JP2003224718A - 画像処理方法および画像処理装置 - Google Patents

画像処理方法および画像処理装置

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JP2003224718A
JP2003224718A JP2002021877A JP2002021877A JP2003224718A JP 2003224718 A JP2003224718 A JP 2003224718A JP 2002021877 A JP2002021877 A JP 2002021877A JP 2002021877 A JP2002021877 A JP 2002021877A JP 2003224718 A JP2003224718 A JP 2003224718A
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edge
pixel
character
processing
determination
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JP2002021877A
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English (en)
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Hiromichi Nakayama
裕理 中山
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 文字の太さに応じた最適な強調処理を施し、
文字の再現性を高めるとともに出力画質の劣化を防止す
ることができる画像処理方法、画像処理装置およびこの
画像処理装置を備えた画像形成装置、記録媒体を提供す
る。 【解決手段】 文字エッジ判定部14と、有彩無彩判定
部15と、網点判定部16などから構成される領域分離
処理部8において、細い黒文字のエッジ、細い色文字の
エッジ、太い黒文字のエッジ、あるいは、太い色文字の
エッジ画素であるか判定され、領域分離処理部8からの
領域分離信号は、黒生成処理部10または下色除去処理
部11、空間フィルタ部12、中間調生成部13にそれ
ぞれ引渡され、その各部において各種領域に適した処理
が施される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像処理方法およ
び画像処理装置に関し、たとえばデジタル複写機などの
画像形成装置に好適に用いられ、色文字および黒文字の
再現性を向上させた技術に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、デジタル複写機などの画像形
成装置において、アナログ画像をデジタル化した後、プ
リンタまたはディスプレイなどの出力装置に出力する技
術が実用化されている。この種の画像形成装置において
は、文字と絵柄などが混在した原稿を処理して再生(出
力)する場合、いわゆる領域分離処理と呼ばれる処理に
よって文字領域と写真領域などの領域を識別し、各種領
域に適した処理を施すことで画質の向上が図られてい
る。
【0003】図17は、細い文字と太い文字のエッジ強
調による縁取り現象を示す模式図である。一般的に、文
字領域において文字のエッジ部分に対して、黒生成処理
において墨量を多くする、フィルタ処理において鮮鋭化
フィルタをかける、中間調処理においてディザのサイズ
を小さくするなどの強調処理が行われ、これによって特
に文字領域の再現性を向上させている。図17(a)の
ように、所定文字サイズよりも細い文字の場合には、エ
ッジ部分(数画素幅)を検出すると、残りの文字内部の
領域はほとんど存在しないため、エッジ部分にだけ強い
強調処理を施したとしても、出力結果の縁取り現象(文
字のエッジ部分にだけ強調処理が施されることに起因し
て、文字のエッジ部分と内部との間に大きな差が生じ、
出力結果にかなり目立ったギャップが発生する現象)が
目立たず、最適に文字を再現することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来技術で
は、図17(b)のように所定文字サイズよりも太い文
字の場合には、文字内部の領域Snが図17(a)の場
合と比べてかなり広いため、細い文字と同様の強調処理
を施すと、縁取り現象がかなり目立ってしまい、かえっ
て出力画質の劣化を招くことになる。
【0005】したがって本発明の目的は、文字の太さに
応じた最適な強調処理を施し、文字の再現性を高めると
ともに出力画質の劣化を防止することができる画像処理
方法および画像処理装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、入力画像を複
数の領域に分離する領域分離手段と、領域分離手段に設
けられ、注目画素が所定文字サイズよりも細い文字のエ
ッジ部分または太い文字のエッジ部分であるか否かを判
定する文字エッジ判定手段と、入力画像に所定の処理を
施す画像処理手段と、少なくとも領域分離手段における
文字エッジ判定手段の判定結果に基づいて、画像処理手
段の処理内容を設定する制御手段とを備えたことを特徴
とする画像処理装置である。
【0007】本発明に従えば、文字エッジ判定手段にお
いて、注目画素が所定文字サイズよりも細い文字のエッ
ジ部分または太い文字のエッジ部分であるか否かが判定
される。制御手段においては、文字エッジ判定手段の判
定結果に基づいて、画像処理手段の処理内容を切替え
る。画像処理手段では、入力画像に、前記切替えられた
処理内容の処理を施す。
【0008】また本発明は、画像処理手段は、黒生成処
理手段と、下色除去処理手段と、空間フィルタ手段と、
中間調生成手段とのうちから選ばれた少なくとも一つの
処理手段であることを特徴とする。
【0009】本発明に従えば、黒生成処理手段と、下色
除去処理手段と、空間フィルタ手段と、中間調生成手段
とのうちから文字の太さに応じた最適な鮮鋭化処理を施
すことができる。
