JP4006697B2 - 構造物の吊り足場及びその固定方法 - Google Patents

構造物の吊り足場及びその固定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はボイラ火炉等の構造物の仮設足場及びその固定方法に係り、特に火力発電所等の大型循環ボイラの建設に際して好適な吊り足場及びその固定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
火力発電所等に備えられる循環ボイラの火炉は、直方体状に周囲が構成される。これらの周面は、その大部分が火炉内側の水管壁と火炉外側のケーシングによる二重構造とされ、水管壁とケーシングの間隙部には耐火断熱材が充填されている。
【0003】
火炉内部は空洞であるから、水管壁の取付けに際しては、火炉内の周面に沿って仮設足場を設ける必要がある。仮設足場は、建設現場に分割して搬入された水管壁を所定の取付け位置に設定するための足場、水管壁を相互に溶接するための足場、水管壁の水圧テストのための足場として用いられる。
【0004】
従来、ボイラ火炉内の仮設足場は、パイプ足場もしくは鋼製のユニット足場を下方(例えば地上)から上方へと組み立てる、いわゆる組み上げ方式のものが大部分であり、足場丸太又は鋼構造のユニットを連結して骨組みを形成している。この理由としては、第1に仮設足場として最も一般的であること、第2に過去の実績による最も手馴れた方式であり、施工技術が一応確立されていること、第3に他に有効な代替え方式が見当たらなかったことなどの理由による。
【0005】
しかし、これらの地上から組み上げる方式のものは、組立、解体の作業に必要な工数が多大であり、特に地盤条件の悪い場合には、その整合に多大な作業を有する。また、組立、解体に際して高所作業が多いため、作業安全上好ましくなく、更に、車両や工具の出入りが激しい下方空間を占有するため作業能率に支障をきたす場合が応々にしてあった。
【0006】
また高層足場においては、垂直荷重が圧縮応力として作用するので、座屈強度を得るため骨組み部材は相応の剛構造が要求され、資材のコストが増大する等の問題を抱えていた。
【0007】
このような地上組み上げ方式の欠点を解消するものとして、吊り棒で吊り下げられた上部剛部材(支持梁)の下に複数対の垂直棒を吊り下げ、各一対の垂直棒には両端に鍔を有する水平棒を架け渡し、隣同士の水平棒間に足場板を架橋して足場を組立て、次々と下層の足場を吊り下げる方式等、種々の吊り足場が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0008】
この特許文献1に記載された吊り足場は、ボイラ本体構造物から吊り下げられるとともに、最上層の足場となる水平剛部材を有し、該水平剛部材に着脱自在に連結された2対以上の垂直棒と、両端に鍔が設けられ、前記対になった垂直棒間に着脱自在に架け渡された水平棒と、該水平棒間に架橋された足場板とから第二層の足場が構成され、第三層以下の足場が前記第二層と同様に垂直棒と水平棒と足場板とから構成され、垂直棒が上層の水平棒に着脱自在に吊り下げられたボイラ火炉内の吊り足場である。
【0009】
【特許文献1】
特開昭59−044504号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この従来の吊り足場においては、図8に示すように、最上層の支持梁111にワイヤロープ122を取り付け、巻上げ機でワイヤロープを巻き取って吊り足場110を所定の高さまで吊り上げた後、天井壁管175の開口隙間から垂下させた足場設定具121の下端を支持梁111に取り付け、上端をボイラ本体構造物174に固定し、しかる後に支持梁111からワイヤロープ122を取り外していた。
【0011】
しかし、この足場設定具121下端の支持梁111への取り付け、及び足場設定具121上端をボイラ本体構造物174に固定した後の支持梁111からワイヤロープ122を取り外す作業は、何れも吊り足場最上層の支持梁111上で行わなければならず、作業の安全面から要求されている高所作業を減少させる方向とは逆行するものであった。
