JP3629599B2 - 吊り足場装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は各種建築・建設現場において仮設足場として使用する吊り足場装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
鋼製ユニットを組み上げて構成する仮設足場装置は、▲1▼高所での組み立て作業に危険を伴うこと、▲2▼積み上げ高さに比例して縦方向の骨組材が座屈を起こし易いこと、▲3▼組立や解体に多大の時間と労力を要すること等の理由により、高層ビルやタワー類の高所作業足場としては不向きである。
現在、高所作業足場装置としては建物にゴンドラや鋼製足場装置を昇降自在に懸垂させるゴンドラ方式や吊り足場方式が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】
前記した方式の足場装置にあっては次のような問題点がある。
<イ> ゴンドラ方式にあっては、単一のゴンドラから作業できる範囲が狭小であるから作業範囲の進展に伴い頻々に昇降操作を行う必要があるだけでなく、建物の複数階に亘る同時作業ができない難点がある。
またゴンドラの垂下装置も大掛かりとなるうえに、建物の他の側面への移動性が悪く、建物の複数の側面を工事する場合は側面単位でゴンドラを設置しなければならない。
<ロ> 吊り足場方式の場合、複数階に亘る高さがあるため作業範囲が広がるものの、足場装置の各構成部品を個別に着脱する必要があるため、依然足場装置の組立や解体に多くの時間と労力を要する。
<ハ> 建物外部足場のゴンドラ方式及び吊り足場方式は、建物の最上部に垂下位置を設けた装置であり、垂下位置を上昇移動させることができない。
既設構造物の外壁補修工事のように垂下対象の建物が完成している場合は垂下位置を移動させる必要がないから格別問題にならないが、例えば建設中の構築物の構築高さと並行して足場位置を上昇させる場合には、垂下位置も上昇させる必要があり、これまでの方式で対処することは困難である。
<ニ> また運搬性や格納スペースに配慮して骨組みを折り畳み可能に構成する折り畳み式の足場装置も提案されているが、骨組み以外の構成部品については依然着脱操作を必要とし、改善の余地が有る。
【0004】
【本発明の目的】
本発明は以上の点に鑑みて成されたもので、その目的とするところはつぎのような吊り足場装置を提供することにある。
▲1▼足場の上昇移動を容易に行える、吊り足場装置。
▲2▼着脱部品をなくし、組立・解体作業を簡易に行える、吊り足場装置。
▲3▼高所作業用足場に好適な、吊り足場装置。
▲4▼折り畳み方向を同一方向に規制できる、吊り足場装置。
【0005】
【問題点を解決するための手段】
本発明は、複数の縦材を回動自在に連結すると共に、対向する縦材間に横架材を架設した建枠と、相対向する建枠の横架材間に架設した足場板と、相対向する建枠の連結部を避けた位置に配設した筋交とより構成することを特徴とする、折り畳み式の吊り足場装置であって、建枠を構成する一対の縦材を足場板の同一方向に向けて折り曲げ可能にしたことを特徴とする、吊り足場装置である。
【0006】
【実施例1】
以下図面を参照しながら本発明の一実施例について説明する。
<イ>吊り足場装置
図1に一部を省略した吊り足場装置の斜視図を示し、図2に吊り足場装置を建物10に垂下させた側面図を示し、図3に折り畳んだ状態の側面図を示す。
吊り足場装置は折り畳み自在に構成する複数の建枠20と、各建枠20,20間を相互に連結する複数の筋交30と、建枠20,20間に水平に横架する複数の足場板40とを基本ユニットとし、これらのユニットを縦横方向に複数連設して構成される。吊り足場装置を構成するユニット数は現場状況や作業用途に応じて適宜選択して決定する。
これらの筋交30や足場板40は着脱の手間を省くため予め折り畳み式の建枠20に組み付けてある。
吊り足場装置の最上部には剛性構造の架台50が回動自在に接続していて、架台50は建物10側から外方へ突出させた鉄骨等の吊秤11に支持された状態で吊り足場装置を垂下している。
【0007】
<ロ>建枠
建枠20は展開形状が梯子状を呈し、回動自在に連結した複数の縦材21と、相対向する縦材21,21間に横架され足場板40を取着する鋼管製の横架材22とからなる。
