膜の代わりに、1×10−4の磁歪定数が大きなPtFe膜2nmと異方性Hkが磁気記録層の飽和磁界Hsより大きいCo80Pt20膜2nmと順に形成する以外は、実施例1と同様にして垂直磁気記録媒体A−4を得た。
【0101】
得られた媒体A−4に、実施例1と同様にして半径方向にパルス磁界を印加し、面内硬磁性膜の磁化を半径方向に揃えた。
【0102】
また、Co80Pt20膜を形成しないこと以外は、媒体A−4と同様にして媒体A−5を作製した。
【0103】
この後、媒体A−5に、実施例1と同様に、着磁装置を用いて半径方向にパルス磁界を印加し、面内硬磁性膜の磁化を半径方向に揃えた。
【0104】
図10に、媒体A−4の構成を表す概略断面図を示す。
【0105】
図示するように、この媒体A−4は、第2の配向制御層22上に、垂直磁気記録層23及び高磁歪膜24からなる積層25の代わりに、垂直磁気記録層23、高磁歪膜33及び高Hk膜34を形成すること以外は、図11に示す媒体A−1と同様の構成を有する。
【0106】
図11に、媒体A−5の構成を表す概略断面図を示す。
【0107】
図示するように、この媒体A−5は、第2の配向制御層22上に、垂直磁気記録層23及び高磁歪膜24からなる積層25の代わりに、垂直磁気記録層23、高磁歪膜33を形成すること以外は、図7に示す媒体A−1と同様の構成を有する。
【0108】
得られた媒体A−4及びA−5について、実施例1と同様に、Kerr効果測定、及び電磁変換特性評価(記録再生特性評価)を行なった。得られた結果を下記表1に示す。
【0109】
その結果、媒体A−4は、垂直保磁力が284.4kA/m(3600Oe)、角型比Rs0.93、逆磁区発生磁界Hnが43.45kA/m(550Oe)であった。
【0110】
実施例1と同様にして記録再生特性を評価したところ、半値幅PW50は8.2ナノ秒と良好な値が得られた。また、SNmは23.4dBであった。
【0111】
また、媒体A−5は、垂直保磁力が252.8kA/m(3200Oe)、角型比Rs0.90、逆磁区発生磁界Hnが27.65kA/m(350Oe)、SNmは23.0dBであり、PW50は8.7ナノ秒と媒体A−4よりは広いが、媒体B−1と比較すると良好であった。
【0112】
以上のように、本発明媒体の方が記録分解能が優れ、SNmにも向上が見られた。また、媒体A−4のHnが増加していることと対応して、熱揺らぎによる出力低下も、媒体B−1は−0.15%/decadeであるのに対し、−0.11%/decadeに向上していた。媒体A−5の出力低下も媒体B−1より良好な−0.13%/decadeで、媒体B−1より向上していた。
【0113】
実施例5
垂直磁気記録層と高磁歪膜からなる積層を設ける代わりに、垂直磁気記録層として磁化容易軸が垂直方向のCo−19at%Cr−16at%Pt−1at%B膜を12nm、この上に中間層として、磁歪定数が2×10−4のSm0.5Dy0.5Fe高磁歪膜を2nm介在させ、さらにCo−19at%Cr−16at%Pt−1at%B膜を8nm形成した積層を設けること以外は、実施例1と同様にして垂直磁気記録媒体A−6を得た。
【0114】
この後、媒体A−6に、実施例1と同様に、着磁装置を用いて半径方向にパルス磁界を印加し、面内硬磁性膜の磁化を半径方向に揃えた。
【0115】
図12に、媒体A−6の構成を表す概略断面図を示す。
【0116】
図示するように、この媒体A−6は、第2の配向制御層22上に、積層25の代わりに、垂直磁気記録層23、高磁歪膜37及び垂直磁気記録層23からなる積層38を形成すること以外は、媒体A−1と同様の構成を有する。
【0117】
得られた媒体A−6について、実施例1と同様に、Kerr効果測定、及び電磁変換特性評価(記録再生特性評価)を行なった。得られた結果を下記表1に示す。
【0118】
その結果、媒体A−6の磁気特性は、垂直保磁力が272.55kA/m(3450Oe)、角型比Rsが0.91、逆磁区発生磁界Hnが31.6kA/m(400Oe)であった。垂直HcとHnの関係からわかるように、媒体A−6のMHループは傾きが急峻であり、記録分解能が高いことがわかった。
【0119】
この媒体の記録再生特性を実施例1と同様にして評価したところ、半値幅PW50として8.3ナノ秒と良好な値が得られた。また、SNmは23.5dBであった。
【0120】
以上のように、媒体A−6は、媒体B−1と比較すると、記録分解能が優れ、SNmにも向上が見られた。また、媒体A−6のHnが増加していることと対応して、熱揺らぎによる出力低下も、媒体B−1と比較すると−0.12%/decadeに向上していた。
【0121】
実施例6
Ni−40at%Ta配向制御層及びCo−26at%Cr−12at%Pt−4at%B下地膜の代わりに、Ti膜とRu膜をそれぞれ5nm形成し、この上に垂直磁気記録層として、Co−20at%Pt−16at%Crターゲットを用いて、酸素を含むAr雰囲気中でスパッタし、CoPtCrO膜を20nm形成した。さらに、高磁歪膜として、この上に磁歪定数が4×10−4のTb0.5Dy0.5Fe高磁歪膜を4nm形成すること以外は、実施例1と同様にして垂直磁気記録媒体A−7とした。
【0122】
この後、媒体A−7に、実施例1と同様に、着磁装置を用いて半径方向にパルス磁界を印加し、面内硬磁性膜の磁化を半径方向に揃えた。
【0123】
媒体A−7の構成を表す概略断面図を図13に示す。
【0124】
図示するように、媒体A−7は、第1の配向制御層21及び第2の配向制御層22とは異なる配向制御層の代わりに、配向制御層39,41、積層25の代わりに、酸素を含む垂直磁気記録層42及び高磁歪膜43からなる積層44を形成すること以外は、実施例1と同様の構成を有する。
【0125】
