JP2004245197A - ピストン式圧縮機 - Google Patents

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太田  雅樹
Tomoji Taruya
知二 樽谷
Yoshinori Inoue
井上  宜典
Naoto Kawamura
川村  尚登
Kenji Mochizuki
望月  賢二
Shigeki Kawachi
繁希 河内
Junichi Takahata
高畑  順一
Masahiro Kawaguchi
真広 川口
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Abstract

【課題】クランク室からのガス抜き通路を容易に精度よく形成すること、及び、収容孔とこれに収容される冷媒吸入用ロータリバルブや回転軸との間の潤滑を良好に行うことが可能なピストン式圧縮機を提供する。
【解決手段】シリンダブロック11に形成された収容孔17には、回転軸16に作動連結されたロータリバルブ35が摺動回転可能に収容されている。ロータリバルブ35は、吸入室36の冷媒ガスを圧縮室26に導入するための吸入弁機構40を構成し、吸入室36から圧縮室26へのガス吸入通路を、回転軸16の回転に同期して開閉可能な構成とされている。ロータリバルブ35の外周面35bには、クランク室15の冷媒ガスを圧縮室26に導入するためのガス抜き通路の一部を構成する溝45が形成されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ピストン式圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】
ピストン式圧縮機としては、例えば、特許文献1に示すものが存在する。即ち、シリンダブロックに形成された収容孔には、駆動源からの動力が入力される回転軸と作動連結された冷媒吸入用ロータリバルブが、摺動回転可能に収容されている。シリンダブロックには、収容孔と圧縮室とを連通する下流側吸入通路が設けられている。そして冷媒吸入用ロータリバルブには、ピストンの往復動に同期して吸入室と下流側吸入通路とを連通可能とする上流側吸入通路が設けられている。また冷媒吸入用ロータリバルブには、回転軸に設けられた軸内通路を介してクランク室と上流側吸入通路とを連通する連通経路が形成されている。
【0003】
この冷媒吸入用ロータリバルブが回転軸と同期回転されることで、前記軸内通路、連通経路、及び、両吸入通路を介してクランク室と圧縮室とがピストンの往復動と同期して連通されることとなる。これにより、例えば、クランク室から圧縮室への潤滑オイル供給が可能となる。
【0004】
またこの構成においては、吐出室からクランク室への冷媒ガス導入量と、クランク室から該クランク室外への冷媒ガス導出量とのバランスを制御することに基づくクランク室の圧力制御により、ピストンのストロークを変更可能な容量可変機構が設けられている。そして前述の連通経路は、この圧力制御において、軸内通路を介してクランク室の冷媒ガスを上流側吸入通路に導出するためのガス抜き通路として機能している。
【0005】
このような構成においては、吐出室からクランク室への冷媒ガス導入が、圧縮機外に吐出されるべき冷媒ガスの減少につながるため、その導入量は少ないことが望ましい。そして、前記圧力制御における制御性を向上させるべく、クランク室への冷媒ガス導入量を少なくした状態でレスポンスよくクランク室の圧力を上昇可能とするためには、ガス抜きを行うための通路に絞りを設けるなどして、クランク室から該クランク室外への冷媒ガス導出量を少なくすることが有効である。この特許文献1の構成においては、前述の連通経路の途中に、該連通経路の冷媒ガス流量を抑制可能な固定絞りとして機能する小径部が設けられている。
【0006】
なおピストン式圧縮機としては、上記構成のような、冷媒吸入用ロータリバルブがシリンダブロックの収容孔に摺動回転可能に収容されたもの以外に、例えば、冷媒吸入用ロータリバルブを有さず、回転軸の一端が収容孔に収容され、該収容孔の内周面によって滑り軸受支持された構成も一般に知られている。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−231309号公報(第5頁、第5図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特許文献1の構成における連通経路は、冷媒吸入用ロータリバルブにおいて貫通形成された孔からなっており、これを形成するためには、ドリル加工等の作業が必要となる。また、この連通経路には固定絞りとして機能させるための小径部が設定されているため、強度が不足しがちでびびりや折損等の生じ易い小径のドリルを用いてこの小径部を形成する必要が生じ、この部分を精度よく加工することは特にめんどうな作業となる。
【0009】