【0010】また本発明は、文字エッジ判定手段は、所
定のしきい値を用いて注目画素がエッジ画素であるか否
かの判定を行うエッジ判定手段と、注目画素を含む所定
の範囲において、画素値の立上がりおよびそれに対応す
る画素値の立下がりを示すペアが存在するか否かを判定
する上昇下降判定手段とを有し、エッジ判定手段の判定
結果に基づいて注目画素がエッジ画素と判定され、かつ
上昇下降判定手段の判定結果に基づいて画素値の立上が
りと立下がりを示すペアが判定されたとき、その注目画
素を細い文字のエッジ部分と判定し、エッジ判定手段の
判定結果に基づいて注目画素がエッジ画素と判定され、
かつ上昇下降判定手段の判定結果に基づいて前記ペアが
判定されないとき、その注目画素が太い文字のエッジ部
分と判定する判定手段を含むことを特徴とする。
【0011】本発明に従えば、立上がりおよび立下がり
ペアの情報を用いて、注目画素が細い文字のエッジ部分
であるか、太い文字のエッジ部分であるかを適切に判断
することができ、文字の太さに応じた最適な処理を選択
することができる。
【0012】また本発明は、文字エッジ判定手段は、所
定の第1しきい値を用いて注目画素が第1エッジ画素で
あるか否かの判定を行う第1エッジ判定手段と、所定の
第2しきい値を用いて注目画素が第2エッジ画素である
か否かの判定を行う第2エッジ判定手段と、注目画素を
含む所定の範囲において、画素値の立上がりおよびそれ
に対応する画素値の立下がりを示すペアが存在するか否
かを判定する上昇下降判定手段とを有し、第1エッジ判
定手段の判定結果に基づいて注目画素が第1エッジ画素
と判定され、かつ上昇下降判定手段の判定結果に基づい
て画素値の立上がりと立下がりを示すペアが判定された
とき、その注目画素を細い文字のエッジ部分と判定し、
第2エッジ判定手段の判定結果に基づいて注目画素が第
2エッジ画素と判定され、かつ上昇下降判定手段の判定
結果に基づいて前記ペアが判定されないとき、その注目
画素を太い文字のエッジ部分と判定する判定手段を含む
ことを特徴とする。
【0013】本発明に従えば、第1エッジ判定手段にお
いて注目画素が第1エッジ画素であると判定され、上昇
下降判定手段によって、注目画素を含む所定の範囲にお
いて画素値の立上がりおよび立下がりを示すペアが判定
されたとき、その注目画素を細い文字のエッジ部分と判
定する。第2エッジ判定手段において注目画素が第2エ
ッジ画素であると判定され、上昇下降判定手段によっ
て、注目画素を含む所定の範囲において前記ペアが判定
されないとき、その注目画素を太い文字のエッジ部分と
判定することができる。それ故、細い文字と太い文字と
でエッジ検出のしきい値を個別に設けることによって、
所望の文字サイズの細文字または太文字の検出を行うこ
とができる。
【0014】また本発明は、第2しきい値は第1しきい
値より大きい値であることを特徴とする。
【0015】本発明に従えば、太い文字に対するエッジ
判定基準を厳しくすることで、立上がりおよび立下がり
ペアの無い写真領域のエッジ画素が太文字エッジとして
誤判定(誤検出)されるのを防止し、この誤検出に伴う
画質劣化を未然に防止することができる。
【0016】また本発明は、領域分離手段は、注目画素
が有彩色であるか無彩色であるかを判定する有彩無彩判
定手段を含むことを特徴とする。
【0017】本発明に従えば、有彩無彩判定手段におい
て、注目画素が有彩色であるか無彩色であるかを判定
し、この判定結果に基づいて強調処理を実施する。
【0018】また本発明は、前記、画像処理装置を備え
ることを特徴とする画像形成装置である。
【0019】本発明に従えば、細い文字または太い文字
あるいは色文字または黒文字を精度よく検出し、検出さ
れた文字に応じた最適な処理を選択し実施することで、
太い文字の縁取り現象または画質劣化を招くことなく文
字の再現性を高めることができる。
【0020】また本発明は、入力画像を複数の領域に分
離する領域分離処理を施す画像処理方法において、前記
領域分離処理は、注目画素が細い文字のエッジ部分であ
るか否か、あるいは太い文字のエッジ部分であるか否か
を判定する工程を含み、領域分離処理における前記工程
の判定結果に基づいて、黒生成処理または下色除去処理
と、空間フィルタ処理と、中間調生成処理とのうちの少
なくとも一つの処理内容を切替えることを特徴とする画
像処理方法である。
【0021】本発明に従えば、文字の太さに応じて最適
な鮮鋭化処理(すなわち、黒生成処理と、下色除去処理
と、空間フィルタ処理と、中間調生成処理とのうちの少
なくとも一つの処理)を実施することができるので、細
い文字の画質を向上させるとともに、太い文字の画質劣
化または縁取り現象を防止することができる。
【0022】また本発明は、前記、画像処理方法をコン
ピュータに実行させるためのプログラムである。
【0023】本発明に従えば、コンピュータに格納され
た前記プログラムを用いて画像処理方法を実行させるこ
とができる。
【0024】また本発明は、前記、プログラムが記録さ
れたコンピュータ読取可能な記録媒体である。
【0025】本発明に従えば、コンピュータに記録媒体
を介してプログラムを読込ませた後、入力画像データに
対して領域分離処理を精度よく施し、画像を出力するこ
とができる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態に係
るデジタルカラー画像形成装置1(デジタル複写機・複
合機)に適用される画像処理装置2と画像入力装置3お
よび画像出力装置4の構成図である。このデジタルカラ
ー画像形成装置1(以下、単に画像形成装置1と呼ぶ)
は、CCD(Charge Coupled Device)ラインセンサか
ら成る画像入力装置3と、画像処理装置2と、たとえば
インクジェット方式のプリンタなどの画像出力装置4と
を有する。画像入力装置3によって取込まれた入力画像
データに対して、画像処理装置2でもって所望の画像処
理を施し、その後、画像出力装置4にて出力画像が出力
されるようになっている。以下の説明において、入力画
像を複数の領域に分離する領域分離処理を施す画像処理
