JP2001250566A - 燃料電池用セパレータおよびその製造方法 - Google Patents

燃料電池用セパレータおよびその製造方法

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JP2001250566A JP2000062884A JP2000062884A JP2001250566A JP 2001250566 A JP2001250566 A JP 2001250566A JP 2000062884 A JP2000062884 A JP 2000062884A JP 2000062884 A JP2000062884 A JP 2000062884A JP 2001250566 A JP2001250566 A JP 2001250566A
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一郎 稲田
Mitsuo Enomoto
三男 榎本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電池の高出力化および小型化を可能とする燃
料電池、とくに固体高分子型燃料電池用のセパレータお
よびその製造方法を提供する。 【解決手段】 炭素粉末と樹脂との混合粉末を板状に成
形してなる燃料電池のセパレータにおいて、片面または
両面に複数のガス流通用溝部が形成されているガス流路
部は2×10-4Ωm以下の電気比抵抗を有し、ガス流路
部の周辺部に位置する枠体部は3×10-4Ωm以上の電
気比抵抗を有し、ガス流路部と枠体部とが一体に成形さ
れている。炭素粉末100重量部とバインダー樹脂18
〜45重量部との混合粉末から形成したガス流路部用の
予備成形体と、炭素粉末100重量部とバインダー樹脂
38〜95重量部からなり、バインダー樹脂量を前記ガ
ス流路部用の予備成形体のバインダー樹脂量より20〜
50重量部多くした混合粉末から形成した枠体用の予備
成形体を金型に装入し、一体に熱圧成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池用セパレ
ータ、とくに自動車、小型分散型電源などに使用される
固体高分子型燃料電池用セパレータおよびその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】固体高分子型燃料電池は、リン酸型燃料
電池などの燃料電池に比較して低温で且つ高出力の発電
が可能であるため、自動車の電源をはじめ小型の移動型
電源として期待されている。固体高分子型燃料電池は、
図2に示すように、通常、スルホン酸基を有するフッ素
樹脂系イオン交換膜のような高分子イオン交換膜からな
る電解質膜7を挟んで配置される一対の電極4、5(ア
ノード4、カソード5)と、これをさらに両側から挟む
セパレータ1よりなる単セルを複数積層したスタックお
よびその外側に設けた2つの集電体から構成される。8
はフッ素樹脂、フッ化ゴムなどからなるシール材であ
る。
【0003】電極4、5は、白金触媒を担持させた触媒
電極であり、セパレータ1は、緻密な炭素質材料から成
形され、直線状または格子状に延びる複数の溝6が形成
されており、溝6とカソード5の表面の間に形成される
空間を酸素含有ガス流路とし、溝6とアノード4の表面
の間に形成される空間を燃料ガス(例えば水素ガスや、
水素ガスを主成分とする混合ガスなど)流路として、酸
素含有ガスと燃料ガスとが電極に接触して起こる化学反
応(水素ガス側:H2 →2H+ +2e- 、酸素含有ガス
側:(1/2)O2 +2H+ +2e- →H2 O)を利用
して電極間から電気を取り出すようになっている。
【0004】図2に示すように、セパレータ1は、片面
または両面に複数のガス流通用の溝6が形成されている
反応ガスの流路部(ガス流路部)Aと、ガス流路部Aの
端縁部(周縁部)を構成する枠体部Bからなり、枠体部
Bは、ガスを透過させず反応電流の漏れを防止するため
に、最も厚い構造となっている。
【0005】セパレータには、燃料ガスと酸化剤ガスと
を完全に分離した状態で電極に供給するために高度のガ
ス不透過性が要求される。また、発電効率を高くするた
めに電池の内部抵抗を小さくすることが必要であり、そ
の対策として、セパレータを薄肉化して単セルの厚さを
薄くすることが考えられるが、セパレータの厚さは、発
電効率を考慮しガス圧損失に配慮した反応ガス流通路と
しての厚さと気体不透過性に必要な厚さを加味した厚さ
