JPH059247A - 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型樹脂組成物

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JPH059247A
JPH059247A JP16160291A JP16160291A JPH059247A JP H059247 A JPH059247 A JP H059247A JP 16160291 A JP16160291 A JP 16160291A JP 16160291 A JP16160291 A JP 16160291A JP H059247 A JPH059247 A JP H059247A
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JP
Japan
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active energy
energy ray
acid
unsaturated polyester
acrylate
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JP16160291A
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English (en)
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Takakazu Kage
孝和 鹿毛
Ikuo Nakaya
郁夫 中屋
Yoichi Abe
庸一 阿部
Hidenori Ishikawa
英宣 石川
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】多価アルコール類と多価カルボン酸類とを反応
させて得られる不飽和ポリエステルと、ベンゼン環濃度
が1ミリモル/グラム以上で、かつ、二重結合濃度が1
ミリモル/グラム以上なる、特定のポリエステルポリオ
ールのウレタンアクリレートと、重合性単量体とを、必
須の皮膜形成性成分として含有することから成る、活性
エネルギー線硬化型樹脂組成物。 【効果】過酷なる寒熱条件下などで、木の割れを防ぐと
共に、塗膜自体の割れもないという、優れた耐クラック
性を有する塗膜を与える、極めて実用性の高いものであ
る。勿論、硬化性にも優れるのみならず、硬度などをは
じめとする諸々の塗膜性能にも優れるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規にして有用なる活性
エネルギー線硬化型樹脂組成物に関する。さらに詳細に
は、特定の不飽和ポリエステルと、特定のベンゼン環濃
度と二重結合濃度を有するポリエステルポリオールのウ
レタンアクリレートと、重合性単量体とを必須の皮膜形
成性成分として含んで成る、とりわけ、苛酷なる寒熱条
件下などで、耐クラック性に優れた塗膜を得ることので
きる、極めて有用なる活性エネルギー線硬化型樹脂組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、社会的ニーズから、生産性の高
く、かつ、より一層の高性能なる塗料への要求が高まっ
ている。
【0003】このような塗料として、(1)速硬化性で
あること、(2)エネルギーコストが低いこと、そし
て、(3)無溶剤化による無公害化が可能であることな
どの利点から、活性エネルギー線硬化型樹脂が使用され
ている。
【0004】たとえば、木工塗装において、多価アルコ
ール成分と多塩基酸成分を反応させて得られる不飽和ポ
リエステルは、光沢や肉持ち感が好ましく、しかも、美
麗な仕上がりをも与えるものである処から、かかる活性
エネルギー線硬化型のものが、木工塗料分野などに、広
く、利用されている。
【0005】ところで、近年、木工塗装分野において、
材質の弱い、安価なる輸入材木の使用が増えているとい
う一方で、さらに、活性エネルギー線硬化型樹脂による
場合には、瞬間的に硬化し、内部歪が大きいために、苛
酷なる寒熱条件下などでクラックが発生しやすいという
点が、問題となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、在来の活
性エネルギー線硬化型樹脂に従う限り、とりわけ、苛酷
な寒熱条件下などで耐クラック性にすぐれた塗膜を得る
ことは出来ないというのが、実状である。
