JP2004167950A - 画像記録装置及び画像記録方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の光学系を変更することなく、光の利用効率が低下せず、ノイズの影響がなく、鮮鋭度の高い画像を得ることが出来る画像記録装置及び画像記録方法を提供する。
【解決手段】変調信号生成手段により強度変調された光ビームで画像を形成する画像記録装置において、前記変調信号生成手段は、前画素と記録対象となる画素との画像記録信号を比較する比較手段4と、該記録対象画素の記録信号の値が前画素の記録信号の値よりも増加している場合に、画像記録信号をアナログ変換するために読み出すタイミングのみを遅延さる第1のタイミング制御手段5と、前記第1のタイミング制御手段5で制御されたタイミングにより画像記録信号を読み出してアナログ画像記録信号に変換するアナログ変換手段と、変換されたアナログ画像記録信号に基づいて前記光ビームを強度変調して走査する光ビーム走査手段とを有する画像記録装置及び画像記録方法。
【選択図】 図3
【解決手段】変調信号生成手段により強度変調された光ビームで画像を形成する画像記録装置において、前記変調信号生成手段は、前画素と記録対象となる画素との画像記録信号を比較する比較手段4と、該記録対象画素の記録信号の値が前画素の記録信号の値よりも増加している場合に、画像記録信号をアナログ変換するために読み出すタイミングのみを遅延さる第1のタイミング制御手段5と、前記第1のタイミング制御手段5で制御されたタイミングにより画像記録信号を読み出してアナログ画像記録信号に変換するアナログ変換手段と、変換されたアナログ画像記録信号に基づいて前記光ビームを強度変調して走査する光ビーム走査手段とを有する画像記録装置及び画像記録方法。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像記録装置及び画像記録方法に関し、詳しくは、銀塩フィルム等の銀塩写真感材に階調画像を記録する際の鮮鋭性を向上することにより画像品質を向上させることができる画像記録装置及び画像記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像記録装置としては、デジタル撮影した画像をアナログ変換し、変換後のアナログの画像信号に基づいて銀塩フィルムに強度変調したレーザ光を照射することによって、フィルムを感光して白黒の階調画像を得ることが出来る画像記録装置が知られている。
【0003】
このような画像記録装置で用いられる銀塩フィルムは、レーザ光を照射した部分が黒画素となる訳であるが、照射光量と濃度特性とは、図9に示すように非線形の関係にある。即ち、照射光量が比較的少なくても、フィルムの濃度は高くなってしまう。
【0004】
このような特性のため、例えば、図10に示すように1画素を80μmとして画像信号の記録を行うために、(a)のデジタル信号をアナログ変換して得られたアナログ信号に基づいて(b)に示すような光量でレーザ光がフィルムに照射がされると、照射されたフィルム上の濃度分布は(c)に示すような分布になる。このように、従来の画像記録装置では、図10に示すように、フィルム上の濃度分布(c)は、本来記録すべき画像信号(a)と比べて濃度が高い部分即ち黒色部が増大しており、結果として、白色部が細ってしまうという問題があった。
【0005】
このように、銀塩フィルムにおける照射光量と濃度特性とが非線形であるために、照射光量が少なくても高い濃度の画素がフィルムに記録されてしまうため、フィルムに記録される画像は白線部が細りやすく、白黒部分の境界がぼやけたような画像となってしまうため、精鋭度の高い画像を得ることは困難であった。
【0006】
鮮鋭度を上げる技術としては、例えば、主走査・副走査両方向の画素サイズが略等しくなるように(主走査方向のドットサイズ拡大を防止するために)、画素記録データに基いて、フィルムヘの光照射時間を制御(照射光量が大きい時は、照射時間を短くして黒部の太りを抑制する。)する画像記録装置が知られている(特許文献1参照)。
【0007】
しかし、このような画像記録装置は、アナログ変換した後の画像信号を制御しているため、ノイズの影響を受けやすく、せっかく制御しても信号が乱れてしまったりする問題がある。また、それぞれの画素毎に照射時間を制限するために、従来の濃度の画像を得るためにレーザのパワーが従来以上に必要となったり、連続して同一データのときは、光の利用効率が悪くなる欠点がある。
【0008】
【特許文献1】特許3281652号
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このような鮮鋭度の問題に対処するため、レーザのビーム径を光学系により絞る方法も考えられる。
【0010】
しかし、このような方法を採用するためには、一般的に高精度の光学系が必要で、レンズ枚数の増加や光学系の複雑化といったコストアップを避けられない。
【0011】
そこで本発明の課題は、従来の光学系を変更することなく、光の利用効率が低下せず、ノイズの影響がなく、鮮鋭度の高い画像を得ることが出来る画像記録装置及び画像記録方法を提供することにある。
【0012】
本発明の他の課題は、本明細書の以下の記述によって明らかになる。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
【0014】
(請求項1)銀塩写真感材に変調信号生成手段により生成された変調信号に基づいて強度変調された光ビームを走査して画像を形成する画像記録装置において、前記変調信号生成手段は、前画素と記録対象となる画素とのデジタル画像記録信号を比較する比較手段と、該記録対象となるデジタル画像記録信号の値が前画素のデジタル画像記録信号の値よりも増加しているとの結果を前記比較手段で得た場合に、デジタル画像記録信号をアナログ変換するために読み出すタイミングのみを遅延さる第1のタイミング制御手段と、前記第1のタイミング制御手段で制御されたタイミングによりデジタル画像記録信号を読み出してアナログ画像記録信号に変換するアナログ変換手段と、該アナログ変換手段により変換されたアナログ画像記録信号に基づいて前記光ビームを強度変調して走査する光ビーム走査手段とを有することを特徴とする画像記録装置。
