JP2004229878A - スロットマシン - Google Patents
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Abstract
【課題】特別入賞の発生が許容された後、その発生が不可能または困難に制御されるスロットマシンにおいて、サブ制御手段がメイン制御手段の制御状態を識別可能とし、メイン制御手段の制御に適した演出の制御を行うことができるスロットマシンを提供すること。
【解決手段】BBフラグ、RBフラグを複数ストックが可能で、リプレイタイムが発生し終了するまでBB入賞、RB入賞が発生不可能に制御されるスロットマシンにおいて、遊技の制御を行うメイン制御手段と、メイン制御手段からのコマンドの受信に基づき演出の制御を行うサブ制御手段と、を備え、メイン制御手段は、内部抽選処理の結果を示す内部当選コマンド、リプレイタイム中か否かを示すRT・停止制御コマンドをサブ制御手段に送信する。一方サブ制御手段は、送信されたコマンドに基づいてBB入賞またはRB入賞の発生が可能な状態である旨を告知するボーナス告知演出を行うか否かを決定する。
【選択図】 図29
【解決手段】BBフラグ、RBフラグを複数ストックが可能で、リプレイタイムが発生し終了するまでBB入賞、RB入賞が発生不可能に制御されるスロットマシンにおいて、遊技の制御を行うメイン制御手段と、メイン制御手段からのコマンドの受信に基づき演出の制御を行うサブ制御手段と、を備え、メイン制御手段は、内部抽選処理の結果を示す内部当選コマンド、リプレイタイム中か否かを示すRT・停止制御コマンドをサブ制御手段に送信する。一方サブ制御手段は、送信されたコマンドに基づいてBB入賞またはRB入賞の発生が可能な状態である旨を告知するボーナス告知演出を行うか否かを決定する。
【選択図】 図29
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシンに関し、特には遊技の制御を行うメイン制御手段と、メイン制御手段から送信された制御情報(コマンド)の受信に基づき演出の制御を行うサブ制御手段と、を備えるスロットマシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のスロットマシンでは、遊技の制御と、遊技に関連して行われる演出の制御とが、1つの制御手段にて行われていた。しかしながら、この制御手段の処理能力には一定の限界があり、ゲームの多様化やそれに伴う演出の多様化を図ることが極めて困難であった。
【0003】
このため、遊技の制御を行うメイン制御手段とは別個にサブ制御手段を設け、このサブ制御手段がメイン制御手段から送信されたコマンドに基づいて遊技に関連した演出の制御を行うようにしたスロットマシンが多数実用化されている。
【0004】
特に近年においては、メイン制御手段にて内部的に行われる抽選結果、すなわち内部的に入賞の発生を許容するか否かを決定するために行われる内部抽選の結果(内部当選フラグの当選状況)を示すコマンドをサブ制御手段に対して送信することで、サブ制御手段がメイン制御手段より受信したコマンドにより識別される抽選結果に基づき、演出パターン(例えば、抽選結果として許容された入賞を報知する演出パターン等)を独自に決定することができるスロットマシンが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、一方では内部抽選の結果として、ビッグボーナス入賞等、遊技者にとって有利な遊技状態に移行させるための特別入賞の発生が許容された場合に、その旨を示す内部当選フラグを次ゲーム以降に持ち越すとともに、更に内部当選フラグが持ち越されている状態でも、内部抽選により特別入賞の発生を許容すると決定した場合には、既に持ち越されている内部当選フラグとは別個に新たに当選した内部当選フラグを持ち越すことができる、すなわち複数の内部当選フラグを持ち越し可能とし、かつ内部当選フラグが持ち越されている場合に、これら内部当選フラグにより許容される特別入賞を発生させることが不可能または困難な状態に制御するとともに、この状態が解除されることで特別入賞を発生できるようにしたスロットマシンが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−239068号公報(第3、12頁)
【特許文献2】
特開2002−219212号公報(第1頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のように特別入賞の発生が許容された後、特別入賞の発生が不可能または困難に制御されるスロットマシンにおいて、サブ制御手段が内部抽選の結果を示すコマンドに基づいて演出パターンを独自に決定する場合には、例えば、特別入賞の発生が不可能または困難に制御されているにも関わらず、内部抽選の結果として特別入賞を許容する旨を示すコマンドが送信され、その旨を示す演出パターンが決定される等、サブ制御手段がメイン制御手段の制御状態を正確に識別できないために不都合が生じてしまうといった問題があった。
【0008】
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、特別入賞の発生が許容された後、特別入賞の発生が不可能または困難に制御されるスロットマシンにおいて、サブ制御手段がメイン制御手段の制御状態を識別可能とし、メイン制御手段の制御に適した演出の制御を行うことができるスロットマシンを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のスロットマシンは、1ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
遊技の制御を行うメイン制御手段と、
該メイン制御手段から送信された制御情報の受信に基づき演出の制御を行うサブ制御手段と、
を備え、
前記メイン制御手段は、
前記可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に前記入賞の発生を許容するか否かを決定し、その結果を示す決定情報を設定する事前決定手段と、
通常遊技状態において特別入賞が発生したときに、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記事前決定手段により前記特別入賞の発生が許容された旨を示す決定情報が設定され、該決定情報により許容された前記特別入賞が発生しないときに、当該決定情報を次ゲーム以降に持ち越すとともに、前記特別入賞の発生が許容された旨を示す決定情報を複数個持ち越すことが可能な決定情報持越手段と、
前記特別入賞の発生が許容された旨を示す決定情報が設定されているときに、前記特別入賞の発生が不可能または困難な不可状態に制御する不可状態制御手段と、
所定の終了条件が成立したときに、前記不可状態を終了させて前記特別入賞の発生が可能または容易な状態とする不可状態終了手段と、
を備え、
前記制御情報は、少なくとも前記事前決定手段の決定結果を識別可能な情報及び前記不可状態に制御されているか否かを含む遊技状態を識別可能な情報を含み、前記サブ制御手段は、
前記制御情報により識別される前記事前決定手段の決定結果に基づき前記特別入賞の発生が可能または容易な状態である旨を告知する特別入賞告知手段と、
前記制御情報により識別される遊技状態が前記不可状態であるか否かに応じて前記特別入賞告知手段による告知を行うか否かを決定する告知決定手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、サブ制御手段は、メイン制御手段から受信した制御情報に基づいて、メイン制御手段により制御される遊技状態が不可状態であるか否かを識別可能であり、この識別した遊技状態に基づき告知決定手段は、特別入賞告知手段による特別入賞の発生が可能または容易な状態である旨の告知を行うか否かを決定することができる。すなわちサブ制御手段は、メイン制御手段により制御される遊技状態が不可状態であるか否かに応じてメイン制御手段に適した演出の制御を行うことができる。
尚、本発明の通常遊技状態とは、特別遊技状態以外の全ての遊技状態を含むものであり、前述した不可状態や、不可状態の終了後に移行する特別入賞の発生が可能または容易な状態も通常遊技状態に該当する。
また、不可状態終了手段は、不可状態制御手段により特別入賞の発生が不可能な不可状態に制御されている場合に、所定の終了条件の成立により不可状態を終了させて特別入賞の発生が可能な状態とし、不可状態制御手段により特別入賞の発生が困難な不可状態に制御されている場合に、所定の終了条件の成立により不可状態を終了させて特別入賞の発生が容易な状態とする。
【0010】
本発明のスロットマシンの前記制御情報は、次ゲームが不可状態に制御されるか否かを識別可能な情報を含み、
前記告知決定手段は、当該ゲームで不可状態が終了するときに前記特別入賞告知手段による告知を行うと決定することが可能であり、
前記不可状態が終了するゲームで前記告知決定手段が告知を行うと決定した場合に、前記特別入賞告知手段は、前記可変表示装置の表示結果が導出表示された後に告知を行うことが好ましい。
このようにすれば、特別入賞を発生させることが不可能または困難なゲームで、特別入賞告知手段による告知が行われてしまうことを防止できるうえに、最も早いタイミングで特別入賞を発生させることが可能または容易となった旨を告知することができる。
【0011】
本発明のスロットマシンの前記不可状態終了手段は、前記不可状態が発生してからのゲーム数が所定数に到達したときに、前記不可状態を終了させるとともに、
前記制御情報は、前記不可状態が終了するまでに要するゲーム数を識別可能な情報を含むことが好ましい。
このようにすれば、サブ制御手段が制御情報に基づいて不可状態が終了するまでに要するゲーム数を識別できるため、サブ制御手段は、例えば、不可状態の終了に向けた演出、すなわち特別入賞の発生が可能または容易な状態に向けた演出等を行うことができる。
【0012】
本発明のスロットマシンの前記サブ制御手段は、
前記特別入賞の発生が可能または容易な状態である可能性を報知する特別入賞予告手段と、
前記特別入賞予告手段による報知を行うか否かを決定する予告決定手段と、
を備え、
前記予告決定手段は、前記制御情報により識別される遊技状態が前記不可状態であるときでも、前記特別入賞予告手段による報知を行うと決定することが可能であることが好ましい。
このようにすれば、遊技状態が不可状態に制御される状態であっても、特別入賞の発生が可能または容易な状態である可能性が報知されるため、特別入賞の発生に対する遊技者の期待感を高めることができる。
【0013】
本発明のスロットマシンの前記サブ制御手段は、
前記特別入賞の発生が可能または容易な状態である可能性を報知する特別入賞予告手段と、
前記制御情報により識別される前記不可状態が終了するまでに要するゲーム数が所定数以下となったときに、前記不可状態が終了するまでの各ゲームにおいて前記特別入賞予告手段による報知を連続して実行する予告連続制御手段と、
を備えることが好ましい。
このようにすれば、サブ制御手段は、不可状態の終了に向けて、すなわち特別入賞の発生が可能または容易な状態に向けて特別入賞予告手段による報知を連続して実行させることが可能となり、特別入賞の発生に対する遊技者の期待感を段階的に高めることができる。
【0014】
本発明のスロットマシンの前記制御情報は、前記特別入賞の発生が可能または容易な状態であるか否かを識別可能な情報を含み、
前記サブ制御手段は、前記制御情報により前記特別入賞の発生が可能または容易な状態である旨が識別された後のゲーム数を計数するゲーム数計数手段を備え、前記告知決定手段は、前記ゲーム数計数手段による計数値が所定値となっても前記特別入賞が発生しない場合に前記特別入賞告知手段による告知を行うと決定することが好ましい。
このようにすれば、遊技者が特別入賞の発生が可能または容易な状態であることを気付かない状態が継続した場合でも、所定ゲーム数その状態が継続することで、特別入賞の発生が可能または容易な状態であることを遊技者が認識できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】
本発明が適用された遊技機の実施例を図面を用いて説明すると、図1には、本実施例におけるスロットマシン1の全体正面図、図2にはスロットマシン1の内部構造図がそれぞれ示されている。スロットマシン1は、前面が開口する筐体2aと、この筺体2aの側端に回動自在に枢支された前面扉2bと、から構成されており、前面扉2bの裏面に設けられた施錠装置(図示略)の鍵穴3に挿入した所定のキーを時計回り方向に回動操作することにより施錠が解除されて前面扉2bを開放することができるようになっている。
【0017】
前面扉2bの周囲には、遊技効果LED130(図4参照)が内蔵された遊技効果LED部41が設けられているとともに、前面扉2bの前面上部には役構成等が印刷された上部パネル4が、前面中央部には各種表示部が形成された遊技パネル6が、前面下部にはタイトル等が印刷された下部パネル7が、各々設けられている。
【0018】
遊技パネル6と下部パネル7の間には、前方に突出するように操作部8が形成されており、この操作部8には遊技媒体であるメダルを投入可能なメダル投入部34や各種操作ボタン35、36a、36b、37、40L、40C、40R、及びスタートレバー38等が設けられているとともに、操作部8の下部左右側には、遊技効果LED131(図4参照)が内蔵された遊技効果LED部43がそれぞれ設けられている。
【0019】
前面扉2bにおける下部パネル7の下方には、メダルが払出されるメダル払出穴9が設けられたメダル受皿11が設けられている。
【0020】
上部パネル4の左右側には、内部に設けられる高音用のスピーカ136a、136b(図4参照)から出力される音を放音する放音部12a、12bがそれぞれ設けられているとともに、メダル払出穴9の側方には、内部に設けられる低音用のスピーカ137(図4参照)から出力される音を放音する放音部13が設けられている。
【0021】
上部パネル4の中央部には、液晶表示部15が設けられており、この液晶表示部15を透して内部に設けられる液晶表示器135(図4参照)の表示内容が表示されるようになっている。
【0022】
遊技パネル6には、スロットマシン1の筐体2aに内設された後述のリール51L、51C、51Rを透視可能な透視窓14と、各種表示部と、がそれぞれ設けられている。
【0023】
遊技パネル6に設けられた各種表示部のうち、クレジット表示部31は、クレジットが表示される。クレジットとは、遊技者所有の有価価値としてスロットマシン1内部の記憶部に記憶されているメダル数である。このスロットマシン1では、クレジットとして記憶可能な価値の上限値が最大でメダル50枚分とされており、この上限値を越えるクレジットの加算更新の要求が発生した場合にはその上限を越えるメダルがメダル払出穴9から払出される。
【0024】
ゲーム回数表示部32は、後述するビッグボーナス(BB)中に提供されるビッグボーナスゲーム(BBゲーム)の残回数や、後述するレギュラーボーナス(RB)の残回数等が表示される。さらにゲーム回数表示部32は、スロットマシン1に発生した各種の異常を表示する報知手段であるエラー表示器としても機能する。
【0025】
ペイアウト表示部33は、1ゲーム中に発生した入賞に基づいて遊技者に付与されるメダル枚数が入賞がある毎に表示される。
【0026】
1〜3枚賭け表示部46〜48は、内蔵された1〜3枚賭けLED111〜113(図4参照)が、遊技者がゲームに賭数を設定した場合にその賭数に応じて点灯する。
【0027】
リプレイ表示部27は、リプレイ入賞が発生した場合に、その内部に内蔵されたリプレイLED114(図4参照)が点灯する。スタート表示部28は、賭数が設定されることによりスタート操作をすることが可能となった場合に、その内部に内蔵されたスタートLED115(図4参照)が点灯し、有効なスタート操作が検出されることにより消灯する。投入指示表示部30は、メダルを受付可能な状態である場合に、その内部に内蔵された投入指示LED117(図4参照)が点滅し、メダルを受付不可能な状態である場合に消灯する。
【0028】
ウェイト表示部29は、ウェイトタイム中にスタート操作が検出された場合に、その内部に内蔵されたウェイトLED116(図4参照)が点灯し、ウェイトタイムが経過した後に消灯する。ウェイトタイムは、ゲームがあまりに速く進行しすぎてしまうことを規制するために設定されたゲーム進行規制期間であり、このウェイトタイム中にスタート操作が検出されると、ウェイトタイムが経過した後にリールが始動するように設定されている。
【0029】
演出用表示部16〜25のうち演出用表示部17〜20は、リプレイ表示部27、ウェイト表示部29、スタート表示部28、投入指示表示部30と、演出用表示部21〜25は、1〜3枚賭け表示部46〜48と、各々同様に機能する表示部であり、これら各表示部に内蔵されたLED111〜117の点灯/消灯に応じて、各々対応する演出用表示部17〜25に内蔵された演出用ランプ141〜149(図4参照)が点灯/消灯する。また、演出用表示部16は、ビッグボーナス入賞やレギュラーボーナス入賞の発生が許容されている場合に、その内部に内蔵された演出用ランプ140(図4参照)が点灯するようになっており、ボーナス告知表示部として機能する。尚、以下の説明において演出用ランプ140をWINランプと称す。
【0030】
操作部8の上面右側には、メダル投入口が形成されたメダル投入部34が設けられているとともに、左側には精算ボタン37、1枚BETボタン36a、MAXBETボタン36bがそれぞれ設けられている。
【0031】
1枚BETボタン36aは、クレジットを使用してメダルを1枚分賭ける際に押圧するボタンであり、MAXBETボタン36bは、1ゲームにおいて許容される賭数の最大数(本実施例ではメダル3枚分)をクレジットの範囲内で賭ける際に押圧するボタンである。1枚BETボタン36a、MAXBETボタン36bの内部には、BETボタンLED121a、121bがそれぞれ内蔵されており(図4参照)、これらのBETボタンLED121a、121bは、対応するBETボタンの操作により賭数を設定可能な状態にある場合に点灯し、賭数を設定不可能な状態の場合に消灯する。
【0032】
精算ボタン37は、記憶部に記憶されているクレジットの精算操作をする際に押圧するボタンであり、この精算ボタン37の押圧操作に伴い、クレジットとして記憶されている枚数のメダルがメダル払出穴9から払出されるようになっている。
【0033】
操作部8の前側面には、スタートレバー38、ストップボタン40L、40C、40R、メダル詰まり解除ボタン35がそれぞれ設けられている。スタートレバー38は、ゲームを開始する際に操作するレバーであり、賭数の設定終了後においてスタートレバー38を操作することによりリールユニット50の各リール51L、51C、51Rの回転が開始される。
【0034】
各ストップボタン40L、40C、40Rは、ゲームが開始した後にリール51L、51C、51Rの回転を停止させる際に操作するボタンであり、ストップボタン40L、40C、40Rの内部には操作有効LED122L、122C、122Rが、それぞれ内蔵されている(図4参照)。これら操作有効LED122L、122C、122Rは、対応するストップボタン40L、40C、40Rの操作が有効である場合に点灯し、操作が無効である場合に消灯する。
【0035】
メダル詰まり解除ボタン35は、メダル投入部34に投入されたメダルが内部で詰まった場合に、これを解消させる際に操作するボタンである。
【0036】
前面扉2bの裏面には、メダル投入部34から投入されたメダルを後述するホッパータンク57aに導く投入メダルセレクタ(図示略)が設けられている。直径や厚みの異なる不正メダルは、この投入メダルセレクタにより振り分けられてメダル払出穴9から返却される。
【0037】
投入メダルセレクタの下流側には、流下するメダル流路を選択的に切替可能とする図示しない流路切替ソレノイド107(図4参照)が設けられている。通常時において流路切替ソレノイド107は励磁されており、この状態において流下するメダルは投入メダルセンサ106(図4参照)により検出された後、ホッパータンク57a内に貯留されるようになっている。メダル投入が不可能な場合には、流路切替ソレノイド107の励磁が解除されて流路が切替わってメダル払出穴9から返却される。
【0038】
図2に示すように、筐体2a内略中央部には、複数種の図柄が印刷された透光性を有する帯状のリールシートが外周に巻回されたリール51L、51C、51Rを有する可変表示装置としてのリールユニット50が設けられている。それぞれのリール51L、51C、51Rは、各々に対応して設けられたリールモータ54L、54C、54Rによりそれぞれ独立して縦方向に回転(駆動)、停止するように構成されており、各リール51L、51C、51Rが回転することにより、透視窓14には前記各種図柄が連続的に変化しつつ表示されるようになっている。
【0039】
透視窓14から視認できる各リールの領域を、各リールに対応させて左可変表示部、中可変表示部、右可変表示部(領域)と呼ぶ。この各可変表示部からは、各リールに描かれた複数の図柄のうち、連続する3つの図柄が上段、中段、下段の位置に表示される。
【0040】
各リール51L、51C、51Rに対応して各リールの基準位置を検出するリールセンサ56が設けられており、このリールセンサ56により所定の図柄の停止位置を導出できるようになっているとともに、各リール51L、51C、51Rにおける特定の表示領域(上、中、下段の表示領域)を裏面から個別に照射可能な複数のリールランプ55がそれぞれ上、中、下段に設けられており、これら各リールランプ55は、透視窓14に表示される各図柄を後方から点灯するバックライトとして機能するようになっている。
【0041】
リールユニット50の下方には、メダル投入部34から投入されたメダルを貯留するホッパータンク57aを有するホッパーユニット57が設けられている。また、ホッパーユニット57の右側にはホッパータンク57aからオーバーフローしたメダルが貯留されるオーバーフロータンク59が設けられている。このオーバーフロータンク59内にはメダルを検出可能な満タンセンサ60が設けられており、内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったことを検出できるようになっている。
【0042】
ホッパーユニット57の下方部分にはホッパーモータ62が設けられており、このホッパーモータ62が回転することによりホッパータンク57a内のメダルがメダル排出口63から排出される。排出されたメダルは、メダル排出口63の近傍に設けられる払出メダルセンサ61により検出された後、メダル払出穴9から払い出される。
【0043】
ホッパーユニット57の側部には、メイン電源をon/offするメインスイッチ部65と、エラーが生じた場合等において再びゲームを続行可能な状態にリセットするための第2リセットボタン66と、入賞確率を変更可能とする設定ボタン67と、自動精算機能をon/offする自動精算選択スイッチ部68と、自動打止め機能をon/offする打止め選択スイッチ部69と、遊技場の管理者等が所持する特定のキーを挿入可能な設定キー挿入部70と、が前面に設けられた電源ユニット64が配設されている。
【0044】
本実施例では、設定キー挿入部70に特定のキーを挿入して時計回りに90度回転した状態、すなわちonの状態で電源投入を行う操作により、後述する設定キースイッチ82のonが検出され、遊技状態の初期化、すなわち後述するRAM212の記憶内容の初期化が実行されるとともに、設定ボタン67の操作が有効となり、この設定ボタン67の操作により入賞確率、すなわち出玉率の変更が実行可能となる。
【0045】
図3は、本実施例のスロットマシン1において適用される入賞ラインを示す図である。
【0046】
入賞ラインとは、各リール51L、51C、51Rの表示領域に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインあり、本実施例では、図3に示す入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’からなる最大5本の入賞ラインが設定可能とされている。
【0047】
次に、遊技者が遊技(ゲーム)を行うための操作や、該操作に伴う各種装置の作動状況を説明する。
【0048】
ゲームを開始する場合は、メダルやクレジットを使用して所望の大きさの有価価値を賭けて所望の大きさの賭数を設定する。賭数は、メダルをメダル投入部34から投入するか、あるいはクレジットを使用することにより設定できるようになっている。クレジットを使用するにはMAXBETボタン36b、または1枚BETボタン36aを押圧すれば良い。
【0049】
遊技者により賭数が「1」に設定されると入賞ラインL1が有効となり、賭数が「2」に設定されると入賞ラインL1、L2、L2’が有効となり、賭数が「3」に設定されると入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’が有効となる。
【0050】
そして本実施例では最大賭数である「3」の賭数が設定された時点でスタートレバー38の操作が有効に受付けられる状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。
【0051】
尚、このような賭数に応じて有効化される入賞ラインの本数、及び形状等は任意に変更可能であり、本実施例の形態に限定されるものではない。また、賭数に応じて有効化される入賞ラインの本数も任意に設定変更可能である。
【0052】
また、本実施例では、最大賭数である「3」の賭数が設定された時点でゲームが開始可能な状態となる構成とされているが、少なくとも「1」以上の賭数が設定された時点でゲームが開始可能な構成であれば良い。
【0053】
ゲームが開始可能な状態でスタートレバー38を押圧操作すれば、各リール51L、51C、51Rが回転し、透視窓14には複数種類の図柄が連続的に変化するように表示される。各リール51L、51C、51Rの回転が開始されてから所定時間が経過すれば各ストップボタン40L、40C、40Rの操作が有効になり、この状態で遊技者がいずれかのストップボタン40L、40C、40Rを押圧操作すれば、対応するリールの回転が停止され、透視窓14からは対応する可変表示部の上、中、下段に図柄が表示される。
【0054】
また、遊技者がストップボタン40L、40C、40Rを押圧操作しない場合には、一定時間が経過した時点で自動的に各リール51L、51C、51Rの回転が順次停止する。
【0055】
そして全てのリール51L、51C、51Rが停止された時点で、賭数に応じて有効化されたいずれかの入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’上に予め定められた図柄の組合せが表示された場合は入賞となり、入賞内容に対応して予め定められた所定枚数のメダルが遊技者に対してクレジットとして払出される。また、クレジットが上限数に達した場合には、メダルが直接メダル払出穴9から払い出される。
【0056】
また、特に予め定められた特別図柄の組合せが表示されて大当たり入賞した場合にあっては、メダルの払出しが行なわれるとともに、通常遊技状態とは異なるとともに、遊技者にとって有利な、すなわち大量のメダルを獲得できるビッグボーナス(BB)やレギュラーボーナス(RB)が遊技者に対して遊技価値として付与されるようになっている。
【0057】
尚、このように入賞することにより遊技者に対して付与される「遊技価値」は、メダル及びクレジット等の有価価値に限らず、上記のように大当たり入賞した場合において遊技者に対して付与されるBBやRB等、遊技に関連する特典全てを含む。
【0058】
図4は、スロットマシン1に設けられた各種基板と電気部品との接続状況を説明するためのブロック図である。また、図5は、遊技制御基板200に設けられたメイン制御手段としての制御部210の構成と、演出制御基板201に設けられたサブ制御手段としての制御部230の構成と、を説明するためのブロック図である。
【0059】
スロットマシン1に設けられた各種基板のうち、遊技制御基板200によって主に遊技状態が制御され、演出制御基板201によって遊技状態に応じた演出制御等が実施される。また、電源基板202にはスロットマシン1の外部から電源が供給される。この電源基板202には、外部電源の供給を受けるための電源コード84と、メインスイッチ80とが接続されている。
【0060】
遊技制御基板200は、演出制御基板201、電源基板202、リール中継基板203と配線接続されているとともに、リール中継基板203を介して外部出力基板205と、また、演出制御基板201を介してリールランプ中継基板204と接続されている。
【0061】
遊技制御基板200の制御部210は、遊技状態がRBであることを示すRB中信号や、遊技状態がBBであることを示すBB中信号、賭数を設定するために用いられたメダル数を示すメダルIN信号、入賞の発生により払出されたメダルを示すメダルOUT信号、などをリール中継基板203を介して外部出力基板205からスロットマシン1の外部に出力する制御を行う。尚、外部出力基板205から外部に出力される信号のうち、ストップスイッチ103L、103C、103Rの操作がなされた旨を示すストップスイッチ信号は、ストップスイッチ103L、103C、103Rから直接出力された信号であり、リール制御信号は、各リール51L、51C、51Rに対応するリールモータ54L、54C、54Rを制御するための制御信号(モータ位相信号)である。
【0062】
これら外部出力基板205から出力される信号は、たとえば、第3者機関が型式試験を行う際に利用可能である。
【0063】
遊技制御基板200には、各種のスイッチ、センサ、LED、及び表示器等、各種部品からの配線が接続されている。
【0064】
電源基板202に配線接続された設定スイッチ83、設定キースイッチ82、第2リセットスイッチ81、払出しセンサ61、及びホッパーモータ62は、電源基板202によって中継されて遊技制御基板200と配線接続されており、それぞれのスイッチ及びセンサの検出信号は、遊技制御基板200の制御部210に入力される。
【0065】
リール中継基板203に配線接続されたリールモータ54L、54C、54R、及びリールセンサ56は、リール中継基板203によって中継されて遊技制御基板200に配線接続されており、リールセンサ56の検出信号は、遊技制御基板200の制御部210に入力される。
【0066】
遊技制御基板200に配線接続されたスイッチ、センサのうち、1枚BETスイッチ100は1枚BETボタン36aの操作を検出し、MAXBETスイッチ101はMAXBETボタン36bの操作を検知するスイッチであり、スタートスイッチ102はスタートレバー38の操作を検出するスイッチであり、左、中、右ストップスイッチ103L、103C、103Rは、左、中、右ストップボタン40L、40C、40Rの操作を検出するスイッチである。精算スイッチ104は、精算ボタン37の操作を検出するスイッチであり、第1リセットスイッチ105は、施錠装置の鍵穴3に挿入したキーによるスロットマシン1のリセット操作を検出するスイッチである。また、投入メダルセンサ106は、メダル投入部34に投入されたメダルを検出するセンサである。
【0067】
遊技制御基板200に配線接続された表示器のうち、ゲーム回数表示器108はゲーム回数表示部32を構成する表示器であり、クレジット表示器109はクレジット表示部31を構成する表示器であり、ペイアウト表示器110はペイアウト表示部33を構成する表示器である。
【0068】
また、遊技制御基板200には、前述した1枚賭けLED111、2枚賭けLED112、3枚賭けLED113、リプレイLED114、スタートLED115、ウェイトLED116、投入指示LED117、BETボタンLED121a、BETボタンLED121b、左操作有効LED122L、122C、122R、流路切替ソレノイド107等の各種電気部品が配線接続されている。
【0069】
電源基板202あるいはリール中継基板203を介して、あるいはこれらの基板を介することなく遊技制御基板200に配線接続された各種LED及び表示器、モータ、ソレノイド等の電気部品は、遊技制御基板200に搭載された制御部210によって制御される。また、制御部210は、遊技制御基板200に接続され、または、電源基板202あるいはリール中継基板203を介して遊技制御基板200に接続された各種スイッチ及びセンサの検出信号を受け、遊技状態を制御する。
【0070】
遊技制御基板200に設けられた制御部210は、図5に示すように、制御動作を所定の手順で実行することのできるCPU211と、CPU211の制御プログラムや各種データテーブルを格納するROM213と、必要なデータの書き込み及び読み出しができるRAM212と、CPU211と外部回路との信号の整合性をとるためのI/Oポート214とを含む。すなわち、制御部210は、これらCPU211、RAM212、ROM213、I/Oポート214が全て内蔵された1チップマイクロコンピュータにて構成されている。
【0071】
また、遊技制御基板200には、電源投入時にCPU211にリセットパルスを与える初期リセット回路217と、CPU211にクロック信号を与えるクロック発生回路218と、クロック発生回路218からのクロック信号を分周して割込パルスを定期的にCPU211に与えるパルス分周回路(割込パルス発生回路)219と、一定範囲の乱数を高速で連続的に発生している乱数発生回路221と、乱数発生回路221から乱数をサンプリングするサンプリング回路222と、バッファ回路220とが設けられる。さらに、遊技制御基板200には、各種スイッチからの信号が入力されるスイッチ回路215や、モータ回路216、その他、図示しないソレノイド回路等が設けられている。
【0072】
遊技制御基板200の制御部210から演出制御基板201へは、バッファ回路220を介して制御部210が制御する制御状態を特定可能な制御情報としての各種コマンドが出力される。バッファ回路220は、遊技制御基板200の内部から外部への信号の出力を許容するが遊技制御基板200の外部から内部へ信号が入力されることを阻止するように機能する。このため、遊技制御基板200と演出制御基板201との間において、遊技制御基板200から演出制御基板201への一方向通信が担保され、コマンドの伝送経路を介して遊技制御基板200に信号を入力させて不正な制御動作を行わせる不正行為を防止できる。
