JP2004250944A - 構造物の仮設足場及びその構築方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造物の周面の足場と、中間ステージとを二重に設置することなく、構造物の側壁に沿う設置物の取付けや点検と吊り下げられる設置物の点検作業を行うことのできる構造物の仮設足場及びその構築方法を提供する。
【解決手段】構造物としてのボイラ火炉71内の周囲の側壁に沿って鉛直面状に吊り下げ式の仮設足場10を多層に設け、所定位置の中間層の足場として剛性の高い支持梁11を組み込み、中間層内側に中間ステージ12を一体に組込んだ。また、仮設足場10の構築にあたっては、仮設足場10を平面図上のいくつかの部分に分割し、分割した各部分ごとに一層ずつ吊り上げ、互いを連結するようにした。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はボイラ火炉等の構造物の仮設足場及びその構築方法に係り、特に火力発電所等の大型循環ボイラの建設に際して好適な仮設足場及びその構築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
火力発電所等に備えられる循環ボイラの火炉は、直方体状に周囲が構成される。これらの周面は、その大部分が火炉内側の水管壁と火炉外側のケーシングによる二重構造とされ、水管壁とケーシングの間隙部には耐火断熱材が充填されている。
【0003】
火炉内部は空洞であるから、水管壁の取付けに際しては、火炉内の周面に沿って仮設足場を設ける必要がある。仮設足場は、建設現場に分割して搬入された水管壁を所定の取付け位置に設定するための足場、水管壁を相互に溶接するための足場、水管壁の水圧テストのための足場として用いられる。
【0004】
従来、ボイラ火炉内の仮設足場は、パイプ足場もしくは鋼製のユニット足場を下方(例えば地上)から上方へと組み立てる、いわゆる組み上げ方式のものが大部分であり、足場丸太又は鋼構造のユニットを連結して骨組みを形成している。この理由としては、第1に仮設足場として最も一般的であること、第2に過去の実績による最も手馴れた方式であり、施工技術が一応確立されていること、第3に他に有効な代替え方式が見当たらなかったことなどの理由による。
【0005】
しかし、これらの地上から組み上げる方式のものは、組立、解体の作業に必要な工数が多大であり、特に地盤条件の悪い場合には、その整合に多大な作業を有する。また、組立、解体に際して高所作業が多いため、作業安全上好ましくなく、更に、車両や工具の出入りが激しい下方空間を占有するため作業能率に支障をきたす場合が応々にしてあった。
【0006】
また高層足場においては、垂直荷重が圧縮応力として作用するので、座屈強度を得るため骨組み部材は相応の剛構造が要求され、資材のコストが増大する等の問題を抱えていた。
【0007】
このような地上組み上げ方式の欠点を解消するものとして、吊り棒で吊り下げられた上部剛部材(支持梁)の下に複数対の垂直棒を吊り下げ、各一対の垂直棒には両端に鍔を有する水平棒を架け渡し、隣同士の水平棒間に足場板を架橋して足場を組立て、次々と下層の足場を吊り下げる方式等、種々の吊り足場が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0008】
この特許文献1に記載された吊り足場は、ボイラ本体構造物から吊り下げられるとともに、最上層の足場となる水平剛部材を有し、該水平剛部材に着脱自在に連結された2対以上の垂直棒と、両端に鍔が設けられ、前記対になった垂直棒間に着脱自在に架け渡された水平棒と、該水平棒間に架橋された足場板とから第二層の足場が構成され、第三層以下の足場が前記第二層と同様に垂直棒と水平棒と足場板とから構成され、垂直棒が上層の水平棒に着脱自在に吊り下げられたボイラ火炉内の吊り足場である。
【0009】
【特許文献1】
特開昭59−044504号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ボイラ火炉内の空洞部には天井壁管の下方に最終加熱用のペンダントコイルが略全面にわたって吊り下げられている。このペンダントコイルの亀裂の有無や肉厚が不足する部分の有無を点検するために、ペンダントコイルの下方全面に足場がはりめぐらされた点検作業用のステージが必要である。
