JP2004207684A - 双方向フォトサイリスタチップ、光点弧カプラ、および、ソリッドステートリレー - Google Patents

双方向フォトサイリスタチップ、光点弧カプラ、および、ソリッドステートリレー Download PDF

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Abstract

【課題】 1チップで光点弧して負荷を制御する機能を有すると共にSSRのメインサイリスタを省略可能にする。
【解決手段】 N型シリコン基板41の幅1杯にチャネル分離領域42を形成し、左側部分40aと右側部分40bとに、アノード拡散領域43とPゲート拡散領域44とカソード拡散領域45とがチャネル分離領域42に平行にN型シリコン基板41の略幅1杯に形成して成るフォトサイリスタを形成し、逆並列に配線する。こうして、チャネル分離領域42によって、転流時における残存正孔のチャネル間移動を制限し、転流失敗を抑制して転流特性を改善する。また、チップがチャネル分離領域42で分割されているにも拘わらず0.2A程度の負荷電流を制御可能な大きな動作電流を得る。すなわち、本双方向フォトサイリスタチップを用いれば、メインサイリスタを省略して安価なSSRを実現できる。
【選択図】図1

Description

この発明は、双方向フォトサイリスタチップ、それを用いた点弧型カプラ、および、点弧型カプラを用いたソリッドステートリレー(以下、SSRと略称する)に関する。
従来より、交流で使用するSSRとして、図21に示すような回路構成を有するものがある。このSSR8は、LED(発光ダイオード)等の発光素子1と点弧用の双方向フォトサイリスタ2とから成る光点弧カプラ3と、負荷を実制御するための双方向サイリスタ(以下、メインサイリスタと言う場合もある)4と、抵抗器5や容量6等で成るスナバ回路7とで構成されている。
また、上記SSR8を構成する光点弧カプラ3の等価回路図は、図22に示す通りである。双方向フォトサイリスタ2は、CH(チャネル)1のフォトサイリスタ9とCH2のフォトサイリスタ10とで構成されている。そして、CH1のフォトサイリスタ9は、PNPトランジスタQ1のベースをNPNトランジスタQ2のコレクタに接続する一方、PNPトランジスタQ1のコレクタをNPNトランジスタQ2のベースに接続して構成されている。同様に、CH2のフォトサイリスタ10は、PNPトランジスタQ3のベースをNPNトランジスタQ4のコレクタに接続する一方、PNPトランジスタQ3のコレクタをNPNトランジスタQ4のベースに接続して構成されている。
さらに、上記CH1側においては、PNPトランジスタQ1のエミッタが直接電極T1に接続されている。一方、NPNトランジスタQ2のエミッタは直接に、ベースはゲート抵抗11を介して、電極T2に接続されている。同様に、CH2側においては、PNPトランジスタQ3のエミッタが直接電極T2に接続されている。一方、NPNトランジスタQ4のエミッタは直接に、ベースはゲート抵抗12を介して、電極T1に接続されている。
図23は、図22における双方向フォトサイリスタ2の概略パターンレイアウトである。また、図24は図23におけるA‐A'矢視断面概略図である。尚、図24(a)は光オン時の状態を示し、図24(b)は光オフ時の電圧反転時(転流時)の状態を示す。この双方向フォトサイリスタ2は、N型シリコン基板21の表面側に、2つのアノード拡散領域(P型)22と、このアノード拡散領域22に対向する2つのPゲート拡散領域(P型)23とを、夫々図において左右反対の状態で備えている。そして、上記各Pゲート拡散領域23内におけるアノード拡散領域22とは反対側に、カソード拡散領域(N型)24が設けられている。こうして、図中右側のアノード拡散領域22から左側のカソード拡散領域24に向かって、図22におけるCH1のフォトサイリスタ9を構成するPNPN部が形成されている。また、図中左側のアノード拡散領域22から右側のカソード拡散領域24に向かって、CH2のフォトサイリスタ10を構成するPNPN部が形成されている。
すなわち、上記右側のアノード拡散領域22とN型シリコン基板21と左側のPゲート拡散領域23とで上記CH1のPNPトランジスタQ1を構成し、左側のカソード拡散領域24およびPゲート拡散領域23とN型シリコン基板21とでCH1のNPNトランジスタQ2を構成している。一方、左側のアノード拡散領域22とN型シリコン基板21と右側のPゲート拡散領域23とでCH2のPNPトランジスタQ3を構成し、右側のカソード拡散領域24およびPゲート拡散領域23とN型シリコン基板21とでCH2のNPNトランジスタQ4を構成しているのである。尚、右側のアノード拡散領域22と電極T1とはAuワイヤ25aで接続される一方、カソード拡散領域24と電極T1とは右側のAl電極26を介してチップ内で接続されている。また、左側のアノード拡散領域22と電極T2とはAuワイヤ25bで接続される一方、カソード拡散領域24と電極T2とは左側のAl電極26を介してチップ内で接続されている。
上記構成を有する光点弧カプラ3は以下のように動作する。すなわち、図22〜図24(a)において、電極T1‐電極T2間に素子のオン電圧(約1.5V)よりも高い電圧の電源電圧がバイアスされている条件下で、先ず、電極T1側が電極T2側よりも正電位にある場合は、LED1からの光信号を双方向フォトサイリスタ2が受光すると、CH1側のNPNトランジスタQ2がオン状態となる。そうすると、CH1側のPNPトランジスタQ1のベース電流が引き出されることになり、このPNPトランジスタQ1がオンする。続いて、PNPトランジスタQ1のコレクタ電流によってCH1側のNPNトランジスタQ2にベース電流が供給され、正帰還によってCH1側のPNPN部がオンして、電極T1から電極T2へ交流回路の負荷に応じたオン電流が流れる。その場合、CH2側では、バイアス印加の向きが逆であるからPNPN部の正帰還が起こらず、1次光電流のみが流れる。
一方、上記電極T2側が電極T1側よりも正電位にある場合は、CH2側のPNPN部が、上述の場合と全く同様に正帰還動作してオンし、CH1側では1次光電流のみが流れる。
こうして、上記CH1側のPNPN部またはCH2側のPNPN部がオン動作すると、この電流がメインサイリスタ4のゲートに流れ込み、メインサイリスタ4をオンさせるのである。尚、上述したような光点弧カプラに用いられる双方向フォトサイリスタに関する先行技術文献としては、例えば、特許文献1等がある。
ところで、図21に示す上記SSR8の回路構成において、実際に負荷電流を制御するのはメインサイリスタ4であり、双方向フォトサイリスタ2は、メインサイリスタ4を光で点弧するために用いられるのである。そして、上記回路構成を有するSSR8は、電気的に絶縁されている特徴を有している。
一般的なSSRデバイス設計においては、上記点弧用の双方向フォトサイリスタ2は、LED1からの光を受光し、その時発生する約10μA程度の光励起電流によって動作するようにする。一方、メインサイリスタ4は、双方向フォトサイリスタ2の動作電流である20mA程度のゲートトリガ電流で動作する。したがって、LED1の光励起電流では、メインサイリスタ4は到底オンできないのである。
ところで、上述したような、1チップ内に双方向のチャネルCH1,CH2を有して交流回路のスイッチとして用いられる素子の場合には、転流特性(後で詳述する)が重要な評価基準となっている。この転流特性によって、メインサイリスタ4は、制御したい電流値以上の実力がないと負荷を制御(オフ動作)できなくなって、誤動作に至ってしまう。同様に、双方向フォトサイリスタ2も、メインサイリスタ4のトリガ電流以上の実力がないと、上記転流特性によって誤動作することになり、その値はおよそ50mA程度である。
また、上記転流特性を改善した1チップ内に双方向のチャネルCH1,CH2を有する交流回路のスイッチとしては、図25に示すような光PNPNスイッチがある(例えば、特許文献2参照)。この光PNPNスイッチにおいては、N型シリコン基板31の表面側に、アノード拡散領域(P型)32とこのアノード拡散領域32に対向するPゲート拡散領域(P型)33とを、図25中の上側部分30aと下側部分30bとに左右反対の状態で設けている。両Pゲート拡散領域33,33内にはカソード拡散領域(N型)34,34が設けられている。これによって、チップの上側部分30aと下側部分30bとの夫々に、アノード拡散領域32からカソード拡散領域34に向かってPNPN部が構成される。
チップの上記上側部分30aと下側部分30bとは、N型シリコン基板31の表面から基板内に止まる深さDを持つ切り込み溝35によって仕切られている。そして、上側部分30aにおいて右側のアノード32からカソード34へ電流が流れる経路をCH1とし、下側部分30bにおいて左側のアノード32からカソード34へ電流が流れる経路をCH2とする。
また、チップの上記両部分30a,30bに、CH1,CH2の光感度を向上させるためのフォトトランジスタQ5,Q5が設けられている。各フォトトランジスタQ5は、Pゲート拡散距離33に関してアノード拡散領域32とは反対の側に設けられたベース拡散領域(P型)36と、このベース拡散領域36内に形成されたエミッタ拡散領域(N型)37と、コレクタとして働くN型シリコン基板31とで構成されている。各フォトトランジスタQ5のベース拡散領域36とエミッタ拡散領域37との間にはベース抵抗(図示せず)が存在する。
また、チップの上記上側部分30aと下側部分30bとの夫々におけるPNPN部のPゲート拡散領域33と、フォトトランジスタQ5のベース拡散領域36との間にゲート抵抗(P型)38が形成されている。そして、上側部分30aのアノード拡散領域32と下側部分30bのベース拡散領域36とをリードフレームT1に接続する一方、上側部分30aのベース拡散領域36と下側部分30bのアノード32とをリードフレームT2に接続する。こうして、上側部分30aと下側部分30bとに設けたPNPN部を逆並列に接続することによって、1チップで交流のスイッチングを行うのである。
上記構成を有する光PNPNスイッチは、以下のように動作する。すなわち、端子T1,T2に交流電圧が印加される。その場合、端子T1側が端子T2側よりも正電位(約1.5V以上)であるとする。この状態で、チップ表面に光が入射されると、先ず、フォトトランジスタQ5のベース拡散領域36に発生する光電流の寄与によって上側部分30aのフォトトランジスタQ5がオン状態となる。そうすると、上側部分30aのアノード拡散領域32とN型シリコン基板31とPゲート拡散領域33とで構成されるPNPトランジスタのベース電流を引き出すことになり、このPNPトランジスタがオンする。続いて、このPNPトランジスタのコレクタ電流によって、上側部分30aのN型シリコン基板31とPゲート拡散領域33とカソード拡散領域34とで構成されるNPNトランジスタにベース電流が供給され、このNPNトランジスタがオンする。そうすると、上記PNPトランジスタにベース電流が供給され、正帰還によってCH1側のPNPN部がオンして、端子T1から端子T2へ交流回路の負荷に応じたオン電流が流れる。
