JP2010193381A - 信号処理装置および信号処理方法 - Google Patents

信号処理装置および信号処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】回路規模の増大を招くことなく、被写体像の境界部分の画像処理を違和感なく行う信号処理装置を提供する。
【解決手段】信号処理装置100では、同時化された映像信号に対して空間フィルタ部21、22により空間フィルタ処理を行うことで注目画素に周辺画素の信号成分を滲ませた後に特定信号領域に含まれるか否かを判定する。これにより、回路規模の増大を招くことなく、被写体像の境界部分の領域判定フラグを段階的に変化させることができるため、画像処理の効果を滑らかに切替えて違和感のない画像処理を実現することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像(映像)信号が形成する画像(映像)に対して、信号処理を行う信号処理装置および信号処理方法に関する。特に、画像中の特定の輝度信号領域や色差信号領域に含まれる部分(特定部分)と当該特定部分以外の部分とにおいて、輪郭補正処理、帯域制限処理、あるいはノイズ削減処理等の効果を変える信号処理を行う信号処理装置および信号処理方法に関する。
従来の撮像装置では、被写体を撮像する場合、撮像された画像の解像感や先鋭度を向上させるため、撮像装置や表示装置の信号処理として、被写体の輪郭や細かな模様のエッジ部分を強調する輪郭補正処理が行われている。さらに近年では、撮像装置に搭載される撮像素子の高画素化により高解像度化が進んでおり、撮像装置により取得される撮像画像上において、被写体のさらに細かな部分まで表現されるようになってきている。
一方、撮像素子の高画素化に伴い、画素サイズが微細化されている。このため、撮像素子により取得される信号に対するノイズ量が増えることになり、その結果、撮像素子により取得される信号のS/N比(Signal to Noise Ratio)が悪くなる。従来の撮像装置では、このS/N比の悪化に対する改善(S/N比改善)のためのノイズ削減処理も行われている。
一般的には、撮像装置において、輪郭補正処理により、画像の細部が強調されて解像感の向上した画像(映像)が取得されることが好まれる。しかし、撮像装置で、人物を被写体として撮像する場合、特に、女性の顔などを撮像する場合などには、輪郭補正処理を実行すると、顔の皺、しみ、にきびや肌荒れなども強調されることになり、被写体の女性や撮像装置のユーザが、これを嫌う場合が多い。そのため、従来の撮像装置では、画像の中で、例えば、色差信号が肌色の信号領域となる部分を検出し、その部分は、人物の肌であると判断して輪郭補正処理の効果を抑制する処理、あるいは、ノイズ削減処理の効果を強めてぼかすことにより、他の部分の解像感を保ったまま、望ましくない部分を隠す処理が行われている。
逆に、例えば、木の葉や芝生などは、細部をより詳細に表現するため、従来の撮像装置では、色差信号が緑色の信号領域となる部分を検出し、その部分は輪郭補正処理の効果をさらに強める処理を行い、ノイズ削減処理の効果を弱めるなどの処理が行われる場合もある。
なお、「信号領域」とは、領域を検出する際に使用する信号の信号形式により定義される色空間内(あるいは色平面内)(例えば、RGB色空間、YCbCr色空間、YPbPr色空間、xvYCC色空間、Lab色空間(La*b*色空間)、IQ色平面、PbPr色差平面、CbCr色差平面。Lab色空間のab色平面(La*b*色空間のa*b*色平面))において、映像信号が占める範囲のことをいう。上記の場合は、例えば、Pb軸、Pr軸や、I軸、Q軸で表される色差平面で肌色や緑色に相当する色領域が、「信号領域」に該当する。
また、「色差信号が肌色や緑色の信号領域となる部分」とは、上記色差平面で肌色や緑色に相当する領域に含まれる映像信号が画像空間上すなわち画面内(画像上)で位置する部分のことをいい、例えば、映像信号が形成する画像上において、人物の顔や木の葉といった被写体像を形成している画像領域がこれに該当する。
しかしながら、画像の特定の部分と、当該特定の部分に隣接する部分との境界部分、例えば、人物の顔とその背景との境界部分で、上記のような輪郭補正処理やノイズ削減処理の効果を急激に変化させると不自然な画像となる。
これを解消するために、特定の部分と、当該特定の部分に隣接する部分との境界部分で輪郭補正やノイズ削減の効果を滑らかに変化させ、画質に違和感を与えないようにする方法が考えられる。このような従来の信号処理方法として、特許文献1がある。特許文献1に開示されている技術では、注目画素が特定色領域に含まれるか否かを特定色判定フラグにより示し、さらに、画像平面上において、注目画素の周辺の画素(例えば、3×3フィルタを用いる場合、注目画素の周辺の8画素)についても同様に特定色領域に含まれるか否かを特定色判定フラグにより示す。そして、注目画素およびその周辺画素(3×3フィルタを用いる場合、注目画素および周辺の8画素の合計9画素)の特定色判定フラグの値を基に輪郭補正やノイズ除去を行う。これにより、特許文献1に開示の技術では、特定色領域と特定色以外の領域の境界部分で輪郭補正やノイズ除去の効果が急激に変化しないようにしている。
特許第4200745号
しかしながら、上記従来の信号処理方法では、注目画素以外に注目画素の周辺画素についても同時に特定色領域に含まれるか否かの判定が必要となる。周辺画素の中には画像の水平方向だけでなく垂直方向の画素も含まれるため、例えば3×3フィルタを用いる場合には、特定色領域に含まれるか否かを示す特定色判定フラグを9画素同時化(垂直方向の信号を同時化)、すなわち、所定のタイミング(時刻)において、9画素分の特定色判定フラグを同時に取得する必要がある。特定色判定フラグを9画素同時化するために、従来の信号処理方法を実行する信号処理装置は、以下の2つの構成のいずれかを採用する必要がある。
(1)従来の信号処理装置は、特定色判定フラグを生成した後に、映像信号と同じ様に特定色判定フラグ用のディレイラインを2ライン分余分に備える(例えば、ラインメモリ2つを備える)。これにより、9画素同時化する。
(2)従来の信号処理装置は、9画素同時化された色差信号から、当該9画素が、それぞれ、特定色領域に含まれるか否かを同時に判定して特定色判定フラグを生成するために、特定色領域検出回路を注目画素用以外に8個余分(注目画素の周辺画素8画素分)に備える。
上記2つの構成のいずれを採用する場合であっても、同時化するためのメモリまたは特定色領域検出回路が別途必要になるため、回路規模の増大を招くことになる。
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、回路規模の増大を招くことなく、画像内の被写体の特定の部分とその隣接部分との境界部分で処理の効果を急激に変化させることなく、段階的に変化させることにより、違和感のない画像を取得することができる信号処理装置、信号処理方法、プログラムおよび集積回路を実現することを目的とする。
第1の発明は、空間演算処理部と、領域検出部と、画像処理部と、を備える信号処理装置である。
空間演算処理部は、第1画像信号により形成される画像に含まれ処理対象である注目画素に対して、画像上において注目画素の周辺の画素である周辺画素を用いて所定の演算処理を行うことで、第1画像信号から第2画像信号を生成する。領域検出部は、第2画像信号の注目画素が所定の信号領域に含まれるか否かを判定し、その判定結果を示す領域判定フラグを生成する。画像処理部は、領域検出部により生成された領域判定フラグに基づき、第1画像信号に対して所定の画像処理を行う。
この信号処理装置では、映像信号の注目画素が所定の信号領域に含まれるか否かを判定する前に隣接する画素との演算処理を行うことにより、注目画素に隣接する複数の画素の信号成分の影響が含まれるようになるため、注目画素が所定の信号領域と所定の信号領域以外の境界部分に含まれる画素であっても、領域判定フラグが急激に変化することがなく、所定の画像処理を段階的に(徐々に)行うことができる。
したがって、この信号処理装置により取得される画像(映像)は、所定の信号領域と、当該所定の信号領域以外の境界部分においても、所定の画像処理の効果が段階的に(徐々に)変化するため、自然な画像(映像)となる。例えば、「所定の信号領域」を「肌色領域」とすることで、女性の顔などを撮像する場合などに、顔の皺、しみ、にきびや肌荒れなどが強調されることを効果的に抑制するともに、「肌色領域」以外の画像領域においては、ディテール感を保持することができるので、被写体の女性やユーザが、好む自然な画像(映像)を、この信号処理装置により取得することができる。
なお、「第1画像信号」および「第2画像信号」は、画像を形成することができる信号(画像信号)だけでなく、映像を形成することができる信号(映像信号)も含む概念である。
