JP2002232709A - 画像処理装置及びそれを備えた画像形成装置並びに画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置及びそれを備えた画像形成装置並びに画像処理方法

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JP2002232709A
JP2002232709A JP2001030212A JP2001030212A JP2002232709A JP 2002232709 A JP2002232709 A JP 2002232709A JP 2001030212 A JP2001030212 A JP 2001030212A JP 2001030212 A JP2001030212 A JP 2001030212A JP 2002232709 A JP2002232709 A JP 2002232709A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力画像の画像領域や画像種別を判別する際
に、白黒又はカラー原稿に関係なく、簡易な方法で精度
よく画像領域や画像種別を判別し、回路規模の拡大を防
止し得る画像処理装置を提供する。 【解決手段】 領域分離処理部20は、ブロックのある
注目画素に対して、主走査方向の画像データから特徴量
を抽出して注目画素がベタ領域、写真領域、文字領域又
は網点領域のいずれの領域に属するかの判定を行なう注
目画素判定部40と、注目画素の周辺に存在する周辺画
素、副走査方向前段に存在するライン及び副走査方向後
段に存在するラインが、それぞれいずれの領域に属する
かの判定を行う各周辺画素判定部31a〜31f、上ラ
イン判定部32及び下ライン判定部33を備える。注目
画素判定部40、上ライン判定部32及び下ライン判定
部33の判定結果に基づいて、注目画素がいずれの領域
に属するかの判定を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原稿を走査して得
られる入力画像データに対して、文字・網点・写真(印
画紙)・ベタ領域等の画像領域や画像種別の判別処理を
行う画像処理装置及びそれを備えた画像形成装置並びに
画像処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式を用いた複写機等の画像形
成装置は、従来のアナログ式のほかにデジタル式のもの
が普及しており、また、デジタル画像処理技術の進展に
よって、カラー画像を高画質に再現するフルカラーのデ
ジタル複写機が製品化されている。
【0003】これらの画像形成装置によって複写される
原稿画像としては、下地(ベタ)、文字、網点(印刷写
真)、印画紙写真(写真)、又はこれらを組合せたもの
が存在しており、良好な再現画像を得るためには、それ
ぞれの画像領域又は原稿種別に適合した画像処理を行う
必要がある。
【0004】ここで、複数の画像が混在する原稿画像の
画像領域を識別する従来の方法として、例えば、特開平
6−62230号公報に開示された画像形成装置が提案
されている。
【0005】上記公報の画像形成装置では、先ず、エッ
ジ検出の処理において、1次微分値の和を求める、
ラプラシアンを行なう、ゼロクロスを求める、エッ
ジ間距離を求める、といったようにからの処理を行
なって、立ち上りエッジと立ち下りエッジとの距離を検
出し、網点領域、文字領域、中間調領域に分離すること
が示されている。
【0006】また、デジタル複写機の操作モードとし
て、原稿の種類に応じて画像モードを選択するために、
文字モード、文字/写真モード、写真モード等が用意さ
れている。しかしながら、操作者が各原稿に対してモー
ドの切り替えを行うことは、非常に煩わしい作業であ
る。また、不適切なモードを選択した場合等では、著し
い画像の劣化が見られることも多く、無駄な複写が行わ
れることにもなる。
【0007】そこで、このような問題を解決するため
に、原稿の種別を自動的に判別する装置として、例え
ば、特開平8−251406号公報等の画像形成装置が
提案されている。上記の画像形成装置では、原稿が有彩
色であるか又は無彩色であるかの判定を行うとともに、
画像分離の機能、つまりエッジ分離・網点判定を行うこ
とにより、原稿を線画、中間調画、連続調画、
線画と中間調画、中間調と連続調画、連続調画と線
画、線画・中間調・連続調画、のいずれであるかを判
定し、これに対応した処理モードを自動的にフィルタ、
色補正、セレクタ及び階調処理に与えることが示されて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の画像処理装置及びそれを備えた画像形成装置並びに
画像処理方法では、下記に示す問題があり充分であると
は言えない。
【0009】先ず、特開平6−62230号公報の画像
形成装置では、印画紙写真領域の識別がされておらず、
また、立ち上りエッジと立ち下りエッジとを検出する処
理が複数処理を重ねる上に非常に複雑であるという問題
がある。さらに、カラー文字等の同じ画素であっても色
成分を表す信号によって勾配つまり1次微分値の和、、
ラプラシアン、ゼロクロス点及びエッジ間距離が大きく
変わるため、カラー原稿等には対応しきれないという問
題もある。また、一方向のみの立ち上りエッジと立ち下
りエッジとの検出による領域分離を行なっていると考え
られるため(上記従来技術には明確に記載されていな
い)、網点線数が少ないもの等の場合に対しては網点が
検出されないラインも存在するため、網点領域と識別さ
れない可能性がある。また、一般に、複写を行なう前に
原稿の種別を判定する等といった場合、低解像度の画像
データを使用するプレスキャンデータに対して行うこと
が多く、走査方向のとり方によっては、原稿全体の種別
の判定には対応しきれないというという問題がある。
【0010】次に、特開平8−251406号公報の画
像形成装置では、原稿の種別を判定する際に、原稿の有
彩・無彩の判定、及びエッジ分離・網点判定のそれぞれ
で処理内容が異なるため非常に複雑であり、また、単色
信号を用いるためカラー原稿のように同じ画素であって
も色成分の信号によって大きく濃度が変わるものには、
誤分離する可能性が高く、最適な処理がされないという
問題がある。また、副走査方向の解像度が低下したプレ
スキャンデータに対しては対応しきれないという問題も
ある。
【0011】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであって、その目的は、入力画像の画像領域や画
像種別を判別する際に、白黒又はカラー原稿に関係な
く、簡易な方法で精度よく画像領域や画像種別を判別
し、回路規模の拡大を防止し得る画像処理装置及びそれ
を備えた画像形成装置並びに画像処理方法を提供するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の画像処理装置
は、上記課題を解決するために、原稿より読み込まれる
入力画像データを文字領域、網点領域又は写真領域を含
む複数の領域に分離処理を行う領域分離手段を少なくと
も備える画像処理装置において、上記領域分離手段は、
入力画像データから抽出された複数の画素にてなるブロ
ックのある注目画素に対して、主走査方向の画像データ
から特徴量を抽出して注目画素がベタ領域、写真領域、
文字領域又は網点領域のいずれの領域に属するかの判定
を行なう注目画素判定手段と、注目画素の周辺に存在す
る周辺画素に対して、主走査方向の画像データから特徴
量を抽出して該周辺画素がベタ領域、写真領域、文字領
域又は網点領域のいずれの領域に属するかの判定を行う
周辺画素判定手段と、上記注目画素の副走査方向前段に
存在する同じラインの周辺画素判定手段の判定結果に基
づいて、該副走査方向前段に存在するラインがベタ領
域、写真領域、文字領域又は網点領域のいずれの領域に
属するかの判定を行なう上ライン判定手段と、上記注目
画素の副走査方向後段に存在する同じラインの周辺画素
判定手段の判定結果に基づいて、該副走査方向後段に存
在するラインがベタ領域、写真領域、文字領域又は網点
領域のいずれの領域に属するかの判定を行なう下ライン
判定手段とを備え、上記注目画素判定手段、上ライン判
定手段及び下ライン判定手段の判定結果に基づいて、注
目画素がベタ領域、写真領域、文字領域又は網点領域の
いずれの領域に属するかの判定を行なうことを特徴とし
ている。
【0013】上記の発明によれば、注目画素判定、及び
注目画素の副走査方向前段や副走査方向後段にある周辺
画素の判定結果による上ライン判定及び下ライン判定の
判定結果に基づいて、注目画素がベタ領域、写真領域、
文字領域又は網点領域のいずれの領域に属するかを判定
する。このため、注目画素の前後にある周辺画素の情報
をライン情報として用いるので情報量が増える。したが
って、精度のよい判定結果を得ることが可能となる。
【0014】また、注目画素、上ライン及び下ラインと
も主走査方向の画像データを用いて判定処理を行うの
で、プレスキャンにより読み込まれたデータである副走
査方向の劣化した画像データに対し、当該無駄な情報で
ある副走査方向の画像データの判定結果を除去すること
が容易であり、有効な情報である主走査方向の画像デー
タの判定結果を抽出して原稿判別に応用することが可能
となる。
【0015】したがって、入力画像の画像領域や画像種
別を判別する際に、白黒又はカラー原稿に関係なく、簡
易な方法で精度よく画像領域や画像種別を判別し、回路
規模の拡大を防止し得る画像処理装置を提供することが
できる。
【0016】また、本発明の画像処理装置は、上記記載
の画像処理装置において、注目画素判定手段及び周辺画
素判定手段は、いずれも同じ画素判定機構を有している
ことを特徴としている。
【0017】上記の発明によれば、注目画素判定手段と
周辺画素判定手段とが、いずれも同じ画素判定機構にて