【0015】
(請求項2)前記第1のタイミング制御手段による遅延は、1画素相当分よりも短い時間であることを特徴とする請求項1記載の画像記録装置。
【0016】
(請求項3)前記第1のタイミング制御手段による遅延は、10分の1画素〜2分の1画素に相当する時間であることを特徴とする請求項1又は2記載の画像記録装置。
【0017】
(請求項4)前記比較手段は、画像記録信号が前画素よりも16分の1以上増加している場合に、増加しているとすることを特徴とする請求項1、2又は3記載の画像記録装置。
【0018】
(請求項5)形成される画像がマンモ画像であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像記録装置。
【0019】
(請求項6)銀塩写真感材に変調信号生成手段により生成された変調信号に基づいて強度変調された光ビームを走査して画像を形成する画像記録装置において、前記変調信号生成手段は、記録対象となる画素の1又は2ビット以上のデジタル画像記録信号の各ビットについての値が前画素のデジタル画像記録信号の各ビットについての値よりも増加している場合に、当該デジタル画像記録信号の少なくとも1ビットについて立ち上がりタイミングのみを遅延させ、立ち下がりのタイミングをそのままとする第2のタイミング制御手段と、前記第2のタイミング制御手段で制御されたデジタル画像記録信号を読み出してアナログ画像記録信号に変換するアナログ変換手段と、該アナログ変換手段により変換されたアナログ画像記録信号に基づいて前記光ビームを強度変調して走査する光ビーム走査手段とを有することを特徴とする画像記録装置。
【0020】
(請求項7)前記第2のタイミング制御手段による遅延は、1画素相当分よりも短い時間であることを特徴とする請求項6記載の画像記録装置。
【0021】
(請求項8)前記第2のタイミング制御手段による遅延は、10分の1画素〜2分の1画素に相当する時間であることを特徴とする請求項6又は7記載の画像記録装置。
【0022】
(請求項9)前記第2のタイミング制御手段は、複数のビットからなるデジタル画像記録信号の上位のビットのデジタル画像記録信号に対して遅延させることを特徴とする請求項6、7又は8記載の画像記録装置。
【0023】
(請求項10)形成される画像がマンモ画像であることを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載の画像記録装置。
【0024】
(請求項11)銀塩写真感材に変調信号生成手段により生成された変調信号に基づいて強度変調された光ビームを走査して画像を形成する画像記録方法において、前記変調信号生成手段において、前画素と記録対象となる画素とのデジタル画像記録信号を比較し、該記録対象となるデジタル画像記録信号の値が前画素のデジタル画像記録信号の値よりも増加している場合に、デジタル画像記録信号をアナログ変換するために読み出すタイミングのみを遅延させ、読み終わりのタイミングをそのままとしてデジタル画像記録信号を読み出してアナログ画像記録信号に変換し、該変換されたアナログ画像記録信号に基づいて前記光ビームを強度変調して走査することを特徴とする画像記録方法。
【0025】
(請求項12)前記遅延は、1画素相当分よりも短い時間であることを特徴とする請求項11記載の画像記録方法。
【0026】
(請求項13)前記遅延は、10分の1画素〜2分の1画素に相当する時間であることを特徴とする請求項11又は12記載の画像記録方法。
【0027】
(請求項14)画像記録信号が前画素よりも16分の1以上増加している場合に、該記録対象となるデジタル画像記録信号の値が前画素のデジタル画像記録信号の値よりも増加しているとすることを特徴とする請求項11、12又は13記載の画像記録方法。
【0028】
(請求項15)マンモ画像を形成することを特徴とする請求項11〜14のいずれかに記載の画像記録方法。
【0029】
(請求項16)銀塩写真感材に変調信号生成手段により生成された変調信号に基づいて強度変調された光ビームを走査して画像を形成する画像記録装置において、前記変調信号生成手段は、記録対象となる画素の1又は2ビット以上のデジタル画像記録信号の各ビットについての値よりも増加している場合に、当該デジタル画像記録信号の少なくとも1ビットについて立ち上がりタイミングのみを遅延させ、立ち下がりのタイミングをそのままと制御されたデジタル画像記録信号を読み出してアナログ画像記録信号に変換し、変換されたアナログ画像記録信号に基づいて前記光ビームを強度変調して走査することを特徴とする画像記録方法。
【0030】
(請求項17)前記遅延は、1画素相当分よりも短い時間であることを特徴とする請求項16記載の画像記録方法。
【0031】
(請求項18)前記遅延は、10分の1画素〜2分の1画素に相当する時間であることを特徴とする請求項16又は17記載の画像記録方法。
【0032】
(請求項19)前記第2のタイミング制御手段は、複数のビットからなるデジタル画像記録信号の上位ビットのデジタル画像記録信号に対して遅延させることを特徴とする請求項16、17又は18記載の画像記録方法。
【0033】
(請求項20)マンモ画像を形成することを特徴とする請求項16〜19のいずれかに記載の画像記録方法。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
【0035】
本発明の画像記録方法を実施する画像記録装置及び画像記録装置の第1の態様について、以下図面を参照しながら説明する。
【0036】
図1は、本発明の画像記録装置の第1の態様にかかる概略構成を示す図である。
【0037】