また、「信号領域」とは、領域を検出する際に使用する信号の信号形式により定義される色空間内(あるいは色平面内)(例えば、RGB色空間、YCbCr色空間、YPbPr色空間、xvYCC色空間、Lab色空間(La*b*色空間)、IQ色平面、PbPr色差平面、CbCr色差平面。Lab色空間のab色平面(La*b*色空間のa*b*色平面))において、画像信号が占める範囲のことをいう。例えば、Pb軸、Pr軸や、I軸、Q軸で表される色差平面で肌色や緑色に相当する色領域が、「信号領域」に該当する。
第2の発明は、第1の発明であって、空間演算処理部は、第1画像信号が形成する画像空間上において、注目画素の水平方向、垂直方向、斜め方向および時間方向の少なくとも一方向に隣接する画素を含む周辺画素を用いて、所定の演算処理を行う。
この信号処理装置では、水平方向に隣接する画素間で演算処理をすれば画像の水平方向で、垂直方向に隣接する画素間で演算処理をすれば画像の垂直方向で、斜め方向に隣接する画素間で演算処理をすれば画像の斜め方向で、それぞれ、被写体の境界部分の領域判定フラグが急激に変化することがなく、また、時間方向に隣接する画素間すなわち画像フレーム間で演算処理をすれば、シーンチェンジなどのように被写体が急激に変化しても領域判定フラグは急激に変化することがなく、それぞれ、所定の画像処理が段階的に(徐々に)行われる。
第3の発明は、第1または第2の発明であって、第1画像信号の注目画素と、注目画素の垂直方向の周辺画素と、を同時化するディレイライン部をさらに備える。空間演算処理部は、ディレイライン部により同時化された第1画像信号を用いて、所定の演算処理を行う。画像処理部は、ディレイライン部により同時化された第1画像信号に対して所定の画像処理を行う。
この信号処理装置では、画像処理部の処理および空間演算処理部の処理において、ディレイライン部を共用することができるので、ハードにより構成する場合、回路規模を小さくすることができる。
第4の発明は、第1から第3のいずれかの発明であって、空間演算処理部は、注目画素に対して空間フィルタ処理を実行することで、所定の演算処理を行う。
これにより、例えば、空間フィルタ処理をLPF(低域通過フィルタ)処理とすることにより、信号領域を検出する際に用いる画像(映像)信号の境界部分の変化をより滑らかにすることができ、従って、領域判定フラグの変化もより滑らかとなるため、所定の画像処理を段階的に(徐々に)行うことができる。
第5の発明は、第1から第4のいずれかの発明であって、領域判定フラグは、複数ビットで構成され、信号領域を複数のコードで表現し、所定の信号領域である第1信号領域と、第1信号領域以外の信号領域である第2信号領域と、第1信号領域および第2信号領域の境界部分の信号領域である境界部分信号領域と、を各々別のコードで段階的に表すフラグである。
これにより、例えば、領域判定フラグを2ビットで構成して、所定の信号領域を「3」というコードで表現し、所定の信号領域以外の信号領域を「0」というコードで表現し、両者の間の信号領域を所定の信号領域に近い方から順に「2」、「1」というコードで表現することにより、領域判定フラグを1ビットで構成する場合に比べて、所定の信号領域の境界部分の変化をより細かく段階的に表現できるため、所定の画像処理もより細かく段階的に行うことができる。
第6の発明は、第1から第5のいずれかの発明であって、画像処理部は、領域判定フラグの示すコードに基づいて第1画像信号に施す輪郭補正の効果を段階的に制御する輪郭補正部、および、領域判定フラグの示すコードに基づいて第1画像信号に施す帯域制限の効果を段階的に制御する帯域制限部、および、領域判定フラグの示すコードに基づいて第1画像信号に施すノイズ削減の効果を段階的に制御するノイズ削減部、の少なくとも1つを含む。
これにより、所定の信号領域に含まれる部分とその隣接する部分との境界部分について、画像処理が輪郭補正である場合には、画像(映像)信号に付加する輪郭補正信号の大きさなどを段階的に(徐々に)変化させることができる。また、画像処理が帯域制限である場合には、画像(映像)信号自体の周波数帯域を段階的に(徐々に)変化させることができる。また、画像処理がノイズ削減である場合には、画像(映像)信号に含まれるノイズ成分を段階的に(徐々に)変化させることができる。
第7の発明は、第1から第6のいずれかの発明であって、所定の信号領域は、所定の輝度信号領域および色差信号領域の少なくとも1つである。
これにより、輝度信号領域で検出する場合には、被写体の輝度レベルに応じて画像処理の効果を制御することができ、色差信号領域で検出する場合には、被写体の色に応じて画像処理の効果を制御することができる。
第8の発明は、第1から第8のいずれかの発明であって、第1画像信号および第2画像信号は、輝度信号および色差信号から形成される。領域検出部は、第2画像信号の注目画素が所定の信号領域に含まれるか否かの判定を、第2画像信号を形成する輝度信号に基づいて定義される輝度領域および第2画像信号を形成する色差信号に基づいて定義される色差平面領域を用いて行う。
これにより、輝度信号領域で検出する場合には、注目画素の輝度レベルに応じて画像処理の効果を制御することができ、色差信号領域で検出する場合には、注目画素が色差平面上のどの領域に存在するかに応じて、画像処理の効果を制御することができる。
第9の発明は、第1から第7のいずれかの発明であって、第1画像信号および第2画像信号は、R成分信号、G成分信号およびB成分信号から形成される。領域検出部は、第2画像信号の注目画素が所定の信号領域に含まれるか否かの判定を、
(1)第2画像信号を形成するR成分信号、G成分信号およびB成分信号により定義される色空間若しくは色平面、又は、
(2)第2画像信号を形成するR成分信号、G成分信号およびB成分信号により定義される色空間若しくは色平面を変換して取得される色空間若しくは色平面、
を用いて行う。
これにより、R成分信号、G成分信号およびB成分信号による信号を用いる場合であっても、注目画素が色空間内あるいは色平面上のどの領域に存在するかに応じて、画像処理の効果を制御することができる。
なお、ここで、「R成分信号」とは、赤色成分信号であり、「G成分信号」とは、緑色成分信号であり、「B成分信号」とは、青色成分信号である。
また、第2画像信号の注目画素が所定の信号領域に含まれるか否かの判定を行う「色空間」は、RGB色空間であってもよいし、RGB色空間を他の色空間に変換したもの(例えば、YCbCr色空間、Lab(La*b*)色空間、xvYCC色空間)であってもよい。
また、第2画像信号の注目画素が所定の信号領域に含まれるか否かの判定を行う「色平面」は、RGB色空間を変換することで取得される色平面を含む概念であり、「色平面」としては、RGB色空間から変換されたPbPr色差平面、CbCr色差平面、IQ色平面、Lab(La*b*)色空間で定義されるab色平面(a*b*)色平面等がある。例えば、R成分信号、G成分信号、および、B成分信号により定義されるRGB色空間を、IQ色平面に変換し、変換したIQ色平面上で(RGB色空間をIQ色平面に変換することで取得されるI成分信号およびQ成分信号の信号成分により)、第2画像信号の注目画素が所定の信号領域に含まれるか否かの判定を行うようにしてもよい。
第10の発明は、空間演算処理ステップと、領域検出ステップと、画像処理ステップと、を備える信号処理方法である。
空間演算処理ステップでは、第1画像信号により形成される画像に含まれ処理対象である注目画素に対して、画像上において注目画素の周辺の画素である周辺画素を用いて所定の演算処理を行うことで、第1画像信号から第2画像信号を生成する。領域検出ステップでは、第2画像信号の注目画素が所定の信号領域に含まれるか否かを判定し、その判定結果を示す領域判定フラグを生成する。画像処理ステップでは、領域検出ステップにより生成された領域判定フラグに基づき、第1画像信号に対して所定の画像処理を行う。
これにより、第1の発明と同様の効果を奏する信号処理方法を実現することができる。
第11の発明は、空間演算処理ステップと、領域検出ステップと、画像処理ステップと、を備える信号処理方法をコンピュータに実行させるプログラムである。
空間演算処理ステップでは、第1画像信号により形成される画像に含まれ処理対象である注目画素に対して、画像上において注目画素の周辺の画素である周辺画素を用いて所定の演算処理を行うことで、第1画像信号から第2画像信号を生成する。領域検出ステップでは、第2画像信号の注目画素が所定の信号領域に含まれるか否かを判定し、その判定結果を示す領域判定フラグを生成する。画像処理ステップでは、領域検出ステップにより生成された領域判定フラグに基づき、第1画像信号に対して所定の画像処理を行う。
