JP2004260578A - 画像処理装置及びその画像処理装置を備えた画像形成機並びに画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】原稿ガイド板に沿った僅かな部分(黒スジが形成される領域)を消去し、残りの部分を画像処理(変倍処理)することによりフルイメージ画像(縁無し画像)の形成が手軽に行えるようにする。
【解決手段】原稿画像から取得した画像データのうち、光の照射不良に伴う黒スジ状画像の原因となる画像データについては消去し、消去されていない画像データ、つまり、照明光が充分に照射された領域から取得した原稿画像データを変倍処理することで、記録シートの全面に亘って画像が描かれるような画像データを生成し、その画像データに基づいて記録シート上に画像形成を行う。これにより、黒スジ状画像が形成されてしまうことを回避しながらも、フルイメージ画像の形成や縁無し画像の形成といった要求を満たすことが可能になる。
【選択図】 図3
【解決手段】原稿画像から取得した画像データのうち、光の照射不良に伴う黒スジ状画像の原因となる画像データについては消去し、消去されていない画像データ、つまり、照明光が充分に照射された領域から取得した原稿画像データを変倍処理することで、記録シートの全面に亘って画像が描かれるような画像データを生成し、その画像データに基づいて記録シート上に画像形成を行う。これにより、黒スジ状画像が形成されてしまうことを回避しながらも、フルイメージ画像の形成や縁無し画像の形成といった要求を満たすことが可能になる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写装置やファクシミリなどに代表される画像形成機およびその画像形成機に備えられる画像処理装置、更にはその画像形成機により実施される画像形成方法に係る。特に、本発明は、読み取った原稿画像の画像データに対して画像処理装置による画像処理を行い、それによって作成された画像データに基づいて、均一帯電した像担持体に書込み手段により静電潜像を形成し、その静電潜像を顕像化した後に記録シート(記録媒体)に画像転写することで画像形成を行う画像形成機における画像処理動作の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複写装置やファクシミリなどの画像形成機では、操作者によりセットされた原稿を読取装置で読み取ることで原稿画像を画像データに変換し、この画像データに基づき、画像形成部において記録シート上に画像形成が行われるようになっている。
【0003】
上記原稿の読み取り動作は、透明のテーブルガラスあるいはプラテンガラスと呼ばれる原稿台の上に原稿が載置された状態で行われる。このとき原稿は、操作者により原稿台の上に置かれることになるが、一般的な複写装置にあっては、この原稿を載置する際の指標となる原稿ガイド板が原稿台の端部に備えられている。つまり、操作者は、原稿を原稿ガイド板に当接させるように原稿台上に載置することにより、原稿を傾くことなく載置することができる。
【0004】
また、原稿を自動的に原稿台上に搬送する自動原稿搬送装置をオプション設定として用意している複写装置も知られており、この複写装置の場合、原稿ガイド板は、図3に示すように原稿台111であるプラテンガラスの端部に備えられ且つ搬送される原稿を排出するために破線に示すように移動(原稿ガイド板の上面と原稿台の上面とが連続面となる状態に移動)できるようになっていることが多い。
【0005】
ところが、この場合、図3に示すように原稿は原稿ガイド板に沿わせて真直ぐに置いた状態で読み取りが行われるものの、プラテンガラスのエッジ部と原稿ガイド板により照明光が僅かではあるが遮られ(例えば、露光ランプからの照明光の光路の一部が原稿ガイド板によって遮られ)、原稿表面のうち原稿ガイド板に沿った部分のみの光量が減少してしまって、読取データや画像形成物上の原稿ガイド板に沿った部分が図3または図7に示す所謂「先端影」として黒スジ状に画像形成されてしまい見苦しい画像形成物や読取データとなってしまう。
【0006】
この不具合を解消するために、通常、複写装置では、原稿の全領域の画像を形成せずに周囲を消去する画像処理を行っている。つまり、図8に示す原稿の場合、その外周縁部の画像データを消去することにより図9に示す画像形成物が得られるようにし、これによって上記「先端影」の影響を回避している。
【0007】
ところが、最近、フルイメージ画像や縁無し画像の要求が増加しつつあり、この要求に応えるためには上記の外周縁部の画像データの消去を実行しないようにする必要がある。しかし、この処理を実行しない場合には上述した如く「先端影」の影響により、図7または図10で示すように原稿ガイド板に沿った部分に黒スジ状の画像が形成されてしまうことになり、見苦しい画像となってしまう。
【0008】
この課題を解決すべく、下記の特許文献1では、自動原稿搬送装置を用いる画像形成機において、原稿を原稿ガイド板に対して僅かに距離を設けて停止させることで、原稿ガイド板側に形成されてしまう黒スジ状の画像が形成されないようにしている。
【0009】
【特許文献1】
特開平10−190973号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、自動原稿搬送装置を用いなければ実行することができない。もし、自動原稿搬送装置を用いない場合には、操作者が原稿を原稿ガイド板から一律の距離だけ離してセットする必要があるが、原稿を傾きなく手動でセットすることは非常に困難であり、大抵は原稿が傾いてしまい、フルイメージ画像や縁無し画像を形成した場合に画像が傾いた見苦しい画像形成物となってしまうことになる。
【0011】
また、フルイメージ画像や縁無し画像を形成する原稿は、主に写真等であるが、自動原稿搬送装置を利用する場合、原稿にキズが付くことを心配し、ユーザは、この種の原稿については自動原稿搬送装置の使用を望まない場合が多い。つまり、上記特許文献1に開示されている技術は、フルイメージ画像や縁無し画像の要求が高い原稿(写真など)に対応することができず、この種の原稿に対して自動原稿搬送装置を利用することなしに黒スジ状の画像が形成されないようにするための技術については未だ有効な手段は提案されていない。
【0012】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、原稿ガイド板に沿った僅かな部分(黒スジが形成される領域)を消去し、残りの部分を画像処理(変倍処理)することによりフルイメージ画像(縁無し画像)の形成が手軽に行えるようにすることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
−発明の概要−
上記の目的を達成するために、本発明は、原稿画像から取得した画像データのうち、上記黒スジ状画像の原因となる画像データについては消去する。つまり、照明光が充分に照射されていない領域(原稿の一端縁部)から取得された原稿画像データについては消去する。フルイメージ画像や縁無し画像が要求されている場合、上記画像データを消去したことに伴いそのまま画像形成を行ったのでは形成画像の一部が欠落してしまう。このため、本解決手段では、消去されていない画像データ、つまり、照明光が充分に照射された領域から取得した原稿画像データを変倍処理することで、記録シートの全面に亘って画像が描かれるような画像データを生成し、その画像データに基づいて記録シート上に画像形成を行うようにしている。つまり、不良画像データの消去分を良好画像データの変倍処理によって補うことで、黒スジ状画像が形成されてしまうことを回避しながらも、フルイメージ画像の形成や縁無し画像の形成といった要求を満たすことができるようにしている。
【0014】
−解決手段−
