JP4540557B2 - 垂直磁気記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は各種磁気記録装置に搭載される垂直磁気記録媒体に関する。特に詳細には、コンピューター、AV機器等の外部記憶装置として用いられる固定磁気ディスク装置に搭載される垂直磁気記録媒体に関する。
固定磁気ディスク装置(HDD)の記録密度は急速に増加しており、今後もこの傾向は引続き継続すると予測されている。このような記録密度の著しい増加の結果、「熱揺らぎ」の現象がますます問題として注目されるようになっている。熱揺らぎとは、記録した信号を安定に保持できなくなる現象であるが、現在一般的に用いられている面内磁気記録方式では記録密度が上昇する程、熱揺らぎが大きくなる。この問題に対処すべく、面内磁気記録方式と正反対の特徴、即ち記録密度の増大に伴いビットの安定性が増すという特性を有する垂直磁気記録方式の開発が活発化している。
磁気記録媒体の高密度化を進めるためは、磁気記録層を構成する結晶粒子の磁気的な分離を促進し、磁化反転単位を小さくしていく必要がある。磁性体の熱安定性(熱揺らぎ耐性)は、一軸異方性定数をKuとし、活性化体積をVaとすると、両者の積であるKuVaという指標で表され、Vaは磁化反転単位の体積Vと相関していることが知られている。即ち、KuVa(あるいはKuV)が小さくなるほど磁気記録媒体の熱安定性は低下する。この指標から明らかなように、記録密度を向上するために磁化反転単位を小さくするとともに熱安定性が低下することとなり、垂直磁気記録媒体といえども熱揺らぎ問題を生じることとなる。従って、磁化反転単位を小さくしても熱安定性を維持するためには、Kuを大きくする必要がある。
一方、HDDにおいて記録時に必要となる磁場強度は、ほぼKuに比例することが知られている。そのため、熱安定性を維持するためにKuを大きくする場合は、記録時に必要となる磁場強度が増加し、その増加が著しい場合には記録不能となる場合も生じる。
また、磁化反転単位を小さくしていくと、反磁界が小さくなるため、磁気記録層の反転磁界は大きくなっていく。つまり、磁化反転単位を小さくするほど記録に必要となる磁場強度は大きくなっていくことになる。
つまり、高密度化に向けた磁化反転単位の微細化とKuの増加は、磁気記録媒体の記録分解能と熱安定性の向上に寄与するものの、双方とも「磁気記録媒体への記録しやすさ」(以下、単に「記録容易性」とも表記する。)を低下させることにつながる。
以上の背景から、記録容易性を低下させることなく磁気記録媒体の熱安定性や電磁変換特性を向上させる方法が求められている。
この問題を解決する方法として、磁気記録層を2層以上に分割し、組成を変化させて成膜する、あるいはその分割した磁気記録層の間に非磁性層を挿入するという方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1によれば、磁気記録層を分割してエピタキシャル成長を中断することで、熱安定性の向上に必要な磁化反転単位の体積を維持しながら、磁気記録媒体ノイズを低下できることが報告されている。しかし、磁気記録層の膜厚を厚くする場合は記録時のヘッド−軟磁性裏打ち層間の距離が遠くなること、また高密度化に向けて磁化反転単位を小さくしていくに従い反転磁界が大きくなることから、磁気記録媒体の記録容易性が低下することは避けられない。
また、特許文献2では、面内磁気記録媒体に適用されている反強磁性結合(AFC)を垂直磁気記録媒体に適用することで、逆磁区ノイズを低減し、熱揺らぎ耐性を向上させるという方法が提案されている。しかし、反強磁性結合した磁気記録層を用いた場合、反転磁界が増大することが報告されており(例えば、非特許文献1参照。)、記録容易性の低下は本質的に避けられない。
磁気記録媒体のノイズやS/N(信号出力対ノイズ比)は、磁化反転単位を小さくするほど改善される。しかし、前述のように、磁化反転単位を小さくすると熱安定性が低下するとともに、反磁界の減少により磁気記録媒体の反転磁界が増大する。また、熱安定性を維持するために磁気記録層のKuや膜厚を増加させることも磁気記録媒体の反転磁界を増大させることにつながる。磁化反転単位を小さくすることは磁気記録媒体の高密度化を達成するために必須であるが、これが磁気記録媒体の記録容易性とレードオフの関係にあることが、磁気記録媒体の高密度化を進める上で障害となっていた。
特開2003−157516号公報 特開2004−39033号公報 エロール・ガート(Erol Girt)他、アイイーイーイー トランザクション オン マグネティックス(IEEE Trans. on Magn.)、(米国)、2004年、第39巻、5号、p.2306−2310
本発明は、上述の問題点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、熱安定性を損ねることなく記録容易性の向上を実現した垂直磁気記録媒体を提供することにある。さらには、ノイズ特性、S/N特性等の性能を向上して、高密度化と記録容易性の向上が同時に実現された垂直磁気記録媒体を提供することにある。
このような目的を達成するために、発明者らは鋭意検討を進めた結果、複数の磁気記録層の間に適切な強磁性結合をもたらすことにより、上述の問題を解決して、本発明を完成するに至ったものである。
より具体的には、非磁性基体、第1の磁気記録層、第1の磁気記録層の直上に設けられた結合層、結合層の直上に設けられた第2の磁気記録層を備えた垂直磁気記録媒体において、第1の磁気記録層と第2の磁気記録層は、個別に磁化反転するように前記結合層によって結合エネルギーを制御されて強磁性結合しており、第1の磁気記録層および第2の磁気記録層は磁化容易軸が非磁性基体面に対して垂直方向であり、第1の磁気記録層の異方性磁界をHk1、一軸異方性定数をKu1、膜厚をT1とし、前記第2の磁気記録層の異方性磁界をHk2、一軸異方性定数をKu2、膜厚をT2として、Hk1>Hk2の場合はKu11>Ku22であり、Hk1<Hk2の場合はKu11<Ku22とすることを特徴とする。

