JP2006197037A - 画像処理装置、画像形成装置、画像読取処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像形成装置、画像読取処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 高精度に網点線数を認識できる画像処理装置を提供する。
【解決手段】 網点線数認識部14は、局所ブロックごとに濃度分布情報を抽出し、該濃度分布情報に基づいて、各局所ブロックが、濃度変化の小さな平坦網点領域であるか、濃度変化の大きな非平坦網点領域であるかを識別する平坦網点識別部41と、2値化処理に適用される閾値を設定する閾値設定部42と、該閾値により、局所ブロックにおける各画素の2値データを生成する2値化処理部43と、該2値データの反転回数を算出する反転回数算出部44と、平坦網点識別部41が平坦網点領域と識別した局所ブロックに対して最大反転回数算出部44が算出した反転回数の平均値を算出する最大反転回数平均値算出部45を備える。そして、平坦網点領域と識別した局所ブロックのみから得られた最大反転回数平均値を基に、網点線数を判定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、デジタル複写機やファクシミリ装置等に供され、記録画像の画質向上を図るため、原稿を走査して得られた画像信号に対し、網点の線数のレベルを判別しその結果に基づいて適切な処理を行う画像処理装置および画像処理方法並びにそれを備えた画像読取処理装置、画像形成装置、プログラム、記録媒体に関するものである。
デジタルスキャナやデジタルスチルカメラ等のデジタルカラー画像入力装置では、一般的に、入力カラー画像データ(カラー情報)は、色分解系の固体撮像素子(CCD)によって得られる3刺激値の色情報(R、G、B)を、アナログ信号からデジタル信号に変換し入力信号として利用している。この画像入力装置によって入力された信号を最適に表示あるいは出力する場合、読み取り原稿画像内の同一特性を有する小領域ごとに分離する処理が行われる。そして、この特性が同じ領域に対して、最適な画像処理を施すことより良質な画像を再現することが可能である。
一般的に、原稿画像を小領域に分離する際には、読み取り原稿画像内に存在する文字領域・網点領域・写真領域(その他の領域)の各領域を局所単位で識別する処理が行われる。識別された各領域は、それぞれの特性をもつ領域ごとに画質向上処理を切り換えることで画像の再現性を高められる。
さらに、上記網点領域(画像)の場合、65線/inch、85線/inch、100線/inch、120線/inch、133線/inch、150線/inch、175線/inch、200線/inchと低線数から高線数の網点が用いられている。このため、これらの網点線数を判別し、その結果に応じて適切な処理を行う方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、入力画像に対する2値化データにおける2値の切り替わり回数である反転回数を用いて網点の線数認識を行う方法が記載されている。
特開2004−102551(公開日2004年4月2日)
上記方法では、入力画像データに対する2値化データにおける2値の切り替わり回数(反転回数)を用いて網点線数認識を行っているが、濃度分布情報については考慮されていない。そのため、濃度変化の大きい網点領域に対し2値化処理を行った場合に、以下のような問題が生じる。
図25(a)は、濃度変化が大きい網点領域における局所ブロックの主走査方向1ラインの一例を示したものである。図25(b)は、図25(a)の濃度変化を示したものである。ここで、2値化データを生成するための閾値として、例えば、図25(b)に示すth1を設定したとする。この場合、図25(d)に示されるように、白画素部(低濃度網点部を示す)と黒画素部(高濃度網点部を示す)に分別されてしまい、図25(c)に示されるような黒画素部(網点印字部を示す)抽出により正しく網点周期を再現した2値データが生成されない。そのため、網点線数の認識精度が低下するという問題が生じる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、高精度に網点線数を認識できる画像処理装置、画像処理方法、画像処理装置を備えた画像読取装置、画像形成装置、画像処理プログラム、およびこれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
本発明の画像処理装置は、上記の課題を解決するために、入力画像の網点線数を識別する網点線数認識手段を備える画像処理装置において、前記網点線数認識手段は、複数の画素よりなる局所ブロックごとに濃度分布情報を抽出し、該濃度分布情報に基づいて、局所ブロックが、濃度変化の小さな平坦網点領域であるか、濃度変化の大きな非平坦網点領域であるかを識別する平坦網点識別手段と、前記平坦網点識別手段が平坦網点領域と識別した局所ブロックについて、各画素間の濃度変化の状況を示す特徴量を抽出する抽出手段と、前記抽出手段が抽出した特徴量に基づいて網点線数を判定する網点線数判定手段とを備えることを特徴としている。
ここで、局所ブロックは、矩形領域に限定されるものではなく任意の形状で構わない。
上記の構成によれば、平坦網点識別手段は、複数の画素よりなる局所ブロックごとに濃度分布情報を抽出し、該濃度分布情報に基づいて、各局所ブロックが、濃度変化の小さな平坦網点領域であるか、濃度変化の大きな非平坦網点領域であるかを識別する。そして、抽出手段が、平坦網点領域と識別された局所ブロックについて、各画素間の濃度変化の状況を示す特徴量を抽出し、該特徴量に基づいて網点線数が判定される。
このように、網点線数は、濃度変化の小さい平坦網点領域に含まれる局所ブロックからの特徴量に基づいて判定される。すなわち、上述したように本来の網点線数と異なる網点線数に認識されてしまう濃度変化の大きい非平坦網点領域の影響を取り除いたうえで、網点線数が判定される。これにより、網点線数を精度良く認識することができる。
さらに、本発明の画像処理装置は、上記の構成に加えて、前記抽出手段は、2値化処理に適用される閾値を設定する閾値設定手段と、前記閾値設定手段が設定した閾値により、前記局所ブロックにおける各画素の2値データを生成する2値化処理手段と、前記2値化処理手段が生成した2値データの反転回数を算出する反転回数算出手段と、前記特徴量として、前記平坦網点識別手段が平坦網点領域と識別した局所ブロックに対して前記反転回数算出手段が算出した反転回数を抽出する反転回数抽出手段とを備えることを特徴としている。
上述したように、濃度変化の大きい非平坦網点領域に対し2値化処理を行った場合、図25(d)に示されるように白画素部(低濃度網点部)と黒画素部(高濃度網点部)に分別されてしまい、図25(c)に示されるような、網点印字部のみを抽出した、正しい網点周期を再現した2値データが生成されない。
しかしながら、上記の構成によれば、局所ブロックに対し単一の閾値を適用する2値化処理を用いても、正しく網点周期を再現した2値データが生成される濃度変化の小さい平坦網点領域を識別する。そして、反転回数抽出手段は、反転回数算出手段により算出された反転回数の中から、平坦網点識別手段が平坦網点領域と識別した局所ブロックに対する反転回数のみを、特徴量として抽出する。
これにより、特徴量として抽出された反転回数は、正しく網点周期を再現した2値データが生成される濃度変化の小さい平坦網点領域に対応するものである。そのため、該特徴量として抽出された反転回数を用いることで、精度良く網点線数を判定することができる。
さらに、本発明の画像処理装置は、上記の構成に加えて、前記抽出手段は、前記平坦網点識別手段が平坦網点領域と識別した局所ブロックに対して、2値化処理に適用される閾値を設定する閾値設定手段と、前記平坦網点識別手段が平坦網点領域と識別した局所ブロックに対して、前記閾値設定手段が設定した閾値により、各画素の2値データを生成する2値化処理手段と、前記特徴量として、前記2値化処理手段が生成した2値データの反転回数を算出する反転回数算出手段とを備えることを特徴としている。
上記の構成によれば、2値化処理手段は、平坦網点識別手段が平坦網点領域と識別した局所ブロックに対して、各画素の2値データを生成する。そして、反転回数算出手段は、特徴量として、2値化処理手段が生成した2値データの反転回数を算出する。そのため、特徴量として算出された反転回数は、平坦網点識別手段が平坦網点領域と識別した局所ブロック、つまり、正しく網点周期を再現した2値データが生成される濃度変化の小さい平坦網点領域に対応するものとなる。そのため、該特徴量として算出された反転回数を用いることで、精度良く網点線数を判定することができる。
さらに、本発明の画像処理装置は、上記の構成に加えて、前記閾値設定手段は、前記局所ブロックにおける画素の平均濃度値を閾値として設定することを特徴としている。
2値化処理に適用される閾値として、固定値を用いた場合、局所ブロックの濃度分布によっては、該固定値が濃度分布外や局所ブロックの最大値や最小値付近になってしまうことがある。このような場合、該固定値を用いて得られた2値データは、正しく網点周期を再現した2値データとはなり得ない。
しかしながら、上記の構成によれば、閾値設定手段は、閾値として、局所ブロックにおける画素の平均濃度値を設定する。そのため、設定した閾値は、どのような濃度分布を有する局所ブロックであっても、該局所ブロックの濃度分布のほぼ中央に位置することとなる。これにより、2値化処理手段は、局所ブロックの濃度分布に関わらず、正しく網点周期を再現した2値データを得ることが可能となる。
