JP2004212300A - 試験装置 - Google Patents

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JP2004212300A
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忠彦 馬場
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Abstract

【課題】試験装置を低価格で提供する。
【解決手段】複数の電子デバイスを試験する試験装置であって、複数の電子デバイスの試験に用いる試験パターンである共通パターンを出力する共通パターン出力部と、共通パターンの少なくとも一部を予め定められた時間遅延させた遅延パターンを出力する遅延パターン出力部と、複数の電子デバイスのそれぞれに対応してそれぞれ設けられ、対応する電子デバイスに与えるべき試験パターンである個別パターンをそれぞれ生成する複数の個別パターン生成部と、複数の個別パターン生成部のそれぞれに対応してそれぞれ設けられ、対応する個別パターン生成部が生成する個別パターンに基づく信号を、遅延パターンが出力されるタイミングに基づき、当該個別パターン生成部に対応する電子デバイスに供給する複数のパターン供給部とを備える。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、試験装置に関する。特に本発明は、複数の電子デバイスを試験する試験装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数の電子デバイスを同時に試験する試験装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。当該試験装置は、複数の電子デバイスに対して、それぞれの電子デバイスに固有のID情報等のそれぞれ異なった情報を書き込む。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−83499号公報(第2−11頁、第1−8図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
電子デバイスの試験においては、試験に用いる試験信号を、高いタイミング精度で電子デバイスに供給する必要がある。そのため、試験装置は、例えば、高精度の遅延素子を有する遅延波形整形部を用いることにより、試験信号を出力するタイミングを調整する。しかし、従来の試験装置においては、個別の試験データ毎に、それぞれ波形整形部を設ける必要があった。そのため、従来、試験装置の規模が増大することにより、試験装置が高価になるという問題があった。
【0005】
そこで本発明は、上記の課題を解決することのできる試験装置を提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の第1の形態によると、複数の電子デバイスを試験する試験装置であって、複数の電子デバイスの試験に用いる試験パターンである共通パターンを出力する共通パターン出力部と、共通パターンの少なくとも一部を予め定められた時間遅延させた遅延パターンを出力する遅延パターン出力部と、複数の電子デバイスのそれぞれに対応してそれぞれ設けられ、対応する電子デバイスに与えるべき試験パターンである個別パターンをそれぞれ生成する複数の個別パターン生成部と、複数の個別パターン生成部のそれぞれに対応してそれぞれ設けられ、対応する個別パターン生成部が生成する個別パターンに基づく信号を、遅延パターンが出力されるタイミングに基づき、当該個別パターン生成部に対応する電子デバイスに供給する複数のパターン供給部とを備える。
【0007】
また、遅延パターン又は個別パターンのいずれかを選択することにより、遅延パターン又は個別パターンのいずれに基づく信号を電子デバイスに与えるかを切換えるパターン切換部を更に備え、パターン供給部は、遅延パターン又は個別パターンのうち、パターン切換部に選択された信号を、電子デバイスに与えてよい。パターン切換部は、遅延パターン又は個別パターンのいずれに基づく信号を電子デバイスに与えるかを、遅延パターンの変化するタイミングに対応して切換えてよい。
【0008】
また、遅延パターン又は個別パターンのいずれに基づく信号を電子デバイスに与えるかを示す切換信号を出力する切換信号出力部を更に備え、遅延パターンが予め定められた値に変化するタイミングに対応して、パターン切換部は、切換信号出力部が出力する切換信号を、パターン供給部に与え、パターン供給部は、パターン切換部が出力する切換信号に基づく値と、遅延パターンとの論理積に基づき、遅延パターン又は個別パターンのいずれかを電子デバイスに与えてよい。