【0073】
演出制御基板201には、遊技効果LED130〜134と、演出用ランプ140〜149と、液晶表示器135と、放音部12a、12b、13に内蔵されるスピーカ136a、136b、137と、タイトルパネル8及び遊技パネル6を内側から照らす各蛍光灯138と、がそれぞれ接続され、さらに、リールランプ中継基板204を介してリール51L、51C、51Rに内蔵されているリールランプ55が接続されている。
【0074】
リール中継基板203を介して、あるいはこれらの基板を介することなく演出制御基板201に配線接続された各種ランプ及びスピーカ、液晶表示器等の電気部品は、演出制御基板201に搭載された制御部230によって制御される。
【0075】
演出制御基板201によって制御される各遊技効果LED130〜134、演出用ランプ140〜149、液晶表示器135、各スピーカ136a、136b、137、各蛍光灯138、リールランプ55は、遊技制御基板200によって制御される各種表示器などに比較すると、それが機能しなくても遊技の進行自体には影響を与えるものでなく、演出効果を主眼においた演出手段である。このため、たとえ、演出制御基板201に故障が発生したとしても、遊技者に不利な状況が提供されてしまうことはないばかりか、制御部210の制御の負荷が軽減される。
【0076】
演出制御基板201に設けられた制御部230は、CPU231と、必要なデータの書き込み、及び読み出しができるRAM232と、CPU231の制御プログラムや各種データテーブルを格納するROM233と、I/Oポート234と、を含む。制御部230も、制御部210と同様に1チップマイクロコンピュータにて構成されている。
【0077】
また、演出制御基板201には、各スピーカ136a、136b、137から音を出力させるためのスピーカ駆動回路235と、液晶表示器135を表示制御するための表示駆動回路236と、各種ランプを点灯あるいは点滅させるためのランプ駆動回路237と、が搭載されている。
【0078】
また、演出制御基板201は、遊技制御基板200と接続されており、制御部230は、遊技制御基板200から送信された各種コマンドに基づいて遊技制御基板200の制御状態を特定し、この特定した制御状態に応じて予め定められた制御パターンを設定し、この制御パターンに応じて各遊技効果LED130〜134、演出用ランプ140〜149、液晶表示器135、各スピーカ136a、136b、137、各蛍光灯138、リールランプ55等の電気部品を制御する。
【0079】
図6は、各リール51L、51C、51R、の図柄配列を示す図であり、図中、「左」はリール51Lの図柄配列を示し、「中」はリール51Cの図柄配列を示し、「右」はリール51Rの図柄配列を示す。左側に示した数字は図柄番号であり、「1」〜「21」の各図柄番号に対応して、「黒7」、「白7」、「BAR」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」、「プラム」の図柄が各リールに21個配列されている。
【0080】
本実施例では、図7に示すように、通常遊技状態において「黒7−黒7−黒7」、「白7−白7−白7」、「BAR−BAR−BAR」、「チェリー−any−any(any=「黒7」、「白7」、「BAR」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」、「プラム」)」、「スイカ−スイカ−スイカ」、「ベル−ベル−ベル」、または「プラム−プラム−プラム」の組合せが入賞の対象とされている。
【0081】
通常遊技状態において「チェリー−any−any」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、2枚のメダルが払い出されるチェリー入賞が発生する。また、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、12枚のメダルが払い出されるスイカ入賞が発生する。また、「ベル−ベル−ベル」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、10枚のメダルが払い出されるベル入賞が発生する。
【0082】
また、「プラム−プラム−プラム」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、当該ゲームと同一の賭数にて次回のゲームを実施可能なリプレイゲーム(再ゲーム)が付与されるリプレイ(再遊技)入賞が発生する。
【0083】
また、賭数に応じて有効化された入賞ラインが複数本存在する場合において、前述したようにメダルが払い出される図柄の組合せが複数本の入賞ライン上において同時に揃った場合には、各入賞ライン上の図柄の組合せによって払い出されるメダル枚数の合計枚数に相当するメダルが払い出されるのが原則である。しかし、1ゲームにおいて遊技者に払い出されるメダルの上限が15枚と定められているために、15枚を越える場合にはその16枚目以降のメダルが無効となる。
【0084】
また、通常遊技状態において有効化されたいずれかの入賞ライン上に「BAR−BAR−BAR」の図柄の組合せが揃えば、特別入賞であるRB入賞が発生し、その対価として15枚のメダルが払い出されるとともに、遊技者にとって有利なレギュラーボーナス(RB)が発生し、レギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)が遊技者に対して付与される。RBゲームにおいては、「プラム−プラム−プラム」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃って、15枚のメダルが払い出されるJac入賞が高確率で発生する。RBでは、RBゲームが最大で12回提供される。そしてRBは、RBゲームが12回実行されるか、あるいはRBゲームが12回に達する前にJac入賞が8回発生するか、のいずれかの条件が満たされた時点で終了する。したがって、遊技者は12回のRBゲーム中に最大8回のJac入賞の機会を得ることができる。
【0085】
また、通常遊技状態において有効化された入賞ライン上に、「黒7−黒7−黒7」または「白7−白7−白7」が揃えば、特別入賞であるBB入賞が発生し、その対価として15枚のメダルが払い出されるとともに、遊技者にとって有利な特別遊技状態としてのビッグボーナス(BB)が発生し、以下に説明するビッグボーナスゲーム(BBゲーム)と前述したRBが遊技者に対して付与される。
【0086】
BBゲームにおいては、「チェリー−any−any」、「スイカ−スイカ−スイカ」、「ベル−ベル−ベル」、または「プラム−プラム−プラム」の組合せが入賞の対象とされており、これらの入賞が通常遊技状態に比較して高確率で発生する。
【0087】
BBゲームにおいて「チェリー−any−any」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、2枚のメダルが払い出されるチェリー入賞が発生する。また、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、12枚のメダルが払い出されるスイカ入賞が発生する。また、「ベル−ベル−ベル」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、10枚のメダルが払い出されるベル入賞が発生する。
【0088】
また、「プラム−プラム−プラム」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、JacIn入賞が発生し、その対価として3枚のメダルが払い出されるとともに、前述したRBに移行し、レギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)が遊技者に対して付与される。
【0089】
BBでは、BBゲームが最大で30ゲーム提供されるとともに、このBBゲームにおいてRBに移行可能な最大回数が規定されており、本実施例では最大で3回移行し得るように規定されている。そしてBBは、30回のBBゲームを実行した場合か、或いは30回のBBゲームを実行する前にRBへ3回移行し、3回目のRBが終了した場合のうち、少なくともいずれか1つの条件が満たされた時点で終了する。
【0090】
尚、本実施例では、規定数のBBゲームを実行した場合か、規定数のRBが終了した場合のいずれか一方の条件でBBが終了する構成とされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、BB中の獲得枚数が上限枚数に到達した場合にBBが終了するようにしても良い。更にこの場合には、RB中において上限枚数に到達した場合に、そのRBが終了することでBBが終了するようにしても良い。
【0091】
本実施例では、図7に示すように、各入賞に対応した内部当選フラグの種類が定められており、各ゲーム毎に実行される内部抽選処理に当選して各々対応する内部当選フラグが設定された場合にのみ、対応する入賞の発生が許容されることとなる。
【0092】
通常遊技状態におけるチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞の組合せは、内部抽選処理により該当する入賞を許容する内部当選フラグ(チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ)が当選した場合であって、各リールが停止された際に該当する図柄が引込範囲(本実施例では最大4図柄)内にあれば有効化された入賞ラインに揃う。
【0093】
また、通常遊技状態におけるリプレイ入賞の組合せは、通常においては、内部抽選処理により該当する入賞を許容する内部当選フラグ(リプレイフラグ)が当選した場合であって、各リールが停止された際に該当する図柄が引込範囲(本実施例では最大4図柄)内にあれば有効化された入賞ラインに揃う。また、後述するリプレイタイム(以下RTと称す)においては、内部抽選処理により該当する入賞を許容する内部当選フラグ(リプレイフラグ)が当選した場合で、かつ後述するリール制御振分処理においてリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに優先的に引き込むリールの制御パターンが選択された場合に有効化された入賞ラインに揃えることが可能であり、これらの条件が満たされている場合で、各リールが停止された際に該当する図柄が引込範囲内にあれば有効化された入賞ラインに揃う。
【0094】
また、通常遊技状態におけるBB入賞、RB入賞の組合せは、内部抽選処理によりBBまたはRBの入賞を許容する内部当選フラグ(BBフラグまたはRBフラグ)が当選した後、後述するRT(BBフラグまたはRBフラグにより許容されるBB入賞またはRB入賞が発生不可能に制御される状態)が終了してBB入賞またはRB入賞を発生可能な状態(以下BBフラグまたはRBフラグの放出状態ともいう)となり、後述するリール制御振分処理においてBB入賞またはRB入賞の組合せを入賞ラインに優先的に引き込むリールの制御パターンが選択された場合に有効化された入賞ラインに揃えることが可能であり、これらの条件が満たされている場合で、各リールが停止された際に該当する図柄が引込範囲内にあれば有効化された入賞ラインに揃う。
【0095】
また、これら通常遊技状態において対象となる入賞の内部当選フラグのうち、チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグは、当該内部当選フラグが当選したゲームにおいてのみ有効とされており、そのゲームの終了後にクリアされる。
【0096】
また、BB入賞を許容する旨を示すBBフラグまたはRB入賞を許容する旨を示すRBフラグは、後述するRTの発生により当該BBフラグまたはRBフラグにより許容されるBB入賞またはRB入賞が発生不可能な状態で一度ストックされる。すなわちBB入賞またはRB入賞が発生不可能な状態で次ゲーム以降に持ち越される。
【0097】
また、既にBBフラグまたはRBフラグがストックされている状態でも、内部抽選処理によるBBフラグまたはRBフラグの抽選が行われるようになっており、この状態でBBフラグまたはRBフラグが当選した場合には、既に持ち越されているBBフラグまたはRBフラグとは別個に、当選したBBフラグまたはRBフラグも当該BBフラグまたはRBフラグにより許容されるBB入賞またはRB入賞が発生不可能な状態でストックされるようになっている。すなわち本実施例では、複数のBBフラグまたはRBフラグをBB入賞またはRB入賞が発生不可能な状態でストックする(持ち越す)ことができるようになっている。
【0098】
これらストックされているBBフラグまたはRBフラグは、後述するRTが終了することで1つ放出され、この放出されたBBフラグまたはRBフラグに応じてBB入賞またはRB入賞が発生可能な状態、すなわち放出状態に制御されるとともに、以降のゲームにおいてBB入賞またはRB入賞が発生することにより、放出されたBBフラグまたはRBフラグはクリアされる。
【0099】
本実施例では、BBフラグまたはRBフラグが1つもストックされていないときには、最初に当選したBBフラグまたはRBフラグが次回放出する内部当選フラグとして決定され、ここで決定されたBBフラグまたはRBフラグがRTの終了により放出される。また、BBまたはRBの終了後に、BBフラグまたはRBフラグがストックされているときには、次回RTが終了したときにBBフラグまたはRBフラグのどちらを放出するかを決定し、ここで決定されたBBフラグまたはRBフラグが、その後発生するRTの終了により放出される。この際、BBフラグまたはRBフラグのいずれか一方しかストックされていない場合には、一義的にストックされている方の内部当選フラグが次回放出される予定の内部当選フラグとして決定される。また、BBフラグまたはRBフラグの双方がストックされている場合には、BBフラグまたはRBフラグのどちらか一方が次回放出される予定の内部当選フラグとして決定される。
【0100】
尚、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、これら内部当選フラグの当選順、すなわち最も早く当選した順番で放出するようにしても良いし、BBフラグを優先して放出し、BBフラグがストックされていない場合にRBフラグを放出する等、内部当選フラグの種別に応じた順番で放出するようにしても良い。
【0101】
本実施例では、BBフラグまたはRBフラグが当選した場合に、そのゲームにおいてBB入賞またはRB入賞の組合せが入賞ラインに揃わないように制御するとともに、次のゲームから通常(以下非RTと称す)とは異なる制御が適用される遊技状態であるリプレイタイム(以下RTと称す)を発生させることで、その後BB入賞またはRB入賞が発生不可能な状態に制御される。
【0102】
RTとは、図8に示すように、非RTの状態よりもリプレイフラグが高確率で当選する遊技状態であり、非RTにおけるリプレイフラグの当選確率が約1/7.3であるのに対して、RTにおけるリプレイフラグの当選確率が約1/1.14となる。
【0103】
RTにおいて、チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグが当選した場合には、後述するリール制御振分処理において各々該当する図柄の組合せを入賞ラインに優先的に引き込むリールの制御パターンが選択される。すなわちこれらの場合には、当選した内部当選フラグに該当する図柄の組合せを揃えることが可能に制御される。
【0104】
また、RTにおいて、BBフラグまたはRBフラグが当選した場合、内部抽選処理の結果がハズレの場合には、後述するリール制御振分処理においていずれの入賞の組合せも入賞ラインに引き込まないリールの制御パターンが選択される。すなわちこれらの場合には、いずれの入賞の組合せも入賞ラインに揃えられないように制御される。
【0105】
また、RTにおいて、リプレイフラグが当選した場合には、後述するリール制御振分処理においてリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに優先的に引き込むリールの制御パターンまたはいずれの入賞の組合せも入賞ラインに引き込まないリールの制御パターンのいずれか一方が一定の割合で選択される。すなわちこの場合には、一定の割合でリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えることが可能に制御される。この際、図8に示すように、156/1000の割合でリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに優先的に引き込むリールの制御パターンが選択されるため、RT中におけるリプレイ入賞の出現確率(リプレイフラグの当選確率×リプレイ入賞の組合せが揃う制御パターンの選択率)は、約1/7.3となる。すなわちRTにおいては、非RTにおけるリプレイ入賞の出現確率とほぼ等しくなる割合でリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えることが可能に制御される。
【0106】
このようにRTにおいては、内部抽選処理の結果に関わらず、後述するリール制御振分処理においてBB入賞またはRB入賞の組合せを入賞ラインに優先的に引き込む制御パターンが選択されないように制御されるため、結果としてRTが終了するまでBB入賞またはRB入賞が発生不可能に制御されることとなる。
【0107】
また、本実施例では、非RTにおいてリプレイ入賞が揃えられる確率(リプレイフラグの当選確率)と、RT中においてリプレイ入賞を揃えられる確率(リプレイフラグの当選確率×リプレイ入賞を揃えられる制御パターンの選択率)と、がほぼ等しい確率とされており、RTに制御されているか否かに関わらず、リプレイ入賞の出現率がほぼ等しくなるため、遊技者がリプレイ入賞の発生確率によりRTに制御されているか否かを判別することが困難となり、これら遊技状態の違いにより遊技者に対して違和感を感じさせてしまうことを防止できる。
【0108】
図9は、通常遊技状態において適用される各リールの制御パターン及びその選択条件を示す図である。本実施例では、図9に示すように、通常遊技状態において適用される各リールの制御パターンとして制御番号01〜07の制御パターンが定められている。
【0109】
これら制御パターンのうち、制御番号01の制御パターンは、「チェリー−any−any」の組合せをいずれかの入賞ラインに優先的に引き込む制御パターンであり、この制御番号01の制御パターンは、後述するリール制御振分処理において、チェリーフラグ当選時に選択される制御パターンである。このため、チェリーフラグ当選時には、チェリー入賞の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えることが可能に制御される。
【0110】
また、制御番号02の制御パターンは、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せをいずれかの入賞ラインに優先的に引き込む制御パターンであり、この制御番号02の制御パターンは、後述するリール制御振分処理において、スイカフラグ当選時に選択される制御パターンである。このため、スイカフラグ当選時には、スイカ入賞の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えることが可能に制御される。
【0111】
また、制御番号03の制御パターンは、「ベル−ベル−ベル」の組合せをいずれかの入賞ラインに優先的に引き込む制御パターンであり、この制御番号03の制御パターンは、後述するリール制御振分処理において、ベルフラグ当選時に選択される制御パターンである。このため、ベルフラグ当選時には、ベル入賞の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えることが可能に制御される。
【0112】
また、制御番号04の制御パターンは、「プラム−プラム−プラム」の組合せをいずれかの入賞ラインに優先的に引き込む制御パターンであり、この制御番号04の制御パターンは、後述するリール制御振分処理において、非RTではリプレイフラグ当選時の1000/1000(100%)の割合で選択される制御パターンであり、RTではリプレイフラグ当選時の156/1000の割合で選択される制御パターンである。このため、非RTにおけるリプレイフラグ当選時には、1000/1000の割合でリプレイ入賞の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えることが可能に制御され、RTにおけるリプレイフラグ当選時には、156/1000の割合でリプレイ入賞の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えることが可能に制御される。
【0113】
また、制御パターンのうち、制御番号05の制御パターンは、「BAR−BAR−BAR」の組合せをいずれかの入賞ラインに優先的に引き込む制御パターンであり、この制御番号05の制御パターンは、後述するリール制御振分処理において、RBフラグの放出状態、すなわちRB入賞が発生可能な状態に制御されている場合におけるハズレ時、すなわちいずれの内部当選フラグも当選しなかったときに選択される制御パターンである。このため、RBフラグ放出状態におけるハズレ時には、RB入賞の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えることが可能に制御される。
【0114】
また、制御パターンのうち、制御番号06の制御パターンは、「黒7−黒7−黒7」及び「白7−白7−白7」の組合せをいずれかの入賞ラインに優先的に引き込む制御パターンであり、この制御番号06の制御パターンは、後述するリール制御振分処理において、BBフラグの放出状態、すなわちBB入賞が発生可能な状態に制御されている場合におけるハズレ時、すなわちいずれの内部当選フラグも当選しなかったときに選択される制御パターンである。このため、BBフラグ放出状態におけるハズレ時には、BB入賞の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えることが可能に制御される。
【0115】
また、制御パターンのうち、制御番号07の制御パターンは、いずれの入賞図柄の組合せも入賞ラインに引き込まない制御パターンであり、この制御番号07の制御パターンは、後述するリール制御振分処理において、非RTでは、BBフラグまたはRBフラグの放出状態以外のハズレ時、BBフラグまたはRBフラグの当選時に選択される制御パターンであり、RTでは、ハズレ時、BBフラグまたはRBフラグの当選時、リプレイフラグ当選時の844/1000の割合で選択される制御パターンである。このため、非RTでは、BBフラグまたはRBフラグの放出状態以外のハズレ時、BBフラグまたはRBフラグの当選時に、いずれの入賞の組合せも入賞ラインに揃わないように制御され、RTでは、ハズレ時、BBフラグまたはRBフラグの当選時、リプレイフラグ当選時の844/1000の割合でいずれの入賞の組合せも入賞ラインに揃わないように制御される。
【0116】
次に、本実施例のスロットマシン1におけるBBフラグ及びRBフラグのストック及び放出の流れを図10に基づいて説明する。
【0117】
まず、通常ゲームにおいてBBフラグまたはRBフラグが当選すると、この当選したBBフラグまたはRBフラグが、次回放出される内部当選フラグとして設定されるとともに、予め定められた複数の異なるゲーム数からいずれか1つのゲーム数がRTの継続ゲーム数(以下RTゲーム数)として決定され、BB入賞またはRB入賞が発生不可能に制御されるRTに移行する。
【0118】
RTにおいてBBフラグまたはRBフラグが当選すると、これら当選したBBフラグまたはRBフラグがストックされるとともに、既にストックされている場合には、既にストックされているBBフラグやRBフラグとは別個にストックされる。
【0119】
RTは、移行する際に決定されたRTゲーム数のゲームが実行されるまで継続し、残りのRTゲーム数が0となることで終了する。そしてRTが終了した場合には、次回放出する内部当選フラグとして設定されているBBフラグまたはRBフラグが放出され、この放出された内部当選フラグにより許容されるBB入賞またはRB入賞が発生可能な放出状態に移行する。
【0120】
放出状態では、放出されたBBフラグまたはRBフラグにより許容されるBB入賞またはRB入賞が発生可能な状態に制御されるようになっており、この状態においてBB入賞またはRB入賞が発生することでBBまたはRBが発生し、放出された内部当選フラグはクリアされる。
【0121】
BBまたはRBの終了後、次回放出可能なBBフラグまたはRBフラグがストックされている場合には、次回放出する内部当選フラグの種類を決定し、決定した種類の内部当選フラグを次回放出する内部当選フラグとして設定した後、RTのゲーム数が決定され、再びリプレイタイムに移行する。尚、BBまたはRBの終了後、次回放出可能なBBフラグまたはRBフラグがストックされていない場合には、通常ゲームに移行する。
【0122】
次に、本実施例における遊技制御基板200の制御部210がゲームの進行に伴い実行する各種制御内容を、図11のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【0123】
まず、電源投入に伴いゲームスタートに備えるための初期処理を実行する。具体的には、各種装置の接続、及び作動状況、等の確認を行い、電源断前の遊技状態に復帰可能であれば復帰する処理を行う(Sa1)。
【0124】
次いで、BET処理(Sa2)、内部抽選処理(Sa3)、リール制御振分処理(Sa4)、リール回転処理(Sa5)、リール停止処理(Sa6)、入賞判定処理(Sa7)、払出処理(Sa8)、RT処理(Sa9)、フラグ更新処理(Sa10)、遊技状態更新処理(Sa11)を繰返し実行するループ処理に以降する。
【0125】
Sa2のステップにおけるBET処理では、メダルやクレジットを受付け可能な状態で待機し、賭数が設定され、スタートレバー38が押圧操作された時点でメダルの賭数を確定する処理を実行する。また、前回のゲームでリプレイが入賞した場合には、前回のゲームと同じ賭数が設定される。
【0126】
Sa3のステップにおける内部抽選処理では、Sa2のステップにおけるスタートレバー38の押圧操作によるゲームスタートに伴い、該当する遊技状態において対象となる入賞の発生を許容するか否かを決定する処理を実行する。具体的には、スタートレバー38の操作に基づくスタートスイッチ102の検出に応じてサンプリングされた乱数値とROM213に格納された内部当選確率テーブルとの比較結果に基づいて当選の有無を判定し、当選した場合には該当する入賞を許容する旨を示す内部当選フラグを設定する。
【0127】
Sa4のステップにおけるリール制御振分処理では、内部当選フラグの設定状況及びRT中か否か等の状況に応じて、後述するリール停止処理において適用する制御パターンを選択する処理を実行する。
【0128】
Sa5のステップにおけるリール回転処理では、Sa4のステップにおけるリール制御振分処理の終了に伴い各リール51L、51C、51Rを回転させる処理を実行する。このリール回転処理においては、全てのリール51L、51C、51Rが回転した時点でストップボタン40L、40C、40Rの押圧操作を有効とし、RAM212に設定されたリール停止タイマカウンタに初期値を設定してリール停止用のタイマカウンタをスタートさせる。
【0129】
Sa6のステップにおけるリール停止処理では、遊技者による停止ボタン40L、40C、40Rの押圧操作がなされるか、各リール51L、51C、51Rの回転開始時から遊技者によるストップボタン40L、40C、40Rの押圧操作がなされることなく自動停止時間が経過したことにより図柄を停止表示するための条件が満たされた時点で各々のリール51L、51C、51Rの停止フラグの設定を行い、この停止フラグの設定に基づいて押圧操作のあった停止ボタン40L、40C、40Rに対応するリール51L、51C、51Rの回転を停止させる処理を実施する。このリール停止処理では、Sa4のステップにおけるリール制御振分処理において選択した制御パターンに基づいてリールを停止させる制御を行う。
【0130】
Sa7のステップにおける入賞判定処理では、Sa6のステップにおいて全てのリール51L、51C、51Rの回転が停止されたと判定した時点で、各表示領域に表示された表示態様と、Sa3のステップにおいて当選した内部当選フラグ並びにROM213に格納された入賞判定テーブルと、を照合して入賞内容の判定を行う処理を実行するとともに、特にいずれかの入賞が発生したと判定した場合には、その入賞内容に対応した各種設定を実行する。この設定内容としては、例えば入賞内容に対応するメダルの払出枚数、遊技状態、再遊技等の設定がある。
【0131】
Sa8のステップにおける払出処理では、Sa7のステップにおいてメダルの払出を伴う入賞の発生が判定された場合に、その入賞内容に対応して設定された払出枚数に基づくクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。具体的には、払出メダル枚数をクレジットに加算するとともに、クレジットが上限値に到達した場合には、ホッパーモータ62の駆動により残りの枚数分のメダルを直接メダル払出口9より払い出す処理を行う。
【0132】
Sa9のステップにおけるRT処理では、RTへ移行させる処理や、次回放出する内部当選フラグを決定するための処理、次回移行するRTゲーム数を決定するための処理、RTの終了に基づいてBB入賞またはRB入賞が発生可能な状態に移行させる処理、等を行う。
【0133】
Sa10のステップにおけるフラグ更新処理では、Sa3のステップにおいて当選した内部当選フラグのクリアまたは持越を行うための処理を行う。具体的には、内部当選フラグのうち、チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ等、当該ゲームにおいてのみ有効な内部当選フラグをクリアする処理を行う。また、BBフラグ及びRBフラグは、その内部当選フラグによって許容されたBB入賞またはRB入賞が発生しない場合においてクリアせずに次のゲームに持ち越し、BB入賞またはRB入賞が発生した場合に該当する内部当選フラグをクリアする処理を行う。
【0134】
Sa11のステップにおける遊技状態更新処理では、BB入賞やRB入賞が判定された場合に、遊技状態をBBまたはRBに移行させる処理や、BB中のBBゲームやRB中のRBゲームのカウンタの設定や更新を行う処理、BBやRBの終了条件の成立に基づき遊技状態を通常遊技状態に移行させる処理、等を行う。
【0135】
次に、Sa3のステップにおける内部抽選処理の詳細を、図12のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【0136】
内部抽選処理では、まず、スタートレバー38の操作に応じてサンプリングされた内部抽選用乱数値を取得し(Sb1)、取得した値と当該ゲームの遊技状態に応じた内部当選確率テーブルと、を比較し(Sb2)、内部当選フラグが当選したか否かを判定する(Sb3、Sb6)。例えば、通常遊技状態において非RTの場合には、リプレイフラグの当選確率が約1/7.3となるように定められた内部当選確率テーブルが適用されるのに対してRTの場合には、リプレイフラグの当選確率が約1/1.14となるように定められた内部当選確率テーブルが適用される。
【0137】
Sb3、Sb6のステップにおける判定において、いずれの内部当選フラグも当選していないと判定した場合には、リール制御振分処理に移行する。
【0138】
また、Sb3のステップにおける判定において、BBフラグまたはRBフラグの当選を判定した場合には、BBフラグまたはRBフラグが当選したゲームである旨を示す当選ゲームフラグを設定し(Sb4)、当選したBBフラグまたはRBフラグをRAM212の持越(ストック)領域に設定した後(Sb5)、リール制御振分処理に移行する。尚、ここでいう持越領域とは、未だ放出が決定されていないBBフラグまたはRBフラグが設定される領域であり、この持越領域には、複数のBBフラグ及びRBフラグを設定することが可能とされ、既にBBフラグまたはRBフラグが設定されている場合には、それとは別個に新たに当選したBBフラグまたはRBフラグが設定される。
【0139】
また、Sb6のステップにおける判定において、その他の内部当選フラグ、すなわちチェリーフラグやスイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ等の当選を判定した場合には、当選した内部当選フラグをRAM212の通常領域に設定し(Sb7)、リール制御振分処理に移行する。尚、ここでいう通常領域とは、BBフラグまたはRBフラグ以外の内部当選フラグが設定される領域であり、この通常領域には、1つの内部当選フラグのみが設定可能とされている。
【0140】
次に、Sa4のステップにおけるリール制御振分処理の詳細を、図13のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【0141】
リール制御振分処理では、まず、当該ゲームがRT中であるか否かを確認する(Sc1)。RT中であるか否かは、RT中である旨を示す後述のRTフラグの有無により判定する。
【0142】
Sc1のステップにおいてRT中であると判定した場合には、RAM212の通常領域にチェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグまたはリプレイフラグが設定されているか否かを確認する(Sc2、Sc4)。
【0143】
Sc2のステップにおいてリプレイフラグが設定されていると判定した場合には、乱数抽選により156/1000の割合で制御番号04の制御パターンを選択し、844/1000の割合で制御番号07の制御パターンを選択し(Sc3)、リール回転処理に移行する。
【0144】
また、Sc4のステップにおいてチェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグのいずれかの内部当選フラグが設定されていると判定した場合には、制御番号01〜03の制御パターンのうち、設定されている内部当選フラグに該当する制御番号の制御パターンを選択し(Sc5)、リール回転処理に移行する。
