JP2004197804A - シート状部材の保持具 - Google Patents
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Abstract
【課題】容易にシート状部材への取付けられ、取付けスペースが少なく、インナーパネル、エアコン等の部品組み付け時のスペーサ機能を持つ保持具を提供する。
【解決手段】シート状部材に挿入される保持具(10)は、中空筒状の軸部(12)と、前記軸部の一端部から放射方向外側に延びる複数の係止片(13)と、前記軸部の他端部から放射方向外側に延びるフランジ(14)と、前記軸部の前記他端部の内側から、前記一端部の方向且つ半径方向内側に向かって延びる複数のスタッド係止爪(15)とを備える。保持具の軸部の長さは、保持具を取付けるスタッド胴の長さより短い。他の部材に立設されたスタッドにシート状部材を取付けた状態で、スタッド胴は前記シート状部材上に突出する。この突出部に別の部材を取付けることができる。
【選択図】 図７
【解決手段】シート状部材に挿入される保持具(10)は、中空筒状の軸部(12)と、前記軸部の一端部から放射方向外側に延びる複数の係止片(13)と、前記軸部の他端部から放射方向外側に延びるフランジ(14)と、前記軸部の前記他端部の内側から、前記一端部の方向且つ半径方向内側に向かって延びる複数のスタッド係止爪(15)とを備える。保持具の軸部の長さは、保持具を取付けるスタッド胴の長さより短い。他の部材に立設されたスタッドにシート状部材を取付けた状態で、スタッド胴は前記シート状部材上に突出する。この突出部に別の部材を取付けることができる。
【選択図】 図７
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、自動車室内の遮音材（サイレンサー）等のシート状部材を自動車のボディーパネル等の他の部材に固定でき、またインナーパネル（車体内側のパネル）、エアコン等の部品組付け時のスペーサとしての機能を持つ保持具に関する。
【０００２】
【従来の技術】
シート状部材を車体のボディパネル等の他の部材に固定するため使用する保持具は知られている。このような保持具はシート状部材の取付孔に取付けられる。次に、保持具をシート状部材に取付けた状態で、保持具をボディー等の他の部材に立設されたスタッドに係止することにより、シート状部材をボディー等に固定することができる。
【０００３】
このような保持具の例としては、特開平８−５４０１０号、特開平８−１５９１１８が有る。特開平８−５４０１０号の保持具は、支持アームのフックが閉じた状態で取付孔に挿入し、孔を通過後係止アームが開いて固定される。この保持具は、片側からの作業で取付け部材に取付けることができるが、係止アームが弾性により開いて係止作用を行うので、係止アームの突出量が大きく、突出部のためのスペースが必要である。特開平８−１５９１１８号の保持具は、パンタグラフ形の頭部を開いて取付け部材に固定される。しかし、この保持具は挿入方向と反対側からの作業が必要であり、作業性が良くない。
【０００４】
また、これらの従来の保持具は、ボディーパネル等に立設されたスタッドと協働してシート状部材をボディパネル等に固定する機能を有する。しかし、さらに同じスタッドに、インナーパネル、エアコン等の別の部品を組み付けることのできるものは少なく、また、従来の保持具にはシート状部材を押し潰さないようにし、シート状部材が別の部品に影響しないようにするスペーサ的な機能はない。
【０００５】
【特許文献１】
特開平８−５４０１０号
【特許文献２】
特開平８−１５９１１８号
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような問題点を解決するためなされたものであり、片側からの作業で容易にシート状部材への取付作業を行うことのできる保持具を提供しようとするものである。
また、シート状部材からの突出高さを低くし、取付けスペースの少ない保持具を提供しようとするものである。
また、インナーパネル、エアコン等の部品組み付け時のスペーサ機能を持つ保持具を提供しようとするものである。
【０００７】
【課題を解決する手段】
本発明によるサイレンサー等のシート状部材をボディパネル等の他の部材に取付けるための保持具は、該シート状部材の取付孔に挿通されて該シート状部材の両面を保持する。
本発明の１態様における保持具は、前記シート状部材の取付孔に挿通される中空筒状の軸部と、
前記軸部の一端部から周の一部において放射方向(半径方向)外側に延び、前記シート状部材の一方の面を保持する係止片と、
前記軸部の他端部から放射方向外側に延び、前記シート状部材の取付孔より大径に形成され、前記シート状部材の他方の面を保持するフランジと、
前記軸部の前記他端部から、前記一端部の方向且つ前記軸部の半径方向内側に向かって延びる複数のスタッド係止爪とを備える。
前記保持具の前記軸部の長さは、前記保持具を取付けるスタッドのスタッド胴の長さより短く、前記他の部材に立設されたスタッドに、前記シート状部材に挿通された前記保持具を取付けた状態で、前記スタッド胴は前記シート状部材の上方に突出し、前記スタッド胴の突出した部分に別の部材を取付けることができる。前記スタッド係止爪は前記軸部の上側端部近くまで延びてもよい。
なお、「他の部材」とは、スタッドが立設されたボディパネル等の部材を言う。「別の部材」とは、シート状部材が他の部材に取付けられた状態で、スタッド胴に更に取付けられる部材を言う。
