JP2004243243A - 厚膜シートの製造方法 - Google Patents

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Shigeo Mori
繁夫 森
Eiji Naraki
英二 楢木
Masayuki Hiroshima
政幸 廣嶋
Shinsuke Mori
信輔 森
Susumu Sakamoto
進 阪本
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Abstract

【課題】容易に複数の材料で構成し得ると共にパターン設計の自由度が高く、必要な設備が簡単で製造中の取扱いが容易なシート状の厚膜の製造方法を提供する。
【解決手段】厚膜ペースト96、98の焼結温度よりも高い融点を有する高融点粒子114を含む剥離層86上に厚膜印刷層100〜104を積層形成した後、それらの焼結温度で加熱処理を施すことにより厚膜積層体が生成され、これを基板表面82から剥離することにより、基板80に固定されていない厚膜すなわちシート部材20が得られる。このとき、高収縮率の誘電体印刷層100に積層された低収縮率の導体印刷層102は、誘電体印刷層100、104の端面露出部分に位置する反り防止印刷層108を含むため、上側に位置する誘電体印刷層104のその端面露出部分における収縮はその反り防止印刷層108によって抑制される。そのため、その端面露出部分における反りが好適に抑制される。
【選択図】 図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板に固定されていないシート状の厚膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、1乃至複数種類の適宜の無機材料や金属材料等で構成され且つ適宜の形状を備えた1(μm)〜10(mm)程度の厚さ寸法のシート部材が知られている。このようなシート部材は、例えば無機材料においては、テープ・キャスティング法等を用いて作製された未焼成のセラミック生シートにレーザ、パンチング・プレス、ウォータ/サンド・ブラスト等で穴開け加工やパターン加工等を施して焼成するか、焼成済のセラミック・シートにレーザやサンド・ブラスト等で穴開け加工やパターン加工等を施して製造される。また、金属材料においては、金属シートを化学エッチングする方法、電鋳により形成した膜を電型から剥離する方法、プレスによる方法等でシート部材が製造される(例えば非特許文献1等参照)。
【0003】
【非特許文献1】
中 重治、早川 茂編「電子材料セラミクス」株式会社オーム社、1986年9月30日、p175−189
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のシート部材は、上述したような製造方法に起因して、厚み寸法、大きさや形状等が制限されていた。また、複数の材料から成るシート部材を製造するためには単一材料で形状を作製して追加工を施す必要があった。また、何れの製造方法による場合でも、大掛かりな設備が必要であると共に、大面積で厚み寸法が薄くなるほど製造中におけるシート部材の取扱いが困難になる不都合もあった。例えば、セラミック・シートをレーザ加工する方法では、レーザ加工機が高価な上、材料によっては変質することもあって加工面品質に制限があり、加工時間が長時間になる。また、金属薄板を化学エッチングする方法では、大面積になると変形やしわ等が生じ易く、しかも、表面に凹凸を設けようとする場合には、工程が複雑で品質が変動し易いハーフ・エッチングを施す必要がある。更に、シート部材を電極として利用する場合には異電極毎に分割する必要があるため、部品点数が著しく多くなって取扱いが煩雑になる問題もある。製造方法に起因する寸法・形状の制限が緩和されると共に、複数材料で構成することが容易になれば、シート部材をオゾン発生装置、酸素分離装置や表示装置等の様々な装置に適用することが可能となるのである。
【0005】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであって、その目的は、容易に複数の材料で構成し得ると共にパターン設計の自由度が高く、必要な設備が簡単で製造中の取扱いが容易なシート状の厚膜の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
斯かる目的を達成するための本発明の厚膜シートの製造方法の要旨とするところは、(a)所定の第1温度よりも高い融点を有する粒子が樹脂で結合されて成る高融点粒子層で構成された膜形成面を有する支持体を用意する工程と、(b)前記第1温度で焼結させられる厚膜材料の構成粒子が樹脂で結合されて成るペースト膜を所定の平面形状で前記膜形成面上に形成するための下記(i)、(ii)の各工程を含むペースト膜積層工程と、
(i)前記第1温度で所定の第1収縮率を以て焼結させられる第1ペースト膜を前記膜形成面上に前記所定の平面形状で形成する工程
(ii)前記第1温度で前記第1収縮率よりも小さい所定の第2収縮率を以て焼結させられる第2ペースト膜を前記ペースト膜の端面が露出させられる所定位置に所定の面積で前記第1ペースト膜上に形成する工程
(c)前記ペースト膜を前記第1温度で加熱処理することにより、前記高融点粒子層を焼結させることなくそのペースト膜を焼結させてシート状の厚膜を生成する工程と、(d)前記厚膜を前記膜形成面から剥離する工程とを、含むことにある。
【0007】
【発明の効果】
このようにすれば、厚膜材料の焼結温度(第1温度)よりも高い融点を有する高融点粒子層で構成された膜形成面にペースト膜を形成した後、その第1温度で加熱処理を施すことにより厚膜が生成され、これを膜形成面から剥離することにより、基板に固定されていない厚膜すなわち厚膜シートが得られる。すなわち、第1温度では焼結させられない高融点粒子層は、樹脂が焼失させられることにより高融点粒子のみが並ぶ層となることから、生成された厚膜シートは支持体に固着されないため、その膜形成面から容易に剥離して所望の目的に用い得る。このとき、厚膜材料のペースト膜は、材料や用途に応じた適宜の方法を用いることにより、簡便な設備を用いて比較的自由なパターンで膜形成面に形成することが可能である。しかも、加熱処理により焼結させられるまでは膜形成面に塗布されることにより一時的に固着された状態で取り扱われることから取扱いも容易である。
【0008】