をそなえたものであるため、薄肉化には限界がある。
【0006】さらに、電池スタックは、単セルを数十層
積層して組立てられるが、電池性能を確保するために、
各セル間が十分に密着するように組み立てることが必要
であり、組立ては、通常、0.05〜1MPa程度の締
め付け力で周囲をボルト締めすることにより行われる。
この際、偏加重が生じてセパレータ、とくに溝形成部に
亀裂を生じて破損や欠損し易くなるため、セパレータを
あまり薄肉化するには問題がある。
【0007】電池性能の高出力化のための他の対策とし
て、セパレータを電気比抵抗の低い材質とすることが考
えられる。セパレータは、前記の組立て時の締め付け力
に耐える常温強度をそなえるとともに、電池の作動温度
である100℃程度の高温においても十分な材質強度を
有するものでなければならず、一般には、緻密質の炭素
質材料から成形される。
【0008】具体的には、黒鉛などの炭素粉末を、熱硬
化性樹脂をバインダーとして成形してなる炭素/樹脂硬
化成形体が好適に使用されており、該成形体の製造は、
黒鉛材に耐食性樹脂を含浸した複合材を機械加工する方
法や、黒鉛粉と耐食性樹脂との混合粉を熱圧成形する方
法により行われ、ガス流路部と枠体部が一体となったセ
パレータが成形される。
【0009】このように、従来、セパレータは一体に成
形されるため、ガス流通部と枠体部の材料特性は同一と
なり、従って、前記のように、電池性能の高出力化のた
めの対策として、セパレータを電気比抵抗の低い材質と
すると、枠体部では、電気比抵抗が低いため、外部への
電位漏れが生じ易くなり、分極性能が頭打ちとなるとい
う問題が生じることが見出された。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】発明者らは、固体高分
子型燃料電池のセパレータにおける上記従来の問題点を
解決し、高性能のセパレータを得るために、試験、検討
を行った結果、燃料電池用セパレータにおいて、ガス流
路部A(図2)には、高効率の発電に寄与させるため
に、ガス遮断性(気体不透過性)をそなえた電気比抵抗
の低い材質性状のものを選択しなければならず、枠体部
Bは、必要に応じてガス導入部が形成されるので、外部
への反応ガス漏れを防止し、燃料電池反応により生じる
電流漏れ、ガス漏れを防止することが重要な要件となる
から、ガス流路部と同様の気体不透過性を有し、且つガ
ス流路部より電気比抵抗の高い材質性状のもので形成す
る必要があることがわかった。
【0011】本発明は、上記の知見に基づいて、固体高
分子型燃料電池のセパレータにおけるガス流通部と枠体
部の材質性状の組合わせについてさらに検討を加えた結
果としてなされたものであり、その目的は、分極特性に
優れ、且つ高出力化を可能とする燃料電池とくに固体高
分子型燃料電池用セパレータおよびその製造方法を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の請求項1による燃料電池用セパレータは、
炭素粉末と樹脂との混合粉末を板状に成形してなる燃料
電池のセパレータにおいて、片面または両面に複数のガ
ス流路用溝部が形成されているガス流路部は2×10-4
Ωm以下の電気比抵抗を有し、ガス流路部の周辺部に位
置する枠体部は3×10-4Ωm以上の電気比抵抗を有
し、ガス流路部と枠体部とが一体に成形されていること
を特徴とする。
【0013】本発明の請求項2による燃料電池用セパレ
ータの製造方法は、炭素粉末100重量部とバインダー
樹脂18〜45重量部との混合粉末から形成したガス流
路部用の予備成形体と、炭素粉末100重量部とバイン
ダー樹脂38〜95重量部からなり、バインダー樹脂量
を前記ガス流路部用の予備成形体のバインダー樹脂量よ
り20〜50重量部多くした混合粉末から形成した枠体
用の予備成形体を金型に装入し、一体に熱圧成形するこ
とを特徴とする。
【0014】請求項3による燃料電池用セパレータの製
造方法は、炭素粉末100重量部とバインダー樹脂18
〜45重量部との混合粉末から形成したガス流路部用の
予備成形体と、前記炭素粉末の10〜100重量部を高
電気比抵抗を有する骨材成分で置換してなる混合粉末か
ら形成した枠体用の予備成形体を金型に装入し、一体に
熱圧成形することを特徴とする。
【0015】請求項4による燃料電池用セパレータの製
造方法は、炭素粉末100重量部とバインダー樹脂18
〜45重量部からなるガス流路部用の混合粉末と、炭素
粉末100重量部とバインダー樹脂38〜95重量部か