【0145】
また、Sc2、Sc4のステップにおいてRAM212の通常領域にいずれの内部当選フラグも設定されていない場合、すなわち内部抽選処理の結果がハズレの場合には、制御番号07の制御パターンを選択し(Sc6)、リール回転処理に移行する。
【0146】
また、Sc1のステップにおいてRT中でないと判定した場合には、当該ゲームがBBフラグまたはRBフラグの当選ゲームであるか否かを判定する(Sc7)。BBフラグまたはRBフラグの当選ゲームであるかは、BBフラグまたはRBフラグの当選ゲームである旨を示す当選ゲームフラグが設定されているか否かにより判定する。
【0147】
Sc7のステップにおいて当該ゲームがBBフラグまたはRBフラグの当選ゲームであると判定した場合には、制御番号07の制御パターンを選択し(Sc6)、リール回転処理に移行する。
【0148】
また、Sc7のステップにおいて当該ゲームがBBフラグまたはRBフラグの当選ゲームではないと判定した場合には、RAM212の通常領域にチェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグまたはリプレイフラグが設定されているか否かを確認する(Sc8)。
【0149】
また、Sc8のステップにおいてチェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグのいずれかの内部当選フラグが設定されていると判定した場合には、制御番号01〜04の制御パターンのうち、設定されている内部当選フラグに該当する制御番号の制御パターンを選択し(Sc9)、リール回転処理に移行する。
【0150】
また、Sc8のステップにおいてRAM212の通常領域にいずれの内部当選フラグも設定されていない場合、すなわち内部抽選処理の結果がハズレの場合には、RAM212の放出領域にBBフラグまたはRBフラグが設定されているか否かを確認する(Sc10、Sc12)。
【0151】
Sc10のステップにおいて放出領域にBBフラグが設定されていると判定した場合には、制御番号06の制御パターンを選択し(Sc11)、リール回転処理に移行する。
【0152】
Sc12のステップにおいて放出領域にRBフラグが設定されていると判定した場合には、制御番号05の制御パターンを選択し(Sc13)、リール回転処理に移行する。
【0153】
また、Sc10、12のステップにおいてRAM212の放出領域にBBフラグもRBフラグも設定されていない場合には、制御番号07の制御パターンを選択し(Sc14)、リール回転処理に移行する。
【0154】
次に、Sa9のステップにおけるRT処理の詳細を、図14のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【0155】
RT処理では、まず、当該ゲームがBB中またはRB中のゲームであるか否かを確認する(Sd1)。BB中またはRB中のゲームであるか否かは、BB中またはRB中のゲームである旨を示すBB中フラグまたはRB中フラグが設定されているか否かにより判定する。
【0156】
Sd1のステップにおいてBB中またはRB中のゲームでないと判定した場合には、RT中であるか否かを確認する(Sd2)。RT中であるか否かは、RT中である旨を示すRTフラグが設定されているか否かにより判定する。
【0157】
Sd2のステップにおいてRT中であると判定した場合には、RAM212に設けられたRTゲームカウンタを1減算し(Sd3)、RTゲームカウンタが0であるか否かを判定し(Sd4)、RTゲームカウンタが0ではない場合、すなわち1以上の場合には、フラグ更新処理に移行する。
【0158】
また、Sd4のステップにおいてRTゲームカウンタが0の場合には、RTフラグをクリアしてRTを終了する(Sd5)。すなわちBB入賞またはRB入賞が発生不可能な状態を終了させて放出領域に設定されているBBフラグまたはRBフラグにより許容されるBB入賞またはRB入賞が発生可能な放出状態とする。
【0159】
また、Sd2のステップにおいてストックゲーム中でないと判定した場合には、放出領域にBBフラグまたはRBフラグが設定されているか否か、すなわち放出状態であるか否か、を確認し(Sd6)、放出状態であればフラグ更新処理に移行する。
【0160】
また、Sd6のステップにおいてBBフラグまたはRBフラグが放出領域に設定されていない場合、すなわちBBフラグ及びRBフラグが1つもストックされていない場合には、当該ゲームにおいてBBフラグまたはRBフラグが当選したか否か、具体的には、当選ゲームフラグが設定されているか否かを確認し(Sd7)、当該ゲームにおいてBBフラグまたはRBフラグが当選していなければフラグ更新処理に移行する。
【0161】
また、Sd7のステップにおいて、BBフラグまたはRBフラグが当選している場合には、当該ゲームにおいて当選したBBフラグまたはRBフラグ、すなわち持越領域に設定されているBBフラグまたはRBフラグを放出領域に移動する(Sd8)。すなわち当該ゲームにおいて当選したBBフラグまたはRBフラグが次回放出する内部当選フラグとして設定される。
【0162】
次いで、予め定められた複数の異なるゲーム数からRTゲーム数を決定し(Sd9)、決定したRTゲーム数をRTゲームカウンタに設定し(Sd10)、RT中である旨を示すRTフラグを設定した後(Sd11)、フラグ更新処理に移行する。
【0163】
また、Sd1のステップにおいてBB中またはRB中のゲームであると判定した場合には、次ゲームから通常遊技状態に移行するか否か、すなわち当該ゲームでBBまたはRBが終了するゲームであるか否かを確認し(Sd12)、次ゲームから通常遊技状態に移行しない場合にはフラグ更新処理に移行する。
【0164】
また、Sd12のステップにおいて次ゲームから通常遊技状態に移行する場合には、次回放出可能な内部当選フラグがストックされているか否かを確認し(Sd13)、次回放出可能な内部当選フラグがストックされていない場合には、フラグ更新処理に移行する。
【0165】
また、Sd13のステップにおいて次回放出可能な内部当選フラグがストックされている場合には、次回放出する内部当選フラグの種類をBBフラグとするか、RBフラグとするか、を決定する(Sd14)。この際、BBフラグのみストックされている場合に次回放出する内部当選フラグをBBフラグに決定し、RBフラグのみストックされている場合に次回放出する内部当選フラグをRBフラグに決定する。また、BBフラグもRBフラグもストックされている場合には、所定の割合で次回放出する内部当選フラグをBBフラグまたはRBフラグのどちらか一方に決定する。
【0166】
次いでSd14のステップにおいて決定した種類の内部当選フラグを放出領域に移動する(Sd15)。すなわちSd14のステップにおいて決定したBBフラグまたはRBフラグが次回放出する内部当選フラグとして設定される。
【0167】
次いで、予め定められた複数の異なるゲーム数からRTゲーム数を決定し(Sd16)、決定したRTゲーム数をRTゲームカウンタに設定し(Sd17)、RT中である旨を示すRTフラグを設定した後(Sd18)、フラグ更新処理に移行する。
【0168】
次に、Sa10のステップにおけるフラグ更新処理の詳細を、図15のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【0169】
フラグ更新処理では、まず、BBフラグまたはRBフラグの当選ゲームであるか否か、すなわち当選ゲームフラグが設定されているか否かを確認し(Se1)、BBフラグまたはRBフラグの当選ゲームである場合には、当選ゲームフラグをクリアする(Se2)。
【0170】
次いで、BB入賞またはRB入賞が発生したか否かを確認する(Se3)。Se1のステップにおいてBB入賞またはRB入賞が発生していれば放出領域の内部当選フラグをクリアした後(Se4)、遊技状態更新処理に移行する。また、Se1のステップにおいてBB入賞またはRB入賞が発生していなければ通常領域の内部当選フラグをクリアした後(Se5)、遊技状態更新処理に移行する。
【0171】
次に、遊技制御基板200の制御部210から演出制御基板201の制御部230に対して送信するコマンドについて説明する。
【0172】
制御部210から送信されるコマンドは、2バイトで構成され、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの内容)を表す。尚、本実施例で示すコマンドの形態は一例であって他のデータ形態を用いても良い。また、本実施例では、コマンドを2バイトの信号で構成しているが、これらコマンドを1バイトの信号または3バイト以上の信号で構成しても良い。
【0173】
図16〜18は、コマンドとして送信されるデータの内容の一例を示す図である。以下、それぞれのコマンドについて詳述していく。
【0174】
図16に示すように、MODE=80(H)、EXT=06(H)からなるメダル投入許可コマンドは、メダルが投入可能な状態となった旨を示すコマンドであり、ゲームの終了等によりメダルの投入が可能な状態となったときに送信される。
【0175】
MODE=80(H)、EXT=07(H)からなるメダル投入拒否コマンドは、メダルが投入不可能な状態となった旨を示すコマンドであり、クレジットが上限値に到達すること等によりメダルの投入が不可能な状態となったときに送信される。
【0176】
また、MODE=83(H)、EXT=00〜3A(H)からなるBETコマンドは、メダルの投入や1枚BETボタン36a、MAXBETボタン36bの操作により設定された賭数、設定済み賭数等を示すコマンドであり、メダルが投入されたとき、または1枚BETボタン36a、MAXBETボタン36bの操作が検出されたときに送信される。
【0177】
MODE=80(H)、EXT=10(H)からなるスタート操作有効コマンドは、スタートレバー38が操作可能な状態となった旨を示すコマンドであり、賭数が設定されてスタートレバー38の操作が有効となったときに送信される。
【0178】
MODE=80(H)、EXT=11(H)からなるスタートレバー操作無効コマンドは、スタートレバー38が操作不可能な状態となった旨を示すコマンドであり、賭数のキャンセル等によりスタートレバー38の操作が無効となったときに送信される。
【0179】
MODE=81(H)、EXT=00〜44(H)からなる内部当選コマンドは、BBフラグまたはRBフラグの放出状況や小役入賞を許容する旨の内部当選フラグの設定状況を示すコマンドであり、スタートレバー38が操作されたときに送信される。
【0180】
内部当選コマンドを構成するEXTは、図17に示すように、先頭から2ビット目(ビット6)は放出領域にBBフラグ設定されているか否か、を示し(放出領域にBBフラグなし(ハズレ)=「0」、放出領域にBBフラグあり=「1」)、先頭から3ビット目(ビット5)は放出領域にRBフラグ設定されているか否か、を示し(放出領域にRBフラグなし(ハズレ)=「0」、放出領域にRBフラグあり=「1」)、先頭から4ビット〜8ビット目(ビット4〜ビット0)は小役フラグまたはリプレイフラグの当選状況を示す(「0」=ハズレ、「1」=通常遊技状態におけるリプレイフラグ当選、BBゲーム中のJacInフラグ(JacIn入賞を許容する旨の内部当選フラグ)当選、RBゲーム中のJacフラグ(Jac入賞を許容する旨の内部当選フラグ)当選、「2」=チェリーフラグ当選、「3」=スイカフラグ当選、「4」=ベルフラグ当選)。
【0181】
MODE=82(H)、EXT=00〜34(H)からなるRT・停止制御コマンドは、RTの残りRTゲーム数及びリール制御振分処理により選択されたリールの制御パターンを示すコマンドであり、スタートレバー38が操作されたときで、内部当選コマンドが送信されたあとに送信される。
【0182】
RT・停止制御コマンドを構成するEXTは、図18に示すように、先頭から2ビット目〜5ビット目(ビット6〜ビット3)は、RTの残りRTゲーム数を示し(「0」=RT残り0ゲーム(非RT)、「1」=RT残り1ゲーム、「2」=RT残り2ゲーム、「3」=RT残り3ゲーム、「4」=RT残り4ゲーム、「5」=RT残り5ゲーム、「6」=RT残り6ゲーム以上)、先頭から6ビット目〜8ビット目(ビット2〜ビット0)は、リール制御振分処理により選択された制御パターンの制御番号を示す(「0」=制御番号01〜03の制御パターンを選択、「1」=制御番号04の制御パターンを選択、「2」=制御番号05の制御パターンを選択、「3」=制御番号06の制御パターンを選択、「4」=制御番号07の制御パターンを選択)。
【0183】
本実施例では、RT中においてBB入賞またはRB入賞の組合せが揃わないように制御されるため、RT・停止制御コマンドが示す残りRTゲーム数により、BB入賞またはRB入賞が発生可能な状態であるか否かを制御部230が特定できるようになっている。このため、制御部230においてRTに制御されているか否かに応じた演出の制御を行うことが可能となる。
【0184】
更に、本実施例では、RT・停止制御コマンドにより残りRTゲーム数、すなわちRTが終了するまでに要するゲーム数が特定できるため、制御部230においてRTの終了に向けた演出、すなわちBB入賞またはRB入賞の発生可能な状態に向けた演出を行うことができる。
【0185】
また、RT中においてリプレイフラグが当選した場合にリプレイ入賞の組合せが揃うか否かがリール制御振分処理により選択されたリールの制御パターンに応じて決定されるため、RT・停止制御コマンドが示すリールの制御パターンにより、リプレイ入賞の組合せが揃えられるか否かを制御部230が特定できるようになっている。
【0186】
MODE=80(H)、EXT=03(H)からなるリール回転待ちコマンドは、ウェイトタイム中である旨を示すコマンドであり、ウェイトタイムが未経過で、かつ、スタートレバー38の操作が検出されたときに送信される。
【0187】
MODE=90(H)、EXT=00(H)からなるリール回転開始コマンドは、リールの回転が開始した旨を示すコマンドであり、リールの回転が開始したときに送信される。
【0188】
MODE=91(H)、EXT=00〜74(H)からなるリール停止コマンドは、停止リール(左、中、右)及び停止位置(下段位置に停止する図柄番号)を示すコマンドであり、各リールを停止するときに送信される。
【0189】
MODE=B0(H)、EXT=00〜1F(H)からなる入賞ラインコマンドは、入賞の対象となる図柄の組み合わせが揃ったか否かを有効な入賞ライン別に示すコマンドであり、入賞の判定を行ったあとに送信される。
【0190】
MODE=92(H)、EXT=00〜7F(H)からなる入賞判定結果コマンドは、入賞の種類及び入賞の発生により払い出されるメダル枚数を示すコマンドであり、入賞の判定を行ったあとで、入賞ラインコマンドを送信したあとに送信される。
【0191】
MODE=80(H)、EXT=04(H)からなる払出終了コマンドは、入賞の発生等によるメダルの払出終了を示すコマンドであり、入賞の発生等によるメダルの払出が終了したときに送信される。
【0192】
MODE=A0(H)、EXT=00〜6E(H)からなる遊技状態コマンドは、出玉率の設定値、次ゲームの遊技状態(通常遊技状態、BB、RB)、BBゲームの残り回数(BB中のみ)、JacIn入賞残り回数(BB中のみ)、RBゲームの残り回数(RB中のみ)、Jac入賞回数(RB中のみ)を示すコマンドであり、1ゲームが終了したとき、または設定値の変更が終了したときに送信される。
【0193】
MODE=C0(H)、EXT=00〜08(H)からなるエラーコマンドは、エラーの発生または解除、発生したエラーの種類を示すコマンドであり、エラーが発生したとき、またはエラーが解除されたときに送信される。
【0194】
本実施例のスロットマシン1では、演出制御基板201に搭載された制御部230の制御に基づいて、内部抽選処理の結果や残りRTゲーム数等に応じて、これら各状況の可能性を報知する各種の演出を行うことが可能とされている。
【0195】
図20は、本実施例において適用される演出パターンの種類、演出内容、実行契機、主な報知対象を示す図である。本実施例では、図33に示すように、演出パターンとして01〜09の演出パターンが定められている。
【0196】
これら演出パターンは、ゲームの進行に応じた基本的な演出を行う通常演出、報知対象となる小役入賞の発生が許容された可能性が高い旨を報知する小役告知演出、BBフラグまたはRBフラグの放出状態の可能性、または少ないゲーム数でBBフラグまたはRBフラグの放出状態となる可能性を報知するボーナス予告演出、BBフラグまたはRBフラグの放出状態である旨、すなわちBB入賞またはRB入賞が発生可能な状態である旨を報知するボーナス告知演出、ボーナス告知演出の実行後、すなわちBBフラグまたはRBフラグの放出状態である旨が告知された後、BBフラグまたはRBフラグの放出状態が確定した旨を報知するボーナス確定演出、からなる5つの種類に分類される。
【0197】
演出パターン01は、通常演出に分類される演出パターンであり、全ての状況で選択される演出パターンである。この演出パターン01が選択されたゲームでは、液晶表示部15に通常画面(図示略)が表示されるとともに、ゲームの進行に応じて基本的な演出が行われることとなる。
【0198】
演出パターン02〜05は、小役告知演出に分類される演出パターンであり、内部抽選処理の結果としていずれかの小役入賞の発生が許容された可能性が高い旨を報知する演出パターンである。
【0199】
これら小役告知演出に分類され演出パターン02〜05が選択されたときには、図19(a)に示すように、スタートレバー38の操作とほぼ同時に液晶表示部15に各々報知対象となる単独の小役図柄(図19(a)ではプラム図柄(リプレイフラグに対応))を示す小役告知画面が表示され、表示された小役図柄に対応する小役入賞の発生が許容された可能性が高い旨が報知される。
【0200】
具体的には、演出パターン02が選択されたときには、チェリー図柄を示すチェリー告知画面が表示され、チェリー図柄に対応するチェリ入賞の発生が許容された可能性が高い旨が報知される。また、演出パターン03が選択されたときには、スイカ図柄を示すスイカ告知画面が表示され、スイカ図柄に対応するスイカ入賞の発生が許容された可能性が高い旨が報知される。また、演出パターン04が選択されたときには、ベル図柄を示すベル告知画面が表示され、ベル図柄に対応するベル入賞の発生が許容された可能性が高い旨が報知される。また、演出パターン05が選択されたときには、プラム図柄を示すリプレイ告知画面が表示され、プラム図柄に対応するリプレイ入賞の発生が許容された可能性が高い旨が報知される。
【0201】
演出パターン06、07は、ボーナス予告演出に分類される演出パターンであり、BBフラグまたはRBフラグの放出状態の可能性、または少ないゲーム数でBBフラグまたはRBフラグの放出状態となる可能性を報知する演出パターンである。
【0202】
このうち演出パターン06が選択されたときには、図19(b)に示すように、スタートレバー38の操作とほぼ同時に液晶表示部15に「?」のマークを示すボーナス予告画面が表示され、BBフラグまたはRBフラグの放出状態の可能性、または少ないゲーム数でBBフラグまたはRBフラグの放出状態となる可能性が報知される。
【0203】
また、演出パターン07が選択されたときには、図19(b)に示すように、スタートレバー38の操作とほぼ同時に液晶表示部15に「?」のマークを示すボーナス予告画面が表示され、BBフラグまたはRBフラグの放出状態の可能性、または少ないゲーム数でBBフラグまたはRBフラグの放出状態となる可能性が報知されるとともに、全リールが停止した時点でWINランプが点灯し、BBフラグまたはRBフラグの放出状態である旨が報知される。すなわち演出パターン07は、ボーナス告知演出としても機能する。
【0204】
演出パターン08は、ボーナス告知演出に分類される演出パターンであり、BBフラグまたはRBフラグのいずれか一方の放出状態、すなわちBB入賞またはRB入賞が発生可能な状態である旨を報知する演出パターンである。
【0205】
演出パターン08が選択されたときには、図19(c)に示すように、スタートレバー38の操作とほぼ同時に液晶表示部15に「7」の図柄を示すボーナス告知画面が表示されるとともに、WINランプが点灯し、BBフラグまたはRBフラグのいずれか一方の放出状態である旨が報知される。
【0206】
演出パターン09は、ボーナス確定演出に分類される演出パターンであり、前述した演出パターン07、08が選択されたゲームにおいてBB入賞またはRB入賞のいずれも発生しない場合に、その後BB入賞またはRB入賞のいずれかが発生するまで継続して実行される演出パターンである。
【0207】
演出パターン09が選択されたときには、図19(d)に示すように、液晶表示部15にボーナス確定画面が表示されるとともに、WINランプの点灯状態が継続し、BBフラグまたはRBフラグのいずれか一方の放出状態が確定した旨が報知される。
【0208】
これら演出パターンは、演出制御基板201の制御部230が遊技制御基板200の制御部210から内部当選コマンド及びそれに続くRT・停止制御コマンドの受信を契機に実行する演出パターン決定処理により決定される。
【0209】
図21〜図27は、演出パターン決定処理における各状況別の演出パターンの選択率を示す図である。
【0210】
図21は、非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームの演出パターン決定処理における演出パターンの選択率を示す図である。
【0211】
非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームの演出パターン決定処理では、内部抽選処理の結果としてチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞を許容する内部当選フラグ(チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ)が当選したときに、小役告知演出に分類される演出パターン02〜05のうち、各々当選した内部当選フラグに対応する演出パターンが一定の割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。詳しくは、チェリーフラグ当選時に50%の割合で演出パターン02が選択され、スイカフラグ当選時に50%の割合で演出パターン03が選択され、ベル当選時に30%の割合で演出パターン04が選択され、リプレイフラグの当選時に20%の割合で選択される。また、内部抽選処理の結果がハズレのときには、ボーナス予告演出に分類される演出パターン06が5%の割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。
【0212】
図22は、RT中で残りRTゲーム数が6ゲーム以上の場合の演出パターン決定処理における演出パターンの選択率を示す図である。
【0213】
RT中で残りRTゲーム数が6ゲーム以上の場合の演出パターン決定処理では、内部抽選処理の結果としてチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞を許容する内部当選フラグ(チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ)が当選したときに、小役告知演出に分類される演出パターン02〜04のうち、各々当選した内部当選フラグに対応する演出パターンが、非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームと同一の割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。また、内部抽選処理の結果としてリプレイ入賞が当選し、かつリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに優先的に引き込む制御パターンが選択されたとき、すなわちリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えることが可能なときには、リプレイフラグに対応する演出パターン05が、非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームにおいてリプレイフラグが当選したときと同一の割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。また、内部抽選処理の結果がハズレのとき、及びリプレイフラグが当選し、かつハズレ時と同一のリールの制御パターンが選択されたとき、すなわちリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えられないときには、ボーナス予告演出に分類される演出パターン06が、非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームにおいて内部抽選処理の結果がハズレのときと同一の割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。
【0214】
図23は、RT中で残りRTゲーム数が5ゲームの場合の演出パターン決定処理における演出パターンの選択率を示す図である。
【0215】
RT中で残りRTゲーム数が5ゲームの場合の演出パターン決定処理では、内部抽選処理の結果としてチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞を許容する内部当選フラグ(チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ)が当選したときに、小役告知演出に分類される演出パターン02〜04のうち、各々当選した内部当選フラグに対応する演出パターンが、非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームと同一の割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。また、内部抽選処理の結果としてリプレイ入賞が当選し、かつリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えることが可能なときには、リプレイフラグに対応する演出パターン05が、非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームにおいてリプレイフラグが当選したときと同一の割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。また、内部抽選処理の結果がハズレのとき、及びリプレイフラグが当選し、かつリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えられないときには、ボーナス予告演出に分類される演出パターン06が30%の割合、すなわち非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームや、RT中で残りRTゲーム数が6ゲーム以上の場合に比較して高い割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。
【0216】
図24は、RT中で残りRTゲーム数が2〜4ゲームの場合の演出パターン決定処理における演出パターンの選択率を示す図である。
【0217】
RT中で残りRTゲーム数が2〜4ゲームの場合の演出パターン決定処理では、内部抽選処理の結果としてチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞を許容する内部当選フラグ(チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ)が当選したときに、小役告知演出に分類される演出パターン02〜04のうち、各々当選した内部当選フラグに対応する演出パターンが、非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームと同一の割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。また、内部抽選処理の結果としてリプレイ入賞が当選し、かつリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えることが可能なときには、リプレイフラグに対応する演出パターン05が、非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームにおいてリプレイフラグが当選したときと同一の割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。また、内部抽選処理の結果がハズレのとき、及びリプレイフラグが当選し、かつリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えられないときで、かつ前のゲームで演出パターン06以外の演出パターンが選択されたときには、ボーナス予告演出に分類される演出パターン06が、RT中で残りRTゲーム数が2〜4ゲームにおいて内部抽選処理の結果がハズレのとき、及びリプレイフラグが当選し、かつリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えられないときと同一の割合、すなわち非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームや、RT中で残りRTゲーム数が6ゲーム以上の場合に比較して高い割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。また、内部抽選処理の結果がハズレのとき、及びリプレイフラグが当選し、かつリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えられないときで、かつ前のゲームで演出パターン06が選択されたときには、ボーナス予告演出に分類される演出パターン06が100%の割合で選択される。
【0218】
図25は、RT中で残りRTゲーム数が1ゲームの場合、すなわち次のゲームからBBフラグまたはRBフラグの放出状態となるゲームの演出パターン決定処理における演出パターンの選択率を示す図である。
【0219】
RT中で残りRTゲーム数が1ゲームの場合の演出パターン決定処理では、内部抽選処理の結果としてチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞を許容する内部当選フラグ(チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ)が当選したときに、小役告知演出に分類される演出パターン02〜04のうち、各々当選した内部当選フラグに対応する演出パターンが、非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームと同一の割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。また、内部抽選処理の結果としてリプレイ入賞が当選し、かつリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えることが可能なときには、リプレイフラグに対応する演出パターン05が、非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームにおいてリプレイフラグが当選したときと同一の割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。また、内部抽選処理の結果がハズレのとき、及びリプレイフラグが当選し、かつリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えられないときで、かつ前のゲームで演出パターン06以外の演出パターンが選択されたときには、ボーナス予告演出に分類される演出パターン06が20%の割合、すなわち非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームや、RT中で残りRTゲーム数が6ゲーム以上の場合に比較して高い割合で選択され、ボーナス予告演出に分類されるとともにボーナス告知演出としても機能する演出パターン07が10%の割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。また、内部抽選処理の結果がハズレのとき、及びリプレイフラグが当選し、かつリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えられないときで、かつ前のゲームで演出パターン06が選択されたときには、ボーナス予告演出に分類されるとともにボーナス告知演出としても機能する演出パターン07が100%の割合で選択される。
【0220】
このように本実施例では、RT中、すなわちBB入賞またはRB入賞を発生させることが不可能に制御される遊技状態における演出パターン決定処理において、BBフラグまたはRBフラグの放出状態、すなわちBB入賞またはRB入賞を発生させることが可能な状態である旨を告知するボーナス告知演出に該当する演出パターン08が選択されないようになっている。このため、BB入賞またはRB入賞を許容するBBフラグまたはRBフラグが設定されているものの、RT中であるために、BB入賞またはRB入賞を発生させられないときに、ボーナス告知演出が行われてしまうことを防止できる。
【0221】
