JP2004214977A - 画像処理装置およびそれを備えた画像形成装置ならびに画像処理方法、画像処理プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

画像処理装置およびそれを備えた画像形成装置ならびに画像処理方法、画像処理プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】最適なフィルタ処理を行うことで画像の画質向上を実現することが可能な画像処理装置およびそれを備えた画像形成装置ならびに画像処理方法、画像処理プログラムおよび記録媒体を提供する。
【解決手段】立上り/立下りエッジカウント部12が、画素ブロック内における主走査方向および副走査方向の立上りエッジの数と立下りエッジの数とを計数する。フィルタ係数設定部13は、エッジ数の総和Totalを算出し、第1および第2の閾値との比較を行う。総和Totalが第1の閾値以上であれば網点領域に適したフィルタ係数を選択し、空間フィルタ部10へ引き渡す。Totalが第1の閾値より小さく、第2の閾値以上であれば、文字領域に適したフィルタ係数を選択し、空間フィルタ部10へ引き渡す。総和Totalが第2の閾値より小さければ、写真領域および下地領域などに適したフィルタ係数を選択し、空間フィルタ部10へ引き渡す。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、文字領域や網点領域など複数種類の領域が混在する画像データに対して画質向上のためにフィルタ処理を行う画像処理装置およびそれを備えた画像形成装置ならびに画像処理方法、画像処理プログラムおよび記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、デジタル複写機などの画像形成装置で行われる画像処理では、入力された原稿の画像データに対して、出力画像の画質向上のためにフィルタ処理と呼ばれる処理が行われる。フィルタ処理は、所定の領域内の画素に対し、その階調値を一定の係数によって変換することで出力画像の特性を変化させる処理である。
原稿画像を読み取る読取装置は、CCD(Charge Coupled Device)を一列に並べたラインセンサから構成され、原稿からの反射光を電気信号に変換して画像データを出力する。このような読取装置では、CCDと同じ間隔で原稿が読み取られるので、読取装置から出力される画像データは、周期性を有することになる。
また、原稿の画像が網点画像の場合は、読み取り対象の原稿画像そのものが周期的に配置されている。したがって、これらの周期が干渉することで読み取られた画像データにモアレが発生する。さらに、画像出力時の階調再現処理で網点を用いた処理を行う場合は、出力画像の網点が周期的に配置されるので、原稿画像の周期や読み取り時の周期と干渉して出力画像にモアレが発生する。このようなモアレの発生を抑制するために、フィルタ処理では、画像データを平滑化することで画質の向上を図っている。
【0003】
画像には、文字と背景との境界部分などのいわゆるエッジ部分が存在する。このエッジ部分を強調するために、フィルタ処理では、画像データを鮮鋭化することで画質の向上を図っている。
【0004】
画像データに対して上記のようなフィルタ処理を行う場合には、2種類の方法がある。1つ目は画像データ全体に対して、平滑化やエッジ強調など同様のフィルタ処理を行う方法である。2つ目は領域分離処理により画像データを、網点領域、文字領域および写真領域といった異なる種類の領域に分離し、各領域に応じて最適なフィルタ処理を行う方法である。
【0005】
1つ目の方法でフィルタ処理を行う場合、画像データ全体に平滑化を行うと、文字のエッジ部分がぼけるため再現性が悪くなり、画像データ全体に鮮鋭化を行うと、網点によるモアレが発生し、画質が劣化してしまう。また、2つ目の方法でフィルタ処理を行う場合、網点領域を文字領域と誤判定するなどして領域の分離を誤ることにより、不適切なフィルタ処理を行うこととなる。不適切なフィルタ処理を行った場合は、著しい画質劣化が生じてしまう。たとえば、フィルタ処理を行った結果、平滑化が行われ滑らかな濃度変化を示している領域の中に、誤って部分的な鮮鋭化が行われると、その箇所だけ濃度変化が急激に大きくなり、周辺の画素と出力特性が大きく異なって見えてしまう。このように画像処理において、フィルタ処理は出力画像の画質に最も影響を与える処理となっている。
【0006】
領域分離処理およびフィルタ処理を行う具体的な従来技術として、特許文献1記載の画像形成装置は、入力画像情報中のエッジの立上り/立下りから画像の特徴量を抽出し、その特徴量を識別基準と比較して領域分離を行っている。また、分離した領域に応じて画質補正を行っている。なお、実際に抽出している特徴量は、立上りエッジと立下りエッジとの距離であり、距離が短ければ網点領域、距離が長ければ文字領域、中程度の距離であれば中間調領域として領域分離を行っている。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−62230号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1記載の画像形成装置には、以下のような問題がある。第一の問題として、エッジの立上り/立下りの検出にゼロクロス点を用いているため、正確な領域判定が行えないことが挙げられる。たとえば写真領域などにも立上り/立下りが多く検出されるため、立上りエッジと立下りエッジとの距離によっては網点として誤判定されて平滑化されたり、文字として誤判定されてエッジ強調されたりしてしまう。第二の問題として、領域判定を行う範囲が明確でないことが挙げられる。すなわち、どの程度の範囲に渡って立上り/立下りを検出し識別を行うのか、選択されたフィルタ処理をどの画素に対して適用するのかなどの構成が明確に記載されていない。第三の問題として、網点の周期(線数)に応じてフィルタ処理を切り替えているが、これを実現するためには、網点領域の識別を行う処理に加え、網点の周期を検出するための処理を別途設ける必要がある。
【0009】
本発明の目的は、最適なフィルタ処理を行うことで画像の画質向上を実現することが可能な画像処理装置およびそれを備えた画像形成装置ならびに画像処理方法、画像処理プログラムおよび記録媒体を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の画素からなる画像を示す画像データに含まれる注目画素とその周辺画素とからなる画素ブロック内のエッジ数を計数する計数部と、
計数されたエッジ数に基づいて、複数のフィルタ係数の中から1つのフィルタ係数を選択する係数設定部と、
前記係数設定部によって選択されたフィルタ係数を用いて、入力された画像データに対してフィルタ処理を行う空間フィルタ部とを備えることを特徴とする画像処理装置である。
【0011】
空間フィルタ部が入力された画像データに対して行うフィルタ処理は、所定の画素に対して、予め定めるフィルタ係数を用いて画素値の変換を行う処理である。フィルタ係数は、変換の特性、たとえば平滑化および鮮鋭化などに応じて、画素ブロック内の各画素に対応する係数をマトリクス状に配置した数値の集合として設定される。
【0012】
画素ブロック内のエッジ数は、注目画素の特徴を表している。エッジ数が多ければ、注目画素は網点領域を構成する画素であり、エッジ数が少なければ、注目画素は、写真領域および下地領域を構成する画素であり、エッジ数が中程度であれば、注目画素は文字領域を構成する画素である。本発明は、これらの相関性に着目し、注目画素に最適なフィルタ係数を選択する。
【0013】