具体的には、原稿台に原稿を載置する際の指標となるように原稿台の端部に設けられた原稿ガイド部材と、上記原稿台を透過して原稿表面に光を照射する照明手段と、上記原稿表面からの反射光に基づいて原稿画像を読み取る読取手段と、この読取手段によって読み取られた原稿画像から画像データを生成する画像処理手段と、上記照明手段、読取手段及び画像処理手段を制御する制御手段とを備えた画像処理装置を前提とする。そして、上記制御手段が、原稿表面のうち、照明手段からの光の光路が原稿ガイド部材や原稿台の端部によって遮られている領域に相当する画像データを消去すると共に、それ以外の画像データの少なくとも一部を変倍処理可能とする構成としている。つまり、この画像データの変倍処理によって、上記画像データの消去分を補って、フルイメージ画像や縁無し画像の形成を可能にしている。
【0015】
この特定事項により、原稿台の端部や原稿ガイド部材によって原稿の縁部(原稿ガイド部材の延長方向に沿った縁部)に対する光量の低下が原因で発生する黒スジ状画像の発生を回避することができると共に、残りの画像データに変倍処理(拡大処理)を施して記録シート(記録媒体)上に画像形成することで、縁無し画像を形成することが可能になる。
【0016】
具体的に、上記変倍処理を実行するか否かを切り換えるための構成としては以下のものが掲げられる。つまり、縁無し画像を形成するモードと、縁有り画像を形成するモードとの選択が可能に画像処理装置を構成する。そして、縁無し画像を形成するモードが選択された場合にのみ、制御手段が、照明手段からの光の光路が原稿ガイド部材によって遮られている領域に相当する画像データを消去すると共に、それ以外の画像データの少なくとも一部を変倍処理するようにしている。
【0017】
画像データを変倍処理する場合には画像に若干の歪みを招く可能性がある。このため、縁無し画像の要求がない場合、つまり、縁有り画像を形成するモードが選択された場合には、変倍処理を実行しないことにより歪みの無い画像を形成することができる。一方、縁無し画像の要求がある場合には、記録媒体の全面に画像を形成することを優先するべく、画像データの変倍処理を実行してユーザの要求に応えるようにしている。
【0018】
制御手段が変倍処理対象とする画像データとして、具体的には以下のものが掲げられる。
【0019】
先ず、消去した画像データに相当する原稿画像上の領域に対して平行に延びる領域から読み取った画像データに対して制御手段が変倍処理するようにしている。これによれば、消去された上記端部の黒スジ部分と平行な領域を変倍処理(拡大処理)して記録媒体の全面に画像を形成することになるので、消去した部分を補った縁無し画像を形成することができる。
【0020】
また、消去した画像データ以外の全ての画像データに対して制御手段が変倍処理するようにした場合には、変倍処理の対象となる領域を広く採ることができるので、変倍率を非常に小さくでき、記録媒体上に描かれた像の大きさが殆ど変わらない縁無し画像(全面画像)を形成することができる。この場合、原稿と記録媒体のサイズに応じて片側変倍、通常の変倍(主走査方向と副走査方向の両方向に同じ変倍率で変倍処理を行う両側変倍)もしくは主走査方向および副走査方向の両方向に異なる変倍率の変倍を行ってもよく、殆ど違和感の無い縁無し画像を得ることができる。
【0021】
また、消去した画像データに相当する原稿画像上の領域に対して平行に延びる領域から読み取った画像データの一部に対して制御手段が変倍処理するようにした場合には、僅かに消去した部分に平行な領域の一部分を変倍処理(拡大処理)して記録媒体の全面に画像を形成するために、残りの画像領域(変倍処理していない画像データによる画像)は、殆どがそのままの画像を維持でき、多少の画像の歪を許容できる領域に対してのみ部分的に変倍処理するといった手法を採用することができる。従って、画像情報の重要度の低い僅かな一部分だけには多少の画像の歪が生じてしまうが、画像情報の重要度が高い部分は、そのままの画像(歪のない画像)を維持した縁無し画像を形成することができる。
【0022】
更に、消去した画像データ以外の画像データの少なくとも一部に対して制御手段が片側変倍処理するようにした場合には、原稿ガイド部材の延長方向に対して直交する方向の端縁部の画像欠けが生じることがなく、また変倍処理が行われた部分と、それと隣接する変倍処理が行われていない部分との画像のつながりに、ズレなどの問題を発生することもない。このとき、画像の若干の縦横比が変化して僅かに歪が生じるが、残りの原稿画像全体に比べて、消去された画像領域部分は、かなり小さいので変倍処理を行った場合でも殆ど歪を感じることはない。なお、上記片側変倍とは、消去した影画像データを補うための変倍方法であり、具体的には、読取手段の走査方向(移動方向)における変倍である。
【0023】
加えて、消去した画像データ以外の画像データの少なくとも一部に対して制御手段が両側変倍処理するようにした場合には、原稿ガイド部材の延長方向に対して直交する方向の端部の画像は、僅かに切り捨てられることになるが形成画像の歪は全く起こらない。なお、上記両側変倍とは、縦横変倍、つまり読取手段の走査方向とその走査方向に直交する方向との両方向に等倍率で拡大/縮小を行う変倍である。
【0024】
また、消去した画像データに相当する原稿画像上の領域に対して平行に延びる領域から読み取った画像データの一部に対して制御手段が片側変倍処理するようにした場合には、僅かに消去した部分に平行な領域で、消去されなかった画像の一部分のみの領域を変倍処理(片側変倍処理)をするので、変倍しない部分は原稿画像そのままが再現され、変倍された部分は片側変倍であるので、隣接する変倍されない部分の画像とのつながりにズレなどの問題が発生せずに、違和感が、殆ど感じられない程度の縁無し画像を形成できる。
【0025】
また、変倍処理を行う原稿データが相当する原稿画像上の領域を選択可能な構成としている。これによれば、消去されずに残っている画像の領域の中から、変倍処理対象となる領域を、例えば中央の領域あるいは端部の領域あるいは全領域といったように選択することができ、大事な部分は画像歪が発生しないように、大事でない部分はある程度歪が生じても構わないなどの要求に応じて変倍処理対象データを選択でき、使用者の要望をかなえることができる。
【0026】
更に、消去した画像データ以外の全ての画像データを変倍処理対象とし、且つ変倍処理の種類を選択可能としている。これによれば、消去されないで残っている画像全面について変倍処理をする場合に、画像の歪が発生しない両方向の変倍処理(通常の変倍処理)を実行するのか、画像の歪を許容する片側変倍処理を実行するのかを選択することができるので、使用者が要求する画像に仕上げることができる。
【0027】
また、上述した各解決手段に係る画像処理装置を備えた画像形成機及びその画像形成機によって実施される画像形成方法も本発明の技術的思想の範疇である。
【0028】
つまり、画像処理装置としては、上述した各解決手段のうち何れか一つに係る画像処理装置により形成された画像データを基に記録媒体の全面に画像を形成するよう構成されたものである。
【0029】
また、画像形成方法としては、原稿表面のうち、照明手段からの光の光路が原稿ガイド部材や原稿台の端部によって遮られている領域に相当する画像データを消去すると共に、それ以外の画像データの少なくとも一部を変倍処理する画像処理工程と、この画像処理工程において作成された画像データにより記録媒体上に画像を形成する画像形成工程とを行うようにしている。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、画像形成機としてデジタル複写機に本発明を適用した場合について説明する。
【0031】
−複写機1の全体構成の説明−
図1は本形態に係るデジタル複写機1の内部構成の概略を示している。この図1のように、本複写機1の上部は、原稿読取部110となっている。この原稿読取部110の上部には、透明なプラテンガラスよりなる原稿台111が備えられており、原稿台111上に載置された原稿は、原稿カバー112によって押えられ、動かないようされ、さらに外光が遮断される。そして、原稿台111の下部に位置する原稿読取部110によって原稿の読み取りが行えるようになっている。原稿読取部110は、第1の走査ユニット113、第2の走査ユニット114、原稿からの反射光を読取手段としてのCCDラインセンサ(CCD)116上に結像させる光学レンズ115、光電変換素子であるCCDラインセンサ116等から構成されている。