さらに、本発明の画像処理装置は、上記の構成に加えて、前記平坦網点識別手段は、局所ブロックにおける隣接画素間の濃度差を基に、平坦網点領域か否かを判定することを特徴としている。
上記の構成によれば、隣接画素間の濃度差を用いるために、より正確に、局所ブロックが平坦網点領域か否かが判定される。
さらに、本発明の画像処理装置は、上記の構成に加えて、前記局所ブロックが所定数のサブブロックに分割されており、前記平坦網点識別手段は、前記サブブロックに含まれる画素の平均濃度値を求め、該平均濃度値の各サブブロック間の差分を基に、平坦網点領域か否かを判定することを特徴としている。
上記の構成によれば、平坦網点領域の判定に関して、平坦網点識別手段は、各サブブロック間の平均濃度値の差分を用いる。したがって、各画素間の差分を用いる場合に比べて、平坦網点識別手段における処理時間を短縮することができる。
上記構成の画像処理装置を画像形成装置に備えるようにしてもよい。
この場合、入力画像データの網点線数を考慮した画像処理を適用、例えば、線数に応じて最適なフィルタ処理を行うことにより、極力、画像をぼかすことなく鮮鋭度をたもちながらモアレを抑制することができる。また、133線以上の網点領域に対してのみ網点上文字を検出して最適処理することにより、133線未満の網点では良く見られる誤認識による画質劣化を抑制することが可能となる。従って、品質の良い画像を出力する画像形成装置を提供することができる。
上記構成の画像処理装置を画像読取処理装置に備えるようにしてもよい。
この場合、原稿に含まれる網点領域に対して、精度のよい網点線数を識別する網点線数識別信号を出力することができる。
コンピュータを上記構成の画像処理装置の各手段として機能させるための画像処理プログラムを用いれば、汎用なコンピュータで上記画像処理装置の各手段を簡単に実現することが可能となる。
また、上記画像処理プログラムは、コンピュータ読取り可能な記録媒体に記録されているのが好ましい。
これにより、記録媒体から読み出された画像処理プログラムによって、上記画像処理装置をコンピュータ上に簡単に実現することができる。
以上のように、本発明の画像処理装置は、複数の画素よりなる局所ブロックごとに濃度分布情報を抽出し、該濃度分布情報に基づいて、各局所ブロックが、濃度変化の小さな平坦網点領域であるか、濃度変化の大きな非平坦網点領域であるかを識別する平坦網点識別手段と、前記平坦網点識別手段において平坦網点領域と識別された局所ブロックについて、各画素間の濃度変化の状況を示す特徴量を抽出する抽出手段と、前記抽出手段が抽出した特徴量に基づいて網点線数を判定する網点線数判定手段とを備える。
それゆえ、網点線数は、濃度変化の小さい平坦網点領域に含まれる局所ブロックからの特徴量に基づいて判定される。すなわち、上述したように本来の網点線数と異なる網点線数に認識されてしまう濃度変化の大きい非平坦網点領域の影響を取り除いたうえで、網点線数が判定される。これにより、網点線数を精度良く認識することができる。
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について図1ないし図22に基づいて説明すると以下の通りである。
<画像形成装置の全体構成について>
図2に示すように、本実施の形態に係る画像形成装置は、カラー画像入力装置1、画像処理装置2、カラー画像出力装置3および操作パネル4から構成されている。
操作パネル4は、画像形成装置(例えば、デジタル複写機)の動作モードを設定する設定ボタンやテンキー、液晶ディスプレイなどで構成される表示部より構成されるものである。
カラー画像入力装置(読取装置)1は、例えば、スキャナ部より構成されており、原稿からの反射光像をRGB(R:赤・G:緑・B:青)アナログ信号としてCCD(Charge Coupled Device)にて読み取るものである。
カラー画像出力装置3は、画像処理装置2にて所定の画像処理を行い、その結果を出力する装置である。
画像処理装置2は、A/D(アナログ/デジタル)変換部11、シェーディング補正部12、原稿種別自動判別部13、網点線数認識部(網点線数認識手段)14、入力階調補正部15、色補正部16、黒生成下色除去部17、空間フィルタ処理部18、出力階調補正部19、階調再現処理部20、および領域分離処理部21を備えている。
A/D変換部11は、カラー画像入力装置1にて読み取ったアナログ信号をデジタル信号に変換するものである。
シェーディング補正部12は、カラー画像入力装置2の照明系・結像系・撮像系で生じる各種歪みを取り除くためのシェーディング補正を行うものである。
原稿種別自動判別部13は、シェーディング補正部12にて各種の歪みが取り除かれたRGB信号(RGBの反射率信号)に対して、濃度信号など画像処理装置2に採用されている画像処理システムの扱い易い信号に変換すると共に、入力された原稿画像が、文字原稿、印刷写真原稿、印画紙写真であるか、あるいはそれらを組み合わせた文字/印刷写真原稿であるかなど原稿種別の判別を行うものである。この原稿種別自動判別部13は、原稿種別判別結果に基づき、原稿画像の種別を示す原稿種別信号を、入力階調補正部15、領域分離処理部21、色補正部16、黒生成下色除去部17、空間フィルタ処理部18、および階調再現処理部20へと出力する。また、原稿種別自動判別部13は、原稿種別判別結果に基づき、網点領域を示す網点領域信号を、網点線数認識部14に出力する。
網点線数認識部14は、原稿種別自動判別部13で求められた網点領域に対して、線数を表す特徴量を基に網点線数の認識を行うものである。なお、詳細については後述する。
入力階調補正部15は、上記原稿種類自動判別部13の判定結果を基に下地領域濃度の除去やコントラストなどの画質調整処理を施こすものである。
領域分離処理部21は、上記原稿種別自動判別部13の判定結果を基に画素毎に文字、網点、写真(その他)領域の何れかに分離される。この領域分離処理部21は、分離結果に基づき、画素がどの領域に属しているかを示す領域識別信号を、色補正部16、黒生成下色除去部17、空間フィルタ処理部18、および階調再現処理部20へと出力する。
色補正部16は、色再現の忠実化実現のために、不要吸収成分を含むCMY(C:シアン・M:マゼンタ・Y:イエロー)色材の分光特性に基づいた色濁りを取り除く色補正処理を行うものである。
黒生成下色除去部17は、色補正後のCMYの3色信号から黒(K)信号を生成する黒生成処理を行う一方、元のCMY信号から黒生成で得たK信号を差し引いて新たなCMY信号を生成する下色除去処理を行なうものである。そして、これらの処理(黒生成処理・下色除去処理)の結果、CMYの3色信号はCMYKの4色信号に変換される。
空間フィルタ処理部18は、デジタルフィルタによる空間フィルタ処理を行い、空間周波数特性を補正することによって、出力画像のボヤケや粒状性劣化を防ぐものである。
出力階調補正部19は、濃度信号等の信号を、画像出力装置の特性値である網点面積率に変換する出力階調補正処理を行うものである。
階調再現処理部20は、最終的に画像を画素に分割してそれぞれの階調を再現できるように処理する階調再現処理(中間調生成処理)を行うものである。
なお、上記領域分離処理部21にて黒文字や場合によっては色文字として抽出された画像領域は、黒文字あるいは色文字の再現性を高めるために、空間フィルタ処理部18における鮮鋭度強調処理での高域周波数の強調量を大きくされる。このとき、空間フィルタ処理部18は、網点線数認識部14からの網点線数識別信号に基づいた処理を行うが、これについては後述する。同時に、中間調生成処理において高周波数再現に適した高解像のスクリーンでの二値化又は多値化処理を選択するように構成している。
一方、領域分離処理部21により網点と判別された領域に関しては、空間フィルタ処理部18において、入力網点成分を除去するためのローパス・フィルタ処理が施される。このとき、空間フィルタ処理部18は、網点線数認識部14からの網点線数識別信号に基づいた処理を行うが、これについては後述する。また、同時に、中間調生成処理では、階調再現性を重視したスクリーンでの二値化又は多値化処理が行われる。さらに、領域分離処理部21にて写真に分離された領域に関しては、階調再現性を重視したスクリーンでの二値化または多値化処理が行われる。
このように、上述した各処理が施された画像データは、一旦図示しない記憶手段に記憶され、所定のタイミングで読み出されてカラー画像出力装置3に入力される。なお、上記の処理はCPU(Central Processing Unit)により行われる。
このカラー画像出力装置3は、画像データを記録媒体(例えば紙等)上に出力するもので、例えば、電子写真方式やインクジェット方式を用いたカラー画像形成装置等を挙げることができるが特に限定されるものではない。
原稿種別自動判別部13は必ずしも必要ではなく、原稿種別自動判別部13の代わりに網点線数認識部14を設け、プレスキャンを行った画像データあるいはシェーディング補正後の画像データをハードディスク等のメモリに格納し、格納された画像データを用いて網点領域が含まれているか否か判定し、その結果に基づいて、網点線数の識別を行うようにしても構わない。
<原稿種別自動判別部について>
次に、網点線数認識処理の対象となる網点領域を検出する原稿種別自動判別部13における画像処理について説明する。
原稿種別自動判別部13は、図3に示すように、文字画素検出部31と、背景下地画素検出部32と、網点画素検出部33と、写真候補画素検出部34と、写真候補画素ラベリング部35と、写真候補画素カウント部36と、網点画素カウント部37と、写真種別判定部38とから構成される。尚、以下では、RGB信号を補色反転したCMY信号を用いて説明するが、RGB信号をそのまま用いても構わない。
