JP2004260428A - ノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末と無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】動作している制御部のノイズからの影響には対応できない。
【解決手段】ノイズアンテナ1は無線携帯端末100内の制御部7やアプリケーション12から生じるノイズを受信しTRXアンテナ2は希望波の送信と受信に用いられ無線携帯端末100内から生じるノイズも受信し無線部3はノイズアンテナ1とTRXアンテナ2を切替えるアンテナ切替回路4と受信部5と送信部6から構成され制御部7は無線部を制御するベースバンドIC8とDSP10とメモリ9とクロック11から構成されノイズアンテナでノイズのみを受信した信号と、TRXアンテナ2で受信したノイズが重畳した希望波との差分をとることでノイズを相殺し希望波のみ抽出し安定した受信感度を得ることが可能である。
【選択図】 図1
【解決手段】ノイズアンテナ1は無線携帯端末100内の制御部7やアプリケーション12から生じるノイズを受信しTRXアンテナ2は希望波の送信と受信に用いられ無線携帯端末100内から生じるノイズも受信し無線部3はノイズアンテナ1とTRXアンテナ2を切替えるアンテナ切替回路4と受信部5と送信部6から構成され制御部7は無線部を制御するベースバンドIC8とDSP10とメモリ9とクロック11から構成されノイズアンテナでノイズのみを受信した信号と、TRXアンテナ2で受信したノイズが重畳した希望波との差分をとることでノイズを相殺し希望波のみ抽出し安定した受信感度を得ることが可能である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末と無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法およびプログラムに関し、特に無線携帯端末に用いられる無線機において、無線携帯端末内の制御部や、カメラなどのアプリケーション、クロックの高調波などから生じるノイズが発生しても安定した受信感度が得られる構成を提供するノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末と無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法およびプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
無線携帯端末においては、近年高機能化が進んでおり、それを処理するための内部クロックも急速に早くなっている。
【0003】
またカメラ等のアプリケーションの追加でフレキシブル基板などを使用しているため、そのフレキシブル基板のパターンから放射される制御部ノイズなども発生する。
【0004】
無線携帯端末は、これらのノイズによる受信感度抑圧にも耐えうる構成が要求されている。
【0005】
これらの要請にこたえるために、「特開2001−332994号公報(特許文献6参照。)」では、TDMA方式の間欠受信タイミングを利用して、受信状態の間のみ制御部の、ある一部の機能を休止することで、制御部ノイズを減少させ、安定した受信を行う方法が提案されている。
【0006】
また、「特開2001−24538号公報(特許文献4参照。)」では、内部クロックの高調波による特定チャンネルによる感度抑圧を防ぐため、クロックの定倍に当るチャンネルで受信をおこなう場合は、内部クロックの周波数を変更して、感度抑圧をに対応する方法が提案されている。
【0007】
しかしながら、「特開2001−332994号公報(特許文献6参照。)」のような、受信状態以外は制御部を休止させる方法では完全に制御部を休止させているわけではないので、動作している制御部のノイズからの影響には対応できない。
【0008】
また、「特開2001−24538号公報(特許文献4参照。)」の方法では、広帯域な制御部ノイズには、対応できないため、クロックの高調波と重なるチャンネルのみの対応となる。
【0009】
従来の技術として、特開平7−312638号公報がある(特許文献1参照。)。
【0010】
これは、ハンズフリー通話装置において、複数のマイクロフォンを利用して複数人で同時に通話可能とし、かつノイズキャンセルを行う。
【0011】
構成として、複数のマイクロフォンが互いに別体で構成され、かつ互いに隔てて配置される。信号増幅部は、マイクロフォン毎に設けられた増幅用オペアンプと、増幅されたマイクロフォンの出力信号に対して差分増幅を行う差分増幅回路と、で構成される。差分増幅により同時入力されるノイズが相殺されて低減される。
【0012】
携帯無線電話機用のハンズフリー通話装置、特に、複数のマイクロフォンを利用して複数人で同時に通話可能なハンズフリー通話装置に関する。
【0013】
携帯電話機用のハンズフリー通話装置は、両手を使用せずに通話を可能にする便利な装置であり、主として、ハンズフリーアダプタ、マイクロフォン、及びスピーカで構成される。
【0014】
車載用途において、ハンズフリーアダプタは無線電話機に接続され、そのハンズフリーアダプタに接続されたマイクロフォン及びスピーカが車内に固定される。これにより、無線電話機のマイクロフォンに代えてハンズフリー通話装置のマイクロフォンを使用して送話でき、また、無線電話機のスピーカに代えてハンズフリー通話装置のスピーカを使用して相手の話を聞くことができる。すなわち、無線電話機を手にとらなくても通話可能となる。
【0015】
従来のハンズフリー通話装置は、ハンズフリーアダプタ、マイクロフォン、スピーカ、で構成される。そして、ハンズフリーアダプタは、信号増幅部と、制御部と、で構成される。
【0016】
信号増幅部はオペアンプで構成され、入力端子に入力された信号は抵抗を介してオペアンプの反転入力端子に入力され、他方の非反転入力端子には定電圧源が接続されている。
【0017】
受信の場合、無線電話機が受信した信号が受信出力端子から出力され、それが制御部を介してボリューム調整された後、スピーカにに送られて音声に変換される。送信の場合、マイクロフォンからの出力信号は信号増幅部で増幅されて、制御部を介して送信入力端子に供給される。これによって、無線送信が行われる。
【0018】
しかし、上記従来のハンズフリー通話装置では、マイクロフォン及びスピーカを1個ずつしか有しておらず、例えば、車両の中において、二人以上で同時通話を行う場合には、1つのマイクロフォンに向って複数の人が話さなければならなかった。また、各人の位置が例えば前後に離れている場合には、同時通話は困難であった。
【0019】
その一方、マイクロフォンには、音声とともにそのレベルと同程度のノイズ(騒音、雑音、車両ノイズなど)が入力されるため、音声中にノイズが混入し、相手側で聞き取りにくいという問題があった。
【0020】
なお、特開平1−114245号公報には、複数のマイクロフォンを備えたハンズフリー通話装置が開示されているが、ノイズキャンセルについては言及されていない。また、実開平2−21997号公報には、車載用ハンズフリー通話装置が開示されているが、2つのマイクロフォンが共通の筐体内に収納されており、例えば前席と後席でハンズフリー通話を行うことはできない。
【0021】
そこで、このハンズフリー通話装置は、上記従来の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、互いに離れた位置で複数人の同時通話が可能で、かつノイズキャンセルを行うことのできるハンズフリー通話装置を提供することにある。
【0022】
課題を解決するための手段として、上記目的を達成するために、このハンズフリー通話装置は、携帯無線電話機に接続されるハンズフリー通話装置において、互いに別体に構成されかつ互いに隔てて配置される複数のマイクロフォンと、前記各マイクロフォンからの出力信号をそれぞれ増幅する複数の増幅器と、前記各増幅器からの出力信号を入力して差分増幅を行う差分増幅回路と、を備えている。
【0023】
また、このハンズフリー通話装置は、前記各増幅器は、前記マイクロフォンからの出力信号を増幅するオペアンプで構成され、前記差分増幅回路は、前記各増幅器からの出力信号間で差分増幅を行うオペアンプで構成されたことを特徴とする。
【0024】
さらに、このハンズフリー通話装置は、前記各マイクロフォンのオン/オフ動作を切り替えるスイッチ部を備えたことを特徴とする。
【0025】
上記構成によれば、各マイクロフォンは互いに別体で構成されているため互いに離れた位置で同時通話を行うことが可能である。そして、各マイクロフォンの出力信号は、増幅器において増幅された後、差分増幅回路において、それぞれの信号間で差分増幅される。その場合、各マイクロフォンからの出力信号において、音声成分は基本的に一致せず、一方、ノイズ成分は一致する確率が高いので、結果として、差分増幅により音声信号のみを取り出してノイズキャンセルを行うことができる。特に、車両のボディ全体で発生する騒音は同時に複数のマイクロフォンに入るため、差分増幅により相殺されて低減される。
【0026】
各増幅回路は信号増幅を行うオペアンプで構成され、差分増幅回路は、各増幅器からの出力信号間で差分増幅を行うオペアンプで構成される。なお、差分増幅回路は、マイクロフォンの個数nに応じた個数、具体的には例えばn−1個のオペアンプで構成される。例えば、2つのマイクロフォンを使用する場合には1つのオペアンプのそれぞれの入力端子に各出力信号が入力され、3つ又は4つのマイクロフォンを使用する場合には、2つのオペアンプを段階的に(トーナメント式に)接続して、差分増幅回路を構成できる。
【0027】
また、スイッチ部により各マイクロフォンの動作を個別に切り替えれば、不要な音を低減して、明瞭性を高められる。
【0028】
効果として、以上説明したように、このハンズフリー通話装置によれば、互いに離れた位置で複数人の同時通話が可能でかつノイズキャンセルを行うことのできるハンズフリー通話装置を構成できる。また、簡単な構成で差分増幅器を構成できる。また、このハンズフリー通話装置によれば、集音不要なマイクロフォンの動作をオフにできる。
【0029】
また、従来技術として、特開平9−307493号公報がある(特許文献2参照。)。
【0030】
これは、消費電流の増加を最小限に抑えながらパソコンのノイズによる受信感度劣化の改善を行う無線選択呼出し受信機付き携帯情報端末を提供する。
【0031】
パソコン等と接続して使用する無線選択呼出し受信機付き携帯情報端末において、無線選択呼出し受信機がアンテナを有する受信部と、アンテナを有する受信部により構成され、携帯情報端末を使用している時のみ受信部と受信部によりダイバーシティ受信させ、携帯情報端末を使用していない時にはダイバーシティ受信を停止し、受信部あるいは受信部のどちらか一方に受信させる。
【0032】
効果として、パソコン等と接続して携帯情報端末を使用しているときにはダイバーシティ受信させることでパソコン等のノイズによる受信感度の劣化を改善し、また、パソコンと接続していない場合にはダイバーシティ受信させないので、消費電流の増加を抑えることができる。
【0033】
これはは無線選択呼出し受信機付き携帯情報端末装置に関し、特にコンピュータである例えばパーソナルコンピュータ(以下単にパソコンと称する)等に接続して使用する無線選択呼出し受信機付き携帯情報端末装置に関するものである。
【0034】
一般的に、携帯情報端末はボタンあるいはキーが小さく、数も少ないので、操作しにくい。しかし、パソコンと接続できる携帯情報端末はパソコンのキーボードを用いて操作が簡単にできる。また、最近は無線選択呼出受信機の付いた電子手帳等の携帯情報端末も多くなってきている。
【0035】
しかし、例えば、パソコンの拡張スロットに挿入して、パソコン上で携帯情報端末の操作、あるいは住所録の作成,編集等を行うことのできる無線選択呼出受信機付き携帯情報端末においては、接続しているパソコンの発するノイズの影響で受信感度が劣化することが考えられる。
【0036】
携帯情報端末のアンテナをノイズの影響を受けにくい位置に持ってくれば問題は解決するが、パソコンの種類によって拡張スロットの位置すなわちノイズ源に対する携帯情報端末の位置が異なるため、どのパソコンと接続してもノイズの影響を受けにくい位置にアンテナを持ってくることは困難である。
【0037】
また、例えば、フロッピー(登録商標)ディスクドライブの動作等、時間によって携帯情報端末に最も影響を与えるノイズ源が変化する可能性もある。
【0038】
受信感度劣化を改善するためには、例えば、特開昭61−198825号公報等に示される如き技術があり、この技術によれば、2系統の受信部の信号S/Nあるいはレベルを比較し、S/Nの良い方あるいはレベルの大きな方へ切換える、ダイバーシティ方式とすることが提案されている。
【0039】
各受信部1,2のアンテナ11,21で受信された各信号は夫々受信機12,22で増幅され、制御部3に送られる。制御部3においては、各受信信号のS/Nを比較しS/Nの良い方の信号を選択し処理することにより、受信感度を改善できる。制御部3は携帯情報端末本体4に接続されており、携帯情報端末本体4はコネクタ5を介してパソコン6に接続することができる。
【0040】
受信したメッセージ等は、携帯情報端末本体4のコネクタ5にパソコン6が接続されていなければ、携帯情報端末本体4のディスプレイ(図示せず)に表示され、また、コネクタ5にパソコン6が接続されていれば、パソコンのディスプレイに表示させることもできる。
【0041】
特開平9−307493号公報の図4(a)はFSK変調波の信号スペクトラムを示し、fm はマーク周波数,fs はスペース周波数である。fo はfm とfs の中央周波数である。受信波のS/Nが悪化すれば、fm とfs共通の雑音領域にあるfo 成分が増加し、スペクトラムは特開平9−307493号公報の図4(b)のように変化する。従って、fm とfs 成分(S)とfo成分(N)との差をS/Nとして用いるようになっている。
解決しようとする課題として、しかし一般的に、ダイバーシティ受信させると受信系の消費電流は増加し、特に前述のような方式であると、常時、2つの受信機を使用しているため、受信系の消費電流はダイバーシティ受信しない場合の約2倍となる。すなわち、仮に無線選択呼出し機能のみを使用し、他の携帯情報端末の機能を使用しなかった場合、電池寿命はダイバーシティ受信しない場合の約半分となってしまう。
【0042】
この無線選択呼出し受信機付き携帯情報端末装置の目的は消費電流の増加を抑えながら、パソコンのノイズによる受信感度劣化の改善を行う無線選択呼出し受信機付き携帯情報端末を提供することにある。
【0043】
課題を解決するための手段として、この無線選択呼出し受信機付き携帯情報端末装置によれば、コンピュータ装置にコネクタを介して接続自在に構成された無線選択呼出し受信機付き携帯情報端末装置であって、第1及び第2の無線受信部と、前記コンピュータ装置に対して接続状態にある場合には前記第1及び第2の無線受信部の電源を共にオン制御し、非接続状態の場合には前記第1及び第2の無線受信部の一方の電源を選択的にオン制御する制御手段とを含むことを特徴とする携帯情報端末装置が得られる。
【0044】
そして、前記制御手段は、前記コネクタの接続状態を検出する手段と、前記検出手段の検出結果に従って前記第1及び第2の無線受信部の電源オンオフ制御をなす手段とを有することを特徴としており、また、前記制御手段は、前記コンピュータ装置に対して接続状態でかつこのコンピュータ装置が電源オンの場合に前記第1及び第2の無線受信部の電源を共にオン制御し、前記コンピュータ装置が電源オフの場合には前記第1及び第2の無線受信部の一方の電源を選択的にオン制御するよう構成されていることを特徴としている。
【0045】
更に、前記制御手段は、前記コネクタを介して前記コンピュータ装置の電源オンオフ状態を検出する手段を有し、この検出結果に従って前記第1及び第2の無線受信部の電源オンオフ制御をなす手段とを有することを特徴としている。
【0046】
更にはまた、前記コンピュータ装置に対して接続状態にあるときに、当該コンピュータ装置の電源から電源供給を受ける手段を更に含むことを特徴とする携帯情報端末装置が得られる。
【0047】
効果として、以上、説明したようにこの無線選択呼出し受信機付き携帯情報端末装置によれば、パソコンと接続して携帯情報端末を使用している時にはダイバーシティ受信させることでパソコンのノイズによる受信感度の劣化を改善するという効果がある。
【0048】
パソコンと接続して携帯情報端末を使用している時間は携帯情報端末全使用時間からみれば僅かなので、ダイバーシティ受信させることによる消費電流の増加は電池寿命にほとんど影響しない。
【0049】
また、パソコン接続時にはパソコン側から電源をもらえば、ダイバーシティ受信させることによる消費電流の増加は問題でなくなる。
【0050】
パソコンに接続されていない時あるいは接続されているパソコンの電源がオフの時にはダイバーシティ受信させないので、消費電流の増加すなわち電池寿命の低下を抑えることができる。
【0051】
また、従来技術として、特開平11−27160号公報がある(特許文献3参照。)。
【0052】
これは、アンテナがPC本体内部に挿入された状態で使用され、かつ受信感度が劣化することもない無線情報端末を得る。
【0053】
無線信号用アンテナ1と、PC本体11より発生される電子雑音を受信するための補助アンテナ6を設け、判定回路4による判定誤差電力が最小となるように、補助アンテナ6で受信された電子雑音の位相と振幅を調整し、無線信号用アンテナ1で受信された無線信号に加算した後、検波回路3により検波するようにした。
【0054】
この無線情報端末は、PC(Personal Computer)等に接続して使用される無線情報端末の改良に関し、特にその雑音を除去するための除去回路を備えた無線情報端末に関するものである。
【0055】
PHS(=Personal Handy Phone System )や携帯電話あるいはページャ等を利用し、PCMCIA(=Personal Computer Memory Card Internatinal Association)等のカードインターフェイス規格によりPCに接続して使用される無線情報端末は一般に小型、軽量であることが望まれる。
【0056】
特にページャを利用するカード型の端末は、PC本体に端末の全体を挿入する(埋め込む)形で装着できるので、スペース上の問題がなく、利便性が高いという利点がある。
【0057】
解決しようとする課題として、しかし、PC本体に端末全体を挿入すると、そのアンテナもPC本体内部に挿入されることとなるため、PC内部の電子雑音により端末の無線受信機能の受信感度が劣化するという問題がある。この問題を回避するためにアンテナ部分のみをPC本体から外部へ突出した形で実装するようにしたものがあるが、この場合は、突出したアンテナ部分が破損し易くなるという別の問題が生じる。
【0058】
この無線情報端末は、このような従来の問題点を解決するためになされたものであり、アンテナがPC本体内部に挿入された状態で使用されることにより、その破損が防止でき、かつ受信感度の劣化を回避することができる無線情報端末を得ることを目的としている。
【0059】
課題を解決するための手段として、前述した課題を解決するため、この無線情報端末は、無線信号を受信する第1のアンテナとしての無線信号用アンテナ1と、無線信号用アンテナ1により受信された受信信号を検波する検波回路3と、検波回路3により検波された信号を判定(例えば2値判定)する判定回路4と、判定回路4により判定された判定後の信号と判定回路4による判定前の信号とを比較し、判定誤差を検出する判定誤差検出回路(例えば加算回路7)と、電子雑音を受信する第2のアンテナとしての補助アンテナ6と、補助アンテナ6により受信された電子雑音の振幅を調整する振幅調整回路9と、補助アンテナ6により受信された電子雑音の位相を調整する位相調整回路10と、位相調整回路10および振幅調整回路9によって位相および振幅が調整された電子雑音を無線信号用アンテナ1の出力信号に加算することにより、検波回路3によって検波される上記受信信号を出力する加算回路8と、判定誤差検出回路(加算回路7)から出力される判定誤差を最小にするように位相調整回路10と振幅調整回路9とを制御する制御回路5とを備えてなるものである。
【0060】
このような構成によれば、次のような作用により電子雑音の除去が行われる。補助アンテナ6は、無線信号用アンテナ1で受信された信号に含まれる電子雑音と同じ電子雑音を受信することができる。
【0061】
そこで、振幅調整回路9および位相調整回路10により、補助アンテナ6で受信された電子雑音の位相および振幅を調整して、無線信号用アンテナ1で受信される電子雑音と同振幅、逆位相にした後、加算回路8でこれら電子雑音を加算することにより、無線信号用アンテナ1で受信された受信信号から電子雑音を除去することができる。
【0062】
振幅調整回路9および位相調整回路10の調整制御は、制御回路5が判定誤差検出回路(加算回路7)により検出された判定誤差を最小にするように制御することにより達成される。
【0063】
この場合、制御回路5による位相調整回路10と振幅調整回路9の制御には、最急勾配法を用いることができる。
【0064】
また、この無線情報端末において、判定回路4は、検波回路3により検波された信号の2値判定を行い、判定誤差検出回路は加算回路7で構成され、制御回路5により最小にされる判定誤差は、加算回路7の出力の絶対値またはべき乗値を表す電力で与えられる。
【0065】
効果として、以上に詳述したように、この無線情報端末は、直接PC等の電子雑音を除去することが可能となり、受信信号の判定誤りを防止し、通信の信頼、安定性を向上することができるという効果を奏する。
【0066】
また、PC本体内部に無線情報端末を挿入することが可能となり、小型、軽量化にも優れるという効果も奏する。
【0067】
また、従来技術として、特開2001−24538号公報がある(特許文献4参照。)。
【0068】
これは、無線装置において、クロック信号高調波に基づく、回線信号周波数における感度抑圧の発生を防止する。
【0069】
開示される無線装置では、指定周波数の回線信号を受信して復調する無線部103と、動作クロック信号を用いて前記復調結果の信号を復号する制御部102と、クロック信号を供給するクロック信号発生回路101とを備えてなる無線装置において、制御部102が、クロック信号発生回路101に対して、回線信号周波数に応じて、クロック信号の周波数を変化させる制御を行うことによって、クロック信号の高調波が、回線信号周波数に対応する感度抑圧範囲内に入らないように制御する。
【0070】
この無線装置は、周波数シンセサイザを用いて復号用クロック信号を発生する無線装置に係り、動作クロック信号の高調波に基づく感度抑圧の防止を可能にした無線装置に関する。
無線装置の受信部においては、受信周波数の近傍に、強力な妨害波が存在する場合、高周波部等の飽和による増幅度の低下等の原因に基づいて、感度抑圧現象が発生して、受信感度が劣化する。特に、従来、無線選択呼出受信機(例えばポケットベル)のように、多数の受信回線信号周波数を有する無線装置の場合、受信機内部のクロック信号発生回路から発生する、クロック信号高調波が妨害波となって感度抑圧を受けるため、一部の回線信号周波数において、受信感度が劣化することがあった。
【0071】
特開2001−24538号公報の図6は、従来の無線装置の構成例を示すブロック図、また、特開2001−24538号公報の図7は、従来の無線装置における回線信号周波数とクロック信号高調波周波数との関係を示す図である。従来の無線装置は、特開2001−24538号公報の図6に示すように、クロック信号発生回路301と、制御部302と、無線部303と、不揮発メモリ304とから概略構成されている。クロック信号発生回路301は、制御部302にその動作用クロックを供給する。制御部302は、無線部303の受信動作を制御するとともに、無線部303からの復調結果のディジタル符号化信号に対する復号等の処理を行う。
【0072】
無線部303は、受信した無線信号を復調して、ディジタル符号化信号からなる復調信号を出力する。不揮発メモリ304は、復調信号におけるIDアドレスや、無線部303における受信回線信号周波数等のデータを記憶している。
【0073】
なお、クロック信号発生回路301には、例えば、周波数シンセサイザが用いられる。従来、無線選択呼出受信機のように、多数の受信回線信号周波数を有する無線装置においては、受信信号の周波数変換等の目的で、複数の局発周波数信号等を生成する際に、周波数シンセサイザを使用して、安定な基準周波数の信号から、所要の複数の異なる周波数の信号を作成する方法が多く用いられている(例えば、特開平5−152903号公報,特開平9−8688号公報等参照)が、近年においては、さらに、符号化されている受信復調信号の復号用クロック信号を発生するための、クロック信号発生回路としても、周波数シンセサイザを用いることが多くなった。
【0074】
次に、特開2001−24538号公報の図6を参照して、従来の無線装置の動作について説明する。図示されないアンテナから入力された、所定の変調方式の変調波からなる高周波信号は、無線部303に入力される。このとき、制御部302は、不揮発メモリ304に記憶されている受信回線信号周波数のデータに応じて、所要の回線信号周波数の高周波信号のみを受信するように、無線部303を制御する。受信された高周波信号は、無線部303において復調されて、所定の符号形式のディジタル信号として出力される。この符号化信号は、制御部302において、クロック信号発生回路301からの動作クロック信号を用いて復号される。また、制御部302は、復号結果のデータに含まれるIDアドレスと、不揮発メモリ304に記憶されているIDアドレスとの一致を検出したとき、復号結果のデータを、例えば表示等の方法で出力する。
【0075】
特開2001−24538号公報の図6に示された無線装置では、特開2001−24538号公報の図7に示すように、ある回線信号周波数f0の前後の一定の範囲P、例えばfo±Δfoの範囲は、感度抑圧を受ける範囲であって、この範囲内に妨害波が存在すると、受信感度が劣化する。そこで、クロック信号のある高調波の周波数m・fCLKが、この範囲内にある場合には、これが受信入力に回り込んで妨害波となるため、それ以外の周波数範囲と比べて、受信感度が低下することになる。
【0076】
解決しようとする課題として、特開2001−24538号公報の図6に示された従来の無線装置では、クロック信号発生回路の発生するクロック信号の周波数fCLKは略一定である。そのため、受信回線数が多い場合には、使用する回線信号周波数によっては、クロック信号のある高調波の周波数m・fCLKが、感度抑圧を生じるfo±Δfoの周波数範囲に入るため、受信感度が劣化することを避けられないという問題があった。
【0077】
この無線装置は、上述の事情に鑑みてなされたものであって、複数の受信回線信号周波数を持つ無線装置であって、動作クロック信号の高調波に基づく感度抑圧を防止した無線装置を提供することを目的としている。
【0078】
課題を解決するための手段として、上記課題を解決するため、第1の無線装置は、指定周波数の回線信号を受信して復調する無線手段と、動作クロック信号を用いて上記復調結果の信号を復号する制御手段と、上記クロック信号を供給するクロック信号発生手段とを備えてなる無線装置に係り、上記制御手段が、回線信号周波数に応じて、上記クロック信号の高調波が、該回線信号周波数に対応する感度抑圧範囲内に入らないように、上記クロック信号発生手段に対して、上記クロック信号の周波数を変化させる制御を行うことを特徴としている。
【0079】
また、第2の無線装置は、第1の無線装置に係り、上記クロック信号発生手段が、基準周波数の信号を発生する基準発振器と、クロック信号を分周する分周手段と、該分周された信号と基準周波数信号との位相誤差を検出する位相比較手段と、該位相誤差に応じて発振周波数が変化するVCO(VoltageControlled Oscillator )とを備えてなり、上記制御手段の制御に応じて、上記分周手段の分周数を変化させることによって、上記VCOから出力されるクロック信号の周波数を変化させることを特徴としている。
【0080】
また、第3の無線装置は、第2の無線装置に係り、上記制御手段が、回線信号周波数に応じて、クロック信号高調波周波数が、該回線信号周波数に対応する感度抑圧範囲内にあるか否かを計算しながら、上記分周手段の分周数を逐次変化させて、上記クロック信号発生手段においてクロック信号を発生させることによって、該クロック信号の高調波周波数が、上記回線信号周波数に対応する感度抑圧範囲内に入らないように制御することを特徴としている。
【0081】
また、第4の無線装置は、第3の無線装置に係り、上記制御手段が、最初、クロック信号高調波周波数が、上記感度抑圧範囲の上端又は下端のいずれに近いかをみて、該クロック信号高調波周波数が、近い側の感度抑圧範囲外になるように制御を行うことを特徴としている。
また、第6の無線装置は、第2の無線装置に係り、上記制御手段が、回線信号周波数に応じて、クロック信号高調波周波数が、該回線信号周波数に対応する感度抑圧範囲内に入らないようにするために必要な、上記分周手段の分周数を計算して、該分周数に応じて上記クロック信号発生手段を制御することを特徴としている。
