JP2004216302A - 電気脱イオン装置及び水処理装置 - Google Patents

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伸 佐藤
Takayuki Moribe
隆行 森部
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Abstract

【課題】耐熱性に優れた電気脱イオン装置を提供する。
【解決手段】陰極及び陽極と、該陰極及び陽極の間に配置されたカチオン交換膜4及びアニオン交換膜6と、該カチオン交換膜4及びアニオン交換膜6により区画形成された脱塩室及び濃縮室とを備えてなる電気脱イオン装置。アニオン交換膜及び脱塩室内のアニオン交換体は、ジビニルベンゼン系共重合体に、2以上のメチレン鎖を介して4級アンモニウム交換基が導入された耐熱性アニオン交換樹脂を原料とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐熱性が改善された電気脱イオン装置と、このような電気脱イオン装置を備え、高温水による殺菌或いは高温水の処理が可能な水処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体製造工場、液晶製造工場、製薬工業、食品工業、電力工業等の各種の産業又は民生用ないし研究施設等において使用される脱イオン水の製造には電気脱イオン装置が多用されている。
【0003】
電気脱イオン装置は、電極同士の間に複数のカチオン交換膜とアニオン交換膜とを交互に配列して脱塩室と濃縮室とを交互に形成し、脱塩室にイオン交換体を充填した構成を有する。この電気脱イオン装置にあっては陽極、陰極間に電圧を印加しながら脱塩室に被処理水を流入させると共に、濃縮室に濃縮水を流入させ被処理水中の不純物イオンを除去し、脱イオン水を製造する。
【0004】
図1はこの電気脱イオン装置の基本的な構成を示す分解図である。
【0005】
陰極側のエンドプレート1に沿って陰極電極板2が配置され、この陰極電極板2の周縁部に枠状の陰極用スペーサ3が重ね合わされる。この陰極用スペーサ3の上にカチオン交換膜4、脱塩室形成用の枠状フレーム5、アニオン交換膜6及び濃縮室形成用の枠状フレーム7がこの順に重ね合わされる。このカチオン交換膜4、脱塩室形成用の枠状フレーム5、アニオン交換膜6及び濃縮室形成用の枠状フレーム7を1単位として多数重ね合わされる。即ち、膜4、フレーム5、膜6、フレーム7が連続して繰り返し積層される。最後のアニオン交換膜6に対し枠状の陽極用スペーサ8を介して陽極電極板9が重ね合わされ、その上に陽極側エンドプレート10が重ね合わされて積層体とされる。この積層体はボルト等によって締め付けられる。
【0006】
上記の脱塩室用フレーム5の内側スペースが脱塩室となっており、この脱塩室にはイオン交換樹脂等のイオン交換体5Rが充填される。濃縮室用フレーム7の内側が濃縮室となっている。この濃縮室にはメッシュスペーサなどが配置される。
【0007】
このような装置にあっては、陽極9と陰極2の間に直流電流を通じ、且つ被処理水(原水)を被処理水流入ライン11を通して脱塩室内に通水せしめ、また、濃縮水を濃縮水流入ライン12を通して濃縮室8内に通水せしめる。脱塩室内に流入してきた被処理水はイオン交換樹脂の充填層を流下し、その際、該被処理水中の不純物イオンが除かれて脱イオン水となり、これが脱イオン水流出ライン13を経て流出する。
【0008】
一方、濃縮室内に通水された濃縮水は濃縮室内を流下するときに、イオン交換膜4,6を介して移動してくる不純物イオンを受け取り、不純物イオンを濃縮した濃縮水として濃縮水流出ライン14より流出する。電極室にはそれぞれ導入ライン15,16及び取出ライン17,18を介して電極水が流通される。
【0009】
このような電気脱イオン装置を組み込んだ水処理装置のうち、特に医薬品製造用の純水製造装置等においては、装置の運転開始時に或いは定期的に、熱水による系内の殺菌洗浄が行われている。例えば、特開2001−47054号公報では、電気脱イオン装置の前処理装置に80℃以上の熱水を通水し、電気脱イオン装置に60℃以上の熱水を通す殺菌方法が提案されている。従って、この場合、電気脱イオン装置には、このような熱水殺菌に耐え得る耐熱性が要求される。
【0010】
また、電気脱イオン装置による脱イオン処理に際しては、高温においては、イオンの移動速度が著しく速くなることを利用して効率的な脱イオン処理を行うために、原水を昇温して脱イオン処理することも行われており、この場合においても、電気脱イオン装置には高温処理に耐え得る耐熱性が要求される。更に、燃料電池の凝縮水等の高温の原水の水処理装置に適用される電気脱イオン装置にも、高温の原水に耐える十分な耐熱性が要求される。
【0011】
従来、耐熱仕様の電気脱イオン装置としては、US2002/0144854A1にその構造やシール方法が提案されている。
【0012】
【特許文献1】
特開2001−047054号公報
【特許文献2】
US2002/0144854A1
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の電気脱イオン装置では、未だ耐熱性が十分でなく、熱水殺菌や昇温された原水又は高温の原水の脱イオン処理で早期に劣化するという問題があった。
【0014】
本発明は上記従来の問題点を解消し、耐熱性に優れた電気脱イオン装置と、この電気脱イオン装置を備える水処理装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の電気脱イオン装置は、陰極及び陽極と、該陰極及び陽極の間に配置されたカチオン交換膜及びアニオン交換膜と、該カチオン交換膜及びアニオン交換膜により区画形成された脱塩室及び濃縮室とを備えてなる電気脱イオン装置において、該アニオン交換膜が、ジビニルベンゼン系共重合体に、2以上のメチレン鎖を介して4級アンモニウム交換基が導入されたアニオン交換樹脂を原料とするアニオン交換膜であることを特徴とする。
【0016】
ジビニルベンゼン系共重合体に、2以上、好ましくは4以上のメチレン鎖を介して4級アンモニウム交換基が導入されたアニオン交換樹脂(以下、「耐熱性アニオン交換樹脂」と称す場合がある。)であれば、耐熱性に優れ、このような耐熱性アニオン交換樹脂を原料としたアニオン交換膜を用いることにより、電気脱イオン装置の耐熱性を著しく高めることができる。
【0017】
即ち、本発明者らは、従来の電気脱イオン装置について、その耐熱性に劣る原因を調べた結果、イオン交換膜や脱塩室に充填されたイオン交換体、特にアニオン交換樹脂やアニオン交換体、とりわけアニオン交換膜の熱劣化が、電気脱イオン装置の低耐熱性の原因であることを知見した。
【0018】
即ち、従来のアニオン交換膜の素材となるアニオン交換樹脂は、一般に、樹脂の母体となるジビニルベンゼン系共重合体にアニオン交換基が導入されたものであるが、アニオン交換基がジビニルベンゼン系共重合体のベンゼン環に直接又は短い連結基で結合しており、ベンゼン環とアニオン交換基の正電荷が近接しているために、アニオン交換基が脱離し易く、このために、耐熱性が劣り、使用温度の上限は40℃程度であった。
【0019】
本発明で用いる耐熱性アニオン交換樹脂は、イオン交換基としての4級アンモニウム交換基が、ジビニルベンゼン系共重合体に対して、比較的長い連結基で結合されており、ベンゼン環とアニオン交換基の正電荷が離隔しているため、4級アンモニウム交換基が脱離し難く、このため40℃以上の高温にも十分に耐えることができる。
【0020】
本発明においては、脱塩室に充填されるアニオン交換体もジビニルベンゼン系共重合体に、2以上、好ましくは4以上のメチレン鎖を介して4級アンモニウム交換基が導入されたアニオン交換樹脂よりなることが好ましい。また、脱塩室及び濃縮室形成用の枠状フレームについては、耐熱プラスチック製であるか、表面が防食加工された金属製であることが好ましい。
【0021】
本発明の電気脱イオン装置は、次のような構成であっても良い。
【0022】
(1) 陰極と陽極の間に複数のカチオン交換膜とアニオン交換膜とを配列して、濃縮室と脱塩室とを交互に形成し、該脱塩室にイオン交換体を充填してなる電気脱イオン装置であって、
該電気脱イオン装置内に厚みが7mm以上の脱塩室と厚みが7mm未満の脱塩室とを有し、被処理水を該脱塩室に順次直列に通水する構造にした電気脱イオン装置。
【0023】
この電気脱イオン装置は、特に超純水レベルの高純度の純水(例えば、比抵抗>18MΩ・cm,シリカ<0.1ppb)を得る場合に好適である。
【0024】
(2) 陰極と陽極の間に複数のカチオン交換膜とアニオン交換膜とを交互に配列して脱塩室と濃縮室とを交互に形成し、脱塩室にイオン交換体を充填し、脱塩室に被処理水を通水し、濃縮室に濃縮水を通水するようにした電気脱イオン装置であって、
該脱塩室内に区画部材が配置され、該区画部材と該カチオン交換膜及びアニオン交換膜とによって囲まれた多数の小室が該脱塩室内に形成されており、
各小室にそれぞれイオン交換体が充填されており、
各小室に臨む区画部材の少なくとも一部は該脱塩室内の平均的な水の流れ方向に対し傾斜しており、
該区画部材の少なくとも傾斜した部分は、水を通過させるがイオン交換体の通過を阻止する構造となっている電気脱イオン装置。
【0025】
この電気脱イオン装置は、小型化が可能であるため、設置スペースが制約される場合に好適である。
【0026】
(3) 陰極と陽極との間にカチオン交換膜とアニオン交換膜とが1枚ずつ配置され、
該陰極とカチオン交換膜との間に濃縮室兼陰極室が設けられ、
該陽極とアニオン交換膜との間に濃縮室兼陽極室が設けられ、
該カチオン交換膜とアニオン交換膜との間に脱塩室が設けられ、
該濃縮室兼陽極室内及び濃縮室兼陰極室内にそれぞれ導電体が充填され、該脱塩室内にイオン交換体が充填されてなる電気脱イオン装置。
【0027】
(4) 陰極板と陽極板との間にカチオン交換膜とアニオン交換膜とが1枚ずつ配置され、
該陰極板とカチオン交換膜との間に濃縮室兼陰極室が設けられ、
該陽極板とアニオン交換膜との間に濃縮室兼陽極室が設けられ、
該カチオン交換膜とアニオン交換膜との間に脱塩室が設けられ、
該陰極板及び陽極板が電極水の通水路を有し、
該陰極板がカチオン交換膜に接し、該陽極板が該アニオン交換膜と接している電気脱イオン装置。
