JP4549227B2 - 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、コンピュータプログラム及び記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、コンピュータプログラム及び記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、黒色成分を含まない複数の色成分よりなる表色系の入力画像の各画素に対して領域判別処理及び領域の判別結果に応じた黒生成下色除去処理を行って、黒色成分を含む複数の色成分よりなる表色系の出力画像に変換する画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、コンピュータを前記画像処理装置として機能させるコンピュータプログラム及び該コンピュータプログラムが記録された記録媒体に関する。
カラー画像を印刷する際には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び墨(黒:K)を使用した印刷が行われている。墨を利用した印刷には、墨を用いることで低明度部の再現域が広がる、グレーの安定が図れる、カラーインクの消費量を削減してランニングコストを抑制できる等の利点がある。また、墨(黒)生成処理及び下色除去(Under Color Removal:UCR)処理の処理特性を領域分離信号などに応じて切換える技術が開示されている(例えば特許文献1参照)。例えば、処理特性として濃度−墨量特性の対応テーブルを、文字領域又は網点領域などの領域分離信号に応じて切換えることが行われている。
図11は墨(黒)生成下色除去部の構成例を示すブロック図であり、図12(a)、(b)は網点領域用、黒文字領域用の濃度−墨量特性曲線の例を示す図である。墨生成下色除去部には、外部からCMY信号及び領域分離信号が入力されている。外部から入力されたCMY信号は、最小算出部203及びUCR処理部205に入力される。また、外部から入力された領域識別信号は、UCR量決定部204及び墨量決定部206に入力される。最小算出部203は、入力されたCMY信号の3色(C,M,Y)の各信号値のうち、最小レベルの信号値(min(C,M,Y);以下、最小値という)を算出し、算出した最小値をUCR量決定部204及び墨量決定部206へ出力する。
UCR量決定部204は、最小値に応じた下色除去の量が記録されたUCRテーブルにアクセスしてUCR量を決定し、決定したUCR量をUCR処理部205へ出力する。ただし、UCRテーブルは複数種類(図の例ではUCRテーブル1、2)が記憶装置207に記憶されており、領域識別信号(例えば文字領域、網点領域)に対応するものを用いる。墨量決定部206は、最小値(濃度)に応じた最適な黒生成量(墨量)Kが記録された墨量テーブルにアクセスして黒生成量Kを決定し、決定した黒生成量Kを墨量加算部208へ出力する。ただし、墨量テーブルは、複数種類(図の例では墨量テーブル1、2)が記憶装置207に記憶されており、領域識別信号(例えば文字領域、網点領域)に対応するものを用いる。
UCR処理部205は、入力されたCMY信号の各色の信号値からUCR量を除去する下色除去処理を行い、下色除去処理が施されたC’M’Y’信号を墨量加算部208へ出力する。墨量加算部208では、下色除去処理が施されたC’M’Y’信号に前記K信号が加算される。このようにして、CMY信号がCMYK信号に変換される。UCRテーブル及び墨量テーブルは、例えば黒文字領域に対しては墨量の置き換えを多くし、網点領域に対しては、階調性を重視するため、黒文字領域よりも墨量の置き換えを少なくするような特性に予め設定されている。
特許第2989611号公報
しかし、UCRテーブル及び墨量テーブルなどの墨生成処理及び下色除去処理の処理特定を領域分離信号に応じて切換える場合、黒文字領域と網点領域とでは墨生成処理及び下色除去処理の処理特性が大きく異なるため、誤判定の場合は例えば色の不連続さ又は中抜けなどの大きな画質劣化が生じるという問題がある。また、UCRテーブル及び墨量テーブルを領域分離信号に応じて切換える場合、複数のUCRテーブル及び墨量テーブルをメモリに記憶しておく必要があるため、大きなメモリ容量が必要になるという問題がある。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、領域の判別結果が黒文字領域の場合に処理対象の画素の周辺の特徴量を算出し、算出した特徴量に基づいて処理対象の画素の画素値の変更を行い、変更後の画素に対して黒生成下色除去処理を行うようにしたことにより、領域の誤判別による画質劣化を抑制することができる画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、コンピュータプログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
また、本発明は、特徴量として、処理対象の画素の周辺の平均濃度又は最小濃度と網点面積率とを算出するように構成したことにより、変換後の濃度の連続性を保ち、領域の誤判定による濃度ギャップの発生を抑制することができる画像処理装置及び画像形成装置を提供することを他の目的とする。
また、本発明は、網点面積率が低い程、画素値を大きく増加させるように構成したことにより、処理対象の画素の周辺の網点面積率に応じて適切な黒量及び下色除去量を求めることができる画像処理装置及び画像形成装置を提供することを他の目的とする。
また、本発明は、算出した濃度が高い程、画素値を大きく増加させるように構成したことにより、処理対象の画素の周辺の濃度(平均濃度又は最小濃度)に応じて適切な黒量及び下色除去量を求めることができる画像処理装置及び画像形成装置を提供することを他の目的とする。