【０００８】
本発明の他の態様における、保持具は、前記シート状部材の取付孔に挿通される中空筒状の軸部と、
前記軸部の一端部から周の一部において放射方向外側に延び、前記シート状部材の一方の面を保持する係止片と、
前記軸部の他端部から放射方向外側に延び、前記シート状部材の取付孔より大径に形成され、前記シート状部材の他方の面を保持するフランジと、
前記軸部の前記一端部から前記軸部の半径方向内側に向かって水平方向に延びる複数のスタッド係止爪とを備える。
前記保持具の前記軸部の長さは、前記保持具を取付けるスタッドのスタッド胴の長さより短く、前記他の部材に立設されたスタッドに、前記シート状部材に挿通された前記保持具を取付けた状態で、前記スタッド胴は前記シート状部材の上方に突出し、前記スタッド胴の突出した部分に別の部材を取付けることができる。
【０００９】
前記スタッド胴に前記別の部材を取付けた状態で、前記別の部材は前記保持具の前記係止片に当接し、前記別の部材の下面は前記他の部材から一定の高さで取付けられ前記シート状部材に影響されないようになっていてもよい。
前記係止片は複数設けてもよい。
前記係止片は前記軸部の軸と直角方向に延び、前記係止片の少なくとも一方の面は平面でもよい。
保持具のフランジは四角形状である。又は、フランジは丸形状とすることもできる。
【００１０】
【作用】
保持具を、シート状部材に取付けるとき、保持具を、シート状部材の取付孔に係止片の側が先頭になるようにして挿入する。係止片は、シート状部材の取付孔を押し広げて通過していく。係止片は、円周の一部のみに設けられているので、シート状部材を容易に押し広げることができ、取付孔に挿入することができる。また、保持具をシート状部材に取付けた後は、保持具の係止片がシート状部材の上面に当接し、フランジが下面に当接し、係止片とフランジにより、保持具をシート状部材に係止する作用を行う。
シート状部材に取付けられた保持具の中空内部に、ボディパネル等の他の部材に立設されたスタッドを挿入する。その時、スタッド係止爪がスタッド軸部に係合する。このようにして、シート状部材をボディパネル等に片側からワンタッチで取付けることができる。
シート状部材を他の部材に取付けた状態で、スタッド胴は、保持具の上部に突出する。その後の工程で、インナーパネル等の別の部材をスタッド胴の突出部に取付けることができる。このとき保持具は、スペーサとして作用し、別の部材の下面は他の部材から一定の高さで取付けられシート状部材に影響されない。別の部材はシート状部材を押し潰すこともない。
【００１１】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図１〜５は、本発明の第１の実施形態による保持具10を表す。図１は平面図、図２は正面図、図３は底面図、図４は側面図である。図５は図１のＢ−Ｂ線に沿った断面図、図６は図１のＡ−Ａ線に沿った断面図である。
なお、この明細書の説明において、上とは図２の上方向を言うものとする。
【００１２】
図１乃至４を参照すると、本発明の第１の実施形態による保持具10は、合成樹脂の一体成形品であり、中空筒形状の軸部12を備える。軸部12の一端部（上側端部）から周方向の一部において放射方向外側に水平方向に延びる４本の係止片13を備える。第１の実施形態では、係止片13の上面は平面であり、インナーパネル等の別の部材を取付けるとき、上面が別の部材に接するようになっている。第１の実施形態では、４本の係止片13を設けた。しかし、係止片13の数はこれに限らない。４本より多くすることができ、少なくすることも出来る。
【００１３】
後述するように、サイレンサー7には、保持具を挿入するための取付孔があけられている。保持具10の対向する２本の係止片13の先端間の距離は、サイレンサー7の取付孔の内径より大きいが、係止片13がサイレンサー7の取付孔を押し広げて通過することができる距離になっている。保持具10をサイレンサー7の取付孔に挿入するときは、係止片13は、取付孔を通過した後、係止片13サイレンサー7の上面に出て、押し広げられたサイレンサー7の取付孔は元に戻る。係止片13の下面がサイレンサー7の上面に当接して、係止片13はサイレンサー7に係止されるようになっている。
【００１４】
保持具10は、軸部12の他端部から放射方向外側に延びるフランジ14を備える。フランジ14は四角形状である。フランジ14の対向する辺の間の距離は、サイレンサー7の取付孔の内径より大きく、サイレンサー7の取付孔に挿入したとき、サイレンサー7の下面に当接して止るようになっている。第１の実施形態では、フランジ14は４角形状とした。しかし、フランジは丸形状とすることもできる。
【００１５】
図５は、本発明の第１の実施形態による保持具の図１のＢ−Ｂ断面図、図６はＡ−Ａ断面図である。図５、６に示すように、保持具10は軸部12の他端部から軸部12の中空内部に向かって延びる４本のスタッド係止爪15を備える。図５、６に示すように、４本のスタッド係止爪15は、軸部12の下側の端部内側から軸部12の上側端部の近くまで、軸部12の中空内部を延びる。スタッド係止爪15は、上方、内側に向かって延びる。図１に示すように、スタッド係止爪15の先端部は円弧状の形状であり、後述するようにスタッド20（Ｍ６（直径６ｍｍのボルト）、Ｍ８、ピンボルト等）のスタッド胴22に係合することができるようになっている。スタッド係止爪15は長さが長く、スタッド胴22に係合するときは先端部が広がる。そのため、スタッドの直径が異なってもその直径に対応して係合することができる。第１の実施形態では、４本のスタッド係止爪15を設けた。しかし、スタッド係止爪15の数はこれに限らない。例えば、２本とすることも出来る。