【0082】
また、第6の無線装置は、第3乃至5のいずれか1の無線装置に係り、上記計算結果の分周数を回線信号周波数に対応して記憶する手段を設け、上記制御手段が、同一回線信号周波数受信時に、該記憶されている分周数によって、上記クロック信号発生手段がクロック信号を発生するように制御することを特徴としている。
【0083】
また、第7の無線装置は、第2の無線装置に係り、上記受信周波数範囲を複数区分した各区分ごとに、クロック信号高調波周波数が該区分内のすべての回線信号周波数に対応する感度抑圧範囲内に存在しないように定められた、上記分周手段の分周比のデータを予め記憶する手段を有し、上記制御手段が、受信回線信号周波数に応じて対応する該データを読み出して、該データに応じて上記分周手段の分周比を制御して、上記クロック発生手段においてクロック信号を発生させることを特徴としている。
【0084】
作用として、この無線装置の構成では、無線装置において、制御手段が、クロック信号発生手段に対して、回線信号周波数に応じて、クロック信号の周波数を変化させる制御を行うことによって、クロック信号の高調波が、回線信号周波数に対応する感度抑圧範囲に入らないようにするが、この際の、クロック信号周波数の制御は、基準周波数の信号を発生する基準発振器と、クロック信号を分周する分周手段と、分周された信号と基準周波数信号との位相誤差を検出する位相比較手段と、この位相誤差に応じて発振周波数が変化するVCOとを備えた周波数シンセサイザにおいて、制御手段の制御に応じて、分周手段の分周数を変化させることによって、VCOから出力されるクロック信号の周波数を変化させることで行われる。
【0085】
この場合のクロック信号周波数の制御は、制御手段が、回線信号周波数に応じて、クロック信号高調波周波数が、この回線信号周波数に対応する感度抑圧範囲内にあるか否かを計算しながら、分周手段の分周数を逐次変化させて、クロック信号発生手段においてクロック信号を発生させることによって、クロック信号の高調波周波数が、回線信号周波数に対応する感度抑圧範囲に入らないように制御することによって行ってもよく、又は、受信周波数範囲を複数区分した各区分ごとに、クロック信号高調波周波数がこの区分内のすべての回線信号周波数に対応する感度抑圧範囲内に存在しないように定められた、分周手段の分周比のデータを予め記憶する手段を設け、制御手段が、回線信号周波数ごとに対応する記憶データを読み出して、このデータに応じて分周手段の分周比を制御して、クロック発生手段においてクロック信号を発生させるようにしてもよい。
【0086】
したがって、この無線装置の構成によれば、制御手段における動作クロック信号の高調波周波数が、回線信号周波数に接近して、無線手段において感度抑圧を生じる周波数範囲に入ることがないように、クロック発生手段においてクロック信号周波数の制御が行われるので、クロック信号高調波の影響に基づく受信感度の劣化を確実に防止することができる。
【0087】
効果として、以上説明したように、この無線装置の構成によれば、制御部における動作クロック信号の高調波周波数が、回線信号周波数に接近して、無線部において感度抑圧を生じる周波数範囲に入ることがないように、クロック発生回路においてクロック信号周波数の設定を行うので、クロック信号高調波の影響に基づく受信感度の劣化を確実に防止することが可能になる。
【0088】
また、従来技術として、特開2001−298379号公報がある(特許文献5参照。)。
【0089】
これは、受信電界レベルの低い場所でも受信品質の良い信号が得られるように使用者の意志により増幅部のゲインをコントロールする。
【0090】
携帯電話機の受信回路において、受信電界レベルの低い時に使用者の意志でゲインコントロール用操作キー14を押しながら携帯電話機本体を振動させ、この振動を検出した加速度センサ13からの出力信号によりゲインコントローラ11を動作させて低雑音増幅器3のゲインを増加方向に制御し、受信電界レベルの低い受信信号をゲインに応じた出力に増幅する。
【0091】
この受信回路は、ディジタル方式の携帯電話等の無線端末に使用される受信回路に関し、さらに詳しくは、受信電界の低い場所でも使用者の意志によりゲインをコントロールし、受信品質の良い通信を可能にした受信回路に関するものである。
【0092】
GSM(Global System for Mobile communication)方式の携帯電話には、GMSK(Gaussian Filtered Minimum Shift Keying)変調方式が採用され、このGMSK変調方式を用いた携帯電話機の受信回路は、フロントエンド部、ミキサ部、自動利得制御増幅部及び直交復調部等から構成されている。
【0093】
解決しようとする課題として、このような受信回路を備える従来の携帯電話機においては、受信電界強度が弱い場合には通話が途切れたり、または回線が混雑している場合にはつながりにくかったりする状態が生じる。これを回避するためには携帯電話機の利用者が受信電界強度の強い場所に移動したり、または時間をおいて再度利用する以外に対策がなかった。
【0094】
本受信回路は上記のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、受信電界レベルの低い場所でも受信品質の良い信号が得られるように使用者の意志により増幅部のゲインをコントロールできるようにした受信回路を提供することにある。
【0095】
課題を解決するための手段として、上記の目的を達成するために本受信回路は、アンテナを通して受信される無線周波数信号を増幅する低雑音増幅器と、前記低雑音増幅器で増幅された信号から受信帯域の信号のみを通過させる帯域フィルタと、前記帯域フィルタを通過した信号を中間周波数に変換する中間周波変換部と、前記中間周波変換部で変換された信号を復調する復調部を備える無線端末の受信回路であつて、前記無線端末に意識的に加えられる振動を検出して信号を出力する加速度センサと、前記加速度センサからの出力信号により動作され、前記低雑音増幅器のゲインを増加する方向に制御するゲインコントローラとを備えることを特徴する。
【0096】
本受信回路の受信回路においては、無線端末に振動が与えられると加速度センサが動作して、ゲインコントローラに動作指令が加えられ、低雑音増幅器のゲインを増加する方向に制御する。これにより、低雑音増幅器のゲインを使用者の意志でコントロールすることが可能になり、受信電界レベルの低い場所でも受信品質の良い信号を得ることができる。
【0097】
効果として、以上のように本受信回路の受信回路によれば、受信電界レベルの低い場所でも使用者の意志で低雑音増幅器のゲインをコントロールすることができる。これにより、受信電界レベルの低い場所であっても受信品質の良い信号を得ることができるとともに、通話が途切れたり、聞き取りにくくなるという不具合を解消できる。
【0098】
また、本受信回路によれば、受信電界レベルが規定値以上になった時加速度センサからゲインコントローラへの信号供給が遮断されるように構成することにより、ゲインコントロール用操作キーを押しながら携帯電話機本体を振動しても低雑音増幅器のゲインが不必要に増大されるのを防止できる。
【0099】
また、本受信回路によれば、切替スイッチを設けることにより、受信電界レベルの低い時にのみ加速度センサを能動状態に選択設定することができ、低雑音増幅器のゲイン制御を必要としない時にゲインコントロール用操作キーが不用意に押下されることにより加速度センサが不用意に能動状態に移行されるのを防止することができる。
【0100】
また、従来技術として、特開2001−332994号公報がある(特許文献6参照。)。
【0101】
これは、受信部の動作時に制御部5から発生するノイズを低減した無線機を提供する。
【0102】
間欠的に信号を受信する受信部4と、無線機の各部分を制御する制御部5とを有する無線機において、受信部4の受信動作にあわせて制御部5の一部の動作を休止する。
【0103】
本無線機は、間欠的に受信部を動作させ、音声、データを受信する無線機に関し、特に制御部の論理回路(ロジック回路)から生じるノイズの影響を低減した無線機に関する。
【0104】
携帯無線機等の移動無線機は無線基地局との間に電波による通信回線を設定し、無線により音声、データ等を送受して通信を行うものであり、無線部(送信部、受信部等)の他、無線機全体を統括して制御する制御部を有している。この制御部は無線部に対し送受信周波数、送信出力を指示し、符号化・復号化(デジタル変復調)を行う等の通信に必要不可欠な動作と、画面表示、メモリダイアルの管理等の通信には直接関係のない動作をしている。
【0105】
解決しようとする課題として、この制御部は無線回路の送受信サイクルと関係なく、各部の制御を行っているので、受信時においても制御部のロジック回路からノイズが発生し、受信感度に影響を与えてしまうことがあった。すなわち、ロジック回路を動作させるクロック周波数の整数倍の周波数の高調波が、無線周波数帯域に発生し、ノイズとなる。
【0106】
また、音声のみならず、データも取り扱える(例えば、WAP(Wireless Application Protocol)方式)携帯電話機の登場により、制御部の処理量も多くなり、ノイズが増加する一因となっている。
【0107】
さらに、CPUの動作速度を向上させ、制御部の処理能力を向上させるため、CPUに供給されるクロック周波数を上昇させるので、このクロック周波数の上昇により整数倍の周波数の高調波が強いレベルで無線周波数帯域に発生する。この高調波ノイズは、受信感度に影響を与えるので、制御部のロジック回路から生じるノイズが他の回路に影響しないようにするための、ノイズ対策が重要となっている。
【0108】
しかし、携帯電話機に代表されるような小型の無線機においては、装置の小型化により電気回路が高密度に実装され、部品の間隔が狭くなっているので、ロジック回路からのノイズが無線部等、他の回路へ影響を与えることが多く、ノイズ対策にも限界があった。
【0109】
本無線機は、通信に必要でないロジック回路は受信中では停止してもよいことに着目し、受信部の動作時にロジック回路から発生するノイズを抑えた無線機を提供することを目的とする。
【0110】
課題を解決するための手段として、第1の無線機は、間欠的に信号を受信する受信部と、無線機の各部分を制御する制御部とを有する無線機において、前記受信部の受信動作にあわせて、前記制御部の一部の動作を休止する。また、第1の無線機において、前記制御部の一部が受信部の受信動作に同期して休止することも含む。
【0111】
第2の無線機は、空間を伝搬する電波を捕捉するアンテナと、前記アンテナで捕捉した電波を受信するため間欠的に受信動作する受信部と、前記無線機の各部分を制御する制御部とを有する無線機において、前記受信部の受信動作中に、前記制御部の一部の動作を休止する。
【0112】
第3の無線機は、第1〜2の無線機において、前記制御部の一部に供給される電源が遮断されることにより、前記制御部の一部の動作を休止する。
【0113】
第4の無線機は、第1〜2の無線機において、前記制御部は所定の周波数のクロック信号により動作し、前記制御部の一部に供給されるクロック周波数が低下することにより、前記制御部の一部の動作を休止する。
【0114】
第5の無線機は、第1〜4の無線機において、前記無線機は受信スロットと送信スロットとが所定の周期で繰り返される時分割多重接続方式に使用され、前記受信部は、少なくとも自機に割り当てられた受信スロットを受信するように間欠的に受信動作をし、前記受信部が信号を受信する受信スロットでは、前記制御部の一部の動作を休止する。
【0115】
第6の無線機は、第1〜4の無線機において、前記無線機は基地局から移動局への呼出信号が含まれるページングチャネルにて待ち受けをし、前記受信部は、前記ページングチャネルを受信するように間欠的に信号を受信し、前記受信部がページングチャネルを受信をする間は、前記制御部の一部の動作を休止する。
【0116】
第7の無線機は、第1〜4の無線機において、前記無線機は、複数の基地局から選択して、前記基地局との間で異なる周波数又は異なる拡散符号による通信を行い、前記受信部が動作して前記基地局からの信号の強度を測定し、前記受信部が信号強度を測定するための信号を受信する間は、前記制御部の一部の動作を休止する。
【0117】
第8の無線機は、第1〜7の無線機において、受信信号の強度が所定の値より大きいときには、前記制御部の休止動作を行わない。
【0118】
第9の無線機は、第1〜8の無線機において、前記制御部の動作が休止されるのは無線通信に必要でない部分である。
【0119】
第10の無線機は、第1〜8の無線機において、前記無線通信に必要でない制御部の部分は表示制御部である。
【0120】
第11の無線機は、第1〜8の無線機において、前記制御部は複数のCPUを有し、前記制御部の動作の休止は少なくとも一つの前記CPUの動作を休止することを含む。
【0121】
第12の無線機は、第1〜8の無線機において、前記受信部の動作中は、前記制御部は無線通信に必要でないステップの実行を休止する。
【0122】
第1〜第12の無線機において、制御部の休止には、制御部が実質的に無線機の制御を行い得ないような動作状態も含まれる。例えば、制御部を低いクロック周波数や低電圧で、低速で動作をすること、低速モードに切り換えて動作をすることなども休止動作に含まれる。
【0123】
作用および効果として、第1の無線機は、受信部の受信動作にあわせて、制御部の一部の動作を休止し、第2の無線機は、受信部の受信動作中に、前記制御部の一部は動作が休止するので、受信部の動作中に制御部から発生するノイズを低減し、良好な受信感度を保つことができ、感度抑圧を生じることがない。
第3の無線機は、制御部の一部に供給される電源を遮断することにより制御部の一部の動作を休止するので、簡単な構成で受信中のノイズの発生を低減することができる。
【0124】
第4の無線機は、制御部の一部に供給されるクロック周波数を低下することにより、制御部の一部の動作を休止するので、当該制御部の一部の休止解除時に迅速に動作を再開することができる。
【0125】
第5の無線機は、受信スロットでは制御部の一部の動作を休止するので、受信スロットでの制御部からのノイズが低減され、受信スロットでは良好な受信感度を確保することができる。
【0126】
第6の無線機は、ページングチャネルの受信動作中は、制御部の一部の動作を休止するので、受信動作中のノイズが低減され、ページングチャネルで良好な受信感度を確保することができ、的確に呼び出しを受けることが可能となる。
【0127】
第7の無線機は、基地局からの信号強度の測定中は、制御部の一部の動作を休止するので、受信部の動作中のノイズが低減され、基地局からの信号強度を正確に測定することができる。
【0128】
第8の無線機は、受信信号の強度が所定の値より大きいときには、前記制御部の休止動作を行わないので、ノイズの影響を受けない受信信号強度であれば、複雑な制御をする必要がない。
【0129】
第9の無線機は、制御部の無線通信に必要でない部分を休止し、第10の無線機は、表示制御部を休止するので、無線通信に影響を生じることなく、無線通信に影響を及ぼす、制御部のロジック回路から生じるノイズの影響を低減して、良好な受信感度を保つことができる。
【0130】
第11の無線機は、少なくとも一つのCPUの動作を休止するので、ノイズが容易に低減できる。
【0131】
第12の無線機は、受信部の動作中には、制御部は無線通信に必要でないステップの実行を休止するので、特別な回路を設けることなく、受信中のノイズの発生を低減して、良好な受信感度を保つことができる。
【0132】
このように、第1の実施の形態では、送信時及び待機時に制御部5のうち受信動作に必要のない回路を動作させて携帯電話機の制御を行い、受信時にはこれらの回路を休止するので、受信部4の動作中に制御部5から発生するノイズを低減して、受信帯域にノイズが少ない状態とすることができる。
【0133】
従って、レベルの大きい高調波ノイズが受信帯域中に生じることがなく、良好な受信感度を保つことができ、感度抑圧を生じることもない。
【0134】
また、動作を停止する回路の電源供給を遮断することにより、制御部5の一部の動作を停止するので、簡単な構成で受信時にロジック回路から発生するノイズを抑え、良好な受信感度を保つことができる。
【0135】
このように、第2の実施の形態では、送信時及び待機時に制御部5のうち受信動作に必要のないサブCPU22を動作させて携帯電話機の制御を行い、受信時にはサブCPU22を休止するので、受信部4の動作中に制御部5から発生するノイズを低減して、受信帯域にノイズが少ない状態とすることができる。
【0136】
従って、レベルの大きい高調波ノイズが受信帯域中に生じることがなく、受信部4に感度抑圧を生じることがなく、良好な受信感度を保つことができる。
【0137】
また、サブCPU22の休止により、制御部5内で転送されるデータ量が減少するので、受信部4の動作中に制御部5から発生するノイズをさらに低減することができる。
【0138】
また、サブCPU22に供給されるクロック周波数を低下することにより、又は、サブCPU22にスリープ信号を加えることにより、サブCPU22の動作を休止するので、サブCPUの再起動時に迅速に動作を再開することができる。
【0139】
また、サブCPU22への電源供給を遮断することにより、サブCPU22の動作を停止するので、簡単な構成でサブCPU22の動作を停止でき、受信時にロジック回路から発生するノイズを抑えることができる。
【0140】
以上説明した実施の形態では、受信部4の受信動作中に、制御部5の一部の回路の動作を休止したが、制御部5において無線通信に必要でないステップの制御を行わないようにして、制御部5の処理量を低減し、ノイズの発生を抑制するように構成することもできる。
【0141】
このように構成することで、特別な回路構成を設けなくても、ソフトウェアによる制御で、受信中のノイズの発生を低減して、良好な受信感度を保つことができる。
【0142】
ここで、特開2001−332994号公報の図5にクロック信号の高調波の発生状態を示す。
【0143】
この図では27.8MHzのクロック信号を用いており、2倍波(55.6MHz)、3倍波(83.4MHz)と、クロック周波数の整数倍の周波数の高調波(n倍波)が発生する。よって、この31倍波である861.8MHzの高調波がPDCシステムの受信帯域(860〜885MHz)に入る。
【0144】
これに対して、特開2001−332994号公報の図6は理想的な状態での希望波の波形を示す図である。受信帯域中に一つの波形で示してあるのが基地局から移動局への下りの信号である希望波である。移動局はこの希望波に同調して選択的に受信する。
【0145】
特開2001−332994号公報の図7は干渉により感度抑圧が生じた状態の図である。このように受信帯域中にレベルの高いノイズによる干渉波が発生すると、受信部4の入力アンプが飽和する等の原因で受信感度が極端に悪化し、ノイズ信号より弱い強度の信号を受信することができなくなり、感度抑圧が起きてしまう。本無線機では制御部5から発生するこのようなノイズを受信中は低減することにより、良好な受信感度を保つことができるのである。
【0146】
次に、前述した制御部5の動作タイミングについて、各移動体通信システムでのスロット配置に基づいて、具体的に説明する。
【0147】
特開2001−332994号公報の図8は日本で採用されているデジタル自動車電話方式であるPDC(Personal Digital Cellular)システムのスロット配置を示すタイミング図である。上から、基地局(BS)から移動局(MS)への下りの信号、移動局から基地局への上りの信号、移動局1の送受信信号及び移動局2の送受信信号の各々のタイミングを表す。
【0148】
PDCシステムでは、一つのサブフレームが3スロットに分割されている。移動局と基地局とが通信をするために、フルレート移動局は1サブフレーム中で送信、受信で各1スロットを、ハーフレート移動局は2サブフレーム中で送信、受信で各1スロットを用いる。本図では移動局1がフルレートを用い、移動局2がハーフレートを用いている。基地局と移動局との送受信タイミングは、例えば、基地局からTB−M1のスロットで送信された下りの信号は、移動局1にてRB−M1のスロットで受信される。一方、移動局1からTM1−Bのスロットで送信された基地局への上りの信号は、基地局にてRM1−Bのスロットで受信される。また、図中でI(アイドル)は移動局が送受信動作をしていないタイミングであり、LMはダイバーシティ用アンテナを切り換えるための受信レベルの測定のタイミングである。
【0149】
以上説明したようなタイミングにより、移動局は送信、受信、アイドルの3状態を一定周期で繰り返すように動作する。
【0150】
特開2001−332994号公報の図9は、PDCシステムでの通話時の制御部5の動作を示すタイミング図である。移動局は前述したよう自局に割り当てられた受信スロットで基地局からの下りの信号を受信するように、受信部4を動作させている。
【0151】
特開2001−332994号公報の図9はフルレート機の送受信タイミングを表しており、レベル測定時間(特開2001−332994号公報の図8のLM)は省略してある。このとき、受信スロット(Rx)においては制御部5の一部の制御を禁止(動作を停止)して、受信スロットでの制御部5からのノイズの発生を低減する。一方、送信スロット(Tx)及び待機時(アイドル)においては制御部5は通常の動作(Logic部制御)をしている。
【0152】
このように、PDCシステムでは、一つの受信スロットは6.6ミリ秒と短いので、受信動作に直接関係のない制御部5の一部(例えば、LCDコントローラ17)の動作を停止しても、画面が乱れる等の制御上の問題は生じない。
【0153】
特開2001−332994号公報の図10は、デジタルコードレス電話システムであるPHS(PersonalHandyphone System)システムでの通話時の制御部5の動作を示すタイミング図である。
【0154】
PHSシステムでは、1TDD/TDMAフレーム中に4つの受信スロットと4つの送信スロットとが配置されている。ある移動局が受信スロット1(R1)を使っているとすると、R1の間だけ受信部4が動作しており(RX ON)、他のスロットでは受信部4は動作していない(RX OFF)。この受信部4の間欠動作に対応して、制御部5は一部を停止するように動作する。すなわち、受信部4の動作中は制御部5の一部の動作を停止し、受信部4の停止中は制御部5は動作している。
【0155】
このように、自機に割り当てられた受信スロットで制御部5のうち受信に必要のない回路を休止し、送信時及び待機時にこれらの回路を動作させて携帯電話機の制御を行うので、受信スロットにおいて制御部5から発生するノイズを低減して、受信帯域にノイズが少ない状態とすることができる。よって、受信部4の動作中に制御部5から発生するノイズを低減して、良好な受信感度を保つことができる。
【0156】
ところで、特開2001−332994号公報の図11はPDCシステムでの待受時の制御部5の動作状態を示すタイミング図である。
【0157】
特開2001−332994号公報の図9において、PDCシステムでの受信スロットに対応して制御部5の一部の動作/停止を制御することを説明したが、待受時にも制御部5の一部の動作を制御することでノイズの発生を低減することができる。
【0158】
PDCシステムでは、36個のサブフレームにて構成されるスーパーフレーム中に、基地局が移動局を呼び出すページングチャネル(PC)が設けられており、移動局は自局に割り当てられたページングチャネルのみを受信するように、受信部4はページングチャネルのタイミングにあわせて間欠的に信号を受信する。この受信部4の間欠受信に対応して、制御部5は一部を停止するように動作し、すなわち、受信部4の受信動作中は制御部5の一部の動作を停止し、受信部4が信号を受信していない間は制御部5は動作を継続する。
【0159】
同じように、特開2001−332994号公報の図12は、PHSシステムでの待受時の制御部5の動作を示すタイミング図である。PHSシステムでも待受時にも制御部5の一部の動作/停止を制御することで、制御部5から生じるノイズの発生を低減することができる。PHSシステムではLCCHスーパーフレーム中に着信群毎にページングチャネル(P1〜P4)が設けられ、移動局は自局に割り当てられた着信群のページングチャネルに対応して呼出信号を受信をする。
【0160】
なお、特開2001−332994号公報の図12においては移動局はP1の着信群を割り当てられており、P1のみを受信するように、受信部4は間欠的に信号を受信する。これに対応して、制御部5は一部を停止するように制御される。すなわち、受信部4の受信動作中は制御部5の一部の動作を停止し、受信部4が信号を受信していない間は制御部5は動作している。
【0161】
特開2001−332994号公報の図13は、次世代移動体通信システムであるIMT2000システムでの待受時の制御部5の動作を示すタイミング図である。IMT2000システムでは各フレーム中にページングチャネルが設けられており、待受中の移動局はページングチャネルに対応して呼出信号を受信をする。この受信部4の間欠的な受信動作に対応して、制御部5は一部を停止するように動作し、上記と同じく、受信部4の受信動作中は制御部5の一部の動作を停止し、受信部4が信号を受信していない間は制御部5は動作している。
【0162】
このように、自機に割り当てられたページングチャネルで制御部5のうち受信に必要のない回路を休止し、送信時及び待機時にこれらの回路を動作させて携帯電話機の制御を行うので、受信時にロジック部から発生するノイズを抑え、受信帯域にノイズが少ない状態とすることができる。
【0163】
よって、良好な受信感度を保つことができ、呼出中にデータが欠落しないので、的確に呼出を受けることができる。
【0164】
特開2001−332994号公報の図14は、他の実施の形態を示すもので、受信電界が弱いときに制御部5の一部を間欠動作する手順を示すフローチャートである。
【0165】
自局の受信タイミングが近づくと、制御部5は、前に受信して記憶されている基地局の電界強度(RSSI)を参照し、その値が所定の値より大きければ、受信電界は強く、ノイズの影響を受けにくいと判断し(ステップ112)、制御部5の一部の停止処理を行わない。一方、基地局の電界強度が所定の値より以下ならば、ノイズの影響を受けやすいと判断し(ステップ112)、制御部5の一部の停止処理を実行する(ステップ113〜ステップ119)。以下、ステップ113〜119の処理は、特開2001−332994号公報の図3にて前述したステップ102〜108の処理と同じであるため、説明を省略する。
【0166】
このように、受信時には制御部5のうち受信に必要のない回路を休止するので、受信部4が受信動作中に制御部5から発生するノイズを低減して、受信帯域にノイズが少ない状態とすることができるのに加え、受信信号の強度が十分に強く、ノイズの影響が無視できるときは、制御部5を休止しないので、複雑な制御を必要とせず、また制御部5の処理を高速化することができる。
【0167】
ところで、移動局が現在接続している基地局からの電波が弱くなったことを検出すると、移動局は他の接続先の基地局を探し、より強い信号を送ってくる他の基地局に接続先を切り換える(ハンドオーバ)。このとき、最も強い信号を送ってくる基地局と接続するために、隣接する基地局からの信号の強度を測定する。この信号強度を測定する際に、制御部5の受信電界測定に不要な回路の動作を停止することで、ノイズの少ない環境で正確に信号の電界強度の測定が可能となる。
【0168】
特開2001−332994号公報の図15は、このようなときに基地局が電界測定時に制御部5の一部の動作を停止する手順を示すフローチャートである。
【0169】
制御部5は、ハンドオーバ時の基地局の電界強度の測定の際、その一部の回路の休止処理をする前に、データ転送途中で突然、その回路が休止して、データの誤りが生じないように、休止する回路へのデータの入出力(アクセス)を禁止してから(ステップ132)、スイッチ21を開いて、予め定められた回路への電源の供給を遮断する(ステップ133)。これにより、前述した第1の実施の形態においては、データ変換部14、LCDドライバ17及び入出力制御部18への電源供給が遮断され、これら各部の動作が休止する。
【0170】
その後、自機の受信タイミングで受信部4に電源を供給し(ステップ134)、受信部4を動作させることにより、所定のタイミングで隣接基地局の受信電界強度を測定する(ステップ135)。このように受信電界の強度を測定したら、受信部4の電源を遮断し、受信部4は動作を休止する(ステップ136)。その後、制御部5はスイッチ21に回路を閉じるように指示し、ステップ133で休止した制御部5の一部の回路への電源供給を再開し、その回路の動作を再開し(ステップ137)、動作を再開した回路へのアクセスの禁止を解除する(ステップ138)。
【0171】
これらの動作は、隣接基地局の電界測定のタイミングのたびに、制御部5で繰り返し行われる。
【0172】
このように、ハンドオーバ時の基地局の電界強度の測定の際に、制御部5のうち電界強度測定に必要のない回路を休止し、送信時及び待機時にこれらの回路を動作させて携帯電話機の制御を行うので、電界強度測定時に制御部5から発生するノイズを抑え、受信帯域にノイズが少ない状態とすることができる。
【0173】
