JP2004192878A - 固体高分子型燃料電池用セパレータ材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】圧力40MPaで一軸加圧した際の圧粉密度が1.5〜2.0g/cm3 の黒鉛粉末と熱硬化性樹脂とを、黒鉛粉末:樹脂固形分=90:10〜75:25の割合で混合、混練した後、混練物を乾燥し、次いで、解砕して得られた成形粉を金型に充填して、20〜40MPaの圧力、150〜250℃の温度で熱圧成形する固体高分子型燃料電池用セパレータ材の製造方法。黒鉛粉末の黒鉛化度は85〜95%、平均粒径は30〜60μmであることが好ましい。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池用、例えば自動車をはじめ小型分散型電源などに使用される固体高分子型燃料電池用のセパレータ材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は、燃料エネルギーを直接電気エネルギーに変換するもので、固体高分子型燃料電池はリン酸型燃料電池などの燃料電池に比較して低温でかつ高出力の発電が可能であるため、自動車の電源をはじめ小型の移動型電源として期待されている。固体高分子型燃料電池は、通常、スルホン酸基を有するフッ素樹脂系イオン交換膜のような高分子イオン交換膜からなる電解質膜と、その両面に白金触媒を担持させた触媒電極と、それぞれの電極に水素などの燃料ガスあるいは酸素や空気などの酸化剤ガスを供給するガス供給用の凹凸を設けたセパレータなどからなる単セルを積層したスタック、及びその外側に設けた2つの集電体から構成されている。
【0003】
単セルの構造は、図1に示すように、例えばフッ素系樹脂により形成されたイオン交換膜からなる電解質膜5を挟んで配置される一対の電極3、4(アノード4、カソード3)と、これをさらに両側から挟む緻密質のカーボン材からなるセパレータ1、セパレータの端部にはガス溝と平行方向に設置されたシール材6とから構成されている。電極3、4は白金などの触媒を担持させた炭素短繊維からなる多孔質体あるいは触媒担持したカーボンブラックを樹脂で結着したものなどから形成される。
【0004】
セパレータ1には複数の凹凸形状の溝2が形成され、溝2とカソード3との間に形成される空間を酸化剤ガス(空気などの酸素含有ガス)流路とし、溝2とアノード4との間に形成される空間を燃料ガス(例えば水素ガスや水素ガスを主成分とする混合ガスなど)流路として、燃料ガスと酸化剤ガスとが電極に接触して起こる化学反応を利用して、電極間から電流を取り出すようになっている。そして、この単セルを通常数十層に積層して電池スタックが形成されている。
【0005】
したがって、電池性能の向上を図るためにはスタック中の各単セル間が密着するように組立て、かつ発電中も良好な接触状態が維持されてセパレータと電極との接触電気抵抗を最小にするとともに、単セル間のガスリークや単セル外へのガスリークを防止することが重要となる。
【0006】
また、セパレータには、燃料ガスと酸化剤ガスとを完全に分離した状態で電極に供給するために高度のガス不透過性が要求され、また、発電効率を高くするために電池の内部抵抗を小さくすることが必要である。更に、材質強度が充分でないとセパレータの破損や欠損が生じ、電池性能が低下するばかりではなく、ガスリークによる爆発の危険性もある。特に、電池の作動温度である100℃程度の高温においても充分な材質強度を備えていることが重要である。
【0007】