【0011】
しかし、前述の特許文献1に記載されたボイラ火炉内の仮設足場は、ボイラ火炉内の周面に設けられた足場であって、ペンダントコイルの下方全面に足場のはりめぐらされた点検作業用のステージは有していない。このため、ペンダントコイルの点検のために、火炉底部から別途支柱を立ち上げ、火炉内部の中間位置にペンダントコイル点検作業用の中間ステージを設置していた。
【0012】
このため、火炉内の周面の足場と、この中間ステージと二重に設置しなければならず、設置工数、設置費用が増大し、さらに高所作業も増大し、設置作業の安全面においても問題であった。
【0013】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、ボイラ火炉等の構造物内の周面の足場と、中間ステージとを二重に設置することなく、火炉内側の水管壁等の構造物内側壁に沿う設置物の取付けや点検と最終加熱用のペンダントコイル等の吊り下げられる設置物の点検作業を行うことのできるボイラ火炉等の構造物の仮設足場及びその構築方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、構造物の周囲の側壁に沿って鉛直面状に多層に設けられる仮設足場であって、構造物本体から吊り下げられるとともに、最上層の足場となる支持梁を有し、該支持梁に着脱自在に連結された2対以上の垂直棒と、両端に鍔が設けられ、前記対になった垂直棒間に着脱自在に架け渡された水平棒と、該水平棒間に架橋された足場板とから第二層の足場が構成され、第三層以下の足場が前記第二層と同様に垂直棒と水平棒と足場板とから構成され、垂直棒が上層の水平棒に着脱自在に吊り下げられた構造物の仮設足場において、前記支持梁が所定の中間層の足場として組込まれるとともに、該中間層には中間層内側に中間ステージが組込まれていることを特徴としている。
【0015】
請求項1の発明によれば、構造物の周囲の側壁に沿って鉛直面状に多層に設けられる吊り下げ式の仮設足場は、所定位置の中間層の足場として剛性の高い支持梁が組込まれ、中間層内側に中間ステージが一体に組込まれているので、周面の足場と中間ステージとを二重に設置することなく、構造物内側の側壁に沿う設置物の取付けや点検と吊り下げられる設置物の点検作業とを行うことができる。このため設置工数、設置費用が減少し、さらに設置に際しての高所作業も減少するので、設置作業の安全面における問題も少ない。
【0016】
請求項2に記載の発明は、請求項1の発明において、前記中間ステージは、前記支持梁に所定の間隔で組み付けられた複数のトラス梁と、該トラス梁上にはりめぐらされた前記足場板とからなることを特徴としている。
【0017】
請求項2の発明によれば、吊り下げられる設置物の点検作業用の中間ステージは、仮設足場の中間層に組込まれた剛性のある支持梁に複数のトラス梁を組み付け、トラス梁上に足場板をはりめぐらして構成されているので、軽量で組立及び分解も容易である。
【0018】
また、請求項3に記載の発明は、構造物の周囲の側壁に沿って鉛直面状に多層に設けられる仮設足場の構築方法であって、構造物本体から吊り下げられるとともに、最上層の足場となる支持梁を有し、該最上層の支持梁に第二層の足場が吊り下げられ、第三層以下の足場が夫々上層の足場に吊り下げられ、前記支持梁が所定の中間層の足場として組込まれるとともに、該中間層には中間層内側に中間ステージが組込まれた構造物の仮設足場の構築方法において、多層に吊り下げ形成される前記仮設足場を複数の部分に分割し、第1の分割部分側の足場を一層ずつ組み立てては吊り上げるとともに、所定の中間層内側に中間ステージを組込み、更に下層の足場を最終層まで形成し、次に第2の分割部分の足場と中間ステージも同様にして最終層まで吊り上げ形成するとともに、第1の分割部分の各層の足場及び中間ステージと第2の分割部分の各層の足場及び中間ステージとを夫々連結し、同様にして最後の分割部分の足場まで吊り上げ形成するとともに、最後の分割部分の各層の足場及び中間ステージと隣り合う分割部分の各層の足場及び中間ステージとを互いに連結することを特徴としている。
【0019】
