JP2019126446A - 手動式走行車 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単かつ安価な構造で、横断勾配がある路面走行時に、直進走行を自動補正できる手動式走行車を提供する。【解決手段】車体11に左右対配置されたキャスタ12は、各垂直軸20を中心とした水平回転は許容するものの、中心軸(水平固定軸26)を中心とした周方向への回転は許容しない複数のホイール25と、各ホイール25の外周面に沿って回転自在な複数の円環状のタイヤ29とを有し、かつ対応する垂直軸20と、対応するホイール25の中心軸とが水平方向に離間した自在キャスタで、車体11または各キャスタ12には、横断勾配がある路面を走行する際に、各キャスタ12の後部を、錘の作用により、路面の横断勾配に応じて車体11の曲がり易い方向に傾斜させるための複数のウエイト30を配設した。【選択図】図1

Description

本発明は、手動式走行車、詳しくは横断勾配がある歩道等の路面走行時において、直進走行の自動補正が可能な手動式走行車に関する。
手動式車椅子(以下、単に車椅子)は、高齢者、障害者等の移動制約者が、自立生活(ノーマライゼーション)を営む上で無くてはならない器具である。この車椅子が道路、特に歩道部分を走行する際、移動制約者の利用に対する安全性、快適性の確保は重要である。
その理由は、車椅子利用者にとって、歩道等の通行部路面の状況により通行の可否が決まるためである。特に、路面の横断勾配は、通行する全区間にわたることから、車椅子走行に大きな影響を与える。すなわち、横断勾配があれば車椅子利用者の疲労は激しくなり、かつ車椅子が予期せぬ動きをして、その利用者に危険をもたらすおそれがある。
これを解消する従来技術として、例えば、特許文献1に記載された“車椅子”が知られている。これは、左右一対のキャスタ(前輪)の各ステム部(垂直軸)を、車体とは独立して大車輪(後輪)の進行方向に対して、それぞれ左右方向に傾倒可能な構成にしたものである。具体的には、各ステム部の上端部に各操作ハンドルを設け、各ステム部の下部を、大車輪の左右方向へ傾倒できるように各フロントパイプに軸支し、さらに各ステム部と各フロントパイプとの間に、任意の角度に固定可能なストッパを配設するようにしたものである。
特許文献1の車椅子を使用し、横断勾配のある歩道を走行する際には、まず、各操作ハンドルを操作し、その横断勾配を補正して車体の直進性が得られる角度だけ、車体の曲がり易い方向とは反対方向に各キャスタのステム部を傾斜させる。その後、この状態で車椅子を走行することにより、車椅子利用者は、横断勾配があるにも拘わらず、労力を要さずに車椅子を直進できる。
特許第3072460号公報
しかしながら、特許文献1の車椅子にあっては、このようにハンドル操作により、各キャスタを車体とは独立して左右方向へ傾斜可能にしなければならず、そのための装置構成が大掛かりとなり、車椅子の価格高騰を招いていた。
また、特許文献1の車椅子によれば、車椅子利用者は、各操作ハンドルを操作し、車体の直進性が得られる角度だけ、歩道の横断勾配に応じて、車体の曲がり易い方向とは反対方向に各キャスタのステム部を傾斜させる必要があった。そのため、車椅子利用者は、実際に特許文献1の車椅子を使用する前に、このハンドル操作を習得するため、長期間にわたり走行訓練を実施しなければならなかった。
そこで、発明者は鋭意研究の結果、左右の前輪の構成を、対応する垂直軸を中心とした水平回動は許容するものの、周方向へは回転しないホイールの外周部に、周方向へ回転自在にタイヤが配設され、かつ走行時の各前輪の重心を、対応する前輪(ホイール)の後部に配すればよいことに想到した。このようにすれば、横断勾配がある路面を走行中、各前輪の重くなった後部が、重力の影響により、路面の横断勾配に応じて車体の曲がり易い方向(横断勾配の下方向)に無動力で傾斜する。その結果、車椅子の直進走行の自動補正がなされることを知見し、この発明を完成させた。