更に、ペースト膜は、高収縮率すなわち低残存率の第1ペースト膜と、その第1ペースト膜上の端面露出部分に位置する低収縮率すなわち高残存率の第2ペースト膜とを備えているため、ペースト膜上層部のその端面露出部分における収縮はその第2ペースト膜によって抑制される。そのため、膜形成面に拘束されていることからペースト膜下層部の面方向における収縮が抑制される焼成段階において、その膜形成面による拘束力の影響が小さいペースト膜上層部も、少なくとも端面露出部分近傍において面方向における収縮を抑制されるので、その上層部が下層部に比較して収縮させられることに起因する端面露出部分における反りが好適に抑制される。なお、高収縮率の第1ペースト膜は、面方向の収縮が妨げられた結果として専ら厚み方向に収縮させられるが、その収縮に伴って機械的強度が高められるため、これにより厚膜シート全体の機械的強度が確保される。すなわち、低収縮率の第2ペースト膜を設けない場合と同様な機械的強度を保ちつつ、端面露出部分の反りが抑制されることとなる。
【0009】
なお、上記端面露出部分は、例えばペースト膜の外周縁や、内周部に設けられた開口部の内周縁等が該当する。上記のような第2ペースト膜を設けないと、これらの部分では端面が上側に反る不都合が生じ易いのである。
【0010】
なお、「収縮率」とは、寸法変化量(縮み量)の元の寸法に対する百分率であり、寸法変化が少ない場合にその値が小さくなる。一方、「残存率」は、寸法変化後の寸法の元の寸法に対する百分率であり、寸法変化が少ない場合にその値が大きくなる。これら収縮率と残存率とは、収縮率+残存率=100(%)の関係にある。因みに、全体を収縮率の小さい材料で構成しても寸法精度および形状精度の低下を抑制することができるが、その場合には生成された厚膜全体が多孔質になる。そのため、厚膜自体の機械的強度が極めて低くなるため、膜形成面から剥離した後における取扱いが極めて困難になると共に、焼成段階で厚膜に亀裂が生じ易くなる不都合がある。
【0011】
【発明の他の態様】
ここで、好適には、前記第2ペースト膜は、前記厚膜に所期の機能を与えるための厚膜層を生成するためのものであり、その所期の機能を実現するために必要な位置と、前記所定位置とに同時に形成されるものである。このようにすれば、機能上必要なペースト膜を形成する際に、前記端面露出部分にもペースト膜(第2ペースト膜)が形成されるようにそのパターンを変更するだけで足りるので、厚膜の反りを抑制することに伴って工数が増大することが無い。
【0012】
また、好適には、前記厚膜シートは、その厚み方向に貫通する多数の貫通孔を備えると共に、複数の導体膜から成る導体層を備え、且つ透光性を有する第1平板およびその第1平板に平行な第2平板の間に配置されることにより、それら複数の導体膜がそれぞれ表示装置の電極として機能させられるものである。このようにすれば、厚膜シートを第1平板および第2平板間に配置するだけで所望の表示を得るための電極を設けることができるため、表示装置の製造工程が簡単になると共に、電極形成に伴う第1平板或いは第2平板の反りや歪み等の発生を防止できる利点がある。上記表示装置は、例えば、PDP等のガス放電表示装置、FED等の冷陰極表示装置、MDS方式の薄型CRT等の熱陰極表示装置、蛍光表示管等である。
【0013】
また、好適には、前記支持体準備工程は、所定の基板の表面に前記高融点粒子層を形成するものである。このようにすれば、ペースト膜が基板上に形成されることから、加熱処理後にも支持体の形状が維持されるため、高融点粒子層のみで支持体が構成されている場合(例えば、セラミック生シートで支持体が構成されている場合)に比較して厚膜シート電極の取扱いが容易になる利点がある。しかも、このような支持体が用いられる場合には、ペースト膜との間に高融点粒子層が介在させられる基板は加熱処理の際にそのペースト膜を何ら拘束せず、且つそのペースト膜の表面粗度は高融点粒子層の表面粗度のみが反映されることから、基板の平坦度、表面粗度、膨張係数等の厚膜シート電極の品質に及ぼす影響が小さくなるため、基板に高い品質は要求されない。
【0014】
また、好適には、前記第1ペースト膜は、収縮率が70〜75(%)程度の厚膜誘電体ペーストを用いて形成されたものであり、前記第2ペースト膜は、収縮率が90〜95(%)程度の厚膜導体ペーストを用いて形成されたものである。後者の厚膜導体ペーストとしては、例えばアルミニウム粉末を導体成分として含むものが好適に用いられる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明の厚膜シートが用いられたAC型カラーPDP(以下、単にPDPという)10の構成を一部を切り欠いて示す斜視図である。図において、PDP10は、対角20インチ(400×300(mm))程度の表示領域寸法を備え、複数枚が縦横に密接して並べられることにより大画面を構成する所謂タイル型表示装置の素子として用いられる。このPDP10には、それぞれの略平坦な一面12,14が対向するように僅かな間隔を隔てて互いに平行に配置された前面板(第1平板)16および背面板(第2平板)18が備えられている。それら前面板16および背面板18は、格子状のシート部材20(厚膜シート電極)を介してその周縁部において気密に封着されており、これによりPDP10の内部に気密空間が形成されている。これら前面板16および背面板18は、何れも450×350(mm)程度の大きさと1.1〜3(mm)程度の均一な厚さ寸法とを備えると共に透光性を有し且つ軟化点が700(℃)程度の相互に同様なソーダライム・ガラス等から成るものである。本実施例においては、上記の前面板16が第1平板に、背面板18が第2平板にそれぞれ相当する。
【0017】
上記の背面板18上には、一方向に沿って伸び且つ互いに平行な複数本の長手状の隔壁22が0.2〜3(mm)の範囲内、例えば1.0(mm)程度の一定の中心間隔で備えられており、前面板16および背面板18間の気密空間が複数本の放電空間24に区分されている。この隔壁22は、例えば、PbO−B−SiO−Al−ZnO−TiO系或いはこれらを組み合わせた系等の低軟化点ガラスを主成分とする厚膜材料から成り、幅寸法が60(μm)〜1.0(mm)程度の範囲内、例えば200(μm)程度、高さ寸法が5〜300(μm)程度の範囲内、例えば50(μm)程度の大きさを備えたものである。また、隔壁22には、例えばアルミナ等の無機充填材(フィラー)やその他の無機顔料等が適宜添加されることにより、膜の緻密度や強度、保形性等が調節されている。前記のシート部材20は、その一方向に沿って伸びる部分がこの隔壁22の頂部上に重なる位置関係にある。
【0018】
また、背面板18上には、その内面14の略全面を覆う低アルカリ・ガラス或いは無アルカリ・ガラス等から成るアンダ・コート26が設けられ、その上に厚膜銀等から成る複数本の書込電極28が前記複数の隔壁22の長手方向に沿ってそれらの間の位置に、低軟化点ガラスおよび白色の酸化チタン等の無機フィラー等から成るオーバ・コート30に覆われて設けられている。上記の隔壁22は、このオーバ・コート30上に突設されている。
【0019】