尚、本実施例では、制御部230がRT・停止制御コマンドにより識別される残りRTゲーム数によって、RTに制御されているか否かを特定するようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、RT・停止制御コマンドにより識別される、当該ゲームにおいて選択されたリールの制御パターンに基づいてRTに制御されているか否かを特定するようにしても良い。具体的には、内部当選コマンドがBBフラグまたはRBフラグの放出を示しているにも関わらず、RT・停止制御コマンドがBB入賞またはRB入賞の組合せが揃えられない制御パターンが選択された旨を示す場合にRTに制御されていると判定し、RT・停止制御コマンドがBB入賞またはRB入賞の組合せを揃えることが可能な制御パターンが選択された旨を示す場合にRTに制御されていないと判定すれば良い。この場合にも、RT中と判定された場合には、演出パターン決定処理において、BBフラグまたはRBフラグの放出状態、すなわちBB入賞またはRB入賞を発生させることが可能な状態である旨を告知するボーナス告知演出に該当する演出パターン08が選択されないようにすることが好ましく、このようにすることで、BB入賞またはRB入賞を許容するBBフラグまたはRBフラグが設定されているものの、RT中であるために、BB入賞またはRB入賞を発生させられないときに、ボーナス告知演出が行われてしまうことを防止できる。
【0222】
また、本実施例では、RT中であっても、残りRTゲーム数が1ゲームの場合には、全リールの停止後、BB入賞またはRB入賞を発生させることが可能な状態である旨が告知されるボーナス予告演出に該当する演出パターン07が選択可能とされている。このため、そのゲームではBB入賞またはRB入賞を発生させることが不可能であるが、次のゲームからBB入賞またはRB入賞を発生させることが可能である場合に、最も早い段階でBB入賞またはRB入賞を発生させることが可能な状態である旨を告知することが可能となる。
【0223】
また、本実施例では、RT中のゲームにおける演出パターン決定処理において、内部抽選処理の結果としてリプレイフラグが当選したときでも、リプレイ入賞を揃えられない制御パターンが選択された場合に、リプレイ入賞が許容された旨を示す小役告知演出に該当する演出パターンが選択されないようになっている。このため、リプレイフラグが当選したものの、リプレイ入賞を揃えられない制御パターンが選択されたとき、すなわちリプレイ入賞を発生させることができないときに、リプレイ入賞が許容された旨を示す小役告知演出が実行されてしまうことを防止できる。
【0224】
また、本実施例では、RT中のゲームにおける演出パターン決定処理において、内部抽選処理の結果としてリプレイ入賞が当選し、かつリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えることが可能なときには、リプレイフラグに対応する演出パターン05が、非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームにおいてリプレイフラグが当選したときと同一の割合で選択される。また、前述したように非RTにおいてリプレイ入賞の組合せが揃えられる確率とRTにおいてリプレイ入賞の組合せが揃えられる確率とは、ほぼ等しくなるため、非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではない場合において演出パターン05が選択される確率と、RT中において演出パターン05が選択される確率と、はほぼ等しい確率となる。すなわち、非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではない場合においてリプレイ入賞の発生が許容された旨を示す小役告知演出が実行される確率と、RT中においてリプレイ入賞の発生が許容された旨を示す小役告知演出が実行される確率と、がほぼ等しくなる。このため、遊技者がリプレイ入賞が許容された旨を示す小役告知演出の実行確率によりRTに制御されているか否かを判別することが困難となり、これら遊技状態の違いにより遊技者に対して違和感を感じさせてしまうことを防止できる。
【0225】
また、本実施例では、RT中で残りRTゲーム数が5ゲーム以下となった場合における演出パターン決定処理においては、内部抽選処理の結果がハズレ、及び及びリプレイフラグが当選し、かつリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えられないときに、ボーナス予告演出に該当する演出パターン06が、非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームや、RT中で残りRTゲーム数が6ゲーム以上の場合に比較して高い割合で選択されるようになっている。すなわち少ないゲーム数でBBフラグまたはRBフラグの放出状態となる場合に高い確率でボーナス予告演出が実行されることとなるため、ボーナス予告演出が行われることによりBB入賞またはRB入賞の発生に対する遊技者の期待感を高めることができる。
【0226】
また、本実施例では、RT中で残りRTゲーム数が6ゲーム以上の場合、すなわち残りRTゲーム数が多い場合でも、演出パターン決定処理においてボーナス予告演出に該当する演出パターン06が選択される。すなわち残りRTゲーム数が多い場合でも、ボーナス予告演出が実行されることがあり、BBフラグまたはRBフラグの放出状態の可能性、または少ないゲーム数でBBフラグまたはRBフラグの放出状態となる可能性が報知されるため、常にBB入賞またはRB入賞の発生に対する遊技者の期待感を高めることができる。
【0227】
また、本実施例では、RT中で残りRTゲーム数が4ゲーム以下となった場合、すなわちRTが終了するまでのゲーム数が少ない場合における演出パターン決定処理において、前回のゲームでボーナス予告演出が実行された場合で、かつ内部抽選処理の結果がハズレ、及び及びリプレイフラグが当選し、かつリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えられないときに100%の割合でボーナス予告演出に該当する演出パターン06(残り1ゲームでは演出パターン07)が選択されるようになっている。このため、RTの終了に向けてBBフラグまたはRBフラグの放出状態の可能性、または少ないゲーム数でBBフラグまたはRBフラグの放出状態となる可能性を報知するボーナス予告演出を連続して実行させることが可能となり、BB入賞またはRB入賞の発生に対する遊技者の期待感を段階的に高めることができる。
【0228】
図26は、RTが終了してから1〜4ゲーム、すなわちBBフラグまたはRBフラグの放出状態となってから1〜4ゲーム(ボーナス告知(WINランプ点灯)前)の演出パターン決定処理における演出パターンの選択率を示す図である。
【0229】
BBフラグまたはRBフラグの放出状態となってから1〜4ゲームの演出パターン決定処理では、内部抽選処理の結果としてチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞を許容する内部当選フラグ(チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ)が当選したときに、ボーナス予告演出に分類される演出パターン06が10%の割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。ボーナス予告演出に分類されるとともにボーナス告知演出としても機能する演出パターン07が10%の割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。また、内部抽選処理の結果がハズレのときには、小役告知演出に分類される演出パターン02〜05、すなわちチェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグの発生が許容された可能性が高い旨を示す演出パターンが各々一定の割合で選択される。詳しくは、チェリーフラグ及びスイカフラグに対応する演出パターン02、03が各々10%、ベルフラグ及びリプレイフラグに対応する演出パターン04、05が各々5%の割合で選択される。更に、内部抽選処理の結果がハズレのときには、ボーナス予告演出に分類される演出パターン06が10%の割合、すなわち非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームや、RT中で残りRTゲーム数が6ゲーム以上の場合に比較して高い割合で選択され、ボーナス予告演出に分類されるとともにボーナス告知演出としても機能する演出パターン07及びボーナス告知演出として分類される演出パターン08が各々5%の割合で選択され、これら以外の場合には演出パターン01が選択される。
【0230】
このように本実施例では、BBフラグまたはRBフラグの放出状態となってから1〜4ゲームの演出パターン決定処理において、内部抽選処理の結果がハズレのときには、小役告知演出に該当する演出パターン02〜05、すなわちチェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグの発生が許容された可能性が高い旨を示す演出パターンが選択されるようになっている。このため、これら小役告知演出に該当する演出パターン02〜05に基づく演出が行われたときには、その演出パターンの報知対象となる小役入賞を許容する内部当選フラグが当選した可能性が高い旨に加えて、BBフラグまたはRBフラグの放出状態である可能性も報知されることとなり、報知対象となる小役入賞に対応する図柄の組合せを揃えることが可能なタイミングで各リールの停止操作を行ったにも関わらず、報知対象となる小役入賞が発生しなければ、BBフラグまたはRBフラグの放出状態である旨が報知されることとなる。すなわちこれら小役告知演出の実行によりBBフラグまたはRBフラグの放出状態である旨を報知することができる。
【0231】
図27は、RTが終了してから5ゲーム、すなわちBBフラグまたはRBフラグの放出状態となってから5ゲーム(ボーナス告知(WINランプ点灯)前)の演出パターン決定処理における演出パターンの選択率を示す図である。
【0232】
BBフラグまたはRBフラグの放出状態となってから5ゲームの演出パターン決定処理では、内部抽選処理の結果に関わらず、ボーナス予告演出に分類されるとともにボーナス告知演出としても機能する演出パターン07が70%の割合で選択され、ボーナス告知演出に分類される演出パターン08が30%の割合で選択される。
【0233】
このように本実施例では、BBフラグまたはRBフラグの放出状態となってから5ゲームが経過してもBBフラグまたはRBフラグの放出状態を告知する演出が実行されない場合には、内部抽選処理の結果に関わらず、演出パターン決定処理において、ゲームの終了までにかならずBBフラグまたはRBフラグの放出状態が告知される演出パターン07または演出パターン08が選択される。すなわち、BBフラグまたはRBフラグの放出状態となってから5ゲームが経過してもBBフラグまたはRBフラグの放出状態が告知されない場合には、必ずBBフラグまたはRBフラグの放出状態を告知するボーナス予告演出またはボーナス告知演出が実行されるようになっている。このため、遊技者がBB入賞またはRB入賞が発生可能な状態であることを気付かない状態が継続した場合でも、所定ゲーム数その状態が継続することで、BB入賞またはRB入賞が発生可能な状態であることを遊技者が認識できる。
【0234】
本実施例では、演出制御基板201に搭載された制御部230が実行する演出内容が定められた演出パターンに対応して、遊技制御基板200の制御部210から送信されるコマンドの受信を契機として制御する各種演出用部品、すなわち遊技効果LED130〜134、演出用ランプ140〜149、液晶表示器135、各スピーカ136a、136b、137、各蛍光灯138、リールランプ55等の部品の制御パターンが定められた複数の制御パターンテーブルが制御部210のROM213に格納されており、制御部230が遊技制御基板200の制御部210からいずれかのコマンドを受信した場合には、当該ゲームにおいて適用される演出パターン及び受信したコマンドの種類に対応する制御パターンテーブルを選択し、選択した制御パターンテーブルに基づいて各演出用部品の制御を行うことにより演出パターンに応じた演出が実行されるようになっている。
【0235】
次に、本実施例における演出制御基板201に搭載された制御部230が実行する制御内容を、図28のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【0236】
まず、電源が投入されると、初期設定を行う(Sf1)。具体的には、各部の接続チェックや各レジスタの設定等を行い、電源断前の演出状態に復帰可能であれば復帰する処理を行う。
【0237】
初期設定の後、遊技制御基板200から送信されるコマンドの受信待ちの状態で待機する(Sf2)。
【0238】
この状態でコマンドを受信した場合には、受信したコマンドが内部当選コマンドであるかを確認する(Sf3)。
【0239】
Sf3のステップにおいて受信したコマンドが内部当選コマンドの場合には、遊技制御基板200から送信されるRT・停止制御コマンドの受信待ちの状態で待機する(Sf4)。
【0240】
この状態でRT・停止制御コマンドを受信した場合には、遊技制御基板200から受信した内部当選コマンドにより特定される内部抽選処理の結果やBBフラグ及びRBフラグの放出状態の有無、RT・停止制御コマンドにより特定されるRTの残りゲーム数、リールの制御パターン等に応じた選択率(図21〜図27参照)に基づいて、当該ゲームにおいて適用する演出パターンを選択する演出パターン決定処理を実行する(Sf5)。
【0241】
次いで、Sf5のステップにおいて決定された演出パターン、及び遊技制御基板200の制御部210から受信したコマンド、すなわち内部当選コマンドに対応する制御パターンテーブルを選択し(Sf6)、選択した制御パターンテーブルに応じて各種演出用部品の制御を行った後(Sf7)、再びSf2のステップにおけるコマンドの受信待ちの状態で待機する。
【0242】
また、Sf3のステップにおいて受信したコマンドが内部当選コマンドではないと判定した場合には、Sf6、Sf7のステップに移行し、当該ゲームに適用された演出パターン、及び遊技制御基板200の制御部210から受信したコマンドに対応する制御パターンテーブルを選択し、選択した制御パターンテーブルに応じて各種演出用部品の制御を行った後、再びSf2のステップにおけるコマンドの受信待ちの状態で待機する。
【0243】
図29は、Sf5のステップにおける演出パターン決定処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【0244】
演出パターン決定処理では、まず、ボーナス告知済みであるか否かを確認する(Sg1)。ボーナス告知済みであるか否かは、ボーナス告知済みである旨を示すボーナス告知済みフラグが設定されているか否かによって判定する。
【0245】
Sg1のステップにおいてボーナス告知済みであると判定した場合には、演出パターン09、すなわちBBフラグまたはRBフラグの放出状態である旨を示す告知演出を行った後BB入賞またはRB入賞が発生するまで継続して実行される演出パターンを当該ゲームの演出パターンとして選択する(Sg2)。
【0246】
また、Sg1のステップにおいてボーナス告知済みではないと判定した場合には、乱数値を取得し(Sg3)、RT中であるか否かを確認する。RT中であるか否かは、最後に受信したRT・停止制御コマンドにより特定されるRTの残りゲーム数に基づいて判定する。
【0247】
Sg4のステップにおいてRT中であると判定した場合には、RT・停止制御コマンドにより特定されるRTの残りゲーム数に応じた演出パターン決定用テーブル(残りゲーム数に応じて演出パターンの選択率が定められた抽選テーブル)を選択し(Sg4)、Sg2のステップにおいて取得した値と比較して値が一致する演出パターンを当該ゲームの演出パターンとして選択する(Sg10)。
【0248】
また、Sg4のステップにおいてRT中ではないと判定した場合には、BBフラグまたはRBフラグの放出状態であるか否かを確認する(Sg6)。BBフラグまたはRBフラグの放出状態であるか否かは、内部当選コマンドにより特定される放出領域のBBフラグまたはRBフラグの設定状況により判定する。
【0249】
Sg6のステップにおいてBBフラグまたはRBフラグの放出状態であると判定した場合には、RAM232に設けられた放出ゲームカウンタ(BBフラグまたはRBフラグの放出状態となってからのゲーム数を計数するカウンタ)を1加算し(Sg7)、この放出ゲームカウンタに基づく放出後のゲーム数に応じた演出パターン決定用テーブル(放出後のゲーム数に応じて演出パターンの選択率が定められた抽選テーブル)を選択し(Sg8)、Sg2のステップにおいて取得した値と比較して値が一致する演出パターンを当該ゲームの演出パターンとして選択する(Sg10)。
【0250】
また、Sg6のステップにおいてBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないと判定した場合には、非RT用の演出パターン決定用テーブル(BBフラグまたはRBフラグの放出状態以外の非RTにおける演出パターンの選択率が定められた抽選テーブル)を選択し(Sg9)、Sg2のステップにおいて取得した値と比較して値が一致する演出パターンを当該ゲームの演出パターンとして選択する(Sg10)。
【0251】
Sg10のステップにおいて当該ゲームの演出パターンを選択した後、演出パターン07、08、すなわち最終的にボーナス告知がなされる演出パターンのいずれか一方を選択したか否かを確認し(Sg11)、演出パターン07、08のいずれかを選択した場合には、前述した放出ゲームカウンタをクリアして(Sg12)、ボーナス告知済みである旨を示すボーナス告知済みフラグを設定する(Sg13)。
【0252】
以上説明したように、本実施例のスロットマシン1では、演出制御基板201に搭載された制御部230が、遊技制御基板200の制御部210から受信したコマンドに基づいて、制御部210によりBB入賞またはRB入賞を発生させることが不可能なリプレイタイム(RT)に制御されているか否かを識別可能であり、この識別した制御部210の状態に基づき、BB入賞またはRB入賞が発生可能な状態である旨を告知するボーナス告知演出を行うか否かを決定することができる。すなわち制御部230は、RTに制御されているか否かに応じて制御部210の制御に適した演出の制御を行うことができる。
【0253】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
【0254】
例えば、前記実施例では、不可状態として、BB入賞またはRB入賞の発生が不可能に制御されるリプレイタイム(RT)を適用しているが、不可状態とは、特別入賞の発生が不可能または困難な状態であれば良く、例えば、毎ゲームまたは所定ゲーム毎にBB入賞またはRB入賞が発生可能に制御されるが、各リールの停止タイミングや停止順等、各リールの停止操作が入賞条件を満たす操作方法で行われないためにBB入賞またはRB入賞を発生させることができないように制御される状態や、BB入賞またはRB入賞を発生させることが可能に制御される確率(BB入賞またはRB入賞を揃えられるリールの制御パターンが選択される確率等)が、通常に比較して極端に低く制御される状態を不可状態として適用しても良い。
【0255】
また、前記実施例では、遊技状態の制御を行うメイン制御手段としての制御部210が遊技制御基板200に搭載され、演出の制御を行うサブ制御手段としての制御部230が演出制御基板201に搭載された構成とされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくともこれらメイン制御手段とサブ制御手段と、が各々別個に設けられていれば良く、これら各制御手段が同一の基板上に搭載された構成としても良い。
【0256】
また、前記実施例では、メダル並びにクレジットを使用してゲームを実施可能な通常のスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ球を用いてゲームを行うスロットマシンや、メダルが外部に排出されることなくクレジットを使用して遊技可能な完全クレジット式のスロットマシン、更には可変表示装置が画像にて表示される画像式のスロットマシンにも適用可能であることはいうまでもなく、これらスロットマシンの種別が限定されるものではない。
【0257】
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
【0258】
本発明の請求項1は、1ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置(リール51L、51C、51R)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置(リール51L、51C、51R)の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン1であって、遊技の制御を行うメイン制御手段(制御部210)と、該メイン制御手段(制御部210)から送信された制御情報(コマンド)の受信に基づき演出の制御を行うサブ制御手段(制御部230)と、を備え、前記メイン制御手段(制御部210)は、前記可変表示装置(リール51L、51C、51R)の表示結果が導出表示される以前に前記入賞の発生を許容するか否かを決定し、その結果を示す決定情報(内部当選フラグ)を設定する事前決定手段(内部抽選処理)と、通常遊技状態において特別入賞(BB入賞またはRB入賞)が発生したときに、遊技者にとって有利な特別遊技状態(BB、RB)を発生させる特別遊技状態発生手段(遊技状態更新処理)と、前記事前決定手段(内部抽選処理)により前記特別入賞(BB入賞またはRB入賞)の発生が許容された旨を示す決定情報(BBフラグ、RBフラグ)が設定され、該決定情報(BBフラグ、RBフラグ)により許容された前記特別入賞(BB入賞またはRB入賞)が発生しないときに、当該決定情報(BBフラグ、RBフラグ)を次ゲーム以降に持ち越すとともに、前記特別入賞(BB入賞またはRB入賞)の発生が許容された旨を示す決定情報(BBフラグ、RBフラグ)を複数個持ち越すことが可能な決定情報持越手段(RAM212の放出領域及び持越領域、フラグ更新処理)と、前記特別入賞(BB入賞またはRB入賞)の発生が許容された旨を示す決定情報(BBフラグ、RBフラグ)が設定されているときに、前記特別入賞(BB入賞またはRB入賞)の発生が不可能または困難な不可状態(リプレイタイム(RT))に制御する不可状態制御手段(RT処理)と、所定の終了条件(RT移行前に決定されたRTゲーム数の終了)が成立したときに、前記不可状態(リプレイタイム(RT))を終了させて前記特別入賞(BB入賞またはRB入賞)の発生が可能または容易な状態(放出状態)とする不可状態終了手段(RT処理においてRTフラグをクリアする処理)と、を備え、前記制御情報(コマンド)は、少なくとも前記事前決定手段(内部抽選処理)の決定結果(内部当選フラグの設定状況)を識別可能な情報(内部当選コマンド)及び前記不可状態(リプレイタイム(RT))に制御されているか否かを含む遊技状態を識別可能な情報(RT・停止制御コマンド)を含み、前記サブ制御手段(制御部230)は、前記制御情報(コマンド)により識別される前記事前決定手段(内部抽選処理)の決定結果(内部当選フラグの設定状況)に基づき前記特別入賞(BB入賞またはRB入賞)の発生が可能または容易な状態である旨を告知する特別入賞告知手段(液晶表示部15(液晶表示器135):ボーナス告知画面、WINランプ(演出用ランプ140))と、前記制御情報(コマンド)により識別される遊技状態が前記不可状態(リプレイタイム(RT))であるか否かに応じて前記特別入賞告知手段(液晶表示部15(液晶表示器135):ボーナス告知画面、WINランプ(演出用ランプ140))による告知を行うか否かを決定する告知決定手段(演出パターン決定処理)と、を備える。
【0259】
本発明の請求項2は、前記制御情報(コマンド)は、次ゲームが不可状態(リプレイタイム(RT))に制御されるか否かを識別可能な情報(RT・停止制御コマンド)を含み、前記告知決定手段(演出パターン決定処理)は、当該ゲームで不可状態(リプレイタイム(RT))が終了するときに前記特別入賞告知手段(液晶表示部15(液晶表示器135):ボーナス告知画面、WINランプ(演出用ランプ140))による告知を行うと決定することが可能であり、前記不可状態(リプレイタイム(RT))が終了するゲームで前記告知決定手段(演出パターン決定処理)が告知を行うと決定した場合に、前記特別入賞告知手段(液晶表示部15(液晶表示器135):ボーナス告知画面、WINランプ(演出用ランプ140))は、前記可変表示装置(リール51L、51C、51R)の表示結果が導出表示された後に告知を行う。
【0260】
本発明の請求項3は、前記不可状態終了手段(RT処理においてRTフラグをクリアする処理)は、前記不可状態(リプレイタイム(RT))が発生してからのゲーム数が所定数(RT移行時に決定されたRTゲーム数)に到達したときに、前記不可状態(リプレイタイム(RT))を終了させるとともに、前記制御情報(コマンド)は、前記不可状態(リプレイタイム(RT))が終了するまでに要するゲーム数(残りRTゲーム数)を識別可能な情報(RT・停止制御コマンド)を含む。
【0261】
本発明の請求項4は、前記サブ制御手段(制御部230)は、前記特別入賞(BB入賞またはRB入賞)の発生が可能または容易な状態である可能性を報知する特別入賞予告手段(液晶表示部15(液晶表示器135):ボーナス予告画面)と、前記特別入賞予告手段(液晶表示部15(液晶表示器135):ボーナス予告画面)による報知を行うか否かを決定する予告決定手段(演出パターン決定処理)と、を備え、前記予告決定手段(演出パターン決定処理)は、前記制御情報(コマンド)により識別される遊技状態が前記不可状態(リプレイタイム(RT))であるときでも、前記特別入賞予告手段(液晶表示部15(液晶表示器135):ボーナス予告画面)による報知を行うと決定することが可能である。
【0262】
本発明の請求項5は、前記サブ制御手段(制御部230)は、前記特別入賞(BB入賞またはRB入賞)の発生が可能または容易な状態である可能性を報知する特別入賞予告手段(液晶表示部15(液晶表示器135):ボーナス予告画面)と、前記制御情報(コマンド)により識別される前記不可状態(リプレイタイム(RT))が終了するまでに要するゲーム数(残りRTゲーム数)が所定数(5〜2ゲーム)以下となったときに、前記不可状態(リプレイタイム(RT))が終了するまでの各ゲームにおいて前記特別入賞予告手段(液晶表示部15(液晶表示器135):ボーナス予告画面)による報知を連続して実行する予告連続制御手段(演出パターン決定処理)と、を備える。
【0263】
本発明の請求項6は、前記制御情報(コマンド)は、前記特別入賞(BB入賞またはRB入賞)の発生が可能または容易な状態であるか否かを識別可能な情報を含み、前記サブ制御手段は、前記制御情報により前記特別入賞(BB入賞またはRB入賞)の発生が可能または容易な状態である旨が識別された後のゲーム数を計数するゲーム数計数手段(放出ゲームカウンタ)を備え、前記告知決定手段(演出パターン決定処理)は、前記ゲーム数計数手段(放出ゲームカウンタ)による計数値が所定値(5ゲーム)となっても前記特別入賞(BB入賞またはRB入賞)が発生しない場合に前記特別入賞告知手段(液晶表示部15(液晶表示器135):ボーナス告知画面、WINランプ(演出用ランプ140))による告知を行うと決定する。
【0264】
【発明の効果】
本発明は以下の効果を奏する。
【0265】
(a)請求項1項の発明によれば、サブ制御手段は、メイン制御手段から受信した制御情報に基づいて、メイン制御手段により制御される遊技状態が不可状態であるか否かを識別可能であり、この識別した遊技状態に基づき告知決定手段は、特別入賞告知手段による特別入賞の発生が可能または容易な状態である旨の告知を行うか否かを決定することができる。すなわちサブ制御手段は、メイン制御手段により制御される遊技状態が不可状態であるか否かに応じてメイン制御手段に適した演出の制御を行うことができる。
【0266】
(b)請求項2項の発明によれば、特別入賞を発生させることが不可能または困難なゲームで、特別入賞告知手段による告知が行われてしまうことを防止できるうえに、最も早いタイミングで特別入賞を発生させることが可能または容易となった旨を告知することができる。
【0267】
(c)請求項3項の発明によれば、サブ制御手段が制御情報に基づいて不可状態が終了するまでに要するゲーム数を識別できるため、サブ制御手段は、例えば、不可状態の終了に向けた演出、すなわち特別入賞の発生が可能または容易な状態に向けた演出等を行うことができる。
【0268】
(d)請求項4項の発明によれば、遊技状態が不可状態に制御される状態であっても、特別入賞の発生が可能または容易な状態である可能性が報知されるため、特別入賞の発生に対する遊技者の期待感を高めることができる。
【0269】
(e)請求項5項の発明によれば、サブ制御手段は、不可状態の終了に向けて、すなわち特別入賞の発生が可能または容易な状態に向けて特別入賞予告手段による報知を連続して実行させることが可能となり、特別入賞の発生に対する遊技者の期待感を段階的に高めることができる。
【0270】
(f)請求項6項の発明によれば、遊技者が特別入賞の発生が可能または容易な状態であることを気付かない状態が継続した場合でも、所定ゲーム数その状態が継続することで、特別入賞の発生が可能または容易な状態であることを遊技者が認識できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された実施例のスロットマシンを示す正面図である。
【図2】図1のスロットマシンの内部構造図である。
【図3】本実施例のスロットマシンにおける入賞ラインの構成を示す図である。
【図4】本実施例のスロットマシンの全体構成を示すブロック図である。
【図5】本実施例の実施例のスロットマシンにおける回路構成を示すブロック図である。
【図6】本実施例のスロットマシンのリールの図柄配列を示す図である。
【図7】本実施例のスロットマシンの通常遊技状態において入賞の対象となる図柄の組合せ等を示す図である。
【図8】本実施例のスロットマシンにおける非RTとRTとのリプレイフラグの当選確率の違い等を示す図である。
【図9】本実施例のスロットマシンの通常遊技状態において適用される各リールの制御パターン及びその選択条件を示す図である。
【図10】本実施例のスロットマシンにおけるBBフラグ及びRBフラグのストック及び放出の流れを示す図である。
【図11】本実施例のスロットマシンの遊技制御基板に搭載された制御部の制御内容を示すフローチャートである。
【図12】図11に示す内部抽選処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【図13】図11に示すリール制御振分処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【図14】図11に示すRT処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【図15】図11に示すフラグ更新処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【図16】本実施例のスロットマシンにおいて遊技制御基板から演出制御基板に対して送信されるコマンドの一例を示す図である。
【図17】図16に示す内部当選コマンドを構成するEXTデータの詳細を示す図である。
【図18】図16に示すRT・停止制御コマンドを構成するEXTデータの詳細を示す図である。
【図19】(a)〜(d)は、本実施例のスロットマシンにおける演出の実行に伴い、液晶表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【図20】本実施例のスロットマシンにおいて適用される演出パターンの種類、演出内容、実行契機、主な報知対象を示す図である。
【図21】本実施例のスロットマシンにおける演出パターンの選択率を示す図である。
【図22】本実施例のスロットマシンにおける演出パターンの選択率を示す図である。
【図23】本実施例のスロットマシンにおける演出パターンの選択率を示す図である。
【図24】本実施例のスロットマシンにおける演出パターンの選択率を示す図である。
【図25】本実施例のスロットマシンにおける演出パターンの選択率を示す図である。
【図26】本実施例のスロットマシンにおける演出パターンの選択率を示す図である。
【図27】本実施例のスロットマシンにおける演出パターンの選択率を示す図である。
【図28】本実施例のスロットマシンの演出制御基板に搭載された制御部の制御内容を示すフローチャートである。
【図29】図28に示す演出パターン決定処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 スロットマシン
15 液晶表示部
51L、51C、51R リール
135 液晶表示器
140 演出用ランプ(WINランプ)
210 制御部
212 RAM
230 制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシンに関し、特には遊技の制御を行うメイン制御手段と、メイン制御手段から送信された制御情報(コマンド)の受信に基づき演出の制御を行うサブ制御手段と、を備えるスロットマシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のスロットマシンでは、遊技の制御と、遊技に関連して行われる演出の制御とが、1つの制御手段にて行われていた。しかしながら、この制御手段の処理能力には一定の限界があり、ゲームの多様化やそれに伴う演出の多様化を図ることが極めて困難であった。
【0003】
このため、遊技の制御を行うメイン制御手段とは別個にサブ制御手段を設け、このサブ制御手段がメイン制御手段から送信されたコマンドに基づいて遊技に関連した演出の制御を行うようにしたスロットマシンが多数実用化されている。
【0004】