【0012】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、所定の高さに吊り上げられた吊り足場を構造物本体に固定するにあたり、吊り足場最上層での高所作業をなくし、吊り足場を安全に確実に吊り下げ固定することのできる吊り足場及びその固定方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、構造物の天井壁の下方に、周囲の側壁に沿って鉛直面状に多層に設けられる吊り足場において、前記天井壁に形成された開口隙間を挿通可能に設けられるとともに、上端で前記吊り足場を吊り下げるワイヤロープに接続され、下端で吊り足場の最上層の支持梁に取り付けられる足場設定吊り部材と、前記吊り足場が前記ワイヤロープで設定高さまで吊り上げられたときに、前記足場設定吊り部材を挟持して前記吊り足場を前記天井壁上方の構造物本体に吊り下げる挟持部材と、が設けられていることを特徴としている。
【0014】
また、請求項2に記載の発明は、構造物の天井壁の下方に、周囲の側壁に沿って鉛直面状に多層に設けられる吊り足場の固定方法において、前記吊り足場を吊り下げるワイヤロープを前記天井壁に形成された開口隙間を挿通させて下方に吊り下げ、前記天井壁に形成された開口隙間を挿通可能な足場設定吊り部材の上端を前記ワイヤロープに接続するとともに、前記足場設定吊り部材の下端を前記吊り足場の最上層の支持梁に取り付け、前記吊り足場を前記ワイヤロープで設定高さまで吊り上げ、前記足場設定吊り部材を挟持部材で挟持して前記吊り足場を前記天井壁上方の構造物本体に吊り下げ、前記ワイヤロープを緩めて又は前記足場設定吊り部材から取り外して、前記吊り足場の重量を前記挟持部材に支持させることを特徴としている。
【0015】
本発明によれば、構造物内に構築された吊り足場は、構造物の天井壁に形成された開口隙間を挿通する足場設定吊り部材を介して吊上げ用のワイヤロープに接続され、吊り足場が所定の高さまで吊り上げられた時に、天井壁の上方で挟持部材によって構造物本体に吊り下げ固定されるので、吊り足場の固定作業にあたり、吊り足場最上層での高所作業をなくし、吊り足場を安全に確実に吊り下げ固定することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明の実施の形態に係る構造物の吊り足場及びその固定方法の好ましい実施の形態について説明する。なお各図において同一の部材には同一の番号を付している。
【0017】
先ず最初に、本実施の形態に係る構造物の吊り足場として、ボイラ火炉内の仮設足場に用いられている吊り足場の基本構成について説明する。図1は、吊り足場の基本構造を表わす斜視図である。吊り足場10は、構造物本体からワイヤロープ及び足場設定吊り部材21で吊り下げられた支持梁11を有し、支持梁11は最上層の足場となっている。
【0018】
支持梁11から下方には複数対の垂直棒15、15、…が吊り下げられ、各対の垂直棒15、15にはめ込まれた水平棒16、16、…、及び各水平棒16、16間に架橋された足場板14、14、…で第二層の足場が形成されている。第二層の水平棒16、16、…からは夫々一対の垂直棒15、15が吊り下げられ、各対の垂直棒15、15には夫々水平棒16がはめ込まれ、各水平棒16、16間には足場板14が架橋されて第三層の足場が形成されている。
【0019】
以下同様にして第四層、第五層、…の足場が形成され、これら複数層の足場によって吊り足場10全体が構成されている。
【0020】
図2は、支持梁11より下層の足場を形成するための垂直棒15と水平棒16の詳細を表わす斜視図である。水平棒16は両端に夫々2枚ずつの鍔16A、16Aが溶接されている。また、垂直棒15は両端に連結板15Aが溶接され、連結板15Aには、水平棒16の鍔16Aの直径より僅かに大きな大径孔15Cと、水平棒16の棒部16Bの直径よりも僅かに大きな小径孔15Dとが接続されてなるだるま形孔15Bが形成されている。
【0021】
だるま形孔15Bの形状を更に詳細に説明すると、小径孔15Dの半円部と大径孔15Cとが小径孔15Dの直径と等しい幅の平行溝で接続されており、水平棒16の棒部16Bは大径孔15Cと小径孔15Dとの間を移動できるようになっている。