上記文字画素検出部31は、入力画像データの各画素が文字エッジ領域に存在するか否かの識別信号を出力するものである。例えば、上記文字画素検出部の処理としては、図4(a)のようなブロックメモリに格納された入力画像データ(f(0,0)〜f(2,2)は入力画像データの画素濃度値を表す)に対して、図4(b)(c)のようなフィルタ係数による以下に示すたたみ込み演算処理結果S1,S2を用いたものがある。
Figure 2006197037
上記Sがあらかじめ設定された閾値より大きい場合、上記ブロックメモリに格納されている入力画像データ中の注目画素(座標(1,1))を文字エッジ領域に存在する文字画素として識別する。上記処理を入力画像データの全画素に適用することにより、入力画像データ中の文字画素を識別することができる。
上記背景下地画素検出部32は、入力画像データの各画素が背景下地領域に存在するか否かの識別信号を出力するものである。例えば、上記背景下地画素検出部32の処理としては、図5(a)(b)のような入力画像データの各画素濃度値(例えば、補色反転したCMY信号のM信号)の度数を表した濃度ヒストグラムを用いたものがある。
具体的な処理手順を図5(a)(b)を用いて説明する。
手順1:最大度数(Fmax)を検出する。
手順2:Fmaxがあらかじめ設定された閾値(THbg)より小さい場合は、入力画像データには背景下地エリアは存在しないものとする。
手順3:Fmaxがあらかじめ設定された閾値(THbg)以上の場合で、Fmaxとなる画素濃度値(Dmax)に近い画素濃度値、例えばDmax−1、Dmax+1の画素濃度値に対する度数Fn1,Fn2を用いて、上記Fmaxと上記Fn1と上記Fn2(図5(a)の網掛け部)の総和があらかじめ設定された閾値より大きい場合、入力画像データには背景下地エリアが存在するものとする。
手順4:手順3で背景下地エリアが存在する場合、上記Dmax近傍の画素濃度値、例えば、Dmax−5〜Dmax+5までの画素濃度値をもつ画素を背景下地エリアに存在する背景下地画素として識別する。
また、濃度ヒストグラムとしては、各画素濃度値ではなく、濃度区分(例えば、256階調の画素濃度値を16の濃度区分に分けたもの)を用いた簡易的な濃度ヒストグラムでも良い。あるいは、下記式により輝度Yを求め、輝度ヒストグラムを用いても良い。
Figure 2006197037
上記網点画素検出部33は、入力画像データの各画素が網点領域に存在するか否かの識別信号を出力するものである。例えば、上記網点画素検出部33の処理としては、図6(a)のようなブロックメモリに格納された入力画像データ(f(0,0)〜f(4,4)は入力画像データの画素濃度値を表す)に対する以下に示す隣接画素差分値総和Busyと最大濃度差MDを用いたものがある。
Figure 2006197037
ここで、上記Busyと上記MDは、注目画素(座標(2,2))が網点エリアに存在する網点画素であるか否かの識別に用いられる。
上記Busyと上記MDを軸とした2次元平面において、図6(b)に示すように網点画素は、他のエリアに存在する画素(文字、写真)とは異なった分布を示すため、入力画像データの各注目画素ごとに求められた上記Busyと上記MDに対して、図6(b)に示した境界線(点線)を用いた閾値処理を行うことで、各注目画素が網点エリアに存在する網点画素を識別する。
上記閾値処理の例を以下に示す。
Figure 2006197037
上記処理を入力画像データの全画素に適用することにより、入力画像データ中の網点画素を識別することができる。
上記写真候補画素検出部34は、入力画像データの各画素が写真候補画素領域に存在するか否かの識別信号を出力するものである。例えば、入力画像データ中における上記文字画素検出部21で識別された文字画素、及び上記背景下地画素検出部32で識別された背景下地画素以外の画素を写真候補画素として識別する。
上記写真候補画素ラベリング部35は、図7(a)に示すように、複数の写真部が存在する入力画像データに対して、上記写真候補画素検出部34により識別された写真候補画素から構成される複数の写真候補エリアに対しラベリング処理を行うことで、図7(b)に示す写真候補エリア(1)、及び写真候補エリア(2)のようにラベル付けを行い、それぞれの写真候補エリアを異なるエリアとして識別するものである。ここでは、写真候補エリアを(1)、それ以外を(0)とし、1画素単位でラベリング処理を適用する。ラベリング処理の詳細については後述する。
上記写真候補画素カウント部36は、上記写真候補画素ラベリング部35によりラベル付けされた複数の写真候補エリアに対する画素数を各々カウントするものである。
上記網点画素カウント部37は、上記網点画素検出部33により識別された網点エリアに対する画素数を、上記写真候補画素ラベリング部35によりラベル付けされた写真候補エリアごとに各々カウントするものである。例えば、上記網点画素カウント部37により、図7(b)に示すように、写真候補エリア(1)に存在する網点エリア(網点エリア(1))を構成する画素数Ns1と写真候補エリア(2)に存在する網点エリア(網点エリア(2))を構成する画素数Ns2がカウントとされる。
上記写真種別判定部38は、上記写真候補エリアそれぞれが印刷写真(網点)、印画紙写真(連続調)、またはプリンタ出力写真(レーザ・ビーム・プリンタ、インクジェットプリンタや熱転写型プリンタなどにより出力された写真)の何れであるかを判定するものである。例えば、図7(c)(d)に示すように、上記写真候補画素数Npと上記網点画素数Nsとあらかじめ設定された閾値THr1、THr2を用いた以下の条件式により判定を行うものである。
Figure 2006197037
上記閾値の一例としては、THr1=0.7、THr2=0.3などが挙げられる。
また、上記判定結果は画素単位、もしくはエリア単位、もしくは原稿単位で出力してもよい。また、上記処理例では種別判定の対象が写真だけであるが、文字、背景下地以外の原稿構成要素、例えば図形、グラフなどを対象にしても良い。また、写真種別判定部38は、印刷写真・プリント出力写真・印画紙写真という判別を行うのではなく、写真候補画素数Npに対する網点画素数Nsの比率とあらかじめ設定された閾値との比較結果に基づいて、色補正部16・空間フィルタ処理部18等の処理内容を切り替えるように制御しても良い。
図7(c)では、写真候補エリア(1)は条件1を満たすため、印刷写真として判定され、写真候補エリア(2)は条件2を満たすため、プリント出力写真エリアとして判定される。また、図7(d)では、写真候補エリア(1)は条件3を満たすため、印画紙写真として判定され、写真候補エリア(2)は条件2を満たすため、プリント出力写真エリアとして判定される。
ここで、上記構成の原稿種別自動判別部13における画像種別認識処理の流れを図8に示すフローチャートを参照しながら以下に説明する。
先ず、シェーディング補正部12(図2参照)にて各種の歪みが取り除かれたRGB信号(RGBの反射率信号)より変換されたRGBの濃度信号に基づいて、文字画素検出処理(S11)、背景下地画素検出処理(S12)、網点画素検出処理(S13)が同時に行われる。ここで、文字画素検出処理は、上述した文字画素検出部31において行われ、背景下地画素検出処理は、上述した背景下地画素検出部32において行われ、網点画素検出処理は、上述した網点画素検出部33において行われるので、これら処理の詳細については省略する。
次に、文字画素検出処理における処理結果と、背景下地画素検出処理における処理結果とに基づいて、写真候補画素検出処理が行われる(S14)。ここでの写真候補画素検出処理は、上述した写真候補画素検出部34において行われるので、処理の詳細については省略する。
引き続き、検出された写真候補画素に対して、ラベリング処理が行われる(S15)。このラベリング処理の詳細については後述する。
続いて、ラベリング処理における処理結果に基づいて、写真候補画素数Npをカウントする処理が行われる(S16)。ここでの写真候補画素数カウント処理は、上述した写真候補画素カウント部36において行われるので、処理の詳細については省略する。
上記S11〜S16までの処理と並列して、S13における網点画素検出処理の結果に基づいて、網点画素数Nsをカウントする処理が行われる(S17)。ここでの網点画素数カウント処理は、上述した網点画素カウント部37において行われるので、処理の詳細については省略する。
次いで、S16において求めた写真候補画素数Npと、S17において求めた網点画素数Nsとに基づいて、写真候補画素数Npに対する網点画素数Nsの割合、すなわちNs/Npを算出する(S18)。
続いて、S18において求めたNs/Npから、印刷写真、プリンタ出力写真、印画紙写真の何れかを判定する(S19)。
上記のS18、S19における処理は、上述した写真種別判定部38において行われるので、処理の詳細については省略する。
ここで、上述したラベリング処理について説明する。
一般的に、ラベリング処理とは、連結する前景画素(=1)の塊に対して同ラベルを割り当て、異なる連結成分は異なる連結成分を割り当てる処理である(画像処理標準テキストブックCG-ARTS協会p.262〜268参照)。ラベリング処理として、種々のものが提案されているが、本実施の形態では2回の走査による方式について述べる。このラベリング処理の流れを図9に示すフローチャートを参照に以下に説明する。
まず、左上画素からラスタスキャンの順序で画素の値を調べ(S21)、注目画素値が1のとき、上隣の画素が1で左隣の画素が0であるか否かを判断する(S22)。
ここで、S22において、上隣の画素が1で左隣の画素が0である場合、以下の手順1が実行される。