【0007】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、一にかかって、木の割れを防ぐことはもとより、
併せて、塗膜自体の割れを起こすこともないような、つ
まり、苛酷なる寒熱の条件下においても、何ら、クラッ
クの入らないような、極めて実用性の高い活性エネルギ
ー線硬化型樹脂組成物を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上述した如き発明が解決しようとする課題に照準を合わ
せて、鋭意、検討を重ねた結果、ここに、特定の不飽和
ポリエステルと、特定のベンゼン環濃度と二重結合濃度
を有するポリエステルポリオールのウレタンアクリレー
トと、重合性単量体とを、必須の皮膜形成性成分として
含んで成る、いわゆる活性エネルギー線硬化型樹脂組成
物を、この種の木工塗装用の塗料として用いた処、所期
の目的を達成することが出来ることを見い出すに及ん
で、本発明を完成させるに到った。
【0009】すなわち、本発明は必須の成分として、そ
れぞれ、多価アルコールと多塩基酸成分とを反応させて
得られる不飽和ポリエステル(A)、就中、スチレント
レランスが100〜400%なる特定の不飽和ポリエス
テル(A)、あるいは、グリシジルメタクリレートを付
加反応せしめて得られる形の、特定の不飽和ポリエステ
ル(A)と;ベンゼン環濃度が1ミリモル(mmol)
/g以上で、かつ、二重結合濃度が1ミリモル(mmo
l)/g以上なる、特定の、ポリエステルポリオールの
ウレタンアクリレート(B)と;重合性単量体(C)と
を含んで成り、さらに、必要に応じて、光開始剤をも含
んで成る、とりわけ、すぐれた耐クラック性を有する硬
化塗膜を与える、極めて実用性の高い活性エネルギー線
硬化型樹脂を提供しようとするものである。
【0010】ここにおいて、上記した多価アルコール成
分と多塩基酸成分とを反応させて得られる不飽和ポリエ
ステル(A)としては、種々の構造のものを含みうる
が、好ましくは、分子末端にカルボキシル基を有する不
飽和ポリエステルにグリシジルメタクリレートを付加反
応して得られ、かつ、そのスチレントレランスが100
〜400%を有するものである。
【0011】分子末端にカルボキシル基を有する不飽和
ポリエステルに、グリシジルメタクリレートを付加反応
して得られる、特定の不飽和ポリエステルとしては、種
々の構造のものを含みうるが、たとえば、不飽和多塩基
酸またはその無水物を含む酸成分とアルコール成分と
を、当量比で、酸成分が過剰となるように反応して得ら
れるエステル化重合物;すなわち、分子末端にカルボキ
シル基を有する不飽和ポリエステルに、グリシジルメタ
クリレートを付加反応せしめた形の不飽和ポリエステル
の使用が特に望ましい。
【0012】ここで、分子末端にカルボキシル基を有す
る不飽和ポリエステルの酸価としては、50〜150な
る範囲が適切であるし、また、グリシジルメタクリレー
トの付加反応としては、カルボキシル基の1当量に対し
てエポキシ基の0.4〜1.0当量となる割合で行なう
のが、粘度や硬化性などの面からも好ましい。
【0013】また、不飽和ポリエステルのスチレントレ
ランスとしては、100〜400%なる範囲内が好まし
く、たとえば、多価アルコールとして、スチレントレラ
ンスを良くする、プロピレングリコールやジプロピレン
グリコールなどと、あるいは、スチレントレランスを悪
くする、エチレングリコールやジエチレングリコールな
どとを組合せて、所望の範囲のものを得ることができ
る。
【0014】スチレントレランスが、100%未満の場
合には、塗膜が白化したりして、良好な塗面が得られな
くなるし、一方、400%を超える場合には、硬化性が
悪くなるなどの問題があるので、いずれの場合も好まし
くない。
【0015】ここで、スチレントレランスとは、不飽和
ポリエステルと混合溶解する、スチレンの重量割合を、
%で示したものである。本発明において用いられる、不
飽和ポリエステルの必須成分である、不飽和多塩基酸ま
たはその無水物の特に代表的なものの例としては、マレ
イン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メタコ
ン酸もしくは塩素化マレイン酸の如き、公知慣用のエチ
レン性不飽和多塩基酸またはその無水物などが挙げられ
る。
【0016】かかる不飽和ポリエステルの調製にさいし
て、必要により、併用しうる飽和多塩基酸またはその無