本発明は、このような問題点に鑑みなされたもので、簡単かつ安価な構造で、横断勾配がある路面走行時に、直進走行を無動力で自動補正することができる手動式走行車を提供することを目的としている。
請求項1に記載の本発明は、車体の前部に、複数の前輪が左右対配置され、前記車体の後部に複数の後輪が左右対配置された手動式走行車において、前記各前輪は、各垂直軸を中心とした水平回転は許容するものの、水平な中心軸を中心とした周方向への回転は許容しない複数のホイールと、該各ホイールの外周面に沿って回転自在な複数の円環状のタイヤとを有し、前記車体または前記各前輪には、横断勾配がある路面を走行する際に、錘の作用により、前記各前輪の後部を、前記各垂直軸を中心として、前記路面の横断勾配に応じて前記車体の曲がり易い方向に傾斜させる複数の直進補正用ウエイト手段が配設されたことを特徴とする手動式走行車である。
手動式走行車としては、電動モータ等のアクチュエータを使用せずに、手押し、手引き等の手動により走行する車(車両を含む)であれば限定されない。例えば、車椅子、ベビーカー(乳母車)、ショッピングカー、ショッピングカート、シルバーカー(着座機能付きを含む)、キャリーバッグなどを採用することができる。
また、手動式走行車が走行する路面は任意である。例えば、歩道でも車道でもよい。
ここでいう“横断勾配がある路面”とは、道路の長さ方向に直交する断面形状が、例えば、山形状や、片方のみに傾斜した形状の路面であることを意味する。
車体の構造は任意である。例えば、パイプ構造(クロス張りを含む)、ボックス構造などでもよい。
前輪の構造は任意である。例えば、対応する垂直軸と、対応するホイールの中心軸とが水平方向に離間した偏芯タイプの自在キャスタでも、非偏芯タイプのキャスタでもよい。
前輪および後輪のサイズは任意である。例えば、直径数cmの小径なものでも、直径数10cmの大径なものでもよい。
前輪の車体への取り付け方式は任意である。例えば、平付けプレート方式、ねじ込み方式、差し込みボス方式、差し込みプラグ方式、差し込みステム方式などでもよい。
前輪の使用個数は、左右対となる個数であれば任意である。例えば、左右一対ずつ、または、左右二対ずつでもよい。
ここでいう「垂直軸を中心とした水平回転は許容するものの、中心軸を中心とした周方向への回転は許容しないホイール」とは、周方向へは回転しない固定(無回転)ホイールが、ホイールを車体に取り付ける垂直軸を中心にして水平回転可能であることを意味する。
「ホイールの外周面に沿って回転自在な円環状のタイヤ」とは、中心軸を中心として回転しない固定式のホイールの外周面上を、ドーナツ状のタイヤが周方向に回転(周転)自在であることを意味する。
タイヤの素材は任意である。例えば、ゴム、プラスチック、金属などを採用することができる。中実のものでも、中空のものでもよい。
ホイールの外周面に沿ってタイヤを回転自在に取り付ける構造は任意である。例えば、ベアリングなどを採用することができる。
ここでいう「前輪の後部を、錘の作用により、路面の横断勾配に応じて車体の曲がり易い方向に傾斜させる」とは、走行中の前輪の後部に対して、直進補正用ウエイト手段の重さ(ウエイト)を作用させることで(錘の作用により)、前輪の後部を、垂直軸を中心にして、路面の横断勾配の影響で手動式走行車が曲がろうとする方向(横断勾配の下方向)に回動させることを意味する。これにより、前輪の前部は、垂直軸を中心にして横断勾配の上方向に傾く。
各直進補正用ウエイト手段の種類は任意である。例えば、単なるウエイト(錘)を採用することができる。その他、ウエイトを有した各種の構造体でもよい。