【0032】
上記第1の走査ユニット113は、原稿面上を露光する露光ランプユニット113aと、原稿からの反射光像を所定の方向に反射させる第1ミラー113e等から構成されている。また、露光ランプユニット113aは、特に図3において拡大して示しているが、照明手段としての露光ランプ113b、露光ランプ113bから発光される照明光を集光するレフレクタ113dおよび原稿に対して両側からの照明ができるようにするサブレフレクタ113c等から構成されている。そして、図3に示すように、露光ランプユニット113aは、少なくとも原稿の一端部から他端部まで走査できる。
【0033】
上記第2の走査ユニット114は、上記第1ミラー113eから反射されてくる原稿からの反射光を、CCDラインセンサ116に導く第2及び第3ミラー114a,114bより構成されている。
【0034】
なお、図1では、原稿を原稿台111に自動的に搬送する自動原稿搬送装置は装着されていない形態について示しているが、ユーザーの要望によりオプションとして自動原稿装置を取り付けることが可能な構成となっている。
【0035】
そして、原稿読取部110によって読み取られた原稿画像は、画像データとして不図示の画像データ入力部へと送られ、その画像データに対して画像処理部(画像処理手段)211で所定の画像処理が施された後に、この画像処理部211のメモリ211a(図2参照)に一旦記憶され、画像処理終了後或いは外部からの所定の出力指示に応じてメモリ211a内の画像データが読み出されて、原稿読取部110の下方に配置された画像形成部210を構成する書込みユニット227にデータ転送される。
【0036】
書込みユニット227は、上記画像処理部211から或いは外部の装置から転送されてきた画像データの内容に応じてレーザ光を出射する半導体レーザ光源(不図示)、そのレーザ光を等角速度偏向するポリゴンミラー(不図示)、等角速度で偏向されたレーザ光が感光体ドラム222上において等速度で偏向されるように補正するf−θレンズ(不図示)等から構成されている。なお、本実施の形態では、書込みユニット227としてレーザ書込みユニットを用いているが、LEDやEL等の発光素子アレイを用いた固体走査型の光書込みヘッドユニットを用いてもよい。
【0037】
さらに、画像形成部210は、上記感光体ドラム222の周囲に、この感光体ドラム222を所定の電位に帯電させる帯電器223、感光体ドラム222上に形成された静電潜像にトナーを供給して顕像化する現像器224、感光体ドラム222表面に形成されたトナー像を記録シート(用紙)に転写する転写器225、感光ドラム222を除電する除電器229、感光ドラム上の余分なトナーを回収するクリーニング器226等も備えている。画像形成部210により画像が転写された記録シートは、その後、定着ユニット217に送られて、画像が記録シートに定着される。
【0038】
また、画像形成部210の排出側には、定着ユニット217の他に、記録シートの裏面に再度画像を形成するために記録シートの方向(前後)を反転させるスイッチバック路221、画像が形成された記録シートに対してステープル処理等を行うとともに昇降トレイ261を有する後処理装置260を備えている。上記定着ユニット217によりトナー像が定着された記録シートは、排紙ローラ219によって上記後処理装置260へと導かれ、ここで必要に応じて所定の後処理が施された後、昇降トレイ261上に排出される。
【0039】
また、本複写機1は、画像形成部210に記録シートを供給する給紙部として、画像形成部210の下方に備えられた用紙トレイ251、上記スイッチバック路221に通じていて記録シートの両面に画像形成を行う際に記録シートを一時退避させる両面ユニット255、複数の給紙トレイ252、253を備える多段給紙部270に加え、本複写機1の側面側に突出して設けられ手差トレイ254を具備している。さらに、各トレイ251、252、253、254にセットされた記録シートを画像形成部210の転写器225による転写位置へと搬送する搬送手段250を具備している。なお、両面ユニット255は、通常の用紙カセットと交換可能な構成となっており、両面ユニット255を通常の用紙カセットに置き換えた構成とすることも可能となっている。
【0040】
−画像形成装置のブロック構成−
図2は、上記複写機1のブロック構成を示している。この図2に示すように、原稿読取部110には、各走査ユニット113,114を走査するための駆動源となる駆動モータ110a、第1走査ユニット113の走査位置を検出するための検出器110b、原稿台111上に載置された原稿のサイズを検出するための原稿サイズ検出器110c等を備えている。尚、図2における110dは、オプション設定される自動原稿搬送部である。
【0041】
また、本複写機1に搭載されている各機器の制御を統括的に制御する制御部1Aには、上述した各機器(書き込みユニット227や現像器224など)を制御するためのコントローラが接続されている。図2のブロック図では、各機器のコントローラとして各機器の符号に「A」を付して表している。また、制御部1Aには、ユーザが入力操作を行う図示しない操作パネルからの信号を発信したり、制御部1Aからの信号に応じて操作パネル上に表示動作を行わせる操作部3Aも接続されている。
【0042】
−原稿ガイド板の説明−
上述の如く構成された複写機1では、操作者により原稿が原稿台111上に置かれるが、そのときの指標として原稿台111の一端部には原稿ガイド部材としての原稿ガイド板4が配設されている。また、原稿と記録シートとが、搬送方向にずれている場合、本複写機はデジタル複写機であるため画像のシフトによってずれを訂正することが可能である。
【0043】
上記原稿ガイド板4は、図3に示すように原稿台111であるプラテンガラスの端部に備えられており、搬送される原稿Gを排出可能とするために破線に示すように移動できるようにすることで、原稿を自動的に原稿台111上に搬送する自動原稿搬送装置をオプションとして取り付けることが可能となっている。
【0044】
この図3に示すように、原稿Gは、原稿ガイド板4に沿わせて真直ぐに置いた状態で読み取りが行われるが、プラテンガラス111のエッジ部と原稿ガイド板4とにより照明光が僅かではあるが遮られ原稿Gの原稿ガイド板4に沿った部分の光量が減少し、図10に示すように読取データや画像形成物の原稿ガイド板4に沿った部分が黒スジとなって見苦しい画像形成物や読取データとなることが従来から問題となっていた。
【0045】
本複写機は画像形成モードとして、縁無し画像を形成するモードと、縁有り画像を形成するモードとの選択が可能となっている。そして、縁無し画像モードが選択された際(フルイメージ画像や縁無し画像の要求がなされた際)、その操作者の求めに応じて、原稿ガイド板4側に形成されてしまう上記黒スジが生じないようにするため、本実施形態では、原稿ガイド板4に沿った原稿Gの一部の画像データを消去し、残りの原稿画像の画像データを変倍処理して画像形成を行うようにしている。この消去および変倍処理であるデジタル変倍は、上記画像形成装置1の画像処理部211にて行う。画像データの消去は、読み取られた画像データの一部を消去してもよいし、読取開始ポイントを制御して行ってもよい。
【0046】
−変倍方法−
具体的な変倍方法としては、片側変倍および主走査方向と副走査方向との両方向の変倍がある。
【0047】
片側変倍は、片側デジタル変倍もしくは原稿読取部110における副走査速度を可変して搬送方向(図5又は図6に示したX方向)に変倍することで実現される。
【0048】
一方、両方向の変倍は、両方向デジタル変倍、または片側デジタル変倍と原稿読取部110の副走査速度を可変して変倍することで実現できる。
【0049】