本発明に係る画像処理装置は、黒色成分を含まない複数の色成分で表される表色系の入力画像の各画素に対して領域判別処理及び領域の判別結果に応じた黒生成下色除去処理を行って、黒色成分を含む複数の色成分で表される表色系の出力画像に変換する画像処理装置において、領域の判別結果が黒文字領域の場合、処理対象の画素の周辺の網点面積率を含めて処理対象の画素の周辺の特徴量を算出する算出手段と、該算出手段が算出した特徴量に基づいて、処理対象の画素の画素値の変更を行う変更手段とを備え、該変更手段による変更後の画素に対して黒生成下色除去処理を行うように構成してあることを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置は、前記算出手段は、特徴量として、処理対象の画素の周辺の平均濃度及び網点面積率を算出するように構成してあることを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置は、前記算出手段は、特徴量として、処理対象の画素の周辺の最小濃度及び網点面積率を算出するように構成してあることを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置は、前記変更手段は、網点面積率が低い程、画素値を大きく増加させるように構成してあることを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置は、前記変更手段は、算出した濃度が高い程、画素値を大きく増加させるように構成してあることを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置は、上述した本発明の画像処理装置と、該画像処理装置によって処理された画像をシートに形成する画像形成手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る画像処理方法は、黒色成分を含まない複数の色成分で表される表色系の入力画像の各画素に対して領域判別処理及び領域の判別結果に応じた黒生成下色除去処理を行って、黒色成分を含む複数の色成分で表される表色系の出力画像に変換する画像処理方法において、領域の判別結果が黒文字領域の場合、処理対象の画素の周辺の網点面積率を含めて処理対象の画素の周辺の特徴量を算出するステップと、算出した特徴量に基づいて、処理対象の画素の画素値の変更を行うステップとを有し、変更後の画素に対して黒生成下色除去処理を行うことを特徴とする。
本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、黒色成分を含まない複数の色成分で表される表色系の入力画像の各画素に対して領域判別処理及び領域の判別結果に応じた黒生成下色除去処理を行わせ、黒色成分を含む複数の色成分で表される表色系の出力画像に変換させるコンピュータプログラムにおいて、コンピュータに、領域の判別結果が黒文字領域の場合、処理対象の画素の周辺の網点面積率を含めて処理対象の画素の周辺の特徴量を算出させる手順と、コンピュータに、算出した特徴量に基づいて、処理対象の画素の画素値の変更を行わせる手順とを含み、コンピュータに、変更後の画素に対して黒生成下色除去処理を行わせることを特徴とする。
本発明に係る記録媒体は、上述した本発明のコンピュータプログラムが記録されていることを特徴とする。
本発明においては、領域の判別結果が黒文字領域の場合、処理対象の画素の周辺の例えば網点領域がどの程度存在するかなどの特徴量を算出し、算出した特徴量に基づいて処理対象の画素の画素値の変更を行い、変更後の画素に対して黒生成下色除去処理を行うため、従来の領域判別結果によるUCRテーブル及び黒生成テーブルの切換を行う場合と比べて、領域の誤判別による画質劣化を抑制することができる。また、領域判別結果毎に夫々UCRテーブル及び黒生成テーブルを用意する必要がないため、テーブル記憶用メモリを削減することができる。ここで、上述した黒生成下色除去に関する処理は、画像処理装置又はシートに画像を形成する画像形成装置だけでなく、コンピュータに実行させることも可能である。コンピュータに前記処理を実行させる場合は、前記処理を実行させるコンピュータプログラムを記録媒体に記録するなどしてコンピュータに提供する。
本発明においては、前記算出手段は、特徴量として、処理対象の画素の周辺の平均濃度及び網点面積率を算出するため、平均濃度及び網点面積率に応じて画素値が変更され、黒生成量が調整されるので、濃度の連続性を保ち、領域の誤判定が生じた場合であっても濃度ギャップの発生を抑制することができる。平均濃度としては、各色成分の平均濃度の何れかを用いたり、各色成分の平均濃度の平均値を用いることが可能である。
本発明においては、前記算出手段は、特徴量として、処理対象の画素の周辺の最小濃度及び網点面積率を算出するため、最小濃度及び網点面積率に応じて画素値が変更され、黒生成量が調整されるので、濃度の連続性を保ち、領域の誤判定が生じた場合であっても濃度ギャップの発生を抑制することができる。なお、最小濃度として、平均濃度の各色成分のうちの最小値を用いた場合は、最小濃度は平均のグレー成分を表すため、平均のグレーに基づいて黒量の連続性に着目した調整が行い易くなる。
本発明においては、前記変更手段は、網点面積率が低い程、画素値を大きく増加させるため、処理対象の画素の周辺の網点面積率に応じて適切な黒量及び下色除去量を求めることができる。網点面積率が低い場合、周辺に網点が少ないため、黒文字である確率が高い。そのため、画素値の増加を大きくした方が、黒生成量が増えて画質の向上が図れる。逆に網点面積率が高い場合、周囲に網点が多いため、領域の誤判別の可能性が高くなる。そのため、画素値の増加を小さくして、黒生成量を減らした方が周囲とのギャップが少なくなる。前記変更手段は、例えば、処理対象の画素にオフセット量を加算するように構成されており、加算するオフセット量を、網点面積率が低い程大きくすることが可能である。