図1において、画像記録装置100は、シート上の銀塩写真感材の一例である熱現像感光フィルムF(例えば、コニカ(株)製medical imaging film DRYPRO SD−P;以下、「フィルム」という。)を1枚ずつ給送する給送部110と、給送されたフィルムFを露光し画像記録を行う(潜像を形成する)露光部120と、露光されたフィルムF(潜像が形成された熱現像感光材料)を熱現像する熱現像部130とを備える。
【0038】
給送部110は、上下2段に設けられ、ケース内に収納されたフィルムFをケース毎に格納する。給送部110で取り出し装置(図示省略)によりフィルムFを搬送方向変換部145で図1の矢印(4)に示すようにフィルムFを水平方向に搬送し、さらに、ローラ対等からなる複数の搬送装置142により図1の矢印(5)に示すように上方垂直方向に搬送し、その際、露光部120はフィルムFに波長810nmの光ビームであるレーザ光Lを照射する。画像信号に基づいて変調されたレーザ光LによりフィルムFは図1の矢印(6)に示すようにさらに上方に搬送され、供給ローラ対143により熱現像部130の熱現像ドラム14へと送られる。熱現像ドラム14は、内蔵された発熱体により加熱され、100〜140℃の範囲内の一定温度に制御されている。熱現像ドラム14では、フィルムFが多数の対向ローラにより熱現像ドラム14の外周面に押し付けられ、フィルムFと熱現像ドラム14の外周面が密着した状態で熱現像ドラム14が図1の矢印(7)に示す方向にフィルムFとともに回転する。
【0039】
上述のような回転の間に、熱現像ドラム14はフィルムFを5〜20秒の間、加熱し熱現像する。そして、図1の右方で熱現像ドラム14からフィルムFを分離し、図1の矢印(8)に示す方向に搬送装置144で搬送しつつフィルムFを冷却する。その後、搬送装置144は、ドラム14から離れたフィルムFを図1の矢印(9)に示す方向に搬送し、画像記録装置100の上部から取り出せるように排出トレイ160に排出する。
【0040】
上述のようにして潜像の形成されたフィルムFは熱現像処理されることでフィルムFの潜像を可視画像として形成する。
【0041】
次に図1の画像記録装置100の露光部120について図2を用いて説明する。図2は図1の画像記録装置100の露光部120の光学系及び制御系を概略的に示す図である。
【0042】
図2に示すように、露光部120は、画像信号Sから生成された変調信号に基づいて強度変調されたレーザ光Lを回転多面鏡113によって偏向してfθレンズ114を介してフィルムF上を主走査するとともに、フィルムFをレーザ光Lに対して主走査の方向(X方向)と略垂直な方向(Y方向)に相対移動させることにより副走査することでフィルムFに潜像を形成する。
【0043】
以下、さらに露光部120及びその制御系について説明する。
【0044】
図2に示すように、画像信号生成装置121から出力された画像信号Sは、変調信号生成手段122で変調信号が生成される。ドライバ124は、半導体レーザ125を駆動する。この変調信号で光源である半導体レーザ125(例えば、JDS Uniphase社製 SDL−5421−G1)を駆動し、半導体レーザ125からレーザ光Lを照射させる。変調信号生成部122は半導体レーザ125から照射されたレーザ光Lを受光する光量センサ(図示省略)からの光量モニタ信号が入力されることでレーザ光Lの強度が一定になるように制御する。
【0045】
図2のように、半導体レーザ125から照射されたレーザ光Lは、レンズ126を通過した後、略平行光に変換され、さらにシリンドリカルレンズ115により上下方向にのみ収束されて、図中矢印A方向に回転する回転多面鏡113に対し、その駆動軸に垂直な方向に長い線像として入射する。回転多面鏡113はレーザ光Lを主走査方向に反射し偏向し、この偏向されたレーザ光Lは、シリンドリカルレンズを含むfθレンズ114を通過した後、光路上に主走査方向に延在して設けられたミラー116で反射されて、搬送装置142により矢印Y方向に搬送されている(副走査されている)フィルムFの被走査面117上を、矢印X方向に繰り返し主走査される。これにより、レーザ光LはフィルムF上の被走査面117を走査する。
【0046】
fθレンズ114のシリンドリカルレンズは、入射したレーザ光LをフィルムFの被走査面117上に副走査方向にのみ収束させるものとなっており、副走査方向に関しては、回転多面鏡113の反射面と被走査面117とが共役になるように配置されている。またfθレンズ114からフィルムFの被走査面117までの距離は、fθレンズ114全体の主走査方向の焦点距離と等しくなっている。このように、露光部120ではシリンドリカルレンズ115及びシリンドリカルレンズを含むfθレンズ114を配設しており、レーザ光Lが回転多面鏡113上で一旦副走査方向にのみ収束させるので、回転多面鏡113に面倒れや軸ブレが生じても、フィルムFの被走査面117上において、レーザ光Lの走査位置が副走査方向にずれることがなく、等ピッチの走査線を形成することが出来る。
【0047】
以上のようにして露光部120においてフィルムFに画像信号Sに基づく潜像が形成されることで画像記録が行われる訳であるが、本発明の画像記録装置は、かかる露光部120に送られる強度変調した変調信号を生成する変調信号生成手段122に特徴がある。
【0048】
図3は、本発明の画像記録装置の第1の態様に係る変調信号生成手段の構成を示すブロック図である。
【0049】
図3において、1は画像記録信号の補間処理や階調処理を行う画像処理部であり、2は画像処理部1で処理された画像記録信号を一旦蓄積するメモリであり、3はデジタル画像記録信号をアナログ画像記録信号に変換するD/A変換部であり、4はD/A変換部に送られるデジタル画像記録信号の値を比較する比較手段であり、5は比較手段4による比較結果に基づいてD/A変換部4におけるデータラッチ信号を生成する第1のタイミング制御手段であり、6はアナログ変換されたアナログ画像記録信号に基づいて変調信号を生成する光変調回路である。