構成することによって、回路規模も小さくなり、コスト
が低減される。
【0018】また、本発明の画像処理装置は、上記記載
の画像処理装置において、注目画素判定手段及び周辺画
素判定手段には、それぞれ、主走査方向の隣接画素の濃
度差を算出する隣接画素濃度差算出手段と、上記隣接画
素濃度差算出手段にて算出された隣接画素濃度差を特徴
量とし、隣接画素濃度差と予め定められる第1の閾値と
を比較し、注目画素又は周辺画素が第1の閾値未満であ
るときには、注目画素又は周辺画素はベタ領域に属する
と判定する一方、注目画素又は周辺画素が第1の閾値以
上であるときには、上記隣接画素濃度差をさらに第2の
閾値と比較し、その結果に基づいて、注目画素又は周辺
画素が写真領域に属するか、又は隣接画素濃度差が負と
なる立ち上り画素であるか、若しくは隣接画素濃度差が
正となる立ち下り画素であるかを判定する立ち上り・立
ち下り判定手段が備えられていることを特徴としてい
る。
【0019】上記の発明によれば、隣接画素濃度差を第
1の閾値と比較することによって、ベタ領域を分離する
ことが可能となる。一方、ベタ領域と判断されなかった
領域については、隣接画素濃度差と第2の閾値との比較
結果により、注目画素又は周辺画素が写真領域に属する
か、又は立ち上り画素若しくは立ち下り画素であるかを
判定することにより、簡易な方法で精度のよい判定結果
を得ることができる。
【0020】また、ベタ領域・写真領域と判定された領
域については、それぞれの画像処理を切り替えることが
可能となり、より良好な画像再現が可能となる。
【0021】また、本発明の画像処理装置は、上記記載
の画像処理装置において、注目画素判定手段及び周辺画
素判定手段には、それぞれ、立ち上り・立ち下り判定手
段にて注目画素又は周辺画素に対して立ち上り画素又は
立ち下り画素と判定された画素について、主走査方向の
m画素(mは2以上の整数)からなる一定領域の間に、
立ち上りから立ち下り、又は立ち下りから立ち上りに反
転する回数をカウントする反転数算出手段と、上記反転
数算出手段にて算出された反転数を特徴量として、第3
の閾値とを比較し、その結果に基づいて注目画素又は周
辺画素が文字領域又は網点領域のいずれの領域に属する
かを判定する画素判定手段とがさらに備えられているこ
とを特徴としている。
【0022】上記の発明によれば、注目画素又は周辺画
素に対して、立ち上り画素又は立ち下り画素と判定され
た画素について、主走査方向のm画素(mは2以上の整
数)からなる一定領域の間に立ち上りから立ち下り、又
は立ち下りから立ち上りに反転する反転数を特徴量とし
ている。このため、広い範囲での周辺情報を用いて注目
画素又は周辺画素の判定を行うので、情報量が増え、文
字領域と網点領域に判別する精度を向上することができ
る。また、主走査方向の一定領域の情報を用いるので、
粗い低周波の網点があったとしても文字と区別すること
が可能となる。
【0023】また、本発明の画像処理装置は、上記記載
の画像処理装置において、領域分離手段には、上ライン
判定手段、注目画素判定手段及び下ライン判定手段の各
結果に対して、優先順位を設けて注目画素の領域判定を
行う信号別判定手段がさらに備えられていることを特徴
としている。
【0024】上記の発明によれば、上ライン判定手段、
注目画素判定手段及び下ライン判定手段の各結果に対し
て、優先順位を設けることが可能であるため、網点線数
が少ないものに対しても網点領域として判別することが
可能となる。また、判定領域となる判定ブロックの大き
さやスキャナーの解像度等、ハードウェアが変更された
場合にも、それに応じて優先順位の変更を行うことが可
能であるため、原稿判別処理への応用も容易に可能とな
る。
【0025】また、本発明の画像処理装置は、上記記載
の画像処理装置において、信号別判定手段は、複数の色
成分毎に注目画素に対する領域判定を行なう一方、領域
分離手段には、上記信号別判定手段による色成分毎の結
果に対して優先順位を設けて判定を行う総合判定手段が
さらに備えられていることを特徴としている。
【0026】上記の発明によれば、カラー原稿のように
同じ画素であっても色成分の信号によって大きく画素濃
度値が変わる例えば色文字に対しても対応することが可
能となる。
【0027】また、本発明の画像処理装置は、上記記載
の画像処理装置において、領域分離手段は、原稿種別の
判別を行うことを特徴としている。
【0028】上記の発明によれば、領域分離手段を原稿
種別の判別に適用することにより、簡易な方法で速やか
に原稿の判別を行うことができ、入力画像(原稿)に対
して最適な画像処理を行うことができる。
【0029】また、本発明の画像形成装置は、上記課題
を解決するために、上記記載の画像処理装置を備えてい
ることを特徴としている。
【0030】上記の発明によれば、画像形成装置におい
ては、上記記載の画像処理装置を用いることにより簡易
な方法で精度のよい判別が可能であるので、品質の良い
画像を出力することができる。また、簡易な構成であ
り、回路規模も小さくなるので、コストの削減を図るこ
とができる。さらに、原稿種別の判別に応用することに
よって、ユーザ・インターフェースに優れた画像形成装
置を提供することができる。
【0031】また、本発明の画像処理方法は、上記課題
を解決するために、入力画像データを文字領域、網点領
域又は写真領域を含む複数の領域に領域分離処理を行う
画像処理方法において、上記領域分離処理は、入力画像
データから抽出された複数の画素にてなるブロックのあ
る注目画素に対して、主走査方向の画像データから特徴
量を抽出して注目画素がベタ領域、写真領域、文字領域
又は網点領域のいずれの領域に属するかの判定を行なう
第1の工程と、注目画素の周辺に存在する周辺画素に対
して、主走査方向の画像データから特徴量を抽出して該
周辺画素がベタ領域、写真領域、文字領域又は網点領域
のいずれの領域に属するかの判定を行なう第2の工程
と、上記注目画素の副走査方向前段に存在する同じライ
ンの周辺画素の判定結果に基づいて、該副走査方向前段
に存在するラインがベタ領域、写真領域、文字領域又は
網点領域のいずれの領域に属するかの判定を行なう第3
の工程と、上記注目画素の副走査方向後段に存在する同
じラインの周辺画素の判定結果に基づいて、該副走査方
向後段に存在するラインがベタ領域、写真領域、文字領
域又は網点領域のいずれの領域に属するかの判定を行な
う第4の工程と、上記第1の工程、第3の工程及び第4
の工程の判定結果に基づいて、注目画素がベタ領域、写
真領域、文字領域又は網点領域のいずれの領域に属する
かの判定を行なう第5の工程とからなることを特徴とし
ている。
【0032】上記の発明によれば、注目画素判定、及び
注目画素の副走査方向前段や副走査方向後段にある周辺
画素の判定結果による上ライン判定及び下ライン判定の
判定結果に基づいて注目画素がいずれの領域に属するか
を判定する。このため、注目画素の前後にある周辺画素
の情報をライン情報として用いるので情報量が増え、精
度のよい判定結果を得ることが可能となる。
【0033】また、注目画素、上ライン及び下ラインと
も主走査方向の画像データを用いて判定処理を行うの
で、プレスキャンにより読み込まれたデータである副走
査方向の劣化した画像データに対し、当該無駄な情報で
ある副走査方向の画像データの判定結果を除去すること
が容易であり、有効な情報である主走査方向の画像デー
タの判定結果を抽出して原稿判別に応用することが可能
となる。
【0034】したがって、入力画像の画像領域や画像種
別を判別する際に、白黒又はカラー原稿に関係なく、簡
易な方法で精度よく画像領域や画像種別を判別し、回路
規模の拡大を防止し得る画像処理方法を提供することが
できる。
【0035】また、本発明の画像処理方法は、上記記載
の画像処理方法において、第1の工程及び第2の工程に
て抽出される特徴量は、主走査方向の隣接画素の濃度差
と、この隣接画素の濃度差を基に主走査方向のm画素
(mは2以上の整数)からなる一定領域の間にて判定さ
れる濃度の立ち上り・立ち下りの反転数であり、各特徴
量を予め定められる複数の閾値と比較することにより、
注目画素又は周辺画素がベタ領域、写真領域、文字領域
又は網点領域のいずれの領域に属するかの判定を行なう
ことを特徴としている。
【0036】上記の発明によれば、隣接画素濃度差を例
えば第1の閾値と比較することによって、ベタ領域を分
離することが可能となる。また、ベタ領域と判断されな
かった領域については、隣接画素濃度差と例えば第2の
閾値との比較結果により、注目画素又は周辺画素が、写
真領域、立ち上り画素又は立ち下り画素であるかを判定
することができる。さらに、立ち上り画素・立ち下り画
素については、広い範囲での周辺情報を用いて注目画素
又は周辺画素の判定を行うので、情報量が増え、文字領
域と網点領域とに判別する精度を向上することができ
る。また、主走査方向の一定領域の情報を用いるので、
粗い低周波の網点があったとしても文字と区別すること
が可能となる。
【0037】また、本発明の画像処理方法は、上記記載
の画像処理方法において、第1の工程及び第2の工程に
おいて、画素の濃度差を基に主走査方向のm画素(mは
2以上の整数)からなる一定領域の間にて判定される濃
度の立ち上り及び立ち下りの反転数を求める際、濃度の
立ち上り又は立ち下りと判定される画素が複数連続して
いるときは最初の反転時のみカウントすることを特徴と
している。
【0038】上記の発明によれば、立ち上り画素又は立
ち下り画素が複数続いてもカウントせず、立ち上りから
立ち下り、立ち下りから立ち上りに反転する回数のみを
カウントすることにより、過剰にカウントされることを
防ぐことができ、精度のよい判定結果を得ることが可能
となる。
【0039】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1ないし図7に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。