各直進補正用ウエイト手段のウエイト(錘の作用を施す部分)の重さ(重量)も任意である。例えば、数10g〜数kgでもよい。
各直進補正用ウエイト手段は、車体または対応する前輪に着脱自在として、ウエイトを異なる重さのものに変更可能としてもよい。
直進補正用ウエイト手段は、車体または各前輪の何れに設けてもよい。このうち、各直進補正用ウエイト手段を各前輪に配設する際には、各前輪に対応する直進補正用ウエイト手段を、直接、取り付けることが可能である。この場合、前輪が例えばキャスタのときには、直進補正用ウエイト手段を、ホイールに取り付けることができる。その他、キャスタ本体、ホイールの回転しない中心軸等に、例えば延長アームなどを介して取り付けてもよい。
一方、対応する直進補正用ウエイト手段を車体に取り付ける場合には、例えば、車体に取り付けた直進補正用ウエイト手段のウエイト部分を、必要時にのみ、対応する前輪の後部に掛止するように構成してもよい。
後輪の種類は限定されない。例えば、車椅子のように大径な手押し式の駆動輪でもよい。その他、前輪と同一のもの(キャスタ等)でもよい。
請求項2に記載の本発明は、前記各直進補正用ウエイト手段は、前記垂直軸より前記ホイールの中心軸が後方となる前記手動式走行車の走行状態で、前記各ホイールの後部に配設された複数のウエイトを有していることを特徴とする請求項1に記載の手動式走行車である。
ここでいう“複数のウエイトが各ホイールの後部に配設されている”とは、各ホイールの後部に対応するウエイトが一体的または分離可能に設けられていることを意味する。また、ウエイトを着脱可能とすれば、例えば、路面の横断勾配がより大きい場合、さらに重いウエイトに交換することも可能となる。
請求項3に記載の本発明は、前記各前輪は、前記各垂直軸と前記各ホイールの中心軸とが水平方向に離間した自在キャスタであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の手動式走行車である。
「垂直軸とホイールの中心軸とが水平方向に離間した自在キャスタ」とは、前輪が偏芯タイプのキャスタであることを意味する。
本発明によれば、各前輪として、対応する垂直軸を中心とした水平回動は許容するものの、周方向への回転は許容しないホイールを本体とし、このホイールの外周面に沿って回転自在にタイヤを配設したものをそれぞれ採用している。また、車体または各前輪には、対応する前輪の後部に、その前輪の重心を配するための複数の直進補正用ウエイト手段をそれぞれ設けている。
従来の手動式走行車が横断勾配のある路面を走行する際には、重力の影響によりその路面の横断勾配に応じて、手動式走行車は車体の曲がり易い方向に片流れし易かった(傾いて進み易かった)。
これに対して、本発明の手動式走行車の際には、この横断勾配を有する路面走行時、各直進補正用ウエイト手段により重くなった各前輪の後部が、路面の横断勾配に応じて車体の曲がり易い方向(横断勾配の下方向)に傾斜する。これにより、手動式走行車の進行方向を決定する各前輪の前部が、路面の横断勾配に応じた横断勾配の上方向に傾く。これにより、手動式走行車の直進方向を基準とした車体の曲がり易い方向への片流れの傾斜角度が自動的に相殺される。
その結果、簡単かつ安価な構造でありながら、横断勾配がある路面の走行時に、手動式走行車の直進走行を無動力で自動補正することができる。よって、使用者は、手動式走行車に対して、横断勾配がない平行な歩道を走行するときと略同じように力を加えるだけで、手動式走行車を直進走行させることができる。
特に、請求項2に記載の本発明によれば、垂直軸よりホイールの中心軸が後方となる手動式走行車の走行状態において、各直進補正用ウエイト手段を対応する前輪のホイールの後部に配している。そのため、手動式走行車の直進走行の自動補正を、さらに簡単かつ安価な構造で行うことができる。
