JP2004225058A - 成膜装置および表示パネルの製造装置とその方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】有機層を真空蒸着により形成する場合に、膜厚を優れた応答性で安定して制御することのできる有機ELディスプレイの製造装置を提供する。
【解決手段】基材搬送手段111により搬送されている基材2に対して蒸着源113より材料が飛散されている状態において、膜厚モニタ114から得られた膜厚に基づいて蒸着速度を検出し、これにより基板に蒸着される膜厚を予測し、制御手段131が制限手段117の位置を制御して材料の飛散範囲を制御する。蒸着源113から飛散する材料の基材の搬送方向における飛散範囲と、基材に蒸着される材料の膜厚とは比例の関係となるため、これにより、基材に蒸着される材料の量、形成される膜の厚さを制御することができる。
【選択図】 図5
【解決手段】基材搬送手段111により搬送されている基材2に対して蒸着源113より材料が飛散されている状態において、膜厚モニタ114から得られた膜厚に基づいて蒸着速度を検出し、これにより基板に蒸着される膜厚を予測し、制御手段131が制限手段117の位置を制御して材料の飛散範囲を制御する。蒸着源113から飛散する材料の基材の搬送方向における飛散範囲と、基材に蒸着される材料の膜厚とは比例の関係となるため、これにより、基材に蒸着される材料の量、形成される膜の厚さを制御することができる。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば有機電界発光素子(有機エレクトロルミネッセンス素子;以下「有機EL素子」という)を表示素子として有する有機ELパネル等の表示パネルの製造装置に適用して好適な成膜装置、および、その有機ELパネル等の表示パネルの製造装置とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、平面型の表示装置として、有機EL素子を発光素子とした有機ELディスプレイが注目を集めている。この有機ELディスプレイは、バックライトが不要な自発光型のフラットパネルディスプレイであり、自発光型に特有の視野角の広いディスプレイを実現できるという利点を有する。また、必要な画素のみを点灯させればよいため、消費電力の点で液晶ディスプレイ等のバックライト型のディスプレイに比べて有利であるとともに、今後実用化が期待されている高精細度の高速のビデオ信号に対して十分な応答性能を有すると考えられている。
【0003】
このような有機ELディスプレイに用いられる有機EL素子は、一般に、有機材料を上下から電極(陽極および陰極)で挟み込む構造を有する。そして、有機材料からなる有機層に対して、陽極から正孔が、陰極から電子がそれぞれ注入され、その有機層にて正孔と電子が再結合して発光が生じるようになっている。このとき、有機EL素子では、10V以下の駆動電圧で数百〜数万cd/m2の輝度が得られる。また、有機材料(蛍光物質)を適宜選択することによって、所望の色彩の発光を得ることができる。
これらのことから、有機EL素子は、マルチカラーまたはフルカラーの表示装置を構成するための発光素子として、非常に有望視されている。
【0004】
ところで、有機EL素子において有機層を形成する有機材料は、耐水性が低く、ウエットプロセスを利用できない。そのため、有機層を形成する際には、真空薄膜成膜技術を利用した真空蒸着を行うのが一般的である。したがって、有機層を形成する工程を有する有機EL素子の製造装置としては、真空チャンバ内に有機材料の蒸着源を備えた構成のものが広く用いられている。
このような有機EL素子の製造装置では、通常、蒸着源として、有機材料を収めた坩堝と、その坩堝を加熱する熱源とを備えている。そして、熱源が坩堝を加熱して有機材料を蒸着させることで、成膜対象物である有機EL素子の基板上に有機層を成膜するようになっている。また、有機材料の蒸着時には、膜厚モニタを使用して蒸着源から飛散する有機材料の蒸着速度を検出し、その蒸着速度が一定になるように熱源の加熱温度をコントロールする、いわゆる蒸着レート制御が行われ、これにより有機層の膜厚が調整されるようになっている。
また、蒸着速度をより緻密に制御し、形成される膜厚のばらつきを少なくするために、有機材料の性質に応じて蒸気が飛散する開口部の大きさを変えるようにした有機材料薄膜の形成方法も提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
いずれにしても、従来の有機EL素子の製造装置は、基本的に蒸着レート制御により有機層の膜厚の制御を行っている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−246175号公報
【0006】
【発明が解決しょうとする課題】
しかしながら、前述したような蒸着レート制御では、応答性の点で制御が容易とは言えず、そのため不安定な制御系になってしまい、膜厚制御が難しいという不都合がある。
一般的に有機材料は、他の蒸着材料に比べて熱効率が悪く、また、有機材料の蒸着温度は、真空蒸着の温度としては比較的低温である。そのために、熱源の加熱温度をコントロールしても、その温度変化が有機材料に伝わって蒸着速度が変化するまでにある程度の時間を要してしまう。すなわち、制御系の時定数が大きく、制御が非常に難しいという問題がある。
また、坩堝内の有機材料の量が経時的に変化すると、その影響によって制御系の時定数が変化してしまい蒸着速度も変化してしまうという問題も生じる。
【0007】
また、制御の応答性が遅いことから、熱源の加熱温度をコントロールした直後は蒸着速度が安定せず、その期間は実際の蒸着処理は行わないようにしている場合が多い。その結果、その蒸着速度が安定するまでの間に蒸着源から飛散する有機材料は有機層の成膜に用いられずに無駄になってしまうという不都合がある。すなわち、従来の蒸着レート制御は、材料の使用効率やコスト等の観点からも好ましいとは言えない。
【0008】
また、有機ELディスプレイ等においては、材料の異なる複数の有機層が積層されて有機EL素子を形成する必要があるが、そのような場合、複数の異なる有機材料による蒸着を、順次、各層の膜厚を各々精度よく制御して行う必要がある。しかしながら、単純に複数の蒸着源を並べて配設しこれに対して基板を通過させたのでは、基板上に形成される有機層のトータル膜厚を制御することはある程度できても、各層での膜厚を個別に所望の値となるように調整することは非常に難しい。
【0009】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、所望の材料の層あるいは膜を蒸着によって形成する場合に、その膜厚を優れた応答性で安定して制御することのできる成膜装置を提供することにある。特に、材料の異なる複数の層を順次形成する場合においても、各層について膜厚調整を優れた応答性で安定して行うことのできる成膜装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、所望の材料の層あるいは膜を蒸着によって形成して表示素子を形成する場合に、その膜厚を優れた応答性で安定して制御してすることのできる表示パネルの製造装置とその製造方法を提供することにある。特に、材料の異なる複数の層を順次形成して表示素子を形成する場合においても、各層について膜厚調整を優れた応答性で安定して行うことのできる表示パネルの製造装置とその製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を解決するために、本発明に係る成膜装置は、蒸着源と、前記蒸着源からの材料が付着すべき基材を、前記蒸着源からの材料の飛散する方向と交差する方向に搬送する基材搬送手段と、前記基材の搬送方向における前記材料の飛散範囲を制限する制限部材と、前記基材に蒸着された前記材料の膜厚を検出する膜厚モニタと、前記膜厚モニタでの検出結果に基づいて、前記制限部材を移動して、前記基板の搬送路上における前記飛散範囲を制御する制御手段とを有する。
好適には、前記制御手段は、前記制限部材を前記基材の搬送方向に対して垂直な方向に移動させることにより、前記飛散範囲を制御する。
また好適には、前記制御手段は、前記膜厚モニタにより検出された前記材料の膜厚に基づいて、前記材料の成膜速度を検出し、当該成膜速度に基づいて前記制御部材を移動して、前記基板の搬送路上における前記飛散範囲を制御する。
なお好適には、少なくとも前記蒸着源、前記基板搬送手段、前記膜厚モニタおよび前記制限部材が真空チャンバ内に収容される。
【0011】
このような構成の成膜装置によれば、蒸着源から飛散する材料の基材の搬送方向における飛散範囲と、基材に蒸着される材料の膜厚とは比例の関係となる。すなわち、飛散範囲(蒸着範囲)が狭くなると膜厚が薄くなり、範囲が広くなると膜厚が厚くなる。これは、蒸着時にも基材は移動していることから、飛散範囲が狭くなると、搬送される基材に対する蒸着処理時間が短くなり、逆に飛散範囲が広くなると、搬送される基材に対する蒸着処理時間が長くなるからである。