水物の特に代表的なものの例としては、アジピン酸、フ
タル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、
テトラハイドロ無水フタル酸、シス−3−メチル−4−
シクロヘキセン−シス,シス−1,2−ジカルボン酸無
水物、ジメチルテレフタル酸、モノクロルフタル酸、ジ
クロルフタル酸、トリクロルフタル酸、テトラブロムフ
タル酸、ヘット酸、コハク酸、セバチン酸、トリメリッ
ト酸、グルタン酸、ピメリン酸またはピロメリット酸な
どの公知慣用のものが挙げられる。
【0017】本発明において用いられる当該不飽和ポリ
エステルのアルコール成分のうちでも特に代表的なもの
のみを例示するにとどめれば、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピ
レングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−
ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、
2,3−ブチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、ヘキシレングリコール、オクチルグリコール、グリ
セリン、トリメチロールプロパンもしくはペンタエリス
リトールをはじめ、
【0018】ハイドロキノンのエチレンオキサイドもし
くはプロピレンオキサイド付加物、水添ビスフェノール
Aまたはトリシクロデカンジメチロールなどの、公知慣
用のものが挙げられる。
【0019】本発明で用いられる、ベンゼン環濃度が1
ミリモル/g以上で、かつ、二重結合濃度が1ミリモル
/g以上なる、ポリエステルポリオールのウレタンアク
リレート(B)としては、種々の構造のものを含み得る
が、それらのうちでも特に代表的なもののみを例示する
に止めれば、水酸基含有ポリエステルポリオールに多価
イソシアネートと水酸基含有(メタ)アクリレートとを
反応させて得られるような化合物である。
【0020】ここで、ベンゼン環濃度1ミリモル/g以
下あるいは二重結合濃度1ミリモル/g以下の、ウレタ
ンアクリレートを用いた場合、塗膜が白化したり、硬化
性が悪くなるなるなど、いずれの場合も好ましくない。
【0021】本発明に用いられる上記ウレタンアクリレ
ートの調製に用いられるポリエステルポリオールとして
特に代表的なもののみを例示するに止めれば、トリメチ
ロールプロパンのε−カプロラクトン付加化合物、グリ
セリンのε−カプロラクトン付加化合物、またはペンタ
エリスリトールのε−カプロラクトン付加化合物などが
挙げられる。
【0022】勿論、テレフタル酸やイソフタル酸などの
ようなベンゼン環を含む酸と、アルコールとのエステル
化による、ポリエステルポリオールなども使用できる。
一方、当該ウレタンアクリレートの調製に用いられる多
価イソシアネートとして特に代表的なもののみを例示す
るに止めれば、2,4−トリレンジイソシアネート、
2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシレン
ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4−ジイソ
シアネート、3−メチル−ジフェニルメタンジイソシア
ネートもしくは1,5−ナフタレンジイソシアネートの
如き、芳香環を持ったジイソシアネート化合物;
【0023】ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート
もしくはイソホロンジイソシアネートの如き、脂環式環
を持ったジイソシアネート化合物;または、ヘキサメチ
レンジイソシアネートの如き脂肪族ジイソシアネート化
合物;あるいは、水添キシリレンジイソシアネートもし
くは水添ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート
のような、上掲された如き各種の芳香環含有ジイソシア
ネート化合物を水素化せしめて得られる化合物;
【0024】さらには、上掲されたような各種のジイソ
シアネート化合物と水とを反応させて得られるビュウレ
ット型ポリイソシアネート化合物;または2−イソシア
ネートエチル−2,6−ジイソシアネートヘキサノエー
トの如き、各種の三官能性のイソシアネート化合物;あ
るいは、上掲された如き各種のジイソシアネート化合物
をイソシアヌレート化せしめて得られる多量体類が挙げ
られる。
