JPH0844057A - 光硬化可能な樹脂組成物 - Google Patents

光硬化可能な樹脂組成物

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JPH0844057A
JPH0844057A JP17409494A JP17409494A JPH0844057A JP H0844057 A JPH0844057 A JP H0844057A JP 17409494 A JP17409494 A JP 17409494A JP 17409494 A JP17409494 A JP 17409494A JP H0844057 A JPH0844057 A JP H0844057A
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JP
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acid
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polybasic acid
glycol
resin
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JP17409494A
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English (en)
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Minoru Fujishima
稔 藤島
Noboru Yashiro
登 矢代
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高膜厚でも諸特性に優れた塗膜を形成できる
光硬化可能な樹脂組成物の開発。 【構成】 ウレタン変性不飽和ポリエステル(A)、光
重合性単量体(B)及び光重合開始剤(C)を含む樹脂
組成物であって、ウレタン変性不飽和ポリエステル
(A)が、(a)α,β−不飽和多塩基酸とその他の多
塩基酸とを特定のモル比で含み、その他の多塩基酸の中
に、ダイマー酸を特定のモル比で含む多塩基酸成分、
(b)エーテルグリコールを含むグリコール成分及び
(c)グリシジルエステルを(a):(b):(c)の
モル比を1.00:1.50〜1.00:0.05〜
0.50として反応させて得られる酸価20以下、水酸
基価20〜250の樹脂成分並びに(d)ジイソシアネ
ート化合物を前記樹脂成分の水酸基価に対して当量以下
で反応させて得られるものである光硬化可能な樹脂組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光硬化可能な樹脂組成
物に関し、さらに詳しくは高膜厚においても優れた特性
を有する光硬化可能な樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紫外線等の光照射によって硬化す
る樹脂組成物は、プラスチックス、紙、木工、無機質材
などに対する塗料及び接着剤、印刷インキ、電気絶縁関
係など種々の用途に実用化されている。光による硬化
は、硬化速度が極めて速く、生産性が高い、100
%固形分として硬化するので低公害型である、素材に
対する熱の影響が小さい等の特長を有する。光照射で硬
化する樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、エポキ
シアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂などが
あり、その樹脂組成物としては、特に木工塗装において
は使いやすさ、安価なことから不飽和ポリエステルと光
重合性単量体から不飽和ポリエステル樹脂が多く使用さ
れている。しかし、この樹脂組成物を塗膜厚が500μ
m以上となるように用いると、塗膜表面と内部の硬化バ
ランスがくずれ、塗膜表面にクラックが発生したり、熱
及び冷却の繰り返しにより基材から塗膜が剥離し、さら
に塗膜表面部が空気の影響により充分に硬化せず、研磨
が容易にできない等の欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の従来
技術の欠点を解消し、高膜厚においても塗膜の表面と内
部の硬化バランスに優れ、かつ高肉特性、耐久性、耐水
性及び研磨性に優れた塗膜を形成できる光硬化可能な樹
脂組成物を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定のウ