搬送されている基材に対して蒸着源より材料が飛散されている状態において、膜厚モニタから得られた膜厚に基づいて、たとえば蒸着速度を検出し、これにより基板に蒸着される膜厚を予測することなどができる。したがって、この膜圧モニタから得られるデータに基づき、制御手段が制限手段の位置を制御して材料の飛散範囲を制御すれば、基材に蒸着される材料の量、すなわち形成される膜の厚さを直ちに制御することができる。
そして、この制御系は、熱交換等を伴わない時定数の小さい応答性の良い系であり、また制限部材の移動、飛散範囲の変動および材料の蒸着量との関係は比較的簡単に定義可能な関係なので、制御量たる材料の付着量が振幅したり発散したりすることを防ぐことができる。そのため、適切な蒸着量の制御が可能となる。また、制御開始時のオーバーヘッドを防ぎ、材料の浪費を防止することもできる。
【0012】
また、好適な例として、前記蒸着源は、直線状に配置され、前記基材搬送手段は、前記蒸着源が配置された直線方向に垂直な方向に前記基材を搬送する。
このような構成の成膜装置によれば、膜厚を高精度に制御した状態で、幅の広い基材上に材料を蒸着させることができる。
【0013】
また好適には、複数の前記蒸着源が、前記基材の搬送方向に沿って順に配設され、前記複数の蒸着源の各々に対応して前記制限部材および前記膜厚モニタが配設され、前記制御手段は、前記各蒸着源より飛散され前記基材に付着される前記材料の膜厚が各々所望の厚さとなるように、前記各蒸着源に対応して設けられた前記制限部材を各々独立に移動させ、前記基板の搬送路上における各蒸着源の前記飛散範囲を独立に制御する。
このような構成の成膜装置によれば、複数の蒸着源から飛散される材料を、各蒸着源に対応して設けられている制限部材によりその飛散範囲を制御しながら、基材の搬送される順序にしたがって順番に蒸着することができる。すなわち、複数の材料を、各々独立にその膜厚を制御しながら、順次積層させることができる。
【0014】
好適な例としては、前記蒸着源は、収容する材料を蒸発させる発熱源を有し、前記制御手段は、さらに前記発熱源の発熱量を制御し前記飛散する材料の量を変化させることにより、前記材料の膜厚を制御する。
また、好適な例としては、前記制御手段は、前記基材の搬送速度を変化させることにより、前記膜厚を制御する。
このような構成とすれば、制限手段の移動による飛散範囲の制御と、蒸着レート制御、あるいは、基材の蒸着に供する時間の制御とを各々組み合わせて蒸着量すなわち膜厚の制御を行うことができ、より緻密かつ広範な範囲での膜厚の制御が可能となる。
【0015】
本発明に係る表示パネルの製造装置は、有機材料の層を有する素子が形成されて構成される有機EL表示パネルの製造装置であって、前記有機材料を蒸発させ飛散させる蒸着源が直線状に配置されたライン状蒸着源と、前記蒸着源からの有機材料が付着すべき基板を、前記蒸着源からの有機材料の飛散する方向と交差する方向に搬送する基板搬送手段と、前記基板の搬送方向における前記有機材料の飛散範囲を制限する制限部材と、前記基板に蒸着された前記有機材料の膜厚を検出する膜厚モニタと、前記膜厚モニタでの検出結果に基づいて、前記制限部材を移動して、前記基板の搬送路上における前記飛散範囲を制御する制御手段とを有し、前記基板上に有機層を形成する。
【0016】
このような構成の表示パネルの製造装置によれば、蒸着源から飛散する有機材料の基板の搬送方向における飛散範囲と、基板に蒸着される有機材料の膜厚とは比例の関係となる。したがって、基板搬送手段により搬送されている基板に対して蒸着源より有機材料が飛散されている状態において、膜厚モニタから得られた膜厚に基づいて、制御手段が制限手段の位置を制御して有機材料の飛散範囲を制御すれば、基板に蒸着される有機材料の量、すなわち形成される膜の厚さを直ちに制御することができる。
そして、この制御系は、熱交換等を伴わない時定数の小さい応答性の良い系であり、また制限部材の移動、飛散範囲の変動および有機材料の蒸着量との関係は比較的簡単に定義可能な関係なので、制御量たる有機材料の付着量が振幅したり発散したりすることを防ぎ、適切な蒸着量の制御が可能となる。また、制御開始時のオーバーヘッドを防ぎ、有機材料の浪費を防止することもできる。その結果、高精細な表示パネルの製造が可能となる。
【0017】
好適には、本発明に係る表示パネルの製造装置は、有機材料を蒸発させ飛散させる複数の前記蒸着源が、前記基板の搬送方向に沿って順に配設され、前記複数の蒸着源の各々に対応して前記制限部材および前記膜厚モニタが配設され、前記制御手段は、前記各蒸着源より飛散され前記基板に付着される前記有機材料の膜厚が各々所望の厚さ(たとえば、15nm〜100nm)となるように、前記各蒸着源に対応して設けられた前記制限部材を各々独立に移動させ、前記基板の搬送路上における各蒸着源からの前記飛散範囲を制御し、前記基板上に複数の有機材料からなる有機層が順次積層された有機EL素子を形成し有機EL表示パネルを製造する有機EL表示パネルの製造装置である。
【0018】
また本発明に係る表示パネルの製造方法は、有機材料を蒸発させ飛散させる複数の蒸着源を、基板の搬送方向に沿って順に配設し、前記複数の蒸着源の各々に対応して前記基板の搬送方向における前記有機材料の飛散範囲を制限する制限部材を配設し、前記複数の蒸着源の各々に対応して前記基板に蒸着された前記有機材料の膜厚を検出する膜厚モニタを配設し、前記各蒸着源より飛散され前記基板に付着される前記有機材料の膜厚が各々所望の厚さとなるように、前記各蒸着源に対応して設けられた前記制限部材を各々独立に移動させることにより、前記基板の搬送路上における各蒸着源からの前記飛散範囲を制御し、前記基板上に複数の有機材料からなる有機層が順次積層された有機EL素子を形成する。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について図1〜図6を参照して説明する。
本実施形態においては、有機EL素子を発光素子として有する有機ELディスプレイの製造装置であって、特にガラス基板上に有機EL素子を真空蒸着により形成する装置を例示して本発明を説明する。
【0020】
まず、有機EL素子の構成について図1を参照して簡単に説明する。
図1は、本実施形態の有機ELディスプレイの製造装置によって製造される有機EL素子の概略構成を示す模式図である。
図1に示すように、有機EL素子1は、有機ELディスプレイを構成するためのガラス基板2上に、それぞれ異なる材料からなる複数の有機層1a〜1dが順次積層されて構成される。なお、ここでは、積層される層数が4つである場合を例に挙げているが、これに限定されものではない。
ガラス基板2上には、図示はしていないが、たとえばR,G,Bの各色成分に対応した複数の有機EL素子1が、所定パターンにしたがってマトリクス状に縦横に2次元配列されている。R,G,Bの各色成分に対応する有機EL素子の相違は、有機層1a〜1dを構成する有機材料(蛍光物質)にある。そしてこれにより、これらガラス基板2および各有機EL素子1を備えて構成された有機ELディスプレイでは、各有機EL素子に所定波長の光を選択的に発生させて、カラー画像の表示を行うことが可能になる。
【0021】
このようなカラー画像を表示するための各有機EL素子1の配列は、たとえばR,G,Bの各色成分に対応したパターニング成膜によって各有機EL素子1を形成することで実現可能となる。
ここで、パターニング成膜のために用いられる搬送治具の概略構成について図2を参照して説明する。
図2は、図1に示した有機EL素子を製造する際に用いられる治具の概略構成例を示す模式図である。
パターニング成膜は、図2に示すように、平板状に形成され、鉄(Fe)やニッケル(Ni)等の強磁性体からなるメタルマスク3を用いて行われる。
メタルマスク3には、所定の成膜パターンに対応した複数の開孔3aが設けられている。そして、被成膜物であるガラス基板2の一方の面を覆うようにそのガラス基板2と密着した状態で、ガラス基板2の他方の面側に配された電磁石4が発生させる磁力によって、ガラス基板2に固定されるようになっている。
このように構成される一体型の搬送治具によって、ガラス基板2上には、所定パターンの成膜を行うことができ、また複数種類のメタルマスク3を用意すれば異なるパターンの多層成膜を行うこともでき、結果として複数の有機EL素子1を縦横に配列することができる。
【0022】
次に、以上のような有機EL素子1を製造するための製造装置、特にここではガラス基板2上に有機層を形成するための製造装置の基本構成について、図3および図4を参照して説明する。
図3は、本実施形態の有機ELディスプレイ製造装置の基本構成を示す図である。
有機ELディスプレイ製造装置100は、真空チャンバ110、基板搬送装置111、基板送り機構112、蒸着源113、膜厚モニタ114、制御装置115、電動機駆動装置116、制限板117および制限板昇降機構118を有する。
【0023】
