JP2004237970A - 段差のりこえキャスター - Google Patents
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Abstract
【課題】屋内、路上を問わず、より大きな段差に直面した時、滑らかに、かつ、安全に、乗り越えることができる、段差のりこえキャスターを提供する。
【解決手段】ヨーク2の側面に、主輪3と、異なった径差をもった補助輪4、補助輪5を、その前方に有効な間隔で配設し、前記、補助輪4.5の外周において前方に、且つ、下面に突起11.12を形成し、当該、突起11.12が常時、前方の下面に位置せしめるように、重錘13.14を設けたことを特徴とする、段差のりこえキャスター。
【選択図】 図1
【解決手段】ヨーク2の側面に、主輪3と、異なった径差をもった補助輪4、補助輪5を、その前方に有効な間隔で配設し、前記、補助輪4.5の外周において前方に、且つ、下面に突起11.12を形成し、当該、突起11.12が常時、前方の下面に位置せしめるように、重錘13.14を設けたことを特徴とする、段差のりこえキャスター。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、段差のりこえ機能を具備せるキャスターに関し、車椅子、乳母車、手押し台車、ウオーキングカー、ショッピングカーなど(以下、単に、小車両という)の車輪として装着することによって、段差の滑らかな乗り越えを可能とする段差のりこえキャスターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の小車両は、前車輪そのものが小径である性質上、屋内は勿論、路上を走行する場合において、段差に直面したときは、その段差が前輪キャスターの半径以下であれば、高さに要するエネルギーの違いはあるとしても、乗り越えることは可能であるが、半径以上の段差の場合には、前輪キャスターを段差上に持ち上げる事は決して容易でなく、乗り越えることは困難であつた。
【0003】
例えば、近時において車椅子を使用する身体障害者の社会進出が喧伝され、これに伴ってバリヤフリー化として、道路、公共設備等の改善がなされているが、未だ、充分なものとはいえず、走行路面上における段差を有する場合が多々見受けられる。かかる場合にあっては介助者なしではその段差を乗り越えられず、あるいは、また、介護者に大きな肉体的負担を強いることになる。
先行技術文献
【0004】
【特許文献1】
このため、従来、車椅子における前輪キャスターの段差部のりこえ装置として種々のものが提案されており、例えば、特開平8−252282号公報に示されるように、車体における前柱部の下端でその回りに旋回自在のキャスタを、主輪とその前方に間隔を隔てて配した補助輪により構成し、補助輪の接地面を上記主輪の接地面に対し上方に設け、両接地面の間隔を上記主輪の段差乗り上げ可能な範囲内に設てとなる車椅子用キャスタが提案されている。
【0005】
【特許文献2】
また、特開2002−316913号公報として、四輪のうち少なくとも前輪が、主輪と補助輪とよりなる自在輪となっている車椅子であって、前記補助輪は、その回転軸が主輪のそれより補助輪の半径未満相当だけ高い位置にあり、且つ、主輪の前側に配設されてその進行方向と同一方向に回転する車両であることを特徴とする車椅子となる車椅子及び荷車が提案されている。
【0006】
前述する従来の技術にあっては、いづれも、キャスターとしての主輪に対して、その前方位置に接地面が主輪の上方となるように補助輪を設けることによって、補助輪を段差に乗り上げさせ、これによって、後続の主輪を持ち上げるとともに、続く前進運動によって、主輪を段差部に乗り上げさせるものである。
【0007】
しかしながら、前述する従来の技術にあっては、主輪の接地面からその半径以内に接地面が位置するように補助輪を設けるために、補助輪の半径を小さくすると乗り越える段差に限界を生じ、また、補助輪の半径を大きくすると主輪と補助輪の軸間距離が大きくなり、キャスターとして構造が大掛かりなものとなるのみならず、乗り越え時に衝撃を伴い使用時の安定感を損なうこととなる。
【0008】
【発明が解決しょうとする課題】
本発明の技術的課題は、接地差の異なる複数の補助輪と主輪の組合せによって、より高い段差を滑らかに移動し、より安全に、快適に乗り越え得る段差のりこえキャスターを提供することを課題としている。
【0009】
【問題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための、本発明に係わる段差のりこえキャスターの構成は、垂直軸を中心に回転自在にされたキャスターにおいて、主輪に対して少なくとも2つ以上の補助輪を、主輪の前方に接地面が段階的に変位するように中心位置に位相差を与えるようにし、且つ、重複して併設した点に存するものである。