この場合、上記CH2側では、バイアス印加の向きが逆であるからPNPN部の正帰還が起こらず、1次光電流のみが流れる。
一方、端子T2側が端子T1側よりも正電位にある場合には、CH2側のPNPN部が全く同様に正帰還動作してオンし、CH1側では1次光電流のみが流れるのである。
その際に、上記N型シリコン基板31における上側部分30aのPNPN部と下側部分30bのPNPN部との間に切り込み溝35が形成されている。したがって、この切り込み溝35によって、N型シリコン基板31内の少数キャリアである正孔の移動が制限される。また、切り込み溝35の側面は正孔をトラップして消滅させる効果も奏する。したがって、例えば上記CH1のPNPN部がオフ(以下、単に「CH1がオフ」と言う:「オン」の場合やCH2の場合も同様)した場合に、CH1側のN型シリコン基板31中に残存している正孔がCH2側へ移動し難くなる。したがって、CH2側へ移動した正孔によってCH2側の正帰還作用が促されて、CH2がオンするという誤動作(転流失敗)が抑制され、転流特性が改善されるのである。
近年、電子業界を取り巻く経済環境は益々厳しくなってきており、電子機器のコストの削減や軽便性の向上が益々強く望まれるようになってきている。このような要求に対応するために、図21に示すような構成を有する従来のSSRにおいて、例えば、部品点数を削減するため、メインサイリスタ4を省略して図6に示すような回路構成のSSRを作製し、双方向フォトサイリスタのみでダイレクトに負荷を制御する試みがなされている。
その場合、上記双方向フォトサイリスタ2として、図23に示すような双方向フォトサイリスタや図25に示すような交流回路のスイッチを用いている場合には、以下のような問題が生ずるのである。
先ず、図23に示す双方向フォトサイリスタを用いた場合には、この双方向フォトサイリスタの転流特性が最も問題となる。この転流特性は重要な設計パラメ−タであり、制御できる負荷電流はこの転流特性で決まるのである。
ここで、上記転流特性について説明する。転流特性とは、正常動作の場合においては、図24(a)に示すように、CH1がオンしている交流の半サイクル期間中に光入射が無くなった場合は、この半サイクル期間中は上記PNPN部の電流保持特性によってオン状態が継続する。そして、図24(b)に示すごとく、次の半サイクルに移行すると、光入射が無い限りCH2はオンしない。しかしながら、スイッチングする交流回路にL負荷が存在する場合には、電極T1‐電極T2間に印加される交流電圧の位相よりもオン電圧の位相が遅れるために、CH1がオフする時点においては既に電極T1‐電極T2間には逆位相の交流電圧が印加されている。したがって、CH1がオフした時点でCH2側に急峻な立ち上がりを示す逆位相の電圧が印加されることになる。
そのために、上記双方向フォトサイリスタ2のN型シリコン基板21中に残存している正孔27が、消滅する前に矢印(A)に示すように右側のPゲート拡散領域23へ移動して、光入射が無いにも拘わらず上記CH2側のPNPトランジスタをオンすると共にCH2側の正帰還作用を促して、CH2がオンするという誤動作(転流失敗)を招くのである。
つまり、上記「転流特性」とは、上述したような転流失敗を起こさずに制御可能な最大の動作電流値Icomを表す特性なのである。
ところで、図21に示すような構成を有する従来のSSRにおいて、メインサイリスタ4を省略して双方向フォトサイリスタ2のみでダイレクトに負荷を制御する場合には、双方向フォトサイリスタ2の能力としては0.2A程度の負荷電流に耐え得るだけの能力が必要である。ところが、その場合に双方向フォトサイリスタ2に要求される転流特性Icomは約200mArms以上であり、通常この1/5程度の転流特性Icomを呈する図23に示す双方向フォトサイリスタ2では上記転流失敗による誤動作が生ずるため、メインサイリスタ4を省略することができないという問題がある。
次に、図25に示すような交流回路のスイッチを用いた場合には、N型シリコン基板31の表面に切り込み溝35を形成し、N型シリコン基板31をCH1とCH2とに仕切っている。そして、各CH領域においては、アノード拡散領域32と、このアノード拡散領域32に対向するPゲート拡散領域33と、このPゲート拡散領域33内に設けられたカソード拡散領域34とを、切り込み溝35の形成方向に対して垂直方向に形成している。したがって、各CH領域において互いに対向して動作電流が流れるアノード拡散領域32とカソード拡散領域34との対向している長さは短くなっている。そのために、150mA〜200mA程度の動作電流は流すことは可能であるが、対向している長さが短いためにオン電圧VTが高くなってディバイスの発熱が大きくなる。仮に、アノード拡散領域とカソード拡散領域とを横長に形成しても光感度的に効率が悪い。したがって、メインサイリスタを省略してダイレクトに負荷を制御する実力は無いのである。
特開平10‐242449号公報 特開平8‐97403号公報
そこで、この発明の課題は、1チップで光点弧して負荷を制御する機能を有すると共にSSRのメインサイリスタを省略可能にする双方向フォトサイリスタチップ、この双方向フォトサイリスタチップを用いた光点弧カプラ、および、この光点弧カプラを用いたSSRを提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の双方向フォトサイリスタチップは、1つの半導体チップの表面に略全幅に亙って形成されたチャネル分離領域によって、上記半導体チップの表面に互いに離間して形成された第1フォトサイリスタ部のチャネルと第2フォトサイリスタ部のチャネルとが分離されている。また、上記チャネル分離領域の延在方向は、上記第1フォトサイリスタ部のチャネルおよび第2フォトサイリスタ部のチャネルの方向と交差する方向になっている。
上記構成によれば、上記チャネル分離領域によって、転流時において、上記半導体チップを構成する基板内の少数キャリアの上記チャネル間の移動が制限される。したがって、例えば上記第1フォトサイリスタ部のチャネルがオフした場合に、上記第1フォトサイリスタ部側の基板中に残存しているキャリアが上記第2フォトサイリスタ部側へ移動し難くなる。その結果、上記第2フォトサイリスタ部側の正帰還作用によって上記第2フォトサイリスタ部のチャネルがオンするという誤動作が抑制されて、転流特性が改善される。
その際に、上記チャネル分離領域の延在方向は各フォトサイリスタ部のチャネルと交差する方向になっているため、各フォトサイリスタ部のアノード拡散領域とカソード拡散領域とを、上記チャネル分離領域に沿って上記半導体チップの略全幅に亙って形成することが可能になる。したがって、上記半導体チップが上記チャネル分離領域によって2分割されているにも拘わらず負荷電流を制御可能な大きな動作電流が得られる。
すなわち、本双方向フォトサイリスタチップを上記SSRの光点弧カプラとして用いることによってメインサイリスタを省略することが可能になり、部品点数が削減された安価なSSRを実現することが可能になる。
また、この発明の双方向フォトサイリスタチップは、上記各フォトサイリスタ部は、第1の導電型を有する第1拡散層と第2の導電型を有する第2拡散層とを含んで成ると共に、上記チャネル分離領域を挟んで上記各拡散層を上記チャネル分離領域に並行にして配列されている。
上記構成によれば、上記チャネル分離領域によって、転流時において、上記半導体チップを構成する基板内の少数キャリアの上記チャネル間の移動が制限されて、転流特性が改善される。その際に、上記各フォトサイリスタ部の上記第1拡散層と第2拡散層とを、上記チャネル分離領域に沿って上記半導体チップの略全幅に亙って形成することが可能になる。したがって、上記半導体チップが上記チャネル分離領域によって2分割されているにも拘わらず負荷電流を制御可能な大きな動作電流が得られる。
すなわち、本双方向フォトサイリスタチップを上記SSRの光点弧カプラとして用いることによってメインサイリスタを省略することが可能になり、部品点数が削減された安価なSSRを実現することが可能になる。
また、この発明の第1拡散層と第2拡散層とを有する双方向フォトサイリスタチップは、上記第1フォトサイリスタ部の第1拡散層と第2フォトサイリスタ部の第2拡散層とが電気的に接続される一方、上記第1フォトサイリスタ部の第2拡散層と上記第2フォトサイリスタ部の第1拡散層とが電気的に接続されている。
上記構成によれば、上記チャネル分離領域によって、転流時において、上記半導体チップを構成する基板内の少数キャリアの上記チャネル間の移動が制限されて、転流特性が改善される。その際に、上記各フォトサイリスタ部における各拡散層を、上記チャネル分離領域に沿って上記半導体チップの略全幅に亙って形成することが可能になる。したがって、上記半導体チップが上記チャネル分離領域によって2分割されているにも拘わらず負荷電流を制御可能な大きな動作電流が得られる。
すなわち、本双方向フォトサイリスタチップを上記SSRの光点弧カプラとして用いることによってメインサイリスタを省略することが可能になり、部品点数が削減された安価なSSRを実現することが可能になる。
また、1実施例の双方向フォトサイリスタチップでは、上記チャネル分離領域を、上記半導体チップの表面に形成されたダイシング溝で構成している。
この場合には、上記チャネル分離領域が簡単に形成されると共に、ダイシング面で少数キャリアがトラップされ易いという副次的効果も得られるため、上記ダイシング溝によって、転流時における上記少数キャリアのチャネル間の移動が確実に阻止される。
また、1実施例の双方向フォトサイリスタチップでは、上記半導体チップをN型シリコン基板で構成すると共に、上記チャネル分離領域を、上記N型シリコン基板の表面に形成されたリンがドープされた酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜を含んで構成している。
上記酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜にリンがドープされると酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜内の準位が増大し、その結果シリコン界面準位(Qss)が増大する。そのため、この場合には、上記N型シリコン基板内の少数キャリアである正孔が上記チャネル分離領域において消滅されて、上記正孔のライフタイムの低減が促進される。こうして、転流時における上記正孔のチャネル間の移動が上記チャネル分離領域によって阻止される。
また、1実施例の双方向フォトサイリスタチップでは、上記半導体チップをN型シリコン基板で構成すると共に、上記チャネル分離領域を、上記N型シリコン基板の表面に接触して形成された酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜を含んで構成している。
上記チャネル分離領域において、上記N型シリコン基板の表面に接触させて上記酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜が形成されている。この場合には、上記チャネル分離領域のシリコン界面準位Qssが著しく増大するため、上記正孔のライフタイムの低減が更に促進される。