このようにすることで、熱安定性を阻害することなく反転磁界を低下させて記録容易性を高めることができる。
また、第1の磁気記録層と第2の磁気記録層の単位面積当りの交換結合エネルギーは、5×10−3erg/cm以上とすることが好ましい。
また、結合層としては、V、Cr、Fe、Co、Ni、Cu、Nb、Mo、Ru、Rh、Ta、W、Re、Irの内から選ばれる元素、またはこれらの内の少なくとも一つの元素を主成分とする合金を用いることが好ましく、その膜厚は2nm以下であることが好ましく、0.3nm以下とすることがさらに好ましい。このようにすることで、第1の磁気記録層と第2の磁気記録層の交換結合エネルギーを適切に制御することが可能となる。
また、第1の磁気記録層と第2の磁気記録層の内の少なくともいずれか一つが、非磁性酸化物または非磁性窒化物のマトリクス中に磁性結晶粒子が分散してなるグラニュラー構造からなることが好ましい。
また、第1の磁気記録層と第2の磁気記録層の内、Hkの低い磁気記録層がCoとCrを含有し、Ptの含有量が0原子%以上、10原子%以下であることが好ましい。当該層は、Ta、B、Nb、Nの内から選ばれる少なくとも一つの元素をさらに含むことが好ましい。
垂直磁気記録媒体を上記のように構成することにより、磁気記録層間の強磁性結合を適切に設定することができ、熱安定性を損ねることなく磁気記録媒体の反転磁界を低減し、同時にノイズ特性、S/N特性等の磁気記録媒体性能の向上を実現することができる。これにより、磁気記録媒体の熱安定性の向上、記録容易性の向上、記録密度の向上を同時に実現することが可能となる。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
始めに、本発明の原理について説明する。
低ノイズ化、S/N向上等の磁気記録媒体性能の向上と熱安定性の両立を目指した反強磁性結合多層磁気記録層については、面内磁気記録媒体および垂直磁気記録媒体における検討結果が既に報告されている。しかしながら、複数の磁気記録層間の結合エネルギーを制御した強磁性結合多層磁気記録層に関しては、充分な検討が行われているとは言いがたい。そこで、発明者らは、詳細な理論的および実験的な検討を行い、この結果、図2および図3の関係を得るに至った。
図2は、2層の磁気記録層において、規格化エネルギー障壁の磁気記録層間交換結合エネルギーに対する依存性を検討した結果の一例を示す。エネルギー障壁は熱安定性の指標であり、その値が大きいほど熱安定であることを示している。図2では、エネルギー障壁を、2層の磁気記録層間の交換結合エネルギーが0の時の値で規格化した値で表している。図中、点線から左側は2層の磁気記録層が反強磁性結合している状態であり、右側は強磁性結合している状態を表している。どちらの結合においても、層間の交換結合エネルギーの絶対値が大きくなるほど、結合が強くなっていく。図から明らかなように、2層の磁気記録層間の結合を反強磁性結合としても、強磁性結合としても、結合エネルギーの絶対値が大きくなるほど、即ち結合が強くなるほど熱安定性は増していく。
図3に、保磁力(Hc)の磁気記録層間交換結合エネルギーに対する依存性を検討した結果の一例を示す。図3では、保磁力を、磁気記録層間の交換結合エネルギーが0の時の値で規格化して規格化保磁力として示している。保磁力が大きくなるほど磁気記録媒体への記録時に必要な磁界が大きくなる、即ち磁気記録媒体の記録容易性は低下する。図2と同じく、図中、点線から左側は2層の磁気記録層が反強磁性結合している状態であり、右側は強磁性結合している状態を表している。図3から、反強磁性結合では結合エネルギーの絶対値が増加するほど規格化保磁力が大きくなっていくのに対し、強磁性結合では結合エネルギーの絶対値が増加するほど規格化保磁力が小さくなっていく。
図2と図3を併せて考えると、2層の磁気記録層を反強磁性結合させた場合、交換結合エネルギーの絶対値を大きくするほど熱安定性は増すが、保磁力が増加して記録容易性が低下することになる。強磁性結合させた場合は、交換結合エネルギーが大きくなるほど熱安定性が増し、同時に記録容易性も向上する。このように、強磁性結合した2層の磁気記録層を用いることで、熱安定性と記録容易性の向上が同時に達成されることが明らかとなった。
この効果は、各磁気記録層が個別に磁化反転する条件を備えることにより、一層増大する。
図4、5を参照して、各磁気記録層が個別に磁化反転する場合について説明する。
図4は、第1の磁気記録層5と第2の磁気記録層7が結合層6を介して強磁性結合し、第2の磁気記録層が先に磁化反転する場合を例にとって示したもので、各磁気記録層の磁化の方向を矢印で表している。
図5は、この磁気記録媒体のヒステリシスループ(M−Hループ)の模式図で、横軸は磁気記録媒体に印加する外部磁場(H)、縦軸は磁気記録媒体の磁化(M)である。
図5において、磁気記録媒体を+Hの方向(図5で右側の方向)に十分大きな磁場で飽和させる。この時、各磁気記録層の磁化は図4の(A)の状態となる。そこから、磁場を徐々に−H方向(図5で左側の方向)にかけて行くと、Hc21で第2の磁気記録層が磁化反転する。この時、各磁気記録層の磁化は図4の(B)の状態となっている。磁気記録層が強磁性結合していることから、Hc21はHが負の側(図5の左半分)となる。更に−H方向の磁場を強くしていくと、Hc11で第1の磁気記録層も磁化反転する。この時、各磁気記録層の磁化は図4の(C)の状態となる。