本発明においては、前記変更手段は、算出した濃度が高い程、画素値を大きく増加させるため、処理対象の画素の周辺の濃度(平均濃度又は最小濃度)に応じて適切な黒量及び下色除去量を求めることができる。濃度が高い程、画素値の増加を大きくして、黒生成量を増加させるため、画質の向上が図れる。前記変更手段は、例えば、処理対象の画素にオフセット量を加算するように構成されており、加算するオフセット量を、算出した濃度が高い程大きくすることが可能である。
本発明によれば、領域の誤判別による画質劣化を抑制することができる。また、黒生成テーブル及び下色除去テーブルなどの記憶用メモリを削減することができる。
本発明によれば、濃度の連続性を保ち、領域の誤判定による濃度ギャップの発生を抑制することができる。
本発明によれば、処理対象の画素の周辺の網点面積率に応じて適切な黒量及び下色除去量を求めることができる。
本発明によれば、処理対象の画素の周辺の濃度(平均濃度又は最小濃度)に応じて適切な黒量及び下色除去量を求めることができる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明に係る画像処理装置を含むデジタルカラー複写機の構成例を示すブロック図である。デジタルカラー複写機(画像形成装置)14は、画像入力装置12、画像処理装置1、画像出力装置(画像形成手段)13、及び操作パネル11などを備える。画像入力装置12は、例えばCCD(Charge Coupled Device)を備えたイメージスキャナを備え、原稿からの反射光像をCCDにてアナログRGB(R:赤・G:緑・B:青)信号として読取り、画像処理装置1へ出力するものである。
画像処理装置1は、A/D(アナログ/デジタル)変換部2、シェーディング補正部3、入力階調補正部4、領域分離処理部5、色補正部6、墨(黒)生成下色除去部7、空間フィルタ処理部8、出力階調補正部9、及び階調再現処理部10などを備える。画像入力装置12にて読取られたアナログRGB信号は、画像処理装置1内を、A/D変換部2、シェーディング補正部3、入力階調補正部4、領域分離処理部5、色補正部6、墨生成下色除去部7、空間フィルタ処理部8、出力階調補正部9、及び階調再現処理部10の順に送られ、最終的にデジタルCMYK(C:シアン、M:マゼンタ、Y:イエロー、K:黒)信号が画像出力装置13へ出力される。
A/D変換部2は、アナログRGB信号をデジタルRGB信号に変換するものであり、シェーディング補正部3は、A/D変換部2から入力されたデジタルRGB信号(以下、RGB信号という)に対して、画像入力装置12の照明系、結像系、撮像系で生じる各種の歪みを取り除く処理を施すものである。入力階調補正部4は、シェーディング補正部3にて各種の歪みが取り除かれたRGB信号(RGBの反射率信号)に対して、カラーバランスを整えると同時に、濃度信号などの画像処理装置1に採用されている画像処理システムの扱い易い信号に変換する処理を施すものである。領域分離処理部5は、RGB信号に基づいて、入力画像の各画素を文字領域又は網点領域などに分離(判別)するものである。また、領域分離処理部5は、分離結果に基づき、画素がどの領域に属しているかを示す領域識別信号を、色補正部6、墨生成下色除去部7、空間フィルタ処理部8、及び階調再現処理部10へ出力すると共に、入力階調補正部4から入力されたRGB信号をそのまま後段の色補正部6へ出力する。
領域分離処理(領域判別処理)としては、例えば処理対象の注目画素を含むn×mのブロック(例えば、15×15)における最小濃度値(最小画素値)と最大濃度値(最大画素値)の差分である最大濃度差と、隣接する画素の濃度差の絶対値の総和である総和濃度繁雑度を算出し、予め定められる複数の閾値と比較することにより文字領域(文字エッジ領域)、網点領域、印画紙(写真)領域、又は下地領域に分離することが可能である(例えば特開2002−232708参照)。
下地領域の濃度分布は、通常、濃度変化が少ないので最大濃度差及び総和濃度繁雑度は共に非常に小さくなる。印画紙領域の濃度分布は、滑らかな濃度変化をしており、最大濃度差及び総和濃度繁雑度は共に小さいが、下地領域よりは多少大きくなる。網点領域の濃度分布は、最大濃度差は網点により様々であるが、網点の数だけ濃度変化が生じるため、最大濃度差に対する総和濃度繁雑度の割合が大きくなる。したがって、最大濃度差と文字・網点判定閾値(上記複数の閾値の1つ)との積よりも総和濃度繁雑度が大きい場合、網点領域であると判別することが可能である。文字領域の濃度分布は、最大濃度差が大きく、それに伴い総和濃度繁雑度も大きくなるが、網点領域に比べて濃度変化が少ないため、網点領域よりも総和濃度繁雑度は小さくなる。したがって、最大濃度差と文字・網点判定閾値との積よりも総和濃度繁雑度が小さい場合は、文字領域であると判別することが可能である。
よって、まず、算出された最大濃度差と最大濃度差閾値との比較、及び、算出された総和濃度繁雑度と総和濃度繁雑度閾値との比較を行う。最大濃度差が最大濃度差閾値よりも小さく、かつ、総和濃度繁雑度が総和濃度繁雑度閾値よりも小さい場合は、注目画素は下地・印画紙領域であると判定し、そうでない場合は、文字・網点領域であると判定する。下地・印画紙領域であると判定された場合、算出された最大濃度差と下地・印画紙判定閾値との比較を行い、最大濃度差の方が小さい場合は下地領域であると判定し、最大濃度差の方が大きい場合は印画紙領域であると判定する。文字・網点領域であると判定された場合、算出された総和濃度繁雑度と最大濃度差に文字・網点判定閾値を掛けた値との比較を行い、総和濃度繁雑度の方が小さい場合は文字領域であると判定し、総和濃度繁雑度の方が大きい場合は、網点領域であると判定する。
また、文字領域に対しては、色判定を行い、色文字領域であるか黒文字領域であるかを判定する。色判定の方法としては、例えば、注目画素のR,G,Bデータをそれぞれ所定の閾値で2値化し、全ての色成分が例えばR<Rth(Rの閾値)、G<Gth(Gの閾値)、B<Bth(Bの閾値)が成り立つ場合は黒色、そうでない場合は有彩色であると判定することが可能である。また、他の方法として、注目画素の色成分の最大値と最小値との差分(max(R,G,B)−min(R,G,B))を求め、予め定める閾値よりも大きい場合は有彩色、閾値以下の場合は無彩色と判定することも可能である。
