JP3849139B2 - 垂直配管用仮設足場 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は仮設足場に係り、特に建屋内に鉛直に配設された垂直配管の仮設足場に関する。
【0002】
【従来の技術】
火力発電所等に備えられる大型の循環ボイラでは、ボイラ火炉内で高温の蒸気が発生され、発生された蒸気はボイラ火炉の外側に鉛直に配置された主蒸気管を経由してタービンに送られる。タービンから排出された蒸気は、同じくボイラ火炉の外側に鉛直に配置された高温再熱蒸気管から火炉内に戻され、再度高温に加熱される。このボイラ火炉の外側に鉛直に配置された主蒸気管と高温再熱蒸気管を主配管と称している。
【0003】
ボイラの火炉は、直方体状に周囲が構成される。これらの周面は、その大部分が火炉内側の水管壁と火炉外側のケーシングによる二重構造とされ、水管壁とケーシングの間隙部には耐火断熱材が充填されている。
【0004】
火炉全体は、運転時の数十cmに達する熱膨張を吸収するため、吊り下げ構造とされる。すなわち、ボイラ火炉をその外周に設けたボイラ本体構造物から吊り下げ、熱膨張による火炉の伸びは下方に逃げるようにされる。
【0005】
このボイラ火炉内には、水管壁を所定の取り付け位置に設定するための足場、水管壁を相互に溶接するための足場、水管壁の水圧テストのための足場が必要で、そのための足場として従来は火炉底部から組み上げる組み上げ方式の足場が用いられていた。
【0006】
しかし、この方法は前述のように吊り下げ構造とされる火炉において、その最下端に位置する低部を先に施工せざるを得ない結果を招き、火炉の建設手段としては不自然であり、そのため余分な段取りが必要となる。
【0007】
このような組み上げ方式の欠点を解消するものとして、吊り棒で吊り下げられた上部支持梁の下に垂直棒、水平棒、足場板を組立て、次々と下層の足場を吊り下げる方式の吊り足場が、ボイラ火炉内の仮設足場として提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0008】
【特許文献1】
特開昭59−044504号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記特許文献1に記載された吊り足場は、吊り下げ構造となっているボイラ火炉内に設けられる仮設足場という特殊事情に鑑みて、底部が未建設な状態で足場を構築するために採られた工法である。
【0010】
ところが、ボイラ火炉の外側に鉛直に配置された主配管の塗装作業や、保温用の断熱材で囲む作業のための仮設足場は、ボイラ火炉内に設けられる仮設足場のような特殊事情がないため、地上から組み上げる方式や、ボイラ本体構造物に中間ステージを構築し、その中間ステージから組み上げる等のいわゆる組み上げ方式の仮設足場が構築されていた。
【0011】
この理由としては、前述の特殊事情がないために、組み上げ方式の仮設足場は仮設足場として最も一般的であり、過去の実績による最も手馴れた方式で、施工技術が一応確立されていることなどの理由による。
【0012】
しかし、これらの組み上げ方式の仮設足場は、組立、解体の作業に必要な工数が多大であり、また、組立、解体に際して高所作業が多いため、作業安全上好ましくなく、また高層足場においては、垂直荷重が圧縮応力として作用するので、座屈強度を得るため骨組み部材は相応の剛構造が要求され、資材のコストが増大する等の問題を抱えていた。