請求項3の発明によれば、構造物の周囲の側壁に沿って鉛直面状に多層に設けられるとともに、所定の中間層に中間ステージが組みつけられた吊り下げ式仮設足場は、平面図上のいくつかの部分に分割され、分割された各部分ごとに一層ずつ吊り上げられて形成されるので、仮設足場を吊り上げる吊り上げ装置の数が少なくて済む。また、足場を組み立てる作業に要する床面積も分割されるので、組立作業の占有床面積が少なくて済み、占有していない床部分で他の作業を平行して行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明実施の形態に係る構造物としてのボイラ火炉内の仮設足場及びその構築方法の好ましい実施の形態について説明する。なお各図において同一の部材には同一の番号を付している。
【0021】
先ず最初に、本発明実施の形態に係るボイラ火炉内の仮設足場として用いられている吊り足場形式の仮設足場の基本構成について説明する。図1は、吊り足場形式の仮設足場の基本構造を表わす斜視図である。仮設足場10は、構造物からワイヤロープ及び吊り棒21等で吊り下げられた支持梁11を有し、支持梁11は最上層の足場となっている。
【0022】
支持梁11から下方には複数対の垂直棒15、15、…が吊り下げられ、各対の垂直棒15、15にはめ込まれた水平棒16、16、…、及び各水平棒16、16間に架橋された足場板14、14、…で第二層の足場が形成されている。第二層の水平棒16、16、…からは夫々一対の垂直棒15、15が吊り下げられ、各対の垂直棒15、15には夫々水平棒16がはめ込まれ、各水平棒16、16間には足場板14が架橋されて第三層の足場が形成されている。
【0023】
以下同様にして第四層、第五層、…の足場が形成され、これら複数層の足場によって仮設足場全体が構成されている。
【0024】
図2は、支持梁11より下層の足場を形成するための垂直棒15と水平棒16の詳細を表わす斜視図である。水平棒16は両端に夫々2枚ずつの鍔16A、16Aが溶接されている。また、垂直棒15は両端に連結板15Aが溶接され、連結板15Aには、水平棒16の鍔16Aの直径より僅かに大きな大径孔15Cと、水平棒16の棒部16Bの直径よりも僅かに大きな小径孔15Dとが接続されてなるだるま形孔15Bが形成されている。
【0025】
だるま形孔15Bの形状を更に詳細に説明すると、小径孔15Dの半円部と大径孔15Cとが小径孔15Dの直径と等しい幅の平行溝で接続されており、水平棒16の棒部16Bは大径孔15Cと小径孔15Dとの間を移動できるようになっている。なお、支持梁11を吊り下げる吊り棒21の下端にも、垂直棒15の両端に設けられたものと同じ連結板15Aが取付けられている。
【0026】
また、水平棒16の両端に夫々取付けられた2枚の鍔16A、16A間の隙間は、垂直棒15の両端に取付けられた連結板15Aの厚さの2倍よりも僅かに大きくなっている。
【0027】
上層から吊り下げられた垂直棒15の下端の連結板15Aと下層に吊り下げる垂直棒15の上端の連結板15Aとが夫々大径孔15Cから水平棒16の鍔16Aを挿通させ、2枚の鍔16A、16A間の隙間の棒部16Bで夫々の小径孔15Dに係合させている。垂直棒15の上端の連結板15Aには、小径孔15Dに係合された水平棒16の棒部16Bを把持する把持具17が設けられている。
【0028】
図3は足場板14を表わす斜視図である。足場板14は断面コの字型の足場板本体14Aと、足場板本体14Aの長手方向両端部に取付けられ、夫々2個のフック14C、14Cが設けられたフックベース14B、14Bとから構成されている。
【0029】
各層の対になった垂直棒に架け渡された水平棒16の隣り合う水平棒16間には、足場板14が長手方向の両端に設けられたフック14C、14Cを水平棒16に係合させることにより架橋され、各層の足場となっている。
【0030】
次に、前述の構造を有する吊り下げ式の仮設足場10の基本構造の組立手順について説明する。先ず、最上層の足場となる支持梁11を地上の所定の位置に搬入する。次に、仮設足場10を吊り上げる複数本のワイヤロープを地上まで下ろし、各ワイヤロープの先端に連結した吊り棒21を支持梁11の所定位置に取付ける。支持梁11には吊り棒21を取付ける位置と第二層の垂直棒15を吊り下げる位置とに、水平棒16の棒部16B、鍔16Aと同一寸法の連結部材(付番せず)が取付けられており、吊り棒21の下端に設けられた連結板で接続される。
