JP2004250650A - 塩基増殖性シロキサン樹脂及び感光性樹脂組成物 - Google Patents

塩基増殖性シロキサン樹脂及び感光性樹脂組成物 Download PDF

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JP2004250650A JP2003083865A JP2003083865A JP2004250650A JP 2004250650 A JP2004250650 A JP 2004250650A JP 2003083865 A JP2003083865 A JP 2003083865A JP 2003083865 A JP2003083865 A JP 2003083865A JP 2004250650 A JP2004250650 A JP 2004250650A
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晃二 有光
Amahiro Gunji
天博 郡司
Yoshisaki Abe
芳首 阿部
Kunihiro Ichimura
國宏 市村
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Abstract

【課題】新しい塩基増殖性シロキサン樹脂及び感光性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】下記一般式(2)
【化1】
Figure 2004250650

(式中、RはC〜Cのアルキル基またはアルコキシ基、Rは二価の有機残基、R、Rは水素原子またはメチル基、R、Rはそれらのハメット置換基定数σmの総和が+0.01〜+0.7である置換基を示す)
で表される塩基の作用によって塩基を発生する塩基増殖性単位と、一般式(2)
Figure 2004250650

(式中、Rは上記と同じ意味を持ち、RはC〜Cのアルキル基またはアルコキシ基、フェニル基を示す)からなるシロキサン樹脂からなる感光性組成物。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塩基の作用によって塩基を発生する塩基増殖性シロキサン樹脂及び該樹脂から得られる感光性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
活性エネルギー線に感じる樹脂あるいはその組成物は、光、赤外線、遠赤外線、電子線、あるいはX線などの活性線の作用によって生じる化学的な構造変化をレジスト材料として、あるいは、モノマーやプレポリマーの硬化反応を利用する表面被覆処理材料などに実用化されている。活性線のうち、広く用いられているものが光であり、以下、活性線を光に特定し説明するが、本発明の樹脂あるいはその組成物に対する活性エネルギー線は光に限定されるものではない。近年、光によって発生する酸を触媒あるいは開始剤とする感光性樹脂組成物がさまざまな分野で応用されている。その一つがフォトレジスト材料への応用であり、他の一つが光硬化材料への応用である。
【0003】
化学増幅型レジスト材料では、活性エネルギー線で発生する強酸を触媒とし、樹脂成分を化学変性することによって溶解性変化をもたらしてパターン形成を行う。多種多様のレジスト材料が開発されているが、レジスト材料として十分に機能するためには、高解像性や高感度とともに、パターン形成した皮膜がエッチング耐性を持つことが不可欠であり、とくに、深紫外線レジスト材料に適した樹脂として、酸素プラズマエッチングに耐性を持つ材料が求められている。一方、これまでに、モノマー、オリゴマーさらにはポリマーの光による硬化速度を向上させるために、さまざまな試みがなされてきた。もっとも広く開発の対象となってきたのが、光の作用で発生するラジカル種を開始剤として、多数のビニルモノマーを連鎖的に重合させる光重合系である。また、光の作用で酸を発生させ、この酸を触媒とするカチオン重合系も活発な開発の対象である。しかしながら、ラジカル重合系の場合には、空気中の酸素によって重合反応が阻害されるために、とくに薄膜系では硬化が抑制されるために、酸素遮断のための特別な工夫が必要とされる。一方、カチオン重合系では、このような酸素阻害効果がない点で有利であるが、酸発生剤から発生する強酸が硬化後も残存するために、その腐食性や樹脂の変性の可能性が問題として指摘されている。
【0004】
このように、レジスト材料としてはエッチング耐性に優れた高感度な感光性材料が、また、活性エネルギー線を利用して液状物を迅速に固化させる硬化技術をいっそう高性能化するために、空気中の酸素による阻害効果を受けず、生成する強酸のような腐食性物質を含まず、さらには、高効率で反応が進行する樹脂組成物が強く望まれていた。このような課題を克服するひとつの方法として、塩基触媒による重合反応や化学反応を用いることが提案されている。たとえば、光の作用によって塩基を発生させ、これを触媒として樹脂を化学変性する方法がある。エポキシ基を有する化合物は塩基の作用によって架橋反応を起こすので、光の作用によって開始剤あるいは触媒としてのアミン類をエポキシ系樹脂層内で発生させ、ついで、加熱処理などによって硬化させる方法がある。しかし、活性エネルギー線の作用による硬化速度は低いために、実用に供されるには至っていない。