レタン変性不飽和ポリエステル、光重合性単量体及び光
重合開始剤を特定割合で配合してなる樹脂組成物が前記
の課題を解決しうるものであることを見出し、本発明を
完成した。
【0005】すなわち、本発明は、ウレタン変性不飽和
ポリエステル(A)、光重合性単量体(B)及び光重合
開始剤(C)を含む樹脂組成物であって、ウレタン変性
不飽和ポリエステル(A)が、(a)α,β−不飽和多
塩基酸とα,β−不飽和多塩基酸以外の多塩基酸とを、
α,β−不飽和多塩基酸:α,β−不飽和多塩基酸以外
の多塩基酸のモル比で0.95〜0.30:0.05〜
0.70の割合で含み、該α,β−不飽和多塩基酸以外
の多塩基酸の中に、ダイマー酸をα,β−不飽和多塩基
酸以外の多塩基酸の上記モル比(0.05〜0.70)
の中に0.01〜0.25の範囲で含む多塩基酸成分、
(b)エーテルグリコールとその他のグリコールとを、
エーテルグリコール:その他のグリコールのモル比で
1.00〜0.30:0〜0.70の割合で含むグリコ
ール成分及び(c)一般式(I)
【0006】
【化2】
【0007】〔式中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立
して炭素数1〜15のアルキル基を示す〕で表されるグ
リシジルエステルを(a):(b):(c)のモル比を
1.00:1.50〜1.00:0.05〜0.50と
して反応させて得られる酸価20以下、水酸基価20〜
250の樹脂成分並びに(d)ジイソシアネート化合物
を前記樹脂成分の水酸基価に対して当量以下で反応させ
て得られるウレタン変性ポリエステルであり、前記ウレ
タン変性不飽和ポリエステル(A)と光重合性単量体
(B)との総量を100重量部としてウレタン変性不飽
和ポリエステル(A)を90〜20重量部、光重合性単
量体(B)を10〜80重量部含み、光重合開始剤
(C)を(A)と(B)の総量に対して0.01〜10
重量%含んでなる光硬化可能な樹脂組成物に関する。
【0008】本発明の樹脂組成物において、(A)成分
であるウレタン変性ポリエステルは(a)酸成分とし
て、α,β−不飽和多塩基酸とα,β−不飽和多塩基酸
以外の多塩基酸(以下、多塩基酸Xと記す)とを、α,
β−不飽和多塩基酸:多塩基酸Xのモル比で0.95〜
0.30:0.05〜0.70、好ましくは0.95〜
0.50:0.05〜0.50の割合で使用したもので
ある。α,β−不飽和多塩基酸の使用割合が、0.95
を超えると、光照射時に高膜厚にすると塗膜にクラック
が発生し、また、0.30未満では光照射塗膜の硬化性
が充分でなく、塗膜の耐水性、耐薬品性等の性能が低下
する。α,β−不飽和多塩基酸としては、例えば、フマ
ル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水
イタコン酸などが挙げられる。
【0009】前記多塩基酸X中には一定量のダイマー酸
が必須成分として使用される。ダイマー酸は、不飽和脂
肪酸、例えば、リノール酸、リノレン酸等を加熱により
触媒の存在下に重合して得られ、主として2量体のジカ
ルボン酸からなる。ダイマー酸は木工等の素材に強い吸
着性を示し、また、その分子構造は長鎖状を示している
ため光照射塗膜の耐クラック性の向上に著しい効果があ
る。ダイマー酸は、多塩基酸X中に、多塩基酸Xの上記
モル比(0.05〜0.70)中に0.01〜0.25
の範囲、好ましくは0.02〜0.20の範囲で使用さ
れる。ダイマー酸の使用割合が、上記モル比において
0.01未満であると素材への付着性が低下すると共に
高膜厚にしたときにクラックが発生しやすく、0.25
を超えると塗膜が柔らかくなり、研磨時に傷が付きやす
くなる。
【0010】ダイマー酸以外の多塩基酸Xとしては、例
えば無水フタル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタ
ル酸、テトラハイドロ無水フタル酸、ヘット酸、アジピ
ン酸、セバシン酸などが挙げられる。
【0011】(A)成分であるウレタン変性ポリエステ
ルの多価アルコール成分は、(b)エーテルグリコール
とその他のグリコールとを、エーテルグリコール:その
他のグリコールのモル比で1.00〜0.30:0〜
0.70の割合で使用したグリコール成分である。前記
エーテルグリコールとしては、例えばジエチレングリコ
ール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコー
ルなどが挙げられ、これらのうちの1種あるいは2種以