また、1実施例の双方向フォトサイリスタチップでは、上記チャネル分離領域を、上記半導体チップの表面に形成されたショートダイオードを含んで構成している。
この場合には、上記半導体チップを構成する基板内の少数キャリアが上記チャネル分離領域におけるショートダイオードの拡散領域に吸収されて、上記少数キャリアのライフタイムが低減される。
また、1実施例の双方向フォトサイリスタチップでは、上記各フォトサイリスタ部にアノード拡散領域とカソード拡散領域とを設け、上記アノード拡散領域を上記カソード拡散領域よりもチャネル分離領域側に配置している。
この場合には、上記各フォトサイリスタ部において、上記チャネル分離領域側に配置されたアノード拡散領域から反チャネル分離領域側に配置された上記カソード拡散領域に向ってチャネルが形成される。したがって、各チャネルは交差することが無く、上記チャネル分離領域によって確実に分離される。
また、1実施例の双方向フォトサイリスタチップでは、上記各フォトサイリスタ部にアノード拡散領域とゲート受光部拡散領域とカソード拡散領域とを設け、上記ゲート受光部拡散領域を上記アノード拡散領域よりもチャネル分離領域側に配置している。
この場合には、上記各フォトサイリスタ部において、反チャネル分離領域側に配置されたアノード拡散領域から上記チャネル分離領域側に配置された上記ゲート受光部拡散領域内に形成されたカソード拡散領域に向ってチャネルが形成される。したがって、各チャネルは交差することが無く、上記チャネル分離領域によって確実に分離される。さらに、発光ダイオードと組み合わせて光点弧カプラを構成する場合には、上記発光ダイオードは本双方向フォトサイリスタチップの中央部(つまり、上記チャネル分離領域)上方に配置される。したがって、上記チャネル分離領域側に配置されているゲート受光部拡散領域が上記発光ダイオードに近い位置に配置されることになり、上記アノード拡散領域を上記カソード拡散領域よりもチャネル分離領域側に配置した場合に比して受光特性が高められる。
また、1実施例の双方向フォトサイリスタチップでは、上記各フォトサイリスタ部を、N型またはP型のうち一方の導電型を持つアノード拡散領域と、N型またはP型のうち他方の導電型を持つ基板と、上記アノード拡散領域に対向する上記一方の導電型を持つゲート拡散領域と、このゲート拡散領域内に上記アノード拡散領域に対向して形成され上記他方の導電型を持つカソード拡散領域とを含むPNPN部を有して構成し、上記PNPN部を構成するゲート拡散領域と基板との間にはショットキーバリアダイオードを形成している。
この場合には、上記ゲート拡散領域から基板への少数キャリアの注入が抑制されて残存キャリア量が減少し、上記チャネル分離領域の効果と相俟って、更なる転流特性の改善が図られる。したがって、本双方向フォトサイリスタチップを用いれば、メインサイリスタを省略して部品点数を削減したSSRが、より簡単に実現される。
また、1実施例の双方向フォトサイリスタチップでは、上記ショットキーバリアダイオードを、上記カソード拡散領域に対向すると共に、上記カソード拡散領域と同じ長さで所定の幅に形成している。そして、上記ショットキーバリアダイオードの幅を変更することによって上記ショットキーバリアダイオードの面積を変え、上記面積を変更することによって上記ショットキーバリアダイオードの順方向電圧を制御するようにしている。
この場合には、上記PNPN部を構成するNPNトランジスタのベースであるゲート拡散領域からコレクタである基板へ流れる電流(誤動作の原因となるキャリア注入に相当)の値が、上記ショットキーバリアダイオードの幅によって設定可能になる。
また、1実施例の双方向フォトサイリスタチップでは、上記ショットキーバリアダイオードの幅を、上記ショットキーバリアダイオードの順方向電圧が上記フォトサイリスタ部のゲート拡散領域と基板との順方向電圧よりも20mV以上低い値になるように設定している。
この場合には、上記フォトサイリスタ部のゲート拡散領域と基板との順方向電圧を約0.6Vとすると、上記ゲート拡散領域から基板へ流れる電流が約1オーダー減少される。したがって、更なる転流特性の改善が図られる。
また、1実施例の双方向フォトサイリスタチップでは、上記ショットキーバリアダイオードゲートを挟む2つの拡散領域の間隔を、上記ショットキーバリアダイオードが耐圧以内でピンチオフできる距離に設定している。
この場合には、上記ショットキーバリアダイオードが耐圧以内でピンチオフできるため、800V近くの最大電圧が印加される使用環境であっても破壊に至ることはなく高信頼性が得られる。
また、1実施例の双方向フォトサイリスタチップでは、上記各フォトサイリスタ部を、N型またはP型のうち一方の導電型を持つアノード拡散領域と、N型またはP型のうち他方の導電型を持つ基板と、上記アノード拡散領域に対向する上記一方の導電型を持つゲート拡散領域と、このゲート拡散領域内に上記アノード拡散領域に対向して形成され上記他方の導電型を持つカソード拡散領域とを含むPNPN部を有して構成し、上記カソード拡散領域とゲート拡散領域と基板とでなるNPNトランジスタのベースとエミッタ電極との間にゲート抵抗とスイッチング素子とを並列に接続し、上記スイッチング素子の制御端子を、上記アノード拡散領域と基板とゲート拡散領域とでなるPNPトランジスタのベースに接続している。
この場合には、上記PNPトランジスタのエミッタ電極と上記NPNトランジスタのエミッタ電極との間にバイアスされている電源電圧のゼロクロス点近傍においては、上記スイッチング素子はオフしており、上記NPNトランジスタには上記ゲート抵抗の抵抗値に応じたベース・エミッタ電圧が印加される。これに対して、上記電源電圧のゼロクロス点から離れた時間においては、上記スイッチング素子はオンするため上記NPNトランジスタのベース・エミッタ間が短絡されて、光信号を受光しても上記NPNトランジスタはオンできなくなる。
こうして、上記電源電圧のゼロクロス点近傍のみにおいてフォトサイリスタ部をオンさせるゼロクロス機能が実現される。
また、1実施例の双方向フォトサイリスタチップでは、上記半導体チップをN型シリコン基板で構成し、上記N型シリコン基板の裏面に1015cm-3以上且つ1018cm-3以下の濃度でリンが注入されたN+層を形成している。
この場合には、上記N型シリコン基板裏面のN+層には1015cm-3以上の濃度でリンが注入されている。したがって、本双方向フォトサイリスタがディバイスとして正常に機能するために必要な1000V/μs以上の臨界オフ電圧上昇率dv/dtが得られる。また、上記N+層には1018cm-3以下の濃度でリンが注入されている。したがって、メインサイリスタを省略して双方向フォトサイリスタのみでダイレクトに負荷を制御するSSRを実現するのに必要な約200mArms以上の転流特性Icomが得られる。
すなわち、本実施例の双方向フォトサイリスタチップによれば、上記メインサイリスタを省略した部品点数の少ない安価なSSRが、光感度を損なうことなく実現される。
また、この発明の光点弧カプラは、上記双方向フォトサイリスタチップとLEDとで構成されている。
上記構成によれば、SSRのメインサイリスタ程度の機能を備えた双方向フォトサイリスタチップが用いられている。したがって、本光点弧カプラによれば、上記LEDからの光信号に応じてダイレクトに負荷を制御可能になる。
また、この発明のSSRは、上記点弧カプラとスナバ回路とによって構成されている。
上記構成によれば、LEDからの光信号に応じてダイレクトに負荷を制御できる光点弧カプラを用いている。したがって、負荷を制御するためのメインサイリスタを省略することができ、部品点数の少ない安価なSSRが実現される。
以上より明らかなように、この発明の双方向フォトサイリスタチップは、1つの半導体チップの表面に略全幅に亙って形成されたチャネル分離領域によって、上記半導体チップの表面に形成された各フォトサイリスタ部のチャネルを分離している。したがって、上記チャネル分離領域によって、転流時において上記半導体チップを構成する基板内の少数キャリアの上記チャネル間での移動を制限することができ、転流特性Icomを、本双方向フォトサイリスタのみでダイレクトに負荷を制御するSSRを実現するに必要な約200mArms以上にまで改善することができる。
さらに、上記チャネル分離領域と各フォトサイリスタ部のチャネルおよび各拡散層との配列関係を、各フォトサイリスタ部の拡散領域を上記チャネル分離領域に沿って上記半導体チップの略全幅に亙って形成することが可能な配列関係にしている。したがって、各フォトサイリスタ部の拡散領域を、上記チャネル分離領域に沿って並行に上記半導体チップの略全幅に亙って形成することによって、上記半導体チップがチャネル分離領域によって2分割されているにも拘わらず、本双方向フォトサイリスタのみでダイレクトに負荷を制御するのに必要な0.2A程度の負荷電流に耐え得る大きな動作電流を得ることができる。
すなわち、本双方向フォトサイリスタチップを上記SSR用の光点弧カプラとして用いることによってメインサイリスタを省略することができ、部品点数が少ない安価なSSRを実現することができるのである。
また、この発明の光点弧カプラは、SSRのメインサイリスタ程度の機能を備えた上記双方向フォトサイリスタチップとLEDとで構成したので、0.2A程度の負荷であれば上記LEDからの光信号に応じてダイレクトに制御することができる。
また、この発明のSSRは、上記点弧カプラとスナバ回路とによって構成したので、負荷を制御するためのメインサイリスタを省略することができ、部品点数の少ない安価なSSRを光感度を損なうことなく実現することができる。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
・第1実施の形態
図1は、本実施の形態の双方向フォトサイリスタチップにおける概略パターンレイアウトを示し、図2および図3は図1におけるB‐B'矢視断面概略図である。尚、図2は光オン時の状態を示し、図3は光オフ時の電圧反転時(転流時)の状態を示す。
本実施の形態の双方向フォトサイリスタチップは、図1に示すように、チップを構成するN型シリコン基板41の中央に一方向に向ってチャネル分離領域42が形成されている。そして、チャネル分離領域42の図中左右に、1個ずつのフォトサイリスタが配置されている。そして、上記2つのフォトサイリスタ間の距離L1を350μmにしている。尚、この距離L1は、300μm以上の距離であって長い程キャリアの分離において有利ではあるが、デメリットとしてチップサイズの増大(=コストアップ)と、光点弧カプラを構成する場合に真上に搭載されるLEDからの距離が拡大されることによる光感度の低下がある。そのため、この距離L1の適正化が必要である。
上記各フォトサイリスタは、以下のような構成を有している。以下、便宜上、チャネル分離領域42の図中左側の領域を左側部分40aと称し、右側の領域を右側部分40bと称する。