本発明に従えば、計数部が注目画素とその周辺画素とからなる画素ブロック内のエッジ数を計数する。係数設定部は、計数されたエッジ数に基づいて、複数のフィルタ係数の中から1つのフィルタ係数を選択する。エッジ数は、注目画素の特徴を表しているので、係数設定部は、注目画素の特徴に応じて最適なフィルタ係数を選択することができる。たとえば、注目画素が網点領域を構成する画素であれば、モアレを抑制するために、平滑化特性を有するフィルタ係数を選択し、注目画素が文字領域を構成する画素であれば、エッジを強調するために、鮮鋭化特性を有するフィルタ係数を選択する。
【0014】
空間フィルタ部は、係数設定部により選択されたフィルタ係数を用いてフィルタ処理を行う。
【0015】
これにより、画素ブロック内のエッジ数に基づいて注目画素の特徴に応じた適切なフィルタ処理を行うことができ、出力画像の画質を向上させることができる。
【0016】
また本発明は、複数の画素からなる画像を示す画像データが入力され、
入力された画像データに対してフィルタ処理を行う空間フィルタ部と、
入力された画像データが複数色からなるカラー画像データである場合に、各色がほぼ同じ画素濃度となる部分をブラックとして置き換え、ブラックをさらに加えたカラー画像データに変換する黒生成/下色除去部と、
入力された画像データに対して出力先に応じた階調再現処理を行う中間調生成部と、
注目画素が、少なくとも文字領域および網点領域を含む複数の領域のいずれに属するかを判定する領域判定部とを備え、
少なくとも前記黒生成/下色除去部および中間調生成部のいずれかが前記領域判定部の判定結果に応じた処理を行う画像処理装置において、
注目画素とその周辺画素とからなる画素ブロック内のエッジ数を計数する計数部と、
計数されたエッジ数に基づいて、複数のフィルタ係数の中から1つのフィルタ係数を選択する係数設定部とを有し、
前記空間フィルタ部は、前記係数設定部によって選択されたフィルタ係数を用いてフィルタ処理を行うことを特徴とする画像処理装置である。
【0017】
本発明に従えば、係数設定部は、計数されたエッジ数に基づいて、複数のフィルタ係数の中から1つのフィルタ係数を選択する。エッジ数は、注目画素の特徴を表しているので、係数設定部は、注目画素の特徴に応じて最適なフィルタ係数を選択することができる。たとえば、注目画素が網点領域を構成する画素であれば、モアレを抑制するために、平滑化特性を有するフィルタ係数を選択し、注目画素が文字領域を構成する画素であれば、エッジを強調するために、鮮鋭化特性を有するフィルタ係数を選択する。
【0018】
また、黒生成/下色除去部は、入力された画像データがCMY(C:シアン・M:マゼンタ・Y:イエロー)の3色からなるカラー画像データである場合にシアン、マゼンタ、イエローがほぼ同じ画素濃度となる部分をブラックとして置き換え、CMYK(K:ブラック)の4色からなるカラー画像データに変換する。中間調生成部は、出力先、すなわち、解像度など画像出力装置の出力特性に応じた階調再現処理を行う。
【0019】
領域判定部は、注目画素が、少なくとも文字領域および網点領域を含む複数の領域のいずれに属するかを判定し、少なくとも黒生成/下色除去部および中間調生成部のいずれかは領域判定部の判定結果に応じた処理を行う。
【0020】
これにより、画素ブロック内のエッジ数に基づいて注目画素の特徴に応じた適切なフィルタ処理を行うことができ、出力画像の画質を向上させることができる。さらに、フィルタ処理は領域判定結果に依存しないので、領域判定が誤判定した際の画質劣化を抑制し、領域判定処理では明確に分離できない領域、たとえば網点領域中の文字などについても適切に処理を行うことができる。
【0021】
また本発明は、前記領域判定部は、計数されたエッジ数に基づいて、注目画素が、少なくとも文字領域および網点領域を含む複数の領域のいずれに属するかを判定することを特徴とする。
【0022】
本発明に従えば、領域判定部は、計数されたエッジ数に基づいて、注目画素が、少なくとも文字領域および網点領域を含む複数の領域のいずれに属するかを判定し、黒生成/下色除去部・中間調生成部は、領域判定部の判定結果に応じた処理を行う。
【0023】
これにより、従来の領域判定処理に比べて必要な計算量を削減し、回路規模を縮小することができる。
【0024】
また本発明は、前記係数設定部は、第1の閾値および第1の閾値より小さい第2の閾値と、計数されたエッジ数とを比較し、エッジ数が前記第1の閾値以上であるときは、平滑化特性を有するフィルタ係数を選択し、エッジ数が前記第1の閾値より小さくかつ第2の閾値以上であるときは、鮮鋭化特性を有するフィルタ係数を選択することを特徴とする。
【0025】
本発明に従えば、係数設定部は、第1および第2の閾値とエッジ数とを比較することで選択するフィルタ係数を決定する。エッジ数が第1の閾値以上であるときは、注目画素が網点領域を構成する画素として、平滑化特性を有するフィルタ係数を選択する。エッジ数が第1の閾値より小さくかつ第2の閾値以上であるときは、注目画素が文字領域を構成する画素として、鮮鋭化特性を有するフィルタ係数を選択する。
これにより、係数設定部は、容易にフィルタ係数を選択することができる。
【0026】
また本発明は、前記計数部は、前記画素ブロック内の主走査方向の立上りエッジおよび立下りエッジの数と副走査方向の立上りエッジおよび立下りエッジの数とをそれぞれ個別に計数することを特徴とする。
【0027】
本発明に従えば、計数部は、画素ブロック内の主走査方向の立上りエッジの数と、主走査方向の立下りエッジの数と、副走査方向の立上りエッジの数と、副走査方向の立下りエッジの数とをそれぞれ個別に計数する。なお、立上りエッジは、走査方向に画素濃度が上昇するエッジであり、立下りエッジは走査方向に画素濃度が下降するエッジである。
【0028】
網点領域は略円形状の網点を含むため、主走査方向の立上り、主走査方向の立下り、副走査方向の立上り、副走査公報の立下りの全てにおいてエッジが存在する。文字は、画素ブロックの1辺より長い縦方向および横方向の直線から構成される。したがって、文字領域は、主走査方向(横方向)、副走査方向(縦方向)のいずれかに偏ってエッジが存在する。
【0029】
これにより、走査方向および立上り、立下りを区別してエッジ数を計数することで、係数設定部はより適したフィルタ係数を選択することができる。
【0030】
また本発明は、前記計数部は、画素ブロック内の所定の画素と所定の画素に走査方向前方で隣接する画素との濃度差が第3の閾値より大きく、かつ濃度が走査方向に上昇している部分を立上りエッジとして検出し、画素ブロック内の所定の画素と所定の画素に走査方向前方で隣接する画素との濃度差が第3の閾値より大きく、かつ濃度が走査方向に下降している部分を立下りエッジとして検出することを特徴とする。
【0031】
本発明に従えば、計数部は、立上りエッジとして、画素ブロック内の所定の画素と所定の画素に走査方向前方で隣接する画素との濃度差が第3の閾値より大きく、かつ濃度が走査方向に上昇している部分を検出する。また、立下りエッジとして、画素ブロック内の所定の画素と所定の画素に走査方向前方で隣接する画素との濃度差が第3の閾値より大きく、かつ濃度が走査方向に下降している部分を検出する。なお、第3の閾値は、写真領域や下地領域における隣接画素間の濃度変化より十分大きく設定する。
【0032】
これにより、写真領域や下地領域のように局所領域における濃度変化が小さい領域に関してはエッジとして検出しないので、より正確にエッジ数を計数することができる。
【0033】
また本発明は、上記の画像処理装置と、
画像処理装置によって処理された画像データを出力する画像出力装置とを備えることを特徴とする画像形成装置である。
【0034】
本発明に従えば、上記の画像処理装置によって処理された画像データを、画像出力装置から出力する。
【0035】