【0005】
この問題を克服するために、光の作用によって発生する塩基性化合物を二次的に増強すべく、塩基増殖反応が提案されている(M.Miyamoto,K.Arimitsu and K.Ichimura,J.Photopolym.Sci.Technol.,12,315(1999),K.Arimitsu,M.Miyamoto and K.Ichimura,J.Photopolym.Sci.Technol.,12,317(1999),K.Arimitsu,M.Miyamoto and K.Ichimura,Angew.Chem.,Int.Ed.,39,3425(2000)参照)。さらに、この塩基増殖反応を示すウレタン系化合物やオリゴマーあるいはポリマーからなる塩基増殖剤を含有する組成物が提案されている(特開2000−330270号報、特開2002−128750号報、2002−265531号報参照)。この塩基増殖反応で発生する塩基は主として1級あるいは2級の脂肪族アミンであるので、塩基増殖剤を光塩基発生剤と塩基反応性物質とを組み合わせると感光性樹脂組成物が得られる。この塩基増殖反応を効率よく行わせるためには、通常加熱処理を必要とするが、そのため増殖反応で発生するアミンは開放系での加熱処理の過程で蒸発飛散し、たとえば、エポキシ樹脂のアミン硬化を行う場合に十分な塩基増殖剤の添加効果が認められないという欠点があった。また、上記ウレタン系化合物は一般的に有機溶媒への溶解性に乏しく、たとえば、比較的極性の低い液状エポキシ化合物に対して十分な溶解性を持たないという欠点を有していた。さらには、脂肪族アルコールからなるある種のウレタン誘導体は熱分解してアミンを発生することを利用する熱塩基発生剤が知られている(特開平11−269138号報)が、ウレタン系塩基増殖剤を感光性組成物として利用する上で、露光後の加熱処理において十分に熱的に安定な塩基増殖剤が求められていた。
【0006】
【問題点を解決しようとする課題】
本発明は、塩基増殖性シリコン化合物、該シリコン化合物の脱水縮合反応で得られる塩基増殖性シロキサン樹脂、及び、該シロキサン樹脂からなる感光性樹脂組成物を提供することをその課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、下記一般式(1)
【化4】
Figure 2004250650
(式中、RはC〜Cのアルキル基またはアルコキシ基、R、Rは水素原子またはメチル基、R、Rはそれらのハメット置換基定数σmの総和が+0.01〜+0.7である置換基を示す)
で表される塩基の作用によって塩基を発生する塩基増殖性単位と、一般式(2)
【化5】
Figure 2004250650
(式中、Rは上記と同じ意味を持ち、RはC〜Cのアルキル基またはアルコキシ基、フェニル基を示す)
で表される非塩基発生単位、及び/又は、一般式(3)
【化6】
Figure 2004250650
(式中、Rはo−ニトロベンジル基、置換o−ニトロベンジル基、ケトイミノ基、α−ベンゾイルベンジル基、α−置換ベンゾイル置換ベンジル基を示す)
で表される光塩基発生基とからなることを特徴とする塩基増殖性シロキサン樹脂が提供される。
また、上記記載の塩基増殖性シロキサン樹脂及び光塩基発生剤を構成成分とすることを特徴とする感光性樹脂組成物が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明における塩基増殖性ウレタン置換シロキサン樹脂は、一般式(1)で示される塩基増殖性単位、一般式(2)で示される非塩基発生単位、及び/又は、一般式(3)で示される光塩基発生単位からなる構造を有する。
【0009】
一般式(1)で表される塩基増殖性単位反応は、分解して新たに1級アミノ基単位(4)に変換されると同時に、二酸化炭素と一般式(5)で表されるオレフィンが発生し、このアミノ基が新たな触媒として機能して増殖的に多数のアミノ基単位(4)を生成する。この反応を次式に示す。
【0010】
【化7】
Figure 2004250650
【0011】
したがって、β−位の水素原子が活性なアルコール類から得られるウレタン基が塩基増殖性残基として機能する(特開2000−330270号報、特開2002−128750号報、特開2002−265531号報参照)。その反応速度はβ位の炭素の酸性度と塩基の塩基性によって決まる。β位の炭素の酸性度は、弱い電子吸引能を持つウレタン性残基とともに、R、R、RおよびRの置換基効果によって決まるが、とくに、RおよびRによって大きく影響される。したがってRおよびRの少なくともいずれかが電子吸引性置換基であることが必要であり、かつ、β位水素原子の脱離反応を促進するために、生成するオレフィン化合物の二重結合と電子的に共役することが望ましい。