上を使用することができる。また、その他のグリコール
としては、例えば、エチレングリコール、プロピレング
リコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチ
レングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘ
キサングリコール、水添ビスフェノールA等が用いら
れ、2種以上併用してもよい。これらのエーテルグリコ
ール以外のグリコールは、グリコール成分中の上記モル
比で0.70モル以下の範囲で用いられる。この使用量
が0.70モルを超えると、紫外線照射後の塗膜表面が
粘着性を帯び、研磨作業性が低下する。
【0012】さらに、(A)成分のウレタン変性ポリエ
ステルの製造には、(c)前記の一般式(I)で示され
るグリシジルエステルが使用される。このグリシジルエ
ステルは、(a):(b):(c)のモル比で1.0
0:1.50〜1.00:0.05〜0.50となるよ
うに使用される。一般式(I)のグリシジルエステルの
使用割合が、上記のモル比において0.05未満である
と光照射後の塗膜は、熱及び冷却繰り返し試験で塗膜が
素材から剥離しやすく、また、0.50を超えると光照
射後の塗膜は軟らかく、傷つきやすくなるためである。
(c)のグリシジルエステルとしては、シェル化学社製
商品名カージュラEなどが挙げられる。
【0013】本発明においては、前記の(a)、(b)
及び(c)成分を常法により反応させて得られた樹脂成
分(以下、樹脂Yと記す)の酸価は20以下、水酸基価
は20〜250とする。樹脂Yの酸価が20を超えると
光照射後の耐水性及び耐アルカリ性が低下する。また、
樹脂Yの水酸基価が20未満では、(d)成分のジイソ
シアネート化合物の使用割合が少なく、光照射後の塗膜
は研磨作業性を低下させ、また、250を超えると
(d)成分のジイソシアネート化合物の使用割合が多く
なり、それに伴い、光照射後の塗膜の研磨作業性は向上
傾向にあるが、顕著な向上はみられず、経済的に不利と
なる。
【0014】前記の(d)成分のジイソシアネート化合
物は、前記樹脂Yの水酸基価に対して当量以下(イソシ
アネート基価/水酸基価=1.0以下)の量で使用し
て、常法により反応させてウレタン変性不飽和ポリエス
テル(A)を得る。前記(d)成分のジイソシアネート
化合物の使用量が、前記樹脂Yの水酸基価に対して当量
を超えるとウレタン変性不飽和ポリエステル(A)中に
遊離のイソシアネート基が存在するため、樹脂組成物の
貯蔵安定性が著しく低下する。(d)成分のジイソシア
ネート化合物を樹脂Yの水酸基に反応させることにより
樹脂Yの分子骨格が鎖伸長され、また、分子骨格内に窒
素元素が導入される。この窒素元素が光照射により活性
化するため、塗膜の硬化が早くなると同時に硬化塗膜の
研磨作業性が著しく向上される。ジイソシアネート化合
物としては、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジ
フェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジ
イソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキ
シルジイソシアネート)、メチルシクロヘキサン−2,
4−ジイソシアネート、1,3−(イソシアナートメチ
ル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート、ト
リメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸
ジイソシアネート等の1種又は2種以上を併用すること
ができる。
【0015】前記のウレタン変性不飽和ポリエステル
(A)は、公知の方法により合成される。例えば、
(a)多塩基酸成分、(b)グリコール成分及び(c)
一般式(I)で示されるグリシジルエステルを所定量で
反応釜に仕込み、150℃〜220℃で反応水を除きな
がら5〜30時間加熱し、所定の酸価及び水酸基価にな
るように調整し、樹脂Yを得る。本発明において、
(b)全グリコール成分と(c)グリシジルエステルの
総量を(a)前記多塩基酸成分に対して当モル以上にし
て反応させるため、樹脂Yの酸価及び水酸基価の調整が
容易である。樹脂Yに30℃〜100℃で(d)成分を
添加し、残存のイソシアネート基がなくなるまで反応さ
せることによりウレタン変性不飽和ポリエステル(A)
が得られる。
【0016】本発明に用いられる光重合性単量体(B)