これにより、適切にフィルタ処理が施された画像データを出力することができるので、高画質な静止画像を形成することができる。
【0036】
また本発明は、複数の画素からなる画像を示す画像データに含まれる注目画素とその周辺画素とからなる画素ブロック内のエッジ数を計数する計数工程と、
計数されたエッジ数に基づいて、複数のフィルタ係数の中から1つのフィルタ係数を選択する係数設定工程と、
前記係数設定工程で選択されたフィルタ係数を用いて、入力された画像データに対してフィルタ処理を行う空間フィルタ工程とを備えることを特徴とする画像処理方法である。
【0037】
本発明に従えば、計数工程で注目画素とその周辺画素とからなる画素ブロック内のエッジ数を計数する。係数設定工程では、計数されたエッジ数に基づいて、複数のフィルタ係数の中から1つのフィルタ係数を選択する。エッジ数は、注目画素の特徴を表しているので、係数設定工程では、注目画素の特徴に応じて最適なフィルタ係数を選択することができる。たとえば、注目画素が網点領域を構成する画素であれば、モアレを抑制するために、平滑化特性を有するフィルタ係数を選択し、注目画素が文字領域を構成する画素であれば、エッジを強調するために、鮮鋭化特性を有するフィルタ係数を選択する。
【0038】
空間フィルタ工程では、係数設定工程により選択されたフィルタ係数を用いてフィルタ処理を行う。
【0039】
これにより、画素ブロック内のエッジ数に基づいて注目画素の特徴に応じた適切なフィルタ処理を行うことができ、出力画像の画質を向上させることができる。
【0040】
また本発明は、複数の画素からなる画像を示す画像データが入力され、
入力された画像データに対してフィルタ処理を行う空間フィルタ工程と、
注目画素が、少なくとも文字領域および網点領域を含む複数の領域のいずれに属するかを判定する領域判定工程と、
入力された画像データが複数色からなるカラー画像データである場合に、各色がほぼ同じ画素濃度となる部分をブラックとして置き換え、ブラックをさらに加えたカラー画像データに変換する黒生成/下色除去工程と、
入力された画像データに対して出力先に応じた階調再現処理を行う中間調生成工程とを備え、
少なくとも前記黒生成/下色除去工程および中間調生成工程のいずれかで前記領域判定工程の判定結果に応じた処理を行う画像処理方法において、
注目画素とその周辺画素とからなる画素ブロック内のエッジ数を計数する計数工程と、
計数されたエッジ数に基づいて、複数のフィルタ係数の中から1つのフィルタ係数を選択する係数設定工程とを有し、
前記空間フィルタ工程では、前記係数設定工程によって選択されたフィルタ係数を用いてフィルタ処理を行うことを特徴とする画像処理方法である。
【0041】
本発明に従えば、係数設定工程では、計数されたエッジ数に基づいて、複数のフィルタ係数の中から1つのフィルタ係数を選択する。エッジ数は、注目画素の特徴を表しているので、係数設定工程では、注目画素の特徴に応じて最適なフィルタ係数を選択することができる。たとえば、注目画素が網点領域を構成する画素であれば、モアレを抑制するために、平滑化特性を有するフィルタ係数を選択し、注目画素が文字領域を構成する画素であれば、エッジを強調するために、鮮鋭化特性を有するフィルタ係数を選択する。
【0042】
領域判定工程では、注目画素が、少なくとも文字領域および網点領域を含む複数の領域のいずれに属するかを判定し、少なくとも黒生成/下色除去工程および中間調生成工程のいずれかは領域判定工程での判定結果に応じた処理を行う。
【0043】
また、黒生成/下色除去工程では、入力された画像データがCMYの3色からなるカラー画像データである場合にシアン、マゼンタ、イエローがほぼ同じ画素濃度となる部分をブラックとして置き換え、CMYKの4色からなるカラー画像データに変換する。中間調生成工程では、解像度など画像出力装置の出力特性に応じた階調再現処理を行う。
【0044】
これにより、画素ブロック内のエッジ数に基づいて注目画素の特徴に応じた適切なフィルタ処理を行うことができ、出力画像の画質を向上させることができる。さらに、フィルタ処理は領域判定結果に依存しないので、領域判定が誤判定した際の画質劣化を抑制し、領域判定処理では明確に分離できない領域、たとえば網点領域中の文字などについても適切に処理を行うことができる。
【0045】
また本発明は、前記領域判定工程は、計数されたエッジ数に基づいて、注目画素が、少なくとも文字領域および網点領域を含む複数の領域のいずれに属するかを判定することを特徴とする。
【0046】
本発明に従えば、領域判定工程は、計数されたエッジ数に基づいて、注目画素が、少なくとも文字領域および網点領域を含む複数の領域のいずれに属するかを判定し、黒生成/下色除去部・中間調生成部は、領域判定工程の判定結果に応じた処理を行う。
【0047】
これにより、領域判定処理に必要な計算量を削減し、回路規模を縮小することができる。
【0048】
また本発明は、上記の画像処理方法をコンピュータに実行させるための画像処理プログラムである。
【0049】
本発明に従えば、上記の画像処理方法をコンピュータに実行させるための画像処理プログラムとして提供することができる。
【0050】
上記の画像処理方法をコンピュータに実行させるための画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0051】
本発明に従えば、上記の画像処理方法をコンピュータに実行させるための画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として提供することができる。
【0052】
【発明の実施の形態】
以下では、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
【0053】
図1は、本発明の第1の実施形態である画像形成装置1の構成を示すブロック図である。画像形成装置1は、いわゆるデジタルカラー複写機、デジタルカラーファクシミリやこれらの複合機などで実現され、画像入力装置2、画像処理装置3および画像出力装置4から構成される。
【0054】
画像入力装置2は、たとえばCCDラインセンサを備えたスキャナからなり、読み取ろうとする原稿に光を照射し、原稿が反射した光をRGB(R:赤・G:緑・B:青)に色分解された電気信号(反射率信号)に変換する。
【0055】
画像処理装置3は、A/D(アナログ/デジタル)変換部5、シェーディング補正部6、入力処理部7、色補正部8、黒生成/下色除去部9、空間フィルタ部10、中間調生成部11、立上り/立下りエッジカウント部12およびフィルタ係数設定部13からなる。
【0056】
画像入力装置2により入力されたカラー画像信号(RGBアナログ信号)は、A/D変換部5にてデジタル信号(画像データ)に変換され、シェーディング補正部6にて画像入力装置2の照明系、結像系、撮像系で生じる各種の歪みが取り除かれる。
【0057】
その後、入力処理部7において反射率信号が、画像処理に適した濃度信号に変換され、RGB信号の補色信号であるCMY(C:シアン・M:マゼンタ・Y:イエロー)信号が生成される。次に、色補正部8にて色再現性を高める処理が施され、黒生成/下色除去部9にてCMYK(K:ブラック)4色信号に変換される。
【0058】
また、空間フィルタ部10ではCMYK信号に対してエッジ強調処理や平滑化処理がなされ、中間調生成部11では画像出力装置4の解像度など出力特性に応じた階調再現処理がなされる。そして、電子写真方式やインクジェット方式のプリンタなどで実現される画像出力装置4にて出力画像が形成される。この画像出力装置4は、液晶ディスプレイなどの画像表示装置であっても構わない。この場合、色補正部8ではRGB信号を画像表示装置の色再現に適したR’G’B’信号に変換する処理が行われ、黒生成/下色除去部9における処理は不要である。