【0040】本実施の形態の例えば電子写真プロセスを
用いたデジタル複写機等の画像形成装置は、図2に示す
ように、カラー画像入力装置1と画像処理装置10とカ
ラー画像出力装置2とを備えている。
【0041】上記のカラー画像入力装置1は、例えば、
スキャナー部より構成されており、原稿からの反射光像
をRGB(R:赤・G:緑・B:青)アナログ信号とし
てCCD(Charge Coupled Device) にて読み取るもので
ある。
【0042】また、カラー画像出力装置2は、画像処理
装置10にて所定の画像処理を行い、その結果を出力す
る装置である。なお、上記のカラー画像出力装置2は、
例えば、インクジェット記録方式や昇華型の記録方式を
用いた出力装置を適用することも可能である。
【0043】上記画像処理装置10は、A/D(アナロ
グ/デジタル)変換部11、シェーディング補正部1
2、領域分離手段としての領域分離処理部20、入力階
調補正部13、色補正部14、黒生成/下色除去部1
5、空間フィルタ処理部16、出力階調補正部17及び
階調再現処理部18からなっている。
【0044】上記の画像処理装置10では、前記カラー
画像入力装置1にて読み取られた原稿画像のアナログ信
号は、先ず、A/D変換部11によりデジタル信号に変
換される。そして、シェーディング補正部12にて、カ
ラー画像出力装置2の照明系・結像系・撮像系で生じる
各種の歪みを取り除くためのシェーディング補正が行わ
れる。次に、領域分離処理部20にて、各画素毎に文字
領域、網点領域、写真領域又は下色(ベタ)領域のいず
れかに分離され、その分離結果に基づき、該領域分離処
理部20は、画素がどの領域に属しているかを示す領域
識別信号を、入力階調補正部13、色補正部14、黒生
成/下色除去部15、空間フィルタ処理部16、及び階
調再現処理部18へとそれぞれ出力する。なお、詳細に
ついては後述する。
【0045】上記の領域分離処理部20における領域分
離処理の後、入力階調補正部13にて下地濃度の除去や
コントラスト等の画質調整処理が施される。また、色補
正部14では、色再現の忠実化実現のために、不要吸収
成分を含むCMY(C:シアン・M:マゼンタ・Y:イ
エロー)色材の分光特性に基づいた色濁りを取り除く色
補正処理が行われる。
【0046】次いで、黒生成/下色除去部15では、色
補正後のCMYの3色信号から黒(K)信号を生成する
黒生成、及び元のCMY信号から黒生成で得たK信号を
差し引いて新たなCMY信号を生成する下色除去処理が
行われ、CMYの3色信号はCMYKの4色信号に変換
される。
【0047】次に、空間フィルタ処理部16では、デジ
タルフィルタによる空間フィルタ処理がなされ、空間周
波数特性を補正することによって出力画像のボヤケや粒
状性劣化を防ぐよう処理される。そして、出力階調補正
部17にて濃度信号等の信号を画像出力の特性値である
網点面積率に変換する出力階調補正処理が行われ、さら
に、階調再現処理部18にて、最終的に画像を画素に分
割してそれぞれの階調を再現できるように処理する階調
再現処理つまり中間調生成処理がなされる。
【0048】また、前記領域分離処理部20にて黒文字
や場合によっては色文字として抽出された画像領域は、
黒文字あるいは色文字の再現性を高めるために、空間フ
ィルタ処理部16における鮮鋭度強調処理での高域周波
数の強調量を大きくされる。同時に、中間調生成処理に
おいて高周波数再現に適した高解像のスクリーンでの二
値化又は多値化処理を選択するように構成する。
【0049】一方、領域分離処理部20により網点と判
別された領域に関しては、空間フィルタ処理部16にお
いて、入力網点成分を除去するためのローパス・フィル
タ処理が施される。同時に、中間調生成処理では、階調
再現性を重視したスクリーンでの二値化又は多値化処理
が行われる。上述した各処理が施された画像データは、
一旦図示しない記憶手段に記憶され、所定のタイミング
で読み出されてカラー画像出力装置2に入力される。な
お、上記の処理はCPU(Central ProcessingUnit)に
より行われる。
【0050】次に、本実施の形態における特徴点である
領域分離処理部20における画素判別処理について詳述
する。なお、領域分離処理部20では、RGBの画像入
力データあるいはRGBの補色であるCMYに変換され
た信号を用いて行われる。そして、領域分離処理された
結果を基に、入力階調補正処理、色補正処理、黒生成/
下色除去処理、空間フィルタ処理、及び階調再現処理
(中間調生成処理)等の処理が切り換えられる。
【0051】また、以下の説明では、後述する信号変換
部21によりCMY信号に補色反転された信号を用いて
処理を行う場合について説明する。
【0052】先ず、領域分離処理部20は、図1に示す
ように、RGBの反射率信号を濃度信号に変換するとと
もにRGB濃度信号から補色のCMY信号に変換する信
号変換部21と、この信号変換部21により変換された
各色成分の信号において、処理対象画素がベタ領域つま
り濃度が略一定の領域、印画紙(写真)領域、文字領域
又は網点領域のいずれの領域に属するかの判定を行なう
色成分の信号ごとに設けられた信号処理部30・30・
30と、これら各信号処理部30・30・30による色
成分の信号ごとの信号処理の結果に基づき、最終的に注
目画素がベタ領域、印画紙領域、文字領域又は網点領域
のいずれの領域に属するかの判定を行なう総合判定手段
としての総合判定部22により構成されている。
【0053】上記の各信号処理部30・30・30は、
図3に示すように、注目画素を中心とする例えば3×3
等のn×nのブロックにおいて、主走査方向の画像デー
タから特徴量を抽出し、図1に示すように、当該注目画
素xに対して、ベタ領域、印画紙領域、文字領域又は網
点領域のいずれの領域に属するかの判定を行なう(第1
の工程)注目画素判定手段としての注目画素判定部40
と、注目画素の周辺に存在する例えば周辺画素a・b・
c・d・e・fについても同様の処理を行い、各周辺画
素a・b・c・d・e・fの領域判定を行う(第2の工
程)周辺画素判定手段としての周辺画素判定部31a・
31b・31c・31d・31e・31fと、注目画素
xの上部つまり副走査方向前段にある周辺画素a・b・
cのそれぞれの周辺画素判定結果に基づいて注目画素x
に対する上ラインの判定を行なう(第3の工程)上ライ
ン判定手段としての上ライン判定部32と、注目画素x
の下部つまり副走査方向後段にある周辺画素d・e・f
の周辺画素判定結果に基づいて注目画素xに対する下ラ
インの判定を行なう(第4の工程)下ライン判定手段と
しての下ライン判定部33と、これら注目画素判定部4
0、上ライン判定部32及び下ライン判定部33の各判
定結果に基づき、各信号別の判定を行なう(第5の工
程)信号別判定手段としての信号別判定部34とから構
成されている。
【0054】そして、上記各信号処理部30・30・3
0における信号別判定部34・34・34の判定結果に
基づき、前述した総合判定部22により、注目画素xが
ベタ領域、印画紙(写真)領域、文字領域又は網点領域
のいずれの領域に属するかの最終的な判定が行なわれ
る。
【0055】なお、上記の例では、周辺画素a・b・c
・d・e・fの領域判別を行うにあたり、周辺画素a・
b・c・d・e・fごとに周辺画素判定部31a・31
b・31c・31d・31e・31fを設けているが、
必ずしもこれに限らず、周辺画素判定部31a・31b
・31c・31d・31e・31fを一つにし、周辺画
素a・b・c・d・e・fの判別結果を、上ライン判定
部32や下ライン判定部33に順次格納し、その結果を
基に上ライン・下ラインの判定を行うようにしてもよ
い。すなわち、周辺画素判定部31a・31b・31c
・31d・31e・31fはいずれも同じ処理を行なう
ものゆえ、周辺画素判定部を一つにして、それを共有し
て時系列的に処理を行なうことが可能である。このとき
には、周辺画素a・b・c・d・e・fに対して、最初
に周辺画素aの判定処理を行ない、次に、周辺画素b、
周辺画素c、…、周辺画素fと順次各判定処理を行な
う。このとき、注目画素xの前段に存在する周辺画素a
・b・cについては、各々の判別結果を上ライン判定部
32に格納する一方、注目画素xの後段に存在する周辺
画素d・e・fについては、各々の判別結果を下ライン
判定部33に格納する。そして、所定数の判別結果が格
納された後、それぞれの結果を基に上ライン及び下ライ
ンの判定を行なうようにする。
【0056】また、上ライン判定部32及び下ライン判
定部33での各判定処理や、信号別判定部34に入力さ
れる上ライン判定部32、注目画素判定部40及び下ラ
イン判定部33の各判定結果、あるいは総合判定部22
に入力される各信号別判定部34・34・34からの色
成分毎の各信号の各判定結果に対しては、それぞれ優先
順位を決めておき、信号別判定部34や総合判定部22
に入ってくる画素の判定結果がそれぞれ異なる場合は、
信号別判定部34及び総合判定部22の優先順位にした
がって判別を行う。例えば、判定結果としてベタ領域と
網点領域とが存在した場合には、網点領域を優先させ網
点とするといった具合である。なお、優先順位について
は、領域分離処理で用いられる閾値により判定結果の信
頼度が変わるため、前記判定結果の信頼度に基づき優先
順位を決めることが望ましい。また、閾値の設定につい
ては、後述する。
【0057】また、上ライン判定部32及び下ライン判
定部33での各判定処理の優先順位については、各上ラ
イン判定部32及び下ライン判定部33では、複数の周
辺画素a・b・c及び周辺画素d・e・fの結果を基
に、上ライン及び下ラインの判定処理を行ない、各周辺
画素a・b・c及び各周辺画素d・e・fの結果が異な
る場合、優先順位により最終的な判断をする。優先順位
は、例えば、領域分離処理に用いる閾値の設定に基づい