【0009】
また、複数のパターン供給部のそれぞれは、対応する個別パターン生成部が生成する個別パターンと、遅延パターンとの論理積に基づき、個別パターンに基づく信号を出力してよい。
【0010】
また、共通パターン出力部は、共通パターンとして、予め定められた周期に基づく周期クロック信号を出力し、遅延パターン出力部は、遅延パターンとして、周期クロック信号を遅延させた遅延クロック信号を出力し、個別パターン供給部は、遅延クロック信号が出力されるタイミングに基づき、個別パターンを出力してよい。遅延パターン出力部は、周期クロック信号を、予め定められた周期より小さい時間、遅延させた遅延クロック信号を出力してよい。
【0011】
また、個別パターン生成部は、周期クロック信号と同期して個別パターンを出力する同期出力部と、遅延クロックが予め定められた値に変化するタイミングに対応して、同期出力部が出力する個別パターンを出力する遅延出力部とを有してよい。
【0012】
なお上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又発明となりうる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態に係る試験装置100の構成の一例を示す。本例において、試験装置100は、複数の電子デバイス200a〜dを同時に試験する。本例の試験装置100は、複数の電子デバイス200a〜dのそれぞれに対して、それぞれ異なるデータを同時に書き込むことができる。試験装置100は、試験信号出力部40、判定部20、信号入出力部30、及びテスタ制御部150を備える。
【0015】
試験信号出力部40は、複数の電子デバイス200a〜dの試験において、複数の電子デバイス200a〜dのそれぞれに与える信号である試験信号を出力する。試験信号出力部40は、例えば、複数の電子デバイス200a〜dに試験信号を与えることにより、これらに対して、データの書込み、読出し、又は消去を行う。また、試験信号出力部40は、判定部20に、複数の電子デバイス200a〜dの出力信号の期待値を供給する。
【0016】
尚、本例において、電子デバイス200a〜dは、例えば、フラッシュメモリ等の半導体メモリである。電子デバイス200a〜dは、試験装置100から受け取る試験信号に応じて、データの書込み、読み出し、又は消去等の処理を行い、当該処理の結果を示す出力信号を出力する。電子デバイス200a〜dは、出力信号として、処理の完了を示す情報や、読み出したデータ等を出力してよい。また、電子デバイス200a〜dは、例えば、試験信号出力部40から受け取る試験信号に基づく演算を行い、当該演算の結果を出力する演算装置であってもよい。
【0017】
信号入出力部30は、複数の電子デバイス200a〜dのそれぞれと電気的に接続され、これらに対して、試験信号を供給し、また、複数の電子デバイス200a〜dのそれぞれが出力する信号を受け取る。信号入出力部30は、例えば、複数の電子デバイス200a〜dの近傍に設けられたテストヘッド内に設けられる。また、複数の電子デバイス200a〜dが半導体ウェハ上に形成されている場合、信号入出力部30は、当該半導体ウェハと電気的に接続されるプローブカード上に設けられてもよい。
【0018】
判定部20は、複数の電子デバイス200a〜dのそれぞれが出力する信号を、信号入出力部30を介して受け取り、試験信号出力部40から受け取る期待値と比較する。また、判定部20は、当該比較の結果に基づき、複数の電子デバイス200a〜dのそれぞれの良否を判定する。
【0019】
テスタ制御部150は、試験信号出力部40、信号入出力部30、及び判定部20を制御する。テスタ制御部150は、例えば、複数の電子デバイス200a〜dに与えるべき試験データを試験信号出力部40に出力させる、また、テスタ制御部150は、例えば、判定部20から受け取る複数の電子デバイス200a〜dの良否の判定結果に基づき、試験信号出力部40に出力させる試験信号を変更する。本例によれば、複数の電子デバイス200a〜dを適切に試験することができる。
【0020】
尚、本例において、試験装置100は、複数の電子デバイス200a〜dのそれぞれに、それぞれ異なる試験データを、同時に与える。これにより、試験装置100は、例えば、複数の電子デバイス200a〜dのそれぞれに、それぞれ異なるデータの書込みを同時に行う。この場合、複数の電子デバイス200a〜dに固有の情報を、効率よく書き込むことができる。試験装置100は、複数の電子デバイス200a〜dのそれぞれに、例えば、識別情報、不良情報、又はデータの書き換えを行った回数等を書き込んでよい。また、試験装置100は、複数の電子デバイス200a〜dの一部を選択して、書込みを行ってもよい。