これにより、第1の発明と同様の効果を奏する信号処理方法をコンピュータに実行させるプログラムを実現することができる。
第12の発明は、空間演算処理部と、領域検出部と、画像処理部と、を備える集積回路である。
空間演算処理部は、第1画像信号により形成される画像に含まれ処理対象である注目画素に対して、画像上において注目画素の周辺の画素である周辺画素を用いて所定の演算処理を行うことで、第1画像信号から第2画像信号を生成する。領域検出部は、第2画像信号の注目画素が所定の信号領域に含まれるか否かを判定し、その判定結果を示す領域判定フラグを生成する。画像処理部は、領域検出部により生成された領域判定フラグに基づき、第1画像信号に対して所定の画像処理を行う。
これにより、第1の発明と同様の効果を奏する集積回路を実現することができる。
発明によれば、元の被写体の境界部分で注目画素と隣接画素の信号成分が全く異なる信号領域である場合でも、画像空間上で隣接する画素間で演算を行うことで空間的な境界部分をぼかした後の輝度信号や色差信号などから信号領域を検出することにより、注目画素に隣接画素の信号成分を滲ませることができるため、被写体の種類に応じて輪郭補正や帯域制限およびノイズ削減などの効果を制御するような画像処理を違和感なく行うことができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
<1.1:信号処理装置の構成>
図1は、本発明の第1実施形態の信号処理装置100の概略構成を示す図である。
図1に示すように、信号処理装置100は、入力される輝度信号および色差信号を同時化するディレイライン部1と、ディレイライン部1から出力される輝度信号に対して空間フィルタ処理を行う空間フィルタ部21と、空間フィルタ部21の出力から輝度領域判定フラグを生成する特定輝度領域検出部31と、を備える。また、信号処理装置100は、ディレイライン部1から出力される色差信号に対して空間フィルタ処理を行う空間フィルタ部22と、空間フィルタ部22の出力から色領域判定フラグを生成する特定色領域検出部32と、を備える。さらに、信号処理装置100は、ディレイライン部1から出力される輝度信号および色差信号に対して、輝度領域判定フラグおよび色領域判定フラグに基づいて、所定の画像処理を行う画像処理部4を備える。
ディレイライン部1は、輝度信号および色差信号を入力とし、注目画素(処理対象となっている画素)と、当該注目画素の水平方向、垂直方向および斜め方向の隣接画素を同時化する。ディレイライン部1の構成の一例について、図1Aを用いて説明する。
図1は、説明便宜のため、信号処理の対象としている輝度信号および色差信号をまとめて模式的に図示している。
図1Aは、輝度信号の処理のみの構成の一例について図示したものである。具体的には、図1Aは、ディレイライン部1の輝度信号用の処理部である輝度信号用ディレイライン部1A、空間フィルタ部21、特定輝度領域検出部31および画像処理部4を示す図である。なお、図1Aは、垂直方向3ライン分について同時化する場合の構成の一例である。
図1Aに示すように、輝度信号用ディレイライン部1Aは、第1遅延部11および第2遅延部12を有している。
第1遅延部11および第2遅延部12は、入力に対して、出力を1H(1ライン分)だけ遅延させる。第1遅延部11および第2遅延部12は、例えば、ラインメモリやFIFO(First In First Out)メモリにより構成される。
図1Aに示すように、輝度信号用ディレイライン部1Aは、入力輝度信号をそのまま出力した信号である輝度信号Y0と、輝度信号Y0に対して1H遅延させた信号である輝度信号Y1と、輝度信号をY0に対して2H遅延させた信号である輝度信号Y2と、3つの輝度信号を出力する。
そして、輝度信号用ディレイライン部1Aから出力された輝度信号Y0、Y1およびY2は、図1Aに示すように、空間フィルタ部21および画像処理部4に入力される。
このように、輝度信号用ディレイライン部1Aにより、垂直方向に信号が同時化される。
なお、色差信号(Pb信号(Cb信号)およびPr信号(Cr信号))についても図1Aと同様の構成とすることができる。
図1は、図1Aに相当する部分については、説明便宜のため、簡略化して図示したものである。なお、図1Aでは、垂直方向に同時化する信号は、3ライン分(垂直3画素分)であるが、これに限定されることはなく、他のライン数(例えば、5ライン等)であっても良いことは言うまでもない。他のライン数を採用する場合は、採用したライン数に対応する数の遅延部(ラインメモリ等)を設ければ良い。
空間フィルタ部21は、ディレイライン部1から出力される輝度信号(同時化された輝度信号)を入力とし、入力された輝度信号に対して、水平方向、垂直方向および斜め方向の少なくとも一方向のフィルタ処理を行う。そして、空間フィルタ部21は、フィルタ処理した輝度信号を特定輝度領域検出部31に出力する。
なお、空間フィルタ部21で実行される空間フィルタ処理が3×3の2次元フィルタによるものである場合、その構成の一例は、図1Aに示すようなものとすることができる。この場合、図1Aに示すように、空間フィルタ部21は、輝度信号Y0、Y1およびY2を、1画素分遅延させる遅延器(例えば、D−フリップフロップ)と、フィルタ係数を乗じる係数器と、加算器と、を用いて、FIR(Finite Impulse Response)フィルタにより構成することができる。なお、空間フィルタ処理部の構成は、図1Aに示した構成に限定されることはなく、例えば、垂直方向のフィルタと、水平方向のフィルタと、を組み合わせることで実現するようにしてもよい。また、フィルタのタップ数によりFIRフィルタの構成が変わることは言うまでもない。
空間フィルタ部22は、ディレイライン部1から出力される色差信号(同時化された色差信号)を入力とし、入力された色差信号に対して、水平方向、垂直方向および斜め方向の少なくとも一方向のフィルタ処理を行う、そして、空間フィルタ部22は、フィルタ処理した色差信号を特定色領域検出部32に出力する。なお、空間フィルタ部22の構成についても、空間フィルタ部21の場合と同様に、構成することができる(例えば、図1Aと同様の構成により構成することができる)。
特定輝度領域検出部31は、空間フィルタ部21からの出力を入力とし、空間フィルタ部21によりフィルタ処理された輝度信号が、所定の輝度信号領域に含まれるか否かを判定する。そして、その判定結果を示す複数ビットによる輝度領域判定フラグを生成する。そして、特定輝度領域検出部31は、生成した輝度領域判定フラグを画像処理部4に出力する。
特定色領域検出部32は、空間フィルタ部22からの出力を入力とし、空間フィルタ部22によりフィルタ処理された色差信号が、所定の色差信号領域に含まれるか否かを判定する。そして、その判定結果を示す複数ビットによる色領域判定フラグを生成する。そして、特定色領域検出部32は、生成した色領域判定フラグを画像処理部4に出力する。
画像処理部4は、ディレイライン部1からの出力、輝度領域判定フラグおよび色領域判定フラグを入力とする。画像処理部4は、輝度領域判定フラグおよび色領域判定フラグの表すコードに基づいて、ディレイライン部1から出力された輝度信号および色差信号に対して、画像処理を行う。これにより、画面上(画像上)の被写体像ごとに処理の効果を変えることができる。
<1.2:信号処理装置の動作>
以上のように構成される信号処理装置100の動作について、以下、説明する。
本実施形態の信号処理装置100では、入力された輝度信号および色差信号は、ディレイライン部1により同時化される。
例えば、注目画素(処理対象の画素)を中心に3画素×3画素の2次元マトリクス状に隣接する画素を同時化するためには、FIFO(First−In First−Out)メモリなどで構成した2ライン分のディレイラインとすれば良い。この場合の一例の構成は、図1Aに示す構成である。
同時化された輝度信号および色差信号は、空間フィルタ部21および空間フィルタ部22によりフィルタ処理される。
このフィルタ処理は、図2に示すように、同時化された9画素のデータそれぞれに場所に応じたフィルタ係数を乗じて加算しても良いし、例えば、水平方向に隣接した画素のフィルタ処理、垂直方向に隣接した画素のフィルタ処理、および斜め方向に隣接した画素のフィルタ処理を個別に行っても良い。9画素のデータそれぞれに場所に応じたフィルタ係数を乗じて加算する場合の空間フィルタ部21および空間フィルタ部22の構成例(一例)として、図1Aに示す構成がある。また、垂直方向のフィルタ処理を行った後、水平方向のフィルタ処理を行う構成例の一例を、図1Bに示す。なお、垂直方向のフィルタ処理を行った後、水平方向のフィルタ処理を行う構成にすることで、9画素のデータそれぞれに場所に応じたフィルタ係数を乗じて加算する場合に比べて、D−フリップフロップ、フィルタ係数器および加算器の数を少なくすることができる(図1Aおよび図1B参照)。