【0025】これらのイソシアネート化合物は単独使用
でも2種以上の併用でも良いことは、勿論である。ま
た、当該ウレタンアクリレートの調製に用いられる、水
酸基含有(メタ)アクリレ−トとして特に代表的なもの
のみを例示するに止めれば、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレートまたはトリメチロールプロパンモノ(メタ)
アクリレートなどをはじめ、この水酸基とベンゼン環を
併せ持つような「アロニックス M5700」〔東亜合
成化学工業(株)製品〕などである。
【0026】次いで、本発明に用いられる、前記した重
合性単量体(C)としては、公知慣用のものであれば、
いずれのものでもよいが、そのうちでも特に代表的なも
ののみを例示するにとどめれば、スチレン、α−メチル
スチレン、ビニルトルエン、クロルスチレン、アクリロ
ニトリル、酢酸ビニル、酢酸アリル、トリアリルイソシ
アヌレート、アクリルアマイドまたはジアリルフタレー
ト、あるいは、アクリル酸もしくはメタクリル酸または
それらのアルキルエステルなどである。
【0027】アクリル酸もしくはメタクリル酸のアルキ
ルエステルとしては、公知慣用のものであれば、いずれ
のものでもよいが、そのうちでも特に代表的なもののみ
を例示するにとどめれば、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレートもしくは2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレートの如き、各種の水酸基含有(メタ)ア
クリレート類をはじめ、
【0028】2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、イソボロニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロ
フルフリル(メタ)アクリレート、カルビトール(メ
タ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレ
ート、ジシクロペンタジエン(メタ)アクリレート、
1,3−ブタンジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキ
サンジオール(メタ)アクリレートまたはポリエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレートなどであり、
【0029】さらには、ヒドロキシピバリン酸エステル
ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリ
スリトールテトラ(メタ)アクリレートまたはジペンタ
エリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げ
られる。
【0030】当該重合性単量体(C)としては、とりわ
け、粘度、硬化性あるいはコストなどの面から、スチレ
ンと単官能性単量との併用が好ましい。さらに、本発明
において、必要に応じて用いられる、前記した光開始剤
としては、勿論、公知慣用のものがすべて使用できる
が、それらのうちでも特に代表的なもののみを例示する
に止めれば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、
ベンゾフェノン、ベンジルジメチルケタールまたは1−
ヒドロキシシクロフェニルケトンなどである。
【0031】以上に述べられたような構成になる本発明
組成物は、適当なる塗装粘度に調整され、被塗物に塗装
され、活性エネルギー線を照射することにより硬化せし
めることができる。
【0032】また、本発明組成物には、目的に応じて、
さらに、他の慣用のビニルエステル樹脂類、ポリイソシ
アネ−ト化合物類、ポリエポキシド類、アクリル樹脂
類、アルキド樹脂類、尿素樹脂類、メラミン樹脂類、ポ
リ酢酸ビニル、酢酸ビニル系共重合体類、ポリジエン系
エラストマ−、飽和ポリエステル類または飽和ポリエ−
テル類、あるいは、ニトロセルロ−ス類またはセルロ−
スアセテ−トプチレ−トの如き、各種のセルロ−ス誘導
体類などを始め、アマニ油、桐油、大豆油、ヒマシ油ま
たはエポキシ化油の如き、各種の油脂類のような天然な
いしは合成高分子物質類;
【0033】炭酸カルシュム、タルク、マイカ、クレ
−、シリカパウダ−、コロイダルシリカ、アスベスト粉