【0028】
(5) 陰極と陽極との間に、第1のカチオン交換膜と、アニオン交換膜と、第2のカチオン交換膜とがこの順に配置され、
該陰極と第1のカチオン交換膜との間に濃縮室兼陰極室が設けられ、
第1のカチオン交換膜と該アニオン交換膜との間に脱塩室が設けられ、
該アニオン交換膜と第2のカチオン交換膜との間に濃縮室が設けられ、
該第2のカチオン交換膜と該陽極との間に陽極室が設けられ、
該濃縮室内、該陽極室内及び濃縮室兼陰極室内にそれぞれ導電体が充填され、該脱塩室内にイオン交換体が充填されてなる電気脱イオン装置。
【0029】
(6) 陰極と陽極との間に、第1のカチオン交換膜と、アニオン交換膜と、第2のカチオン交換膜とがこの順に配置され、
該陰極と第1のカチオン交換膜との間に濃縮室兼陰極室が設けられ、
第1のカチオン交換膜と該アニオン交換膜との間に脱塩室が設けられ、
該アニオン交換膜と第2のカチオン交換膜との間に濃縮室が設けられ、
該第2のカチオン交換膜と該陽極との間に陽極室が設けられ、
該陰極板及び陽極板が電極水の通水路を有し、
該陰極板が第1のカチオン交換膜に接し、該陽極板が第2のカチオン交換膜と接している電気脱イオン装置。
【0030】
上記(3)〜(6)の電気脱イオン装置は、家庭用燃料電池等、1〜10L/h程度の少量の純水を製造する電気脱イオン装置に好適である。
【0031】
(7) 陽極を有する陽極室と、陰極を有する陰極室と、これらの陽極室と陰極室との間に複数のアニオン交換膜及びカチオン交換膜を交互に配列することにより交互に形成された濃縮室及び脱塩室とを備え、
該脱塩室にイオン交換体が充填され、
該濃縮室にイオン交換体、活性炭又は電気導電体が充填されている電気脱イオン装置であって、
該陽極室及び陰極室にそれぞれ電極水を通水する手段と、
該濃縮室に濃縮水を通水する濃縮水通水手段と、
該脱塩室に原水を通水して脱イオン水を取り出す手段とを有する電気脱イオン装置であって、
該濃縮水通水手段が、該原水よりシリカ又はホウ素濃度の低い水を、脱塩室の脱イオン水取り出し口に近い側から該濃縮室内に導入すると共に、該濃縮室のうち脱塩室の原水入口に近い側から流出させ、この濃縮室から流出した濃縮水の少なくとも一部を系外へ排出する手段である電気脱イオン装置。
【0032】
上記電気脱イオン装置は高純度水(例えば、比抵抗>17.5MΩ・cm,シリカ<5ppb)を製造する電気脱イオン装置として好適である。
【0033】
本発明の水処理装置は、このような本発明の電気脱イオン装置と、該電気脱イオン装置の前段に設けられた逆浸透膜分離装置と、該電気脱イオン装置の殺菌手段とを備えてなる水処理装置であって、該殺菌手段は、精製水を80℃以上に昇温した後、前記逆浸透膜分離装置に通水し、次いで該電気脱イオン装置に通水する手段であることを特徴とする。
【0034】
即ち、本発明の電気脱イオン装置は耐熱性に優れることから、このような高温殺菌が可能であり、高温殺菌により、電気脱イオン装置内を効果的に殺菌して生菌の発生、増殖を防止し、良好な処理水を得ることができる。
【0035】
また、本発明の水処理装置は、電気脱イオン装置と、該電気脱イオン装置に導入される水の昇温手段とを備えてなる水処理装置であって、該昇温手段により40℃以上に昇温された水が該電気脱イオン装置に通水されることを特徴とする。
【0036】
即ち、本発明の電気脱イオン装置は耐熱性に優れることから、原水を昇温してイオンの移動速度を速めて、効率的な脱イオン処理を行うことができる。
【0037】
また、本発明の水処理装置は、燃料電池から排出される凝縮水の水処理装置であって、このような本発明の電気脱イオン装置を備えることを特徴とする。
【0038】
即ち、本発明の電気脱イオン装置は耐熱性に優れることから、燃料電池の凝縮水のような高温の原水をも長期に亘り安定に処理することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の電気脱イオン装置及び水処理装置の実施の形態を詳細に説明する。
【0040】
まず、本発明で用いる耐熱性アニオン交換樹脂、即ち、ジビニルベンゼン系共重合体に、2以上のメチレン鎖を介して4級アンモニウム交換基が導入されたアニオン交換樹脂について説明する。
【0041】
この耐熱性アニオン交換樹脂の母体となるジビニルベンゼン系共重合体としては、ジビニルベンゼンと、スチレン(ビニルベンゼン)、メタクリル酸、アクリル酸等の1種又は2種以上、好ましくはスチレンとの共重合体が挙げられる。
【0042】
このジビニルベンゼン系共重合体中のジビニルベンゼンの含有量は3〜10モル%であることが好ましい。ジビニルベンゼンの含有量がこの範囲よりも少ないと得られる樹脂の架橋度が低く、樹脂が高膨潤性となるため、体積当たりのイオン交換容量が低くなる。この範囲よりも多い場合も、アニオン交換基の導入割合が少なくなるため、重量当たりのイオン交換容量が低下する。
【0043】
樹脂に導入される4級アンモニウム交換基としては、下記式で表されるものが挙げられる。
【0044】
−N・X
(上記式中、Rはメチル基、エチル基等、Rはメチル基、エチル基等、Rはメチル基、ヒドロキシエチル基等、Xはアンモニウム基に配位した対イオンを示す。)
【0045】
このような4級アンモニウム交換基は、炭素数2以上、好ましくは4以上、より好ましくは4〜7のメチレン鎖、即ち炭素数2以上、好ましくは4以上、より好ましくは4〜7のアルキレン基を介して樹脂に導入される。通常、この4級アンモニウム交換基は、このようなアルキレン基を介してジビニルベンゼンの共重合成分であるスチレン等のベンゼン環に置換基として結合される。
【0046】
4級アンモニウム交換基を結合するメチレン鎖の炭素数が1では、十分な耐熱性を得ることができない。耐熱性の観点からは、この炭素数は多い程好ましいが、過度に多いと樹脂の分子量が大きくなって、重量当たりのイオン交換容量が小さくなるため好ましくない。
【0047】
このような耐熱性アニオン交換樹脂としては、市販品を用いることもでき、例えば、三菱化学(株)製アニオン交換樹脂「SAT1200」等を用いることができる。
【0048】
本発明の電気脱イオン装置は、電気脱イオン装置を構成するアニオン交換膜が、このような耐熱性アニオン交換樹脂により構成されているものである。なお、本発明の電気脱イオン装置は、装置内に充填されるアニオン交換樹脂やアニオン交換繊維等のアニオン交換体についても、このような耐熱性アニオン交換樹脂で構成されていることが好ましい。
【0049】
更に、脱塩室形成用の枠状フレーム及び濃縮室形成用の枠状フレームは、耐熱プラスチック、又は表面が防食加工された金属よりなるものを用いることが好ましい。枠状フレームを構成する耐熱プラスチックとしては、結晶化ポリスチレン(シンジオタクチックポリスチレン)、ポリエーテルエーテルケトン等が挙げられる。また、表面が防食加工された金属としては、テフロン加工が施されたチタン、SUS等を用いることができる。
【0050】
以下に、図面を参照して本発明の電気脱イオン装置の好適な構造例を説明する。
【0051】
本発明の電気脱イオン装置は、図1に示すような構成の一般的な電気脱イオン装置であっても良く、また、次の(1)〜(7)のような構成の電気脱イオン装置であっても良い。なお、この(1)〜(7)は上記の「課題を解決する手段」の(1)〜(7)に対応する。
【0052】
(1)の電気脱イオン装置(図2,3)
図2,3に示すように、陽極121(又は121A,121B)と陰極122との間に、複数のカチオン交換膜とアニオン交換膜とを配列して、濃縮室と脱塩室とを交互に形成し、脱塩室にイオン交換体を充填してなる電気脱イオン装置であって、脱塩室厚みが7mm以上のセル123と、脱塩室厚みが7mm未満のセル124を設置し、被処理水をこれらのセルに順次通水するようにした電気脱イオン装置である。
【0053】
セル123の厚みは7〜20mm、特に15mm程度が好ましい。セル124の厚みは7mm未満2mm以上、特に5mm程度が好ましい。
【0054】
このような電気脱イオン装置は、特に超純水レベルの高純度の純水(例えば比抵抗>18MΩ・cm,シリカ<0.1ppb)を必要とする際に好ましく用いられる。
【0055】
(2)の電気脱イオン装置(図4〜14)
図4は(2)の電気脱イオン装置に係る脱塩室の構成を示す分解斜視図、図5は区画部材の要部斜視図、図6は区画部材の分解斜視図、図7は区画部材の通水状況を示す正面図、図8,図9は区画部材へのイオン交換体の充填例を示す正面図である。
【0056】
この脱塩室は、長方形状のフレーム20と、このフレーム20内に配置された好ましくは導電性を有した区画部材21と、区画部材21によって形成された小室22内に充填されたイオン交換体23と、フレーム20を挟むように配置されたアニオン交換膜24及びカチオン交換膜25とによって構成されている。
【0057】
フレーム20の上部には被処理水(原水)の導入用の通水孔26及び濃縮水(流入側)の通水孔27が穿孔され、下部には脱塩水の通水孔28及び濃縮水(排出側)の通水孔29が穿孔されている。この原水導入用通水孔26及び脱塩水の通水孔28は切欠状の水路26a,28aを介してそれぞれフレーム20の内側に連通している。
【0058】
なお、水路26aは、図4では左上の小室にのみ連通するように図示しているが、左右方向の各小室に原水が均等に分配されるように水路26aは実際にはフレーム20の上部に複数設けられ、通水孔26は最上部の各小室に直接に連通している。同様に、図4では水路28aは右下の小室にのみ連通するように図示してあるが、実際には水路28aはフレーム20の下部に複数個設けられており、通水孔28は最下部の各小室に直接に連通している。
【0059】
この実施の形態に係る区画部材21は六角形のハニカム形状のものであり、小室22は上下左右に多数配置されている。各小室22の1対の側辺がフレーム20の長手方向即ち上下方向となるように配置されている。
【0060】
この区画部材21は、予め一体成形されたものであってもよく、複数の部材を組み合わせたものであってもよい。例えば図6のようにジグザグ状の屈曲板30の長手方向面31同士を連結することにより構成される。この屈曲板30は、長手方向面31に対し120゜の角度で連なる通水性の斜向面32,33を備えている。長手方向面31同士を連結するには例えば接着剤を用いることができる。この屈曲板30は、水は通過させるがイオン交換体は通過させない材料、例えば織布、不織布、メッシュ、多孔質材などにより構成されている。この屈曲板30は耐酸性及び耐アルカリ性を有した合成樹脂又は金属により剛性を有するように形成されるのが好ましい。長手方向面31は通水性を有していてもよく、有していなくてもよい。