方法の説明をも含む。
【0027】画像処理装置2は、A/D(アナログ/デ
ジタル)変換部5と、シェーディング補正部6と、入力
処理部7と、領域分離手段としての領域分離処理部8
と、色補正部9と、黒生成処理手段としての黒生成処理
部10または下色除去処理手段としての下色除去処理部
11と、空間フィルタ手段としての空間フィルタ部12
と、中間調生成手段としての中間調生成部13と、これ
らの処理を制御する制御手段としてのCPU(Central
Processing Unit)とを有する。画像入力装置3におい
ては、原稿から反射してきた光がR,G,B(R:赤、
G:緑、B:青)に色分解した電気信号(カラー画像信
号)に変換され、このカラー画像信号(RGBアナログ
信号)はA/D変換部5にてRGBデジタル信号に変換
され、シェーディング補正部6にて、画像入力装置3の
照明系、結像系、撮像系で生じる各種の歪みが取除かれ
る。
【0028】次に、入力処理部7において、反射率信号
が画像処理に適した濃度信号に変換され、RGB信号の
補色であるCMY(C:シアン、M:マゼンタ、Y:イ
エロー)信号が生成され、その後、色補正部9にて色再
現性を高める処理が施され、黒生成処理部10または下
色除去部11にてCMYK(K:黒)4色信号に変換さ
れるようになっている。空間フィルタ部12において
は、CMYK信号に対してエッジ強調処理または平滑化
処理が施され、中間調生成部13では画像を出力するた
めの階調再現処理が施される。その後、各種領域(文
字、写真、網点など)混在原稿における黒文字、色文
字、網点の再現性を高めたうえで、画像出力装置4にて
出力画像が形成されるようになっている。
【0029】前記入力処理部7にてCMY信号に生成さ
れた後、特に、領域分離処理部8において、各画素がど
のような領域(後述する)に属する画素であるか判定さ
れ、その領域分離処理部8からの出力信号(領域分離信
号)は、黒生成処理部10または下色除去処理部11、
空間フィルタ部12、中間調生成部13にそれぞれ引渡
され、その各部において各種領域に適した処理が施され
るようになっている。領域分離処理部8は、文字エッジ
判定手段としての文字エッジ判定部14と、有彩無彩判
定手段としての有彩無彩判定部15と、網点判定部16
などから構成される。この領域分離処理部8において
は、入力処理部7に引渡されたCMY画像データに対し
て、各画素が文字領域と、網点領域と、その他の領域と
のうちのいずれの領域に属する画素であるのか判定が行
われる。
【0030】図2は、注目画素を含むM×N画素マスク
の模式図であり、図3は、文字エッジ判定部14の判定
処理のフローチャートである。ここで、Si(i=1,
2,3,…)はステップを示す。文字エッジ判定部14
においては、注目画素がエッジ画素でかつ細い文字の領
域に属する画素であると判定された場合に、その注目画
素に対し”細文字エッジ”であるという判定を下し、太
い文字の領域に属する画素であると判定された場合に、
その注目画素に対し”太文字エッジ”であるという判定
を下す処理が行われる。先ず、ステップ1において、注
目画素を含むM×N画素マスク(各画素の濃度値(画素
値))が保持され、ステップ2において、注目画素がエ
ッジ画素であるか否か判定される。
【0031】図4は注目画素エッジ判定処理のフローチ
ャートである。ここで、Si(i=20,21,22,
…)はステップを示す。この図4に示すように、ステッ
プ20において、初期設定値として変数q,pに−1が
与えられ、ステップ21において、注目画素とその近傍
画素の濃度差の絶対値|f(x,y)−f(x+p,y
+q)|が算出され、算出された前記絶対値の中に所定
のしきい値THa(第1しきい値に相当する)を超える
ものがあれば、ステップ22に移行して注目画素は”エ
ッジ画素(第1エッジ画素に相当する)”であると判定
される。前記絶対値が所定のしきい値を超えず、ステッ
プ23,24において変数p,qがそれぞれ1以上のと
き、ステップ25に移行して注目画素は”エッジ画素”
ではないと判定される。ステップ23で変数pが1未満
のときステップ26に移行してこの変数pが1つインク
リメントされ、ステップ21に戻る。ステップ24で変
数qが1未満のときステップ27に移行してこの変数q
が1つインクリメントされ、ステップ21に戻る。
【0032】ステップ2における注目画素エッジ判定処
理の後、ステップ3に移行して注目画素が”エッジ画
素”と判定されると、ステップ4へ進みマスク内立上が
り、立下がりペア有無判定処理が施される。ここでは、
マスク内に濃度の上昇(立上がり)と下降(立下がり)
がともに存在するか否か(ペアの有無)を判断する処理
が行われる。図5は、細い文字Chと太い文字Cfに対
するM×N画素マスクの違いを示す模式図であり、図6
は、マスク内立上がり、立下がりペア有無判定処理のフ
ローチャートである。ここで、Si(i=30,31,
32,…)はステップを示す。図5(a)に示すよう
に、細い文字Chの場合は、所定のマスク内に画素値と
しての濃度値の上昇と下降が対になって存在するという
特徴が見られる。一方、図5(b)に示すように、太い
文字Cfの場合は前記特徴が見られない。このことを利
用して注目画素(エッジ画素)が細い文字Chあるいは
太い文字Cfのいずれの領域に属する画素であるか判定
を行うことによって、細文字Chまたは太文字Cfのエ
ッジ画素の検出を精度よく行うことができる。
【0033】図7は、マスク内立上がり、立下がりペア
有無判定処理で用いる参照ラインの図であり、図8は立
上がり、立下がりの検出方法を示す図表である。図7に
おいては、注目画素を中心に21画素×21画素のマス
クを形成しているが、マスクの大きさはこれに限定され
るものではなく、細文字または太文字の判定を適切に行
えるよう変更してもよい。一つのライン内の各画素に対
して次の処理(ステップ30以下の処理)を行うことに
よって、立上がりまたは立下がりが検出される。
【0034】すなわち、画素A(濃度値:fa)と画素
B(濃度値:fb)との間において、濃度値fbと濃度