【0013】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、建屋内に鉛直に配設された垂直配管用仮設足場の構築にあたり、組立、解体に際しての高所作業が少なく、資材のコストも少なく、また組立、解体の作業に必要な工数も少ない仮設足場を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、建屋内に鉛直に配設された垂直配管の仮設足場において、建屋構造物から吊り下げられるとともに、最上層の足場となる支持梁を有し、前記最上層の足場に第二層の足場が吊り下げられ、第三層以下の足場が夫々上層の足場に吊り下げられた多層の吊り足場で形成され、前記多層の吊り足場が、前記垂直配管の外周を取り囲む形状に構築されている。
【0015】
これによれば、建屋内に鉛直に配設された垂直配管の仮設足場は、垂直配管の外周を取り囲む形状の多層の吊り足場で形成されているので、組立、解体に際しての高所作業が少なく、作業安全上の効果が大きい。また、資材のコストも少なく、組立、解体の作業に必要な工数も少なくて済む。
【0016】
また、請求項1に記載の発明は、前記支持梁は、一対の溝形鋼と、該一対の溝形鋼同士を結合する複数の連結棒と、該連結棒間に架橋された足場板とから構成され、前記第二層の足場は、前記連結棒に着脱自在に垂下された2対以上の垂直棒と、両端に鍔が設けられ前記対になった垂直棒間に着脱自在に架け渡された水平棒と、該水平棒間に架橋された足場板とから構成され、前記第三層以下の足場が前記第二層と同様に、垂直棒と水平棒と足場板とから構成されるとともに、垂直棒が上層の水平棒に着脱自在に垂下されることを特徴としている。
【0017】
これによれば、垂直配管用仮設足場の最上層の足場となる支持梁は、一対の溝形鋼と、溝形鋼同士を結合する連結棒と、連結棒間に架橋された足場板で構成され、第二層以下の足場は、上層から垂下された垂直棒と、垂直棒間に架け渡された水平棒と、水平棒間に架橋された足場板とで構成されているので、軽量化が図られるとともに、組立、解体作業を容易に行うことができる。
【0018】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1の垂直配管用仮設足場において、前記構成の支持梁が最上層の足場の他に第三層以下の任意の層の足場にも用いられていることを特徴としている。
【0019】
請求項2の発明によれば、最上層の支持梁の他に補強のために組込まれる中間層の支持梁にも軽量化構造の支持梁が用いられているので、足場設営現場での人手による運搬が容易であり、組立、解体作業を容易に行うことができるとともに、吊り足場全体の重量を削減することができる。
【0020】
請求項3に記載の発明は、請求項1の垂直配管用仮設足場において、前記連結棒の両端に鍔が設けられていることを特徴としている。
【0021】
請求項3の発明によれば、支持梁を構成する一対の溝形鋼同士を結合している連結棒は、その両端に鍔が設けられているので、下層の垂直棒を連結棒に吊り下げた時に、垂直棒が横方向に外れることが防止され、安全である。
【0022】
請求項4に記載の発明は、請求項1又は請求項3に記載の垂直配管用仮設足場において、前記垂直棒の両端には連結板が設けられ、該連結板には前記連結棒に設けられた鍔及び前記水平棒に設けられた鍔が挿通可能な大径孔と、前記連結棒及び前記水平棒が挿通可能な小径孔とが接合しただるま形孔が形成されていることを特徴としている。
【0023】
この請求項4の発明によれば、垂直棒の両端に設けられた連結板には連結棒に設けられた鍔及び水平棒に設けられた鍔が挿通可能な孔と、連結棒及び水平棒が挿通可能な孔とが接合しただるま形孔が形成されているので、吊り足場の組立時にはだるま形孔の胴体部から鍔を挿通して吊り下げるだけで連結棒又は水平棒とだるま形孔の頭部とを係合させることができ、解体時にはだるま形孔の胴体部で鍔から離脱できるので、組立、及び解体が容易である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明に係る垂直配管用仮設足場の好ましい実施の形態について説明する。なお各図において同一の部材には同一の番号を付している。
【0025】