【0061】
区画部材21はフレーム20に嵌め込まれてもよい。また、フレーム20の片面側に透水性シート又はメッシュを張設し、これに区画部材を接着してもよい。
【0062】
この脱塩室を有した電気脱イオン装置の全体構造それ自体は前記図1と同じであり、原水、濃縮水及び電極水の通水系路も同じである。
【0063】
この電気脱イオン装置に通水して脱塩運転を行う場合、脱塩室に流入した原水は、図7の通り小室22を囲む区画部材21を通過して隣接する小室22に流れ込み、徐々に下方に流れ、この間に脱イオン処理を受ける。そして、遂には脱塩室の下部に達し、水路28aを介して脱塩水取出用の孔28に流入し、脱塩水として電気脱イオン装置外に取り出される。
【0064】
この脱塩室における平均的な水の流れ方向は、原水流入用の水路26aがフレーム20の上部に存在し、脱塩水取出用の水路28aがフレーム20の下部に存在するところから、上から下に向う鉛直方向となっている。この平均的な水の流れ方向に対し小室の上部及び下部が傾斜しているので、被処理水は1つの小室22から左及び右側の小室22へ斜めに分かれて流下するようになる。このため、被処理水が各小室22にほぼ均等に分散して流れるようになり、被処理水とイオン交換体との接触効率が良好なものとなる。
【0065】
この脱塩室にあっては、小室22が比較的小さく、イオン交換体の自重及び水圧によって各小室22内においてイオン交換体に対し加えられる下向きの圧力が小さい。従って、いずれの小室22内においてもイオン交換体が圧縮されることがなく、イオン交換体が小室内の下部において局部的に圧密化されることがない。
【0066】
各小室22に対して充填されるイオン交換体としては、アニオン交換体、カチオン交換体、両性イオン交換体、これらの2以上の混合物のいずれでもよい。充填パターンの幾つかの例は次の通りである。
【0067】
(i) すべての小室にアニオン交換体、カチオン交換体、両性イオン交換体のうち1種類のものを充填する。
【0068】
(ii) すべての小室にアニオン交換体、カチオン交換体及び両性イオン交換体の2又は3の混合物を充填する。混合比、混合種はすべて共通であってもよく、一部又はすべての小室において異なっていてもよい。
【0069】
(iii) 一部の小室にアニオン交換体を充填し、他の一部の小室にカチオン交換体を充填し、残りの小室にアニオン交換体とカチオン交換体の混合物又は両性イオン交換体を充填する。(混合物の場合、混合比、混合種はすべて共通であってもよく、一部又はすべての小室において異なっていてもよい。)図8はこの一例を示すものであり、Aはアニオン交換体、Cはカチオン交換体、Mは両性イオン交換体又は混合物を示している。図8では、隣り合う小室のすべてにおいてイオン交換体の種類が異なっているが、充填パターンはこれに限定されるものではない。例えば横方向に隣接する小室のすべてにアニオン交換体を充填し、その下の段にあっては横方向に隣接する小室のすべてにカチオン交換体を充填し、その下段にあっては横方向に隣接する小室のすべてに両性イオン交換体(又はアニオン交換体とカチオン交換体との混合物)を充填する。
【0070】
(iv) 図9の如く、脱塩室内の上部、中部、下部の各領域ごとに同種のイオン交換体を充填し、隣接する領域にあってはイオン交換体の種類を異ならせる。図9にあっては、上部と下部との2領域の小室にはアニオン交換体とカチオン交換体との混合物(又は両性イオン交換体)が充填され、中間の領域の小室にはアニオン交換体が充填されている。なお、混合物の場合、混合比は同一であってもよく、一部又はすべての小室において異なってもよい。
【0071】
なお、(ii)〜(iv)の場合、原水のアニオン、カチオン比率に応じ、アニオン交換体を充填する小室、及びカチオン交換体を充填する小室の数を調整してもよい。
【0072】
シリカ、炭酸、ホウ素など弱電解質の除去率を向上させるには、アルカリ性にすることが望まれるが、アニオン交換体を充填した小室の数を増大することによって好適な除去条件にできる。
【0073】
陽極側及び陰極側のいずれの電極板も、脱塩室と同じ大きさの1枚のプレート又はシートからなるものであってもよく、それよりも小さな小電極板の組み合わせよりなるものであってもよい。
【0074】
図9のように、脱塩室の各小室に充填するイオン交換体の種類が上、中、下の各領域に分かれたパターンとなっている場合、電極板を図10の如く上、中、下の3枚の小電極板41,42,43にて構成し、上、中、下の各小電極板41,42,43同士の間に電気絶縁体44を配置した構成としてもよい。このようにすれば、脱塩室内の各領域毎に異なる電流密度となるように電流を流すことができる。
【0075】
図9では、電極板が上、中、下の3段に配置された中程度の大きさの電極板41,42,43より構成されているが、電極板が2段又は4段以上に分かれていてもよい。また、小室22よりもごくわずかに小さい大きさの六角形の六角電極板を、各六角電極板同士の間に電気絶縁体を介在させて組み合わせて脱塩室とほぼ同じ大きさの複合電極板を構成してもよい。この場合、すべての小室毎に通電する電流密度を個別に制御できる。
【0076】
なお、弱電解質の除去には電流密度を高めることが有効であるところから、弱電解質の除去を意図する小室(1又は2以上。)のみを他の部分よりも電流密度が高くなるように調整してもよい。
【0077】
図4〜9では小室は六角形であるが、図11の小室45の如く四角形例えば菱形であってもよい。この四角形の小室を形成する区画部材46は、図12の如く斜向面47,48よりなるジグザグ状の通水性部材49,49の頂点同士を連結することによって形成できる。通水性部材49同士を連結するには接着剤を用いてもよく、各通水性部材49に設けておいた切込(図示略)同士を係合させてもよい。
【0078】
区画部材は、図13の如く三角形の小室50で形成する三角格子状区画部材51であってもよく、図14の通り横部材52と波板部材53とを組み合わせた三角形の小室54を有する区画部材55であってもよい。
【0079】
この電気脱イオン装置において、小室のイオン交換膜面への投影面積は1〜100cmとくに5〜80cmとりわけ10〜50cm程度が好ましい。脱塩室を挟む1対のアニオン交換膜とカチオン交換膜の間隔、即ち脱塩室の厚みは1.5〜15mmとくに3〜10mm程度が好ましい。なお、小室を小さくするほど1つの小室に充填するイオン交換体の量が少なくなり、イオン交換体の流動が抑制されると共に、区画部材及び脱塩室の強度も大きくなるが、脱塩室の通水圧損が大きくなる。
【0080】
濃縮室の厚みは0.3〜1mm程度が好ましい。濃縮室内には20〜60メッシュ程度のスペーサが配置されるのが望ましい。
【0081】
充填するイオン交換体は、通常イオン交換樹脂が使用されるが、イオン交換繊維やイオン交換不織布でもよく、イオン交換樹脂とイオン交換繊維の混合物でもよい。導電性の樹脂のようなイオン伝導体であってもよい。
【0082】
イオン交換体は、アニオン交換体、カチオン交換体、これらを混合した混合体であってもよく、また両性イオン交換体でもよい。
【0083】
アニオン交換体としては、I型アニオン交換樹脂やII型アニオン交換樹脂が知られているが、いずれでもよい。塩基度の大きいI型と、再生効率、反応速度、強度に優れたII型とを混合して充填することにより、低電流でイオンの分離が促進され好ましい。I型とII型の混合比率は1:2〜5程度が好ましい。
【0084】
脱塩室内イオン交換体の再生比率が高いほど処理水水質が高いことから、イオン交換体の再生に寄与する水の水素イオンと水酸イオンへのスプリット量を増加させることが好ましい。そのためには、水を水素イオンと水酸イオンに同時にスプリットする機能を有する両性イオン交換体を5〜30%程度混合するのが好ましい。
【0085】
イオン交換体の粒径は、0.1〜1mmとくに0.2〜0.6mm程度が好ましい。このイオン交換体は、小室の容積の100〜140%程度の量を小室に収容した後、イオン交換膜で両側から挟みつけ、イオン交換体を小室内に緻密に充填するのが好ましい。
【0086】
小室内にイオン交換体を充填して電気脱イオン装置を組み立てる場合、小室内にイオン交換体を充填し、両端に相対するイオン交換膜を設置後、原水を供給し内部イオン交換体を膨潤させた後、小室を体積比が100〜102%程度になるように締め付けてもよい。
【0087】
また、濃縮室内にもイオン交換体を充填することができる。濃縮室にイオン交換体を充填することにより、電流が流れ易く、また、乱流効果も改善され、電流効率が向上する。濃縮室に配置されるスペーサの代わりに脱塩室と同様に区画部材で多数の小室を形成し、各小室にイオン交換体を充填しても良い。
【0088】
なお、一般に、陰極室はアルカリ性を呈するため、通常陽極室を通過した酸性の陽極水が供給され、陰極室で中和し、一部純水になる。このため、陰極室の導電性は低下し局部的に電圧が上昇し、スケールが発生し易い。この状況を避けるため、陰極をメッシュ電極又は不織布状の電極を単独又は組み合わせた電極を使用することにより電極面積を増やし、電極面の電流密度を下げることによりスケールの発生を防止するのが好ましい。
【0089】
この電気脱イオン装置を運転する場合、濃縮水を循環し、循環水中のイオン濃度を給水の5〜40倍の範囲内に制御することが望ましい。この場合、濃縮水のスケール成分である硬度成分を電気的に分離排除し、循環水中のランゲリアインデックスをマイナスにすることが好ましい。硬度成分除去に弱酸性イオン交換樹脂を使用してもよい。
【0090】
この(2)の電気脱イオン装置では、脱塩室内に例えば縦横方向に多数の小室を配置することにより、種々のイオン交換体を充填可能であり、目的に応じてイオン交換体の配列や混合比率を任意に選択して充填できる。また、小室を多く設けることにより、一つの室の面積が小さくなり、イオン交換体の充填密度を高くすることができる。なお、一部の小室において仮に不十分な充填があっても、他の小室への影響はなく全体的には充填密度を高くできる。小室の数を多くすることにより、イオン交換体を均等に充填でき、また、強度も大きくできるので強く圧縮してイオン交換体を保持できる。
