JP2004238659A - エッチング用金属箔積層体及びエッチド金属箔の製造方法 - Google Patents

エッチング用金属箔積層体及びエッチド金属箔の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】より効率的に工業的規模でエッチド金属箔を提供する。
【解決手段】ポリエステル系樹脂及びイソシアネート系硬化剤を含むレジスト液によるレジスト層が金属箔の一部又は全部に形成されているエッチング用金属箔積層体に係る。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エッチング用金属箔積層体及びエッチド金属箔の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
従来におけるエッチド金属箔の製造方法は、例えば、金属箔の一面にアルカリ可溶性樹脂を含む紫外線硬化型レジストインキでグラビア印刷を施して所定のパターンのレジスト層を形成し、これに紫外線を照射した後、酸エッチングを行い、次いでアルカリ水溶液中でレジスト層を剥離除去することによって実施されている(特許文献1など参照)。すなわち、従来の方法では、酸性溶液とアルカリ水溶液の2種類の溶液が必要とされている。
【0003】
しかしながら、上記のような方法では、1)2種類の溶液を使用するためにそれぞれ工程を分けなければならない、2)溶液の管理が煩雑になる、3)各溶液のための設備が必要となる、4)トータルコストの上昇を招く等の問題がある。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−192260
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、2種類の溶液を使用する方法では、前述したような点についてさらなる改善が必要とされている。
【0006】
従って、本発明の主な目的は、より効率的に工業的規模でエッチド金属箔を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、従来技術の問題点を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定のレジスト層を有する積層体を用いることによって上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記のエッチング用金属箔積層体及びエッチド金属箔の製造方法に係る。
【0008】
1. ポリエステル系樹脂及びイソシアネート系硬化剤を含むレジスト液によるレジスト層が金属箔の一部又は全部に形成されているエッチング用金属箔積層体。
【0009】
2. ポリエステル系樹脂が、ポリエステル系樹脂及びイソシアネート系硬化剤の合計量に対して44〜99.7重量%含まれる前記項1記載のエッチング用金属箔積層体。
【0010】
3. ポリエステル系樹脂の分子量が15000〜25000である前記項1又は2に記載のエッチング用金属箔積層体。
【0011】
4. ポリエステル系樹脂のガラス転移点が5〜70℃である前記項1〜3のいずれかに記載のエッチング用金属箔積層体。
【0012】
5. イソシアネート系硬化剤中のイソシアネート化合物の分子量が300〜1000である前記項1〜4のいずれかに記載のエッチング用金属箔積層体。
【0013】
6. レジスト液がさらに無機質粉末を含有する前記項1〜5のいずれかに記載のエッチング用金属箔積層体。
【0014】
7. ポリエステル系樹脂及びイソシアネート系硬化剤を含むレジスト液を用いて金属箔の一部又は全部にレジスト層を形成し、当該レジスト層が硬化した後、1つのエッチング液中で当該金属箔のエッチング処理及び当該レジスト層の剥離処理を順次行うエッチド金属箔の製造方法。
【0015】
8. 前記項1〜6のいずれかに記載のエッチング用金属箔積層体を用い、当該レジスト層が硬化した後、1つのエッチング液中で当該金属箔のエッチング処理及び当該レジスト層の剥離処理を順次行うエッチド金属箔の製造方法。
【0016】
9. レジスト層が硬化した後、1つのエッチング液中で金属箔のエッチング処理及びレジスト層の剥離処理を順次行うために用いる前記項1〜6のいずれかに記載のエッチング用金属箔積層体。
10. ポリエステル系樹脂が、飽和ポリエステル又はその変性ポリエステルである前記項1〜5のいずれかに記載のエッチング用金属箔積層体。