すなわち、固体高分子型燃料電池の高出力化と小型化を図るためにセパレータに要求される特性は、セパレータの厚さを薄くしても十分な強度が確保されること、電気抵抗が低いこと、ガス不透過性に優れていること、などの材質特性が必要となる。このような材質特性が要求されるセパレータ材には、従来から炭素質系の材料が用いられており、黒鉛などの炭素粉末と熱硬化性樹脂を結合材として成形した炭素/樹脂硬化成形体が好適に使用されている。
【0008】
例えば、本出願人は炭素質粉末100重量部に対し、熱硬化性樹脂を10〜100重量部の割合で加えて混練し、硬化して得られた炭素/硬化樹脂成形体を金属薄板の表裏両面に熱圧接合して被着し、この硬化樹脂成形体にガス流通溝を形成する固体高分子型燃料電池セパレータ部材の製造方法(特許文献1)、平均粒子径50μm以下、最大粒子径100μm以下、アスペクト比3以下の黒鉛粉末60〜85重量%に不揮発分60%以上の熱硬化性樹脂15〜40重量%を加えて加圧混練し、混練物を粉砕して型に充填し減圧脱気したのち加圧成形し、成形体を所定形状に加工した後150〜280℃の温度で加熱硬化する、あるいは150〜280℃の温度で加熱硬化した後所定形状に加工する、固体高分子型燃料電池用セパレータ部材の製造方法(特許文献2)を開発した。
【0009】
また、固体高分子型燃料電池用セパレータ部材の製造方法として、平均粒子径Aが50μm以下の人造黒鉛粉と平均粒子径BがA×(1/5〜1/10)の天然黒鉛粉とを、重量比で80:20〜60:40の割合で混合し、混合した黒鉛粉末100重量部に熱硬化性樹脂を10〜25重量部の重量比で配合、混練したのち、解砕し、篩い分けして粒径2mm以下の解砕粒を150〜280℃の温度で熱圧モールド法により板状体に成形、加熱硬化する製造方法(特許文献3)、炭素粉末40〜90重量%に、ゲル化時間が20分以下、固形分が60%以上の熱硬化性樹脂を60〜10重量%の量比で混合し、混合物を粉砕し、篩分けして得られた40メッシュ以下の粉砕粒を金型に装填し、予圧したのち一旦金型を開放して揮発分及び残留空気を排出除去し、次いで、室温〜280℃の温度及び20〜400MPaの圧力で熱圧成形し、離型後、表面平滑な平板で挟持して、150〜280℃の温度で5分間以上加熱して熱硬化性樹脂を加熱硬化処理する製造方法(特許文献4)などを開発した。
【0010】
更に、本出願人は炭素粉末100重量部と熱硬化性樹脂20〜40重量部との混合物から形成したガス流路部材用の予備成形体と、炭素繊維10〜100重量部と炭素粉末90〜0重量部との量比で混合した炭素材100重量部と熱硬化性樹脂20〜40重量部との混合物から形成した枠体部材用の予備成形体とを、金型に装入し、一体に熱圧成形する固体高分子型燃料電池用セパレータの製造方法(特許文献5)を開発提案した。
【0011】
【特許文献1】
特開平11−297337号公報
【特許文献2】
特開2000−21421号公報
【特許文献3】
特開2000−40517号公報
【特許文献4】
特開2000−243409号公報
【特許文献5】
特開2002−63913号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、固体高分子型燃料電池の高出力化と小型化を図るためには、セパレータの厚さを薄くしても十分な強度が確保されること、電気抵抗が低いこと、ガス不透過性に優れていること、などの材質特性が要求されるが、本発明者は、このような材質特性を有する炭素/樹脂硬化成形体を作製する方策について鋭意研究を行い、原料となる炭素粉末の性状について更に研究を進めた結果、炭素粉末の充填性がこれらの材質特性に大きく影響することを確認した。
【0013】