【0091】
この(2)の電気脱イオン装置では、水が区画部材を通過可能であるから、水が複数の小室を通過し、各小室でその室の条件に応じた処理を受けるよう構成することもできる。
【0092】
(3)及び(4)の電気脱イオン装置
図15は(3)の電気脱イオン装置の概略的な縦断面図である。図16は(3)の態様において区画部材を脱塩室内に配置した電気脱イオン装置の分解斜視図である。図17は(4)の電気脱イオン装置の概略的な縦断面図である。
【0093】
図15に示す通り、陰極201と陽極202との間にカチオン交換膜203とアニオン交換膜204とを1枚ずつ配置し、陰極201とカチオン交換膜203との間に濃縮室兼陰極室205を形成し、陽極202とアニオン交換膜204との間に濃縮室兼陽極室206を形成し、カチオン交換膜203とアニオン交換膜204との間に脱塩室207を形成している。濃縮室兼用の陰極室205及び陽極室206にはそれぞれカチオン交換樹脂208が充填されている。この陰極室205及び陽極室206に充填されるイオン交換樹脂は、アニオン交換樹脂やアニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂を混合したものであってもよいが、樹脂の強度の点からはカチオン交換樹脂を用いるのが好ましい。脱塩室207にはカチオン交換樹脂208とアニオン交換樹脂209とが混合状態にて充填されている。
【0094】
なお、(4)の電気脱イオン装置は、(3)の電気脱イオン装置において、濃縮室兼用の両電極室にイオン交換樹脂を充填する代わりに図17に示すように陰極板280及び陽極板290を電極水が通水可能な構造とし、陰極板280がカチオン交換膜203に接し、陽極板290がアニオン交換膜204と接するように配置したものである。これによって、両濃縮室兼電極室内の電気抵抗が小さくなり、低い印加電圧でも効率的に脱イオン処理を行うことが可能となる。このような電極板280,290は、厚み方向に貫通する多数の開口を有した孔明き板を複数枚積層して隣接する孔明き板の孔同士が部分的に重なり合わせることにより、形成することができる。
【0095】
図15,17において、陰極201又は陰極板280と陽極202又は陽極板290との間に電圧を印加した状態にて原水を脱塩室207に導入し、脱イオン水として取り出す。陰極電極水を濃縮室兼陰極室(図15では符号205,図17では陰極板280内)に流通させ、陽極電極水を濃縮室兼陽極室(図15では符号206,図17では陽極板290内)に流通させる。原水中のカチオンはカチオン交換膜203を透過し、陰極電極水に混入して排出される。原水中のアニオンはアニオン交換膜204を透過して陽極電極水に混入し、排出される。
【0096】
図15,16の電気脱イオン装置にあっては、陰極201と陽極202との間にそれぞれ1個の脱塩室207、濃縮室兼陽極室206及び濃縮室兼陰極室205のみが配置されており、陰極201と陽極202との距離が小さい。そのため、電極201,202間の印加電圧が低くても十分に電極201,202間に電流を流して脱イオン処理することができる。
【0097】
また、脱塩室内のCa2+は濃縮室兼陰極室へ、HCO は濃縮室兼陽極室へそれぞれ移動し、Ca2+とHCO とが同一の濃縮室兼電極室で会合しないため、スケールが発生しにくい。
【0098】
なお、電極室が濃縮室を兼ねていることから、電極水の電気伝導度が高い。これによっても、電極201,202間の印加電圧が低くても電極1,2間に十分に電流を流すことが可能となる。
【0099】
電極室兼濃縮室205,206での通水方向は、脱塩室と並流通水でも向流通水でもよいが、上昇流通水であることが望ましい。これは、各電極室兼濃縮室205,206には、直流電流によってH,O等の気体が発生するので、上昇流で通水し気体の排出を促進させ偏流を防ぐためである。
【0100】
本発明において、濃縮室兼陽極室及び濃縮室兼陰極室へ通水される電極水としては、原水を分岐してそれぞれの濃縮室兼電極室へ独立して通水するのが望ましい。この通水方式によれば、従来、一方の電極室流出水を他方の電極水として使用するのと異なり、脱塩室から各濃縮室兼電極室へ移動したイオン種が会合することがないため、スケールが発生しにくくなる。
【0101】
この図15,16及び図17の電気脱イオン装置においても、図5〜7に示したものと同じく、脱塩室内に区画部材を配置して脱塩室内に多数の小室を形成してもよい。図16はかかる構造を(3)の電気脱イオン装置に適用した場合の分解斜視図である。
【0102】
陰極側のエンドプレート211に沿って陰極電極板212が配置され、この陰極電極板212の周縁部に枠状の濃縮室兼陰極室形成用枠状フレーム213が重ね合わされている。この枠状フレーム213の上にカチオン交換膜214が重ね合わされ、このカチオン交換膜214の上に脱塩室形成用の枠状フレーム220、アニオン交換膜215及び濃縮室形成用の枠状フレーム217がこの順に重ね合わされている。アニオン交換膜215に対し濃縮室兼陽極室形成用の枠状フレーム216を介して陽極電極板217が重ね合わされ、その上に陽極側エンドプレート218が重ね合わされて積層体とされる。この積層体はボルト等によって締め付けられる。
【0103】
枠状フレーム220の内側が脱塩室となっている。この脱塩室に区画部材221が設けられており、区画部材221内にアニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂との混合物よりなるイオン交換樹脂223が充填されている。
【0104】
濃縮室兼陰極室用フレーム213の内側スペースが濃縮室兼陰極室230となっており、濃縮室兼陽極室用フレーム216の内側が濃縮室兼陽極室240となっている。この濃縮室兼用の陰極室230及び陽極室240には導電体としてカチオン交換樹脂208が充填されている。
【0105】
濃縮室兼陰極室230に陰極電極水を流通させるために、エンドプレート211とフレーム213にそれぞれ透孔231,232,235,236が設けられると共に、フレーム213にスリット233,234が設けられている。
【0106】
透孔231,232は互いに重なり合い、透孔235,236も互い重なり合う。フレーム213の透孔232,235はそれぞれスリット233,234を介して濃縮室兼陰極室230に連通している。
【0107】
陰極電極水は、透孔231,232、スリット233、濃縮室兼陰極室230、スリット234、透孔235,236の順に流れ、濃縮水兼陰極電極水として流出する。
【0108】
濃縮室兼陽極室240に陽極電極水を流通させるために、エンドプレート218とフレーム216にそれぞれ透孔241,242,245,246が設けられると共に、フレーム216にスリット243,244が設けられている。
【0109】
透孔241,242は互いに重なり合い、透孔245,246も互い重なり合う。フレーム216の透孔242,245はそれぞれスリット243,244を介して濃縮室兼陽極室240に連通している。
【0110】
陽極電極水は、透孔241,242、スリット243、濃縮室兼陽極室240、スリット244、透孔245,246の順に流れ、濃縮水兼陽極電極水として流出する。
【0111】
フレーム220の内側の脱塩室に原水を流通させるために、エンドプレート218、アニオン交換膜215とフレーム216,220にそれぞれ透孔251,252,253,254,257,258,259,260が設けられる(符号258,259は図示なし。)と共に、フレーム220にスリット255,256が設けられている。透孔251,260はエンドプレート218に設けられ、透孔254,257はフレーム220に設けられ、透孔252,259はフレーム216に設けられ、透孔253,258はアニオン交換膜215に設けられている。
【0112】
透孔251〜254は互いに重なり合い、透孔257〜260も互いに重なり合う。フレーム220の透孔254,257はそれぞれスリット255,256を介して脱塩室に連通している。
【0113】
原水は、透孔251,252,253,254、スリット255、脱塩室、スリット256、透孔257〜260の順に流れ、脱イオン水(生産水)として流出する。
【0114】
上記の脱塩室用フレーム220は上下方向に長い長方形状のものである。このフレーム220内に配置された区画部材221は六角形のハニカム形状のものであり、小室222は上下左右に多数配置されている。各小室222の1対の側辺がフレーム220の長手方向即ち上下方向となるように配置されている。
【0115】
区画部材221はフレーム220に嵌め込まれてもよい。また、フレーム220の片面側に透水性シート又はメッシュを張設し、これに区画部材を接着してもよい。
【0116】
透孔254から透孔255を介して脱塩室に流入した原水は、小室222を囲む区画部材221を通過して隣接する小室222に流れ込み、徐々に下方に流れ、この間に脱イオン処理を受ける。そして、遂には脱塩室の下部に達し、スリット256及び透孔257〜260を通り、脱塩水として電気脱イオン装置外に取り出される。
【0117】
この脱塩室における平均的な水の流れ方向は、原水流入用の透孔254及びスリット255がフレーム220の上部に存在し、脱塩水取出用のスリット256及び透孔257がフレーム220の下部に存在するところから、上から下に向う鉛直方向となっている。この平均的な水の流れ方向に対し小室の上部及び下部が傾斜しているので、被処理水は1つの小室222から左及び右側の小室222へ斜めに分かれて流下するようになる。このため、被処理水が各小室222にほぼ均等に分散して流れるようになり、被処理水とイオン交換樹脂223との接触効率が良好なものとなる。
【0118】
この脱塩室にあっては、小室222が比較的小さく、イオン交換体の自重及び水圧によって各小室222内においてイオン交換体に対し加えられる下向きの圧力が小さい。従って、いずれの小室222内においてもイオン交換体が圧縮されることがなく、イオン交換体が小室内の下部において局部的に圧密化されることがない。この実施の形態では、各小室222に充填したイオン交換樹脂は、アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂との混合物であるが、次の(i)〜(iii)のいずれかでもよい。