【0050】
画像処理部1で補間処理や階調処理が行われた画像記録信号は、メモリ2に一旦蓄積される。画像記録信号は、メモリ2に一旦蓄積された後、D/A変換部3により逐次読み出されてデジタル画像記録信号からアナログ画像記録信号に変換される。
【0051】
メモリ2から読み出されるデジタル画像記録信号は、D/A変換部3により読み出される際に、比較手段4において記録対象となる画素と当該画素の前の画素のそれぞれのデジタル画像記録信号の値を比較される。
【0052】
前記比較手段4は、記録対象となるデジタル画像記録信号の値が前画素のデジタル画像記録信号の値よりも増加しているかどうかを判断する。好ましくは、記録対象となるデジタル画像記録信号の値が、前の画素よりも16分の1以上増加している場合に、該記録対象となるデジタル画像記録信号の値が前画素のデジタル画像記録信号の値よりも増加していると判断する。16分の1以上としたのは、画像信号がゆるやかに変化する部分に対しても画像信号の遅延が適応され、濃度とびや疑似輪郭といった不具合を防止するためである。さらには、比較手段4の構成をより簡素化出来るというメリットを有するからである。本来なら、比較手段4の構成は、デジタル画像記録信号の増加を判断する際に、最小ステップ(例えば1/16384)の増加を検出するために、14ビット各々の信号全てに前画素との比較回路を設け、これら14個の比較結果を総合して最終的なデジタル画像記録信号の増減を判定する増減判定回路を有する構成となる。しかし、1/16以上の変化を判断するのであれば、上位の数ビット(例えば4ビット)分のみに比較回路を設けてやれば良いから、比較手段4の構成がより簡素化できるのである。
【0053】
比較手段4において、記録対象となるデジタル画像記録信号の値が前画素のデジタル画像記録信号の値よりも増加しているとの結果を得た場合には、第1のタイミング制御手段5により、D/A変換部3においてデジタル画像記録信号を読み出すタイミングのみを遅延させる制御を行う。読み出すタイミングの遅延は、D/A変換部3に入力されるデータラッチ信号の立ち上がりを遅延させることにより行うことが出来る。
【0054】
図4は、本発明の画像記録装置の第1の態様のD/A変換部におけるタイミングチャートの一例を示す図であり、同図において(a)はデジタル画像記録信号であり、(b)はデータラッチ信号であり、(c)はアナログ画像記録信号である。
【0055】
図4(a)に示すデジタル画像記録信号がA点で増加しているので、比較手段4により記録対象となるデジタル画像記録信号の値が前画素のデジタル画像記録信号の値よりも増加していると判断される。その結果、第1のタイミング制御手段5によりD/A変換部3に入力されるデータラッチ信号は、図4(b)に示すような立ち上がり部分が遅延されたデータラッチ信号が入力される。図4では、データラッチ信号を6分周して6分の1画素分を遅延した例を示している。
【0056】
前記第1のタイミング制御手段による遅延は、1画素相当分よりも短い時間であることが好ましい。1画素相当分よりも長い時間であると、画素ヌケが発生するからである。前記第1のタイミング制御手段による遅延は、10分の1画素〜2分の1画素に相当する時間であることが更に好ましい。遅延が10分の1画素以下であると遅延することの効果がなくなってしまい、遅延が2分の1画素以上であると、画素ヌケが発生してしまうからである。
【0057】
このように遅延したデータラッチ信号が入力されるので、図4(c)に示すように、立ち上がりの部分のみが遅延することにより信号幅の短いアナログ画像記録信号が生成される。
【0058】
こうして得られたアナログ画像記録信号は、変調信号として光変調回路6に送られる(図3参照)。光変調回路6にアナログ画像記録信号が送られると、光変調回路6により変調信号が作成され、図示しない光ビーム走査手段により該変調信号に基づいて前記光ビームを強度変調して走査する。
【0059】
図5は、本発明の画像記録装置における画像記録信号と画像記録されたフィルムの濃度分布を示す図であり、同図において、(a)はデジタル画像記録信号、(b)はフィルム面に照射される光量分布、(c)はフィルム上の濃度分布をそれぞれ示している。
【0060】
図5(a)に示すような画像記録を行う場合、本発明の画像記録装置によれば、第1のタイミング制御手段によりD/A変換部に入力されるデータラッチ信号の立ち上がりが遅延されることによりD/A変換後のアナログ画像記録信号の信号巾が狭くなる。従って、その信号巾の狭いアナログ画像記録信号に基づいて強度変調される光ビームも図5(b)に示すように黒部の巾が相対的に狭い光量分布となる。図5(b)に示すよう光量分布の光がフィルム面に照射されることによって、図5(c)に示す濃度分布の画像が得られることとなる。
【0061】
このように本発明の画像記録装置にかかる変調信号生成手段によって生成された変調信号によれば、フィルムFに照射される光量が絞られ、フィルム上の濃度分布も所望の分布が得られ、白色部の細りの問題も発生しない。
【0062】
また、本発明の画像記録装置は、画素毎にコントロールする必要がなく、画素毎に光量をOFFする必要がないため、画素毎に遅延させる従来の方法に比べレーザ光を効率よく利用できる。
【0063】
本発明の画像記録装置により、乳房診断等で撮影されるいわゆるマンモ画像を形成することが好ましい。マンモ画像は、微細な白部を有する病巣を判断して診断することが多く、本発明の画像記録装置の特徴である鮮鋭性の高い画像を形成するという効果を発揮する上で好ましい。
【0064】
次に、本発明の画像記録装置の第2の態様について以下詳細に説明する。
【0065】
本発明の画像記録装置は、第1の態様の画像記録装置とその装置構成や露光部の構成は同一であるので、その説明を省略する。
【0066】
図6は第2の態様の画像記録装置の変調信号生成手段の構成を示すブロック図である。