従って、電界強度測定時に受信部4の動作中に、正確に電界強度測定ができ、的確に条件のよい基地局にハンドオーバすることができる。
【0174】
また、従来技術として、特開2002−290297号公報がある(特許文献7参照。)。
【0175】
これは、従来のような最も代表的なアンテナ2本切り換え方法によるダイバシチ方式では、アンテナ切り換え回路の挿入損失による受信感度の低下や電界強度の強い方のアンテナが選択切り換えられる手段を制御するためのアルゴリズムの複雑さ等があり、また判定損失だった場合通話が完全にとぎれてしまうなどの不都合が発生することを防ぐことが不可能であり、装置全体のコストや形状などが大きくなるなどといった要因になるので、可搬可能な携帯電話機にはダイバシチ回路を容易に用いることが敬遠されてきた。
【0176】
携帯電話端末機に装備する第一アンテナと送受信機回路の間に方向性結合器を介し、また第二アンテナは前記第一アンテナの指向性の不利な方向に配備され、前記方向性結合器の分岐側に低雑音増幅器を介し接続される構成にし、両者アンテナからの同時受信方式にした。
【0177】
本携帯電話機のアンテナダイバシチ回路は、可搬性を有し使用場所を固定せずに使用可能な携帯電話機のアンテナダイバシチ回路に関するものである。
【0178】
近年、移動体電話機は、その便利性、経済性での向上とともに、広く利用されるようになってきた。
【0179】
従来の携帯電話機では、移動中のレーリ分布フェージングやマルチパスなどによる受信電波の変動とともに発生する通話品質劣化の改善のために、現在までに多種多様のダイバシチ方式が考えられ、目的に応じて使いわけられており、中でも簡単な構成で簡易的に実現できることなどによりよく用いられている、アンテナ2本切り換え方式のダイバシチであり、その構成と方式はアンテナ切り換え回路により受信した電界強度の強い方のアンテナへ常に選択切り換を行う手段と構成を有し、アンテナダイバシチの目的を達成している。
【0180】
解決しようとする課題として、しかしながら、上記した従来のアンテナ2本切り換え方法によるダイバシチ方式では、アンテナ切り換え回路の挿入損失による受信感度の低下や電界強度の強い方のアンテナが選択切り換えられる手段を制御するためのアルゴリズムの複雑さ等があり、また致命的といえる判定時の時間的ずれによる感度劣化による損失(以下、判定損失と称する)つまり、前記両者アンテナの一方の電界強度が低下してきて所定の電界強度を下回る状態の時もう一方のアンテナに切り換えたとき、更に電界強度が下回る状態だった場合通話が完全にとぎれてしまうなどの不都合が発生することを防ぐことが不可能だった。
【0181】
このような事態を解決するために、更に多様な方法が解決案として考案されているがその大半の方式として受信機回路を複数用い各々の受信回路にアンテナを接続し同時に受信し各々の受信した信号の結果を蓄積し判定する手段により、最も安定した系の受信信号を選択し良好な受信状態を確保するようにしている。したがって上記の様な理由から結果的に装置全体のコストや形状などが大きくなるなどといった要因になるので、可搬可能な携帯電話機にはダイバシチを容易に用いることが敬遠されてきた。
【0182】
本携帯電話機のアンテナダイバシチ回路の目的は、前記アンテナ切り換え回路の挿入損失や判定損失や受信機回路を複数用いないでダイバシチを実現することが可能な、携帯電話機を提供することを目的としている。
【0183】
課題を解決するための手段として、前記目的を達成するために本携帯電話機のアンテナダイバシチ回路は、携帯電話端末機に装備する第一アンテナと送受信機回路の間に方向性結合器を介し、また第二アンテナは前記第一アンテナの指向性の不利な方向に配備され、前記方向性結合器の分岐側に低雑音増幅器を介し接続される構成にしたので、第一アンテナから受信した信号をそのまま送受信機回路にて受信することができ、さらに第二アンテナと供に低雑音増幅器により同時に受信しているので第一アンテナで受信できない方向の到来電波も第二アンテナで捕らえることができ、かつ、第一アンテナから受信した信号は方向性結合器で低損失のままで受信できるとともに、第一アンテナ、第二アンテナともに同時受信することができるので従来のようなアンテナ切り換え方式に見られるような判定損失が皆無となり、従来の携帯電話機に方向性結合器と低雑音増幅器を付加するだけの簡単な構成で、上記課題を解決ができるようにしたダイバシチ回路を構成する携帯電話機を提供することができるようになった。
【0184】
効果として、本携帯電話機のアンテナダイバシチ回路は上記実施の形態の説明より明らかなように、方向性結合器を用い第二アンテナを結合できる構成とし、第一アンテナと第二アンテナを各々の受信電界強度に応じて切り換えるのではなく、それぞれ相反する指向性に配置されているアンテナから同時に受信した受信電波を有効に合成し受信できるので、携帯電話機の位置と方向が該送信基地局などから到来する電波の方向に対して変化した場合でも、第一アンテナと第二アンテナでアンテナダイバシチ動作を構成することになるので、常に通話品質のよい快適な通話を確保できる。
【0185】
しかも実施の形態2のような第一アンテナで受信している電界強度を判定することで、低雑音増幅回路の不要な電源消費がなくなるように制御することが可能で、従来のアンテナ切り換え回路の電源消費に相当分が軽減でき、しかも強電界受信時に発生する低雑音増幅器の相互変調歪発生による第一アンテナでの受信妨害といった副作用が皆無にとなる特徴を有するといった利点をも有している。
【0186】
また、従来技術として、特開2002−290522号公報がある(特許文献8参照。)。
【0187】
これは、装置のケーシング等に電磁シールドを行わなくとも、効果的にノイズを抑制可能にし、生産効率の向上及びコストの削減を図る。
【0188】
液晶表示素子20及びこの液晶表示素子20を駆動する駆動部21を有する液晶表示部2と、通信用のアンテナ5とをケーシング本体10に備えた携帯端末装置であって、液晶表示素子20と駆動部21との間に、ケーシング本体10の上面側からの電磁波の漏れを防止するための電磁シールド手段として金属シート25を配設した。
【0189】
本携帯端末装置は、液晶表示素子を有する携帯電話機などの携帯端末装置に関し、特に液晶表示部からのノイズの発生を抑えるための携帯端末装置のノイズ抑制機構に関するものである。
【0190】
近年、携帯電話機や小型無線機等の携帯端末装置には、操作方法や各種情報を表示するための手段として、液晶表示素子(以下、LCDとよぶ)を備えたものが多数開発され、広く使用されている。また、最近は、ユーザの要望に応えるべく、LCDのカラー画面化や大型化も図られている。
【0191】
このような従来のLCDを備えた携帯端末装置の構成例について、以下に説明する。特開2002−290522号公報の図7は従来例の携帯電話機の内部構成を示す分解斜視図、特開2002−290522号公報の図8はLCD表示部の構造を示す断面図である。携帯電話機1はLCD20を備えたLCD表示部2が設けられ、ケーシング10内部に収められている。LCD表示部2には、LCD20と、このLCD20に一体的に接続して設けたフレキシブルなTAB(Tape Automated Bonding)21と、LCD20を駆動するためこのTAB21に実装されたドライバIC22と、このドライバIC22駆動用のLCD駆動回路を実装した回路基板23(以下、LCD基板とよぶ)とを備えている。また、LCD20やLCD基板23は、メインのプリント基板31(以下、メイン基板とよぶ)上に取り付けたハウジング4によって一体的に固定・保持されている。
【0192】
解決しようとする課題として、ところで、ドライバIC22やメイン基板31からは、作動中に電磁波が発生し、この電磁波がケーシング10から漏れ出してアンテナ5側へ入り込み、受信信号と干渉するため受信性能が低下する、といった問題点が生じている。そこで、例えばこのハウジング4の直下に位置するメイン基板31の下にシールドケース24を取り付けるような電磁シールド対策も行われている。
【0193】
しかしながら、携帯電話機などでは、通常、ハウジング4が電磁シールド効果の高い材料で形成されていない。従って、例えば特開2002−290522号公報の図8に示すように、ドライバIC22から輻射される電磁波は、シールドケース24とは反対面側に位置するハウジング4及びLCD20などを通り、上面側のケーシング10Aから外部へ漏れ出してアンテナ5へ入り込み、受信信号と干渉する、といった問題点も発生している。
【0194】
そこで、例えばハウジング4や上側のケーシング10Aの内壁面にアルミニュウム蒸着を行うといった対策も検討されているが、LCD基板23やメイン基板31のグランド部と干渉してしまうおそれがあるので、例えば、マスキングを行い部分的にアルミニュウム蒸着を行う、といった対策等が施されている。
【0195】
しかしながら、このような対策では、電磁シールドできる範囲が狭いため、十分な効果が得られないばかりか、マスキングを行うと生産効率の低下をもたらし、コストの増大にもつながっている。
【0196】
本携帯端末装置は、上記事情に鑑みてなされたもので、装置のケーシング等に金属蒸着等による電磁シールドを行わなくとも、効果的なノイズの抑制を図ることができ、生産効率の向上及びコストの削減を図ることができる携帯端末装置を提供することを目的とする。
【0197】
課題を解決するための手段として、本携帯端末装置は、第1に、液晶表示素子とこの液晶表示素子を駆動する駆動回路とを有する液晶表示部を備えた携帯端末装置であって、前記液晶表示素子の直下若しくはその近傍に、当該装置のケーシング本体からの電磁波の漏れを防止する電磁シールド手段を配設したことを特徴とする。
【0198】
本携帯端末装置は、第2に、液晶表示素子とこの液晶表示素子を駆動する駆動回路とを有する液晶表示部を備えた携帯端末装置であって、前記液晶表示素子の直下若しくはその近傍であって前記駆動回路の上部に、当該装置のケーシング本体の液晶表示面側からの電磁波の漏れを防止する電磁シールド手段として金属シートを配設したことを特徴とする。
【0199】
また、第3に、前記駆動回路は、前記液晶表示素子と略平行に配置されてフレキシブル基板を介して接続される回路基板に実装され、この回路基板の上部の前記液晶表示素子との間に前記電磁シールド手段を配設したことを特徴とする。
【0200】
本携帯端末装置は、第4に、液晶表示素子とこの液晶表示素子を駆動する駆動回路とを有する液晶表示部を備えた携帯端末装置であって、前記液晶表示素子及び駆動回路はハウジング内に一体的に固定・保持され、前記ハウジング内の液晶表示素子の直下若しくはその近傍に、当該装置のケーシング本体の液晶表示面側からの電磁波の漏れを防止する電磁シールド手段として金属シートを配設したことを特徴とする。
【0201】
また、第5に、前記金属シートを前記ハウジング内に挟んで設けたことを特徴とする。第6に、前記液晶表示素子及び駆動回路を備えたハウジングに対して、当該装置のケーシング本体において液晶表示面とは反対側の位置に無線通信用のアンテナを配設したことを特徴とする。
【0202】
また、第7に、前記液晶表示部に液晶表示素子の照明装置の照明効率を高める反射シート又は拡散シートを備え、この反射シート又は拡散シートと前記電磁シールド手段として設ける金属シートとを略同形状に形成したことを特徴とする。
【0203】
また、第8に、前記電磁シールド手段として設ける金属シートは、フィルムシート上に金属膜を蒸着したもので構成されることを特徴とする。この金属シートの金属蒸着膜は、アルミニュウムなどで形成される。
【0204】
また、第9に、前記液晶表示部の駆動部と当該装置のケーシング本体との間に、前記液晶表示素子とは反対側からの電磁波の漏れを防止する第2の電磁シールド手段を設けたことを特徴とする。
【0205】
本携帯端末装置では、液晶表示素子の直下若しくはその近傍に設けた電磁シールド手段によって、携帯端末装置のケーシング本体における液晶表示部からの電磁波の漏れ、特に液晶表示面側からの電磁波の漏れが効果的に防止される。これにより、シールド効果の少ない液晶表示部を通してアンテナへ不要な電磁波が輻射することが防止され、ノイズ成分が低減されて受信性能の劣化が抑制される。
【0206】
効果として、以上説明したように本携帯端末装置によれば、装置のケーシング等に金属蒸着等による電磁シールドを行わなくとも、効果的なノイズの抑制を図ることができ、生産効率の向上及びコストの削減を図ることが可能となる効果が得られる。
【0207】
【特許文献1】
特開平7−31638号公報(段落[0001]〜[0014]、および[0030])
【特許文献2】
特開平9−307493号公報(段落[0001]〜[0014]、[0026],および[0027])
【特許文献3】
特開平11−27160号公報(段落[0001]〜[0008]、および[0025])
【特許文献4】
特開2001−24538号公報(段落[0001]〜[0018]、および[0035])
【特許文献5】
特開2001−298379号公報(段落[0001]〜[0006],および[0024])
【特許文献6】
特開2001−332994号公報(段落[0001]〜[0030]、[0054]〜[0056]、および[0064]〜[0102])
【特許文献7】
特開2002−290297号公報(段落[0001]〜[0007]、および[0018])
【特許文献8】
特開2002−290522号公報(段落[0001]〜[0017],および[0044])
【0208】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のノイズによる受信感度劣化を防止方法は、
第1の問題点は、動作している制御部のノイズからの影響には対応できない。
【0209】
その理由は、受信状態以外は制御部を休止させる方法では完全に制御部を休止させているわけではないからである。
【0210】
第2の問題点は、クロックの高調波と重なるチャンネルのみのノイズの対応となる。
【0211】
その理由は、広帯域な制御部ノイズには、対応できないためであるからである。
【0212】
本発明の目的は、無線携帯端末を使用中にどのような制御部動作をしていても安定した受信感度が得られるノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末と無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法およびプログラムを提供することにある。
【0213】
【課題を解決するための手段】
本発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末と無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法およびプログラムは、
第1の発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末は、無線携帯端末で、無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、を備え、ノイズアンテナで受信したノイズ信号と、TRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号との差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する。
【0214】
また、第2の発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末は、無線携帯端末で、無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、を備え、ノイズアンテナを無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして実装し、ノイズアンテナで受信したノイズ信号と、TRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号との差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する。
【0215】
また、第3の発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末は、無線携帯端末で、無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、を備え、ノイズアンテナで受信したノイズ信号と、TRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号と、をオペアンプにより、それぞれオペアンプの非反転入力端子と反転入力端子に入力し、差動増幅し、差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する。
【0216】
また、第4の発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末は、無線携帯端末で、無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、を備え、ノイズアンテナを無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして実装し、ノイズアンテナで受信したノイズ信号と、TRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号と、をオペアンプにより、それぞれオペアンプの非反転入力端子と反転入力端子に入力し、差動増幅し、差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する。
【0217】
また、第5の発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末は、無線携帯端末で、無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、ノイズアンテナとTRXアンテナから希望波を抽出するオペアンプを有するアンテナ切替回路と受信した信号を復調する受信部と送信する信号を変調して出力を行う送信部から構成された無線部と、無線部の受信部で復調したデータを複合し無線部の送信部で送信する信号を変調して出力を行い無線部を制御しアプリケーションを制御する制御部と、を備え、アンテナ切替回路は、制御部より制御され、装置の状態により、アンテナ切り替えを行い、送信状態では、送信部とTRXアンテナを接続し、受信状態では、受信する電界レベルにより切り替えられ、ノイズの影響が有る、低い受信電界レベルでは、ノイズアンテナとTRXアンテナをオペアンプを介し、受信部に接続することで、ノイズ成分を除去して、安定した受信感度が得られるようにし、また、ノイズの影響が無い、高い受信電界レベルでは、TRXアンテナで受信した信号を直接受信部に接続するようにし、TRXアンテナから受信部への接続のパスは、2種類のパスがあり受信切替スイッチで切り替えられ、受信切替スイッチは、受信する電界レベルにより切り替えられ、ノイズの影響が無い、高い受信電界レベルでは、第1のパスを経て、TRXアンテナは、送受信切替スイッチのあと、直接受信切替スイッチを経て受信部へ接続し、ノイズの影響が有る、低い受信電界レベルでは、第2のパスを経て、TRXアンテナは、送受信切替スイッチのあと、オペアンプを通過し、受信切替スイッチを経て受信部へ接続し、ノイズの影響の有る無しを判断する受信電界レベルの判定を、無線携帯端末で通信待ちの待機状態で、TRXアンテナを、第1のパスのような高い受信電界レベルでの受信接続状態と同じ接続状態で、TRXアンテナを、送受信切替スイッチのあと、直接受信切替スイッチを経て受信部へ接続し、受信部から制御部へ受信波を渡すことにより、制御部は、ノイズの影響の有る無しを判断する予め任意の値を基準値として閾値を設定しておき、受信中の電界レベルと閾値を制御部にて比較して受信切替スイッチを切替制御し、受信電界レベルが閾値を上回った高い受信電界レベルでは、ノイズの影響が少ないため、受信波は直接受信部へ送るように受信切替スイッチを切替制御し、受信電界レベルが閾値を下回った低い受信電界レベルでは、ノイズの影響が大きいため、無線携帯端末内で発生するノイズを除去し受信波のみを受信部へ送るようにするため、TRXアンテナは、送受信切替スイッチのあと、オペアンプの反転入力端子側に接続されオペアンプを通過し、受信切替スイッチ切り替えられてTRXアンテナを受信部へ接続し、ノイズアンテナから受信されたノイズ信号は、TRXアンテナで重畳されたノイズのレベルとノイズアンテナで受信したノイズのレベルを同レベルに設定するAGCアンプを経てオペアンプの非反転入力端子側に入力され、前記オペアンプの反転入力端子側に接続されたTRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号と、をオペアンプにより、差動増幅し、差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する。
【0218】
また、第6の発明の無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法は、無線携帯端末で、無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、を備えた無線携帯端末における無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化を防止する方法であって、ノイズアンテナで受信したノイズ信号と、TRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号との差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する。
【0219】
また、第7の発明の無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法は、無線携帯端末で、無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、を備えた無線携帯端末における無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化を防止する方法であって、ノイズアンテナを無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして実装し、ノイズアンテナで受信したノイズ信号と、TRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号との差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する。
【0220】
また、第8の発明の無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法は、無線携帯端末で、無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、を備えた無線携帯端末における無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化を防止する方法であって、ノイズアンテナで受信したノイズ信号と、TRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号と、をオペアンプにより、それぞれオペアンプの非反転入力端子と反転入力端子に入力し、差動増幅し、差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する。
【0221】
また、第9の発明の無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法は、無線携帯端末で、無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、を備えた無線携帯端末における無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化を防止する方法であって、ノイズアンテナを無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして実装し、ノイズアンテナで受信したノイズ信号と、TRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号と、をオペアンプにより、それぞれオペアンプの非反転入力端子と反転入力端子に入力し、差動増幅し、差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する。
【0222】
また、第10の発明の無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法は、無線携帯端末で、無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、ノイズアンテナとTRXアンテナから希望波を抽出するオペアンプを有するアンテナ切替回路と受信した信号を復調する受信部と送信する信号を変調して出力を行う送信部から構成された無線部と、無線部の受信部で復調したデータを複合し無線部の送信部で送信する信号を変調して出力を行い無線部を制御しアプリケーションを制御する制御部と、を備えた無線携帯端末における無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化を防止する方法であって、アンテナ切替回路は、制御部より制御され、装置の状態により、アンテナ切り替えを行い、送信状態では、送信部とTRXアンテナを接続し、受信状態では、受信する電界レベルにより切り替えられ、ノイズの影響が有る、低い受信電界レベルでは、ノイズアンテナとTRXアンテナをオペアンプを介し、受信部に接続することで、ノイズ成分を除去して、安定した受信感度が得られるようにし、また、ノイズの影響が無い、高い受信電界レベルでは、TRXアンテナで受信した信号を直接受信部に接続するようにし、TRXアンテナから受信部への接続のパスは、2種類のパスがあり受信切替スイッチで切り替えられ、受信切替スイッチは、受信する電界レベルにより切り替えられ、ノイズの影響が無い、高い受信電界レベルでは、第1のパスを経て、TRXアンテナは、送受信切替スイッチのあと、直接受信切替スイッチを経て受信部へ接続し、ノイズの影響が有る、低い受信電界レベルでは、第2のパスを経て、TRXアンテナは、送受信切替スイッチのあと、オペアンプを通過し、受信切替スイッチを経て受信部へ接続し、ノイズの影響の有る無しを判断する受信電界レベルの判定を、無線携帯端末で通信待ちの待機状態で、TRXアンテナを、第1のパスのような高い受信電界レベルでの受信接続状態と同じ接続状態で、TRXアンテナを、送受信切替スイッチのあと、直接受信切替スイッチを経て受信部へ接続し、受信部から制御部へ受信波を渡すことにより、制御部は、ノイズの影響の有る無しを判断する予め任意の値を基準値として閾値を設定しておき、受信中の電界レベルと閾値を制御部にて比較して受信切替スイッチを切替制御し、受信電界レベルが閾値を上回った高い受信電界レベルでは、ノイズの影響が少ないため、受信波は直接受信部へ送るように受信切替スイッチを切替制御し、受信電界レベルが閾値を下回った低い受信電界レベルでは、ノイズの影響が大きいため、無線携帯端末内で発生するノイズを除去し受信波のみを受信部へ送るようにするため、TRXアンテナは、送受信切替スイッチのあと、オペアンプの反転入力端子側に接続されオペアンプを通過し、受信切替スイッチ切り替えられてTRXアンテナを受信部へ接続し、ノイズアンテナから受信されたノイズ信号は、TRXアンテナで重畳されたノイズのレベルとノイズアンテナで受信したノイズのレベルを同レベルに設定するAGCアンプを経てオペアンプの非反転入力端子側に入力され、前記オペアンプの反転入力端子側に接続されたTRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号と、をオペアンプにより、差動増幅し、差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する。
【0223】