【0010】
また、段差のりこえキャスターにおいて、補助輪の外周における、前方に、且つ、下面に突起を形成した点に存するものである。
【0011】
さらに、本発明における段差のりこえキャスターにおいて、補助輪に突起が常時、前方で下面に位置せしめるように重錘を設けた点に存するものである。
【0012】
さらにまた、主輪の前方に配置する補助輪の上半部を切除した点に存するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明に係わる段差のりこえキャスターにあっては、主輪の前方に2つ以上の補助輪をその接地面が前方ほど高くなるように、段階的に変位するように、且つ、前後方向に位相差を付与することによって、補助輪と当接によるキャスター全体の上昇運動と後続する補助輪或いは、主輪へのへの更なる上昇運動とを連続的になさしめ、換言すれば、前記補助輪による連続的な乗り越え運動をなさしめることにより、キャスターとして、滑らかな乗り越えを可能とする。
【0014】
【実施例】
本発明の実施例を図示の実施例を参照して説明する。キャスター1はヨーク2の垂直軸10を固着してなり、該垂直軸10を小車両(図示を省略した)の取付位置に回動自在に嵌着されるもので、前記、ヨーク2に穿設された軸孔9に主輪3を、車軸6(図示を省略)を介して回転自在に転架してなり、更に、該ヨーク2には車軸7を側方に突設してなり、この車軸7に第一の補助輪4を回転自在に転架する。
【0015】
さらに、ヨーク2の第一の補助輪4と反対側の側面に、車軸8を突設せしめ、該車軸8に第二の補助輪5を回転自在に軸架せしめる。このとき、主輪3、第一の補助輪4、第二の補助輪5における回転中心は、同一の水平軸線上に配置されてなり、このため、第一および、第二の補助輪4.5は順次直経が小さくなるように形成されてなり、この結果、前記補助輪4.5の接地面は、キャスター1の前方に到るに従い段階的に上方に移動、即ち、上昇している。
【0016】
また、前記補助輪4.5のそれぞれにはその接地面に、突起11および12を形成し、突出の高さは、キャスター1の持ち上げ量を分担するものとして、適宜の高さに設定されている。
【0017】
さらに、前記補助輪4.5はその下端点に重錘13.14が固着されておりこれに加えて、補助輪4.5の上部を適宜の範囲で切除されている。これによって補助輪4.5は使用完了後において即時に元の位置、即ち、突起11.12が常に当初の位置に復帰し、新たな段差に対応できる姿勢を得るようになされる。
【0018】
前述の実施例では第一の補助輪4と第二の補助輪5とはその直経を変化させているが、特にこれに限定するものではない。即ち、同一直経の補助輪を準備し、その取付位置、換言すれば、回転軸の位置を前方に至るに従って、順次高くなるように、ヨーク2における車軸7.8の関係を設定すれば良く、要するに、補助輪4.5の接地面が主輪3に対して段階的に上昇しておればその機能を達するものであって、同一直径の補助輪の構成とすることによって、部品点数を削減できる効果をも有するものである。
【0019】
本発明に係わるキャスター1の作動、行程について、図6に基づいて説明する。
ステップI 補助輪5の一端が、段差AのコーナーBに接触する。
ステップII 補助輪5は、段差AのコーナーBを支点として、微回転しつつ上昇を開始する。(補助輪4.5の上昇は、即ち、キャスター1の上昇を意味する)
ステップIII 補助輪5が段差上に昇る。補助輪4の一端が段差AのコーナーBに接触する。
ステップIV 補助輪5の、突起12のカムの上昇力と、補助輪4のコーナーBを回転上昇するエネルギーとが合算される。
ステツプV 補助輪4が段差A上に昇る。補助輪5は、完全にフリーとなり、重錘14の重力によって、無負荷の定常の元の位置に復帰する。
ステツプVI 補助輪4の、突起11のカムの上昇力と、主輪3のコーナーAを軸にした回転上昇力が合算される。
ステップVII 主輪3が段差A上に昇る。補助輪4はフリーとなり、重錘13の重力によって無負荷の定常の元の位置に復帰する。
ステップVIII 主輪3は完全に段差A上におり、従って、前部車体も段差Aを完全にクリアしたことになるのである。
【0020】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されているので、次に記載する効果がある。
【0021】
本発明は単純、簡素な構造であるので、従って故障の率は低く、しかも、装置そのものが、段差に自然体で反応し機能するので、操作の煩わしさがない。落差の小さい各車間の、緊密かつ滑らかな分担の移転により、段差乗り越え時の身体に受ける感触は優しく、快適である。