らなり、バインダー樹脂量を前記ガス流路部用の予備成
形体のバインダー樹脂量より20〜50重量部多くした
枠体用の混合粉末を、それぞれ金型の所定位置に装入
し、一体に熱圧成形することを特徴とする。
【0016】また、請求項5による燃料電池用セパレー
タの製造方法は、炭素粉末100重量部とバインダー樹
脂18〜45重量部からなるガス流路部用の混合粉末
と、前記炭素粉末の10〜100重量部を高電気比抵抗
を有する骨材成分で置換してなる枠体用の混合粉末を、
それぞれ金型の所定位置に装入し、一体に熱圧成形する
ことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の燃料電池用セパレータ
は、炭素粉末と樹脂との混合粉末を板状に成形してな
り、ガス流通用の溝が形成されているガス流路部は2×
10-4Ωm以下の電気比抵抗を有し、ガス流路部の周縁
部に位置する枠体部は3×10-4Ωm以上の電気比抵抗
を有し、ガス流路部と枠体部とが一体に成形されている
ことを特徴とする。
【0018】ガス流路部の電気比抵抗が2×10-4Ωm
を越えると、所望の高出力化が得難く、枠体部の電気比
抵抗が3×10-4Ωm未満では、外部への電流漏れが生
じ易くなり、高出力、高分極特性は、ガス流通部と枠体
部についての上記の電気比抵抗値の組合わせによって達
成される。
【0019】ガス流路部と枠体部の気体透過度は、とも
に2×10-10 3 /m2 ・秒以下であることが好まし
い。枠体部とガス流路部との境界部は、ガス遮断性が十
分に確保されることが重要であるから、枠体部とガス流
路部とは一体に成形されていることが好ましい。
【0020】以下、本発明の燃料電池用セパレータの製
造方法について説明する。 (ガス流路部の原料調製)ガス流路部を構成する材質
は、炭素粉末とバインダーとしての熱硬化性樹脂を混練
したものを原料として使用するが、ガス流路部のよう
に、薄型で複雑な形状の板状成形体を得るためには、混
練物の流動性の良好なことが必要であり、また、成形後
の強度や緻密性、導電性などが所定のレベルに維持され
ることも必要である。
【0021】そのため、炭素粉末としては、平均粒子径
が50μm以下、最大粒子径が300μm以下で、粒子
径10μm以下の粒子の割合が20重量%以下に調整さ
れた粒度特性をそなえたものを使用するのが好ましい。
【0022】平均粒子径が50μmを越え、最大粒子径
が300μmを越えると、薄型で溝を設けた複雑な形状
のガス流通部の成形が難しくなり、とくに成形体の周縁
部や溝部の角などの強度が不十分となり、欠落が生じ易
くなる。また、粒子径が小さい微粉末は表面積が大きい
ため、表面に吸着、捕捉される樹脂量が増大し、樹脂と
の混練物の流動性が著しく低下するため、粒子径が10
μm以下の粒子の割合は20重量%以下に調整するのが
好ましい。
【0023】炭素粉末としては、人造黒鉛、天然黒鉛、
膨張黒鉛、黒鉛化カーボンブラック、有機物の黒鉛化
品、およびこれらの混合物の黒鉛粉を使用するのが、電
気比抵抗を2×10-4Ωm以下とする上で好ましい。バ
インダー(結合剤)として機能する樹脂は、固体高分子
型燃料電池の作動温度の80〜120℃の温度に耐える
耐熱性、pH2〜3程度のスルフォン酸や硫酸酸性に耐
え得る耐酸性があればよく、例えば、フェノール系樹
脂、フラン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール−エポ
キシ系樹脂などの熱硬化性樹脂を単独または混合して使
用される。
【0024】これらの炭素粉末とバインダー樹脂は、炭
素粉末100重量部と、バインダー樹脂18〜45重量
部の量比で混合して混練する。混練は、ニーダー、加圧
型ニーダー、二軸スクリュー式混練機など常用の混練機
を使用して行う。バインダー樹脂の量比が45重量部を
越えると、導電性が著しく低下し、18重量部未満で
は、混練物の流動性が低下して、熱圧成形により形状精
度の良い板状成形体を得ることが困難となり、成形性の
悪化によりガス不透過性や強度の低下が生じる。炭素粉
末とバインダー樹脂をより均一に混合するために、樹脂
をアルコール、エーテルなど、適宜の有機溶媒に溶解
し、粘度を下げて混練した後、必要に応じて、有機溶媒
を除去する方法を適用することもできる。
【0025】(枠体部の原料調製)炭素粉末としては、
人造黒鉛、天然黒鉛、膨張黒鉛、カーボンブラック、有
機物の炭化品、およびこれらの混合物を使用することが
でき、さらに、電気抵抗の高い炭素粉末、例えばコーク