また、第11の発明のプログラムは、無線携帯端末で、無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、ノイズアンテナとTRXアンテナから希望波を抽出するオペアンプを有するアンテナ切替回路と受信した信号を復調する受信部と送信する信号を変調して出力を行う送信部から構成された無線部と、無線部の受信部で復調したデータを複合し無線部の送信部で送信する信号を変調して出力を行い無線部を制御しアプリケーションを制御する制御部と、を備え無線携帯端末における無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止処理において、アンテナ切替回路は、制御部より制御され、装置の状態により、アンテナ切り替えを行い、送信状態では、送信部とTRXアンテナを接続し、受信状態では、受信する電界レベルにより切り替えられ、ノイズの影響が有る、低い受信電界レベルでは、ノイズアンテナとTRXアンテナをオペアンプを介し、受信部に接続することで、ノイズ成分を除去して、安定した受信感度が得られるようにし、また、ノイズの影響が無い、高い受信電界レベルでは、TRXアンテナで受信した信号を直接受信部に接続するようにし、TRXアンテナから受信部への接続のパスは、2種類のパスがあり受信切替スイッチで切り替えられ、受信切替スイッチは、受信する電界レベルにより切り替えられ、ノイズの影響が無い、高い受信電界レベルでは、第1のパスを経て、TRXアンテナは、送受信切替スイッチのあと、直接受信切替スイッチを経て受信部へ接続し、ノイズの影響が有る、低い受信電界レベルでは、第2のパスを経て、TRXアンテナは、送受信切替スイッチのあと、オペアンプを通過し、受信切替スイッチを経て受信部へ接続し、ノイズの影響の有る無しを判断する受信電界レベルの判定を、無線携帯端末で通信待ちの待機状態で、TRXアンテナを、第1のパスのような高い受信電界レベルでの受信接続状態と同じ接続状態で、TRXアンテナを、送受信切替スイッチのあと、直接受信切替スイッチを経て受信部へ接続し、受信部から制御部へ受信波を渡すことにより、制御部は、ノイズの影響の有る無しを判断する予め任意の値を基準値として閾値を設定しておき、受信中の電界レベルと閾値を制御部にて比較して受信切替スイッチを切替制御し、受信電界レベルが閾値を上回った高い受信電界レベルでは、ノイズの影響が少ないため、受信波は直接受信部へ送るように受信切替スイッチを切替制御し、受信電界レベルが閾値を下回った低い受信電界レベルでは、ノイズの影響が大きいため、無線携帯端末内で発生するノイズを除去し受信波のみを受信部へ送るようにするため、TRXアンテナは、送受信切替スイッチのあと、オペアンプの反転入力端子側に接続されオペアンプを通過し、受信切替スイッチ切り替えられてTRXアンテナを受信部へ接続し、ノイズアンテナから受信されたノイズ信号は、TRXアンテナで重畳されたノイズのレベルとノイズアンテナで受信したノイズのレベルを同レベルに設定するAGCアンプを経てオペアンプの非反転入力端子側に入力され、前記オペアンプの反転入力端子側に接続されたTRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号と、をオペアンプにより、差動増幅し、差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する処理をコンピュータに実行させる。
【0224】
また、第12の発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末は、無線携帯端末で、無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、通信用の希望波の送信と受信を切り替えるアンテナ切替回路と受信した信号を復調する受信部と送信する信号を変調して出力を行う送信部から構成された無線部と、無線部の受信部で復調したデータを複合し無線部の送信部で送信する信号を変調して出力を行い無線部を制御しアプリケーションを制御する制御部と、を備え、アンテナ切替回路は、制御部より制御され、装置の状態により、アンテナ切り替えを行い、送信状態では、送信部とTRXアンテナを接続し、受信状態では、受信部とTRXアンテナを接続し、TRXアンテナで受信されたノイズが重畳した希望波信号を受信部に入力し、ノイズアンテナから受信されたノイズ信号は、TRXアンテナで重畳されたノイズのレベルとノイズアンテナで受信したノイズのレベルを同レベルに設定するAGCアンプを経て受信部に入力し、前記2つの入力信号を受信部にバランス入力し、受信部で差動増幅し、差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する。
【0225】
また、第13の発明の無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法は、無線携帯端末で、無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、通信用の希望波の送信と受信を切り替えるアンテナ切替回路と受信した信号を復調する受信部と送信する信号を変調して出力を行う送信部から構成された無線部と、無線部の受信部で復調したデータを複合し無線部の送信部で送信する信号を変調して出力を行い無線部を制御しアプリケーションを制御する制御部と、を備えた無線携帯端末における無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化を防止する方法であって、アンテナ切替回路は、制御部より制御され、装置の状態により、アンテナ切り替えを行い、送信状態では、送信部とTRXアンテナを接続し、受信状態では、受信部とTRXアンテナを接続し、TRXアンテナで受信されたノイズが重畳した希望波信号を受信部に入力し、ノイズアンテナから受信されたノイズ信号は、TRXアンテナで重畳されたノイズのレベルとノイズアンテナで受信したノイズのレベルを同レベルに設定するAGCアンプを経て受信部に入力し、前記2つの入力信号を受信部にバランス入力し、受信部で差動増幅し、差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する。
【0226】
また、第14の発明のプログラムは、無線携帯端末で、無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、通信用の希望波の送信と受信を切り替えるアンテナ切替回路と受信した信号を復調する受信部と送信する信号を変調して出力を行う送信部から構成された無線部と、無線部の受信部で復調したデータを複合し無線部の送信部で送信する信号を変調して出力を行い無線部を制御しアプリケーションを制御する制御部と、を備えた無線携帯端末における無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化を防止処理において、アンテナ切替回路は、制御部より制御され、装置の状態により、アンテナ切り替えを行い、送信状態では、送信部とTRXアンテナを接続し、受信状態では、受信部とTRXアンテナを接続し、TRXアンテナで受信されたノイズが重畳した希望波信号を受信部に入力し、ノイズアンテナから受信されたノイズ信号は、TRXアンテナで重畳されたノイズのレベルとノイズアンテナで受信したノイズのレベルを同レベルに設定するAGCアンプを経て受信部に入力し、前記2つの入力信号を受信部にバランス入力し、受信部で差動増幅し、差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する処理をコンピュータに実行させる。
【0227】
【発明の実施の形態】
本発明は、無線携帯端末で、無線携帯端末内の制御部や、カメラなどのアプリケーション、クロックの高調波などから生じるノイズが発生しても安定した受信感度が得られる無線携帯端末を提供するものである。
【0228】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0229】
図1は本発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末と無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法およびプログラムの一実施の形態を示すブロック図である。
【0230】
図1を参照すると、ノイズアンテナ1は、受信専用のアンテナであり、無線携帯端末100内の制御部7や、カメラおよびLCDなどで構成されるアプリケーション12、クロック11の高調波などから生じるノイズを受信するものである。
【0231】
ノイズアンテナ1は、送信には使用しないため大電力を入力する事が無く、小型化が容易であり、ノイズアンテナ1自体は送信波を放射しないため、SAR(Specific Absorption Rate:比吸収率)を考慮せず、任意の位置に実装可能である。
【0232】
TRXアンテナ2は、送受両用のアンテナであり、通常、メイン機能として無線携帯端末100が発信、着信、通話、およびメール等で使用する通信用の信号波(希望波)の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末100内から生じるノイズも受信するものである。
【0233】
制御部7は、バスライン(図示せず)、クロック11、DSP(Digital Signal Processor)10等がありノイズを放射するノイズ源がある。これらノイズ源の受信帯域成分をTRXアンテナ2で受信してしまい感度抑圧を起こすのだが、ノイズの発生源に近接した位置にノイズアンテナ1を希望波を遮蔽するようにシールド板14で覆うようにして実装することによりノイズアンテナ1でノイズのみを受信した信号と、TRXアンテナ2で受信した、ノイズが重畳した希望波との差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分のみ抽出して安定した受信感度を供給することが可能である。
【0234】
無線部3は、ノイズアンテナ1とTRXアンテナ2から、希望波を抽出する差動増幅器であるオペアンプ42を有するアンテナ切替回路4と、受信した信号を復調する受信部5と、送信する信号を変調して出力を行う送信部6から構成されている。
【0235】
制御部7は、前記無線部3の受信部5で復調したデータを複合し、前記無線部3の送信部6で送信する信号を変調して出力を行い、無線部3を制御するベースバンドIC8とベースバンドIC8を制御するDSP10と各設定が記憶されたメモリ9と無線携帯端末100の基準クロックとなるクロック11より構成されている。
【0236】
また、制御部7は、アプリケーション12を制御して、LCD,カメラなどを動作させている。
【0237】
アンテナ切替回路4は、制御部7より制御され、装置の状態により、アンテナ切り替えを行う。
【0238】
送信状態では、送信部6とTRXアンテナ2を接続させる。
【0239】
受信状態では、受信する電界レベルにより切り替えられ、ノイズの影響が出る、低い受信電界レベルでは、ノイズアンテナ1のノイズ信号とTRXアンテナ2のノイズが重畳された希望波信号をオペアンプ42を介して、受信部5に接続することで、ノイズ成分を除去して、安定した受信感度が得られるようにしている。
【0240】
また、ノイズの影響が見えない程度に、高い受信電界レベルでは、TRXアンテナ2で受信した信号を直接受信部5に接続するようにしている。
【0241】
次に、本発明の実施の形態の動作について、図2を参照して詳細に説明する。
【0242】
図2は本発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末と無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法およびプログラムの無線部の構成を示すブロック図である。
【0243】
図2に示すように、アンテナ切替回路4の構成を詳しく説明する。図2のアンテナ切替回路4には、送受信切替スイッチ41があり、受信時は送受信切替スイッチ41の端子Cと端子Rを接続することによりTRXアンテナ2を受信部5に、また、送信時は送受信切替スイッチ41の端子Cと端子Tを接続することによりTRXアンテナ2を送信部6につなぎかえるように制御される。
【0244】
TRXアンテナ2から受信部5への接続のパスは、2種類あり受信切替スイッチ43で切り替えられる。受信切替スイッチ43は、受信する電界レベルにより切り替えられ、ノイズの影響が見えない程度に、高い受信電界レベルでは、図2に示すパス1のように、TRXアンテナ2は、送受信切替スイッチ41のあと、送受信切替スイッチ41の端子Cと端子Rを経て受信切替スイッチ43の端子RHと端子RCに切り替えられて受信部5へ接続する。
【0245】
ノイズの影響が出る、低い受信電界レベルでは、図2に示すパス2のように、TRXアンテナ2は、送受信切替スイッチ41のあと、送受信切替スイッチ41の端子Cと端子Rを経てオペアンプ42を通過し、受信切替スイッチ43の端子RLと端子RCに切り替えられてTRXアンテナ2を受信部5へ接続する。
【0246】
ここで、ノイズの影響の有る無しを判断する受信電界レベルの判定は、無線携帯端末100で通信待ちの待機状態で、TRXアンテナ2を、図2に示すパス1のような高い受信電界レベルでの受信接続状態と同じ接続状態で、TRXアンテナ2を、送受信切替スイッチ41のあと、送受信切替スイッチ41の端子Cと端子Rを経て受信切替スイッチ43の端子RHと端子RCに切り替えられて受信部5へ接続し、受信部5から制御部7へ受信波を渡すことにより、制御部7は、ノイズの影響の有る無しを判断する予め任意の値を基準値として閾値を設定しておき、受信中の電界レベルと閾値を制御部7にて比較して受信切替スイッチ43を切替制御する。
【0247】
受信電界レベルが閾値を上回った高い受信電界レベルでは、ノイズの影響が少ないため、受信波は直接受信部5へ送ってもよいため、図2に示すパス1のように、TRXアンテナ2は、送受信切替スイッチ41のあと、送受信切替スイッチ41の端子Cと端子Rを経て受信切替スイッチ43の端子RHと端子RCに切り替えられて受信部5へ接続するように受信切替スイッチ43を切替制御する。
【0248】
また、受信電界レベルが閾値を下回った低い受信電界レベルでは、ノイズの影響が大きいため、無線携帯端末100内で発生するノイズを除去し受信波のみを受信部5へ送るようにするため、TRXアンテナ2は、送受信切替スイッチ41のあと、送受信切替スイッチ41の端子Cと端子Rを経てオペアンプ42のマイナス(負)入力端子側(反転入力端子側)に接続されオペアンプ42を通過し、受信切替スイッチ43の端子RLと端子RCに切り替えられてTRXアンテナ2を受信部5へ接続する。また、オペアンプ42のプラス(正)入力端子側(非反転入力端子側)にはAGCアンプ40(AGC:Auto Gain Control)を経てノイズアンテナ1が接続されている。
【0249】
このように、TRXアンテナ2とノイズアンテナ1をそれぞれオペアンプ42のマイナス(負)入力端子側(反転入力端子側)とプラス(正)入力端子側(非反転入力端子側)に接続することで、オペアンプ42ではTRXアンテナ2からのノイズが重畳された希望波とノイズアンテナ1からのノイズ成分の差分が出力されるため、受信部5には、装置から発生するノイズは相殺されノイズの影響はうけなくなる。
【0250】
ノイズアンテナ1が接続された、AGCアンプ40は、TRXアンテナ2で重畳したノイズのレベルと、ノイズアンテナ1で受信したノイズレベルを同レベルとするためのアンプであり、無線携帯端末100の製造時または製品出荷時に予めAGCアンプ40の増幅率は、TRXアンテナ2に重畳されたノイズのレベルと、ノイズアンテナ1で受信したノイズレベルが、オペアンプ42の出力側で相殺され零となるように調整される。
【0251】
オペアンプ42ではTRXアンテナ2からのノイズが重畳された希望波成分とノイズアンテナ1からのノイズ成分とが差動増幅され、差分が出力されるため、受信部5には、無線携帯端末100から発生するノイズは除去されノイズの影響はうけなくなり希望波のみが出力されるようになる。
【0252】
ただ、ノイズアンテナ1は、図3に示すように、ノイズ源15に近接して実装するほどノイズアンテナ1で受信するノイズレベルが高くなり、それにともないオペアンプ42ではTRXアンテナ2から重畳されたノイズレベルを上げるためオペアンプ42のマイナス(負)入力端子側(反転入力端子側)の増幅率をあげノイズを相殺する結果必然的にTRXアンテナ2からの希望波も高く増幅され安定した受信感度が得られるようになる。
【0253】
また、ノイズアンテナ1が無線携帯端末100の外部から来る希望波を受信し、希望波もオペアンプ42で相殺されないようにするため、TRXアンテナ2以外、ノイズアンテナ1を含め、バスライン等の接続パターンがプリント印刷されている基板13およびノイズ源15等の無線携帯端末100を構成している部分を電気的に遮蔽するためシールド板14により覆うようにしている。
【0254】
図3は本発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末と無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法およびプログラムの無線携帯端末の実装を示す実装図である。
【0255】
また、本実施の形態で引用している、ノイズ源15とは、図1中の制御部7とアプリケーション12のブロックであり、ユーザーにより各種アプリケーションを動作させている場合、制御部7のDSP10は、メモリ9とのアクセスも頻繁になるため、DSP10とメモリ9を繋ぐバスからのノイズや、クロック11からの高調波ノイズ、各種アプリケーションからのノイズのことである。
【0256】
次に、本発明の第2の実施の形態について、図4を参照して詳細に説明する。
【0257】
図4は本発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末と無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法およびプログラムの第2の一実施の形態を示すブロック図である。
【0258】
なお、本発明の第2の実施の形態は前記の実施の形態に限定されるものではなく、受信電界レベルによって受信パスを切り替えるのではなく、図4のように、アンテナ切替回路4の受信部5への出力をバランス出力(平衡出力)として、受信部5内で差動増幅を行うことにより無線携帯端末100内で発生するノイズを除去でき、前記の実施の形態のオペアンプ42と受信切替スイッチ43を削除することができ、小型化およびコストダウンにもつながる。
【0259】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末と無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法およびプログラムは、
第1の効果は、受信電界レベルが低くい場合でも、無線携帯端末からのノイズの影響を受けにくくし、制御部からのノイズによる受信感度抑圧を防止する事ができる。
【0260】
その理由は、ノイズアンテナを用いることにより無線携帯端末内部から発生するノイズの影響を受けにくくし安定した受信状態を保つために、TRXアンテナとノイズアンテナをそれぞれオペアンプのマイナス(負)入力端子側(反転入力端子側)とプラス(正)入力端子側(非反転入力端子側)に接続することで、オペアンプではTRXアンテナからのノイズが重畳された希望波とノイズアンテナからのノイズ成分の差分が出力されるため、受信部には、無線携帯端末から発生するノイズは相殺されノイズの影響はうけなくなるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末と無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法およびプログラムの一実施の形態を示すブロック図である。
【図2】本発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末と無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法およびプログラムの無線部の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末と無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法およびプログラムの無線携帯端末の実装を示す実装図である。
【図4】本発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末と無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法およびプログラムの第2の一実施の形態を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 ノイズアンテナ
2 TRXアンテナ
3 無線部
4 アンテナ切替回路
5 受信部
6 送信部
7 制御部
8 ベースバンドIC
9 メモリ
10 DSP
11 クロック
12 アプリケーション
13 基板
14 シールド板
15 ノイズ源
40 AGCアンプ
41 送受信切替スイッチ
42 オペアンプ
43 受信切替スイッチ
100 無線携帯端末
【発明の属する技術分野】
本発明はノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末と無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法およびプログラムに関し、特に無線携帯端末に用いられる無線機において、無線携帯端末内の制御部や、カメラなどのアプリケーション、クロックの高調波などから生じるノイズが発生しても安定した受信感度が得られる構成を提供するノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末と無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法およびプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
無線携帯端末においては、近年高機能化が進んでおり、それを処理するための内部クロックも急速に早くなっている。
【0003】
またカメラ等のアプリケーションの追加でフレキシブル基板などを使用しているため、そのフレキシブル基板のパターンから放射される制御部ノイズなども発生する。
【0004】
無線携帯端末は、これらのノイズによる受信感度抑圧にも耐えうる構成が要求されている。
【0005】
これらの要請にこたえるために、「特開2001−332994号公報(特許文献6参照。)」では、TDMA方式の間欠受信タイミングを利用して、受信状態の間のみ制御部の、ある一部の機能を休止することで、制御部ノイズを減少させ、安定した受信を行う方法が提案されている。
【0006】
また、「特開2001−24538号公報(特許文献4参照。)」では、内部クロックの高調波による特定チャンネルによる感度抑圧を防ぐため、クロックの定倍に当るチャンネルで受信をおこなう場合は、内部クロックの周波数を変更して、感度抑圧をに対応する方法が提案されている。
【0007】
しかしながら、「特開2001−332994号公報(特許文献6参照。)」のような、受信状態以外は制御部を休止させる方法では完全に制御部を休止させているわけではないので、動作している制御部のノイズからの影響には対応できない。
【0008】
また、「特開2001−24538号公報(特許文献4参照。)」の方法では、広帯域な制御部ノイズには、対応できないため、クロックの高調波と重なるチャンネルのみの対応となる。
【0009】
従来の技術として、特開平7−312638号公報がある(特許文献1参照。)。
【0010】
これは、ハンズフリー通話装置において、複数のマイクロフォンを利用して複数人で同時に通話可能とし、かつノイズキャンセルを行う。
【0011】
構成として、複数のマイクロフォンが互いに別体で構成され、かつ互いに隔てて配置される。信号増幅部は、マイクロフォン毎に設けられた増幅用オペアンプと、増幅されたマイクロフォンの出力信号に対して差分増幅を行う差分増幅回路と、で構成される。差分増幅により同時入力されるノイズが相殺されて低減される。
【0012】
携帯無線電話機用のハンズフリー通話装置、特に、複数のマイクロフォンを利用して複数人で同時に通話可能なハンズフリー通話装置に関する。
【0013】
携帯電話機用のハンズフリー通話装置は、両手を使用せずに通話を可能にする便利な装置であり、主として、ハンズフリーアダプタ、マイクロフォン、及びスピーカで構成される。
【0014】
車載用途において、ハンズフリーアダプタは無線電話機に接続され、そのハンズフリーアダプタに接続されたマイクロフォン及びスピーカが車内に固定される。これにより、無線電話機のマイクロフォンに代えてハンズフリー通話装置のマイクロフォンを使用して送話でき、また、無線電話機のスピーカに代えてハンズフリー通話装置のスピーカを使用して相手の話を聞くことができる。すなわち、無線電話機を手にとらなくても通話可能となる。
【0015】
従来のハンズフリー通話装置は、ハンズフリーアダプタ、マイクロフォン、スピーカ、で構成される。そして、ハンズフリーアダプタは、信号増幅部と、制御部と、で構成される。
【0016】
信号増幅部はオペアンプで構成され、入力端子に入力された信号は抵抗を介してオペアンプの反転入力端子に入力され、他方の非反転入力端子には定電圧源が接続されている。
【0017】
受信の場合、無線電話機が受信した信号が受信出力端子から出力され、それが制御部を介してボリューム調整された後、スピーカにに送られて音声に変換される。送信の場合、マイクロフォンからの出力信号は信号増幅部で増幅されて、制御部を介して送信入力端子に供給される。これによって、無線送信が行われる。
【0018】
しかし、上記従来のハンズフリー通話装置では、マイクロフォン及びスピーカを1個ずつしか有しておらず、例えば、車両の中において、二人以上で同時通話を行う場合には、1つのマイクロフォンに向って複数の人が話さなければならなかった。また、各人の位置が例えば前後に離れている場合には、同時通話は困難であった。
【0019】
その一方、マイクロフォンには、音声とともにそのレベルと同程度のノイズ(騒音、雑音、車両ノイズなど)が入力されるため、音声中にノイズが混入し、相手側で聞き取りにくいという問題があった。
【0020】
なお、特開平1−114245号公報には、複数のマイクロフォンを備えたハンズフリー通話装置が開示されているが、ノイズキャンセルについては言及されていない。また、実開平2−21997号公報には、車載用ハンズフリー通話装置が開示されているが、2つのマイクロフォンが共通の筐体内に収納されており、例えば前席と後席でハンズフリー通話を行うことはできない。
【0021】
そこで、このハンズフリー通話装置は、上記従来の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、互いに離れた位置で複数人の同時通話が可能で、かつノイズキャンセルを行うことのできるハンズフリー通話装置を提供することにある。
【0022】
課題を解決するための手段として、上記目的を達成するために、このハンズフリー通話装置は、携帯無線電話機に接続されるハンズフリー通話装置において、互いに別体に構成されかつ互いに隔てて配置される複数のマイクロフォンと、前記各マイクロフォンからの出力信号をそれぞれ増幅する複数の増幅器と、前記各増幅器からの出力信号を入力して差分増幅を行う差分増幅回路と、を備えている。
【0023】
また、このハンズフリー通話装置は、前記各増幅器は、前記マイクロフォンからの出力信号を増幅するオペアンプで構成され、前記差分増幅回路は、前記各増幅器からの出力信号間で差分増幅を行うオペアンプで構成されたことを特徴とする。
【0024】
さらに、このハンズフリー通話装置は、前記各マイクロフォンのオン/オフ動作を切り替えるスイッチ部を備えたことを特徴とする。
【0025】
上記構成によれば、各マイクロフォンは互いに別体で構成されているため互いに離れた位置で同時通話を行うことが可能である。そして、各マイクロフォンの出力信号は、増幅器において増幅された後、差分増幅回路において、それぞれの信号間で差分増幅される。その場合、各マイクロフォンからの出力信号において、音声成分は基本的に一致せず、一方、ノイズ成分は一致する確率が高いので、結果として、差分増幅により音声信号のみを取り出してノイズキャンセルを行うことができる。特に、車両のボディ全体で発生する騒音は同時に複数のマイクロフォンに入るため、差分増幅により相殺されて低減される。
【0026】
各増幅回路は信号増幅を行うオペアンプで構成され、差分増幅回路は、各増幅器からの出力信号間で差分増幅を行うオペアンプで構成される。なお、差分増幅回路は、マイクロフォンの個数nに応じた個数、具体的には例えばn−1個のオペアンプで構成される。例えば、2つのマイクロフォンを使用する場合には1つのオペアンプのそれぞれの入力端子に各出力信号が入力され、3つ又は4つのマイクロフォンを使用する場合には、2つのオペアンプを段階的に(トーナメント式に)接続して、差分増幅回路を構成できる。
【0027】
また、スイッチ部により各マイクロフォンの動作を個別に切り替えれば、不要な音を低減して、明瞭性を高められる。
【0028】
効果として、以上説明したように、このハンズフリー通話装置によれば、互いに離れた位置で複数人の同時通話が可能でかつノイズキャンセルを行うことのできるハンズフリー通話装置を構成できる。また、簡単な構成で差分増幅器を構成できる。また、このハンズフリー通話装置によれば、集音不要なマイクロフォンの動作をオフにできる。
【0029】
また、従来技術として、特開平9−307493号公報がある(特許文献2参照。)。
【0030】
これは、消費電流の増加を最小限に抑えながらパソコンのノイズによる受信感度劣化の改善を行う無線選択呼出し受信機付き携帯情報端末を提供する。
【0031】
パソコン等と接続して使用する無線選択呼出し受信機付き携帯情報端末において、無線選択呼出し受信機がアンテナを有する受信部と、アンテナを有する受信部により構成され、携帯情報端末を使用している時のみ受信部と受信部によりダイバーシティ受信させ、携帯情報端末を使用していない時にはダイバーシティ受信を停止し、受信部あるいは受信部のどちらか一方に受信させる。