としては、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸
エステル、スチレン、N−ビニルピロリドン等の低粘度
液体化合物が挙げられる。前記のアクリル酸エステル又
はメタクリル酸エステルとしては、2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、テトラヒドロフルフリル
アルコールのアクリル酸エステル、フェノキシエチルア
クリレート等の一官能性(メタ)アクリル酸エステル
〔(メタ)アクリル酸は、アクリル酸又はメタクリル酸
を意味する。以下同様〕、1,6−ヘキサンジオールジ
アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレ
ート、プロピレングリコールジアクリレート、プロピレ
ングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジアクリレート等の二官能性(メタ)アクリル酸エス
テル、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート等の三官能性(メ
タ)アクリル酸エステルなどが挙げられ、これらは1種
で又は2種以上を組み合わせて使用することもできる。
【0017】本発明の樹脂組成物は、さらに光重合開始
剤(C)を含有する。この光重合開始剤としては、ベン
ゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベ
ンゾインプロピルエーテル等のベンゾインアルキルエー
テル系;2,2−ジエトキシアセトンフェノン、4’−
フェノキシ−2,2−ジクロロアセトフェノン等のアセ
トフェノン系;2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオ
フェノン、4’−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−
メチルプロピオフェノン、4’−ドデシル−2−ヒドロ
キシ−2−メチルプロピオフェノン等のプロピオフェノ
ン系;ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシク
ロヘキシルフェニルケトン、2−エチルアントラキノ
ン、2−クロルアントラキノン等のアントラキノン系;
チオキサントン系などが挙げられ、これらは1種で又は
2種以上を組み合わせて使用することができる。さら
に、光重合開始剤の光吸収エネルギーの重合開始遊離基
への転換を強めるための相乗剤、例えば、第三級アミン
を用いることもできる。
【0018】本発明の樹脂組成物において、前記ウレタ
ン変性不飽和ポリエステル(A)及び光重合性単量体
(B)の使用量は、(A)と(B)の総量を100重量
部として、(A)成分を90〜20重量部、好ましくは
90〜30重量部、(B)成分10〜80重量部、好ま
しくは10〜70重量部である。光重合性単量体(B)
の使用量が10重量部未満では、樹脂組成物の粘度が高
いため取り扱いが困難であり、硬化速度が遅くなる。ま
た、80重量部を超えるとウレタン変性不飽和ポリエス
テル(A)量が少なくなり、光照射時の酸素による硬化
阻害防止が充分でなく、高膜厚の際に塗膜表面の研磨性
が低下し、さらに厚肉特性及び塗膜靱性が低下する。
【0019】また、前記光重合開始剤(C)の使用量
は、ウレタン変性不飽和ポリエステル(A)と光重合性
単量体(B)の総量に対して0.01〜10重量%、好
ましくは0.05〜5重量%である。該使用量が0.0
1重量%未満では光照射時の硬化が不十分であり、塗膜
表面に粘着が残り、また、10重量%を超えても光照射
時の硬化は特に促進されず、経済的に不利となる。
【0020】本発明の樹脂組成物は、必要に応じてハイ
ドロキノン、トルキノン等の重合抑制剤、フェニルサリ
シレート、4−t−ブチルフェニルサリシレート等の紫
外線吸収剤、炭酸カルシウム、タルク等の充填剤、ベン
ガラ、チタン白等の顔料、アニリンブラック等の染料、
シリコーン、セルロースアセテートブチレート等のレベ
リング剤、各種のシリコーン等の脱泡剤、二酸化珪素等
のチキソトロープ剤、溶融シリカ等の艶消し剤などを含
有することができる。
【0021】本発明の樹脂組成物は、例えば、基材上に
スプレー、ハケ塗り、フローコーター、ロールコータ
ー、浸漬等によって塗布した後、窒素ガス等の不活性ガ
ス雰囲気下又は空気雰囲気下で、光を照射して硬化させ
ることができる。この際に使用される光源としては、太