電子吸引性は安息香酸の酸解離定数を基準として用いられる経験的な数値であるハメットのメタ置換基定数(σm)で表現できる。一般的に、置換基効果は置換基定数の総和としてほぼ表現することができるから、一般式(1)のウレタン系塩基増殖性単位におけるRおよびRのメタ置換基定数の和が+0.01から+0.7の範囲,好ましくは+0.02〜+0.06の範囲が好適である。これより小さいと、β位の炭素の酸性度は小さくなるために加熱により分解反応が起こりうるが、塩基増殖反応が効率よく起こらない。一方、この範囲を超えると、塩基触媒の不存在下でも容易に自発的に分解するために不安定となる。
【0012】
本発明に好適な塩基増殖性ウレタン残基を与える電子吸引性であり、かつ、オレフィン性二重結合と共役しうる置換基としては、ビニル基、フェニル基、置換フェニル基、芳香族性複素環残基(チエニル基、ピリジル基、フリル基、ピリミジン基等)、シアノ基、ケトン性カルボニル基、エステル性カルボニル基、アミド性カルボニル基、ウレタン性カルボニル基、スルホキシド基、などを例示することができる。また、これらの置換基を構成要因とすればいいので、RおよびRは環状構造を形成していてもよい。たとえば、フルオレニル基、インダニル基などをあげることができる。
【0013】
一般式(1)で示されるの塩基増殖性単位を持つポリシロキサン樹脂を製造するために必要な一般式(6)
【化1】
Figure 2004250650
(式中、R,R,R,R及びRは前記と同じ意味を持ち、Rはメチル基あるいはエチル基を示す)
で表されるシリル化合物は、次式で示すように、一般式(7)で表される(3−アミノプロピル)メチルジアルコキシシランあるいは(3−アミノプロピル)トリアルコキシシランなどと、一般式(8)で表される活性アルコールのクロロ蟻酸エステルとの縮合反応によって製造される。
【0014】
【化8】
Figure 2004250650
あるいはまた、一般式(9)
【化9】
Figure 2004250650
(式中、R及びRは前記と同じ意味を持つ)
で表される(3−イソシアネートプロピル)アルキルジアルコキシシランあるいは(3−イソシアネートプロピル)トリアルコキシシランと、一般式(10)
【化10】
Figure 2004250650
(式中、R,R,R及びRは前記と同じ意味を持つ)
で表される活性アルコールとの付加反応によって好適に製造できる。この反応を促進するために、慣用のウレタン形成用触媒が好適に用いられる。
【0015】
活性アルコールとしては、2−シアノエチルアルコール、1,1−ジメチル−2−シアノエチルアルコール、2−アセチルエチルアルコール、2−ベンゾイルエチルアルコール、2−ヒロドキシエチルフェニルスルホン、α−アセチル−β−ヒドロキシプロピオン酸メチルエステル、α−シアノ−β−ヒドロキシプロピオン酸メチルエステル、β−ヒドロキシ−β−フェニルプロピオン酸メチルエステル、9−フルオレニルメタノール、1H−インデニル−1−メタノールなどを挙げることができる。
【0016】
一般式(1)で表される単位のみからなるポリシロキサン樹脂自体塩基性触媒の存在化で塩基増殖反応を誘起しうるが、塩基性触媒の不存在下でも熱分解が起こりやすいことが分かった。このため、長期間の保存中に分解反応が起こるという問題が派生した。塩基増殖反応は連鎖的に進行するので、高度に熱的に安定な特性が求められる。また、熱安定性が不十分であれば、露光後のポストベーキング処理で未露光部でも塩基増殖反応が起こるので、高解像性のパターニング形成が困難となる。このような熱的な不安定性は、ウレタン基自体が自己触媒的な作用を有するためと思われる。それに対して、前記一般式(2)で表される非塩基発生単位を導入することによって、得られるポリシロキサン樹脂の熱安定性は顕著に向上することを見出した。これは、一般式(2)の非塩基発生単位によって塩基増殖性残基同士の相互作用が抑制されるためと考えられる。本発明は、この知見に基づいてなされたものである。
【0017】
したがって、一般式(2)の非塩基発生単位は塩基塩基触媒により反応が起こりにくく、かつ、酸性を示さないものであればいかなるものでもよい。これらの非塩基発生単位を導入するためには、一般式(11)
【化11】
Figure 2004250650
(R,R及びRは前記と同じ意味を持つ)
で表されるジアルコキシシラン、トリアルコキシシランあるいはテトラアルコキシシランを脱水縮合反応させればよい。このための化合物としては、ジメチルジメトキシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ペンチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどを例示できるが、これらに限定されるものではない。