ス粉、活性炭、木炭などを用いることもできる。
【0026】配合としては、炭素粉末100重量部とバ
インダー樹脂38〜95重量部からなり、バインダー樹
脂量をガス流路部のバインダー樹脂量より20〜50重
量部多くした混合粉末として混練する。混練はガス流路
部の原料の混練の場合と同様にして行われる。
【0027】ガス流路部の原料構成、すなわち、炭素粉
末100重量部と、バイダー樹脂18〜45重量部のう
ちの炭素粉末の10〜100重量部を高電気比抵抗を有
する骨材成分、例えば、電気抵抗の高い熱硬化性樹脂
や、SiC、アルミナ、石英、ガラスなどの絶縁性無機
材料の粉粒状物、繊維状物の1種または2種以上で置換
した混合粉末を用いることもでき、これらの骨材成分の
添加量により電気比抵抗を調整することができる。な
お、この場合、炭素粉末に加える電気抵抗の高い熱硬化
性樹脂としては、フェノール系樹脂、フラン系樹脂、エ
ポキシ系樹脂、フェノール−エポキシ系樹脂などが用い
られる。
【0028】バインダー(結合剤)として機能する樹脂
は、前記ガス流路部を構成するために配合されるバイン
ダー樹脂と同様、固体高分子型燃料電池の作動温度の8
0〜120℃の温度に耐える耐熱性、pH2〜3程度の
スルフォン酸や硫酸酸性に耐え得る耐酸性があればよ
く、例えば、フェノール系樹脂、フラン系樹脂、エポキ
シ系樹脂、フェノール−エポキシ系樹脂などの熱硬化性
樹脂を単独または混合して使用される。
【0029】(予備成形体の製造)ガス流路部用として
配合された原料、および枠体部用として配合された原料
を、それぞれ常温でニーダーなどの混練機で混練した
後、室温に保持した金型に装入し、3〜30MPaの圧
力で加圧することにより、図1に示すような、ガス流路
用の予備成形体2および枠体部用の予備成形体3を作製
する。
【0030】(一体成形)固体高分子型燃料電池のセパ
レータにおいて、枠体部とガス流路部の境界部は、気体
不透過性を十分に確保することが必要であるから、これ
らは一体に成形するのが好ましい。一体成形する方法と
しては、金型内の所定位置にガス流路用の原料粉末およ
び枠体用の原料粉末を装入して熱圧成形する方法、前記
の予備成形体を金型の所定位置に装着して熱圧成形する
方法があるが、枠体部とガス流路部とが明確に分けられ
るため、予備成形体を使用する方法がより好ましい。い
ずれの方法においても、150〜280℃の温度に保持
された金型を用い、10〜50MPaの圧力で熱圧成形
する。
【0031】上記のように、特定範囲に配合調製された
原料粉末を使用し、好ましくは特定された粒度特性の炭
素粉末を用い、一体に熱圧成形することによって、枠体
部とガス流路部における好ましい電気比抵抗の組み合わ
せによる高出力化、高分極特性が実現され、気体不透過
性をそなえ、単セルを積層して電池スタックを組立てる
際の締め付け力に抗して亀裂や破損を生じることのない
セパレータを得ることができる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比して説
明する。
【0033】実施例1〜6、比較例1〜3 ガス流路部用の原料粉末、枠体用の原料粉末を、表1に
示すように配合し、配合された原料粉末を加圧ニーダー
により十分に混練した。バインダー樹脂としては、いず
れも液状フェノール樹脂を使用した。得られた混練物を
金型に装入し、室温で10MPaの圧力を加え、図1に
示すような形状の予備成形体を作製した。
【0034】得られた予備成形体を、金型内に、ガス流
路用の予備成形体の外側に枠体部用の予備成形体が配置
されるよう装着し、金型を180℃の温度に保持して、
30MPaの圧力で熱圧成形を行い、ガス流路部と枠体
部とが一体となった燃料電池用セパレータを作製した。
【0035】成形されたセパレータについて、以下の方
法によって電気比抵抗、気体透過度、曲げ強度を測定
し、成形されたセパレータを使用して単セルを組立て、
出力密度を測定した。測定結果を表2および表3に示
す。
【0036】電気比抵抗(Ωm):JIS R7202
に基づいて測定。 気体透過度(m3 /m2 ・秒):窒素ガスにより0.1
MPaの圧力をかけた際の窒素ガスの透過量を測定。 曲げ強度(MPa):JIS K6911に基づいて測
定。 出力密度(W/cm2 ):単セルでのセル電圧0.7V
における出力密度を測定。
【0037】
【表1】 《表注1》炭素粉末の種類 実施例1〜5、比較例1〜3:ガス流路部、枠体部 いずれも人造黒鉛粉末、実施例6:ガス流路部、枠体部いずれも天然黒鉛粉末 《表注2》添加粉の種類 実施例4※:フェノール樹脂硬化粉