図3〜5に示すように縦材21はアルミ等の軽量板で構成され、突き合わせた縦材21,21間に一対の側板23,23を配置し、両板21,23の重合部に連結ピン24を貫挿して縦材21,21間を回動自在に連結し、また横架材22の両端も一対の湾曲する側板25,25で挟持し、両板21,25の重合部に連結ボルト26を貫挿して各縦材21と一対の側板25間を回動自在に連結していると共に、一対の側板25,25と横架材22が貫通ボルト27によって一体に連結して、図3に示すように建枠20が足場40の横断方向に向け、かつ、各建枠20を構成する一対の縦材21,21を同一方向に揃えて折り畳みできる構造になっている。
【0008】
<ハ>筋交
筋交30は二本の棒体の中間を軸支した補強部材で、相対向する建枠20,20の建物側と反対側に多段的に設置されている。筋交30,30を相対向する縦材21,21の連結部を避けた位置に配設するのは、建枠20の折り畳みを阻止させないためである。相対向する建枠20,20の建物側の片面には必要に応じて手摺32が取り付けられる。
筋交30や手摺32の設置手段としては、例えば図6に示すように縦材21の側面に突出した掛止ピン33を固着し、筋交30又は手摺32の端部に形成した孔34を出入り自在のストッパ35付きの掛止ピン33に挿通させる掛止構造を採用できる。
また、縦材21の側面に掛止ピン33を固着する十分な厚さがない場合、筋交30や手摺32の端部を二股状等に形成し、縦材21を挟持するようにして取り付ける等、公知である種々の掛止手段を採用できる。
【0009】
<ニ>足場板
足場板40はアルミ製の軽量材で形成した板体で、その相対向する一対の端面に複数のフック41が取り付けられ、前記横架材22に嵌着される。
吊り足場装置は既述した筋交30や足場板40を組み立て解体の都度着脱するのではなく、予め組み付けてある。
【0010】
【作用】
つぎに吊り足場装置の使用方法について説明する。
<イ>足場の組み立て
図3に示すように折り畳まれた状態の吊り足場装置を現場まで搬送し、架台50を図示しないクレーンやホイスト等の揚重機器で吊り上げる。架台50に接続する建枠20及び足場板40は上位から順に引き上げられる。引上げにより折り曲がってい各建枠20は自重で鉛直方向に向きを変え、また建枠20、20間に設置済みの各筋交30,30も建枠20に追随して起立する。相対向する建枠20の横架材22間に架設済みの足場板40は水平状態を保ちながら上方へ引き上げられる。
尚、吊り足場装置を上下方向に向けて延長する場合は、吊り上げた吊り足場装置の下部に別途の折り畳んである吊り足場装置を地上側で連結するだけでよい。
吊り足場装置を所定の高さまで吊り上げたら、図2に示すように建物10の途中階から架台50の下面に当接するまで吊秤11を押し出して、吊り足場装置の全体を吊秤11に垂下させる。吊秤11を建物10にボルト類で取り外し可能に固定したり、控えワイヤを配索するなどして吊秤11の傾倒や横移動を拘束して、吊り足場装置を所定の作業に供する。
【0011】
<ロ>引き上げ
図7の(A)に示すように吊り足場装置を垂下する吊秤11を設置した上階に電動チェーンブロック等の簡易揚重機12を装備させた引上秤14を突出させて取り付け、簡易揚重機12からのびるワイヤ13を前記吊り足場装置の架台50に接続して上方へ引き上げる。引上秤14は転倒や移動を阻止するため建物10に仮固定しておくことは勿論である。
簡易揚重機12により吊り足場装置が持ち上げられたら吊秤11を抜き取り、抜き取った吊秤11は図7の(A)に示すように建物10の上階へ移動して再び架台50の下面に差し込んで垂下位置を上昇させる。
吊り足場装置を吊秤11に盛替えたら簡易揚重機12と共に引上秤14を取り外して、次の吊り足場装置の引き上げに備えてさらに上階へ移動して設置する。
以上のように吊秤11と引上秤14を交互に盛替えながら吊り足場装置を建物10の上方へ引き上げていく。
【0012】
<ハ>解体
吊り足場装置の使用を終了したら、前記した引上秤14の簡易揚重機12又は別途のクレーン等で架台50を垂下しながら降下させる。