【0021】
図2は、試験信号出力部40の構成の一例を示す。試験信号出力部40は、パターンメモリ302、パターン制御部304、共通パターン出力部306、遅延パターン出力部308、複数の個別パターン生成部312a〜d、インバータ320、322、パターン切換部310、及びパターン切換出力部324を有する。
【0022】
パターンメモリ302は、複数の電子デバイス200a〜d(図1参照)の試験に用いる試験パターンを生成するためのパターンデータを格納する。パターンメモリ302は、例えばダイナミックランダムアクセスメモリであってよく、試験装置100(図1参照)の起動時に、パターンデータを、パターン制御部304を介してテスタ制御部150から受け取って、格納してよい。
【0023】
パターン制御部304は、パターン切換部310を制御する切換信号(ENBL)、及び複数の個別パターン生成部312a〜dを制御する個別生成制御信号(Period)を出力することにより、試験信号出力部40を制御する。
【0024】
パターン制御部304は、切換信号(ENBL)として、遅延パターン又は個別パターンのいずれに基づく試験信号を、複数の電子デバイス200a〜dに与えるかを示す信号を出力する。また、パターン制御部304は、パターンメモリ302からパターンデータ(Pat1、PatA〜D)を読み出し、これらのそれぞれを、共通パターン出力部306、及び複数の個別パターン生成部312a〜dのそれぞれに与える。
【0025】
尚、本例において、パターン制御部304は、更に、複数の電子デバイス200a〜dの出力信号の期待値を、判定部20に供給する。パターン制御部304は、複数の電子デバイス200a〜dのそれぞれに対して、同じ期待値を出力してもよく、それぞれ異なる期待値を出力してもよい。
【0026】
共通パターン出力部306は、パターン制御部304から受け取るパターンデータ(Pat1)に基づき、複数の電子デバイス200a〜dの試験に用いる試験パターンである共通パターンを出力する。共通パターン出力部306は、例えば、共通パターン出力部306から受け取ったパターンデータにより指定される論理値を、予め定められた周期の周期クロック信号に同期して出力する。本例において、共通パターン出力部306は、試験信号の立ち上がり変化のタイミングを規定するセット信号(S)と、試験信号の立ち下がり変化のタイミングを規定するリセット信号(R)とのそれぞれに対応する共通パターンを出力する。
【0027】
また、共通パターン出力部306は、パターンデータの一部として、共通パターンの出力を遅延させるべき遅延時間を示す情報を受け取る。そして、共通パターン出力部306は、その遅延時間を示す情報に基づき、パターンデータを受け取ってから周期クロックの周期の整数倍の時間遅れた時刻に、共通パターンを出力する。これにより、共通パターン出力部306は、共通パターンを、当該周期の整数倍の時間、遅延させる。共通パターン出力部306は、周期クロック信号の周期毎に異なる時間、共通パターンを遅延させて出力してよい。
【0028】
遅延パターン出力部308は、共通パターンの少なくとも一部を、予め定められた時間遅延させた遅延パターンを出力する。本例において、遅延パターン出力部308は、共通パターン出力部306から受け取る共通パターンを、その共通パターンに対応するパターンデータ(Pat1)により指定された遅延時間と、共通パターン出力部306が共通パターンを遅延させた時間との差の時間、共通パターンを遅延させることにより、遅延パターンを出力する。
【0029】
本例において、遅延パターン出力部308は、共通パターンを、周期クロック信号の周期より小さい時間、遅延させた遅延パターンを出力する。遅延パターン出力部308は、周期クロック信号の周期毎に異なる時間、共通パターンを遅延させた遅延パターンを出力してよい。
【0030】
本例において、遅延パターン出力部308は、可変遅延素子316及び可変遅延素子318を含む。可変遅延素子316及び可変遅延素子318は、セット信号(S)及びリセット信号(R)のそれぞれに対応する共通パターンをそれぞれ遅延させることにより、セット信号(S)及びリセット信号(R)のそれぞれに対応する遅延パターンを出力する。また、可変遅延素子316及び可変遅延素子318は、パターンデータ(Pat1)の少なくとも一部に基づき、共通パターンを遅延させる時間を変更する。
【0031】
複数の個別パターン生成部312a〜bは、複数の電子デバイス200a〜dのそれぞれに対応してそれぞれ設けられ、パターン制御部304から受け取るパターンデータ(PatA〜D)に基づき、対応する電子デバイス200に与えるべき試験パターンである個別パターンをそれぞれ生成する。
【0032】