【0031】
次に第二層の垂直棒15を吊り下げる位置の連結部材に第二層の垂直棒15、15、…を取付ける。この時支持梁11に取付けられた連結部材の鍔を連結板15Aの小径孔15Dに挿通させた後垂直棒15をスライドさせることにより、連結板15Aの大径孔15Cと連結部材の棒部とが係合される。次いで把持具17を回転移動させて棒部を把持する位置に位置付ける。
【0032】
所定箇所への垂直棒15の取付が終了すると、図示しない吊り上げ機によってワイヤロープを引き上げ、支持梁11を下層の一層分だけ吊り上げる。なお、垂直棒15の取付けは、支持梁11を吊り上げた後に行ってもよい。
【0033】
次に、支持梁11の幅方向に対に配置されている垂直棒15、15の下端の連結板15Aに水平棒16を取付ける。この水平棒16の取付けは、水平棒16の両端の鍔16Aを垂直棒15の連結板15Aに形成されただるま形孔15Bの大径孔15Cに挿通して下方にスライドすることにより、水平棒16の棒部16Bをだるま形孔15Bの小径孔15Dに係合させる。
【0034】
所定箇所の水平棒16の取付けが終了すると、次に足場板14の長手方向の両端に設けられたフック14C、14Cを水平棒16に係合させることにより、隣り合う水平棒16間に足場板14を架橋する。これで第二層の足場が組み立てられる。
【0035】
次に、第三層用の垂直棒15の上端に取付けられている連結板15Aを、前述と同様にして、だるま形孔を利用して水平棒16の端部の鍔16Aの内側に嵌め込み、把持具17で水平棒16の棒部16Bを把持する。水平棒16の端部の鍔16Aとその内側の鍔16Aとの間隔が、連結板15Aの厚さの2倍よりも僅かに広いので、第二層の垂直棒15の連結板15Aと第三層の垂直棒15の連結板15Aとが2枚の鍔16A、16Aの間で挟持される。
【0036】
所定箇所の水平棒16への垂直棒15の取付が終了すると、支持梁11を更に一層分吊り上げて第二層を地上から一層分吊り上げる。なお、第三層用の垂直棒15の取付けも第二層を吊り上げた後に行ってもよい。以下同様にして一層分ずつ足場を組み立てては吊り上げてゆく。このようにして、地上で組立作業を行い、一層ずつ吊り上げるので、高所作業が著しく軽減される。なお、必要に応じて、任意の層に支持梁11を組込み、仮設足場全体としての強度を向上させる。
【0037】
仮設足場10を解体する場合は、組立とは逆の手順で先ず最下層の足場を解体する。最下層の足場の足場板14、14、…を取外し、水平棒16、16、…を取外したら、垂直棒15、15、…を取外す。
【0038】
最下層の垂直棒15、15、…を全て取外すと、次に仮設足場10全体を一層分吊り降ろし、最下層の上の層の足場を解体する。以下この作業を繰返し、仮設足場10全体を解体する。
【0039】
図4は前述のように形成される吊り足場形式の足場が隣り合う2面に形成された状態を表わしている。図4に示すように、第八層の足場には支持梁11が組込まれ、強度向上が図られている。また、各層の足場は、隣り合う面の足場と互いに連結されている。以上が吊り足場形式の仮設足場10の基本構成とその組立、解体手順である。
【0040】
次に本発明実施の形態に係るボイラ火炉内の仮設足場10の全体構成について説明する。図5、及び図6は本発明の実施形態に係るボイラ火炉内の仮設足場10の全体構成をあらわしたものである。図5は正面図であり、図6は側断面図である。
【0041】
図5に示すように、ボイラ70の内部に設置された火炉71の内周面に沿って仮設足場10が吊り棒21、21、…及びワイヤロープ22、22、…によって吊り下げられている。仮設足場10の最上層は支持梁11で枠取られており、中間層にも支持梁11が組込まれ、仮設足場10全体の強度が保たれている。なお、図5においては、手前側の足場が上層から最初の中間層に組込まれた支持梁11まで記載され、以下の層の記載が省略されている。
【0042】
図6に示すように、ボイラ70の天井床には複数台の吊り上げ装置としての巻上げ機73、73、…が設けられ、夫々図示しない複数の滑車を経由したワイヤロープ22及び吊り棒21で仮設足場10を吊り上げるように構成されている。
【0043】