第1の磁気記録層が磁化反転する際には、既に第2の磁気記録層が磁化反転していることから、第2の磁気記録層の磁場による影響により、磁化反転が容易となっている。さらにいえば、第1と第2の磁気記録層の間に強磁性結合がない場合に比べて、はるかに磁化反転が容易となっている。即ち、強磁性結合がない場合の反転磁界をHcnonとすれば、図5に示すように、Hcnon>Hc11となる。なお、ここで大小関係は絶対値で比較している。
一方で、磁気記録層間で強磁性結合を有することから、図2に示すように、エネルギー障壁が高く熱安定性は高く維持されている。このように、各磁気記録層を個別に、順次磁化反転させることで、熱安定性を阻害することなく反転磁界をより効果的に低下させることができるのである。
更に、発明者らは、磁気記録層の条件、交換結合エネルギー、磁気記録層間の交換結合エネルギーを制御するために用いる結合層の材料や膜厚等を実験的に詳細に検討を行った。
以下、本発明のより詳細な内容について説明する。
図1は、本発明の垂直磁気記録媒体の一実施形態を説明するためのもので、断面模式図で示している。非磁性基体1上に、軟磁性裏打ち層2、下地層3、非磁性中間層4、第1の磁気記録層5、結合層6、第2の磁気記録層7、保護層8、液体潤滑層9を順次形成している。
非磁性基体1としては、磁気記録媒体用に通常用いられる基体であってよく、例えば、NiPメッキを施したAl合金や強化ガラス、結晶化ガラス等を用いることができる。また、基板加熱温度を100℃以内に抑える場合は、ポリカーボネイト、ポリオレフィン等の樹脂からなるプラスチック基板を用いることもできる。
軟磁性裏打ち層2は、磁気記録に用いる磁気ヘッドからの磁束を制御して記録・再生特性を向上するために形成することが好ましい層で、軟磁性裏打ち層を省略することも可能である。軟磁性裏打ち層としては、結晶のFeTaC、センダスト(FeSiAl)合金等、また非晶質のCo合金であるCoZrNb、CoTaZr等を用いることができる。軟磁性裏打ち層2の膜厚は、記録に使用する磁気ヘッドの構造や特性によって最適値が変化するが、他の層と連続成膜で形成する場合などは、生産性との兼ね合いから10nm以上500nm以下であることが望ましい。他の層の成膜前に、めっき法などによって、あらかじめ非磁性基体上に成膜する場合、数μmと厚くすることも可能である。
下地層3は、その上に形成する非磁性中間層4または第1の磁気記録層5の結晶配向性、結晶粒径等を制御するために形成することが好ましい層で、非磁性材料、軟磁性材料を用いることができる。下地層を省略することも可能である。
軟磁性材料の場合は、下地層が軟磁性裏打ち層の機能の一部を担うこととなり、より好ましく用いられる。軟磁性材料としては、パーマロイ系材料である、NiFeAl、NiFeSi、NiFeNb、NiFeB、NiFeNbB、NiFeMo、NiFeCrなどを用いることができる。パーマロイ系下地層の膜厚は、磁気記録層の磁気特性や電磁変換特性が最適となるように調整され、おおむね3nm以上50nm以下程度であることが、磁気記録媒体特性と生産性との兼ね合いから望ましい。
非磁性材料としては、Ta、Zr、Ni3Alなどの材料を用いることができる。非磁性材料を用いる場合は、記録ヘッドが発生する磁場を軟磁性裏打ち層に効果的に集中させる観点からは膜厚が薄い程良く、0.2nm以上10nm以下とすることが望ましい。
非磁性中間層4は、第1の磁気記録層5の結晶配向性、結晶粒径及び粒界偏析を好適に制御するために形成する。非磁性中間層4を省略することも可能である。その材料としては、RuまたはRu中にC、Cu、W、Mo、Cr、Ir、Pt、Re、Rh、Ta、Vからなる群から選択される材料を1種類以上添加したRu基合金、あるいはPt、Ir、Re、Rhなどを用いることが好ましい。非磁性中間層の膜厚は、磁気記録層の磁気特性や電磁変換特性を劣化させない範囲で可能な限り薄くすることが、高密度記録を実現するためには必要であり、具体的には1nm以上20nm以下とすることが好ましい。
第1の磁気記録層5は、少なくともCoとPtを含む合金の強磁性材料が好適に用いられ、その磁化容易軸(例えば、六方最密充填構造のc軸)が膜面に垂直方向に配向していることが垂直磁気記録媒体として用いるために必要である。第1の磁気記録層5としては、CoPt、CoCrPt、CoCrPtB、CoCrPtTaなどの合金材料、(Co/Pt)n、(Co/Pd)nなどの多層積層膜、CoPt−SiO、CoCrPtO、CoCrPt−SiO、CoCrPt−Al、CoPt−AlN、CoCrPt−Siなどのグラニュラー材料からなる磁気記録層を用いることができる。グラニュラー構造は、非磁性酸化物または非磁性窒化物のマトリクス中に磁性結晶粒子が分散してなる構造であり、磁気記録層内で近接する磁性結晶粒子間の相互作用を抑制できる。従って、第1の磁気記録層と第2の磁気記録層の間に強磁性結合を備える場合にあっては、磁気記録層間で結合を保持しつつ、磁気記録層内の磁性結晶粒間の相互作用を抑制することが可能となる。この結果、ノイズ、S/N特性等を向上することが可能となることから、第1の磁気記録層としてグラニュラー構造が特に好ましく用いられる。
第1の磁気記録層の膜厚は特に限定されるものではないが、生産性と高密度記録の観点から、30nm以下が好ましく、また15nm以下とすることが更に好ましい。
結合層6は、第1の磁気記録層5と第2の磁気記録層7を適切に強磁性結合させるために必要な層である。即ち、2層の磁気記録層を結合層を備えずに積層した場合は、これらは全く同時に磁化反転することとなり、個別に磁化反転することにより熱安定性を向上させながら反転磁界を低下させるという機能を持たせることが出来なくなる。また、積層した磁気記録層の交換結合が完全に切れた場合には、図2において交換結合エネルギーが0の点から明らかなように、エネルギー障壁が低くなり、熱安定性を向上させることができない。従って、強磁性結合を維持しながら、適切な磁気記録層間の結合エネルギーを導出するという観点から、結合層が必要となる。磁気記録層間の強磁性結合は、垂直磁気記録媒体が使用される常温にて生じていることが必要である。