【００１６】
保持具10の軸部12は、ボディパネル8等に立設されたスタッド20を受入れるため、中空に形成されている。軸部12の外側の断面形状は、対向する２方向で円形、他の対向する２方向で角形状になっていて、円形の径大部12aが設けられている。軸部12の内側は、スタッド係止爪15のない部分では、内径がスタッド20の軸部22の外径より大きく、スタッド20の軸部22を挿入することができる。
【００１７】
保持具10の軸部12の長さは、スタッド20のスタッド胴22の長さより短い。そのため、スタッド20に保持具10を取付けた後に、スタッドに別の部材を取付けることができる。後述するように、スタッド20のスタッド胴22には、ネジ山がないものと、ネジ山を有するものと有る。保持具10の軸部12は、スタッドにナットで別部材をネジ止しても撓まない肉厚を有し、サイレンサー7は押し潰されないようになっている。
【００１８】
図７は、保持具10をサイレンサー7に先に取付け、次にサイレンサー7に取付けた状態の保持具10をボディパネル8等に立設したスタッド20に取付け、さらにスタッド20にインナーパネル23を取付けた状態を示す断面図である。保持具10をサイレンサー7に取り付ける動作を説明する。保持具10の係止片13を先頭にして、サイレンサー7の取付孔に下側から挿入する。この時、係止片13は取付孔の内側により内方に押される。係止片13は、サイレンサー7の取付孔を押し広げて通過していく。係止片13は、４方向のみに設けられこの方向のみで取付孔を押し広げるので、取付孔に容易に挿入することができる。
【００１９】
係止片13が取付孔を通り抜けると、押し広げられたサイレンサー7の取付孔は、元の大きさに戻り、係止片13の下面はサイレンサー7に係合して、確実に係止することができる。
【００２０】
従来は、保持具の上部に設けられる係止片は、一般に円周方向全体にわたって設けられることが多かった。サイレンサーに係止するため、係止片の外径を取付孔径よりかなり大きくする必要があった。この係止片は、サイレンサーの取付孔に挿入するとき撓みにくく、サイレンサーの取付孔の内径全周を押し広げるため、取付け作業が容易ではなかった。本発明の第１の実施形態では、係止片は円周方向全体ではなく、４方向のみに設けられているので、サイレンサーの取付孔に容易に押込むことができる。また、保持具を取付後、係止片は取付孔から外れ難く、確実にサイレンサーに対して係止することが出来る。
【００２１】
ボディパネル8にはスタッド20が溶接等により立設されている。スタッド20は、ボディパネル8に当接するフランジ21と、円柱形状のスタッド胴22とを備える。スタッド胴22の長さは、保持具10の軸部12の長さより大きい。保持具10をスタッド20に取付けた状態で、スタッド胴22が、保持具10を通り抜けて上部に突出するようになっている。スタッド胴22の先端部は細くなりピン形状である。
【００２２】
保持具10をサイレンサー7の取付孔に取付けた後、保持具10の中空内部にスタッド20が挿入されるように、サイレンサー7をボディパネル8に向かって押込む。サイレンサー7を押込む時、スタッド係止爪15はスタッド20のスタッド胴22により外側に押されて開く。スタッド20を押込んだ状態で、スタッド係止爪15はスタッド胴22の径小部22aに係合する。サイレンサー7に取付けた取付具10が、スタッド20に係止される。このようにして、サイレンサー7をボディパネル8に片側からワンタッチで取付けることができる。
【００２３】
この状態で、スタッド20の胴部は、サイレンサー7の上部に突出している。その後の工程で、インナーパネル23の取付孔にスタッド20が入るようにして、スタッド20にインナーパネル23を取付ける。インナーパネル23の下側は保持具10の軸部12と係止片13の上面に当接して止まる。このようにして、ボディパネル8等に立設されたスタッド20にインナーパネル23を取付ける。
スタッド20にインナーパネル23を取付けた状態で、保持具10はスペーサとしての作用をする。即ち、インナーパネル23は保持具10の軸部上面と係止爪13に当接して停止し、サイレンサー7を押し潰すことはない。また、サイレンサー7がインナーパネル23に影響を与えることもない。
【００２４】
図８は、図７に近似している。図７と異なる点は、スタッド胴22に径小部22aはなく、スタッド胴22の全長にわたってネジ山22bが形成されている。スタッド20を押込んだ状態で、スタッド係止爪15はスタッド胴22のネジ山22bの一つに係合する。インナーパネル23に代えて、エアコンユニット24等をナット25によりスタッド20に固定している。ナット25には、スタッド胴22のネジ山22bと係合することができる雌ネジが形成されている。ナット25をスタッド胴22のネジ山22bと係合させることにより、エアコンユニット24をスタッド20に確実に固定することができる。ナット25により固定しても、保持具の軸部12は充分な肉厚を有するので、保持具10は押し潰されず、サイレンサー7も押し潰されない。また、サイレンサー7がエアコンユニット24に影響を与えることもない。
また、図７のピン形のスタッドに代えて、上面が平らなスタッドを使用している。他の点は、図７のスタッドと同様である。
【００２５】