【0119】
(i) すべての小室にアニオン交換樹脂、カチオン交換樹脂、両性イオン交換樹脂のうち1種類のものを充填する。
【0120】
(ii) すべての小室にアニオン交換樹脂、カチオン交換樹脂及び両性イオン交換樹脂の2又は3の混合物を充填する。混合比、混合種はすべて共通であってもよく、一部又はすべての小室において異なっていてもよい。
【0121】
(iii) 一部の小室にアニオン交換樹脂を充填し、他の一部の小室にカチオン交換樹脂を充填し、残りの小室にアニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂の混合物又は両性イオン交換樹脂を充填する。
【0122】
なお、(ii),(iii)の場合、原水のアニオン、カチオン比率に応じ、アニオン交換樹脂を充填する小室、及びカチオン交換樹脂を充填する小室の数を調整してもよい。
【0123】
この電気脱イオン装置の脱塩室のLVは15〜45m/h、SVは80〜280Hr−1程度が好ましい。
【0124】
この図16の電気脱イオン装置も、陰極・陽極間の積層室数が少ないので、電気抵抗が小さく、少ない電圧で、必要量の電流を流すことができる。
【0125】
また、脱塩室内にハニカム状構造体を充填しているので、高純度の処理水を得ることができる。
【0126】
図15,16,17の電気脱イオン装置は、陰極と陽極との間にそれぞれ1個の脱塩室、濃縮室兼陰極室及び濃縮室兼陽極室を配置したものであり、電極間距離が小さく、また電極室と濃縮室とが兼用され電極水が高電気伝導度の濃縮水となっているため、電極間の印加電圧を低くしても必要量の電流を流し、十分に脱イオン処理することができる。また、スケール成分である極性の異なるイオン種がそれぞれの濃縮室兼電極室へ移動し、それらが会合しないため、スケールが発生しにくい。
【0127】
図15,16,17の電気脱イオン装置は、小規模実験室用、小型燃料電池用など生産水量が少量の用途にきわめて好適である。
【0128】
(5),(6)の電気脱イオン装置
図18は(5)の電気脱イオン装置の概略的な縦断面図である。図19は(5)の態様において区画部材を脱塩室内に配置した電気脱イオン装置の分解斜視図、図20は(6)の電気脱イオン装置を示す電極板の断面図である。
【0129】
図18に示す通り、陰極301と陽極302との間に、第1のカチオン交換膜303と、アニオン交換膜304と、第2のカチオン交換膜303’とを1枚ずつ配置し、陰極301と第1のカチオン交換膜303との間に濃縮室兼陰極室305を形成し、第1のカチオン交換膜303とアニオン交換膜304との間に脱塩室307を形成し、アニオン交換膜304と第2のカチオン交換膜303’との間に濃縮室310を形成し、第2のカチオン交換膜303’と陽極302との間に陽極室306を形成している。
【0130】
濃縮室兼陰極室305、濃縮室310及び陽極室306にはそれぞれカチオン交換樹脂308が充填されている。この濃縮室兼陰極室305、濃縮室310及び陽極室306に充填されるイオン交換樹脂は、アニオン交換樹脂やアニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂を混合したものであってもよいが、樹脂の強度の点からはカチオン交換樹脂を用いるのが好ましい。脱塩室307にはカチオン交換樹脂308とアニオン交換膜309とが混合状態にて充填されている。
【0131】
脱塩室307の一端側には原水の流入口が設けられ、他端側には脱イオン水の流出口が設けられている。
【0132】
陽極室306の一端側には原水又は脱イオン水の流入口が設けられている。陽極室306の流出水は濃縮室310へその一端側から流入し、他端側から流出する。濃縮室310の流出水は、濃縮室兼陰極室305へその一端側から流入し、他端側から濃縮水兼陰極電極水として排出される。
【0133】
図18において、陰極301と陽極302との間に電圧を印加した状態にて原水を脱塩室307に導入し、脱イオン水として取り出す。上記の通り、原水又は該脱イオン水を陽極室306に導入し、順次に濃縮室310及び濃縮室兼陰極室305に流通させる。原水中のカチオンは第1のカチオン交換膜303を透過し、陰極電極水に混入して排出される。原水中のアニオンはアニオン交換膜304を透過して濃縮室310に移動し、濃縮室流出水に混入して濃縮室兼陰極室305を経て排出される。
【0134】
この電気脱イオン装置にあっては、陰極301と陽極302との間にそれぞれ1個の濃縮室兼陰極室305、脱塩室307、濃縮室310及び陽極室306のみが配置されており、陰極301と陽極302との距離が小さい。そのため、電極301,302間の印加電圧が低くても十分に電極301,302間に電流を流して脱イオン処理することができる。
【0135】
また、本発明では脱塩室内のClは濃縮室310にのみ移動し、陽極室306へは移動しない。このため、陽極室306内のCl濃度は原水又は脱イオン水中に存在するClのみとなり、陽極室306で陽極酸化により生じるClが著しく少ない。そのため、陽極室306内のカチオン交換樹脂308や、陽極室306に臨む第2のカチオン交換膜303’の劣化が防止される。
【0136】
なお、陰極室が濃縮室を兼ねていることから、陰極室内の電極水の電気伝導度が高い。これによっても、電極301,302間の印加電圧が低くても電極301,302間に十分に電流を流すことが可能となる。
【0137】
濃縮室兼陰極室305及び濃縮室310での通水方向は、脱塩室307と並流通水でも向流通水でもよい。濃縮室兼陰極室305及び陽極室306は、上昇流通水であることが望ましい。これは、各室305,306には、直流電流によってHやO、場合によっては少量のCl等の気体が発生するので、上昇流で通水し気体の排出を促進させ偏流を防ぐためである。
【0138】
なお、図18の電気脱イオン装置から濃縮室310を省略し、脱塩室307からClが陽極室306にすべて流入するとした場合の、陽極室のCl負荷量の一例を次に計算する。なお、陽極室にはCl濃度3ppmの原水を0.8L/hで供給し、脱塩室にはこの原水を1.5L/hで供給するものとする。
【0139】
この場合、脱塩室からClの実質的に全量が陽極室へ移動することから、陽極室のCl負荷量は
脱塩室からのCl量=1.5L/h・3mg/L=4.5mg/h
陽極室流入Cl量=0.8L/h・3mg/L=2.4mg/h
の和6.9mg/hとなる。
【0140】
これに対し、図18の場合であれば、陽極室Cl負荷量は、陽極室への流入原水中のClのみであるから上記2.4mg/hとなる。なお、陽極室に脱イオン水を通水するならば、陽極室CI負荷量は実質的にゼロになる。
【0141】
この一例からも明らかな通り、脱塩室と陽極室との間に濃縮室を配置することにより、陽極室のCl濃度を低くし、陽極室でのCl発生量を減少させることができる。
【0142】
(6)の電気脱イオン装置である図20においては、陰極板380及び陽極板390を電極水が通水可能な構造とし、陰極板380が第1のカチオン交換膜303に接し、陽極板390が第2のカチオン交換膜303’と接するように配置している。これによって、濃縮室兼陰極室及び陽極室内の電気抵抗が小さくなり、低い印加電圧でも効率的に脱イオン処理を行うことが可能となる。このような電極板380,390は、厚み方向に貫通する多数の開口を有した孔明き板を複数枚積層して、隣接する孔明き板の孔同士が部分的に重なり合うようにすることにより、形成することができる。
【0143】
(5)の電気脱イオン装置においても、脱塩室内に区画部材を配置して脱塩室内に多数の小室を形成してもよい。この電気脱イオン装置を図19に示す。
【0144】
陰極側のエンドプレート311に沿って陰極電極板312が配置され、この陰極電極板312の周縁部に枠状の濃縮室兼陰極室形成用枠状フレーム313が重ね合わされている。この枠状フレーム313に対して第1のカチオン交換膜314が重ね合わされ、このカチオン交換膜314に対して脱塩室形成用の枠状フレーム320、アニオン交換膜315、濃縮室形成用の枠状フレーム316S、第2のカチオン交換膜314S、及び陽極室形成用枠状フレーム316がこの順に重ね合わされている。第2のカチオン交換膜314Sに対し陽極室形成用の枠状フレーム316を介して陽極電極板317が重ね合わされ、さらに陽極側エンドプレート318が重ね合わされて積層体とされる。この積層体はボルト等によって締め付けられる。
【0145】
枠状フレーム320の内側が脱塩室となっている。この脱塩室に区画部材321が配置されており、区画部材321内にアニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂との混合物よりなるイオン交換樹脂323が充填されている。
【0146】
濃縮室兼陰極室用フレーム313の内側スペースが濃縮室兼陰極室330となっており、濃縮室用フレーム316Sの内側が濃縮室350となっている。陽極室用フレーム316の内側が陽極室340となっている。この濃縮室兼用の陰極室330、濃縮室350及び陽極室340には導電体としてカチオン交換樹脂308が充填されている。
【0147】
濃縮室兼陰極室330に陰極電極水を流通させるために、エンドプレート311とフレーム313にそれぞれ透孔331,332,335,336が設けられると共に、フレーム313にスリット333,334が設けられている。
【0148】
透孔331,332は互いに重なり合い、透孔335,336も互い重なり合う。フレーム313の透孔332,335はそれぞれスリット333,334を介して濃縮室兼陰極室330に連通している。
【0149】
陰極電極水は、透孔331,332、スリット333、濃縮室兼陰極室330、スリット334、透孔335,336の順に流れ、濃縮水兼陰極電極水として流出する。
【0150】
陽極室340に陽極電極水を流通させるために、エンドプレート318とフレーム316にそれぞれ透孔341,342,345,346が設けられると共に、フレーム316にスリット343,344が設けられている。
【0151】
透孔341,342は互いに重なり合い、透孔345,346も互い重なり合う。フレーム316の透孔342,345はそれぞれスリット343,344を介して濃縮室兼陽極室340に連通している。