また、空間フィルタ部21および空間フィルタ部22により実現されるフィルタ特性は、通常は、低域通過フィルタ(LPF)特性とすれば良いが、特定輝度領域あるいは特定色領域を検出するために十分である信号成分を抽出できるものであれば、それ以外の特性(例えば、BPF特性)であっても良い。
このように、空間フィルタ部21および空間フィルタ部22により実行される空間フィルタ処理により、例えば、注目画素とその隣接画素の信号成分が全く異なる信号領域の成分である場合であっても、注目画素に隣接画素の信号成分が所定の割合で含まれることになり、その境界部分で信号成分が段階的に(徐々に)変化するようになる。言い換えれば、空間フィルタ部21および空間フィルタ部22により実行される空間フィルタ処理により、注目画素とその隣接画素との境界部分で信号成分が急激に変化することを緩和(防止)することができる。
特定輝度領域検出部31では、予め輝度レベルをいくつかの領域、例えば、図3に示すように、4領域(図3の領域0〜領域3)に分割しておく。そして、特定輝度領域検出部31は、フィルタ処理された輝度信号が、4領域の中のどの領域に含まれるかを判定し、その判定結果を2ビットで4種類のコードとして表現する「輝度領域判定フラグ」を生成する。
特定色領域検出部32では、図4に示すように、色差平面上(図4では、Pb軸およびPr軸により定義されるPbPr色差平面)で検出すべき特定色が占める領域を、例えば、「領域3」、特定色ではない領域を「領域0」と設定する。そして、その境界領域を特定色領域に近い方、すなわち、特定色らしさの度合いが高い方から順に「領域2」および「領域1」と設定する。そして、特定色領域検出部32は、フィルタ処理された色差信号が、どの領域に含まれるかを判定し、その判定結果を2ビットで4種類のコードとして表現する色領域判定フラグを生成する。
例えば、図4の「領域3」に、「肌色領域」を設定することで、画像上で、人の顔の部分の皺等が強調されることを抑制しつつ、画像上の肌色領域部分の背景とその境界部分に対して、ディテール感を段階的に(徐々に)向上させていくような処理を行うことができる。なお、「肌色領域」は、人の顔の色や人の肌の色を基準にして設定することが好ましい。例えば、図4の「領域3」に、「肌色領域」を設定する場合、PbPr色差平面において、日本人の平均的な顔の色を中心点として、日本人の95%以上の顔の色が含まれる広さの領域を色差平面上において設定することで、図4の「領域3」に「肌色領域」を設定すればよい。なお、これは一例であり、これに限定されることがないのは、言うまでもない。
図4では、色差平面をPb軸およびPr軸で表しているが、I軸およびQ軸で表される色差平面(IQ色平面)でも良いし、他の軸により定義される平面(色情報を判定することができる平面)であっても良い。この「他の軸により定義される平面」としては、例えば、CbCr色差平面。Lab色空間のab色平面(La*b*色空間のa*b*色平面)等がある。また、色平面ではなく、色空間(例えば、RGB色空間、YCbCr色空間、YPbPr色空間、xvYCC色空間、Lab色空間(La*b*色空間))において、領域を分割し、フィルタ処理された信号が、分割した領域の中のどの領域に属するかを判定することで、特定色領域検出処理を行うようにしてもよい。
また、空間フィルタ部22から出力される信号を変換することで、別の色平面(または色空間)を変換し、変換した色平面(または色空間)において、特定色領域検出処理を行うようにしてもよい。例えば、空間フィルタ部22から出力される信号がPb信号およびPr信号である場合、特定色領域検出部において、当該Pb信号およびPr信号に対して、PbPr−IQ変換処理(Pb信号およびPr信号を、I信号およびQ信号に変換する処理)を行い、IQ色平面(I軸およびQ軸により定義される色平面)により、特定色領域検出処理を行うようにしてもよい。なお、特定色を「肌色」とする場合、肌色領域であるか否かの判定を行い易いIQ色平面を用いることが好ましい。
画像処理部4では、輝度領域判定フラグおよび色領域判定フラグが示すコードに基づいて、ディレイライン部1から出力された輝度信号および色差信号に対して信号処理を行う。
輝度領域判定フラグおよび色領域判定フラグは、空間フィルタ部21および空間フィルタ部22により急激に変化する成分(高域成分)が除かれた信号(低域成分信号)に基づいて、段階的な値をとるフラグとして、生成されているので、画像上で急激に変化している部分(例えば、境界部分やエッジ部分)においても緩やかに(輝度領域判定フラグおよび色領域判定フラグのフラグ値に従って段階的に)変化する(急激に変化することがない)。
したがって、輝度領域判定フラグおよび色領域判定フラグにより、ディレイライン部1から出力された輝度信号および色差信号に対する信号処理の効果を制御することで、所定の信号領域に含まれる被写体像とその空間的に隣接する部分との境界部分で画像処理の効果が急激に変化することを効果的に抑制することができる。このため、画像処理部4から出力される信号により形成される画像(映像)は、違和感がなく、画像(映像)全体として自然な画像(映像)となる。
(1.2.1:輪郭補正処理)
次に、画像処理部4で行われる処理について説明する。
まず、画像処理部4で実行される処理が「輪郭補正処理」である場合について、説明する。
図5は、画像処理として、「輪郭補正処理」を行う場合の信号処理装置100Aの概略構成を示す図である。信号処理装置100Aでは、信号処理装置100における画像処理部4が輪郭補正部5に置換されている。それ以外については、信号処理装置100Aは、信号処理装置100と同様である。信号処理装置100Aにおいて、信号処理装置100と同様の部分については、同じ符号を付し、説明を省略する。
輪郭補正部5は、輝度領域判定フラグおよび色領域判定フラグに基づいて、ディレイライン部1から出力される輝度信号および色差信号に対して、被写体像の輪郭部分を強調する信号処理を行う。
図6は、輪郭補正部5の概略構成を示す図である。
図6に示すように、輪郭補正部5は、輪郭補正信号生成部51、コアリング処理部53、ゲイン調整部54、コアリング量/ゲイン量算出部52および加算部55を備える。
輪郭補正信号生成部51は、ディレイライン部1から出力される映像信号(輝度信号および色差信号)を入力とし、入力された映像信号(輝度信号および色差信号)から輪郭補正信号を生成し、コアリング処理部53に出力する、
コアリング量/ゲイン量算出部52は、輝度領域判定フラグおよび色領域判定フラグを入力とし、輝度領域判定フラグおよび色領域判定フラグの示すコードを基に、輪郭補正信号のコアリング量Cおよびゲイン量Gを算出する、そして、コアリング量/ゲイン量算出部52は、算出したコアリング量Cをコアリング処理部53に出力し、また、算出したゲイン量Gをゲイン調整部54に出力する。
コアリング処理部53は、輪郭補正信号生成部51から出力される輪郭補正信号と、コアリング量/ゲイン量算出部52から出力されるコアリング量Cと、を入力とする。コアリング処理部53は、コアリング量/ゲイン量算出部52により算出されたコアリング量Cに従って、輪郭補正信号に対して、コアリング処理を実行する、そして、コアリング処理部53は、コアリング処理後の輪郭補正信号をゲイン調整部54に出力する。
ゲイン調整部54は、コアリング処理部53から出力される輪郭補正信号と、コアリング量/ゲイン量算出部52から出力されるゲイン量Gと、を入力とする。ゲイン調整部54は、コアリング量/ゲイン量算出部52により算出されたゲイン量Gに従って、コアリング処理後の輪郭補正信号のゲイン調整をする、そして、ゲイン調整部54は、ゲイン調整後の輪郭補正信号を加算部55に出力する。
加算部55は、ディレイライン部1から出力される映像信号(輝度信号および色差信号)と、ゲイン調整部54から出力される輪郭補正信号と、を入力とし、両者を加算することで、輪郭補正した映像信号(輝度信号および色差信号)を生成する。すなわち、加算部55は、コアリング処理およびゲイン調整された輪郭補正信号を映像信号(輝度信号および色差信号)に付加する。
以下、輪郭補正処理について、図6および図6Aを用いて説明する。
輪郭補正信号生成部51では、入力された映像信号に水平方向、垂直方向および斜め方向などの帯域通過フィルタ(BPF)処理を行い、映像信号から所望の周波数成分の信号を輪郭補正信号として抽出する。そして、抽出された輪郭補正信号は、コアリング処理部53に出力される。
輪郭補正信号生成部51での処理において、ディレイライン部1のディレイライン(例えば、ラインメモリ)を、輪郭補正部5の処理(本線系の処理)と、空間フィルタ処理(空間フィルタ部21、22での処理)と、で共用することができる。これについて、図1A、図1Bおよび図6Aを用いて説明する。