て事前に決めておく。今、周辺画素aがベタ領域、周辺
画素bが網点領域であると判別されているとする。この
場合、網点を抽出する際の閾値が網点を抽出し難いレベ
ルに設定され、他の領域の閾値は網点の抽出レベルと比
較して緩く設定されているにも関わらず、網点と判別さ
れているときには、この結果に対する信頼性は高くなる
と判断される。このような情報を基にして優先順位を決
定する。
【0058】なお、注目画素xについては、1画素のみ
であること、及び未だどの領域に属するのかが不明であ
るので、優先順位を決めることができない。
【0059】次に、上記の注目画素判定部40の構成を
図4に基づいて説明する。なお、本実施の形態において
は、各周辺画素判定部31a・31b・31c・31d
・31e・31fも、この注目画素判定部40と同じ判
定機構を有しているが、説明は、注目画素判定部40に
ついてのみ行なう。
【0060】注目画素判定部40は、同図に示すよう
に、前記注目画素xと主走査方向の隣接画素の濃度差を
算出する隣接画素濃度差算出手段としての隣接画素濃度
差算出部41と、算出された隣接画素濃度差に基づい
て、注目画素xがベタ領域、印画紙領域に属しているか
否か、あるいは、立ち上り画素か立ち下り画素を判別す
る立ち上り・立ち下り判定手段としての立ち上り・立ち
下り判定部42と、注目画素xに対して主走査方向の一
定領域つまりm画素(mは2以上の整数)の間に立ち上
り画素又は立ち下り画素が複数続いてもカウントせず、
立ち上りから立ち下り及び立ち下りから立ち上りに反転
する回数をカウントする反転数算出手段としての反転数
算出部43と、算出された反転数に基づいて注目画素x
が文字領域であるか網点領域であるかを判別する画素判
定手段としての画素判定部44とから構成されている。
【0061】また、上記の立ち上り・立ち下り判定部4
2には、隣接画素濃度差算出部41にて算出された注目
画素xの結果に対し、注目画素xがベタ領域に属するか
否かを判定するための第1の閾値としてのベタ画素判定
閾値を設定するベタ画素判定閾値設定部45と、隣接画
素濃度差算出部41にて算出された注目画素xの結果に
対して、注目画素xが立ち上り画素又は立ち下り画素で
あるかを判定するための第2の閾値としての立ち上り・
立ち下り判定閾値を設定するための立ち上り・立ち下り
判定閾値設定部46が備えられている。
【0062】また、上記画素判定部44には、上記の反
転数算出部43にて算出された反転数に基づいて、注目
画素xが文字領域に属するか網点領域に属するかを判別
する第3の閾値としての反転数閾値を設定するための反
転数閾値設定部47を有している。
【0063】上記の構成を有する注目画素判定部40に
おける画素判定処理の方法を、図5に示すしたフローチ
ャートに基づいて説明する。また、ステップを示す符号
は「S」と記載する。
【0064】先ず、最初に、注目画素xと隣接画素との
濃度差の算出を行う(S1)。そして、算出された隣接
画素濃度差の絶対値とベタ画素判定閾値との比較を行い
(S2)、ベタ画素判定閾値よりも隣接画素濃度差の絶
対値の方が小さければ、ベタ(下地)領域であると判定
される(S9)。
【0065】一方、S2において、隣接画素濃度差の絶
対値の方が大きい画素については、算出された隣接画素
濃度差の絶対値と立ち上り・立ち下り判定閾値との比較
が行なわれ(S3)、立ち上り・立ち下り判定閾値より
も隣接画素濃度差の絶対値の方が大きい画素であってか
つ隣接画素濃度差が正の画素は、立ち下り画素と判定さ
れ、立ち上り・立ち下り判定閾値よりも隣接画素濃度差
の絶対値の方が大きい画素であってかつ隣接画素濃度差
が負の画素は立ち上り画素と判定される。この例では、
隣接画素濃度差は左側の画素の濃度値から右側の画素の
濃度値を引くことにより求め、それに応じて正負を判定
している。また、濃度差を基に左側の画素に対して立ち
上り画素・立ち下り画素の判定を行うものである。
【0066】さらに、立ち上り・立ち下り判定閾値より
も隣接画素濃度差の絶対値の方が小さい画素は、印画紙
領域であると判定される(S8)。
【0067】次に、S3において、立ち上り・立ち下り
判定閾値よりも隣接画素濃度差の絶対値の方が大きい画
素であると判定されたときには、反転数算出が行なわれ
る(S4)。この反転数算出においては、図6に示すよ
うに、主走査方向の例えば30画素等のm画素からなる
一定領域の間において、立ち上り画素あるいは立ち下り
画素が複数続いてもカウントせず、立ち上り画素から立
ち下り画素に反転するところ、及び立ち下り画素から立
ち上り画素に反転するところを検出してカウントされ
る。具体的には、図6に示すように、左側から5番目及
び6番目の画素は両方とも立ち上り画素「1」と判定さ
れているが、反転数を求める時は5番目の画素のみカウ
ントし、6番目の画素についてはカウントしない。な
お、図6に示す主走査方向の例えば30画素等のm画素
からなる一定領域は、立ち上り画素・立ち下り画素の判
定を行う場合の主走査方向の一定領域の範囲を示すもの
であり、周辺画素毎にラインメモリが設けられているこ
とを示すものではない。
【0068】次いで、図5に示すように、S4において
上述した反転数が算出されると、カウントされた反転数
に対して反転数閾値との比較を行なう(S5)。そし
て、反転数閾値よりも反転数の方が小さければ、文字領
域であると判定され(S7)、反転数閾値よりも反転数
の方が大きいければ、網点領域であると判定される(S
6)。
【0069】ここで、それぞれの画素の種別による濃度
分布の代表例を、図7(a)〜(d)に示す分布図に基
づいて説明する。なお、同図の縦軸は濃度値を示す。
【0070】通常、下地領域つまりベタ領域の画像の濃
度分布図は、図7(a)に示すように、濃度変化が少な
いため隣接画素濃度差は非常に小さい。したがって、ベ
タ画素判定閾値よりも隣接画素濃度差が小さいものはベ
タ領域であると判別することが可能である。次に、印画
紙領域の画像の濃度分布図は、図7(b)に示すよう
に、滑らかな濃度変化をしており、隣接画素濃度差も小
さく、ベタ領域よりは若干大きくなるため、ベタ画素判
定閾値よりも隣接画素濃度差が大きく、立ち上り・立ち
下り判定閾値よりも小さいものは印画紙領域であると判
別することが可能である。また、網点領域の画像の濃度
分布図は、図7(c)に示すように、隣接画素濃度差は
大きく立ち上り画素と立ち下り画素も網点の数だけ存在
し、反転数が非常に大きくなるため、隣接画素濃度差が
立ち上り・立ち下り判定閾値よりも大きく、反転数が反
転数閾値よりも多いものは網点領域であると判別するこ
とが可能である。最後に、文字領域の画像の濃度分布図
は、図7(d)に示すように、隣接画素濃度差は非常に
大きいが、立ち上り画素と立ち下り画素の数は文字のエ
ッジ部分で存在するため、網点領域よりは反転数は少な
くなるため、反転数が反転数閾値よりも少ないものは文
字領域であると判別することが可能である。
【0071】また、上記設定した各閾値においては、任
意に調節することにより、より広範囲な処理を行うこと
が可能となる。そして、これらの閾値については予想さ
れる複数の値を予めROM(Read Only Memory) 等に記
憶させておき、必要に応じてスイッチ等により、メモリ
等の図示しない記憶手段に格納される値を設定できるよ
うにしておけばよい。
【0072】上述した処理動作によって領域分離処理が
行われ、その領域分離結果に基づいて、図2に示すよう
に、それ以降の入力階調補正処理・色補正処部・黒生成
/下色除去処理・空間フィルタ処理・階調再現処理(中
間調生成処理)等が切り替えられる。
【0073】例えば、入力画像データのある画素がベタ
領域であると判別された場合には、入力階調補正処理及
び階調再現処理では、濃度を一定にするような補正曲線
が用いられる。
【0074】また、入力画像データが文字領域であると
判別された場合には、入力階調補正処理及び階調再現処
理では、コントラストを大きくするような補正曲線が用
いられる。そして、前記色補正部14では、色文字に対
しては彩度のメリハリをはっきりさせた色補正処理を行
う一方、黒文字に対しては黒生成/下色除去処理では黒
生成量が多めに設定される。また、空間フィルタ処理で
は文字に対してエッジを強調し、平滑化処理を弱くする
ようにフィルタ係数を設定する等のパラメータの切り替
えなどが行われる。
【0075】一方、入力画像データが印画紙領域である
と判別された場合には、入力階調補正処理及び階調再現
処理ではハイライトを重視したり、階調性を大きくした
補正曲線が用いられる。また、前記色補正部14では、
階調性を重視させた色補正処理を行う一方、黒生成/下
色除去処理では黒生成を少なく設定される。また、空間
フィルタ処理では、エッジの強調を弱くし、平滑化処理
を弱くするようにフィルタ係数を設定する等のパラメー
タの切り替え等が行われる。
【0076】同様に、入力画像データが網点領域である
と判別された場合には、入力階調補正処理及び階調再現
処理ではハイライトを重視したり、階調性を大きくした
補正曲線が用いられる。また、前記色補正部14では、
階調性を重視させた色補正処理を行う一方、黒生成/下
色除去処理では黒生成を少なくする等の処理が施され
る。さらに、空間フィルタ処理では、エッジの強調が弱
くされ、網点成分を除去するためのローパス・フィルタ
処理等が行われる。
【0077】上記の分離処理をまとめて述べると、本実
施の形態では、注目画素x中心とする、例えばn×n
(3×3)のマスクによって、隣接する画素との濃度差
により、注目画素xがベタ領域なのか写真領域なのか、
又は立ち上り画素、立ち下り画素かの判定を行う。そし
て、立ち上り画素、又は立ち下り画素と判定されたもの
については、主走査方向のm画素(例えば30画素)の
間において、同様に立ち上り画素、立ち下り画素を順次
検出し、立ち上り画素から立ち下り画素へ反転する、あ
るいは立ち下り画素から立ち上り画素へ反転する箇所を
