JP2012207567A - 可変容量型斜板式圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数を増加させずにクランク室に流入するブローバイガス量を制限することができる可変容量型斜板式圧縮機を提供すること。
【解決手段】可変容量型斜板式圧縮機Cにおいて、シリンダブロック11に形成された複数のシリンダボア11a内にピストン30が収容されるとともに、クランク室15には駆動軸16と一体回転する斜板22が収容されている。斜板22にはピストン30が係留されるとともに、ピストン30によってシリンダボア11a内に圧縮室24が区画されている。給気通路39には第1制御弁CV1が設けられている。シリンダボア11aの摺接面Sにおいて、ピストン30の上死点位置P1より下死点側にブローバイガスの導入溝11bが形成されるとともに、導入溝11bから吸入室31に至る導入通路17がシリンダブロック11に形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ピストンによってシリンダボア内に圧縮室が区画され、圧縮室に吸入圧領域及び吐出圧領域が連通するとともに、吐出圧領域とクランク室とを繋ぐ給気通路に、給気通路の開度を調節する制御弁が設けられた可変容量型斜板式圧縮機に関する。
傾角可変に斜板を収容するクランク室を備えた可変容量型斜板式圧縮機においては、クランク室内の圧力が高くなると斜板の傾角が小さくなり、シリンダボア内におけるピストンのストロークが小さくなって吐出容量が小さくなる。一方、クランク室内の圧力が低くなると斜板の傾角が大きくなり、シリンダボア内におけるピストンのストロークが大きくなって吐出容量が大きくなる。そして、可変容量型斜板式圧縮機においては、クランク室に高圧の制御ガスを供給しつつ、その供給量を制御弁によって制御することでクランク室の圧力を制御し、吐出容量を制御している。
しかし、クランク室内には、圧縮室で圧縮された高圧の冷媒ガスが、ピストンとシリンダボアとの間(サイドクリアランス)を通ってブローバイガスとして流入する。ブローバイガスのクランク室への流入は、クランク室の圧力を制御目標とされた値から異ならせてしまい、斜板の傾角が所望する角度からずれて、所望する吐出容量を得られなくなってしまう。そこで、特許文献1に開示の斜板式圧縮機においては、クランク室に流入するブローバイガス量を制限するために、ピストンの外周面にピストンリングを嵌着している。
特開平11−294322号公報
ところが、特許文献1においては、ブローバイガス量を制限するために、ピストンとは別部材のピストンリングを必要とし、斜板式圧縮機の部品点数が増加してしまっている。
本発明は、部品点数を増加させずにクランク室に流入するブローバイガス量を制限することができる可変容量型斜板式圧縮機を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、シリンダブロックに形成された複数のシリンダボア内にピストンが収容されるとともに、クランク室に駆動軸と一体回転する斜板が収容され、該斜板には前記ピストンが係留されるとともに、前記ピストンによって前記シリンダボア内に圧縮室が区画され、該圧縮室に吸入圧領域及び吐出圧領域が連通するとともに、前記吐出圧領域と前記クランク室とを繋ぐ給気通路に、該給気通路の開度を調節する制御弁が設けられた可変容量型斜板式圧縮機に関する。そして、前記ピストンが摺接する前記シリンダボアの摺接面において、前記ピストンの上死点位置より下死点側に、前記ピストンと前記シリンダボアとの間のサイドクリアランスを流れるブローバイガスの導入溝が形成されるとともに、前記シリンダブロックに前記導入溝から前記吸入圧領域に至る導入通路が形成されている。
これによれば、導入溝及び導入通路により、ブローバイガスをサイドクリアランスから吸入室に導入することができ、ピストンにピストンリング等を設けることなく(部品点数を増加させることなく)、クランク室に流入するブローバイガス量を制限することができる。また、制御弁によって制御されたクランク室の圧力が、ブローバイガスによって変動してしまうことを抑制することができる。
また、前記導入溝は、前記摺接面における前記ピストンの下死点位置よりも前記上死点側に形成されていてもよい。
これによれば、ピストンが下死点位置に到達しても、導入溝及び導入通路を介して吸入圧領域から圧縮室に冷媒を吸入して吸入補助することができる。
また、前記導入溝は、前記シリンダボアの周方向の全体に亘って延びていてもよい。
これによれば、シリンダボアとピストンとの間のサイドクリアランスのどの位置でもブローバイガスを導入溝に導入することができ、ブローバイガスを効率良く吸入圧領域に導入することができる。