また、前述の冷媒吸入用ロータリバルブや回転軸を収容孔内においてガタつきなく回転させるためには、収容孔の内周面と、冷媒吸入用ロータリバルブ及び回転軸の外周面との隙間を極力小さく設定することが望ましいが、この場合、両周面間の潤滑がきびしくなるという問題が生じる。
【0010】
本発明の目的は、クランク室からのガス抜き通路を容易に精度よく形成すること、及び、収容孔とこれに収容される冷媒吸入用ロータリバルブや回転軸との間の潤滑を良好に行うことが可能なピストン式圧縮機を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、回転軸の回転をピストンの往復動に変換するためのカム体を収容するクランク室の冷媒ガスを圧縮室に導入するためのガス抜き通路の少なくとも一部を、収容孔の内周面及び冷媒吸入用ロータリバルブの外周面の少なくとも一方に形成した溝によって構成した。
【0012】
この発明によれば、例えば、ガス抜き通路の一部の通過断面積を小さくして固定絞りとして機能させる必要がある場合であっても、前記溝を浅く形成すればよい。従って、例えば、冷媒吸入用ロータリバルブやシリンダブロック等に貫通形成した孔のみによってガス抜き通路を構成した態様とは異なり、ドリル加工等のめんどうな加工を施すことなく、ガス抜き通路を容易に精度よく形成することが可能となる。
【0013】
また、ガス抜き通路の少なくとも一部は、収容孔の内周面と冷媒吸入用ロータリバルブの外周面との間に形成されることとなるため、ガス抜き通路に入り込んだ潤滑オイルによって、この内周面と外周面との潤滑が良好に行われ得る。
【0014】
請求項2の発明は請求項1において、前記ガス抜き通路は、シリンダブロックに設けられ収容孔と圧縮室とを連通するガス導入通路を備えている。またガス抜き通路は、冷媒吸入用ロータリバルブに設けられた溝によって構成されクランク室とガス導入通路とを回転軸の回転に同期して間欠的に連通可能な連通経路を備えている。そしてこの連通経路は、クランク室と、該クランク室よりも低圧な状態にある圧縮室に対応するガス導入通路とを、吸入室を介することなく連通する。
【0015】
冷媒吸入用ロータリバルブに設けられた連通経路により、ピストンの往復動に連動してクランク室とガス導入通路とが連通され得るようになる。従ってこの発明によれば、連通経路によってクランク室と、該クランク室よりも低圧な状態にある圧縮室に対応するガス導入通路とを連通させることで、クランク室の冷媒ガスを圧縮室に確実に導入することができるようになる。
【0016】
また、前記連通経路は、クランク室と、前記ガス導入通路とを、吸入室を介することなく連通するため、例えば吸入行程を終了した圧縮室に対して、更にクランク室の冷媒ガスを導入することが可能となる。これによれば、圧縮対象となる冷媒ガスをより多く圧縮室に取り込むことが可能となるため、体積効率を向上させることができる。
【0017】
請求項3の発明は請求項2において、前記ガス吸入通路は、シリンダブロックに設けられ収容孔と圧縮室とを連通するガス導入通路を備えている。また、ガス吸入通路は、冷媒吸入用ロータリバルブに設けられ一端が吸入室と常時連通するとともに他端が回転軸の回転に同期してガス導入通路と間欠的に連通する上流側吸入通路を備えている。この上流側吸入通路の他端は冷媒吸入用ロータリバルブの外周面に開口されている。
【0018】
前記ガス導入通路は下流側吸入通路として利用されている。そして、連通経路を構成する溝は、上流側吸入通路の他端の開口と周方向にずれた状態で、下流側吸入通路と連通可能な位置に設けられている。
【0019】
この発明によれば、冷媒吸入用ロータリバルブの連通経路を介してクランク室の冷媒ガスを圧縮室に導入するための通路(ガス導入通路)と、吸入室から圧縮室へのガス吸入通路の一部を構成する下流側吸入通路とが兼用されることとなる。そのため、シリンダブロックにおいて両通路を設けるためのスペース効率がよくなる。
【0020】
また、連通経路を構成する溝は、冷媒吸入用ロータリバルブの外周面において上流側吸入通路の開口と周方向にずれた状態で設けられている。従って、クランク室の冷媒ガスを上流側吸入通路に導入した特許文献1の構成とは異なり、吸入行程以外の所望のタイミングで圧縮室にクランク室の冷媒ガスを導入することが容易に可能となる。つまり、例えば、圧縮開始時の圧縮室にクランク室の冷媒ガスを導入すること等が容易になる。
【0021】
請求項4の発明は、回転軸の回転をピストンの往復動に変換するためのカム体を収容するクランク室の冷媒ガスを圧縮室に導入するためのガス抜き通路の少なくとも一部を、収容孔の内周面及び回転軸の外周面の少なくとも一方に形成した溝によって構成した。
【0022】
この発明によれば、例えば、回転軸やシリンダブロック等に貫通形成した孔のみによってガス抜き通路を構成した態様とは異なり、ドリル加工等のめんどうな加工を施すことなく、ガス抜き通路を容易に精度よく形成することが可能となる。