上述した領域判別処理においては、注目画素に対して領域判別処理を行ったが、複数の画素から構成された注目ブロックに対して領域判別処理を行うことも可能である。この場合、注目ブロック内のR,G,B毎にそれぞれ平均を求めてから所定の閾値で2値化し、色文字又は黒文字の判定を行う。
色補正部6は、色再現の忠実化実現のために、不要吸収成分を含むCMY色材の分光特性に基づいた色濁りを取り除く処理を行うものである。墨生成下色除去部7は、色補正後のCMYの3色信号から黒(K)信号を生成し、元のCMY信号から黒生成で得たK信号を差し引いて新たなCMY信号を生成し、CMY信号(黒成分を含まない表色系の入力画像)をCMYK信号(黒成分を含む表色系の出力画像)に変換する墨(黒)生成下色除去処理を行うものである。本発明においては、後述するように、周辺の画素の状態を考慮して、入力画像に対するCMYKの組を算出する。
空間フィルタ処理部8は、墨生成下色除去部7から入力されるCMYK信号の画像データに対して、領域識別信号を基にデジタルフィルタによる空間フィルタ処理を行い、空間周波数特性を補正することによって出力画像のぼやけや粒状性劣化の防止を図るものである。出力階調補正部9は、濃度信号などの信号を画像出力装置13の特性値である網点面積率に変換する出力階調補正処理を行うものである。階調再現処理部10は、CMYK信号の画像データに対し、領域識別信号に基づいて、最終的に画像が擬似的に階調を再現できるように階調再現処理(中間調の生成)を施すものである。
例えば、領域分離処理部5にて文字に分離された領域に対しては、特に黒文字或いは色文字の再現性を高めるために、空間フィルタ処理部8の空間フィルタ処理における鮮鋭強調処理は高周波数の強調量を大きくする。また、この場合、階調再現処理部10においては、高域周波数の再現に適した高解像度のスクリーンでの二値化または多値化処理が行われる。
また、領域分離処理部5にて網点に分離された領域に対しては、空間フィルタ処理部8において、入力網点成分を除去するためのローパス・フィルタ処理が施される。そして、出力階調補正部9では、濃度信号などの信号を画像出力装置13の特性値である網点面積率に変換する出力階調補正処理を行った後、階調再現処理部10において、最終的に画像を画素に分離してそれぞれの階調を再現できるように処理する階調再現処理(中間調生成)が施される。領域分離処理部5にて写真に分離された領域に関しては、階調再現性を重視したスクリーンでの二値化または多値化処理が行われる。
上述した各処理が施された画像データは、図示しない記憶装置に一旦記憶され、所定のタイミングで読出されて画像出力装置13へ出力される。画像出力装置13は、入力された画像データに基づくカラー画像を記録媒体(例えば紙等)上に出力するものであり、例えば電子写真方式又はインクジェット方式のカラー画像出力装置等を挙げることができるが、これらに特に限定されるものではない。操作パネル11は、例えば液晶ディスプレイなどの表示部とデジタルカラー複写機14全体の動作等を制御する設定ボタン(例えば、コピーを行う原稿種別を表す画像モード(文字モード、文字写真モード、写真モード等)の設定ボタン)等から構成される。尚、以上の処理は図示しないCPU(Central Processing Unit)によって制御される。
図2は、墨生成下色除去部7の要部構成例を示すブロック図である。墨生成下色除去部7は、色補正部6からCMY信号が入力され、領域分離処理部5から領域識別信号が入力されるオフセット処理部310、オフセット処理部310に接続された最小算出部303、最小算出部303に接続されたUCR量決定部304と墨量決定部306、色補正部6からCMY信号が入力され、UCR量決定部304に接続されたUCR処理部305、UCR処理部306と墨量決定部306とに接続された墨量加算部308、及び、UCR量決定部304と墨量決定部306とに接続された記憶装置309を備える。
オフセット処理部(算出手段、変更手段)310は、領域識別信号が黒文字領域の場合は、後述するオフセット量を算出してCMY信号に加算し、加算結果を最小算出部303へ出力する。一方、領域識別信号が黒文字領域でない場合は、入力されたCMY信号をそのまま最小算出部303へ出力する。よって、最小算出部303には、黒文字領域以外のCMY信号はそのまま入力され、黒文字領域のCMY信号は、オフセットが加算されてから入力される。最小算出部303は、入力されたCMY信号の各色の信号値のうち、最小レベルの信号値(以下、最小値という)を算出し、算出した最小値をUCR量決定部304及び墨量決定部306へ出力する。
UCR量決定部304は、最小値に応じた下色除去の量が記録されたUCRテーブルにアクセスし、UCR量を決定してUCR処理部305へ出力する。ここで、UCRテーブルは、1種類しか用いておらず、記憶装置309に記憶されている。墨量決定部306は、最小値に応じた黒生成量Kが記録された墨量テーブルにアクセスし、黒生成量Kを決定して墨量加算部308へ出力する。ここで、墨量テーブルは1種類しか用いておらず、記憶装置309に記憶されている。UCR処理部305は、入力されたCMY信号の各色の信号値からUCR量を除去する下色除去処理を行い、下色除去処理後のC’M’Y’信号を墨量加算部308へ出力する。墨量加算部308では、下色除去処理後のC’M’Y’信号に前記K信号が加算され、CMYK信号が空間フィルタ処理部8へ出力される。
図3はオフセット処理部310の構成例を示すブロック図である。オフセット処理部310は、CMY信号及び領域識別信号が入力される判定部406、判定部406に接続された周辺画素平均値算出部401、周辺画素平均値算出部401に接続された濃度平均値算出部403、領域分離信号が入力される網点画素率算出部402、濃度平均値算出部403と網点画素率算出部402とに接続されたオフセット量決定部404、及び、CMY信号が入力され、オフセット量決定部404に接続されたオフセット量加算部405を備える。