インバータ320及びインバータ322のそれぞれは、セット信号(S)及びリセット信号(R)のそれぞれに対応する遅延パターンをそれぞれ反転した反転信号(set−Rclk、rst−Rclk)を出力する。パターン切換部310は、切換信号(ENBL)をパターン制御部304から受け取り、インバータ320及びインバータ322から遅延パターンの反転信号を受け取る。そして、パターン切換部310は、セット信号及びリセット信号にそれぞれ対応する切換信号(set−inh、rst−inh)を、遅延パターンの反転信号に基づくタイミングで、パターン切換出力部324に供給する。パターン切換出力部324は、切換信号(set−inh、rst−inh)に応じて、遅延パターン又は個別パターンのいずれかに基づく試験信号を、複数の電子デバイス200a〜dのそれぞれに、信号入出力部30を介して供給する。
【0033】
本例によれば、複数の個別パターン生成部312a〜dにそれぞれ異なる個別パターンを生成させることにより、複数の電子デバイス200a〜dに、それぞれ異なる試験信号を、同時に与えることができる。これにより、例えば、複数の電子デバイス200a〜dのそれぞれに、それぞれ異なるデータを、同時に書き込むことができる。
【0034】
また、本例において、複数の個別パターン生成部312a〜dは、遅延パターン出力部308が遅延パターンを出力するタイミングに基づき、それぞれ同時に個別パターンを出力する。そのため、本例によれば、一の遅延パターン出力部308に対応して、それぞれ異なる複数の個別パターンに対応する複数の試験信号を、同時に出力することができる。これにより、それぞれ異なる試験信号を、複数の電子デバイス200a〜dに、小さい回路規模により、適切なタイミングで与えることができる。更には、これにより、試験装置100を低価格で提供することができる。
【0035】
図3は、パターン切換部310の構成の一例を示す。パターン切換部310は、共通セット信号禁止部402及び共通リセット信号禁止部404を含む。
【0036】
共通セット信号禁止部402及び共通リセット信号禁止部404のそれぞれは、パターン制御部304から、切換信号(ENBL)と、個別生成制御信号(Period)とを受け取り、個別生成制御信号(Period)の立ち上がりエッジに応じて、切換信号(ENBL)の値を格納する。
【0037】
また、共通セット信号禁止部402は、セット信号に対応する遅延パターンの反転信号(set−Rclk)をインバータ320から受け取り、反転信号(set−Rclk)の立ち上がりエッジに応じて、セット信号に対応する切換信号(set−inh)をパターン切換出力部324に供給する。リセット信号禁止部404は、リセット信号に対応する遅延パターンの反転信号(rst−Rclk)をインバータ322から受け取り、反転信号(rst−Rclk)の立ち上がりエッジに応じて、リセット信号に対応する切換信号(rst−inh)をパターン切換出力部324に供給する。
【0038】
ここで、本例において、パターン制御部304は、個別生成制御信号(Period)として、共通パターン出力部306(図2参照)に共通パターンを出力させる周期クロック信号と、切換信号(ENBL)との論理積を出力する。また、切換信号(ENBL)がHレベルの場合、共通パターン出力部306は、共通パターンとして、周期クロック信号を出力する。この場合、遅延パターン出力部308は、遅延パターンとして、周期クロック信号を遅延させた遅延クロック信号を出力する。そして、遅延パターンがLレベルに変化するタイミングに対応して、パターン切換部310は、切換信号(ENBL)を、複数の切換信号(set−inh、rst−inh)として出力する。
【0039】
この場合、パターン切換部310は、遅延クロック信号がHレベルに変化するのに先立って、切換信号を変化させる。そのため、パターン切換部310は、パターン切換出力部324に、遅延パターン又は個別パターンのいずれに基づく試験信号を出力させるかを、遅延クロック信号の周期毎に切換えることができる。本例によれば、切換信号を、適切なタイミングで変化させることができる。
【0040】
図4は、個別パターン生成部312aの構成の一例を示す。個別パターン生成部312aは、個別フォーマッタ502、個別セット信号出力部504、及び個別リセット信号出力部506を含む。
【0041】
個別フォーマッタ502は、電子デバイス200aに与えるべき試験信号に対応する個別パターンを、パターン制御部304から受け取るパターンデータ(PatA)に基づいて生成して、個別セット信号出力部504及び個別リセット信号出力部506に与える。本例において、個別フォーマッタ502は、セット信号(S)に対応する個別パターンを個別セット信号出力部504に与え、リセット信号(R)に対応する個別パターンを個別リセット信号出力部506に与える。また、個別フォーマッタ502は、パターン制御部304から受け取る切換信号(ENBL)がHレベルの場合に、個別パターンを出力する。