【0023】
また、ガス抜き通路の少なくとも一部は、収容孔の内周面と回転軸の外周面との間に形成されることとなるため、ガス抜き通路に入り込んだ潤滑オイルによって、この内周面と外周面との潤滑が良好に行われ得る。
【0024】
請求項5の発明は請求項4において、前記ガス抜き通路は、シリンダブロックに設けられ収容孔と圧縮室とを連通するガス導入通路を備えている。また、ガス抜き通路は、回転軸に設けられた溝によって構成されクランク室とガス導入通路とを回転軸の回転に同期して間欠的に連通可能な連通経路を備えている。そしてこの連通経路は、クランク室と、該クランク室よりも低圧な状態にある圧縮室に対応するガス導入通路とを、吸入室を介することなく連通する。
【0025】
回転軸に設けられた連通経路により、ピストンの往復動に連動してクランク室とガス導入通路とが連通され得るようになる。従ってこの発明によれば、連通経路によってクランク室と、該クランク室よりも低圧な状態にある圧縮室に対応するガス導入通路とを連通させることで、クランク室の冷媒ガスを圧縮室に確実に導入することができるようになる。
【0026】
また、前記連通経路は、クランク室と、前記ガス導入通路とを、吸入室を介することなく連通するため、例えば吸入行程を終了した圧縮室に対して、更にクランク室の冷媒ガスを導入することが可能となる。これによれば、圧縮対象となる冷媒ガスをより多く圧縮室に取り込むことが可能となるため、体積効率を向上させることができる。
【0027】
請求項6の発明は請求項2、3及び5のいずれかにおいて、前記連通経路は、クランク室と、圧縮開始時の圧縮室に対応するガス導入通路とを連通する。
この発明によれば、吸入行程を終了した圧縮室に対して、更に圧縮開始時にクランク室からの冷媒ガスを導入することとなるため、圧縮対象となる冷媒ガスがより多く圧縮室に取り込まれることとなる。従って、体積効率を向上させることが可能となる。
【0028】
請求項7の発明は請求項1〜6のいずれかにおいて、前記吐出室からクランク室への冷媒ガス導入量と、クランク室から該クランク室外への冷媒ガス導出量とのバランスを制御することに基づくクランク室の圧力制御により、ピストンのストロークを変更可能な容量可変機構を備えている。
【0029】
この構成においては、前記ガス抜き通路を、クランク室の圧力制御においてクランク室の冷媒ガスを該クランク室外へ導くための通路として利用することが可能である。その際、例えばこの通路における冷媒ガス流量を抑制すべく通路断面積を小さく設定する必要がある場合であっても、この通路の一部が、前記溝によって構成されることとなるため、この通路を容易に精度よく形成することが可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を、車両空調装置に用いられる容量可変型のピストン式圧縮機に具体化した一実施形態について説明する。
【0031】
先ず、容量可変型のピストン式圧縮機(以下、単に圧縮機とする)について説明する。
図1に示すように、圧縮機は、シリンダブロック11と、その前端に接合固定されたフロントハウジング12と、シリンダブロック11の後端に弁・ポート形成体13を介して接合固定されたリヤハウジング14とを備えている。これらシリンダブロック11、フロントハウジング12及びリヤハウジング14が圧縮機のハウジングを構成する。なお、図面の左方を前方とし右方を後方とする。
【0032】
前記シリンダブロック11とフロントハウジング12とで囲まれた領域にはクランク室15が区画されている。回転軸16はクランク室15を貫通するように配設され、フロントハウジング12とシリンダブロック11との間で回転可能に架設支持されている。回転軸16は、車両の走行駆動源であるエンジンEgに作動連結されており、エンジンEgから動力の供給を受けて回転される。なお、回転軸16は、その前端側が、転がり軸受19を介してフロントハウジング12に支持されている。
【0033】
前記クランク室15内において回転軸16には、ラグプレート20が一体回転可能に固定されている。クランク室15内には、カム体としての斜板21が収容されている。斜板21は、回転軸16にスライド移動可能でかつ傾動可能に支持されている。ヒンジ機構22は、ラグプレート20と斜板21との間に介在されている。従って、斜板21は、ヒンジ機構22を介したラグプレート20との間でのヒンジ連結、及び回転軸16の支持により、ラグプレート20及び回転軸16と同期回転可能であるとともに、回転軸16の軸線L方向へのスライド移動を伴いながら回転軸16に対し傾動可能となっている。
【0034】
図1及び図2に示すように、複数のシリンダボア23は、前記シリンダブロック11において回転軸16の後端側を取り囲むようにして貫通形成されている。片頭型のピストン24は、各シリンダボア23に往復動可能に収容されている。シリンダボア23の前後開口は、弁・ポート形成体13及びピストン24によって閉塞されており、このシリンダボア23内にはピストン24の往復動に応じて体積変化する圧縮室26が区画されている。