【0032】
効果として、パソコン等と接続して携帯情報端末を使用しているときにはダイバーシティ受信させることでパソコン等のノイズによる受信感度の劣化を改善し、また、パソコンと接続していない場合にはダイバーシティ受信させないので、消費電流の増加を抑えることができる。
【0033】
これはは無線選択呼出し受信機付き携帯情報端末装置に関し、特にコンピュータである例えばパーソナルコンピュータ(以下単にパソコンと称する)等に接続して使用する無線選択呼出し受信機付き携帯情報端末装置に関するものである。
【0034】
一般的に、携帯情報端末はボタンあるいはキーが小さく、数も少ないので、操作しにくい。しかし、パソコンと接続できる携帯情報端末はパソコンのキーボードを用いて操作が簡単にできる。また、最近は無線選択呼出受信機の付いた電子手帳等の携帯情報端末も多くなってきている。
【0035】
しかし、例えば、パソコンの拡張スロットに挿入して、パソコン上で携帯情報端末の操作、あるいは住所録の作成,編集等を行うことのできる無線選択呼出受信機付き携帯情報端末においては、接続しているパソコンの発するノイズの影響で受信感度が劣化することが考えられる。
【0036】
携帯情報端末のアンテナをノイズの影響を受けにくい位置に持ってくれば問題は解決するが、パソコンの種類によって拡張スロットの位置すなわちノイズ源に対する携帯情報端末の位置が異なるため、どのパソコンと接続してもノイズの影響を受けにくい位置にアンテナを持ってくることは困難である。
【0037】
また、例えば、フロッピー(登録商標)ディスクドライブの動作等、時間によって携帯情報端末に最も影響を与えるノイズ源が変化する可能性もある。
【0038】
受信感度劣化を改善するためには、例えば、特開昭61−198825号公報等に示される如き技術があり、この技術によれば、2系統の受信部の信号S/Nあるいはレベルを比較し、S/Nの良い方あるいはレベルの大きな方へ切換える、ダイバーシティ方式とすることが提案されている。
【0039】
各受信部1,2のアンテナ11,21で受信された各信号は夫々受信機12,22で増幅され、制御部3に送られる。制御部3においては、各受信信号のS/Nを比較しS/Nの良い方の信号を選択し処理することにより、受信感度を改善できる。制御部3は携帯情報端末本体4に接続されており、携帯情報端末本体4はコネクタ5を介してパソコン6に接続することができる。
【0040】
受信したメッセージ等は、携帯情報端末本体4のコネクタ5にパソコン6が接続されていなければ、携帯情報端末本体4のディスプレイ(図示せず)に表示され、また、コネクタ5にパソコン6が接続されていれば、パソコンのディスプレイに表示させることもできる。
【0041】
特開平9−307493号公報の図4(a)はFSK変調波の信号スペクトラムを示し、fm はマーク周波数,fs はスペース周波数である。fo はfm とfs の中央周波数である。受信波のS/Nが悪化すれば、fm とfs共通の雑音領域にあるfo 成分が増加し、スペクトラムは特開平9−307493号公報の図4(b)のように変化する。従って、fm とfs 成分(S)とfo成分(N)との差をS/Nとして用いるようになっている。
解決しようとする課題として、しかし一般的に、ダイバーシティ受信させると受信系の消費電流は増加し、特に前述のような方式であると、常時、2つの受信機を使用しているため、受信系の消費電流はダイバーシティ受信しない場合の約2倍となる。すなわち、仮に無線選択呼出し機能のみを使用し、他の携帯情報端末の機能を使用しなかった場合、電池寿命はダイバーシティ受信しない場合の約半分となってしまう。
【0042】
この無線選択呼出し受信機付き携帯情報端末装置の目的は消費電流の増加を抑えながら、パソコンのノイズによる受信感度劣化の改善を行う無線選択呼出し受信機付き携帯情報端末を提供することにある。
【0043】
課題を解決するための手段として、この無線選択呼出し受信機付き携帯情報端末装置によれば、コンピュータ装置にコネクタを介して接続自在に構成された無線選択呼出し受信機付き携帯情報端末装置であって、第1及び第2の無線受信部と、前記コンピュータ装置に対して接続状態にある場合には前記第1及び第2の無線受信部の電源を共にオン制御し、非接続状態の場合には前記第1及び第2の無線受信部の一方の電源を選択的にオン制御する制御手段とを含むことを特徴とする携帯情報端末装置が得られる。
【0044】
そして、前記制御手段は、前記コネクタの接続状態を検出する手段と、前記検出手段の検出結果に従って前記第1及び第2の無線受信部の電源オンオフ制御をなす手段とを有することを特徴としており、また、前記制御手段は、前記コンピュータ装置に対して接続状態でかつこのコンピュータ装置が電源オンの場合に前記第1及び第2の無線受信部の電源を共にオン制御し、前記コンピュータ装置が電源オフの場合には前記第1及び第2の無線受信部の一方の電源を選択的にオン制御するよう構成されていることを特徴としている。
【0045】
更に、前記制御手段は、前記コネクタを介して前記コンピュータ装置の電源オンオフ状態を検出する手段を有し、この検出結果に従って前記第1及び第2の無線受信部の電源オンオフ制御をなす手段とを有することを特徴としている。
【0046】
更にはまた、前記コンピュータ装置に対して接続状態にあるときに、当該コンピュータ装置の電源から電源供給を受ける手段を更に含むことを特徴とする携帯情報端末装置が得られる。
【0047】
効果として、以上、説明したようにこの無線選択呼出し受信機付き携帯情報端末装置によれば、パソコンと接続して携帯情報端末を使用している時にはダイバーシティ受信させることでパソコンのノイズによる受信感度の劣化を改善するという効果がある。
【0048】
パソコンと接続して携帯情報端末を使用している時間は携帯情報端末全使用時間からみれば僅かなので、ダイバーシティ受信させることによる消費電流の増加は電池寿命にほとんど影響しない。
【0049】
また、パソコン接続時にはパソコン側から電源をもらえば、ダイバーシティ受信させることによる消費電流の増加は問題でなくなる。
【0050】
パソコンに接続されていない時あるいは接続されているパソコンの電源がオフの時にはダイバーシティ受信させないので、消費電流の増加すなわち電池寿命の低下を抑えることができる。
【0051】
また、従来技術として、特開平11−27160号公報がある(特許文献3参照。)。
【0052】
これは、アンテナがPC本体内部に挿入された状態で使用され、かつ受信感度が劣化することもない無線情報端末を得る。
【0053】
無線信号用アンテナ1と、PC本体11より発生される電子雑音を受信するための補助アンテナ6を設け、判定回路4による判定誤差電力が最小となるように、補助アンテナ6で受信された電子雑音の位相と振幅を調整し、無線信号用アンテナ1で受信された無線信号に加算した後、検波回路3により検波するようにした。
【0054】
この無線情報端末は、PC(Personal Computer)等に接続して使用される無線情報端末の改良に関し、特にその雑音を除去するための除去回路を備えた無線情報端末に関するものである。
【0055】
PHS(=Personal Handy Phone System )や携帯電話あるいはページャ等を利用し、PCMCIA(=Personal Computer Memory Card Internatinal Association)等のカードインターフェイス規格によりPCに接続して使用される無線情報端末は一般に小型、軽量であることが望まれる。
【0056】
特にページャを利用するカード型の端末は、PC本体に端末の全体を挿入する(埋め込む)形で装着できるので、スペース上の問題がなく、利便性が高いという利点がある。
【0057】
解決しようとする課題として、しかし、PC本体に端末全体を挿入すると、そのアンテナもPC本体内部に挿入されることとなるため、PC内部の電子雑音により端末の無線受信機能の受信感度が劣化するという問題がある。この問題を回避するためにアンテナ部分のみをPC本体から外部へ突出した形で実装するようにしたものがあるが、この場合は、突出したアンテナ部分が破損し易くなるという別の問題が生じる。
【0058】
この無線情報端末は、このような従来の問題点を解決するためになされたものであり、アンテナがPC本体内部に挿入された状態で使用されることにより、その破損が防止でき、かつ受信感度の劣化を回避することができる無線情報端末を得ることを目的としている。
【0059】
課題を解決するための手段として、前述した課題を解決するため、この無線情報端末は、無線信号を受信する第1のアンテナとしての無線信号用アンテナ1と、無線信号用アンテナ1により受信された受信信号を検波する検波回路3と、検波回路3により検波された信号を判定(例えば2値判定)する判定回路4と、判定回路4により判定された判定後の信号と判定回路4による判定前の信号とを比較し、判定誤差を検出する判定誤差検出回路(例えば加算回路7)と、電子雑音を受信する第2のアンテナとしての補助アンテナ6と、補助アンテナ6により受信された電子雑音の振幅を調整する振幅調整回路9と、補助アンテナ6により受信された電子雑音の位相を調整する位相調整回路10と、位相調整回路10および振幅調整回路9によって位相および振幅が調整された電子雑音を無線信号用アンテナ1の出力信号に加算することにより、検波回路3によって検波される上記受信信号を出力する加算回路8と、判定誤差検出回路(加算回路7)から出力される判定誤差を最小にするように位相調整回路10と振幅調整回路9とを制御する制御回路5とを備えてなるものである。
【0060】
このような構成によれば、次のような作用により電子雑音の除去が行われる。補助アンテナ6は、無線信号用アンテナ1で受信された信号に含まれる電子雑音と同じ電子雑音を受信することができる。
【0061】
そこで、振幅調整回路9および位相調整回路10により、補助アンテナ6で受信された電子雑音の位相および振幅を調整して、無線信号用アンテナ1で受信される電子雑音と同振幅、逆位相にした後、加算回路8でこれら電子雑音を加算することにより、無線信号用アンテナ1で受信された受信信号から電子雑音を除去することができる。
【0062】
振幅調整回路9および位相調整回路10の調整制御は、制御回路5が判定誤差検出回路(加算回路7)により検出された判定誤差を最小にするように制御することにより達成される。
【0063】
この場合、制御回路5による位相調整回路10と振幅調整回路9の制御には、最急勾配法を用いることができる。
【0064】
また、この無線情報端末において、判定回路4は、検波回路3により検波された信号の2値判定を行い、判定誤差検出回路は加算回路7で構成され、制御回路5により最小にされる判定誤差は、加算回路7の出力の絶対値またはべき乗値を表す電力で与えられる。
【0065】
効果として、以上に詳述したように、この無線情報端末は、直接PC等の電子雑音を除去することが可能となり、受信信号の判定誤りを防止し、通信の信頼、安定性を向上することができるという効果を奏する。
【0066】
また、PC本体内部に無線情報端末を挿入することが可能となり、小型、軽量化にも優れるという効果も奏する。
【0067】
また、従来技術として、特開2001−24538号公報がある(特許文献4参照。)。
【0068】
これは、無線装置において、クロック信号高調波に基づく、回線信号周波数における感度抑圧の発生を防止する。
【0069】
開示される無線装置では、指定周波数の回線信号を受信して復調する無線部103と、動作クロック信号を用いて前記復調結果の信号を復号する制御部102と、クロック信号を供給するクロック信号発生回路101とを備えてなる無線装置において、制御部102が、クロック信号発生回路101に対して、回線信号周波数に応じて、クロック信号の周波数を変化させる制御を行うことによって、クロック信号の高調波が、回線信号周波数に対応する感度抑圧範囲内に入らないように制御する。
【0070】
この無線装置は、周波数シンセサイザを用いて復号用クロック信号を発生する無線装置に係り、動作クロック信号の高調波に基づく感度抑圧の防止を可能にした無線装置に関する。
無線装置の受信部においては、受信周波数の近傍に、強力な妨害波が存在する場合、高周波部等の飽和による増幅度の低下等の原因に基づいて、感度抑圧現象が発生して、受信感度が劣化する。特に、従来、無線選択呼出受信機(例えばポケットベル)のように、多数の受信回線信号周波数を有する無線装置の場合、受信機内部のクロック信号発生回路から発生する、クロック信号高調波が妨害波となって感度抑圧を受けるため、一部の回線信号周波数において、受信感度が劣化することがあった。
【0071】
特開2001−24538号公報の図6は、従来の無線装置の構成例を示すブロック図、また、特開2001−24538号公報の図7は、従来の無線装置における回線信号周波数とクロック信号高調波周波数との関係を示す図である。従来の無線装置は、特開2001−24538号公報の図6に示すように、クロック信号発生回路301と、制御部302と、無線部303と、不揮発メモリ304とから概略構成されている。クロック信号発生回路301は、制御部302にその動作用クロックを供給する。制御部302は、無線部303の受信動作を制御するとともに、無線部303からの復調結果のディジタル符号化信号に対する復号等の処理を行う。
【0072】
無線部303は、受信した無線信号を復調して、ディジタル符号化信号からなる復調信号を出力する。不揮発メモリ304は、復調信号におけるIDアドレスや、無線部303における受信回線信号周波数等のデータを記憶している。
【0073】
なお、クロック信号発生回路301には、例えば、周波数シンセサイザが用いられる。従来、無線選択呼出受信機のように、多数の受信回線信号周波数を有する無線装置においては、受信信号の周波数変換等の目的で、複数の局発周波数信号等を生成する際に、周波数シンセサイザを使用して、安定な基準周波数の信号から、所要の複数の異なる周波数の信号を作成する方法が多く用いられている(例えば、特開平5−152903号公報,特開平9−8688号公報等参照)が、近年においては、さらに、符号化されている受信復調信号の復号用クロック信号を発生するための、クロック信号発生回路としても、周波数シンセサイザを用いることが多くなった。
【0074】
次に、特開2001−24538号公報の図6を参照して、従来の無線装置の動作について説明する。図示されないアンテナから入力された、所定の変調方式の変調波からなる高周波信号は、無線部303に入力される。このとき、制御部302は、不揮発メモリ304に記憶されている受信回線信号周波数のデータに応じて、所要の回線信号周波数の高周波信号のみを受信するように、無線部303を制御する。受信された高周波信号は、無線部303において復調されて、所定の符号形式のディジタル信号として出力される。この符号化信号は、制御部302において、クロック信号発生回路301からの動作クロック信号を用いて復号される。また、制御部302は、復号結果のデータに含まれるIDアドレスと、不揮発メモリ304に記憶されているIDアドレスとの一致を検出したとき、復号結果のデータを、例えば表示等の方法で出力する。
【0075】
特開2001−24538号公報の図6に示された無線装置では、特開2001−24538号公報の図7に示すように、ある回線信号周波数f0の前後の一定の範囲P、例えばfo±Δfoの範囲は、感度抑圧を受ける範囲であって、この範囲内に妨害波が存在すると、受信感度が劣化する。そこで、クロック信号のある高調波の周波数m・fCLKが、この範囲内にある場合には、これが受信入力に回り込んで妨害波となるため、それ以外の周波数範囲と比べて、受信感度が低下することになる。
【0076】
解決しようとする課題として、特開2001−24538号公報の図6に示された従来の無線装置では、クロック信号発生回路の発生するクロック信号の周波数fCLKは略一定である。そのため、受信回線数が多い場合には、使用する回線信号周波数によっては、クロック信号のある高調波の周波数m・fCLKが、感度抑圧を生じるfo±Δfoの周波数範囲に入るため、受信感度が劣化することを避けられないという問題があった。
【0077】
この無線装置は、上述の事情に鑑みてなされたものであって、複数の受信回線信号周波数を持つ無線装置であって、動作クロック信号の高調波に基づく感度抑圧を防止した無線装置を提供することを目的としている。
【0078】
課題を解決するための手段として、上記課題を解決するため、第1の無線装置は、指定周波数の回線信号を受信して復調する無線手段と、動作クロック信号を用いて上記復調結果の信号を復号する制御手段と、上記クロック信号を供給するクロック信号発生手段とを備えてなる無線装置に係り、上記制御手段が、回線信号周波数に応じて、上記クロック信号の高調波が、該回線信号周波数に対応する感度抑圧範囲内に入らないように、上記クロック信号発生手段に対して、上記クロック信号の周波数を変化させる制御を行うことを特徴としている。
【0079】
また、第2の無線装置は、第1の無線装置に係り、上記クロック信号発生手段が、基準周波数の信号を発生する基準発振器と、クロック信号を分周する分周手段と、該分周された信号と基準周波数信号との位相誤差を検出する位相比較手段と、該位相誤差に応じて発振周波数が変化するVCO(VoltageControlled Oscillator )とを備えてなり、上記制御手段の制御に応じて、上記分周手段の分周数を変化させることによって、上記VCOから出力されるクロック信号の周波数を変化させることを特徴としている。
【0080】
また、第3の無線装置は、第2の無線装置に係り、上記制御手段が、回線信号周波数に応じて、クロック信号高調波周波数が、該回線信号周波数に対応する感度抑圧範囲内にあるか否かを計算しながら、上記分周手段の分周数を逐次変化させて、上記クロック信号発生手段においてクロック信号を発生させることによって、該クロック信号の高調波周波数が、上記回線信号周波数に対応する感度抑圧範囲内に入らないように制御することを特徴としている。
【0081】
また、第4の無線装置は、第3の無線装置に係り、上記制御手段が、最初、クロック信号高調波周波数が、上記感度抑圧範囲の上端又は下端のいずれに近いかをみて、該クロック信号高調波周波数が、近い側の感度抑圧範囲外になるように制御を行うことを特徴としている。
また、第6の無線装置は、第2の無線装置に係り、上記制御手段が、回線信号周波数に応じて、クロック信号高調波周波数が、該回線信号周波数に対応する感度抑圧範囲内に入らないようにするために必要な、上記分周手段の分周数を計算して、該分周数に応じて上記クロック信号発生手段を制御することを特徴としている。
【0082】
また、第6の無線装置は、第3乃至5のいずれか1の無線装置に係り、上記計算結果の分周数を回線信号周波数に対応して記憶する手段を設け、上記制御手段が、同一回線信号周波数受信時に、該記憶されている分周数によって、上記クロック信号発生手段がクロック信号を発生するように制御することを特徴としている。
【0083】
また、第7の無線装置は、第2の無線装置に係り、上記受信周波数範囲を複数区分した各区分ごとに、クロック信号高調波周波数が該区分内のすべての回線信号周波数に対応する感度抑圧範囲内に存在しないように定められた、上記分周手段の分周比のデータを予め記憶する手段を有し、上記制御手段が、受信回線信号周波数に応じて対応する該データを読み出して、該データに応じて上記分周手段の分周比を制御して、上記クロック発生手段においてクロック信号を発生させることを特徴としている。
【0084】
作用として、この無線装置の構成では、無線装置において、制御手段が、クロック信号発生手段に対して、回線信号周波数に応じて、クロック信号の周波数を変化させる制御を行うことによって、クロック信号の高調波が、回線信号周波数に対応する感度抑圧範囲に入らないようにするが、この際の、クロック信号周波数の制御は、基準周波数の信号を発生する基準発振器と、クロック信号を分周する分周手段と、分周された信号と基準周波数信号との位相誤差を検出する位相比較手段と、この位相誤差に応じて発振周波数が変化するVCOとを備えた周波数シンセサイザにおいて、制御手段の制御に応じて、分周手段の分周数を変化させることによって、VCOから出力されるクロック信号の周波数を変化させることで行われる。
【0085】
この場合のクロック信号周波数の制御は、制御手段が、回線信号周波数に応じて、クロック信号高調波周波数が、この回線信号周波数に対応する感度抑圧範囲内にあるか否かを計算しながら、分周手段の分周数を逐次変化させて、クロック信号発生手段においてクロック信号を発生させることによって、クロック信号の高調波周波数が、回線信号周波数に対応する感度抑圧範囲に入らないように制御することによって行ってもよく、又は、受信周波数範囲を複数区分した各区分ごとに、クロック信号高調波周波数がこの区分内のすべての回線信号周波数に対応する感度抑圧範囲内に存在しないように定められた、分周手段の分周比のデータを予め記憶する手段を設け、制御手段が、回線信号周波数ごとに対応する記憶データを読み出して、このデータに応じて分周手段の分周比を制御して、クロック発生手段においてクロック信号を発生させるようにしてもよい。
【0086】
したがって、この無線装置の構成によれば、制御手段における動作クロック信号の高調波周波数が、回線信号周波数に接近して、無線手段において感度抑圧を生じる周波数範囲に入ることがないように、クロック発生手段においてクロック信号周波数の制御が行われるので、クロック信号高調波の影響に基づく受信感度の劣化を確実に防止することができる。
【0087】
効果として、以上説明したように、この無線装置の構成によれば、制御部における動作クロック信号の高調波周波数が、回線信号周波数に接近して、無線部において感度抑圧を生じる周波数範囲に入ることがないように、クロック発生回路においてクロック信号周波数の設定を行うので、クロック信号高調波の影響に基づく受信感度の劣化を確実に防止することが可能になる。
【0088】
また、従来技術として、特開2001−298379号公報がある(特許文献5参照。)。
【0089】
これは、受信電界レベルの低い場所でも受信品質の良い信号が得られるように使用者の意志により増幅部のゲインをコントロールする。
【0090】
携帯電話機の受信回路において、受信電界レベルの低い時に使用者の意志でゲインコントロール用操作キー14を押しながら携帯電話機本体を振動させ、この振動を検出した加速度センサ13からの出力信号によりゲインコントローラ11を動作させて低雑音増幅器3のゲインを増加方向に制御し、受信電界レベルの低い受信信号をゲインに応じた出力に増幅する。
【0091】
この受信回路は、ディジタル方式の携帯電話等の無線端末に使用される受信回路に関し、さらに詳しくは、受信電界の低い場所でも使用者の意志によりゲインをコントロールし、受信品質の良い通信を可能にした受信回路に関するものである。
【0092】
GSM(Global System for Mobile communication)方式の携帯電話には、GMSK(Gaussian Filtered Minimum Shift Keying)変調方式が採用され、このGMSK変調方式を用いた携帯電話機の受信回路は、フロントエンド部、ミキサ部、自動利得制御増幅部及び直交復調部等から構成されている。
【0093】
解決しようとする課題として、このような受信回路を備える従来の携帯電話機においては、受信電界強度が弱い場合には通話が途切れたり、または回線が混雑している場合にはつながりにくかったりする状態が生じる。これを回避するためには携帯電話機の利用者が受信電界強度の強い場所に移動したり、または時間をおいて再度利用する以外に対策がなかった。
【0094】
本受信回路は上記のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、受信電界レベルの低い場所でも受信品質の良い信号が得られるように使用者の意志により増幅部のゲインをコントロールできるようにした受信回路を提供することにある。
【0095】
課題を解決するための手段として、上記の目的を達成するために本受信回路は、アンテナを通して受信される無線周波数信号を増幅する低雑音増幅器と、前記低雑音増幅器で増幅された信号から受信帯域の信号のみを通過させる帯域フィルタと、前記帯域フィルタを通過した信号を中間周波数に変換する中間周波変換部と、前記中間周波変換部で変換された信号を復調する復調部を備える無線端末の受信回路であつて、前記無線端末に意識的に加えられる振動を検出して信号を出力する加速度センサと、前記加速度センサからの出力信号により動作され、前記低雑音増幅器のゲインを増加する方向に制御するゲインコントローラとを備えることを特徴する。
【0096】
本受信回路の受信回路においては、無線端末に振動が与えられると加速度センサが動作して、ゲインコントローラに動作指令が加えられ、低雑音増幅器のゲインを増加する方向に制御する。これにより、低雑音増幅器のゲインを使用者の意志でコントロールすることが可能になり、受信電界レベルの低い場所でも受信品質の良い信号を得ることができる。
【0097】
効果として、以上のように本受信回路の受信回路によれば、受信電界レベルの低い場所でも使用者の意志で低雑音増幅器のゲインをコントロールすることができる。これにより、受信電界レベルの低い場所であっても受信品質の良い信号を得ることができるとともに、通話が途切れたり、聞き取りにくくなるという不具合を解消できる。
【0098】
また、本受信回路によれば、受信電界レベルが規定値以上になった時加速度センサからゲインコントローラへの信号供給が遮断されるように構成することにより、ゲインコントロール用操作キーを押しながら携帯電話機本体を振動しても低雑音増幅器のゲインが不必要に増大されるのを防止できる。
【0099】
また、本受信回路によれば、切替スイッチを設けることにより、受信電界レベルの低い時にのみ加速度センサを能動状態に選択設定することができ、低雑音増幅器のゲイン制御を必要としない時にゲインコントロール用操作キーが不用意に押下されることにより加速度センサが不用意に能動状態に移行されるのを防止することができる。
【0100】
また、従来技術として、特開2001−332994号公報がある(特許文献6参照。)。
【0101】
これは、受信部の動作時に制御部5から発生するノイズを低減した無線機を提供する。
【0102】
間欠的に信号を受信する受信部4と、無線機の各部分を制御する制御部5とを有する無線機において、受信部4の受信動作にあわせて制御部5の一部の動作を休止する。
【0103】
本無線機は、間欠的に受信部を動作させ、音声、データを受信する無線機に関し、特に制御部の論理回路(ロジック回路)から生じるノイズの影響を低減した無線機に関する。
【0104】
携帯無線機等の移動無線機は無線基地局との間に電波による通信回線を設定し、無線により音声、データ等を送受して通信を行うものであり、無線部(送信部、受信部等)の他、無線機全体を統括して制御する制御部を有している。この制御部は無線部に対し送受信周波数、送信出力を指示し、符号化・復号化(デジタル変復調)を行う等の通信に必要不可欠な動作と、画面表示、メモリダイアルの管理等の通信には直接関係のない動作をしている。
【0105】
解決しようとする課題として、この制御部は無線回路の送受信サイクルと関係なく、各部の制御を行っているので、受信時においても制御部のロジック回路からノイズが発生し、受信感度に影響を与えてしまうことがあった。すなわち、ロジック回路を動作させるクロック周波数の整数倍の周波数の高調波が、無線周波数帯域に発生し、ノイズとなる。
【0106】
また、音声のみならず、データも取り扱える(例えば、WAP(Wireless Application Protocol)方式)携帯電話機の登場により、制御部の処理量も多くなり、ノイズが増加する一因となっている。
【0107】
さらに、CPUの動作速度を向上させ、制御部の処理能力を向上させるため、CPUに供給されるクロック周波数を上昇させるので、このクロック周波数の上昇により整数倍の周波数の高調波が強いレベルで無線周波数帯域に発生する。この高調波ノイズは、受信感度に影響を与えるので、制御部のロジック回路から生じるノイズが他の回路に影響しないようにするための、ノイズ対策が重要となっている。
【0108】
しかし、携帯電話機に代表されるような小型の無線機においては、装置の小型化により電気回路が高密度に実装され、部品の間隔が狭くなっているので、ロジック回路からのノイズが無線部等、他の回路へ影響を与えることが多く、ノイズ対策にも限界があった。
【0109】
本無線機は、通信に必要でないロジック回路は受信中では停止してもよいことに着目し、受信部の動作時にロジック回路から発生するノイズを抑えた無線機を提供することを目的とする。
【0110】
課題を解決するための手段として、第1の無線機は、間欠的に信号を受信する受信部と、無線機の各部分を制御する制御部とを有する無線機において、前記受信部の受信動作にあわせて、前記制御部の一部の動作を休止する。また、第1の無線機において、前記制御部の一部が受信部の受信動作に同期して休止することも含む。
【0111】