陽光、人工光源からなるカーボンアーク灯、水銀蒸気灯
などがあり、200〜7500Å、特に200〜400
0Åの波長のものが使用され、電子線によっても硬化が
可能である。
【0022】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明する。なお、下記の例中の「部」及び「%」は、特に
断らない限り、それぞれ「重量部」及び「重量%」を意
味する。
【0023】参考例1 攪拌機、ガス導入管、還流冷却器及び温度計を備えた2
リットルのフラスコにカージュラE(シェル化学社の商
品名、分子量250)240.0部(0.96モル)、
ジエチレングリコール922部(8.70モル)、アジ
ピン酸140部(0.96モル)、バーサダイム216
( General Miles. Inc.製、商品名、ダイマー酸、分子
量582)146部(0.25モル)、フマル酸639
部(5.51モル)及びハイドロキノン0.2部を入
れ、循環用として少量のキシレンを添加し、窒素ガスを
吹き込みながら1.5時間で150℃に昇温し、同温度
に1時間保持後、5時間で220℃に昇温し、同温度で
酸価が7.8(KOHmg/g)になるまで反応させた。
反応時間は7時間を要した。その後200℃に冷却し、
窒素ガスの吹き込み量を多くし、釜内の循環用キシレン
を除去しながら同温度で酸価が5.9になるまで反応さ
せた。反応時間は、1.5時間を要した。この反応によ
り留出した反応水量は230部であった。また、得られ
た樹脂(以下、樹脂Y−1と称する)の水酸基価をJI
S K0070に準じて測定したところ184であっ
た。
【0024】次いで、樹脂Y−1を80℃に冷却し、同
温度でヘキサメチレンジイソシアネート(以下、HDI
と称する)168部を1時間かけて均一に滴下し、滴下
後、同温度で釜内内容物のIR(赤外分光、日立製作所
製 Infrared Spectrophotometer 、270−30)測定
を行い、2270cm-1の吸収がなくなるまで反応を続け
た。反応時間は、滴下終了後6時間であった。ウレタン
変性不飽和ポリエステル(以下、A−1と称する)が得
られた。樹脂Y−1の水酸基価に対して使用したイソシ
アネート化合物のイソシアネート基価/水酸基価の比は
0.36であった。
【0025】参考例2 参考例1と同様の2リットルのフラスコにカージュラE
120部(0.48モル)、ジエチレングリコール67
5部(6.3モル)、エチレングリコール169部
(2.73モル)、バーサダイム216 100部
(0.17モル)、テトラハイドロ無水フタル酸250
部(1.65モル)、無水マレイン酸640部(6.5
3モル)及びハイドロキノン0.2部を入れ、循環用と
して少量のキシレンを添加し、窒素ガスを吹き込みなが
ら1.5時間で150℃に昇温し、同温度に1時間保持
後、5時間で220℃に昇温し、同温度で酸価が10.
2(KOHmg/g)になるまで反応させた。反応時間は
10時間を要した。その後200℃に冷却し、窒素ガス
の吹き込み量を多くし、釜内の循環用キシレンを除去し
ながら同温度で酸価が8.2になるまで反応させた。反
応時間は2時間を要した。この反応により留出した反応
水量は143部であった。また、得られた樹脂(以下、
樹脂Y−2と称する)の水酸基価を参考例1と同様に測
定したところ87であった。
【0026】次いで、樹脂Y−2を80℃に冷却し、同
温度で140部のHDIを45分間で均一に滴下し、滴
下後、同温度で釜内内容物のIRを参考例1と同様に測
定したところ、滴下終了後5時間で2270cm-1の吸収
がなくなった。こうしてウレタン変性不飽和ポリエステ
ル(以下、A−2と称する)が得られた。樹脂Y−2の
水酸基価に対して使用したイソシアネート化合物のイソ
シアネート基価/水酸基価の比は0.60であった。
【0027】参考例3 参考例1と同様の2リットルのフラスコにカージュラE
300部(1.20モル)、ジエチレングリコール61
0部(5.76モル)、イソフタル酸180部(1.0
8モル)、バーサダイム216 150部(0.26モ
ル)、フマル酸493部(4.25モル)及びハイドロ
キノン0.2部を入れ、循環用として少量のキシレンを
添加し、窒素ガスを吹き込みながら1.5時間で150
℃に昇温し、同温度に1時間保持後、5時間で220℃
に昇温し、同温度で酸価が8.2(KOHmg/g)にな
るまで反応させた。反応時間は5時間を要した。その後
200℃に冷却し、窒素ガスの吹き込み量を多くし、釜
内の循環用キシレンを除去しながら同温度で酸価が6.