そして、空間フィルタ部10から出力されたR’G’B’信号は、中間調生成部11において画像表示装置の特性に応じて階調の調整がなされ出力される。
一方、入力処理部7からの出力信号は、計数部である立上り/立下りエッジカウント部12に引き渡され、注目画素を含む複数の画素からなる画素ブロック内の立上りエッジおよび立下りエッジの数が計数される。その後、エッジの数を基にフィルタ係数設定部13にて最適なフィルタ係数が設定され、その係数は空間フィルタ部10に引き渡される。フィルタ係数は、エッジ数に応じて予め複数種類を記憶しておけばよい。以上の処理はたとえば、CPU(Central Processing
Unit)により制御される。
【0059】
立上り/立下りエッジカウント部12について詳細に説明する。図2は、立上り/立下りエッジカウント部12の構成を示すブロック図である。立上り/立下りエッジカウント部12は、ライン内カウント部121と総和算出部122とからなる。図3は、画素ブロック100の一例を示す図である。画素ブロック100は、注目画素を中心とするM×N画素からなり、主走査方向のラインをラインX、副走査方向のラインをラインYとする。M×N画素であることから、主走査方向ラインはラインX〜ラインX、副走査方向ラインはラインY〜ラインYとする。図4は、立上りエッジおよび立下りエッジを示す模式図である。図では、画素数が9画素のラインを左から右に走査する場合を示している。立上りエッジは、画素A(濃度値fa)と右隣の画素B(濃度値fb)とのように、隣接画素間の濃度差が大きく、所定値以上であり、かつ濃度が上昇している(fb>fa)部分のことをいう。立下りエッジは、画素A’(濃度値fa’)と右隣の画素B’(濃度値fb’)とのように、隣接画素間の濃度差が大きく、所定値以上であり、かつ濃度が下降している(fb’<fa’)部分のことをいう。したがって、図に示すラインには、立上りエッジおよび立下りエッジがそれぞれ1つずつ含まれていることになる。
【0060】
ライン内カウント部121は、主走査方向のラインX〜ラインXおよび副走査方向ラインのラインY〜ラインYにそれぞれ対応するライン内カウント回路121X〜121Xおよびライン内カウント部121Y〜121Yからなる。ライン内カウント部121が、ラインごとに立上りエッジおよび立下りエッジを計数し、主走査方向の1ライン内の立上りエッジ数としてNumUp_Xを出力し、主走査方向の1ライン内の立下りエッジ数としてNumDown_Xを出力し、副走査方向の1ライン内の立上りエッジ数としてNumUp_Yを出力し、副走査方向の1ライン内の立下りエッジ数としてNumDown_Yを出力する。たとえば、主走査方向のラインXの計数結果は、NumUp_XおよびNumDown_Xとして出力される。
【0061】
総和算出部122は、主走査方向立上りエッジ数、主走査方向立下りエッジ数、副走査方向立上りエッジ数および副走査方向立下りエッジ数のそれぞれに対応するSUM回路122a〜122dからなる。SUM回路122a〜122dは、ライン内カウント部121から出力された計数値の総和を算出する。SUM回路122aは、主走査方向立上りエッジ数の総和SumX_Upを算出し、SUM回路122bは、主走査方向立下りエッジ数の総和SumX_Downを算出し、SUM回路122cは、副走査方向立上りエッジ数の総和SumY_Upを算出し、SUM回路122dは、副走査方向立下りエッジ数の総和SumY_Downを算出し、フィルタ係数設定部13に出力する。
【0062】
図5は、ライン内カウント回路121Xの構成を示すブロック図である。ライン内カウント回路121X〜121Xおよびライン内カウント回路121Y〜121Yについては、ライン内カウント回路121Xの構成と同様の構成であるので、ここではライン内カウント回路121Xの構成について説明する。ライン内カウント部121は、差分器20、絶対値算出部21、比較器22a,22b、AND回路23a,23b、SUM回路24a,24bおよびインバータ回路25からなる。差分器20が、ライン内で隣接する2画素a,bの濃度値fa,fbの差(fa − fb)を算出すると、絶対値算出部21は、算出された差分値の絶対値を算出する。なお、画素bは画素aの走査方向前方に位置している。比較器22aは、差分絶対値と第3の閾値である閾値THとを比較し、差分絶対値が閾値TH以上であれば「1」そうでなければ「0」を出力する。また、比較器22bは、差分値が0以上の値であるか否か、すなわち正の値か負の値かを判断し、0以上であれば「1」そうでなければ「0」を出力する。
【0063】
比較器22aおよび22bの出力信号は、AND回路23aおよび23bへ引き渡され、立上り/立下りエッジであるか否かの判断がなされる。比較器22bからAND回路23bへの出力信号はインバータ回路25で反転される。AND回路23aは、比較器22aからの出力が「1」であり、比較器22bからの出力が「1」であるとき、すなわち差分値が閾値以上でありかつ正であるときは、立下りエッジであるので、出力信号Downとして「1」を出力し、そうでない場合は「0」を出力する。一方、AND回路23bは、比較器22aからの出力が「1」であり、比較器22bからの出力が「0」であるとき、すなわち差分値が閾値以上でありかつ負であるときは、立上りエッジであるので、出力信号Upとして「1」を出力し、そうでない場合は「0」を出力する。
【0064】
ライン内で対象とする画素を、走査方向に1画素ずつずらしながら上記の算出処理を繰り返す。SUM回路24aは、算出処理の繰り返し中に「Down=1」が出力された数をカウントしてライン内総和NumDown_Xを出力する。SUM回路24bは、「Up=1」が出力された数をカウントしてライン内総和NumUp_Xを出力する。
【0065】
なお、立上り/立下りエッジを検出する方法はこれに限らず、たとえばゼロクロス点を求め、その周辺の濃度変化を見て検出するといった方法でもよい。
【0066】
図6は、立上り/立下りエッジカウント処理を示すフローチャートである。まず、ステップs1において、注目画素を含むM×N画素の濃度値をCMY各色プレーンごとに保持する。その後ステップs2ではCプレーンに対し主走査方向のラインX〜Xにおける立上り/立下りエッジのそれぞれの総和SumX_Up、SumX_Downが求められる。ステップs3では副走査方向のラインY〜Yにおける立上り/立下りエッジのそれぞれの総和SumY_Up、SumY_Downが求められる。またこのとき、Mプレーン、Yプレーンに対しても同様の処理が並列して行われる。そしてステップs4にて各プレーンでの最大値MAX{SumX_Up、SumX_Down、SumY_Up、SumY_Down}が求められ、それが最も大きい値を示すプレーンにおけるSumX_Up、SumX_Down、SumY_Up、SumY_Downの値が、フィルタ係数設定部13に引き渡される。
【0067】
図7は、フィルタ係数設定処理を示すフローチャートである。まず、ステップs11では、上記のように、立上り/立下りエッジカウント部12により、画素ブロック内における主走査方向の立上りエッジの数SumX_Upと立下りエッジの数SumX_Down、および副走査方向の立上りエッジの数SumY_Upと立下りエッジの数SumY_Downがそれぞれ計数される。図8は、各領域の画素濃度変化を示す模式図である。なお上向き矢印は立上りエッジを示し、下向き矢印は立下りエッジを示している。網点領域は略円形状の網点を含むため、図8(a)に示すように、1ラインに含まれるエッジ数が多く、さらに主走査方向および副走査方向のエッジが多く、立上りおよび立下りのエッジも多く存在する。したがって、エッジ数の総和が他の領域に比べて大きくなる。
【0068】