値faの差の絶対値|fb−fa|がしきい値TH以上
で、かつ、濃度値fbから濃度値faを減じた値が0以
上ならば、”立上がり”があると検出される。濃度値f
bと濃度値faの差の絶対値|fb−fa|がしきい値
TH以上で、かつ、濃度値fbから濃度値faを減じた
値が0未満ならば、”立下がり”があると検出される。
注目画素を含むラインXおよびラインYにおいて(ステ
ップ31およびステップ33)、そのいずれかのライン
で立上がりと立下がりがともに検出された場合には、ス
テップ35へ移行してマスク内”立上がり、立下がりペ
ア有り”と判定され、そうでない場合には、ステップ3
4へ移行してマスク内”立上がり、立下がりペア無し”
と判定される。
【0035】以上のマスク内立上がり、立下がりペア有
無判定処理(ステップ4)の結果、ステップ5におい
て、”マスク内立上がり、立下がりペア有り”と判断さ
れた場合には(つまり細い文字Chの領域であると判定
されると)、ステップ6へ進み注目画素に対して”細文
字エッジ”であると判定が下され、出力信号は”TEX
T=01”となる。ステップ5において、”マスク内立
上がり、立下がりペア無し”と判断された場合には、太
い文字Cfの領域であると判定が下される。次にステッ
プ7に移行して注目画素エッジ判定処理を再度行い、そ
の結果、ステップ8において”エッジ画素(第2エッジ
画素に相当する)”であると判断された場合にのみ、ス
テップ9へ移行する。
【0036】ステップ9で注目画素に対して”太文字エ
ッジ”であると判定が下され、出力信号は”TEXT=
10”となる。このとき、ステップ7で用いるしきい値
THb(第2しきい値に相当する)を、ステップ2で用
いるしきい値THa(第1しきい値に相当する)よりも
大きい値に設定しておくことで、さらに濃度勾配の高い
エッジ画素だけを太文字として検出することが可能にな
る。これらの処理は、たとえばステップ2で誤って検出
されたしまった写真領域のエッジ画素を、太文字エッジ
として誤検出しないように除去する役割を果たすので、
より高精度の文字エッジ検出を実現することができる。
また、ステップ3およびステップ8において、注目画素
がエッジ画素ではないと判断された場合には、ステップ
10に移行して”非文字エッジ”と判定が下され、出力
信号は”TEXT=00”となる。なお、以上の処理は
判定手段であるCPUによりなされる。
【0037】図9は文字エッジ判定部14の構成図であ
り、図10は注目画素エッジ判定部17a,17bの構
成図であり、図11はマスク内立上がり、立下がりペア
有無判定部18の構成図であり、図12は立上がり、立
下がり検出回路19X,19Yの構成図である。CMY
信号の各色毎に文字エッジ判定回路20C,20M,2
0Yを有し、OR回路21,22にてそれらの出力信号
の論理和がとられ、最終的に2ビットのTEXT信号が
出力される。各色の文字エッジ判定回路20C,20
M,20Yでは、先ずラインメモリにて注目画素周辺の
濃度値が保持され、それによって構成されたM×N画素
マスクの濃度値は、注目画素エッジ判定部17a,17
bおよびマスク内立上がり、立下がりペア有無判定部1
8に引渡される。そして、それぞれの判定部17a,1
7b,18で判定が行われた結果の出力信号Edge_
aおよびPairと、Edge_bおよびPairの反
転信号は、次のAND回路にそれぞれ引渡され、そこで
両信号の論理積が求められて、二つの出力信号として出
力される。図9において、注目画素エッジ判定部17a
(しきい値:THa)が請求項4の第1エッジ判定手段
に相当し、注目画素エッジ判定部17b(しきい値:T
Hb)が請求項4の第2エッジ判定手段に相当する。
【0038】図10に示すように、注目画素およびその
近傍画素(8画素)の濃度値が入力され、差分絶対値算
出部23と比較器24から成る濃度差判定回路25にお
いて、注目画素と各近傍画素の濃度差に対する判定が行
われる。そして、OR回路26においてそれらの判定結
果の論理和がとられ、出力信号Edge_a(またはE
dge_b)が出力される。濃度差判定回路25におい
て、先ず差分絶対値算出部23にて、注目画素と近傍画
素の濃度差絶対値が算出され、次に比較器24にて濃度
差絶対値が所定しきい値THa(またはしきい値TH
b)と比較される。濃度差絶対値がしきい値THa(ま
たはTHb)を上回る場合には、出力信号として「1」
が出力され、そうでない場合には、出力信号として
「0」が出力される。
【0039】マスク内立上がり、立下がりペア有無判定
部18においては、参照ライン(X方向:ラインX、Y
方向:ラインY)の濃度値が、それぞれの立上がり/立
下がり検出回路19X,19Yに入力として与えられ、
その各々において立上がり、立下がりペアの有無が検出
される。そして各ラインに対して得られた検出結果pa
は、次にOR回路27に引渡され、そこで論理和が求め
られて出力信号Pairとして出力される。
【0040】立上がり/立下がり検出回路19X,19
Yにおいて、参照ライン内の全ての隣接する2画素に対
し、立上がり/立下がりを検出する演算を行い、それら
の結果をもとに、参照ラインにおける立上がり、立下が
りペアの有無を判定し、出力信号Paを出力する。先
ず、差分器28において隣接する2画素の濃度値fa,
fbの差(fa−fb)が算出される。比較器Bにて、
算出された差分値が0以上の値であるか否か(正か負
か)が判断され、0以上であれば「1」が出力され、そ
うでなければ「0」が出力される。一方、絶対値算出部
29にて、前記算出された差分値の絶対値が算出され、
次に比較器Aにてこの絶対値と所定しきい値THとの比
較が行われる。比較器Aにおいて、絶対値が所定しきい
値TH以上であれば「1」が出力され、そうでなければ
「0」が出力される。
【0041】比較器Aおよび比較器Bの出力信号は、A
ND回路1およびAND回路2へ引渡され、そこで立上
がり/立下がりであるか否かの判断がなされる。AND
回路1は、入力2画素の差分値がしきい値以上でありか
つ正であるとき、つまり立下がりと判断されるとき、出
力信号Downとして「1」を出力し、そうでない場合