【0017】
【発明の実施の形態】
1.エッチング用金属箔積層体
本発明のエッチング用金属箔積層体は、ポリエステル系樹脂及びイソシアネート系硬化剤を含むレジスト液によるレジスト層が金属箔の一部又は全部に形成されている。
【0018】
<金属箔>
本発明で用いる金属箔は特に限定されず、単一の金属箔のほか、合金箔等も包含される。例えば、アルミニウム、銅、鉄、チタン、スズ、これらを含む合金(スチール、ステンレススチール等)等が挙げられる。
【0019】
本発明では、金属箔はアルミニウム箔(純アルミニウム箔)又はアルミニウム合金箔であることが望ましい。アルミニウム合金箔としては、Fe、Si、Cu、Ni、Cr、Ti、Zr、Zn、Mn、Mg及びGaの少なくとも1種の金属成分を含むものが好ましい。これらの金属成分は、JIS等で規定されている所定の含有量であっても良い。
【0020】
これらアルミニウム箔又はアルミニウム合金箔としては、具体的には、純アルミニウム(JIS(AA)1000系、例えば1N30、1N70、1N90等)、Al−Mn系(JIS(AA)3000系、例えば3003、3004等)、Al−Mg系(JIS(AA)5000系)、Al−Fe系(JIS(AA)8000系、例えば8021、8079等)等が例示できる。また、これらアルミニウム箔又はアルミニウム合金箔は、硬質材、半硬質材、軟質材等のいずれであっても良いが、軟質材(特に圧延後に少なくとも1回の熱処理(好ましくは200〜500℃)を施した軟質材)が好適である。
【0021】
本発明の金属箔の厚みは特に限定されず、最終製品の用途、使用方法等に応じて適宜設定すれば良い。一般的には、4〜300μmとすることが好ましい。
【0022】
本発明では、金属箔は、レジスト層とは別個に、樹脂フィルム層等の第三層を1層又は2層以上有していても良い。例えば、ポリアミド(ナイロン)、ポリエチレン(延伸ポリエチレン、高密度ポリエチレン等を含む。)、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート(アモルファスPETを含む。)、ポリ塩化ビニル等の1種又は2種以上を好適に用いることができる。第三層の厚みは、通常9〜50μm程度とすれば良い。
【0023】
第三層の形成方法は限定的でなく、公知の方法に従って実施することができる。例えば、1)ポリエステルウレタン系、ポリエステル系等の2液硬化型ウレタン系接着剤等を用いるドライラミネーション法、2)共押出法、3)押出コート法、4)熱ラミネーション法等を適用できる。この場合、金属箔の接着面には、予めアンカーコート処理、プライマーコート処理等を必要に応じて施すことができる。
【0024】
第三層の形態は、金属箔の一部又は全部がエッチングできるようにすれば良い。例えば、図1〜図2に示すような形態で第三層(樹脂フィルム層等)を設けることができる。
【0025】
<レジスト液>
本発明では、レジスト層を形成するため、ポリエステル系樹脂及びイソシアネート系硬化剤を含むレジスト液を用いる。
【0026】
ポリエステル系樹脂の種類は、用いるイソシアネート系硬化剤によって硬化するものであれば特に限定されず、公知又は市販のものも使用できる。ポリエステル系樹脂としては、例えば飽和ポリエステル(線状飽和ポリエステル)又はその変成ポリエステル(変成エーテル型ポリエステル等)等を好ましく使用できる。これらポリエステルは、2種以上のモノマーを組み合わせた共重合体であっても良い。これらポリエステルのうち、分子中の少なくとも2箇所以上にヒドロキシ基を有するポリエステル樹脂等が好ましい。
【0027】
線状飽和ポリエステルとして、例えばアルコール成分(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタジオール、1,4−ジシクロヘキサンジメタノール等)と、ジカルボン酸成分(アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸等)との共縮合重合体が挙げられる。より具体的には、エチレングリコールとテレフタル酸との共重合体、エチレングリコールとイソフタル酸とテレフタル酸との共重合体、1,4−ジシクロヘキサンジメタノールとイソフタル酸とテレフタル酸との共重合体、プロピレングリコールとイソフタル酸とテレフタル酸等の共重合体等を例示できる。
【0028】