【0022】
また、水平棒16の両端に夫々取付けられた2枚の鍔16A、16A間の隙間は、垂直棒15の両端に取付けられた連結板15Aの厚さの2倍よりも僅かに大きくなっている。
【0023】
上層から吊り下げられた垂直棒15の下端の連結板15Aと下層に吊り下げる垂直棒15の上端の連結板15Aとが夫々大径孔15Cから水平棒16の鍔16Aを挿通させ、2枚の鍔16A、16A間の隙間の棒部16Bで夫々の小径孔15Dに係合させている。垂直棒15の上端の連結板15Aには、小径孔15Dに係合された水平棒16の棒部16Bを把持する把持具17が設けられている。
【0024】
図3は足場板14を表わす斜視図である。足場板14は断面コの字型の足場板本体14Aと、足場板本体14Aの長手方向両端部に取付けられ、夫々2個のフック14C、14Cが設けられたフックベース14B、14Bとから構成されている。
【0025】
各層の対になった垂直棒に架け渡された水平棒16の隣り合う水平棒16間には、足場板14が長手方向の両端に設けられたフック14C、14Cを水平棒16に係合させることにより架橋され、各層の足場となっている。
【0026】
図4は、所定高さまで吊り上げられた吊り足場10が構造物本体としてのボイラ本体構造物に固定された状態を表わす概念図である。吊り足場10は、最上層の支持梁11に取り付けられた足場設定吊り部材21を介してワイヤロープ22に吊り下げられ、所定高さまで引き上げられた後、足場設定吊り部材21の上部が挟持部材23で挟持され、ボイラ本体構造物74に吊り下げ固定される。なお、図4においては吊り足場10は2本のワイヤロープ22、22で吊り下げられているが、吊り足場10全体の重量に応じて適宜の本数のワイヤロープ22で吊り下げられる。
【0027】
図5は、足場設定吊り部材21の詳細構造を表わす斜視図である。足場設定吊り部材21は、図5に示すように、吊り棒21A、吊り棒21Aの上端部に溶接された被挟持板21C、被挟持板21Cと互いに面が直交するように溶接された連結板21B、及び吊り棒21Aの下端部に溶接された連結具21Dとからなっている。
【0028】
連結板21Bには、ワイヤロープ22の先端に固定された後述する連結具22Aと連結するための孔21Eが形成されている。また、被挟持板21Cには挟持部材23で挟持するための長孔21Fが形成されている。連結具21Dは先端が二股に形成され、支持梁11と連結するための孔21Gが形成されている。
【0029】
図6は、ボイラ本体構造物74の下方にはりめぐらされた天井壁としての天井壁管75に形成された開口隙間75Aを説明するための平面図である。天井壁管75は隣同士の各管が近接して配管されており、管内は火炉で発生された高温の水蒸気が通る。この天井壁管75の所定の位置には、足場設定吊り部材21や後述するワイヤロープ22の先端に固定された連結具22Aが挿通可能な開口隙間75Aが形成されている。開口隙間75Aの形成は、開口隙間75A近傍の管数本を開口隙間75Aの中心から外側に向けて押し広げた形で形成されている。また、開口隙間75Aには開口隙間75Aを形成している管を保護するための開口縁75Bが設けられている。
【0030】
図7は、図4におけるA部の詳細を表わしたもので、図7(a)は正面図で、図7(b)は側面図である。同図に示すように、吊り足場10を吊り下げている足場設定吊り部材21は上部の連結板21Bでワイヤロープ22の先端に固定された連結具22Aとボルトで結合されている。
【0031】
また、足場設定吊り部材21は被挟持板21Cで挟持部材23に挟持され、ボイラ本体構造物74上に吊り下げ固定されている。挟持部材23は、溝底部にボルト挿通孔が形成された一対の溝形鋼からなる挟持ブロック23A、23Aと、ボルト23B、及びナット23Cで構成され、挟持ブロック23A、23Aで足場設定吊り部材21の被挟持板21Cを挟み込み、ボルト23B、及びナット23Cで締め付けるようになっている。また、被挟持板21Cに形成された長孔21Fは縦方向の長孔になっているため、吊り上げ装置で微妙な位置調整をすることなくボルト23Bを容易に挿通させることができる。
【0032】