特に近年においては、メイン制御手段にて内部的に行われる抽選結果、すなわち内部的に入賞の発生を許容するか否かを決定するために行われる内部抽選の結果(内部当選フラグの当選状況)を示すコマンドをサブ制御手段に対して送信することで、サブ制御手段がメイン制御手段より受信したコマンドにより識別される抽選結果に基づき、演出パターン(例えば、抽選結果として許容された入賞を報知する演出パターン等)を独自に決定することができるスロットマシンが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、一方では内部抽選の結果として、ビッグボーナス入賞等、遊技者にとって有利な遊技状態に移行させるための特別入賞の発生が許容された場合に、その旨を示す内部当選フラグを次ゲーム以降に持ち越すとともに、更に内部当選フラグが持ち越されている状態でも、内部抽選により特別入賞の発生を許容すると決定した場合には、既に持ち越されている内部当選フラグとは別個に新たに当選した内部当選フラグを持ち越すことができる、すなわち複数の内部当選フラグを持ち越し可能とし、かつ内部当選フラグが持ち越されている場合に、これら内部当選フラグにより許容される特別入賞を発生させることが不可能または困難な状態に制御するとともに、この状態が解除されることで特別入賞を発生できるようにしたスロットマシンが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−239068号公報(第3、12頁)
【特許文献2】
特開2002−219212号公報(第1頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のように特別入賞の発生が許容された後、特別入賞の発生が不可能または困難に制御されるスロットマシンにおいて、サブ制御手段が内部抽選の結果を示すコマンドに基づいて演出パターンを独自に決定する場合には、例えば、特別入賞の発生が不可能または困難に制御されているにも関わらず、内部抽選の結果として特別入賞を許容する旨を示すコマンドが送信され、その旨を示す演出パターンが決定される等、サブ制御手段がメイン制御手段の制御状態を正確に識別できないために不都合が生じてしまうといった問題があった。
【0008】
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、特別入賞の発生が許容された後、特別入賞の発生が不可能または困難に制御されるスロットマシンにおいて、サブ制御手段がメイン制御手段の制御状態を識別可能とし、メイン制御手段の制御に適した演出の制御を行うことができるスロットマシンを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のスロットマシンは、1ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
遊技の制御を行うメイン制御手段と、
該メイン制御手段から送信された制御情報の受信に基づき演出の制御を行うサブ制御手段と、
を備え、
前記メイン制御手段は、
前記可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に前記入賞の発生を許容するか否かを決定し、その結果を示す決定情報を設定する事前決定手段と、
通常遊技状態において特別入賞が発生したときに、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記事前決定手段により前記特別入賞の発生が許容された旨を示す決定情報が設定され、該決定情報により許容された前記特別入賞が発生しないときに、当該決定情報を次ゲーム以降に持ち越すとともに、前記特別入賞の発生が許容された旨を示す決定情報を複数個持ち越すことが可能な決定情報持越手段と、
前記特別入賞の発生が許容された旨を示す決定情報が設定されているときに、前記特別入賞の発生が不可能または困難な不可状態に制御する不可状態制御手段と、
所定の終了条件が成立したときに、前記不可状態を終了させて前記特別入賞の発生が可能または容易な状態とする不可状態終了手段と、
を備え、
前記制御情報は、少なくとも前記事前決定手段の決定結果を識別可能な情報及び前記不可状態に制御されているか否かを含む遊技状態を識別可能な情報を含み、前記サブ制御手段は、
前記制御情報により識別される前記事前決定手段の決定結果に基づき前記特別入賞の発生が可能または容易な状態である旨を告知する特別入賞告知手段と、
前記制御情報により識別される遊技状態が前記不可状態であるか否かに応じて前記特別入賞告知手段による告知を行うか否かを決定する告知決定手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、サブ制御手段は、メイン制御手段から受信した制御情報に基づいて、メイン制御手段により制御される遊技状態が不可状態であるか否かを識別可能であり、この識別した遊技状態に基づき告知決定手段は、特別入賞告知手段による特別入賞の発生が可能または容易な状態である旨の告知を行うか否かを決定することができる。すなわちサブ制御手段は、メイン制御手段により制御される遊技状態が不可状態であるか否かに応じてメイン制御手段に適した演出の制御を行うことができる。
尚、本発明の通常遊技状態とは、特別遊技状態以外の全ての遊技状態を含むものであり、前述した不可状態や、不可状態の終了後に移行する特別入賞の発生が可能または容易な状態も通常遊技状態に該当する。
また、不可状態終了手段は、不可状態制御手段により特別入賞の発生が不可能な不可状態に制御されている場合に、所定の終了条件の成立により不可状態を終了させて特別入賞の発生が可能な状態とし、不可状態制御手段により特別入賞の発生が困難な不可状態に制御されている場合に、所定の終了条件の成立により不可状態を終了させて特別入賞の発生が容易な状態とする。
【0010】
本発明のスロットマシンの前記制御情報は、次ゲームが不可状態に制御されるか否かを識別可能な情報を含み、
前記告知決定手段は、当該ゲームで不可状態が終了するときに前記特別入賞告知手段による告知を行うと決定することが可能であり、
前記不可状態が終了するゲームで前記告知決定手段が告知を行うと決定した場合に、前記特別入賞告知手段は、前記可変表示装置の表示結果が導出表示された後に告知を行うことが好ましい。
このようにすれば、特別入賞を発生させることが不可能または困難なゲームで、特別入賞告知手段による告知が行われてしまうことを防止できるうえに、最も早いタイミングで特別入賞を発生させることが可能または容易となった旨を告知することができる。
【0011】
本発明のスロットマシンの前記不可状態終了手段は、前記不可状態が発生してからのゲーム数が所定数に到達したときに、前記不可状態を終了させるとともに、
前記制御情報は、前記不可状態が終了するまでに要するゲーム数を識別可能な情報を含むことが好ましい。
このようにすれば、サブ制御手段が制御情報に基づいて不可状態が終了するまでに要するゲーム数を識別できるため、サブ制御手段は、例えば、不可状態の終了に向けた演出、すなわち特別入賞の発生が可能または容易な状態に向けた演出等を行うことができる。
【0012】
本発明のスロットマシンの前記サブ制御手段は、
前記特別入賞の発生が可能または容易な状態である可能性を報知する特別入賞予告手段と、
前記特別入賞予告手段による報知を行うか否かを決定する予告決定手段と、
を備え、
前記予告決定手段は、前記制御情報により識別される遊技状態が前記不可状態であるときでも、前記特別入賞予告手段による報知を行うと決定することが可能であることが好ましい。
このようにすれば、遊技状態が不可状態に制御される状態であっても、特別入賞の発生が可能または容易な状態である可能性が報知されるため、特別入賞の発生に対する遊技者の期待感を高めることができる。
【0013】
本発明のスロットマシンの前記サブ制御手段は、
前記特別入賞の発生が可能または容易な状態である可能性を報知する特別入賞予告手段と、
前記制御情報により識別される前記不可状態が終了するまでに要するゲーム数が所定数以下となったときに、前記不可状態が終了するまでの各ゲームにおいて前記特別入賞予告手段による報知を連続して実行する予告連続制御手段と、
を備えることが好ましい。
このようにすれば、サブ制御手段は、不可状態の終了に向けて、すなわち特別入賞の発生が可能または容易な状態に向けて特別入賞予告手段による報知を連続して実行させることが可能となり、特別入賞の発生に対する遊技者の期待感を段階的に高めることができる。
【0014】
本発明のスロットマシンの前記制御情報は、前記特別入賞の発生が可能または容易な状態であるか否かを識別可能な情報を含み、
前記サブ制御手段は、前記制御情報により前記特別入賞の発生が可能または容易な状態である旨が識別された後のゲーム数を計数するゲーム数計数手段を備え、前記告知決定手段は、前記ゲーム数計数手段による計数値が所定値となっても前記特別入賞が発生しない場合に前記特別入賞告知手段による告知を行うと決定することが好ましい。
このようにすれば、遊技者が特別入賞の発生が可能または容易な状態であることを気付かない状態が継続した場合でも、所定ゲーム数その状態が継続することで、特別入賞の発生が可能または容易な状態であることを遊技者が認識できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】
本発明が適用された遊技機の実施例を図面を用いて説明すると、図1には、本実施例におけるスロットマシン1の全体正面図、図2にはスロットマシン1の内部構造図がそれぞれ示されている。スロットマシン1は、前面が開口する筐体2aと、この筺体2aの側端に回動自在に枢支された前面扉2bと、から構成されており、前面扉2bの裏面に設けられた施錠装置(図示略)の鍵穴3に挿入した所定のキーを時計回り方向に回動操作することにより施錠が解除されて前面扉2bを開放することができるようになっている。
【0017】
前面扉2bの周囲には、遊技効果LED130(図4参照)が内蔵された遊技効果LED部41が設けられているとともに、前面扉2bの前面上部には役構成等が印刷された上部パネル4が、前面中央部には各種表示部が形成された遊技パネル6が、前面下部にはタイトル等が印刷された下部パネル7が、各々設けられている。
【0018】
遊技パネル6と下部パネル7の間には、前方に突出するように操作部8が形成されており、この操作部8には遊技媒体であるメダルを投入可能なメダル投入部34や各種操作ボタン35、36a、36b、37、40L、40C、40R、及びスタートレバー38等が設けられているとともに、操作部8の下部左右側には、遊技効果LED131(図4参照)が内蔵された遊技効果LED部43がそれぞれ設けられている。
【0019】
前面扉2bにおける下部パネル7の下方には、メダルが払出されるメダル払出穴9が設けられたメダル受皿11が設けられている。
【0020】
上部パネル4の左右側には、内部に設けられる高音用のスピーカ136a、136b(図4参照)から出力される音を放音する放音部12a、12bがそれぞれ設けられているとともに、メダル払出穴9の側方には、内部に設けられる低音用のスピーカ137(図4参照)から出力される音を放音する放音部13が設けられている。
【0021】
上部パネル4の中央部には、液晶表示部15が設けられており、この液晶表示部15を透して内部に設けられる液晶表示器135(図4参照)の表示内容が表示されるようになっている。
【0022】
遊技パネル6には、スロットマシン1の筐体2aに内設された後述のリール51L、51C、51Rを透視可能な透視窓14と、各種表示部と、がそれぞれ設けられている。
【0023】
遊技パネル6に設けられた各種表示部のうち、クレジット表示部31は、クレジットが表示される。クレジットとは、遊技者所有の有価価値としてスロットマシン1内部の記憶部に記憶されているメダル数である。このスロットマシン1では、クレジットとして記憶可能な価値の上限値が最大でメダル50枚分とされており、この上限値を越えるクレジットの加算更新の要求が発生した場合にはその上限を越えるメダルがメダル払出穴9から払出される。
【0024】
ゲーム回数表示部32は、後述するビッグボーナス(BB)中に提供されるビッグボーナスゲーム(BBゲーム)の残回数や、後述するレギュラーボーナス(RB)の残回数等が表示される。さらにゲーム回数表示部32は、スロットマシン1に発生した各種の異常を表示する報知手段であるエラー表示器としても機能する。
【0025】
ペイアウト表示部33は、1ゲーム中に発生した入賞に基づいて遊技者に付与されるメダル枚数が入賞がある毎に表示される。
【0026】
1〜3枚賭け表示部46〜48は、内蔵された1〜3枚賭けLED111〜113(図4参照)が、遊技者がゲームに賭数を設定した場合にその賭数に応じて点灯する。
【0027】
リプレイ表示部27は、リプレイ入賞が発生した場合に、その内部に内蔵されたリプレイLED114(図4参照)が点灯する。スタート表示部28は、賭数が設定されることによりスタート操作をすることが可能となった場合に、その内部に内蔵されたスタートLED115(図4参照)が点灯し、有効なスタート操作が検出されることにより消灯する。投入指示表示部30は、メダルを受付可能な状態である場合に、その内部に内蔵された投入指示LED117(図4参照)が点滅し、メダルを受付不可能な状態である場合に消灯する。
【0028】
ウェイト表示部29は、ウェイトタイム中にスタート操作が検出された場合に、その内部に内蔵されたウェイトLED116(図4参照)が点灯し、ウェイトタイムが経過した後に消灯する。ウェイトタイムは、ゲームがあまりに速く進行しすぎてしまうことを規制するために設定されたゲーム進行規制期間であり、このウェイトタイム中にスタート操作が検出されると、ウェイトタイムが経過した後にリールが始動するように設定されている。
【0029】
演出用表示部16〜25のうち演出用表示部17〜20は、リプレイ表示部27、ウェイト表示部29、スタート表示部28、投入指示表示部30と、演出用表示部21〜25は、1〜3枚賭け表示部46〜48と、各々同様に機能する表示部であり、これら各表示部に内蔵されたLED111〜117の点灯/消灯に応じて、各々対応する演出用表示部17〜25に内蔵された演出用ランプ141〜149(図4参照)が点灯/消灯する。また、演出用表示部16は、ビッグボーナス入賞やレギュラーボーナス入賞の発生が許容されている場合に、その内部に内蔵された演出用ランプ140(図4参照)が点灯するようになっており、ボーナス告知表示部として機能する。尚、以下の説明において演出用ランプ140をWINランプと称す。
【0030】
操作部8の上面右側には、メダル投入口が形成されたメダル投入部34が設けられているとともに、左側には精算ボタン37、1枚BETボタン36a、MAXBETボタン36bがそれぞれ設けられている。
【0031】
1枚BETボタン36aは、クレジットを使用してメダルを1枚分賭ける際に押圧するボタンであり、MAXBETボタン36bは、1ゲームにおいて許容される賭数の最大数(本実施例ではメダル3枚分)をクレジットの範囲内で賭ける際に押圧するボタンである。1枚BETボタン36a、MAXBETボタン36bの内部には、BETボタンLED121a、121bがそれぞれ内蔵されており(図4参照)、これらのBETボタンLED121a、121bは、対応するBETボタンの操作により賭数を設定可能な状態にある場合に点灯し、賭数を設定不可能な状態の場合に消灯する。
【0032】
精算ボタン37は、記憶部に記憶されているクレジットの精算操作をする際に押圧するボタンであり、この精算ボタン37の押圧操作に伴い、クレジットとして記憶されている枚数のメダルがメダル払出穴9から払出されるようになっている。
【0033】
操作部8の前側面には、スタートレバー38、ストップボタン40L、40C、40R、メダル詰まり解除ボタン35がそれぞれ設けられている。スタートレバー38は、ゲームを開始する際に操作するレバーであり、賭数の設定終了後においてスタートレバー38を操作することによりリールユニット50の各リール51L、51C、51Rの回転が開始される。
【0034】
各ストップボタン40L、40C、40Rは、ゲームが開始した後にリール51L、51C、51Rの回転を停止させる際に操作するボタンであり、ストップボタン40L、40C、40Rの内部には操作有効LED122L、122C、122Rが、それぞれ内蔵されている(図4参照)。これら操作有効LED122L、122C、122Rは、対応するストップボタン40L、40C、40Rの操作が有効である場合に点灯し、操作が無効である場合に消灯する。
【0035】
メダル詰まり解除ボタン35は、メダル投入部34に投入されたメダルが内部で詰まった場合に、これを解消させる際に操作するボタンである。
【0036】
前面扉2bの裏面には、メダル投入部34から投入されたメダルを後述するホッパータンク57aに導く投入メダルセレクタ(図示略)が設けられている。直径や厚みの異なる不正メダルは、この投入メダルセレクタにより振り分けられてメダル払出穴9から返却される。
【0037】
投入メダルセレクタの下流側には、流下するメダル流路を選択的に切替可能とする図示しない流路切替ソレノイド107(図4参照)が設けられている。通常時において流路切替ソレノイド107は励磁されており、この状態において流下するメダルは投入メダルセンサ106(図4参照)により検出された後、ホッパータンク57a内に貯留されるようになっている。メダル投入が不可能な場合には、流路切替ソレノイド107の励磁が解除されて流路が切替わってメダル払出穴9から返却される。
【0038】
図2に示すように、筐体2a内略中央部には、複数種の図柄が印刷された透光性を有する帯状のリールシートが外周に巻回されたリール51L、51C、51Rを有する可変表示装置としてのリールユニット50が設けられている。それぞれのリール51L、51C、51Rは、各々に対応して設けられたリールモータ54L、54C、54Rによりそれぞれ独立して縦方向に回転(駆動)、停止するように構成されており、各リール51L、51C、51Rが回転することにより、透視窓14には前記各種図柄が連続的に変化しつつ表示されるようになっている。
【0039】
透視窓14から視認できる各リールの領域を、各リールに対応させて左可変表示部、中可変表示部、右可変表示部(領域)と呼ぶ。この各可変表示部からは、各リールに描かれた複数の図柄のうち、連続する3つの図柄が上段、中段、下段の位置に表示される。
【0040】
各リール51L、51C、51Rに対応して各リールの基準位置を検出するリールセンサ56が設けられており、このリールセンサ56により所定の図柄の停止位置を導出できるようになっているとともに、各リール51L、51C、51Rにおける特定の表示領域(上、中、下段の表示領域)を裏面から個別に照射可能な複数のリールランプ55がそれぞれ上、中、下段に設けられており、これら各リールランプ55は、透視窓14に表示される各図柄を後方から点灯するバックライトとして機能するようになっている。
【0041】
リールユニット50の下方には、メダル投入部34から投入されたメダルを貯留するホッパータンク57aを有するホッパーユニット57が設けられている。また、ホッパーユニット57の右側にはホッパータンク57aからオーバーフローしたメダルが貯留されるオーバーフロータンク59が設けられている。このオーバーフロータンク59内にはメダルを検出可能な満タンセンサ60が設けられており、内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったことを検出できるようになっている。
【0042】
ホッパーユニット57の下方部分にはホッパーモータ62が設けられており、このホッパーモータ62が回転することによりホッパータンク57a内のメダルがメダル排出口63から排出される。排出されたメダルは、メダル排出口63の近傍に設けられる払出メダルセンサ61により検出された後、メダル払出穴9から払い出される。
【0043】
ホッパーユニット57の側部には、メイン電源をon/offするメインスイッチ部65と、エラーが生じた場合等において再びゲームを続行可能な状態にリセットするための第2リセットボタン66と、入賞確率を変更可能とする設定ボタン67と、自動精算機能をon/offする自動精算選択スイッチ部68と、自動打止め機能をon/offする打止め選択スイッチ部69と、遊技場の管理者等が所持する特定のキーを挿入可能な設定キー挿入部70と、が前面に設けられた電源ユニット64が配設されている。
【0044】
本実施例では、設定キー挿入部70に特定のキーを挿入して時計回りに90度回転した状態、すなわちonの状態で電源投入を行う操作により、後述する設定キースイッチ82のonが検出され、遊技状態の初期化、すなわち後述するRAM212の記憶内容の初期化が実行されるとともに、設定ボタン67の操作が有効となり、この設定ボタン67の操作により入賞確率、すなわち出玉率の変更が実行可能となる。
【0045】
図3は、本実施例のスロットマシン1において適用される入賞ラインを示す図である。
【0046】
入賞ラインとは、各リール51L、51C、51Rの表示領域に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインあり、本実施例では、図3に示す入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’からなる最大5本の入賞ラインが設定可能とされている。
【0047】
次に、遊技者が遊技(ゲーム)を行うための操作や、該操作に伴う各種装置の作動状況を説明する。
【0048】
ゲームを開始する場合は、メダルやクレジットを使用して所望の大きさの有価価値を賭けて所望の大きさの賭数を設定する。賭数は、メダルをメダル投入部34から投入するか、あるいはクレジットを使用することにより設定できるようになっている。クレジットを使用するにはMAXBETボタン36b、または1枚BETボタン36aを押圧すれば良い。
【0049】
遊技者により賭数が「1」に設定されると入賞ラインL1が有効となり、賭数が「2」に設定されると入賞ラインL1、L2、L2’が有効となり、賭数が「3」に設定されると入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’が有効となる。
【0050】
そして本実施例では最大賭数である「3」の賭数が設定された時点でスタートレバー38の操作が有効に受付けられる状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。
【0051】
尚、このような賭数に応じて有効化される入賞ラインの本数、及び形状等は任意に変更可能であり、本実施例の形態に限定されるものではない。また、賭数に応じて有効化される入賞ラインの本数も任意に設定変更可能である。
【0052】
また、本実施例では、最大賭数である「3」の賭数が設定された時点でゲームが開始可能な状態となる構成とされているが、少なくとも「1」以上の賭数が設定された時点でゲームが開始可能な構成であれば良い。
【0053】
ゲームが開始可能な状態でスタートレバー38を押圧操作すれば、各リール51L、51C、51Rが回転し、透視窓14には複数種類の図柄が連続的に変化するように表示される。各リール51L、51C、51Rの回転が開始されてから所定時間が経過すれば各ストップボタン40L、40C、40Rの操作が有効になり、この状態で遊技者がいずれかのストップボタン40L、40C、40Rを押圧操作すれば、対応するリールの回転が停止され、透視窓14からは対応する可変表示部の上、中、下段に図柄が表示される。
【0054】
また、遊技者がストップボタン40L、40C、40Rを押圧操作しない場合には、一定時間が経過した時点で自動的に各リール51L、51C、51Rの回転が順次停止する。
【0055】
そして全てのリール51L、51C、51Rが停止された時点で、賭数に応じて有効化されたいずれかの入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’上に予め定められた図柄の組合せが表示された場合は入賞となり、入賞内容に対応して予め定められた所定枚数のメダルが遊技者に対してクレジットとして払出される。また、クレジットが上限数に達した場合には、メダルが直接メダル払出穴9から払い出される。
【0056】
また、特に予め定められた特別図柄の組合せが表示されて大当たり入賞した場合にあっては、メダルの払出しが行なわれるとともに、通常遊技状態とは異なるとともに、遊技者にとって有利な、すなわち大量のメダルを獲得できるビッグボーナス(BB)やレギュラーボーナス(RB)が遊技者に対して遊技価値として付与されるようになっている。
【0057】
尚、このように入賞することにより遊技者に対して付与される「遊技価値」は、メダル及びクレジット等の有価価値に限らず、上記のように大当たり入賞した場合において遊技者に対して付与されるBBやRB等、遊技に関連する特典全てを含む。
【0058】
図4は、スロットマシン1に設けられた各種基板と電気部品との接続状況を説明するためのブロック図である。また、図5は、遊技制御基板200に設けられたメイン制御手段としての制御部210の構成と、演出制御基板201に設けられたサブ制御手段としての制御部230の構成と、を説明するためのブロック図である。
【0059】
スロットマシン1に設けられた各種基板のうち、遊技制御基板200によって主に遊技状態が制御され、演出制御基板201によって遊技状態に応じた演出制御等が実施される。また、電源基板202にはスロットマシン1の外部から電源が供給される。この電源基板202には、外部電源の供給を受けるための電源コード84と、メインスイッチ80とが接続されている。
【0060】
遊技制御基板200は、演出制御基板201、電源基板202、リール中継基板203と配線接続されているとともに、リール中継基板203を介して外部出力基板205と、また、演出制御基板201を介してリールランプ中継基板204と接続されている。
【0061】
遊技制御基板200の制御部210は、遊技状態がRBであることを示すRB中信号や、遊技状態がBBであることを示すBB中信号、賭数を設定するために用いられたメダル数を示すメダルIN信号、入賞の発生により払出されたメダルを示すメダルOUT信号、などをリール中継基板203を介して外部出力基板205からスロットマシン1の外部に出力する制御を行う。尚、外部出力基板205から外部に出力される信号のうち、ストップスイッチ103L、103C、103Rの操作がなされた旨を示すストップスイッチ信号は、ストップスイッチ103L、103C、103Rから直接出力された信号であり、リール制御信号は、各リール51L、51C、51Rに対応するリールモータ54L、54C、54Rを制御するための制御信号(モータ位相信号)である。
【0062】
これら外部出力基板205から出力される信号は、たとえば、第3者機関が型式試験を行う際に利用可能である。
【0063】
遊技制御基板200には、各種のスイッチ、センサ、LED、及び表示器等、各種部品からの配線が接続されている。
【0064】
電源基板202に配線接続された設定スイッチ83、設定キースイッチ82、第2リセットスイッチ81、払出しセンサ61、及びホッパーモータ62は、電源基板202によって中継されて遊技制御基板200と配線接続されており、それぞれのスイッチ及びセンサの検出信号は、遊技制御基板200の制御部210に入力される。
【0065】
リール中継基板203に配線接続されたリールモータ54L、54C、54R、及びリールセンサ56は、リール中継基板203によって中継されて遊技制御基板200に配線接続されており、リールセンサ56の検出信号は、遊技制御基板200の制御部210に入力される。
【0066】
遊技制御基板200に配線接続されたスイッチ、センサのうち、1枚BETスイッチ100は1枚BETボタン36aの操作を検出し、MAXBETスイッチ101はMAXBETボタン36bの操作を検知するスイッチであり、スタートスイッチ102はスタートレバー38の操作を検出するスイッチであり、左、中、右ストップスイッチ103L、103C、103Rは、左、中、右ストップボタン40L、40C、40Rの操作を検出するスイッチである。精算スイッチ104は、精算ボタン37の操作を検出するスイッチであり、第1リセットスイッチ105は、施錠装置の鍵穴3に挿入したキーによるスロットマシン1のリセット操作を検出するスイッチである。また、投入メダルセンサ106は、メダル投入部34に投入されたメダルを検出するセンサである。
【0067】
遊技制御基板200に配線接続された表示器のうち、ゲーム回数表示器108はゲーム回数表示部32を構成する表示器であり、クレジット表示器109はクレジット表示部31を構成する表示器であり、ペイアウト表示器110はペイアウト表示部33を構成する表示器である。
【0068】
また、遊技制御基板200には、前述した1枚賭けLED111、2枚賭けLED112、3枚賭けLED113、リプレイLED114、スタートLED115、ウェイトLED116、投入指示LED117、BETボタンLED121a、BETボタンLED121b、左操作有効LED122L、122C、122R、流路切替ソレノイド107等の各種電気部品が配線接続されている。
【0069】
電源基板202あるいはリール中継基板203を介して、あるいはこれらの基板を介することなく遊技制御基板200に配線接続された各種LED及び表示器、モータ、ソレノイド等の電気部品は、遊技制御基板200に搭載された制御部210によって制御される。また、制御部210は、遊技制御基板200に接続され、または、電源基板202あるいはリール中継基板203を介して遊技制御基板200に接続された各種スイッチ及びセンサの検出信号を受け、遊技状態を制御する。
【0070】
遊技制御基板200に設けられた制御部210は、図5に示すように、制御動作を所定の手順で実行することのできるCPU211と、CPU211の制御プログラムや各種データテーブルを格納するROM213と、必要なデータの書き込み及び読み出しができるRAM212と、CPU211と外部回路との信号の整合性をとるためのI/Oポート214とを含む。すなわち、制御部210は、これらCPU211、RAM212、ROM213、I/Oポート214が全て内蔵された1チップマイクロコンピュータにて構成されている。
【0071】
また、遊技制御基板200には、電源投入時にCPU211にリセットパルスを与える初期リセット回路217と、CPU211にクロック信号を与えるクロック発生回路218と、クロック発生回路218からのクロック信号を分周して割込パルスを定期的にCPU211に与えるパルス分周回路(割込パルス発生回路)219と、一定範囲の乱数を高速で連続的に発生している乱数発生回路221と、乱数発生回路221から乱数をサンプリングするサンプリング回路222と、バッファ回路220とが設けられる。さらに、遊技制御基板200には、各種スイッチからの信号が入力されるスイッチ回路215や、モータ回路216、その他、図示しないソレノイド回路等が設けられている。
【0072】
遊技制御基板200の制御部210から演出制御基板201へは、バッファ回路220を介して制御部210が制御する制御状態を特定可能な制御情報としての各種コマンドが出力される。バッファ回路220は、遊技制御基板200の内部から外部への信号の出力を許容するが遊技制御基板200の外部から内部へ信号が入力されることを阻止するように機能する。このため、遊技制御基板200と演出制御基板201との間において、遊技制御基板200から演出制御基板201への一方向通信が担保され、コマンドの伝送経路を介して遊技制御基板200に信号を入力させて不正な制御動作を行わせる不正行為を防止できる。
【0073】
演出制御基板201には、遊技効果LED130〜134と、演出用ランプ140〜149と、液晶表示器135と、放音部12a、12b、13に内蔵されるスピーカ136a、136b、137と、タイトルパネル8及び遊技パネル6を内側から照らす各蛍光灯138と、がそれぞれ接続され、さらに、リールランプ中継基板204を介してリール51L、51C、51Rに内蔵されているリールランプ55が接続されている。
【0074】
リール中継基板203を介して、あるいはこれらの基板を介することなく演出制御基板201に配線接続された各種ランプ及びスピーカ、液晶表示器等の電気部品は、演出制御基板201に搭載された制御部230によって制御される。
【0075】
演出制御基板201によって制御される各遊技効果LED130〜134、演出用ランプ140〜149、液晶表示器135、各スピーカ136a、136b、137、各蛍光灯138、リールランプ55は、遊技制御基板200によって制御される各種表示器などに比較すると、それが機能しなくても遊技の進行自体には影響を与えるものでなく、演出効果を主眼においた演出手段である。このため、たとえ、演出制御基板201に故障が発生したとしても、遊技者に不利な状況が提供されてしまうことはないばかりか、制御部210の制御の負荷が軽減される。
【0076】
演出制御基板201に設けられた制御部230は、CPU231と、必要なデータの書き込み、及び読み出しができるRAM232と、CPU231の制御プログラムや各種データテーブルを格納するROM233と、I/Oポート234と、を含む。制御部230も、制御部210と同様に1チップマイクロコンピュータにて構成されている。
【0077】
また、演出制御基板201には、各スピーカ136a、136b、137から音を出力させるためのスピーカ駆動回路235と、液晶表示器135を表示制御するための表示駆動回路236と、各種ランプを点灯あるいは点滅させるためのランプ駆動回路237と、が搭載されている。
【0078】
また、演出制御基板201は、遊技制御基板200と接続されており、制御部230は、遊技制御基板200から送信された各種コマンドに基づいて遊技制御基板200の制御状態を特定し、この特定した制御状態に応じて予め定められた制御パターンを設定し、この制御パターンに応じて各遊技効果LED130〜134、演出用ランプ140〜149、液晶表示器135、各スピーカ136a、136b、137、各蛍光灯138、リールランプ55等の電気部品を制御する。
【0079】
図6は、各リール51L、51C、51R、の図柄配列を示す図であり、図中、「左」はリール51Lの図柄配列を示し、「中」はリール51Cの図柄配列を示し、「右」はリール51Rの図柄配列を示す。左側に示した数字は図柄番号であり、「1」〜「21」の各図柄番号に対応して、「黒7」、「白7」、「BAR」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」、「プラム」の図柄が各リールに21個配列されている。
【0080】