本発明によれば、部品点数を増加させずにクランク室に流入するブローバイガス量を制限することができる。
(a)は実施形態の可変容量型斜板式圧縮機を示す断面図、(b)はピストンが下死点に位置した状態を示す部分断面図。 シリンダボア、導入溝、及び導入通路を示す図1のA−A線断面図。 別例の可変容量型斜板式圧縮機を示す断面図。 別例の可変容量型斜板式圧縮機を示す断面図。 導入溝の別例を示す部分断面図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図2にしたがって説明する。
図1に示すように、可変容量型斜板式圧縮機(以下、単に圧縮機と記載する)Cのハウジング10は、シリンダブロック11と、このシリンダブロック11の一端(図1では左端)に接合されたフロントハウジング12と、シリンダブロック11の他端(図1では右端)に弁形成体13を介して接合されたリヤハウジング14とから構成されている。ハウジング10内において、シリンダブロック11とフロントハウジング12とで囲まれた空間にはクランク室15が区画されている。また、シリンダブロック11とフロントハウジング12には、駆動軸16が回転可能に支持されるとともに、クランク室15内において駆動軸16には、ラグプレート21が一体回転可能に固定されている。
駆動軸16のハウジング10からの突出端部には、動力伝達機構PTを介して外部駆動源としての車両のエンジンEが作動連結されている。動力伝達機構PTは、外部からの電気制御によって動力の伝達及び遮断を選択可能なクラッチ機構(例えば電磁クラッチ)であってもよく、又は、そのようなクラッチ機構を持たない常時伝達型のクラッチレス機構(例えばベルト及びプーリの組合せ)であってもよい。本実施形態では、クラッチレスタイプの動力伝達機構PTが採用されている。
クランク室15内において、駆動軸16には斜板22がスライド移動可能、かつ傾動可能に支持されるとともに、この斜板22は押圧ばね25によって傾角が最小になる方向へ付勢されている。ラグプレート21と斜板22との間にはヒンジ機構23が介在されている。そして、斜板22は、押圧ばね25の付勢力、ヒンジ機構23を介したラグプレート21との間でのヒンジ連結、及び駆動軸16の支持により、ラグプレート21及び駆動軸16と同期回転可能であるとともに、駆動軸16の軸方向へのスライド移動を伴いながら駆動軸16に対し傾動可能となっている。
シリンダブロック11には、複数(本実施形態では5つ、図面には1つのみ示す)のシリンダボア11aが駆動軸16を取り囲むようにして貫設されるとともに、各シリンダボア11aにはピストン30が往復動可能に収容されている。各シリンダボア11aの両開口は、弁形成体13及びピストン30によって閉塞されるとともに、各シリンダボア11a内にはピストン30の往復動に応じて体積変化する圧縮室24が区画されている。各ピストン30は、シュー29を介して斜板22の外周部に係留されている。そして、駆動軸16の回転にともなう斜板22の回転運動が、シュー29を介してピストン30の往復直線運動に変換される。
弁形成体13とリヤハウジング14との間には、吸入室31と、この吸入室31を取り囲む吐出室32とが区画形成されている。弁形成体13には各シリンダボア11aに対応して、吸入ポート33、及びこの吸入ポート33を開閉する吸入弁34、並びに、吐出ポート35、及びこの吐出ポート35を開閉する吐出弁36が形成されている。吸入ポート33を介して吸入室31と各シリンダボア11a(圧縮室24)とが連通されるとともに、吐出ポート35を介して各シリンダボア11a(圧縮室24)と吐出室32とが連通されている。
車両用空調装置の冷媒循環回路(冷凍サイクル)は、上述した圧縮機Cと外部冷媒回路40とから構成されている。外部冷媒回路40は、吐出室32と接続されたガスクーラ41、このガスクーラ41と接続された膨張弁42、及びこの膨張弁42と接続された蒸発器43を備え、蒸発器43は吸入室31に接続されている。
圧縮機Cにおいて、斜板22の傾角(駆動軸16の軸線L1に直交する平面との間でなす角度)は、クランク室15内の圧力(Pc)の変更に応じて変更され、最小傾角(図1で実線で示す状態)と最大傾角(図1で二点鎖線で示す状態)との間の任意の角度に設定される。
斜板22の傾角の制御に関与するクランク圧Pcを制御するための容量制御機構は、ハウジング10内に設けられた抽気通路37、給気通路39、第1制御弁CV1、第2制御弁CV2、及び逆止弁90によって構成されている。
抽気通路37は、クランク室15と吸入圧力(Ps)領域である吸入室31とを接続している。抽気通路37の途中には、抽気通路37の通路断面積(開度)を調節可能な第2制御弁CV2が配設されている。一方、給気通路39は、吐出圧力(Pd)領域である吐出室32とクランク室15とを接続している。給気通路39の途中には、給気通路39の通路断面積(開度)を調節可能な第1制御弁CV1が配設されている。