カウントし、前記カウント数により注目画素xが文字領
域であるか網点領域であるかの判定を行う。また、注目
画素xの周辺画素a・b・c・d・e・fについても同
様の処理を行い、それぞれベタ領域、写真領域、文字領
域又は網点領域かの判定を行い、さらにそれぞれの判定
結果に基づき注目画素xに対する上ライン・下ラインの
判定を行なう。次に、前記注目画素x、上ライン、下ラ
インの判定結果に基づき注目画素xの判定を色成分毎に
行なう。さらに色成分毎の上記注目画素xの判定結果に
基づき、最終的に注目画素xがベタ領域、写真領域、文
字領域、網点領域のいずれに属するかの判定を行い、そ
の判定結果に基づいて、対象画像に適した画像処理を行
う。
【0078】ところで、上述した領域分離処理方法は、
原稿の種別を判定する方法に適用することも可能であ
る。
【0079】一般に、原稿の種別を判定する際には、プ
レスキャンを行った低解像度のデータを用いることが多
いが、本実施の形態の注目画素判定及び周辺画素判定に
おいては、主走査方向のみの画像データにて判別を行
う。これによって、精度が悪くなるのを防止することが
できる。なお、プレスキャンを行ったデータが低解像度
となるのは、プレスキャンを行う時は、本スキャン時よ
りもスキャン速度を速くするので副走査方向のデータが
劣化するためである。
【0080】そして、このようにして判別された画素数
をカウントし、予め用意されているベタ領域、印画紙領
域、網点領域及び文字領域に対する閾値と比較すること
により原稿全体の種別の判定をすることができる。例え
ば、入力画像として原稿から読み込まれた総画素数に対
し、文字と判別された画素数のカウント数が何割以上
(閾値)あれば文字原稿であるといった具合である。ま
た、ベタ領域、印画紙領域、網点領域及び文字領域に対
する閾値は、領域分離処理を行なう上で用いる閾値によ
り、カウント数も大きく変わってくるため、前記領域分
離処理を行なう上で用いる閾値に対応させて設定してお
き、例えば、文字領域及び網点領域のいずれもそれぞれ
の閾値を満たせば、入力された原稿画像は文字・網点画
像であると判定できる。さらに、判別する上で全ての画
素の判別を行う必要はないので、判別を行なう上で用い
る閾値をより厳しくし、閾値を満たさない画素はその他
画素とすることによりカウントしないようにすれば、よ
り精度を上げることが可能となる。むろん、それに伴い
各判別結果のカウント画素数の閾値も低い値に設定する
のはいうまでもない。
【0081】なお、原稿種別判別後の各処理において
は、各領域が混在しないと判別された場合は、上述した
領域分離処理と同様であり、複数の領域が混在すると判
別された場合は、それぞれの領域分離処理の中間パラメ
ータを使用し、原稿種別判別処理で判別されなかった領
域のパラメータは使用しないようにすればよい。
【0082】例えば、入力画像が文字原稿であると判別
された場合には、領域分離処理では、文字や線画として
領域分離されたところを有効とし、網点や印画紙といっ
た連続階調と判別されたところは、文字原稿であったと
しても、原稿の種類によっては誤判別される場合がある
ため、誤分離とみなして反映させないようにする。そし
て、その領域分離処理結果に基づいて、入力階調補正処
理及び階調再現処理ではハイライトを多めに除去した
り、コントラストを大きくするような補正曲線を用い
る。また、色文字に対しては彩度を重視した色補正処理
を行う一方、黒文字に対しては黒生成/下色除去処理に
おいて黒生成量を多めに設定する。また、文字に対して
は、空間フィルタ処理でエッジを強調し、平滑化処理を
弱くするようにフィルタ係数を設定する等のパラメータ
の切り替え等を行なう。
【0083】また、入力画像が文字/印画紙写真原稿で
あると判別された場合には、各処理において、文字原稿
処理と印画紙写真原稿処理との中間パラメータを用いた
処理が行われる。領域分離処理では、文字、線画あるい
は印画紙として領域分離されたところを有効とし、網点
といった領域分離されたところは、文字・印画紙原稿で
あったとしても、原稿の種類によっては誤判別される場
合があるので、誤分離とみなして反映させないようにす
る。文字原稿あるいは印画紙写真原稿のいずれを重視す
るかにより、入力階調補正処理及び階調再現処理では、
印画紙写真原稿処理と文字原稿処理との中間のパラメー
タを用いてハイライトの除去やコントラストの調整を行
い、また、彩度の強弱や階調性のバランスが極端になら
ないような色補正処理を行う。黒生成/下色除去処理で
は、印画紙写真画像に影響が出ない程度に黒生成量の調
整を行うようにすればよい。
【0084】上述のように、各領域毎の画素をカウント
する簡易な方法で原稿種別の判定を行うことによって、
画像モードの選択の煩わしさを増やすことなく、また白
黒、カラー原稿に関係なく、種々の入力画像の種別に適
した画像処理を的確かつ効率よく行うことができる。
【0085】このように、本実施の形態の画像処理装置
10では、原稿より読み込まれる入力画像データを文字
領域、網点領域又は写真領域を含む複数の領域に分離処
理を行う領域分離処理部20を少なくとも備えている。
この領域分離処理部20は、入力画像データから抽出さ
れた複数の画素にてなるブロックのある注目画素xに対
して、主走査方向の画像データから特徴量を抽出して注
目画素xがベタ領域、写真領域、文字領域又は網点領域
のいずれの領域に属するかの判定を行なう注目画素判定
部40と、注目画素xの周辺に存在する周辺画素a・b
・c・d・e・fに対して、主走査方向の画像データか
ら特徴量を抽出して該周辺画素a・b・c・d・e・f
がベタ領域、写真領域、文字領域又は網点領域のいずれ
の領域に属するかの判定を行う周辺画素判定部31a・
31b・31c・31d・31e・31fと、注目画素
xの副走査方向前段に存在する同じラインの周辺画素判
定部31a・31b・31cの判定結果に基づいて、該
副走査方向前段に存在するラインがベタ領域、写真領
域、文字領域又は網点領域のいずれの領域に属するかの
判定を行なう上ライン判定部32と、注目画素xの副走
査方向後段に存在する同じラインの周辺画素判定部31
d・31e・31fの判定結果に基づいて、該副走査方
向後段に存在するラインがベタ領域、写真領域、文字領
域又は網点領域のいずれの領域に属するかの判定を行な
う下ライン判定部33とを備えている。
【0086】そして、領域分離処理部20は、注目画素
判定部40、上ライン判定部32及び下ライン判定部3
3の判定結果に基づいて、注目画素xがベタ領域、写真
領域、文字領域又は網点領域のいずれの領域に属するか
の判定を行なう。
【0087】これにより、注目画素判定、及び注目画素
xの副走査方向前段や副走査方向後段にある周辺画素a
・b・c・d・e・fの判定結果による上ライン判定及
び下ライン判定の判定結果に基づいて、注目画素xがベ
タ領域、写真領域、文字領域又は網点領域のいずれの領
域に属するかを判定する。このため、注目画素xの前後
にある周辺画素a・b・c・d・e・fの情報をライン
情報として用いるので情報量が増える。したがって、精
度のよい判定結果を得ることが可能となる。
【0088】また、注目画素x、上ライン及び下ライン
とも主走査方向の画像データを用いて判定処理を行うの
で、プレスキャンにより読み込まれたデータである副走
査方向の劣化した画像データに対し、当該無駄な情報で
ある副走査方向の画像データの判定結果を除去すること
が容易であり、有効な情報である主走査方向の画像デー
タの判定結果を抽出して原稿判別に応用することが可能
となる。
【0089】また、本実施の形態の画像処理装置10
は、注目画素判定部40及び周辺画素判定部31a・3
1b・31c・31d・31e・31fは、いずれも同
じ画素判定機構を有している。このため、いずれも同じ
画素判定機構にて構成することによって、回路規模も小
さくなり、コストが低減される。
【0090】また、本実施の形態の画像処理装置10
は、注目画素判定部40及び周辺画素判定部31a・3
1b・31c・31d・31e・31fには、それぞ
れ、主走査方向の隣接画素の濃度差を算出する隣接画素
濃度差算出部41と、この隣接画素濃度差算出部41に
て算出された隣接画素濃度差を特徴量とし、隣接画素濃
度差と予め定められるベタ画素判定閾値とを比較し、注
目画素x又は周辺画素a・b・c・d・e・fがベタ画
素判定閾値未満であるときには、注目画素x又は周辺画
素a・b・c・d・e・fはベタ領域に属すると判定す
る。一方、注目画素x又は周辺画素a・b・c・d・e
・fがベタ画素判定閾値以上であるときには、隣接画素
濃度差をさらに立ち上り・立ち下り判定閾値と比較し、
その結果に基づいて、注目画素x又は周辺画素a・b・
c・d・e・fが写真領域に属するか、又は隣接画素濃
度差が負となる立ち上り画素であるか、若しくは隣接画
素濃度差が正となる立ち下り画素であるかを判定する立
ち上り・立ち下り判定部42が備えられている。
【0091】これにより、隣接画素濃度差をベタ画素判
定閾値と比較することによって、ベタ領域を分離するこ
とが可能となる。一方、ベタ領域と判断されなかった領
域については、隣接画素濃度差と立ち上り・立ち下り判
定閾値との比較結果により、注目画素x又は周辺画素a
・b・c・d・e・fが写真領域に属するか、又は立ち
上り画素若しくは立ち下り画素であるかを判定すること
により、簡易な方法で精度のよい判定結果を得ることが
できる。
【0092】また、ベタ領域及び写真領域と判定された
領域については、それぞれの画像処理を切り替えること
が可能となり、より良好な画像再現が可能となる。
【0093】また、本実施の形態の画像処理装置10
は、注目画素判定部40及び周辺画素判定部31a・3
1b・31c・31d・31e・31fには、それぞ
れ、立ち上り・立ち下り判定部42にて注目画素x又は
周辺画素a・b・c・d・e・fに対して立ち上り画素
又は立ち下り画素と判定された画素について、主走査方