判定部406は、領域識別信号に基づいて黒文字領域であるか否かを判定し、黒文字領域の場合、CMY信号を周辺画素平均値算出部401へ出力する。周辺画素平均値算出部(算出手段)401は、CMY信号に基づく入力画像内の注目画素に対して後述するように周辺の画素を含めた周辺画素平均値を算出し、算出した周辺画素平均値を濃度平均値算出部403へ出力する。濃度平均値算出部(算出手段)403は、入力された周辺画素平均値に基づいて、後述するように濃度平均値(平均濃度)を算出し、算出した濃度平均値をオフセット量決定部404へ出力する。また、網点画素率算出部(算出手段)402は、領域識別信号に基づいて、後述するように周辺画素の網点画素率(網点面積率)を算出し、算出した網点画素率をオフセット量決定部404へ出力する。オフセット量決定部(変更手段)404は、前記濃度平均値及び前記網点画素率に基づいて後述するようにオフセット量を決定し、決定したオフセット量をオフセット量加算部405へ出力する。オフセット量加算部(変更手段)405は、CMY信号にオフセット量を加算し、オフセット量が加算されたCMY信号を最小算出部303へ出力する。
一方、領域識別信号が黒文字領域以外の場合、判定部406から周辺画素平均値算出部401へCMY信号は出力されず、オフセット量の算出は行われず、CMY信号にはオフセット量が加算されず(オフセット量加算部405をスルー)、そのまま最小算出部303へ出力される。
次に、周辺画素平均値算出部401での周辺画素平均値の算出方法について説明する。図4は、周辺画素平均値の算出に用いるマスクの一例を示す図である。マスクサイズは、例えば、5x5,7x7程度の大きさであり、平均化フィルタを用いている。注目画素をf(i,j)、フィルタの係数をg(i,j)としたとき、周辺画素平均値f’(i,j)は、
Figure 0004549227
より算出する。ただし、注目画素f(i,j)は、シアン、マゼンタ、イエローの三つの値を持っており、フィルタの係数g(i,j)は、平均化フィルタを用いるため、要素は全て1となる。
次に、濃度平均値算出部403での濃度平均値の算出方法について説明する。濃度平均値DAve は周辺画素平均値f’(i,j)を用いて求めており、例えば輝度値に一番近いとされるグリーンの補色であるマゼンタの値を用いることが可能である。
Ave =f’(i,j)M
また、他の方法として、シアン、マゼンタ、イエローの三色の平均値を用いることも可能である。
Ave =ave(f’(i,j))
なお、ave(x)はxの平均値を表す。
次に、網点画素率算出部402での網点画素率の算出方法について説明する。網点画素率算出においても、周辺画素平均値算出と同様のサイズのマスクを用いる。網点画素率pは、マスク内の網点画素の数をHTpixel、マスクサイズをBlockPixelとして、
p=HTpixel÷BlockPixel
より算出する。
次に、オフセット量決定部404でのオフセット量の決定方法について説明する。オフセット量決定部404は、濃度平均値DAve が閾値Dthr 以上(DAve ≧Dthr )の場合、網点画素率p及び平均濃度DAve に基づいてオフセット量Coffset
128≦DAve ≦256の場合
offset=0.75 (0≦p<0.5) ・・・(式1)
offset=0.5 (0.5≦p≦1.0)・・・(式2)
thr ≦DAve ≦127の場合
offset=0.25 (0≦p<0.5) ・・・(式3)
offset=0 (0.5≦p≦1.0)・・・(式4)
を決定する。
ここで、閾値Dthr は、予めオフセット量決定部404に記憶されており、例えば黒文字領域に適切な濃度−墨量特性曲線及び網点領域に適切な濃度−墨量特性曲線において、両者の特性の差異が大きく変わる値を閾値Dthr に設定する。例えば、図9(a)、(b)に示した網点用、黒文字用の各濃度−墨量特性曲線においては、濃度Dが閾値Dthr よりも低いエリア(0≦D≦Dthr )の特性はほぼ同じであり、どちらの特性曲線を用いても差は生じない。一方、濃度Dが閾値Dthr よりも高いエリア(Dthr ≦D)では特性が大きく異なっている。
濃度平均値DAve が高く、網点画素率pが低い場合(式1)は、周囲には網点が少なく、黒文字である確率が高いと考えられるため、オフセット量を大きくして(Coffset=0.75)墨生成量を増やすことにより、画質の向上を図る。濃度平均値DAve が高く、網点画素率pが高い場合(式2)は、周囲に網点が多く、誤判別の可能性があると考えられるため、オフセット量を少なくし(Coffset=0.5)、誤判別時の周囲とのギャップが少なくなるように墨生成量を調整する。
濃度平均値DAve が低く、網点画素率pが高い場合(式4)は、周囲に網点が多く、誤判別の可能性がある上、濃度も低いため、誤判別時に周囲とのギャップが目立たないようにオフセット量を0とし、墨生成量を変えない。濃度平均値DAve も網点画素率pも低い場合(式3)は、全体の濃度が薄いが、網点である可能性が低いため、薄い黒文字であると考えられる。そのため、オフセット量をある程度(Coffset=0.25)の値になるようにし、黒文字に対して多くの墨を使うことで、画質を向上させる。
オフセット量加算部405は、入力されるCMY信号をV(C,M,Y)とし、オフセット量Coffsetを用いて、新たなCMY信号Vnew (C,M,Y)
new (C,M,Y)=(255−V(C,M,Y))×Coffset+V(C,M,Y)
を算出し、最小算出部303へ出力する。
網点画素率pと濃度平均値DAve とに基づいてオフセット量Coffsetを切換えることにより、周辺画素の情報に基づいて適切な墨生成量が決定されるため、文字領域と網点領域とが誤判別された場合であっても、前記誤判別の影響を抑制することができる。例えば濃度が低い場合は墨の量を減らし、濃度が高い場合は、多少墨量が増えても視覚的なギャップが生じ難いため、視覚的な墨量の極端な増減が抑えられ、領域の誤判別による濃度ギャップが生じることを抑制できる。