第2制御弁CV2には、給気通路39から分岐した第1分岐通路39aによって吐出室32内の冷媒が第1制御弁CV1を介して制御ガスとして導入されるとともに、吸入室31から分岐した第2分岐路31aによって吸入室31内の冷媒が導入されている。そして、第2制御弁CV2は、制御ガス圧力と吸入圧力Psとの差圧に基づいて作動し、制御ガス圧力が高くなると、抽気通路37の通路断面積を減少させるようになっている。なお、第2制御弁CV2は、抽気通路37を閉じて通路断面積をゼロとすることはなく、最小開度を維持し、第2制御弁CV2は固定絞りとして機能する。そして、第2制御弁CV2により、クランク室15と吸入室31とは、抽気通路37を介して常時連通された状態となっている。一方、第1制御弁CV1は、図示しないソレノイドへの通電制御により、給気通路39の開度が決定されるようになっている。
逆止弁90は、給気通路39におけるクランク室15側の開口側に配置されている。そして、この逆止弁90は、ブローバイガスがクランク室15に流入し、クランク圧Pcが制御ガス圧力より高くなると、給気通路39を閉鎖するようになっている。よって、逆止弁90により、クランク室15の圧力が第2制御弁CV2に作用することが阻止される。
圧縮機Cにおいては、第1制御弁CV1及び第2制御弁CV2の弁開度を調節することで、給気通路39を介したクランク室15への高圧な冷媒の供給量と、抽気通路37を介したクランク室15からの冷媒の排出量とのバランスが制御され、クランク圧Pcが決定される。決定されたクランク圧Pcに応じて、ピストン30を介してのクランク圧Pcとシリンダボア11aの内圧との差が変更され、斜板22の傾角が変更される結果、ピストン30のストローク、すなわち吐出容量が調節される。
次に、ブローバイガスを吸入室31に導入するための構成について説明する。
図2に示すように、全てのシリンダボア11aにおいて、ピストン30が摺接するシリンダボア11aの摺接面Sには、導入溝11bがシリンダボア11aの周方向に沿って全周に亘って延びるように形成されている。なお、摺接面Sは、シリンダボア11aの内周面であり、弁形成体13側の開口縁より若干クランク室15側から、クランク室15側の開口縁までの領域である。
図1(a)及び(b)に示すように、導入溝11bは、摺接面Sのうち、ピストン30の往復動方向に沿った上死点位置P1と下死点位置P2とで囲まれる領域内に配置されている。そして、導入溝11bは、領域の中でも、下死点位置P2よりも若干上死点位置P1側に形成されている。このため、ピストン30が下死点位置P2にあるとき、導入溝11bは圧縮室24内に露出するようになっている。なお、圧縮行程中に圧縮された冷媒ガスが導入溝11bからほとんど漏れないようにするため、導入溝11bは下死点位置P2の直近に形成されており、下死点位置P2から圧縮行程に移った直後に、ピストン30によって速やかに塞がれる位置に形成されている。一方、ピストン30が上死点位置P1にあるとき、導入溝11bはピストン30によって塞がれ、圧縮室24内には露出しないようになっている。
図1及び図2に示すように、シリンダブロック11及び弁形成体13において、各シリンダボア11aよりも駆動軸16寄りには、導入通路17が形成されている。各導入通路17は、一端が導入溝11bに連通するとともに、他端が吸入室31に連通している。そして、シリンダボア11aと吸入室31とは、導入溝11b及び導入通路17を介して連通するとともに、この導入溝11b及び導入通路17により、圧縮室24からクランク室15に流れ込もうとする冷媒ガス、所謂ブローバイガスのほとんどが吸入室31に導入されるようになっている。
導入溝11bの深さは、ブローバイガスの全てが導入溝11b及び導入通路17から吸入室31に導入されてしまわないように、若干浅めに設定されている。このため、ブローバイガスのほとんどは、導入溝11b及び導入通路17を経由して吸入室31に導入されるが、残りの一部はクランク室15へ流入するようになっている。
次に、本実施形態の圧縮機Cの作用について説明する。
さて、エンジンEの駆動に伴い、駆動軸16が回転すると、吸入室31の冷媒ガスが、各ピストン30の上死点位置P1から下死点側への往動により吸入ポート33及び吸入弁34を介して圧縮室24に吸入される。
この吸入行程において、ピストン30が下死点位置P2に達したとき、圧損等により圧縮室24は吸入圧力に達していない場合が多い。この場合、導入溝11bが導入通路17を介して吸入室31に連通し、その導入溝11bが圧縮室24に露出しているため、ピストン30が下死点位置P2であっても、吸入圧力との差圧分だけ導入溝11b及び導入通路17を介して冷媒ガスが圧縮室24に吸入される。