手順1:図10(a)に示すように、注目画素が1の場合、処理画素の上隣の画素が1で、すでにラベル(A)がつけられていれば、処理画素にも同じラベル(A)をつける(S23)。そして、S29に移行して、全画素に対してラベリングが終了したか否かを判断する。ここで、全画素終了であれば、図8に示すステップS16に移行し、写真候補エリア毎に写真候補画素数Npをカウントする。
また、S22において、上隣の画素が1で左隣の画素が0でない場合、上隣の画素が0で左隣の画素が1であるか否かを判断する(S24)。
ここで、S24において、上隣の画素が0で左隣の画素が1である場合、以下の手順2が実行される。
手順2:図10(c)に示すように、上隣の画素が0で左隣が1の場合、処理画素に左隣と同じラベル(A)をつける(S25)。そして、S29に移行して、全画素に対してラベリングが終了したか否かを判断する。ここで、全画素終了であれば、図8に示すS16に移行し、写真候補エリア毎に写真候補画素数Npをカウントする。
また、S24において、上隣の画素が0で左隣の画素が1でない場合、上隣の画素が1で左隣の画素が1であるか否かを判断する(S26)。
ここで、S26において、上隣の画素が1で左隣の画素が1である場合、以下の手順3が実行される。
手順3:図10(b)に示すように、左隣の画素も1で、上隣の画素とは異なるラベル(B)がつけられている場合は、上隣と同じラベル(A)を記録するとともに、左隣の画素におけるラベル(B)と上隣の画素におけるラベル(A)との間に相関があることを保持する(S27)。そして、S29に移行して、全画素に対してラベリングが終了したか否かを判断する。ここで、全画素終了であれば、図8に示すS16に移行し、写真候補エリア毎に写真候補画素数Npをカウントする。
また、S26おいて、上隣の画素が1で左隣の画素が1でない場合、以下の手順4が実行される。
手順4:図10(d)に示すように、上隣も左隣も0の場合、新しいラベル(C)をつける(S28)。そして、S29に移行して、全画素に対してラベリングが終了したか否かを判断する。ここで、全画素終了であれば、図8に示すS16に移行し、写真候補エリア毎に写真候補画素数Npをカウントする。
なお、複数のラベルが記録されている場合、上記の規則に基づいてラベルを統一する。
また、図3に示した構成を用いて、写真領域だけでなく画像全体の種別を判別するようにしても良い。この場合、写真種別判定部38の後段に、画像種別判定部39を設ける(図11参照)。画像種別判定部39では、全画素数に対する文字画素数の比率Nt/Na、全画素数に対する写真候補画素数と網点画素数の差の比率(Np−Ns)/Na、全画素数に対する網点画素数の比率Ns/Naを求め、予め定められる閾値THt、THp、THsと比較を行うとともに、写真種別判定部38の結果に基づいて、画像全体の種別の判別を行う。例えば、全画素数に対する文字画素数の比率Nt/Naが閾値以上であり、写真種別判別部38の結果がプリント出力写真である場合、文字とプリント出力写真との混在原稿であると判断される。
<網点線数認識部について>
次に、本実施の形態における特徴点である網点線数認識部(網点線数認識手段)14における画像処理(網点線数認識処理)について説明する。
前記網点線数認識部14は、前記原稿種別自動判定部13の処理過程で検出されている網点画素(図12(a))、もしくは前記原稿種別自動判定部13で検出された網点エリア(図12(b))のみを対象として処理が行われる。図12(a)に示された網点画素は、図7(b)に示された網点エリア(1)に相当し、図12(b)に示された網点エリアは、図7(c)に示された印刷写真(網点)エリアに相当する。
網点線数認識部14は、図1に示すように、色成分選定部40と、平坦網点識別部(平坦網点識別手段)41と、閾値設定部(抽出手段、閾値設定手段)42と、2値化処理部(抽出手段、2値化処理手段)43と、最大反転回数算出部(抽出手段、反転回数算出手段)44と、最大反転回数平均値算出部(抽出手段、反転回数抽出手段)45と、網点線数判定部46とから構成される。
これらの各処理部は、注目画素とその近傍画素からなるM×N画素サイズ(M、Nは予め実験により求められた整数)の局所ブロック単位で処理が行われ、画素逐次、もしくはブロック逐次で処理結果が出力される。
色成分選定部40は、隣接する画素におけるR,G,B各成分の濃度差の総和(以下、繁雑度とよぶ)を求め、最も繁雑度が大きい色成分の画像データを、平坦網点識別部41、閾値設定部42および2値化処理部43に出力する画像データとして選定するものである。
平坦網点識別部41は、各局所ブロックが、濃度変化の小さい平坦網点であるか、濃度変化の大きい非平坦網点であるかを識別するものである。平坦網点識別部41は、局所ブロックにおいて、隣接する2つの画素に対して、右隣接画素の濃度値が左側の画素の濃度値より大きい画素の組に対する右隣接画素との差分絶対値総和subm1と、右隣接画素の濃度値が左側の画素の濃度値より小さい画素の組に対する右隣接画素との差分絶対値総和subm2と、下隣接画素の濃度値が上に位置する画素の濃度値より大きい画素の組に対する下隣接画素との差分絶対値総和subs1と、下隣接の濃度値が上に位置する画素の濃度値より小さい画素の組に対する下隣接画素との差分絶対値総和subs2とを算出する。また、平坦網点識別部41は、式(1)に従ってbusyおよびbusy_subを求め、得られたbusyおよびbusy_subが式(2)を満たす場合に、前記局所ブロックを平坦網点部と判定する。なお、式(2)におけるThpairは、予め実験で求められた値である。さらに、平坦網点識別部41は、判定結果を示す平坦網点識別信号flat(1:平坦網点 、0:非平坦網点)を出力する。
Figure 2006197037
閾値設定部42は、局所ブロックにおける画素の平均濃度値aveを算出し、該平均濃度値aveを、局所ブロックの2値化処理に適用される閾値th1として設定するものである。
2値化処理に適用される閾値として、濃度の上限または下限に近いような固定値を用いた場合、局所ブロックの濃度レンジによっては、該固定値が濃度レンジ外や局所ブロックの最大値や最小値付近になってしまう可能性がる。このような場合、該固定値を用いて得られた2値データは、正しく網点周期を再現した2値データとはなり得ない。
しかしながら、閾値設定部42、閾値として、局所ブロックにおける画素の平均濃度値を設定する。そのため、設定した閾値は、局所ブロックの濃度レンジのほぼ中央に位置することとなる。これにより、正しく網点周期を再現した2値データを得ることが可能となる。
2値化処理部43は、前記閾値設定部42で設定された閾値th1を用いて、局所ブロックの画素を2値化処理して2値データを求めるものである。
最大反転回数算出部44は前記2値データに対して、主走査、副走査各ラインの2値データの切り替え回数(反転回数)(mrev)を基に局所ブロックの最大反転回数を算出するものである。
最大反転回数平均値算出部45は、前記平坦網点識別部41から平坦網点識別信号flat=1が出力された局所ブロックごとに前記最大反転回数算出部44で算出された反転回数(mrev)の網点エリア全体に対する平均値mrev_aveを算出するものである。局所ブロックごとに算出された反転回数・平坦網点識別信号は、最大反転回数平均値算出部45に格納しても、あるいは、別途メモリに格納するようにしても良い。
網点線数判定部46は、前記最大反転回数平均値算出部45で算出された最大反転回数平均値mrev_aveと、予め求められている各線数の網点原稿(印刷写真原稿)がもつ理論的な最大反転回数とを比較して、入力画像の線数を判定するものである。
ここで、上記構成の網点線数認識部14における網点線数認識処理の流れを図13に示すフローチャートを参照しながら以下に説明する。
先ず、原稿種別自動判定部13において検出された網点画素もしくは網点エリアの局所ブロックについて、色成分選定部40により、最も繁雑度の大きい色成分が選定される(S31)。
次に、閾値設定部42は、局所ブロックにおいて、色成分選定部40により選定された色成分の平均濃度値aveを算出し、該平均濃度値aveを閾値th1として設定する(S32)。
続いて、2値化処理部43において、閾値設定部42で求められた閾値th1を用いて、局所ブロックにおける各画素の2値化処理が行われる(S33)。
その後、最大反転回数算出部44において、局所ブロックにおける最大反転回数の算出処理が行われる(S34)。
一方、上記S32、S33およびS34と並列して、平坦網点識別部41において、局所ブロックが平坦網点であるか、非平坦網点であるかを識別する平坦網点識別処理が行われ、平坦網点識別信号flatが最大反転回数平均値算出部45に出力される(S35)。
その後、全ての局所ブロックの処理が終了したか否かの判定が行われる(S36)。全ての局所ブロックの処理が終了していない場合、次の局所ブロックについて上記S31〜S35の処理が繰り返される。
一方、全ての局所ブロックの処理が終了した場合、最大反転回数平均値算出部45は、平坦網点識別信号flat=1が出力された局所ブロックに対して上記S34で算出された最大反転回数の網点エリア全体に対する平均値を算出する(S37)。
そして、網点線数判定部46は、最大反転回数平均値算出部45が算出した最大反転回数平均値を基に、網点エリアにおける網点線数を判定する(S38)。そして、網点線数判定部46は、認識した網点線数を示す網点線数識別信号を出力する。これにより、網点線数認識処理が完了する。
次に、実際の画像データに対する処理の具体例と効果について説明する。ここでは、局所ブロックのサイズを10×10画素とする。