【0035】
前記各ピストン24は、シュー25を介して斜板21の外周部に係留されている。従って、回転軸16の回転にともなう斜板21の回転が、シュー25を介してピストン24の往復動に変換される。
【0036】
図1に示すように、前記弁・ポート形成体13及びリヤハウジング14には、連通路27が形成されている。また、前記リヤハウジング14には、吐出室28が形成されている。連通路27は弁・ポート形成体13及びリヤハウジング14の中央部に形成されているとともに、吐出室28は連通路27の外周を取り囲むようにして形成されている。連通路27には、図示しない外部冷媒回路の車室内側熱交換器につながる外部配管が接続されている。吐出室28には、図示しない外部冷媒回路の車室外側熱交換器につながる外部配管が接続されている。この外部冷媒回路及び圧縮機は冷媒循環回路を構成する。
【0037】
前記連通路27内の冷媒ガスは、各ピストン24の上死点位置から下死点側への移動により、シリンダブロック11内に配設された吸入弁機構40を介して圧縮室26に吸入される(吸入行程)。圧縮室26に吸入された冷媒ガスは、ピストン24の下死点位置から上死点側への移動により所定の圧力にまで圧縮され(圧縮行程)、弁・ポート形成体13に形成された吐出ポート29及び吐出弁30を介して吐出室28に吐出される(吐出行程)。吐出室28に吐出された冷媒ガスは、外部冷媒回路へと排出される。
【0038】
次に、前記吸入弁機構40について説明する。
図1及び図2に示すように、前記圧縮機のハウジング内には、シリンダブロック11においてシリンダボア23に囲まれた中心部に、収容孔17が形成されている。収容孔17は、軸線L方向に延在する円柱状の内部空間を有するとともに後方側で連通路27に連通されている。収容孔17と各圧縮室26とは、シリンダブロック11に形成された複数のガス導入通路(下流側吸入通路)18を介してそれぞれ連通されている。
【0039】
前記収容孔17内には、円筒状をなすロータリバルブ(冷媒吸入用ロータリバルブ)35が、摺動回転可能に収容されている。収容孔17の内周面17aとロータリバルブ35の外周面35bとは、それぞれ、収容孔17とロータリバルブ35との間をシールするシール面を構成している。
【0040】
ロータリバルブ35は、内部空間の後端側が連通路27に開口されているとともに、前端部には小径部35aが設けられている。回転軸16において収容孔17に臨む後端面には、取付孔16aが設けられている。回転軸16の取付孔16aには、ロータリバルブ35が小径部35aを以て圧入固定されている。従って、回転軸16とロータリバルブ35とは同一軸線L上で一体化されており、ロータリバルブ35は回転軸16の回転つまりはピストン24の往復動に同期して回転される。また、回転軸16は、その後端側が、ロータリバルブ35を介して、収容孔17の内周面17aによって滑り軸受支持された状態となっている。
【0041】
前記ロータリバルブ35の内部空間は、連通路27と連通する吸入室36をなしている。図2及び図3に示すように、ロータリバルブ35の周壁には、ガス案内孔(上流側吸入通路)37が形成されている。ガス案内孔37は、ロータリバルブ35の内部空間側の端部が吸入室36と常時連通する。また、ガス案内孔37においてロータリバルブ35の外部側の端部は、ロータリバルブ35の外周面35bにおいて周方向に開口されている。なお図3は、ロータリバルブ35の外周面35bを展開した状態を示す図であり、図面の左右方向はロータリバルブ35の周方向、そして図3の上方は圧縮機の前方に対応している。ガス案内孔(上流側吸入通路)37及びガス導入通路(下流側吸入通路)18は、吸入室36から圧縮室26へのガス吸入通路を構成する。ロータリバルブ35は、その回転によってガス案内孔37をガス導入通路18と間欠的に連通させる。つまりロータリバルブ35は、前記ガス吸入通路を、回転軸16の回転に同期して開閉可能である。
【0042】
即ち、前記ロータリバルブ35は、ピストン24が吸入行程に移行した場合に、ガス案内孔37をシリンダブロック11のガス導入通路18に連通させる。従って、吸入室36の冷媒ガスは、ガス案内孔37及びガス導入通路18を経由して圧縮室26に吸入される。ピストン24の吸入行程の終了時には、ガス案内孔37がガス導入通路18に対して周方向に完全にずれ、圧縮室26内への冷媒ガスの吸入が停止される。ピストン24が吐出行程に移行されると、ロータリバルブ35の外周面35bによってガス導入通路18が閉鎖状態に保持され、冷媒ガスの圧縮及び吐出室28への吐出が妨げられることはない。
【0043】
次に、ガス抜き通路について説明する。