本実施例では、図7に示すように、通常遊技状態において「黒7−黒7−黒7」、「白7−白7−白7」、「BAR−BAR−BAR」、「チェリー−any−any(any=「黒7」、「白7」、「BAR」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」、「プラム」)」、「スイカ−スイカ−スイカ」、「ベル−ベル−ベル」、または「プラム−プラム−プラム」の組合せが入賞の対象とされている。
【0081】
通常遊技状態において「チェリー−any−any」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、2枚のメダルが払い出されるチェリー入賞が発生する。また、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、12枚のメダルが払い出されるスイカ入賞が発生する。また、「ベル−ベル−ベル」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、10枚のメダルが払い出されるベル入賞が発生する。
【0082】
また、「プラム−プラム−プラム」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、当該ゲームと同一の賭数にて次回のゲームを実施可能なリプレイゲーム(再ゲーム)が付与されるリプレイ(再遊技)入賞が発生する。
【0083】
また、賭数に応じて有効化された入賞ラインが複数本存在する場合において、前述したようにメダルが払い出される図柄の組合せが複数本の入賞ライン上において同時に揃った場合には、各入賞ライン上の図柄の組合せによって払い出されるメダル枚数の合計枚数に相当するメダルが払い出されるのが原則である。しかし、1ゲームにおいて遊技者に払い出されるメダルの上限が15枚と定められているために、15枚を越える場合にはその16枚目以降のメダルが無効となる。
【0084】
また、通常遊技状態において有効化されたいずれかの入賞ライン上に「BAR−BAR−BAR」の図柄の組合せが揃えば、特別入賞であるRB入賞が発生し、その対価として15枚のメダルが払い出されるとともに、遊技者にとって有利なレギュラーボーナス(RB)が発生し、レギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)が遊技者に対して付与される。RBゲームにおいては、「プラム−プラム−プラム」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃って、15枚のメダルが払い出されるJac入賞が高確率で発生する。RBでは、RBゲームが最大で12回提供される。そしてRBは、RBゲームが12回実行されるか、あるいはRBゲームが12回に達する前にJac入賞が8回発生するか、のいずれかの条件が満たされた時点で終了する。したがって、遊技者は12回のRBゲーム中に最大8回のJac入賞の機会を得ることができる。
【0085】
また、通常遊技状態において有効化された入賞ライン上に、「黒7−黒7−黒7」または「白7−白7−白7」が揃えば、特別入賞であるBB入賞が発生し、その対価として15枚のメダルが払い出されるとともに、遊技者にとって有利な特別遊技状態としてのビッグボーナス(BB)が発生し、以下に説明するビッグボーナスゲーム(BBゲーム)と前述したRBが遊技者に対して付与される。
【0086】
BBゲームにおいては、「チェリー−any−any」、「スイカ−スイカ−スイカ」、「ベル−ベル−ベル」、または「プラム−プラム−プラム」の組合せが入賞の対象とされており、これらの入賞が通常遊技状態に比較して高確率で発生する。
【0087】
BBゲームにおいて「チェリー−any−any」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、2枚のメダルが払い出されるチェリー入賞が発生する。また、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、12枚のメダルが払い出されるスイカ入賞が発生する。また、「ベル−ベル−ベル」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、10枚のメダルが払い出されるベル入賞が発生する。
【0088】
また、「プラム−プラム−プラム」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、JacIn入賞が発生し、その対価として3枚のメダルが払い出されるとともに、前述したRBに移行し、レギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)が遊技者に対して付与される。
【0089】
BBでは、BBゲームが最大で30ゲーム提供されるとともに、このBBゲームにおいてRBに移行可能な最大回数が規定されており、本実施例では最大で3回移行し得るように規定されている。そしてBBは、30回のBBゲームを実行した場合か、或いは30回のBBゲームを実行する前にRBへ3回移行し、3回目のRBが終了した場合のうち、少なくともいずれか1つの条件が満たされた時点で終了する。
【0090】
尚、本実施例では、規定数のBBゲームを実行した場合か、規定数のRBが終了した場合のいずれか一方の条件でBBが終了する構成とされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、BB中の獲得枚数が上限枚数に到達した場合にBBが終了するようにしても良い。更にこの場合には、RB中において上限枚数に到達した場合に、そのRBが終了することでBBが終了するようにしても良い。
【0091】
本実施例では、図7に示すように、各入賞に対応した内部当選フラグの種類が定められており、各ゲーム毎に実行される内部抽選処理に当選して各々対応する内部当選フラグが設定された場合にのみ、対応する入賞の発生が許容されることとなる。
【0092】
通常遊技状態におけるチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞の組合せは、内部抽選処理により該当する入賞を許容する内部当選フラグ(チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ)が当選した場合であって、各リールが停止された際に該当する図柄が引込範囲(本実施例では最大4図柄)内にあれば有効化された入賞ラインに揃う。
【0093】
また、通常遊技状態におけるリプレイ入賞の組合せは、通常においては、内部抽選処理により該当する入賞を許容する内部当選フラグ(リプレイフラグ)が当選した場合であって、各リールが停止された際に該当する図柄が引込範囲(本実施例では最大4図柄)内にあれば有効化された入賞ラインに揃う。また、後述するリプレイタイム(以下RTと称す)においては、内部抽選処理により該当する入賞を許容する内部当選フラグ(リプレイフラグ)が当選した場合で、かつ後述するリール制御振分処理においてリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに優先的に引き込むリールの制御パターンが選択された場合に有効化された入賞ラインに揃えることが可能であり、これらの条件が満たされている場合で、各リールが停止された際に該当する図柄が引込範囲内にあれば有効化された入賞ラインに揃う。
【0094】
また、通常遊技状態におけるBB入賞、RB入賞の組合せは、内部抽選処理によりBBまたはRBの入賞を許容する内部当選フラグ(BBフラグまたはRBフラグ)が当選した後、後述するRT(BBフラグまたはRBフラグにより許容されるBB入賞またはRB入賞が発生不可能に制御される状態)が終了してBB入賞またはRB入賞を発生可能な状態(以下BBフラグまたはRBフラグの放出状態ともいう)となり、後述するリール制御振分処理においてBB入賞またはRB入賞の組合せを入賞ラインに優先的に引き込むリールの制御パターンが選択された場合に有効化された入賞ラインに揃えることが可能であり、これらの条件が満たされている場合で、各リールが停止された際に該当する図柄が引込範囲内にあれば有効化された入賞ラインに揃う。
【0095】
また、これら通常遊技状態において対象となる入賞の内部当選フラグのうち、チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグは、当該内部当選フラグが当選したゲームにおいてのみ有効とされており、そのゲームの終了後にクリアされる。
【0096】
また、BB入賞を許容する旨を示すBBフラグまたはRB入賞を許容する旨を示すRBフラグは、後述するRTの発生により当該BBフラグまたはRBフラグにより許容されるBB入賞またはRB入賞が発生不可能な状態で一度ストックされる。すなわちBB入賞またはRB入賞が発生不可能な状態で次ゲーム以降に持ち越される。
【0097】
また、既にBBフラグまたはRBフラグがストックされている状態でも、内部抽選処理によるBBフラグまたはRBフラグの抽選が行われるようになっており、この状態でBBフラグまたはRBフラグが当選した場合には、既に持ち越されているBBフラグまたはRBフラグとは別個に、当選したBBフラグまたはRBフラグも当該BBフラグまたはRBフラグにより許容されるBB入賞またはRB入賞が発生不可能な状態でストックされるようになっている。すなわち本実施例では、複数のBBフラグまたはRBフラグをBB入賞またはRB入賞が発生不可能な状態でストックする(持ち越す)ことができるようになっている。
【0098】
これらストックされているBBフラグまたはRBフラグは、後述するRTが終了することで1つ放出され、この放出されたBBフラグまたはRBフラグに応じてBB入賞またはRB入賞が発生可能な状態、すなわち放出状態に制御されるとともに、以降のゲームにおいてBB入賞またはRB入賞が発生することにより、放出されたBBフラグまたはRBフラグはクリアされる。
【0099】
本実施例では、BBフラグまたはRBフラグが1つもストックされていないときには、最初に当選したBBフラグまたはRBフラグが次回放出する内部当選フラグとして決定され、ここで決定されたBBフラグまたはRBフラグがRTの終了により放出される。また、BBまたはRBの終了後に、BBフラグまたはRBフラグがストックされているときには、次回RTが終了したときにBBフラグまたはRBフラグのどちらを放出するかを決定し、ここで決定されたBBフラグまたはRBフラグが、その後発生するRTの終了により放出される。この際、BBフラグまたはRBフラグのいずれか一方しかストックされていない場合には、一義的にストックされている方の内部当選フラグが次回放出される予定の内部当選フラグとして決定される。また、BBフラグまたはRBフラグの双方がストックされている場合には、BBフラグまたはRBフラグのどちらか一方が次回放出される予定の内部当選フラグとして決定される。
【0100】
尚、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、これら内部当選フラグの当選順、すなわち最も早く当選した順番で放出するようにしても良いし、BBフラグを優先して放出し、BBフラグがストックされていない場合にRBフラグを放出する等、内部当選フラグの種別に応じた順番で放出するようにしても良い。
【0101】
本実施例では、BBフラグまたはRBフラグが当選した場合に、そのゲームにおいてBB入賞またはRB入賞の組合せが入賞ラインに揃わないように制御するとともに、次のゲームから通常(以下非RTと称す)とは異なる制御が適用される遊技状態であるリプレイタイム(以下RTと称す)を発生させることで、その後BB入賞またはRB入賞が発生不可能な状態に制御される。
【0102】
RTとは、図8に示すように、非RTの状態よりもリプレイフラグが高確率で当選する遊技状態であり、非RTにおけるリプレイフラグの当選確率が約1/7.3であるのに対して、RTにおけるリプレイフラグの当選確率が約1/1.14となる。
【0103】
RTにおいて、チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグが当選した場合には、後述するリール制御振分処理において各々該当する図柄の組合せを入賞ラインに優先的に引き込むリールの制御パターンが選択される。すなわちこれらの場合には、当選した内部当選フラグに該当する図柄の組合せを揃えることが可能に制御される。
【0104】
また、RTにおいて、BBフラグまたはRBフラグが当選した場合、内部抽選処理の結果がハズレの場合には、後述するリール制御振分処理においていずれの入賞の組合せも入賞ラインに引き込まないリールの制御パターンが選択される。すなわちこれらの場合には、いずれの入賞の組合せも入賞ラインに揃えられないように制御される。
【0105】
また、RTにおいて、リプレイフラグが当選した場合には、後述するリール制御振分処理においてリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに優先的に引き込むリールの制御パターンまたはいずれの入賞の組合せも入賞ラインに引き込まないリールの制御パターンのいずれか一方が一定の割合で選択される。すなわちこの場合には、一定の割合でリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えることが可能に制御される。この際、図8に示すように、156/1000の割合でリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに優先的に引き込むリールの制御パターンが選択されるため、RT中におけるリプレイ入賞の出現確率(リプレイフラグの当選確率×リプレイ入賞の組合せが揃う制御パターンの選択率)は、約1/7.3となる。すなわちRTにおいては、非RTにおけるリプレイ入賞の出現確率とほぼ等しくなる割合でリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えることが可能に制御される。
【0106】
このようにRTにおいては、内部抽選処理の結果に関わらず、後述するリール制御振分処理においてBB入賞またはRB入賞の組合せを入賞ラインに優先的に引き込む制御パターンが選択されないように制御されるため、結果としてRTが終了するまでBB入賞またはRB入賞が発生不可能に制御されることとなる。
【0107】
また、本実施例では、非RTにおいてリプレイ入賞が揃えられる確率(リプレイフラグの当選確率)と、RT中においてリプレイ入賞を揃えられる確率(リプレイフラグの当選確率×リプレイ入賞を揃えられる制御パターンの選択率)と、がほぼ等しい確率とされており、RTに制御されているか否かに関わらず、リプレイ入賞の出現率がほぼ等しくなるため、遊技者がリプレイ入賞の発生確率によりRTに制御されているか否かを判別することが困難となり、これら遊技状態の違いにより遊技者に対して違和感を感じさせてしまうことを防止できる。
【0108】
図9は、通常遊技状態において適用される各リールの制御パターン及びその選択条件を示す図である。本実施例では、図9に示すように、通常遊技状態において適用される各リールの制御パターンとして制御番号01〜07の制御パターンが定められている。
【0109】
これら制御パターンのうち、制御番号01の制御パターンは、「チェリー−any−any」の組合せをいずれかの入賞ラインに優先的に引き込む制御パターンであり、この制御番号01の制御パターンは、後述するリール制御振分処理において、チェリーフラグ当選時に選択される制御パターンである。このため、チェリーフラグ当選時には、チェリー入賞の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えることが可能に制御される。
【0110】
また、制御番号02の制御パターンは、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せをいずれかの入賞ラインに優先的に引き込む制御パターンであり、この制御番号02の制御パターンは、後述するリール制御振分処理において、スイカフラグ当選時に選択される制御パターンである。このため、スイカフラグ当選時には、スイカ入賞の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えることが可能に制御される。
【0111】
また、制御番号03の制御パターンは、「ベル−ベル−ベル」の組合せをいずれかの入賞ラインに優先的に引き込む制御パターンであり、この制御番号03の制御パターンは、後述するリール制御振分処理において、ベルフラグ当選時に選択される制御パターンである。このため、ベルフラグ当選時には、ベル入賞の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えることが可能に制御される。
【0112】
また、制御番号04の制御パターンは、「プラム−プラム−プラム」の組合せをいずれかの入賞ラインに優先的に引き込む制御パターンであり、この制御番号04の制御パターンは、後述するリール制御振分処理において、非RTではリプレイフラグ当選時の1000/1000(100%)の割合で選択される制御パターンであり、RTではリプレイフラグ当選時の156/1000の割合で選択される制御パターンである。このため、非RTにおけるリプレイフラグ当選時には、1000/1000の割合でリプレイ入賞の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えることが可能に制御され、RTにおけるリプレイフラグ当選時には、156/1000の割合でリプレイ入賞の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えることが可能に制御される。
【0113】
また、制御パターンのうち、制御番号05の制御パターンは、「BAR−BAR−BAR」の組合せをいずれかの入賞ラインに優先的に引き込む制御パターンであり、この制御番号05の制御パターンは、後述するリール制御振分処理において、RBフラグの放出状態、すなわちRB入賞が発生可能な状態に制御されている場合におけるハズレ時、すなわちいずれの内部当選フラグも当選しなかったときに選択される制御パターンである。このため、RBフラグ放出状態におけるハズレ時には、RB入賞の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えることが可能に制御される。
【0114】
また、制御パターンのうち、制御番号06の制御パターンは、「黒7−黒7−黒7」及び「白7−白7−白7」の組合せをいずれかの入賞ラインに優先的に引き込む制御パターンであり、この制御番号06の制御パターンは、後述するリール制御振分処理において、BBフラグの放出状態、すなわちBB入賞が発生可能な状態に制御されている場合におけるハズレ時、すなわちいずれの内部当選フラグも当選しなかったときに選択される制御パターンである。このため、BBフラグ放出状態におけるハズレ時には、BB入賞の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えることが可能に制御される。
【0115】
また、制御パターンのうち、制御番号07の制御パターンは、いずれの入賞図柄の組合せも入賞ラインに引き込まない制御パターンであり、この制御番号07の制御パターンは、後述するリール制御振分処理において、非RTでは、BBフラグまたはRBフラグの放出状態以外のハズレ時、BBフラグまたはRBフラグの当選時に選択される制御パターンであり、RTでは、ハズレ時、BBフラグまたはRBフラグの当選時、リプレイフラグ当選時の844/1000の割合で選択される制御パターンである。このため、非RTでは、BBフラグまたはRBフラグの放出状態以外のハズレ時、BBフラグまたはRBフラグの当選時に、いずれの入賞の組合せも入賞ラインに揃わないように制御され、RTでは、ハズレ時、BBフラグまたはRBフラグの当選時、リプレイフラグ当選時の844/1000の割合でいずれの入賞の組合せも入賞ラインに揃わないように制御される。
【0116】
次に、本実施例のスロットマシン1におけるBBフラグ及びRBフラグのストック及び放出の流れを図10に基づいて説明する。
【0117】
まず、通常ゲームにおいてBBフラグまたはRBフラグが当選すると、この当選したBBフラグまたはRBフラグが、次回放出される内部当選フラグとして設定されるとともに、予め定められた複数の異なるゲーム数からいずれか1つのゲーム数がRTの継続ゲーム数(以下RTゲーム数)として決定され、BB入賞またはRB入賞が発生不可能に制御されるRTに移行する。
【0118】
RTにおいてBBフラグまたはRBフラグが当選すると、これら当選したBBフラグまたはRBフラグがストックされるとともに、既にストックされている場合には、既にストックされているBBフラグやRBフラグとは別個にストックされる。
【0119】
RTは、移行する際に決定されたRTゲーム数のゲームが実行されるまで継続し、残りのRTゲーム数が0となることで終了する。そしてRTが終了した場合には、次回放出する内部当選フラグとして設定されているBBフラグまたはRBフラグが放出され、この放出された内部当選フラグにより許容されるBB入賞またはRB入賞が発生可能な放出状態に移行する。
【0120】
放出状態では、放出されたBBフラグまたはRBフラグにより許容されるBB入賞またはRB入賞が発生可能な状態に制御されるようになっており、この状態においてBB入賞またはRB入賞が発生することでBBまたはRBが発生し、放出された内部当選フラグはクリアされる。
【0121】
BBまたはRBの終了後、次回放出可能なBBフラグまたはRBフラグがストックされている場合には、次回放出する内部当選フラグの種類を決定し、決定した種類の内部当選フラグを次回放出する内部当選フラグとして設定した後、RTのゲーム数が決定され、再びリプレイタイムに移行する。尚、BBまたはRBの終了後、次回放出可能なBBフラグまたはRBフラグがストックされていない場合には、通常ゲームに移行する。
【0122】
次に、本実施例における遊技制御基板200の制御部210がゲームの進行に伴い実行する各種制御内容を、図11のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【0123】
まず、電源投入に伴いゲームスタートに備えるための初期処理を実行する。具体的には、各種装置の接続、及び作動状況、等の確認を行い、電源断前の遊技状態に復帰可能であれば復帰する処理を行う(Sa1)。
【0124】
次いで、BET処理(Sa2)、内部抽選処理(Sa3)、リール制御振分処理(Sa4)、リール回転処理(Sa5)、リール停止処理(Sa6)、入賞判定処理(Sa7)、払出処理(Sa8)、RT処理(Sa9)、フラグ更新処理(Sa10)、遊技状態更新処理(Sa11)を繰返し実行するループ処理に以降する。
【0125】
Sa2のステップにおけるBET処理では、メダルやクレジットを受付け可能な状態で待機し、賭数が設定され、スタートレバー38が押圧操作された時点でメダルの賭数を確定する処理を実行する。また、前回のゲームでリプレイが入賞した場合には、前回のゲームと同じ賭数が設定される。
【0126】
Sa3のステップにおける内部抽選処理では、Sa2のステップにおけるスタートレバー38の押圧操作によるゲームスタートに伴い、該当する遊技状態において対象となる入賞の発生を許容するか否かを決定する処理を実行する。具体的には、スタートレバー38の操作に基づくスタートスイッチ102の検出に応じてサンプリングされた乱数値とROM213に格納された内部当選確率テーブルとの比較結果に基づいて当選の有無を判定し、当選した場合には該当する入賞を許容する旨を示す内部当選フラグを設定する。
【0127】
Sa4のステップにおけるリール制御振分処理では、内部当選フラグの設定状況及びRT中か否か等の状況に応じて、後述するリール停止処理において適用する制御パターンを選択する処理を実行する。
【0128】
Sa5のステップにおけるリール回転処理では、Sa4のステップにおけるリール制御振分処理の終了に伴い各リール51L、51C、51Rを回転させる処理を実行する。このリール回転処理においては、全てのリール51L、51C、51Rが回転した時点でストップボタン40L、40C、40Rの押圧操作を有効とし、RAM212に設定されたリール停止タイマカウンタに初期値を設定してリール停止用のタイマカウンタをスタートさせる。
【0129】
Sa6のステップにおけるリール停止処理では、遊技者による停止ボタン40L、40C、40Rの押圧操作がなされるか、各リール51L、51C、51Rの回転開始時から遊技者によるストップボタン40L、40C、40Rの押圧操作がなされることなく自動停止時間が経過したことにより図柄を停止表示するための条件が満たされた時点で各々のリール51L、51C、51Rの停止フラグの設定を行い、この停止フラグの設定に基づいて押圧操作のあった停止ボタン40L、40C、40Rに対応するリール51L、51C、51Rの回転を停止させる処理を実施する。このリール停止処理では、Sa4のステップにおけるリール制御振分処理において選択した制御パターンに基づいてリールを停止させる制御を行う。
【0130】
Sa7のステップにおける入賞判定処理では、Sa6のステップにおいて全てのリール51L、51C、51Rの回転が停止されたと判定した時点で、各表示領域に表示された表示態様と、Sa3のステップにおいて当選した内部当選フラグ並びにROM213に格納された入賞判定テーブルと、を照合して入賞内容の判定を行う処理を実行するとともに、特にいずれかの入賞が発生したと判定した場合には、その入賞内容に対応した各種設定を実行する。この設定内容としては、例えば入賞内容に対応するメダルの払出枚数、遊技状態、再遊技等の設定がある。
【0131】
Sa8のステップにおける払出処理では、Sa7のステップにおいてメダルの払出を伴う入賞の発生が判定された場合に、その入賞内容に対応して設定された払出枚数に基づくクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。具体的には、払出メダル枚数をクレジットに加算するとともに、クレジットが上限値に到達した場合には、ホッパーモータ62の駆動により残りの枚数分のメダルを直接メダル払出口9より払い出す処理を行う。
【0132】
Sa9のステップにおけるRT処理では、RTへ移行させる処理や、次回放出する内部当選フラグを決定するための処理、次回移行するRTゲーム数を決定するための処理、RTの終了に基づいてBB入賞またはRB入賞が発生可能な状態に移行させる処理、等を行う。
【0133】
Sa10のステップにおけるフラグ更新処理では、Sa3のステップにおいて当選した内部当選フラグのクリアまたは持越を行うための処理を行う。具体的には、内部当選フラグのうち、チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ等、当該ゲームにおいてのみ有効な内部当選フラグをクリアする処理を行う。また、BBフラグ及びRBフラグは、その内部当選フラグによって許容されたBB入賞またはRB入賞が発生しない場合においてクリアせずに次のゲームに持ち越し、BB入賞またはRB入賞が発生した場合に該当する内部当選フラグをクリアする処理を行う。
【0134】
Sa11のステップにおける遊技状態更新処理では、BB入賞やRB入賞が判定された場合に、遊技状態をBBまたはRBに移行させる処理や、BB中のBBゲームやRB中のRBゲームのカウンタの設定や更新を行う処理、BBやRBの終了条件の成立に基づき遊技状態を通常遊技状態に移行させる処理、等を行う。
【0135】
次に、Sa3のステップにおける内部抽選処理の詳細を、図12のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【0136】
内部抽選処理では、まず、スタートレバー38の操作に応じてサンプリングされた内部抽選用乱数値を取得し(Sb1)、取得した値と当該ゲームの遊技状態に応じた内部当選確率テーブルと、を比較し(Sb2)、内部当選フラグが当選したか否かを判定する(Sb3、Sb6)。例えば、通常遊技状態において非RTの場合には、リプレイフラグの当選確率が約1/7.3となるように定められた内部当選確率テーブルが適用されるのに対してRTの場合には、リプレイフラグの当選確率が約1/1.14となるように定められた内部当選確率テーブルが適用される。
【0137】
Sb3、Sb6のステップにおける判定において、いずれの内部当選フラグも当選していないと判定した場合には、リール制御振分処理に移行する。
【0138】
また、Sb3のステップにおける判定において、BBフラグまたはRBフラグの当選を判定した場合には、BBフラグまたはRBフラグが当選したゲームである旨を示す当選ゲームフラグを設定し(Sb4)、当選したBBフラグまたはRBフラグをRAM212の持越(ストック)領域に設定した後(Sb5)、リール制御振分処理に移行する。尚、ここでいう持越領域とは、未だ放出が決定されていないBBフラグまたはRBフラグが設定される領域であり、この持越領域には、複数のBBフラグ及びRBフラグを設定することが可能とされ、既にBBフラグまたはRBフラグが設定されている場合には、それとは別個に新たに当選したBBフラグまたはRBフラグが設定される。
【0139】
また、Sb6のステップにおける判定において、その他の内部当選フラグ、すなわちチェリーフラグやスイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ等の当選を判定した場合には、当選した内部当選フラグをRAM212の通常領域に設定し(Sb7)、リール制御振分処理に移行する。尚、ここでいう通常領域とは、BBフラグまたはRBフラグ以外の内部当選フラグが設定される領域であり、この通常領域には、1つの内部当選フラグのみが設定可能とされている。
【0140】
次に、Sa4のステップにおけるリール制御振分処理の詳細を、図13のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【0141】
リール制御振分処理では、まず、当該ゲームがRT中であるか否かを確認する(Sc1)。RT中であるか否かは、RT中である旨を示す後述のRTフラグの有無により判定する。
【0142】
Sc1のステップにおいてRT中であると判定した場合には、RAM212の通常領域にチェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグまたはリプレイフラグが設定されているか否かを確認する(Sc2、Sc4)。
【0143】
Sc2のステップにおいてリプレイフラグが設定されていると判定した場合には、乱数抽選により156/1000の割合で制御番号04の制御パターンを選択し、844/1000の割合で制御番号07の制御パターンを選択し(Sc3)、リール回転処理に移行する。
【0144】
また、Sc4のステップにおいてチェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグのいずれかの内部当選フラグが設定されていると判定した場合には、制御番号01〜03の制御パターンのうち、設定されている内部当選フラグに該当する制御番号の制御パターンを選択し(Sc5)、リール回転処理に移行する。
【0145】
また、Sc2、Sc4のステップにおいてRAM212の通常領域にいずれの内部当選フラグも設定されていない場合、すなわち内部抽選処理の結果がハズレの場合には、制御番号07の制御パターンを選択し(Sc6)、リール回転処理に移行する。
【0146】
また、Sc1のステップにおいてRT中でないと判定した場合には、当該ゲームがBBフラグまたはRBフラグの当選ゲームであるか否かを判定する(Sc7)。BBフラグまたはRBフラグの当選ゲームであるかは、BBフラグまたはRBフラグの当選ゲームである旨を示す当選ゲームフラグが設定されているか否かにより判定する。
【0147】
Sc7のステップにおいて当該ゲームがBBフラグまたはRBフラグの当選ゲームであると判定した場合には、制御番号07の制御パターンを選択し(Sc6)、リール回転処理に移行する。
【0148】
また、Sc7のステップにおいて当該ゲームがBBフラグまたはRBフラグの当選ゲームではないと判定した場合には、RAM212の通常領域にチェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグまたはリプレイフラグが設定されているか否かを確認する(Sc8)。
【0149】
また、Sc8のステップにおいてチェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグのいずれかの内部当選フラグが設定されていると判定した場合には、制御番号01〜04の制御パターンのうち、設定されている内部当選フラグに該当する制御番号の制御パターンを選択し(Sc9)、リール回転処理に移行する。
【0150】
また、Sc8のステップにおいてRAM212の通常領域にいずれの内部当選フラグも設定されていない場合、すなわち内部抽選処理の結果がハズレの場合には、RAM212の放出領域にBBフラグまたはRBフラグが設定されているか否かを確認する(Sc10、Sc12)。
【0151】
Sc10のステップにおいて放出領域にBBフラグが設定されていると判定した場合には、制御番号06の制御パターンを選択し(Sc11)、リール回転処理に移行する。
【0152】
Sc12のステップにおいて放出領域にRBフラグが設定されていると判定した場合には、制御番号05の制御パターンを選択し(Sc13)、リール回転処理に移行する。
【0153】
また、Sc10、12のステップにおいてRAM212の放出領域にBBフラグもRBフラグも設定されていない場合には、制御番号07の制御パターンを選択し(Sc14)、リール回転処理に移行する。
【0154】
次に、Sa9のステップにおけるRT処理の詳細を、図14のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【0155】
RT処理では、まず、当該ゲームがBB中またはRB中のゲームであるか否かを確認する(Sd1)。BB中またはRB中のゲームであるか否かは、BB中またはRB中のゲームである旨を示すBB中フラグまたはRB中フラグが設定されているか否かにより判定する。
【0156】