【0067】
尚、図6中、図3と同一符号は同一構成を示し、その説明を省略する。
【0068】
第2のタイミング制御手段は、D/A変換部3に入力される前の1又は2ビット以上のデジタル画像記録信号のうちの少なくとも1ビットについて立ち上がりのタイミングのみを遅延させ、立ち下がりのタイミングをそのままとする。
【0069】
図7は、本発明の画像記録装置の第2の態様のA/D変換部におけるタイミングチャートの一例を示す図であり、同図において、(a)は最上位桁の画像信号、(b)は上位から2桁目の画像信号、(c)はデータラッチ信号、(d)は変換後のアナログ信号を示している。
【0070】
図7(a)に示すように、最上位桁のデジタル画像記録信号は1画素目で立ち上がっているため、この部分のみが第2のタイミング制御手段7により遅延させられており、図7(b)に示すように2桁目のデジタル画像記録信号は、3画素目で立ち上がっているため、この部分のみが第2のタイミング制御手段7により遅延させられる。1桁目、2桁目の信号とも立ち下がりにおいては遅延されることなく、通常の画素切換わり時に立ち下がるよう制御されている。一方、データラッチ信号は、図7(c)に示すように、一定のタイミングで生成される。このようにデジタル画像記録信号の立ち上がり部分のみが遅延されることによって、図7(d)に示すように変換後のアナログ画像記録信号は、画素値が増加する部分で、一旦減少し、画素値の減少する部分でもアナログ信号が指令値以上に一旦減少する。
【0071】
この立ち下がりにより、画像部の輪郭に淡色部が入ることにより、画像の鮮鋭性が高まり、併せてエッジ効果も期待できる。
【0072】
尚、図7では、デジタル画像信号の各々の桁が、立ち上がりと立ち下がりとが混在するケースを説明したが、図8のように、デジタル画像信号の各々の桁が一緒に立ち上がる(立ち下がる)場合もある。この場合には、エッジ効果こそ生じないが、アナログ画像信号の立ち上がりタイミングを遅延させることができる。
【0073】
前記第2のタイミング制御手段(図6参照)による遅延は、1画素相当分よりも短い時間であることが好ましい。1画素相当分よりも長い時間であると、画素ヌケが発生するからである。前記第2のタイミング制御手段による遅延は、10分の1画素〜2分の1画素に相当する時間であることが更に好ましい。遅延が10分の1画素以下であると遅延することの効果がなくなってしまい、遅延が2分の1画素以上であると画素ヌケが発生してしまうからである。
【0074】
また、遅延すべきデジタル画像記録信号は、必ずしも全ビット(14ビット)を対象にする必要はなく、上位の数ビット(例えば2〜6ビット)だけを遅延させるように構成しても良い。こうすることで遅延部の構成を簡素化することも可能である。なぜならば、デジタル画像記録信号のビットは、上位のビットがデジタル画像記録信号の上位桁の数値を表すからである、即ち、上位のビットだけに対して第2のタイミング制御手段による遅延を施すことにより、デジタル画像記録信号の立ち上がりタイミングを遅延させる効果が期待出来るからである。
【0075】
本発明の画像記録装置により、胸部診断等で撮影されるいわゆるマンモ画像を形成することが好ましい。マンモ画像は、微細な白部を有する病巣を判断して診断することが多く、本発明の画像記録装置の特徴である鮮鋭性の高い画像を形成するという効果を発揮する上で好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像記録装置の第1の態様の一例にかかる概略構成を示す図
【図2】図1の画像記録装置の露光部の光学系及び制御系を概略的に示す図
【図3】本発明の画像記録装置の第1の態様に係る変調信号生成手段の構成を示すブロック図
【図4】本発明の第1の態様の画像記録装置におけるタイミングチャートの一例を示す図
【図5】本発明の画像記録装置における画像記録信号と画像記録されたフィルムの濃度分布を示す図
【図6】第2の態様の画像記録装置の変調信号生成手段の構成を示すブロック図
【図7】本発明の第2の態様の画像記録装置におけるタイミングチャートの一例を示す図
【図8】本発明の第2の態様の画像記録装置におけるタイミングチャートの他の一例を示す図
【図9】銀塩写真感材における光量と濃度の相関図
【図10】従来の画像記録装置における記録信号と実際の記録濃度とを示す図
【符号の説明】
F:フィルム
L:レーザ光
S:画像信号
1:画像処理部
2:メモリ
3:D/A変換部
4:比較手段
5:第1のタイミング制御手段
6:光変調回路
7:第2のタイミング制御手段
100:画像記録装置
110:給送部
113:回転多面鏡
114:fθレンズ
115:シリンドリカルレンズ
116:ミラー
117:被走査面
120:露光部
121:画像信号生成装置
122:変調信号生成手段
125:半導体レーザ
126:レンズ
130:熱現像部
14:熱現像ドラム
142:搬送装置
143:供給ローラ対
144:搬送装置
145:搬送方向変換部
160:排出トレイ
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像記録装置及び画像記録方法に関し、詳しくは、銀塩フィルム等の銀塩写真感材に階調画像を記録する際の鮮鋭性を向上することにより画像品質を向上させることができる画像記録装置及び画像記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像記録装置としては、デジタル撮影した画像をアナログ変換し、変換後のアナログの画像信号に基づいて銀塩フィルムに強度変調したレーザ光を照射することによって、フィルムを感光して白黒の階調画像を得ることが出来る画像記録装置が知られている。
【0003】
このような画像記録装置で用いられる銀塩フィルムは、レーザ光を照射した部分が黒画素となる訳であるが、照射光量と濃度特性とは、図9に示すように非線形の関係にある。即ち、照射光量が比較的少なくても、フィルムの濃度は高くなってしまう。