次に、前述の構造を有する吊り下げ式の吊り足場10の組立手順について説明する。先ず、最上層の足場となる支持梁11を地上の所定の位置に搬入する。次に、吊り足場10を吊り上げる複数本のワイヤロープ22、22、…を天井壁管75の開口隙間75Aを挿通させて地上まで下ろし、各ワイヤロープ22の先端に固定された連結具22Aで足場設定吊り部材21と接続する。次いで、支持梁11の所定の位置に足場設定吊り部材21の連結具21Dを取り付け、足場設定吊り部材21と支持梁11とを連結する。
【0033】
次に第二層の垂直棒15を吊り下げる位置の連結部材に第二層の垂直棒15、15、…を取付ける。この時支持梁11に取付けられた連結部材の鍔を連結板15Aの大径孔15Dに挿通させた後垂直棒15をスライドさせることにより、連結板15Aの小径孔15Cと連結部材の棒部とが係合される。次いで把持具17を回転移動させて棒部を把持する位置に位置付ける。
【0034】
所定箇所への垂直棒15の取付が終了すると、図示しない吊り上げ機によってワイヤロープ22を引き上げ、支持梁11を下層の一層分だけ吊り上げる。なお、垂直棒15の取付けは、支持梁11を吊り上げた後に行ってもよい。
【0035】
次に、支持梁11の幅方向に対に配置されている垂直棒15、15の下端の連結板15Aに水平棒16を取付ける。この水平棒16の取付けは、水平棒16の両端の鍔16Aを垂直棒15の連結板15Aに形成されただるま形孔15Bの大径孔15Cに挿通して下方にスライドすることにより、水平棒16の棒部16Bをだるま形孔15Bの小径孔15Dに係合させる。
【0036】
所定箇所の水平棒16の取付けが終了すると、次に足場板14の長手方向の両端に設けられたフック14C、14Cを水平棒16に係合させることにより、隣り合う水平棒16間に足場板14を架橋する。これで第二層の足場が組み立てられる。
【0037】
次に、第三層用の垂直棒15の上端に取付けられている連結板15Aを、前述と同様にして、だるま形孔を利用して水平棒16の端部の鍔16Aの内側に嵌め込み、把持具17で水平棒16の棒部16Bを把持する。水平棒16の端部の鍔16Aとその内側の鍔16Aとの間隔が、連結板15Aの厚さの2倍よりも僅かに広いので、第二層の垂直棒15の連結板15Aと第三層の垂直棒15の連結板15Aとが2枚の鍔16A、16Aの間で挟持される。
【0038】
所定箇所の水平棒16への垂直棒15の取付が終了すると、支持梁11を更に一層分吊り上げて第二層を地上から一層分吊り上げる。なお、第三層用の垂直棒15の取付けも第二層を吊り上げた後に行ってもよい。以下同様にして最下層の足場まで一層分ずつ足場を組み立てては吊り上げてゆく。このようにして、地上で組立作業を行い、一層ずつ吊り上げるので、高所作業が著しく軽減される。なお、必要に応じて、任意の層に支持梁11を組込み、吊り足場全体としての強度を向上させる。
【0039】
最下層の足場が吊り上げられるときは、足場設定吊り部材21の一部は天井壁管75の開口隙間75Aを挿通してボイラ本体構造物74の上方まで届いている。ここで、挟持部材23の一対の挟持ブロック23A、23Aで足場設定吊り部材21の被挟持板21Cを挟み込み、ボルト23Bとナット23Cとで固定する。この時被挟持板21Cには縦方向に長孔21Fが形成されているので、ボルト23Bを容易に挿通させることができる。このように全ての足場設定吊り部材21を挟持部材23で挟持することにより、吊り足場10はボイラ本体構造物74に吊り下げ固定される。
【0040】
次に、各ワイヤロープ22を緩め、各吊上げ機への負荷を軽減する。また、必要に応じてワイヤロープ22先端の連結具22Aと足場設定吊り部材21の連結板21Bとの結合を解除して、ワイヤロープ22を取り外す。
【0041】
吊り足場10を解体する場合は、組立とは逆の手順で行う。先ずワイヤロープ22を取り外した場合は、ワイヤロープ22を足場設定吊り部材21に接続する。次に、ワイヤロープ22を弛みがなくなるまで引き上げ、挟持部材23のボルト23Bを緩めて抜き取り、挟持部材23を取り外す。このようにして全ての足場設定吊り部材21に対して挟持部材23を取り外し、吊り足場10を複数のワイヤロープ22、22、…による吊り下げ状態にする。