真空チャンバ110は、内部が真空蒸着可能な程度の真空度に保持された基板処理環境を提供する空間であり、図3に示すように、少なくとも基板搬送装置111、基板送り機構112、蒸着源113、膜厚モニタ114、制限板117および制限板昇降機構118が内部に配設される。
【0024】
基板搬送装置111は、真空蒸着の対象物であるガラス基板2を、蒸着源113に対して相対的に移動させる手段である。具体的には、基板搬送装置111はたとえばベルト方式の搬送コンベアであり、ガラス基板2を無端ベルト上に載せて一方向へ搬送する。なお、搬送装置111は、ベルトコンベアに限定されず、ローラコンベアなどであっても良い。
基板送り機構112は、基板搬送装置111の駆動源である。すなわち、基板搬送装置111を動作させるために、その基板搬送装置111に付設されたもので、たとえば速度制御されるサーボモータおよび減速・駆動伝達ギアなどで構成される。
なお、基板搬送装置111および基板送り機構112は、ガラス基板2と蒸着源113との相対位置を移動させるものであるであれば、搬送コンベアやサーボモータ等からなるものでなくてもよい。すなわち、脱ガスの対策等は必要となるが、たとえばガラス基板2を搭載した台車をワイヤに接続し、そのワイヤを外部からサーボモータ等によって定速駆動して引っ張るといったシンプルな方式を採用したものや、あるいはステッピングモータによって駆動されるボールネジを利用した搬送方式を採用したものであってもよい。
【0025】
蒸着源113は、ガラス基板2上に蒸着する有機材料を蒸発させ飛散させる手段である。
この蒸着源113について図4を参照して詳細に説明する。
図4(A)に示すように、本実施形態の蒸着源113は、いわゆるライン型と呼ばれるもので、基板搬送装置111によるガラス基板2の移動方向と略直交する方向にガラス基板2の幅を十分にカバーするだけの長さでライン状に一列に並ぶ複数の開口113aを有している。さらに詳しくは、図4(B)に示すように、上面に開口113aを有し内部に有機材料113bを収めた耐熱性の容器である坩堝113cと、その坩堝113cの下方に設置された熱源113dとを備えている。熱源113dは、たとえば熱伝対および温度調整器により構成され温度制御されたヒータからなる。このような構成の蒸着源113では、熱源113dが坩堝113cを加熱すると、その中の有機材料113bが蒸発し、開口113aを通って飛散する。
【0026】
膜厚モニタ114は、ガラス基板2上に形成される有機層の膜厚を制御するために、蒸着源113からの有機材料の蒸着速度を検出する。具体的には、膜厚モニタ114は、水晶振動子を用いた膜厚センサであり、その発振周波数が水晶振動子上に形成される膜厚と相関があることを利用し、発振周波数の変化量からガラス基板2上に形成される薄膜(有機層)の蒸着速度を計測するものである。
【0027】
制御装置115は、製造装置全体の動作制御を行うためのものであり、たとえばプログラムすることができるシーケンサにアナログ入力ユニットとモータコントロールユニットとを付加したものである。そして、膜厚モニタ114によって得られた蒸着速度をアナログ入力により取り込み、プログラミングされた回路によって演算を行い、その演算結果に応じた位置指令を電動機駆動装置116に対して出力する。
【0028】
電動機駆動装置116は、後述する制限板117の位置を制御するためのものである。具体的には、電動機駆動装置116は、たとえばパルス入力により位置制御を行うサーボモータドライバで構成され、制御装置115からの位置指令を受けて、制限板117の位置を上下に移動させる。
【0029】
制限板117は、蒸着源113から飛散する有機材料の飛散する方向を制限するために、基板搬送方向において蒸着源113の両側に配設された2枚の平板状板部材である。
蒸着源113から両側の制限板117の上端部を見込む角度θは、蒸着源113から飛散した有機材料のうち制限板117に付着することなくガラス基板2方向に飛散される材料の飛散角度と考えることができる。換言すれば、基板搬送装置111によるガラス基板2の搬送路上において、この角度θ内に含まれる領域が、蒸着源113から飛散した材料が付着する飛散範囲、すなわち蒸着範囲と考えることができる。
したがって、制限板117が上方、すなわち搬送されるガラス基板2に近い位置に移動されると、この角度θは小さくなり、ガラス基板2搬送路上の飛散範囲は狭くなり、蒸着される材料の量は少なくなる。すなわち、蒸着される膜厚は薄くなる。一方、制限板117が下方、すなわち搬送されるガラス基板2から遠ざかる位置に移動されると、この角度θは大きくなり、ガラス基板2搬送路上の飛散範囲は広くなり、蒸着される材料の量は多くなる。すなわち、蒸着される膜厚は厚くなる。
【0030】
制限板昇降機構118は、制限板117を昇降させる機構であり、たとえば制限板117に付設された位置制御されるサーボモータおよび減速・駆動伝達ギア等である。
制限板昇降機構118は、制限板117の位置を可変させるものであれば、サーボモータ等からなるものでなくてもよい。脱ガスの対策等は必要となるが、たとえばピエゾ素子等によって駆動するといった精密な方式を採用したものや、あるいはステッピングモータによって駆動されるボールネジを利用した駆動方式を採用したものであってもよい。
なお、制限板昇降機構118は、制限板117を移動させガラス基板2への有機材料2の蒸着範囲を制御するためのものであるので、制限板117を上下させる機構に限られるものではなく、制限板117を基板の走行方向に移動させる機構であってよい。
【0031】
次に、このような構成の有機ELパネル製造装置100の動作について説明する。
この有機ELパネル製造装置100においては、パネルの基材たるガラス基板2は、図2に示したような所望の膜生成位置のみに開口部を有するようなメタルマスク3に設置されて、基板搬送装置111上に載置される。
また、蒸着源113の坩堝113cには、蒸着される材料である有機材料が収容される。
そして、蒸着源113の熱源113dに電力を印加して発熱させることにより、坩堝113c内の有機材料が蒸発し、蒸着源113の開口部113aより飛散される。
蒸着源113より飛散された有機材料は、所定の角度で飛散した材料のみが制限板117に付着することなく搬送されるガラス基板2のガラス面に到達し、メタルマスク3の開口部においてガラス基板2に付着する。すなわち、有機材料がガラス基板2の所定の位置に蒸着される。
【0032】
このようにして蒸着源から飛散した有機材料は、順次ガラス基板2に蒸着するが、ガラス基板2が搬送される過程において、生成された膜の厚さが膜厚モニタ114において検出され、制御装置115に出力される。
制御装置115においては、入力された膜厚に基づいて、最終的にこの蒸着源113により成膜される膜厚を予測し、予め設定された目標とする膜厚と比較する。そして、膜厚予測値が目標値よりも大きければ、その差異に基づく所定の距離だけ制限板117をガラス基板2側に移動させ、その後蒸着される有機材料の量を少なくする。一方、膜厚予測値が目標値よりも小さければ、その差異に基づく所定の距離だけ制限板117をガラス基板2より遠ざかる方向に移動させ、その後蒸着される有機材料の量を多くする。
このような、膜厚モニタ114により検出された膜厚に基づく制限板117の制御を逐次行うことにより、ガラス基板2には、蒸着源113から飛散される材料によって所望の膜厚の有機膜(有機層)が形成される。
【0033】
次に、図1に示す有機EL素子を有する有機ELパネルを製造するために実際に用いられる製造装置であって、特に、ガラス基板2上に有機層1a〜1dを形成するための製造装置の構成および動作について、図5および図6を参照して説明する。
図5は、その有機ELディスプレイ製造装置200の構成を示す図である。
有機ELディスプレイ製造装置200は、真空チャンバ110、基板搬送装置11、基板送り機構112、複数の蒸着源113、複数の膜厚モニタ114、制御装置131、複数の電動機駆動装置132、複数の制限板117および複数の制限板昇降機構118を有する。
【0034】
有機ELディスプレイ製造装置200においては、図5に示すように、基板搬送装置111によるガラス基板2の移動方向に沿って、複数の蒸着源113が並列配置されている。これら複数の蒸着源113の各坩堝113cには、各々異なる有機材料が、堆積される順番で収容されている。
また、この複数の蒸着源113に対応して、膜厚モニタ114、制限板117、制限板昇降機構118および制限板昇降機構118の駆動装置132が各々設けられている。
制御装置131は、図3における制御装置115と同様に製造装置全体の動作制御を行うためのものであり、たとえばプログラムすることができるシーケンサにアナログ入力ユニットとモータコントロールユニットとを付加したものである。そして、膜厚モニタ114によって得られた蒸着速度をアナログ入力により取り込み、プログラミングされた回路によって演算を行い、その演算結果に応じた速度指令を電動機駆動装置132に対して出力する。