図6Aは、輪郭補正部5において、輝度信号の処理のみの構成の一例である輝度信号用輪郭補正部5Aについて図示したものである。そして、説明便宜のため、輪郭補正信号生成部51において、3ライン分(垂直方向に3画素分)の画素を用いて、映像信号にフィルタ処理を行うものとして、以下、説明する。
図6Aに示すように、輝度信号用輪郭補正部5Aの輪郭補正信号生成部(輝度信号用)51には、輝度信号用ディレイライン部1A(図1A、図1B参照)の3つの出力である輝度信号Y0〜Y2が入力される。この輝度信号Y0〜Y2は、垂直方向に3ライン分同時化されている信号であるので、輪郭補正信号生成部(輝度信号用)51では、この輝度信号Y0〜Y2を用いて、輪郭補正信号生成用のフィルタ処理(例えば、3×3の2次元フィルタによるフィルタ処理)を行うことができる。
つまり、信号処理装置100Aでは、このような構成により、ディレイライン部1のディレイライン(例えば、ラインメモリ)を、輪郭補正部5の処理(本線系の処理)と、空間フィルタ処理(空間フィルタ部21、22での処理)と、で共用することができる。
なお、上記では、輝度信号について、説明したが、色差信号においても同様である。
また、輪郭補正信号生成部51では、主として、輝度信号に対して処理を行うことが効果的であるため、輪郭補正信号生成部51を、輝度信号処理用の輪郭補正信号生成部のみにより構成するようにしてもよい。
また、輪郭補正信号生成部51を、輝度信号処理用の輪郭補正信号生成部、色差信号処理用の輪郭補正信号生成部を、別々に有する構成としてもよい。
コアリング量/ゲイン量算出部52では、特定輝度領域検出部31から出力される輝度領域判定フラグおよび特定色領域検出部32から出力される色領域判定フラグの示すコードを基に信号領域の判定が行われる。そして、コアリング量/ゲイン量算出部52による信号領域についての判定結果に基づいて、コアリング処理部53において輪郭補正信号に対して実行されるコアリング処理のコアリング量Cと、ゲイン調整部54においてコアリング処理後の輪郭補正信号に対して実行されるゲイン調整処理のゲイン量Gと、が決定される。そして、コアリング量/ゲイン量算出部52により決定されたコアリング量Cおよびゲイン量Gは、それぞれ、コアリング処理部53およびゲイン調整部54に出力される。
コアリング処理部53では、コアリング量/ゲイン量算出部52により算出されたコアリング量Cに従って、輪郭補正信号生成部51から出力される輪郭補正信号に対してコアリング処理が実行される。具体的には、コアリング処理部53は、輪郭補正信号生成部51から出力される輪郭補正信号をスライスすることにより、コアリング量C以下の微小振幅の輪郭補正信号をノイズとみなして削除する、すなわち、振幅0の信号にする、コアリング処理を行う。なお、コアリング処理部53において、コアリング処理の代わりに、たとえば、コアリング量C以下の信号の振幅を小さくする処理を行うようにしてもよい。
コアリング処理部53によりコアリング処理された輪郭補正信号は、ゲイン調整部54に出力される。
ゲイン調整部54では、コアリング処理された輪郭補正信号に対して、コアリング量/ゲイン量算出部52により算出されたゲイン量Gに従って、ゲイン調整を行う。そして、ゲイン調整された輪郭補正信号は、加算部55に出力される。
加算部55では、コアリング処理およびゲイン調整をされた輪郭補正信号を、元の映像信号(ディレイライン部1から出力される信号)に加算した後、必要に応じてオーバーフローやアンダーフローのクリップ処理を施して輪郭補正された映像信号として出力する。
図6に示す輪郭補正部5による輪郭補正処理では、輝度領域判定フラグや色領域判定フラグの示すコードに基づいてコアリング処理やゲイン調整により輪郭補正信号の大きさ(振幅、信号成分)が適切に制御される。つまり、この輪郭補正処理により、画像全体の輪郭補正の効果は保ったまま、例えば、人物の顔に相当する「肌色領域」に対しては、コアリング量の増加およびゲイン量の減少により輪郭補正の効果を抑制し、その背景との境界部分については色領域判定フラグのコードに基づいて段階的にコアリング量を減少およびゲイン量を増加させることで、輪郭補正の効果を段階的に(徐々に)強めていくことができる(肌色領域部分の背景とその境界部分に対しては、ディテール感を段階的に(徐々に)向上させていくことができる)。
一方、例えば、木の葉に相当する「緑色領域」に対しては、コアリング量の減少およびゲイン量の増加により輪郭補正の効果をより強調し、その背景との境界部分については色領域判定フラグのコードに基づいて段階的にコアリング量を増加およびゲイン量を減少させることで、輪郭補正の効果を段階的に(徐々に)弱めていくことができる(緑色領域部分の背景とその境界部分に対しては、ディテール感を段階的に(徐々に)低下させていくことができる)。
また、輝度レベルの低い領域では信号に対してノイズ量が相対的に増えるため、輪郭補正処理によりノイズ成分も強調されることになる。その場合は、低輝度領域に対してはコアリング量の増加およびゲイン量の減少により輪郭補正の効果を抑制し、低輝度部分と高輝度部分が隣接する境界部分については輝度領域判定フラグの示すコードに基づいて段階的にコアリング量を減少およびゲイン量を増加させることで、輪郭補正の効果を段階的に(徐々に)強めていくことができる。
これにより、信号処理装置100Aでは、画像空間上の被写体像の境界部分において急激に輪郭補正の効果を変化させることなく違和感のない輪郭補正処理を行うことができる。その結果、信号処理装置100Aにより取得される画像(映像)は、自然なものとなる。
(1.2.2:帯域制限処理)
次に、画像処理部4で実行される処理が「帯域制限処理」である場合について、説明する。
図7は、画像処理として、「帯域制限処理」を行う場合の信号処理装置100Bの概略構成を示す図である。信号処理装置100Bでは、信号処理装置100における画像処理部4が帯域制限部6に置換されており、また、空間フィルタ部21の出力が帯域制限部6に入力される構成となっている。それ以外については、信号処理装置100Bは、信号処理装置100と同様である。信号処理装置100Bにおいて、信号処理装置100、100Aと同様の部分については、同じ符号を付し、説明を省略する。
帯域制限部6は、ディレイライン部1から出力される映像信号と、空間フィルタ部21から出力される低域輝度信号と、特定輝度領域検出部31から出力される輝度領域判定フラグと、特定色領域検出部32から出力される色領域判定フラグと、を入力とする。帯域制限部6は、輝度領域判定フラグおよび色領域判定フラグに基づいて、ディレイライン部1から出力される映像信号(輝度信号および色差信号)に対して、周波数成分の帯域を制限する処理を行う。
図8は、帯域制限部6の概略構成を示す図である。
図8に示すように、減算部61は、ディレイライン部1から出力される輝度信号と、空間フィルタ部21から出力される低域輝度信号と、を入力とし、ディレイライン部1から出力される輝度信号から低域輝度信号を減算することにより高域輝度信号を生成する。そして、生成した高域輝度信号をコアリング処理部63に出力する。
コアリング量/ゲイン量算出部62は、特定輝度領域検出部31から出力される輝度領域判定フラグと、特定色領域検出部32から出力される色領域判定フラグと、を入力とする。コアリング量/ゲイン量算出部62は、輝度領域判定フラグおよび色領域判定フラグの示すコードを基に高域輝度信号のコアリング量Cおよびゲイン量Gを算出する。そして、コアリング量/ゲイン量算出部62は、算出したコアリング量Cおよびゲイン量Gを、それぞれ、コアリング処理部63およびゲイン調整部64に出力する。
コアリング処理部63は、減算部61から出力される高域輝度信号およびコアリング量/ゲイン量算出部62により算出されたコアリング量Cを入力とし、コアリング量Cに従って高域輝度信号に対してコアリング処理を実行する。そして、コアリング処理部63は、コアリング処理した高域輝度信号をゲイン調整部64に出力する。
ゲイン調整部64は、コアリング処理部63から出力されるコアリング処理された高域輝度信号およびコアリング量/ゲイン量算出部62により算出されたゲイン量Gを入力とし、コアリング量/ゲイン量算出部62により算出されたゲイン量Gに従って、コアリング処理された高域輝度信号に対してゲイン調整を行う。そして、ゲイン調整部64は、ゲイン調整後の高域輝度信号を加算部65に出力する。
加算部65は、ゲイン調整部64から出力されるゲイン調整後の高域輝度信号と、空間フィルタ部21から出力される低域輝度信号と、を入力とし、コアリング処理、ゲイン調整された高域輝度信号を、低域輝度信号と加算して輝度信号を生成し、出力する。