図1〜図3に示すように、前記ロータリバルブ35の外周面35bには、ガス案内孔37の外周面35b側の開口37aと周方向にずれた位置に、軸線L方向に延びる溝45が形成されている。この溝45の前端部は、シリンダブロック11において収容孔17の前方に設けられた、クランク室15の後域を構成する中心室15a内に配置されている。溝45の後端側は、各ガス導入通路18の収容孔17側の開口18aと対向可能な位置まで後方に延設されている。即ち、溝45と収容孔17の内周面17aとで囲まれた溝45の溝内領域は、回転軸16の回転に伴ってロータリバルブ35が回転された状態で、この回転に同期してクランク室15と各ガス導入通路18とを順次連通する連通経路として機能する。
【0044】
なお、前記溝45は、吸入行程が終了した直後(即ち圧縮開始時)の低圧な(吸入圧と同等な)圧縮室26のガス導入通路18に対応する位置に配置されている。即ち、溝45は、ガス案内孔37の開口37aに対して、ロータリバルブ35の回転方向(図2及び図3にて矢印で示す)と反対側の近傍位置に設けられている。
【0045】
前記クランク室15内の圧力は、シリンダボア23とピストン24との隙間を介した圧縮室26からの高圧な冷媒ガスの漏出や、後述する給気通路32を介した吐出室28からの高圧な冷媒ガスの導入によって、連通路27や吸入室36内の圧力(吸入圧)よりも高圧な状態となっている。
【0046】
従って、前記回転軸16の回転に伴って溝45がガス導入通路18の開口18aと対向した状態となると、クランク室15内の冷媒ガス(及び冷媒ガス中に混在するミスト状の潤滑オイル)は、溝45によって構成される連通経路及びガス導入通路18を介して圧縮開始時の圧縮室26に導入される。連通経路は、回転軸16の回転に同期して間欠的にガス導入通路18と連通する。そして連通経路は、回転軸16の回転に同期して、前述の冷媒ガス導入を各圧縮室26に対して順次行う。
【0047】
本実施形態では、溝45と収容孔17の内周面17aとで囲まれた溝内領域、及び、ガス導入通路18が、クランク室15の冷媒ガスを圧縮室26に導入するためのガス抜き通路を構成する。
【0048】
前記圧縮機のハウジング内には、給気通路32及び制御弁33が設けられている。給気通路32は吐出室28とクランク室15とを連通する。給気通路32の途中には、電磁弁よりなる制御弁33が配設されている。
【0049】
前記制御弁33の開度を調節することで、給気通路32を介したクランク室15への高圧な冷媒ガスの導入量と前記ガス抜き通路を介したクランク室15からのガス導出量とのバランスが制御され、クランク室15の内圧が制御される。クランク室15の内圧変更に応じて、ピストン24を介してのクランク室15の内圧と圧縮室26の内圧との差が変更され、斜板21の傾斜角度が変更される結果、ピストン24のストロークすなわち圧縮機の吐出容量が調節される。
【0050】
例えば、前記クランク室15の内圧が低下されると斜板21の傾斜角度が増大し、ピストン24のストロークが増大して圧縮機の吐出容量が増大される。逆に、クランク室15の内圧が上昇されると斜板21の傾斜角度が減少し、ピストン24のストロークが減少して圧縮機の吐出容量が減少される。
【0051】
回転軸16、ラグプレート20、斜板21、ヒンジ機構22、ピストン24、シュー25、給気通路32、制御弁33、及び、前記ガス抜き通路は、容量可変機構を構成する。
【0052】
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
(1)前記クランク室15の冷媒ガスを圧縮室26に導入するためのガス抜き通路の一部(溝45と収容孔17の内周面17aとで囲まれた溝内領域)を、ロータリバルブ35の外周面35bに形成した溝45によって構成した。この溝45は、その製造工程において、該溝45を切削によって形成する場合等にロータリバルブ35の外周面35bに対する工具の切り込み深さを調節することで前記溝内領域の通過断面積(即ちガス抜き通路の通過断面積)を調節することが可能である。そのため、例え前記通過断面積を小さく設定する場合であっても溝45を浅く形成すればよく、強度が不足しがちでびびりや折損の生じ易い小型の工具を用いる必要がない。
【0053】
従って、例えば、ロータリバルブ35や回転軸16やシリンダブロック11等に貫通形成した孔のみによってガス抜き通路を構成した態様とは異なり、ドリル加工等のめんどうな加工を施すことなく、ガス抜き通路を容易に精度よく形成することが可能となる。
【0054】
また、前記ガス抜き通路の一部(溝45の溝内領域)は、ロータリバルブ35を滑り軸受支持する収容孔17の内周面17aとロータリバルブ35の外周面35bとの間に形成されることとなる。そのため、ガス抜き通路に入り込んだ潤滑オイルによって、この内周面17aと外周面35bとの潤滑が良好に行われ得る。
【0055】