には「0」を出力する。AND回路2は、入力2画素の
差分値がしきい値以上でありかつ負であるとき、つまり
立上がりと判断されるとき、出力信号Upとして「1」
を出力し、そうでない場合には「0」を出力する。
【0042】参照ライン内のすべての隣接する2画素に
対し出力信号Downおよび出力信号Upが得られた
後、OR回路1およびOR回路2においてその各々の論
理和が求められる。OR回路1は、参照ライン内に立下
がりを表す信号「Down=1」が一つでもあれば
「1」を出力し、無ければ「0」を出力する。OR回路
2は、参照ライン内に立上がりを表す信号「Up=1」
が一つでもあれば「1」を出力し、無ければ「0」を出
力する。最後にAND回路30にてそれらの論理積を求
め、両信号が「1」であるとき、つまり参照ライン内に
立上がり、立下がりペアが存在すると判断されたとき、
出力信号paとして「1」を出力し、そうでない場合に
は「0」を出力する。
【0043】図13は有彩無彩判定部15の構成図であ
る。有彩無彩判定部15は、注目画素が有彩色であるか
無彩色であるかの判定を行い、その結果をCOLOR信
号として出力する機能を有する。先ず、最大値算出部3
1と最小値算出部32において、注目画素のCMY信号
の最大値と最小値がそれぞれ算出(検出)される。次
に、差分器33においてそれら最大値と最小値の差分値
が求められ、そして、比較器34にて前記差分値がしき
い値THcと比較される。比較器34において、差分値
がしきい値THc以下の場合にはCOLOR信号として
‘1’が出力され、そうでない場合には‘0’が出力さ
れる。つまり、注目画素におけるC・M・Yの差異が小
さい場合には無彩色であると判定され、” COLOR
=1”になる。逆に、注目画素におけるC・M・Yの差
異が大きい場合には有彩色であると判定され、” CO
LOR=0”になる。
【0044】網点判定部16においては、網点領域は
「小領域における濃度の変動が大きい」あるいは「背景
に比べて網点の濃度が高い」という特徴を利用して網点
領域を識別するようになっている。注目画素を中心とし
たP×Q(P,Qは自然数)画素のブロック内で以下の
処理1〜3が行われ、注目画素が網点領域に属する画素
が否か判定される。この処理はC・M・Y各色毎に個別
に行われ、そのいずれかにおいて注目画素が”網点画
素”と判定された場合に、SCREEN信号として
‘1’が出力され、そうでない場合には‘0’が出力さ
れる。
【0045】処理1.ブロック内の中央の9画素に対し
て平均濃度値Dave.を求め、その平均値を用いてブ
ロック内の各画素を2値化する。また、最大値Dma
x.、最小値Dmin.も同時に求める。
【0046】処理2.2値化されたデータに対して、0
から1への変化点数、1から0への変化点数を主走査方
向、副走査方向でそれぞれ求め、それぞれKR,Vとす
る。
【0047】処理3.最大値Dmax.から平均濃度値
Dave.を減じた値がしきい値B 1より大きく(Dm
ax.−Dave.>B1)かつ平均濃度値Dave.
から最小値Dmin.を減じた値がしきい値B2よりも
大きく(Dave.−Dmin.>B2)かつ変化点数
Rがしきい値TRよりも大きく(KR>TR)かつ変化点
数KVがしきい値TVよりも大きい(KV>TV)なら
ば、”網点画素”と判定され、前記条件を満たさなけれ
ば”非網点画素”と判定される。前記網点判定部16に
て網点領域ではないと判断され、前記文字エッジ判定部
14にて文字エッジ領域ではないと判断された画素は、
その他領域に分離される。
【0048】領域分離処理部8で得られた注目画素に対
する領域分離信号(TEXT信号、COLOR信号、S
CREEN信号)は、黒生成処理部10または下色除去
処理部11、空間フィルタ部12、中間調生成部13に
それぞれ引渡され、それらの信号をもとに各部において
各種領域に応じた最適な処理が施される。黒生成処理部
10または下色除去処理部11においては、各種領域に
応じて黒生成量または下色除去量を適宜切替えることに
よって、写真領域の階調性を保ちつつ、黒文字領域の墨
量を大きくすることが可能となる。たとえば、黒生成に
おいて次式K=kp×min.(C,M,Y)(ただ
し、kpは黒生成率)を用いてCMY信号からK信号を
生成する際、領域分離信号に応じて黒生成率kpの値を
高くして墨量を多くしたり、黒生成率kpの値を低くし
て墨量を少なくすることによって各種領域毎に最適な処
理を行うことができる。
【0049】空間フィルタ部12においては、各種領域
に応じてフィルタ係数(注目画素に畳込むフィルタマス
クの係数)を切替えることによって、画質の向上を実現
することができる。たとえば、網点領域に対しては平滑
化フィルタをかけてモアレの発生を抑制し、文字エッジ
領域に対しては鮮鋭化フィルタをかけて文字の再現性を
高めることができる。その他の領域に対しては適応化混
合フィルタ(高周波成分に対してはある程度の平滑化を
行いつつ、低周波成分に対してはある程度の鮮鋭化を行
うフィルタ)をかけることによって、網点領域とも文字
領域とも判定しにくい領域(写真領域または原稿の下地
領域を含む)についても最適な処理を行うことができ
る。
【0050】中間調生成部13においては、各種領域に
応じてディザ処理のサイズを切替えることによって、出
力画質の向上を図ることができる。たとえば、文字エッ
ジ領域に対しては1×1サイズのディザ処理を行い、そ
れ以外のときは3×3サイズのディザ処理を行うように
すれば、文字の解像度を高めるとともに写真領域の階調
性を保つことができる。
【0051】図14は、領域分離結果に伴う各種処理の
切替え内容を示す図表である。”SCREEN=0、T
EXT=01、COLOR=0”の場合、すなわち領域
分離判定結果において細い色文字のエッジと判定された
場合には、文字の色味が変わらないように黒生成処理
(黒生成率)を低くし、かつ弱い度合いの鮮鋭化フィル
タをかけ、中間調処理すなわちディザサイズは小さいも
のを選択する。”SCREEN=0、TEXT=01、
COLOR=1”の場合、すなわち領域分離判定結果に