また、請求項3に記載の本発明によれば、各前輪として、対応する垂直軸と対応するホイールの中心軸とが水平方向に離間した自在キャスタを採用したため、手動式走行車の走行中、仮に各前輪が反転(前後方向が逆転)して、各直進補正用ウエイト手段がホイール(前輪)の前部に配されたとしても、直ぐに各前輪が再反転して元に戻る。
すなわち、自在キャスタの安定走行の姿勢は、垂直軸よりホイールの中心軸が後方に配された状態(姿勢)であることから、各前輪は、仮に各前輪が反転しても直後に再反転し、各直進補正用ウエイト手段がホイールの後部に配される姿勢に戻る。その結果、手動式走行車の走行に支障はない。
本発明の実施例1に係る手動式走行車の全体斜視図である。 本発明の実施例1に係る手動式走行車の一部を構成するキャスタの拡大斜視図である。 本発明の実施例1に係る手動式走行車の一部を構成するキャスタの横拡大断面図である。 本発明の実施例1に係る手動式走行車の横勾配がない歩道走行時のキャスタの拡大正面図である。 本発明の実施例2に係る手動式走行車の一部を構成するキャスタの拡大斜視図である。
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。ここでは、高齢者、障害者等の移動制約者が移動時に利用する手動式の車椅子を例とする。
図1において、10は本発明の実施例1に係る車椅子(手動式走行車)10で、この車椅子10は、車体11の前部に、2つのキャスタ(前輪)12が左右一対配設され、車体11の後部に、2つの駆動輪(後輪)13が左右一対配設されたものである。
以下、これらの構成体を具体的に説明する。
図1に示すように、車体11は、それぞれステンレス管からなる左フレーム14と右フレーム15とを本体としている。左右フレーム14,15の間には、各布製の着座部16、背もたれ部17が横架されている。また、左右フレーム14,15の後側下部には、左右一対のハブ軸18を介して、各外周面にハンドリム19が固着された前記一対の駆動輪13が軸支されている。さらに、左右フレーム14,15の前側下端部には、前記各キャスタ12の差し込みボスタイプの垂直軸20が水平回転可能に嵌入されている。
左右フレーム14,15の前端部には、前方へ向かって下方傾斜した左脚部21と右脚部22との各基端がそれぞれ連結されている。各脚部21,22の下端部分には、左右一対の足置き板23が折り畳み可能に配設されている。
次に、図1〜図3を参照して、前記キャスタ12を詳細に説明する。なお、左右一対のキャスタ12は同一構造であるため、ここでは一方のみの説明に止める。
図2および図3に示すように、キャスタ12は、垂直軸20の下端に上板24aの中央部が連結され、かつ側面視して“片仮名の略ノの字”に湾曲した二股状のキャスタ本体24を有している。キャスタ本体24の先端部(下端部)24cには、左右一対の軸孔24bがそれぞれ形成されている。これらの軸孔24bに、ホイール25の中心部から左右方向(軸線方向)へ突出した一対の水平固定軸(中心軸)26が挿通されている。
各水平固定軸26は短尺なボルトで、各先端部に袋ナット27を螺合することで、キャスタ本体24の各先端部24cがホイール25に固定される。
ホイール25は、ステンレス製の厚肉な円板である。このホイール25の外周面には、ベアリング28を介して、硬質ゴム製のタイヤ29が回転自在に設けられている。こうして得られたキャスタ12は、対応する垂直軸20と対応するホイール25の水平固定軸26とが水平方向に離間した自在キャスタである。
自在キャスタは、このような構造上、垂直軸20よりホイール25の水平固定軸26が後方に配された状態が走行時の姿勢となる。これを踏まえて、車椅子10の走行状態でホイール25の後部となる部分に、ウエイト(直進補正用ウエイト手段)30が一体形成されている(図3を参照)。ウエイト30は、ステンレス製のホイール25の後部を厚肉化したもので、その重量は300gである。