すなわち、本発明は、この知見に基づいて開発されたもので、その目的は強度特性及びガス不透過性に優れ、かつ電気抵抗が低く、セパレータ材として好適な材質特性を備える炭素/樹脂硬化成形体からなる固体高分子型燃料電池用のセパレータ材の製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明による固体高分子型燃料電池用セパレータ材の製造方法は、圧力40MPaで一軸加圧した際の圧粉密度が1.5〜2.0g/cm3 の黒鉛粉末と熱硬化性樹脂とを、重量比で黒鉛粉末:樹脂固形分=90:10〜75:25の割合で混合、混練した後、混練物を乾燥し、次いで、解砕して得られた成形粉を金型に充填して、20〜40MPaの圧力、150〜250℃の温度で熱圧成形することを構成上の特徴する。
【0015】
また、上記構成において、黒鉛粉末の黒鉛化度は85〜95%であることが、更に、黒鉛粉末の平均粒径は30〜60μmであることが、より好ましい態様となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の製造方法により製造される固体高分子型燃料電池用セパレータ材は、黒鉛粉末が熱硬化性樹脂を結合材として一体化した黒鉛/樹脂硬化成形体からなり、セパレータはこの黒鉛/樹脂硬化成形体を厚さ1〜3mm程度の板状に成形し、その表裏両面に燃料ガス及び酸化剤ガスの流路となる深さ0.5〜1mm程度の溝が形成されたものである。
【0017】
黒鉛粉末には人造黒鉛、天然黒鉛、膨張黒鉛、あるいは、これらの混合物が用いられ、適宜な粉砕機により粉砕し、篩い分けして所定の粒度に調整して使用に供される。熱硬化性樹脂は、固体高分子型燃料電池の作動時の温度である80〜120℃の温度に耐える耐熱性、及びpH2〜3程度のスルフォン酸や硫酸酸性に耐え得る耐酸性があれば特に制限はなく、例えばフェノール系樹脂、フラン系樹脂、エポキシ系樹脂などの樹脂を単独または混合して用いられる。
【0018】
黒鉛/樹脂硬化成形体の低電気抵抗化を図るためには充填性に優れ、かつ、黒鉛化度が高い黒鉛粉末を用い、また電気抵抗の高い熱硬化性樹脂の混合割合をできるだけ少なくすることが好ましいことになる。しかしながら、結合材となる熱硬化性樹脂の混合割合を少なくすると成形性が悪化するために、成形体の強度が低下するとともにガス不透過性に優れた成形体を得ることが困難となる。更に、成形体の表面平滑性が低下し、均質性も劣ることになる。
【0019】
また、黒鉛化度の高い黒鉛粉末は、黒鉛粉末と熱硬化性樹脂とを混合、混練する際や熱圧成形時に作用する機械的エネルギーによって、黒鉛層面から破砕され易く、高充填化を図ることができる。すなわち、黒鉛化度の高い黒鉛粉末ほど充填性が向上するために、黒鉛粒子の間隙を埋めるために必要な熱硬化性樹脂量を少なくすることが可能である。
【0020】
しかしながら、熱硬化性樹脂量を減少させると成形性が悪化して、成形体の強度及びガス不透過性の低下を招くことになるため、黒鉛粉末の充填性はやや劣ることになるが、電気抵抗値、材質強度、ガス不透過性を高位にバランス良く備えた成形体を製造するためには、黒鉛化度は85〜95%の範囲にあることが好ましい。
【0021】
本発明は、この黒鉛粉末の充填性を示すパラメータとして、40MPaの圧力で1方向から圧力を掛けて、一軸加圧した際の圧粉密度が、1.5〜2.0g/cm3 の範囲にある黒鉛粉末を使用することを特徴とする。なお、圧粉密度は直径50mmのシリンダーに黒鉛粉末20gを入れ、40MPaの圧力を付加して平衡状態に達した時の体積を測定して算出した値である。
【0022】
圧粉密度が2.0g/cm3 を越える黒鉛粉末は、粉末粒子が密に充填するために、粉末粒子間を充満させるのに必要な熱硬化性樹脂量が少なくなり、セパレータ材の電気抵抗値を低くさせることが可能となるが、反面、強度特性及びガス不透過性が低下する。一方、圧粉密度が1.5g/cm3 を下回る黒鉛粉末は、黒鉛粉末の充填性が低いために、粉末粒子間を充満させる熱硬化性樹脂量が相対的に多く必要となり、成形性は良好となり、強度特性及びガス不透過性は向上するが、電気抵抗が増大することになる。