おいて細い黒文字のエッジと判定された場合には、黒文
字をくっきりと際立たせるために黒生成率を高くし、か
つ比較的強い度合いの鮮鋭化フィルタをかけ、ディザサ
イズは小さいものを選択する。
【0052】”SCREEN=0、TEXT=10”の
場合、すなわち領域分離判定結果において太い色文字ま
たは黒文字のエッジと判定された場合には、文字のエッ
ジ部分の縁取り現象が発生しないように、黒生成率を低
くし、フィルタはかけないで(スルー)、ディザサイズ
は大きいものを選択する。”SCREEN=0、TEX
T=00”の場合、すなわち領域分離判定結果において
その他領域と判定された場合には、黒生成率を低くし、
かつ適応化混合フィルタをかけ、ディザサイズは大きい
ものを選択する。”SCREEN=1”の場合、すなわ
ち領域分離判定結果において網点領域と判定された場合
には、黒生成率を低くし、かつ平滑化フィルタをかけ、
ディザサイズは大きいものを選択する。
【0053】図15は、前記と別の処理の切替え内容を
示す図表である。”SCREEN=0、TEXT=1
0”の場合、すなわち領域分離判定結果において太い色
文字または黒文字のエッジと判定された場合には、色文
字と黒文字について処理内容を切替えることによって、
さらなる画質の向上を図ることができる。たとえば色文
字について、エッジ部分に対して鮮鋭化フィルタをか
け、ディザサイズを小さくすると、文字内部とエッジ部
分とで色味に差が生じるため、縁取り現象がかなり目立
ち画質劣化を招くことになる。しかし、黒文字について
はそのようなエッジ強調処理を施しても色味が変わるこ
とがないため、黒生成率さえ高くしなければ、縁取り現
象を目立たせることなく、かつ文字をくっきりと再現す
ることが可能となる。
【0054】以上、説明した画像処理装置2によれば、
文字エッジ判定部14において、注目画素が所定文字サ
イズよりも細い文字のエッジ部分または太い文字のエッ
ジ部分であるか否かが判定され、CPUにおいては、文
字エッジ判定部14の判定結果に基づいて、画像処理の
処理内容を最適なものに切替えることができるので、細
い文字の画質を向上させるとともに、太い文字の画質劣
化または縁取り現象を防止することができる。また、黒
生成処理部10と、下色除去処理部11と、空間フィル
タ部12と、中間調生成部13とのうちから文字太さに
応じた最適な鮮鋭化処理を施すことができる。また、立
上がりおよび立下がりペアの情報を用いて、注目画素が
細い文字のエッジ部分であるか、太い文字のエッジ部分
であるかを適切に判断することができ、文字の太さに応
じた最適な処理を選択することができるので、出力画質
の向上を図ることができる。
【0055】また、細い文字と太い文字とでエッジ検出
のしきい値を個別に設けることによって、所望の文字サ
イズの細文字または太文字の検出を行うことができるの
で、この画像処理装置2の汎用性が高くなる。しきい値
THbはしきい値THaより大きい値に設定されている
ので、太い文字に対するエッジ判定基準を厳しくするこ
とで、立上がりおよび立下がりペアの無い写真領域のエ
ッジ画素が太文字エッジとして誤検出されるのを防止
し、この誤検出に伴う画質劣化を未然に防止することが
できる。また、有彩無彩判定部15において、注目画素
が有彩色であるか無彩色であるかを判定し、この判定結
果に基づいて強調処理を実施することができるので、細
い文字については黒文字、色文字ともに強調処理を行う
ことで出力画質を向上させ、太い文字については色文字
の画質劣化または縁取り現象を防止しつつ黒文字の出力
画質を向上させることができる。また、入力画像に対し
て領域分離処理を施す画像処理方法によれば、文字の太
さに応じて最適な鮮鋭化処理(すなわち、黒生成処理
と、下色除去処理と、空間フィルタ処理と、中間調生成
処理とのうちの少なくとも一つの処理)を実施すること
ができるので、細い文字の画質を向上させるとともに、
太い文字の画質劣化または縁取り現象を防止することが
できる。
【0056】本発明の実施の他の形態として、前記画像
処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム
が記録された記録媒体であって、コンピュータ読取り可
能な記録媒体に、領域分離処理を記録するものとするこ
ともできる。それ故、前記プログラムが記録された記録
媒体を持運び自在に提供することが可能となる。本実施
形態においては、マイクロコンピュータでもって領域分
離処理が行われるため、前記記録媒体としては図示外の
メモリ、たとえばROMそのものがプログラムメディア
であってもよい。
【0057】また、外部記憶装置として図示外のプログ
ラム読取り装置を設け、このプログラム読取り装置に記
録媒体を挿入することで読取り可能なプログラムメディ
アであってもよい。いずれの場合においても、格納され
ているプログラムはマイクロプロセッサがアクセスして
実行させる構成であってもよいし、プログラムを読出
し、読出されたプログラムは、マイクロコンピュータの
図示外のプログラム記憶エリアにダウンロードされて、
そのプログラムが実行される方式であってもよい。な
お、ダウンロード用のプログラムは、予め装置本体内部
に格納されているものとする。
【0058】前記プログラムメディアは、装置本体と分
離可能に構成される記録媒体であり、テープ系、ディス
ク系、カード系、固定的にプログラムを担持する媒体で
あってもよい。テープ系としては、磁気テープおよびカ
セットテープがあり、ディスク系には、フレキシブルデ
ィスクまたはハードディスクなどの磁気ディスクおよび
CD−ROM,MO,MD,DVDなどの光ディスクが
含まれている。カード系には、ICカード(メモリカー
ドを含む)および光カードが含まれている。固定的にプ
ログラムを担持する媒体には、マスクROM、EPRO
M(ErasableProgrammable Read Only Memory)、EE
PROM(Electrically ErasableProgrammable Read O
nly Memory)、フラッシュROMなどによる半導体メモ