図９〜１４は、本発明の第２の実施形態による保持具10'を表す。図９は平面図、図１０は正面図、図１１は底面図、図１２は側面図である。図１３は図９のＤ−Ｄ線に沿った断面図、図１４は図９のＣ−Ｃ線に沿った断面図である。図９〜１４において、第１の実施形態による保持具10と同様の部分は、同じ参照番号で「'」を付けて表す。
図９乃至１４を参照すると、本発明の第２の実施形態による保持具10'は、第１の実施形態の保持具10と同様、中空筒形状の軸部12'と、軸部12'の一端部（上側端部）から周方向の一部において放射方向外側に水平方向に延びる４本の係止片13'と、軸部12'の他端部から放射方向外側に延びるフランジ14'とを備える。
【００２６】
第２の実施形態による保持具10'は、軸部12'の一端部（上側端部）から、水平方向内側に向かって延びる複数のスタッド係止爪15'を備える。
図９に示すように、フランジ14'は、丸みを持った４角形状である。軸部12'は、４方向で角形状になっていて、円形の径大部12a'が設けられている。そのため、サイレンサー7に対して位置がずれにくいという利点が有る。
他は、第１の実施形態による保持具10と同様である。
【００２７】
図１５は、保持具10'をサイレンサー7に先に取付け、次にサイレンサー7に取付けた状態の保持具10'をボディパネル8等に立設したスタッド20に取付け、さらにスタッド20にインナーパネル23を取付けた状態を示す断面図である。保持具10'をスタッド20に取り付ける動作は、第１の実施形態と同様である。
保持具10'をスタッド20に押込むとき、スタッド係止爪15'はスタッド胴22により外側に押されて開く。しかし、スタッド係止爪15'は水平方向に延びているので、第１の実施形態によるスタッド係止爪15よりは撓みにくい。スタッド20を押込んだ状態で、スタッド係止爪15はスタッド胴22の径小部22aに係合する。第２の実施形態による保持具10'は、第１の実施形態による保持具10より大きい押込み力を要し、径の異なるスタッドには対応しにくい。しかし、スタッド20に取付けた後は、がたつきが少なく確実に取付けることができる。
また、保持具10'をスタッドに取付けた後、押込むときと同程度の引張り力をかけると取外すことができる。
【００２８】
図１６は、図１５に近似している。図１５と異なる点は、スタッド胴22に径小部22aはなく、スタッド胴22の全長にわたってネジ山22bが形成されている。インナーパネル23に代えて、エアコンユニット24等をナット25によりスタッド20に固定している。
【００２９】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、片側からの作業で容易にシート状部材への取付を行うことのできる保持具を得ることができる。また、シート状部材からの突出高さが低く、取付けスペースの少ない保持具を得ることができる。
本発明の保持具は、シート状部材に先付けし、ボディーパネルに立設されたスタッドにワンタッチで取付けることができる。
また、インナーパネル、エアコン等の別の部品をスタッドに組み付けることができ、スペーサ機能を持つ。また、別の部品をナットで止めることもできる。そのため、部品点数が減り、軽量化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施形態による保持具の平面図。
【図２】第１の実施形態による保持具の正面図。
【図３】第１の実施形態による保持具の底面図。
【図４】第１の実施形態による保持具の側面図。
【図５】第１の実施形態による保持具の図１のＢ−Ｂ断面図。
【図６】第１の実施形態による保持具の図１のＡ−Ａ断面図。
【図７】第１の実施形態による保持具をシート状部材に取り付け、ボディパネルに立設されたスタッドに取付け、更にインナーパネルを取付けた状態を示す断面図。
【図８】第１の実施形態による保持具をシート状部材に取り付け、ボディパネルに立設されたスタッドに取付け、更にエアコンユニットを取付け、ナットで固定した状態を示す断面図。
【図９】本発明の第２の実施形態による保持具の平面図。
【図１０】第２の実施形態による保持具の正面図。
【図１１】第２の実施形態による保持具の底面図。
【図１２】第２の実施形態による保持具の側面図。
【図１３】第２の実施形態による保持具の図９のＤ−Ｄ断面図。
【図１４】第２の実施形態による保持具の図９のＣ−Ｃ断面図。
【図１５】第２の実施形態による保持具をシート状部材に取り付け、ボディパネルに立設されたスタッドに取付け、更にインナーパネルを取付けた状態を示す断面図。
【図１６】第２の実施形態による保持具をシート状部材に取り付け、ボディパネルに立設されたスタッドに取付け、更にエアコンユニットを取付け、ナットで固定した状態を示す断面図。
【符号の説明】
7 サイレンサー
8 ボディパネル
10,10' 保持具
12,12' 中空状軸部
12a,12a' 径大部
13,13' 係止片
14,14' フランジ
15,15' スタッド係止爪
20 スタッド
21 フランジ
22 スタッド胴
22a 径小部
22b ネジ山
23 インナーパネル
24 エアコンニット
【産業上の利用分野】
本発明は、自動車室内の遮音材（サイレンサー）等のシート状部材を自動車のボディーパネル等の他の部材に固定でき、またインナーパネル（車体内側のパネル）、エアコン等の部品組付け時のスペーサとしての機能を持つ保持具に関する。
【０００２】
【従来の技術】