また、オーバ・コート30の表面および隔壁22の側面には、放電空間24毎に塗り分けられた蛍光体層32が例えば10〜20(μm)程度の範囲で色毎に定められた厚みで設けられている。蛍光体層32は、例えば紫外線励起により発光させられるR(赤),G(緑),B(青)等の発光色に対応する3色の蛍光体の何れかから成るものであり、隣接する放電空間24相互に異なる発光色となるように設けられている。なお、前記のアンダ・コート26およびオーバ・コート30は、厚膜銀から成る書込電極28と背面板18との反応および上記の蛍光体層32の汚染を防止する目的で設けられたものである。
【0020】
一方、前記の前面板16の内面12には、前記隔壁22に対向する位置に隔壁34がストライプ状に設けられている。この隔壁34は、例えば隔壁22と同じ材料から成り、例えば5〜300(μm)程度の範囲内、例えば50(μm)程度の高さ寸法(厚さ寸法)で設けられたものである。前面板内面12のこの隔壁34相互間には、蛍光体層36が例えば3〜50(μm)程度の範囲内例えば5(μm)程度の厚さ寸法でストライプ状に設けられている。この蛍光体層36は、放電空間24毎に単一の発光色が得られるように、背面板18上に設けられた蛍光体層32と同じ発光色のものが設けられている。上記隔壁34の高さ寸法は、シート部材20が蛍光体層36に接することを防止するために、その表面が蛍光体層36の表面よりも高くなるように定められている。
【0021】
図2は、前記のシート部材20の構成の要部を、その一部を切り欠いて示す図である。図において、シート部材20は、例えば全体で50〜500(μm)の範囲内、例えば150(μm)程度の厚さ寸法を備えたものであって、格子状を成し、その表面および裏面にそれぞれ位置する上側誘電体層38および下側誘電体層40と、それらの間に積層された導体層44と、これらの積層体全体を覆って設けられた誘電体皮膜48と、その誘電体皮膜48を更に覆って設けられ且つシート部材20の表層部を構成する保護膜50とから構成されている。
【0022】
上記の上側誘電体層38および下側誘電体層40は、何れも例えば10〜200(μm)の範囲内、例えば50(μm)程度の厚さ寸法を備えたものであって、それらの平面形状は全て同様であって格子状を成す。これら誘電体層38,40は、例えばPbO−B−SiO−Al−ZnO−TiO系或いはこれらを組み合わせた系、例えばAl−SiO−PbO等の低軟化点ガラスおよびアルミナ等のセラミック・フィラー等の厚膜誘電体材料で構成されている。本実施例においては、これら誘電体層38等が格子状誘電体層に相当する。また、これらの格子を構成する縦横に沿ってそれぞれ伸びる部分は、隔壁22に沿った方向においては、その隔壁22の幅寸法と同程度かアライメント・マージンを考慮してそれよりも若干広く、例えば70(μm)〜1.1(mm)の範囲内、例えば300(μm)程度の幅寸法を備え、隔壁22と同じ1.0(mm)程度の中心間隔で設けられている。また、隔壁22に直交する方向においては、それよりも十分に小さい例えば60(μm)〜1.0(mm)の範囲内、例えば150(μm)程度の幅寸法を備え、200(μm)〜1.0(mm)の範囲内、例えば500(μm)程度の中心間隔で設けられている。このため、格子の開口部の大きさは、例えば700×350(μm)程度である。
【0023】
また、上記の導体層44は、例えばアルミニウム(Al)等を導電成分として含む例えば30(%)程度の気孔率を有する比較的多孔質な厚膜導体であって、例えば10〜50(μm)の範囲内、例えば30(μm)程度の厚さ寸法を有するものである。この導体層44は、誘電体層38,40の格子の一方向に沿って伸びる複数本の帯状厚膜導体52で構成されている。帯状厚膜導体52は、例えば誘電体層38等と同程度かそれよりも僅かに幅方向における両側にはみ出す程度の幅寸法を備えて格子の中心間隔に等しい例えば500(μm)程度の中心間隔を以て、前記の隔壁22の長手方向に垂直な方向すなわち書込電極28の長手方向と垂直を成す向きに沿って伸びるものである。なお、帯状厚膜導体52は、前記隔壁22の長手方向において、共通の配線に接続されたものと、各々独立の配線に接続されたものとが交互に設けられている。
【0024】
また、図2において左端部に示すように、上記複数本の帯状厚膜導体52の各々には、その長手方向における複数箇所においてその幅方向に交互に突き出す複数個の突出部54が備えられている。これら複数個の突出部54は何れも格子の開口部の角部に位置するため、帯状厚膜導体52はその角部においては開口部の内周側に向かって突き出しているが、その突出し位置はその開口部を挟んで隣接する他の帯状厚膜導体52に備えられた突出部54に対向する位置である。なお、一つの開口内には、このような対向させられた突出部54,54が一組ずつ存在する。また、帯状厚膜導体52の幅方向において相互に隣接する開口部では、帯状厚膜導体52の長手方向において相互に反対側に位置する角部に突出し部54,54が備えられている。帯状厚膜導体52の幅方向における突出部54の突出し長さ寸法は、例えば50〜300(μm)の範囲内、例えば100(μm)程度であり、その幅寸法は、例えば50〜500(μm)の範囲内、例えば200(μm)程度である。
【0025】
また、誘電体層38等も上記の突出部54が備えられた位置において格子の開口角部が内側に拡大された形状で設けられており、突出部54は、その一部がその拡大部分上に位置し、残部が帯状厚膜導体52の長手方向に垂直な格子の構成部分上に位置させられている。この結果、格子の開口部の各々は、シート部材20の厚さ方向において一様な形状を成している。
【0026】
また、前記の誘電体皮膜48は、例えば10〜30(μm)程度の範囲内、例えば20(μm)程度の厚さ寸法を備え、例えばPbO−B−SiO−Al−ZnO−TiO系或いはこれらを組み合わせた系等の低軟化点ガラス等から成る厚膜である。この誘電体皮膜48は、表面に電荷を蓄えることにより後述するように交流放電をさせるために設けられたものであるが、同時に、厚膜材料で構成される導体層44を露出させないことによって、これらからのアウト・ガスによる放電空間24内の雰囲気変化を抑制する役割も有する。
【0027】
また、前記の保護膜50は、例えば0.5(μm)程度の厚さ寸法を備え、MgO等を主成分とする薄膜或いは厚膜である。保護膜50は、放電ガス・イオンによる誘電体皮膜48のスパッタリングを防止するものであるが、二次電子放出係数の高い誘電体で構成されていることから、実質的に放電電極として機能する。
【0028】
以上のように電極構造が構成されたPDP10は、前記帯状厚膜導体52のうち個々に独立させられている一方に所定の交流パルスを印加して順次走査すると共に、その走査のタイミングに同期して書込電極28のうちのデータに対応する所望のもの(すなわち発光させる区画として選択されたものに対応する書込電極)に所定の交流パルスを印加すると、図3に矢印Aで示すように、それらの間で書込放電が発生させられ、保護膜50上に電荷が蓄積される。