以下、帯域制限処理について図8を用いて説明する。
減算部61では、入力された輝度信号から低域輝度信号を減算することにより輝度信号の高周波成分を抽出して高域輝度信号を生成する。減算部61により生成された高域輝度信号は、コアリング処理部63に出力される。
コアリング量/ゲイン量算出部62では、特定輝度領域検出部31から出力される輝度領域判定フラグおよび特定色領域検出部32から出力される色領域判定フラグの示すコードを基に信号領域の判定が行われる。そして、コアリング量/ゲイン量算出部62による信号領域についての判定結果に基づいて、コアリング処理部63において高域輝度信号に対して実行されるコアリング処理のコアリング量Cと、ゲイン調整部64においてコアリング処理後の高域輝度信号に対して実行されるゲイン調整処理のゲイン量Gと、が決定される。そして、コアリング量/ゲイン量算出部62により決定されたコアリング量Cおよびゲイン量Gは、それぞれ、コアリング処理部63およびゲイン調整部64に出力される。
コアリング処理部63では、コアリング量/ゲイン量算出部62により算出されたコアリング量Cに従って、減算部61から出力される高域輝度信号に対してコアリング処理が実行される。具体的には、コアリング処理部63は、減算部61から出力される高域輝度信号をスライスすることにより、コアリング量C以下の微小振幅の高域輝度信号をノイズとみなして削除する、すなわち、振幅0の信号にする、コアリング処理を行う。なお、コアリング処理部63において、コアリング処理の代わりに、たとえば、コアリング量C以下の信号の振幅を小さくする処理を行うようにしてもよい。
コアリング処理部63によりコアリング処理された高域輝度信号は、ゲイン調整部64に出力される。
ゲイン調整部64では、コアリング処理された高域輝度信号に対して、コアリング量/ゲイン量算出部62により算出されたゲイン量Gに従って、ゲイン調整が実行される。そして、ゲイン調整後の高域輝度信号は、加算部65に出力される。
加算部65では、コアリング処理およびゲイン調整をされた高域輝度信号は、空間フィルタ部21から出力される低域輝度信号と加算され、帯域制限された輝度信号として出力される。
図8に示す帯域制限部6による帯域制限処理では、輝度領域判定フラグや色領域判定フラグの示すコードに基づいてコアリング処理やゲイン調整により高域輝度信号の大きさ(振幅、信号成分)が適切に制御される。つまり、この帯域制限処理により、画像全体の周波数帯域は保ったまま、例えば、人物の顔に相当する「肌色領域」に対しては、コアリング量の増加およびゲイン量の減少により高域輝度信号の成分を抑制し、その背景との境界部分に対しては、色領域判定フラグのコードに基づいて段階的にコアリング量を減少およびゲイン量を増加させることで、帯域制限の効果を段階的に(徐々に)弱めていくことができる(肌色領域部分の背景とその境界部分に対しては、ディテール感を段階的に(徐々に)向上させていくことができる)。
一方、例えば、木の葉に相当する「緑色領域」に対してはコアリング量の減少およびゲイン量の増加により高域輝度信号の成分をより増大させ、その背景との境界部分については色領域判定フラグのコードに基づいて段階的にコアリング量を増加およびゲイン量を減少させることで、帯域制限の効果を段階的に(徐々に)強めていくことができる(緑色領域部分の背景とその境界部分に対しては、ディテール感を段階的に(徐々に)低下させていくことができる)。
また、この帯域制限処理により、輝度レベルの低い領域では、信号に対してノイズ量が相対的に増えるため、コアリング量をさらに増加およびゲイン量をさらに減少させることにより、ノイズ成分も抑制することができ、一方、低輝度部分と高輝度部分とが隣接する境界部分では、輝度領域判定フラグの示すコードに基づいて段階的にコアリング量を減少およびゲイン量を増大させることができる。
これにより、信号処理装置100Bでは、画像空間上の被写体像の境界部分において急激に帯域制限の効果を変化させることなく違和感のない帯域制限処理を行うことができる。その結果、信号処理装置100Bにより取得される画像(映像)は、自然なものとなる。
≪帯域制限部の変形例≫
次に、帯域制限部6の変形例である帯域制限部6Aについて、説明する。
図9は、帯域制限部6の別の概略構成(変形例)である帯域制限部6Aを示す図である。
図9に示すように、帯域制限部6Aは、混合比算出部66と、ゲイン調整部67、68と、加算部69と、を備える。
混合比算出部66は、特定輝度領域検出部31から出力される輝度領域判定フラグおよび特定色領域検出部32から出力される色領域判定フラグを入力とし、輝度領域判定フラグおよび色領域判定フラグの示すコードを基に、輝度信号と低域輝度信号との混合割合k(0≦k≦1)を算出する、そして、混合比算出部66は、算出した混合割合kをゲイン調整部(係数器)67および68に出力する。
ゲイン調整部67(係数器)は、ディレイライン部1から出力される輝度信号と、混合比算出部66により算出された混合割合kと、を入力とし、ディレイライン部1から出力される輝度信号に対して、混合割合kによるゲイン調整を行う(輝度信号にkを乗じる)。そして、ゲイン調整部67は、ゲイン調整した輝度信号を加算部69に出力する。
ゲイン調整部68(係数器)は、空間フィルタ部21から出力される低域輝度信号と、混合比算出部66により算出された混合割合kと、を入力とし、空間フィルタ部21から出力される低域輝度信号に対して、混合割合(1−k)によるゲイン調整を行う(低域輝度信号に(1−k)を乗じる)。そして、ゲイン調整部68は、ゲイン調整した低域輝度信号を加算部69に出力する。
加算部69は、ゲイン調整部67から出力されるゲイン調整された輝度信号と、ゲイン調整部68から出力されるゲイン調整された低域輝度信号とを加算して輝度信号を生成する。
以下、帯域制限部6Aによる帯域制限処理について、図9を用いて説明する。
混合比算出部66では、輝度領域判定フラグおよび色領域判定フラグの示すコードを基に信号領域の判定が行われる。そして、判定された各信号領域において、入力された輝度信号と低域輝度信号との混合割合k(内分比k)が決定される。帯域制限部6Aによる帯域制限処理では、この混合割合k(内分比k)を小さくする程、低域輝度信号の割合が増え、出力される輝度信号の周波数帯域が制限されることになる。
ゲイン調整部67および68では、混合比算出部66で算出された混合割合kに従ってそれぞれ輝度信号および低域輝度信号のゲイン調整を行う。
加算部69では、ゲイン調整された輝度信号と低域輝度信号とを加算して帯域制限された輝度信号として出力する。
すなわち、ゲイン調整部67および68と、加算部69では、輝度信号と低域輝度信号に対して内分処理が実行される。つまり、加算部69から出力される輝度信号をYoutとし、ゲイン調整部67に入力される輝度信号をYinとし、ゲイン調整部68に入力される低域輝度信号をYlowとすると、
Yout=k・Yin+(1−k)・Ylow (0≦k≦1)
という内分処理が実行される。
図9に示す帯域制限部6Aによる帯域制限処理では、輝度領域判定フラグや色領域判定フラグの示すコードに基づいて輝度信号と低域輝度信号との混合割合が制御されるので、画像全体の周波数帯域は保ったまま、例えば、人物の顔に相当する「肌色領域」に対しては低域輝度信号の混合割合を増加させることにより高域輝度信号の成分を抑制し(内分比kの値を小さくする処理に相当。)、その背景との境界部分については、色領域判定フラグのコードに基づいて段階的に低域輝度信号の混合割合を減少させる(内分比kの値を大きくする処理に相当。)ことで、帯域制限の効果を段階的に(徐々に)弱めていくことができる(肌色領域部分の背景とその境界部分に対しては、ディテール感を段階的に(徐々に)向上させていくことができる)。
また、輝度レベルの低い領域では信号に対してノイズ量が相対的に増えるため、低域輝度信号の混合割合をさらに増加させる(内分比kの値を小さくする処理に相当。)ことにより、ノイズ成分も抑制し、低輝度部分と高輝度部分とが隣接する境界部分については、輝度領域判定フラグの示すコードに基づいて段階的に低域輝度信号の混合割合を減少させることができる。
これにより、帯域制限部6Aを備える信号処理装置では、画像空間上の被写体像の境界部分において急激に帯域制限の効果を変えることなく違和感のない帯域制限処理を行うことができる。その結果、帯域制限部6Aを備える信号処理装置により取得される画像(映像)は、自然なものとなる。
(1.2.3:ノイズ削減処理)
次に、画像処理部4で実行される処理が「ノイズ削減処理」である場合について、説明する。