【0018】
本発明のポリシロキサン樹脂は光塩基発生剤を共存させることにより、光照射の結果発生する塩基を触媒として塩基増殖反応を誘起し、この結果として感光性を確保することを原理とする。したがって、必要に応じて光塩基発生基である一般式(3)を導入すれば、一般式(1)で表される塩基増殖性単位の自己分解性を抑制することが可能となる。このためには、一般式(12)
【化12】
Figure 2004250650
(式中、R,R及びRは前記と同じ意味を持つ)
で表される光塩基発生シラン化合物を用いればよい。
【0019】
一般式(12)で表される化合物は、一般式(9)で表される(3−イソシアネートプロピル)メチルジメトキシシラン、(3−イソシアネートプロピル)トリメトキシシラン、(3−イソシアネートプロピル)メチルジエトキシシランあるいは(3−イソシアネートプロピル)トリエトキシシランと一般式(10)
【化13】
Figure 2004250650
(式中、Rは前記と同じ意味を持つ)
で表されるアルコール誘導体と反応させればよい。一般式(10)で表されるアルコール誘導体を以下に例示する。
【0020】
【化14】
Figure 2004250650
【0021】
以上に述べてきたように、本発明のポリシロキサン樹脂は、一般式(1)の塩基増殖性単位及び一般式(2)の非塩基発生単位からなり、かつ、必要に応じて一般式(3)からなる光塩基発生単位をも含有する共重合体である。これらは公知の反応条件に従い、前記一般式(6)で表される塩基増殖性シラン化合物、前記一般式(11)で表される非塩基発生シラン化合物、及び、必要に応じて、前記一般式(12)で表される光塩基発生シラン化合物を加水分解させ、それに引き続く脱水縮合反応によって容易に得ることができる。この加水分解反応を促進するために、とくに、酸性条件下で行うことが好ましい。したがって、各単位の導入率は、これらのシラン化合物の仕込み比によって容易に制御可能となる。塩基増殖性単位と非塩基発生単位のみからなるシロキサン樹脂では、両者のモル比は、1:0.2〜1:10、より好ましくは、1:0.5〜1:3である。この範囲より塩基増殖単位が小さければ塩基増殖反応性が著しく低下し、この範囲より塩基増殖単位が大きければ得られるシロキサン樹脂の熱安定性向上に効果がない。光塩基発生単位を導入したシロキサン樹脂の場合には、塩基増殖性単位と光塩基発生単位とのモル比は、1:0.005〜1:1、好ましくは、1:0.01〜1:0.5である。この範囲より光塩基発生単位が小さいと感光性が発現しないし、この範囲より光塩基発生単位が大きくても、感光特性に変化はない。また、光塩基発生単位を導入したシロキサン樹脂では、それ自体が得られるシロキサン樹脂の熱安定性を向上させるので、非塩基発生単位の導入率がゼロでもよい。
【0022】
つぎに、本発明の塩基増殖性感光性樹脂組成物を説明する。該感光性樹脂組成物は、本発明の増殖性ポリシロキサン樹脂及び光塩基発生剤を必須成分として含有する組成物であり、一般式(3)で表される光塩基発生単位を導入した樹脂であれば、光塩基発生剤自体が樹脂中に組み込まれた構造を有する。光塩基発生剤から発生する塩基触媒によって生成するアミノ基は、その前駆体であるウレタン残基と溶解性が著しく異なるから、溶解性の差異に基づく現像を行うことができる。あるいは、発生する1級アミンはエポキシ基と速やかに付加反応を起こすことから、後述するように、少なくとも2つのエポキシ基を有する化合物をこの組成物に混合することが出来る。
【0023】
光塩基発生剤としては、化学増幅型フォトレジストに利用されるものが用いられる(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年参照)。また、これらの光塩基発生剤の感光波長領域を拡大するために、適宜光増感剤を共存させることもできる。これらの物質の光分解によって生成する塩基または塩基増殖性は、光反応性物質とともに塩基増殖剤に作用して塩基の発生を促進する。以下に本発明に好ましく用いられる光塩基発生剤を例示するが、この限りではない。
【0024】
【化15】
Figure 2004250650
【0025】
【化16】
Figure 2004250650
【0026】
前記B−1〜B−5の化合物はo−ニトロベンジル誘導体であり、B−6〜B−8の化合物はオキシム誘導体であり、B−9〜B−10の化合物はベンゾイン誘導体であり、B−11〜B−13の化合物はベンジル誘導体であり、これらはいずれも光の作用によって脱炭酸を伴ってアミンを発生する。
【0027】
一般式(3)の光塩基発生単位を含まない塩基増殖性ポリシロキサン樹脂と光塩基発生剤からなる塩基増殖性感光性樹脂組成物において、その光塩基発生剤の割合は特に制約されないが、塩基増殖性シロキサン樹脂に対する重量比で、通常、0.5〜50重量%、好ましくは2〜20重量%である。光塩基発生単位を含む塩基増殖性シロキサン樹脂からなる組成物では、光塩基発生剤を添加しなくても感光性を示す。本発明の組成物においては、光の作用で発生するアミノ基が塩基増殖反応によって増殖的に増加するので、この組成物に各種の塩基反応性物質に配合することにより、その塩基反応性物質の反応を加熱や光照射により効率よく行うことができる。