(2)前記溝45の溝内領域(連通経路)は、ロータリバルブ35の回転、即ちピストン24の往復動に同期してクランク室15とガス導入通路18とを連通可能とする。そして本実施形態では、連通経路によってクランク室15と、該クランク室15よりも低圧な状態にある圧縮室26に対応するガス導入通路18とを連通させている。従って、クランク室15の冷媒ガスを圧縮室26に確実に導入することができるようになる。
【0056】
また、前記連通経路は、クランク室15と、前記ガス導入通路18とを、吸入室36を介することなく連通するため、例えば吸入行程を終了した圧縮室26に対して、更にクランク室15の冷媒ガスを導入することが可能となる。これによれば、圧縮対象となる冷媒ガスをより多く圧縮室26に取り込むことが可能となるため、体積効率を向上させることができる。
【0057】
(3)前記溝45の溝内領域(連通経路)を介してクランク室15の冷媒ガスを圧縮室26に導入するための通路(ガス導入通路18)と、吸入室36から圧縮室26へのガス吸入通路の一部を構成する下流側吸入通路(ガス導入通路18)とが兼用されている。従って、シリンダブロック11において両通路を設けるためのスペース効率がよくなる。
【0058】
(4)前記ロータリバルブ35の溝45は外周面35bにおいて、ガス案内孔37の開口37aと周方向にずれた状態で、ガス導入通路18と連通可能な位置に設けられている。これによれば、クランク室の冷媒ガスを上流側吸入通路に導入した特許文献1の構成とは異なり、吸入行程以外の所望のタイミング(本実施形態では圧縮開始時)で圧縮室26にクランク室15の冷媒ガスを導入することが容易に可能となる。
【0059】
(5)前記溝45の溝内領域(連通経路)は、クランク室15と、該クランク室15よりも低圧な状態にある圧縮開始時の圧縮室26に対応するガス導入通路18とを連通する。これによれば、吸入行程を終了した圧縮室26に対して、更に圧縮開始時においてクランク室15からの冷媒ガスを導入することとなるため、圧縮対象となる冷媒ガスがより多く圧縮室26に取り込まれることとなる。従って、体積効率を向上させることが可能となる。
【0060】
(6)本実施形態の圧縮機は、吐出室28からクランク室15への冷媒ガス導入量と、クランク室15から該クランク室15外への冷媒ガス導出量とのバランスを制御することに基づくクランク室15の圧力制御により、ピストン24のストロークを変更可能な容量可変機構を備えている。この構成においては、前記ガス抜き通路を、クランク室15の圧力制御においてクランク室15の冷媒ガスを該クランク室15外へ導くための通路として利用している。従って、例えばこの通路における冷媒ガス流量を抑制すべく通路断面積を小さく設定する必要がある場合であっても、この通路の一部がロータリバルブ35の溝45によって構成されることとなるため、この通路を容易に精度よく形成することが可能となる。
【0061】
なお、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で例えば以下の態様でも実施できる。
○ 前記実施形態において、ロータリバルブ35を回転軸16に対して一体形成してもよい。
【0062】
○ 前記実施形態では、回転軸16は、その後端側が、ロータリバルブ35を介して収容孔17の内周面17aによって滑り軸受支持されたが、これに限定されない。例えば、クランク室15の中心室15a内に軸受を設けて該軸受によって回転軸16が直接的に軸受支持されるようにしてもよい。この場合、圧入固定によってロータリバルブ35と回転軸16とを作動連結することに代えて、収容孔17内におけるロータリバルブ35の回転中心軸線と、回転軸16の回転中心軸線とのずれを許容可能とするようにロータリバルブ35と回転軸16とを作動連結することが望ましい。
【0063】
○ 例えば図4に示すように、ロータリバルブ35の外周面35bに、吐出行程終了直後であって吸入行程開始前における圧縮室26の冷媒ガス(残留ガス)を、該圧縮室26よりも低圧な(例えば圧縮開始直後の)圧縮室26に導入するための経路を構成する溝51を設けてもよい。
【0064】
溝51は、吐出行程終了直後であって吸入行程開始前の圧縮室26に対応するガス導入通路18の開口18aと対向可能な上流側溝部51aと、圧縮開始直後の圧縮室26に対応するガス導入通路18の開口18aと対向可能な下流側溝部51bと、両溝部51a,51bを連通する中継溝部51cとを備えている。上流側溝部51aは、ガス案内孔37の開口37aに対して、ロータリバルブ35の回転方向(図4にて矢印で示す)側の近傍位置に設けられている。下流側溝部51bは、溝45に対して、前記回転方向と反対側の近傍位置に設けられている。
【0065】
これによれば、吐出行程終了直後の圧縮室26の高圧な残留ガスが圧縮開始直後の低圧な圧縮室26に導入される分だけ、吸入行程開始時における圧縮室26の残留ガスが減る。従って、吸入行程における圧縮室26での残留ガスの再膨張が小さくなるため、吸入室36の冷媒ガスがより効率よく圧縮室26に吸入されることとなり、体積効率が向上する。