図14(a)は、マゼンタ網点とシアン網点とから構成される120線混色網点の一例を示したものである。入力画像が混色網点の場合、局所ブロックごとにCMYの中で最も濃度変化(繁雑度)が大きい色の網点に着目して、その色の網点周期だけを用いて原稿の網点線数を認識することが望ましい。さらには、最も濃度変化が大きい色の網点に対しては、その色の網点の濃度が最もよく読み取れているチャンネル(入力画像データの信号)を用いて処理することが望ましい。すなわち、図14(a)に示すように主にマゼンタで構成されている混色網点に対しては、マゼンタにもっとも良く反応するG(グリーン)画像(マゼンタの補色)を用いることにより、ほぼマゼンタ網点だけに着目した網点線数認識処理が可能となる。そのため、上記色成分選定部40は、図14(a)のような局所ブロックに対して、繁雑度が最も大きいG画像データを、平坦網点識別部41、閾値設定部42および2値化処理部43に出力する画像データとして選定する。
図14(b)は、図14(a)に示された局所ブロックの各画素におけるG画像データの濃度値を示すものである。図14(b)に示されたG画像データに対して、前記平坦網点識別部41では以下の処理が行われる。
なお、図15は、図14(b)に示された局所ブロックのG画像データにおける各座標を示したものである。
まず、主走査方向の各ラインごとに右隣接画素の濃度値が左側の画素の濃度値より大きい画素の組、例えば上から2ライン目においては、座標(1,1)と(1,2)、座標(1,2)と(1,3)、座標(1,4)と(1,5)、座標(1,8)と(1,9)の画素の組みが該当するため、前記座標画素濃度値と前記座標画素の右隣接画素濃度値との差分絶対値総和subm1(1)は以下に求められる。
subm1(1)=|70−40|+|150−70|+|170−140|+|140−40|
=240
ここでsubm1(i)は副走査方向座標iにおける前記subm1を示す。
また、主走査方向の各ラインごとに右隣接画素の濃度値が左側の画素の濃度値より小さい画素の組(濃度が等しい場合も含む)、例えば上から2ライン目においては、座標(1,0)と(1,1)、座標(1,3)と(1,4)、座標(1,6)と(1,7)、座標(1,8)と(1,9)の画素の組みが該当するため、前記座標画素濃度値と前記座標画素の右隣接画素濃度値との差分絶対値総和subm2(1)は以下に求められる。
subm2(1)=|40−140|+|140−150|+|150−170|+|40−150|+|40−40|
=240
ここでsubm2(i)は副走査方向座標iにおける前記subm2を示す。
同様にして求められたsubm1(0)〜subm1(9)とsubm2(0)〜subm2(9)を用いた以下の式でsubm1、subm2、busy、busy_subが求められる。
Figure 2006197037
図14(b)に示されたG画像データに対して、副走査方向においても主走査方向と同様の処理を行い、subs1=1520、subs2=1950が求められる。
求められたsubm1、subm2、subs1、subs2を前記式1に適用すると、|subm1-subm2|≦|subs1-subs2|を満たすため、busy=3470、busy_sub=430が求められる。求められたbusy、busy_subを予め設定されたTHpair=0.3を用いた前記式2に適用すると、次のようになる。
Figure 2006197037
このように、前記式2が満たされるため、局所ブロックが平坦網点であることを表す平坦網点識別信号flat=1が出力される。
図14(b)に示されたG画像データに対して、前記閾値設定部42では、平均濃度値ave(=139)が閾値th1として設定される。
そして、図14(c)は、図14(b)に示されたG画像データに対して、前記閾値設定部42で設定された閾値th1(=139)を用いて、2値化処理部43が2値化処理して得られた2値データを示している。図14(c)に示されるように、閾値th1が適用されたことで、反転回数を計数する対象となるマゼンタ網点だけが抽出されている。
図14(c)に対して、以下の手法により、最大反転回数算出部44において局所ブロックの最大反転回数mrev(=8)が算出される。
(1)主走査方向の各ラインごとの2値データの切り替え回数revm(j)(j=0〜9)を計数する。
(2)revm(j)の最大値mrevmを算出する。
(3)副走査方向の各ラインごとの2値データの切り替え回数revs(i)(i=0〜9)を計数する。
(4)revs(i)の最大値mrevsを算出する。
(5)局所ブロックにおける最大反転回数mrevを以下の式
mrev = mrevm + mrevs
に従って求める。
他の局所ブロックの反転回数mrevの算出方法としては、
mrev = mrevm × mrevs
mrev = max(mrevm,mrevs)
が挙げられる。
スキャナなどの取り込み機器の入力解像度と印刷物の網点線数により、局所ブロックにおける反転回数は一意に決まってくるものである。例えば、図14(a)で示された網点の場合、局所ブロック内には4個の網点が存在するため、局所ブロックおける最大反転回数mrevは、理論的には6〜8となる。
図14(b)に示された局所ブロックデータは、上述したように、上記式(2)を満たす平坦網点部(濃度変化が小さい網点領域)である。そのため、求められた最大反転回数mrev(=8)は、理論的な最大反転回数6〜8に収まる値となっている。
一方、濃度変化が大きい非平坦網点部における局所ブロックの場合(例えば、図25(a)参照)、前記閾値設定部42で設定された閾値は局所ブロックに対し単一の閾値となるため、どのように閾値を設定しても、例えば、図25(b)に示すth1、th2a、th2bを閾値として設定しても、算出される反転回数は、本来計数される反転回数に比べ、大幅に小さくなる。すなわち、正しく網点周期を再現した2値データを示す図25(c)では、本来計数されるべき反転回数6を示しているが、図25(a)に対し閾値th1を適用して得られた2値データを示す図25(d)では、反転回数が2となる。そのため、本来計数される反転回数に比べ大幅に小さくなり、網点線数認識精度の低下を招く。
しかしながら、本実施形態の網点線数認識部14によれば、局所ブロックに対する単一の閾値により正しく網点周期が再現できる平坦網点領域の局所ブロックに対する最大反転回数平均値だけを算出するため、網点線数認識精度の向上が可能となる。
図16(b)は、濃度変化の小さい平坦網点領域だけでなく、濃度変化の大きい非平坦網点部を用いた場合の85線、133線、175線の網点原稿それぞれ複数枚に対する最大反転回数平均値の度数分布の一例を表したものである。濃度変化の大きい網点領域において2値化処理を行った場合、図25(c)に示されるような黒画素部(網点部を示す)が抽出されず、図25(d)に示されるように白画素部(低濃度網点部を示す)と黒画素部(高濃度網点部を示す)に分別されてしまう。そのため、本来の網点周期よりも小さい反転回数が計数され、その結果、最大反転回数平均値も平坦網点領域だけを対象にした場合に比べ、小さい値をもつ入力画像が多くなり、各線数の網点の最大反転回数平均値が小さい方に広がる傾向がみられる。これに伴い、それぞれの度数分布の重なりが発生し、重なった部分に相当する原稿が正しく線数が認識されない。
しかしながら、本実施形態の網点線数認識部14によれば、濃度変化の小さい平坦網点領域だけの局所ブロックに対する最大反転回数平均値を求める。図16(a)は、濃度変化の小さい平坦網点領域だけ用いた場合の85線、133線、175線の網点原稿それぞれ複数枚に対する最大反転回数平均値の度数分布の一例を表したものである。濃度変化の小さい平坦網点領域においては、正しく網点周期が再現された2値データが生成されるので、各線数の網点の最大反転回数平均値は異なる。そのため、各網点線数の度数分布の重なりが無い、もしくは少なくなり、網点線数認識精度の向上が可能となる。
以上のように、本実施形態の画像処理装置2は、入力画像の網点線数を識別する網点線数認識部14を備えている。そして、該網点線数認識部14は、複数の画素よりなる局所ブロックごとに濃度分布情報を抽出し、該濃度分布情報に基づいて、各局所ブロックが、濃度変化の小さな平坦網点領域であるか、濃度変化の大きな非平坦網点領域であるかを識別する平坦網点識別部41と、平坦網点識別部41が平坦網点領域と識別した局所ブロックについて、各画素間の濃度変化の状況を示す特徴量である最大反転回数平均値を抽出する抽出手段(閾値設定部42、2値化処理部43、最大反転回数算出部44および最大反転回数平均値算出部45)と、該抽出手段が抽出した最大反転回数平均値に基づいて網点線数を判定する網点線数判定部46とを備える。
これにより、網点線数は、濃度変化の小さい平坦網点領域に含まれる局所ブロックからの前記特徴量である最大反転回数平均値に基づいて判定される。すなわち、本来の網点線数と異なる網点線数に認識されてしまう濃度変化の大きい非平坦網点領域の影響を取り除いたうえで、網点線数が判定される。これにより、網点線数を精度良く認識することができる。
また、濃度変化の大きい非平坦網点領域に対し2値化処理を行った場合、図25(d)に示されるように白画素部(低濃度網点部)と黒画素部(高濃度網点部)に分別されてしまい、図25(c)に示されるような、網点印字部のみを抽出した、正しい網点周期を再現した2値データが生成されない。
しかしながら、本実施形態によれば、最大反転回数平均値算出部45は、最大反転回数算出部44により算出された反転回数の中から、平坦網点識別部41が平坦網点領域と識別した局所ブロックに対する反転回数のみの平均値を、濃度変化の状況を示す特徴量として抽出する。すなわち、特徴量として抽出された最大反転回数平均値は、正しく網点周期を再現した2値データが生成される濃度変化の小さい平坦網点領域に対応するものである。そのため、該最大反転回数平均値を用いることで、精度良く網点線数を判定することができる。
<網点線数識別信号の適用処理例>