図10は、画像処理として、「ノイズ削減処理」を行う場合の信号処理装置100Cの概略構成を示す図である。信号処理装置100Cでは、信号処理装置100における画像処理部4がノイズ削減部7に置換されている。それ以外については、信号処理装置100Cは、信号処理装置100と同様である。信号処理装置100Cにおいて、信号処理装置100、100A、100Bと同様の部分については、同じ符号を付し、説明を省略する。
ノイズ削減部7は、輝度領域判定フラグおよび色領域判定フラグに基づいて、ディレイライン部1から出力される映像信号に含まれるノイズ成分を削減する処理を行う。
図11は、ノイズ削減部7の概略構成を示す図である。
図11に示すように、ノイズ削減部7は、比較閾値算出部71と、周辺画素比較部72と、画素置換部73と、を備える。
比較閾値算出部71は、特定輝度領域検出部31から出力される輝度領域判定フラグと、特定色領域検出部32から出力される色領域判定フラグと、を入力とする。比較閾値算出部71は、輝度領域判定フラグおよび色領域判定フラグの示すコードを基に注目画素と周辺画素との相関性の有無を判断する際の規準となる閾値THを算出する、そして、比較閾値算出部71は、算出した閾値THを周辺画素比較部72に出力する。
なお、閾値THの決定方法は、信号処理装置100Cを有する装置(例えば、カメラシステム)において取得される画像(映像)の周波数特性やS/N比といった、いわゆるカメラ性能に基づいて、決定することが好ましい。また、閾値THの決定方法は、信号処理装置100Cを有する装置の製造時に決定するようにしてもよく、また、信号処理装置100Cを有する装置においてインターフェース部を設け、ユーザにより設定できるようにしてもよい。
周辺画素比較部72は、ディレイライン部1から出力される映像信号と、比較閾値算出部71により算出された閾値THと、を入力とし、閾値THを基準に注目画素と周辺画素との相関性の有無を判断し、その判断結果を表現する相関判定フラグFを生成する、そして、周辺画素比較部72は、生成した相関判定フラグFを画素置換部73に出力する。
画素置換部73は、ディレイライン部1から出力される映像信号と、周辺画素比較部72から出力される相関判定フラグFを入力とし、相関判定フラグFに従って注目画素を周辺の相関画素の平均値と置き換える。
以下、ノイズ削減処理について図11を用いて説明する。
比較閾値算出部71では、輝度領域判定フラグおよび色領域判定フラグの示すコードを基に信号領域の判定が行われる。そして、判定された各信号領域において、映像信号(輝度信号および色差信号)の注目画素と周辺画素との相関性の有無を判断するための基準となる閾値THが決定される。
周辺画素比較部72では、注目画素と周辺画素とのレベルの差がこの閾値TH以下である場合には、注目画素の周辺画素は、注目画素と「相関が有る」と判断され、相関判定フラグFを立てる(例えば、相関判定フラグFの値を「1」にする)。一方、注目画素と周辺画素とのレベルの差がこの閾値THを超える場合には、注目画素の周辺画素は、注目画素と「相関がない」と判断され、相関判定フラグFを立てない(例えば、相関判定フラグFの値を「0」にする)。
画素置換部73では、相関判定フラグFが注目画素とその周辺画素とが「相関あり」であることを示している場合(例えば、相関判定フラグFの値が「1」である場合)、周辺画素の中で相関判定フラグが立っている周辺画素を加算平均することによりノイズ成分を削減したデータを生成し、注目画素と置き換える。一方、相関判定フラグFが注目画素とその周辺画素とが「相関なし」であることを示している場合(例えば、相関判定フラグFの値が「0」である場合)、注目画素をそのまま画素置換部73から出力する(画素置換部73に入力された映像信号をそのまま出力する)。
なお、画素置換部73の処理において、ディレイライン部1のディレイライン(例えば、ラインメモリ)を、空間フィルタ処理(空間フィルタ部21、22での処理)と、で共用することができるので、画素置換部73を構成する場合に、別途、ディレイライン(例えば、ラインメモリ)が必要になることはないので、ハード規模の増大を抑えることができる。
上記の方法によるノイズ削減処理では、加算平均する画素の数が多ければ多いほどノイズ成分の削減効果が大きくなる。従って、比較閾値算出部71で、決定される閾値THが大きくなれば相関性の有る周辺画素が多くなり、ノイズ成分の削減効果が大きくなることになる。
図11に示すノイズ削減部7によるノイズ削減処理では、輝度領域判定フラグや色領域判定フラグの示すコードに基づいて注目画素と周辺画素との相関性を判断する際に用いる閾値THの大きさが適切に制御される。つまり、このノイズ削減処理により、画像全体のノイズ削減効果は保ったまま、例えば、人物の顔に相当する「肌色領域」に対しては、閾値THを増加させることによりノイズ成分を抑制し、その背景との境界部分に対しては、色領域判定フラグのコードに基づいて段階的に閾値THを減少させることで、ノイズ制限の効果を段階的に(徐々に)変化させることができる。また、輝度レベルの低い領域では、信号に対してノイズ量が相対的に増えるため、閾値THをさらに増加させることによりノイズ成分をさらに抑制することができ、一方、低輝度部分と高輝度部分とが隣接する境界部分では、輝度領域判定フラグの示すコードに基づいて段階的に閾値THを減少させることができる。
これにより、信号処理装置100Cでは、画像空間上の被写体像の境界部分において急激にノイズ削減の効果を変化させることなく違和感のないノイズ削減処理を行うことができる。その結果、信号処理装置100Cにより取得される画像(映像)は、自然なものとなる。
以上のように、各種信号処理について説明したが、本実施形態による輪郭補正、帯域制限およびノイズ削減処理は、映像信号を同時化するためのディレイラインを使用しており、このディレイラインを本発明における信号領域検出前の空間フィルタ処理(空間フィルタ部21および22の処理)のための映像信号の同時化に使用するディレイラインと共用することができるため回路規模の増大を招くことなく実現可能である。
なお、輪郭補正、帯域制限およびノイズ削減処理の方法は、本実施形態に限るものではなく、領域判定フラグに基づいて効果の度合いを制御できる方法であれば他の方法でも構わない。
また、本実施形態では、画像処理として輪郭補正、帯域制限およびノイズ削減を単独で行う例を示したが、信号処理装置において、これらの処理を全て行うようにしてもよいし、本発明の特許請求の範囲を逸脱しない範囲で、信号領域ごとに段階的に処理の効果を制御する他の画像処理を、信号処理装置において実行するようにしてもよい。
また、本実施形態では、輝度信号と色差信号とを、ディレイラインを用いて(ディレイライン部により)同時化して空間フィルタ処理した後に信号領域を検出しているが、異なる形式の信号、例えば、RGB形式の信号(原色信号)であるR信号、G信号、B信号を、ディレイラインを用いて同時化して空間フィルタ処理した後に、特定輝度領域検出部および特定色領域検出部で輝度信号および色差信号に変換して信号領域を検出してもよい。具体的には、例えば、以下により信号領域を検出してもよい。
(1)RGB形式のR信号、G信号およびB信号を、YPbPr形式のY信号、Pb信号およびPr信号に、変換し、Y信号成分およびPbPr色差平面により信号領域を検出する。
(2)RGB形式のR信号、G信号およびB信号を、YIQ形式のY信号、I信号およびQ信号に、変換し、Y信号成分およびIQ色平面により信号領域を検出する。
また、RGB形式の信号(原色信号)であるR信号、G信号およびB信号のまま信号領域を検出するようにしてもよい。
なお、輪郭補正、帯域制限およびノイズ削減処理の各画像処理は、輝度信号および色差信号のいずれか一方または両方に対しても行っても構わないし、原色信号R、G、Bに対して行っても構わない。
また、色領域を判定するために設定する領域は、図4に示したものに限定されることはなく、領域の設定数、領域の形状は、他のものであってもよい。例えば、領域の形状は、円形状の領域や、楕円形状の領域や、扇形の領域としてもよい。
なお、本実施形態では、画像の水平方向、垂直方向および斜め方向の空間フィルタ処理を行った後に信号領域を検出する場合について説明したが、これに限定されることはなく、例えば、ディレイラインをフレームメモリで構成して注目画素の前後のフレームの画素間で時間方向についても空間フィルタ処理を行った後に信号領域を検出するようにしてもよい。このようにすることで、映像のシーンの変わり目などで輪郭補正、帯域制限およびノイズ削減処理などの各画像処理効果の急激な変化を抑制することができる。
以上のように、本実施形態の信号処理装置では、回路規模の増大を招くことなく、画像(映像)上の被写体像の境界部分で処理の効果を段階的に制御して違和感のない輪郭補正、帯域制限およびノイズ削減処理などの画像処理を実現することができる。
[他の実施形態]
なお、上記実施形態で説明した信号処理装置において、各ブロックは、LSIなどの半導体装置により個別に1チップ化されても良いし、一部又は全部を含むように1チップ化されても良い。