【0035】
このような構成の有機ELパネル製造装置においては、基板搬送装置111によりガラス基板2を移動させると、そのガラス基板2は、各蒸着源113と対向する位置を順に通過することになり、その結果、ガラス基板2には複数の有機層が順次堆積されることとなる。
その際、制御装置131は、各膜厚モニタ114によって得られた蒸着速度をアナログ入力により取り込み、各材料の蒸着速度を検出し、その蒸着速度に基づいてガラス基板2上に蒸着される各有機材料の膜厚を各々演算によって予測する。そして、その演算結果に応じた位置指令を各駆動装置132に対してパルス出力し、これにより制限板117の位置を移動させる。
より具体的には、たとえば図6に示すように、ある蒸着源113については制限板117を標準的な位置に配置して長さL1の蒸着範囲を確保し、ある蒸着源113については制限板117を低めの位置に配置して比較的長い長さL2の蒸着範囲を確保し、ある蒸着源113については制限板117を高めの位置に配置して比較的短い長さL3の蒸着範囲を確保するように各制限板117を制御し、各有機材料の蒸着量を調整する。
【0036】
このように、有機ELパネル製造装置200においては、複数の蒸着源113の上方側を通過するガラス基板2への蒸着範囲を可変させることで、熱源113dの加熱温度制御に依存することなく、そのガラス基板2上に蒸着される有機材料の膜厚、すなわち有機層1a〜1dの膜厚が所望の値となるように調整している。
このようにすれば、複数の蒸着源113を並べてインラインで成膜を行う場合であっても、膜厚モニタ114によって得られた各蒸着速度を基にしつつ、各制限板117の位置を可変制御することによって各層の膜厚調整を行うことができる。
たとえば、図1に示したような有機EL素子1を構成した場合、この有機ELパネル製造装置200においては、有機層1a〜1dの各層の膜厚が調整できる。この各層の膜厚は、有機EL素子1としての機能に大きな影響を及ぼすため、このような製造装置で有機EL素子を形成することは非常に有効である。
【0037】
このように、本実施形態に係る有機ELパネルの製造装置では、膜厚モニタから得られた蒸着速度の検出結果に基づいて、制限板の位置を移動させ、有機材料の蒸着範囲を変更し、基板に蒸着される有機材料の膜厚を所望値に調整している。そのため、真空蒸着によって有機層を形成する場合であっても、その膜厚調整を優れた応答性で安定して制御することができる。
また、複数の蒸着源が並べて配設されており、これらに対向する位置を基板が順に通過するような構成であっても、基板上に形成される有機層の各層での膜厚を個別に所望値となるように調整することが可能である。
【0038】
なお、本実施形態では、本発明の実施の好適な具体例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々変形することが可能である。
たとえば、制御装置131は、制限板117の位置制御のみによって、ガラス基板2上に形成される有機層1a〜1dの膜厚を調整するのではなく、制限板117の位置制御と熱源113dの加熱温度制御とを併用するようにしてもよい。
たとえば、制御装置131は、各蒸着源113の熱源113dに対して温度指令をアナログ出力することが可能なことから、従来における場合と同様に膜厚モニタ114によって得られた蒸着速度に基づいて蒸着レート制御を行い、オフセット等で生じる膜厚の誤差のように蒸着レート制御では調整できない部分に対して、上述したような制限板117の位置制御を適用して、これによりガラス基板2上に形成される有機層1a〜1dの膜厚の微調整(蒸着レート制御に対する補正)を行うようにしてもよい。
このようにして、膜厚モニタ114によって得られた蒸着速度を基にしつつ、制限板の位置制御と熱源113dの加熱温度制御とを併用すれば、膜厚調整のさらなる高精度化が期待できる。
【0039】
また、制限板の位置制御と、基板の搬送速度の制御とを併用するようにしてもよい。
たとえば、制御装置131では、ガラス基板2上に有機層1a〜1dを形成する際に、膜厚モニタ114によって得られた蒸着速度を取り込み、その蒸着速度に基づいてガラス基板2上に蒸着される膜厚を演算によって予測する。そして、その膜厚の予測情報に基づいて、ガラス基板の搬送速度の指令を電動機駆動装置112に対して出力し、これによりガラス基板2の移動速度を可変させる。
ガラス基板2の移動速度を変化させることは、電動機駆動装置112に対して速度指令を与えることによって行えるため、非常に安定して制御することが可能となる。しかも、制御装置131や電動機駆動装置122等の処理能力や接続環境等の設定により、優れた応答性を実現することも可能となる。したがって、ガラス基板2の速度制御と制限板117による蒸着範囲の制御とを併用すれば、膜厚調整のさらなる高精度化が期待できる。
【0040】
また、本実施形態では、板状のガラス基板2上に有機EL素子1を形成する場合を例に挙げて説明したが、樹脂材料からなるフィルム素材等のようなロール状の基板であっても、全く同様に対応することができる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、所望の材料の層あるいは膜を蒸着によって形成する場合に、その膜厚を優れた応答性で安定して制御することのできる成膜装置を提供することができる。特に、材料の異なる複数の層を順次形成する場合においても、各層について膜厚調整を優れた応答性で安定して行うことのできる成膜装置を提供することができる。
また、所望の材料の層あるいは膜を蒸着によって形成して表示素子を形成する場合に、その膜厚を優れた応答性で安定して制御してすることのできる表示パネルの製造装置を提供することができる。特に、材料の異なる複数の層を順次形成して表示素子を形成する場合においても、各層について膜厚調整を優れた応答性で安定して行うことのできる表示パネルの製造装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態の有機ELディスプレイの製造装置によって製造される有機EL素子の概略構成例を示す模式図である。
【図2】図2は、図1に示した有機EL素子を製造する際に用いられる治具の概略構成例を示す模式図である。
【図3】図3は、本発明の一実施形態の有機ELディスプレイの製造装置の基本構成を示す図である。
【図4】図4は、図3に示した有機ELディスプレイの製造装置における蒸着源の構成を示す図である。
【図5】図5は、本発明の一実施形態の有機ELディスプレイの製造装置の実際に使用される構成の例を示す図であり、図3に示した基本構成に対して複数の蒸着厳が並べて配設されている製造装置の構成を示す図である。
【図6】図6は、図5に示した有機ELディスプレイの製造装置における制限板の位置と蒸着範囲の関係を示す図である。
【符号の説明】
100… 有機ELディスプレイ製造装置
110… 真空チャンバ
111… 基板搬送装置
113… 蒸着源
114… 膜厚モニタ
115… 制御装置
116… 電動機駆動装置
117… 制限板
118… 制限板昇降機構
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば有機電界発光素子(有機エレクトロルミネッセンス素子;以下「有機EL素子」という)を表示素子として有する有機ELパネル等の表示パネルの製造装置に適用して好適な成膜装置、および、その有機ELパネル等の表示パネルの製造装置とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、平面型の表示装置として、有機EL素子を発光素子とした有機ELディスプレイが注目を集めている。この有機ELディスプレイは、バックライトが不要な自発光型のフラットパネルディスプレイであり、自発光型に特有の視野角の広いディスプレイを実現できるという利点を有する。また、必要な画素のみを点灯させればよいため、消費電力の点で液晶ディスプレイ等のバックライト型のディスプレイに比べて有利であるとともに、今後実用化が期待されている高精細度の高速のビデオ信号に対して十分な応答性能を有すると考えられている。
【0003】
このような有機ELディスプレイに用いられる有機EL素子は、一般に、有機材料を上下から電極(陽極および陰極)で挟み込む構造を有する。そして、有機材料からなる有機層に対して、陽極から正孔が、陰極から電子がそれぞれ注入され、その有機層にて正孔と電子が再結合して発光が生じるようになっている。このとき、有機EL素子では、10V以下の駆動電圧で数百〜数万cd/m2の輝度が得られる。また、有機材料(蛍光物質)を適宜選択することによって、所望の色彩の発光を得ることができる。
これらのことから、有機EL素子は、マルチカラーまたはフルカラーの表示装置を構成するための発光素子として、非常に有望視されている。
【0004】