その他にも、飽和ポリエステル樹脂として、例えば飽和多塩基酸成分(フタル酸、イソフタル酸テレフタル酸、マレイン酸、マレイン酸誘導体、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等)と、多価アルコール成分(エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、1−2プロピレングリコール、1−3ブタンジオール、ジプロピレングリコール、1−4ブタンジオール、1−6ヘキサンジオール、ペンタエリスリット、ソルビトール、ネオペンチルグリコール、1−4シクロヘキサンジメタノール等)とのエステル結合により得られる重合体が例示できる。
【0029】
本発明のポリエステル系樹脂は、特にガラス転移点(Tg)が5〜70℃(特に10〜60℃)であるものが好ましい。上記範囲内に設定する場合には、ブロッキング現象をより確実に回避できるとともに、レジスト層の剥離処理をより効率的に行うことが可能になる。
【0030】
また、本発明のポリエステル系樹脂は、特に分子量15000〜25000であるものが好ましい。上記分子量の範囲内に設定すれば、金属箔のエッチング処理後にレジスト層の剥離をより容易に行うことができる。
【0031】
ポリエステル系樹脂の含有量は、使用するポリエステル系樹脂の種類、積層体の用途等に応じて適宜決定すれば良いが、特にポリエステル系樹脂及びイソシアネート系硬化剤の合計量に対して44〜99.7重量%(固形分換算)となるようにすれば良い。かかる範囲に設定することによって、より優れた硬化性能、易剥離性等を達成することができる。
【0032】
イソシアネート系硬化剤は特に限定されず、公知又は市販のものを使用することができる。例えば、芳香族系イソシアネートとしてトルエンジイソシアネート、
ジフェニルメタンジイソシアネート;脂肪族系イソシアネートとしてヘキサンメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等のイソシアネート化合物を含む硬化剤を用いることができる。
【0033】
上記イソシアネート化合物の分子量は特に限定されないが、300〜1000とすることが好ましい。
【0034】
イソシアネート系硬化剤の含有量は、使用するイソシアネート系硬化剤の種類、積層体の用途等に応じて適宜決定すれば良いが、特にポリエステル系樹脂及びイソシアネート系硬化剤の合計量に対して0.3〜56重量%(固形分換算)となるようにすれば良い。
【0035】
本発明では、必要に応じて、レジスト液中に他の添加材が含まれていても良い。例えば、レジスト層の耐ブロッキング性(積層体をロール状に巻き取ったり、積層体どうしを重ねて積載したときに、積層体相互が吸着して離れにくくなる現象を阻止する性能)、易剥離性等をより高めるために無機質粉末を含有させても良い。例えば、タルク、アルミナ、酸化ケイ素、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の粉末の1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でもタルクが好ましい。また、これら粉末の平均粒径は限定的ではないが、0.1〜20μm程度とすれば良い。
【0036】
無機質粉末の含有量は、所望のレジスト層の性能等に応じて適宜決定できるが、ポリエステル系樹脂及びイソシアネート系硬化剤の合計量100重量部に対して5重量部以下、特に0.5〜5重量部とすることが望ましい。
【0037】
本発明のレジスト液は、必要に応じて溶媒を使用することもできる。例えば、トルエン、メチルエチルケトン、シンナー、アセトン、ベンジン、イソプロピルアルコール、酢酸メチル、酢酸エチル、ヘキサン等の有機溶剤を使用することができる。これらは、1種又は2種以上で用いることができる。溶媒の使用量は、使用するポリエステル系樹脂等の種類、所望のレジスト層の厚み等に応じて適宜設定すれば良い。
【0038】
また、本発明では、必要に応じて、レジスト液中に上記無機質粉末以外の添加剤を含有させても良い。例えば、着色顔料、粘度調整剤、硬化促進剤、分散剤、沈降防止剤、消泡剤、腐食防止剤、表面調整剤等を本発明の効果を損なわない範囲で適宜添加することができる。
【0039】
<レジスト層の形成>