【0028】
塩基反応性物質には、塩基の作用により、分解反応や、脱離反応、縮合反応、重合反応等の化学反応を生起する1種又は2種以上の化学物質が包含される。この化学物質は、低分子物質やオリゴマー、高分子(ポリマー)等であることができる。とくに、本発明の感光性組成物においては、塩基反応性物質として少なくとも2つのエポキシ基を有する物質が好適である。重合反応性を示すエポキシ化合物の具体例としては、特開2000−330270号報及び特開2002−128750号報に記載されている。
【0029】
前記塩基反応性組成物において、塩基反応性物質の割合は塩基増殖性プレポリマー中のウレタン残基1等量当たり、0.1〜10等量、好ましくは0.4〜5等量、より好ましくは0.5〜3等量である。前記組成物には、必要に応じ、顔料、シリカ粒子等の補助添加成分を適量加えることができる。
【0030】
つぎに、本発明の感光性ポリシロキサン樹脂組成物を用いるパターン形成を説明する。本発明の塩基増殖性ポリシロキサン樹脂及び光塩基発生剤とからなる組成物を必要に応じて有機溶媒に溶解して塗布液を作り、この塗布液を基板等の適当な固体表面に塗布し、乾燥して塗膜を形成する。この塗膜に対して、パターン露光を行って塩基を発生させる。ついで、加熱処理を行って塩基増殖性シロキサン樹脂の連鎖的な分解を促す。加熱処理の条件は、露光エネルギー、塩基増殖性シロキサン樹脂の種類、さらには、塩基反応性物質の種類、などによって変動するが、その加熱温度は60℃から150℃の範囲、より好ましくは80℃から130℃の範囲である。加熱時間は10秒から100分、より好ましくは30秒から30分である。この加熱時間範囲で本発明の塩基増殖性シロキサン樹脂は十分な熱安定性を示すので、露光部の塩基増殖性単位のみが分解してアミノ基に変換されるので、水あるいは酸性水に可溶化となる。したがって、中性水あるいは酸性水に浸漬して現像を行ってポジ型パターンを得る。
【0031】
光塩基発生剤と該塩基増殖性シロキサン樹脂とからなる組成物にエポキシ基を持つ塩基反応性物質を混合してなる感光性組成物の場合には、同様にして薄膜を形成して露光し、好ましくは加熱処理を施す。これによって生成するアミノ基とエポキシ基との反応が進行するために、樹脂組成物は溶媒に不要となるので、溶媒に対する溶解性の差異に基づくネガ型パターンが形成される。
【0032】
光塩基発生剤、該塩基増殖性シロキサン樹脂およびエポキシ基を持つ塩基反応性物質からなる感光性組成物を塗膜化し、これに光照射及び必要に応じて加熱処理を施すことによって、溶媒に不溶不融であり、しかも、基板に対する高度な接着性と優れた堅労性を持つ皮膜とすることが出来る。すなわち、液状の該感光性組成物あるいは固形の該感光性組成物を有機溶媒に溶解した塗布液を基板等の適当な固体表面に塗布して塗膜を形成する。この塗膜に対して、光を照射して塩基を発生させる。ついで、加熱処理を行って塩基増殖性プレポリマーの連鎖的な分解を促す。加熱処理の条件は、露光エネルギー、塩基増殖性シロキサン樹脂の種類、エポキシ化合物の種類、などによって変動するが、その加熱温度は60℃から150℃の範囲、より好ましくは80℃から130℃の範囲である。加熱時間は10秒から100分、より好ましくは30秒から30分である。このようにして固体表面上にエポキシ樹脂の硬化被膜が形成される。前記固体表面には、ガラス、プラスチック、金属、セラミックス等が包含される。
【0033】
【発明の効果】
本発明によって、光などの活性エネルギー線の作用によってウレタン結合が切断されて多価1級アミンが末端に増殖的に発生するシロキサン樹脂が容易に得られるので、光塩基発生剤を共有結合的に、あるいは、物理的に添加してなる組成物は高効率で感光する樹脂となる。露光部は水あるいは酸性水に可溶化されるので、ポジ型パターンを得ることができる。また、これらと反応する重合性エポキシ化合物を添加してなる組成物も活性エネルギー線に高効率で感応する樹脂となるが、その組成物は光によって硬化させることができるので、ネガ型パターン形成に用いることができる。こうして得られるパターンはシロキサン結合を有しているために耐エッチング性にすぐれている。また、こうして調製される硬化物は体積収縮が小さい上に、接着性に富んでいるので、基板表面を強固に被覆することができる。したがって、本発明の組成物によって、各種紫外線硬化型インキ、熱硬化性塗料等の製造に好適に用いることができる。
【0034】
【実施例】
次に本発明を実施例により詳述する。
【0035】
実施例1(N−(3−メチルジエトキシシリルプロピル)カルバミン酸9−フルオレニルメチルエステルの合成)