また、火炉71内の上部には、図示しない天井壁管から最終加熱用のペンダントコイル72、72、…(設置物)が垂下している。このペンダントコイル72、72、…は、火炉71内の上部空間にぎっしりと並べられて垂下している。
【0044】
図6において、仮設足場10の最上層に組込まれた支持梁11から下方に数えて第九層目には同じく支持梁11が組込まれ、この位置に中間ステージ12が形成されている。中間ステージ12は、ペンダントコイル72、72、…の亀裂の有無、肉厚不足箇所の有無の点検を行うためのステージで、第九層内側全面に形成されている。この中間ステージ12は、図7に示すように、第九層の足場として組込まれた支持梁11、11、…間に所定の間隔で張り渡されたトラス梁13、13、…と、トラス梁13、13間に貼り渡された足場板14、14、…とから構成され、ペンダントコイル72、72、…の下方での点検作業が容易に実施できる位置となっている。
【0045】
中間ステージより下方の各層の足場は、火炉71内の周囲の側壁に沿って更に下方に向けて最下層まで形成され、このようにして仮設足場10全体が火炉71内に吊り下げ形成されている。
【0046】
次に、ボイラ火炉内の仮設足場10の構築手順について説明する。図8は仮設足場10の平面配置図である。図8において、1点鎖線は火炉71の内周面を表わしている。仮設足場10は、手前側のA部とE部、左側のB部、右側のF部、奥側のD部とH部、及び中間部のC部とG部とで構成されている。B部とF部の幅の広い部分には各層間を移動するための階段足場が形成されている。
【0047】
図6、及び図8に示すように、中間ステージ12より上部はA部とE部、B部、F部、及びC部とG部の足場が形成され、中間ステージ12部ではA部〜H部全ての足場が形成され、中間ステージ12より下部はA部とE部、B部、F部、及びD部とH部とで構成されている。
【0048】
仮設足場の構築にあたっては、仮設足場10を図8のYーY線で左右に2分割し、最初に右側の足場から構築する。即ち火炉71の最下部作業床でA部、B部、及びC部の最上層の支持梁11、11、…を組み付け、組み付け後複数の巻上げ機73、73、…で一層分吊り上げる。次に第二層目の足場を組立て、また一層分吊り上げる。以上を繰返し、第九層目には、A部、B部、C部、及びD部の支持梁11、11、…を組み付け、支持梁11間にトラス梁13、13、…を所定間隔で組込み、足場板14、14、…を敷き詰めて中間ステージ12の半分を組み付ける。第十層目以下はA部、B部、及びD部の足場を一層ずつ組み立てては吊り上げ、最下層まで構築する。
【0049】
右半分の足場がすべて構築されると、次に左半分の足場を同様にして構築する。この時左半分の足場を吊り下げている夫々の吊り棒21をボイラ70の天井筐体に固定し、固定後各部のワイヤロープ22、22、…を取外して右側の足場の最上層の支持梁11、11、…の方に付け替える。
【0050】
右半分の足場も同様にして、中間ステージ12より上部はE部、F部、及びG部の足場を八層分順次形成し、第九層目にE部、F部、G部、及びH部の支持梁11、11、…と中間ステージ12の半分を組み付ける。また、第十層目以下はE部、F部、及びH部の足場を形成し、最下層まで構築する。
【0051】
右半分の足場がすべて構築されると、次に各層の左右の足場同士、及び中間ステージ12の左右同士を夫々図示しない連結具を用いて連結し、仮設足場10として一体化する。連結が完了すると、右半分の足場を吊り下げている夫々の吊り棒21も同様にボイラ70の天井筐体に固定する。
【0052】
このように仮設足場を左右に分割し、左の足場、右の足場と順に構築して最後に左右を結合することにより、巻上げ機73の台数を半分で済ますことができる。
【0053】
なお、本実施の形態では、仮設足場10の構成を図8に示すような配置で構成したが、これに限らず、火炉71のペンダントコイル72、72、…の配置等によって適宜の配置で構成することができる。また、中間ステージ12は中間層の支持梁11内部全面に形成したが、全面に限らず、必要部分のみに形成するようにしてもよい。また、仮設足場10の構築にあたり、左右2分割で構築したが2分割に限らず更に多数に分割してもよい。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る構造物の仮設足場及びその構築方法によれば、構造物の周囲の側壁に沿って鉛直面状に多層に設けられる吊り下げ式の仮設足場は、所定位置の中間層の足場として剛性の高い支持梁が組込まれ、中間層内側全面にわたる中間ステージが一体に組込まれているので、周面の足場と中間ステージとを二重に設置することなく、構造物内の側壁に沿う設置物の取付けや点検と吊り下げられる設置物の点検作業とを行うことができる。このため仮設足場の設置工数、設置費用が減少し、さらに設置に際しての高所作業も減少するので、設置作業の安全面における問題も少ない。