ところで、有機EL素子において有機層を形成する有機材料は、耐水性が低く、ウエットプロセスを利用できない。そのため、有機層を形成する際には、真空薄膜成膜技術を利用した真空蒸着を行うのが一般的である。したがって、有機層を形成する工程を有する有機EL素子の製造装置としては、真空チャンバ内に有機材料の蒸着源を備えた構成のものが広く用いられている。
このような有機EL素子の製造装置では、通常、蒸着源として、有機材料を収めた坩堝と、その坩堝を加熱する熱源とを備えている。そして、熱源が坩堝を加熱して有機材料を蒸着させることで、成膜対象物である有機EL素子の基板上に有機層を成膜するようになっている。また、有機材料の蒸着時には、膜厚モニタを使用して蒸着源から飛散する有機材料の蒸着速度を検出し、その蒸着速度が一定になるように熱源の加熱温度をコントロールする、いわゆる蒸着レート制御が行われ、これにより有機層の膜厚が調整されるようになっている。
また、蒸着速度をより緻密に制御し、形成される膜厚のばらつきを少なくするために、有機材料の性質に応じて蒸気が飛散する開口部の大きさを変えるようにした有機材料薄膜の形成方法も提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
いずれにしても、従来の有機EL素子の製造装置は、基本的に蒸着レート制御により有機層の膜厚の制御を行っている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−246175号公報
【0006】
【発明が解決しょうとする課題】
しかしながら、前述したような蒸着レート制御では、応答性の点で制御が容易とは言えず、そのため不安定な制御系になってしまい、膜厚制御が難しいという不都合がある。
一般的に有機材料は、他の蒸着材料に比べて熱効率が悪く、また、有機材料の蒸着温度は、真空蒸着の温度としては比較的低温である。そのために、熱源の加熱温度をコントロールしても、その温度変化が有機材料に伝わって蒸着速度が変化するまでにある程度の時間を要してしまう。すなわち、制御系の時定数が大きく、制御が非常に難しいという問題がある。
また、坩堝内の有機材料の量が経時的に変化すると、その影響によって制御系の時定数が変化してしまい蒸着速度も変化してしまうという問題も生じる。
【0007】
また、制御の応答性が遅いことから、熱源の加熱温度をコントロールした直後は蒸着速度が安定せず、その期間は実際の蒸着処理は行わないようにしている場合が多い。その結果、その蒸着速度が安定するまでの間に蒸着源から飛散する有機材料は有機層の成膜に用いられずに無駄になってしまうという不都合がある。すなわち、従来の蒸着レート制御は、材料の使用効率やコスト等の観点からも好ましいとは言えない。
【0008】
また、有機ELディスプレイ等においては、材料の異なる複数の有機層が積層されて有機EL素子を形成する必要があるが、そのような場合、複数の異なる有機材料による蒸着を、順次、各層の膜厚を各々精度よく制御して行う必要がある。しかしながら、単純に複数の蒸着源を並べて配設しこれに対して基板を通過させたのでは、基板上に形成される有機層のトータル膜厚を制御することはある程度できても、各層での膜厚を個別に所望の値となるように調整することは非常に難しい。
【0009】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、所望の材料の層あるいは膜を蒸着によって形成する場合に、その膜厚を優れた応答性で安定して制御することのできる成膜装置を提供することにある。特に、材料の異なる複数の層を順次形成する場合においても、各層について膜厚調整を優れた応答性で安定して行うことのできる成膜装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、所望の材料の層あるいは膜を蒸着によって形成して表示素子を形成する場合に、その膜厚を優れた応答性で安定して制御してすることのできる表示パネルの製造装置とその製造方法を提供することにある。特に、材料の異なる複数の層を順次形成して表示素子を形成する場合においても、各層について膜厚調整を優れた応答性で安定して行うことのできる表示パネルの製造装置とその製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を解決するために、本発明に係る成膜装置は、蒸着源と、前記蒸着源からの材料が付着すべき基材を、前記蒸着源からの材料の飛散する方向と交差する方向に搬送する基材搬送手段と、前記基材の搬送方向における前記材料の飛散範囲を制限する制限部材と、前記基材に蒸着された前記材料の膜厚を検出する膜厚モニタと、前記膜厚モニタでの検出結果に基づいて、前記制限部材を移動して、前記基板の搬送路上における前記飛散範囲を制御する制御手段とを有する。
好適には、前記制御手段は、前記制限部材を前記基材の搬送方向に対して垂直な方向に移動させることにより、前記飛散範囲を制御する。
また好適には、前記制御手段は、前記膜厚モニタにより検出された前記材料の膜厚に基づいて、前記材料の成膜速度を検出し、当該成膜速度に基づいて前記制御部材を移動して、前記基板の搬送路上における前記飛散範囲を制御する。
なお好適には、少なくとも前記蒸着源、前記基板搬送手段、前記膜厚モニタおよび前記制限部材が真空チャンバ内に収容される。
【0011】
このような構成の成膜装置によれば、蒸着源から飛散する材料の基材の搬送方向における飛散範囲と、基材に蒸着される材料の膜厚とは比例の関係となる。すなわち、飛散範囲(蒸着範囲)が狭くなると膜厚が薄くなり、範囲が広くなると膜厚が厚くなる。これは、蒸着時にも基材は移動していることから、飛散範囲が狭くなると、搬送される基材に対する蒸着処理時間が短くなり、逆に飛散範囲が広くなると、搬送される基材に対する蒸着処理時間が長くなるからである。
搬送されている基材に対して蒸着源より材料が飛散されている状態において、膜厚モニタから得られた膜厚に基づいて、たとえば蒸着速度を検出し、これにより基板に蒸着される膜厚を予測することなどができる。したがって、この膜圧モニタから得られるデータに基づき、制御手段が制限手段の位置を制御して材料の飛散範囲を制御すれば、基材に蒸着される材料の量、すなわち形成される膜の厚さを直ちに制御することができる。
そして、この制御系は、熱交換等を伴わない時定数の小さい応答性の良い系であり、また制限部材の移動、飛散範囲の変動および材料の蒸着量との関係は比較的簡単に定義可能な関係なので、制御量たる材料の付着量が振幅したり発散したりすることを防ぐことができる。そのため、適切な蒸着量の制御が可能となる。また、制御開始時のオーバーヘッドを防ぎ、材料の浪費を防止することもできる。
【0012】
また、好適な例として、前記蒸着源は、直線状に配置され、前記基材搬送手段は、前記蒸着源が配置された直線方向に垂直な方向に前記基材を搬送する。
このような構成の成膜装置によれば、膜厚を高精度に制御した状態で、幅の広い基材上に材料を蒸着させることができる。
【0013】
また好適には、複数の前記蒸着源が、前記基材の搬送方向に沿って順に配設され、前記複数の蒸着源の各々に対応して前記制限部材および前記膜厚モニタが配設され、前記制御手段は、前記各蒸着源より飛散され前記基材に付着される前記材料の膜厚が各々所望の厚さとなるように、前記各蒸着源に対応して設けられた前記制限部材を各々独立に移動させ、前記基板の搬送路上における各蒸着源の前記飛散範囲を独立に制御する。
このような構成の成膜装置によれば、複数の蒸着源から飛散される材料を、各蒸着源に対応して設けられている制限部材によりその飛散範囲を制御しながら、基材の搬送される順序にしたがって順番に蒸着することができる。すなわち、複数の材料を、各々独立にその膜厚を制御しながら、順次積層させることができる。
【0014】
好適な例としては、前記蒸着源は、収容する材料を蒸発させる発熱源を有し、前記制御手段は、さらに前記発熱源の発熱量を制御し前記飛散する材料の量を変化させることにより、前記材料の膜厚を制御する。
また、好適な例としては、前記制御手段は、前記基材の搬送速度を変化させることにより、前記膜厚を制御する。
このような構成とすれば、制限手段の移動による飛散範囲の制御と、蒸着レート制御、あるいは、基材の蒸着に供する時間の制御とを各々組み合わせて蒸着量すなわち膜厚の制御を行うことができ、より緻密かつ広範な範囲での膜厚の制御が可能となる。
【0015】
本発明に係る表示パネルの製造装置は、有機材料の層を有する素子が形成されて構成される有機EL表示パネルの製造装置であって、前記有機材料を蒸発させ飛散させる蒸着源が直線状に配置されたライン状蒸着源と、前記蒸着源からの有機材料が付着すべき基板を、前記蒸着源からの有機材料の飛散する方向と交差する方向に搬送する基板搬送手段と、前記基板の搬送方向における前記有機材料の飛散範囲を制限する制限部材と、前記基板に蒸着された前記有機材料の膜厚を検出する膜厚モニタと、前記膜厚モニタでの検出結果に基づいて、前記制限部材を移動して、前記基板の搬送路上における前記飛散範囲を制御する制御手段とを有し、前記基板上に有機層を形成する。
【0016】