また、他の例として、0≦p≦0.5のオフセット量Coffsetは、Dthr ≦DAve ≦127及び128≦DAve ≦256のそれぞれの範囲内での平均値を用いて算出することも可能である。例えば、Dthr ≦DAve ≦127の区間の黒文字用の濃度−墨量特性曲線をfgtest([Dthr :127])とし、網点用の濃度−墨量特性曲線をfght([Dthr :127])とし、
Figure 0004549227
よりオフセット量Coffsetを算出することが可能である。また、0.5≦p≦1.0の場合は、誤判別の可能性もあるため、Coffsetを0≦p≦0.5よりも小さい値となるようにする。
(実施の形態2)
図5は、本発明に係る画像処理装置を含む画像形成システムの構成例を示すブロック図である。この画像形成システムは、コンピュータ(画像処理装置)50及びプリンタ(画像出力装置、画像形成手段)56を備える。プリンタ56は、カラー出力が可能であり、プリンタ機能に加えて、コピー機能、ファクシミリ機能を有するデジタル複合機であってもよい。また、プリンタ56は、電子写真方式又はインクジェット方式の画像形成を行う。
例えばフラットベッドスキャナ又はフィルムスキャナ等のイメージスキャナ又はデジタルカメラからコンピュータ50へ画像データが入力され、図示しないハードディスクなどの記憶装置に記憶される。コンピュータ50に入力された画像データは、各種のアプリケーションプログラムを実行して加工・編集等を行うことが可能である。コンピュータ50は、プリンタ56へ出力する出力画像データの各画素の領域を判別する領域分離処理部51、CMYデータをCMYKデータに変換する墨生成下色除去部52、中間調生成処理を行う階調再現処理部53、及び、出力画像データのプリンタ言語への変換を行うプリンタ言語翻訳部54等として動作する。領域分離処理部51は、上述した実施の形態1の画像処理装置1の領域分離処理部5と同様の領域分離処理(領域判別処理)を行い、墨生成下色除去部52は実施の形態1の画像処理装置1の墨生成下色除去部7と同様の墨生成下色除去処理を行い、階調再現処理部53は実施の形態1の画像処理装置1の階調再現処理部10と同様の中間調生成処理を行う。なお、図示していないが、コンピュータ50は、上述した実施の形態1の画像処理装置1の色補正部6及び空間フィルタ処理部8などと同様の処理も行う。プリンタ言語翻訳部53でプリンタ言語に変換されたデータは、通信ポート56(セントロニクスポート、LAN(Local Area Network)ポート等)を介してプリンタ56へ出力される。
図6はコンピュータの構成例を示すブロック図である。コンピュータ50は、CPU61と、RAM(Random Access Memory)62と、ハードディスクドライブ(以下、ハードディスクと略す)63と、フレキシブルディスクドライブ又はCD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)ドライブ等の外部記憶部64と、プリンタ56などとの通信制御を行う通信ポート55とを備える。また、コンピュータ50は、キーボード又はマウス等の入力部65と、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ又は液晶ディスプレイなどの表示部66とを備える。また、通信ポート55は、ネットワークカード又はモデムを含み、LAN、インターネット又は電話回線などの通信ネットワークに接続することが可能である。
CPU61は、上述した各部62〜66及び55の制御を行う。また、CPU61は、入力部65又は通信ポート55から受付けたプログラム又はデータ、あるいはハードディスク63又は外部記憶部64から読み出したプログラム又はデータ等をRAM62に記憶し、RAM62に記憶したプログラムの実行又はデータの演算等の各種処理を行い、各種処理結果又は各種処理に用いる一時的なデータをRAM62に記憶する。RAM62に記憶した演算結果等のデータは、CPU61により、ハードディスク63に記憶されたり、表示部66又は通信ポート55から出力される。
CPU61は、上述した領域分離処理部51、墨生成下色除去部52、階調再現処理部53、及びプリンタ言語翻訳部54などとして動作する。また、画像データは、例えばスキャナ又はデジタルカメラからコンピュータ50へ入力され、ハードディスク63に記憶される。また、CPU61は、実施の形態1(図2)のオフセット処理部310(判定部406、周辺画素平均値算出部401、濃度平均値算出部403、網点画素率算出部402、オフセット量決定部404、及びオフセット量加算部405)、最小算出部303、UCR量決定部304、UCR処理部305、墨量決定部306、及び墨量加算部308として動作する。また、RAM62又はハードディスク63は、記憶装置309として動作し、UCRテーブル及び墨量テーブルが記憶される。
CD−ROM等の記録媒体69に記録されたコンピュータプログラムを外部記憶部64で読み出してハードディスク63又はRAM62に記憶してCPU61に実行させることにより、コンピュータ50を上述した各部又は各手段として動作させることが可能である。また、LANなどに接続された通信ポート55で他の装置からコンピュータプログラムを受付けてハードディスク63又はRAM62に記憶することも可能である。なお、本発明に係る墨生成下色除去処理を実現するコンピュータプログラムは、プリンタドライバに含まれていてもよいし、画像処理用のアプリケーションソフトに含まれていてもよい。