170mLのテトラヒドロフランに溶解した9−フルオレニルメチルクロロホーメート6.78gの溶液に、68mLのテトラヒドロフランに溶解した5.01gの3−アミノプロピルメチルジエトキシシランと2.65gのトリエチルアミンを氷冷化で攪拌しながら滴下した。滴下終了後、反応溶液を室温に放置して40分間攪拌した後、トリエチルアミン塩酸塩をろ別し、ろ液を溶媒留去して白色固体を得た。得られた固体をヘキサンで再結晶することにより、塩基増殖性化合物としてのN−(3−メチルジエトキシシリルプロピル)カルバミン酸9−フルオレニルメチルエステル9.26gを白色結晶として得た。
融点:50.1〜52.1℃。H−NMR(CDCl)δ(ppm):0.11(3H,s,Si−CH),0.61(2H,t,J=7.6Hz,Si−CH),1.20(6H,t,J=6.9Hz,OCH CH ),1.59(2H,br,CH),3.18(2H,br,CH),3.75(4H,q,J=6.9Hz,OCHCH),4.20(1H,t,J=6.6Hz,CHCH),4.39(2H,d,J=6.6Hz,CH −CH),5.13(1H,br.NH),7.26〜7.75(8H,m,Ar−H)。IR(KBr)(cm−1):3332(N−H),2924(C−H),1692(C=O),1541(C−NH),1257(Si−CH),1105,1080(Si−OEt)。元素分析値:C,66.69;H,7.38;N,3.70%。C2331NOSiとしての計算値:C,66.79;H,7.56;N,3.39%。
【0036】
実施例2(塩基増殖性N−(3−トリエトキシシリルプロピル)カルバミン酸9−フルオレニルメチルエステルの合成)
5.00gの9−フルオレニルメタノールと0.12gのジブチルチンラウレートを31.5mLのベンゼンに溶解し、この溶液に23.6mLのベンゼンに溶解した7.26gの3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランの溶液を70℃で攪拌しながら滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続けてから溶媒を減圧留去して乳白色固体を得た。得られた固体をメタノールで再結晶することにより、塩基増殖性化合物としてのN−(3−トリエトキシシリルプロピル)カルバミン酸9−フルオレニルメチルエステル9.42gを乳白色結晶として得た。
融点:79.7〜81.2℃。1H−NMR(CDCl)δ(ppm):0.62(2H,br,Si−CH),1.20(9H,t,J=7Hz,OCH CH ),1.63(2H,br,CH),3.17(2H,br,CH),3.79(6H,q,J=7Hz,OCHCH),4.15(1H,br,CHCH),4.36(2H,d,CH −CH),5,49(1H,s,NH),7.23〜7.69(8H,m,Ar−H).IR(KBr)(cm−1):3318(N−H),2926(C−H),1689(C=O),1548(C−N),1103,1080(1259(Si−OEt).元素分析値:C,63.42;H,7.82;N,3.53%.C2433NOSiとしての計算値:C,64.98;H,7.50;N,3.16%.
【0037】
実施例3 光塩基発生シリル化合物の合成
3.90gのo−ニトロベンジルアルコールと0.12gのジブチルチンラウレートを32mLのベンゼンに溶解し、この溶液に24mLのベンゼンに溶解した2.92gの3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランの溶液を60℃で攪拌しながら滴下した。滴下終了後、5時間攪拌を続けてから溶媒を減圧留去して淡黄色液体を得た。得られた液体をカラムクロマトグラフィー(充填剤;シリカゲル、展開溶媒1;ヘキサン:酢酸エチル:TEOS=75:25:1(v/v)、展開溶媒2;ヘキサン:酢酸エチル=3:1(v/v))により精製し、光塩基発生化合物としてのN−(3−トリエトキシシリルプロピル)カルバミン酸o−ニトロベンジルエステル6.67gの淡黄色液体を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):0.65(2H,t,J=8.1Hz,SiCH),1.23(9H,t,J=6.9Hz,Si(OCH CH ),1.66(2H,quin,J=7.4Hz,CH CH CH),3.22(2H,q,J=6.6Hz,CH NH),3.83(6H,q,J=6.9Hz,Si(OCH CH),5.28(1H,t,J=4.8Hz,NCO),5.50(2H,s,COOCH ),8.09〜7.44(4H,m,Ar−H).29Si−NMR(CDCl)δ(ppm):−45.624。
IR(neat)(cm−1):3334(N−H),1713(C=O),1527(N−H).元素分析値:C,51.12;H,6.94;N,6.79%.C1728Siとしての計算値:C,50.97;H,7.05;N,7.00%.