なお、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用しても良い。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてあり得る。
また、上記実施形態の各処理をハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアにより実現してもよい。さらに、ソフトウェアおよびハードウェアの混在処理により実現しても良い。なお、上記実施形態に係る信号処理をハードウェアにより実現する場合、各処理を行うためのタイミング調整を行う必要があるのは言うまでもない。上記実施形態においては、説明便宜のため、実際のハードウェア設計で生じる各種信号のタイミング調整の詳細については省略している。
なお、本発明の具体的な構成は、前述の実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更および修正が可能である。
本発明にかかる信号処理装置、信号処理方法、プログラムおよび集積回路は、被写体像ごとに画像処理の効果を変えたい場合にも、被写体像の境界部分では滑らかに効果を変えることができる信号処理を実現することができるので、映像機器関連産業分野において、有用であり、本発明は、当該分野において実施することができる。
本発明の第1実施形態に係る信号処理装置100の概略構成図 輝度信号用ディレイライン部1A、空間フィルタ部21、特定輝度領域検出部31および画像処理部4の概略構成図 輝度信号用ディレイライン部1A、空間フィルタ部21、特定輝度領域検出部31および画像処理部4の概略構成図 空間フィルタの係数配置を説明する図 輝度信号領域と輝度領域判定フラグの関係を説明する図 色信号領域と色領域判定フラグの関係を説明する図 本発明の第1実施形態に係る輪郭補正を行う信号処理装置100Aの概略構成を説明する図 輪郭補正部5の概略構成図 輪郭補正部5Aの概略構成図 本発明の第1実施形態に係る帯域制限を行う信号処理装置100Bの概略構成図 帯域制限部6の概略構成図 帯域制限部6Aの概略構成図 本発明の第1実施形態に係るノイズ削減を行う信号処理装置100Cの概略構成図 ノイズ削減部7の概略構成図
100、100A、100B、100C 信号処理装置
1、1A ディレイライン部
11、12 遅延部(第1遅延部、第2遅延部)
21、22 空間フィルタ部
31 特定輝度領域検出部
32 特定色領域検出部
4 画像処理部
5、5A 輪郭補正部
51 輪郭補正信号生成部
52、62 コアリング量/ゲイン量算出部
53、63 コアリング部
54、64 ゲイン部
55、65、69 加算部
6、6A 帯域制限部
61 減算部
66 混合比算出部
67、68 ゲイン調整部
7 ノイズ削減部
71 比較閾値算出部
72 周辺画素比較部
73 画素置換部

Claims (12)

  1. 第1画像信号により形成される画像に含まれ処理対象である注目画素に対して、前記画像上において前記注目画素の周辺の画素である周辺画素を用いて所定の演算処理を行うことで、前記第1画像信号から第2画像信号を生成する空間演算処理部と、
    前記第2画像信号の注目画素が所定の信号領域に含まれるか否かを判定し、その判定結果を示す領域判定フラグを生成する領域検出部と、
    前記領域検出部により生成された前記領域判定フラグに基づき、前記第1画像信号に対して所定の画像処理を行う画像処理部と、
    を備える信号処理装置。
  2. 前記空間演算処理部は、前記第1画像信号が形成する画像空間上において、前記注目画素の水平方向、垂直方向、斜め方向および時間方向の少なくとも一方向に隣接する画素を含む前記周辺画素を用いて、前記所定の演算処理を行う、
    請求項1記載の信号処理装置。
  3. 前記第1画像信号の注目画素と、前記注目画素の垂直方向の周辺画素と、を同時化するディレイライン部をさらに備え、
    前記空間演算処理部は、前記ディレイライン部により同時化された前記第1画像信号を用いて、前記所定の演算処理を行い、
    前記画像処理部は、前記ディレイライン部により同時化された前記第1画像信号に対して前記所定の画像処理を行う、
    請求項1または2に記載の信号処理装置。
  4. 前記空間演算処理部は、前記注目画素に対して空間フィルタ処理を実行することで、前記所定の演算処理を行う、
    請求項1から3のいずれかに記載の信号処理装置。
  5. 前記領域判定フラグは、複数ビットで構成され、信号領域を複数のコードで表現し、前記所定の信号領域である第1信号領域と、前記第1信号領域以外の信号領域である第2信号領域と、前記第1信号領域および前記第2信号領域の境界部分の信号領域である境界部分信号領域と、を各々別のコードで段階的に表すフラグである、
    請求項1から4のいずれかに記載の信号処理装置。
  6. 前記画像処理部は、
    前記領域判定フラグの示すコードに基づいて前記第1画像信号に施す輪郭補正の効果を段階的に制御する輪郭補正部、および、
    前記領域判定フラグの示すコードに基づいて前記第1画像信号に施す帯域制限の効果を段階的に制御する帯域制限部、および、
    前記領域判定フラグの示すコードに基づいて前記第1画像信号に施すノイズ削減の効果を段階的に制御するノイズ削減部、
    の少なくとも1つを含む、
    請求項1から5のいずれかに記載の信号処理装置。
  7. 前記所定の信号領域は、所定の輝度信号領域および色差信号領域の少なくとも1つである、
    請求項1から6のいずれかに記載の信号処理装置。
  8. 前記第1画像信号および前記第2画像信号は、輝度信号および色差信号から形成され、
    前記領域検出部は、前記第2画像信号の前記注目画素が前記所定の信号領域に含まれるか否かの判定を、前記第2画像信号を形成する輝度信号に基づいて定義される輝度領域および前記第2画像信号を形成する色差信号に基づいて定義される色差平面領域を用いて行う、
    請求項1から7のいずれかに記載の信号処理装置。
  9. 前記第1画像信号および前記第2画像信号は、R成分信号、G成分信号およびB成分信号から形成され、
    前記領域検出部は、
    前記第2画像信号の前記注目画素が前記所定の信号領域に含まれるか否かの判定を、前記第2画像信号を形成するR成分信号、G成分信号およびB成分信号により定義される色空間若しくは色平面、又は、前記第2画像信号を形成するR成分信号、G成分信号およびB成分信号により定義される色空間若しくは色平面を変換して取得される色空間若しくは色平面を、用いて行う、
    請求項1から7のいずれかに記載の信号処理装置。
  10. 第1画像信号により形成される画像に含まれ処理対象である注目画素に対して、前記画像上において前記注目画素の周辺の画素である周辺画素を用いて所定の演算処理を行うことで、前記第1画像信号から第2画像信号を生成する空間演算処理ステップと、
    前記第2画像信号の注目画素が所定の信号領域に含まれるか否かを判定し、その判定結果を示す領域判定フラグを生成する領域検出ステップと、
    前記領域検出ステップにより生成された前記領域判定フラグに基づき、前記第1画像信号に対して所定の画像処理を行う画像処理ステップと、
    を備える信号処理方法。
  11. 第1画像信号により形成される画像に含まれ処理対象である注目画素に対して、前記画像上において前記注目画素の周辺の画素である周辺画素を用いて所定の演算処理を行うことで、前記第1画像信号から第2画像信号を生成する空間演算処理ステップと、
    前記第2画像信号の注目画素が所定の信号領域に含まれるか否かを判定し、その判定結果を示す領域判定フラグを生成する領域検出ステップと、
    前記領域検出ステップにより生成された前記領域判定フラグに基づき、前記第1画像信号に対して所定の画像処理を行う画像処理ステップと、
    を備える信号処理方法をコンピュータに実行させるプログラム。
  12. 第1画像信号により形成される画像に含まれ処理対象である注目画素に対して、前記画像上において前記注目画素の周辺の画素である周辺画素を用いて所定の演算処理を行うことで、前記第1画像信号から第2画像信号を生成する空間演算処理部と、
    前記第2画像信号の注目画素が所定の信号領域に含まれるか否かを判定し、その判定結果を示す領域判定フラグを生成する領域検出部と、
    前記領域検出部により生成された前記領域判定フラグに基づき、前記第1画像信号に対して所定の画像処理を行う画像処理部と、
    を備える集積回路。
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