磁気記録層間の交換結合エネルギーは次のようにして算定することができる。図5で破線部分はマイナーループを表している。磁気記録媒体を+Hの方向に十分大きな磁場をかけて飽和させた後に、磁場を徐々に−H方向にかけ、Hc21とHc11の途上から磁場を+Hの方向に戻していくと、一旦Hc21で磁化反転した磁気記録層は、Hc22で再度磁化反転する。磁気記録層間の交換結合エネルギーJは、このHc11とHc22を用いて数式(1)、(2)により算定できる。数式(1)、(2)は第2の磁気記録層が先に磁化反転する場合について示している。
Figure 0004540557
Figure 0004540557
ここで、Ku、T、Hk、Hk effはHc21で先に磁化反転する第2の磁気記録層における、それぞれ一軸異方性定数、膜厚、異方性磁界、反磁界を考慮した異方性磁界である。また、Ku、T、Hk、Hk effは後からHc11で磁化反転する第1の磁気記録層における前述の値である。また、飽和磁化をMsとして、Hk=2Ku/Msの関係がある。第1と第2の磁気記録層が磁化反転する順序が異なる場合には、Ku、T、Hk、Hkeffの添え字の1と2を置き換える。
実際の垂直磁気記録媒体では、反磁界の影響でヒステリシスループが傾きを持つこと、および反磁界係数を正確に見積ることが困難なため、Jは概算値となるが、発明者らの検討によるとJが5×10−3erg/cm以上であれば、積層による熱安定性向上と反転磁界低下の効果を得ることができた。
結合層6に用いる材料としては、V、Cr、Fe、Co、Ni、Cu、Nb、Mo、Ru、Rh、Ta、W、Re、Irから選ばれる材料またはこれらを主成分とする合金を用いることが好ましい。V、Cr、Cu等の非磁性材料の場合は、膜厚を調整することで、磁気記録層間の強磁性結合および適切な結合エネルギーを得ることができる。強磁性材料であるFe、Co、Niは、非磁性材料との合金化、成膜条件や成膜雰囲気の調整等により、適切な結合エネルギーを得ることができる。
なお、他にもPdやPtなどの材料でも強磁性結合を得ることができる。しかし、PdやPtを用いた場合、結合層と磁気記録層の界面において異方性エネルギーが増大してしまい、却って反転磁界の増大を招くという結果が得られており、不適である。
また、第1の磁気記録層と第2の磁気記録層の単位面積当りの交換結合エネルギーを5×10−3erg/cm以上とし、かつ第2の磁気記録層の結晶配向を良好に保つために、結合層6の膜厚は2nm以下とすることが好ましい。発明者らの検討によれば、結合層6の材料の内、Fe、Co、Niを除く材料では、結合層6の膜厚を0.3nm以下とするか、または1.2nm以上かつ2nm以下とすることで、適切な強磁性結合状態を得ることができる。膜厚が2nmを超えると結合エネルギーが小さくなりすぎるため、熱安定性向上の効果が得られなくなる。また、強磁性材料であるFe、Co、Niの場合には、膜厚が2nmを超えるとFe、Co、Niの磁気特性が強く現れてしまい、磁気記録媒体の特性を劣化させる原因となるため、結合層6の膜厚を2nm以下とすることが好ましい。
結合層6の膜厚は0.3nm以下とすることがさらに好ましい。これは、結合層6の材料の内、Fe、Co、Niを除く材料では、結合層6の膜厚を0.3nm以下とすることで、結合エネルギーを広範に制御でき、かつ磁気記録層を構成する結晶粒相互間の磁気的な分離性をより良く保つことができるためノイズが低減できるためである。また、Fe、Co、Niの場合には、膜厚を0.3nm以下とすることで、Fe、Co、Niの磁気特性の影響を無視しうる程度に抑制することが可能となるためである。
第2の磁気記録層7としては、第1の磁気記録層5と同様の材料、構成を用いることができる。
第1の磁気記録層と第2の磁気記録層は次の関係を満たすように設定する。第1の磁気記録層の一軸異方性定数をKu、膜厚をT、異方性磁界をHkとし、第2の磁気記録層の一軸異方性定数をKu、膜厚をT、異方性磁界をHkとして、Hk>Hkの場合は、Ku>Kuとなるよう設定する。またHk<Hkの場合は、Ku<Kuを満たすように、第1および第2の磁気記録層の膜厚および材料を設定する。
この理由は、例えばHk>Hkの場合、第2の磁気記録層が先に磁化反転するようにすることで、熱安定性を阻害することなく反転磁界をより効果的に低下させることができるためである。一方、第2の磁気記録層が先に磁化反転するようにするためには、Ku>Kuとすることで可能となる。以上の理由から、Hk、Hk、Ku、Kuの大小関係が規定される。このようにすることにより、熱安定性向上の効果と同時に、反転磁界を低下させる効果を得ることが可能となる。
次に、第1の磁気記録層と第2の磁気記録層の内、Hkの低い磁気記録層の組成の設定について説明する。媒体ノイズを低減し、S/Nを向上させるためには、磁気記録層のPt含有量を低減することが好ましい。しかしながら、Pt含有量を低減するに伴い、熱安定性が劣化する。従って、従来の磁気記録層で熱安定性を確保する場合には、Pt含有量は10原子%を超えて高く設定されていた。これに対し、本発明に係る結合エネルギーを制御した積層磁気記録層を用いれば、十分な熱安定性を維持できるため、Pt含有量を低減することが可能となる。より具体的には、最もHkの低い磁気記録層、即ち最初に磁化反転を開始する磁気記録層のPt含有量を低減することが可能となる。当該層にPtを全く含まない材料を適用することも可能である。更に、発明者らの検討によれば、Ptを含む場合にはその含有量を10原子%以下とすることで、媒体ノイズを低減し、S/Nを向上させるとともに、反転磁界を効果的に低下できることが明らかとなった。即ち、磁気記録層の組成については、第1の磁気記録層と第2の磁気記録層の内、Hkの低い磁気記録層において、少なくともCoとCrを含有して構成し、Ptを含む場合にはその含有量が10原子%以下であるように構成することが好ましい。