【0038】
実施例4(塩基増殖性シロキサン樹脂(A)の合成)
100mLの三口フラスコに5.58gのテトラヒドロフランを入れ、これに実施例1で得たN−(3−メチルジエトキシシリルプロピル)カルバミン酸9−フルオレニルメチルエステル2.00g及び(4.84mmol)とテトラエトキシシラン1.01g(4.84mmol)を加えて10分間氷浴中で攪拌した後、塩酸と水を加えた。その後、氷浴で10分間、さらに室温で10分間攪拌した後、70℃で4時間攪拌還流した。その後冷却管を外して1時間加熱し溶媒を留去して淡黄色固体を得た。この淡黄色固体をテトラヒドロフランに溶解し、シクロヘキサン中に滴下して再沈を行って白色固体を得た。その結果を表1にまとめて示す。
Figure 2004250650
実施例8で得たシロキサン樹脂のスペクトは以下の通りであった。H−NMR(CDCl)δ(ppm):0.12(3H,br,Si−CH3),0.55(2H,br.Si−CH),1.20(2H,br,CH),1.80(2H,br,OCH CH ),3.10(2H,br,CH −NH),3.71(1.4H,OCH CH),4.09(1H,br,CHCH),4.26(2H,br,CH −CH),5.40(1H,br,NH),7.21〜7.64(8H,m,Ar−H)。29Si−NMR(CDCl)δ(ppm):−13.4〜−21.2,−96.2〜−124.9。IR(KBr)(cm−1):3350(N−H),2933(C−H),1700(C=O),1260(Si−C),1100(Si−O−Si),1050(Si−OEt)。
【0039】
実施例9(塩基増殖性シロキサン樹脂(B)の合成)
200mLの四口フラスコに4.15gのエタノールを入れ、これに実施例2で得たN−(3−トリエトキシシリルプロピル)カルバミン酸9−フルオレニルメチルエステル2.27g(5.12mmol)及び実施例3で得たN−(3−メチルトリエトキシシリルプロピル)カルバミン酸o−ニトロベンジルエステル0.24g(0.60mmol)を加えて10分間氷浴中で攪拌した後、塩酸と水を加えた。その後、氷浴で10分間、さらに室温で10分間攪拌した後、70℃で1時間攪拌還流した。得られた黄色粘性液体を17mLのテトラヒドロフランに溶解しヘキサン中に滴下して再沈を行って1.77gの淡黄色固体を得た。光塩基発生ユニットの導入率はH−NMRスペクトルより8.3mol%と計算された。
Mn=1800,Mw=2300,Mw/Mn=1.3。融点:67.0−69.0℃。H−NMR(CDCl)δ(ppm):0.65(2.3H,br,Si−CH),1.19(1.3H,br,CH CHOSi),1.62(2.2H,br,CH CH CH),3.15(2.1H,br,CH NH),3.78(0.7H,br,CH CH OSi),4.10〜4.31(3H,br,CH CH),5.35(1H,br,NH−COO),7.23〜7.99(8.6H,br,Ar−H)。29Si−NMR(CDCl)δ(ppm):−45.6〜−50.8,−55.0〜−59.6,−65.3。
IR(Si Wafer)(cm−1):3317(N−H),1703(C=O),1526(NO)。
【0040】
比較例1(塩基増殖性ポリシロキサン樹脂(C)の合成)
100mLの三口フラスコに5.53gのテトラヒドロフランを入れ、これに3.00gの実施例1で得たN−(3−メチルジエトキシシリルプロピル)カルバミン酸9−フルオレニルメチルエステルを加えて10分間氷浴中で攪拌した後、塩酸と水をそれぞれ、該カルバミン酸エステルに対して0.105モル等量及び8.0モル等量になるように加えた。その後、氷浴で10分間、さらに室温で10分間攪拌した後、70℃で5時間攪拌還流した。反応溶液をシクロヘキサン中に滴下して再沈を行って白色固体を得た。得られた固体をカラムクロマトグラフィー(充填剤;シリカゲル、展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=2:1(v/v))により精製し,収率48%でシロキサン樹脂を得た。GPC測定および29Si−NMRスペクトルにおいて1本のシャープなシグナルしかみられないことから、このシロキサン樹脂(1)は環状4量体オリゴマーである。