折り畳み構造の吊り足場装置は地上に着地する順に図3に示すようにコンパクトに折り畳まれて解体作業を終了する。吊り足場装置の解体時に筋交30や足場板40は取り外す必要はなく、取り付けたまま折り畳まれる。
【0013】
【実施例2】
図8〜10は建枠20の折り畳み方向を特定方向に規制する他の実施例を示す。 尚、本実施例の説明に際し、前記実施例1と同一の部位は同じ符号を付して説明する。
図8は建枠20を構成する縦材21,21の連結部の斜視図を示すもので、縦材21,21の連結部は水平位置と鉛直位置の90度の範囲の回動を許容することが要求される。
そこで各縦材21の端部に穿設した孔21aの周囲の一部と、各側板23の端部に穿設した孔23aの周囲の一部に夫々突起体21b,23bを形成し、これらの側板23を縦材21,21の両側に配置して連結ピン24を挿通して連結する。
これらの突起体21b,23bは互いにぶつかり合うことのない位置に夫々形成してあり、例えば側板23側の突起体23bは筒体を側板23の長手方向に沿って二分した形状を呈し、その上下端部にストッパ面23c,23dを形成し、また縦材21側の突起体21bは断面扇形形状を呈し、その両端にストッパ面21c,21dを形成している。
このように構成することで、鉛直方向に位置する縦材21は側板23に対してストッパ面21c、21dがストッパ面23c、23dに当接する範囲の回動のみを許容し、この範囲外の回動を拘束することができる。
【0014】
【実施例3】
図11及び12は建枠20の折り畳み方向を特定方向に規制する他の実施例を示す。
本実施例は各縦材21,21の対向端面の片側を円弧面25として形成すると共に、側板23,23間に角形板26を位置させ、側板23,23に対して各縦材21,21を円弧面25の形成されている方向の回動を許容すると共に、円弧面25の形成されていない方向の回動を阻止する構造になっている。
本実施例にあっては、前記実施例2と比べて加工が簡単に済む利点がある。
尚、符号27は角形板26の堕落を防止する貫通ピンである。
【0015】
【発明の効果】
本発明は以上説明したようになるから次のような効果を得ることができる。
<イ> これまでの仮設足場や吊り足場装置は組立てや解体の都度、足場板や筋交類を着脱する必要があり、組立てや解体に多くの時間と労力を必要としていた。 これに対して本発明では折り畳みの邪魔にならないように足場板や筋交を組み付けてあるので、従来のような着脱操作を不要とし、簡易に吊り型枠装置の組立て作業及び解体作業を行える。
<ロ> これまで提案されてきた折り畳み式の足場装置は筋交の存在が折り畳みを阻害するため、その対応策として折り畳みの都度筋交を着脱したり、最初から筋交を省略した構造にすることで対処していたが、着脱操作に有する手数や強度低下の問題があった。
本発明では建枠を構成する縦材の連結部を避けた位置に筋交を配設することで、吊り足場装置の強度低下を回避しつつ折り畳みが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係る一部を省略した吊り足場装置の全体図
【図2】建物に垂下させた吊り足場装置の側面図
【図3】折り畳んだ状態の吊り足場装置の側面図
【図4】縦材の連結部の縦断面図
【図5】横架材の取付部の縦断面図
【図6】筋交を縦材に取り付ける構造例を示す斜視図
【図7】吊り足場装置の引き上げ操作を説明するための説明図
【図8】建枠の連結方向を特定方向に規制するための他の実施例の説明図
【図9】建枠が鉛直に位置するときの各突起体の関係を示す概念図
【図10】建枠が折れ曲がったときの各突起体の関係を示す概念図
【図11】建枠の連結方向を特定方向に規制するための他の実施例の説明図
【図12】図11に示す実施例の縦断面図
Claims (1)
- 複数の縦材を回動自在に連結すると共に、
対向する縦材間に横架材を架設した建枠と、
相対向する建枠の横架材間に架設した足場板と、
相対向する建枠の連結部を避けた位置に配設した筋交により構成する折り畳み式の吊り足場装置であって、
建枠を構成する一対の縦材を足場板の同一方向に向けて折り曲げ可能にしたことを特徴とする、
吊り足場装置。
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