3になるまで反応させた。反応時間は2時間を要した。
この反応により留出した反応水量は205部であった。
また、得られた樹脂(以下、樹脂Y−3と称する)の水
酸基価を参考例1と同様に測定したところ81であっ
た。
【0028】次いで、樹脂Y−3を80℃に冷却し、同
温度で122部のHDIを50分間で均一に滴下し、滴
下後、同温度で釜内内容物のIRを参考例1と同様に測
定したところ、滴下終了後5.5時間で2270cm-1
吸収がなくなった。こうしてウレタン変性不飽和ポリエ
ステル(以下、A−3と称する)が得られた。樹脂Y−
3の水酸基価に対して使用したイソシアネート化合物の
イソシアネート基価/水酸基価の比は0.66であっ
た。
【0029】参考例4 参考例1と同様の2リットルのフラスコにジエチレング
リコール954部(9.00モル)、アジピン酸160
部(1.10モル)、バーサダイム216 140部
(0.24モル)、フマル酸600部(5.17モル)
及びハイドロキノン0.2部を入れ、循環用として少量
のキシレンを添加し、窒素ガスを吹き込みながら1.5
時間で150℃に昇温し、同温度に1時間保持後、5時
間で220℃に昇温し、同温度で酸価が8.5(KOH
mg/g)になるまで反応させた。反応時間は8時間を要
した。その後200℃に冷却し、窒素ガスの吹き込み量
を多くし、釜内の循環用キシレンを除去しながら同温度
で酸価が6.5になるまで反応させた。反応時間は1.
5時間を要した。この反応により留出した反応水量は2
30部であった。また、得られた樹脂(以下、樹脂Y−
4と称する)の水酸基価を参考例1と同様に測定したと
ころ172であった。
【0030】次いで、樹脂Y−4を80℃に冷却し、同
温度で162部のHDIを1.5時間で均一に滴下し、
滴下後、同温度で釜内内容物のIRを参考例1と同様に
測定したところ、滴下終了後8.0時間で2270cm-1
の吸収がなくなった。こうしてウレタン変性不飽和ポリ
エステル(以下、Z−1と称する)が得られた。樹脂Y
−4の水酸基価に対して使用したイソシアネート化合物
のイソシアネート基価/水酸基価の比は0.39であっ
た。
【0031】参考例5 参考例1と同様の2リットルのフラスコにカージュラE
240部(0.96モル)、ジエチレングリコール92
2部(8.70モル)、イソフタル酸200部(1.2
1モル)、フマル酸620部(5.35モル)及びハイ
ドロキノン0.2部を入れ、循環用として少量のキシレ
ンを添加し、窒素ガスを吹き込みながら1.5時間で1
50℃に昇温し、同温度に1時間保持後、5時間で22
0℃に昇温し、同温度で酸価が5.3(KOHmg/g)
になるまで反応させた。反応時間は11時間を要した。
その後200℃に冷却し、窒素ガスの吹き込み量を多く
し、釜内の循環用キシレンを除去しながら同温度で酸価
が3.5になるまで反応させた。反応時間は1.5時間
を要した。この反応により留出した反応水量は226部
であった。また、得られた樹脂(以下、樹脂Y−5と称
する)の水酸基価を参考例1と同様に測定したところ2
03であった。
【0032】次いで、樹脂Y−5を80℃に冷却し、同
温度で176部のHDIを1.5時間で均一に滴下し、
滴下後、同温度で釜内内容物のIRを参考例1と同様に
測定したところ、滴下終了後7.5時間で2270cm-1
の吸収がなくなった。こうしてウレタン変性不飽和ポリ
エステル(以下、Z−2と称する)が得られた。樹脂Y
−5の水酸基価に対して使用したイソシアネート化合物
のイソシアネート基価/水酸基価の比は0.33であっ
た。
【0033】参考例6 参考例1と同様の2リットルのフラスコにカージュラE
240部(0.96モル)、エチレングリコール539