【0152】
陽極電極水は、透孔341,342、スリット343、陽極室340、スリット344、透孔345,346の順に流れ、陽極電極水として流出する。
【0153】
フレーム320の内側の脱塩室に原水を流通させるために、エンドプレート318、アニオン交換膜315及びフレーム316,316S,320にそれぞれ透孔351,352,353S,353,362,354,357,360が設けられると共に、フレーム320にスリット355,356が設けられている。なお、アニオン交換膜315、フレーム316S、カチオン交換膜314S及びフレーム316の下部に設けられた脱塩室への通水用の透孔は図示されていない。透孔351,360はエンドプレート318に設けられ、透孔354,357はフレーム320に設けられ、透孔352はフレーム316に設けられ、透孔353はアニオン交換膜315に設けられている。
【0154】
透孔351〜354は互いに重なり合い、透孔357〜360も互いに重なり合う。フレーム320の透孔354,357はそれぞれスリット355,356を介して脱塩室に連通している。
【0155】
原水は、透孔351,352,353,354、スリット355、脱塩室、スリット356、透孔357〜360の順に流れ、脱イオン水(生産水)として流出する。
【0156】
濃縮室350に水を流すために、エンドプレート318とフレーム316,316S及びカチオン交換膜314Sの上部に透孔364,365,366及び365Sが設けられ、透孔366は該フレーム316Sに設けられたスリット367を介して濃縮室350内に連通している。濃縮室用フレーム316Sの下部には、透孔366、スリット367と同様の透孔及びフレーム(図示略)が設けられ、この透孔と重なるようにカチオン交換膜314S及び陽極室用フレーム340の下部に透孔(図示略)が設けられると共にエンドプレート318の下部に透孔368が設けられている。濃縮室350へは、水は透孔368を介して導入され、流出水は濃縮室350からの流出水は、透孔366,365S,365,364を通って流出する。
【0157】
この実施の形態でも、陽極室340に原水又は脱イオン水が透孔341,342から流入し、透孔345,346を経て流出する。この流出水は透孔368を経て濃縮室350に流入し、透孔366,365S,365,364を経て流出し、次いで透孔331,332から濃縮室兼陰極室330に流入し、透孔335,336より濃縮水兼陰極電極水として排出される。
【0158】
なお、上記の脱塩室用フレーム320は上下方向に長い長方形状のものである。このフレーム320内に配置された区画部材321は六角形のハニカム形状のものであり、小室22は上下左右に多数配置されている。各小室322の1対の側辺がフレーム320の長手方向即ち上下方向となるように配置されている。
【0159】
この区画部材321は、予め一体成形されたものであってもよく、複数の部材を組み合わせたものであってもよい。
【0160】
区画部材321はフレーム320に嵌め込まれてもよい。また、フレーム320の片面側に透水性シート又はメッシュを張設し、これに区画部材を接着してもよい。
【0161】
透孔354からスリット355を介して脱塩室に流入した原水は、小室322を囲む区画部材321を通過して隣接する小室322に流れ込み、徐々に下方に流れ、この間に脱イオン処理を受ける。そして、遂には脱塩室の下部に達し、スリット356及び透孔357〜360を通り、脱塩水として電気脱イオン装置外に取り出される。
【0162】
この脱塩室における平均的な水の流れ方向は、原水流入用の透孔354及びスリット355がフレーム320の上部に存在し、脱塩水取出用のスリット356及び透孔357がフレーム320の下部に存在するところから、上から下に向う鉛直方向となっている。この平均的な水の流れ方向に対し小室の上部及び下部が傾斜しているので、被処理水は1つの小室322から左及び右側の小室322へ斜めに分かれて流下するようになる。このため、被処理水が各小室322にほぼ均等に分散して流れるようになり、被処理水とイオン交換樹脂323との接触効率が良好なものとなる。
【0163】
この脱塩室にあっては、小室322が比較的小さく、イオン交換体の自重及び水圧によって各小室322内においてイオン交換体に対し加えられる下向きの圧力が小さい。従って、いずれの小室322内においてもイオン交換体が圧縮されることがなく、イオン交換体が小室内の下部において局部的に圧密化されることがない。この実施の形態では、各小室322に充填したイオン交換樹脂は、アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂との混合物であるが、前記(3),(4)の(i)〜(iii)のいずれかでもよい。
【0164】
この電気脱イオン装置の脱塩室のLVは15〜45m/h、SVは80〜280Hr−1程度が好ましい。
【0165】
この図19の電気脱イオン装置も、陰極・陽極間の積層室数が少ないので、電気抵抗が小さく、少ない電圧で、必要量の電流を流すことができる。この実施の形態においても、脱塩室内のClは濃縮室350にのみ移動し、陽極室340には流入しないので、陽極室340内のCl濃度は低く、陽極室340内のCl発生量が少ない。これにより、陽極室340内のカチオン交換樹脂308や陽極室340内に臨むカチオン交換膜314Sの劣化が防止される。
【0166】
また、脱塩室内にハニカム状構造体を充填しているので、高純度の処理水を得ることができる。なお、図19において、脱塩室の幅(水の平均的な流れ方向と直交方向の幅)が小さいときには、ハニカム状構造体を省略してもよい。
【0167】
図18〜20の電気脱イオン装置は、陰極と陽極との間にそれぞれ1個の濃縮室兼陰極室、脱塩室、濃縮室及び陽極室を配置したものであり、電極間距離が小さく、また陰極室と濃縮室とが兼用され電極水が高電気伝導度の濃縮水となっているため、電極間の印加電圧を低くしても必要量の電流を流し、十分に脱イオン処理することができる。また、陽極室でのCl発生が防止ないし抑制されるため、陽極室内のカチオン交換樹脂等の導電体や、陽極室に臨む第2のカチオン交換膜の劣化が長期にわたり防止される。
【0168】
図18〜20の電気脱イオン装置は、小規模実験室用、小型燃料電池用など生産水量が少量の用途にきわめて好適である。
【0169】
(7)の電気脱イオン装置
図21,22を参照して(7)に係る電気脱イオン装置を詳細に説明する。
【0170】
図21は(7)の電気脱イオン装置の模式的な断面図である。この電気脱イオン装置は、電極(陽極411、陰極412)の間に複数のアニオン交換膜(A膜)413及びカチオン交換膜(C膜)414を交互に配列して濃縮室415と脱塩室416とを交互に形成したものであり、脱塩室416には、イオン交換樹脂、イオン交換繊維もしくはグラフト交換体等からなるアニオン交換体及びカチオン交換体が混合もしくは複層状に充填されている。
【0171】
また、濃縮室415と、陽極室417及び陰極室418にも、イオン交換体、活性炭又は金属等の電気導電体が充填されている。
【0172】
原水は脱塩室416に導入され、脱塩室416からは生産水が取り出される。この生産水の一部は、濃縮室415に脱塩室416の通水方向とは逆方向に向流一過式で通水され、濃縮室415の流出水は系外へ排出される。即ち、この電気脱イオン装置では、濃縮室415と脱塩室416とが交互に並設され、脱塩室416の生産水取り出し側に濃縮室415の流入口が設けられており、脱塩室416の原水流入側に濃縮室415の流出口が設けられている。また、生産水の一部は陽極室417の入口側に送給され、そして、陽極室417の流出水は、陰極室418の入口側へ送給され、陰極室418の流出水は排水として系外へ排出される。
【0173】
このように、濃縮室415に生産水を脱塩室416と向流一過式で通水することにより、生産水取り出し側ほど濃縮室415内の濃縮水の濃度が低いものとなり、濃度拡散による脱塩室416への影響が小さくなり、イオン除去率、特にシリカ、ホウ素の除去率を飛躍的に高めることができる。
【0174】
従来、電気脱イオン装置の濃縮水(濃縮室の流出水)は、水回収率の向上のために一部のみを排出した後、濃縮室の入口側に循環しており、例えば濃縮室のLVは80m/hr以上とされていた。
【0175】
図21では、濃縮室にイオン交換体を充填することで、濃縮室のLVを20m/hr以下としても、脱イオン性能を確保することができる。これは、濃縮室内がスペーサであると、濃縮室膜面におけるシリカ、ホウ素の膜面濃縮を水流により拡散させる必要があったのに対し、濃縮室にイオン交換体等を充填することで、イオン交換体を通じてイオンが拡散するため、高い通水速度(LV)を必要としないためと考えられる。
【0176】
このように通水速度が低くても良いため、一過式で濃縮水を通水しても、水回収率は従来よりも向上させることができ、しかも、循環ポンプを用いる必要もないため、さらに経済的である。
【0177】
濃縮室充填物は、必要電流確保のためには活性炭等でも良いが、上記イオン拡散作用の点から、イオン交換体を充填することが望ましい。
【0178】
この図21の電気脱イオン装置では、電極室417,418にも生産水を供給しているが、電極室417,418でも濃縮室415と同様に、電流確保のために、イオン交換体や活性炭、又は電気導電体である金属等を充填することで、水質によらず消費電圧が一定になり、超純水等の高水質の水を通水しても必要電流を確保することが可能となる。また、電極水には、供給水(電気脱イオン装置の原水)を用いてもよい。
【0179】
なお、電極室では、特に陽極室での塩素やオゾン等の酸化剤の発生が起こるため、充填物としては、長期的にはイオン交換樹脂等を用いるよりも、活性炭を用いることが好ましい。また、電極室へ図21のように生産水を供給することは、電極室供給水にClが殆ど無いため、塩素の発生を防止できるので、充填物や電極の長期安定化のためには望ましい。
【0180】
なお、電極室は上記のような充填物を用いなくても、電極板の通水面側を多孔質状に加工し、その部分に電極水を通水できるようにしても良く、その場合、電極板と電極室が一体化できるので、組立等が簡単になる等のメリットがある。
【0181】