文字領域は、線状の部分を多く含み、図8(b)に示すように、立上りエッジと立下りエッジとの距離が網点領域よりも大きい。さらに、主走査方向、副走査方向のいずれかに偏ってエッジが存在する。したがって、エッジ数の総和が網点領域より小さく、写真領域や下地領域よりは大きくなる。
【0069】
写真領域は、他の領域と同様に高濃度の画素と低濃度の画素を含むが、図8(c)に示すように、濃度変化が緩やかで隣接画素との濃度差が小さいので、立上りエッジ、立下りエッジともにほとんど存在しない。また下地領域は、図8(d)に示すように、低濃度の画素のみからなるので、立上りエッジ、立下りエッジともに存在しない。したがって、エッジ数の総和は非常に小さくなる。
【0070】
以上のような各領域とエッジ数の総和との対応に基づいて、フィルタ係数を設定する。フィルタ係数は、マトリクス状に配置された数値からなり、マトリクスに対応する画素の階調値とこれらの数値とを畳み込み演算することにより新たな階調値が算出される。
【0071】
ステップs12では、エッジ数SumX_Up,SumX_Down,SumY_Up,SumY_Downの総和Totalが算出される。ステップs13では、総和Totalが第1の閾値である閾値thA以上であるか否かが判断される。閾値thA以上であればステップs15に進み、閾値thAより小さければステップs14に進む。ステップs15では、予め記憶されている複数種類のフィルタ係数の中から網点領域に適したフィルタ係数が選択され、空間フィルタ部10へ引き渡される。網点領域に適したフィルタ係数としては、平滑化が可能なフィルタ係数が好ましい。
【0072】
ステップs14では、総和Totalが第2の閾値である閾値thB(<閾値thA)以上であるか否かが判断される。閾値thB以上であればステップs16に進み、閾値thBより小さければステップs17に進む。ステップs16では、予め記憶されている複数種類のフィルタ係数の中から文字領域に適したフィルタ係数が選択され、空間フィルタ部10へ引き渡される。文字領域に適したフィルタ係数としては、エッジ強調が可能なフィルタ係数が好ましい。
【0073】
ステップs17では、写真領域および下地領域などに適したフィルタ係数が選択され、空間フィルタ部10へ引き渡される。
【0074】
上記の例では2段階の閾値を用いてエッジ数の総和を3種類に切り分け、それぞれに対応するフィルタ係数から選択する構成としたが、さらに多くの閾値を設けてより詳細に設定することも可能である。図9に閾値による切り分けとそれに応じたフィルタ係数の選択の例を示す。図9(a)は、図7のフローチャートで説明した場合と同様に閾値を3段階にした場合の例を示している。図9(b)は閾値を4段階にした場合の例を示している。
【0075】
総和Totalの値は、画素ブロック内のエッジ数の総和であることから、網点が細かいほど画素ブロック内に存在する網点の数が多く、エッジ数の総和も多くなる。したがって、同じ網点領域の中でも、総和Totalの値によって網点の細かさ(線数)を判断することが可能である。そのため網点の線数を検出する処理を別途設ける必要がない。たとえば、総和Totalが閾値thA’以上の場合は高線数の網点領域に適したフィルタ係数A’が選択され、総和Totalが閾値thA’より小さく、閾値thB’以上の場合は低線数の網点領域に適したフィルタ係数B’が選択される。
【0076】
また、網点領域とも文字領域とも判断できないような特性を持つ領域については、そのいずれの場合でも好ましい処理ができるようなフィルタ係数(混合フィルタなど)を設定することも可能である。総和Totalが閾値thB’より小さく、閾値thC’以上の場合は網点領域および文字領域に適したフィルタ係数C’が選択される。文字領域、写真領域および下地領域については、総和Totalが閾値thC’より小さく、閾値thD’以上の場合は文字領域に適したフィルタ係数D’が選択され、総和Totalが閾値thD’より小さい場合は写真領域および下地領域に適したフィルタ係数E’が選択される。
【0077】
図10は、図9(b)に示したフィルタ係数の例を示す図である。フィルタ係数A’(図10(a))は、高周波成分の平滑化に重点を置いた特性を持つため、高周波成分を多く含む高線数の網点領域に適している。フィルタ係数B’(図10(b))は、低周波成分の平滑化に重点を置いた特性を持つため、低周波成分を多く含む低線数の網点領域に適している。フィルタ係数C’(図10(c))は、高周波成分の平滑化と低周波成分の強調を兼ね備えた特性を持つため、網点領域とも文字領域とも判断し難い領域に適している。フィルタ係数D’(図10(d))は全ての周波数成分に対し強調を行うことに重点を置いた特性を持つため、文字領域に最適である。フィルタ係数E’(図10(e))は、注目画素の濃度値がそのまま変換値となる特性を持ち、写真領域や下地領域など特にフィルタ処理を施す必要がない場合に適用する。なお、フィルタ係数の値やサイズはこれに限定されるものではない。
【0078】
以上のように、画素ブロック内のエッジ数に基づいてフィルタ係数を選択することで、注目画素の特徴に応じた適切なフィルタ処理を行うことができる。
【0079】
図11は、本発明の第2の実施形態である画像形成装置51の構成を示すブロック図である。画像形成装置51は、画像入力装置2、画像出力装置4および画像処理装置53からなる。第1の実施形態である画像形成装置1を構成する部位と同様の動作を行う部位については、同じ符号を付して説明を省略する。画像形成装置1と異なるのは、画像処理装置53が、領域分離処理部14をさらに備えること、黒生成/下色除去部15および中間調生成部16が、領域分離処理部14による領域分離結果に基づいて処理を変更することである。
【0080】
入力処理部7からの出力信号は、立上り/立下りエッジカウント部12に引き渡される一方、領域分離処理部14にも引き渡される。領域分離処理部14は、有彩/無彩判定部141、文字判定部142、網点判定部143および総合判定部144から構成され、注目画素が黒文字、色文字、網点、その他(写真や下地など)のいずれの領域に属するものであるかが判定される。そしてその判定結果を示す領域分離信号は、黒生成/下色除去部15および中間調生成部16にそれぞれ引き渡される。
【0081】
図12は、有彩/無彩判定部141の構成を示すブロック図である。有彩/無彩判定部141は、最大値算出部31、最小値算出部32、差分器33および比較器34からなり、注目画素が有彩色であるか無彩色であるかの判定を行い、その結果を信号Colorとして出力する。
【0082】
まず、最大値算出部31および最小値算出部32において、注目画素のCMY濃度値の最大値と最小値が検出される。次に、差分器33によって最大値と最小値との差分値が求められる。そして、比較器34においてその差分値が閾値THcolと比較される。差分値が閾値THcol以下の場合、すなわち注目画素におけるCMY濃度値の差異が小さい場合、注目画素は無彩色であると判定され、信号Colorとして「1」が出力される。差分値が閾値THcolより大きい場合、すなわち注目画素におけるCMY濃度値の差異が大きい場合、注目画素は有彩色であると判定され、信号Colorとして「0」が出力される。
【0083】
文字判定部142では、文字領域に属する画素は周辺画素との濃度差が大きい(エッジが高い)という特徴を利用して文字領域を識別する。たとえば、注目画素を中心とする3×3画素ブロックを設定し、注目画素とそれに隣接する8近傍画素との濃度差をそれぞれ求める。濃度差のいずれかひとつが閾値THtextより大きければ、注目画素は文字画素であると判定され、そうでなければ非文字画素と判定される。なお、この処理はCMY各色ごとに個別に行われ、そのいずれかにおいて注目画素が文字画素と判定された場合に信号Textとして「1」が出力され、そうでない場合は「0」が出力される。