【0042】
尚、個別フォーマッタ502は、周期クロック信号に同期して変化するパターンデータ(PatA)、及び切換信号(ENBL)に基づき、個別パターンを出力する。これにより、個別フォーマッタ502は、周期クロック信号と同期して個別パターンを出力する。
【0043】
個別セット信号出力部504及び個別リセット信号出力部506のそれぞれは、個別フォーマッタ502からセット信号(S)及びリセット信号(R)のそれぞれに対応する個別パターンを受け取り、パターン制御部304から、個別生成制御信号(Period)を受け取る。そして、個別セット信号出力部504及び個別リセット信号出力部506のそれぞれは、個別生成制御信号(Period)の立ち上がりエッジに応じて、それぞれ受け取った個別パターンの値を格納する。また、個別セット信号出力部504及び個別リセット信号出力部506のそれぞれは、セット信号及びリセット信号のそれぞれに対応する遅延パターンの反転信号(set−Rclk、rst−Rclk)のそれぞれをインバータ320及びインバータ322のそれぞれから受け取り、それぞれの反転信号の立ち上がりエッジに応じて、格納した個別パターンをパターン切換出力部324に供給する。
【0044】
これにより、遅延クロックがLレベルに変化するタイミングに対応して、個別セット信号出力部504及び個別リセット信号出力部506のそれぞれは、個別フォーマッタ502が出力する個別パターンを出力する。この場合、個別セット信号出力部504及び個別リセット信号出力部506のそれぞれは、遅延クロック信号がHレベルに変化するのに先立って、個別パターンを変化させて、パターン切換出力部324に供給する。
【0045】
これにより、個別パターン生成部312aは、遅延クロック信号として受け取る遅延パターンに同期して、個別パターンを出力する。また、パターン切換出力部324は、受け取った個別パターンに基づいて、試験信号を信号入出力部30に供給する。本例によれば、個別パターンに基づく試験信号を適切なタイミングで変化させることにより、試験信号を、高いタイミング精度で電子デバイスに供給することができる。
【0046】
尚、個別パターン生成部312b〜dのそれぞれは、パターンデータPatAに代えて、パターンデータPatB〜Dをパターン制御部304から受け取り、これに基づく個別パターンを出力する。その他の点において、個別パターン生成部312b〜dのそれぞれは、個別パターン生成部312aと同一又は同様の機能を有するため、説明を省略する。複数の個別パターン生成部312a〜dは、複数の電子デバイス200a〜dにおける、それぞれ同一の端子(ピン)に対して与えるべき試験信号に対応する個別パターンを、それぞれ出力してよい。この場合、複数の電子デバイス200a〜dにおける、それぞれ同一のピンに対して、それぞれ異なる試験信号を与えることができる。
【0047】
図5は、パターン切換出力部324の構成の一例を示す。パターン切換出力部324は、インバータ618、インバータ620、及び複数のパターン供給部602a〜dを含む。
【0048】
インバータ618及びインバータ620のそれぞれは、セット信号及びリセット信号のそれぞれに対応する切換信号(set−inh、rst−inh)をパターン切換部310からそれぞれ受け取り、受け取った切換信号の反転信号を複数のパターン供給部602a〜dに供給する。複数のパターン供給部602a〜dは、複数の個別パターン生成部312a〜dのそれぞれに対応してそれぞれ設けられる。パターン供給部602aは、複数のAND演算器604、606、608、610、複数のOR演算器612、614、及びSRラッチ616を有する。
【0049】
AND演算器604は、セット信号(S)に対応する遅延パターン、及び切換信号(set−inh)の反転値を、遅延パターン出力部308及びインバータ618からそれぞれ受け取り、これらの論理積を出力する。また、AND演算器608は、セット信号に対応する遅延パターン及び個別パターンを、遅延パターン出力部308及び個別パターン生成部312aからそれぞれ受け取り、これらの論理積を出力する。OR演算器612は、AND演算器604及びAND演算器606がそれぞれ出力する論理積の論理和をSRラッチ616に供給する。
【0050】