また、Ta、B、Nb、Nの内から選ばれる少なくとも一つの元素を磁気記録層に含むことが更に好ましい。このような組成とすることで、媒体の低ノイズ化を促進すると共に、磁気記録層の反転磁界をより有効に低減する効果が得られる。
より具体的には、第1の磁気記録層と第2の磁気記録層の内、Hkの低い磁気記録層として、例えば、78原子%Co−22原子%Cr、76原子%Co−18原子%Cr−6原子%B、66原子%Co−20原子%Cr−10原子%Pt−4原子%B、75原子%Co−18原子%Cr−5原子%Pt−2原子%Ta等を用いることができる。
磁気記録層を3層以上により構成することも可能である。即ち、各磁気記録層の間に結合層を設けて強磁性結合を備え、かつ各磁気記録層の異方性磁界Hkの大小の順序に併せて、各磁気記録層の一軸異方性定数と膜厚の積KuTの大小の順序を設定する。このようにして、各磁気記録層を個別に磁化反転させることにより、3層以上の磁気記録層を備える場合においても熱安定性向上の効果と同時に、反転磁界を低下させる効果を得ることが可能となる。
保護層8は、例えばカーボンを主体とする薄膜が用いられる。その他、磁気記録媒体の保護層として一般的に用いられる様々な薄膜材料を使用しても良い。
液体潤滑層9は、例えばパーフルオロポリエーテル系の潤滑剤を用いることができる。その他、磁気記録媒体の液体潤滑層材料として一般的に用いられる様々な潤滑材料を使用しても良い。
非磁性基体の上に積層される各層は、磁気記録媒体の分野で通常用いられる様々な成膜技術によって形成することが可能である。液体潤滑層を除く各層の形成には、例えばDCマグネトロンスパッタリング法、RFマグネトロンスパッタリング法、真空蒸着法を用いることが出来る。また、液体潤滑層の形成には、例えばディップ法、スピンコート法を用いることができる。
以下に本発明の垂直磁気記録媒体について実施例を用いてより詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
図1に示す構成を用いて垂直磁気記録媒体を作製した例について示す。
非磁性基体1として表面が平滑な化学強化ガラス基板(HOYA社製N−5ガラス基板)を用い、これを洗浄後スパッタ装置内に導入し、87原子%Co−5原子%Zr−8原子%Nbターゲットを用いてCoZrNb非晶質軟磁性裏打ち層2を200nmの膜厚で成膜した。次にパーマロイ系合金である82原子%Ni−12原子%Fe−6原子%Siターゲットを用いてNiFeSi下地層3を11nmの膜厚で成膜した。引き続いて、Ruターゲットを用いて、Arガス圧4.0Pa下でRu非磁性中間層4を10nmの膜厚で成膜した。引き続いて90モル%(74原子%Co−12原子%Cr−14原子%Pt)−10モル%SiOターゲットを用いてガス圧5.3Pa下でグラニュラー構造のCoCrPt−SiO第1磁気記録層5を10nmの膜厚で成膜した。次に、Ruターゲットを用いて、Ru結合層6を0.2nmの膜厚で成膜した。引き続いて、90モル%(72原子%Co−16原子%Cr−12原子%Pt)−10モル%SiOターゲットを用いてガス圧5.3Pa下でグラニュラー構造のCoCrPt−SiO第2磁気記録層7を6nmの膜厚で成膜した。最後にカーボンターゲットを用いてカーボンからなる保護層8を7nmの膜厚で成膜後、真空装置から取り出した。Ru非磁性中間層およびCoCrPt−SiO第1および第2磁気記録層を除く各層の成膜はすべてArガス圧0.67Pa下で行った。CoCrPt−SiO第1および第2磁気記録層はRFマグネトロンスパッタリング法により、それ以外の各層はDCマグネトロンスパッタリング法により形成した。その後、パーフルオロポリエーテルからなる液体潤滑層9を2nmの膜厚でディップ法により形成し、垂直磁気記録媒体とした。
(比較例1)
Ru結合層6とCoCrPt−SiO第2磁気記録層7を成膜しなかったこと以外は実施例1と全く同様にして垂直磁気記録媒体を作製して比較例1とした。
まず、実施例1のKu、Ku等を以下のようにして測定した。CoZrNb軟磁性裏打ち層を除いた構成として、Ru中間層上に第1磁気記録層のみを形成した磁気記録媒体、また同様に第2磁気記録層のみを形成した磁気記録媒体を作製し、それぞれ磁気トルクメータにより一軸異方性定数を測定した。その結果、Ku、Kuは、それぞれ4.2×10−6erg/cm、2.5×10−6erg/cmであった。従って、KuおよびKuは、それぞれ4.2×10−12erg/cm、1.5×10−12erg/cmとなる。また、異方性磁界Hk、Hkは、それぞれ18.7kOe、13.2kOeであった。即ち、実施例1は、Hk>HkかつKu>Kuとなっている。
上述のようにして得られた実施例1および比較例1について、カー(Kerr)効果測定装置を用いて保磁力(Hc)を測定し、リード・ライトテスタを用いてオーバーライト(O/W)、信号出力、規格化ノイズ、再生信号出力対ノイズ比(S/N)、D50、信号出力の減衰率(Decay)を測定し、比較した。ここでD50は出力が最大値の半分になる時の線記録密度を表す。
図6に実施例1および比較例1に係る磁気記録媒体の336kfci(kilo Flux Change per inch)で記録した信号上に45kfciの信号を上書きした時のO/Wの記録電流依存性を示す。また、表1に、実施例1および比較例1に係る磁気記録媒体のHc、336kfciにおけるトラック平均信号出力(TAA)、規格化ノイズ、S/N、D50、28kfciにおける信号出力の減衰率を示す。