先ず、上記左側部分40aにおいては、図1〜図3に示すように、N型シリコン基板41の表面側に、アノード拡散領域(P型)43と、このアノード拡散領域43に対向するPゲート拡散領域(P型)44とを、夫々チャネル分離領域42に沿って並行にN型シリコン基板41の略幅1杯に形成されている。さらに、Pゲート拡散領域44内には、アノード拡散領域43に対向する辺に沿って並行に上記アノード拡散領域43に近い側に、カソード拡散領域(N型)45が形成されている。こうして、アノード拡散領域43からカソード拡散領域45に向かってPNPN部が形成されている。尚、46はゲート抵抗である。
次に、上記右側部分40bにおいては、チャネル分離領域42に対して左側部分40aとは上下左右反対の状態で、アノード拡散領域43とPゲート拡散領域44とカソード拡散領域45とゲート抵抗46とが形成されている。
上記N型シリコン基板41の不純物濃度は1014cm-3程度であり、Pゲート拡散領域44の不純物濃度は1016cm-3〜1018cm-3程度であり、カソード拡散領域45の不純物濃度は1020cm-3〜1021cm-3程度である。
上記N型シリコン基板41の裏面には、リンを1016cm-3の濃度になるようにイオン注入法によって注入して、N+層47を形成している。このように、上記N型シリコン基板41の裏面に高濃度のリンを注入してN+層47を形成することによって、このN+層47でキャリアの反射が起り、等価的なライフタイムが大きくなる所謂BSF(Back Surface Field)効果によって光感度が上昇するのである。尚、このような構造をとらずに、N型シリコン基板41の裏面をN−(N型基板のまま)にすると、キャリアはN型シリコン基板41の裏面で再結合し易いため、等価的ライフタイムは小さくなる。
後者は、図22に示すようなフォトサイリスタの等価回路の定数設計時において、上記等価的ライフタイムが小さいため転流特性においては有利であるが、PNPトランジスタの電流増幅率Hfe(pnp)が低下して光感度の低下を招く。これを補うためには、回路定数設計において、ゲート抵抗46やNPNトランジスタの電流増幅率Hfe(npn)を増大しなければならなくなり、臨界オフ電圧上昇率dv/dt特性が低下するというデバイスの主要特性を満足しない問題が生じる。尚、臨界オフ電圧上昇率dv/dt特性もN型シリコン基板41のライフタイムに依存し、(1)裏面N−の場合に、ホールのライフタイムτpが小であり、アノード拡散領域43の拡散容量が低下してPNPトランジスタの動作応答が速くなって、臨界オフ電圧上昇率dv/dtが小となる。一方、(2)裏面N+の場合、ホールのライフタイムτpが大で、アノード拡散領域43の拡散容量が増加してPNPトランジスタの動作応答が鈍くなって、臨界オフ電圧上昇率dv/dtが大となる。
そこで、この転流特性と臨界オフ電圧上昇率dv/dt特性とに関するトレードオフの相関を満たすために、N型シリコン基板41裏面のリン濃度を適正化して、PNPトランジスタの電流増幅率Hfe(pnp)の特性を任意の回路定数に設定する必要がある。
ここで、図1において、上記左側部分40aで、図中右側のアノード拡散領域43から左側のカソード拡散領域45へ電流が流れる経路をCH(チャネル)1と称する。一方、右側部分40bで、図中左側のアノード拡散領域43から右側のカソード拡散領域45へ電流が流れる経路をCH2と称する。
上記チップの周辺に沿って、チャネルストッパとしてのN型拡散領域50が形成されている。また、N型拡散領域50上に破線で示すようにAl電極51が形成されている。また、チャネル分離領域42上に破線で示すようにAl電極52が形成されている。さらに、左側部分40aと右側部分40bとに、アノード拡散領域43を覆うようにAl電極(破線表示)53が形成され、Pゲート拡散領域44,カソード拡散領域45およびゲート抵抗46を覆うようにAl電極(破線表示)54が形成されている。尚、Al電極54におけるカソード拡散領域45が形成されていないPゲート拡散領域44上には、開口部55が形成されて受光部を形成している。尚、図2および図3では、Al電極51,52,53,54を省略している。
そして、上記左側部分40aのアノード拡散領域43および右側部分40bのカソード拡散領域45上のAl電極53,54がAuワイヤ48a,48bによってリードフレームT1に接続される一方、左側部分40aのカソード拡散領域45および右側部分40bのアノード拡散領域43上のAl電極54,53がAuワイヤ49a,49bによってリードフレームT2に接続されている。すなわち、上記左側部分40aと右側部分40bとの2つのサイリスタを、逆並列にワイヤーボンドで配線するのである。このように、N型シリコン基板41上に配線を形成しないようにすることによって、上記チップの略幅1杯にフォトサイリスタを形成することができ、チップがチャネル分離領域42で分割されているにも拘わらず0.2A程度の負荷電流を制御可能な大きな動作電流を得ることができるのである。
また、上記アノード拡散領域43は、カソード拡散領域45よりも内側に、つまりCH1とCH2との間に配置している。こうすることによって、印加電圧が反転(転流時)した際の残存キャリアを、逆チャンネルのアノード拡散領域43で吸収する効果が得られるのである。但し、チップの光感度を上げる設計を優先したい場合には、カソード拡散領域をアノード拡散領域よりも内側に配置しても差し支えない。
尚、パシベーション構造は、以下の実施の形態において詳述するが、酸化膜上に酸素ドープした多結晶シリコン膜を形成し、この酸素ドープ多結晶シリコン膜の両端をAl電極に接触させてこの間に電位勾配を形成することによって、Si‐SiO2界面の電界集中を緩和する。こうすることによって、高耐圧化が有利に行えるフィールドプレート構造としている。
上記構成を有する双方向フォトサイリスタチップは、以下のように動作する。すなわち、上記リードフレームT1‐リードフレームT2間に、素子のオン電圧よりも高い電圧の電源電圧がバイアスされている条件下において、先ず、リードフレームT1側がリードフレームT2側よりも正電位にある場合は、LED等からの光が左側部分40aのフォトサイリスタに入射すると、左側部分40aのN型シリコン基板41とPゲート拡散領域44とカソード拡散領域45とでなるNPNトランジスタのN型シリコン基板41におけるPゲート拡散領域44との境界に多数のキャリア(正孔)が発生し、Pゲート拡散領域44に光電流が発生する。そして、この光電流の寄与によって左側部分40aのNPNトランジスタがオン状態となる。そうすると、図2に示すように、左側部分40aのアノード拡散領域43とN型シリコン基板41とPゲート拡散領域44とでなるPNPトランジスタのベース電流が引き出されることになり、このPNPトランジスタがオンする。続いて、上記PNPトランジスタのコレクタ電流によって上記NPNトランジスタにベース電流が供給され、正帰還によって左側部分40aのPNPN部がオンして、リードフレームT1からリードフレームT2へ交流回路の負荷に応じたオン電流が流れる。その場合、右側部分40bでは、バイアス印加の向きが逆であるからPNPN部の正帰還が起こらず、1次光電流のみが流れる。
一方、上記リードフレームT2側がリードフレームT1側よりも正電位にある場合には、右側部分40bのPNPN部が、上述の場合と全く同様に正帰還動作してオンし、左側部分40aでは1次光電流のみが流れる。
その際に、上記N型シリコン基板41には、左側部分40aと右側部分40bとを分けるチャネル分離領域42が形成されており、左側部分40aと右側部分40bとに1個ずつPNPN部でなるフォトサイリスタが形成している。したがって、図3に示すように、このチャネル分離領域42によって、転流時(交流電圧に対応して負荷電流が減衰して保持電流のタイミングでサイリスタがオフする過程)において、N型シリコン基板41内の少数キャリアである正孔56が吸い込まれてチャネル間の移動が制限される。したがって、例えばCH1がオフした場合に、左側部分40aのN型シリコン基板41中に残存している正孔56が右側部分40bへ移動し難くなる。その結果、右側部分40bの正帰還作用によってCH2がオンするという誤動作(転流失敗)を抑制でき、転流特性を改善できるのである。
ところで、上述したように、上記転流特性と臨界オフ電圧上昇率dv/dt特性とに関するトレードオフの相関を満たすためにN型シリコン基板41裏面のリン濃度を適正化するのであるが、以下、このことに関して簡単に述べる。
図4は、上記N型シリコン基板41裏面のN型不純物(リン)濃度と転流失敗を起こさずに制御可能な最大の動作電流値Icomで表した転流特性との関係を示す。図中●は本実施の形態における複数の実施例を示し、○,△は従来のチャネル分離領域42がない双方向フォトサイリスタの比較例である。尚、基板裏面のN型不純物濃度1014cm-3は、N型シリコン基板41そのものである。図4より、本実施の形態の実施例の場合も比較例の場合も、基板裏面のN型不純物濃度の増加に伴って転流特性Icomは減少する傾向にある。そして、上記メインサイリスタを省略して双方向フォトサイリスタのみでダイレクトに負荷を制御するSSRを実現する場合に、上記双方向フォトサイリスタに要求される転流特性Icomは約200mArms以上である。したがって、図4より明らかなように、本実施の形態における基板裏面のN型不純物濃度は1018cm-3以下である必要がある。尚、N型不純物濃度1016cm-3において、約260mArmsの転流特性Icomが得られている。
図5は、上記基板裏面のN型不純物濃度と臨界オフ電圧上昇率dv/dtとの関係を示す。図中●は本実施の形態における複数の実施例を示し、○,△は従来のチャネル分離領域42がない双方向フォトサイリスタの比較例である。図5より、本実施の形態の実施例の場合も比較例の場合も、N型不純物濃度の増加に伴って臨界オフ電圧上昇率dv/dtは増加する傾向にある。そして、双方向フォトサイリスタがディバイスとして正常に機能するには、1000V/μs以上の臨界オフ電圧上昇率dv/dtが要求される。したがって、図5より明らかなように、本実施の形態における基板裏面のN型不純物濃度は1015cm-3以上である必要がある。
以上のように、互いにトレードオフの関係にある転流特性Icomと臨界オフ電圧上昇率dv/dt特性との両者の要求を満たすためには、N+層47のリン濃度は1015cm-3以上且つ1018cm-3以下が望ましいのである。
以上のごとく、本実施の形態においては、双方向フォトサイリスタチップのN型シリコン基板41の中央に、左側部分40aと右側部分40bとを分けるチャネル分離領域42を形成し、左側部分40aと右側部分40bとに1個ずつPNPN部でなるフォトサイリスタを形成している。その場合、各フォトサイリスタを構成するアノード拡散領域43とPゲート拡散領域44とカソード拡散領域45とを、夫々チャネル分離領域42に平行に形成して、アノード拡散領域43からカソード拡散領域45に向かってPNPN部を形成している。こうすることによって、お互いのチャネルの動作電流領域を交差させる必要がなく、N型シリコン基板41中に残存している転流時の過剰なキャリアが、逆チャンネル側への移動する機会を減少することができる。
また、上記左側部分40aと右側部分40bとのフォトサイリスタを構成する両アノード拡散領域43間の距離を300μm以上に保ち、アノード拡散領域43をCH1とCH2との間に配置している。こうすることによって、転流時の残存キャリアを、逆チャンネルのアノード拡散領域43で吸収する効果を得ることができる。