ところで、濃縮水の循環を行う場合、全体で循環してしまうと濃縮室の、特に生産水流出側でのシリカ、ホウ素の温度が上がってしまうので、図22のように濃縮室を分断させ、入口側と出口側で濃度勾配をとるようにすれば、生産水質は図21の向流通水と同等のものを得ることができる。
【0182】
図22(a)は本発明の電気脱イオン装置の他の実施の形態を示す概略的な斜視図、図22(b)は同系統図である。
【0183】
図示の如く、この電気脱イオン装置は、陽極411と陰極412との間に、カチオン交換膜とアニオン交換膜とを交互に配列して濃縮室415と脱塩室416とを交互に形成した点においては従来の電気脱イオン装置と同様の構成とされているが、濃縮室415が仕切壁415Sにより2以上(図22においては2個)の濃縮水流通部415A,415Bに区画され、各濃縮水流通部415A,415Bの濃縮水の通水方向が脱塩室416内の通水方向と交叉する方向とされている点が従来の電気脱イオン装置と異なる。
【0184】
即ち、図22において、脱塩室416は、図22(a)における上側が入口側、下側が出口側であり、脱塩室416内を水は上から下へ向かって流れる。
【0185】
一方、濃縮室415内には、この脱塩室416内の通水方向と交叉する方向(図22(a)においては直交方向(なお、この直交方向とは必ずしも厳密なものではなく、80〜100゜程度の範囲を含む)に延在する仕切壁415Sが設けられ、濃縮室415内は図において上下に2段に分画され、各濃縮水流通部415A,415Bの各々に図の手前側から裏側へ通水が行われる。
【0186】
図22(b)に示す如く、脱塩室から取り出された生産水の一部はポンプにより循環される濃縮水流通部415Bの循環系に導入され、生産水取り出し側の濃縮水流通部415Bを循環する。この循環系の循環濃縮水の一部がポンプにより循環される濃縮水流通部415Aの循環系に導入され、原水流入側の濃縮水流通部415Aを循環し、その一部は系外へ排出される。
【0187】
この電気脱イオン装置であっても、生産水が生産水取り出し側の濃縮水流通部415Bを循環した後原水流入側の濃縮水流通部415Aに流入して循環し、その後系外へ排出されることにより、結果的には、濃縮水は、生産水の取り出し側から原水流入側へ通水され、その後一部が系外へ排出されたことになり、図21に示す脱塩室との向流一過式通水の場合と同様の効果が奏される。
【0188】
なお、濃縮室を仕切壁で仕切って形成する濃縮水流通部は3以上であっても良い。ただし、仕切壁の数を増やすことによる部材数の増加、装置構成の複雑化等を考慮した場合、濃縮室内を2又は3個の濃縮水流通部に区画するのが好ましい。
【0189】
このような電気脱イオン装置において、シリカのみならず特にホウ素をも除去しようとする際には、脱塩室の厚さが小さいほど良いことが、鋭意研究の結果判明している。脱塩室の厚さは5mm以下が良く、小さいほど良いが、水の通水性や製作時の取り扱い性等を考慮すると実用上2mm以上とすることが好ましい。
【0190】
また、電流確保を行い、濃度拡散の影響を排除することで、シリカ、ホウ素の除去率向上を図ることが本発明の目的であり、電流確保のためには、濃縮室、更には電極室に先に記したような工夫が必要となるが、シリカ、ホウ素高除去のための必要電流は、電流効率として10%以下に相当する電流値、さらに99.9%以上のシリカ、ホウ素除去率を得るためには望ましくは電流効率5%以下に相当する電流値が必要となる。なお、電流効率とは以下の式で示される。
電流効率(%)=1.31×セル当たり流量(L/min)×(原水当量導電率(μS/cm)−処理水当量導電率(μS/cm))/電流(A)
【0191】
このような電気脱イオン装置では、電気脱イオン装置の原水が高比抵抗であって、この水のシリカやホウ素のみをさらに低減したい場合であっても、必要電流が確保できるので、濃縮室及び電極室のいずれか一方にでも電流が流れなければ、電気脱イオン装置全体の電流が流れなくなるという従来の問題点は解消される。
【0192】
このため、高比抵抗の原水からさらに、シリカ、ホウ素を除去しようとする場合にも、電気脱イオン装置を用いることができ、従って、電気脱イオン装置の適用水質範囲を大きく広げることができるため、その工業的有用性は極めて大である。
【0193】
例えば、主として半導体工場の一次純水製造装置として用いた場合、水使用が少なく、原水に生産水が戻されて循環しているような場合でも、必要電流を確保することができ、装置の立ち上げ時等にも安定に起動させることができる。
【0194】
また、電気脱イオン装置を直列で複数段設置して多段通水するような場合の後段の電気脱イオン装置においても、必要電流を確保することができる。
【0195】
また、超純水製造工程の二次純水システム(サブシステム)において、比抵抗10MΩ・cm以上の水を原水としても、必要電流が確保できるので、デミナー(非再生式混床イオン交換装置)の代替として用いることができる。
【0196】
(7)の電気脱イオン装置によれば、従来の電気脱イオン装置では十分に除去し得ないシリカ、ホウ素を高度に除去して高純度の生産水を製造することができる。
【0197】
本発明の水処理装置は、このような本発明の電気脱イオン装置を備えるものである。
【0198】
一般に、電気脱イオン装置の前処理装置としては、逆浸透膜分離装置、或いは活性炭吸着塔と逆浸透膜分離装置が用いられるが、本発明の水処理装置によれば、このように逆浸透膜分離装置及び電気脱イオン装置、或いは活性炭吸着塔、逆浸透膜分離装置及び電気脱イオン装置を用いた水処理装置において、熱交換器等により精製水を80℃以上、例えば80〜90℃に昇温した後逆浸透膜分離装置及び電気脱イオン装置、或いは活性炭吸着塔、逆浸透膜分離装置及び電気脱イオン装置に順次通水することにより、電気脱イオン装置に60℃以上、好ましくは65〜85℃程度の温水を通水して、系内を効果的に殺菌して、生菌の発生及び増殖を防止することができる。
【0199】
この場合、逆浸透膜分離装置には、逆浸透膜モジュールの接着剤として耐熱性エポキシ系接着剤等の耐熱性の接着剤を用いたものを採用することが好ましい。
【0200】
また、水道水等の原水を活性炭吸着塔、逆浸透膜分離装置、必要に応じて設けられる脱気装置及び電気脱イオン装置に順次通水して純水を製造する水処理装置において、電気脱イオン装置の入口側で熱交換器により給水を40℃以上、好ましくは45〜55℃に昇温し、電気脱イオン装置において、イオンの移動速度の速い高温域での脱イオン処理を行うことも可能である。この場合には、電気脱イオン装置の高い脱イオン効率により電気脱イオン装置を小型化することができる。この場合、特に電気脱イオン装置の給水を50℃以上に昇温することにより、電気脱イオン装置内での微生物スライムの発生を防止することができるという利点もある。
【0201】
なお、この水処理装置において、常温の純水を得る場合には、電気脱イオン装置からの脱イオン水を電気脱イオン装置の入口側の熱交換器で給水と熱交換して降温すれば良い。
【0202】
また、本発明の電気脱イオン装置は、燃料電池から排出される高温(40〜80℃)の凝縮水のような、高温の原水を処理する場合にも有効である。なお、燃料電池の凝縮水の水処理装置に適用する場合、燃料電池の凝縮水は炭酸成分を高濃度に含むものであるため、電気脱イオン装置の前段に膜脱気装置、脱炭酸塔等の前処理装置を配置することが好ましい。また、凝縮水中に重金属が含有されている場合には、これを除去するために、キレート樹脂カラム、カチオン交換樹脂カラム等の前処理装置を更に配置することが好ましい。
【0203】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明によれば、耐熱性に優れた電気脱イオン装置及び水処理装置が提供される。
【0204】
このような電気脱イオン装置及び水処理装置であれば、高温の水で効果的な殺菌を行うことができる。
【0205】
また、イオンの移動速度の速い高温での脱イオン処理や、燃料電池の凝縮水のような高温の水の処理も可能であり、長期に亘り、脱イオン性能の低下を引き起こすことなく、効率的な処理を継続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電気脱イオン装置の一般的な構成を示す分解斜視図である。
【図2】本発明の電気脱イオン装置の実施の形態を示す模式的な断面図である。
【図3】本発明の電気脱イオン装置の別の実施の形態を示す模式的な断面図である。
【図4】実施の形態に係る脱塩室の構成を示す分解斜視図である。
【図5】区画部材の要部斜視図である。
【図6】区画部材の分解斜視図である。
【図7】区画部材の通水状況を示す正面図である。
【図8】区画部材へのイオン交換体の充填例を示す正面図である。
【図9】区画部材へのイオン交換体の充填例を示す正面図である。
【図10】電極板の一例を示す斜視図である。
【図11】区画部材の一例を示す正面図である。
【図12】図8の区画部材の分解図である。
【図13】区画部材の他の例を示す正面図である。
【図14】区画部材のさらに他の例を示す正面図である。
【図15】実施の形態に係る電気脱イオン装置の概略的な縦断面図である。
【図16】区画部材を脱塩室内に配置した電気脱イオン装置の分解斜視図である。
【図17】別の実施の形態に係る電気脱イオン装置の概略的な縦断面図である。
【図18】実施の形態に係る電気脱イオン装置の概略的な縦断面図である。
【図19】区画部材を脱塩室内に配置した実施の形態に係る電気脱イオン装置の分解斜視図である。
【図20】実施の形態に係る電気脱イオン装置の電極部分の縦断面図である。
【図21】本発明の実施の形態を示す電気脱イオン装置の模式的な断面図である。
【図22】図22(a)は本発明の電気脱イオン装置の実施の形態を示す概略的な斜視図、図22(b)は同系統図である。
【符号の説明】
20 フレーム
21 区画部材
22 小室
23 イオン交換体
24 アニオン交換膜
25 カチオン交換膜
41,42,43 電極板
44 絶縁体
45,50,54 小室
51,55 区画部材
201 陰極
202 陽極
203 カチオン交換膜
204 アニオン交換膜
205 濃縮室兼陰極室
206 濃縮室兼陽極室
207 脱塩室
208 カチオン交換樹脂
209 アニオン交換樹脂
220 フレーム
221 区画部材
222 小室