【0066】
○ クランク室15の冷媒ガスを、吸入室36を介して圧縮室26に導入するようにしてもよい。この場合、例えば図5に示すように、前記実施形態の溝45に代えて、ロータリバルブ35の外周面35bに、クランク室15(中心室15a)とガス案内孔37とを連通する連通経路を構成する溝52を設ける。これによれば、溝52の溝内領域を介してクランク室15からガス案内孔37内に導入された冷媒ガスは、ピストン24の上死点位置から下死点側への移動により、吸入室36からの冷媒ガスと合流された状態でガス導入通路18を介して圧縮室26に吸入される。なおこの場合、溝52の溝内領域、吸入室36、及び、ガス案内孔37は、クランク室15とガス導入通路18とを連通する連通経路を構成する。
【0067】
また、このような、クランク室15から吸入室36を介して圧縮室26に冷媒ガスを導入する構成においては、例えば、ロータリバルブ35の内部空間である吸入室36と該ロータリバルブ35の外部とを連通する孔を設けて、この孔を介してクランク室15の冷媒ガスを吸入室36に導入するようにしてもよい。この場合、例えば、図5の構成において、溝52を、クランク室15と、該クランク室15とガス案内孔37との中間位置とを連通するように短縮(変更)し、この溝52のガス案内孔37側の端部と吸入室36とを連通する孔をロータリバルブ35に形成する。クランク室15の冷媒ガスは、この溝52の溝内領域、及び、前述の孔を介して吸入室36に導入可能となる。
【0068】
○ ロータリバルブ35の溝45の後端側は、ガス導入通路18の開口18aと対向可能な位置にまで後方に延設されていなくてもよい。即ち、例えば図6に示すように構成してもよい。収容孔17の内周面17aには、各ガス導入通路18の開口18aから前方に延びるように溝53が設けられている。即ち、溝53とロータリバルブ35の外周面35bとで囲まれた溝内領域は、ガス導入通路18と連通されている。ロータリバルブ35の溝45の後端側は、溝53の前端部と対向可能な位置まで延設されている。なおこの場合、溝45の溝内領域、溝53の溝内領域、及び、ガス導入通路18が、ガス抜き通路を構成する。
【0069】
○ 前記実施形態では、ロータリバルブ35を有する吸入弁機構を採用したが、これに限定されない。例えば、吸入弁機構としてリード弁機構を採用してもよい。この場合、例えば図7に示すように構成する。即ち、弁・ポート形成体13には、リヤハウジング14側に形成された吸入室60の冷媒ガスを圧縮室26に導入するためのリード弁機構(吸入弁機構)61が設けられている。リード弁機構61は、吸入室60から圧縮室26への冷媒導入を許容するとともに圧縮室26から吸入室60への冷媒排出を阻止する。
【0070】
本構成においては、回転軸16の後端にロータリバルブ35が固定されておらず、回転軸16は、その後端が後方に延長されて、収容孔17に収容された状態で該収容孔17の内周面17aによって滑り軸受支持されている。この回転軸16の後端部の外周面16bと収容孔17の内周面17aとは、それぞれ、回転軸16と収容孔17との摺動面、及び、両者16,17間のシール面を構成する。回転軸16の後端部の外周面16bには、軸線L方向に延びる溝45が設けられている。この溝45の前端部は、中心室15a内に配置されている。溝45の後端側は、各ガス導入通路18の開口18aと対向可能な位置まで後方に延設されている。
【0071】
この構成においても、前記実施形態における(1),(2)等と同様の効果を得ることが可能である。
○ 前記実施形態において、圧縮機のハウジング(シリンダブロック11やリヤハウジング14等)に、クランク室15と連通路27(又は吸入室60)とを連通する抽気通路を前記ガス抜き通路とは別個に設け、該抽気通路をも利用して、クランク室15の冷媒ガスを該クランク室15外に導出してもよい。前記ハウジングを構成する部材が鋳造によって製造される場合には、前記抽気通路をこの鋳造工程において形成することが比較的容易に可能である。
【0072】
○ 回転軸16を駆動するための駆動源として電動モータを備えた電動圧縮機において本発明を適用してもよい。
○ ワッブルタイプの容量可変型圧縮機において本発明を適用してもよい。
【0073】
○ 両頭ピストン式の圧縮機において本発明を適用してもよい。
○ 斜板21に換えてウエーブカムをカム体として用いた、ウエーブカムタイプのピストン式圧縮機において本発明を適用してもよい。
【0074】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1〜7に記載の発明によれば、ピストン式圧縮機において、クランク室からのガス抜き通路を容易に精度よく形成することができ、かつ、収容孔とこれに収容される冷媒吸入用ロータリバルブや回転軸との間の潤滑を良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ピストン式圧縮機の概要を示す断面図。