シート状部材を車体のボディパネル等の他の部材に固定するため使用する保持具は知られている。このような保持具はシート状部材の取付孔に取付けられる。次に、保持具をシート状部材に取付けた状態で、保持具をボディー等の他の部材に立設されたスタッドに係止することにより、シート状部材をボディー等に固定することができる。
【０００３】
このような保持具の例としては、特開平８−５４０１０号、特開平８−１５９１１８が有る。特開平８−５４０１０号の保持具は、支持アームのフックが閉じた状態で取付孔に挿入し、孔を通過後係止アームが開いて固定される。この保持具は、片側からの作業で取付け部材に取付けることができるが、係止アームが弾性により開いて係止作用を行うので、係止アームの突出量が大きく、突出部のためのスペースが必要である。特開平８−１５９１１８号の保持具は、パンタグラフ形の頭部を開いて取付け部材に固定される。しかし、この保持具は挿入方向と反対側からの作業が必要であり、作業性が良くない。
【０００４】
また、これらの従来の保持具は、ボディーパネル等に立設されたスタッドと協働してシート状部材をボディパネル等に固定する機能を有する。しかし、さらに同じスタッドに、インナーパネル、エアコン等の別の部品を組み付けることのできるものは少なく、また、従来の保持具にはシート状部材を押し潰さないようにし、シート状部材が別の部品に影響しないようにするスペーサ的な機能はない。
【０００５】
【特許文献１】
特開平８−５４０１０号
【特許文献２】
特開平８−１５９１１８号
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような問題点を解決するためなされたものであり、片側からの作業で容易にシート状部材への取付作業を行うことのできる保持具を提供しようとするものである。
また、シート状部材からの突出高さを低くし、取付けスペースの少ない保持具を提供しようとするものである。
また、インナーパネル、エアコン等の部品組み付け時のスペーサ機能を持つ保持具を提供しようとするものである。
【０００７】
【課題を解決する手段】
本発明によるサイレンサー等のシート状部材をボディパネル等の他の部材に取付けるための保持具は、該シート状部材の取付孔に挿通されて該シート状部材の両面を保持する。
本発明の１態様における保持具は、前記シート状部材の取付孔に挿通される中空筒状の軸部と、
前記軸部の一端部から周の一部において放射方向(半径方向)外側に延び、前記シート状部材の一方の面を保持する係止片と、
前記軸部の他端部から放射方向外側に延び、前記シート状部材の取付孔より大径に形成され、前記シート状部材の他方の面を保持するフランジと、
前記軸部の前記他端部から、前記一端部の方向且つ前記軸部の半径方向内側に向かって延びる複数のスタッド係止爪とを備える。
前記保持具の前記軸部の長さは、前記保持具を取付けるスタッドのスタッド胴の長さより短く、前記他の部材に立設されたスタッドに、前記シート状部材に挿通された前記保持具を取付けた状態で、前記スタッド胴は前記シート状部材の上方に突出し、前記スタッド胴の突出した部分に別の部材を取付けることができる。前記スタッド係止爪は前記軸部の上側端部近くまで延びてもよい。
なお、「他の部材」とは、スタッドが立設されたボディパネル等の部材を言う。「別の部材」とは、シート状部材が他の部材に取付けられた状態で、スタッド胴に更に取付けられる部材を言う。
【０００８】
本発明の他の態様における、保持具は、前記シート状部材の取付孔に挿通される中空筒状の軸部と、
前記軸部の一端部から周の一部において放射方向外側に延び、前記シート状部材の一方の面を保持する係止片と、
前記軸部の他端部から放射方向外側に延び、前記シート状部材の取付孔より大径に形成され、前記シート状部材の他方の面を保持するフランジと、
前記軸部の前記一端部から前記軸部の半径方向内側に向かって水平方向に延びる複数のスタッド係止爪とを備える。
前記保持具の前記軸部の長さは、前記保持具を取付けるスタッドのスタッド胴の長さより短く、前記他の部材に立設されたスタッドに、前記シート状部材に挿通された前記保持具を取付けた状態で、前記スタッド胴は前記シート状部材の上方に突出し、前記スタッド胴の突出した部分に別の部材を取付けることができる。
【０００９】
前記スタッド胴に前記別の部材を取付けた状態で、前記別の部材は前記保持具の前記係止片に当接し、前記別の部材の下面は前記他の部材から一定の高さで取付けられ前記シート状部材に影響されないようになっていてもよい。
前記係止片は複数設けてもよい。
前記係止片は前記軸部の軸と直角方向に延び、前記係止片の少なくとも一方の面は平面でもよい。
保持具のフランジは四角形状である。又は、フランジは丸形状とすることもできる。
【００１０】
【作用】
保持具を、シート状部材に取付けるとき、保持具を、シート状部材の取付孔に係止片の側が先頭になるようにして挿入する。係止片は、シート状部材の取付孔を押し広げて通過していく。係止片は、円周の一部のみに設けられているので、シート状部材を容易に押し広げることができ、取付孔に挿入することができる。また、保持具をシート状部材に取付けた後は、保持具の係止片がシート状部材の上面に当接し、フランジが下面に当接し、係止片とフランジにより、保持具をシート状部材に係止する作用を行う。
シート状部材に取付けられた保持具の中空内部に、ボディパネル等の他の部材に立設されたスタッドを挿入する。その時、スタッド係止爪がスタッド軸部に係合する。このようにして、シート状部材をボディパネル等に片側からワンタッチで取付けることができる。