【0004】
このような特性のため、例えば、図10に示すように1画素を80μmとして画像信号の記録を行うために、(a)のデジタル信号をアナログ変換して得られたアナログ信号に基づいて(b)に示すような光量でレーザ光がフィルムに照射がされると、照射されたフィルム上の濃度分布は(c)に示すような分布になる。このように、従来の画像記録装置では、図10に示すように、フィルム上の濃度分布(c)は、本来記録すべき画像信号(a)と比べて濃度が高い部分即ち黒色部が増大しており、結果として、白色部が細ってしまうという問題があった。
【0005】
このように、銀塩フィルムにおける照射光量と濃度特性とが非線形であるために、照射光量が少なくても高い濃度の画素がフィルムに記録されてしまうため、フィルムに記録される画像は白線部が細りやすく、白黒部分の境界がぼやけたような画像となってしまうため、精鋭度の高い画像を得ることは困難であった。
【0006】
鮮鋭度を上げる技術としては、例えば、主走査・副走査両方向の画素サイズが略等しくなるように(主走査方向のドットサイズ拡大を防止するために)、画素記録データに基いて、フィルムヘの光照射時間を制御(照射光量が大きい時は、照射時間を短くして黒部の太りを抑制する。)する画像記録装置が知られている(特許文献1参照)。
【0007】
しかし、このような画像記録装置は、アナログ変換した後の画像信号を制御しているため、ノイズの影響を受けやすく、せっかく制御しても信号が乱れてしまったりする問題がある。また、それぞれの画素毎に照射時間を制限するために、従来の濃度の画像を得るためにレーザのパワーが従来以上に必要となったり、連続して同一データのときは、光の利用効率が悪くなる欠点がある。
【0008】
【特許文献1】特許3281652号
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このような鮮鋭度の問題に対処するため、レーザのビーム径を光学系により絞る方法も考えられる。
【0010】
しかし、このような方法を採用するためには、一般的に高精度の光学系が必要で、レンズ枚数の増加や光学系の複雑化といったコストアップを避けられない。
【0011】
そこで本発明の課題は、従来の光学系を変更することなく、光の利用効率が低下せず、ノイズの影響がなく、鮮鋭度の高い画像を得ることが出来る画像記録装置及び画像記録方法を提供することにある。
【0012】
本発明の他の課題は、本明細書の以下の記述によって明らかになる。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
【0014】
(請求項1)銀塩写真感材に変調信号生成手段により生成された変調信号に基づいて強度変調された光ビームを走査して画像を形成する画像記録装置において、前記変調信号生成手段は、前画素と記録対象となる画素とのデジタル画像記録信号を比較する比較手段と、該記録対象となるデジタル画像記録信号の値が前画素のデジタル画像記録信号の値よりも増加しているとの結果を前記比較手段で得た場合に、デジタル画像記録信号をアナログ変換するために読み出すタイミングのみを遅延さる第1のタイミング制御手段と、前記第1のタイミング制御手段で制御されたタイミングによりデジタル画像記録信号を読み出してアナログ画像記録信号に変換するアナログ変換手段と、該アナログ変換手段により変換されたアナログ画像記録信号に基づいて前記光ビームを強度変調して走査する光ビーム走査手段とを有することを特徴とする画像記録装置。
【0015】
(請求項2)前記第1のタイミング制御手段による遅延は、1画素相当分よりも短い時間であることを特徴とする請求項1記載の画像記録装置。
【0016】
(請求項3)前記第1のタイミング制御手段による遅延は、10分の1画素〜2分の1画素に相当する時間であることを特徴とする請求項1又は2記載の画像記録装置。
【0017】
(請求項4)前記比較手段は、画像記録信号が前画素よりも16分の1以上増加している場合に、増加しているとすることを特徴とする請求項1、2又は3記載の画像記録装置。
【0018】
(請求項5)形成される画像がマンモ画像であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像記録装置。
【0019】
(請求項6)銀塩写真感材に変調信号生成手段により生成された変調信号に基づいて強度変調された光ビームを走査して画像を形成する画像記録装置において、前記変調信号生成手段は、記録対象となる画素の1又は2ビット以上のデジタル画像記録信号の各ビットについての値が前画素のデジタル画像記録信号の各ビットについての値よりも増加している場合に、当該デジタル画像記録信号の少なくとも1ビットについて立ち上がりタイミングのみを遅延させ、立ち下がりのタイミングをそのままとする第2のタイミング制御手段と、前記第2のタイミング制御手段で制御されたデジタル画像記録信号を読み出してアナログ画像記録信号に変換するアナログ変換手段と、該アナログ変換手段により変換されたアナログ画像記録信号に基づいて前記光ビームを強度変調して走査する光ビーム走査手段とを有することを特徴とする画像記録装置。
【0020】
(請求項7)前記第2のタイミング制御手段による遅延は、1画素相当分よりも短い時間であることを特徴とする請求項6記載の画像記録装置。
【0021】
(請求項8)前記第2のタイミング制御手段による遅延は、10分の1画素〜2分の1画素に相当する時間であることを特徴とする請求項6又は7記載の画像記録装置。
【0022】
(請求項9)前記第2のタイミング制御手段は、複数のビットからなるデジタル画像記録信号の上位のビットのデジタル画像記録信号に対して遅延させることを特徴とする請求項6、7又は8記載の画像記録装置。
【0023】
(請求項10)形成される画像がマンモ画像であることを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載の画像記録装置。