AND演算器606は、リセット信号(R)に対応する遅延パターン、及び切換信号(rst−inh)の反転値を、遅延パターン出力部308及びインバータ620からそれぞれ受け取り、これらの論理積を出力する。また、AND演算器610は、リセット信号に対応する遅延パターン及び個別パターンを、遅延パターン出力部308及び個別パターン生成部312aからそれぞれ受け取り、これらの論理積を出力する。OR演算器614は、AND演算器606及びAND演算器610がそれぞれ出力する論理積の論理和をSRラッチ616に供給する。
【0051】
SRラッチ616は、OR演算器612及びOR演算器614のそれぞれの出力に基づき、電子デバイス200a(図1参照)に与えるべき試験信号を信号入出力部30に出力する。SRラッチ616は、例えば、OR演算器612の出力の立ち上がりエッジに応じて試験信号を立ち上げ、OR演算器614の出力の立ち上がりエッジに応じて試験信号を立ち下げる。
【0052】
ここで、AND演算器608及びAND演算器610は、遅延パターンがHレベルの期間、個別パターンを出力する。また、切換信号(set−inh、rst−inh)がHレベルの場合、AND演算器604及びAND演算器606は、遅延パターンを出力する。そのため、この場合、OR演算器612及びOR演算器614は、AND演算器608及びAND演算器610の出力によらず、AND演算器604及びAND演算器606のそれぞれから受け取る遅延パターンを、SRラッチ616に出力する。
【0053】
一方、切換信号(set−inh、rst−inh)がLレベルの場合、AND演算器604及びAND演算器606は、Lレベルの信号を出力するため、OR演算器612及びOR演算器614は、AND演算器608及びAND演算器610のそれぞれから受け取る個別パターンを、SRラッチ616に出力する。すなわち、パターン供給部602aは、AND演算器604及びAND演算器606が出力する論理積に基づき、遅延パターン又は個別パターンのいずれかに基づく信号を電子デバイス200aに与える。また、パターン供給部602aは、AND演算器608及びAND演算器610の出力する論理積に基づいて、個別パターンを出力する。これにより、パターン供給部602aは、個別パターンを出力すべき場合の遅延パターンである遅延クロック信号が出力されるタイミングに基づき、個別パターンを出力する。
【0054】
尚、本例において、図3において説明したように、パターン切換部310は、切換信号(set−inh、rst−inh)の値を、遅延パターンが出力されるタイミングに基づいて変化させる。そして、パターン切換部310は、複数の切換信号(set−inh、rst−inh)を出力することにより、遅延パターン又は個別パターンのいずれかを選択する。パターン供給部602aは、遅延パターン又は個別パターンのうち、パターン切換部に選択された信号を、電子デバイス200aに与える。これにより、パターン切換部310は、遅延パターン又は個別パターンのいずれに基づく信号を電子デバイスに与えるかを、遅延パターンの変化するタイミングに対応して切換える。
【0055】
また、パターン供給部602b〜dのそれぞれは、個別パターン生成部312aから受け取る個別パターンに代えて、個別パターン生成部312b〜dのそれぞれから受け取る個別パターンを受け取り、これに基づく試験信号を出力する。その他の点において、パターン供給部602b〜dのそれぞれは、パターン供給部602aと同一又は同様の機能を有するため、説明を省略する。本例によれば、複数の電子デバイス200a〜dに対して、それぞれ異なる試験信号を適切に供給することができる。
【0056】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることができる。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0057】
上記説明から明らかなように、本発明によれば試験装置を低価格で提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る試験装置100の構成の一例を示す図である。
【図2】試験信号出力部40の構成の一例を示す図である。
【図3】パターン切換部310の構成の一例を示す図である。
【図4】個別パターン生成部312aの構成の一例を示す図である。
【図5】パターン切換出力部324の構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