【0022】
また、主輪自体の、単独で段差乗り越え可能な許容範囲を超える最低の線を、第一の補助輪の接地面の高さとし、第一の補助輪の乗り越え可能な限度の線を、第二の補助輪の接地面の高さとしている。従って、段差の高さが第二の補助輪をパスして、第一の補助輪にストレートに作用した時は、主輪単独での乗り越え能力の2倍。第二の補助輪が作用する段差の場合は、第二の補助輪、第一の補助輪、主輪と連続した負荷の移動で、主輪単独の場合の3倍の高さの段差乗り越えが可能である。しかも、切れ間のない、谷間の無い、緩やかな漸進をする車間の移行が、衝撃を滑らかに、且つ、スムースに吸収するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】キャスターの正面図である。
【図2】ヨークの斜視図である。
【図3】主輪の正面図である。
【図4】補助輪の正面図である。
【図5】補助輪の正面図である。
【図6】本発明に係わるキャスターの作動を示す行程図である。
【符号の説明】
1 キャスター
2 ヨーク
3 主輪
4 補助輪
5 補助輪
6.7.8 車軸
9 軸孔
10 垂直軸
11.12 突起
13.14 重錘
A 段差
B コーナー
【発明の属する技術分野】
本発明は、段差のりこえ機能を具備せるキャスターに関し、車椅子、乳母車、手押し台車、ウオーキングカー、ショッピングカーなど(以下、単に、小車両という)の車輪として装着することによって、段差の滑らかな乗り越えを可能とする段差のりこえキャスターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の小車両は、前車輪そのものが小径である性質上、屋内は勿論、路上を走行する場合において、段差に直面したときは、その段差が前輪キャスターの半径以下であれば、高さに要するエネルギーの違いはあるとしても、乗り越えることは可能であるが、半径以上の段差の場合には、前輪キャスターを段差上に持ち上げる事は決して容易でなく、乗り越えることは困難であつた。
【0003】
例えば、近時において車椅子を使用する身体障害者の社会進出が喧伝され、これに伴ってバリヤフリー化として、道路、公共設備等の改善がなされているが、未だ、充分なものとはいえず、走行路面上における段差を有する場合が多々見受けられる。かかる場合にあっては介助者なしではその段差を乗り越えられず、あるいは、また、介護者に大きな肉体的負担を強いることになる。
先行技術文献
【0004】
【特許文献1】
このため、従来、車椅子における前輪キャスターの段差部のりこえ装置として種々のものが提案されており、例えば、特開平8−252282号公報に示されるように、車体における前柱部の下端でその回りに旋回自在のキャスタを、主輪とその前方に間隔を隔てて配した補助輪により構成し、補助輪の接地面を上記主輪の接地面に対し上方に設け、両接地面の間隔を上記主輪の段差乗り上げ可能な範囲内に設てとなる車椅子用キャスタが提案されている。
【0005】
【特許文献2】
また、特開2002−316913号公報として、四輪のうち少なくとも前輪が、主輪と補助輪とよりなる自在輪となっている車椅子であって、前記補助輪は、その回転軸が主輪のそれより補助輪の半径未満相当だけ高い位置にあり、且つ、主輪の前側に配設されてその進行方向と同一方向に回転する車両であることを特徴とする車椅子となる車椅子及び荷車が提案されている。
【0006】
前述する従来の技術にあっては、いづれも、キャスターとしての主輪に対して、その前方位置に接地面が主輪の上方となるように補助輪を設けることによって、補助輪を段差に乗り上げさせ、これによって、後続の主輪を持ち上げるとともに、続く前進運動によって、主輪を段差部に乗り上げさせるものである。
【0007】
しかしながら、前述する従来の技術にあっては、主輪の接地面からその半径以内に接地面が位置するように補助輪を設けるために、補助輪の半径を小さくすると乗り越える段差に限界を生じ、また、補助輪の半径を大きくすると主輪と補助輪の軸間距離が大きくなり、キャスターとして構造が大掛かりなものとなるのみならず、乗り越え時に衝撃を伴い使用時の安定感を損なうこととなる。
【0008】
【発明が解決しょうとする課題】
本発明の技術的課題は、接地差の異なる複数の補助輪と主輪の組合せによって、より高い段差を滑らかに移動し、より安全に、快適に乗り越え得る段差のりこえキャスターを提供することを課題としている。
【0009】
【問題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための、本発明に係わる段差のりこえキャスターの構成は、垂直軸を中心に回転自在にされたキャスターにおいて、主輪に対して少なくとも2つ以上の補助輪を、主輪の前方に接地面が段階的に変位するように中心位置に位相差を与えるようにし、且つ、重複して併設した点に存するものである。