このような構成の表示パネルの製造装置によれば、蒸着源から飛散する有機材料の基板の搬送方向における飛散範囲と、基板に蒸着される有機材料の膜厚とは比例の関係となる。したがって、基板搬送手段により搬送されている基板に対して蒸着源より有機材料が飛散されている状態において、膜厚モニタから得られた膜厚に基づいて、制御手段が制限手段の位置を制御して有機材料の飛散範囲を制御すれば、基板に蒸着される有機材料の量、すなわち形成される膜の厚さを直ちに制御することができる。
そして、この制御系は、熱交換等を伴わない時定数の小さい応答性の良い系であり、また制限部材の移動、飛散範囲の変動および有機材料の蒸着量との関係は比較的簡単に定義可能な関係なので、制御量たる有機材料の付着量が振幅したり発散したりすることを防ぎ、適切な蒸着量の制御が可能となる。また、制御開始時のオーバーヘッドを防ぎ、有機材料の浪費を防止することもできる。その結果、高精細な表示パネルの製造が可能となる。
【0017】
好適には、本発明に係る表示パネルの製造装置は、有機材料を蒸発させ飛散させる複数の前記蒸着源が、前記基板の搬送方向に沿って順に配設され、前記複数の蒸着源の各々に対応して前記制限部材および前記膜厚モニタが配設され、前記制御手段は、前記各蒸着源より飛散され前記基板に付着される前記有機材料の膜厚が各々所望の厚さ(たとえば、15nm〜100nm)となるように、前記各蒸着源に対応して設けられた前記制限部材を各々独立に移動させ、前記基板の搬送路上における各蒸着源からの前記飛散範囲を制御し、前記基板上に複数の有機材料からなる有機層が順次積層された有機EL素子を形成し有機EL表示パネルを製造する有機EL表示パネルの製造装置である。
【0018】
また本発明に係る表示パネルの製造方法は、有機材料を蒸発させ飛散させる複数の蒸着源を、基板の搬送方向に沿って順に配設し、前記複数の蒸着源の各々に対応して前記基板の搬送方向における前記有機材料の飛散範囲を制限する制限部材を配設し、前記複数の蒸着源の各々に対応して前記基板に蒸着された前記有機材料の膜厚を検出する膜厚モニタを配設し、前記各蒸着源より飛散され前記基板に付着される前記有機材料の膜厚が各々所望の厚さとなるように、前記各蒸着源に対応して設けられた前記制限部材を各々独立に移動させることにより、前記基板の搬送路上における各蒸着源からの前記飛散範囲を制御し、前記基板上に複数の有機材料からなる有機層が順次積層された有機EL素子を形成する。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について図1〜図6を参照して説明する。
本実施形態においては、有機EL素子を発光素子として有する有機ELディスプレイの製造装置であって、特にガラス基板上に有機EL素子を真空蒸着により形成する装置を例示して本発明を説明する。
【0020】
まず、有機EL素子の構成について図1を参照して簡単に説明する。
図1は、本実施形態の有機ELディスプレイの製造装置によって製造される有機EL素子の概略構成を示す模式図である。
図1に示すように、有機EL素子1は、有機ELディスプレイを構成するためのガラス基板2上に、それぞれ異なる材料からなる複数の有機層1a〜1dが順次積層されて構成される。なお、ここでは、積層される層数が4つである場合を例に挙げているが、これに限定されものではない。
ガラス基板2上には、図示はしていないが、たとえばR,G,Bの各色成分に対応した複数の有機EL素子1が、所定パターンにしたがってマトリクス状に縦横に2次元配列されている。R,G,Bの各色成分に対応する有機EL素子の相違は、有機層1a〜1dを構成する有機材料(蛍光物質)にある。そしてこれにより、これらガラス基板2および各有機EL素子1を備えて構成された有機ELディスプレイでは、各有機EL素子に所定波長の光を選択的に発生させて、カラー画像の表示を行うことが可能になる。
【0021】
このようなカラー画像を表示するための各有機EL素子1の配列は、たとえばR,G,Bの各色成分に対応したパターニング成膜によって各有機EL素子1を形成することで実現可能となる。
ここで、パターニング成膜のために用いられる搬送治具の概略構成について図2を参照して説明する。
図2は、図1に示した有機EL素子を製造する際に用いられる治具の概略構成例を示す模式図である。
パターニング成膜は、図2に示すように、平板状に形成され、鉄(Fe)やニッケル(Ni)等の強磁性体からなるメタルマスク3を用いて行われる。
メタルマスク3には、所定の成膜パターンに対応した複数の開孔3aが設けられている。そして、被成膜物であるガラス基板2の一方の面を覆うようにそのガラス基板2と密着した状態で、ガラス基板2の他方の面側に配された電磁石4が発生させる磁力によって、ガラス基板2に固定されるようになっている。
このように構成される一体型の搬送治具によって、ガラス基板2上には、所定パターンの成膜を行うことができ、また複数種類のメタルマスク3を用意すれば異なるパターンの多層成膜を行うこともでき、結果として複数の有機EL素子1を縦横に配列することができる。
【0022】
次に、以上のような有機EL素子1を製造するための製造装置、特にここではガラス基板2上に有機層を形成するための製造装置の基本構成について、図3および図4を参照して説明する。
図3は、本実施形態の有機ELディスプレイ製造装置の基本構成を示す図である。
有機ELディスプレイ製造装置100は、真空チャンバ110、基板搬送装置111、基板送り機構112、蒸着源113、膜厚モニタ114、制御装置115、電動機駆動装置116、制限板117および制限板昇降機構118を有する。
【0023】
真空チャンバ110は、内部が真空蒸着可能な程度の真空度に保持された基板処理環境を提供する空間であり、図3に示すように、少なくとも基板搬送装置111、基板送り機構112、蒸着源113、膜厚モニタ114、制限板117および制限板昇降機構118が内部に配設される。
【0024】
基板搬送装置111は、真空蒸着の対象物であるガラス基板2を、蒸着源113に対して相対的に移動させる手段である。具体的には、基板搬送装置111はたとえばベルト方式の搬送コンベアであり、ガラス基板2を無端ベルト上に載せて一方向へ搬送する。なお、搬送装置111は、ベルトコンベアに限定されず、ローラコンベアなどであっても良い。
基板送り機構112は、基板搬送装置111の駆動源である。すなわち、基板搬送装置111を動作させるために、その基板搬送装置111に付設されたもので、たとえば速度制御されるサーボモータおよび減速・駆動伝達ギアなどで構成される。
なお、基板搬送装置111および基板送り機構112は、ガラス基板2と蒸着源113との相対位置を移動させるものであるであれば、搬送コンベアやサーボモータ等からなるものでなくてもよい。すなわち、脱ガスの対策等は必要となるが、たとえばガラス基板2を搭載した台車をワイヤに接続し、そのワイヤを外部からサーボモータ等によって定速駆動して引っ張るといったシンプルな方式を採用したものや、あるいはステッピングモータによって駆動されるボールネジを利用した搬送方式を採用したものであってもよい。
【0025】
蒸着源113は、ガラス基板2上に蒸着する有機材料を蒸発させ飛散させる手段である。
この蒸着源113について図4を参照して詳細に説明する。
図4(A)に示すように、本実施形態の蒸着源113は、いわゆるライン型と呼ばれるもので、基板搬送装置111によるガラス基板2の移動方向と略直交する方向にガラス基板2の幅を十分にカバーするだけの長さでライン状に一列に並ぶ複数の開口113aを有している。さらに詳しくは、図4(B)に示すように、上面に開口113aを有し内部に有機材料113bを収めた耐熱性の容器である坩堝113cと、その坩堝113cの下方に設置された熱源113dとを備えている。熱源113dは、たとえば熱伝対および温度調整器により構成され温度制御されたヒータからなる。このような構成の蒸着源113では、熱源113dが坩堝113cを加熱すると、その中の有機材料113bが蒸発し、開口113aを通って飛散する。
【0026】
膜厚モニタ114は、ガラス基板2上に形成される有機層の膜厚を制御するために、蒸着源113からの有機材料の蒸着速度を検出する。具体的には、膜厚モニタ114は、水晶振動子を用いた膜厚センサであり、その発振周波数が水晶振動子上に形成される膜厚と相関があることを利用し、発振周波数の変化量からガラス基板2上に形成される薄膜(有機層)の蒸着速度を計測するものである。
【0027】
制御装置115は、製造装置全体の動作制御を行うためのものであり、たとえばプログラムすることができるシーケンサにアナログ入力ユニットとモータコントロールユニットとを付加したものである。そして、膜厚モニタ114によって得られた蒸着速度をアナログ入力により取り込み、プログラミングされた回路によって演算を行い、その演算結果に応じた位置指令を電動機駆動装置116に対して出力する。
【0028】