20・・・判定部、30・・・信号入出力部、40・・・試験信号出力部、100・・・試験装置、150・・・テスタ制御部、200・・・電子デバイス、302・・・パターンメモリ、304・・・パターン制御部、306・・・共通パターン出力部、308・・・遅延パターン出力部、310・・・パターン切換部、312・・・個別パターン生成部、316・・・可変遅延素子、318・・・可変遅延素子、320・・・インバータ、322・・・インバータ、324・・・パターン切換出力部、402・・・共通セット信号禁止部、404・・・共通リセット信号禁止部、502・・・個別フォーマッタ、504・・・個別セット信号出力部、506・・・個別リセット信号出力部、602・・・パターン供給部、604・・・AND演算器、606・・・AND演算器、608・・・AND演算器、610・・・AND演算器、612・・・OR演算器、614・・・OR演算器、616・・・SRラッチ、618・・・インバータ、620・・・インバータ

Claims (8)

  1. 複数の電子デバイスを試験する試験装置であって、
    前記複数の電子デバイスの試験に用いる試験パターンである共通パターンを出力する共通パターン出力部と、
    前記共通パターンの少なくとも一部を予め定められた時間遅延させた遅延パターンを出力する遅延パターン出力部と、
    前記複数の電子デバイスのそれぞれに対応してそれぞれ設けられ、対応する前記電子デバイスに与えるべき試験パターンである個別パターンをそれぞれ生成する複数の個別パターン生成部と、
    前記複数の個別パターン生成部のそれぞれに対応してそれぞれ設けられ、対応する前記個別パターン生成部が生成する前記個別パターンに基づく信号を、前記遅延パターンが出力されるタイミングに基づき、当該個別パターン生成部に対応する前記電子デバイスに供給する複数のパターン供給部と
    を備えることを特徴とする試験装置。
  2. 前記遅延パターン又は前記個別パターンのいずれかを選択することにより、前記遅延パターン又は前記個別パターンのいずれに基づく信号を前記電子デバイスに与えるかを切換えるパターン切換部を更に備え、
    前記パターン供給部は、前記遅延パターン又は前記個別パターンのうち、前記パターン切換部に選択された信号を、前記電子デバイスに与えることを特徴とする請求項1に記載の試験装置。
  3. 前記パターン切換部は、前記遅延パターン又は前記個別パターンのいずれに基づく信号を前記電子デバイスに与えるかを、前記遅延パターンの変化するタイミングに対応して切換えることを特徴とする請求項2に記載の試験装置。
  4. 前記遅延パターン又は前記個別パターンのいずれに基づく信号を前記電子デバイスに与えるかを示す切換信号を出力する切換信号出力部を更に備え、
    前記遅延パターンが予め定められた値に変化するタイミングに対応して、前記パターン切換部は、前記切換信号出力部が出力する前記切換信号を、前記パターン供給部に与え、
    前記パターン供給部は、前記パターン切換部が出力する前記切換信号に基づく値と、前記遅延パターンとの論理積に基づき、前記遅延パターン又は前記個別パターンのいずれかを前記電子デバイスに与えることを特徴とする請求項3に記載の試験装置。
  5. 前記複数のパターン供給部のそれぞれは、対応する前記個別パターン生成部が生成する前記個別パターンと、前記遅延パターンとの論理積に基づき、前記個別パターンに基づく信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の試験装置。
  6. 前記共通パターン出力部は、前記共通パターンとして、予め定められた周期に基づく周期クロック信号を出力し、
    前記遅延パターン出力部は、前記遅延パターンとして、前記周期クロック信号を遅延させた遅延クロック信号を出力し、
    前記個別パターン供給部は、前記遅延クロック信号が出力されるタイミングに基づき、前記個別パターンを出力することを特徴とする請求項1に記載の試験装置。
  7. 前記遅延パターン出力部は、前記周期クロック信号を、前記予め定められた周期より小さい時間、遅延させた前記遅延クロック信号を出力することを特徴とする請求項6に記載の試験装置。
  8. 前記個別パターン生成部は、
    前記周期クロック信号と同期して前記個別パターンを出力する同期出力部と、前記遅延クロックが予め定められた値に変化するタイミングに対応して、前記同期出力部が出力する前記個別パターンを出力する遅延出力部と
    を有することを特徴とする請求項6に記載の試験装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008101967A (ja) * 2006-10-18 2008-05-01 Yokogawa Electric Corp 半導体試験装置
JP2011203024A (ja) * 2010-03-25 2011-10-13 Nec Corp タイミング調整回路及びタイミング調整方法

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