向のm画素(mは2以上の整数)からなる一定領域の間
に、立ち上りから立ち下り、又は立ち下りから立ち上り
に反転する回数をカウントする反転数算出部43と、こ
の反転数算出部43にて算出された反転数を特徴量とし
て、反転数閾値とを比較し、その結果に基づいて注目画
素x又は周辺画素a・b・c・d・e・fが文字領域又
は網点領域のいずれの領域に属するかを判定する画素判
定部44とがさらに備えられている。
【0094】すなわち、本実施の形態では、注目画素x
又は周辺画素a・b・c・d・e・fに対して、立ち上
り画素又は立ち下り画素と判定された画素について、主
走査方向のm画素(mは2以上の整数)からなる一定領
域の間に立ち上りから立ち下り、又は立ち下りから立ち
上りに反転する反転数を特徴量としている。このため、
広い範囲での周辺情報を用いて注目画素x又は周辺画素
a・b・c・d・e・fの判定を行うので、情報量が増
え、文字領域と網点領域に判別する精度を向上すること
ができる。また、主走査方向の一定領域の情報を用いる
ので、粗い低周波の網点があったとしても文字と区別す
ることが可能となる。
【0095】また、本実施の形態の画像処理装置10で
は、領域分離処理部20には、上ライン判定部32、注
目画素判定部40及び下ライン判定部33の各結果に対
して、優先順位を設けて注目画素xの領域判定を行う信
号別判定部34がさらに備えられている。
【0096】このため、上ライン判定部32、注目画素
判定部40及び下ライン判定部33の各結果に対して、
優先順位を設けることが可能であるため、網点線数が少
ないものに対しても網点領域として判別することが可能
となる。また、判定領域となる判定ブロックの大きさや
スキャナーの解像度等、ハードウェアが変更された場合
にも、それに応じて優先順位の変更を行うことが可能で
あるため、原稿判別処理への応用も容易に可能となる。
【0097】また、本実施の形態の画像処理装置10で
は、信号別判定部34は、複数の色成分であるC・M・
Y毎に注目画素xに対する領域判定を行なう一方、領域
分離処理部20には、信号別判定部34による色成分毎
の結果に対して優先順位を設けて判定を行う総合判定部
22がさらに備えられている。
【0098】このため、カラー原稿のように同じ画素で
あっても色成分の信号によって大きく画素濃度値が変わ
る例えば色文字に対しても対応することが可能となる。
【0099】また、本実施の形態の画像処理装置10で
は、領域分離処理部20は、原稿種別の判別を行う。こ
の結果、領域分離処理部20を原稿種別の判別に適用す
ることにより、簡易な方法で速やかに原稿の判別を行う
ことができ、入力画像(原稿)に対して最適な画像処理
を行うことができる。
【0100】また、本実施の形態の画像形成装置は、上
記の画像処理装置10を備えている。このため、画像形
成装置においては、画像処理装置10を用いることによ
り簡易な方法で精度のよい判別が可能であるので、品質
の良い画像を出力することができる。また、簡易な構成
であり、回路規模も小さくなるので、コストの削減を図
ることができる。さらに、原稿種別の判別に応用するこ
とによって、ユーザ・インターフェースに優れた画像形
成装置を提供することができる。
【0101】また、本実施の形態の画像処理方法では、
入力画像データを文字領域、網点領域又は写真領域を含
む複数の領域に領域分離処理を行う。そして、その領域
分離処理は、入力画像データから抽出された複数の画素
にてなるブロックのある注目画素xに対して、主走査方
向の画像データから特徴量を抽出して注目画素がベタ領
域、写真領域、文字領域又は網点領域のいずれの領域に
属するかの判定を行なう第1の工程と、注目画素xの周
辺に存在する周辺画素a・b・c・d・e・fに対し
て、主走査方向の画像データから特徴量を抽出して該周
辺画素a・b・c・d・e・fがベタ領域、写真領域、
文字領域又は網点領域のいずれの領域に属するかの判定
を行なう第2の工程と、注目画素xの副走査方向前段に
存在する同じラインの周辺画素a・b・cの判定結果に
基づいて、該副走査方向前段に存在するラインがベタ領
域、写真領域、文字領域又は網点領域のいずれの領域に
属するかの判定を行なう第3の工程と、注目画素xの副
走査方向後段に存在する同じラインの周辺画素d・e・
fの判定結果に基づいて、該副走査方向後段に存在する
ラインがベタ領域、写真領域、文字領域又は網点領域の
いずれの領域に属するかの判定を行なう第4の工程と、
これら第1の工程、第3の工程及び第4の工程の判定結
果に基づいて、注目画素xがベタ領域、写真領域、文字
領域又は網点領域のいずれの領域に属するかの判定を行
なう第5の工程とからなっている。
【0102】すなわち、注目画素判定、及び注目画素x
の副走査方向前段や副走査方向後段にある周辺画素a・
b・c・d・e・fの判定結果による上ライン判定及び
下ライン判定の判定結果に基づいて注目画素xがいずれ
の領域に属するかを判定する。このため、注目画素xの
前後にある周辺画素a・b・c・d・e・fの情報をラ
イン情報として用いるので情報量が増え、精度のよい判
定結果を得ることが可能となる。
【0103】また、注目画素x、上ライン及び下ライン
とも主走査方向の画像データを用いて判定処理を行うの
で、プレスキャンにより読み込まれたデータである副走
査方向の劣化した画像データに対し、当該無駄な情報で
ある副走査方向の画像データの判定結果を除去すること
が容易であり、有効な情報である主走査方向の画像デー
タの判定結果を抽出して原稿判別に応用することが可能
となる。
【0104】また、本実施の形態の画像処理方法では、
第1の工程及び第2の工程にて抽出される特徴量は、主
走査方向の隣接画素の濃度差と、この隣接画素の濃度差
を基に主走査方向のm画素(mは2以上の整数)からな
る一定領域の間にて判定される濃度の立ち上り・立ち下
りの反転数であり、各特徴量を予め定められる複数の閾
値であるベタ画素判定閾値、立ち上り・立ち下り判定閾
値及び反転数閾値と比較することにより、注目画素x又
は周辺画素a・b・c・d・e・fがベタ領域、写真領
域、文字領域又は網点領域のいずれの領域に属するかの
判定を行なう。
【0105】このため、隣接画素濃度差をベタ画素判定
閾値と比較することによって、ベタ領域を分離すること
が可能となる。また、ベタ領域と判断されなかった領域
については、隣接画素濃度差と立ち上り・立ち下り判定
閾値との比較結果により、注目画素x又は周辺画素a・
b・c・d・e・fが、写真領域、立ち上り画素又は立
ち下り画素であるかを判定することができる。さらに、
立ち上り画素・立ち下り画素については、広い範囲での
周辺情報を用いて注目画素x又は周辺画素a・b・c・
d・e・fの判定を行うので、情報量が増え、文字領域
と網点領域とに判別する精度を向上することができる。
また、主走査方向の一定領域の情報を用いるので、粗い
低周波の網点があったとしても文字と区別することが可
能となる。
【0106】また、本実施の形態の画像処理方法では、
第1の工程及び第2の工程において、画素の濃度差を基
に主走査方向のm画素(mは2以上の整数)からなる一
定領域の間にて判定される濃度の立ち上り及び立ち下り
の反転数を求める際、濃度の立ち上り又は立ち下りと判
定される画素が複数連続しているときは最初の反転時の
みカウントする。
【0107】このため、立ち上り画素又は立ち下り画素
が複数続いてもカウントせず、立ち上りから立ち下り、
立ち下りから立ち上りに反転する回数のみをカウントす
ることにより、過剰にカウントされることを防ぐことが
でき、精度のよい判定結果を得ることが可能となる。
【0108】
【発明の効果】本発明の画像処理装置は、以上のよう
に、領域分離手段は、入力画像データから抽出された複
数の画素にてなるブロックのある注目画素に対して、主
走査方向の画像データから特徴量を抽出して注目画素が
ベタ領域、写真領域、文字領域又は網点領域のいずれの
領域に属するかの判定を行なう注目画素判定手段と、注
目画素の周辺に存在する周辺画素に対して、主走査方向
の画像データから特徴量を抽出して該周辺画素がベタ領
域、写真領域、文字領域又は網点領域のいずれの領域に
属するかの判定を行う周辺画素判定手段と、上記注目画
素の副走査方向前段に存在する同じラインの周辺画素判
定手段の判定結果に基づいて、該副走査方向前段に存在
するラインがベタ領域、写真領域、文字領域又は網点領
域のいずれの領域に属するかの判定を行なう上ライン判
定手段と、上記注目画素の副走査方向後段に存在する同
じラインの周辺画素判定手段の判定結果に基づいて、該
副走査方向後段に存在するラインがベタ領域、写真領
域、文字領域又は網点領域のいずれの領域に属するかの
判定を行なう下ライン判定手段とを備え、上記注目画素
判定手段、上ライン判定手段及び下ライン判定手段の判
定結果に基づいて、注目画素がベタ領域、写真領域、文
字領域又は網点領域のいずれの領域に属するかの判定を
行なうものである。
【0109】それゆえ、注目画素の前後にある周辺画素
の情報をライン情報として用いるので情報量が増える。
このため、精度のよい判定結果を得ることが可能とな
る。また、注目画素、上ライン及び下ラインとも主走査
方向の画像データを用いて判定処理を行うので、プレス
キャンにより読み込まれたデータである副走査方向の劣
化した画像データに対し、当該無駄な情報である副走査
方向の画像データの判定結果を除去することが容易であ
り、有効な情報である主走査方向の画像データの判定結
果を抽出して原稿判別に応用することが可能となる。
【0110】したがって、入力画像の画像領域や画像種
別を判別する際に、白黒又はカラー原稿に関係なく、簡
易な方法で精度よく画像領域や画像種別を判別し、回路
規模の拡大を防止し得る画像処理装置を提供することが
できるという効果を奏する。
【0111】また、本発明の画像処理装置は、上記記載
の画像処理装置において、注目画素判定手段及び周辺画
素判定手段は、いずれも同じ画素判定機構を有している