リが含まれている。本実施形態において、インターネッ
トを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構成と
し、この通信ネットワークから前記プログラムをダウン
ロードするように流動的にプログラムを担持する媒体で
あってもよい。
【0059】図16は、本発明の他の実施形態に係るコ
ンピュータシステム35の構成を示すブロック図であ
る。前記記録媒体は、上述したデジタルカラー画像形成
装置1または図16に示すコンピュータシステム35に
設けられるプログラム読取り装置によって読取られるこ
とで、上述した画像処理方法(領域分離方法)が実行さ
れる。特に、プログラム読取り装置によって記録媒体が
読取られる場合には、本画像処理方法をユーザの好みに
応じて用いることが可能となる。
【0060】コンピュータシステム35は、たとえば、
フラットベッドスキャナ、フィルムスキャナ、デジタル
カメラなどの画像入力装置36と、所定のプログラムが
ロードされることによって前記画像処理方法など様々な
演算処理を実行可能なコンピュータ37と、前記演算処
理結果を表示するCRTディスプレイまたは液晶ディス
プレイなどの画像表示装置38および演算処理結果を紙
などに出力するプリンタ39と、キーボード40および
マウス41などから構成されている。このコンピュータ
システム35には、ネットワークを介してサーバーなど
に接続するための通信手段としてのモデムなどが付設さ
れている。
【0061】本画像処理方法をこのコンピュータシステ
ム35で実行する場合、各部のしきい値の設定を任意に
変更することが容易になり、また、画像表示装置38に
示される演算処理結果に応じて改めて設定し直すなどユ
ーザの好みに応じた演算処理が可能となる。しきい値の
変更を行う際には、キーボード40またはマウス41を
用いて直接数値を入力したり、マウス41を用いてしき
い値を表すシンボルをドラッグすることによって設定変
更される。その他、前記実施形態に、特許請求の範囲を
逸脱しない範囲において種々の部分的変更を行う場合も
ある。
【0062】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、文字エッ
ジ判定手段において、注目画素が所定文字サイズよりも
細い文字のエッジ部分あるいは太い文字のエッジ部分で
あるか否かの判定が行われ、制御手段においては、文字
エッジ判定手段の判定結果に基づいて、画像処理手段の
処理内容を最適なものに切替えることができるので、細
い文字の画質を向上させるとともに、太い文字の画質劣
化または縁取り現象を防止することができる。
【0063】また本発明によれば、黒生成処理手段と、
下色除去処理手段と、空間フィルタ手段と、中間調生成
手段とのうちから文字太さに応じた最適な鮮鋭化処理を
施すことができる。
【0064】また本発明によれば、立上がりおよび立下
がりペアの情報を用いて、注目画素が細い文字のエッジ
部分であるか、太い文字のエッジ部分であるかを適切に
判断することができ、文字太さに応じた最適な処理を選
択することができるので、出力画質の向上を図ることが
できる。
【0065】また本発明によれば、細い文字と太い文字
とでエッジ検出のしきい値を個別に設けることによっ
て、所望の文字サイズの細文字または太文字の検出を行
うことができるので、この画像処理装置の汎用性が高く
なる。
【0066】また本発明によれば、太い文字に対するエ
ッジ判定基準を厳しくすることで、立上がりおよび立下
がりペアの無い写真領域のエッジ画素が太文字エッジと
して誤判定(誤検出)されるのを防止し、この誤検出に
伴う画質劣化を未然に防止することができる。
【0067】また本発明によれば、有彩無彩判定手段に
おいて、注目画素が有彩色であるか無彩色であるかを判
定し、この判定結果に基づいて強調処理を実施すること
ができるので、細い文字については黒文字、色文字とも
に強調処理を行うことで出力画質を向上させ、太い文字
については色文字の画質劣化または縁取り現象を防止し
つつ黒文字の出力画質を向上させることができる。
【0068】また本発明によれば、細い文字または太い
文字あるいは色文字または黒文字を精度よく判定(検
出)し、検出された文字に応じた最適な処理を選択し実
施することで、太い文字の縁取り現象または画質劣化を
招くことなく文字の再現性を高めることができる。それ
故、高品質の画像を出力することができる。
【0069】また本発明によれば、文字の太さに応じて
最適な鮮鋭化処理(すなわち、黒生成処理と、下色除去
処理と、空間フィルタ処理と、中間調生成処理とのうち
の少なくとも一つの処理)を実施することができるの
で、細い文字の画質を向上させるとともに、太い文字の
画質劣化または縁取り現象を防止することができる。
【0070】また本発明によれば、コンピュータに格納
された前記プログラムを用いて画像処理方法を実行させ
ることができる。
【0071】また本発明によれば、コンピュータに記録
媒体を介してプログラムを読込ませた後、入力画像デー
タに対して領域分離処理を精度よく施し、画像を出力す
ることができる。さらに、前記プログラムを記録した記
録媒体を持運び自在に提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のデジタルカラー画像形成
装置に用いられる画像処理装置および画像入力装置・画
像出力装置の概略構成図である。
【図2】注目画素を含むM×N画素マスクの模式図であ
る。
【図3】文字エッジ判定処理のフローチャートである。
【図4】注目画素エッジ判定処理のフローチャートであ
る。
【図5】細い文字と太い文字に対するM×N画素マスク
の違いを示す模式図である。
【図6】マスク内立上がり、立下がりペア有無判定処理
のフローチャートである。
【図7】マスク内立上がり、立下がりペア有無判定処理
で用いる参照ラインの図である。
【図8】立上がり、立下がりの検出方法を示す図表であ
る。
【図9】文字エッジ判定部の構成図である。
【図10】注目画素エッジ判定部の構成図である。
【図11】マスク内立上がり、立下がりペア有無判定部