レジスト層の形成は、前記レジスト液を用いて金属箔の一部又は全部に形成すれば良い。形成方法は公知の方法に従って実施すれば良い。例えば、刷毛、スプレー、ローラー、ドクタブレード、バーコーター等による塗布のほか、各種の印刷方法を用いることもできる。印刷による場合は、例えば凸版印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷等を適用できる。
【0040】
形成されたレジスト層は、経時的に硬化する。レジスト層の硬化は常温でも進行するが、加熱して硬化を促進させることもできる。例えば、30〜120℃程度で1分〜240時間保持することによって硬化させることもできる。
【0041】
本発明のレジスト層(硬化後)の厚みは、エッチング条件、積層体の用途等に応じて適宜決定できるが、通常は0.3〜20μmとすることが望ましい。
2.エッチド金属箔の製造方法
本発明の製造方法は、ポリエステル系樹脂及びイソシアネート系硬化剤を含むレジスト液を用いて金属箔の一部又は全部にレジスト層を形成し、当該レジスト層が硬化した後、1つの液中(エッチング液中)で当該金属箔のエッチング処理及び当該レジスト層の剥離処理を順次行うことを特徴とする。
【0042】
本発明の製造方法のうち、レジスト層を硬化させる工程までは前記1.のエッチング用金属箔積層体の説明に従って実施することができる。すなわち、本発明は、前記エッチング用金属箔積層体を用い、レジスト層の硬化後、エッチング液中で当該金属箔のエッチング処理及び当該レジスト層の剥離処理を順次行うことが望ましい。なお、当該エッチング処理と当該剥離処理との間に乾燥工程を設け両処理を断続的に行っても良い。また、当該エッチング処理と当該剥離処理は、1つのエッチング液を用いる限り別々の槽中で行っても良い。
【0043】
エッチング処理及び剥離処理を行うための液(エッチング液)は、塩酸、フッ酸、リン酸、シュウ酸、硫酸、塩化第二鉄水溶液、苛性ソーダ等の酸性溶液又はアルカリ性溶液(水溶液)を用いることができる。これら溶液の濃度は、積層体の種類等に応じて適宜設定すれば良いが、通常1〜30重量%程度とすれば良い。また、エッチング温度及び時間も、エッチング部位の形状、エッチング深さ等に応じて適宜調整すれば良いが、通常は温度20〜90℃で1〜30分程度とすれば良い。通電方式を採用する場合は、直流又は交流のいずれであっても良い。その場合の電流密度は、一般的には5〜10000mA/cm程度とすれば良い。
【0044】
また、エッチング処理は、金属箔に貫通孔、貫通溝、貫通帯等を設けるためのエッチング、金属箔の表面積を拡大させるためのエッチング、金属箔表面の表面粗度を調節するためのエッチング等のいずれのタイプのエッチング処理も適用できる。
【0045】
本発明では、エッチング処理に続いて、当該溶液中でレジスト層の剥離処理を行う。剥離方法自体は公知の方法に従えば良い。剥離に要する時間は、エッチング液の温度、レジスト層の組成又は厚み等に応じて適宜決定できる。
【0046】
本発明の製造方法により得られるエッチド金属箔は、公知のエッチド箔と同様の用途を含め、幅広い分野に利用される。例えば、プリント配線、非接触型共振タグ・ICカード等の回路、電解コンデンサの電極、二次電池・電気二重層コンデンサの集電体、電磁波遮蔽体・電磁波吸収体等に用いることができる。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、レジスト層が特定のレジスト液により形成されているので、1種類のエッチング液でエッチング処理とレジスト層の剥離処理とを行うことが可能となる。その結果、1)従来技術に比して工程の短縮化が図られ、2)溶液の管理が容易となり、3)設備も従来より少なくて済む等の効果が得られる。
【0048】
また、上記積層体では、レジスト層の組成を調整することにより、エッチング時間及び剥離時間を制御することができる。
【0049】
さらに、レジスト層中に無機質粉末が含有される場合には、より優れた耐ブロッキング性能が発揮される。
【0050】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴を一層明確にする。ただし、本発明の範囲は、これら実施例に限定されるものではない。
【0051】
実施例及び比較例
表1に示す各レジストインキを150mm×150mm×厚み40μmのアルミニウム箔(JIS:1N99、軟質材)の片面にバーコーターにより塗布し、各試料を作製した。この場合、レジストインキを塗布した領域は、上記アルミニウム箔の中央部100mm×100mmの領域とした。