また、上記アノード拡散領域43を覆うAl電極53とPゲート拡散領域44,カソード拡散領域45およびゲート抵抗46を覆うAl電極54との間隔、あるいは、N型拡散領域50を覆うAl電極51とAl電極54との間隔であるフィールド距離L2を50μm以上にしている。したがって、600Vの耐圧を得ることができる。尚、アノード拡散領域43とPゲート拡散領域44との距離であるPNPベース幅L3は、120μm以上且つ300μm以下の範囲内でオン電圧VTに対して最適化される。但し、最小値は、耐圧設計のフィールドプレート構造より決まる。
また、上記チャネル分離領域42をN型シリコン基板41の幅1杯に形成し、各フォトサイリスタを構成するアノード拡散領域43とPゲート拡散領域44とカソード拡散領域45とを、夫々チャネル分離領域42に平行にフィールド距離L2を残してN型シリコン基板41の幅1杯に形成している。そして、左側部分40aと右側部分40bとの2つのサイリスタを、逆並列にワイヤーボンドで配線している。したがって、チップがチャネル分離領域42で分割されているにも拘わらず、0.2A程度の負荷電流を制御可能な大きな動作電流を得ることができる。
すなわち、本実施の形態における双方向フォトサイリスタチップに寄れば、0.2A程度までの負荷電流であれば誤動作無く制御することができ、上記SSRのメインサイリスタ程度の機能を備えていると言うことができる。したがって、本実施の形態の双方向フォトサイリスタチップを用いれば、図6に示す回路図のごとく、メインサイリスタを省略して、LED57および本実施の形態の双方向フォトサイリスタチップ58でなる点弧用兼負荷制御用の光点弧カプラ59とスナバ回路60とで構成された、部品点数を削減した安価なSSRを実現することができるのである。
尚、図1〜図3に示す双方向フォトサイリスタチップにおいては、上記左側部分40aのアノード拡散領域43および右側部分40bのカソード拡散領域45をリードフレームT1に接続する一方、左側部分40aのカソード拡散領域45および右側部分40bのアノード拡散領域43をリードフレームT2に接続している。しかしながら、本双方向フォトサイリスタチップにおける各リードフレームT1,T2への接続方法は、これに限定されるものではなく図7に示すごとく行っても差し支えない。
すなわち、上記左側部分40aのアノード拡散領域43及び右側部分40bのカソード拡散領域45上のAl電極53,54をAuワイヤ61aによって接続し、さらに右側部分40bのAl電極54をAuワイヤ61bによってリードフレームT1に接続する。一方、左側部分40aのカソード拡散領域45及び右側部分40bのアノード拡散領域43上のAl電極54,53をAuワイヤ62aによって接続し、さらに上記右側部分40bのAl電極53をAuワイヤ62bによってリードフレームT2に接続するのである。
また、図1〜図3に示す上記双方向フォトサイリスタチップでは、上記各フォトサイリスタには、チャネル分離領域42側から順次形成されたアノード拡散領域43とPゲート拡散領域44とカソード拡散領域45とによって、チャネル分離領域42側に位置しているアノード拡散領域43から外側に位置しているカソード拡散領域45に向かって電流の流れ(CH:チャネル)が形成されるようになっている。
これに対して、図8に示すように、N型シリコン基板71の中央にチップの幅1杯に形成されたチャネル分離領域72によって分離された左側部分73aと右側部分73bとの夫々に、チャネル分離領域72に沿って平行に形成されたPゲート拡散領域74と、Pゲート拡散領域74内における反チャネル分離領域72側に形成されたカソード拡散領域75と、カソード拡散領域75に対向して形成されたアノード拡散領域76とによって、PNPN部でなるフォトサイリスタを形成する。そして、外側に位置しているアノード拡散領域76からチャネル分離領域72側に位置しているカソード拡散領域75に向かって電流の流れ(CH:チャネル)を形成するようにしてもよい。
この場合にも、図1〜図3に示す双方向フォトサイリスタチップの場合と同様に、チャネル分離領域72によって、転流時においてN型シリコン基板71内の少数キャリアである正孔のチャネル間の移動を制限できる。したがって、転流失敗を抑制して転流特性を改善できるのである。
また、お互いのチャネルの動作電流領域を交差させる必要がなく、N型シリコン基板71中に残存している転流時の過剰なキャリアが、逆チャンネル側への移動する機会を減少することができる。また、各フォトサイリスタを構成するPゲート拡散領域74とカソード拡散領域75とアノード拡散領域76とを上記フィールド距離L2を残してN型シリコン基板71の幅1杯に形成して、0.2A程度の負荷電流を制御可能な大きな動作電流を得ることができる。したがって、メインサイリスタを省略して部品点数を削減した安価なSSRを実現することができるのである。
尚、本実施の形態においては、上記左側部分40a,73aのフォトサイリスタと右側部分40b,73bのフォトサイリスタとに関して、アノード拡散領域43,76とカソード拡散領域45,74とがチャネル分離領域42,72に直交する方向に逆の順序で配列されている(つまり、チャネル分離領域42,72に関して対象に配列されている)。しかしながら、この発明は、同じ順序で配列されている場合であっても、同様の効果を奏することができる。
・第2実施の形態
以下、上記チャネル分離領域42,72の具体的構成について説明する。図9は、本実施の形態におけるパシベーション構造を示すチャネル分離領域82付近のN型シリコン基板81の断面図である。本実施の形態におけるチャネル分離領域82は、N型シリコン基板81に穿たれた深さ100μmのダイシング溝82'で構成されている。こうして、左側部分83aのPNPN部と右側部分83bのPNPN部との間に形成されたダイシング溝82'によって、N型シリコン基板81内の少数キャリアである正孔80の移動を制限するのである。また、ダイシング溝82'の側面は荒れているため正孔80がトラップされ易く、ダイシング面で正孔80を再結合させて消滅させる効果も奏する。したがって、例えばCH1がオフした際に、左側部分83aのN型シリコン基板81中に残存している正孔80が右側部分83bへ移動し難くなる。その結果、右側部分83bの正帰還作用によってCH2がオンするという誤動作(転流失敗)を抑制でき、転流特性を改善できるのである。
また、上記ダイシング溝82'の左側部分83aと右側部分83bとの夫々に、側面がダイシング溝82'を臨むチャネルストッパとしてのN型拡散領域84を形成し、N型シリコン基板81上におけるアノード拡散領域85上からN型拡散領域84上にかけてSiO286を形成している。さらに、SiO286上に酸素がドープされた半絶縁多結晶シリコン膜87を形成し、酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜87上にSiN88を化学気相成長法によって形成する。そして、上記酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜87の一端側にはアノード拡散領域85上からSiN88上にかけてAl電極89を形成し、リードフレームT1またはリードフレームT2に接続する。一方、酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜87の他端側にはSiO286上からSiN88上にかけてAl電極90を形成し、N型シリコン基板81に接続している。こうして、酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜87の両端をAl電極89,90に接触させ、両Al電極89,90間に電位勾配を形成してSi‐SiO2界面の電界集中を緩和する。こうして、高耐圧化が有利に行えるフィールドプレート構造としている。
尚、上記ダイシング溝82'の深さは、上記100μmに限らず、10μm以上且つチップ厚の2/3以下であれば、N型シリコン基板81がダイシングで割れることもなく上述した効果を得ることができるのである。また、左側部分83aのアノード拡散領域85と右側部分83bのアノード拡散領域85との間の距離であるチャネル間の距離L1は350μmであるが、300μm以上の距離であって長い程キャリアの分離において有利である。但し、チップサイズが増大するため上記距離の適正化が必要である。また、左側部分83aのN型拡散領域84と右側部分83bのN型拡散領域84との外側間の距離であるチャネル分離領域82の幅は100μmであるが、50μm以上であれば良い。
・第3実施の形態
図10は、本実施の形態におけるパシベーション構造を示すチャネル分離領域92付近のN型シリコン基板91の断面図である。本実施の形態におけるチャネル分離領域92は、N型シリコン基板91上に形成されたリンがドープされた酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜で構成されている。酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜にリンをドープすると酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜内の準位が増大し、その結果シリコン界面準位(Qss)が増大する。そのために、N型シリコン基板91内の少数キャリアである正孔を積極的に消滅させることができ、正孔のライフタイムの低減を促進することができるのである。
上記N型シリコン基板91上におけるチャネル分離領域92の左側部分93aと右側部分93bとの夫々には、左側部分93aのアノード拡散領域94a上から右側部分93bのアノード拡散領域94b上にかけてSiO295を形成している。さらに、SiO295上に酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜96を形成し、酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜96におけるチャネル分離領域92近傍の領域96'と両端部の領域96''とにリンをドープする。こうすることによって、N型シリコン基板91の表面におけるチャネル分離領域92の領域96'と両端部の領域96''とのシリコン界面準位Qssが増大するのである。
さらに、上記酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜96におけるリンをドープしていない領域の上にSiO297を化学気相成長法によって形成する。そして、酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜96におけるリンをドープした一端部96''の位置にはアノード拡散領域94上からリン注入酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜96''上にかけてAl電極98を形成し、リードフレームT1またはリードフレームT2に接続する。一方、酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜96におけるリンをドープした領域96'には左側部分93aのSiO297上から右側部分93bのSiO297上にかけてAl電極99を形成し、N型シリコン基板91に接続している。こうして、酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜96の両端をAl電極98,99に接触させ、両Al電極98,99間に電位勾配を形成してSi‐SiO2界面の電界集中を緩和する。こうして、本実施の形態においてもフィールドプレート構造を形成している。