変倍処理を行う画像データの領域は、残りの原稿画像の画像データ全体(図4に示すDの範囲)であるのか、または一部分(例えば、図4に示すCの範囲など)であるのか、さらに、変倍の仕方は、図5または図6に示されるX方向に片側変倍で行うのか、主走査方向、副走査方向の両方向で行うのか、操作者の所望する画像状態によって変わってくる。
【0050】
例えば、変倍処理により僅かながら形成画像に歪が生じるが、歪を最小限にとどめたいと所望される場合は、上記残りの原稿画像(消去されなかった原稿画像)の画像データ全体(図4のDの範囲)に対して、片側変倍によって変倍処理を行う。このとき、原稿ガイド板4の延長方向に直交する端部の画像欠けは生じず、また変倍処理が行われた部分と、それと隣接する変倍処理が行われていない部分との画像のつながりに、ズレなどの問題を発生することはないが、画像の若干の縦横比が変化し僅かに歪が生じる。しかし、残りの原稿画像の画像データ全体(図4のDの範囲)に比べて、消去された画像データ領域部分(図4のBの範囲)は、かなり小さいので変倍処理を行った場合でも殆ど歪を感じることはない。
【0051】
また、縁無し画像の画像形成を行う場合、操作者が変倍処理による歪が生じないように所望する場合は、変倍処理を行う画像データ領域として、上記残りの画像データ全体(図4のDの範囲)を選択し、両側変倍によって変倍処理を行う。このとき、原稿ガイド板4の延長方向に直交する方向の端部の画像は、僅かに切り捨てられることになるが、形成画像の歪は全く起こらない。
【0052】
逆に、例えば、原稿画像の端部は、あまり需要でないから多少の歪を許容できる場合には、残りの原稿画像の画像データの一部分(例えば図4のCの範囲など)において、片側変倍処理を行ってもよい。また、原稿画像の画像データの一部分は、図4のCの範囲に限定されるものではなく、残りの原稿画像の画像データ領域中のどの部分でもよい。例えば、形成画像の背景が無色である部分を含んでいる場合、その無色の部分を変倍処理することで、画像の歪は視覚的に感じ得ないものとすることができる。
【0053】
−画像形成処理動作−
上記で例示している操作者の所望に応じた画像形成処理を行うための処理手順を図11のフローチャートを用いてさらに明確に説明する。
【0054】
まず、制御部1Aにおいて、原稿画像に対して縁無し画像形成を行うのかどうかを判断する(S1)。縁無し画像形成を必要としない場合(NO)は、制御部1Aは、通常の画像形成(S8)を行い、処理を終了する(エンド)ように制御信号を送る。
【0055】
縁無し画像形成を必要とする場合(YES)は、制御部1Aによって原稿ガイド板4に沿った原稿Gの一部の画像を消去するように指示される(S2)。そして、次に、制御部1Aで消去した後に残った画像領域部分全体を変倍処理するのかどうか判断する(S3)。残った画像全体で、変倍処理を行わない場合(NO)は、選択された処理エリアのみ副走査方向に変倍処理した縁無し画像を形成し(S7)、そして処理を終了する(エンド)ように制御信号が送られる。
【0056】
一方、残った画像全体で変倍処理を行う場合(YES)は、制御部1Aにおいて、その変倍処理方法が片側変倍処理であるのかどうか判断する(S4)。片側変倍処理行う場合は(YES)、副走査方向のみを変倍処理して縁無し画像を形成し(S5)、そして、処理を終了する(エンド)ように制御信号が送られる。片側変倍処理を行わない場合は、副走査方向と主走査方向の両方向の変倍処理をして縁無し画像を形成し(S6)、処理を終了する(エンド)ように制御信号が送られる。
【0057】
なお、上記構成において、説明のために原稿と記録シートの大きさと縦横比が同じ状態である例について説明した。しかしながら、例えば原稿と記録するシートとのサイズが異なる場合には、画像データに対して通常の変倍処理(主走査方向、副走査方向両方向への両側変倍)を行ってもよい。また、原稿と記録するシートとのサイズの縦横比が互いに異なる場合には、画像データの一部を切り捨て、変倍のやり方を変えて行ってもよい。
【0058】
−その他の実施形態−
上述した実施形態では、デジタル複写機に本発明を適用した場合について説明したが、スキャナ機能やプリント機能等をも備えた複合機に適用することも可能である。
【0059】
【発明の効果】
以上のように、本発明では、原稿画像から取得した画像データのうち、光の照射不良に伴う黒スジ状画像の原因となる画像データについては消去し、消去されていない画像データ、つまり、照明光が充分に照射された領域から取得した原稿画像データを変倍処理することで、記録シートの全面に亘って画像が描かれるような画像データを生成し、その画像データに基づいて記録シート上に画像形成を行うようにしている。つまり、不良画像データの消去分を良好画像データの変倍処理によって補うようにしている。このため、上記黒スジ状画像が形成されてしまうことを回避しながらも、フルイメージ画像の形成や縁無し画像の形成といった要求を満たすことが可能になる。その結果、操作者が原稿台上に原稿を手動でセットする場合、原稿を原稿ガイド板に当接させるセットを可能にしながらも上記黒スジ状画像の発生を回避することができる。つまり、原稿台上に傾きなく原稿をセット可能としながらも良好な画像形成を行うことが可能になる。これは、特に、自動原稿搬送装置の使用を望まない写真などの原稿を使用する場合に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るデジタル複写機の内部構成の概略を示す図である。
【図2】デジタル複写機のブロック構成図である。
【図3】原稿ガイド板の配設状態を示す断面図である。
【図4】原稿ガイド板近傍の先端部の画像データを消去した場合の複写画像を示す図である。
【図5】原稿長手方向の一部の領域に対して変倍処理を行った場合の複写画像を示す図である。
【図6】原稿長手方向の全領域に対して変倍処理を行った場合の複写画像を示す図である。
【図7】画像データ上の先端影を説明するための図である。
【図8】原稿の画像を示す図である。
【図9】外周縁部の画像データを消去した場合の複写画像を示す図である。
【図10】従来例において黒スジ状の画像が形成された複写画像を示す図である。
【図11】実施形態に係る画像処理手順を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1 複写機(画像形成機)
111 原稿台
113b 露光ランプ(照明手段)
116 CCDラインセンサ(読取手段)
211 画像処理部(画像処理手段)
4 原稿ガイド板
G 原稿
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写装置やファクシミリなどに代表される画像形成機およびその画像形成機に備えられる画像処理装置、更にはその画像形成機により実施される画像形成方法に係る。特に、本発明は、読み取った原稿画像の画像データに対して画像処理装置による画像処理を行い、それによって作成された画像データに基づいて、均一帯電した像担持体に書込み手段により静電潜像を形成し、その静電潜像を顕像化した後に記録シート(記録媒体)に画像転写することで画像形成を行う画像形成機における画像処理動作の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複写装置やファクシミリなどの画像形成機では、操作者によりセットされた原稿を読取装置で読み取ることで原稿画像を画像データに変換し、この画像データに基づき、画像形成部において記録シート上に画像形成が行われるようになっている。
【0003】
上記原稿の読み取り動作は、透明のテーブルガラスあるいはプラテンガラスと呼ばれる原稿台の上に原稿が載置された状態で行われる。このとき原稿は、操作者により原稿台の上に置かれることになるが、一般的な複写装置にあっては、この原稿を載置する際の指標となる原稿ガイド板が原稿台の端部に備えられている。つまり、操作者は、原稿を原稿ガイド板に当接させるように原稿台上に載置することにより、原稿を傾くことなく載置することができる。
【0004】