第2の無線機は、空間を伝搬する電波を捕捉するアンテナと、前記アンテナで捕捉した電波を受信するため間欠的に受信動作する受信部と、前記無線機の各部分を制御する制御部とを有する無線機において、前記受信部の受信動作中に、前記制御部の一部の動作を休止する。
【0112】
第3の無線機は、第1〜2の無線機において、前記制御部の一部に供給される電源が遮断されることにより、前記制御部の一部の動作を休止する。
【0113】
第4の無線機は、第1〜2の無線機において、前記制御部は所定の周波数のクロック信号により動作し、前記制御部の一部に供給されるクロック周波数が低下することにより、前記制御部の一部の動作を休止する。
【0114】
第5の無線機は、第1〜4の無線機において、前記無線機は受信スロットと送信スロットとが所定の周期で繰り返される時分割多重接続方式に使用され、前記受信部は、少なくとも自機に割り当てられた受信スロットを受信するように間欠的に受信動作をし、前記受信部が信号を受信する受信スロットでは、前記制御部の一部の動作を休止する。
【0115】
第6の無線機は、第1〜4の無線機において、前記無線機は基地局から移動局への呼出信号が含まれるページングチャネルにて待ち受けをし、前記受信部は、前記ページングチャネルを受信するように間欠的に信号を受信し、前記受信部がページングチャネルを受信をする間は、前記制御部の一部の動作を休止する。
【0116】
第7の無線機は、第1〜4の無線機において、前記無線機は、複数の基地局から選択して、前記基地局との間で異なる周波数又は異なる拡散符号による通信を行い、前記受信部が動作して前記基地局からの信号の強度を測定し、前記受信部が信号強度を測定するための信号を受信する間は、前記制御部の一部の動作を休止する。
【0117】
第8の無線機は、第1〜7の無線機において、受信信号の強度が所定の値より大きいときには、前記制御部の休止動作を行わない。
【0118】
第9の無線機は、第1〜8の無線機において、前記制御部の動作が休止されるのは無線通信に必要でない部分である。
【0119】
第10の無線機は、第1〜8の無線機において、前記無線通信に必要でない制御部の部分は表示制御部である。
【0120】
第11の無線機は、第1〜8の無線機において、前記制御部は複数のCPUを有し、前記制御部の動作の休止は少なくとも一つの前記CPUの動作を休止することを含む。
【0121】
第12の無線機は、第1〜8の無線機において、前記受信部の動作中は、前記制御部は無線通信に必要でないステップの実行を休止する。
【0122】
第1〜第12の無線機において、制御部の休止には、制御部が実質的に無線機の制御を行い得ないような動作状態も含まれる。例えば、制御部を低いクロック周波数や低電圧で、低速で動作をすること、低速モードに切り換えて動作をすることなども休止動作に含まれる。
【0123】
作用および効果として、第1の無線機は、受信部の受信動作にあわせて、制御部の一部の動作を休止し、第2の無線機は、受信部の受信動作中に、前記制御部の一部は動作が休止するので、受信部の動作中に制御部から発生するノイズを低減し、良好な受信感度を保つことができ、感度抑圧を生じることがない。
第3の無線機は、制御部の一部に供給される電源を遮断することにより制御部の一部の動作を休止するので、簡単な構成で受信中のノイズの発生を低減することができる。
【0124】
第4の無線機は、制御部の一部に供給されるクロック周波数を低下することにより、制御部の一部の動作を休止するので、当該制御部の一部の休止解除時に迅速に動作を再開することができる。
【0125】
第5の無線機は、受信スロットでは制御部の一部の動作を休止するので、受信スロットでの制御部からのノイズが低減され、受信スロットでは良好な受信感度を確保することができる。
【0126】
第6の無線機は、ページングチャネルの受信動作中は、制御部の一部の動作を休止するので、受信動作中のノイズが低減され、ページングチャネルで良好な受信感度を確保することができ、的確に呼び出しを受けることが可能となる。
【0127】
第7の無線機は、基地局からの信号強度の測定中は、制御部の一部の動作を休止するので、受信部の動作中のノイズが低減され、基地局からの信号強度を正確に測定することができる。
【0128】
第8の無線機は、受信信号の強度が所定の値より大きいときには、前記制御部の休止動作を行わないので、ノイズの影響を受けない受信信号強度であれば、複雑な制御をする必要がない。
【0129】
第9の無線機は、制御部の無線通信に必要でない部分を休止し、第10の無線機は、表示制御部を休止するので、無線通信に影響を生じることなく、無線通信に影響を及ぼす、制御部のロジック回路から生じるノイズの影響を低減して、良好な受信感度を保つことができる。
【0130】
第11の無線機は、少なくとも一つのCPUの動作を休止するので、ノイズが容易に低減できる。
【0131】
第12の無線機は、受信部の動作中には、制御部は無線通信に必要でないステップの実行を休止するので、特別な回路を設けることなく、受信中のノイズの発生を低減して、良好な受信感度を保つことができる。
【0132】
このように、第1の実施の形態では、送信時及び待機時に制御部5のうち受信動作に必要のない回路を動作させて携帯電話機の制御を行い、受信時にはこれらの回路を休止するので、受信部4の動作中に制御部5から発生するノイズを低減して、受信帯域にノイズが少ない状態とすることができる。
【0133】
従って、レベルの大きい高調波ノイズが受信帯域中に生じることがなく、良好な受信感度を保つことができ、感度抑圧を生じることもない。
【0134】
また、動作を停止する回路の電源供給を遮断することにより、制御部5の一部の動作を停止するので、簡単な構成で受信時にロジック回路から発生するノイズを抑え、良好な受信感度を保つことができる。
【0135】
このように、第2の実施の形態では、送信時及び待機時に制御部5のうち受信動作に必要のないサブCPU22を動作させて携帯電話機の制御を行い、受信時にはサブCPU22を休止するので、受信部4の動作中に制御部5から発生するノイズを低減して、受信帯域にノイズが少ない状態とすることができる。
【0136】
従って、レベルの大きい高調波ノイズが受信帯域中に生じることがなく、受信部4に感度抑圧を生じることがなく、良好な受信感度を保つことができる。
【0137】
また、サブCPU22の休止により、制御部5内で転送されるデータ量が減少するので、受信部4の動作中に制御部5から発生するノイズをさらに低減することができる。
【0138】
また、サブCPU22に供給されるクロック周波数を低下することにより、又は、サブCPU22にスリープ信号を加えることにより、サブCPU22の動作を休止するので、サブCPUの再起動時に迅速に動作を再開することができる。
【0139】
また、サブCPU22への電源供給を遮断することにより、サブCPU22の動作を停止するので、簡単な構成でサブCPU22の動作を停止でき、受信時にロジック回路から発生するノイズを抑えることができる。
【0140】
以上説明した実施の形態では、受信部4の受信動作中に、制御部5の一部の回路の動作を休止したが、制御部5において無線通信に必要でないステップの制御を行わないようにして、制御部5の処理量を低減し、ノイズの発生を抑制するように構成することもできる。
【0141】
このように構成することで、特別な回路構成を設けなくても、ソフトウェアによる制御で、受信中のノイズの発生を低減して、良好な受信感度を保つことができる。
【0142】
ここで、特開2001−332994号公報の図5にクロック信号の高調波の発生状態を示す。
【0143】
この図では27.8MHzのクロック信号を用いており、2倍波(55.6MHz)、3倍波(83.4MHz)と、クロック周波数の整数倍の周波数の高調波(n倍波)が発生する。よって、この31倍波である861.8MHzの高調波がPDCシステムの受信帯域(860〜885MHz)に入る。
【0144】
これに対して、特開2001−332994号公報の図6は理想的な状態での希望波の波形を示す図である。受信帯域中に一つの波形で示してあるのが基地局から移動局への下りの信号である希望波である。移動局はこの希望波に同調して選択的に受信する。
【0145】
特開2001−332994号公報の図7は干渉により感度抑圧が生じた状態の図である。このように受信帯域中にレベルの高いノイズによる干渉波が発生すると、受信部4の入力アンプが飽和する等の原因で受信感度が極端に悪化し、ノイズ信号より弱い強度の信号を受信することができなくなり、感度抑圧が起きてしまう。本無線機では制御部5から発生するこのようなノイズを受信中は低減することにより、良好な受信感度を保つことができるのである。
【0146】
次に、前述した制御部5の動作タイミングについて、各移動体通信システムでのスロット配置に基づいて、具体的に説明する。
【0147】
特開2001−332994号公報の図8は日本で採用されているデジタル自動車電話方式であるPDC(Personal Digital Cellular)システムのスロット配置を示すタイミング図である。上から、基地局(BS)から移動局(MS)への下りの信号、移動局から基地局への上りの信号、移動局1の送受信信号及び移動局2の送受信信号の各々のタイミングを表す。
【0148】
PDCシステムでは、一つのサブフレームが3スロットに分割されている。移動局と基地局とが通信をするために、フルレート移動局は1サブフレーム中で送信、受信で各1スロットを、ハーフレート移動局は2サブフレーム中で送信、受信で各1スロットを用いる。本図では移動局1がフルレートを用い、移動局2がハーフレートを用いている。基地局と移動局との送受信タイミングは、例えば、基地局からTB−M1のスロットで送信された下りの信号は、移動局1にてRB−M1のスロットで受信される。一方、移動局1からTM1−Bのスロットで送信された基地局への上りの信号は、基地局にてRM1−Bのスロットで受信される。また、図中でI(アイドル)は移動局が送受信動作をしていないタイミングであり、LMはダイバーシティ用アンテナを切り換えるための受信レベルの測定のタイミングである。
【0149】
以上説明したようなタイミングにより、移動局は送信、受信、アイドルの3状態を一定周期で繰り返すように動作する。
【0150】
特開2001−332994号公報の図9は、PDCシステムでの通話時の制御部5の動作を示すタイミング図である。移動局は前述したよう自局に割り当てられた受信スロットで基地局からの下りの信号を受信するように、受信部4を動作させている。
【0151】
特開2001−332994号公報の図9はフルレート機の送受信タイミングを表しており、レベル測定時間(特開2001−332994号公報の図8のLM)は省略してある。このとき、受信スロット(Rx)においては制御部5の一部の制御を禁止(動作を停止)して、受信スロットでの制御部5からのノイズの発生を低減する。一方、送信スロット(Tx)及び待機時(アイドル)においては制御部5は通常の動作(Logic部制御)をしている。
【0152】
このように、PDCシステムでは、一つの受信スロットは6.6ミリ秒と短いので、受信動作に直接関係のない制御部5の一部(例えば、LCDコントローラ17)の動作を停止しても、画面が乱れる等の制御上の問題は生じない。
【0153】
特開2001−332994号公報の図10は、デジタルコードレス電話システムであるPHS(PersonalHandyphone System)システムでの通話時の制御部5の動作を示すタイミング図である。
【0154】
PHSシステムでは、1TDD/TDMAフレーム中に4つの受信スロットと4つの送信スロットとが配置されている。ある移動局が受信スロット1(R1)を使っているとすると、R1の間だけ受信部4が動作しており(RX ON)、他のスロットでは受信部4は動作していない(RX OFF)。この受信部4の間欠動作に対応して、制御部5は一部を停止するように動作する。すなわち、受信部4の動作中は制御部5の一部の動作を停止し、受信部4の停止中は制御部5は動作している。
【0155】
このように、自機に割り当てられた受信スロットで制御部5のうち受信に必要のない回路を休止し、送信時及び待機時にこれらの回路を動作させて携帯電話機の制御を行うので、受信スロットにおいて制御部5から発生するノイズを低減して、受信帯域にノイズが少ない状態とすることができる。よって、受信部4の動作中に制御部5から発生するノイズを低減して、良好な受信感度を保つことができる。
【0156】
ところで、特開2001−332994号公報の図11はPDCシステムでの待受時の制御部5の動作状態を示すタイミング図である。
【0157】
特開2001−332994号公報の図9において、PDCシステムでの受信スロットに対応して制御部5の一部の動作/停止を制御することを説明したが、待受時にも制御部5の一部の動作を制御することでノイズの発生を低減することができる。
【0158】
PDCシステムでは、36個のサブフレームにて構成されるスーパーフレーム中に、基地局が移動局を呼び出すページングチャネル(PC)が設けられており、移動局は自局に割り当てられたページングチャネルのみを受信するように、受信部4はページングチャネルのタイミングにあわせて間欠的に信号を受信する。この受信部4の間欠受信に対応して、制御部5は一部を停止するように動作し、すなわち、受信部4の受信動作中は制御部5の一部の動作を停止し、受信部4が信号を受信していない間は制御部5は動作を継続する。
【0159】
同じように、特開2001−332994号公報の図12は、PHSシステムでの待受時の制御部5の動作を示すタイミング図である。PHSシステムでも待受時にも制御部5の一部の動作/停止を制御することで、制御部5から生じるノイズの発生を低減することができる。PHSシステムではLCCHスーパーフレーム中に着信群毎にページングチャネル(P1〜P4)が設けられ、移動局は自局に割り当てられた着信群のページングチャネルに対応して呼出信号を受信をする。
【0160】
なお、特開2001−332994号公報の図12においては移動局はP1の着信群を割り当てられており、P1のみを受信するように、受信部4は間欠的に信号を受信する。これに対応して、制御部5は一部を停止するように制御される。すなわち、受信部4の受信動作中は制御部5の一部の動作を停止し、受信部4が信号を受信していない間は制御部5は動作している。
【0161】
特開2001−332994号公報の図13は、次世代移動体通信システムであるIMT2000システムでの待受時の制御部5の動作を示すタイミング図である。IMT2000システムでは各フレーム中にページングチャネルが設けられており、待受中の移動局はページングチャネルに対応して呼出信号を受信をする。この受信部4の間欠的な受信動作に対応して、制御部5は一部を停止するように動作し、上記と同じく、受信部4の受信動作中は制御部5の一部の動作を停止し、受信部4が信号を受信していない間は制御部5は動作している。
【0162】
このように、自機に割り当てられたページングチャネルで制御部5のうち受信に必要のない回路を休止し、送信時及び待機時にこれらの回路を動作させて携帯電話機の制御を行うので、受信時にロジック部から発生するノイズを抑え、受信帯域にノイズが少ない状態とすることができる。
【0163】
よって、良好な受信感度を保つことができ、呼出中にデータが欠落しないので、的確に呼出を受けることができる。
【0164】
特開2001−332994号公報の図14は、他の実施の形態を示すもので、受信電界が弱いときに制御部5の一部を間欠動作する手順を示すフローチャートである。
【0165】
自局の受信タイミングが近づくと、制御部5は、前に受信して記憶されている基地局の電界強度(RSSI)を参照し、その値が所定の値より大きければ、受信電界は強く、ノイズの影響を受けにくいと判断し(ステップ112)、制御部5の一部の停止処理を行わない。一方、基地局の電界強度が所定の値より以下ならば、ノイズの影響を受けやすいと判断し(ステップ112)、制御部5の一部の停止処理を実行する(ステップ113〜ステップ119)。以下、ステップ113〜119の処理は、特開2001−332994号公報の図3にて前述したステップ102〜108の処理と同じであるため、説明を省略する。
【0166】
このように、受信時には制御部5のうち受信に必要のない回路を休止するので、受信部4が受信動作中に制御部5から発生するノイズを低減して、受信帯域にノイズが少ない状態とすることができるのに加え、受信信号の強度が十分に強く、ノイズの影響が無視できるときは、制御部5を休止しないので、複雑な制御を必要とせず、また制御部5の処理を高速化することができる。
【0167】
ところで、移動局が現在接続している基地局からの電波が弱くなったことを検出すると、移動局は他の接続先の基地局を探し、より強い信号を送ってくる他の基地局に接続先を切り換える(ハンドオーバ)。このとき、最も強い信号を送ってくる基地局と接続するために、隣接する基地局からの信号の強度を測定する。この信号強度を測定する際に、制御部5の受信電界測定に不要な回路の動作を停止することで、ノイズの少ない環境で正確に信号の電界強度の測定が可能となる。
【0168】
特開2001−332994号公報の図15は、このようなときに基地局が電界測定時に制御部5の一部の動作を停止する手順を示すフローチャートである。
【0169】
制御部5は、ハンドオーバ時の基地局の電界強度の測定の際、その一部の回路の休止処理をする前に、データ転送途中で突然、その回路が休止して、データの誤りが生じないように、休止する回路へのデータの入出力(アクセス)を禁止してから(ステップ132)、スイッチ21を開いて、予め定められた回路への電源の供給を遮断する(ステップ133)。これにより、前述した第1の実施の形態においては、データ変換部14、LCDドライバ17及び入出力制御部18への電源供給が遮断され、これら各部の動作が休止する。
【0170】
その後、自機の受信タイミングで受信部4に電源を供給し(ステップ134)、受信部4を動作させることにより、所定のタイミングで隣接基地局の受信電界強度を測定する(ステップ135)。このように受信電界の強度を測定したら、受信部4の電源を遮断し、受信部4は動作を休止する(ステップ136)。その後、制御部5はスイッチ21に回路を閉じるように指示し、ステップ133で休止した制御部5の一部の回路への電源供給を再開し、その回路の動作を再開し(ステップ137)、動作を再開した回路へのアクセスの禁止を解除する(ステップ138)。
【0171】
これらの動作は、隣接基地局の電界測定のタイミングのたびに、制御部5で繰り返し行われる。
【0172】
このように、ハンドオーバ時の基地局の電界強度の測定の際に、制御部5のうち電界強度測定に必要のない回路を休止し、送信時及び待機時にこれらの回路を動作させて携帯電話機の制御を行うので、電界強度測定時に制御部5から発生するノイズを抑え、受信帯域にノイズが少ない状態とすることができる。
【0173】
従って、電界強度測定時に受信部4の動作中に、正確に電界強度測定ができ、的確に条件のよい基地局にハンドオーバすることができる。
【0174】
また、従来技術として、特開2002−290297号公報がある(特許文献7参照。)。
【0175】
これは、従来のような最も代表的なアンテナ2本切り換え方法によるダイバシチ方式では、アンテナ切り換え回路の挿入損失による受信感度の低下や電界強度の強い方のアンテナが選択切り換えられる手段を制御するためのアルゴリズムの複雑さ等があり、また判定損失だった場合通話が完全にとぎれてしまうなどの不都合が発生することを防ぐことが不可能であり、装置全体のコストや形状などが大きくなるなどといった要因になるので、可搬可能な携帯電話機にはダイバシチ回路を容易に用いることが敬遠されてきた。
【0176】
携帯電話端末機に装備する第一アンテナと送受信機回路の間に方向性結合器を介し、また第二アンテナは前記第一アンテナの指向性の不利な方向に配備され、前記方向性結合器の分岐側に低雑音増幅器を介し接続される構成にし、両者アンテナからの同時受信方式にした。
【0177】
本携帯電話機のアンテナダイバシチ回路は、可搬性を有し使用場所を固定せずに使用可能な携帯電話機のアンテナダイバシチ回路に関するものである。
【0178】
近年、移動体電話機は、その便利性、経済性での向上とともに、広く利用されるようになってきた。
【0179】
従来の携帯電話機では、移動中のレーリ分布フェージングやマルチパスなどによる受信電波の変動とともに発生する通話品質劣化の改善のために、現在までに多種多様のダイバシチ方式が考えられ、目的に応じて使いわけられており、中でも簡単な構成で簡易的に実現できることなどによりよく用いられている、アンテナ2本切り換え方式のダイバシチであり、その構成と方式はアンテナ切り換え回路により受信した電界強度の強い方のアンテナへ常に選択切り換を行う手段と構成を有し、アンテナダイバシチの目的を達成している。
【0180】
解決しようとする課題として、しかしながら、上記した従来のアンテナ2本切り換え方法によるダイバシチ方式では、アンテナ切り換え回路の挿入損失による受信感度の低下や電界強度の強い方のアンテナが選択切り換えられる手段を制御するためのアルゴリズムの複雑さ等があり、また致命的といえる判定時の時間的ずれによる感度劣化による損失(以下、判定損失と称する)つまり、前記両者アンテナの一方の電界強度が低下してきて所定の電界強度を下回る状態の時もう一方のアンテナに切り換えたとき、更に電界強度が下回る状態だった場合通話が完全にとぎれてしまうなどの不都合が発生することを防ぐことが不可能だった。
【0181】
このような事態を解決するために、更に多様な方法が解決案として考案されているがその大半の方式として受信機回路を複数用い各々の受信回路にアンテナを接続し同時に受信し各々の受信した信号の結果を蓄積し判定する手段により、最も安定した系の受信信号を選択し良好な受信状態を確保するようにしている。したがって上記の様な理由から結果的に装置全体のコストや形状などが大きくなるなどといった要因になるので、可搬可能な携帯電話機にはダイバシチを容易に用いることが敬遠されてきた。
【0182】
本携帯電話機のアンテナダイバシチ回路の目的は、前記アンテナ切り換え回路の挿入損失や判定損失や受信機回路を複数用いないでダイバシチを実現することが可能な、携帯電話機を提供することを目的としている。
【0183】
課題を解決するための手段として、前記目的を達成するために本携帯電話機のアンテナダイバシチ回路は、携帯電話端末機に装備する第一アンテナと送受信機回路の間に方向性結合器を介し、また第二アンテナは前記第一アンテナの指向性の不利な方向に配備され、前記方向性結合器の分岐側に低雑音増幅器を介し接続される構成にしたので、第一アンテナから受信した信号をそのまま送受信機回路にて受信することができ、さらに第二アンテナと供に低雑音増幅器により同時に受信しているので第一アンテナで受信できない方向の到来電波も第二アンテナで捕らえることができ、かつ、第一アンテナから受信した信号は方向性結合器で低損失のままで受信できるとともに、第一アンテナ、第二アンテナともに同時受信することができるので従来のようなアンテナ切り換え方式に見られるような判定損失が皆無となり、従来の携帯電話機に方向性結合器と低雑音増幅器を付加するだけの簡単な構成で、上記課題を解決ができるようにしたダイバシチ回路を構成する携帯電話機を提供することができるようになった。
【0184】
効果として、本携帯電話機のアンテナダイバシチ回路は上記実施の形態の説明より明らかなように、方向性結合器を用い第二アンテナを結合できる構成とし、第一アンテナと第二アンテナを各々の受信電界強度に応じて切り換えるのではなく、それぞれ相反する指向性に配置されているアンテナから同時に受信した受信電波を有効に合成し受信できるので、携帯電話機の位置と方向が該送信基地局などから到来する電波の方向に対して変化した場合でも、第一アンテナと第二アンテナでアンテナダイバシチ動作を構成することになるので、常に通話品質のよい快適な通話を確保できる。
【0185】
しかも実施の形態2のような第一アンテナで受信している電界強度を判定することで、低雑音増幅回路の不要な電源消費がなくなるように制御することが可能で、従来のアンテナ切り換え回路の電源消費に相当分が軽減でき、しかも強電界受信時に発生する低雑音増幅器の相互変調歪発生による第一アンテナでの受信妨害といった副作用が皆無にとなる特徴を有するといった利点をも有している。
【0186】
また、従来技術として、特開2002−290522号公報がある(特許文献8参照。)。
【0187】
これは、装置のケーシング等に電磁シールドを行わなくとも、効果的にノイズを抑制可能にし、生産効率の向上及びコストの削減を図る。
【0188】
液晶表示素子20及びこの液晶表示素子20を駆動する駆動部21を有する液晶表示部2と、通信用のアンテナ5とをケーシング本体10に備えた携帯端末装置であって、液晶表示素子20と駆動部21との間に、ケーシング本体10の上面側からの電磁波の漏れを防止するための電磁シールド手段として金属シート25を配設した。
【0189】
本携帯端末装置は、液晶表示素子を有する携帯電話機などの携帯端末装置に関し、特に液晶表示部からのノイズの発生を抑えるための携帯端末装置のノイズ抑制機構に関するものである。
【0190】
近年、携帯電話機や小型無線機等の携帯端末装置には、操作方法や各種情報を表示するための手段として、液晶表示素子(以下、LCDとよぶ)を備えたものが多数開発され、広く使用されている。また、最近は、ユーザの要望に応えるべく、LCDのカラー画面化や大型化も図られている。
【0191】
このような従来のLCDを備えた携帯端末装置の構成例について、以下に説明する。特開2002−290522号公報の図7は従来例の携帯電話機の内部構成を示す分解斜視図、特開2002−290522号公報の図8はLCD表示部の構造を示す断面図である。携帯電話機1はLCD20を備えたLCD表示部2が設けられ、ケーシング10内部に収められている。LCD表示部2には、LCD20と、このLCD20に一体的に接続して設けたフレキシブルなTAB(Tape Automated Bonding)21と、LCD20を駆動するためこのTAB21に実装されたドライバIC22と、このドライバIC22駆動用のLCD駆動回路を実装した回路基板23(以下、LCD基板とよぶ)とを備えている。また、LCD20やLCD基板23は、メインのプリント基板31(以下、メイン基板とよぶ)上に取り付けたハウジング4によって一体的に固定・保持されている。
【0192】
解決しようとする課題として、ところで、ドライバIC22やメイン基板31からは、作動中に電磁波が発生し、この電磁波がケーシング10から漏れ出してアンテナ5側へ入り込み、受信信号と干渉するため受信性能が低下する、といった問題点が生じている。そこで、例えばこのハウジング4の直下に位置するメイン基板31の下にシールドケース24を取り付けるような電磁シールド対策も行われている。
【0193】
しかしながら、携帯電話機などでは、通常、ハウジング4が電磁シールド効果の高い材料で形成されていない。従って、例えば特開2002−290522号公報の図8に示すように、ドライバIC22から輻射される電磁波は、シールドケース24とは反対面側に位置するハウジング4及びLCD20などを通り、上面側のケーシング10Aから外部へ漏れ出してアンテナ5へ入り込み、受信信号と干渉する、といった問題点も発生している。
【0194】
そこで、例えばハウジング4や上側のケーシング10Aの内壁面にアルミニュウム蒸着を行うといった対策も検討されているが、LCD基板23やメイン基板31のグランド部と干渉してしまうおそれがあるので、例えば、マスキングを行い部分的にアルミニュウム蒸着を行う、といった対策等が施されている。
【0195】
しかしながら、このような対策では、電磁シールドできる範囲が狭いため、十分な効果が得られないばかりか、マスキングを行うと生産効率の低下をもたらし、コストの増大にもつながっている。
【0196】
本携帯端末装置は、上記事情に鑑みてなされたもので、装置のケーシング等に金属蒸着等による電磁シールドを行わなくとも、効果的なノイズの抑制を図ることができ、生産効率の向上及びコストの削減を図ることができる携帯端末装置を提供することを目的とする。
【0197】
課題を解決するための手段として、本携帯端末装置は、第1に、液晶表示素子とこの液晶表示素子を駆動する駆動回路とを有する液晶表示部を備えた携帯端末装置であって、前記液晶表示素子の直下若しくはその近傍に、当該装置のケーシング本体からの電磁波の漏れを防止する電磁シールド手段を配設したことを特徴とする。
【0198】
本携帯端末装置は、第2に、液晶表示素子とこの液晶表示素子を駆動する駆動回路とを有する液晶表示部を備えた携帯端末装置であって、前記液晶表示素子の直下若しくはその近傍であって前記駆動回路の上部に、当該装置のケーシング本体の液晶表示面側からの電磁波の漏れを防止する電磁シールド手段として金属シートを配設したことを特徴とする。
【0199】
また、第3に、前記駆動回路は、前記液晶表示素子と略平行に配置されてフレキシブル基板を介して接続される回路基板に実装され、この回路基板の上部の前記液晶表示素子との間に前記電磁シールド手段を配設したことを特徴とする。
【0200】
本携帯端末装置は、第4に、液晶表示素子とこの液晶表示素子を駆動する駆動回路とを有する液晶表示部を備えた携帯端末装置であって、前記液晶表示素子及び駆動回路はハウジング内に一体的に固定・保持され、前記ハウジング内の液晶表示素子の直下若しくはその近傍に、当該装置のケーシング本体の液晶表示面側からの電磁波の漏れを防止する電磁シールド手段として金属シートを配設したことを特徴とする。