図1、図2、及び図3は、本発明の垂直配管用仮設足場の実施の形態に係る火力発電所等に備えられる大型の循環ボイラのボイラ主配管用仮設足場の全体構成を表わしたもので、図1は正面図、図2は側面図であり、図3は平面図である。
【0026】
循環型のボイラ71では、ボイラ火炉72の外側に主配管73が鉛直方向に配設され、上部でボイラ火炉72に接続され、下部で図示しないタービンに接続されている。主配管73は、ボイラ火炉72内で高温に発生された蒸気をタービンに導く主蒸気管73Aと、タービンから排気された蒸気をボイラ火炉72内に戻して再度高温にする高温再熱蒸気管73Bとに分かれている。
【0027】
図1、図2に示すように、ボイラ主配管用仮設足場10は、ボイラ本体構造物71Aからロープ22で吊り下げられて固定された吊り足場で構築されている。ボイラ本体構造物71Aに固定されたロープ22の先は、ボイラ本体構造物71Aに設置された電動ウインチ31に巻き取られている。
【0028】
ボイラ主配管用仮設足場10は、ロープ22に吊り下げられた支持梁11の下に、下層の足場が次々に吊り下げられた構造の吊り足場で、中間部にも支持梁11が配置されて吊り足場全体の剛性を高めている。
【0029】
このボイラ主配管用仮設足場10は、図3に示すように、主配管73の主蒸気管73Aと高温再熱蒸気管73Bとを夫々取り囲むように形成されている。また、図3の手前側の足場には、各層の足場間を連結する階段足場板14Zが設けられている。階段足場板14Zは、主配管73の塗装作業や、保温用の断熱材で囲む作業に支障をきたさないように、足場の外側に設けられている。
【0030】
次に、ボイラ主配管用仮設足場10に用いられている吊り足場の基本構造について説明する。図4は、ボイラ主配管用仮設足場10の基本構成を表わす斜視図である。ボイラ主配管用仮設足場10は、ボイラ本体構造物71Aから前述のロープ22及び吊り棒21等で吊り下げられた支持梁11を有し、支持梁11は最上層の足場となっている。
【0031】
支持梁11から下方には複数対の垂直棒15、15、…が吊り下げられ、各対の垂直棒15、15にはめ込まれた水平棒16、16、…、及び各水平棒16、16間に架橋された足場板14、14、…で第二層の足場が形成されている。第二層の水平棒16、16、…からは夫々一対の垂直棒15、15が吊り下げられ、各対の垂直棒15、15には夫々水平棒16がはめ込まれ、各水平棒16、16間には足場板14が架橋されて第三層の足場が形成されている。
【0032】
以下同様にして第四層、第五層、…の足場が形成され、これら複数層の足場によって吊り足場全体が構成されている。
【0033】
図5は、支持梁11の構造を説明するための斜視図である。支持梁11は、図5に示すように、底部に複数の連結孔12A、12A、…が形成された2個の溝形鋼12、12が、底部を垂直にして対向して配置されている。この対をなした溝形鋼12、12の夫々の連結孔12Aには連結棒13が挿入され、各溝形鋼12の底部で溶接により固定されている。また、各溝形鋼12の外側に突出した連結棒13の夫々の端部には、鍔13Aが溶接されている。
【0034】
図5に示すように各溝形鋼12に上下一対で複数箇所に溶接固定された連結棒13、13、…によって一対の溝形鋼12、12同士が結合されている。
【0035】
この実施の形態では、溝形鋼12の呼称寸法は400×75×4.5(各mm)で長さは最長5,000(mm)程度のものが用いられ、連結棒13はΦ42.7×2.3(各mm)、長さ670(mm)の鋼管が用いられている。また、連結棒13の両端部に溶接された鍔の寸法はΦ65×11(各mm)である。
【0036】
連結棒13の各溝形鋼12の外側への突出寸法は41mmで、結合された一対の溝形鋼12、12の幅寸法は588mmになっている。
【0037】