図6を参照すれば、比較例1は実施例1に比べてO/Wが低く、記録電流を増加させてもO/Wは20dB程度までしか向上していないことが分かる。これに対し、実施例1では、一般に必要と言われるO/W>30dBの条件を低い記録電流で実現しており、更に、今回用いたヘッドの定格電流である50mAでは35dB以上になっている。この結果から、実施例1に係る磁気記録媒体の記録容易性が良好であることが分かる。
表1に示すように、実施例1は比較例1と比べて、Hcが約2000Oe(約30%)低下している。実施例1における磁気記録層間の交換結合エネルギーは0.16erg/cmであり、また、Hk>HkかつKu>Kuを満たしている。これがHcの低下に寄与しているためである。Hcの低下の結果、上記の記録容易性が向上しているものと考えられる。
通常、Hcが低下すると電磁変換特性も低下すると考えられるが、実施例1は全く逆であり、比較例1に比べて、出力の向上、ノイズの低減が達成され、S/Nが2dB向上していることがわかる。また、D50は磁気記録媒体の記録分解能を表し、この値が大きいほど高密度まで記録可能であることを示すが、実施例1では比較例1と比べてD50が約8%向上しており、磁気記録媒体の高密度化が達成されていることが分かる。信号出力の減衰率に関しては、その値が小さいほど熱安定性が高いことを表しているが、表1から明らかなように、実施例1と比較例1の信号出力の減衰率の差は誤差の範囲であり、実施例1、比較例1とも信号出力の減衰率はほぼ0であると言って良い。
以上のように、本発明に係る強磁性結合した2層磁性層により、熱安定性を損ねることなく磁気記録媒体の記録容易性を向上することができ、同時に、低ノイズ化、S/N向上といった磁気記録媒体性能が向上し、磁気記録媒体の高密度化がなされた。
Figure 0004540557
(比較例2)
CoCrPt−SiO2第1磁気記録層の膜厚を7nmとし、第2磁気記録層の膜厚を12nmとしたこと以外は実施例1と全く同様にして垂直磁気記録媒体を作製して比較例2とした。第1磁気記録層および第2磁気記録層の交換結合エネルギー、一軸異方性定数Ku、Ku、異方性磁界Hk、Hkは、それぞれ実施例1と同等である。即ち、第1磁気記録層の膜厚と第2磁気記録層の膜厚を調整して、Kuが2.9×10−12erg/cm、Kuが3.0×10−12erg/cmとして、KuがKuよりやや大きくなるようにしたものである。
比較例2の垂直磁気記録媒体について、前述と全く同様の手法でHc、TAA、O/W、規格化ノイズ、S/N、D50、信号出力の減衰率を測定した。表2に、実施例1および比較例2を比較した結果を示す。
表2から明らかなように、比較例2ではHcが十分に低下しておらず、O/Wが十分に取れていないことが分かる。また、膜厚が増加していることに伴いTAAは増加しているものの、信号出力の減衰率を除いた規格化ノイズやS/Nなどの特性は、比較例2の磁気記録媒体が大きく劣っていることが分かる。
以上のように、全く同じ材料を使用した層構成としているにも係らず、第1磁気記録層と第2磁気記録層のKu、Kuが異なるだけでHcを下げることができず、また電磁変換特性が大幅に劣化することが明らかとなった。この結果から、実施例1および比較例2のようにHk>Hkの場合には、Ku>Kuに設定することが、反転磁界を十分に低下させ、高い電磁変換特性を得るために必要であることが分かった。
Figure 0004540557
図1に示す構成を用い、磁気記録層材料および結合層材料を変えて垂直磁気記録媒体を作成した例について示す。
非磁性基体1として表面が平滑な化学強化ガラス基板(HOYA社製N−5ガラス基板)を用い、これを洗浄後スパッタ装置内に導入し、87原子%Co−5原子%Zr−8原子%Nbターゲットを用いてCoZrNb非晶質軟磁性裏打ち層2を200nmの膜厚で成膜した。次にパーマロイ系合金である82原子%Ni−12原子%Fe−6原子%Siターゲットを用いてNiFeSi下地層3を11nmの膜厚で成膜した。引き続いて、Ruターゲットを用いて、Arガス圧4.0Pa下でRu非磁性中間層4を10nmの膜厚で成膜した。引き続いて90モル%(72原子%Co−10原子%Cr−18原子%Pt)−10モル%SiOターゲットを用いてガス圧5.3Pa下でグラニュラー構造のCoCrPt−SiO第1磁気記録層5を10nmの膜厚で成膜した。次に、Coターゲットを用いて、10体積%のN2ガスを添加したArガスを用いて、ガス圧1Pa下でCo結合層6を0.3nmの膜厚で成膜した。引き続いて、70原子%Co−20原子%Cr−10原子%Ptターゲットを用いてCoCrPt第2磁気記録層7を6nmの膜厚で成膜した。最後にカーボンターゲットを用いてカーボンからなる保護層8を7nmの膜厚で成膜後、真空装置から取り出した。Ru非磁性中間層、CoCrPt−SiO第1磁気記録層およびCo結合層を除く各層の成膜はすべてArガス圧0.67Pa下で行った。CoCrPt−SiO第1磁気記録層はRFマグネトロンスパッタリング法により、それ以外の各層はDCマグネトロンスパッタリング法により形成した。その後、パーフルオロポリエーテルからなる液体潤滑層9を2nmの膜厚でディップ法により形成し、垂直磁気記録媒体とした。
(比較例3)
Co結合層6とCoCrPt第2磁気記録層7を成膜しなかったこと以外は実施例2と全く同様にして垂直磁気記録媒体を作製して比較例3とした。
まず、実施例2のKu、Ku等を実施例1の場合と同様にして測定した。実施例2におけるKuおよびKuは、それぞれ5.0×10−12erg/cm、1.2×10−12erg/cm、また、異方性磁界Hk、Hkは、それぞれ20.0kOe、11.1kOeであり、Hk>HkかつKu>Kuとなっている。