【0023】
すなわち、黒鉛粉末を40MPaの圧力で一軸加圧した際の圧粉密度を1.5〜2.0g/cm3 の範囲にある黒鉛粉末を使用することにより、セパレータ材として好適な電気抵抗値、材質強度、及び、ガス不透過性を高位にバランス良く備えた黒鉛/硬化樹脂成形体を製造することが可能となる。なお、この場合に、セパレータとしてガス流路となる溝形成時に黒鉛粒子の脱落やクラック発生を抑止するために、黒鉛粉末の平均粒子径は30〜60μmの範囲にあることが望ましい。
【0024】
この黒鉛粉末と熱硬化性樹脂とは、重量比で黒鉛粉末と熱硬化性樹脂とを黒鉛粉末:樹脂固形分=90:10〜75:25の割合で混合し、均一に混練する。黒鉛粉末の重量比が75未満、樹脂固形分の重量比が25超の混合割合の場合には、熱硬化性樹脂分が多いので混練物の成形性は良好となるが、成形体の電気抵抗値が大きくなる。一方、黒鉛粉末の重量比が90を越え、樹脂固形分の重量比が10未満の場合には、成形体の電気抵抗値は小さくなるが、混練物の成形性が悪化して、成形体の強度及びガス不透過性が低下することになる。
【0025】
黒鉛粉末と熱硬化性樹脂とを所定の重量比で混合し、ニーダー、加圧型ニーダー、二軸スクリュー式混練機などの適宜な混練機により混練する。なお、混練時に揮発性成分が除去されるように、混練は減圧脱気下に行うことが望ましい。この場合、黒鉛粉末と熱硬化性樹脂とを均一に混合するために、熱硬化性樹脂はアルコールやエーテルなどの適宜な有機溶媒に溶解した低粘度の熱硬化性樹脂溶液を用いて混練し、次いで有機溶媒を除去する方法を採ることもできる。
【0026】
混練物は、乾燥して揮発性物質を除去したのち、破砕機により適宜な粒度、例えば篩目150メッシュ以下の粒度に解砕して成形粉が得られる。解砕により、混練物の表面が樹脂被膜で覆われているため導電性が低下するのを、混練物を解砕することによって、黒鉛部を露出させて導電性の向上を図るとともに材質性状の異方性の是正を図ることができ、板状成形体の厚さ方向の電気抵抗を低くすることができる。
【0027】
成形粉を所望形状の金型に充填して、20〜40MPaの圧力、150〜250℃の温度で熱硬化性樹脂を硬化して、板状成形体に熱圧成形することにより、固体高分子型燃料電池用のセパレータ材が製造される。なお、ガス流路となる板状体の片面もしくは両面に形成する溝部は、この成形時に形成するか、または機械加工により板面に溝加工を施すなどの方法により形成することもできる。
【0028】
【実施例】
以下、本発明の実施例を比較例と対比して説明する。
【0029】
実施例1〜3、比較例1〜4
40MPaの圧力で一軸加圧した際の圧粉密度、黒鉛化度、平均粒径などが異なる黒鉛粉末を調製して試料とした。熱硬化性樹脂にはフェノール樹脂〔住友ベークライト(株)製PR−311)を樹脂固形分が70wt%になるようにメタノールに溶解した溶液を使用した。このフェノール樹脂溶液と黒鉛粉末とを異なる重量比で混合し、二軸ニーダーにより30分間混練した。混練物を室温で乾燥してメタノールや揮発性成分を揮散除去した後、破砕機により解砕し、解砕粒を粒度150メッシュ以下に調整して成形粉とした。
【0030】
この成形粉を金型に充填して、圧力40MPa、温度170℃の条件で熱圧成形して黒鉛/硬化樹脂からなる、縦150mm、横150mm、厚さ3mmの板状成形体を製造した。
【0031】
これらの板状成形体について、下記の方法により材質特性を測定し、その結果を製造条件とともに表1に示した。
▲1▼体積固有抵抗(Ωm);
JISR7222に準じて測定した。
▲2▼曲げ強度(MPa );
JISK6911に準じて測定(空気中、室温)した。