【0010】
また、段差のりこえキャスターにおいて、補助輪の外周における、前方に、且つ、下面に突起を形成した点に存するものである。
【0011】
さらに、本発明における段差のりこえキャスターにおいて、補助輪に突起が常時、前方で下面に位置せしめるように重錘を設けた点に存するものである。
【0012】
さらにまた、主輪の前方に配置する補助輪の上半部を切除した点に存するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明に係わる段差のりこえキャスターにあっては、主輪の前方に2つ以上の補助輪をその接地面が前方ほど高くなるように、段階的に変位するように、且つ、前後方向に位相差を付与することによって、補助輪と当接によるキャスター全体の上昇運動と後続する補助輪或いは、主輪へのへの更なる上昇運動とを連続的になさしめ、換言すれば、前記補助輪による連続的な乗り越え運動をなさしめることにより、キャスターとして、滑らかな乗り越えを可能とする。
【0014】
【実施例】
本発明の実施例を図示の実施例を参照して説明する。キャスター1はヨーク2の垂直軸10を固着してなり、該垂直軸10を小車両(図示を省略した)の取付位置に回動自在に嵌着されるもので、前記、ヨーク2に穿設された軸孔9に主輪3を、車軸6(図示を省略)を介して回転自在に転架してなり、更に、該ヨーク2には車軸7を側方に突設してなり、この車軸7に第一の補助輪4を回転自在に転架する。
【0015】
さらに、ヨーク2の第一の補助輪4と反対側の側面に、車軸8を突設せしめ、該車軸8に第二の補助輪5を回転自在に軸架せしめる。このとき、主輪3、第一の補助輪4、第二の補助輪5における回転中心は、同一の水平軸線上に配置されてなり、このため、第一および、第二の補助輪4.5は順次直経が小さくなるように形成されてなり、この結果、前記補助輪4.5の接地面は、キャスター1の前方に到るに従い段階的に上方に移動、即ち、上昇している。
【0016】
また、前記補助輪4.5のそれぞれにはその接地面に、突起11および12を形成し、突出の高さは、キャスター1の持ち上げ量を分担するものとして、適宜の高さに設定されている。
【0017】
さらに、前記補助輪4.5はその下端点に重錘13.14が固着されておりこれに加えて、補助輪4.5の上部を適宜の範囲で切除されている。これによって補助輪4.5は使用完了後において即時に元の位置、即ち、突起11.12が常に当初の位置に復帰し、新たな段差に対応できる姿勢を得るようになされる。
【0018】
前述の実施例では第一の補助輪4と第二の補助輪5とはその直経を変化させているが、特にこれに限定するものではない。即ち、同一直経の補助輪を準備し、その取付位置、換言すれば、回転軸の位置を前方に至るに従って、順次高くなるように、ヨーク2における車軸7.8の関係を設定すれば良く、要するに、補助輪4.5の接地面が主輪3に対して段階的に上昇しておればその機能を達するものであって、同一直径の補助輪の構成とすることによって、部品点数を削減できる効果をも有するものである。
【0019】
本発明に係わるキャスター1の作動、行程について、図6に基づいて説明する。
ステップI 補助輪5の一端が、段差AのコーナーBに接触する。
ステップII 補助輪5は、段差AのコーナーBを支点として、微回転しつつ上昇を開始する。(補助輪4.5の上昇は、即ち、キャスター1の上昇を意味する)
ステップIII 補助輪5が段差上に昇る。補助輪4の一端が段差AのコーナーBに接触する。
ステップIV 補助輪5の、突起12のカムの上昇力と、補助輪4のコーナーBを回転上昇するエネルギーとが合算される。
ステツプV 補助輪4が段差A上に昇る。補助輪5は、完全にフリーとなり、重錘14の重力によって、無負荷の定常の元の位置に復帰する。
ステツプVI 補助輪4の、突起11のカムの上昇力と、主輪3のコーナーAを軸にした回転上昇力が合算される。
ステップVII 主輪3が段差A上に昇る。補助輪4はフリーとなり、重錘13の重力によって無負荷の定常の元の位置に復帰する。
ステップVIII 主輪3は完全に段差A上におり、従って、前部車体も段差Aを完全にクリアしたことになるのである。
【0020】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されているので、次に記載する効果がある。
【0021】
本発明は単純、簡素な構造であるので、従って故障の率は低く、しかも、装置そのものが、段差に自然体で反応し機能するので、操作の煩わしさがない。落差の小さい各車間の、緊密かつ滑らかな分担の移転により、段差乗り越え時の身体に受ける感触は優しく、快適である。