圧縮室24に吸入された冷媒ガスは、ピストン30の下死点位置P2から上死点側への復動により所定の圧力にまで圧縮され、吐出ポート35及び吐出弁36を介して吐出室32に吐出される。なお、ピストン30が下死点位置P2から上死点側に向かった直後には、導入溝11bはピストン30によって塞がれるため、高圧の冷媒ガスが導入溝11bから漏れることはほとんどない。
この圧縮行程において、ピストン30の上死点位置P1で圧縮された高圧の冷媒ガスは、ピストン30とシリンダボア11aとの間(サイドクリアランス)を通ってブローバイガスとしてクランク室15に向かって流れる。しかし、ブローバイガスのほとんどは、圧縮室24と吸入室31との圧力差に基づいて下死点位置P2近くで導入溝11bに入り込み、導入通路17を経由して吸入室31に導入される。このため、高圧のブローバイガスがクランク室15へ多量に流入することが防止される。なお、ブローバイガスの一部は、導入溝11bに入り込まず、そのままクランク室15に流入する。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)ピストン30が摺接するシリンダボア11aの摺接面Sにおいて、ピストン30の上死点位置P1より下死点側に導入溝11bを形成するとともに、この導入溝11bから吸入室31に至る導入通路17をシリンダブロック11に形成した。そして、導入溝11b及び導入通路17により、サイドクリアランスのブローバイガスを吸入室31に導入することができ、クランク室15に流入するブローバイガス量を制限することができる。したがって、ピストン30にピストンリング等を設けることなく(部品点数を増加させることなく)、クランク室15に流入するブローバイガス量を制限することができる。
(2)導入溝11b及び導入通路17により、クランク室15に流入するブローバイガス量を制限し、クランク室15にブローバイガスが多量に流入することを防止することができる。このため、第1制御弁CV1によって制御されたクランク室15の圧力が、ブローバイガスによって変動してしまうことを抑制することができる。その結果として、クランク室15の圧力を、第1制御弁CV1で設定した制御目標に維持することができ、圧縮機Cの吐出容量を制御目標とする値に維持することができる。
(3)圧縮機Cにおいて、抽気通路37の通路断面積(開度)を制御する第2制御弁CV2は、制御ガス圧力と吸入圧力Psとの差圧に基づいて作動する。制御ガス圧力は、吐出室32内の冷媒が第1制御弁CV1を通過した後の制御ガスによって決定される。そして、第1制御弁CV1の開度が小さく、クランク室15の圧力が小さくなるように制御されているとき(吐出容量増大時)、ブローバイガスによってクランク室15の圧力が上昇すると、クランク室15の圧力と制御ガスの圧力との差圧により、第2制御弁CV2が開いてしまう虞がある。しかし、本実施形態では、導入溝11b及び導入通路17により、クランク室15に流入するブローバイガス量を制限することができ、ブローバイガスによってクランク室15の圧力が高められにくくなっている。よって、導入溝11b及び導入通路17により、第2制御弁CV2が目的とするタイミング以外で開いてしまうこと防止することができる。
(4)導入溝11bを全てのシリンダボア11aに形成した。このため、全てのシリンダボア11aからのクランク室15へのブローバイガスの流入を防止することができる。
(5)導入溝11bは、シリンダボア11aの摺接面Sの中でも下死点位置P2よりも僅かに上死点側に形成されている。このため、ピストン30が下死点位置P2に到達しても、導入溝11b及び導入通路17を介して吸入室31から圧縮室24に冷媒ガスを吸入して吸入補助することができる。したがって、圧損等による吸入損失があっても、導入溝11b及び導入通路17を用いた冷媒ガスの吸入補助により、吸入効率を高めることができる。
(6)導入溝11bは、シリンダボア11aの周方向の全周に亘って延びるように形成されている。このため、シリンダボア11aとピストン30との間のサイドクリアランスのどの位置でもブローバイガスを導入溝11bに導入することができ、ブローバイガスを効率良く吸入室31に導入することができる。