上下一対で溶接固定された連結棒13、13の上側の連結棒13、13間には、図5に示すように足場板14が架橋される。足場板14は、足場板本体14Aと、その長手方向両端面に固定されたフックベース14B、14Bと、各フックベース14Bに夫々2個ずつ取付けられたフック14C、14Cとで構成されている。足場板14の左側の2個のフック14C、14Cの間隔と右側の2個のフック14C、14Cの間隔とは等しい間隔になっているが、その取付け位置は左側では足場板14の幅方向中央に対して奥側にシフトされており、右側では中央に対して手前側にシフトされている。
【0038】
足場板14は、長手方向両端面の各フック14Cの湾曲部が連結棒に係合して架橋され、最上層の足場となる。このとき、隣り合う足場板14同士のフック14C、14Cは互いに逆方向にシフトして取付けられているので、互いに干渉することがない。
【0039】
また、一対の溝形鋼12、12の上部が足場板14の上面よりも上方に突出しているので、安全上の配慮から必要とされているつま先板を取付ける必要がない。
【0040】
上側の連結棒13の溝形鋼12の外側に突出した部分に吊り棒21が取付けられ、支持梁11が吊り下げられるようになっている。
【0041】
図6は、支持梁11より下層の足場を形成するための垂直棒15と水平棒16の詳細を表わす斜視図である。水平棒16は両端に夫々2枚ずつの鍔16A、16Aが溶接されている。また、垂直棒15は両端に連結板15Aが溶接され、連結板15Aには、水平棒16の鍔16Aの直径より僅かに大きな大径孔15Cと、水平棒16の棒部16Bの直径よりも僅かに大きな小径孔15Dとが接続されてなるだるま形孔15Bが形成されている。
【0042】
だるま形孔15Bの形状を更に詳細に説明すると、小径孔15Dの半円部と大径孔15Cとが小径孔15Dの直径と等しい幅の平行溝で接続されており、水平棒16の棒部16Bは大径孔15Cと小径孔15Dとの間を移動できるようになっている。なお、支持梁11を吊り下げる吊り棒21の下端にも、垂直棒15の両端に設けられたものと同じ連結板15Aが取付けられている。
【0043】
また、水平棒16の両端に夫々取付けられた2枚の鍔16A、16A間の隙間は、垂直棒15の両端に取付けられた連結板15Aの厚さの2倍よりも僅かに大きくなっている。
【0044】
上層から吊り下げられた垂直棒15の下端の連結板15Aと下層に吊り下げる垂直棒15の上端の連結板15Aとが夫々大径孔15Cから水平棒16の鍔16Aを挿通させ、2枚の鍔16A、16A間の隙間の棒部16Bで夫々の小径孔15Dに係合させている。垂直棒15の上端の連結板15Aには、小径孔15Dに係合された水平棒16の棒部16Bを把持する把持具17が設けられている。
【0045】
各層の隣り合う水平棒16間には、最上層の支持梁11に用いたものと同じ足場板14が、長手方向の両端に設けられたフック14C、14Cを水平棒16に係合させることにより架橋され、各層の足場となっている。
【0046】
次に、前述の構造を有するボイラ主配管用仮設足場10の組立手順について説明する。先ず、連結棒13、13、…で一体に結合された一対の溝形鋼12、12を、図3で示す各寸法分用意して、地上で主蒸気管73A、及び高温再熱蒸気管73Bを取り囲む位置に配置する。
【0047】
次いで足場板14の長手方向の両端に設けられたフック14C、14Cを上側の連結棒13に係合させることにより、隣り合う連結棒13間に足場板14を架橋して支持梁11を形成する。次に、互いに接続し合う支持梁11同士を図示しない接続ブロックで連結する。これで最上層の足場となる支持梁11、11、…が地上で先ず組み立てられる。
【0048】
次に、ボイラ主配管用仮設足場10全体を吊り上げる複数本のロープ22、22、…を地上まで下ろし、各ロープ22の先端に連結した吊り棒21を支持梁11の連結棒13に取付ける。この連結棒13への取付けは、連結棒13の下端の連結板15Aに形成されただるま形孔15Bの大径孔15Cに上側の連結棒13の鍔13Aを挿通させ連結棒13と小径孔15Dとを係合させる。