電動機駆動装置116は、後述する制限板117の位置を制御するためのものである。具体的には、電動機駆動装置116は、たとえばパルス入力により位置制御を行うサーボモータドライバで構成され、制御装置115からの位置指令を受けて、制限板117の位置を上下に移動させる。
【0029】
制限板117は、蒸着源113から飛散する有機材料の飛散する方向を制限するために、基板搬送方向において蒸着源113の両側に配設された2枚の平板状板部材である。
蒸着源113から両側の制限板117の上端部を見込む角度θは、蒸着源113から飛散した有機材料のうち制限板117に付着することなくガラス基板2方向に飛散される材料の飛散角度と考えることができる。換言すれば、基板搬送装置111によるガラス基板2の搬送路上において、この角度θ内に含まれる領域が、蒸着源113から飛散した材料が付着する飛散範囲、すなわち蒸着範囲と考えることができる。
したがって、制限板117が上方、すなわち搬送されるガラス基板2に近い位置に移動されると、この角度θは小さくなり、ガラス基板2搬送路上の飛散範囲は狭くなり、蒸着される材料の量は少なくなる。すなわち、蒸着される膜厚は薄くなる。一方、制限板117が下方、すなわち搬送されるガラス基板2から遠ざかる位置に移動されると、この角度θは大きくなり、ガラス基板2搬送路上の飛散範囲は広くなり、蒸着される材料の量は多くなる。すなわち、蒸着される膜厚は厚くなる。
【0030】
制限板昇降機構118は、制限板117を昇降させる機構であり、たとえば制限板117に付設された位置制御されるサーボモータおよび減速・駆動伝達ギア等である。
制限板昇降機構118は、制限板117の位置を可変させるものであれば、サーボモータ等からなるものでなくてもよい。脱ガスの対策等は必要となるが、たとえばピエゾ素子等によって駆動するといった精密な方式を採用したものや、あるいはステッピングモータによって駆動されるボールネジを利用した駆動方式を採用したものであってもよい。
なお、制限板昇降機構118は、制限板117を移動させガラス基板2への有機材料2の蒸着範囲を制御するためのものであるので、制限板117を上下させる機構に限られるものではなく、制限板117を基板の走行方向に移動させる機構であってよい。
【0031】
次に、このような構成の有機ELパネル製造装置100の動作について説明する。
この有機ELパネル製造装置100においては、パネルの基材たるガラス基板2は、図2に示したような所望の膜生成位置のみに開口部を有するようなメタルマスク3に設置されて、基板搬送装置111上に載置される。
また、蒸着源113の坩堝113cには、蒸着される材料である有機材料が収容される。
そして、蒸着源113の熱源113dに電力を印加して発熱させることにより、坩堝113c内の有機材料が蒸発し、蒸着源113の開口部113aより飛散される。
蒸着源113より飛散された有機材料は、所定の角度で飛散した材料のみが制限板117に付着することなく搬送されるガラス基板2のガラス面に到達し、メタルマスク3の開口部においてガラス基板2に付着する。すなわち、有機材料がガラス基板2の所定の位置に蒸着される。
【0032】
このようにして蒸着源から飛散した有機材料は、順次ガラス基板2に蒸着するが、ガラス基板2が搬送される過程において、生成された膜の厚さが膜厚モニタ114において検出され、制御装置115に出力される。
制御装置115においては、入力された膜厚に基づいて、最終的にこの蒸着源113により成膜される膜厚を予測し、予め設定された目標とする膜厚と比較する。そして、膜厚予測値が目標値よりも大きければ、その差異に基づく所定の距離だけ制限板117をガラス基板2側に移動させ、その後蒸着される有機材料の量を少なくする。一方、膜厚予測値が目標値よりも小さければ、その差異に基づく所定の距離だけ制限板117をガラス基板2より遠ざかる方向に移動させ、その後蒸着される有機材料の量を多くする。
このような、膜厚モニタ114により検出された膜厚に基づく制限板117の制御を逐次行うことにより、ガラス基板2には、蒸着源113から飛散される材料によって所望の膜厚の有機膜(有機層)が形成される。
【0033】
次に、図1に示す有機EL素子を有する有機ELパネルを製造するために実際に用いられる製造装置であって、特に、ガラス基板2上に有機層1a〜1dを形成するための製造装置の構成および動作について、図5および図6を参照して説明する。
図5は、その有機ELディスプレイ製造装置200の構成を示す図である。
有機ELディスプレイ製造装置200は、真空チャンバ110、基板搬送装置11、基板送り機構112、複数の蒸着源113、複数の膜厚モニタ114、制御装置131、複数の電動機駆動装置132、複数の制限板117および複数の制限板昇降機構118を有する。
【0034】
有機ELディスプレイ製造装置200においては、図5に示すように、基板搬送装置111によるガラス基板2の移動方向に沿って、複数の蒸着源113が並列配置されている。これら複数の蒸着源113の各坩堝113cには、各々異なる有機材料が、堆積される順番で収容されている。
また、この複数の蒸着源113に対応して、膜厚モニタ114、制限板117、制限板昇降機構118および制限板昇降機構118の駆動装置132が各々設けられている。
制御装置131は、図3における制御装置115と同様に製造装置全体の動作制御を行うためのものであり、たとえばプログラムすることができるシーケンサにアナログ入力ユニットとモータコントロールユニットとを付加したものである。そして、膜厚モニタ114によって得られた蒸着速度をアナログ入力により取り込み、プログラミングされた回路によって演算を行い、その演算結果に応じた速度指令を電動機駆動装置132に対して出力する。
【0035】
このような構成の有機ELパネル製造装置においては、基板搬送装置111によりガラス基板2を移動させると、そのガラス基板2は、各蒸着源113と対向する位置を順に通過することになり、その結果、ガラス基板2には複数の有機層が順次堆積されることとなる。
その際、制御装置131は、各膜厚モニタ114によって得られた蒸着速度をアナログ入力により取り込み、各材料の蒸着速度を検出し、その蒸着速度に基づいてガラス基板2上に蒸着される各有機材料の膜厚を各々演算によって予測する。そして、その演算結果に応じた位置指令を各駆動装置132に対してパルス出力し、これにより制限板117の位置を移動させる。
より具体的には、たとえば図6に示すように、ある蒸着源113については制限板117を標準的な位置に配置して長さL1の蒸着範囲を確保し、ある蒸着源113については制限板117を低めの位置に配置して比較的長い長さL2の蒸着範囲を確保し、ある蒸着源113については制限板117を高めの位置に配置して比較的短い長さL3の蒸着範囲を確保するように各制限板117を制御し、各有機材料の蒸着量を調整する。
【0036】
このように、有機ELパネル製造装置200においては、複数の蒸着源113の上方側を通過するガラス基板2への蒸着範囲を可変させることで、熱源113dの加熱温度制御に依存することなく、そのガラス基板2上に蒸着される有機材料の膜厚、すなわち有機層1a〜1dの膜厚が所望の値となるように調整している。
このようにすれば、複数の蒸着源113を並べてインラインで成膜を行う場合であっても、膜厚モニタ114によって得られた各蒸着速度を基にしつつ、各制限板117の位置を可変制御することによって各層の膜厚調整を行うことができる。
たとえば、図1に示したような有機EL素子1を構成した場合、この有機ELパネル製造装置200においては、有機層1a〜1dの各層の膜厚が調整できる。この各層の膜厚は、有機EL素子1としての機能に大きな影響を及ぼすため、このような製造装置で有機EL素子を形成することは非常に有効である。
【0037】
このように、本実施形態に係る有機ELパネルの製造装置では、膜厚モニタから得られた蒸着速度の検出結果に基づいて、制限板の位置を移動させ、有機材料の蒸着範囲を変更し、基板に蒸着される有機材料の膜厚を所望値に調整している。そのため、真空蒸着によって有機層を形成する場合であっても、その膜厚調整を優れた応答性で安定して制御することができる。
また、複数の蒸着源が並べて配設されており、これらに対向する位置を基板が順に通過するような構成であっても、基板上に形成される有機層の各層での膜厚を個別に所望値となるように調整することが可能である。
【0038】
なお、本実施形態では、本発明の実施の好適な具体例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々変形することが可能である。
たとえば、制御装置131は、制限板117の位置制御のみによって、ガラス基板2上に形成される有機層1a〜1dの膜厚を調整するのではなく、制限板117の位置制御と熱源113dの加熱温度制御とを併用するようにしてもよい。