また、比較のため、Tb0.5Dy0.5Fe高磁歪膜を形成しないこと以外は、媒体A−7と同様にして従来の垂直磁気記録媒体B−3を作成した。
【0126】
得られた媒体A−7,媒体B−3について、Kerr効果測定、及び電磁変換特性評価(記録再生特性評価)を行なった。
【0127】
得られた結果を下記表3に示す。
【0128】
その結果、媒体A−7は、垂直保磁力が331.8kA/m(4200Oe)、角型比Rs0.94、逆磁区発生磁界Hnが67.15kA/m(850Oe)であった。HcとHnの関係からわかるように、媒体のMHループは傾きが急峻であり、記録分解能が高いことがわかった。
【0129】
実施例1と同様にして記録再生特性を評価したところ、半値幅PW50は7.8ナノ秒と良好な値が得られた。また、記録密度500kFCIでのSNmは23.3dBであった。
【0130】
一方、従来媒体B−3は、垂直Hcが355.5kA/m(4500Oe)、角型比RSが0.94、逆磁区発生磁界Hnが47.4kA/m(600Oe)で、PW50が8.3ナノ秒、SNmが22.4dBであった。
【0131】
以上のように、媒体A−7の方が媒体B−3よりも記録分解能が優れ、SNmにも向上が見られた。また、媒体A−7のHnが媒体B−3よりも増加していることと対応して、熱揺らぎによる出力低下も、媒体B−3の−0.12%/decadeと比較して−0.10%/decadeに向上していた。
【0132】
【表1】
Figure 2004265498
【0133】
【表2】
Figure 2004265498
【0134】
【表3】
Figure 2004265498
【0135】
【0136】
【発明の効果】
磁気記録媒体の保磁力分散を実質的に小さくすることにより、その磁化遷移幅を狭くし、記録分解能を向上させるとともに、磁気記録媒体の磁化遷移長の減少及びその異方性磁界Hkを均一化して媒体SN比を向上させ、さらに良好な耐熱揺らぎ性も確保し、高密度の情報を記録再生し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録媒体の第1の例の構成を表す概略断面図
【図2】本発明の磁気記録媒体の第2の例の構成を表す概略断面図
【図3】本発明の磁気記録媒体の第3の例の構成を表す概略断面図
【図4】本発明の磁気記録媒体の第4の例の構成を表す概略断面図
【図5】本発明の磁気記録媒体の第5の例の構成を表す概略断面図
【図6】本発明の磁気記録再生装置の一例の構成を表す斜視図
【図7】本発明の磁気記録媒体の第6の例の構成を表す概略断面図
【図8】本発明の磁気記録媒体の第7の例の構成を表す概略断面図
【図9】本発明の磁気記録媒体の第8の例の構成を表す概略断面図
【図10】本発明の磁気記録媒体の第9の例の構成を表す概略断面図
【図11】本発明の磁気記録媒体の第10の例の構成を表す概略断面図
【図12】本発明の磁気記録媒体の第11の例の構成を表す概略断面図
【図13】本発明の磁気記録媒体の第12の例の構成を表す概略断面図
【符号の説明】
1…基板、2,23,27,42…磁気記録層、3,8,24,28,33,37…高磁歪膜、4,6,12,25,29,32,35,36,38,44…積層、18…硬磁性層、19…弱磁性層、20…軟磁性層、26…保護層、121…磁気ディスク、122…スピンドル、123…スライダー、124…サスペンション、125…アーム、126…ボイスコイルモータ、127…固定軸

Claims (10)

  1. 基板上に、磁気記録層、及びその磁歪が該磁気記録層の磁歪よりも大きい高磁歪層を含む積層を有することを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 前記磁気記録層は、垂直磁気異方性を有する垂直磁気記録層であることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  3. 前記基板と前記積層との間に軟磁性層をさらに含み、かつ前記積層はその基板側に、該軟磁性層のヤング率よりも低いヤング率を有する低弾性層をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の磁気記録媒体。
  4. 前記高磁歪層は、5×10−5よりも大きい磁歪定数を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
  5. 前記高磁歪層の飽和磁界は、前記磁気記録層の飽和磁界より大きいことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
  6. 前記高磁歪層は、高磁歪膜と、その飽和磁界が前記磁気記録層の飽和磁界よりも大きな高飽和磁界膜との組み合わせを含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
  7. 前記高磁歪層は、RFe(Rは希土類元素)、TbFe、ErFe、SmDy1−xFe,TbDy1−xFe、Fe/Pt積層膜、及びCo/Pd積層膜からなる群から選択される少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1から6記載の磁気記録媒体。
  8. 前記磁気記録層は、コバルト及び鉄のうち少なくとも1つと、白金及びパラジウムのうち少なくとも1つと、クロム及び酸素のうち少なくとも1つを含有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の磁気記録媒体と記録再生ヘッドとを具備することを特徴とする磁気記録装置。
  10. 前記記録再生ヘッドは、単磁極記録ヘッドである請求項9に記載の垂直磁気記録装置
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