【0029】
上記のようにして走査電極として機能させられる全ての帯状厚膜導体52を走査した後、全ての帯状厚膜導体52,52間に所定の交流パルスを印加すると、電荷が蓄積された発光区画では印加電圧にその蓄積電荷による電位が重畳されて放電開始電圧を越えるため、図3に他の矢印で示すように放電面56,56間で放電が発生させられ、且つ保護膜50上に改めて発生させられた壁電荷等により予め定められた所定時間だけ維持される。これにより、ガス放電で発生した紫外線で選択された区画内の蛍光体層32、36が励起発光させられ、その光が前面板16を通して射出されることにより、一画像が表示される。なお、帯状厚膜導体52には突出部54が備えられていることから、上記維持放電は、対向する突起部54,54間で先ず発生し、次いで、放電面56の全面に広がることとなる。そして、走査側電極の1周期毎に、交流パルスを印加されるデータ側電極(書込電極28)が変化させられることにより、所望の画像が連続的に表示されることとなる。なお、図3は、PDP10の前記の隔壁22の長手方向に沿った断面すなわち帯状厚膜導体52の長手方向に垂直な断面を示す図である。
【0030】
また、維持放電は帯状厚膜導体52,52間で発生させられるが、放電空間24は隔壁22の長手方向に沿って連続しているため、その放電により発生させられた紫外線はその方向において帯状厚膜導体52,52の外側に広がる。そのため、その外側に位置する蛍光体層32,36もその紫外線が及ぶ範囲では発光させられることとなる。PDP10における発光単位(セル)の区切りは、隔壁22に垂直な方向すなわち図における左右方向ではその隔壁22によって区切られ、隔壁22の長手方向すなわち図における上下方向では実質的にはこの紫外線の及ぶ範囲によって画定される。
【0031】
但し、本実施例においては、隔壁22の長手方向における発光区画の区切りすなわちセル・ピッチは例えば100(μm)〜3.0(mm)の範囲内、例えば3.0(mm)程度であり、前記シート部材20の格子の中心間隔の6倍に相当する。すなわち、本実施例においては1セル内にシート部材20の格子の開口が6つ設けられており、それら6つの開口に面する3対の放電面56間で維持放電させることとなる。なお、前述したように隔壁22の中心間隔は1.0(mm)程度であり、RGB3色で1画素(ピクセル)が構成されるので、画素ピッチは格子の2方向の何れにおいても3.0(mm)程度、1画素の大きさは3.0×3.0(mm)程度となる。
【0032】
なお、上記のようにして放電空間22内において蛍光体層32から発生させられた光は、図1に示されるPDP10の構成から明らかなように、格子状を成したシート部材20の開口部を経由して前面板12から射出される。そのため、蛍光体層32から発生した光のうち一部はシート部材20で遮られ、表示に寄与し得ないこととなる。このとき、本実施例においては、前述したように格子の開口部内に突き出した突出部54が放電空間22の長手方向において、その幅方向の一端側および他端側に交互に設けられているため、突出部54の遮光による視覚上の影響が緩和されるので、突出部54が存在することに起因する表示品質の低下が実質的に解消されている。放電開始電圧を低下させるための突出部54は、その存在に起因する遮光が許容される範囲で可及的に放電開始電圧を低くできるようにその大きさが定められる。また、格子構成部分のうち隔壁22に垂直な方向に沿って伸びる部分は、例えば150(μm)程度の細幅寸法で設けられており、且つ隔壁34によって前万板16から離隔させられているので、これによる遮光も殆ど問題とならない。
【0033】
また、シート部材20には、前記の図1および図2に示される格子の開口部も含めて、その厚み方向に貫通する多数のスルーホール42が備えられている。図4はそのスルーホール42の近傍の断面を示したものであり、図5はそのV−V視断面を表したものである。このスルーホール42は、格子の開口部を構成するものの他に、例えばアライメント・マークおよび治具への取付孔等の目的で設けられており、その形状は目的に応じて適宜定められている。スルーホール42の開口寸法は、例えば差渡し寸法が50(μm)〜10(mm)程度の範囲内であり、図4および図5には、平面形状が矩形を成すものを示した。
【0034】
上記の断面において、導体層44内には帯状厚膜導体52に加えて反り防止パターン46が設けられている。反り防止パターン46は、帯状厚膜導体52の設けられていない部分であって、誘電体層38,40の端面が露出させられている部分に配置されている。例えば、上記スルーホール42の内周面や、シート部材20の外周端面20a等である。すなわち、図5に示すように、スルーホール42の内周面に沿って環状に設けられ、或いは、外周端面20aに沿って環状に設けられている。なお、図には反り防止パターン46が周方向に連続する形状で描かれているが、反り防止パターン46は、そのような形状の他、比較的小さい間隔を以て断続する形状である。
【0035】
また、上記の反り防止パターン46は、後述するように帯状厚膜導体52と同時に設けられたものであって、同一の厚膜導体材料で構成され、且つ、その厚さ寸法は帯状厚膜導体52と同様であり、幅寸法は、例えば0.05〜10(mm)の範囲内、例えば0.2(mm)程度である。なお、図4および図5においては、誘電体皮膜48および保護膜50を省略して示した。
【0036】
ところで、上記のようなPDP10は、例えば図6に示される工程図に従って別々に処理(或いは製造)されたシート部材20,前面板16,および背面板18を組み立てることで製造される。
【0037】
背面板18の処理工程においては、先ず、アンダ・コート形成工程58で、用意された平坦な背面板18の内面14に厚膜絶縁体ペーストを塗布して焼成することにより前記のアンダ・コート26を形成する。次いで、書込電極形成工程60では、そのアンダ・コート26上に例えば厚膜スクリーン印刷法やリフトオフ法等を用いて厚膜銀ペースト等の厚膜導電材料ペーストで前記書込電極28を形成する。続くオーバ・コート形成工程62においては、この書込電極28上から低軟化点ガラスおよび無機フィラーを含む厚膜絶縁ペーストをアンダ・コート26の略全面を覆って繰り返し塗布して焼成することにより前記オーバ・コート30を形成する。
【0038】
次いで、隔壁形成工程64では、例えば低軟化点ガラスおよび無機フィラー等を主成分とする厚膜絶縁ペーストを塗着し、乾燥後、例えば500〜650(℃)程度の温度で焼成処理を施すことにより、前記の隔壁22を形成する。なお、一回の印刷で隔壁22の所望の高さ寸法を確保できない場合には、印刷および乾燥が必要な回数だけ繰り返される。上述したアンダ・コート形成工程58乃至オーバ・コート形成工程62も同様である。そして、蛍光体層形成工程66においては、RGB3色に対応する3種の蛍光体ペーストを隔壁22相互間であって色毎に定められた所定位置に厚膜スクリーン印刷法等によって或いは流し込みによって塗布し、例えば450(℃)程度の温度で焼成処理を施すことにより、前記の蛍光体層32を設ける。