【0049】
所定箇所の連結棒13への吊り棒21の取付が終了すると、次に下側の連結棒13に垂直棒15を取付ける。この垂直棒15の吊り下げは、垂直棒15の上端の連結板15Aに形成されただるま形孔15Bの大径孔15Cに下側の連結棒13の鍔13Aを挿通して連結棒13と小径孔15Dとを係合させる。
【0050】
所定箇所の連結棒13への垂直棒15の取付が終了すると、吊り上げ機としての電動ウインチ31、31、…によって各ロープ22を引き上げ、支持梁11を下層の一層分だけ吊り上げる。なお、垂直棒15の取付けは、支持梁11を吊り上げた後に行ってもよい。
【0051】
次に、支持梁11の幅方向に対に配置されている垂直棒15、15の下端の連結板15Aに水平棒16を取付ける。この水平棒16の取付けは、水平棒16の両端の鍔16Aを垂直棒15の連結板15Aに形成されただるま形孔15Bの大径孔15Cに挿通して下方にスライドすることにより、水平棒16の棒部16Bをだるま形孔15Bの小径孔15Dに係合させる。
【0052】
所定箇所の水平棒16の取付けが終了すると、次に足場板14の長手方向の両端に設けられたフック14C、14Cを水平棒16に係合させることにより、隣り合う水平棒16間に足場板14を架橋する。これで第二層の足場が組み立てられる。
【0053】
次に、第三層用の垂直棒15の上端に取付けられている連結板15Aを、だるま形孔を利用して水平棒16の端部の鍔16Aの内側に嵌め込む。水平棒16の端部の鍔16Aとその内側の鍔16Aとの間隔が、連結板15Aの厚さの2倍よりも僅かに広いので、第二層の垂直棒15の連結板15Aと第三層の垂直棒15の連結板15Aとが2枚の鍔16A、16Aの間で挟持される。
【0054】
所定箇所の水平棒16への垂直棒15の取付が終了すると、支持梁11を更に一層分吊り上げて第二層を地上から一層分吊り上げる。なお、第三層用の垂直棒15の取付けも第二層を吊り上げた後に行ってもよい。以下同様にして一層分ずつ足場を組み立てては吊り上げてゆく。このようにして、地上で組立作業を行い、一層ずつ吊り上げるので、高所作業が著しく軽減される。
【0055】
なお、必要に応じて、任意の層に支持梁11を組込み、吊り足場全体としての強度を向上させる。この際最上層の支持梁11同様、互いに接続し合う支持梁11同士を図示しない接続ブロックで連結する。なお、各層の足場は、階段足場板14Zによって連結する。
【0056】
ボイラ主配管用仮設足場10を解体する場合は、組立とは逆の手順で最下層の足場を解体し、次いでボイラ主配管用仮設足場10全体を一層分吊り降ろす。このように組立作業も解体作業も地上の作業で行うことができるので、安全面においてもメリットが大であり、作業工数も大きく削減できる。
【0057】
なお、前述した実施の形態では、一対の溝形鋼12、12に連結棒13を溶接で固定して、一対の溝形鋼12、12同士を結合した状態で足場設営現場に搬入したが、足場設営現場で一対の溝形鋼12、12同士の結合作業をするようにしてもよい。
【0058】
また、連結棒13を溝形鋼12に溶接で固定したが、本願はこれに限らず種々の既知の固定方法を用いてもよい。
【0059】
また、前述の実施の形態では、ボイラ主配管用仮設足場10は図3で示すように、直線状の足場を組み合わせて主配管73を取り囲むように構成されていたが、本発明は直線状の足場に限らず、円弧状等の曲線状足場を組み合わせて主配管73を取り囲むように構成してもよい。
【0060】