【0084】
網点判定部143では、網点領域は「小領域における濃度の変動が大きい」「背景に比べて網点の濃度は高い」という特徴を利用して網点領域を識別する。注目画素を中心としたP×Q(P、Qは自然数)画素のブロック内で以下の処理が行われ、注目画素が網点領域に属する画素か否か判定される。なお、この処理はCMY各色ごとに個別に行われ、そのいずれかにおいて注目画素が“網点画素”と判定された場合に信号Screenとして「1」が出力され、そうでない場合は「0」が出力される。
【0085】
1.たとえば、画素ブロック内の中央の9画素に対して平均濃度値Daveを求め、その平均値を用いてブロック内の各画素を「0」もしくは「1」に2値化する。また、最大値Dmax、最小値Dminも同時に求める。
2.2値化されたデータに対して主走査、副走査方向でそれぞれ0から1への変化点数、1から0への変化点数を求め、それぞれK、Kとする。
3.次の判定を行う。(B、B、T、T:閾値)
【0086】
【数1】
Figure 2004214977
【0087】
図13は、領域分離処理を示すフローチャートである。ステップs21では注目画素が網点領域に属する画素であるか否かを表す信号Screenが生成され、ステップs22では注目画素が文字領域に属する画素であるか否かを表す信号Textが生成され、そしてステップs23では注目画素が有彩であるか無彩であるかを表す信号Colorが生成される。それぞれ並列に処理され得られた3つの信号を基に、ステップs24にて総合判定処理が行われる。ステップs25では、総合判定処理の結果を示す領域分離信号が、黒生成/下色除去部15および中間調生成部16へ引き渡される。
【0088】
図14は、総合判定処理を示すフローチャートである。ステップs31では信号Screenが「1」であるか否かを判断し、「1」であればステップs34に進み、「0」であればステップs32に進む。ステップs34では、注目画素が網点領域に属すると判定し、領域分離信号として網点を示す「00」を出力する。ステップs32では、信号Textが「1」であるか否かを判断する。信号Textが「1」であればステップs33に進み、「0」であればステップs37に進む。
【0089】
ステップs37では、注目画素が写真領域または下地領域に属すると判定し、領域分離信号として写真領域または下地領域を示す「11」を出力する。ステップs33では、信号Colorが「1」であるか否かを判断する。信号Colorが「1」であればステップs35に進み、「0」であればステップs36に進む。ステップs35では、注目画素が黒文字領域に属すると判定し、領域分離信号として黒文字を示す「01」を出力する。ステップs36では、注目画素が色文字に属すると判定し、領域分離信号として色文字を示す「10」を出力する。
【0090】
以上のように、黒生成/下色除去部15および中間調生成部16は、領域分離信号を受け取り、それぞれの領域に応じた最適な処理を行うことができる。空間フィルタ部10は、第1の実施形態と同様に、フィルタ係数設定部13によりエッジ数を基に設定されたフィルタ係数を用いることで、領域分離結果によらず最適なフィルタ処理を行うことができる。
【0091】
領域分離結果に基づいてフィルタ係数を切り替えた場合、たとえば、領域を誤判定した箇所については不適切なフィルタ処理が行われ周囲とのギャップが発生するので局所的に目立つ画質劣化を招くことになる。また、網点領域とも文字領域とも判断し難い箇所に対しては、はっきりとした領域分離結果を割り当てることができず、最適なフィルタ処理が行えないという問題もある。しかしながら、立上り/立下りエッジの数に応じてフィルタ係数を切り替えれば、領域を誤判定した箇所でも局所的なギャップが生じることはなく、また領域を確定できない箇所に対しても図10(c)に示したフィルタ係数C’のように最適なフィルタ係数を用いて処理を行うことができるため、出力画質の向上が実現できる。
【0092】
図15は、本発明の第3の実施形態である画像形成装置61の構成を示すブロック図である。画像形成装置61は、画像入力装置2、画像出力装置4および画像処理装置63からなる。第2の実施形態の画像形成装置51を構成する部位と同様の動作を行う部位については、同じ符号を付して説明を省略する。画像形成装置51と異なるのは、領域分離処理部17が立上り/立下りエッジ数に基づいて領域分離を行うことである。領域分離処理部17は、有彩/無彩判定部171、立上り/立下りエッジカウント部172および総合判定部173から構成され、注目画素が黒文字、色文字、網点、その他(写真や下地など)のいずれの領域に属するものであるかが判定される。そしてその判定結果を示す領域分離信号は、黒生成/下色除去部15および中間調生成部16にそれぞれ引き渡される。
【0093】
有彩/無彩判定部171は、入力処理部7からの出力信号に基づいて、注目画素が有彩であるか無彩であるかの判定を行う。立上り/立下りエッジカウント部172は、入力処理部7からの出力信号に基づいて、SumX_Up,SumX_Down,SumY_Up,SumY_Downを計数する。総合判定部173は、有彩/無彩判定部171の判定結果および立上り/立下りエッジカウント部172が計数したエッジ数に基づいて領域判定を行う。
【0094】
フィルタ係数設定部13は、立上り/立下りエッジカウント部172が計数したエッジ数に基づいてフィルタ係数を設定し、空間フィルタ部10に出力する。
【0095】
図16は、領域分離処理を示すフローチャートである。ステップs41では、立上り/立下りエッジカウント部172がSumX_Up,SumX_Down,SumY_Up,SumY_Downを計数して出力する。ステップS42では、有彩/無彩判定部171が有彩か否かを判断して信号Colorを出力する。ステップs43では、総合判定部173が注目画素の属する領域を判定して領域分離信号を出力する。ステップs44では、領域分離信号が黒生成/下色除去部15および中間調生成部16へ引き渡される。
【0096】
図17は、総合判定処理を示すフローチャートである。ステップs51では、SumX_Up > th_J1かつSumX_Down > th_J1かつSumY_Up > th_J1かつSumY_Down > th_J1(th_J1は閾値)の条件を満たすか否かを判断する。この条件式は、主走査方向における立上りエッジおよび立下りエッジの数がいずれも多く、かつ副走査方向においてもそれが成り立つような領域、つまり網点領域の特徴を表すものである。ステップS51で条件を満たす場合は、ステップs54に進み、注目画素が網点領域に属すると判定し、領域分離信号として網点を示す「00」を出力する。
【0097】
ステップS51で条件を満たさない場合はステップs52に進み、th_J1≧SumX_Up>th_J2かつth_J1≧SumX_Down>th_J2の条件、またはth_J1≧SumY_Up>th_J2かつth_J1≧SumY_Down>th_J2の条件(th_J2は閾値)のいずれかを満たすか否かを判断する。この条件式は、主走査方向における立上りエッジおよび立下りエッジの数がいずれもある程度多い領域、もしくは副走査方向においてそれが成り立つ領域、つまり文字領域の特徴を表すものである。条件を満たす場合はステップs53へ進み、条件を満たさない場合はステップs57に進む。
【0098】
ステップs57では、注目画素が写真領域または下地領域に属すると判定し、領域分離信号として写真領域または下地領域を示す「11」を出力する。
【0099】
ステップs53では、信号Colorが「1」であるか否かを判断する。信号Colorが「1」であればステップs55に進み、「0」であればステップs56に進む。ステップs55では、注目画素が黒文字領域に属すると判定し、領域分離信号として黒文字を示す「01」を出力する。ステップs56では、注目画素が色文字に属すると判定し、領域分離信号として色文字を示す「10」を出力する。