図7は墨生成下色除去処理手順の例を示すフローチャートである。CPU61は、処理対象の画像の注目画素が属する領域の判別を行い、判別結果をRAM62に記憶し、判別結果に基づいて注目画素が黒文字であるか否かを判定する。黒文字である場合(S701:YES)、CPU61は、周辺画素の濃度平均値及び網点画素率(特徴量)を算出(S702)し、算出結果をRAM62に記憶する。次に、CPU61は、算出した濃度平均値及び網点画素率に基づいて、オフセット量を決定(S703)してRAM62に記憶し、決定したオフセット量を注目画素の画素値に加算(S704)し、オフセット量が加算された画素値(変更された画素値)をRAM62に記憶する。
注目画素が黒文字でない場合(S701:NO)又はオフセット量の加算(S704)後、CPU61は、画素値に基づいて最小値を算出(S705)してRAM62に記憶し、算出した最小値に基づいて墨生成下色除去処理(墨生成処理及び下色除去処理)を行い(S706)、処理結果をRAM62に記憶する。領域の判定、濃度平均値及び網点画素率の算出、オフセット量の決定及び加算、最小値の算出、墨生成下色除去処理は、実施の形態1と同様に行われる。
(実施の形態3)
図8はオフセット処理部310(図2)の他の構成例を示すブロック図である。オフセット処理部310は、CMY信号及び領域識別信号が入力される判定部506、判定部506に接続された周辺画素平均値算出部501、周辺画素平均値算出部501に接続された平均最小値算出部503、領域分離信号が入力される網点画素率算出部502、平均最小値算出部503と網点画素率算出部502とに接続されたオフセット量決定部504、及び、CMY信号が入力され、オフセット量決定部504に接続されたオフセット量加算部505を備える。判定部506、周辺画素平均値算出部501、網点画素率算出部502、及びオフセット量加算部505は、第1の実施の形態(図3)の判定部406、周辺画素平均値算出部401、網点画素率算出部402、及びオフセット量加算部405とほぼ同様のものである。
平均最小値算出部503は、周辺画素平均値算出部501が算出した周辺画素平均値f’(i,j)を用いて、シアン、マゼンタ、イエローの三色のうちの最小値である平均最小値(最小濃度)Dmin
min =min(f’(i,j))
を算出し、算出結果をオフセット量決定部504へ出力する。なお、min(x)はxの最小値を表す。
オフセット量決定部504は、平均最小値Dmin が閾値Dthr 以上(Dmin ≧Dthr )の場合、網点画素率p及び平均最小値Dmin に基づいてオフセット量Coffset
128≦Dmin ≦256の場合
offset=0.75 (0≦p<0.5) ・・・(式1’)
offset=0.5 (0.5≦p≦1.0)・・・(式2’)
thr ≦Dmin ≦127の場合
offset=0.25 (0≦p<0.5) ・・・(式3’)
offset=0 (0.5≦p≦1.0)・・・(式4’)
を決定し、決定したオフセット量Coffsetをオフセット量加算部505へ出力する。他は実施の形態1と同様の処理が行われる。
実施の形態1、2の平均濃度値DAve 及び網点画素率pに基づくオフセット量の決定と同様に、平均最小値Dmin 及び網点画素率pに基づいてオフセット量Coffsetを決定することにより、周辺画素の情報に基づいて適切な墨生成量が決定されるため、文字領域と網点領域とが誤判別された場合であっても、前記誤判別の影響を抑制することができる。さらに、平均最小値Dmin は、平均のグレー成分を表しているため、平均のグレーに基づいて、墨量の連続性に着目した調整が行い易くなる。
(実施の形態4)
上述した実施の形態2と同様に、コンピュータを実施の形態3の墨生成下色除去部(オフセット処理部)として機能させることが可能である。図9はコンピュータの構成例を示すブロック図である。コンピュータ50の構成は実施の形態2(図6)と同様であるが、記録媒体69に記録されているコンピュータプログラムが異なり、前記コンピュータプログラムを外部記憶部64で読取って実行することにより、実施の形態3の墨生成下色除去部(オフセット処理部)として動作させることができる。
図10は墨生成下色除去処理手順の他の例を示すフローチャートである。CPU61は、処理対象の画像の注目画素が属する領域の判別を行い、判別結果をRAM62に記憶し、判別結果に基づいて注目画素が黒文字であるか否かを判定する。黒文字である場合(S801:YES)、CPU61は、周辺画素の平均最小値及び網点画素率(特徴量)を算出(S802)し、算出結果をRAM62に記憶する。次に、CPU61は、算出した平均最小値及び網点画素率に基づいて、オフセット量を決定(S803)してRAM62に記憶し、決定したオフセット量を注目画素の画素値に加算(S804)し、オフセット量が加算された画素値(変更された画素値)をRAM62に記憶する。以下、実施の形態2(図7)と同様の処理を行う。領域の判別、平均最小値及び網点画素率の算出、オフセット量の決定及び加算、最小値の算出、墨生成処理及び下色除去処理は、実施の形態3と同様に行われる。
実施の形態2,4で説明したように、本発明に係る墨(黒)生成下色除去処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムを記録媒体に記憶しているが、記録媒体としては、マイクロコンピュータで処理が行われるように図示しないメモリ、例えばROMのようなプログラムメディアであってもよく、また外部記憶部64などのプログラム読取装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読み取り可能なプログラムメディアであってもよい。いずれの場合においても、格納されているプログラムはマイクロプロセッサがアクセスして実行させる構成であってもよいし、プログラムを読み出し、読み出されたプログラムは、マイクロコンピュータの図示されていないプログラム記憶エリアにダウンロードされ、そのプログラムが実行される方式であってもよい。この場合、ダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