【0055】
また、構造物の周囲の側壁に沿って鉛直面状に多層に設けられるるとともに、所定の中間層に中間ステージが組みつけられた吊り下げ式仮設足場は、平面図上のいくつかの部分に分割され、分割された各部分ごとに一層ずつ吊り上げられて形成されるので、仮設足場を吊り上げる吊り上げ装置の数が少なくて済む。また、足場を組み立てる作業に要する床面積も分割されるので、組立作業の占有床面積が少なくて済み、占有していない床部分で他の作業を平行して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る仮設足場の基本構造を説明する斜視図
【図2】仮設足場の垂直棒と水平棒の詳細を表わす斜視図
【図3】足場板を表わす斜視図
【図4】仮設足場を2面に形成した状態を表わす斜視図
【図5】本発明実施の形態に係るボイラ火炉内の仮設足場の全体構成を表わす正面図
【図6】本発明実施の形態に係るボイラ火炉内の仮設足場の全体構成を表わす側断面図
【図7】中間ステージの構成を表わす側面図
【図8】ボイラ火炉内の仮設足場の平面配置図
【符号の説明】
10…仮設足場、11…支持梁、12…中間ステージ、13…トラス梁、14…足場板、15…垂直棒、16…水平棒、16A…鍔、21…吊り棒、22…ワイヤロープ、70…ボイラ、71…火炉(構造物)、72…ペンダントコイル(設置物)、73…巻上げ機

Claims (3)

  1. 構造物の周囲の側壁に沿って鉛直面状に多層に設けられる仮設足場であって、
    構造物本体から吊り下げられるとともに、最上層の足場となる支持梁を有し、
    該支持梁に着脱自在に連結された2対以上の垂直棒と、両端に鍔が設けられ、前記対になった垂直棒間に着脱自在に架け渡された水平棒と、該水平棒間に架橋された足場板とから第二層の足場が構成され、
    第三層以下の足場が前記第二層と同様に垂直棒と水平棒と足場板とから構成され、垂直棒が上層の水平棒に着脱自在に吊り下げられた構造物の仮設足場において、
    前記支持梁が所定の中間層の足場として組込まれるとともに、該中間層には中間層内側に中間ステージが組込まれていることを特徴とする構造物の仮設足場。
  2. 前記中間ステージは、
    前記支持梁に所定の間隔で組み付けられた複数のトラス梁と、
    該トラス梁上にはりめぐらされた前記足場板とからなることを特徴とする請求項1に記載の構造物の仮設足場。
  3. 構造物の周囲の側壁に沿って鉛直面状に多層に設けられる仮設足場の構築方法であって、
    構造物本体から吊り下げられるとともに、最上層の足場となる支持梁を有し、
    該最上層の支持梁に第二層の足場が吊り下げられ、
    第三層以下の足場が夫々上層の足場に吊り下げられ、
    前記支持梁が所定の中間層の足場として組込まれるとともに、該中間層には中間層内側に中間ステージが組込まれた構造物の仮設足場の構築方法において、
    多層に吊り下げ形成される前記仮設足場を複数の部分に分割し、
    第1の分割部分側の足場を一層ずつ組み立てては吊り上げるとともに、所定の中間層内側に中間ステージを組込み、更に下層の足場を最終層まで形成し、
    次に第2の分割部分の足場と中間ステージも同様にして最終層まで吊り上げ形成するとともに、第1の分割部分の各層の足場及び中間ステージと第2の分割部分の各層の足場及び中間ステージとを夫々連結し、
    同様にして最後の分割部分の足場まで吊り上げ形成するとともに、最後の分割部分の各層の足場及び中間ステージと隣り合う分割部分の各層の足場及び中間ステージとを互いに連結することを特徴とする、構造物の仮設足場の構築方法。
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