【0100】
黒生成/下色除去部15および中間調生成部16は、領域分離信号を受け取り、それぞれの領域に応じた最適な処理を行うことができる。空間フィルタ部10は、第1の実施形態と同様に、フィルタ係数設定部13によりエッジ数を基に設定されたフィルタ係数を用いることで、領域分離結果によらず最適なフィルタ処理を行うことができる。さらに領域分離処理において、各種領域の判定には、立上り/立下りエッジカウント部172のエッジ数の計数結果を用いるので、処理データ量を削減して処理を高速化することができ、第2の実施形態と比較して回路規模を大幅に縮小できる。
【0101】
以上では、本発明の実施形態として画像形成装置を用いて説明したが、本発明はコンピュータに実行させるための画像処理プログラムおよび画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体とすることもできる。
【0102】
この結果、適切なフィルタ処理や領域分離処理を備える画像処理方法をコンピュータに実行させる画像処理プログラムおよび画像処理プログラムを記録した記録媒体を提供することができる。なお、本実施形態では、この記録媒体としては、マイクロコンピュータで処理が行われるためにメモリ、たとえばROMのようなものそのものであっても良いし、また、外部記憶装置としてプログラム読み取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読み取り可能な記録媒体であっても良い。
【0103】
いずれの場合においても、格納されている画像処理プログラムは、マイクロプロセッサがアクセスして実行させる構成であっても良いし、あるいは、画像処理プログラムを読み出し、読み出した画像処理プログラムを、マイクロコンピュータのプログラム記憶エリアにダウンロードし、そのプログラムを実行する方式であってもよい。このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
【0104】
ここで、上記記録媒体としては、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープなどのテープ系、フレキシブルディスクやハードディスクなどの磁気ディスクやCD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)/MO(Magneto Optical)ディスク/MD(Mini Disk)/DVD(DigitalVersatile Disk)などの光ディスクのディスク系、IC(Integrated Circuit)カード(メモリカードを含む)/光カードなどのカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュROMなどの半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であっても良い。
【0105】
また、上記のような記録媒体に限らず、インターネットを含む通信ネットワークを接続可能なコンピュータシステムが通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する媒体であっても良い。なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予めコンピュータシステムに格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであっても良い。
【0106】
上記記録媒体は、デジタルカラー画像形成装置やコンピュータシステムに備えられるプログラム読み取り装置により読み取られることで上述した画像処理方法が実行される。特に、後者の場合、閾値の変更など画像処理方法をユーザの好みに応じて使用することが可能となる。
【0107】
図18は、コンピュータシステム101の構成例を示す図である。コンピュータシステム101は、フラットベッドスキャナ、フィルムスキャナ、デジタルカメラなどの画像入力装置102、所定の画像処理プログラムがロードされることにより上記画像処理方法を含む様々な処理が行われるコンピュータ103、コンピュータの処理結果を表示するCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、液晶ディスプレイなどの画像表示装置104およびコンピュータの処理結果を紙などに出力するプリンタ105、画像処理の指示などをユーザが入力するためのキーボード106aおよびマウス106bなどの入力装置106から構成されるさらには、電話線を介してサーバーなどに接続するための通信手段としてのモデムなどが備えられる。
【0108】
画像処理方法をこのコンピュータシステムで実行する場合、閾値の設定を任意に変更することが容易になり、また、画像表示装置に示される結果に応じて改めて設定し直すなどユーザの好みに応じた処理が可能となる。閾値の変更を行うには、キーボードやマウスを用いて直接数値を入力したり、閾値を表すシンボルをドラッグしたりすることにより設定される。
【0109】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、画素ブロック内のエッジ数に基づいて、複数のフィルタ係数から1つのフィルタ係数を選択するので、画素ブロックの特徴に応じた適切なフィルタ処理を行うことができ、出力画像の画質を向上させることができる。
【0110】
また本発明によれば、画素ブロック内のエッジ数に基づいて、複数のフィルタ係数から1つのフィルタ係数を選択するので、画素ブロックの特徴に応じた適切なフィルタ処理を行うことができ、出力画像の画質を向上させることができる。
さらに、フィルタ処理は領域判定結果に依存しないので、領域判定の誤判定などによる画質劣化を抑制し、領域判定処理では明確に分離できない領域についても適切に処理を行うことができる。
【0111】
また本発明によれば、領域判定部は計数部が計数したエッジ数に基づいて領域判定を行うので、従来の領域判定処理に比べて必要な計算量を削減し、回路規模を縮小することができる。
【0112】
また本発明によれば、閾値を用いることで、容易にフィルタ係数を選択することができる。
【0113】
また本発明によれば、走査方向および立上り、立下りを区別してエッジ数を計数することで、より適したフィルタ係数を選択することができる。
【0114】
また本発明によれば、隣接する画素間の濃度差と、適切に設定した第3の閾値とを比較して立上りおよび立下りエッジを検出するので、写真領域や下地領域のエッジを検出せず、より正確にエッジ数を計数することができる。
【0115】
また本発明によれば、適切にフィルタ処理が施された画像データを出力することができるので、高画質な静止画像を形成することができる。
【0116】
また本発明によれば、上記の画像処理方法をコンピュータに実行させるための画像処理プログラムとして提供することができる。
【0117】
また本発明によれば、上記の画像処理方法をコンピュータに実行させるための画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である画像形成装置1の構成を示すブロック図である。
【図2】立上り/立下りエッジカウント部12の構成を示すブロック図である。
【図3】画素ブロック100の一例を示す図である。
【図4】立上りエッジおよび立下りエッジを示す模式図である。
【図5】ライン内カウント部121の構成を示すブロック図である。
【図6】立上り/立下りエッジカウント処理を示すフローチャートである。
【図7】フィルタ係数設定処理を示すフローチャートである。