また、原稿を自動的に原稿台上に搬送する自動原稿搬送装置をオプション設定として用意している複写装置も知られており、この複写装置の場合、原稿ガイド板は、図3に示すように原稿台111であるプラテンガラスの端部に備えられ且つ搬送される原稿を排出するために破線に示すように移動(原稿ガイド板の上面と原稿台の上面とが連続面となる状態に移動)できるようになっていることが多い。
【0005】
ところが、この場合、図3に示すように原稿は原稿ガイド板に沿わせて真直ぐに置いた状態で読み取りが行われるものの、プラテンガラスのエッジ部と原稿ガイド板により照明光が僅かではあるが遮られ(例えば、露光ランプからの照明光の光路の一部が原稿ガイド板によって遮られ)、原稿表面のうち原稿ガイド板に沿った部分のみの光量が減少してしまって、読取データや画像形成物上の原稿ガイド板に沿った部分が図3または図7に示す所謂「先端影」として黒スジ状に画像形成されてしまい見苦しい画像形成物や読取データとなってしまう。
【0006】
この不具合を解消するために、通常、複写装置では、原稿の全領域の画像を形成せずに周囲を消去する画像処理を行っている。つまり、図8に示す原稿の場合、その外周縁部の画像データを消去することにより図9に示す画像形成物が得られるようにし、これによって上記「先端影」の影響を回避している。
【0007】
ところが、最近、フルイメージ画像や縁無し画像の要求が増加しつつあり、この要求に応えるためには上記の外周縁部の画像データの消去を実行しないようにする必要がある。しかし、この処理を実行しない場合には上述した如く「先端影」の影響により、図7または図10で示すように原稿ガイド板に沿った部分に黒スジ状の画像が形成されてしまうことになり、見苦しい画像となってしまう。
【0008】
この課題を解決すべく、下記の特許文献1では、自動原稿搬送装置を用いる画像形成機において、原稿を原稿ガイド板に対して僅かに距離を設けて停止させることで、原稿ガイド板側に形成されてしまう黒スジ状の画像が形成されないようにしている。
【0009】
【特許文献1】
特開平10−190973号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、自動原稿搬送装置を用いなければ実行することができない。もし、自動原稿搬送装置を用いない場合には、操作者が原稿を原稿ガイド板から一律の距離だけ離してセットする必要があるが、原稿を傾きなく手動でセットすることは非常に困難であり、大抵は原稿が傾いてしまい、フルイメージ画像や縁無し画像を形成した場合に画像が傾いた見苦しい画像形成物となってしまうことになる。
【0011】
また、フルイメージ画像や縁無し画像を形成する原稿は、主に写真等であるが、自動原稿搬送装置を利用する場合、原稿にキズが付くことを心配し、ユーザは、この種の原稿については自動原稿搬送装置の使用を望まない場合が多い。つまり、上記特許文献1に開示されている技術は、フルイメージ画像や縁無し画像の要求が高い原稿(写真など)に対応することができず、この種の原稿に対して自動原稿搬送装置を利用することなしに黒スジ状の画像が形成されないようにするための技術については未だ有効な手段は提案されていない。
【0012】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、原稿ガイド板に沿った僅かな部分(黒スジが形成される領域)を消去し、残りの部分を画像処理(変倍処理)することによりフルイメージ画像(縁無し画像)の形成が手軽に行えるようにすることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
−発明の概要−
上記の目的を達成するために、本発明は、原稿画像から取得した画像データのうち、上記黒スジ状画像の原因となる画像データについては消去する。つまり、照明光が充分に照射されていない領域(原稿の一端縁部)から取得された原稿画像データについては消去する。フルイメージ画像や縁無し画像が要求されている場合、上記画像データを消去したことに伴いそのまま画像形成を行ったのでは形成画像の一部が欠落してしまう。このため、本解決手段では、消去されていない画像データ、つまり、照明光が充分に照射された領域から取得した原稿画像データを変倍処理することで、記録シートの全面に亘って画像が描かれるような画像データを生成し、その画像データに基づいて記録シート上に画像形成を行うようにしている。つまり、不良画像データの消去分を良好画像データの変倍処理によって補うことで、黒スジ状画像が形成されてしまうことを回避しながらも、フルイメージ画像の形成や縁無し画像の形成といった要求を満たすことができるようにしている。
【0014】
−解決手段−
具体的には、原稿台に原稿を載置する際の指標となるように原稿台の端部に設けられた原稿ガイド部材と、上記原稿台を透過して原稿表面に光を照射する照明手段と、上記原稿表面からの反射光に基づいて原稿画像を読み取る読取手段と、この読取手段によって読み取られた原稿画像から画像データを生成する画像処理手段と、上記照明手段、読取手段及び画像処理手段を制御する制御手段とを備えた画像処理装置を前提とする。そして、上記制御手段が、原稿表面のうち、照明手段からの光の光路が原稿ガイド部材や原稿台の端部によって遮られている領域に相当する画像データを消去すると共に、それ以外の画像データの少なくとも一部を変倍処理可能とする構成としている。つまり、この画像データの変倍処理によって、上記画像データの消去分を補って、フルイメージ画像や縁無し画像の形成を可能にしている。
【0015】
この特定事項により、原稿台の端部や原稿ガイド部材によって原稿の縁部(原稿ガイド部材の延長方向に沿った縁部)に対する光量の低下が原因で発生する黒スジ状画像の発生を回避することができると共に、残りの画像データに変倍処理(拡大処理)を施して記録シート(記録媒体)上に画像形成することで、縁無し画像を形成することが可能になる。
【0016】
具体的に、上記変倍処理を実行するか否かを切り換えるための構成としては以下のものが掲げられる。つまり、縁無し画像を形成するモードと、縁有り画像を形成するモードとの選択が可能に画像処理装置を構成する。そして、縁無し画像を形成するモードが選択された場合にのみ、制御手段が、照明手段からの光の光路が原稿ガイド部材によって遮られている領域に相当する画像データを消去すると共に、それ以外の画像データの少なくとも一部を変倍処理するようにしている。
【0017】
画像データを変倍処理する場合には画像に若干の歪みを招く可能性がある。このため、縁無し画像の要求がない場合、つまり、縁有り画像を形成するモードが選択された場合には、変倍処理を実行しないことにより歪みの無い画像を形成することができる。一方、縁無し画像の要求がある場合には、記録媒体の全面に画像を形成することを優先するべく、画像データの変倍処理を実行してユーザの要求に応えるようにしている。
【0018】
制御手段が変倍処理対象とする画像データとして、具体的には以下のものが掲げられる。
【0019】
先ず、消去した画像データに相当する原稿画像上の領域に対して平行に延びる領域から読み取った画像データに対して制御手段が変倍処理するようにしている。これによれば、消去された上記端部の黒スジ部分と平行な領域を変倍処理(拡大処理)して記録媒体の全面に画像を形成することになるので、消去した部分を補った縁無し画像を形成することができる。
【0020】
また、消去した画像データ以外の全ての画像データに対して制御手段が変倍処理するようにした場合には、変倍処理の対象となる領域を広く採ることができるので、変倍率を非常に小さくでき、記録媒体上に描かれた像の大きさが殆ど変わらない縁無し画像(全面画像)を形成することができる。この場合、原稿と記録媒体のサイズに応じて片側変倍、通常の変倍(主走査方向と副走査方向の両方向に同じ変倍率で変倍処理を行う両側変倍)もしくは主走査方向および副走査方向の両方向に異なる変倍率の変倍を行ってもよく、殆ど違和感の無い縁無し画像を得ることができる。
【0021】