部(8.69モル)、イソフタル酸200部(1.21
モル)、バーサダイム216 140部(0.24モ
ル)、フマル酸620部(5.53モル)及びハイドロ
キノン0.2部を入れ、循環用として少量のキシレンを
添加し、窒素ガスを吹き込みながら1.5時間で150
℃に昇温し、同温度に1時間保持後、5時間で220℃
に昇温し、同温度で酸価が6.2(KOHmg/g)にな
るまで反応させた。反応時間は9.5時間を要した。そ
の後200℃に冷却し、窒素ガスの吹き込み量を多く
し、釜内の循環用キシレンを除去しながら同温度で酸価
が4.5になるまで反応させた。反応時間は1.5時間
を要した。この反応により留出した反応水量は234部
であった。また、得られた樹脂(以下、樹脂Y−6と称
する)の水酸基価を参考例1と同様に測定したところ2
18であった。
【0034】次いで、樹脂Y−6を80℃に冷却し、同
温度で151部のHDIを1時間で均一に滴下し、滴下
後、同温度で釜内内容物のIRを参考例1と同様に測定
したところ、滴下終了後6時間で2270cm-1の吸収が
なくなった。こうしてウレタン変性不飽和ポリエステル
(以下、Z−3と称する)が得られた。樹脂Y−6の水
酸基価に対して使用したイソシアネート化合物のイソシ
アネート基価/水酸基価の比は0.31であった。
【0035】参考例7 参考例1と同様の2リットルのフラスコにカージュラE
240部(0.96モル)、ジエチレングリコール70
7部(6.67モル)、アジピン酸160部(1.10
モル)、バーサダイム216 140部(0.24モ
ル)、フマル酸650部(5.60モル)及びハイドロ
キノン0.2部を入れ、循環用として少量のキシレンを
添加し、窒素ガスを吹き込みながら1.5時間で150
℃に昇温し、同温度に1時間保持後、3時間で220℃
に昇温し、同温度で酸価が32.8(KOHmg/g)に
なるまで反応させた。反応時間は7.5時間を要した。
その後180℃に冷却し、窒素ガスの吹き込み量を多く
し、釜内の循環用キシレンを除去しながら同温度で酸価
が28.6になるまで反応させ、冷却して不飽和ポリエ
ステル(以下、Z−4と称する)を得た。
【0036】実施例1〜3 表1に示す組成及び配合量(単位は重量部)で光硬化可
能な樹脂組成物をそれぞれ作製した。
【0037】
【表1】
【0038】比較例1〜4 表2に示す組成及び配合量(単位は重量部)で光硬化可
能な樹脂組成物をそれぞれ作製した。
【0039】
【表2】
【0040】試験例 (1)試験板の調製 表1及び表2に示した組成を混合して作製した樹脂組成
物を化粧紙貼合板(10cm×15cm)上にアプリケータ
ーで500μmの厚さに塗布し、高圧水銀ランプ(出力
80W/cm、ウシオ電気社製)の下方10cmの所をベル
トスピード2m/分で移動させて硬化させて試験板と
し、塗膜の外観及び性能を評価し、結果を表3に示し
た。
【0041】(2)塗膜性能評価 (a)外観:光照射硬化後の塗膜表面のクラックの状態
を観察(目視)し、下記の基準で評価した。 ○:クラックなし △:1〜2本のクラックあり ×:全面クラックあり (b)研磨性:硬化面を耐水ペーパー#400を用いて
研磨し、研磨のしやすさを比較し、下記の基準で評価し
た。 ○:軽く研磨しても、よく塗膜が削れる △:研磨がやや重く感じる ×:研磨が重く、よく削れない
【0042】(c)鉛筆硬さ:三菱ユニ鉛筆を使用し、
塗膜面上に45°の角度で強く押してキズが残らない上
限の鉛筆の硬さを示した。 (d)耐水性:試験板を40℃の温水に24時間浸漬
し、外観を観察した。 ○:異常なし ×:白化 (e)ヒートサイクル性:試験板を80℃の恒温乾燥機