ものである。
【0112】それゆえ、注目画素判定手段と周辺画素判
定手段とが、いずれも同じ画素判定機構にて構成するこ
とによって、回路規模も小さくなり、コストが低減され
るという効果を奏する。
【0113】また、本発明の画像処理装置は、上記記載
の画像処理装置において、注目画素判定手段及び周辺画
素判定手段には、それぞれ、主走査方向の隣接画素の濃
度差を算出する隣接画素濃度差算出手段と、上記隣接画
素濃度差算出手段にて算出された隣接画素濃度差を特徴
量とし、隣接画素濃度差と予め定められる第1の閾値と
を比較し、注目画素又は周辺画素が第1の閾値未満であ
るときには、注目画素又は周辺画素はベタ領域に属する
と判定する一方、注目画素又は周辺画素が第1の閾値以
上であるときには、上記隣接画素濃度差をさらに第2の
閾値と比較し、その結果に基づいて、注目画素又は周辺
画素が写真領域に属するか、又は隣接画素濃度差が負と
なる立ち上り画素であるか、若しくは隣接画素濃度差が
正となる立ち下り画素であるかを判定する立ち上り・立
ち下り判定手段が備えられているものである。
【0114】それゆえ、隣接画素濃度差を第1の閾値と
比較することによって、ベタ領域を分離することが可能
となる。一方、ベタ領域と判断されなかった領域につい
ては、隣接画素濃度差と第2の閾値との比較結果によ
り、注目画素又は周辺画素が写真領域に属するか、又は
立ち上り画素若しくは立ち下り画素であるかを判定する
ことにより、簡易な方法で精度のよい判定結果を得るこ
とができる。また、ベタ領域・写真領域と判定された領
域については、それぞれの画像処理を切り替えることが
可能となり、より良好な画像再現が可能となるという効
果を奏する。
【0115】また、本発明の画像処理装置は、上記記載
の画像処理装置において、注目画素判定手段及び周辺画
素判定手段には、それぞれ、立ち上り・立ち下り判定手
段にて注目画素又は周辺画素に対して立ち上り画素又は
立ち下り画素と判定された画素について、主走査方向の
m画素(mは2以上の整数)からなる一定領域の間に、
立ち上りから立ち下り、又は立ち下りから立ち上りに反
転する回数をカウントする反転数算出手段と、上記反転
数算出手段にて算出された反転数を特徴量として、第3
の閾値とを比較し、その結果に基づいて注目画素又は周
辺画素が文字領域又は網点領域のいずれの領域に属する
かを判定する画素判定手段とがさらに備えられているも
のである。
【0116】それゆえ、主走査方向のm画素(mは2以
上の整数)からなる一定領域の間の反転数を特徴量とし
ており、広い範囲での周辺情報を用いて注目画素又は周
辺画素の判定を行うので、情報量が増え、文字領域と網
点領域に判別する精度を向上することができる。また、
主走査方向の一定領域の情報を用いるので、粗い低周波
の網点があったとしても文字と区別することが可能とな
るという効果を奏する。
【0117】また、本発明の画像処理装置は、上記記載
の画像処理装置において、領域分離手段には、上ライン
判定手段、注目画素判定手段及び下ライン判定手段の各
結果に対して、優先順位を設けて注目画素の領域判定を
行う信号別判定手段がさらに備えられているものであ
る。
【0118】それゆえ、上ライン判定手段、注目画素判
定手段及び下ライン判定手段の各結果に対して、優先順
位を設けることが可能であるため、網点線数が少ないも
のに対しても網点領域として判別することが可能とな
る。また、判定領域となる判定ブロックの大きさやスキ
ャナーの解像度等、ハードウェアが変更された場合に
も、それに応じて優先順位の変更を行うことが可能であ
るため、原稿判別処理への応用も容易に可能となるとい
う効果を奏する。
【0119】また、本発明の画像処理装置は、上記記載
の画像処理装置において、信号別判定手段は、複数の色
成分毎に注目画素に対する領域判定を行なう一方、領域
分離手段には、上記信号別判定手段による色成分毎の結
果に対して優先順位を設けて判定を行う総合判定手段が
さらに備えられているものである。
【0120】それゆえ、カラー原稿のように同じ画素で
あっても色成分の信号によって大きく画素濃度値が変わ
る例えば色文字に対しても対応することが可能となると
いう効果を奏する。
【0121】また、本発明の画像処理装置は、上記記載
の画像処理装置において、領域分離手段は、原稿種別の
判別を行うものである。
【0122】それゆえ、領域分離手段を原稿種別の判別
に適用することにより、簡易な方法で速やかに原稿の判
別を行うことができ、入力画像(原稿)に対して最適な
画像処理を行うことができるという効果を奏する。
【0123】また、本発明の画像形成装置は、以上のよ
うに、上記記載の画像処理装置を備えているものであ
る。
【0124】それゆえ、画像形成装置においては、上記
記載の画像処理装置を用いることにより簡易な方法で精
度のよい判別が可能であるので、品質の良い画像を出力
することができる。また、簡易な構成であり、回路規模
も小さくなるので、コストの削減を図ることができる。
さらに、原稿種別の判別に応用することによって、ユー
ザ・インターフェースに優れた画像形成装置を提供する
ことができるという効果を奏する。
【0125】また、本発明の画像処理方法は、以上のよ
うに、入力画像データを文字領域、網点領域又は写真領
域を含む複数の領域に領域分離処理を行う画像処理方法
において、上記領域分離処理は、入力画像データから抽
出された複数の画素にてなるブロックのある注目画素に
対して、主走査方向の画像データから特徴量を抽出して
注目画素がベタ領域、写真領域、文字領域又は網点領域
のいずれの領域に属するかの判定を行なう第1の工程
と、注目画素の周辺に存在する周辺画素に対して、主走
査方向の画像データから特徴量を抽出して該周辺画素が
ベタ領域、写真領域、文字領域又は網点領域のいずれの
領域に属するかの判定を行なう第2の工程と、上記注目
画素の副走査方向前段に存在する同じラインの周辺画素
の判定結果に基づいて、該副走査方向前段に存在するラ
インがベタ領域、写真領域、文字領域又は網点領域のい
ずれの領域に属するかの判定を行なう第3の工程と、上
記注目画素の副走査方向後段に存在する同じラインの周
辺画素の判定結果に基づいて、該副走査方向後段に存在
するラインがベタ領域、写真領域、文字領域又は網点領
域のいずれの領域に属するかの判定を行なう第4の工程
と、上記第1の工程、第3の工程及び第4の工程の判定
結果に基づいて、注目画素がベタ領域、写真領域、文字
領域又は網点領域のいずれの領域に属するかの判定を行
なう第5の工程とからなる方法である。
【0126】それゆえ、注目画素の前後にある周辺画素
の情報をライン情報として用いるので情報量が増え、精
度のよい判定結果を得ることが可能となる。また、注目
画素、上ライン及び下ラインとも主走査方向の画像デー
タを用いて判定処理を行うので、プレスキャンにより読
み込まれたデータである副走査方向の劣化した画像デー
タに対し、当該無駄な情報である副走査方向の画像デー
タの判定結果を除去することが容易であり、有効な情報
である主走査方向の画像データの判定結果を抽出して原
稿判別に応用することが可能となる。
【0127】したがって、入力画像の画像領域や画像種
別を判別する際に、白黒又はカラー原稿に関係なく、簡
易な方法で精度よく画像領域や画像種別を判別し、回路
規模の拡大を防止し得る画像処理方法を提供することが
できるという効果を奏する。
【0128】また、本発明の画像処理方法は、上記記載
の画像処理方法において、第1の工程及び第2の工程に
て抽出される特徴量は、主走査方向の隣接画素の濃度差
と、この隣接画素の濃度差を基に主走査方向のm画素
(mは2以上の整数)からなる一定領域の間にて判定さ
れる濃度の立ち上り・立ち下りの反転数であり、各特徴
量を予め定められる複数の閾値と比較することにより、
注目画素又は周辺画素がベタ領域、写真領域、文字領域
又は網点領域のいずれの領域に属するかの判定を行なう
方法である。
【0129】それゆえ、隣接画素濃度差を例えば第1の
閾値と比較することによって、ベタ領域を分離すること
が可能となる。また、ベタ領域と判断されなかった領域
については、隣接画素濃度差と例えば第2の閾値との比
較結果により、注目画素又は周辺画素が、写真領域、立
ち上り画素又は立ち下り画素であるかを判定することが
できる。さらに、立ち上り画素・立ち下り画素について
は、広い範囲での周辺情報を用いて注目画素又は周辺画
素の判定を行うので、情報量が増え、文字領域と網点領
域とに判別する精度を向上することができる。また、主
走査方向の一定領域の情報を用いるので、粗い低周波の
網点があったとしても文字と区別することが可能となる
という効果を奏する。
【0130】また、本発明の画像処理方法は、上記記載
の画像処理方法において、第1の工程及び第2の工程に
おいて、画素の濃度差を基に主走査方向のm画素(mは
2以上の整数)からなる一定領域の間にて判定される濃
度の立ち上り及び立ち下りの反転数を求める際、濃度の
立ち上り又は立ち下りと判定される画素が複数連続して
いるときは最初の反転時のみカウントする方法である。
【0131】それゆえ、立ち上り画素又は立ち下り画素
が複数続いてもカウントせず、立ち上りから立ち下り、
立ち下りから立ち上りに反転する回数のみをカウントす
ることにより、過剰にカウントされることを防ぐことが
でき、精度のよい判定結果を得ることが可能となるとい
う効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における画像処理装置の実施の一形態を
示すものであり、領域分離処理部の構成を示すブロック
図である。
【図2】上記画像処理装置を備えた画像形成装置の全体
構成を示すブロック図である。
【図3】上記領域分離処理部の注目画素判定部におい
て、隣接画素との濃度差が立ち上りから立ち下り、又は
立ち下りから立ち上りに反転する回数をカウントする領
域を示す説明図である。