シート状部材を他の部材に取付けた状態で、スタッド胴は、保持具の上部に突出する。その後の工程で、インナーパネル等の別の部材をスタッド胴の突出部に取付けることができる。このとき保持具は、スペーサとして作用し、別の部材の下面は他の部材から一定の高さで取付けられシート状部材に影響されない。別の部材はシート状部材を押し潰すこともない。
【００１１】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図１〜５は、本発明の第１の実施形態による保持具10を表す。図１は平面図、図２は正面図、図３は底面図、図４は側面図である。図５は図１のＢ−Ｂ線に沿った断面図、図６は図１のＡ−Ａ線に沿った断面図である。
なお、この明細書の説明において、上とは図２の上方向を言うものとする。
【００１２】
図１乃至４を参照すると、本発明の第１の実施形態による保持具10は、合成樹脂の一体成形品であり、中空筒形状の軸部12を備える。軸部12の一端部（上側端部）から周方向の一部において放射方向外側に水平方向に延びる４本の係止片13を備える。第１の実施形態では、係止片13の上面は平面であり、インナーパネル等の別の部材を取付けるとき、上面が別の部材に接するようになっている。第１の実施形態では、４本の係止片13を設けた。しかし、係止片13の数はこれに限らない。４本より多くすることができ、少なくすることも出来る。
【００１３】
後述するように、サイレンサー7には、保持具を挿入するための取付孔があけられている。保持具10の対向する２本の係止片13の先端間の距離は、サイレンサー7の取付孔の内径より大きいが、係止片13がサイレンサー7の取付孔を押し広げて通過することができる距離になっている。保持具10をサイレンサー7の取付孔に挿入するときは、係止片13は、取付孔を通過した後、係止片13サイレンサー7の上面に出て、押し広げられたサイレンサー7の取付孔は元に戻る。係止片13の下面がサイレンサー7の上面に当接して、係止片13はサイレンサー7に係止されるようになっている。
【００１４】
保持具10は、軸部12の他端部から放射方向外側に延びるフランジ14を備える。フランジ14は四角形状である。フランジ14の対向する辺の間の距離は、サイレンサー7の取付孔の内径より大きく、サイレンサー7の取付孔に挿入したとき、サイレンサー7の下面に当接して止るようになっている。第１の実施形態では、フランジ14は４角形状とした。しかし、フランジは丸形状とすることもできる。
【００１５】
図５は、本発明の第１の実施形態による保持具の図１のＢ−Ｂ断面図、図６はＡ−Ａ断面図である。図５、６に示すように、保持具10は軸部12の他端部から軸部12の中空内部に向かって延びる４本のスタッド係止爪15を備える。図５、６に示すように、４本のスタッド係止爪15は、軸部12の下側の端部内側から軸部12の上側端部の近くまで、軸部12の中空内部を延びる。スタッド係止爪15は、上方、内側に向かって延びる。図１に示すように、スタッド係止爪15の先端部は円弧状の形状であり、後述するようにスタッド20（Ｍ６（直径６ｍｍのボルト）、Ｍ８、ピンボルト等）のスタッド胴22に係合することができるようになっている。スタッド係止爪15は長さが長く、スタッド胴22に係合するときは先端部が広がる。そのため、スタッドの直径が異なってもその直径に対応して係合することができる。第１の実施形態では、４本のスタッド係止爪15を設けた。しかし、スタッド係止爪15の数はこれに限らない。例えば、２本とすることも出来る。
【００１６】
保持具10の軸部12は、ボディパネル8等に立設されたスタッド20を受入れるため、中空に形成されている。軸部12の外側の断面形状は、対向する２方向で円形、他の対向する２方向で角形状になっていて、円形の径大部12aが設けられている。軸部12の内側は、スタッド係止爪15のない部分では、内径がスタッド20の軸部22の外径より大きく、スタッド20の軸部22を挿入することができる。
【００１７】
保持具10の軸部12の長さは、スタッド20のスタッド胴22の長さより短い。そのため、スタッド20に保持具10を取付けた後に、スタッドに別の部材を取付けることができる。後述するように、スタッド20のスタッド胴22には、ネジ山がないものと、ネジ山を有するものと有る。保持具10の軸部12は、スタッドにナットで別部材をネジ止しても撓まない肉厚を有し、サイレンサー7は押し潰されないようになっている。
【００１８】
図７は、保持具10をサイレンサー7に先に取付け、次にサイレンサー7に取付けた状態の保持具10をボディパネル8等に立設したスタッド20に取付け、さらにスタッド20にインナーパネル23を取付けた状態を示す断面図である。保持具10をサイレンサー7に取り付ける動作を説明する。保持具10の係止片13を先頭にして、サイレンサー7の取付孔に下側から挿入する。この時、係止片13は取付孔の内側により内方に押される。係止片13は、サイレンサー7の取付孔を押し広げて通過していく。係止片13は、４方向のみに設けられこの方向のみで取付孔を押し広げるので、取付孔に容易に挿入することができる。
【００１９】
係止片13が取付孔を通り抜けると、押し広げられたサイレンサー7の取付孔は、元の大きさに戻り、係止片13の下面はサイレンサー7に係合して、確実に係止することができる。
【００２０】