【0024】
(請求項11)銀塩写真感材に変調信号生成手段により生成された変調信号に基づいて強度変調された光ビームを走査して画像を形成する画像記録方法において、前記変調信号生成手段において、前画素と記録対象となる画素とのデジタル画像記録信号を比較し、該記録対象となるデジタル画像記録信号の値が前画素のデジタル画像記録信号の値よりも増加している場合に、デジタル画像記録信号をアナログ変換するために読み出すタイミングのみを遅延させ、読み終わりのタイミングをそのままとしてデジタル画像記録信号を読み出してアナログ画像記録信号に変換し、該変換されたアナログ画像記録信号に基づいて前記光ビームを強度変調して走査することを特徴とする画像記録方法。
【0025】
(請求項12)前記遅延は、1画素相当分よりも短い時間であることを特徴とする請求項11記載の画像記録方法。
【0026】
(請求項13)前記遅延は、10分の1画素〜2分の1画素に相当する時間であることを特徴とする請求項11又は12記載の画像記録方法。
【0027】
(請求項14)画像記録信号が前画素よりも16分の1以上増加している場合に、該記録対象となるデジタル画像記録信号の値が前画素のデジタル画像記録信号の値よりも増加しているとすることを特徴とする請求項11、12又は13記載の画像記録方法。
【0028】
(請求項15)マンモ画像を形成することを特徴とする請求項11〜14のいずれかに記載の画像記録方法。
【0029】
(請求項16)銀塩写真感材に変調信号生成手段により生成された変調信号に基づいて強度変調された光ビームを走査して画像を形成する画像記録装置において、前記変調信号生成手段は、記録対象となる画素の1又は2ビット以上のデジタル画像記録信号の各ビットについての値よりも増加している場合に、当該デジタル画像記録信号の少なくとも1ビットについて立ち上がりタイミングのみを遅延させ、立ち下がりのタイミングをそのままと制御されたデジタル画像記録信号を読み出してアナログ画像記録信号に変換し、変換されたアナログ画像記録信号に基づいて前記光ビームを強度変調して走査することを特徴とする画像記録方法。
【0030】
(請求項17)前記遅延は、1画素相当分よりも短い時間であることを特徴とする請求項16記載の画像記録方法。
【0031】
(請求項18)前記遅延は、10分の1画素〜2分の1画素に相当する時間であることを特徴とする請求項16又は17記載の画像記録方法。
【0032】
(請求項19)前記第2のタイミング制御手段は、複数のビットからなるデジタル画像記録信号の上位ビットのデジタル画像記録信号に対して遅延させることを特徴とする請求項16、17又は18記載の画像記録方法。
【0033】
(請求項20)マンモ画像を形成することを特徴とする請求項16〜19のいずれかに記載の画像記録方法。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
【0035】
本発明の画像記録方法を実施する画像記録装置及び画像記録装置の第1の態様について、以下図面を参照しながら説明する。
【0036】
図1は、本発明の画像記録装置の第1の態様にかかる概略構成を示す図である。
【0037】
図1において、画像記録装置100は、シート上の銀塩写真感材の一例である熱現像感光フィルムF(例えば、コニカ(株)製medical imaging film DRYPRO SD−P;以下、「フィルム」という。)を1枚ずつ給送する給送部110と、給送されたフィルムFを露光し画像記録を行う(潜像を形成する)露光部120と、露光されたフィルムF(潜像が形成された熱現像感光材料)を熱現像する熱現像部130とを備える。
【0038】
給送部110は、上下2段に設けられ、ケース内に収納されたフィルムFをケース毎に格納する。給送部110で取り出し装置(図示省略)によりフィルムFを搬送方向変換部145で図1の矢印(4)に示すようにフィルムFを水平方向に搬送し、さらに、ローラ対等からなる複数の搬送装置142により図1の矢印(5)に示すように上方垂直方向に搬送し、その際、露光部120はフィルムFに波長810nmの光ビームであるレーザ光Lを照射する。画像信号に基づいて変調されたレーザ光LによりフィルムFは図1の矢印(6)に示すようにさらに上方に搬送され、供給ローラ対143により熱現像部130の熱現像ドラム14へと送られる。熱現像ドラム14は、内蔵された発熱体により加熱され、100〜140℃の範囲内の一定温度に制御されている。熱現像ドラム14では、フィルムFが多数の対向ローラにより熱現像ドラム14の外周面に押し付けられ、フィルムFと熱現像ドラム14の外周面が密着した状態で熱現像ドラム14が図1の矢印(7)に示す方向にフィルムFとともに回転する。
【0039】
上述のような回転の間に、熱現像ドラム14はフィルムFを5〜20秒の間、加熱し熱現像する。そして、図1の右方で熱現像ドラム14からフィルムFを分離し、図1の矢印(8)に示す方向に搬送装置144で搬送しつつフィルムFを冷却する。その後、搬送装置144は、ドラム14から離れたフィルムFを図1の矢印(9)に示す方向に搬送し、画像記録装置100の上部から取り出せるように排出トレイ160に排出する。
【0040】
上述のようにして潜像の形成されたフィルムFは熱現像処理されることでフィルムFの潜像を可視画像として形成する。
【0041】
次に図1の画像記録装置100の露光部120について図2を用いて説明する。図2は図1の画像記録装置100の露光部120の光学系及び制御系を概略的に示す図である。
【0042】
図2に示すように、露光部120は、画像信号Sから生成された変調信号に基づいて強度変調されたレーザ光Lを回転多面鏡113によって偏向してfθレンズ114を介してフィルムF上を主走査するとともに、フィルムFをレーザ光Lに対して主走査の方向(X方向)と略垂直な方向(Y方向)に相対移動させることにより副走査することでフィルムFに潜像を形成する。