【0039】
一方、前面板16の処理工程においては、先ず、隔壁形成工程68において、上記の工程64と同様に、例えば低軟化点ガラスおよび無機フィラー等を主成分とする厚膜絶縁ペーストを厚膜スクリーン印刷法等の厚膜形成技術を用いて内面12上に繰り返し塗布、乾燥して、更に厚膜絶縁ペーストの種類に応じて定められる例えば500〜650(℃)程度の範囲内の熱処理温度で焼成することにより、前記の隔壁34を形成する。次いで、蛍光体層形成工程70において、RGB3色に対応する3種の蛍光体ペーストを隔壁34相互間であって色毎に定められた所定位置に、隔壁34上から厚膜スクリーン印刷或いは落とし込み印刷等の手法で塗布し、例えば450(℃)程度の温度で焼成処理を施すことにより、前記の蛍光体層36を設ける。
【0040】
そして、シート部材作製工程72において作製された前記のようなシート部材20を介して上記の前面板16および背面板18を重ね合わせ、封着工程74において加熱処理を施すことにより、それらの界面に予め塗布されたシールガラス等の封着剤でこれらを気密に封着する。なお、封着に先立ち、必要に応じてシート部材20が前面板16および背面板18の何れかにガラスフリット等を用いて固着される。そして、排気・ガス封入工程72において、形成された気密容器内から排気し且つ所定の放電ガスを封入することにより、前記のPDP10が得られる。
【0041】
上記の製造工程において、シート部材作製工程72は、よく知られた厚膜印刷技術を応用した例えば図7に示される示す工程に従って実施される。以下、シート部材20の製造方法を、製造工程の要部段階における状態を表した図8(a)〜(e)および図9(f)〜(h)を参照して説明する。
【0042】
先ず、基板を用意する工程78では、厚膜印刷を施す基板80(図8参照)を用意し、その表面78等に適宜の清浄化処理を施す。この基板80は、後述する加熱処理の際に殆ど変形や変質の生じないものであって、例えば、熱膨張係数が87×10−7(/℃)程度で、740(℃)程度の軟化点および510(℃)程度の歪み点を備えたソーダライム・ガラス等から成るガラス基板が好適に用いられる。なお、基板80の厚さ寸法は例えば2〜3(mm)程度の範囲内、例えば2.8(mm)程度であり、その表面82の大きさは前記のシート部材20よりも十分に大きくされている。
【0043】
次いで、剥離層形成工程84では、高融点粒子が樹脂で結合させられた剥離層86を、基板80の表面82に例えば5〜50(μm)程度の範囲内、好適には10〜20(μm)程度の厚さ寸法で設ける。上記の高融点粒子は、例えば平均粒径が0.5〜3(μm)程度の高軟化点ガラスフリットおよび平均粒径が0.01〜5(μm)程度の範囲内、例えば1(μm)程度のシリカ、アルミナやジルコニア等のセラミック・フィラーを、例えば30〜50(%)程度の割合で混合したものである。上記の高軟化点ガラスは、例えば700(℃)程度以上の軟化点を備えたものであり、混合物である高融点粒子の軟化点は、例えば2000(℃)程度以上になっている。また、樹脂は、例えば350(℃)程度で焼失させられるエチルセルロース系樹脂等である。この剥離層86は、例えば、上記の高融点粒子および樹脂がブチルカルビトールアセテート(BCA)やテルピネオール等の有機溶剤中に分散させられた無機材料ペースト88を、例えば図8(a)に示すようにスクリーン印刷法を用いて基板80の略全面に塗布し、乾燥炉或いは室温において乾燥させることで設けられるが、コータやフィルム・ラミネートの貼り付け等で設けることもできる。なお、乾燥炉は、膜の表面粗度が優れ且つ樹脂が一様に分散するように、好適には給排気を十分に行い得る遠赤外線乾燥炉が用いられる。図8(b)は、このようにして剥離層86を形成した段階を示している。なお、図8(a)において、90はスクリーン、92はスキージである。本実施例においては、上記の剥離層86を備えた基板80が支持体に、その剥離層86の表面が膜形成面にそれぞれ相当し、上記の基板用意工程78および剥離層形成工程84が支持体準備工程(すなわち支持体を用意する工程)に対応する。
【0044】
続く厚膜ペースト層形成工程94では、前記の誘電体層38,40を形成するための厚膜誘電体ペースト96と、導体層44(すなわち帯状厚膜導体52および反り防止パターン46等)を形成するための厚膜導体ペースト98(図8(a)参照)を、無機材料ペースト88と同様にスクリーン印刷法等を利用して剥離層86上に所定のパターンで順次に塗布・乾燥する。これにより、誘電体層38,40を形成するためのスルーホール42を備えた誘電体印刷層100,104、導体層44を形成するための導体印刷層102が、その積層順序に従って形成される。このとき、導体印刷層102の形成工程においては、前記の帯状厚膜導体52に対応する帯状印刷層106が形成されると共に、前記の反り防止パターン46に対応する反り防止印刷層108がスルーホール42内面等に沿って形成される。すなわち、誘電体印刷層100,104の端面が露出させられる部分に、その反り防止印刷層108が設けられる。
【0045】
上記の厚膜誘電体ペースト96は、例えば、アルミナやジルコニア等の誘電体材料粉末、ガラスフリット、および樹脂が有機溶剤中に分散させられたものである。また、厚膜導体ペースト98は、例えば、アルミニウム粉末等の導体材料粉末、ガラスフリット、および樹脂が有機溶剤中に分散させられたものである。なお、上記のガラスフリットは、例えばAl−SiO−PbO系の低軟化点ガラス等が用いられ、樹脂および溶剤は例えば無機材料ペースト88と同様なものが用いられる。図8(c)〜(e)は、それぞれ、誘電体印刷層100、導体印刷層102、および誘電体印刷層104がそれぞれ形成された段階を示している。なお、誘電体印刷層100,104は、例えばそれぞれ70(μm)程度の厚さ寸法に形成され、導体印刷層102は、例えば35(μm)程度の厚さ寸法に形成される。一回の印刷で所定の厚さ寸法が得られない場合には、必要な回数だけ印刷および乾燥が繰り返される。
【0046】
なお、上記のアルミニウム粉末は、例えば平均粒径が10(μm)程度で、1〜15(μm)程度の範囲に粒径が分布するものであって、個々の粒子は例えば球形状を備えている。このようなアルミニウム粉末が上記のような低軟化点ガラスと混合された厚膜アルミニウム・ペーストは、焼成収縮し難く、例えば90(%)程度の高い残存率を有している。そのため、前記の30(μm)程度の膜厚が得られるように、印刷厚みが35(μm)程度に設定されているのである。これに対して、前記の厚膜誘電体ペースト96は例えば70(%)程度の焼成残存率を有することから、前記の50(μm)程度の膜厚が得られるように、誘電体印刷層100,104は、70(μm)程度の厚さ寸法に形成される。したがって、本実施例においては、相対的に収縮率の小さい導体印刷層102が、相対的に収縮率の大きい誘電体印刷層100,104の間(層間)に形成されており、請求の範囲にいう第1ペースト膜は誘電体印刷層から成るものであって2層が積層され、第2ペースト膜は導体印刷層から構成されている。