上記構成によって、上記N型シリコン基板91の表面におけるチャネル分離領域92の位置のシリコン界面準位Qssが増大するため、N型シリコン基板91内の少数キャリアである正孔100がチャネル分離領域92において消滅され、チャネルの移動が制限されのである。
さらに、上記アノード拡散領域94上における酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜96に対してリンをドープしている。したがって、N型シリコン基板91の表面におけるアノード拡散領域94のチャネル分離領域92側近傍のシリコン界面準位Qssが増大し、アノード拡散領域94を含むPNPトランジスタの電流増幅率Hfe(pnp)が低下する。その結果、保持電流(以下、IHと略称する)が500μA以上に上がって上記PNPN部のオン状態が継続する時間が長くなり、上記転流時において、誤動作に至るまでの時間的猶予を稼ぐことができ、逆チャンネルへの移動するキャリアをより効果的に消滅させることが可能になる。
尚、上記IHを500μA以上に上げる方法は、上述した(1)PNPトランジスタの電流増幅率Hfe(pnp)の低下に限らず、(2)上記カソード拡散面積のPゲート拡散面積に対する面積比率を上げること、(3)上記NPNトランジスタの電流増幅率Hfe(npn)あるいはゲート抵抗値を下げることでも可能である。
ところで、上記酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜96に対して注入するリン濃度は高ければ高いほどシリコン界面準位Qssが増大して転流特性改善には効果的であるが、あまり多すぎるとデバイス本来の信頼性等に悪影響を及ぼすため、シート抵抗で1Ω/□以上且つ2000Ω/□が適当である。また、上記チャネル間の距離L1は350μmにしているが、300μm以上の距離であって長い程キャリアの分離において有利である。但し、チップサイズが増大するため上記距離の適正化が必要である。また、左側部分93aと右側部分93bとの境界にある酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜96におけるリン注入領域96'の幅であるチャネル分離領域92の幅は100μmであるが、50μm以上であれば良い。
また、上記チャネル分離領域92の位置に形成されたAl電極99は、遮光膜としても機能することができる。
・第4実施の形態
図11は、本実施の形態におけるパシベーション構造を示すチャネル分離領域102付近のN型シリコン基板101の断面図である。本実施の形態におけるチャネル分離領域102は、N型シリコン基板101の表面に酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜を直接形成することによって構成されている。
上記N型シリコン基板101上におけるチャネル分離領域102の左側部分103aと右側部分103bとの夫々には、左側部分103aのアノード拡散領域104a上から右側部分103bのアノード拡散領域104b上にかけてSiO2105を形成している。そして、チャネル分離領域102の部分のSiO2105を除去して、N型シリコン基板101を露出させる。その状態において、左側部分103aのSiO2105aにおけるアノード拡散領域104a上の部分から右側部分103bのSiO2105bにおけるアノード拡散領域104b上の部分まで酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜106を形成する。こうして、チャネル分離領域102におけるN型シリコン基板101の表面に接触させて酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜106を直接形成する。
さらに、上記SiO2105上の領域における酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜106上に、SiO2107を化学気相成長法によって形成する。そして、アノード拡散領域104の表面からSiO2107の表面にかけてAl電極108を形成し、リードフレームT1またはリードフレームT2に接続する。一方、左側部分103aのSiO2107の表面から右側部分103bのSiO2107の表面にかけてAl電極109を形成して、N型シリコン基板101に接続している。こうして、酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜106の端部と中央部とをAl電極108,109に接触させ、上記両Al電極108,109間に電位勾配を形成してSi‐SiO2界面の電界集中を緩和する。こうして、本実施の形態においてもフィールドプレート構造を形成するのである。
上記構成によって、上記N型シリコン基板101の表面におけるチャネル分離領域102には、酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜106が直接形成されている。このような構造をとることによって、上記第3実施の形態におけるチャネル分離領域92よりも本チャネル分離領域102のシリコン界面準位Qssが著しく増大する。そのため、上記第3実施の形態の場合と同様に、N型シリコン基板101内の少数キャリアである正孔110のライフタイムの低減を大いに促進することができるのである。
尚、上記チャネル間の距離L1は350μmにしているが、300μm以上の距離であって長い程キャリアの分離において有利である。但し、チップサイズが増大するため上記距離の適正化が必要である。また、左側部分103aのSiO2105aと右側部分103bのSiO2105bとの間隔であるチャネル分離領域102の幅は100μmとしているが、50μm以上であれば良い。
また、上記チャネル分離領域102の位置に形成されたAl電極109は、遮光膜としても機能することができる。
・第5実施の形態
図12は、本実施の形態におけるパシベーション構造を示すチャネル分離領域112付近のN型シリコン基板111の断面図である。本実施の形態におけるチャネル分離領域112は、N型シリコン基板111の表面に形成されて短絡されたショートダイオードで構成されている。
上記N型シリコン基板111の表面におけるチャネル分離領域112の領域にP型拡散領域115が形成され、P型拡散領域115における左側部分113aの側面の位置にN型シリコン基板111からP型拡散領域115にかけてチャネルストッパとしてのN型拡散領域116aが形成され、P型拡散領域115における右側部分113bの側面の位置にも同様にN型拡散領域116bが形成されている。
上記左側部分113aと右側部分113bとの夫々には、アノード拡散領域114上からN型拡散領域116上にかけてSiO2117を形成している。そして、SiO2117上におけるアノード拡散領域114近傍からN型拡散領域116近傍にかけて酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜118を形成する。さらに、酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜118上にSiO2119を化学気相成長法によって形成する。そして、アノード拡散領域114の表面からSiO2119の表面にかけてAl電極120を形成し、リードフレームT1またはリードフレームT2に接続する。一方、左側部分113aのSiO2119の表面から右側部分113bのSiO2119の表面にかけてAl電極121を形成し、N型シリコン基板111に接続している。こうして、酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜118の両端をAl電極120,121に接触させ、両Al電極120,121間に電位勾配を形成してSi‐SiO2界面の電界集中を緩和する。こうして、本実施の形態においてもフィールドプレート構造を形成するのである。
上記構成によって、上記N型シリコン基板111の表面におけるチャネル分離領域112には、P型拡散領域115とN型拡散領域116とで短絡されたショートダイオードが構成されている。そのため、N型シリコン基板111内の少数キャリアである正孔122が上記ショートダイオードのP型拡散領域115に吸収されて、正孔122のライフタイムが低減されるのである。
尚、上記チャネル間の距離L1は350μmにしているが、300μm以上の距離であって長い程キャリアの分離において有利である。但し、チップサイズが増大するため上記距離の適正化が必要である。また、左側部分113aのN型拡散領域116a外縁と右側部分113bのN型拡散領域116b外縁との距離であるチャネル分離領域112の幅は100μmとしているが、50μm以上であれば良い。
また、上記チャネル分離領域112の位置に形成されたAl電極121は遮光膜としても機能することができ、受光時にいたずらに上記ショートダイオードの領域から光が侵入してキャリアが発生するのことを抑制することができる。
・第6実施の形態
本実施の形態は、双方向フォトサイリスタチップにおける上記PNPN部を構成するPゲート拡散領域とN型シリコン基板との間に、ショットキーバリアダイオードを形成したものに関する。図13は本実施の形態の双方向フォトサイリスタチップにおける一方のCH側のショットキーバリアダイオード形成部分のパターン図である。また、図14は、図13におけるC‐C'矢視断面図である。また、図15は、本実施の形態の双方向フォトサイリスタチップを用いた光点弧カプラの等価回路図である。
本実施の形態の双方向フォトサイリスタチップにおいては、転流時に、上記NPNトランジスタのベース領域に相当するPゲート拡散領域は飽和の状態であるが、ショットキーバリアダイオードで上記Pゲート拡散領域の少数キャリアがN型シリコン基板へ注入される量を低減することによって、転流特性の向上を図るのである。
図13および図14に示すように、例えば上記左側部分において、N型シリコン基板131の表面側には、チャネル分離領域(図示せず)に沿って上記フィールド距離L2を残してN型シリコン基板131の略幅1杯に、上記第1実施の形態の場合と同様に、アノード拡散領域(P型)132,Pゲート拡散領域(P型)133およびカソード拡散領域(N型)134を形成して、アノード拡散領域132からカソード拡散領域134に向かってPNPN部が形成されている。尚、上記チャネル分離領域の具体的構成は、上記第2実施の形態〜第5実施の形態の何れの構成である。