次に、図1〜図4を参照して、車椅子10の使用方法を説明する。
ここでは、移動制約者が車椅子10に搭乗し、各ハンドリム19を手押しして各駆動輪13を回転しながら、(1)横断勾配がない平坦な歩道と、(2)角度θ(例えば4°)の横断勾配がある歩道とを走行した場合について説明する。
(1)横断勾配がない歩道走行時:
図1および図4に示すように、横断勾配がない平坦な歩道の車椅子走行時には、両手で左右のハンドリム19を手押しする移動制約者にとって、右手と左手との両方に同じ力を作用するだけで、車椅子10は直進走行する。なお、自在キャスタである各キャスタ12は、自在キャスタの構造上、走行中は垂直軸20よりホイール25の水平固定軸26が常に後方に配されることから、各ウエイト30は常にホイール25の後部に配される。そのため、車椅子10の走行は安定する(図4を参照)。
(2)横断勾配がある歩道走行時:
図1〜図3に示すように、車椅子10が傾斜角度θの横断勾配がある歩道を走行中には、各ウエイト30によって重くなった各キャスタ12の後部が、重力の影響により路面の横断勾配に応じて車体11の曲がり易い方向に傾斜する(図2を参照)。
具体例を挙げれば、傾斜角度θが4°の横断勾配を有した歩道において、仮に一般的な各キャスタが配設された従来の車椅子の場合、ここでは車椅子の直進方向を基準にして、車体の曲がり易い方向である歩車分離縁石方向に各キャスタの前部が傾いて、例えば4°だけ傾斜走行するものとする。このとき、各キャスタの後部は、車体の曲がり易い方向である歩車分離縁石方向とは反対方向に傾く。
これに対して、実施例1の車椅子10では、各ホイール25の前部と後部とで300gの重量差が存在することから、各ウエイト(錘)30の作用により、各ウエイト30が配された各キャスタ12の後部が、歩車分離縁石方向に例えば3°〜4°だけ傾斜しようとする。これにより、手動式走行車10の進行方向を決定する各キャスタ12の前部は、歩車分離縁石方向とは反対方向に、例えば3°〜4°だけ傾く。
その結果、横断勾配がある歩道を走行中の車椅子10は、車椅子10の直進方向を基準とした車体11の曲がり易い方向への片流れの傾斜角度θに対して、例えば0°〜1°まで、無動力でかつ自動的に相殺(補正)することができる。よって、移動制約者は、このように簡単かつ安価な構造でありながら、横断勾配がない平行な歩道を走行するときと略同じように、右手と左手との両方に同程度の力を加えるだけで、車椅子10を直進走行させることができる。
また、ここでは、各直進補正用ウエイト手段であるウエイト30を、対応するキャスタ12のホイール25の後部に一体的に配設したため、さらに簡単かつ安価に、車椅子10の直進走行の自動補正を行うことができる。
なお、車椅子10の走行中、仮に各キャスタ12が反転(前後方向が逆転)して、各ウエイト30がホイール(キャスタ12)25の前部に配されたとしても、上述したように自在キャスタである各キャスタ12は、その構造上、垂直軸20よりホイール25の中心軸が後方に配された状態が安定走行の姿勢である。そのため、各キャスタ12は直ぐに再反転し、各ウエイト30は、ホイール25の後部の通常位置に戻ることとなる。
次に、図5を参照して、本発明の実施例2に係る車椅子について説明する。
図5に示すように、実施例2の車椅子10Aの特徴は、直進補正用ウエイト手段として、対応する垂直軸20をスライドガイドにして昇降し、各キャスタ12Aの後部に着脱自在に被せられるウエイトキャップ31を採用した点である。これにより、各前輪が既存のキャスタであっても、本発明の効果が得られる。