また、消去した画像データに相当する原稿画像上の領域に対して平行に延びる領域から読み取った画像データの一部に対して制御手段が変倍処理するようにした場合には、僅かに消去した部分に平行な領域の一部分を変倍処理(拡大処理)して記録媒体の全面に画像を形成するために、残りの画像領域(変倍処理していない画像データによる画像)は、殆どがそのままの画像を維持でき、多少の画像の歪を許容できる領域に対してのみ部分的に変倍処理するといった手法を採用することができる。従って、画像情報の重要度の低い僅かな一部分だけには多少の画像の歪が生じてしまうが、画像情報の重要度が高い部分は、そのままの画像(歪のない画像)を維持した縁無し画像を形成することができる。
【0022】
更に、消去した画像データ以外の画像データの少なくとも一部に対して制御手段が片側変倍処理するようにした場合には、原稿ガイド部材の延長方向に対して直交する方向の端縁部の画像欠けが生じることがなく、また変倍処理が行われた部分と、それと隣接する変倍処理が行われていない部分との画像のつながりに、ズレなどの問題を発生することもない。このとき、画像の若干の縦横比が変化して僅かに歪が生じるが、残りの原稿画像全体に比べて、消去された画像領域部分は、かなり小さいので変倍処理を行った場合でも殆ど歪を感じることはない。なお、上記片側変倍とは、消去した影画像データを補うための変倍方法であり、具体的には、読取手段の走査方向(移動方向)における変倍である。
【0023】
加えて、消去した画像データ以外の画像データの少なくとも一部に対して制御手段が両側変倍処理するようにした場合には、原稿ガイド部材の延長方向に対して直交する方向の端部の画像は、僅かに切り捨てられることになるが形成画像の歪は全く起こらない。なお、上記両側変倍とは、縦横変倍、つまり読取手段の走査方向とその走査方向に直交する方向との両方向に等倍率で拡大/縮小を行う変倍である。
【0024】
また、消去した画像データに相当する原稿画像上の領域に対して平行に延びる領域から読み取った画像データの一部に対して制御手段が片側変倍処理するようにした場合には、僅かに消去した部分に平行な領域で、消去されなかった画像の一部分のみの領域を変倍処理(片側変倍処理)をするので、変倍しない部分は原稿画像そのままが再現され、変倍された部分は片側変倍であるので、隣接する変倍されない部分の画像とのつながりにズレなどの問題が発生せずに、違和感が、殆ど感じられない程度の縁無し画像を形成できる。
【0025】
また、変倍処理を行う原稿データが相当する原稿画像上の領域を選択可能な構成としている。これによれば、消去されずに残っている画像の領域の中から、変倍処理対象となる領域を、例えば中央の領域あるいは端部の領域あるいは全領域といったように選択することができ、大事な部分は画像歪が発生しないように、大事でない部分はある程度歪が生じても構わないなどの要求に応じて変倍処理対象データを選択でき、使用者の要望をかなえることができる。
【0026】
更に、消去した画像データ以外の全ての画像データを変倍処理対象とし、且つ変倍処理の種類を選択可能としている。これによれば、消去されないで残っている画像全面について変倍処理をする場合に、画像の歪が発生しない両方向の変倍処理(通常の変倍処理)を実行するのか、画像の歪を許容する片側変倍処理を実行するのかを選択することができるので、使用者が要求する画像に仕上げることができる。
【0027】
また、上述した各解決手段に係る画像処理装置を備えた画像形成機及びその画像形成機によって実施される画像形成方法も本発明の技術的思想の範疇である。
【0028】
つまり、画像処理装置としては、上述した各解決手段のうち何れか一つに係る画像処理装置により形成された画像データを基に記録媒体の全面に画像を形成するよう構成されたものである。
【0029】
また、画像形成方法としては、原稿表面のうち、照明手段からの光の光路が原稿ガイド部材や原稿台の端部によって遮られている領域に相当する画像データを消去すると共に、それ以外の画像データの少なくとも一部を変倍処理する画像処理工程と、この画像処理工程において作成された画像データにより記録媒体上に画像を形成する画像形成工程とを行うようにしている。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、画像形成機としてデジタル複写機に本発明を適用した場合について説明する。
【0031】
−複写機1の全体構成の説明−
図1は本形態に係るデジタル複写機1の内部構成の概略を示している。この図1のように、本複写機1の上部は、原稿読取部110となっている。この原稿読取部110の上部には、透明なプラテンガラスよりなる原稿台111が備えられており、原稿台111上に載置された原稿は、原稿カバー112によって押えられ、動かないようされ、さらに外光が遮断される。そして、原稿台111の下部に位置する原稿読取部110によって原稿の読み取りが行えるようになっている。原稿読取部110は、第1の走査ユニット113、第2の走査ユニット114、原稿からの反射光を読取手段としてのCCDラインセンサ(CCD)116上に結像させる光学レンズ115、光電変換素子であるCCDラインセンサ116等から構成されている。
【0032】
上記第1の走査ユニット113は、原稿面上を露光する露光ランプユニット113aと、原稿からの反射光像を所定の方向に反射させる第1ミラー113e等から構成されている。また、露光ランプユニット113aは、特に図3において拡大して示しているが、照明手段としての露光ランプ113b、露光ランプ113bから発光される照明光を集光するレフレクタ113dおよび原稿に対して両側からの照明ができるようにするサブレフレクタ113c等から構成されている。そして、図3に示すように、露光ランプユニット113aは、少なくとも原稿の一端部から他端部まで走査できる。
【0033】
上記第2の走査ユニット114は、上記第1ミラー113eから反射されてくる原稿からの反射光を、CCDラインセンサ116に導く第2及び第3ミラー114a,114bより構成されている。
【0034】
なお、図1では、原稿を原稿台111に自動的に搬送する自動原稿搬送装置は装着されていない形態について示しているが、ユーザーの要望によりオプションとして自動原稿装置を取り付けることが可能な構成となっている。
【0035】
そして、原稿読取部110によって読み取られた原稿画像は、画像データとして不図示の画像データ入力部へと送られ、その画像データに対して画像処理部(画像処理手段)211で所定の画像処理が施された後に、この画像処理部211のメモリ211a(図2参照)に一旦記憶され、画像処理終了後或いは外部からの所定の出力指示に応じてメモリ211a内の画像データが読み出されて、原稿読取部110の下方に配置された画像形成部210を構成する書込みユニット227にデータ転送される。
【0036】
書込みユニット227は、上記画像処理部211から或いは外部の装置から転送されてきた画像データの内容に応じてレーザ光を出射する半導体レーザ光源(不図示)、そのレーザ光を等角速度偏向するポリゴンミラー(不図示)、等角速度で偏向されたレーザ光が感光体ドラム222上において等速度で偏向されるように補正するf−θレンズ(不図示)等から構成されている。なお、本実施の形態では、書込みユニット227としてレーザ書込みユニットを用いているが、LEDやEL等の発光素子アレイを用いた固体走査型の光書込みヘッドユニットを用いてもよい。
【0037】
さらに、画像形成部210は、上記感光体ドラム222の周囲に、この感光体ドラム222を所定の電位に帯電させる帯電器223、感光体ドラム222上に形成された静電潜像にトナーを供給して顕像化する現像器224、感光体ドラム222表面に形成されたトナー像を記録シート(用紙)に転写する転写器225、感光ドラム222を除電する除電器229、感光ドラム上の余分なトナーを回収するクリーニング器226等も備えている。画像形成部210により画像が転写された記録シートは、その後、定着ユニット217に送られて、画像が記録シートに定着される。
【0038】