前記プログラムメディアは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスク並びにCD−ROM/MO(Magneto Optical)/MD(Mini disk)/DVD(Digital Versatile Disk)等の光ディスクのディスク系、IC(Integrated Circuit)カード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
また、インターネットを含む通信ネットワークと接続可能なシステム構成の場合は、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する媒体であってもよい。なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、ダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別の記録媒体からインストールされるものであってもよい。
本発明に係る画像処理装置を含むデジタルカラー複写機の構成例を示すブロック図である。 墨生成下色除去部の要部構成例を示すブロック図である。 オフセット処理部の構成例を示すブロック図である。 周辺画素平均値の算出に用いるマスクの一例を示す図である。 本発明に係る画像処理装置を含む画像形成システムの構成例を示すブロック図である。 コンピュータの構成例を示すブロック図である。 墨生成下色除去処理手順の例を示すフローチャートである。 オフセット処理部の他の構成例を示すブロック図である。 コンピュータの構成例を示すブロック図である。 墨生成下色除去処理手順の他の例を示すフローチャートである。 従来の墨生成下色除去部の構成例を示すブロック図である。 従来の網点領域用、黒文字領域用の濃度−墨量特性曲線の例を示す図である。
符号の説明
1 画像処理装置
5、51 領域分離処理部
7、52 墨生成下色除去部
10、53 階調再現処理部
11 操作パネル
12 画像入力装置
13 画像出力装置
14 デジタルカラー複写機
50 コンピュータ
56 プリンタ(画像出力装置)
61 CPU
62 RAM
63 ハードディスク
64 外部記憶部
69 記録媒体
310 オフセット処理部
303 最小算出部
304 UCR量決定部
305 UCR処理部
306 墨量決定部
308 墨量加算部
309 記憶装置
401、501 周辺画素平均値算出部
402、502 網点画素率算出部
403 濃度平均値算出部
404、504 オフセット量決定部
405、505 オフセット量加算部
406、506 判定部
503 平均最小値算出部

Claims (9)

  1. 黒色成分を含まない複数の色成分で表される表色系の入力画像の各画素に対して領域判別処理及び領域の判別結果に応じた黒生成下色除去処理を行って、黒色成分を含む複数の色成分で表される表色系の出力画像に変換する画像処理装置において、
    領域の判別結果が黒文字領域の場合、処理対象の画素の周辺の網点面積率を含めて処理対象の画素の周辺の特徴量を算出する算出手段と、
    該算出手段が算出した特徴量に基づいて、処理対象の画素の画素値の変更を行う変更手段と
    を備え、該変更手段による変更後の画素に対して黒生成下色除去処理を行うように構成してあることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記算出手段は、特徴量として、処理対象の画素の周辺の平均濃度及び網点面積率を算出するように構成してあることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記算出手段は、特徴量として、処理対象の画素の周辺の最小濃度及び網点面積率を算出するように構成してあることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  4. 前記変更手段は、網点面積率が低い程、画素値を大きく増加させるように構成してあることを特徴とする請求項2又は3記載の画像処理装置。
  5. 前記変更手段は、算出した濃度が高い程、画素値を大きく増加させるように構成してあることを特徴とする請求項4記載の画像処理装置。
  6. 請求項1乃至5の何れか1つに記載の画像処理装置と、
    該画像処理装置によって処理された画像をシートに形成する画像形成手段と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  7. 黒色成分を含まない複数の色成分で表される表色系の入力画像の各画素に対して領域判別処理及び領域の判別結果に応じた黒生成下色除去処理を行って、黒色成分を含む複数の色成分で表される表色系の出力画像に変換する画像処理方法において、
    領域の判別結果が黒文字領域の場合、処理対象の画素の周辺の網点面積率を含めて処理対象の画素の周辺の特徴量を算出するステップと、
    算出した特徴量に基づいて、処理対象の画素の画素値の変更を行うステップと
    を有し、変更後の画素に対して黒生成下色除去処理を行うことを特徴とする画像処理方法。
  8. コンピュータに、黒色成分を含まない複数の色成分で表される表色系の入力画像の各画素に対して領域判別処理及び領域の判別結果に応じた黒生成下色除去処理を行わせ、黒色成分を含む複数の色成分で表される表色系の出力画像に変換させるコンピュータプログラムにおいて、
    コンピュータに、領域の判別結果が黒文字領域の場合、処理対象の画素の周辺の網点面積率を含めて処理対象の画素の周辺の特徴量を算出させる手順と、
    コンピュータに、算出した特徴量に基づいて、処理対象の画素の画素値の変更を行わせる手順と
    を含み、コンピュータに、変更後の画素に対して黒生成下色除去処理を行わせることを特徴とするコンピュータプログラム。
  9. 請求項8記載のコンピュータプログラムが記録されていることを特徴とするコンピュータ読取り可能な記録媒体。
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