従来は、保持具の上部に設けられる係止片は、一般に円周方向全体にわたって設けられることが多かった。サイレンサーに係止するため、係止片の外径を取付孔径よりかなり大きくする必要があった。この係止片は、サイレンサーの取付孔に挿入するとき撓みにくく、サイレンサーの取付孔の内径全周を押し広げるため、取付け作業が容易ではなかった。本発明の第１の実施形態では、係止片は円周方向全体ではなく、４方向のみに設けられているので、サイレンサーの取付孔に容易に押込むことができる。また、保持具を取付後、係止片は取付孔から外れ難く、確実にサイレンサーに対して係止することが出来る。
【００２１】
ボディパネル8にはスタッド20が溶接等により立設されている。スタッド20は、ボディパネル8に当接するフランジ21と、円柱形状のスタッド胴22とを備える。スタッド胴22の長さは、保持具10の軸部12の長さより大きい。保持具10をスタッド20に取付けた状態で、スタッド胴22が、保持具10を通り抜けて上部に突出するようになっている。スタッド胴22の先端部は細くなりピン形状である。
【００２２】
保持具10をサイレンサー7の取付孔に取付けた後、保持具10の中空内部にスタッド20が挿入されるように、サイレンサー7をボディパネル8に向かって押込む。サイレンサー7を押込む時、スタッド係止爪15はスタッド20のスタッド胴22により外側に押されて開く。スタッド20を押込んだ状態で、スタッド係止爪15はスタッド胴22の径小部22aに係合する。サイレンサー7に取付けた取付具10が、スタッド20に係止される。このようにして、サイレンサー7をボディパネル8に片側からワンタッチで取付けることができる。
【００２３】
この状態で、スタッド20の胴部は、サイレンサー7の上部に突出している。その後の工程で、インナーパネル23の取付孔にスタッド20が入るようにして、スタッド20にインナーパネル23を取付ける。インナーパネル23の下側は保持具10の軸部12と係止片13の上面に当接して止まる。このようにして、ボディパネル8等に立設されたスタッド20にインナーパネル23を取付ける。
スタッド20にインナーパネル23を取付けた状態で、保持具10はスペーサとしての作用をする。即ち、インナーパネル23は保持具10の軸部上面と係止爪13に当接して停止し、サイレンサー7を押し潰すことはない。また、サイレンサー7がインナーパネル23に影響を与えることもない。
【００２４】
図８は、図７に近似している。図７と異なる点は、スタッド胴22に径小部22aはなく、スタッド胴22の全長にわたってネジ山22bが形成されている。スタッド20を押込んだ状態で、スタッド係止爪15はスタッド胴22のネジ山22bの一つに係合する。インナーパネル23に代えて、エアコンユニット24等をナット25によりスタッド20に固定している。ナット25には、スタッド胴22のネジ山22bと係合することができる雌ネジが形成されている。ナット25をスタッド胴22のネジ山22bと係合させることにより、エアコンユニット24をスタッド20に確実に固定することができる。ナット25により固定しても、保持具の軸部12は充分な肉厚を有するので、保持具10は押し潰されず、サイレンサー7も押し潰されない。また、サイレンサー7がエアコンユニット24に影響を与えることもない。
また、図７のピン形のスタッドに代えて、上面が平らなスタッドを使用している。他の点は、図７のスタッドと同様である。
【００２５】
図９〜１４は、本発明の第２の実施形態による保持具10'を表す。図９は平面図、図１０は正面図、図１１は底面図、図１２は側面図である。図１３は図９のＤ−Ｄ線に沿った断面図、図１４は図９のＣ−Ｃ線に沿った断面図である。図９〜１４において、第１の実施形態による保持具10と同様の部分は、同じ参照番号で「'」を付けて表す。
図９乃至１４を参照すると、本発明の第２の実施形態による保持具10'は、第１の実施形態の保持具10と同様、中空筒形状の軸部12'と、軸部12'の一端部（上側端部）から周方向の一部において放射方向外側に水平方向に延びる４本の係止片13'と、軸部12'の他端部から放射方向外側に延びるフランジ14'とを備える。
【００２６】
第２の実施形態による保持具10'は、軸部12'の一端部（上側端部）から、水平方向内側に向かって延びる複数のスタッド係止爪15'を備える。
図９に示すように、フランジ14'は、丸みを持った４角形状である。軸部12'は、４方向で角形状になっていて、円形の径大部12a'が設けられている。そのため、サイレンサー7に対して位置がずれにくいという利点が有る。
他は、第１の実施形態による保持具10と同様である。
【００２７】
図１５は、保持具10'をサイレンサー7に先に取付け、次にサイレンサー7に取付けた状態の保持具10'をボディパネル8等に立設したスタッド20に取付け、さらにスタッド20にインナーパネル23を取付けた状態を示す断面図である。保持具10'をスタッド20に取り付ける動作は、第１の実施形態と同様である。
保持具10'をスタッド20に押込むとき、スタッド係止爪15'はスタッド胴22により外側に押されて開く。しかし、スタッド係止爪15'は水平方向に延びているので、第１の実施形態によるスタッド係止爪15よりは撓みにくい。スタッド20を押込んだ状態で、スタッド係止爪15はスタッド胴22の径小部22aに係合する。第２の実施形態による保持具10'は、第１の実施形態による保持具10より大きい押込み力を要し、径の異なるスタッドには対応しにくい。しかし、スタッド20に取付けた後は、がたつきが少なく確実に取付けることができる。
また、保持具10'をスタッドに取付けた後、押込むときと同程度の引張り力をかけると取外すことができる。
【００２８】