【0022】
また、主輪自体の、単独で段差乗り越え可能な許容範囲を超える最低の線を、第一の補助輪の接地面の高さとし、第一の補助輪の乗り越え可能な限度の線を、第二の補助輪の接地面の高さとしている。従って、段差の高さが第二の補助輪をパスして、第一の補助輪にストレートに作用した時は、主輪単独での乗り越え能力の2倍。第二の補助輪が作用する段差の場合は、第二の補助輪、第一の補助輪、主輪と連続した負荷の移動で、主輪単独の場合の3倍の高さの段差乗り越えが可能である。しかも、切れ間のない、谷間の無い、緩やかな漸進をする車間の移行が、衝撃を滑らかに、且つ、スムースに吸収するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】キャスターの正面図である。
【図2】ヨークの斜視図である。
【図3】主輪の正面図である。
【図4】補助輪の正面図である。
【図5】補助輪の正面図である。
【図6】本発明に係わるキャスターの作動を示す行程図である。
【符号の説明】
1 キャスター
2 ヨーク
3 主輪
4 補助輪
5 補助輪
6.7.8 車軸
9 軸孔
10 垂直軸
11.12 突起
13.14 重錘
A 段差
B コーナー
Claims (4)
- 垂直軸を中心に回転自在にされたキャスターにおいて、主輪に対して少なくとも2つ以上の補助輪を、主輪の前方に接地面が段階的に変位するように中心位置に位相差を与えるようにし、且つ、重複して併設したことを特徴とする段差のりこえキャスター。
- 請求項1記載の段差のりこえキャスターにおいて、補助輪の外周における前方に、且つ、下面に突起を形成したことを特徴とする段差のりこえキャスター。
- 請求項1.2記載の段差のりこえキャスターにおいて、補助輪に突起が、常時、前方で下面に位置せしめるように重錘を設けたことを特徴とする段差のりこえキャスター。
- 前記、補助輪の上半部を切除したことを特徴とする請求項1ないし3記載の段差のりこえキャスター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003148405A JP2004237970A (ja) | 2002-12-09 | 2003-04-18 | 段差のりこえキャスター |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002008458 | 2002-12-09 | ||
JP2003148405A JP2004237970A (ja) | 2002-12-09 | 2003-04-18 | 段差のりこえキャスター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004237970A true JP2004237970A (ja) | 2004-08-26 |
Family
ID=32964336
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003148405A Pending JP2004237970A (ja) | 2002-12-09 | 2003-04-18 | 段差のりこえキャスター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004237970A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6349616B1 (ja) * | 2018-01-23 | 2018-07-04 | 勲 橋本 | 手動式走行車 |
JP2019137192A (ja) * | 2018-02-08 | 2019-08-22 | アロン化成株式会社 | 移動用車 |
-
2003
- 2003-04-18 JP JP2003148405A patent/JP2004237970A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6349616B1 (ja) * | 2018-01-23 | 2018-07-04 | 勲 橋本 | 手動式走行車 |
JP2019126446A (ja) * | 2018-01-23 | 2019-08-01 | 勲 橋本 | 手動式走行車 |
JP2019137192A (ja) * | 2018-02-08 | 2019-08-22 | アロン化成株式会社 | 移動用車 |
JP7025947B2 (ja) | 2018-02-08 | 2022-02-25 | アロン化成株式会社 | 移動用車 |
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