【0201】
また、第5に、前記金属シートを前記ハウジング内に挟んで設けたことを特徴とする。第6に、前記液晶表示素子及び駆動回路を備えたハウジングに対して、当該装置のケーシング本体において液晶表示面とは反対側の位置に無線通信用のアンテナを配設したことを特徴とする。
【0202】
また、第7に、前記液晶表示部に液晶表示素子の照明装置の照明効率を高める反射シート又は拡散シートを備え、この反射シート又は拡散シートと前記電磁シールド手段として設ける金属シートとを略同形状に形成したことを特徴とする。
【0203】
また、第8に、前記電磁シールド手段として設ける金属シートは、フィルムシート上に金属膜を蒸着したもので構成されることを特徴とする。この金属シートの金属蒸着膜は、アルミニュウムなどで形成される。
【0204】
また、第9に、前記液晶表示部の駆動部と当該装置のケーシング本体との間に、前記液晶表示素子とは反対側からの電磁波の漏れを防止する第2の電磁シールド手段を設けたことを特徴とする。
【0205】
本携帯端末装置では、液晶表示素子の直下若しくはその近傍に設けた電磁シールド手段によって、携帯端末装置のケーシング本体における液晶表示部からの電磁波の漏れ、特に液晶表示面側からの電磁波の漏れが効果的に防止される。これにより、シールド効果の少ない液晶表示部を通してアンテナへ不要な電磁波が輻射することが防止され、ノイズ成分が低減されて受信性能の劣化が抑制される。
【0206】
効果として、以上説明したように本携帯端末装置によれば、装置のケーシング等に金属蒸着等による電磁シールドを行わなくとも、効果的なノイズの抑制を図ることができ、生産効率の向上及びコストの削減を図ることが可能となる効果が得られる。
【0207】
【特許文献1】
特開平7−31638号公報(段落[0001]〜[0014]、および[0030])
【特許文献2】
特開平9−307493号公報(段落[0001]〜[0014]、[0026],および[0027])
【特許文献3】
特開平11−27160号公報(段落[0001]〜[0008]、および[0025])
【特許文献4】
特開2001−24538号公報(段落[0001]〜[0018]、および[0035])
【特許文献5】
特開2001−298379号公報(段落[0001]〜[0006],および[0024])
【特許文献6】
特開2001−332994号公報(段落[0001]〜[0030]、[0054]〜[0056]、および[0064]〜[0102])
【特許文献7】
特開2002−290297号公報(段落[0001]〜[0007]、および[0018])
【特許文献8】
特開2002−290522号公報(段落[0001]〜[0017],および[0044])
【0208】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のノイズによる受信感度劣化を防止方法は、
第1の問題点は、動作している制御部のノイズからの影響には対応できない。
【0209】
その理由は、受信状態以外は制御部を休止させる方法では完全に制御部を休止させているわけではないからである。
【0210】
第2の問題点は、クロックの高調波と重なるチャンネルのみのノイズの対応となる。
【0211】
その理由は、広帯域な制御部ノイズには、対応できないためであるからである。
【0212】
本発明の目的は、無線携帯端末を使用中にどのような制御部動作をしていても安定した受信感度が得られるノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末と無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法およびプログラムを提供することにある。
【0213】
【課題を解決するための手段】
本発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末と無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法およびプログラムは、
第1の発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末は、無線携帯端末で、無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、を備え、ノイズアンテナで受信したノイズ信号と、TRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号との差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する。
【0214】
また、第2の発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末は、無線携帯端末で、無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、を備え、ノイズアンテナを無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして実装し、ノイズアンテナで受信したノイズ信号と、TRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号との差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する。
【0215】
また、第3の発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末は、無線携帯端末で、無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、を備え、ノイズアンテナで受信したノイズ信号と、TRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号と、をオペアンプにより、それぞれオペアンプの非反転入力端子と反転入力端子に入力し、差動増幅し、差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する。
【0216】
また、第4の発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末は、無線携帯端末で、無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、を備え、ノイズアンテナを無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして実装し、ノイズアンテナで受信したノイズ信号と、TRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号と、をオペアンプにより、それぞれオペアンプの非反転入力端子と反転入力端子に入力し、差動増幅し、差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する。
【0217】
また、第5の発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末は、無線携帯端末で、無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、ノイズアンテナとTRXアンテナから希望波を抽出するオペアンプを有するアンテナ切替回路と受信した信号を復調する受信部と送信する信号を変調して出力を行う送信部から構成された無線部と、無線部の受信部で復調したデータを複合し無線部の送信部で送信する信号を変調して出力を行い無線部を制御しアプリケーションを制御する制御部と、を備え、アンテナ切替回路は、制御部より制御され、装置の状態により、アンテナ切り替えを行い、送信状態では、送信部とTRXアンテナを接続し、受信状態では、受信する電界レベルにより切り替えられ、ノイズの影響が有る、低い受信電界レベルでは、ノイズアンテナとTRXアンテナをオペアンプを介し、受信部に接続することで、ノイズ成分を除去して、安定した受信感度が得られるようにし、また、ノイズの影響が無い、高い受信電界レベルでは、TRXアンテナで受信した信号を直接受信部に接続するようにし、TRXアンテナから受信部への接続のパスは、2種類のパスがあり受信切替スイッチで切り替えられ、受信切替スイッチは、受信する電界レベルにより切り替えられ、ノイズの影響が無い、高い受信電界レベルでは、第1のパスを経て、TRXアンテナは、送受信切替スイッチのあと、直接受信切替スイッチを経て受信部へ接続し、ノイズの影響が有る、低い受信電界レベルでは、第2のパスを経て、TRXアンテナは、送受信切替スイッチのあと、オペアンプを通過し、受信切替スイッチを経て受信部へ接続し、ノイズの影響の有る無しを判断する受信電界レベルの判定を、無線携帯端末で通信待ちの待機状態で、TRXアンテナを、第1のパスのような高い受信電界レベルでの受信接続状態と同じ接続状態で、TRXアンテナを、送受信切替スイッチのあと、直接受信切替スイッチを経て受信部へ接続し、受信部から制御部へ受信波を渡すことにより、制御部は、ノイズの影響の有る無しを判断する予め任意の値を基準値として閾値を設定しておき、受信中の電界レベルと閾値を制御部にて比較して受信切替スイッチを切替制御し、受信電界レベルが閾値を上回った高い受信電界レベルでは、ノイズの影響が少ないため、受信波は直接受信部へ送るように受信切替スイッチを切替制御し、受信電界レベルが閾値を下回った低い受信電界レベルでは、ノイズの影響が大きいため、無線携帯端末内で発生するノイズを除去し受信波のみを受信部へ送るようにするため、TRXアンテナは、送受信切替スイッチのあと、オペアンプの反転入力端子側に接続されオペアンプを通過し、受信切替スイッチ切り替えられてTRXアンテナを受信部へ接続し、ノイズアンテナから受信されたノイズ信号は、TRXアンテナで重畳されたノイズのレベルとノイズアンテナで受信したノイズのレベルを同レベルに設定するAGCアンプを経てオペアンプの非反転入力端子側に入力され、前記オペアンプの反転入力端子側に接続されたTRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号と、をオペアンプにより、差動増幅し、差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する。
【0218】
また、第6の発明の無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法は、無線携帯端末で、無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、を備えた無線携帯端末における無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化を防止する方法であって、ノイズアンテナで受信したノイズ信号と、TRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号との差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する。
【0219】
また、第7の発明の無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法は、無線携帯端末で、無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、を備えた無線携帯端末における無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化を防止する方法であって、ノイズアンテナを無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして実装し、ノイズアンテナで受信したノイズ信号と、TRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号との差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する。
【0220】
また、第8の発明の無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法は、無線携帯端末で、無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、を備えた無線携帯端末における無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化を防止する方法であって、ノイズアンテナで受信したノイズ信号と、TRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号と、をオペアンプにより、それぞれオペアンプの非反転入力端子と反転入力端子に入力し、差動増幅し、差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する。
【0221】
また、第9の発明の無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法は、無線携帯端末で、無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、を備えた無線携帯端末における無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化を防止する方法であって、ノイズアンテナを無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして実装し、ノイズアンテナで受信したノイズ信号と、TRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号と、をオペアンプにより、それぞれオペアンプの非反転入力端子と反転入力端子に入力し、差動増幅し、差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する。
【0222】
また、第10の発明の無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法は、無線携帯端末で、無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、ノイズアンテナとTRXアンテナから希望波を抽出するオペアンプを有するアンテナ切替回路と受信した信号を復調する受信部と送信する信号を変調して出力を行う送信部から構成された無線部と、無線部の受信部で復調したデータを複合し無線部の送信部で送信する信号を変調して出力を行い無線部を制御しアプリケーションを制御する制御部と、を備えた無線携帯端末における無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化を防止する方法であって、アンテナ切替回路は、制御部より制御され、装置の状態により、アンテナ切り替えを行い、送信状態では、送信部とTRXアンテナを接続し、受信状態では、受信する電界レベルにより切り替えられ、ノイズの影響が有る、低い受信電界レベルでは、ノイズアンテナとTRXアンテナをオペアンプを介し、受信部に接続することで、ノイズ成分を除去して、安定した受信感度が得られるようにし、また、ノイズの影響が無い、高い受信電界レベルでは、TRXアンテナで受信した信号を直接受信部に接続するようにし、TRXアンテナから受信部への接続のパスは、2種類のパスがあり受信切替スイッチで切り替えられ、受信切替スイッチは、受信する電界レベルにより切り替えられ、ノイズの影響が無い、高い受信電界レベルでは、第1のパスを経て、TRXアンテナは、送受信切替スイッチのあと、直接受信切替スイッチを経て受信部へ接続し、ノイズの影響が有る、低い受信電界レベルでは、第2のパスを経て、TRXアンテナは、送受信切替スイッチのあと、オペアンプを通過し、受信切替スイッチを経て受信部へ接続し、ノイズの影響の有る無しを判断する受信電界レベルの判定を、無線携帯端末で通信待ちの待機状態で、TRXアンテナを、第1のパスのような高い受信電界レベルでの受信接続状態と同じ接続状態で、TRXアンテナを、送受信切替スイッチのあと、直接受信切替スイッチを経て受信部へ接続し、受信部から制御部へ受信波を渡すことにより、制御部は、ノイズの影響の有る無しを判断する予め任意の値を基準値として閾値を設定しておき、受信中の電界レベルと閾値を制御部にて比較して受信切替スイッチを切替制御し、受信電界レベルが閾値を上回った高い受信電界レベルでは、ノイズの影響が少ないため、受信波は直接受信部へ送るように受信切替スイッチを切替制御し、受信電界レベルが閾値を下回った低い受信電界レベルでは、ノイズの影響が大きいため、無線携帯端末内で発生するノイズを除去し受信波のみを受信部へ送るようにするため、TRXアンテナは、送受信切替スイッチのあと、オペアンプの反転入力端子側に接続されオペアンプを通過し、受信切替スイッチ切り替えられてTRXアンテナを受信部へ接続し、ノイズアンテナから受信されたノイズ信号は、TRXアンテナで重畳されたノイズのレベルとノイズアンテナで受信したノイズのレベルを同レベルに設定するAGCアンプを経てオペアンプの非反転入力端子側に入力され、前記オペアンプの反転入力端子側に接続されたTRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号と、をオペアンプにより、差動増幅し、差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する。
【0223】
また、第11の発明のプログラムは、無線携帯端末で、無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、ノイズアンテナとTRXアンテナから希望波を抽出するオペアンプを有するアンテナ切替回路と受信した信号を復調する受信部と送信する信号を変調して出力を行う送信部から構成された無線部と、無線部の受信部で復調したデータを複合し無線部の送信部で送信する信号を変調して出力を行い無線部を制御しアプリケーションを制御する制御部と、を備え無線携帯端末における無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止処理において、アンテナ切替回路は、制御部より制御され、装置の状態により、アンテナ切り替えを行い、送信状態では、送信部とTRXアンテナを接続し、受信状態では、受信する電界レベルにより切り替えられ、ノイズの影響が有る、低い受信電界レベルでは、ノイズアンテナとTRXアンテナをオペアンプを介し、受信部に接続することで、ノイズ成分を除去して、安定した受信感度が得られるようにし、また、ノイズの影響が無い、高い受信電界レベルでは、TRXアンテナで受信した信号を直接受信部に接続するようにし、TRXアンテナから受信部への接続のパスは、2種類のパスがあり受信切替スイッチで切り替えられ、受信切替スイッチは、受信する電界レベルにより切り替えられ、ノイズの影響が無い、高い受信電界レベルでは、第1のパスを経て、TRXアンテナは、送受信切替スイッチのあと、直接受信切替スイッチを経て受信部へ接続し、ノイズの影響が有る、低い受信電界レベルでは、第2のパスを経て、TRXアンテナは、送受信切替スイッチのあと、オペアンプを通過し、受信切替スイッチを経て受信部へ接続し、ノイズの影響の有る無しを判断する受信電界レベルの判定を、無線携帯端末で通信待ちの待機状態で、TRXアンテナを、第1のパスのような高い受信電界レベルでの受信接続状態と同じ接続状態で、TRXアンテナを、送受信切替スイッチのあと、直接受信切替スイッチを経て受信部へ接続し、受信部から制御部へ受信波を渡すことにより、制御部は、ノイズの影響の有る無しを判断する予め任意の値を基準値として閾値を設定しておき、受信中の電界レベルと閾値を制御部にて比較して受信切替スイッチを切替制御し、受信電界レベルが閾値を上回った高い受信電界レベルでは、ノイズの影響が少ないため、受信波は直接受信部へ送るように受信切替スイッチを切替制御し、受信電界レベルが閾値を下回った低い受信電界レベルでは、ノイズの影響が大きいため、無線携帯端末内で発生するノイズを除去し受信波のみを受信部へ送るようにするため、TRXアンテナは、送受信切替スイッチのあと、オペアンプの反転入力端子側に接続されオペアンプを通過し、受信切替スイッチ切り替えられてTRXアンテナを受信部へ接続し、ノイズアンテナから受信されたノイズ信号は、TRXアンテナで重畳されたノイズのレベルとノイズアンテナで受信したノイズのレベルを同レベルに設定するAGCアンプを経てオペアンプの非反転入力端子側に入力され、前記オペアンプの反転入力端子側に接続されたTRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号と、をオペアンプにより、差動増幅し、差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する処理をコンピュータに実行させる。
【0224】
また、第12の発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末は、無線携帯端末で、無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、通信用の希望波の送信と受信を切り替えるアンテナ切替回路と受信した信号を復調する受信部と送信する信号を変調して出力を行う送信部から構成された無線部と、無線部の受信部で復調したデータを複合し無線部の送信部で送信する信号を変調して出力を行い無線部を制御しアプリケーションを制御する制御部と、を備え、アンテナ切替回路は、制御部より制御され、装置の状態により、アンテナ切り替えを行い、送信状態では、送信部とTRXアンテナを接続し、受信状態では、受信部とTRXアンテナを接続し、TRXアンテナで受信されたノイズが重畳した希望波信号を受信部に入力し、ノイズアンテナから受信されたノイズ信号は、TRXアンテナで重畳されたノイズのレベルとノイズアンテナで受信したノイズのレベルを同レベルに設定するAGCアンプを経て受信部に入力し、前記2つの入力信号を受信部にバランス入力し、受信部で差動増幅し、差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する。
【0225】
また、第13の発明の無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法は、無線携帯端末で、無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、通信用の希望波の送信と受信を切り替えるアンテナ切替回路と受信した信号を復調する受信部と送信する信号を変調して出力を行う送信部から構成された無線部と、無線部の受信部で復調したデータを複合し無線部の送信部で送信する信号を変調して出力を行い無線部を制御しアプリケーションを制御する制御部と、を備えた無線携帯端末における無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化を防止する方法であって、アンテナ切替回路は、制御部より制御され、装置の状態により、アンテナ切り替えを行い、送信状態では、送信部とTRXアンテナを接続し、受信状態では、受信部とTRXアンテナを接続し、TRXアンテナで受信されたノイズが重畳した希望波信号を受信部に入力し、ノイズアンテナから受信されたノイズ信号は、TRXアンテナで重畳されたノイズのレベルとノイズアンテナで受信したノイズのレベルを同レベルに設定するAGCアンプを経て受信部に入力し、前記2つの入力信号を受信部にバランス入力し、受信部で差動増幅し、差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する。
【0226】
また、第14の発明のプログラムは、無線携帯端末で、無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、通信用の希望波の送信と受信を切り替えるアンテナ切替回路と受信した信号を復調する受信部と送信する信号を変調して出力を行う送信部から構成された無線部と、無線部の受信部で復調したデータを複合し無線部の送信部で送信する信号を変調して出力を行い無線部を制御しアプリケーションを制御する制御部と、を備えた無線携帯端末における無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化を防止処理において、アンテナ切替回路は、制御部より制御され、装置の状態により、アンテナ切り替えを行い、送信状態では、送信部とTRXアンテナを接続し、受信状態では、受信部とTRXアンテナを接続し、TRXアンテナで受信されたノイズが重畳した希望波信号を受信部に入力し、ノイズアンテナから受信されたノイズ信号は、TRXアンテナで重畳されたノイズのレベルとノイズアンテナで受信したノイズのレベルを同レベルに設定するAGCアンプを経て受信部に入力し、前記2つの入力信号を受信部にバランス入力し、受信部で差動増幅し、差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する処理をコンピュータに実行させる。
【0227】
【発明の実施の形態】
本発明は、無線携帯端末で、無線携帯端末内の制御部や、カメラなどのアプリケーション、クロックの高調波などから生じるノイズが発生しても安定した受信感度が得られる無線携帯端末を提供するものである。
【0228】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0229】
図1は本発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末と無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法およびプログラムの一実施の形態を示すブロック図である。
【0230】
図1を参照すると、ノイズアンテナ1は、受信専用のアンテナであり、無線携帯端末100内の制御部7や、カメラおよびLCDなどで構成されるアプリケーション12、クロック11の高調波などから生じるノイズを受信するものである。
【0231】
ノイズアンテナ1は、送信には使用しないため大電力を入力する事が無く、小型化が容易であり、ノイズアンテナ1自体は送信波を放射しないため、SAR(Specific Absorption Rate:比吸収率)を考慮せず、任意の位置に実装可能である。
【0232】
TRXアンテナ2は、送受両用のアンテナであり、通常、メイン機能として無線携帯端末100が発信、着信、通話、およびメール等で使用する通信用の信号波(希望波)の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末100内から生じるノイズも受信するものである。
【0233】
制御部7は、バスライン(図示せず)、クロック11、DSP(Digital Signal Processor)10等がありノイズを放射するノイズ源がある。これらノイズ源の受信帯域成分をTRXアンテナ2で受信してしまい感度抑圧を起こすのだが、ノイズの発生源に近接した位置にノイズアンテナ1を希望波を遮蔽するようにシールド板14で覆うようにして実装することによりノイズアンテナ1でノイズのみを受信した信号と、TRXアンテナ2で受信した、ノイズが重畳した希望波との差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分のみ抽出して安定した受信感度を供給することが可能である。
【0234】
無線部3は、ノイズアンテナ1とTRXアンテナ2から、希望波を抽出する差動増幅器であるオペアンプ42を有するアンテナ切替回路4と、受信した信号を復調する受信部5と、送信する信号を変調して出力を行う送信部6から構成されている。
【0235】
制御部7は、前記無線部3の受信部5で復調したデータを複合し、前記無線部3の送信部6で送信する信号を変調して出力を行い、無線部3を制御するベースバンドIC8とベースバンドIC8を制御するDSP10と各設定が記憶されたメモリ9と無線携帯端末100の基準クロックとなるクロック11より構成されている。
【0236】
また、制御部7は、アプリケーション12を制御して、LCD,カメラなどを動作させている。
【0237】
アンテナ切替回路4は、制御部7より制御され、装置の状態により、アンテナ切り替えを行う。
【0238】
送信状態では、送信部6とTRXアンテナ2を接続させる。
【0239】
受信状態では、受信する電界レベルにより切り替えられ、ノイズの影響が出る、低い受信電界レベルでは、ノイズアンテナ1のノイズ信号とTRXアンテナ2のノイズが重畳された希望波信号をオペアンプ42を介して、受信部5に接続することで、ノイズ成分を除去して、安定した受信感度が得られるようにしている。
【0240】
また、ノイズの影響が見えない程度に、高い受信電界レベルでは、TRXアンテナ2で受信した信号を直接受信部5に接続するようにしている。
【0241】
次に、本発明の実施の形態の動作について、図2を参照して詳細に説明する。
【0242】