Mn=1310,Mw=1360,Mw/Mn=1.0。融点:101−105℃。1H−NMR(CDCl)δ(ppm):0.09(3H,s,Si−CH),0.52(2H,t,J=8.1Hz,Si−CH),1.54(2H,br.CH),3.14(2H,br,CH−NH),4,14(1H,m,CHCH),4,34(2H,m,CH −CH),4,96〜5.52(1H,m,NH),7.20〜7.74(8H,m,Ar−H)。29Si−NMR(CDCl)δ(ppm):−19.94.IR(KBr)(cm−1):3325(N−H),2933(C−H),1692(C=O),1259(Si−C),1077(Si−O−Si)。元素分析値:C,65.22;H,6.31;N,4.20%。(C1921NOSi)としての計算値:C,67.23;H,6.24;N,4.13%。
【0041】
実施例10(熱安定性の評価)
比較例1で得たシロキサン樹脂(C)をクロロホルムに溶解して10重量%溶液を調製し、それをシリコンウエハ上にスピン塗布して薄膜を得た。この膜を100℃に加熱し、ウレタン結合に基づく赤外線吸収スペクトルにより分解反応を追跡した。その結果、この樹脂は20分加熱で分解が開始され、半減期28分で急激に分解することが認められた。また、この樹脂を室温に長期間放置しておくと、分解が進行することが認められた。一方、実施例8で得たシロキサン樹脂(A)のクロロホルム溶液から同様にして薄膜を調製し、これを100℃で加熱して赤外線吸収スペクトルにより分解反応を追跡した。その結果、約180分から分解が開始され、半減期は210分であり、著しく熱安定性が向上していた。また、実施例9で得たシロキサン樹脂(B)の熱安定性を同様にして評価した結果、100℃での半減期は60分であった。
【0042】
実施例11(感光特性の評価)
実施例7で得た塩基増殖性シロキサン樹脂(A)と1,3−ビス[(2−ニトロ−4,5−ジメトキシベンジル)オキシカルボニル−4−ピペリジル]プロパンからなるフィルムをシリコンウエハ上に設けた。一定時間ごとにフォトマスクをずらしながらフィルムに光照射(365nm)し、100℃のホットプレート上で50分間,または130℃のホットプレート上で14分間加熱した。その後アセトンで現像して膜厚を測定し感度特性を評価した。その結果、未露光部は完全に膜が除去され、感度はそれぞれ18mJ/cm(100℃)、2.5mJ/cm(130℃)であり、γ値はそれぞれ3.1(100℃)、2.1(130℃)であり、ネガ型レジストとして機能していることが確認された。
【0043】
実施例12
実施例11と同様にして、光塩基発生基を共重合させた塩基増殖性シロキサン樹脂(B)からなる薄膜をシリコンウエハ上に形成させた。このフィルムにフォトマスク越しに光照射してから加熱処理を施し、アセトンで現像することによってネガ画像を得た。
【0044】
実施例13
実施例8で得た塩基増殖性シロキサン樹脂(A)500mg、光塩基発生剤である1,3−ビス[(2−ニトロベンジル)オキシカルボニル−4−ピペリジル]プロパン50mg及びビスフェノールAビスグリシジルエーテル100mgとをクロロホルム5mLに溶解し、この溶液をシリコンウエハ上にスピン塗布して薄膜を設けた。この薄膜にフォトマスク越しに紫外線を照射してから加熱し、ついでクロロホルムに浸漬したところ、ネガ画像を得た。

Claims (2)

  1. 一般式(1)
    Figure 2004250650
    (式中、RはC〜Cのアルキル基又はアルコキシ基、R、Rは水素原子またはメチル基、R、Rはそれらのハメット置換基定数σmの総和が+0.01〜+0.7である置換基を示す)
    で表される塩基の作用によって塩基を発生する塩基増殖性単位と、一般式(2)
    Figure 2004250650
    (式中、Rは上記と同じ意味を持ち、RはC〜Cのアルキル基またはアルコキシ基、フェニル基を示す)
    で表される非塩基発生単位、及び/又は、一般式(3)
    Figure 2004250650
    (式中、Rは前記と同じ意味を持ち、Rはo−ニトロベンジル基、置換o−ニトロベンジル基、ケトイミノ基、α−ベンゾイルベンジル基、α−置換ベンゾイル置換ベンジル基を示す)
    で表される光塩基発生基とからなることを特徴とする塩基増殖性シロキサン樹脂。
  2. 請求項1に記載の塩基増殖性シロキサン樹脂及び光塩基発生剤を構成成分とすることを特徴とする感光性樹脂組成物。
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