▲3▼ガス不透過性(m3 ・m−2・sec−1);
窒素ガスにより0.1MPaの圧力(差圧)をかけた時の単位時間、単位断面積当たりの窒素ガス透過量を測定した。
【0032】
【表1】
【0033】
表1の結果から、圧粉密度が1.51及び1.82の黒鉛粉末を用い、混合重量比が黒鉛粉末80、フェノール樹脂固形分20、及び、黒鉛粉末85、フェノール樹脂固形分15の割合からなる実施例1〜3の黒鉛/樹脂硬化板状成形体は体積固有抵抗は低位に、曲げ強度は高位にあり、またガス透過量も少なくガス不透過性に優れ、これらの特性がバランスよく付与されていることが分かる。特に樹脂量が少ない実施例3でも曲げ強度及びガス不透過性が維持されており、体積固有抵抗が極めて低いことが認められる。また、いずれも成形体の外観は良好な状態にあった。
【0034】
これに対し、圧粉密度が1.43と低い黒鉛粉末を用い、黒鉛粉末80、フェノール樹脂固形分20の重量比で混合した比較例1の黒鉛/樹脂硬化板状成形体は、黒鉛粉末粒子間の間隙を充満させる樹脂量が不足するため、混練物が不均質化して成形体に疎部が発生し、体積固有抵抗の増大化が著しく、曲げ強度及びガス不透過性も低下した。一方、黒鉛粉末の圧粉密度が2,11と高く、黒鉛粉末とフェノール樹脂固形分の重量比が90:10の比較例2では、樹脂量が不足するため曲げ強度の低下が著しい。
【0035】
また、圧粉密度が1.82の黒鉛粉末を用いた比較例3、4において、黒鉛粉末92、フェノール樹脂固形分8の重量比で混合した比較例3は、樹脂量が少ないために黒鉛粉末粒子間の間隙を満たすには樹脂量が不足し、混練物が不均質化して成形体に疎部が生じ、曲げ強度も著しく低位にある。また黒鉛粉末70、フェノール樹脂固形分30の重量比で混合した比較例4では、樹脂量が多いので成形性は向上し、曲げ強度も高位にあるが、体積固有抵抗が著しく高くなる。
【0036】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明の黒鉛粉末/樹脂硬化成形体からなる固体高分子型燃料電池用セパレータ材の製造方法によれば、圧力40MPaで一軸加圧した際の圧粉密度が1.5〜2.0g/cm3 である充填性に優れた黒鉛粉末を使用し、更に、黒鉛粉末の黒鉛化度ならびに平均粒径を特定範囲に設定して熱硬化性樹脂と特定範囲の重量比で混合、混練し、混練物を解砕した成形粉を熱圧成形することにより、強度特性及びガス不透過性に優れ、かつ電気抵抗が低く、材質強度、ガス不透過性及び電気抵抗値を高位にバランス良く備えたセパレータ材として好適な材質特性を備える炭素/樹脂硬化成形体からなる固体高分子型燃料電池用のセパレータ材の製造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】固体高分子型燃料電池の概略構造を示す一部断面図である。
【符号の説明】
1 セパレータ
2 ガス流路用溝
3 カソード
4 アノード
5 電解質膜
6 シール材
Claims (3)
- 圧力40MPaで一軸加圧した際の圧粉密度が1.5〜2.0g/cm3 の黒鉛粉末と熱硬化性樹脂とを、重量比で黒鉛粉末:樹脂固形分=90:10〜75:25の割合で混合、混練した後、混練物を乾燥し、次いで、解砕して得られた成形粉を金型に充填して、20〜40MPaの圧力、150〜250℃の温度で熱圧成形することを特徴する固体高分子型燃料電池用セパレータ材の製造方法。
- 黒鉛粉末の黒鉛化度が85〜95%である請求項1記載の固体高分子型燃料電池用セパレータ材の製造方法。
- 黒鉛粉末の平均粒径が30〜60μmである請求項1又は2記載の固体高分子型燃料電池用セパレータ材の製造方法。
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