次に、前記網点線数認識部14における網点線数認識結果に基づいて適用される処理例を以下に示す。
網点画像は、該網点の周期とディザ処理などの周期的な中間調処理との干渉によりモアレが発生することがある。このモアレを抑制するために、予め網点画像の振幅を抑えるような平滑化処理を行われることがある。その際、網点写真や網点上にある文字がぼやける画質劣化が同時に発生する場合がある。その解決策としては、以下の手法が挙げられる。
(1)モアレ発生の原因となる網点が持つ周波数のみの振幅を抑制し、写真の構成要素(人物、風景など)や文字を形成している前記周波数より低周波成分の振幅を増幅させるような平滑化/強調混合フィルタ処理を適用する。
(2)網点上文字を検出し、写真網点や下地網点とは異なる強調処理を行う。
上記(1)に関して、網点が持つ周波数が網点線数により変わってくるので、各網点線数ごとに、モアレ抑制と網点写真や網点上文字の鮮鋭さを両立させるフィルタの周波数特性が異なる。そこで、空間フィルタ処理部18は、網点線数認識部14で認識された網点線数に応じて、該網点線数に適した周波数特性を有するフィルタ処理を行う。これにより、何れの線数の網点に対しても、モアレ抑制と網点写真や網点上文字の鮮鋭さとを両立させることができる。
一方、従来のように網点画像の線数が分からない場合、最も大きな画質劣化となるモアレを抑制するためには、すべての線数の網点画像でモアレを発生させない処理が必要となる。そのため、すべての網点周波数の振幅を下げるような平滑化フィルタしか適用できなくなり、網点写真や網点上文字のボケが発生する。
なお、図17(a)は85線網点に対して最適なフィルタ周波数特性の一例、図17(b)は133線網点に対して最適なフィルタ周波数特性の一例、図17(c)は175線網点に対して最適なフィルタ周波数特性の一例を示したものである。また、図18(a)は図17(a)に対応するフィルタ係数の一例を示したものであり、図18(b)は図17(b)に対応するフィルタ係数の一例を示したものであり、図18(c)は図17(c)に対応するフィルタ係数の一例を示したものである。
上記(2)に関して、高線数網点上の文字は、文字と高線数網点の周波数特性が異なることから、図19(a)(b)に示されるような低周波エッジ検出フィルタなどにより、網点のエッジを誤検出することなく、網点上文字を精度良く検出することが可能である。しかしながら、低線数網点上の文字は、低線数網点の周波数特性が文字の周波数特性と似てくるため検出が難しく、検出した場合、網点エッジの誤検出が大きいため画質劣化を招く。そこで、網点線数認識部14により認識された網点画像の線数を基に、領域分離処理部21は、高線数網点、例えば133線以上の網点である場合のみ、網点上文字検出処理を行う、もしくは網点上文字検出結果を有効にする。これにより、画質劣化を招くことなく高線数網点上文字の可読性を向上させることが可能となる。
なお、上記網点線数識別信号の適用処理は、色補正部16や階調再現処理部20においても行われてもよい。
<変形例1>
上記説明では、平坦網点識別処理と、閾値設定・2値化処理・最大反転回数算出処理とを並列処理し、網点エリア全体に対する反転回数の平均値を求める際に、平坦網点識別信号flat=1が出力された局所ブロックのみの反転回数を採用するようにしている。この場合、並列処理の速度を上げるためには、平坦網点識別処理のためと、閾値設定・2値化処理・最大反転回数算出処理のためとの少なくとも2つのCPUを備える必要がある。
各処理を行うためのCPUが1つである場合には、最初に平坦網点識別処理を行い、平坦網点部であると判定された網点領域に対して、閾値設定・2値化処理・最大反転回数算出処理を行うようにしても良い。
この場合、図1に示す網点線数認識部14の代わりに、図20に示すような網点線数認識部(網点線数認識手段)14aとすればよい。
網点線数認識部14aは、色成分選定部40と、平坦網点識別部41aと、閾値設定部(抽出手段、閾値設定手段)42aと、2値化処理部(抽出手段、2値化処理手段)43aと、最大反転回数算出部(抽出手段、反転回数算出手段)44aと、最大反転回数平均値算出部(抽出手段、反転回数算出手段)45aと、網点線数判定部46とを備える。
平坦網点識別部41aは、上記平坦網点識別部41と同様の平坦網点識別処理を行い、判定結果である平坦網点識別信号flatを、閾値設定部42a、2値化処理部43aおよび最大反転回数算出部44aに出力する。
閾値設定部42a、2値化処理部43aおよび最大反転回数算出部44aは、平坦網点識別信号flat=1を受けた局所ブロックについてのみ、それぞれ上記閾値設定部42、2値化処理部43および最大反転回数算出部44と同様の閾値設定、2値化処理、最大反転回数算出処理を行う。
最大反転回数平均値算出部45aは、最大反転回数算出部44が算出した全ての最大反転回数の平均値を算出する。
図21は、網点線数認識部14aにおける網点線数識別処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、色成分選定部40において、最も繁雑度の高い色成分を選定する色成分選定処理が行われる(S40)。続いて、平坦網点識別部41aにおいて平坦網点識別処理が行われ、平坦網点識別信号flatが出力される(S41)。
次に、閾値設定部42a、2値化処理部43aおよび最大反転回数算出部44aにおいて、平坦網点識別信号flatが、平坦網点部を示す「1」および非平坦網点部を示す「0」の何れであるかが判定される。つまり、局所ブロックが平坦網点部であるか否かが判定される(S42)。
局所ブロックが平坦網点部である場合、つまり、平坦網点識別信号flat=1である場合、閾値設定部42aにおける閾値設定(S43)、2値化処理部43aにおける2値化処理(S44)、および、最大反転回数算出部44aにおける最大反転回数算出処理(S45)が順に行われる。その後、S46の処理に移る。
一方、局所ブロックが非平坦網点部である場合、つまり、平坦網点識別信号flat=0である場合、閾値設定部42a、2値化処理部43aおよび最大反転回数算出部44aはなにも処理を行わず、S46の処理に移る。
次に、S46において、全ての局所ブロックの処理が終了したか否かが判定される。全ての局所ブロックの処理が終了していない場合、次の局所ブロックに関して、上記S40〜S45の処理が繰り返される。
一方、全ての局所ブロックの処理が終了した場合、最大反転回数平均値算出部45aは、上記S45で算出された最大反転回数の網点エリア全体に対する平均値を算出する(S47)。なお、S45では、平坦網点識別信号flat=1の局所ブロックに対してのみ最大反転回数が算出されている。したがって、S47では、平坦網点部である局所ブロックの最大反転回数の平均値が算出される。そして、網点線数判定部46は、最大反転回数平均値算出部45aが算出した平均値を基に、網点エリアにおける網点線数を判定する(S38)。これにより、網点線数認識処理が完了する。
以上のように、閾値設定部42a、2値化処理部43aおよび最大反転回数算出部44aは、平坦網点部であると判定された局所ブロックについてのみ、それぞれ閾値設定、2値化処理、最大反転回数算出処理を行えばよい。よって、CPUが1つであっても、網点線数認識処理の速度を向上させることができる。
また、最大反転回数平均値算出部45aは、平坦網点部として識別された局所ブロックのみの最大反転回数の平均値を算出する。すなわち、算出された最大反転回数平均値は、正しく網点周期を再現した2値データが生成される濃度変化の小さい平坦網点部に対応するものとなる。これにより、該最大反転回数平均値を用いて網点線数を判定することで、精度良く網点線数を認識することができる。
<変形例2>
上記網点線数認識部14は、局所ブロックの各画素の平均濃度値を閾値として設定する上記閾値設定部42の代わりに、固定値を閾値として設定する閾値設定部(抽出手段、閾値設定手段)42bを備える網点線数認識部(網点線数認識手段)14bであってもよい。
図22は、網点線数認識部14bの構成を示すブロック図である。図22に示されるように、網点線数認識部14bは、閾値設定部42の代わりに閾値設定部42bを備える点以外は、上記網点線数認識部14と同じである。
閾値設定部42bは、局所ブロックの2値化処理に適用される閾値として、あらかじめ決められた固定値を設定するものである。例えば、固定値としては、全体濃度レンジ(0〜255)の中央値である128を設定してもよい。
これにより、閾値設定部42bにおける閾値設定の処理時間を大幅に短縮することができる。
<変形例3>
上記説明では、隣接する画素間の濃度差を基に、平坦網点識別部41が平坦網点識別処理を行うものとしたが、平坦網点識別処理の手法はこれに限られない。例えば、平坦網点識別部41は、以下のような手法により、図14(b)に示されたG画像データに対して、平坦網点識別処理を行ってもよい。
まず、図15に示された局所ブロックを4分割して得られたサブブロック1〜4における画素の平均濃度値Ave_sub1〜4を以下の式に従って求める。
Figure 2006197037
上記Ave_sub1〜4を用いた以下の条件式、
max(|Ave_sub1−Ave_sub2|,|Ave_sub1−Ave_sub3|,|Ave_sub1−Ave_sub4|,|Ave_sub2−Ave_sub3|,|Ave_sub2−Ave_sub4|,|Ave_sub3−Ave_sub4|)
< TH_avesub
を満たす時、局所ブロックが平坦網点であることを表す平坦網点識別信号flat=1が出力される。一方、満たさない時、局所ブロックが非平坦網点であることを表す平坦網点識別信号flat=0が出力される。
なお、Th_avesubは予め実験で求められた閾値である。