末、水酸化アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、亜鉛華、
チタン白、ベンガラまたはアゾ顔料の如き、各種の充填
剤類;または各種の顔料類;あるいは、ハイドロキノ
ン、ベンゾキノン、トルハイドロキノンまたはパラタ−
シャリ−プチルカテコ−ルの如き、各種の重合禁止剤類
などを添加することもできるのは、勿論である。
【0034】かくして得られる、本発明の活性エネルギ
−線硬化樹脂組成物は、種々の基材への塗装に応用でき
るが、主として、合板や家具などの木工製品の塗装用に
適するものである。
【0035】
【実施例】次に、本発明を参考例、実施例および比較例
より、一層、具体的に説明するが、本発明はこれらのみ
に限定されるものではない。以下において、部および%
は特に断りのない限り、すべて重量基準であるものとす
る。
【0036】参考例 1〔不飽和ポリエステル(A)の
調製例〕 フマル酸の464g(4モル)、エチレングリコールの
155g(2.5モル)およびプロピレングリコールの
190g(2.5モル)を、不活性ガス雰囲気下に、2
15℃で加熱脱水縮合させて、固形分の酸価が20なる
中間体−1を得た。
【0037】次いで、この中間体−1を90℃に冷却し
たのち、無水フタル酸の222g(1.5モル)を加
え、不活性ガス雰囲気下に、140℃で加熱反応させ、
固形分の酸価が130なる中間体−2を得た。
【0038】しかるのち、中間体−2を80℃に冷却
し、空気雰囲気下に改めてから、グリシジルメタクリレ
ートの213g(1.5モル)、スチレンの533g、
ハイドロキノンの0.13gおよびトリフェニルフォス
フィンの4.0gを加え、80℃で加熱反応させ、酸価
が4で、かつ、ガードナー粘度(以下、これを単に粘度
と略記する。)がT−Uなる目的樹脂を得た。
【0039】また、当該不飽和ポリエステルのスチレン
トレランスを測定した処、170%であった。以下、当
該不飽和ポリエステル樹脂を、(A−1)と略記する。
【0040】参考例 2〔ウレタンアクリレートの調製
例〕 トリレンジイソシアネートの174g(1モル)および
ハイドロキノンの0.1gを四つ口フラスコに仕込み、
反応温度の60℃まで昇温した。
【0041】次いで、ヒドロキシエチルアクリレートの
116g(1モル)を滴下してハーフウレタン化物と
し、さらに、「ユニディック V4601M」〔大日本
インキ化学工業(株)製のポリエステルポリオール〕の
333g(0.33モル)を滴下して、目的ウレタンア
クリレートを得た。
【0042】なお、当該ウレタンアクリレートのベンゼ
ン環濃度は1.61ミリモル/gであったし、二重結合
濃度は1.61ミリモル/gであった。以下、当該ウレ
タンアクリレートを(B−1)と略記する。
【0043】参考例 3(対照用不飽和ポリエステルの
調製例) 無水マレイン酸の196g(2モル)、ジプロピレング
リコールの206.36g(1.54モル)およびジエ
チレングリコール69.96g(0.66モル)を、不
活性ガス雰囲気下に、220℃で加熱脱水縮合させ、固
形分の酸価が20なる不飽和ポリエステルを得た。
【0044】しかるのち、このポリエステルを、ハイド
ロキノンの0.07gと共に、スチレンの202.4g
に溶解せしめて、粘度がU−Vなる、対照用の不飽和ポ
リエステル樹脂を得た。
【0045】当該不飽和ポリエステルのスチレントレラ
ンスを測定した処、2,000%以上であった。 参考例4(対照用ウレタンアクリレートの調製例) イソホロンジイソシアネートの222g(1モル)と、
ハイドロキノンの0.1gとを四つ口フラスコに仕込
み、反応温度の60℃まで昇温した。
【0046】次いで、ヒドロキシエチルアクリレートの
116g(1モル)を滴下して、ハーフウレタン化物と
し、さらに、「ユニディック V4601M」の333
g(0.33モル)を滴下して、目的ウレタンアクリレ
ートを得た。
【0047】なお、当該ウレタンアクリレートのベンゼ
ン環濃度は0ミリモル/gであったし、二重結合濃度は
1.49ミリモル/gであった。以下、当該ウレタンア
クリレートを(B−2)と略記する。
【0048】実施例 1 まず、実施例1としては、樹脂(A−1)および樹脂
(B−1)と、ヒドロキシエチルメタクリレート(以
下、HEMAと略記する。)、セルロースアセテートブ
チレート(以下、CABと略記する。)およびベンジル
ジメチルケタール(以下、BDKと略記する。)とを、
次の割合で配合した。