図2は本発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末と無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法およびプログラムの無線部の構成を示すブロック図である。
【0243】
図2に示すように、アンテナ切替回路4の構成を詳しく説明する。図2のアンテナ切替回路4には、送受信切替スイッチ41があり、受信時は送受信切替スイッチ41の端子Cと端子Rを接続することによりTRXアンテナ2を受信部5に、また、送信時は送受信切替スイッチ41の端子Cと端子Tを接続することによりTRXアンテナ2を送信部6につなぎかえるように制御される。
【0244】
TRXアンテナ2から受信部5への接続のパスは、2種類あり受信切替スイッチ43で切り替えられる。受信切替スイッチ43は、受信する電界レベルにより切り替えられ、ノイズの影響が見えない程度に、高い受信電界レベルでは、図2に示すパス1のように、TRXアンテナ2は、送受信切替スイッチ41のあと、送受信切替スイッチ41の端子Cと端子Rを経て受信切替スイッチ43の端子RHと端子RCに切り替えられて受信部5へ接続する。
【0245】
ノイズの影響が出る、低い受信電界レベルでは、図2に示すパス2のように、TRXアンテナ2は、送受信切替スイッチ41のあと、送受信切替スイッチ41の端子Cと端子Rを経てオペアンプ42を通過し、受信切替スイッチ43の端子RLと端子RCに切り替えられてTRXアンテナ2を受信部5へ接続する。
【0246】
ここで、ノイズの影響の有る無しを判断する受信電界レベルの判定は、無線携帯端末100で通信待ちの待機状態で、TRXアンテナ2を、図2に示すパス1のような高い受信電界レベルでの受信接続状態と同じ接続状態で、TRXアンテナ2を、送受信切替スイッチ41のあと、送受信切替スイッチ41の端子Cと端子Rを経て受信切替スイッチ43の端子RHと端子RCに切り替えられて受信部5へ接続し、受信部5から制御部7へ受信波を渡すことにより、制御部7は、ノイズの影響の有る無しを判断する予め任意の値を基準値として閾値を設定しておき、受信中の電界レベルと閾値を制御部7にて比較して受信切替スイッチ43を切替制御する。
【0247】
受信電界レベルが閾値を上回った高い受信電界レベルでは、ノイズの影響が少ないため、受信波は直接受信部5へ送ってもよいため、図2に示すパス1のように、TRXアンテナ2は、送受信切替スイッチ41のあと、送受信切替スイッチ41の端子Cと端子Rを経て受信切替スイッチ43の端子RHと端子RCに切り替えられて受信部5へ接続するように受信切替スイッチ43を切替制御する。
【0248】
また、受信電界レベルが閾値を下回った低い受信電界レベルでは、ノイズの影響が大きいため、無線携帯端末100内で発生するノイズを除去し受信波のみを受信部5へ送るようにするため、TRXアンテナ2は、送受信切替スイッチ41のあと、送受信切替スイッチ41の端子Cと端子Rを経てオペアンプ42のマイナス(負)入力端子側(反転入力端子側)に接続されオペアンプ42を通過し、受信切替スイッチ43の端子RLと端子RCに切り替えられてTRXアンテナ2を受信部5へ接続する。また、オペアンプ42のプラス(正)入力端子側(非反転入力端子側)にはAGCアンプ40(AGC:Auto Gain Control)を経てノイズアンテナ1が接続されている。
【0249】
このように、TRXアンテナ2とノイズアンテナ1をそれぞれオペアンプ42のマイナス(負)入力端子側(反転入力端子側)とプラス(正)入力端子側(非反転入力端子側)に接続することで、オペアンプ42ではTRXアンテナ2からのノイズが重畳された希望波とノイズアンテナ1からのノイズ成分の差分が出力されるため、受信部5には、装置から発生するノイズは相殺されノイズの影響はうけなくなる。
【0250】
ノイズアンテナ1が接続された、AGCアンプ40は、TRXアンテナ2で重畳したノイズのレベルと、ノイズアンテナ1で受信したノイズレベルを同レベルとするためのアンプであり、無線携帯端末100の製造時または製品出荷時に予めAGCアンプ40の増幅率は、TRXアンテナ2に重畳されたノイズのレベルと、ノイズアンテナ1で受信したノイズレベルが、オペアンプ42の出力側で相殺され零となるように調整される。
【0251】
オペアンプ42ではTRXアンテナ2からのノイズが重畳された希望波成分とノイズアンテナ1からのノイズ成分とが差動増幅され、差分が出力されるため、受信部5には、無線携帯端末100から発生するノイズは除去されノイズの影響はうけなくなり希望波のみが出力されるようになる。
【0252】
ただ、ノイズアンテナ1は、図3に示すように、ノイズ源15に近接して実装するほどノイズアンテナ1で受信するノイズレベルが高くなり、それにともないオペアンプ42ではTRXアンテナ2から重畳されたノイズレベルを上げるためオペアンプ42のマイナス(負)入力端子側(反転入力端子側)の増幅率をあげノイズを相殺する結果必然的にTRXアンテナ2からの希望波も高く増幅され安定した受信感度が得られるようになる。
【0253】
また、ノイズアンテナ1が無線携帯端末100の外部から来る希望波を受信し、希望波もオペアンプ42で相殺されないようにするため、TRXアンテナ2以外、ノイズアンテナ1を含め、バスライン等の接続パターンがプリント印刷されている基板13およびノイズ源15等の無線携帯端末100を構成している部分を電気的に遮蔽するためシールド板14により覆うようにしている。
【0254】
図3は本発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末と無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法およびプログラムの無線携帯端末の実装を示す実装図である。
【0255】
また、本実施の形態で引用している、ノイズ源15とは、図1中の制御部7とアプリケーション12のブロックであり、ユーザーにより各種アプリケーションを動作させている場合、制御部7のDSP10は、メモリ9とのアクセスも頻繁になるため、DSP10とメモリ9を繋ぐバスからのノイズや、クロック11からの高調波ノイズ、各種アプリケーションからのノイズのことである。
【0256】
次に、本発明の第2の実施の形態について、図4を参照して詳細に説明する。
【0257】
図4は本発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末と無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法およびプログラムの第2の一実施の形態を示すブロック図である。
【0258】
なお、本発明の第2の実施の形態は前記の実施の形態に限定されるものではなく、受信電界レベルによって受信パスを切り替えるのではなく、図4のように、アンテナ切替回路4の受信部5への出力をバランス出力(平衡出力)として、受信部5内で差動増幅を行うことにより無線携帯端末100内で発生するノイズを除去でき、前記の実施の形態のオペアンプ42と受信切替スイッチ43を削除することができ、小型化およびコストダウンにもつながる。
【0259】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末と無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法およびプログラムは、
第1の効果は、受信電界レベルが低くい場合でも、無線携帯端末からのノイズの影響を受けにくくし、制御部からのノイズによる受信感度抑圧を防止する事ができる。
【0260】
その理由は、ノイズアンテナを用いることにより無線携帯端末内部から発生するノイズの影響を受けにくくし安定した受信状態を保つために、TRXアンテナとノイズアンテナをそれぞれオペアンプのマイナス(負)入力端子側(反転入力端子側)とプラス(正)入力端子側(非反転入力端子側)に接続することで、オペアンプではTRXアンテナからのノイズが重畳された希望波とノイズアンテナからのノイズ成分の差分が出力されるため、受信部には、無線携帯端末から発生するノイズは相殺されノイズの影響はうけなくなるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末と無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法およびプログラムの一実施の形態を示すブロック図である。
【図2】本発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末と無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法およびプログラムの無線部の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末と無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法およびプログラムの無線携帯端末の実装を示す実装図である。
【図4】本発明のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末と無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法およびプログラムの第2の一実施の形態を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 ノイズアンテナ
2 TRXアンテナ
3 無線部
4 アンテナ切替回路
5 受信部
6 送信部
7 制御部
8 ベースバンドIC
9 メモリ
10 DSP
11 クロック
12 アプリケーション
13 基板
14 シールド板
15 ノイズ源
40 AGCアンプ
41 送受信切替スイッチ
42 オペアンプ
43 受信切替スイッチ
100 無線携帯端末
Claims (14)
- 無線携帯端末で、無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、を備え、ノイズアンテナで受信したノイズ信号と、TRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号との差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給することを特徴とするノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末。
- ノイズアンテナを無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして実装したことことを特徴とする請求項1記載のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末。
- 無線携帯端末で、無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、を備え、ノイズアンテナで受信したノイズ信号と、TRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号と、をオペアンプにより、それぞれオペアンプの非反転入力端子と反転入力端子に入力し、差動増幅し、差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給することを特徴とするノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末。
- ノイズアンテナを無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして実装したことことを特徴とする請求項3記載のノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末。
- 無線携帯端末で、無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、ノイズアンテナとTRXアンテナから希望波を抽出するオペアンプを有するアンテナ切替回路と受信した信号を復調する受信部と送信する信号を変調して出力を行う送信部から構成された無線部と、無線部の受信部で復調したデータを複合し無線部の送信部で送信する信号を変調して出力を行い無線部を制御しアプリケーションを制御する制御部と、を備え、アンテナ切替回路は、制御部より制御され、装置の状態により、アンテナ切り替えを行い、送信状態では、送信部とTRXアンテナを接続し、受信状態では、受信する電界レベルにより切り替えられ、ノイズの影響が有る、低い受信電界レベルでは、ノイズアンテナとTRXアンテナをオペアンプを介し、受信部に接続することで、ノイズ成分を除去して、安定した受信感度が得られるようにし、また、ノイズの影響が無い、高い受信電界レベルでは、TRXアンテナで受信した信号を直接受信部に接続するようにし、TRXアンテナから受信部への接続のパスは、2種類のパスがあり受信切替スイッチで切り替えられ、受信切替スイッチは、受信する電界レベルにより切り替えられ、ノイズの影響が無い、高い受信電界レベルでは、第1のパスを経て、TRXアンテナは、送受信切替スイッチのあと、直接受信切替スイッチを経て受信部へ接続し、ノイズの影響が有る、低い受信電界レベルでは、第2のパスを経て、TRXアンテナは、送受信切替スイッチのあと、オペアンプを通過し、受信切替スイッチを経て受信部へ接続し、ノイズの影響の有る無しを判断する受信電界レベルの判定を、無線携帯端末で通信待ちの待機状態で、TRXアンテナを、第1のパスのような高い受信電界レベルでの受信接続状態と同じ接続状態で、TRXアンテナを、送受信切替スイッチのあと、直接受信切替スイッチを経て受信部へ接続し、受信部から制御部へ受信波を渡すことにより、制御部は、ノイズの影響の有る無しを判断する予め任意の値を基準値として閾値を設定しておき、受信中の電界レベルと閾値を制御部にて比較して受信切替スイッチを切替制御し、受信電界レベルが閾値を上回った高い受信電界レベルでは、ノイズの影響が少ないため、受信波は直接受信部へ送るように受信切替スイッチを切替制御し、受信電界レベルが閾値を下回った低い受信電界レベルでは、ノイズの影響が大きいため、無線携帯端末内で発生するノイズを除去し受信波のみを受信部へ送るようにするため、TRXアンテナは、送受信切替スイッチのあと、オペアンプの反転入力端子側に接続されオペアンプを通過し、受信切替スイッチ切り替えられてTRXアンテナを受信部へ接続し、ノイズアンテナから受信されたノイズ信号は、TRXアンテナで重畳されたノイズのレベルとノイズアンテナで受信したノイズのレベルを同レベルに設定するAGCアンプを経てオペアンプの非反転入力端子側に入力され、前記オペアンプの反転入力端子側に接続されたTRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号と、をオペアンプにより、差動増幅し、差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給することを特徴とするノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末。
- 無線携帯端末で、無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、を備えた無線携帯端末における無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化を防止する方法であって、ノイズアンテナで受信したノイズ信号と、TRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号との差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給することを特徴とする無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法。
- 無線携帯端末における無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化を防止する方法であって、ノイズアンテナを無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして実装したことを特徴とする請求項6記載の無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法。
- 無線携帯端末で、無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、を備えた無線携帯端末における無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化を防止する方法であって、ノイズアンテナで受信したノイズ信号と、TRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号と、をオペアンプにより、それぞれオペアンプの非反転入力端子と反転入力端子に入力し、差動増幅し、差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給することを特徴とする無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法。
- 無線携帯端末で、無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、を備えた無線携帯端末における無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化を防止する方法であって、ノイズアンテナを無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして実装し、ノイズアンテナで受信したノイズ信号と、TRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号と、をオペアンプにより、それぞれオペアンプの非反転入力端子と反転入力端子に入力し、差動増幅し、差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給することを特徴とする無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法。
- 無線携帯端末で、無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、ノイズアンテナとTRXアンテナから希望波を抽出するオペアンプを有するアンテナ切替回路と受信した信号を復調する受信部と送信する信号を変調して出力を行う送信部から構成された無線部と、無線部の受信部で復調したデータを複合し無線部の送信部で送信する信号を変調して出力を行い無線部を制御しアプリケーションを制御する制御部と、を備えた無線携帯端末における無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化を防止する方法であって、アンテナ切替回路は、制御部より制御され、装置の状態により、アンテナ切り替えを行い、送信状態では、送信部とTRXアンテナを接続し、受信状態では、受信する電界レベルにより切り替えられ、ノイズの影響が有る、低い受信電界レベルでは、ノイズアンテナとTRXアンテナをオペアンプを介し、受信部に接続することで、ノイズ成分を除去して、安定した受信感度が得られるようにし、また、ノイズの影響が無い、高い受信電界レベルでは、TRXアンテナで受信した信号を直接受信部に接続するようにし、TRXアンテナから受信部への接続のパスは、2種類のパスがあり受信切替スイッチで切り替えられ、受信切替スイッチは、受信する電界レベルにより切り替えられ、ノイズの影響が無い、高い受信電界レベルでは、第1のパスを経て、TRXアンテナは、送受信切替スイッチのあと、直接受信切替スイッチを経て受信部へ接続し、ノイズの影響が有る、低い受信電界レベルでは、第2のパスを経て、TRXアンテナは、送受信切替スイッチのあと、オペアンプを通過し、受信切替スイッチを経て受信部へ接続し、ノイズの影響の有る無しを判断する受信電界レベルの判定を、無線携帯端末で通信待ちの待機状態で、TRXアンテナを、第1のパスのような高い受信電界レベルでの受信接続状態と同じ接続状態で、TRXアンテナを、送受信切替スイッチのあと、直接受信切替スイッチを経て受信部へ接続し、受信部から制御部へ受信波を渡すことにより、制御部は、ノイズの影響の有る無しを判断する予め任意の値を基準値として閾値を設定しておき、受信中の電界レベルと閾値を制御部にて比較して受信切替スイッチを切替制御し、受信電界レベルが閾値を上回った高い受信電界レベルでは、ノイズの影響が少ないため、受信波は直接受信部へ送るように受信切替スイッチを切替制御し、受信電界レベルが閾値を下回った低い受信電界レベルでは、ノイズの影響が大きいため、無線携帯端末内で発生するノイズを除去し受信波のみを受信部へ送るようにするため、TRXアンテナは、送受信切替スイッチのあと、オペアンプの反転入力端子側に接続されオペアンプを通過し、受信切替スイッチ切り替えられてTRXアンテナを受信部へ接続し、ノイズアンテナから受信されたノイズ信号は、TRXアンテナで重畳されたノイズのレベルとノイズアンテナで受信したノイズのレベルを同レベルに設定するAGCアンプを経てオペアンプの非反転入力端子側に入力され、前記オペアンプの反転入力端子側に接続されたTRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号と、をオペアンプにより、差動増幅し、差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給することを特徴とする無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法。
- 無線携帯端末で、無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、ノイズアンテナとTRXアンテナから希望波を抽出するオペアンプを有するアンテナ切替回路と受信した信号を復調する受信部と送信する信号を変調して出力を行う送信部から構成された無線部と、無線部の受信部で復調したデータを複合し無線部の送信部で送信する信号を変調して出力を行い無線部を制御しアプリケーションを制御する制御部と、を備え無線携帯端末における無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止処理において、アンテナ切替回路は、制御部より制御され、装置の状態により、アンテナ切り替えを行い、送信状態では、送信部とTRXアンテナを接続し、受信状態では、受信する電界レベルにより切り替えられ、ノイズの影響が有る、低い受信電界レベルでは、ノイズアンテナとTRXアンテナをオペアンプを介し、受信部に接続することで、ノイズ成分を除去して、安定した受信感度が得られるようにし、また、ノイズの影響が無い、高い受信電界レベルでは、TRXアンテナで受信した信号を直接受信部に接続するようにし、TRXアンテナから受信部への接続のパスは、2種類のパスがあり受信切替スイッチで切り替えられ、受信切替スイッチは、受信する電界レベルにより切り替えられ、ノイズの影響が無い、高い受信電界レベルでは、第1のパスを経て、TRXアンテナは、送受信切替スイッチのあと、直接受信切替スイッチを経て受信部へ接続し、ノイズの影響が有る、低い受信電界レベルでは、第2のパスを経て、TRXアンテナは、送受信切替スイッチのあと、オペアンプを通過し、受信切替スイッチを経て受信部へ接続し、ノイズの影響の有る無しを判断する受信電界レベルの判定を、無線携帯端末で通信待ちの待機状態で、TRXアンテナを、第1のパスのような高い受信電界レベルでの受信接続状態と同じ接続状態で、TRXアンテナを、送受信切替スイッチのあと、直接受信切替スイッチを経て受信部へ接続し、受信部から制御部へ受信波を渡すことにより、制御部は、ノイズの影響の有る無しを判断する予め任意の値を基準値として閾値を設定しておき、受信中の電界レベルと閾値を制御部にて比較して受信切替スイッチを切替制御し、受信電界レベルが閾値を上回った高い受信電界レベルでは、ノイズの影響が少ないため、受信波は直接受信部へ送るように受信切替スイッチを切替制御し、受信電界レベルが閾値を下回った低い受信電界レベルでは、ノイズの影響が大きいため、無線携帯端末内で発生するノイズを除去し受信波のみを受信部へ送るようにするため、TRXアンテナは、送受信切替スイッチのあと、オペアンプの反転入力端子側に接続されオペアンプを通過し、受信切替スイッチ切り替えられてTRXアンテナを受信部へ接続し、ノイズアンテナから受信されたノイズ信号は、TRXアンテナで重畳されたノイズのレベルとノイズアンテナで受信したノイズのレベルを同レベルに設定するAGCアンプを経てオペアンプの非反転入力端子側に入力され、前記オペアンプの反転入力端子側に接続されたTRXアンテナで受信した、ノイズが重畳した希望波信号と、をオペアンプにより、差動増幅し、差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
- 無線携帯端末で、無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、通信用の希望波の送信と受信を切り替えるアンテナ切替回路と受信した信号を復調する受信部と送信する信号を変調して出力を行う送信部から構成された無線部と、無線部の受信部で復調したデータを複合し無線部の送信部で送信する信号を変調して出力を行い無線部を制御しアプリケーションを制御する制御部と、を備え、アンテナ切替回路は、制御部より制御され、装置の状態により、アンテナ切り替えを行い、送信状態では、送信部とTRXアンテナを接続し、受信状態では、受信部とTRXアンテナを接続し、TRXアンテナで受信されたノイズが重畳した希望波信号を受信部に入力し、ノイズアンテナから受信されたノイズ信号は、TRXアンテナで重畳されたノイズのレベルとノイズアンテナで受信したノイズのレベルを同レベルに設定するAGCアンプを経て受信部に入力し、前記2つの入力信号を受信部にバランス入力し、受信部で差動増幅し、差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給することを特徴とするノイズによる受信感度劣化を防止した無線携帯端末。
- 無線携帯端末で、無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、通信用の希望波の送信と受信を切り替えるアンテナ切替回路と受信した信号を復調する受信部と送信する信号を変調して出力を行う送信部から構成された無線部と、無線部の受信部で復調したデータを複合し無線部の送信部で送信する信号を変調して出力を行い無線部を制御しアプリケーションを制御する制御部と、を備えた無線携帯端末における無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化を防止する方法であって、アンテナ切替回路は、制御部より制御され、装置の状態により、アンテナ切り替えを行い、送信状態では、送信部とTRXアンテナを接続し、受信状態では、受信部とTRXアンテナを接続し、TRXアンテナで受信されたノイズが重畳した希望波信号を受信部に入力し、ノイズアンテナから受信されたノイズ信号は、TRXアンテナで重畳されたノイズのレベルとノイズアンテナで受信したノイズのレベルを同レベルに設定するAGCアンプを経て受信部に入力し、前記2つの入力信号を受信部にバランス入力し、受信部で差動増幅し、差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給することを特徴とする無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化の防止方法。
- 無線携帯端末で、無線携帯端末の外部から来る希望波を遮蔽するようにシールド板で覆うようにして無線携帯端末内から生じるノイズを受信するノイズアンテナと、通信用の希望波の送信と受信に用いられ、さらに、無線携帯端末内から生じるノイズも受信するTRXアンテナと、通信用の希望波の送信と受信を切り替えるアンテナ切替回路と受信した信号を復調する受信部と送信する信号を変調して出力を行う送信部から構成された無線部と、無線部の受信部で復調したデータを複合し無線部の送信部で送信する信号を変調して出力を行い無線部を制御しアプリケーションを制御する制御部と、を備えた無線携帯端末における無線携帯端末のノイズによる受信感度劣化を防止処理において、アンテナ切替回路は、制御部より制御され、装置の状態により、アンテナ切り替えを行い、送信状態では、送信部とTRXアンテナを接続し、受信状態では、受信部とTRXアンテナを接続し、TRXアンテナで受信されたノイズが重畳した希望波信号を受信部に入力し、ノイズアンテナから受信されたノイズ信号は、TRXアンテナで重畳されたノイズのレベルとノイズアンテナで受信したノイズのレベルを同レベルに設定するAGCアンプを経て受信部に入力し、前記2つの入力信号を受信部にバランス入力し、受信部で差動増幅し、差分をとることでノイズを相殺し、希望波成分を抽出して安定した受信感度を供給する処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
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