例えば、図14(b)に示した局所ブロックでは、Ave_sub1=136、Ave_sub2=139、Ave_sub4=143、Ave_sub4=140となり、
max(|Ave_sub1−Ave_sub2|,|Ave_sub1−Ave_sub3|,|Ave_sub1−Ave_sub4|,|Ave_sub2−Ave_sub3|,|Ave_sub2−Ave_sub4|,|Ave_sub3−Ave_sub4|)=7が、TH_avesubと比較され、平坦網点識別信号が出力される。
このように、変形例3では、局所ブロックを複数のサブブロックに分割し、各サブブロックの画素の平均濃度値を求める。そして、各サブブロック間の平均濃度値の差の中の最大値を基に、平坦網点部か非平坦網点部かを判定する。
この変形例によれば、上述したような隣接画素間の差分絶対値総和submおよびsubsを用いた判定に比べて、演算処理に要する時間を短縮することができる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について説明すれば、以下の通りである。なお、前記実施形態と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付記し、その説明は省略する。
本実施形態は、上記実施形態の網点線数認識部14を備えた画像読取処理装置に関するものである。
本実施形態に係る画像読取処理装置は、図23に示すように、カラー画像入力装置101、画像処理装置102および操作パネル104から構成されている。
操作パネル104は、画像読取処理装置の動作モードを設定する設定ボタンやテンキー、液晶ディスプレイなどで構成される表示部より構成されるものである。
カラー画像入力装置101は、例えば、スキャナ部より構成されており、原稿からの反射光像をRGB(R:赤・G:緑・B:青)アナログ信号としてCCD(Charge Coupled Device) にて読み取るものである。
画像処理装置102は、上述したA/D(アナログ/デジタル)変換部11、シェーディング補正部12、原稿種別自動判別部13および網点線数認識部14からなっている。
なお、本実施形態における原稿種別自動判別部13は、後段の装置(例えば、コンピュータやプリンタなど)に対して、原稿の種別を示す原稿種別信号を出力する。また、本実施形態の網点線数認識部14は、後段の装置(例えば、コンピュータやプリンタなど)に対して、認識した網点の線数を示す網点線数識別信号を出力する。
このように、画像読取処理装置からは、原稿を読み取ったRGB信号の他に、原稿種別信号・網点線数識別信号が後段のコンピュータに入力される。あるいは、コンピュータを介さずに直接プリンタに入力するようにしても良い。この場合も上記したように、原稿種別自動判別部13は必ずしも必要ない。また、画像処理装置102は、網点線数認識部14の代わりに、上記網点線数認識部14aまたは網点線数認識部14bを備えていても良い。
なお、上記実施形態1および2において、画像処理装置2・102に入力される画像データがカラーであるとしたが、これに限られない。すなわち、画像処理装置2・102には、モノクロ画像データが入力されてもよい。モノクロ画像データであっても、濃度変化の小さい平坦網点部のみの局所ブロックで、濃度状況を示す特徴量である反転回数を抽出することで、網点線数を精度良く判定することができる。なお、入力されるデータがモノクロ画像データである場合、画像処理装置2・102の網点線数認識部14・14a・14bは、色成分選定部40を備えなくてもよい。
また、上記説明では、局所ブロックを矩形領域としたが、これに限られず、任意の形状でもよい。
〔プログラム・記録媒体の説明〕
また、本発明に係る網点線数認識処理の方法をソフトウエア(アプリケーションプログラム)として実現してもかまわない。この場合、網点線数認識結果に基づく処理を実現するソフトウエアを組み込んだプリンタ・ドライバをコンピュータやプリンタに設けることができる。
上記の例として、図24を用いて網点線数認識結果に基づく処理を以下に説明する。
図24に示すように、コンピュータ5は、プリンタ・ドライバ51、通信ポートドライバ52、通信ポート53が組み込まれている。プリンタ・ドライバ51は、色補正部54、空間フィルタ処理部55、階調再現処理部56、プリンタ言語翻訳部57を有している。また、コンピュータ5は、プリンタ(画像出力装置)6と接続されており、プリンタ6は、コンピュータ5から出力された画像データに応じて画像出力するようになっている。
コンピュータ5において、各種のアプリケーションプログラムを実行することにより生成された画像データは、色補正部54で色濁りを取り除く色補正処理が施され、空間フィルタ処理部55において網点線数認識結果に基づいた上述のフィルタ処理が行われる。なお、この場合、色補正部54には黒生成下色除去処理も含まれる。
上記処理がなされた画像データは、階調再現処理部56にて上述した階調再現処理(中間調生成処理)が施された後、プリンタ言語翻訳部57にてプリンタ言語に変換される。そして、プリンタ言語に変換された画像データは、通信ポートドライバ52、通信ポート(例えばRS232C・LAN等)53を介してプリンタ6に入力される。プリンタ6は、プリンタ機能の他に、コピー機能およびファックス機能を有するデジタル複合機であってもよい。
また、本発明はコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に、網点線数認識処理を行う画像処理方法を記録することもできる。
この結果、網点線数の認識を行い、その結果に基づいて適切な処理を施す画像処理方法を行うプログラムを記録した記録媒体を持ち運び自在に提供することができる。
記録媒体としては、マイクロコンピュータで処理が行われるために図示しないメモリ、例えばROMのようなプログラムメディアであってもよく、図示しない外部記憶装置としてのプログラム読取装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読み取り可能なプログラムメディアであってもよい。
いずれの場合においても、格納されているプログラムはマイクロプロセッサがアクセスして実行させる構成であってもよいし、プログラムを読み出し、読み出されたプログラムは、マイクロコンピュータの図示されていないプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムが実行される方式であってもよい。この場合、ダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
ここで、上記プログラムメディアは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスクやハードディスク等の磁気ディスク並びにCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
また、この場合、インターネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構成であることから、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する媒体であってもよい。なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別の記録媒体からインストールされるものであってもよい。
上記記録媒体は、デジタルカラー画像形成装置やコンピュータシステムに備えられるプログラム読み取り装置により読み取られることで上述した画像処理方法が実行される。
なお、上記コンピュータシステムは、フラットベッドスキャナ・フィルムスキャナ・デジタルカメラなどの画像入力装置、所定のプログラムがロードされることにより上記画像処理方法など様々な処理が行われるコンピュータ、コンピュータの処理結果を表示するCRTディスクプレイ・液晶ディスプレイなどの画像表示装置およびコンピュータの処理結果を紙に出力するプリンタより構成される。さらには、ネットワークを介してサーバーなどに接続するための通信手段としてのネットワークカードやモデムなどが備えられる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の画像処理方法は、カラーまたはモノクロのいずれのデジタル複写機にも適用できるが、その他に、画像データを入力して出力される画像データの再現性の向上を図る必要のある装置であれば、どのような装置であっても適用できる。このような装置として、例えば、スキャナ等の読取装置がある。