たとえば、制御装置131は、各蒸着源113の熱源113dに対して温度指令をアナログ出力することが可能なことから、従来における場合と同様に膜厚モニタ114によって得られた蒸着速度に基づいて蒸着レート制御を行い、オフセット等で生じる膜厚の誤差のように蒸着レート制御では調整できない部分に対して、上述したような制限板117の位置制御を適用して、これによりガラス基板2上に形成される有機層1a〜1dの膜厚の微調整(蒸着レート制御に対する補正)を行うようにしてもよい。
このようにして、膜厚モニタ114によって得られた蒸着速度を基にしつつ、制限板の位置制御と熱源113dの加熱温度制御とを併用すれば、膜厚調整のさらなる高精度化が期待できる。
【0039】
また、制限板の位置制御と、基板の搬送速度の制御とを併用するようにしてもよい。
たとえば、制御装置131では、ガラス基板2上に有機層1a〜1dを形成する際に、膜厚モニタ114によって得られた蒸着速度を取り込み、その蒸着速度に基づいてガラス基板2上に蒸着される膜厚を演算によって予測する。そして、その膜厚の予測情報に基づいて、ガラス基板の搬送速度の指令を電動機駆動装置112に対して出力し、これによりガラス基板2の移動速度を可変させる。
ガラス基板2の移動速度を変化させることは、電動機駆動装置112に対して速度指令を与えることによって行えるため、非常に安定して制御することが可能となる。しかも、制御装置131や電動機駆動装置122等の処理能力や接続環境等の設定により、優れた応答性を実現することも可能となる。したがって、ガラス基板2の速度制御と制限板117による蒸着範囲の制御とを併用すれば、膜厚調整のさらなる高精度化が期待できる。
【0040】
また、本実施形態では、板状のガラス基板2上に有機EL素子1を形成する場合を例に挙げて説明したが、樹脂材料からなるフィルム素材等のようなロール状の基板であっても、全く同様に対応することができる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、所望の材料の層あるいは膜を蒸着によって形成する場合に、その膜厚を優れた応答性で安定して制御することのできる成膜装置を提供することができる。特に、材料の異なる複数の層を順次形成する場合においても、各層について膜厚調整を優れた応答性で安定して行うことのできる成膜装置を提供することができる。
また、所望の材料の層あるいは膜を蒸着によって形成して表示素子を形成する場合に、その膜厚を優れた応答性で安定して制御してすることのできる表示パネルの製造装置を提供することができる。特に、材料の異なる複数の層を順次形成して表示素子を形成する場合においても、各層について膜厚調整を優れた応答性で安定して行うことのできる表示パネルの製造装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態の有機ELディスプレイの製造装置によって製造される有機EL素子の概略構成例を示す模式図である。
【図2】図2は、図1に示した有機EL素子を製造する際に用いられる治具の概略構成例を示す模式図である。
【図3】図3は、本発明の一実施形態の有機ELディスプレイの製造装置の基本構成を示す図である。
【図4】図4は、図3に示した有機ELディスプレイの製造装置における蒸着源の構成を示す図である。
【図5】図5は、本発明の一実施形態の有機ELディスプレイの製造装置の実際に使用される構成の例を示す図であり、図3に示した基本構成に対して複数の蒸着厳が並べて配設されている製造装置の構成を示す図である。
【図6】図6は、図5に示した有機ELディスプレイの製造装置における制限板の位置と蒸着範囲の関係を示す図である。
【符号の説明】
100… 有機ELディスプレイ製造装置
110… 真空チャンバ
111… 基板搬送装置
113… 蒸着源
114… 膜厚モニタ
115… 制御装置
116… 電動機駆動装置
117… 制限板
118… 制限板昇降機構
Claims (16)
- 蒸着源と、
前記蒸着源からの材料が付着すべき基材を、前記蒸着源からの材料の飛散する方向と交差する方向に搬送する基材搬送手段と、
前記基材の搬送方向における前記材料の飛散範囲を制限する制限部材と、
前記基材に蒸着された前記材料の膜厚を検出する膜厚モニタと、
前記膜厚モニタでの検出結果に基づいて、前記制限部材を移動して、前記基板の搬送路上における前記飛散範囲を制御する制御手段と
を有する成膜装置。 - 前記制御手段は、前記制限部材を前記基材の搬送方向に対して垂直な方向に移動させることにより、前記飛散範囲を制御する
請求項1に記載の成膜装置。 - 前記蒸着源は、直線状に配置され、
前記基材搬送手段は、前記蒸着源が配置された直線方向に垂直な方向に前記基材を搬送する
請求項1または2に記載の成膜装置。 - 前記制御手段は、前記膜厚モニタにより検出された前記材料の膜厚に基づいて、前記材料の成膜速度を検出し、当該成膜速度に基づいて前記制御部材を移動して、前記基板の搬送路上における前記飛散範囲を制御する
請求項1〜3のいずれかに記載の成膜装置。 - 複数の前記蒸着源が、前記基材の搬送方向に沿って順に配設され、
前記複数の蒸着源の各々に対応して前記制限部材および前記膜厚モニタが配設され、
前記制御手段は、前記各蒸着源より飛散され前記基材に付着される前記材料の膜厚が各々所望の厚さとなるように、前記各蒸着源に対応して設けられた前記制限部材を各々独立に移動させ、前記基板の搬送路上における各蒸着源の前記飛散範囲を独立に制御する
請求項1〜4のいずれかに記載の成膜装置。 - 前記蒸着源は、収容する材料を蒸発させる発熱源を有し、
前記制御手段は、さらに前記発熱源の発熱量を制御し前記飛散する材料の量を変化させることにより、前記材料の膜厚を制御する
請求項1〜5のいずれかに記載の成膜装置。 - 前記制御手段は、前記基材の搬送速度を変化させることにより、前記膜厚を制御する
請求項1〜6のいずれかに記載の成膜装置。 - 少なくとも前記蒸着源、前記基板搬送手段、前記膜厚モニタおよび前記制限部材が真空チャンバ内に収容されている
請求項1〜7のいずれかに記載の成膜装置。 - 1以上の有機層を有する有機EL素子が形成されて構成される有機EL表示パネルの製造装置であって、
有機材料を蒸発させ飛散させる蒸着源が直線状に配置されたライン状蒸着源と、
前記蒸着源からの有機材料が付着すべき基板を、前記蒸着源からの有機材料の飛散する方向と交差する方向に搬送する基板搬送手段と、
前記基板の搬送方向における前記有機材料の飛散範囲を制限する制限部材と、
前記基板に蒸着された前記有機材料の膜厚を検出する膜厚モニタと、
前記膜厚モニタでの検出結果に基づいて、前記制限部材を移動して、前記基板の搬送路上における前記飛散範囲を制御する制御手段と
を有し、
前記基板上に前記有機層を形成する表示パネルの製造装置。 - 前記制御手段は、前記制限部材を前記基板の搬送方向に対して垂直な方向に移動させることにより、前記飛散範囲を制御する
請求項9に記載の表示パネルの製造装置。 - 前記制御手段は、前記膜厚モニタにより検出された前記有機材料の膜厚に基づいて、前記有機材料の成膜速度を検出し、当該成膜速度に基づいて前記制御部材を移動して、前記基板の搬送路上における前記飛散範囲を制御する
請求項9または10に記載の表示パネルの製造装置。 - 複数の前記蒸着源が、前記基板の搬送方向に沿って順に配設され、
前記複数の蒸着源の各々に対応して前記制限部材および前記膜厚モニタが配設され、
前記制御手段は、前記各蒸着源より飛散され前記基板に付着される前記有機材料の膜厚が各々所望の厚さとなるように、前記各蒸着源に対応して設けられた前記制限部材を各々独立に移動させ、前記基板の搬送路上における各蒸着源の前記飛散範囲を独立に制御する
請求項9〜11のいずれかに記載の表示パネルの製造装置。 - 前記蒸着源は、収容する有機材料を蒸発させる発熱源を有し、
前記制御手段は、さらに前記発熱源の発熱量を制御し前記飛散する有機材料の量を変化させることにより、前記有機材料の膜厚を制御する
請求項9〜12のいずれかに記載の表示パネルの製造装置。 - 前記制御手段は、前記基板の搬送速度を変化させることにより、前記膜厚を制御する
請求項9〜13のいずれかに記載の表示パネルの製造装置。 - 少なくとも前記蒸着源、前記基板搬送手段、前記膜厚モニタおよび前記制限部材が真空チャンバ内に収容されている
請求項9〜14のいずれかに記載の表示パネルの製造装置。 - 有機材料を蒸発させ飛散させる複数の蒸着源を、基板の搬送方向に沿って順に配設し、
前記複数の蒸着源の各々に対応して前記基板の搬送方向における前記有機材料の飛散範囲を制限する制限部材を配設し、
前記複数の蒸着源の各々に対応して前記基板に蒸着された前記有機材料の膜厚を検出する膜厚モニタを配設し、
前記各蒸着源より飛散され前記基板に付着される前記有機材料の膜厚が各々所望の厚さとなるように、前記各蒸着源に対応して設けられた前記制限部材を各々独立に移動させることにより、前記基板の搬送路上における各蒸着源からの前記飛散範囲を制御し、
前記基板上に複数の有機材料からなる有機層が順次積層された有機EL素子を形成する
表示パネルの製造方法。
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