【0047】
上記のようにして厚膜印刷層100〜104を形成し、乾燥して溶剤を除去した後、焼成工程110においては、基板80を所定の焼成装置の炉室112内に入れ、厚膜誘電体ペースト96および厚膜導体ペースト98の種類に応じた例えば585(℃)程度の焼成温度で加熱処理を施す。図9(f)は加熱処理中の状態を示している。
【0048】
上記の加熱処理過程において、厚膜印刷層100〜104は、その焼結温度が例えば585(℃)程度であるため、その樹脂成分が焼失させられると共に誘電体材料、導体材料、およびガラスフリットが焼結させられ、誘電体層38,40および導体層44すなわちシート部材20の基本的部分が生成される。図9(g)は、この状態を示している。このとき、アルミニウム粉末を導体成分として含む厚膜導体ペースト98は、上述したように残存率が大きいことから面方向においても収縮量が極めて小さいので、基板80上に固定されていることと相俟って、格子状の誘電体層38,40および縞状の導体層44のそれぞれの中心間隔延いてはトータルピッチは、厚膜印刷層100〜104のそれから殆ど変化しない。なお、生成された厚膜の断面を観察したところ、アルミニウム粉末は殆ど溶けておらず、多孔質な組織が形成されていることが確かめられた。
【0049】
しかも、本実施例においては、帯状厚膜導体52が備えられない位置においても、誘電体印刷層100,104の端面が露出させられる部分には反り防止印刷層108が形成されていることから、誘電体印刷層104の収縮が抑制されるので、その露出端面が反ることも無い。
【0050】
更に、前記の剥離層86は、前述したようにその無機成分粒子が2000(℃)以上の軟化点を備えたものであるため、樹脂成分は焼失させられるが高融点粒子(ガラス粉末およびセラミック・フィラー)は焼結させられない。そのため、加熱処理の進行に伴って樹脂成分が焼失させられると、剥離層86は高融点粒子114(図10参照)のみから成る粒子層116となる。
【0051】
図10は、図9(g)の右端の一部を拡大して、上記の加熱処理における焼結の進行状態を模式的に示した図である。剥離層86の樹脂成分が焼失させられて生成された粒子層116は、単に高融点粒子114が積み重なっただけの層であり、その高融点粒子114は互いに拘束されていない。そのため、図に一点鎖線で示される焼成前の端部位置から厚膜印刷層100〜104が収縮するときには、その高融点粒子114がコロの如き作用をする。これにより、厚膜印刷層100〜104の下面側でも基板80との間にその収縮を妨げる力が作用しないので、上面側と同様に収縮させられることから、収縮量の相違に起因する密度差や反り等は何ら生じていない。
【0052】
なお、本実施例においては、基板80の熱膨張係数は誘電体材料と略同じであり、厚膜印刷層100〜104の焼結が開始するまで、すなわち、樹脂成分は焼失させられたがガラスフリット、誘電体材料粉末や導体粉末の結合力が未だ小さい温度範囲ではこれらの熱膨張量に殆ど差はない。一方、厚膜印刷層100〜104の焼結が開始するときには、上述したように粒子層116の作用によって基板80はその焼成収縮を何ら妨げない。したがって、基板80の熱膨張は生成される厚膜の品質に実質的に影響しない。なお、基板80を繰り返し使用する場合や熱処理温度が高くなる場合には、歪み点の一層高い耐熱性ガラス(例えば、熱膨張係数が32×10−7(/℃)程度で軟化点が820(℃)程度の硼珪酸ガラスや、熱膨張係数が5×10−7(/℃)程度で軟化点が1580(℃)程度の石英ガラス等)を用いることができる。この場合にも、誘電体材料粉末等の結合力が小さい温度範囲では基板80の熱膨張量が極めて小さくなるので、その熱膨張が生成される厚膜の品質に影響することはない。
【0053】
図7に戻って、剥離工程118では、生成された厚膜すなわち誘電体層38,40および導体層44の積層体を基板80から剥離する。それらの間に介在させられている粒子層116は高融点粒子114が単に積み重なっただけであるので、上記剥離処理は何らの薬品や装置を用いることなく容易に行い得る。このとき、積層体の裏面には高融点粒子114が一層程度の厚みで付着し得るが、この付着粒子は、必要に応じて粘着テープやエアブロー等を用いて除去する。なお、厚膜が剥離された基板80は、前述したように前記の焼成温度では変形および変質し難いものであるため、同様な用途に繰り返し用いられる。
【0054】
次いで、誘電体ペースト塗布工程120においては、剥離した積層体をディッピング槽122内に蓄えられた誘電体ペースト124中にディッピングすることにより、全外周面に誘電体ペースト124が塗布される。図9(h)は、この段階を示している。この誘電体ペースト124は、例えば、PbO−B−SiO−Al−ZnO−TiO系或いはこれらを組み合わせた系等のガラス粉末およびPVA等の樹脂が水等の溶剤中に分散させられたものであり、前記の厚膜誘電体ペースト96に比較して低粘度に調製されている。なお、上記のガラス粉末は鉛を含まない軟化点が630(℃)程度以上のものも使用可能である。これは、前記の厚膜誘電体ペースト96に含まれるものの軟化点と同程度かそれよりも高いものである。また、低粘度に調製されたペーストを用いるのは、塗布の際に気泡が巻き込まれ延いては焼成後に欠陥の残ることを防止するためであり、積層体は、例えば水平な向きで金網126等に載せられた状態で誘電体ペースト124中に静かに沈められ、且つ取り出される。
【0055】
続く焼成工程128では、ディッピング槽122から取り出され且つ十分に乾燥させられた積層体が焼成炉内に投入され、前記誘電体ペースト124に含まれるガラス粉末の種類に応じて定められる例えば550〜580(℃)程度の所定温度、例えば550(℃)で加熱処理(焼成処理)を施される。この焼成温度は、例えば、ガラス粉末が十分に軟化して緻密な誘電体層(誘電体皮膜48)が得られるように、ガラス粉末の軟化点に対して十分に高い温度に設定される。このため、このようにして形成された誘電体皮膜48は、ガラス粉末相互の粒界に起因する空隙等が殆ど無く、高い耐電圧を有するものとなる。本実施例においては、これら誘電体ペースト塗布工程120および焼成工程128から被覆工程が構成されている。また、本実施例において、一回のディッピングおよび焼成処理で形成される誘電体層(皮膜)の厚さ寸法は10(μm)程度であるので、前述した20(μm)の厚さ寸法を得るために被覆工程は2回繰り返される。