図１６は、図１５に近似している。図１５と異なる点は、スタッド胴22に径小部22aはなく、スタッド胴22の全長にわたってネジ山22bが形成されている。インナーパネル23に代えて、エアコンユニット24等をナット25によりスタッド20に固定している。
【００２９】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、片側からの作業で容易にシート状部材への取付を行うことのできる保持具を得ることができる。また、シート状部材からの突出高さが低く、取付けスペースの少ない保持具を得ることができる。
本発明の保持具は、シート状部材に先付けし、ボディーパネルに立設されたスタッドにワンタッチで取付けることができる。
また、インナーパネル、エアコン等の別の部品をスタッドに組み付けることができ、スペーサ機能を持つ。また、別の部品をナットで止めることもできる。そのため、部品点数が減り、軽量化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施形態による保持具の平面図。
【図２】第１の実施形態による保持具の正面図。
【図３】第１の実施形態による保持具の底面図。
【図４】第１の実施形態による保持具の側面図。
【図５】第１の実施形態による保持具の図１のＢ−Ｂ断面図。
【図６】第１の実施形態による保持具の図１のＡ−Ａ断面図。
【図７】第１の実施形態による保持具をシート状部材に取り付け、ボディパネルに立設されたスタッドに取付け、更にインナーパネルを取付けた状態を示す断面図。
【図８】第１の実施形態による保持具をシート状部材に取り付け、ボディパネルに立設されたスタッドに取付け、更にエアコンユニットを取付け、ナットで固定した状態を示す断面図。
【図９】本発明の第２の実施形態による保持具の平面図。
【図１０】第２の実施形態による保持具の正面図。
【図１１】第２の実施形態による保持具の底面図。
【図１２】第２の実施形態による保持具の側面図。
【図１３】第２の実施形態による保持具の図９のＤ−Ｄ断面図。
【図１４】第２の実施形態による保持具の図９のＣ−Ｃ断面図。
【図１５】第２の実施形態による保持具をシート状部材に取り付け、ボディパネルに立設されたスタッドに取付け、更にインナーパネルを取付けた状態を示す断面図。
【図１６】第２の実施形態による保持具をシート状部材に取り付け、ボディパネルに立設されたスタッドに取付け、更にエアコンユニットを取付け、ナットで固定した状態を示す断面図。
【符号の説明】
7 サイレンサー
8 ボディパネル
10,10' 保持具
12,12' 中空状軸部
12a,12a' 径大部
13,13' 係止片
14,14' フランジ
15,15' スタッド係止爪
20 スタッド
21 フランジ
22 スタッド胴
22a 径小部
22b ネジ山
23 インナーパネル
24 エアコンニット
Claims (6)
- シート状部材を他の部材に取付けるために該シート状部材の取付孔に挿通されて両面を保持する保持具において、
前記シート状部材の取付孔に挿通される中空筒状の軸部、
前記軸部の一端部から周の一部において放射方向外側に延び、前記シート状部材の一方の面を保持する係止片、
前記軸部の他端部から放射方向外側に延び、前記シート状部材の取付孔より大径に形成され、前記シート状部材の他方の面を保持するフランジ、及び
前記軸部の前記他端部から、前記一端部の方向且つ前記軸部の半径方向内側に向かって延びる複数のスタッド係止爪を備え、
前記保持具の前記軸部の長さは、前記保持具を取付けるスタッドのスタッド胴の長さより短く、前記他の部材に立設されたスタッドに、前記シート状部材に挿通された前記保持具を取付けた状態で、前記スタッド胴は前記シート状部材の上方に突出し、前記スタッド胴の突出した部分に別の部材を取付けることができることを特徴とする保持具。 - 請求項１記載の保持具において、前記スタッド係止爪は前記軸部の上側端部近くまで延びる保持具。
- シート状部材を他の部材に取付けるために該シート状部材の取付孔に挿通されて両面を保持する保持具において、
前記シート状部材の取付孔に挿通される中空筒状の軸部、
前記軸部の一端部から周の一部において放射方向外側に延び、前記シート状部材の一方の面を保持する係止片、
前記軸部の他端部から放射方向外側に延び、前記シート状部材の取付孔より大径に形成され、前記シート状部材の他方の面を保持するフランジ、及び
前記軸部の前記一端部から前記軸部の半径方向内側に向かって水平方向に延びる複数のスタッド係止爪を備え、
前記保持具の前記軸部の長さは、前記保持具を取付けるスタッドのスタッド胴の長さより短く、前記他の部材に立設されたスタッドに、前記シート状部材に挿通された前記保持具を取付けた状態で、前記スタッド胴は前記シート状部材の上方に突出し、前記スタッド胴の突出した部分に別の部材を取付けることができることを特徴とする保持具。 - 請求項１又は３記載の保持具において、前記スタッド胴に前記別の部材を取付けた状態で、前記別の部材は前記保持具の前記係止片に当接し、前記別の部材の下面は前記他の部材から一定の高さで取付けられ前記シート状部材に影響されないようになった保持具。
- 請求項１又は３記載の保持具において、前記係止片は複数設けられている保持具。
- 請求項１又は３記載の保持具において、前記係止片は前記軸部の軸と直角方向に延び、前記係止片の少なくとも一方の面は平面である保持具。
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