なお、前述の実施の形態では、垂直配管用仮設足場としてボイラ主配管用仮設足場10で説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、建屋内に鉛直に配設された種々の垂直配管の仮設足場に適用することができる。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る垂直配管用仮設足場によれば、ボイラ火炉の外側に鉛直に配設された主配管等の仮設足場は、垂直配管の外周を取り囲む形状の多層の吊り足場で形成されているので、垂直配管への塗装や断熱材取り付け等の作業を容易に行うことができるとともに、仮設足場の組立、解体に際しての高所作業が少なく、作業安全上の効果が大きい。また、資材のコストも少なく、組立、解体の作業に必要な工数も少なくて済む。
【0062】
また、吊り足場の最上層、又は中間層に組込む支持梁に溝形鋼を用いているので、支持梁の重量が軽量化され、足場設営現場での人手による運搬にも容易に対応でき、組立、解体作業を容易に行うことができる。また、溝形鋼の内部に固定された連結棒に足場板が架橋され、溝形鋼の一部が足場板より上方に突き出ているので、安全上必要とされているつま先板を取付ける必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るボイラ主配管用仮設足場を説明する正面図
【図2】本発明の実施の形態に係るボイラ主配管用仮設足場を説明する側面図
【図3】本発明の実施の形態に係るボイラ主配管用仮設足場を説明する平面図
【図4】本発明の実施の形態に係るボイラ主配管用仮設足場の吊り足場の基本構造を表わす斜視図
【図5】本発明の実施の形態に係るボイラ主配管用仮設足場の支持梁を説明する斜視図
【図6】本発明の実施の形態に係るボイラ主配管用仮設足場の垂直棒と水平棒の詳細を表わす斜視図
【符号の説明】
10…ボイラ主配管用仮設足場(垂直配管用仮設足場)、11…支持梁、12…溝形鋼、12A…連結孔、13…連結棒、13A、16A…鍔、14…足場板、14C…フック、15…垂直棒、15A…連結板、15B…だるま形孔、15C…大径孔、15D…小径孔、16…水平棒、22…ロープ、31…電動ウインチ、71…ボイラ、71A…ボイラ本体構造物(建屋構造物)、72…ボイラ火炉、73…主配管(垂直配管)、73A…主蒸気管、73B…高温再熱蒸気管
Claims (4)
- 建屋内に鉛直に配設された垂直配管の仮設足場において、
建屋構造物から吊り下げられるとともに、最上層の足場となる支持梁を有し、
前記最上層の足場に第二層の足場が吊り下げられ、
第三層以下の足場が夫々上層の足場に吊り下げられた多層の吊り足場で形成され、
前記多層の吊り足場が、前記垂直配管の外周を取り囲む形状に構築され、
前記支持梁は、一対の溝形鋼と、該一対の溝形鋼同士を結合する複数の連結棒と、該連結棒間に架橋された足場板とから構成され、
前記第二層の足場は、前記連結棒に着脱自在に垂下された2対以上の垂直棒と、両端に鍔が設けられ前記対になった垂直棒間に着脱自在に架け渡された水平棒と、該水平棒間に架橋された足場板とから構成され、
前記第三層以下の足場が前記第二層と同様に、垂直棒と水平棒と足場板とから構成されるとともに、垂直棒が上層の水平棒に着脱自在に垂下されることを特徴とする、垂直配管用仮設足場。 - 前記構成の支持梁が最上層の足場の他に第三層以下の任意の層の足場にも用いられていることを特徴とする、請求項1に記載の垂直配管用仮設足場。
- 前記連結棒の両端に鍔が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の垂直配管用仮設足場。
- 前記垂直棒の両端には連結板が設けられ、該連結板には前記連結棒に設けられた鍔及び前記水平棒に設けられた鍔が挿通可能な大径孔と、前記連結棒及び前記水平棒が挿通可能な小径孔とが接合しただるま形孔が形成されていることを特徴とする、請求項1又は請求項3に記載の垂直配管用仮設足場。
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