本発明の一実施形態を示すものであり、画像処理装置に備えられる網点線数認識部の構成を示すブロック図である。 本発明に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。 本発明に係る画像処理装置に備えられた原稿種別自動判別部の構成を示すブロック図である。 (a)〜(c)は、上記原稿種別自動判別部に備えたられた文字画素検出部において、文字画素を検出するため入力画像データにたたみ込み演算されるフィルタ係数の一例を示す説明図である。 (a)(b)は、上記原稿種別自動判別部に備えたられた背景下地検出部において、背景下地画素を検出するために用いる濃度ヒストグラムの一例を示す説明図である。 (a)(b)は、上記原稿種別自動判別部に備えたられた網点画素検出部において、網点画素を検出するための特徴量(隣接画素差分値総和、最大濃度差)算出に用いるブロックメモリと上記特徴量の分布の一例を示す説明図である。 (a)〜(d)は、入力画像データ例に対する原稿種別自動判別部に備えられた写真候補画素検出部と写真候補画素ラベリング部と写真候補画素カウント部と網点画素検出部と網点画素カウント部の結果の一例を示す説明図である。 図3に示す原稿種別自動判別部(写真種別判定部)の処理の流れを示すフローチャートである。 図3に示す原稿種別自動判別部に備えられたラベリング部の処理の流れを示すフローチャートである。 (a)〜(d)は、上記ラベリング部の処理方法の一例を示す説明図である。 上記原稿種別自動判別部の別の例の構成を示すブロック図である。 上記網点線数認識部が対象とする網点領域を示す説明図である。 上記網点線数認識部の処理の流れを示すフローチャートである。 (a)は、マゼンタ網点とシアン網点とから構成される120線混色網点の一例を示す説明図であり、(b)は、(a)の網点に対するG画像データを示す説明図であり、(c)は、(b)のG画像データに対する2値データの一例を示す説明図である。 図14(b)に示された局所ブロックのG画像データにおける各座標を示す説明図である。 (a)は、平坦網点領域だけ用いた場合の85線、133線、175線の網点原稿それぞれ複数枚に対する最大反転回数平均値の度数分布の一例を示す図であり、(b)は、平坦網点領域だけでなく、非平坦網点部を用いた場合の85線、133線、175線の網点原稿それぞれ複数枚に対する最大反転回数平均値の度数分布の一例を示す図である。 (a)は85線網点に対して最適なフィルタ周波数特性の一例、(b)は133線網点に対して最適なフィルタ周波数特性の一例、(c)は175線網点に対して最適なフィルタ周波数特性の一例を示す説明図である。 (a)は図17(a)に対応するフィルタ係数の一例、(b)は図17(b)に対応するフィルタ係数の一例、(c)は図17(c)に対応するフィルタ係数の一例を示す説明図である。 (a)(b)は、線数に応じて適用される網点上文字検出処理に使われる低周波エッジフィルタの一例を示す説明図である。 本発明の網点線数認識部の変形例を示すブロック図である。 図20に示す網点線数認識部の処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の網点線数認識部の更なる変形例を示すブロック図である。 本発明の実施形態2に係る画像読取処理装置の構成を示すブロック図である。 本発明をソフトウェア(アプリケーションプログラム)として実現した場合の上記画像処理装置の構成を示すブロック図である。 (a)は濃度変化が大きい網点領域における局所ブロックの主走査方向1ラインの一例を示す図であり、(b)は(a)の濃度変化と閾値との関係を示す図であり、(c)は(a)の網点周期を正しく再現したときの2値データを示した図であり、(d)は(b)に示す閾値th1により生成された2値データを示す図である。
符号の説明
1・101 カラー画像入力装置
2・102 画像処理装置
3 カラー画像出力装置
5 コンピュータ
6 プリンタ
11 A/D変換部
12 シェーディング補正部
13 原稿種別自動判別部
14・14a・14b 網点線数認識部(網点線数認識手段)
15 入力階調補正部
16 色補正部
17 黒生成下色除去部
18 空間フィルタ処理部
19 出力階調補正部
20 階調再現処理部
21 領域分離処理部
31 文字画素検出部
32 背景下地画素検出部
33 網点画素検出部
34 写真候補画素検出部
35 写真候補画素ラベリング部
36 写真候補画素カウント部
37 網点画素カウント部
38 写真種別判定部
40 色成分選定部
41・41a 平坦網点識別部(平坦網点識別手段)
42・42a・42b 閾値設定部(抽出手段、閾値設定手段)
43・43a 2値化処理部(抽出手段、2値化処理手段)
44・44a 最大反転回数算出部(抽出手段、反転回数算出手段)
45 最大反転回数平均値算出部(抽出手段、反転回数抽出手段)
45a 最大反転回数平均値算出部(抽出手段、反転回数算出手段)
46 網点線数判定部(網点線数判定手段)
51 プリンタ・ドライバ
52 通信ポートドライバ
53 通信ポート
54 色補正部
55 空間フィルタ処理部
56 階調再現処理部
57 プリンタ言語翻訳部

Claims (16)

  1. 入力画像の網点線数を識別する網点線数認識手段を備える画像処理装置において、
    前記網点線数認識手段は、
    複数の画素よりなる局所ブロックごとに濃度分布情報を抽出し、該濃度分布情報に基づいて、局所ブロックが、濃度変化の小さな平坦網点領域であるか、濃度変化の大きな非平坦網点領域であるかを識別する平坦網点識別手段と、
    前記平坦網点識別手段が平坦網点領域と識別した局所ブロックについて、各画素間の濃度変化の状況を示す特徴量を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段が抽出した特徴量に基づいて網点線数を判定する網点線数判定手段とを備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記抽出手段は、
    2値化処理に適用される閾値を設定する閾値設定手段と、
    前記閾値設定手段が設定した閾値により、前記局所ブロックにおける各画素の2値データを生成する2値化処理手段と、
    前記2値化処理手段が生成した2値データの反転回数を算出する反転回数算出手段と、
    前記反転回数算出手段が算出した反転回数の中から、前記平坦網点識別手段が平坦網点領域と識別した局所ブロックに対応する反転回数を、前記特徴量として抽出する反転回数抽出手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記抽出手段は、
    2値化処理に適用される閾値を設定する閾値設定手段と、
    前記平坦網点識別手段が平坦網点領域と識別した局所ブロックに対して、前記閾値設定手段が設定した閾値により、各画素の2値データを生成する2値化処理手段と、
    前記特徴量として、前記2値化処理手段が生成した2値データの反転回数を算出する反転回数算出手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記閾値設定手段は、前記局所ブロックにおける画素の平均濃度値を閾値として設定することを特徴とする請求項2または3に記載の画像処理装置。
  5. 前記平坦網点識別手段は、局所ブロックにおける隣接画素間の濃度差を基に、平坦網点領域か否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  6. 前記局所ブロックが所定数のサブブロックに分割されており、
    前記平坦網点識別手段は、前記サブブロックに含まれる画素の平均濃度値を求め、該平均濃度値の各サブブロック間の差分を基に、平坦網点領域か否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  7. 請求項1から6の何れか1項に記載の画像処理装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1から6の何れか1項に記載の画像処理装置を備えることを特徴とする画像読取処理装置。
  9. 入力画像の網点線数を識別する網点線数認識工程を含む画像処理方法において、
    前記網点線数認識工程は、
    複数の画素よりなる局所ブロックごとに濃度分布情報を抽出し、該濃度分布情報に基づいて、各局所ブロックが、濃度変化の小さな平坦網点領域であるか、濃度変化の大きな非平坦網点領域であるかを識別する平坦網点識別工程と、
    平坦網点領域と識別された局所ブロックについて、各画素間の濃度変化の状況を示す特徴量を抽出する抽出工程と、
    抽出された特徴量に基づいて網点線数を判定する網点線数判定工程とを含むことを特徴とする画像処理方法。
  10. 前記抽出工程は、
    2値化処理に適用される閾値を設定する閾値設定工程と、
    設定された閾値により、前記局所ブロックにおける各画素の2値データを生成する2値化処理工程と、
    前記2値データの反転回数を算出する反転回数算出工程と、
    前記特徴量として、前記平坦網点識別工程で平坦網点領域と識別された局所ブロックに対して算出された反転回数のみを抽出する反転回数抽出工程とを含むことを特徴とする請求項9に記載の画像処理方法。
  11. 前記抽出工程は、
    前記平坦網点識別工程で平坦網点領域と識別された局所ブロックに対して、2値化処理に適用される閾値を設定する閾値設定工程と、
    前記平坦網点識別工程で平坦網点領域と識別された局所ブロックに対して、前記閾値設定工程で設定された閾値により、各画素の2値データを生成する2値化処理工程と、
    前記特徴量として、前記2値データの反転回数を算出する反転回数算出工程とを含むことを特徴とする請求項9に記載の画像処理方法。
  12. 前記閾値設定工程は、前記局所ブロックにおける画素の平均濃度値を閾値として設定することを特徴とする請求項10または11に記載の画像処理方法。
  13. 前記平坦網点識別工程は、局所ブロックにおける隣接画素間の濃度差を基に、平坦網点領域か否かを判定することを特徴とする請求項9に記載の画像処理方法。
  14. 前記平坦網点識別工程は、局所ブロックを所定数に分割した各サブブロック間の平均濃度値の差分を基に、平坦網点領域か否かを判定することを特徴とする請求項9に記載の画像処理方法。
  15. 請求項1から6の何れか1項に記載の画像処理装置を動作させる画像処理プログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるための画像処理プログラム。
  16. 請求項15に記載の画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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