さらに、上記Pゲート拡散領域133におけるカソード拡散領域134が形成されていない領域には、カソード拡散領域134に並行して矩形のP型不純物が拡散されていない開口部135が設けられている。
また、上記N型シリコン基板131の表面にはSiO2膜136が形成されており、このSiO2膜136におけるアノード拡散領域132,カソード拡散領域134および開口部135上の部分に開口が設けられている。そして、SiO2膜136におけるアノード拡散領域132上の開口にはAl電極137が形成され、カソード拡散領域134上の開口には矩形の環状を成すAl電極138の一辺が形成され、開口部135上の開口にはAl電極139が形成されている。尚、アノード拡散領域132に接触しているAl電極137はリードフレームT1(またはT2)(図1参照)に接続され、カソード拡散領域134に接触しているAl電極138はリードフレームT2(またはT1)(図1参照)に接続される。
一方、上記Al電極139は、SiO2膜136の開口を介して開口部135内のN型シリコン基板131に直接接触している。こうして、Pゲート拡散領域133とN型シリコン基板131との間に、ショットキーバリアダイオードを形成している。したがって、矢印(B)で示すようなPゲート拡散領域133からN型シリコン基板131への少数キャリア(ホール)の注入が抑制される。その結果、N型シリコン基板131内の残存キャリア量が減少し、上記チャネル分離領域による少数キャリア(ホール)のチャネル間移動の抑制効果と相俟って、更なる転流特性の改善を図ることができるのである。上述の説明では、上記ショットキーバリアダイオードを構成する金属材料としてAlを用いている。しかしながら、Alの代りにCr,Mo,Ti,Pt等の金属材料を用いても差し支えない。
尚、図15に示す光点弧カプラの等価回路において、141はLED、142は本実施の形態の双方向フォトサイリスタチップ、143はCH1側のフォトサイリスタ、144はCH2側のフォトサイリスタ、Q7,Q9はアノード拡散領域132とN型シリコン基板131とPゲート拡散領域133とで成るPNPトランジスタ、Q8,Q10はカソード拡散領域134とPゲート拡散領域133とN型シリコン基板131と成るNPNトランジスタ、145,146は上記ショットキーバリアダイオードである。
図16に、ショットキーバリアダイオード(SBD)の面積と順方向電圧VFとの関係を示す。また、図17に、ショットキーバリアダイオード(SBD)の面積と転流特性Icomとの関係を示す。図16から分るように、面積と順方向電圧VFとは略反比例の関係にある。一方、図17から分るように、面積と転流特性Icomとは略比例の関係にある。したがって、ショットキーバリアダイオード145,146の面積の適正下限値は、適用されるサイリスタの所望の転流特性Icomによって決まる。具体的には、残留キャリアの量や残留キャリアのライフタイムや誤動作に至る猶予時間等のパラメータによって決まる。一方、上記面積の適正上限値は、上記面積の増大がチップサイズの拡大につながるために、その弊害を許容できる最大値で決まるのである。
具体的な一例として、上記ショットキーバリアダイオード145,146の面積を、ショットキーバリアダイオード145,146の順方向電圧VFが、適用されるサイリスタのPゲート拡散領域133とN型シリコン基板131との間の順方向電圧VF(約0.635V)よりも20mV低い値である0.615V(図16中●)以下になるように設定するのである。このようにショットキーバリアダイオード145,146の順方向電圧VFを設定するのは、NPNトランジスタQ8,Q10のベースからコレクタへ流れる電流(誤動作の原因となるキャリア注入に相当)がショットキーバリアダイオード145,146によってクランプされて、電流を減少させる効果を得るためである。尚、ショットキーバリアダイオード145,146の順方向電圧VFは、Pゲート拡散領域133とN型シリコン基板131との間の順方向電圧VFよりも30mV〜35mV低い値が好ましい。
すなわち、上記ショットキーバリアダイオード145,146の面積は、以下のようにすれば簡単に設定できる。先ず、ショットキーバリアダイオード145,146の長さを、隣接するカソード拡散領域134と同じ長さに設定する。そして、ショットキーバリアダイオード145,146の幅を、上述のように設定した順方向電圧VFになるように適正化するである。
尚、上記ショットキーバリアダイオード145,146の構造は、デバイス特性上800V近くの最大電圧が印加される使用環境であるため、Pゲート拡散領域133の開口部135の幅L4は、ショットキーバリアダイオード145,146がその耐圧以内でピンチオフできる距離に設定する必要がある。本実施の形態においては50μmとしている。
上述したように、本実施の形態における双方向フォトサイリスタチップでは、Pゲート拡散領域133とN型シリコン基板131との間にショットキーバリアダイオードを形成している。そのため、Pゲート拡散領域133からN型シリコン基板131への少数キャリア(ホール)の注入が抑制されて残存キャリア量が減少し、上記チャネル分離領域の効果と相俟って、更なる転流特性の改善を図ることができる。したがって、本実施の形態の双方向フォトサイリスタチップを用いれば、メインサイリスタを省略して部品点数を削減したSSRを、より簡単に実現することができるのである。
・第7実施の形態
本実施の形態は、ゼロクロス機能を持たせた双方向フォトサイリスタチップに関する。図18は、本実施の形態の双方向フォトサイリスタチップを用いた光点弧カプラの等価回路図である。本実施の形態の双方向フォトサイリスタチップ152は、上記第1実施の形態の双方向フォトサイリスタチップと同様に、PNPトランジスタQ11とNPNトランジスタQ12とを有するCH1側のフォトサイリスタ153と、PNPトランジスタQ13とNPNトランジスタQ14とを有するCH2側のフォトサイリスタ154とを備え、両フォトサイリスタ153,154間には上記第2実施の形態〜第5実施の形態における何れかのチャネル分離領域が形成されている。151はLEDである。
そして、上記CH1側のNPNトランジスタQ12のベースと電極T2との間に、ゲート抵抗155と並列にN型FET(電界効果トランジスタ)156を接続している。同様に、CH2側のNPNトランジスタQ14のベースと電極T1との間に、ゲート抵抗157と並列にN型FET158を接続している。そして、N型FET156のゲートをPNPトランジスタQ11のベースに接続する一方、N型FET157のゲートをPNPトランジスタQ13のベースに接続している。
したがって、上記電極T1‐電極T2間にバイアスされている電源電圧のゼロクロス点近傍においては、N型FET156,158はオフしており、NPNトランジスタQ12,Q14にはゲート抵抗155,157の抵抗値に応じたベース・エミッタ電圧が印加されており、光信号を受光するとPゲート拡散領域に発生する光電流の寄与によってNPNトランジスタQ12,Q14はオンする。これに対して、上記電源電圧のゼロクロス点から離れた時間においては、N型FET156,158はオンするため、NPNトランジスタQ12,Q14のベース・エミッタ間が短絡され、光信号を受光してもNPNトランジスタQ12,Q14はオンできなくなる。
こうして、上記電極T1‐電極T2間にバイアスされる電源電圧のゼロクロス点近傍のみにおいてフォトサイリスタをオンさせるゼロクロス機能が実現される。
尚、図19に示すように、図18に示すゼロクロス機能を持たせた双方向フォトサイリスタチップの構成に、NPNトランジスタQ12,Q14のベース‐コレクタ間にショットキーバリアダイオード159,160を形成して、ショットキーバリアダイオードを形成したゼロクロス機能を有する双方向フォトサイリスタチップを構成することも可能である。
尚、上記N型FET156,158は、制御端子を有する他のスイッチング素子で構成しても一向に構わない。
また、上述の説明においては、上記チャネル分離領域構造,ショットキーバリアダイオードの形成およびゼロクロス機能の夫々について、上記各実施の形態において個別に述べている。しかしながら、この発明ではこれらの構成や機能を必ずしも個別に所有する必要は無く、選択的に組み合せて所有しても一向に差し支えない。例えば、上記第2実施の形態〜第5実施の形態のうちの何れか1つにおけるチャネル分離領域構造に、上記第6実施の形態におけるショットキーバリアダイオードおよび上記第7実施の形態におけるゼロクロス機能を組み合せても良いし、何れか一方のみを組み合せても構わない。
また、図20は、上記第1実施の形態における図8に示すカソード拡散領域がチャネル分離領域側に位置している双方向フォトサイリスタチップの具体的パターンレイアウトを示す。図20において、170aは左側部分、170bは右側部分、171はN型シリコン基板、172はチャネル分離領域、173はアノード拡散領域(P型)、174はPゲート拡散領域(P型)、175はカソード拡散領域(N型)、176はゲート抵抗、178a,178b,179a,179bはAuワイヤ、180はN型拡散領域、185は開口部、T1,T2はリードフレームである。そして、図20においては、図1における左側部分40aと右側部分40bとを、内部にある各部の配置は変えずにそのまま入れ換えたパターンレイアウトになっている。したがって、アノード拡散領域173が反チャネル分離領域側にあり、Pゲート拡散領域174がチャネル分離領域側にある。さらに、Pゲート拡散領域174内において、カソード拡散領域175がアノード拡散領域173側に位置し、開口部185がチャネル分離領域側に位置している。
本双方向フォトサイリスタチップによって光点弧カプラを形成する場合には、LEDは本双方向フォトサイリスタチップの中央部(つまり、チャネル分離領域172の近傍)上方に配置される。したがって、チャネル分離領域側に配置されているPゲート拡散領域174の開口部185が上記LEDに近い位置に配置されることになり、図1に示す双方向フォトサイリスタチップの場合に比して受光特性が高められる。つまり、光感度特性が高められるのである。尚、図1に示すように、アノード拡散領域43がチャネル分離領域側に配置されている場合には、転流時(交流電圧反転時)において、N型シリコン基板41内の少数キャリアがチャネル分離領域42を超えて逆チャネル側に進入したとしても、侵入した少数キャリアが逆チャネルのアノード拡散領域43で吸収される。したがって、図1に示す双方向フォトサイリスタチップの場合の方が、転流特性の改善という点では有利であるといえる。
すなわち、上記転流特性を重視した双方向フォトサイリスタチップを必要とする場合には、図1に示す双方向フォトサイリスタチップを用い、上記光感度特性を重視した双方向フォトサイリスタチップを必要とする場合には、図20に示す双方向フォトサイリスタチップを用いればよいのである。尚、図20に示す双方向フォトサイリスタチップの場合にも、上述したチャネル分離領域構造,ショットキーバリアダイオードの形成およびゼロクロス機能を選択的に組み合せて適用されることは言うまでもない。