また、画像形成部210の排出側には、定着ユニット217の他に、記録シートの裏面に再度画像を形成するために記録シートの方向(前後)を反転させるスイッチバック路221、画像が形成された記録シートに対してステープル処理等を行うとともに昇降トレイ261を有する後処理装置260を備えている。上記定着ユニット217によりトナー像が定着された記録シートは、排紙ローラ219によって上記後処理装置260へと導かれ、ここで必要に応じて所定の後処理が施された後、昇降トレイ261上に排出される。
【0039】
また、本複写機1は、画像形成部210に記録シートを供給する給紙部として、画像形成部210の下方に備えられた用紙トレイ251、上記スイッチバック路221に通じていて記録シートの両面に画像形成を行う際に記録シートを一時退避させる両面ユニット255、複数の給紙トレイ252、253を備える多段給紙部270に加え、本複写機1の側面側に突出して設けられ手差トレイ254を具備している。さらに、各トレイ251、252、253、254にセットされた記録シートを画像形成部210の転写器225による転写位置へと搬送する搬送手段250を具備している。なお、両面ユニット255は、通常の用紙カセットと交換可能な構成となっており、両面ユニット255を通常の用紙カセットに置き換えた構成とすることも可能となっている。
【0040】
−画像形成装置のブロック構成−
図2は、上記複写機1のブロック構成を示している。この図2に示すように、原稿読取部110には、各走査ユニット113,114を走査するための駆動源となる駆動モータ110a、第1走査ユニット113の走査位置を検出するための検出器110b、原稿台111上に載置された原稿のサイズを検出するための原稿サイズ検出器110c等を備えている。尚、図2における110dは、オプション設定される自動原稿搬送部である。
【0041】
また、本複写機1に搭載されている各機器の制御を統括的に制御する制御部1Aには、上述した各機器(書き込みユニット227や現像器224など)を制御するためのコントローラが接続されている。図2のブロック図では、各機器のコントローラとして各機器の符号に「A」を付して表している。また、制御部1Aには、ユーザが入力操作を行う図示しない操作パネルからの信号を発信したり、制御部1Aからの信号に応じて操作パネル上に表示動作を行わせる操作部3Aも接続されている。
【0042】
−原稿ガイド板の説明−
上述の如く構成された複写機1では、操作者により原稿が原稿台111上に置かれるが、そのときの指標として原稿台111の一端部には原稿ガイド部材としての原稿ガイド板4が配設されている。また、原稿と記録シートとが、搬送方向にずれている場合、本複写機はデジタル複写機であるため画像のシフトによってずれを訂正することが可能である。
【0043】
上記原稿ガイド板4は、図3に示すように原稿台111であるプラテンガラスの端部に備えられており、搬送される原稿Gを排出可能とするために破線に示すように移動できるようにすることで、原稿を自動的に原稿台111上に搬送する自動原稿搬送装置をオプションとして取り付けることが可能となっている。
【0044】
この図3に示すように、原稿Gは、原稿ガイド板4に沿わせて真直ぐに置いた状態で読み取りが行われるが、プラテンガラス111のエッジ部と原稿ガイド板4とにより照明光が僅かではあるが遮られ原稿Gの原稿ガイド板4に沿った部分の光量が減少し、図10に示すように読取データや画像形成物の原稿ガイド板4に沿った部分が黒スジとなって見苦しい画像形成物や読取データとなることが従来から問題となっていた。
【0045】
本複写機は画像形成モードとして、縁無し画像を形成するモードと、縁有り画像を形成するモードとの選択が可能となっている。そして、縁無し画像モードが選択された際(フルイメージ画像や縁無し画像の要求がなされた際)、その操作者の求めに応じて、原稿ガイド板4側に形成されてしまう上記黒スジが生じないようにするため、本実施形態では、原稿ガイド板4に沿った原稿Gの一部の画像データを消去し、残りの原稿画像の画像データを変倍処理して画像形成を行うようにしている。この消去および変倍処理であるデジタル変倍は、上記画像形成装置1の画像処理部211にて行う。画像データの消去は、読み取られた画像データの一部を消去してもよいし、読取開始ポイントを制御して行ってもよい。
【0046】
−変倍方法−
具体的な変倍方法としては、片側変倍および主走査方向と副走査方向との両方向の変倍がある。
【0047】
片側変倍は、片側デジタル変倍もしくは原稿読取部110における副走査速度を可変して搬送方向(図5又は図6に示したX方向)に変倍することで実現される。
【0048】
一方、両方向の変倍は、両方向デジタル変倍、または片側デジタル変倍と原稿読取部110の副走査速度を可変して変倍することで実現できる。
【0049】
変倍処理を行う画像データの領域は、残りの原稿画像の画像データ全体(図4に示すDの範囲)であるのか、または一部分(例えば、図4に示すCの範囲など)であるのか、さらに、変倍の仕方は、図5または図6に示されるX方向に片側変倍で行うのか、主走査方向、副走査方向の両方向で行うのか、操作者の所望する画像状態によって変わってくる。
【0050】
例えば、変倍処理により僅かながら形成画像に歪が生じるが、歪を最小限にとどめたいと所望される場合は、上記残りの原稿画像(消去されなかった原稿画像)の画像データ全体(図4のDの範囲)に対して、片側変倍によって変倍処理を行う。このとき、原稿ガイド板4の延長方向に直交する端部の画像欠けは生じず、また変倍処理が行われた部分と、それと隣接する変倍処理が行われていない部分との画像のつながりに、ズレなどの問題を発生することはないが、画像の若干の縦横比が変化し僅かに歪が生じる。しかし、残りの原稿画像の画像データ全体(図4のDの範囲)に比べて、消去された画像データ領域部分(図4のBの範囲)は、かなり小さいので変倍処理を行った場合でも殆ど歪を感じることはない。
【0051】
また、縁無し画像の画像形成を行う場合、操作者が変倍処理による歪が生じないように所望する場合は、変倍処理を行う画像データ領域として、上記残りの画像データ全体(図4のDの範囲)を選択し、両側変倍によって変倍処理を行う。このとき、原稿ガイド板4の延長方向に直交する方向の端部の画像は、僅かに切り捨てられることになるが、形成画像の歪は全く起こらない。
【0052】
逆に、例えば、原稿画像の端部は、あまり需要でないから多少の歪を許容できる場合には、残りの原稿画像の画像データの一部分(例えば図4のCの範囲など)において、片側変倍処理を行ってもよい。また、原稿画像の画像データの一部分は、図4のCの範囲に限定されるものではなく、残りの原稿画像の画像データ領域中のどの部分でもよい。例えば、形成画像の背景が無色である部分を含んでいる場合、その無色の部分を変倍処理することで、画像の歪は視覚的に感じ得ないものとすることができる。
【0053】
−画像形成処理動作−
上記で例示している操作者の所望に応じた画像形成処理を行うための処理手順を図11のフローチャートを用いてさらに明確に説明する。
【0054】
まず、制御部1Aにおいて、原稿画像に対して縁無し画像形成を行うのかどうかを判断する(S1)。縁無し画像形成を必要としない場合(NO)は、制御部1Aは、通常の画像形成(S8)を行い、処理を終了する(エンド)ように制御信号を送る。
【0055】
縁無し画像形成を必要とする場合(YES)は、制御部1Aによって原稿ガイド板4に沿った原稿Gの一部の画像を消去するように指示される(S2)。そして、次に、制御部1Aで消去した後に残った画像領域部分全体を変倍処理するのかどうか判断する(S3)。残った画像全体で、変倍処理を行わない場合(NO)は、選択された処理エリアのみ副走査方向に変倍処理した縁無し画像を形成し(S7)、そして処理を終了する(エンド)ように制御信号が送られる。
【0056】
一方、残った画像全体で変倍処理を行う場合(YES)は、制御部1Aにおいて、その変倍処理方法が片側変倍処理であるのかどうか判断する(S4)。片側変倍処理行う場合は(YES)、副走査方向のみを変倍処理して縁無し画像を形成し(S5)、そして、処理を終了する(エンド)ように制御信号が送られる。片側変倍処理を行わない場合は、副走査方向と主走査方向の両方向の変倍処理をして縁無し画像を形成し(S6)、処理を終了する(エンド)ように制御信号が送られる。