Sd1のステップにおいてBB中またはRB中のゲームでないと判定した場合には、RT中であるか否かを確認する(Sd2)。RT中であるか否かは、RT中である旨を示すRTフラグが設定されているか否かにより判定する。
【0157】
Sd2のステップにおいてRT中であると判定した場合には、RAM212に設けられたRTゲームカウンタを1減算し(Sd3)、RTゲームカウンタが0であるか否かを判定し(Sd4)、RTゲームカウンタが0ではない場合、すなわち1以上の場合には、フラグ更新処理に移行する。
【0158】
また、Sd4のステップにおいてRTゲームカウンタが0の場合には、RTフラグをクリアしてRTを終了する(Sd5)。すなわちBB入賞またはRB入賞が発生不可能な状態を終了させて放出領域に設定されているBBフラグまたはRBフラグにより許容されるBB入賞またはRB入賞が発生可能な放出状態とする。
【0159】
また、Sd2のステップにおいてストックゲーム中でないと判定した場合には、放出領域にBBフラグまたはRBフラグが設定されているか否か、すなわち放出状態であるか否か、を確認し(Sd6)、放出状態であればフラグ更新処理に移行する。
【0160】
また、Sd6のステップにおいてBBフラグまたはRBフラグが放出領域に設定されていない場合、すなわちBBフラグ及びRBフラグが1つもストックされていない場合には、当該ゲームにおいてBBフラグまたはRBフラグが当選したか否か、具体的には、当選ゲームフラグが設定されているか否かを確認し(Sd7)、当該ゲームにおいてBBフラグまたはRBフラグが当選していなければフラグ更新処理に移行する。
【0161】
また、Sd7のステップにおいて、BBフラグまたはRBフラグが当選している場合には、当該ゲームにおいて当選したBBフラグまたはRBフラグ、すなわち持越領域に設定されているBBフラグまたはRBフラグを放出領域に移動する(Sd8)。すなわち当該ゲームにおいて当選したBBフラグまたはRBフラグが次回放出する内部当選フラグとして設定される。
【0162】
次いで、予め定められた複数の異なるゲーム数からRTゲーム数を決定し(Sd9)、決定したRTゲーム数をRTゲームカウンタに設定し(Sd10)、RT中である旨を示すRTフラグを設定した後(Sd11)、フラグ更新処理に移行する。
【0163】
また、Sd1のステップにおいてBB中またはRB中のゲームであると判定した場合には、次ゲームから通常遊技状態に移行するか否か、すなわち当該ゲームでBBまたはRBが終了するゲームであるか否かを確認し(Sd12)、次ゲームから通常遊技状態に移行しない場合にはフラグ更新処理に移行する。
【0164】
また、Sd12のステップにおいて次ゲームから通常遊技状態に移行する場合には、次回放出可能な内部当選フラグがストックされているか否かを確認し(Sd13)、次回放出可能な内部当選フラグがストックされていない場合には、フラグ更新処理に移行する。
【0165】
また、Sd13のステップにおいて次回放出可能な内部当選フラグがストックされている場合には、次回放出する内部当選フラグの種類をBBフラグとするか、RBフラグとするか、を決定する(Sd14)。この際、BBフラグのみストックされている場合に次回放出する内部当選フラグをBBフラグに決定し、RBフラグのみストックされている場合に次回放出する内部当選フラグをRBフラグに決定する。また、BBフラグもRBフラグもストックされている場合には、所定の割合で次回放出する内部当選フラグをBBフラグまたはRBフラグのどちらか一方に決定する。
【0166】
次いでSd14のステップにおいて決定した種類の内部当選フラグを放出領域に移動する(Sd15)。すなわちSd14のステップにおいて決定したBBフラグまたはRBフラグが次回放出する内部当選フラグとして設定される。
【0167】
次いで、予め定められた複数の異なるゲーム数からRTゲーム数を決定し(Sd16)、決定したRTゲーム数をRTゲームカウンタに設定し(Sd17)、RT中である旨を示すRTフラグを設定した後(Sd18)、フラグ更新処理に移行する。
【0168】
次に、Sa10のステップにおけるフラグ更新処理の詳細を、図15のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【0169】
フラグ更新処理では、まず、BBフラグまたはRBフラグの当選ゲームであるか否か、すなわち当選ゲームフラグが設定されているか否かを確認し(Se1)、BBフラグまたはRBフラグの当選ゲームである場合には、当選ゲームフラグをクリアする(Se2)。
【0170】
次いで、BB入賞またはRB入賞が発生したか否かを確認する(Se3)。Se1のステップにおいてBB入賞またはRB入賞が発生していれば放出領域の内部当選フラグをクリアした後(Se4)、遊技状態更新処理に移行する。また、Se1のステップにおいてBB入賞またはRB入賞が発生していなければ通常領域の内部当選フラグをクリアした後(Se5)、遊技状態更新処理に移行する。
【0171】
次に、遊技制御基板200の制御部210から演出制御基板201の制御部230に対して送信するコマンドについて説明する。
【0172】
制御部210から送信されるコマンドは、2バイトで構成され、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの内容)を表す。尚、本実施例で示すコマンドの形態は一例であって他のデータ形態を用いても良い。また、本実施例では、コマンドを2バイトの信号で構成しているが、これらコマンドを1バイトの信号または3バイト以上の信号で構成しても良い。
【0173】
図16〜18は、コマンドとして送信されるデータの内容の一例を示す図である。以下、それぞれのコマンドについて詳述していく。
【0174】
図16に示すように、MODE=80(H)、EXT=06(H)からなるメダル投入許可コマンドは、メダルが投入可能な状態となった旨を示すコマンドであり、ゲームの終了等によりメダルの投入が可能な状態となったときに送信される。
【0175】
MODE=80(H)、EXT=07(H)からなるメダル投入拒否コマンドは、メダルが投入不可能な状態となった旨を示すコマンドであり、クレジットが上限値に到達すること等によりメダルの投入が不可能な状態となったときに送信される。
【0176】
また、MODE=83(H)、EXT=00〜3A(H)からなるBETコマンドは、メダルの投入や1枚BETボタン36a、MAXBETボタン36bの操作により設定された賭数、設定済み賭数等を示すコマンドであり、メダルが投入されたとき、または1枚BETボタン36a、MAXBETボタン36bの操作が検出されたときに送信される。
【0177】
MODE=80(H)、EXT=10(H)からなるスタート操作有効コマンドは、スタートレバー38が操作可能な状態となった旨を示すコマンドであり、賭数が設定されてスタートレバー38の操作が有効となったときに送信される。
【0178】
MODE=80(H)、EXT=11(H)からなるスタートレバー操作無効コマンドは、スタートレバー38が操作不可能な状態となった旨を示すコマンドであり、賭数のキャンセル等によりスタートレバー38の操作が無効となったときに送信される。
【0179】
MODE=81(H)、EXT=00〜44(H)からなる内部当選コマンドは、BBフラグまたはRBフラグの放出状況や小役入賞を許容する旨の内部当選フラグの設定状況を示すコマンドであり、スタートレバー38が操作されたときに送信される。
【0180】
内部当選コマンドを構成するEXTは、図17に示すように、先頭から2ビット目(ビット6)は放出領域にBBフラグ設定されているか否か、を示し(放出領域にBBフラグなし(ハズレ)=「0」、放出領域にBBフラグあり=「1」)、先頭から3ビット目(ビット5)は放出領域にRBフラグ設定されているか否か、を示し(放出領域にRBフラグなし(ハズレ)=「0」、放出領域にRBフラグあり=「1」)、先頭から4ビット〜8ビット目(ビット4〜ビット0)は小役フラグまたはリプレイフラグの当選状況を示す(「0」=ハズレ、「1」=通常遊技状態におけるリプレイフラグ当選、BBゲーム中のJacInフラグ(JacIn入賞を許容する旨の内部当選フラグ)当選、RBゲーム中のJacフラグ(Jac入賞を許容する旨の内部当選フラグ)当選、「2」=チェリーフラグ当選、「3」=スイカフラグ当選、「4」=ベルフラグ当選)。
【0181】
MODE=82(H)、EXT=00〜34(H)からなるRT・停止制御コマンドは、RTの残りRTゲーム数及びリール制御振分処理により選択されたリールの制御パターンを示すコマンドであり、スタートレバー38が操作されたときで、内部当選コマンドが送信されたあとに送信される。
【0182】
RT・停止制御コマンドを構成するEXTは、図18に示すように、先頭から2ビット目〜5ビット目(ビット6〜ビット3)は、RTの残りRTゲーム数を示し(「0」=RT残り0ゲーム(非RT)、「1」=RT残り1ゲーム、「2」=RT残り2ゲーム、「3」=RT残り3ゲーム、「4」=RT残り4ゲーム、「5」=RT残り5ゲーム、「6」=RT残り6ゲーム以上)、先頭から6ビット目〜8ビット目(ビット2〜ビット0)は、リール制御振分処理により選択された制御パターンの制御番号を示す(「0」=制御番号01〜03の制御パターンを選択、「1」=制御番号04の制御パターンを選択、「2」=制御番号05の制御パターンを選択、「3」=制御番号06の制御パターンを選択、「4」=制御番号07の制御パターンを選択)。
【0183】
本実施例では、RT中においてBB入賞またはRB入賞の組合せが揃わないように制御されるため、RT・停止制御コマンドが示す残りRTゲーム数により、BB入賞またはRB入賞が発生可能な状態であるか否かを制御部230が特定できるようになっている。このため、制御部230においてRTに制御されているか否かに応じた演出の制御を行うことが可能となる。
【0184】
更に、本実施例では、RT・停止制御コマンドにより残りRTゲーム数、すなわちRTが終了するまでに要するゲーム数が特定できるため、制御部230においてRTの終了に向けた演出、すなわちBB入賞またはRB入賞の発生可能な状態に向けた演出を行うことができる。
【0185】
また、RT中においてリプレイフラグが当選した場合にリプレイ入賞の組合せが揃うか否かがリール制御振分処理により選択されたリールの制御パターンに応じて決定されるため、RT・停止制御コマンドが示すリールの制御パターンにより、リプレイ入賞の組合せが揃えられるか否かを制御部230が特定できるようになっている。
【0186】
MODE=80(H)、EXT=03(H)からなるリール回転待ちコマンドは、ウェイトタイム中である旨を示すコマンドであり、ウェイトタイムが未経過で、かつ、スタートレバー38の操作が検出されたときに送信される。
【0187】
MODE=90(H)、EXT=00(H)からなるリール回転開始コマンドは、リールの回転が開始した旨を示すコマンドであり、リールの回転が開始したときに送信される。
【0188】
MODE=91(H)、EXT=00〜74(H)からなるリール停止コマンドは、停止リール(左、中、右)及び停止位置(下段位置に停止する図柄番号)を示すコマンドであり、各リールを停止するときに送信される。
【0189】
MODE=B0(H)、EXT=00〜1F(H)からなる入賞ラインコマンドは、入賞の対象となる図柄の組み合わせが揃ったか否かを有効な入賞ライン別に示すコマンドであり、入賞の判定を行ったあとに送信される。
【0190】
MODE=92(H)、EXT=00〜7F(H)からなる入賞判定結果コマンドは、入賞の種類及び入賞の発生により払い出されるメダル枚数を示すコマンドであり、入賞の判定を行ったあとで、入賞ラインコマンドを送信したあとに送信される。
【0191】
MODE=80(H)、EXT=04(H)からなる払出終了コマンドは、入賞の発生等によるメダルの払出終了を示すコマンドであり、入賞の発生等によるメダルの払出が終了したときに送信される。
【0192】
MODE=A0(H)、EXT=00〜6E(H)からなる遊技状態コマンドは、出玉率の設定値、次ゲームの遊技状態(通常遊技状態、BB、RB)、BBゲームの残り回数(BB中のみ)、JacIn入賞残り回数(BB中のみ)、RBゲームの残り回数(RB中のみ)、Jac入賞回数(RB中のみ)を示すコマンドであり、1ゲームが終了したとき、または設定値の変更が終了したときに送信される。
【0193】
MODE=C0(H)、EXT=00〜08(H)からなるエラーコマンドは、エラーの発生または解除、発生したエラーの種類を示すコマンドであり、エラーが発生したとき、またはエラーが解除されたときに送信される。
【0194】
本実施例のスロットマシン1では、演出制御基板201に搭載された制御部230の制御に基づいて、内部抽選処理の結果や残りRTゲーム数等に応じて、これら各状況の可能性を報知する各種の演出を行うことが可能とされている。
【0195】
図20は、本実施例において適用される演出パターンの種類、演出内容、実行契機、主な報知対象を示す図である。本実施例では、図33に示すように、演出パターンとして01〜09の演出パターンが定められている。
【0196】
これら演出パターンは、ゲームの進行に応じた基本的な演出を行う通常演出、報知対象となる小役入賞の発生が許容された可能性が高い旨を報知する小役告知演出、BBフラグまたはRBフラグの放出状態の可能性、または少ないゲーム数でBBフラグまたはRBフラグの放出状態となる可能性を報知するボーナス予告演出、BBフラグまたはRBフラグの放出状態である旨、すなわちBB入賞またはRB入賞が発生可能な状態である旨を報知するボーナス告知演出、ボーナス告知演出の実行後、すなわちBBフラグまたはRBフラグの放出状態である旨が告知された後、BBフラグまたはRBフラグの放出状態が確定した旨を報知するボーナス確定演出、からなる5つの種類に分類される。
【0197】
演出パターン01は、通常演出に分類される演出パターンであり、全ての状況で選択される演出パターンである。この演出パターン01が選択されたゲームでは、液晶表示部15に通常画面(図示略)が表示されるとともに、ゲームの進行に応じて基本的な演出が行われることとなる。
【0198】
演出パターン02〜05は、小役告知演出に分類される演出パターンであり、内部抽選処理の結果としていずれかの小役入賞の発生が許容された可能性が高い旨を報知する演出パターンである。
【0199】
これら小役告知演出に分類され演出パターン02〜05が選択されたときには、図19(a)に示すように、スタートレバー38の操作とほぼ同時に液晶表示部15に各々報知対象となる単独の小役図柄(図19(a)ではプラム図柄(リプレイフラグに対応))を示す小役告知画面が表示され、表示された小役図柄に対応する小役入賞の発生が許容された可能性が高い旨が報知される。
【0200】
具体的には、演出パターン02が選択されたときには、チェリー図柄を示すチェリー告知画面が表示され、チェリー図柄に対応するチェリ入賞の発生が許容された可能性が高い旨が報知される。また、演出パターン03が選択されたときには、スイカ図柄を示すスイカ告知画面が表示され、スイカ図柄に対応するスイカ入賞の発生が許容された可能性が高い旨が報知される。また、演出パターン04が選択されたときには、ベル図柄を示すベル告知画面が表示され、ベル図柄に対応するベル入賞の発生が許容された可能性が高い旨が報知される。また、演出パターン05が選択されたときには、プラム図柄を示すリプレイ告知画面が表示され、プラム図柄に対応するリプレイ入賞の発生が許容された可能性が高い旨が報知される。
【0201】
演出パターン06、07は、ボーナス予告演出に分類される演出パターンであり、BBフラグまたはRBフラグの放出状態の可能性、または少ないゲーム数でBBフラグまたはRBフラグの放出状態となる可能性を報知する演出パターンである。
【0202】
このうち演出パターン06が選択されたときには、図19(b)に示すように、スタートレバー38の操作とほぼ同時に液晶表示部15に「?」のマークを示すボーナス予告画面が表示され、BBフラグまたはRBフラグの放出状態の可能性、または少ないゲーム数でBBフラグまたはRBフラグの放出状態となる可能性が報知される。
【0203】
また、演出パターン07が選択されたときには、図19(b)に示すように、スタートレバー38の操作とほぼ同時に液晶表示部15に「?」のマークを示すボーナス予告画面が表示され、BBフラグまたはRBフラグの放出状態の可能性、または少ないゲーム数でBBフラグまたはRBフラグの放出状態となる可能性が報知されるとともに、全リールが停止した時点でWINランプが点灯し、BBフラグまたはRBフラグの放出状態である旨が報知される。すなわち演出パターン07は、ボーナス告知演出としても機能する。
【0204】
演出パターン08は、ボーナス告知演出に分類される演出パターンであり、BBフラグまたはRBフラグのいずれか一方の放出状態、すなわちBB入賞またはRB入賞が発生可能な状態である旨を報知する演出パターンである。
【0205】
演出パターン08が選択されたときには、図19(c)に示すように、スタートレバー38の操作とほぼ同時に液晶表示部15に「7」の図柄を示すボーナス告知画面が表示されるとともに、WINランプが点灯し、BBフラグまたはRBフラグのいずれか一方の放出状態である旨が報知される。
【0206】
演出パターン09は、ボーナス確定演出に分類される演出パターンであり、前述した演出パターン07、08が選択されたゲームにおいてBB入賞またはRB入賞のいずれも発生しない場合に、その後BB入賞またはRB入賞のいずれかが発生するまで継続して実行される演出パターンである。
【0207】
演出パターン09が選択されたときには、図19(d)に示すように、液晶表示部15にボーナス確定画面が表示されるとともに、WINランプの点灯状態が継続し、BBフラグまたはRBフラグのいずれか一方の放出状態が確定した旨が報知される。
【0208】
これら演出パターンは、演出制御基板201の制御部230が遊技制御基板200の制御部210から内部当選コマンド及びそれに続くRT・停止制御コマンドの受信を契機に実行する演出パターン決定処理により決定される。
【0209】
図21〜図27は、演出パターン決定処理における各状況別の演出パターンの選択率を示す図である。
【0210】
図21は、非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームの演出パターン決定処理における演出パターンの選択率を示す図である。
【0211】
非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームの演出パターン決定処理では、内部抽選処理の結果としてチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞を許容する内部当選フラグ(チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ)が当選したときに、小役告知演出に分類される演出パターン02〜05のうち、各々当選した内部当選フラグに対応する演出パターンが一定の割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。詳しくは、チェリーフラグ当選時に50%の割合で演出パターン02が選択され、スイカフラグ当選時に50%の割合で演出パターン03が選択され、ベル当選時に30%の割合で演出パターン04が選択され、リプレイフラグの当選時に20%の割合で選択される。また、内部抽選処理の結果がハズレのときには、ボーナス予告演出に分類される演出パターン06が5%の割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。
【0212】
図22は、RT中で残りRTゲーム数が6ゲーム以上の場合の演出パターン決定処理における演出パターンの選択率を示す図である。
【0213】
RT中で残りRTゲーム数が6ゲーム以上の場合の演出パターン決定処理では、内部抽選処理の結果としてチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞を許容する内部当選フラグ(チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ)が当選したときに、小役告知演出に分類される演出パターン02〜04のうち、各々当選した内部当選フラグに対応する演出パターンが、非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームと同一の割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。また、内部抽選処理の結果としてリプレイ入賞が当選し、かつリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに優先的に引き込む制御パターンが選択されたとき、すなわちリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えることが可能なときには、リプレイフラグに対応する演出パターン05が、非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームにおいてリプレイフラグが当選したときと同一の割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。また、内部抽選処理の結果がハズレのとき、及びリプレイフラグが当選し、かつハズレ時と同一のリールの制御パターンが選択されたとき、すなわちリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えられないときには、ボーナス予告演出に分類される演出パターン06が、非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームにおいて内部抽選処理の結果がハズレのときと同一の割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。
【0214】
図23は、RT中で残りRTゲーム数が5ゲームの場合の演出パターン決定処理における演出パターンの選択率を示す図である。
【0215】
RT中で残りRTゲーム数が5ゲームの場合の演出パターン決定処理では、内部抽選処理の結果としてチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞を許容する内部当選フラグ(チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ)が当選したときに、小役告知演出に分類される演出パターン02〜04のうち、各々当選した内部当選フラグに対応する演出パターンが、非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームと同一の割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。また、内部抽選処理の結果としてリプレイ入賞が当選し、かつリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えることが可能なときには、リプレイフラグに対応する演出パターン05が、非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームにおいてリプレイフラグが当選したときと同一の割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。また、内部抽選処理の結果がハズレのとき、及びリプレイフラグが当選し、かつリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えられないときには、ボーナス予告演出に分類される演出パターン06が30%の割合、すなわち非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームや、RT中で残りRTゲーム数が6ゲーム以上の場合に比較して高い割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。
【0216】
図24は、RT中で残りRTゲーム数が2〜4ゲームの場合の演出パターン決定処理における演出パターンの選択率を示す図である。
【0217】
RT中で残りRTゲーム数が2〜4ゲームの場合の演出パターン決定処理では、内部抽選処理の結果としてチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞を許容する内部当選フラグ(チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ)が当選したときに、小役告知演出に分類される演出パターン02〜04のうち、各々当選した内部当選フラグに対応する演出パターンが、非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームと同一の割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。また、内部抽選処理の結果としてリプレイ入賞が当選し、かつリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えることが可能なときには、リプレイフラグに対応する演出パターン05が、非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームにおいてリプレイフラグが当選したときと同一の割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。また、内部抽選処理の結果がハズレのとき、及びリプレイフラグが当選し、かつリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えられないときで、かつ前のゲームで演出パターン06以外の演出パターンが選択されたときには、ボーナス予告演出に分類される演出パターン06が、RT中で残りRTゲーム数が2〜4ゲームにおいて内部抽選処理の結果がハズレのとき、及びリプレイフラグが当選し、かつリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えられないときと同一の割合、すなわち非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームや、RT中で残りRTゲーム数が6ゲーム以上の場合に比較して高い割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。また、内部抽選処理の結果がハズレのとき、及びリプレイフラグが当選し、かつリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えられないときで、かつ前のゲームで演出パターン06が選択されたときには、ボーナス予告演出に分類される演出パターン06が100%の割合で選択される。
【0218】
図25は、RT中で残りRTゲーム数が1ゲームの場合、すなわち次のゲームからBBフラグまたはRBフラグの放出状態となるゲームの演出パターン決定処理における演出パターンの選択率を示す図である。
【0219】
RT中で残りRTゲーム数が1ゲームの場合の演出パターン決定処理では、内部抽選処理の結果としてチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞を許容する内部当選フラグ(チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ)が当選したときに、小役告知演出に分類される演出パターン02〜04のうち、各々当選した内部当選フラグに対応する演出パターンが、非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームと同一の割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。また、内部抽選処理の結果としてリプレイ入賞が当選し、かつリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えることが可能なときには、リプレイフラグに対応する演出パターン05が、非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームにおいてリプレイフラグが当選したときと同一の割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。また、内部抽選処理の結果がハズレのとき、及びリプレイフラグが当選し、かつリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えられないときで、かつ前のゲームで演出パターン06以外の演出パターンが選択されたときには、ボーナス予告演出に分類される演出パターン06が20%の割合、すなわち非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームや、RT中で残りRTゲーム数が6ゲーム以上の場合に比較して高い割合で選択され、ボーナス予告演出に分類されるとともにボーナス告知演出としても機能する演出パターン07が10%の割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。また、内部抽選処理の結果がハズレのとき、及びリプレイフラグが当選し、かつリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えられないときで、かつ前のゲームで演出パターン06が選択されたときには、ボーナス予告演出に分類されるとともにボーナス告知演出としても機能する演出パターン07が100%の割合で選択される。
【0220】
このように本実施例では、RT中、すなわちBB入賞またはRB入賞を発生させることが不可能に制御される遊技状態における演出パターン決定処理において、BBフラグまたはRBフラグの放出状態、すなわちBB入賞またはRB入賞を発生させることが可能な状態である旨を告知するボーナス告知演出に該当する演出パターン08が選択されないようになっている。このため、BB入賞またはRB入賞を許容するBBフラグまたはRBフラグが設定されているものの、RT中であるために、BB入賞またはRB入賞を発生させられないときに、ボーナス告知演出が行われてしまうことを防止できる。
【0221】
尚、本実施例では、制御部230がRT・停止制御コマンドにより識別される残りRTゲーム数によって、RTに制御されているか否かを特定するようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、RT・停止制御コマンドにより識別される、当該ゲームにおいて選択されたリールの制御パターンに基づいてRTに制御されているか否かを特定するようにしても良い。具体的には、内部当選コマンドがBBフラグまたはRBフラグの放出を示しているにも関わらず、RT・停止制御コマンドがBB入賞またはRB入賞の組合せが揃えられない制御パターンが選択された旨を示す場合にRTに制御されていると判定し、RT・停止制御コマンドがBB入賞またはRB入賞の組合せを揃えることが可能な制御パターンが選択された旨を示す場合にRTに制御されていないと判定すれば良い。この場合にも、RT中と判定された場合には、演出パターン決定処理において、BBフラグまたはRBフラグの放出状態、すなわちBB入賞またはRB入賞を発生させることが可能な状態である旨を告知するボーナス告知演出に該当する演出パターン08が選択されないようにすることが好ましく、このようにすることで、BB入賞またはRB入賞を許容するBBフラグまたはRBフラグが設定されているものの、RT中であるために、BB入賞またはRB入賞を発生させられないときに、ボーナス告知演出が行われてしまうことを防止できる。
【0222】
また、本実施例では、RT中であっても、残りRTゲーム数が1ゲームの場合には、全リールの停止後、BB入賞またはRB入賞を発生させることが可能な状態である旨が告知されるボーナス予告演出に該当する演出パターン07が選択可能とされている。このため、そのゲームではBB入賞またはRB入賞を発生させることが不可能であるが、次のゲームからBB入賞またはRB入賞を発生させることが可能である場合に、最も早い段階でBB入賞またはRB入賞を発生させることが可能な状態である旨を告知することが可能となる。
【0223】
また、本実施例では、RT中のゲームにおける演出パターン決定処理において、内部抽選処理の結果としてリプレイフラグが当選したときでも、リプレイ入賞を揃えられない制御パターンが選択された場合に、リプレイ入賞が許容された旨を示す小役告知演出に該当する演出パターンが選択されないようになっている。このため、リプレイフラグが当選したものの、リプレイ入賞を揃えられない制御パターンが選択されたとき、すなわちリプレイ入賞を発生させることができないときに、リプレイ入賞が許容された旨を示す小役告知演出が実行されてしまうことを防止できる。
【0224】
また、本実施例では、RT中のゲームにおける演出パターン決定処理において、内部抽選処理の結果としてリプレイ入賞が当選し、かつリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えることが可能なときには、リプレイフラグに対応する演出パターン05が、非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームにおいてリプレイフラグが当選したときと同一の割合で選択される。また、前述したように非RTにおいてリプレイ入賞の組合せが揃えられる確率とRTにおいてリプレイ入賞の組合せが揃えられる確率とは、ほぼ等しくなるため、非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではない場合において演出パターン05が選択される確率と、RT中において演出パターン05が選択される確率と、はほぼ等しい確率となる。すなわち、非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではない場合においてリプレイ入賞の発生が許容された旨を示す小役告知演出が実行される確率と、RT中においてリプレイ入賞の発生が許容された旨を示す小役告知演出が実行される確率と、がほぼ等しくなる。このため、遊技者がリプレイ入賞が許容された旨を示す小役告知演出の実行確率によりRTに制御されているか否かを判別することが困難となり、これら遊技状態の違いにより遊技者に対して違和感を感じさせてしまうことを防止できる。