【図2】図1の1−1線における断面図。
【図3】ロータリバルブの外周面を展開した図。
【図4】別例のロータリバルブの外周面を展開した図。
【図5】別例のロータリバルブの外周面を展開した図。
【図6】別例のピストン式圧縮機を示す断面部分図。
【図7】別例のピストン式圧縮機を示す断面部分図。
【符号の説明】
11…シリンダブロック、15…クランク室、16…回転軸、16b…回転軸の外周面(シール面)、17…収容孔、17a…収容孔の内周面(シール面)、18…ガス吸入通路を構成する下流側吸入通路として機能するとともにガス抜き通路を構成するガス導入通路、21…カム体としての斜板、23…シリンダボア、24…ピストン、26…圧縮室、28…吐出室、35…ロータリバルブ(冷媒吸入用ロータリバルブ)、35b…ロータリバルブの外周面(シール面)、36,60…吸入室、37…ガス吸入通路を構成する上流側吸入通路として機能するガス案内孔、37a…ガス案内孔の開口、45,52,53…ガス抜き通路を構成する溝。

Claims (7)

  1. シリンダブロックに形成されたシリンダボアに収容されたピストンが回転軸の駆動により往復動されることで、吸入室から圧縮室に吸入した冷媒ガスを圧縮するとともに吐出室に吐出するピストン式圧縮機であって、
    前記シリンダブロックに形成された収容孔には、回転軸に作動連結された冷媒吸入用ロータリバルブが摺動回転可能に収容され、該冷媒吸入用ロータリバルブの外周面と収容孔の内周面とでシール面を構成し、冷媒吸入用ロータリバルブは、吸入室から圧縮室へのガス吸入通路を、回転軸の回転に同期して開閉可能な構成とされたピストン式圧縮機において、
    前記回転軸の回転をピストンの往復動に変換するためのカム体を収容するクランク室の冷媒ガスを圧縮室に導入するためのガス抜き通路の少なくとも一部を、収容孔の内周面及び冷媒吸入用ロータリバルブの外周面の少なくとも一方に形成した溝によって構成したことを特徴とするピストン式圧縮機。
  2. 前記ガス抜き通路は、シリンダブロックに設けられ収容孔と圧縮室とを連通するガス導入通路と、冷媒吸入用ロータリバルブに設けられた溝によって構成されクランク室とガス導入通路とを回転軸の回転に同期して間欠的に連通可能な連通経路とを備え、該連通経路は、クランク室と、該クランク室よりも低圧な状態にある圧縮室に対応するガス導入通路とを、吸入室を介することなく連通する請求項1に記載のピストン式圧縮機。
  3. 前記ガス吸入通路は、シリンダブロックに設けられ収容孔と圧縮室とを連通するガス導入通路と、冷媒吸入用ロータリバルブに設けられ一端が吸入室と常時連通するとともに他端が回転軸の回転に同期してガス導入通路と間欠的に連通する上流側吸入通路とを備え、該上流側吸入通路の他端は冷媒吸入用ロータリバルブの外周面に開口され、ガス導入通路は下流側吸入通路として利用されるとともに、連通経路を構成する溝は、上流側吸入通路の他端の開口と周方向にずれた状態で、下流側吸入通路と連通可能な位置に設けられている請求項2に記載のピストン式圧縮機。
  4. シリンダブロックに形成されたシリンダボアに収容されたピストンが回転軸の駆動により往復動されることで、吸入室から圧縮室に吸入した冷媒ガスを圧縮するとともに吐出室に吐出するピストン式圧縮機であって、
    前記回転軸は、該回転軸の少なくとも一端側が、シリンダブロックに形成された収容孔に収容された状態で該収容孔の内周面によって滑り軸受支持されているピストン式圧縮機において、
    前記回転軸の回転をピストンの往復動に変換するためのカム体を収容するクランク室の冷媒ガスを圧縮室に導入するためのガス抜き通路の少なくとも一部を、収容孔の内周面及び回転軸の外周面の少なくとも一方に形成した溝によって構成したことを特徴とするピストン式圧縮機。
  5. 前記ガス抜き通路は、シリンダブロックに設けられ収容孔と圧縮室とを連通するガス導入通路と、回転軸に設けられた溝によって構成されクランク室とガス導入通路とを回転軸の回転に同期して間欠的に連通可能な連通経路とを備え、該連通経路は、クランク室と、該クランク室よりも低圧な状態にある圧縮室に対応するガス導入通路とを、吸入室を介することなく連通する請求項4に記載のピストン式圧縮機。
  6. 前記連通経路は、クランク室と、圧縮開始時の圧縮室に対応するガス導入通路とを連通する請求項2、3及び5のいずれかに記載のピストン式圧縮機。
  7. 前記吐出室からクランク室への冷媒ガス導入量と、クランク室から該クランク室外への冷媒ガス導出量とのバランスを制御することに基づくクランク室の圧力制御により、ピストンのストロークを変更可能な容量可変機構を備えている請求項1〜6のいずれかに記載のピストン式圧縮機。
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