【図4】上記領域分離処理部の注目画素判定部の構成を
示すブロック図である。
【図5】上記画像処理装置における領域分離処理方法を
示すフローチャートである。
【図6】上記領域分離処理部の注目画素判定部における
判定結果の一例を示す説明図である。
【図7】(a)はベタ領域における濃度分布を示す説明
図、(b)は印画紙領域における濃度分布を示す説明
図、(c)は網点領域における濃度分布を示す説明図、
(d)は文字領域における濃度分布を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 カラー画像入力装置 2 カラー画像出力装置 10 画像処理装置 20 領域分離処理部(領域分離手段) 21 信号変換部 22 総合判定部(総合判定手段) 30 信号処理部 31a〜31f 周辺画素判定部(周辺画素判定手段) 32 上ライン判定部(上ライン判定手段) 33 下ライン判定部(下ライン判定手段) 34 信号別判定部(信号別判定手段) 40 注目画素判定部(注目画素判定手段) 41 隣接画素濃度差算出部(隣接画素濃度
差算出手段) 42 立ち上り・立ち下り判定部(立ち上り
・立ち下り判定手段) 43 反転数算出部(反転数算出手段) 44 画素判定部(画素判定手段) 45 ベタ画素判定閾値設定部 46 立ち上り・立ち下り判定閾値設定部 47 反転数閾値設定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C077 LL17 MP06 MP08 PP27 PP33 PP47 PP51 PP54 PP65 PP68 PQ08 PQ20 RR11 TT06 5C079 LA01 LA06 MA11 NA01 NA09 NA27 NA29 PA02 5L096 AA02 AA03 BA07 BA17 BA18 FA14 FA43 FA44 FA45 FA46 FA52 GA06 GA51 JA11

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原稿より読み込まれる入力画像データを文
    字領域、網点領域又は写真領域を含む複数の領域に分離
    処理を行う領域分離手段を少なくとも備える画像処理装
    置において、 上記領域分離手段は、 入力画像データから抽出された複数の画素にてなるブロ
    ックのある注目画素に対して、主走査方向の画像データ
    から特徴量を抽出して注目画素がベタ領域、写真領域、
    文字領域又は網点領域のいずれの領域に属するかの判定
    を行なう注目画素判定手段と、 注目画素の周辺に存在する周辺画素に対して、主走査方
    向の画像データから特徴量を抽出して該周辺画素がベタ
    領域、写真領域、文字領域又は網点領域のいずれの領域
    に属するかの判定を行う周辺画素判定手段と、 上記注目画素の副走査方向前段に存在する同じラインの
    周辺画素判定手段の判定結果に基づいて、該副走査方向
    前段に存在するラインがベタ領域、写真領域、文字領域
    又は網点領域のいずれの領域に属するかの判定を行なう
    上ライン判定手段と、 上記注目画素の副走査方向後段に存在する同じラインの
    周辺画素判定手段の判定結果に基づいて、該副走査方向
    後段に存在するラインがベタ領域、写真領域、文字領域
    又は網点領域のいずれの領域に属するかの判定を行なう
    下ライン判定手段とを備え、 上記注目画素判定手段、上ライン判定手段及び下ライン
    判定手段の判定結果に基づいて、注目画素がベタ領域、
    写真領域、文字領域又は網点領域のいずれの領域に属す
    るかの判定を行なうことを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】注目画素判定手段及び周辺画素判定手段
    は、いずれも同じ画素判定機構を有していることを特徴
    とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】注目画素判定手段及び周辺画素判定手段に
    は、それぞれ、 主走査方向の隣接画素の濃度差を算出する隣接画素濃度
    差算出手段と、 上記隣接画素濃度差算出手段にて算出された隣接画素濃
    度差を特徴量とし、隣接画素濃度差と予め定められる第
    1の閾値とを比較し、注目画素又は周辺画素が第1の閾
    値未満であるときには、注目画素又は周辺画素はベタ領
    域に属すると判定する一方、注目画素又は周辺画素が第
    1の閾値以上であるときには、上記隣接画素濃度差をさ
    らに第2の閾値と比較し、その結果に基づいて、注目画
    素又は周辺画素が写真領域に属するか、又は隣接画素濃
    度差が負となる立ち上り画素であるか、若しくは隣接画
    素濃度差が正となる立ち下り画素であるかを判定する立
    ち上り・立ち下り判定手段が備えられていることを特徴
    とする請求項1又は2記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】注目画素判定手段及び周辺画素判定手段に
    は、それぞれ、 立ち上り・立ち下り判定手段にて注目画素又は周辺画素
    に対して立ち上り画素又は立ち下り画素と判定された画
    素について、主走査方向のm画素(mは2以上の整数)
    からなる一定領域の間に、立ち上りから立ち下り、又は
    立ち下りから立ち上りに反転する回数をカウントする反
    転数算出手段と、 上記反転数算出手段にて算出された反転数を特徴量とし
    て、第3の閾値とを比較し、その結果に基づいて注目画
    素又は周辺画素が文字領域又は網点領域のいずれの領域
    に属するかを判定する画素判定手段とがさらに備えられ
    ていることを特徴とする請求項3記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】領域分離手段には、上ライン判定手段、注
    目画素判定手段及び下ライン判定手段の各結果に対し
    て、優先順位を設けて注目画素の領域判定を行う信号別
    判定手段がさらに備えられていることを特徴とする請求
    項1〜4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】信号別判定手段は、複数の色成分毎に注目
    画素に対する領域判定を行なう一方、領域分離手段に
    は、上記信号別判定手段による色成分毎の結果に対して
    優先順位を設けて判定を行う総合判定手段がさらに備え
    られていることを特徴とする請求項5記載の画像処理装
    置。
  7. 【請求項7】領域分離手段は、原稿種別の判別を行うこ
    とを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画
    像処理装置。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像
    処理装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  9. 【請求項9】入力画像データを文字領域、網点領域又は
    写真領域を含む複数の領域に領域分離処理を行う画像処
    理方法において、 上記領域分離処理は、 入力画像データから抽出された複数の画素にてなるブロ
    ックのある注目画素に対して、主走査方向の画像データ
    から特徴量を抽出して注目画素がベタ領域、写真領域、
    文字領域又は網点領域のいずれの領域に属するかの判定
    を行なう第1の工程と、 注目画素の周辺に存在する周辺画素に対して、主走査方
    向の画像データから特徴量を抽出して該周辺画素がベタ
    領域、写真領域、文字領域又は網点領域のいずれの領域
    に属するかの判定を行なう第2の工程と、 上記注目画素の副走査方向前段に存在する同じラインの
    周辺画素の判定結果に基づいて、該副走査方向前段に存
    在するラインがベタ領域、写真領域、文字領域又は網点
    領域のいずれの領域に属するかの判定を行なう第3の工
    程と、 上記注目画素の副走査方向後段に存在する同じラインの
    周辺画素の判定結果に基づいて、該副走査方向後段に存
    在するラインがベタ領域、写真領域、文字領域又は網点
    領域のいずれの領域に属するかの判定を行なう第4の工
    程と、 上記第1の工程、第3の工程及び第4の工程の判定結果
    に基づいて、注目画素がベタ領域、写真領域、文字領域
    又は網点領域のいずれの領域に属するかの判定を行なう
    第5の工程とからなることを特徴とする画像処理方法。
  10. 【請求項10】第1の工程及び第2の工程にて抽出され
    る特徴量は、主走査方向の隣接画素の濃度差と、この隣
    接画素の濃度差を基に主走査方向のm画素(mは2以上
    の整数)からなる一定領域の間にて判定される濃度の立
    ち上り・立ち下りの反転数であり、各特徴量を予め定め
    られる複数の閾値と比較することにより、注目画素又は
    周辺画素がベタ領域、写真領域、文字領域又は網点領域
    のいずれの領域に属するかの判定を行なうことを特徴と
    する請求項9記載の画像処理方法。
  11. 【請求項11】第1の工程及び第2の工程において、画
    素の濃度差を基に主走査方向のm画素(mは2以上の整
    数)からなる一定領域の間にて判定される濃度の立ち上
    り及び立ち下りの反転数を求める際、濃度の立ち上り又
    は立ち下りと判定される画素が複数連続しているときは
    最初の反転時のみカウントすることを特徴とする請求項
    10記載の画像処理方法。
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