の構成図である。
【図12】立上がり、立下がり検出回路の構成図であ
る。
【図13】有彩無彩判定部の構成図である。
【図14】領域分離結果に伴う各種処理の切替え内容を
示す図表である。
【図15】領域分離結果に伴う各種処理の切替え内容を
示す図表である。
【図16】本発明の他の実施形態に係るコンピュータシ
ステムの構成を示すブロック図である。
【図17】細い文字と太い文字のエッジ強調による縁取
り現象を示す模式図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置 2 画像処理装置 8 領域分離処理部 10 黒生成処理部 11 下色除去処理部 12 空間フィルタ部 13 中間調生成部 14 文字エッジ判定部 15 有彩無彩判定部 16 網点判定部 17a,17b 注目画素エッジ判定部 18 マスク内立上がり、立下がりペア有無判定部 37 コンピュータ THa,THb しきい値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C062 AA24 2C262 AA02 AA26 AB12 AC02 AC04 BA02 BB03 DA02 DA03 EA06 5C077 LL19 MP01 MP07 PP03 PP49 PP57 PQ19 TT02 5L096 BA07 FA06 FA44

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力画像を複数の領域に分離する領域分
    離手段と、 領域分離手段に設けられ、注目画素が所定文字サイズよ
    りも細い文字のエッジ部分または太い文字のエッジ部分
    であるか否かを判定する文字エッジ判定手段と、 入力画像に所定の処理を施す画像処理手段と、 少なくとも領域分離手段における文字エッジ判定手段の
    判定結果に基づいて、画像処理手段の処理内容を設定す
    る制御手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 画像処理手段は、黒生成処理手段と、下
    色除去処理手段と、空間フィルタ手段と、中間調生成手
    段とのうちから選ばれた少なくとも一つの処理手段であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 文字エッジ判定手段は、 所定のしきい値を用いて注目画素がエッジ画素であるか
    否かの判定を行うエッジ判定手段と、 注目画素を含む所定の範囲において、画素値の立上がり
    およびそれに対応する画素値の立下がりを示すペアが存
    在するか否かを判定する上昇下降判定手段とを有し、 エッジ判定手段の判定結果に基づいて注目画素がエッジ
    画素と判定され、かつ上昇下降判定手段の判定結果に基
    づいて画素値の立上がりと立下がりを示すペアが判定さ
    れたとき、その注目画素を細い文字のエッジ部分と判定
    し、エッジ判定手段の判定結果に基づいて注目画素がエ
    ッジ画素と判定され、かつ上昇下降判定手段の判定結果
    に基づいて前記ペアが判定されないとき、その注目画素
    が太い文字のエッジ部分と判定する判定手段を含むこと
    を特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 文字エッジ判定手段は、 所定の第1しきい値を用いて注目画素が第1エッジ画素
    であるか否かの判定を行う第1エッジ判定手段と、 所定の第2しきい値を用いて注目画素が第2エッジ画素
    であるか否かの判定を行う第2エッジ判定手段と、 注目画素を含む所定の範囲において、画素値の立上がり
    およびそれに対応する画素値の立下がりを示すペアが存
    在するか否かを判定する上昇下降判定手段とを有し、 第1エッジ判定手段の判定結果に基づいて注目画素が第
    1エッジ画素と判定され、かつ上昇下降判定手段の判定
    結果に基づいて画素値の立上がりと立下がりを示すペア
    が判定されたとき、その注目画素を細い文字のエッジ部
    分と判定し、 第2エッジ判定手段の判定結果に基づいて注目画素が第
    2エッジ画素と判定され、かつ上昇下降判定手段の判定
    結果に基づいて前記ペアが判定されないとき、その注目
    画素を太い文字のエッジ部分と判定する判定手段を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 第2しきい値は第1しきい値より大きい
    値であることを特徴とする請求項4に記載の画像処理装
    置。
  6. 【請求項6】 領域分離手段は、注目画素が有彩色であ
    るか無彩色であるかを判定する有彩無彩判定手段を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の画像処
    理装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
  8. 【請求項8】 入力画像を複数の領域に分離する領域分
    離処理を施す画像処理方法において、 前記領域分離処理は、注目画素が細い文字のエッジ部分
    であるか否か、あるいは太い文字のエッジ部分であるか
    否かを判定する工程を含み、 領域分離処理における前記工程の判定結果に基づいて、
    黒生成処理または下色除去処理と、空間フィルタ処理
    と、中間調生成処理とのうちの少なくとも一つの処理内
    容を切替えることを特徴とする画像処理方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の画像処理方法をコンピ
    ュータに実行させるためのプログラム。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載のプログラムが記録さ
    れたコンピュータ読取可能な記録媒体。
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