この発明の双方向フォトサイリスタチップにおける概略パターンレイアウトを示す図である。 図1における概略B‐B'矢視断面(光オン時)図である。 図1における概略B‐B'矢視断面(電圧反転時(転流時))図である。 基板裏面のN型不純物(リン)濃度と転流特性との関係を示す図である。 基板裏面のN型不純物濃度と臨界オフ電圧上昇率との関係を示す図である。 図1に示す双方向フォトサイリスタチップを含む光点弧カプラを用いたSSRの回路図である。 双方向フォトサイリスタチップの各リードフレームへの図1とは異なる接続方法を示す図である。 図1〜図3とは異なる双方向フォトサイリスタチップにおけるパターンレイアウトの概略を示す図である。 図1および図8におけるチャネル分離領域の具体的構成を示す断面図である。 図9とは異なるチャネル分離領域の構成を示す断面図である。 図9および図10とは異なるチャネル分離領域の構成を示す断面図である。 図9〜図11とは異なるチャネル分離領域の構成を示す断面図である。 図1および図8とは異なる双方向フォトサイリスタチップにおけるパターンレイアウトの一部分を示す図である。 図13における概略C‐C'矢視断面図である。 図13に示す双方向フォトサイリスタチップを用いた光点弧カプラの等価回路図である。 ショットキーバリアダイオードの面積と順方向電圧VFとの関係を示す図である。 ショットキーバリアダイオードの面積と転流特性との関係を示す図である。 図1,図8および図13とは異なる双方向フォトサイリスタチップを用いた光点弧カプラの等価回路図である。 図1,図8,図13および図18とは異なる双方向フォトサイリスタチップを用いた光点弧カプラの等価回路図である。 図8に示す双方向フォトサイリスタチップの具体的パターンレイアウトを示す図である。 従来のSSRの回路構成を示す図である。 図21における光点弧カプラの等価回路図である。 図22における双方向フォトサイリスタの概略パターンレイアウトを示す図である。 図23に示す双方向フォトサイリスタの動作を説明するためのA‐A'矢視断面図である。 従来の光PNPNスイッチにおける平面図である。
符号の説明
41,71,81,91,101,111,131,171…N型シリコン基板、
42,72,82,92,102,112,172…チャネル分離領域、
43,76,85,94,104,114,132,173…アノード拡散領域、
44,74,133,174…Pゲート拡散領域、
45,75,134,175…カソード拡散領域、
46,155,157,176…ゲート抵抗、
47…N+層、
56,80,100,110,122…残存正孔、
57,141,151…LED、
58,142,152…双方向フォトサイリスタチップ、
59…光点弧カプラ、
60…スナバ回路、
82'…ダイシング溝、
84,116…N型拡散領域、
87,96,106,118…酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜、
89,90,98,99,108,109,120,121,137,138,139
…Al電極、
96'96''…リン・酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜、
115…P型拡散領域
143,144,153,154…フォトサイリスタ、
Q7,Q9,Q11,Q13…PNPトランジスタ、
Q8,Q10,Q12,Q14…NPNトランジスタ、
145,146,159,160…ショットキーバリアダイオード、
156,158…N型FET。

Claims (19)

  1. 1つの半導体チップの表面に、互いに離間して形成された第1フォトサイリスタ部および第2フォトサイリスタ部と、
    上記半導体チップの表面に、略全幅に亙って形成されると共に、上記第1フォトサイリスタ部のチャネルと上記第2フォトサイリスタ部のチャネルとを分離するチャネル分離領域を備えて、
    上記チャネル分離領域の延在方向は、上記第1フォトサイリスタ部のチャネルおよび第2フォトサイリスタ部のチャネルの方向と交差する方向であることを特徴とする双方向フォトサイリスタチップ。
  2. 請求項1に記載の双方向フォトサイリスタチップにおいて、
    上記各フォトサイリスタ部は、
    第1の導電型を有する第1拡散層と第2の導電型を有する第2拡散層とを含んで成ると共に、
    上記チャネル分離領域を挟んで、上記各拡散層を上記チャネル分離領域に並行にして配列されている
    ことを特徴とする双方向フォトサイリスタチップ。
  3. 請求項2に記載の双方向フォトサイリスタチップにおいて、
    上記第1フォトサイリスタ部の第1拡散層と第2フォトサイリスタ部の第2拡散層とが電気的に接続される一方、上記第1フォトサイリスタ部の第2拡散層と上記第2フォトサイリスタ部の第1拡散層とが電気的に接続されていることを特徴とする双方向フォトサイリスタチップ。
  4. 請求項1に記載の双方向フォトサイリスタチップにおいて、
    上記チャネル分離領域は、上記半導体チップの表面に形成されたダイシング溝で構成されていることを特徴とする双方向フォトサイリスタチップ。
  5. 請求項1に記載の双方向フォトサイリスタチップにおいて、
    上記半導体チップはN型シリコン基板で構成され、
    上記チャネル分離領域は、上記N型シリコン基板の表面に形成されたリンがドープされた酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜を含んで構成されていることを特徴とする双方向フォトサイリスタチップ。
  6. 請求項1に記載の双方向フォトサイリスタチップにおいて、
    上記半導体チップはN型シリコン基板で構成され、
    上記チャネル分離領域は、上記N型シリコン基板の表面に接触して形成された酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜を含んで構成されていることを特徴とする双方向フォトサイリスタチップ。
  7. 請求項1に記載の双方向フォトサイリスタチップにおいて、
    上記チャネル分離領域は、上記半導体チップの表面に形成されたショートダイオードを含んで構成されたことを特徴とする双方向フォトサイリスタチップ。
  8. 請求項1に記載の双方向フォトサイリスタチップにおいて、
    上記各フォトサイリスタ部は、アノード拡散領域とカソード拡散領域とを有しており、
    上記アノード拡散領域は、上記カソード拡散領域よりもチャネル分離領域側に配置されていることを特徴とする双方向フォトサイリスタチップ。
  9. 請求項1に記載の双方向フォトサイリスタチップにおいて、
    上記各フォトサイリスタ部は、アノード拡散領域とゲート受光部拡散領域とカソード拡散領域とを有しており、
    上記ゲート受光部拡散領域は、上記アノード拡散領域よりもチャネル分離領域側に配置されていることを特徴とする双方向フォトサイリスタチップ。
  10. 請求項1に記載の双方向フォトサイリスタチップにおいて、
    上記各フォトサイリスタ部は、N型またはP型のうち一方の導電型を持つアノード拡散領域と、N型またはP型のうち他方の導電型を持つ基板と、上記アノード拡散領域に対向する上記一方の導電型を持つゲート拡散領域と、このゲート拡散領域内に上記アノード拡散領域に対向して形成され上記他方の導電型を持つカソード拡散領域とを含むPNPN部を有しており、
    上記PNPN部を構成するゲート拡散領域と基板との間に形成されたショットキーバリアダイオードを備えていることを特徴とする双方向フォトサイリスタチップ。
  11. 請求項10に記載された双方向フォトサイリスタチップにおいて、
    上記ショットキーバリアダイオードは、上記カソード拡散領域に対向すると共に、上記カソード拡散領域と同じ長さで所定の幅に形成されていることを特徴とする双方向フォトサイリスタチップ。
  12. 請求項11に記載された双方向フォトサイリスタチップにおいて、
    上記ショットキーバリアダイオードの幅を変更することによって、上記ショットキーバリアダイオードの面積を変え、
    上記ショットキーバリアダイオードの面積を変更することによって、上記ショットキーバリアダイオードの順方向電圧が制御可能になっていることを特徴とする双方向フォトサイリスタチップ。
  13. 請求項12に記載された双方向フォトサイリスタチップにおいて、
    上記ショットキーバリアダイオードの幅は、上記ショットキーバリアダイオードの順方向電圧が上記フォトサイリスタ部のゲート拡散領域と基板との間の順方向電圧よりも20mV以上低い値になるように設定されていることを特徴とする双方向フォトサイリスタチップ。
  14. 請求項12に記載された双方向フォトサイリスタチップにおいて、
    上記ショットキーバリアダイオードゲートを挟む2つの拡散領域の間隔は、上記ショットキーバリアダイオードが耐圧以内でピンチオフできる距離に設定されていることを特徴とする双方向フォトサイリスタチップ。
  15. 請求項1に記載の双方向フォトサイリスタチップにおいて、
    上記各フォトサイリスタ部は、N型またはP型のうち一方の導電型を持つアノード拡散領域と、N型またはP型のうち他方の導電型を持つ基板と、上記アノード拡散領域に対向する上記一方の導電型を持つゲート拡散領域と、このゲート拡散領域内に上記アノード拡散領域に対向して形成され上記他方の導電型を持つカソード拡散領域とを含むPNPN部を有しており、
    上記カソード拡散領域とゲート拡散領域と基板とでなると共に上記PNPN部を構成するNPNトランジスタのベースとエミッタ電極との間に、ゲート抵抗とスイッチング素子とを並列に接続し、
    上記スイッチング素子の制御端子を、上記アノード拡散領域と基板とゲート拡散領域とでなると共に上記PNPN部を構成するPNPトランジスタのベースに接続したことを特徴とする双方向フォトサイリスタチップ。
  16. 請求項1に記載の双方向フォトサイリスタチップにおいて、
    上記半導体チップはN型シリコン基板で構成され、
    上記N型シリコン基板の裏面には、1015cm-3以上且つ1018cm-3以下の濃度でリンが注入されたN+層を形成したことを特徴とする双方向フォトサイリスタチップ。
  17. 請求項1に記載の双方向フォトサイリスタチップにおいて、
    請求項4乃至請求項7の何れか一つに記載の双方向フォトサイリスタチップにおけるチャネル分離領域の構成と、
    請求項9に記載の双方向フォトサイリスタチップにおけるPNPN部の構成およびショットキーバリアダイオードと、
    請求項15に記載の双方向フォトサイリスタチップにおけるN型シリコン基板裏面のN+層の構成と
    のうちの少なくとも何れか2つを備えたことを特徴とする双方向フォトサイリスタチップ。
  18. 請求項1乃至請求項17の何れか一つに記載の双方向フォトサイリスタチップと発光ダイオードとで構成されたことを特徴とする光点弧カプラ。
  19. 請求項18に記載の光点弧カプラとスナバ回路とで構成されたことを特徴とするソリッドステートリレー。
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