ウエイトキャップ31は、平面視して横向きU字状で、かつ下面とU字の開口側の面とが開口したプラスチック製のキャップ本体32を有している。キャップ本体32の上板32aには、横向きL字状の連結アーム33の先端部が連結されている。連結アーム33の基端部は、垂直軸20にスライド自在に外挿された昇降スリーブ34の大径化した下端部に連結されている。
なお、昇降スリーブ34の昇降操作は、車体11の側部に配された操作レバー35の回動操作により、昇降スリーブ34と操作レバー35とを連結した操作ワイヤ36が移動することでなされる。また、この実施例2では、各昇降スリーブ34を各垂直軸20にスライド自在に設けたが、これには限定されない。例えば、車体11の一部(左右フレーム14,15等)に上端部が連結された左右一対の専用のスライドガイドシャフト(図示せず)に配設してもよい。
キャップ本体32の左右の内側面には、上方向に向かって徐々に肉厚化した一対の傾斜ウエイト37が配設されている。ウエイトキャップ31をキャスタ12Aに被せたとき、各傾斜ウエイト37の傾斜面の下端部に、キャスタ本体24から突出した左右一対の袋ナット27の先端部がそれぞれ当接し、ウエイトキャップ31とキャスタ12Aとが嵌り合う。これにより、ウエイトキャップ31とキャスタ12Aとは、垂直軸20を中心として一体的に水平回動する。その結果、このキャスタ12Aにあっては、実施例1のキャスタ12Aと同様の作用、効果が得られる。
なお、左右一対の傾斜ウエイト37を下向きラッパ状に離間配置したため、ウエイトキャップ31とキャスタ12Aとの間に平面視して若干の角度ずれがあった場合でも、各傾斜ウエイト37の傾斜面がその角度ずれを補正し、ウエイトキャップ31をキャスタ12Aに支障なく挿着することができる。また、各傾斜ウエイト37の上端部間の距離は、タイヤ29の幅より若干広い。これにより、ウエイトキャップ31をキャスタ12Aの後部に被せたとき、タイヤ29の上端部が各傾斜ウエイト37に接触して、キャスタ12Aの走行に支障をきたすおそれはない。
その他の構成、作用および効果は、実施例1と略同じであるため、説明を省略する。
本発明は、横断勾配がある路面を手動式走行車が走行する際において、直進走行を自動補正する技術として有用である。
10,10A 車椅子(手動式走行車)
11 車体
12,12A キャスタ(前輪)
13 駆動輪(後輪)
25 ホイール
26 水平固定軸(中心軸)
29 タイヤ
30 ウエイト(直進補正用ウエイト手段)
31 ウエイトキャップ(直進補正用ウエイト手段)

Claims (3)

  1. 車体の前部に、複数の前輪が左右対配置され、前記車体の後部に複数の後輪が左右対配置された手動式走行車において、
    前記各前輪は、各垂直軸を中心とした水平回転は許容するものの、水平な中心軸を中心とした周方向への回転は許容しない複数のホイールと、該各ホイールの外周面に沿って回転自在な複数の円環状のタイヤとを有し、
    前記車体または前記各前輪には、横断勾配がある路面を走行する際に、錘の作用により、前記各前輪の後部を、前記各垂直軸を中心として、前記路面の横断勾配に応じて前記車体の曲がり易い方向に傾斜させる複数の直進補正用ウエイト手段が配設されたことを特徴とする手動式走行車。
  2. 前記各直進補正用ウエイト手段は、前記垂直軸より前記ホイールの中心軸が後方となる前記手動式走行車の走行状態で、前記各ホイールの後部に配設された複数のウエイトを有していることを特徴とする請求項1に記載の手動式走行車。
  3. 前記各前輪は、前記各垂直軸と前記各ホイールの中心軸とが水平方向に離間した自在キャスタであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の手動式走行車。
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