【0042】
次に、最下層の足場を解体する。最下層の足場の足場板14、14、…を取外し、水平棒16、16、…を取外したら、垂直棒15、15、…を取外す。最下層の垂直棒15、15、…を全て取外すと、次に吊り足場10全体を一層分吊り降ろし、最下層の上の層の足場を解体する。以下この作業を繰返し、吊り足場10全体を解体する。
【0043】
以上が吊り足場10の構成とその組立、解体手順である。このように、本発明の構造物の吊り足場及びその固定方法によれば、吊り足場10を設定高さに固定するための足場設定吊り部材をワイヤロープの先端に連結して、吊り足場10を吊り下げる位置と吊り足場10を固定する位置とを一致させたので、吊り足場10が構築された後の吊り足場10の固定作業、及び吊り足場10の解体作業において、吊り足場10の最上層の支持梁11での高所作業をなくすことができる。
【0044】
なお、本発明における足場設定吊り部材21は、本実施の形態で説明した形状に限定されるものではなく、天井壁である天井壁管75の開口隙間75Aを挿通可能な寸法であれば任意の形状が用いられる。また、挟持部材23の構成も本実施の形態に限定されるものではない。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る構造物の吊り足場及びその固定方法によれば、吊り足場は、構造物内の天井壁に形成された開口隙間を挿通する足場設定吊り部材を介して吊上げ用のワイヤロープに接続され、吊り足場が所定の高さまで吊り上げられた時に、天井壁の上方で挟持部材によって構造物本体に固定されるので、吊り足場の固定作業にあたり、吊り足場最上層での高所作業をなくし、吊り足場を安全に確実に吊り下げ固定することができる。また、吊り足場の解体作業においても吊り足場最上層での高所作業を必要としない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る吊り足場の基本構造を説明する斜視図
【図2】吊り足場の垂直棒と水平棒の詳細を表わす斜視図
【図3】足場板を表わす斜視図
【図4】吊り足場が構造物に固定された状態を表わす概念図
【図5】足場設定吊り部材を表わす斜視図
【図6】天井壁管の開口隙間を表わす平面図
【図7】固定部分の詳細を表わす正面図、及び側面図
【図8】従来の吊り足場の固定方法を説明する概念図
【符号の説明】
10…吊り足場、11…支持梁、14…足場板、15…垂直棒、16…水平棒、21…足場設定吊り部材、22…ワイヤロープ、23…挟持部材、74…ボイラ本体構造物(構造物本体)、75…天井壁管(天井壁)、75A…開口隙間

Claims (2)

  1. 構造物の天井壁の下方に、周囲の側壁に沿って鉛直面状に多層に設けられる吊り足場において、
    前記天井壁に形成された開口隙間を挿通可能に設けられるとともに、上端で前記吊り足場を吊り下げるワイヤロープに接続され、下端で吊り足場の最上層の支持梁に取り付けられる足場設定吊り部材と、
    前記吊り足場が前記ワイヤロープで設定高さまで吊り上げられたときに、前記足場設定吊り部材を挟持して前記吊り足場を前記天井壁上方の構造物本体に吊り下げる挟持部材と、が設けられていることを特徴とする構造物の吊り足場。
  2. 構造物の天井壁の下方に、周囲の側壁に沿って鉛直面状に多層に設けられる吊り足場の固定方法において、
    前記吊り足場を吊り下げるワイヤロープを前記天井壁に形成された開口隙間を挿通させて下方に吊り下げ、
    前記天井壁に形成された開口隙間を挿通可能な足場設定吊り部材の上端を前記ワイヤロープに接続するとともに、前記足場設定吊り部材の下端を前記吊り足場の最上層の支持梁に取り付け、
    前記吊り足場を前記ワイヤロープで設定高さまで吊り上げ、
    前記足場設定吊り部材を挟持部材で挟持して前記吊り足場を前記天井壁上方の構造物本体に吊り下げ、
    前記ワイヤロープを緩めて又は前記足場設定吊り部材から取り外して、前記吊り足場の重量を前記挟持部材に支持させることを特徴とする、構造物の吊り足場の固定方法。
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