上述のようにして得られた実施例2および比較例3について、実施例1の場合と同様に、Hc、O/W、規格化ノイズ、S/N、D50、信号出力の減衰率を測定して比較した。表3に実施例2および比較例3に係る磁気記録媒体のHc、336kfciで記録した信号上に45kfciの信号を上書きした時のO/W、336kfciにおける規格化ノイズ、S/N、D50、28kfciにおける信号出力の減衰率を示す。
表3から、実施例2では、比較例3と比べて、Hcが約1800Oe(約25%)低下している。実施例2における磁気記録層間の交換結合エネルギーは0.22erg/cmであり、また、Hk>HkかつKu>Kuを満たしている。これがHcの低下に寄与しているためである。Hcが低下した結果、O/Wは比較例3が16.0dBと低いのに対し、実施例2では46.5dBと非常に良好な値となっている。また、実施例2は、比較例3に比べて、ノイズが低減し、S/Nが1.4dB向上していることがわかる。また、D50は約13%と大きく向上しており、高密度化が達成されていることが分かる。信号出力の減衰率に関しては、比較例3では4.66%/decadeであり、比較的大きいのに対し、実施例2では、誤差の範囲でほぼ0となっている。このように、実施例2では、熱安定性に関しても大幅に改善されていることが分かる。
以上のように、本発明に係る強磁性結合した2層磁性層により、熱安定性と磁気記録媒体の記録容易性を同時に向上することができた。また同時に、低ノイズ化、S/N向上といった磁気記録媒体性能が向上し、磁気記録媒体の高密度化がなされた。
Figure 0004540557
図1に示す構成を用い、磁気記録層材料および結合層の膜厚を変えて垂直磁気記録媒体を作製した例について示す。
非磁性基体1として表面が平滑な化学強化ガラス基板(HOYA社製N−5ガラス基板)を用い、これを洗浄後スパッタ装置内に導入し、87原子%Co−5原子%Zr−8原子%Nbターゲットを用いてCoZrNb非晶質軟磁性裏打ち層2を200nmの膜厚で成膜した。次にパーマロイ系合金である82原子%Ni−12原子%Fe−6原子%Siターゲットを用いてNiFeSi下地層3を11nmの膜厚で成膜した。引き続いて、Ruターゲットを用いて、Arガス圧4.0Pa下でRu非磁性中間層4を10nmの膜厚で成膜した。引き続いて90モル%(72原子%Co−10原子%Cr−18原子%Pt)−10モル%SiOターゲットを用いてガス圧5.3Pa下でグラニュラー構造のCoCrPt−SiO第1磁気記録層5を9.5nmの膜厚で成膜した。次に、Ruターゲットを用いて、Ru結合層6を1.6nmの膜厚で成膜した。引き続いて、61原子%Co−22原子%Cr−13原子%Pt−4原子%Bターゲットを用いてCoCrPtB第2磁気記録層7を6.5nmの膜厚で成膜した。最後にカーボンターゲットを用いてカーボンからなる保護層8を7nmの膜厚で成膜後、真空装置から取り出した。Ru非磁性中間層およびCoCrPt−SiO第1磁気記録層を除く各層の成膜はすべてArガス圧0.67Pa下で行った。CoCrPt−SiO第1磁気記録層はRFマグネトロンスパッタリング法により、それ以外の各層はDCマグネトロンスパッタリング法により形成した。その後、パーフルオロポリエーテルからなる液体潤滑層9を2nmの膜厚でディップ法により形成し、垂直磁気記録媒体とした。
Ruターゲットを用いて、Ru結合層6を0.25nmの膜厚で成膜したこと以外は実施例3と全く同様にして垂直磁気記録媒体を作製した。
Ruターゲットを用いて、Ru結合層6を0.25nmの膜厚で成膜し、引続いて69原子%Co−22原子%Cr−5原子%Pt−4原子%Bターゲットを用いてCoCrPtB第2磁気記録層7を6.5nmの膜厚で成膜したこと以外は実施例3と全く同様にして垂直磁気記録媒体を作製した。
Ruターゲットを用いて、Ru結合層6を0.25nmの膜厚で成膜し、引続いて76原子%Co−20原子%Cr−4原子%Bターゲットを用いてCoCrB第2磁気記録層7を6.5nmの膜厚で成膜したこと以外は実施例3と全く同様にして垂直磁気記録媒体を作製した。
(比較例4)
Ru結合層6とCoCrPtB第2磁気記録層7を成膜しなかったこと以外は実施例3と全く同様にして垂直磁気記録媒体を作製して比較例4とした。
まず、実施例3〜6のKu、Ku等を実施例1の場合と同様にして測定した。実施例3〜6のKuは4.8×10−12erg/cm、Hkは20.0kOeであり、Kuは実施例3と4が1.2×10−12erg/cm、実施例5が9.8×10−13erg/cm、実施例6が8.5×10−13erg/cmであった。Hkは実施例3と4が13.2kOe、実施例5が10.1kOe、実施例6が8.17kOeであった。従って、Hk>HkかつKu>Kuとなっている。
上述のようにして得られた実施例3ないし6および比較例4について、Hc、O/W、規格化ノイズ、S/N、信号出力の減衰率を測定して比較した。使用した磁気記録ヘッドは、記録密度150Gb/in級のヘッドである。表4に、478kfciで記録した信号上に64kfciの信号を上書きした時のO/W、478kfciにおける規格化ノイズ、S/N、40kfciにおける信号出力の減衰率を示す。表4中では、材料組成は簡略化した表記で記載しており、例えば、90モル%(72原子%Co−10原子%Cr−18原子%Pt)−10モル%SiOは(Co72Cr10Pt1890(SiO10のように表記している。
比較例4と実施例3、4、5、6を比較すると明らかであるが、本発明に係る強磁性結合した2層磁性層により、Hcが低下してO/Wが向上するとともに、信号の減衰率が大幅に小さくなっている。つまり、媒体の記録容易性と熱安定性が大幅に向上していることが分かる。加えて、低ノイズ化、S/N向上といった磁気記録媒体としての性能向上も達成されており、高密度化にも繋がっていることが分かる。