【0056】
このため、本実施例においては、厚膜積層体が基板80から剥離された後、焼成処理が2回繰り返されることとなるが、この焼成処理の際にも、格子状の誘電体層38,40および縞状の導体層44のそれぞれ中心間隔延いてはトータルピッチは、厚膜印刷層100〜104のそれから殆ど変化しない。すなわち、焼成処理に伴う収縮は殆ど見られなかった。
【0057】
そして、保護膜形成工程130において、上記の誘電体皮膜48の表面に例えばディッピング処理および焼成処理により、或いは電子ビーム法やスパッタ等の薄膜プロセスにより、前記の保護膜50が所望の厚さ寸法で略全面に設けられることにより、前記のシート部材20が得られる。なお、保護膜50は、前述したように薄い膜であるので、ディッピング等の厚膜プロセスでは一様な膜を形成することが比較的困難である。しかしながら、本実施例においては略一様な膜厚で形成される誘電体被覆48で覆われた放電面56,56間で対向放電させることから、保護膜50の表面形状の如何に拘わらず放電集中は生じ難い。したがって、面放電構造を採る場合ほどの一様性は保護膜50に要求されないのである。また、保護膜50は光の射出経路上に存在しないので、その透明性も要求されない。
【0058】
ここで、本実施例においては、厚膜誘電体ペースト96および厚膜導体ペースト98の585(℃)程度の焼結温度よりも高い融点を有する高融点粒子114を含む剥離層86上に厚膜印刷層すなわち誘電体印刷層100,104および導体印刷層102を積層形成した後、それらの焼結温度で加熱処理を施すことにより厚膜積層体が生成され、これを基板表面82から剥離することにより、基板80に固定されていない厚膜すなわちシート部材20が得られる。すなわち、585(℃)では焼結させられない剥離層86は、樹脂が焼失させられることにより高融点粒子114のみが並ぶ粒子層116となることから、生成されたシート部材20は基板80に固着されないため、その表面82から容易に剥離して背面板18に固定するだけで維持電極として用いることができる。このとき、厚膜材料の印刷膜100〜104は、材料や用途に応じた適宜の方法を用いることにより、簡便な設備を用いて比較的自由なパターンで基板表面82に形成することが可能である。しかも、加熱処理により焼結させられるまでは基板表面82に塗布されることにより一時的に固着された状態で取り扱われることから取扱いも容易である。
【0059】
更に、印刷層100〜104は、高収縮率すなわち低残存率の誘電体印刷層100,104と、その誘電体印刷層100に積層された低収縮率すなわち高残存率の導体印刷層102とを備えており、その導体印刷層102は誘電体印刷層100、104の端面露出部分例えばスルーホール42の内面等に位置する反り防止印刷層108を含むため、上側に位置する誘電体印刷層104のその端面露出部分における収縮はその反り防止印刷層108によって抑制される。すなわち、誘電体印刷層100,104は、収縮率が比較的大きいことから、基板表面82に拘束されていない後者(すなわち誘電体印刷層104)は、スルーホール42等の端面が露出させられている部分において面方向に著しく収縮し得る。このため、その誘電体印刷層104と収縮し難い誘電体印刷層100との収縮量の差に起因して、その端面露出部分が上方に反ることとなる。図11は、この反りの発生状態を説明するための断面図であって、(a)が焼成前を、(b)が焼成後の状態をそれぞれ表している。
【0060】
しかしながら、その誘電体印刷層104の下には、アルミニウム粉末を含む導体ペーストを用いて形成されることから収縮率が小さい導体印刷層102が設けられており、特に、帯状厚膜導体52が設けられない位置においても、その導体ペーストから成る反り防止印刷層108が備えられているため、その誘電体印刷層104の収縮が抑制されるので、図11(b)に示されるような反りは殆ど生じない。なお、上記の反りは、例えば、露出端面から1(mm)程度の範囲に生じ得る。そのため、前述したような幅寸法で設けられていれば、十分な反り防止効果が得られることとなる。
【0061】
また、厚膜印刷層100〜104の積層体は、2層から成る高収縮率すなわち低残存率の誘電体印刷層100,104と、積層体の厚み方向の中間部、特に中央にその誘電体印刷層100,104に挟まれて位置する低収縮率すなわち高残存率の導体印刷層102とから構成されるため、基板表面82から剥離した後の加熱処理時においても厚膜全体の収縮が妨げられる。そのため、誘電体皮膜48で覆うための加熱処理工程において、高収縮率の誘電体印刷層100,104の収縮に起因してシート部材20の寸法精度および形状精度の低下することも好適に抑制される。また、高収縮率の誘電体印刷層100,104は、積層面に平行な方向の収縮が導体印刷層102によって妨げられた結果として、専ら厚み方向に収縮させられるが、その収縮に伴って機械的強度が高められるため、これによりシート部材20全体の機械的強度が確保される。すなわち、厚み方向の中間部に高収縮率の層を介在させない場合と同様な機械的強度を保ちつつ、寸法精度および形状精度が高められる利点がある。
【0062】
因みに、一般に用いられている銀粉末を導体成分とする厚膜導体材料は、焼成収縮率が例えば70(%)程度と比較的大きい(残存率が小さい)ため、基板80等に固着されていない自由な状態で加熱処理を施すと著しく収縮する。しかしながら、アルミニウム・ペーストを用いた本実施例においては、例えば3回の焼成を繰り返してもトータルピッチの変化が殆ど認められない。
【0063】
しかも、本実施例においては、導体印刷層102は、誘電体印刷層100,104および導体印刷層102が積層された厚膜印刷層積層体の厚さ方向の中央に位置することから、導体印刷層102によって厚膜印刷層積層体の収縮がその両面で同様に抑制されるため、その両面の収縮の相違に起因する反りが好適に抑制される利点がある。
【0064】
また、本実施例においては、前面板16および背面板18を重ね合わせて固着することによりPDP10を製造するに際して、以上のようにして製造された導体層44を備えたシート部材20が前面板16または背面板18に固着されることにより、維持電極として機能する帯状厚膜導体52が放電空間24内に設けられる。そのため、シート部材20上に維持電極を構成するための導体層が備えられていることから、前面板16および背面板18の間にそのシート部材20を配置するだけで維持電極を設けることができるため、前面板16上に維持電極を設ける場合におけるその形成時の熱処理に起因する前面板16および維持電極等の歪みが好適に抑制されたPDP10を製造することができる。したがって、電極等の形成に伴う熱処理に起因する歪み等の抑制された3電極構造のAC型PDP10を簡単な製造工程で得ることができる。すなわち、SiOのコートやITO、バス電極等を設ける複雑なプロセスが無用になる。