内に2時間放置した後、直ちに−20℃の冷凍庫に2時
間入れ、これを4回繰り返して塗膜の素材(化粧紙貼合
板)からの剥離状態を観察した。 ○:異常なし △:1〜2ケ所剥離 ×:全塗膜剥離
【0043】
【表3】
【0044】
【発明の効果】本発明の光硬化可能な樹脂組成物は、高
硬度で、硬化性、高肉特性、耐久性及び耐水性に優れ、
しかも空気雰囲気下でも500μm以上の厚さとしても
クラックの発生のない塗膜を形成することができる。し
たがって、本発明の樹脂組成物は、インク、プラスチッ
ク塗料、紙印刷、フィルムコーティング、金属コーティ
ング、家具塗装等の種々のコーティング分野、FRPラ
イニング、さらにエレクトロニクス分野における絶縁ワ
ニス、絶縁シート、積層板、プリント基板、レジストイ
ンキ、半導体封止剤など、多くの産業分野への応用が可
能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/032 502 7/038

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウレタン変性不飽和ポリエステル
    (A)、光重合性単量体(B)及び光重合開始剤(C)
    を含む樹脂組成物であって、ウレタン変性不飽和ポリエ
    ステル(A)が、(a)α,β−不飽和多塩基酸とα,
    β−不飽和多塩基酸以外の多塩基酸とを、α,β−不飽
    和多塩基酸:α,β−不飽和多塩基酸以外の多塩基酸の
    モル比で0.95〜0.30:0.05〜0.70の割
    合で含み、該α,β−不飽和多塩基酸以外の多塩基酸の
    中に、ダイマー酸をα,β−不飽和多塩基酸以外の多塩
    基酸の上記モル比(0.05〜0.70)の中に0.0
    1〜0.25の範囲で含む多塩基酸成分、(b)エーテ
    ルグリコールとその他のグリコールとを、エーテルグリ
    コール:その他のグリコールのモル比で1.00〜0.
    30:0〜0.70の割合で含むグリコール成分及び
    (c)一般式(I) 【化1】 〔式中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立して炭素数1
    〜15のアルキル基を示す〕で表されるグリシジルエス
    テルを(a):(b):(c)のモル比を1.00:
    1.50〜1.00:0.05〜0.50として反応さ
    せて得られる酸価20以下、水酸基価20〜250の樹
    脂成分並びに(d)ジイソシアネート化合物を前記樹脂
    成分の水酸基価に対して当量以下で反応させて得られる
    ウレタン変性ポリエステルであり、前記ウレタン変性不
    飽和ポリエステル(A)と光重合性単量体(B)との総
    量を100重量部としてウレタン変性不飽和ポリエステ
    ル(A)を90〜20重量部、光重合性単量体(B)を
    10〜80重量部含み、光重合開始剤(C)を(A)と
    (B)の総量に対して0.01〜10重量%含んでなる
    光硬化可能な樹脂組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004238659A (ja) * 2003-02-04 2004-08-26 Toyo Aluminium Kk エッチング用金属箔積層体及びエッチド金属箔の製造方法
JP2010164661A (ja) * 2009-01-14 2010-07-29 Seiko Pmc Corp 凸版製造用感光性樹脂組成物

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