【0049】 (A−1) 50 部 (B−1) 35 部 HEMA 15 部 CAB 0.1部 BDK 4 部
【0050】実施例2ならびに比較例 1〜4 実施例2ならびに比較例1、2および3についても、実
施例1と同様にして行った。
【0051】すなわち、実施例2の場合は、 (A−1) 50 部 (B−1) 35 部 スチレン 15 部 CAB 0.1部 BDK 4 部 に変更した以外は、次いで、比較例1の場合は、 (A−1) 100 部 CAB 0.1部 BDK 4 部 に変更した以外は、また、比較例2の場合は、 (A−2) 100 部 CAB 0.1部 BDK 4 部 に変更した以外は、さらに、比較例3の場合は、 (B−1) 100 部 CAB 0.1部 BDK 4 部 に変更した以外は、そして、比較例4の場合は、 (A−1) 50 部 (B−2) 35 部 HEMA 15 部 CAB 0.1部 BDK 4 部 に変更した以外は、それぞれ、実施例1と同様にして、
各種の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を得た。
【0052】かくして得られた、それぞれの樹脂組成物
について、活性エネルギー線源として紫外線を用いて、
性能の評価のための各種の試験を実施した。それらの結
果を、まとめて、第1表に示す。
【0053】〈試験板の作製〉ウレタンシ−ラ−処理の
施された、厚さが6mmなる、人工ツキ板貼り合板上に
、バ−コ−タ−30番にて塗布したのち、紫外線によ
り硬化させた。
【0054】そのさい、指触にて硬化したと判断できる
まで、紫外線を照射するという方法を採った。
【0055】[耐クラック試験]+80℃における2時
間の放置と、さらに、−20℃における2時間の放置と
を1サイクルとする、寒熱サイクルテストを2サイクル
行なって、クラックの有無を、目視により判定した。
【0056】[硬化性試験]硬化性の評価は、指触にて
硬化したと判断できるまでに要する紫外線の照射量を、
単位(mJ/cm2 )で以て示した。
【0057】[鉛筆硬度]JIS K−5400に準拠
した。
【0058】
【0059】
【発明の効果】このようにして得られる、本発明の活性
エネルギー線硬化樹脂組成物は、前述したように、木工
塗装分野において、苛酷な寒熱条件下などで、木の割れ
を防ぐことが出来ると共に、塗膜自体の割れもないとい
う、すぐれた耐クラック性を得ることのできる、極めて
有用性の高いものである。
【0060】勿論、本発明の樹脂組成物は、硬化性にも
優れるのみならず、硬度などを始めとする、諸々の塗膜
性能にも優れるものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不飽和ポリエステル(A)と、ベンゼン環
    濃度が1ミリモル/g以上で、かつ、二重結合濃度が1
    ミリモル/g以上なるポリエステルポリオールのウレタ
    ンアクリレート(B)と、重合性単量体(C)とを、必
    須の皮膜形成性成分として含有することを特徴とする、
    活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記した不飽和ポリエステル(A)が、グ
    リシジルメタクリレート変性不飽和ポリエステルであ
    る、請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】前記した不飽和ポリエステル(A)が、1
    00〜400%なるスチレントレランスを有するもので
    ある、請求項1または2に記載の活性エネルギー線硬化
    型樹脂組成物。
  4. 【請求項4】前記した重合性単量体(C)が、スチレン
    である、請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型樹脂
    組成物。
  5. 【請求項5】前記した重合性単量体(C)が、スチレン
    を含む2種以上の単官能性の単量体である、請求項1ま
    たは4に記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
JP16160291A 1991-07-02 1991-07-02 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物 Pending JPH059247A (ja)

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