(7)導入溝11bの深さを調節することで、導入溝11b及び導入通路17を経由して吸入室31に導入されるブローバイガスの量を調整することができる。そして、本実施形態では、若干のブローバイガスがクランク室15に流入するように導入溝11bの深さを調節した。したがって、ブローバイガスと共に潤滑油をクランク室15に戻すことができ、クランク室15内での摺動部を潤滑することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 図3に示すように、第1の実施形態における第2制御弁CV2を削除するとともに、シリンダブロック11に形成された駆動軸16の軸孔11d、及び弁形成体13に形成された抽気孔13aから抽気通路を構成するとともに、抽気孔13aによって固定絞りが構成されている。
圧縮機Cにおいては、導入溝11b及び導入通路17を形成したことで、クランク室15へ流入するブローバイガス量を制限することができ、ブローバイガスによってクランク室15の圧力が高められることを抑制することができる。このため、抽気通路の通路断面積を大きくしてクランク室15の圧力を下げる必要がなく、抽気通路の抽気孔13a(固定絞り)を小さくすることができる。その結果として、クランク室15からの冷媒ガスの無駄な洩れを減らすことができる。
○ 実施形態では、5つのシリンダボア11aの全てに導入溝11bを形成したが、図4に示すように、シリンダボア11aが6つ形成された可変容量型斜板式圧縮機Cにおいては、駆動軸16の周方向に沿って1つおきに配置されたシリンダボア11aの摺接面Sに導入溝11bを形成してもよい。
例えば、導入溝11bが不等間隔おきに配置されたシリンダボア11aの摺接面Sに形成されていると、ブローバイガスの吸入室31への導入の有無により、ピストン30を介して駆動軸16が傾く虞がある。しかし、導入溝11bを、1つおきに配置されたシリンダボア11aの摺接面Sに形成することで、複数のピストン30がアンバランスになることを抑え、駆動軸16の傾きを抑えることができる。
○ 実施形態では、全てのシリンダボア11aに導入溝11bを形成したが、駆動軸16の周方向に沿って不等間隔おきに配置されたシリンダボア11aの摺接面Sに導入溝11bを形成してもよい。
○ 実施形態では、導入溝11bを下死点位置P2より僅かに上死点側に形成したが、導入溝11bを下死点位置P2上に形成してもよく、図5に示すように、下死点位置P2よりもクランク室15側に形成してもよい。
○ 実施形態では、導入溝11bをシリンダボア11aの周方向の全周に亘って延びるように形成したが、導入溝11bを周方向の一部だけに沿って延びるように形成してもよい。導入溝11bの長さ、及び深さは、潤滑等の目的でクランク室15に流入させるブローバイガス量に合わせて適宜変更してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)前記導入溝は、前記駆動軸の周方向へ一つおきに配置されたシリンダボアの摺接面に形成されている請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の可変容量型斜板式圧縮機。
(ロ)前記吸入圧領域と前記クランク室とを繋ぐ抽気通路に、該抽気通路の開度を調節する制御弁が設けられている請求項1〜請求項3、及び技術的思想(イ)のうちいずれか一項に記載の可変容量型斜板式圧縮機。
C…可変容量型斜板式圧縮機、CV1…制御弁としての第1制御弁、S…摺接面、P1…上死点位置、P2…下死点位置、11…シリンダブロック、11a…シリンダボア、11b…導入溝、15…クランク室、16…駆動軸、17…導入通路、22…斜板、24…圧縮室、30…ピストン、31…吸入圧領域としての吸入室、32…吐出圧領域としての吐出室、39…給気通路。

Claims (3)

  1. シリンダブロックに形成された複数のシリンダボア内にピストンが収容されるとともに、クランク室に駆動軸と一体回転する斜板が収容され、該斜板には前記ピストンが係留されるとともに、前記ピストンによって前記シリンダボア内に圧縮室が区画され、該圧縮室に吸入圧領域及び吐出圧領域が連通するとともに、前記吐出圧領域と前記クランク室とを繋ぐ給気通路に、該給気通路の開度を調節する制御弁が設けられた可変容量型斜板式圧縮機であって、
    前記ピストンが摺接する前記シリンダボアの摺接面において、前記ピストンの上死点位置より下死点側に、前記ピストンと前記シリンダボアとの間のサイドクリアランスを流れるブローバイガスの導入溝が形成されるとともに、前記シリンダブロックに前記導入溝から前記吸入圧領域に至る導入通路が形成されていることを特徴とする可変容量型斜板式圧縮機。
  2. 前記導入溝は、前記摺接面における前記ピストンの下死点位置よりも前記上死点側に形成されている請求項1に記載の可変容量型斜板式圧縮機。
  3. 前記導入溝は、前記シリンダボアの周方向の全体に亘って延びている請求項1又は請求項2に記載の可変容量型斜板式圧縮機。
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