次に、実施例3と4の結果を比較する。測定の結果、これらの磁気記録層間の交換結合エネルギーは0.24erg/cmでほぼ一致していた。この結果を反映して、HcやO/Wは同レベルである。しかし、規格化ノイズとS/Nを比較すると、実施例4の媒体の方が規格化ノイズが小さく、高いS/Nが得られていることが分かる。この原因を調べるため、透過型電子顕微鏡を用いて観察を行った。その結果、実施例3の磁気記録層では粒界幅の平均値が1.2nmであったのに対し、実施例4の媒体では1.5nmであった。また、実施例3の媒体では、磁性結晶粒子間の距離が0.5nm以下まで近付いている部分が観察された。即ち、実施例4の媒体では、実施例3の媒体に比べて磁性結晶粒子の分離性が向上していることが判明した。以上から、Ru結合層を介した強磁性結合により熱安定性を維持しつつ反転磁界の低下と電磁変換特性向上の効果が得られ、さらに結合層の膜厚を薄くすることにより、磁性結晶粒の分離性が向上して、特性が向上することが明らかとなった。
次に、実施例4と実施例5、6の結果を比較する。実施例5と6を比較すると規格化ノイズとS/Nはほぼ同等であるが、実施例4と実施例5、6を比較すると、実施例5、6では規格化ノイズが低下し、S/Nは約1dB向上していることが分かる。また、実施例5、6では実施例4と比較して、Hcが低下してO/Wが向上していることが分かる。この規格化ノイズの低下とS/Nの向上は第2の磁気記録層の低ノイズ化が寄与していると考えられる。測定結果から、実施例5、6における磁気記録層間の交換結合エネルギーも0.24erg/cmであり、実施例4と同等であった。これに対し、第2の磁気記録層のKuを比較すると、実施例4では1.2×10−12erg/cmであるのに対し、実施例5では9.8×10−13erg/cm、実施例6では8.5×10−13erg/cmである。つまり、実施例5、6では、第2の磁気記録層のKuを低減できたことで、Hcを低下させO/Wを向上させることができたものと考察された。以上から、Hkの低い方の磁気記録層において、Ptの含有量を10原子%以下とすることで、規格化ノイズやS/Nといった媒体の電磁変換特性が向上することが明らかとなった。加えて、Hcを低下させることができ、それによって記録容易性が更に向上する効果も得られることが分かった。
Figure 0004540557
本発明に係る垂直磁気記録媒体の構成例を説明するための断面模式図である。 規格化エネルギー障壁の交換結合エネルギーに対する依存性を示す図である。 規格化保磁力の交換結合エネルギーに対する依存性を示す図である。 本発明に係わる垂直磁気記録媒体の磁化反転を説明するための概念図である。 本発明に係わる垂直磁気記録媒体のヒステリシスループを説明するための概念図である。 実施例1および比較例1に係る垂直磁気記録媒体のオーバーライト特性の記録電流に対する依存性を示す図である。
符号の説明
1 非磁性基体
2 軟磁性裏打ち層
3 下地層
4 非磁性中間層
5 第1の磁気記録層
6 結合層
7 第2の磁気記録層
8 保護層
9 液体潤滑層

Claims (8)

  1. 非磁性基体、第1の磁気記録層、該第1の磁気記録層の直上に設けられた結合層、該結合層の直上に設けられた第2の磁気記録層を備えた垂直磁気記録媒体において、前記第1の磁気記録層と第2の磁気記録層は、個別に磁化反転するように前記結合層によって結合エネルギーを制御されて強磁性結合しており、前記第1の磁気記録層および第2の磁気記録層は磁化容易軸が前記非磁性基体面に対して垂直方向であり、前記第1の磁気記録層の異方性磁界をHk1、一軸異方性定数をKu1、膜厚をT1とし、前記第2の磁気記録層の異方性磁界をHk2、一軸異方性定数をKu2、膜厚をT2として、Hk1>Hk2の場合はKu11>Ku22であり、Hk1<Hk2の場合はKu11<Ku22であることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  2. 前記第1の磁気記録層と第2の磁気記録層の単位面積当りの交換結合エネルギーが、5×10−3erg/cm以上であることを特徴とする請求項1に記載の垂直磁気記録媒体。
  3. 前記結合層が、V、Cr、Fe、Co、Ni、Cu、Nb、Mo、Ru、Rh、Ta、W、Re、Irの内から選ばれる元素、またはこれらの内の少なくとも一つの元素を主成分とする合金を用いることを特徴とする請求項1に記載の垂直磁気記録媒体。
  4. 前記結合層の膜厚が、2nm以下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の垂直磁気記録媒体。
  5. 前記結合層の膜厚が、0.3nm以下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の垂直磁気記録媒体。
  6. 前記第1の磁気記録層と第2の磁気記録層の内の少なくともいずれか一つが、非磁性酸化物または非磁性窒化物のマトリクス中に磁性結晶粒子が分散してなるグラニュラー構造からなることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の垂直磁気記録媒体。
  7. 前記第1の磁気記録層と第2の磁気記録層の内、Hkの低い磁気記録層がCoとCrを含有し、Ptの含有量が0原子%以上、10原子%以下であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の垂直磁気記録媒体。
  8. 前記第1の磁気記録層と第2の磁気記録層の内、Hkの低い磁気記録層が、Ta、B、Nb、Nの内から選ばれる少なくとも一つの元素をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の垂直磁気記録媒体。
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