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】 《表注》出力密度 ※:ガス流路部と枠体部との境界部よりガス漏れが生じたた め出力密度の測定ができなかった。
【0040】表1〜3にみられるように、実施例1〜3
および6は、枠体部を構成する成形体の原料のバインダ
ー樹脂の配合量を、ガス流路部を構成する成形体の原料
のバインダー樹脂の配合量より20〜50重量部多くし
て、枠体部の電気比抵抗を高め、実施例4〜5は、炭素
粉末の一部をフェノール樹脂硬化粉、およびSiC粉で
置換して電気比抵抗を高めたものであり、いずれも出力
密度が大きく、電池性能の向上が認められ、枠体部の曲
げ強度も高くなっている。これに対して、本発明の配合
条件を外れる比較例1〜3は、出力密度が低く、枠体部
の曲げ強度も劣っている。
【0041】
【発明の効果】以上のとおり、本発明の燃料電池用セパ
レータによれば、電池の高出力化を達成することがで
き、枠体部も優れた強度特性をそなえているから、セパ
レータの薄肉化が可能となり、電池性能を維持した上
で、積層した電池スタックの高さを小さくすることがで
き、電池の小型化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】セパレータのガス流路部用と枠体部用の予備成
形体、およびそれらの配置を示す概略斜視図である。
【図2】固体高分子型燃料電池の概略構造を示す一部断
面図である。
【符号の説明】
1 セパレータ 2 ガス流路用の予備成形体 3 枠体部用の予備成形体 4 カソード 5 アノード 6 溝 7 電解質膜 8 シール材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素粉末と樹脂との混合粉末を板状に成
    形してなる燃料電池のセパレータにおいて、片面または
    両面に複数のガス流通用溝部が形成されているガス流路
    部は2×10-4Ωm以下の電気比抵抗を有し、ガス流路
    部の周縁部に位置する枠体部は3×10-4Ωm以上の電
    気比抵抗を有し、ガス流路部と枠体部とが一体に成形さ
    れていることを特徴とする燃料電池用セパレータ。
  2. 【請求項2】 炭素粉末100重量部とバインダー樹脂
    18〜45重量部との混合粉末から形成したガス流路部
    用の予備成形体と、炭素粉末100重量部とバインダー
    樹脂38〜95重量部からなり、バインダー樹脂量を前
    記ガス流路部用の予備成形体のバインダー樹脂量より2
    0〜50重量部多くした混合粉末から形成した枠体用の
    予備成形体を金型に装入し、一体に熱圧成形することを
    特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
  3. 【請求項3】 炭素粉末100重量部とバインダー樹脂
    18〜45重量部との混合粉末から形成したガス流路部
    用の予備成形体と、前記炭素粉末の10〜100重量部
    を高電気比抵抗を有する骨材成分で置換してなる混合粉
    末から形成した枠体用の予備成形体を金型に装入し、一
    体に熱圧成形することを特徴とする燃料電池用セパレー
    タの製造方法。
  4. 【請求項4】 炭素粉末100重量部とバインダー樹脂
    18〜45重量部からなるガス流路部用の混合粉末と、
    炭素粉末100重量部とバインダー樹脂38〜95重量
    部からなり、バインダー樹脂量を前記ガス流路部用の予
    備成形体のバインダー樹脂量より20〜50重量部多く
    した枠体用の混合粉末を、それぞれ金型の所定位置に装
    入し、一体に熱圧成形することを特徴とする燃料電池用
    セパレータの製造方法。
  5. 【請求項5】 炭素粉末100重量部とバインダー樹脂
    18〜45重量部からなるガス流路部用の混合粉末と、
    前記炭素粉末の10〜100重量部を高電気比抵抗を有
    する骨材成分で置換してなる枠体用の混合粉末を、それ
    ぞれ金型の所定位置に装入し、一体に熱圧成形すること
    を特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
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