【図8】各領域の画素濃度変化を示す模式図である。
【図9】閾値による切り分けとそれに応じたフィルタ係数の選択の例を示す図である。
【図10】フィルタ係数の例を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施形態である画像形成装置51の構成を示すブロック図である。
【図12】有彩/無彩判定部141の構成を示すブロック図である。
【図13】領域分離処理を示すフローチャートである。
【図14】総合判定処理を示すフローチャートである。
【図15】本発明の第3の実施形態である画像形成装置61の構成を示すブロック図である。
【図16】領域分離処理を示すフローチャートである。
【図17】総合判定処理を示すフローチャートである。
【図18】コンピュータシステム101の構成例を示す図である。
【符号の説明】
1,51,61 画像形成装置
2,102 画像入力装置
3,53,63 画像処理装置
4 画像出力装置
5 A/D(アナログ/デジタル)変換部
6 シェーディング補正部
7 入力処理部
8 色補正部
9,15 黒生成/下色除去部
10 空間フィルタ部
11,16 中間調生成部
12,172 立上り/立下りエッジカウント部
13 フィルタ係数設定部
14,17 領域分離処理部
20,33 差分器
21 絶対値算出部
22,34 比較器
23 AND回路
24 SUM回路
31 最大値算出部
32 最小値算出部
100 画素ブロック
101 コンピュータシステム
103 コンピュータ
104 画像表示装置
105 プリンタ
106 入力装置
106a キーボード
106b マウス
121 ライン内カウント部
122 総和算出部
141,171 有彩/無彩判定部
142 文字判定部
143 網点判定部
144,173 総合判定部

Claims (12)

  1. 複数の画素からなる画像を示す画像データに含まれる注目画素とその周辺画素とからなる画素ブロック内のエッジ数を計数する計数部と、
    計数されたエッジ数に基づいて、複数のフィルタ係数の中から1つのフィルタ係数を選択する係数設定部と、
    前記係数設定部によって選択されたフィルタ係数を用いて、入力された画像データに対してフィルタ処理を行う空間フィルタ部とを備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 複数の画素からなる画像を示す画像データが入力され、
    入力された画像データに対してフィルタ処理を行う空間フィルタ部と、
    入力された画像データが複数色からなるカラー画像データである場合に、各色がほぼ同じ画素濃度となる部分をブラックとして置き換え、ブラックをさらに加えたカラー画像データに変換する黒生成/下色除去部と、
    入力された画像データに対して出力先に応じた階調再現処理を行う中間調生成部と、
    注目画素が、少なくとも文字領域および網点領域を含む複数の領域のいずれに属するかを判定する領域判定部とを備え、
    少なくとも前記黒生成/下色除去部および中間調生成部のいずれかが前記領域判定部の判定結果に応じた処理を行う画像処理装置において、
    注目画素とその周辺画素とからなる画素ブロック内のエッジ数を計数する計数部と、
    計数されたエッジ数に基づいて、複数のフィルタ係数の中から1つのフィルタ係数を選択する係数設定部とを有し、
    前記空間フィルタ部は、前記係数設定部によって選択されたフィルタ係数を用いてフィルタ処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
  3. 前記領域判定部は、計数されたエッジ数に基づいて、注目画素が、少なくとも文字領域および網点領域を含む複数の領域のいずれに属するかを判定することを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記係数設定部は、第1の閾値および第1の閾値より小さい第2の閾値と、計数されたエッジ数とを比較し、エッジ数が前記第1の閾値以上であるときは、平滑化特性を有するフィルタ係数を選択し、エッジ数が前記第1の閾値より小さくかつ第2の閾値以上であるときは、鮮鋭化特性を有するフィルタ係数を選択することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の画像処理装置。
  5. 前記計数部は、前記画素ブロック内の主走査方向の立上りエッジおよび立下りエッジの数と副走査方向の立上りエッジおよび立下りエッジの数とをそれぞれ個別に計数することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記
  6. 前記計数部は、画素ブロック内の所定の画素と所定の画素に走査方向前方で隣接する画素との濃度差が第3の閾値より大きく、かつ濃度が走査方向に上昇している部分を立上りエッジとして検出し、画素ブロック内の所定の画素と所定の画素に走査方向前方で隣接する画素との濃度差が第3の閾値より大きく、かつ濃度が走査方向に下降している部分を立下りエッジとして検出することを特徴とする請求項5記載の画像処理装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の画像処理装置と、
    画像処理装置によって処理された画像データを出力する画像出力装置とを備えることを特徴とする画像形成装置。
  8. 複数の画素からなる画像を示す画像データに含まれる注目画素とその周辺画素とからなる画素ブロック内のエッジ数を計数する計数工程と、
    計数されたエッジ数に基づいて、複数のフィルタ係数の中から1つのフィルタ係数を選択する係数設定工程と、
    前記係数設定工程で選択されたフィルタ係数を用いて、入力された画像データに対してフィルタ処理を行う空間フィルタ工程とを備えることを特徴とする画像処理方法。
  9. 複数の画素からなる画像を示す画像データが入力され、
    入力された画像データに対してフィルタ処理を行う空間フィルタ工程と、
    注目画素が、少なくとも文字領域および網点領域を含む複数の領域のいずれに属するかを判定する領域判定工程と、
    入力された画像データが複数色からなるカラー画像データである場合に、各色がほぼ同じ画素濃度となる部分をブラックとして置き換え、ブラックをさらに加えたカラー画像データに変換する黒生成/下色除去工程と、
    入力された画像データに対して出力先に応じた階調再現処理を行う中間調生成工程とを備え、
    少なくとも前記黒生成/下色除去工程および中間調生成工程のいずれかで前記領域判定工程の判定結果に応じた処理を行う画像処理方法において、
    注目画素とその周辺画素とからなる画素ブロック内のエッジ数を計数する計数工程と、
    計数されたエッジ数に基づいて、複数のフィルタ係数の中から1つのフィルタ係数を選択する係数設定工程とを有し、
    前記空間フィルタ工程では、前記係数設定工程によって選択されたフィルタ係数を用いてフィルタ処理を行うことを特徴とする画像処理方法。
  10. 前記領域判定工程は、計数されたエッジ数に基づいて、注目画素が、少なくとも文字領域および網点領域を含む複数の領域のいずれに属するかを判定することを特徴とする請求項9記載の画像処理装置。
  11. 請求項8〜10のいずれかに記載の画像処理方法をコンピュータに実行させるための画像処理プログラム。
  12. 請求項8〜10のいずれかに記載の画像処理方法をコンピュータに実行させるための画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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