【0057】
なお、上記構成において、説明のために原稿と記録シートの大きさと縦横比が同じ状態である例について説明した。しかしながら、例えば原稿と記録するシートとのサイズが異なる場合には、画像データに対して通常の変倍処理(主走査方向、副走査方向両方向への両側変倍)を行ってもよい。また、原稿と記録するシートとのサイズの縦横比が互いに異なる場合には、画像データの一部を切り捨て、変倍のやり方を変えて行ってもよい。
【0058】
−その他の実施形態−
上述した実施形態では、デジタル複写機に本発明を適用した場合について説明したが、スキャナ機能やプリント機能等をも備えた複合機に適用することも可能である。
【0059】
【発明の効果】
以上のように、本発明では、原稿画像から取得した画像データのうち、光の照射不良に伴う黒スジ状画像の原因となる画像データについては消去し、消去されていない画像データ、つまり、照明光が充分に照射された領域から取得した原稿画像データを変倍処理することで、記録シートの全面に亘って画像が描かれるような画像データを生成し、その画像データに基づいて記録シート上に画像形成を行うようにしている。つまり、不良画像データの消去分を良好画像データの変倍処理によって補うようにしている。このため、上記黒スジ状画像が形成されてしまうことを回避しながらも、フルイメージ画像の形成や縁無し画像の形成といった要求を満たすことが可能になる。その結果、操作者が原稿台上に原稿を手動でセットする場合、原稿を原稿ガイド板に当接させるセットを可能にしながらも上記黒スジ状画像の発生を回避することができる。つまり、原稿台上に傾きなく原稿をセット可能としながらも良好な画像形成を行うことが可能になる。これは、特に、自動原稿搬送装置の使用を望まない写真などの原稿を使用する場合に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るデジタル複写機の内部構成の概略を示す図である。
【図2】デジタル複写機のブロック構成図である。
【図3】原稿ガイド板の配設状態を示す断面図である。
【図4】原稿ガイド板近傍の先端部の画像データを消去した場合の複写画像を示す図である。
【図5】原稿長手方向の一部の領域に対して変倍処理を行った場合の複写画像を示す図である。
【図6】原稿長手方向の全領域に対して変倍処理を行った場合の複写画像を示す図である。
【図7】画像データ上の先端影を説明するための図である。
【図8】原稿の画像を示す図である。
【図9】外周縁部の画像データを消去した場合の複写画像を示す図である。
【図10】従来例において黒スジ状の画像が形成された複写画像を示す図である。
【図11】実施形態に係る画像処理手順を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1 複写機(画像形成機)
111 原稿台
113b 露光ランプ(照明手段)
116 CCDラインセンサ(読取手段)
211 画像処理部(画像処理手段)
4 原稿ガイド板
G 原稿
Claims (12)
- 原稿台に原稿を載置する際の指標となるように原稿台の端部に設けられた原稿ガイド部材と、
上記原稿台を透過して原稿表面に光を照射する照明手段と、
上記原稿表面からの反射光に基づいて原稿画像を読み取る読取手段と、
上記読取手段によって読み取られた原稿画像から画像データを生成する画像処理手段と、
上記照明手段、読取手段及び画像処理手段を制御する制御手段とを備えた画像処理装置において、
上記制御手段は、原稿表面のうち、照明手段からの光の光路が原稿ガイド部材や原稿台の端部によって遮られている領域に相当する画像データを消去すると共に、それ以外の画像データの少なくとも一部を変倍処理可能に構成されていることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1記載の画像処理装置において、
縁無し画像を形成するモードと、縁有り画像を形成するモードとの選択が可能に構成されており、
制御手段は、縁無し画像を形成するモードが選択された場合にのみ、照明手段からの光の光路が原稿ガイド部材によって遮られている領域に相当する画像データを消去すると共に、それ以外の画像データの少なくとも一部を変倍処理するよう構成されていることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1または2記載の画像処理装置において、
制御手段は、消去した画像データに相当する原稿画像上の領域に対して平行に延びる領域から読み取った画像データを変倍処理するよう構成されていることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1または2記載の画像処理装置において、
制御手段は、消去した画像データ以外の全ての画像データを変倍処理するよう構成されていることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1または2記載の画像処理装置において、
制御手段は、消去した画像データに相当する原稿画像上の領域に対して平行に延びる領域から読み取った画像データの一部を変倍処理するよう構成されていることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1または2記載の画像処理装置において、
制御手段は、消去した画像データ以外の画像データの少なくとも一部を片側変倍処理するよう構成されていることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1または2記載の画像処理装置において、
制御手段は、消去した画像データ以外の画像データの少なくとも一部を両側変倍処理するよう構成されていることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1または2記載の画像処理装置において、
制御手段は、消去した画像データに相当する原稿画像上の領域に対して平行に延びる領域から読み取った画像データの一部を片側変倍処理するよう構成されていることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1〜8のうち何れか一つに記載の画像処理装置において、
変倍処理を行う原稿データが相当する原稿画像上の領域を選択可能に構成されていることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1または2記載の画像処理装置において、
制御手段は、消去した画像データ以外の全ての画像データを変倍処理対象とし、且つ変倍処理の種類が選択可能に構成されていることを特徴とする画像処理装置。 - 上記請求項1〜10のうち何れか一つに記載の画像処理装置を備えた画像形成機であって、
画像処理装置により形成された画像データを基に記録媒体の全面に画像を形成するよう構成されていることを特徴とする画像形成機。 - 上記請求項1〜10のうち何れか一つに記載の画像処理装置を備えた画像形成機により実行される画像形成方法であって、
原稿表面のうち、照明手段からの光の光路が原稿ガイド部材や原稿台の端部によって遮られている領域に相当する画像データを消去すると共に、それ以外の画像データの少なくとも一部を変倍処理する画像処理工程と、
この画像処理工程において作成された画像データにより記録媒体上に画像を形成する画像形成工程とを行うことを特徴とする画像形成方法。
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- 2003-02-26 JP JP2003049317A patent/JP2004260578A/ja active Pending
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