【0052】
表1中のポリエステル系樹脂及びイソシアネート系硬化剤の表示は、それぞれ以下のものを示す。
【0053】
PS1:線状飽和ポリエステル樹脂(分子量15000〜20000、ガラス転移点67℃)
PS2:線状飽和ポリエステル樹脂(分子量20000〜25000、ガラス転移点7℃)
PS3:変性エーテル型ポリエステル樹脂(分子量約20000、ガラス転移点22℃)
硬化剤:アダクト型トルエンジイソシアネート(分子量665)
また、各レジストインキは、粘度がザーンカップ4号で約20秒となるように混合溶剤(メチルエチルケトン:トルエン=1:1(重量比))で調整したものを使用した。
【0054】
次いで、各試料を40℃で72時間乾燥した後、10重量%塩酸水溶液(75℃)中に浸漬することにより、エッチング処理及び剥離処理を同一の塩酸水溶液中で連続的に実施した。剥離終了後、試料を温風により乾燥させた。
【0055】
試験例1
実施例及び比較例の各試料について、剥離時間、ブロッキング及びレジスト効果について調べた。その結果を表1に示す。
【0056】
<剥離時間>
レジスト層が完全に剥離するまでの時間を測定した。
【0057】
<ブロッキングの評価>
エッチング前の各試料をレジスト層が対向するように重ね、ガラス板で挟持し、上方から500gの荷重をかけた状態で60℃の恒温室中で48時間保持した後、室温中で官能試験を行った。なお、表1中の評価内容は以下のとおりである。
【0058】
5:片手で容易に2枚に分離できる
4:片手で2枚に分離できる
3:片手で分離することは困難であるが、両手では容易に2枚に分離できる
2:両手で2枚に分離できる
1:両手で分離しようとすると表面が一部剥離する
<レジスト効果の評価>
各試料のエッチング及び剥離処理中の状況ならびに剥離後の試料を目視により観察して判断した。なお、表1中の評価内容は以下のとおりである。
【0059】
A:ほぼ一定時間後に均一に剥離し、レジスト部分は殆どエッチングされない
B:徐々に剥離するため、ムラができ、レジスト部分が部分的にエッチングされる
C:樹脂がちぎれて、レジスト効果がなく、不必要な部分までエッチングされる
D:剥離が早すぎてレジスト効果がなく、不必要な部分までエッチングされる
E:剥離しない
【0060】
【表1】
Figure 2004238659

【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエッチング用金属箔積層体の一態様を示す図(断面図)である。
【図2】本発明のエッチング用金属箔積層体の一態様を示す図(断面図)である。
【符号の説明】
1…エッチング用金属箔積層体
2…金属箔
3a、3b…レジスト層
4…樹脂フィルム層

Claims (8)

  1. ポリエステル系樹脂及びイソシアネート系硬化剤を含むレジスト液によるレジスト層が金属箔の一部又は全部に形成されているエッチング用金属箔積層体。
  2. ポリエステル系樹脂が、ポリエステル系樹脂及びイソシアネート系硬化剤の合計量に対して44〜99.7重量%含まれる請求項1記載のエッチング用金属箔積層体。
  3. ポリエステル系樹脂の分子量が15000〜25000である請求項1又は2に記載のエッチング用金属箔積層体。
  4. ポリエステル系樹脂のガラス転移点が5〜70℃である請求項1〜3のいずれかに記載のエッチング用金属箔積層体。
  5. イソシアネート系硬化剤中のイソシアネート化合物の分子量が300〜1000である請求項1〜4のいずれかに記載のエッチング用金属箔積層体。
  6. レジスト液がさらに無機質粉末を含有する請求項1〜5のいずれかに記載のエッチング用金属箔積層体。
  7. ポリエステル系樹脂及びイソシアネート系硬化剤を含むレジスト液を用いて金属箔の一部又は全部にレジスト層を形成し、当該レジスト層が硬化した後、1つのエッチング液中で当該金属箔のエッチング処理及び当該レジスト層の剥離処理を順次行うエッチド金属箔の製造方法。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載のエッチング用金属箔積層体を用い、当該レジスト層が硬化した後、1つのエッチング液中で当該金属箔のエッチング処理及び当該レジスト層の剥離処理を順次行うエッチド金属箔の製造方法。
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