223 アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂との混合イオン交換樹脂
280 陰極板
290 陽極板
301 陰極
302 陽極
303,314 第1のカチオン交換膜
303’,314S 第2のカチオン交換膜
304,315 アニオン交換膜
305,330 濃縮室兼陰極室
306,340 陽極室
307 脱塩室
308 カチオン交換樹脂
309 アニオン交換樹脂
310,350 濃縮室
313,316,316S,320 フレーム
321 区画部材
322 小室
323 アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂との混合イオン交換樹脂
380 陰極板
390 陽極板
411 陽極
412 陰極
413 アニオン交換膜(A膜)
414 カチオン交換膜(C膜)
415 濃縮室
415A,415B 濃縮水流通部
415S 仕切壁
416 脱塩室
417 陽極室
418 陰極室

Claims (22)

  1. 陰極及び陽極と、
    該陰極及び陽極の間に配置されたカチオン交換膜及びアニオン交換膜と、
    該カチオン交換膜及びアニオン交換膜により区画形成された脱塩室及び濃縮室とを備えてなる電気脱イオン装置において、
    該アニオン交換膜が、ジビニルベンゼン系共重合体に、2以上のメチレン鎖を介して4級アンモニウム交換基が導入されたアニオン交換樹脂を原料とするアニオン交換膜であることを特徴とする電気脱イオン装置。
  2. 請求項1において、少なくとも前記脱塩室に、ジビニルベンゼン系共重合体に、2以上のメチレン鎖を介して4級アンモニウム交換基が導入されたアニオン交換樹脂よりなるアニオン交換体が充填されていることを特徴とする電気脱イオン装置。
  3. 請求項1又は2において、脱塩室及び濃縮室形成用の枠状フレームを有し、該枠状フレームが耐熱プラスチック製又は表面が防食加工された金属製であることを特徴とする電気脱イオン装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、該アニオン交換樹脂が、ジビニルベンゼン系共重合体に4以上のメチレン鎖を介して4級アンモニウム交換基が導入されたアニオン交換樹脂であることを特徴とする電気脱イオン装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、
    陰極と陽極の間に複数のカチオン交換膜とアニオン交換膜とを配列して、濃縮室と脱塩室とを交互に形成し、該脱塩室にイオン交換体を充填してなる電気脱イオン装置であって、
    該電気脱イオン装置内に厚みが7mm以上の脱塩室と厚みが7mm未満の脱塩室とを有し、被処理水を該脱塩室に順次直列に通水する構造にしたことを特徴とする電気脱イオン装置。
  6. 請求項1ないし4のいずれか1項において、
    陰極と陽極の間に複数のカチオン交換膜とアニオン交換膜とを交互に配列して脱塩室と濃縮室とを交互に形成し、脱塩室にイオン交換体を充填し、脱塩室に被処理水を通水し、濃縮室に濃縮水を通水するようにした電気脱イオン装置であって、
    該脱塩室内に区画部材が配置され、該区画部材と該カチオン交換膜及びアニオン交換膜とによって囲まれた多数の小室が該脱塩室内に形成されており、
    各小室にそれぞれイオン交換体が充填されており、
    各小室に臨む区画部材の少なくとも一部は該脱塩室内の平均的な水の流れ方向に対し傾斜しており、
    該区画部材の少なくとも傾斜した部分は、水を通過させるがイオン交換体の通過を阻止する構造となっていることを特徴とする電気脱イオン装置。
  7. 請求項1ないし4のいずれか1項において、
    陰極と陽極との間にカチオン交換膜とアニオン交換膜とが1枚ずつ配置され、
    該陰極とカチオン交換膜との間に濃縮室兼陰極室が設けられ、
    該陽極とアニオン交換膜との間に濃縮室兼陽極室が設けられ、
    該カチオン交換膜とアニオン交換膜との間に脱塩室が設けられ、
    該濃縮室兼陽極室内及び濃縮室兼陰極室内にそれぞれ導電体が充填され、該脱塩室内にイオン交換体が充填されてなる電気脱イオン装置。
  8. 請求項1ないし4のいずれか1項において、
    陰極板と陽極板との間にカチオン交換膜とアニオン交換膜とが1枚ずつ配置され、
    該陰極板とカチオン交換膜との間に濃縮室兼陰極室が設けられ、
    該陽極板とアニオン交換膜との間に濃縮室兼陽極室が設けられ、
    該カチオン交換膜とアニオン交換膜との間に脱塩室が設けられ、
    該陰極板及び陽極板が電極水の通水路を有し、
    該陰極板がカチオン交換膜に接し、該陽極板が該アニオン交換膜と接していることを特徴とする電気脱イオン装置。
  9. 請求項7又は8において、
    該脱塩室内に区画部材が配置され、該区画部材と該カチオン交換膜及びアニオン交換膜とによって囲まれた多数の小室が該脱塩室内に形成されており、
    該小室にそれぞれイオン交換体が充填されており、
    各小室に臨む区画部材の少なくとも一部は該脱塩室内の平均的な水の流れ方向に対し傾斜しており、
    該区画部材の少なくとも傾斜した部分は、水を通過させるがイオン交換体の通過を阻止する構造となっていることを特徴とする電気脱イオン装置。
  10. 請求項7又は9において、前記濃縮室兼陽極室内及び濃縮室兼陰極室内に充填された導電体がイオン交換樹脂であることを特徴とする電気脱イオン装置。
  11. 請求項10において、前記イオン交換樹脂がカチオン交換樹脂であることを特徴とする電気脱イオン装置。
  12. 請求項7ないし11のいずれか1項の電気脱イオン装置において、脱塩室へ流入する原水流路から分岐され、濃縮室兼陽極室及び濃縮室兼陰極室へそれぞれ独立して通水されるように接続したことを特徴とする電気脱イオン装置。
  13. 請求項1ないし4のいずれか1項において、
    陰極と陽極との間に、第1のカチオン交換膜と、アニオン交換膜と、第2のカチオン交換膜とがこの順に配置され、
    該陰極と第1のカチオン交換膜との間に濃縮室兼陰極室が設けられ、
    第1のカチオン交換膜と該アニオン交換膜との間に脱塩室が設けられ、
    該アニオン交換膜と第2のカチオン交換膜との間に濃縮室が設けられ、
    該第2のカチオン交換膜と該陽極との間に陽極室が設けられ、
    該濃縮室内、該陽極室内及び濃縮室兼陰極室内にそれぞれ導電体が充填され、該脱塩室内にイオン交換体が充填されてなる電気脱イオン装置。
  14. 請求項1ないし4のいずれか1項において、
    陰極と陽極との間に、第1のカチオン交換膜と、アニオン交換膜と、第2のカチオン交換膜とがこの順に配置され、
    該陰極と第1のカチオン交換膜との間に濃縮室兼陰極室が設けられ、
    第1のカチオン交換膜と該アニオン交換膜との間に脱塩室が設けられ、
    該アニオン交換膜と第2のカチオン交換膜との間に濃縮室が設けられ、
    該第2のカチオン交換膜と該陽極との間に陽極室が設けられ、
    該陰極板及び陽極板が電極水の通水路を有し、
    該陰極板が第1のカチオン交換膜に接し、該陽極板が第2のカチオン交換膜と接していることを特徴とする電気脱イオン装置。
  15. 請求項13又は14において、
    該脱塩室内に区画部材が配置され、該区画部材と該カチオン交換膜及びアニオン交換膜とによって囲まれた多数の小室が該脱塩室内に形成されており、
    該小室にそれぞれイオン交換体が充填されており、
    各小室に臨む区画部材の少なくとも一部は該脱塩室内の平均的な水の流れ方向に対し傾斜しており、
    該区画部材の少なくとも傾斜した部分は、水を通過させるがイオン交換体の通過を阻止する構造となっていることを特徴とする電気脱イオン装置。
  16. 請求項13又は15において、前記濃縮室内、陽極室内及び濃縮室兼陰極室内に充填された導電体がイオン交換樹脂であることを特徴とする電気脱イオン装置。
  17. 請求項16において、前記イオン交換樹脂がカチオン交換樹脂であることを特徴とする電気脱イオン装置。
  18. 請求項13ないし17のいずれか1項において、原水又は脱塩室からの脱イオン水を電極水として陽極室に通水し、この陽極室流出水を濃縮室に通水し、この濃縮室流出水を濃縮室兼陰極室へ通水する流路が設けられていることを特徴とする電気脱イオン装置。
  19. 請求項1ないし4のいずれか1項において、
    陽極を有する陽極室と、陰極を有する陰極室と、これらの陽極室と陰極室との間に複数のアニオン交換膜及びカチオン交換膜を交互に配列することにより交互に形成された濃縮室及び脱塩室とを備え、
    該脱塩室にイオン交換体が充填され、
    該濃縮室にイオン交換体、活性炭又は電気導電体が充填されている電気脱イオン装置であって、
    該陽極室及び陰極室にそれぞれ電極水を通水する手段と、
    該濃縮室に濃縮水を通水する濃縮水通水手段と、
    該脱塩室に原水を通水して脱イオン水を取り出す手段とを有する電気脱イオン装置であって、
    該濃縮水通水手段が、該原水よりシリカ又はホウ素濃度の低い水を、脱塩室の脱イオン水取り出し口に近い側から該濃縮室内に導入すると共に、該濃縮室のうち脱塩室の原水入口に近い側から流出させ、この濃縮室から流出した濃縮水の少なくとも一部を系外へ排出する手段であることを特徴とする電気脱イオン装置。
  20. 請求項1ないし19のいずれか1項に記載された電気脱イオン装置と、該電気脱イオン装置の前段に設けられた逆浸透膜分離装置と、該電気脱イオン装置の殺菌手段とを備えてなる水処理装置であって、該殺菌手段は、精製水を80℃以上に昇温した後、前記逆浸透膜分離装置に通水し、次いで該電気脱イオン装置に通水する手段であることを特徴とする水処理装置。
  21. 請求項1ないし19のいずれか1項に記載の電気脱イオン装置と、該電気脱イオン装置に導入される水の昇温手段とを備えてなる水処理装置であって、該昇温手段により40℃以上に昇温された水が該電気脱イオン装置に通水されることを特徴とする水処理装置。
  22. 燃料電池から排出される凝縮水の水処理装置であって、請求項1ないし19のいずれか1項に記載の電気脱イオン装置を備えることを特徴とする水処理装置。
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