【0065】
また、本実施例においては、厚膜導体ペースト98および厚膜誘電体ペースト96の焼結温度よりも高い融点を有する剥離層86で構成された膜形成面に印刷層100〜104が所定パターンで形成された後、それらの焼結させられる温度で加熱処理が施されることにより、中間誘電体層42を介して導体層44が積層されたシート部材20が生成される。そのため、その加熱処理温度では焼結させられない剥離層86は樹脂が焼失させられることにより高融点粒子114のみが並ぶ粒子層116となることから、生成された厚膜は基板80に固着されないため、その表面82から容易に剥離することができる。したがって、維持電極を構成するためのシート部材20を容易に製造し且つPDP10の製造に用いることができる。
【0066】
以上、本発明を図面を参照して詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施できる。
【0067】
例えば、実施例においては、AC型PDP10の電極を構成するためのシート部材20の製造方法に本発明が適用された場合について説明したが、厚膜導体層と厚膜誘電体層とが積層されたシート状の電極を用い得るものであれば、種々の用途のシート部材(厚膜シート電極)の製造方法に同様に適用される。
【0068】
また、実施例においては、シート部材20の収縮が導体層44によって抑制されていたが、誘電体層38の一部或いは誘電体層40の一部または全部で抑制するように構成してもよい。例えば、導体層44に高い導電性が求められる場合には、導体層44を厚膜銀で構成すると共に、低収縮率の誘電体層を中間部よりも上側に、特にスルーホール42の内面近傍やシート部材20の外周縁となる位置等に設ければよい。このような低収縮率の誘電体層38,40は、例えば、フィラーを増すか、或いは軟化点の高いガラスを用いればよい。
【0069】
また、実施例においては、厚み方向の中間部に反り防止印刷層108が備えられていたが、図11(b)に示されるような反りは専ら表面近傍における収縮に起因して生じるものであるため、表面に反り防止印刷層108を設けても反り防止効果は得られる。但し、同図とは反対方向の反りを確実に抑制するためには、印刷膜の上面と下面とで収縮率が同様であることが好ましいので、実施例に示したように、厚さ方向の中間部、特に中央に設けることが最も好ましい。
【0070】
また、実施例においては、導体層44を低収縮の材料で構成して、反り防止印刷層108をその導体層44内に設けることにより、帯状厚膜導体52を形成する際に同時に形成していたが、導体層44や誘電体層38、40とは別に設けることもできる。
【0071】
また、実施例においては、反り防止印刷層108が0.2(mm)程度の幅寸法で設けられていたが、その幅寸法は、反りを抑制し得る範囲で適宜変更される。
【0072】
また、実施例においては、アルミニウム粉末を導体成分として用いることによって導体層44に収縮抑制機能を与えていたが、必要な導電率を確保できるのであれば、他の導体材料を用い、或いは、無機フィラーを添加することで導体層44に収縮抑制機能を与えることもできる。例えば、導体材料としては、Ni等を用い得る。
【0073】
また、実施例においては、厚膜形成のための第1温度が585(℃)程度に、誘電体被膜形成のための第2温度が550(℃)程度にそれぞれ設定されていたが、第1温度および第2温度は、それぞれ厚膜ペーストの焼成温度に応じて定められるものであり、同一の温度であっても、第2温度の方が高温であっても差し支えない。
【0074】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の厚膜シート電極の適用された3電極構造AC型ガス放電表示装置の一例であるカラーPDPを一部を切り欠いて示す斜視図である。
【図2】図1のPDPに備えられたシート部材の構成を説明する図である。
【図3】隔壁の長手方向に沿った断面において、図1のPDPの断面構造を説明する図である。
【図4】図2のシート部材のスルーホールの近傍および外周縁近傍の断面構造を模式的に示す図である。
【図5】図4におけるV−V視断面図である。
【図6】図1のPDPの製造方法を説明する工程図である。
【図7】シート部材の製造方法を説明する工程図である。
【図8】(a)〜(e)は、図7の製造工程の要部段階における基板および厚膜の状態を示す図である。
【図9】(f)〜(h)は、図7の製造工程の要部段階における基板および厚膜の状態を示すための図8(e)に続く図である。
【図10】図7の焼成工程における収縮挙動を説明するための図である。
【図11】反り防止印刷層を設けない場合の不都合を説明するための図であって、(a)が焼成前の段階を、(b)が焼成後の段階をそれぞれ示す。
【符号の説明】
10:PDP
16:前面板
18:背面板
20:シート部材
42:スルーホール
46:反り防止パターン
52:帯状厚膜導体
82:基板表面(膜形成面)
96:厚膜誘電体ペースト
98:厚膜導体ペースト
100,104:誘電体印刷層
102:導体印刷層
108:反り防止印刷層
116:粒子層
124:誘電体ペースト

Claims (2)

  1. 所定の第1温度よりも高い融点を有する粒子が樹脂で結合されて成る高融点粒子層で構成された膜形成面を有する支持体を用意する工程と、
    前記第1温度で焼結させられる厚膜材料の構成粒子が樹脂で結合されて成るペースト膜を所定の平面形状で前記膜形成面上に形成するための下記(i)、(ii)の各工程を含むペースト膜積層工程と、
    (i)前記第1温度で所定の第1収縮率を以て焼結させられる第1ペースト膜を前記膜形成面上に前記所定の平面形状で形成する工程
    (ii)前記第1温度で前記第1収縮率よりも小さい所定の第2収縮率を以て焼結させられる第2ペースト膜を前記ペースト膜の端面が露出させられる所定位置に所定の面積で前記第1ペースト膜上に形成する工程
    前記ペースト膜を前記第1温度で加熱処理することにより、前記高融点粒子層を焼結させることなくそのペースト膜を焼結させてシート状の厚膜を生成する工程と、
    前記厚膜を前記膜形成面から剥離する工程と
    を、含むことを特徴とする厚膜シートの製造方法。
  2. 前記第2ペースト膜は、前記厚膜に所期の機能を与えるための厚膜層を生成するためのものであり、その所期の機能を実現するために必要な位置と、前記所定位置とに同時に形成されるものである請求項1の厚膜シートの製造方法。
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Cited By (4)

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