【0225】
また、本実施例では、RT中で残りRTゲーム数が5ゲーム以下となった場合における演出パターン決定処理においては、内部抽選処理の結果がハズレ、及び及びリプレイフラグが当選し、かつリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えられないときに、ボーナス予告演出に該当する演出パターン06が、非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームや、RT中で残りRTゲーム数が6ゲーム以上の場合に比較して高い割合で選択されるようになっている。すなわち少ないゲーム数でBBフラグまたはRBフラグの放出状態となる場合に高い確率でボーナス予告演出が実行されることとなるため、ボーナス予告演出が行われることによりBB入賞またはRB入賞の発生に対する遊技者の期待感を高めることができる。
【0226】
また、本実施例では、RT中で残りRTゲーム数が6ゲーム以上の場合、すなわち残りRTゲーム数が多い場合でも、演出パターン決定処理においてボーナス予告演出に該当する演出パターン06が選択される。すなわち残りRTゲーム数が多い場合でも、ボーナス予告演出が実行されることがあり、BBフラグまたはRBフラグの放出状態の可能性、または少ないゲーム数でBBフラグまたはRBフラグの放出状態となる可能性が報知されるため、常にBB入賞またはRB入賞の発生に対する遊技者の期待感を高めることができる。
【0227】
また、本実施例では、RT中で残りRTゲーム数が4ゲーム以下となった場合、すなわちRTが終了するまでのゲーム数が少ない場合における演出パターン決定処理において、前回のゲームでボーナス予告演出が実行された場合で、かつ内部抽選処理の結果がハズレ、及び及びリプレイフラグが当選し、かつリプレイ入賞の組合せを入賞ラインに揃えられないときに100%の割合でボーナス予告演出に該当する演出パターン06(残り1ゲームでは演出パターン07)が選択されるようになっている。このため、RTの終了に向けてBBフラグまたはRBフラグの放出状態の可能性、または少ないゲーム数でBBフラグまたはRBフラグの放出状態となる可能性を報知するボーナス予告演出を連続して実行させることが可能となり、BB入賞またはRB入賞の発生に対する遊技者の期待感を段階的に高めることができる。
【0228】
図26は、RTが終了してから1〜4ゲーム、すなわちBBフラグまたはRBフラグの放出状態となってから1〜4ゲーム(ボーナス告知(WINランプ点灯)前)の演出パターン決定処理における演出パターンの選択率を示す図である。
【0229】
BBフラグまたはRBフラグの放出状態となってから1〜4ゲームの演出パターン決定処理では、内部抽選処理の結果としてチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞を許容する内部当選フラグ(チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ)が当選したときに、ボーナス予告演出に分類される演出パターン06が10%の割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。ボーナス予告演出に分類されるとともにボーナス告知演出としても機能する演出パターン07が10%の割合で選択され、それ以外は通常演出に分類される演出パターン01が選択される。また、内部抽選処理の結果がハズレのときには、小役告知演出に分類される演出パターン02〜05、すなわちチェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグの発生が許容された可能性が高い旨を示す演出パターンが各々一定の割合で選択される。詳しくは、チェリーフラグ及びスイカフラグに対応する演出パターン02、03が各々10%、ベルフラグ及びリプレイフラグに対応する演出パターン04、05が各々5%の割合で選択される。更に、内部抽選処理の結果がハズレのときには、ボーナス予告演出に分類される演出パターン06が10%の割合、すなわち非RTでBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないゲームや、RT中で残りRTゲーム数が6ゲーム以上の場合に比較して高い割合で選択され、ボーナス予告演出に分類されるとともにボーナス告知演出としても機能する演出パターン07及びボーナス告知演出として分類される演出パターン08が各々5%の割合で選択され、これら以外の場合には演出パターン01が選択される。
【0230】
このように本実施例では、BBフラグまたはRBフラグの放出状態となってから1〜4ゲームの演出パターン決定処理において、内部抽選処理の結果がハズレのときには、小役告知演出に該当する演出パターン02〜05、すなわちチェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグの発生が許容された可能性が高い旨を示す演出パターンが選択されるようになっている。このため、これら小役告知演出に該当する演出パターン02〜05に基づく演出が行われたときには、その演出パターンの報知対象となる小役入賞を許容する内部当選フラグが当選した可能性が高い旨に加えて、BBフラグまたはRBフラグの放出状態である可能性も報知されることとなり、報知対象となる小役入賞に対応する図柄の組合せを揃えることが可能なタイミングで各リールの停止操作を行ったにも関わらず、報知対象となる小役入賞が発生しなければ、BBフラグまたはRBフラグの放出状態である旨が報知されることとなる。すなわちこれら小役告知演出の実行によりBBフラグまたはRBフラグの放出状態である旨を報知することができる。
【0231】
図27は、RTが終了してから5ゲーム、すなわちBBフラグまたはRBフラグの放出状態となってから5ゲーム(ボーナス告知(WINランプ点灯)前)の演出パターン決定処理における演出パターンの選択率を示す図である。
【0232】
BBフラグまたはRBフラグの放出状態となってから5ゲームの演出パターン決定処理では、内部抽選処理の結果に関わらず、ボーナス予告演出に分類されるとともにボーナス告知演出としても機能する演出パターン07が70%の割合で選択され、ボーナス告知演出に分類される演出パターン08が30%の割合で選択される。
【0233】
このように本実施例では、BBフラグまたはRBフラグの放出状態となってから5ゲームが経過してもBBフラグまたはRBフラグの放出状態を告知する演出が実行されない場合には、内部抽選処理の結果に関わらず、演出パターン決定処理において、ゲームの終了までにかならずBBフラグまたはRBフラグの放出状態が告知される演出パターン07または演出パターン08が選択される。すなわち、BBフラグまたはRBフラグの放出状態となってから5ゲームが経過してもBBフラグまたはRBフラグの放出状態が告知されない場合には、必ずBBフラグまたはRBフラグの放出状態を告知するボーナス予告演出またはボーナス告知演出が実行されるようになっている。このため、遊技者がBB入賞またはRB入賞が発生可能な状態であることを気付かない状態が継続した場合でも、所定ゲーム数その状態が継続することで、BB入賞またはRB入賞が発生可能な状態であることを遊技者が認識できる。
【0234】
本実施例では、演出制御基板201に搭載された制御部230が実行する演出内容が定められた演出パターンに対応して、遊技制御基板200の制御部210から送信されるコマンドの受信を契機として制御する各種演出用部品、すなわち遊技効果LED130〜134、演出用ランプ140〜149、液晶表示器135、各スピーカ136a、136b、137、各蛍光灯138、リールランプ55等の部品の制御パターンが定められた複数の制御パターンテーブルが制御部210のROM213に格納されており、制御部230が遊技制御基板200の制御部210からいずれかのコマンドを受信した場合には、当該ゲームにおいて適用される演出パターン及び受信したコマンドの種類に対応する制御パターンテーブルを選択し、選択した制御パターンテーブルに基づいて各演出用部品の制御を行うことにより演出パターンに応じた演出が実行されるようになっている。
【0235】
次に、本実施例における演出制御基板201に搭載された制御部230が実行する制御内容を、図28のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【0236】
まず、電源が投入されると、初期設定を行う(Sf1)。具体的には、各部の接続チェックや各レジスタの設定等を行い、電源断前の演出状態に復帰可能であれば復帰する処理を行う。
【0237】
初期設定の後、遊技制御基板200から送信されるコマンドの受信待ちの状態で待機する(Sf2)。
【0238】
この状態でコマンドを受信した場合には、受信したコマンドが内部当選コマンドであるかを確認する(Sf3)。
【0239】
Sf3のステップにおいて受信したコマンドが内部当選コマンドの場合には、遊技制御基板200から送信されるRT・停止制御コマンドの受信待ちの状態で待機する(Sf4)。
【0240】
この状態でRT・停止制御コマンドを受信した場合には、遊技制御基板200から受信した内部当選コマンドにより特定される内部抽選処理の結果やBBフラグ及びRBフラグの放出状態の有無、RT・停止制御コマンドにより特定されるRTの残りゲーム数、リールの制御パターン等に応じた選択率(図21〜図27参照)に基づいて、当該ゲームにおいて適用する演出パターンを選択する演出パターン決定処理を実行する(Sf5)。
【0241】
次いで、Sf5のステップにおいて決定された演出パターン、及び遊技制御基板200の制御部210から受信したコマンド、すなわち内部当選コマンドに対応する制御パターンテーブルを選択し(Sf6)、選択した制御パターンテーブルに応じて各種演出用部品の制御を行った後(Sf7)、再びSf2のステップにおけるコマンドの受信待ちの状態で待機する。
【0242】
また、Sf3のステップにおいて受信したコマンドが内部当選コマンドではないと判定した場合には、Sf6、Sf7のステップに移行し、当該ゲームに適用された演出パターン、及び遊技制御基板200の制御部210から受信したコマンドに対応する制御パターンテーブルを選択し、選択した制御パターンテーブルに応じて各種演出用部品の制御を行った後、再びSf2のステップにおけるコマンドの受信待ちの状態で待機する。
【0243】
図29は、Sf5のステップにおける演出パターン決定処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【0244】
演出パターン決定処理では、まず、ボーナス告知済みであるか否かを確認する(Sg1)。ボーナス告知済みであるか否かは、ボーナス告知済みである旨を示すボーナス告知済みフラグが設定されているか否かによって判定する。
【0245】
Sg1のステップにおいてボーナス告知済みであると判定した場合には、演出パターン09、すなわちBBフラグまたはRBフラグの放出状態である旨を示す告知演出を行った後BB入賞またはRB入賞が発生するまで継続して実行される演出パターンを当該ゲームの演出パターンとして選択する(Sg2)。
【0246】
また、Sg1のステップにおいてボーナス告知済みではないと判定した場合には、乱数値を取得し(Sg3)、RT中であるか否かを確認する。RT中であるか否かは、最後に受信したRT・停止制御コマンドにより特定されるRTの残りゲーム数に基づいて判定する。
【0247】
Sg4のステップにおいてRT中であると判定した場合には、RT・停止制御コマンドにより特定されるRTの残りゲーム数に応じた演出パターン決定用テーブル(残りゲーム数に応じて演出パターンの選択率が定められた抽選テーブル)を選択し(Sg4)、Sg2のステップにおいて取得した値と比較して値が一致する演出パターンを当該ゲームの演出パターンとして選択する(Sg10)。
【0248】
また、Sg4のステップにおいてRT中ではないと判定した場合には、BBフラグまたはRBフラグの放出状態であるか否かを確認する(Sg6)。BBフラグまたはRBフラグの放出状態であるか否かは、内部当選コマンドにより特定される放出領域のBBフラグまたはRBフラグの設定状況により判定する。
【0249】
Sg6のステップにおいてBBフラグまたはRBフラグの放出状態であると判定した場合には、RAM232に設けられた放出ゲームカウンタ(BBフラグまたはRBフラグの放出状態となってからのゲーム数を計数するカウンタ)を1加算し(Sg7)、この放出ゲームカウンタに基づく放出後のゲーム数に応じた演出パターン決定用テーブル(放出後のゲーム数に応じて演出パターンの選択率が定められた抽選テーブル)を選択し(Sg8)、Sg2のステップにおいて取得した値と比較して値が一致する演出パターンを当該ゲームの演出パターンとして選択する(Sg10)。
【0250】
また、Sg6のステップにおいてBBフラグまたはRBフラグの放出状態ではないと判定した場合には、非RT用の演出パターン決定用テーブル(BBフラグまたはRBフラグの放出状態以外の非RTにおける演出パターンの選択率が定められた抽選テーブル)を選択し(Sg9)、Sg2のステップにおいて取得した値と比較して値が一致する演出パターンを当該ゲームの演出パターンとして選択する(Sg10)。
【0251】
Sg10のステップにおいて当該ゲームの演出パターンを選択した後、演出パターン07、08、すなわち最終的にボーナス告知がなされる演出パターンのいずれか一方を選択したか否かを確認し(Sg11)、演出パターン07、08のいずれかを選択した場合には、前述した放出ゲームカウンタをクリアして(Sg12)、ボーナス告知済みである旨を示すボーナス告知済みフラグを設定する(Sg13)。
【0252】
以上説明したように、本実施例のスロットマシン1では、演出制御基板201に搭載された制御部230が、遊技制御基板200の制御部210から受信したコマンドに基づいて、制御部210によりBB入賞またはRB入賞を発生させることが不可能なリプレイタイム(RT)に制御されているか否かを識別可能であり、この識別した制御部210の状態に基づき、BB入賞またはRB入賞が発生可能な状態である旨を告知するボーナス告知演出を行うか否かを決定することができる。すなわち制御部230は、RTに制御されているか否かに応じて制御部210の制御に適した演出の制御を行うことができる。
【0253】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
【0254】
例えば、前記実施例では、不可状態として、BB入賞またはRB入賞の発生が不可能に制御されるリプレイタイム(RT)を適用しているが、不可状態とは、特別入賞の発生が不可能または困難な状態であれば良く、例えば、毎ゲームまたは所定ゲーム毎にBB入賞またはRB入賞が発生可能に制御されるが、各リールの停止タイミングや停止順等、各リールの停止操作が入賞条件を満たす操作方法で行われないためにBB入賞またはRB入賞を発生させることができないように制御される状態や、BB入賞またはRB入賞を発生させることが可能に制御される確率(BB入賞またはRB入賞を揃えられるリールの制御パターンが選択される確率等)が、通常に比較して極端に低く制御される状態を不可状態として適用しても良い。
【0255】
また、前記実施例では、遊技状態の制御を行うメイン制御手段としての制御部210が遊技制御基板200に搭載され、演出の制御を行うサブ制御手段としての制御部230が演出制御基板201に搭載された構成とされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくともこれらメイン制御手段とサブ制御手段と、が各々別個に設けられていれば良く、これら各制御手段が同一の基板上に搭載された構成としても良い。
【0256】
また、前記実施例では、メダル並びにクレジットを使用してゲームを実施可能な通常のスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ球を用いてゲームを行うスロットマシンや、メダルが外部に排出されることなくクレジットを使用して遊技可能な完全クレジット式のスロットマシン、更には可変表示装置が画像にて表示される画像式のスロットマシンにも適用可能であることはいうまでもなく、これらスロットマシンの種別が限定されるものではない。
【0257】
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
【0258】
本発明の請求項1は、1ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置(リール51L、51C、51R)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置(リール51L、51C、51R)の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン1であって、遊技の制御を行うメイン制御手段(制御部210)と、該メイン制御手段(制御部210)から送信された制御情報(コマンド)の受信に基づき演出の制御を行うサブ制御手段(制御部230)と、を備え、前記メイン制御手段(制御部210)は、前記可変表示装置(リール51L、51C、51R)の表示結果が導出表示される以前に前記入賞の発生を許容するか否かを決定し、その結果を示す決定情報(内部当選フラグ)を設定する事前決定手段(内部抽選処理)と、通常遊技状態において特別入賞(BB入賞またはRB入賞)が発生したときに、遊技者にとって有利な特別遊技状態(BB、RB)を発生させる特別遊技状態発生手段(遊技状態更新処理)と、前記事前決定手段(内部抽選処理)により前記特別入賞(BB入賞またはRB入賞)の発生が許容された旨を示す決定情報(BBフラグ、RBフラグ)が設定され、該決定情報(BBフラグ、RBフラグ)により許容された前記特別入賞(BB入賞またはRB入賞)が発生しないときに、当該決定情報(BBフラグ、RBフラグ)を次ゲーム以降に持ち越すとともに、前記特別入賞(BB入賞またはRB入賞)の発生が許容された旨を示す決定情報(BBフラグ、RBフラグ)を複数個持ち越すことが可能な決定情報持越手段(RAM212の放出領域及び持越領域、フラグ更新処理)と、前記特別入賞(BB入賞またはRB入賞)の発生が許容された旨を示す決定情報(BBフラグ、RBフラグ)が設定されているときに、前記特別入賞(BB入賞またはRB入賞)の発生が不可能または困難な不可状態(リプレイタイム(RT))に制御する不可状態制御手段(RT処理)と、所定の終了条件(RT移行前に決定されたRTゲーム数の終了)が成立したときに、前記不可状態(リプレイタイム(RT))を終了させて前記特別入賞(BB入賞またはRB入賞)の発生が可能または容易な状態(放出状態)とする不可状態終了手段(RT処理においてRTフラグをクリアする処理)と、を備え、前記制御情報(コマンド)は、少なくとも前記事前決定手段(内部抽選処理)の決定結果(内部当選フラグの設定状況)を識別可能な情報(内部当選コマンド)及び前記不可状態(リプレイタイム(RT))に制御されているか否かを含む遊技状態を識別可能な情報(RT・停止制御コマンド)を含み、前記サブ制御手段(制御部230)は、前記制御情報(コマンド)により識別される前記事前決定手段(内部抽選処理)の決定結果(内部当選フラグの設定状況)に基づき前記特別入賞(BB入賞またはRB入賞)の発生が可能または容易な状態である旨を告知する特別入賞告知手段(液晶表示部15(液晶表示器135):ボーナス告知画面、WINランプ(演出用ランプ140))と、前記制御情報(コマンド)により識別される遊技状態が前記不可状態(リプレイタイム(RT))であるか否かに応じて前記特別入賞告知手段(液晶表示部15(液晶表示器135):ボーナス告知画面、WINランプ(演出用ランプ140))による告知を行うか否かを決定する告知決定手段(演出パターン決定処理)と、を備える。
【0259】
本発明の請求項2は、前記制御情報(コマンド)は、次ゲームが不可状態(リプレイタイム(RT))に制御されるか否かを識別可能な情報(RT・停止制御コマンド)を含み、前記告知決定手段(演出パターン決定処理)は、当該ゲームで不可状態(リプレイタイム(RT))が終了するときに前記特別入賞告知手段(液晶表示部15(液晶表示器135):ボーナス告知画面、WINランプ(演出用ランプ140))による告知を行うと決定することが可能であり、前記不可状態(リプレイタイム(RT))が終了するゲームで前記告知決定手段(演出パターン決定処理)が告知を行うと決定した場合に、前記特別入賞告知手段(液晶表示部15(液晶表示器135):ボーナス告知画面、WINランプ(演出用ランプ140))は、前記可変表示装置(リール51L、51C、51R)の表示結果が導出表示された後に告知を行う。
【0260】
本発明の請求項3は、前記不可状態終了手段(RT処理においてRTフラグをクリアする処理)は、前記不可状態(リプレイタイム(RT))が発生してからのゲーム数が所定数(RT移行時に決定されたRTゲーム数)に到達したときに、前記不可状態(リプレイタイム(RT))を終了させるとともに、前記制御情報(コマンド)は、前記不可状態(リプレイタイム(RT))が終了するまでに要するゲーム数(残りRTゲーム数)を識別可能な情報(RT・停止制御コマンド)を含む。
【0261】
本発明の請求項4は、前記サブ制御手段(制御部230)は、前記特別入賞(BB入賞またはRB入賞)の発生が可能または容易な状態である可能性を報知する特別入賞予告手段(液晶表示部15(液晶表示器135):ボーナス予告画面)と、前記特別入賞予告手段(液晶表示部15(液晶表示器135):ボーナス予告画面)による報知を行うか否かを決定する予告決定手段(演出パターン決定処理)と、を備え、前記予告決定手段(演出パターン決定処理)は、前記制御情報(コマンド)により識別される遊技状態が前記不可状態(リプレイタイム(RT))であるときでも、前記特別入賞予告手段(液晶表示部15(液晶表示器135):ボーナス予告画面)による報知を行うと決定することが可能である。
【0262】
本発明の請求項5は、前記サブ制御手段(制御部230)は、前記特別入賞(BB入賞またはRB入賞)の発生が可能または容易な状態である可能性を報知する特別入賞予告手段(液晶表示部15(液晶表示器135):ボーナス予告画面)と、前記制御情報(コマンド)により識別される前記不可状態(リプレイタイム(RT))が終了するまでに要するゲーム数(残りRTゲーム数)が所定数(5〜2ゲーム)以下となったときに、前記不可状態(リプレイタイム(RT))が終了するまでの各ゲームにおいて前記特別入賞予告手段(液晶表示部15(液晶表示器135):ボーナス予告画面)による報知を連続して実行する予告連続制御手段(演出パターン決定処理)と、を備える。
【0263】
本発明の請求項6は、前記制御情報(コマンド)は、前記特別入賞(BB入賞またはRB入賞)の発生が可能または容易な状態であるか否かを識別可能な情報を含み、前記サブ制御手段は、前記制御情報により前記特別入賞(BB入賞またはRB入賞)の発生が可能または容易な状態である旨が識別された後のゲーム数を計数するゲーム数計数手段(放出ゲームカウンタ)を備え、前記告知決定手段(演出パターン決定処理)は、前記ゲーム数計数手段(放出ゲームカウンタ)による計数値が所定値(5ゲーム)となっても前記特別入賞(BB入賞またはRB入賞)が発生しない場合に前記特別入賞告知手段(液晶表示部15(液晶表示器135):ボーナス告知画面、WINランプ(演出用ランプ140))による告知を行うと決定する。
【0264】
【発明の効果】
本発明は以下の効果を奏する。
【0265】
(a)請求項1項の発明によれば、サブ制御手段は、メイン制御手段から受信した制御情報に基づいて、メイン制御手段により制御される遊技状態が不可状態であるか否かを識別可能であり、この識別した遊技状態に基づき告知決定手段は、特別入賞告知手段による特別入賞の発生が可能または容易な状態である旨の告知を行うか否かを決定することができる。すなわちサブ制御手段は、メイン制御手段により制御される遊技状態が不可状態であるか否かに応じてメイン制御手段に適した演出の制御を行うことができる。
【0266】
(b)請求項2項の発明によれば、特別入賞を発生させることが不可能または困難なゲームで、特別入賞告知手段による告知が行われてしまうことを防止できるうえに、最も早いタイミングで特別入賞を発生させることが可能または容易となった旨を告知することができる。
【0267】
(c)請求項3項の発明によれば、サブ制御手段が制御情報に基づいて不可状態が終了するまでに要するゲーム数を識別できるため、サブ制御手段は、例えば、不可状態の終了に向けた演出、すなわち特別入賞の発生が可能または容易な状態に向けた演出等を行うことができる。
【0268】
(d)請求項4項の発明によれば、遊技状態が不可状態に制御される状態であっても、特別入賞の発生が可能または容易な状態である可能性が報知されるため、特別入賞の発生に対する遊技者の期待感を高めることができる。
【0269】
(e)請求項5項の発明によれば、サブ制御手段は、不可状態の終了に向けて、すなわち特別入賞の発生が可能または容易な状態に向けて特別入賞予告手段による報知を連続して実行させることが可能となり、特別入賞の発生に対する遊技者の期待感を段階的に高めることができる。
【0270】
(f)請求項6項の発明によれば、遊技者が特別入賞の発生が可能または容易な状態であることを気付かない状態が継続した場合でも、所定ゲーム数その状態が継続することで、特別入賞の発生が可能または容易な状態であることを遊技者が認識できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された実施例のスロットマシンを示す正面図である。
【図2】図1のスロットマシンの内部構造図である。
【図3】本実施例のスロットマシンにおける入賞ラインの構成を示す図である。
【図4】本実施例のスロットマシンの全体構成を示すブロック図である。
【図5】本実施例の実施例のスロットマシンにおける回路構成を示すブロック図である。
【図6】本実施例のスロットマシンのリールの図柄配列を示す図である。
【図7】本実施例のスロットマシンの通常遊技状態において入賞の対象となる図柄の組合せ等を示す図である。
【図8】本実施例のスロットマシンにおける非RTとRTとのリプレイフラグの当選確率の違い等を示す図である。
【図9】本実施例のスロットマシンの通常遊技状態において適用される各リールの制御パターン及びその選択条件を示す図である。
【図10】本実施例のスロットマシンにおけるBBフラグ及びRBフラグのストック及び放出の流れを示す図である。
【図11】本実施例のスロットマシンの遊技制御基板に搭載された制御部の制御内容を示すフローチャートである。
【図12】図11に示す内部抽選処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【図13】図11に示すリール制御振分処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【図14】図11に示すRT処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【図15】図11に示すフラグ更新処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【図16】本実施例のスロットマシンにおいて遊技制御基板から演出制御基板に対して送信されるコマンドの一例を示す図である。
【図17】図16に示す内部当選コマンドを構成するEXTデータの詳細を示す図である。
【図18】図16に示すRT・停止制御コマンドを構成するEXTデータの詳細を示す図である。
【図19】(a)〜(d)は、本実施例のスロットマシンにおける演出の実行に伴い、液晶表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【図20】本実施例のスロットマシンにおいて適用される演出パターンの種類、演出内容、実行契機、主な報知対象を示す図である。
【図21】本実施例のスロットマシンにおける演出パターンの選択率を示す図である。
【図22】本実施例のスロットマシンにおける演出パターンの選択率を示す図である。
【図23】本実施例のスロットマシンにおける演出パターンの選択率を示す図である。
【図24】本実施例のスロットマシンにおける演出パターンの選択率を示す図である。
【図25】本実施例のスロットマシンにおける演出パターンの選択率を示す図である。
【図26】本実施例のスロットマシンにおける演出パターンの選択率を示す図である。
【図27】本実施例のスロットマシンにおける演出パターンの選択率を示す図である。
【図28】本実施例のスロットマシンの演出制御基板に搭載された制御部の制御内容を示すフローチャートである。
【図29】図28に示す演出パターン決定処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 スロットマシン
15 液晶表示部
51L、51C、51R リール
135 液晶表示器
140 演出用ランプ(WINランプ)
210 制御部
212 RAM
230 制御部
Claims (6)
- 1ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
遊技の制御を行うメイン制御手段と、
該メイン制御手段から送信された制御情報の受信に基づき演出の制御を行うサブ制御手段と、
を備え、
前記メイン制御手段は、
前記可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に前記入賞の発生を許容するか否かを決定し、その結果を示す決定情報を設定する事前決定手段と、
通常遊技状態において特別入賞が発生したときに、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
前記事前決定手段により前記特別入賞の発生が許容された旨を示す決定情報が設定され、該決定情報により許容された前記特別入賞が発生しないときに、当該決定情報を次ゲーム以降に持ち越すとともに、前記特別入賞の発生が許容された旨を示す決定情報を複数個持ち越すことが可能な決定情報持越手段と、
前記特別入賞の発生が許容された旨を示す決定情報が設定されているときに、前記特別入賞の発生が不可能または困難な不可状態に制御する不可状態制御手段と、
所定の終了条件が成立したときに、前記不可状態を終了させて前記特別入賞の発生が可能または容易な状態とする不可状態終了手段と、
を備え、
前記制御情報は、少なくとも前記事前決定手段の決定結果を識別可能な情報及び前記不可状態に制御されているか否かを含む遊技状態を識別可能な情報を含み、前記サブ制御手段は、
前記制御情報により識別される前記事前決定手段の決定結果に基づき前記特別入賞の発生が可能または容易な状態である旨を告知する特別入賞告知手段と、
前記制御情報により識別される遊技状態が前記不可状態であるか否かに応じて前記特別入賞告知手段による告知を行うか否かを決定する告知決定手段と、
を備えることを特徴とするスロットマシン。 - 前記制御情報は、次ゲームが不可状態に制御されるか否かを識別可能な情報を含み、
前記告知決定手段は、当該ゲームで不可状態が終了するときに前記特別入賞告知手段による告知を行うと決定することが可能であり、
前記不可状態が終了するゲームで前記告知決定手段が告知を行うと決定した場合に、前記特別入賞告知手段は、前記可変表示装置の表示結果が導出表示された後に告知を行う請求項1に記載のスロットマシン。 - 前記不可状態終了手段は、前記不可状態が発生してからのゲーム数が所定数に到達したときに、前記不可状態を終了させるとともに、
前記制御情報は、前記不可状態が終了するまでに要するゲーム数を識別可能な情報を含む請求項1または2に記載のスロットマシン。 - 前記サブ制御手段は、
前記特別入賞の発生が可能または容易な状態である可能性を報知する特別入賞予告手段と、
前記特別入賞予告手段による報知を行うか否かを決定する予告決定手段と、
を備え、
前記予告決定手段は、前記制御情報により識別される遊技状態が前記不可状態であるときでも、前記特別入賞予告手段による報知を行うと決定することが可能である請求項1〜3のいずれかに記載のスロットマシン。 - 前記サブ制御手段は、
前記特別入賞の発生が可能または容易な状態である可能性を報知する特別入賞予告手段と、
前記制御情報により識別される前記不可状態が終了するまでに要するゲーム数が所定数以下となったときに、前記不可状態が終了するまでの各ゲームにおいて前記特別入賞予告手段による報知を連続して実行する予告連続制御手段と、
を備える請求項3または4に記載のスロットマシン。 - 前記制御情報は、前記特別入賞の発生が可能または容易な状態であるか否かを識別可能な情報を含み、
前記サブ制御手段は、前記制御情報により前記特別入賞の発生が可能または容易な状態である旨が識別された後のゲーム数を計数するゲーム数計数手段を備え、前記告知決定手段は、前記ゲーム数計数手段による計数値が所定値となっても前記特別入賞が発生しない場合に前記特別入賞告知手段による告知を行うと決定する請求項1〜5のいずれかに記載のスロットマシン。
Priority Applications (1)
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Publications (1)
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Cited By (3)
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-
2003
- 2003-01-30 JP JP2003021676A patent/JP2004229878A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
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