【0043】
以下、さらに露光部120及びその制御系について説明する。
【0044】
図2に示すように、画像信号生成装置121から出力された画像信号Sは、変調信号生成手段122で変調信号が生成される。ドライバ124は、半導体レーザ125を駆動する。この変調信号で光源である半導体レーザ125(例えば、JDS Uniphase社製 SDL−5421−G1)を駆動し、半導体レーザ125からレーザ光Lを照射させる。変調信号生成部122は半導体レーザ125から照射されたレーザ光Lを受光する光量センサ(図示省略)からの光量モニタ信号が入力されることでレーザ光Lの強度が一定になるように制御する。
【0045】
図2のように、半導体レーザ125から照射されたレーザ光Lは、レンズ126を通過した後、略平行光に変換され、さらにシリンドリカルレンズ115により上下方向にのみ収束されて、図中矢印A方向に回転する回転多面鏡113に対し、その駆動軸に垂直な方向に長い線像として入射する。回転多面鏡113はレーザ光Lを主走査方向に反射し偏向し、この偏向されたレーザ光Lは、シリンドリカルレンズを含むfθレンズ114を通過した後、光路上に主走査方向に延在して設けられたミラー116で反射されて、搬送装置142により矢印Y方向に搬送されている(副走査されている)フィルムFの被走査面117上を、矢印X方向に繰り返し主走査される。これにより、レーザ光LはフィルムF上の被走査面117を走査する。
【0046】
fθレンズ114のシリンドリカルレンズは、入射したレーザ光LをフィルムFの被走査面117上に副走査方向にのみ収束させるものとなっており、副走査方向に関しては、回転多面鏡113の反射面と被走査面117とが共役になるように配置されている。またfθレンズ114からフィルムFの被走査面117までの距離は、fθレンズ114全体の主走査方向の焦点距離と等しくなっている。このように、露光部120ではシリンドリカルレンズ115及びシリンドリカルレンズを含むfθレンズ114を配設しており、レーザ光Lが回転多面鏡113上で一旦副走査方向にのみ収束させるので、回転多面鏡113に面倒れや軸ブレが生じても、フィルムFの被走査面117上において、レーザ光Lの走査位置が副走査方向にずれることがなく、等ピッチの走査線を形成することが出来る。
【0047】
以上のようにして露光部120においてフィルムFに画像信号Sに基づく潜像が形成されることで画像記録が行われる訳であるが、本発明の画像記録装置は、かかる露光部120に送られる強度変調した変調信号を生成する変調信号生成手段122に特徴がある。
【0048】
図3は、本発明の画像記録装置の第1の態様に係る変調信号生成手段の構成を示すブロック図である。
【0049】
図3において、1は画像記録信号の補間処理や階調処理を行う画像処理部であり、2は画像処理部1で処理された画像記録信号を一旦蓄積するメモリであり、3はデジタル画像記録信号をアナログ画像記録信号に変換するD/A変換部であり、4はD/A変換部に送られるデジタル画像記録信号の値を比較する比較手段であり、5は比較手段4による比較結果に基づいてD/A変換部4におけるデータラッチ信号を生成する第1のタイミング制御手段であり、6はアナログ変換されたアナログ画像記録信号に基づいて変調信号を生成する光変調回路である。
【0050】
画像処理部1で補間処理や階調処理が行われた画像記録信号は、メモリ2に一旦蓄積される。画像記録信号は、メモリ2に一旦蓄積された後、D/A変換部3により逐次読み出されてデジタル画像記録信号からアナログ画像記録信号に変換される。
【0051】
メモリ2から読み出されるデジタル画像記録信号は、D/A変換部3により読み出される際に、比較手段4において記録対象となる画素と当該画素の前の画素のそれぞれのデジタル画像記録信号の値を比較される。
【0052】
前記比較手段4は、記録対象となるデジタル画像記録信号の値が前画素のデジタル画像記録信号の値よりも増加しているかどうかを判断する。好ましくは、記録対象となるデジタル画像記録信号の値が、前の画素よりも16分の1以上増加している場合に、該記録対象となるデジタル画像記録信号の値が前画素のデジタル画像記録信号の値よりも増加していると判断する。16分の1以上としたのは、画像信号がゆるやかに変化する部分に対しても画像信号の遅延が適応され、濃度とびや疑似輪郭といった不具合を防止するためである。さらには、比較手段4の構成をより簡素化出来るというメリットを有するからである。本来なら、比較手段4の構成は、デジタル画像記録信号の増加を判断する際に、最小ステップ(例えば1/16384)の増加を検出するために、14ビット各々の信号全てに前画素との比較回路を設け、これら14個の比較結果を総合して最終的なデジタル画像記録信号の増減を判定する増減判定回路を有する構成となる。しかし、1/16以上の変化を判断するのであれば、上位の数ビット(例えば4ビット)分のみに比較回路を設けてやれば良いから、比較手段4の構成がより簡素化できるのである。
【0053】
比較手段4において、記録対象となるデジタル画像記録信号の値が前画素のデジタル画像記録信号の値よりも増加しているとの結果を得た場合には、第1のタイミング制御手段5により、D/A変換部3においてデジタル画像記録信号を読み出すタイミングのみを遅延させる制御を行う。読み出すタイミングの遅延は、D/A変換部3に入力されるデータラッチ信号の立ち上がりを遅延させることにより行うことが出来る。
【0054】
図4は、本発明の画像記録装置の第1の態様のD/A変換部におけるタイミングチャートの一例を示す図であり、同図において(a)はデジタル画像記録信号であり、(b)はデータラッチ信号であり、(c)はアナログ画像記録信号である。
【0055】
図4(a)に示すデジタル画像記録信号がA点で増加しているので、比較手段4により記録対象となるデジタル画像記録信号の値が前画素のデジタル画像記録信号の値よりも増加していると判断される。その結果、第1のタイミング制御手段5によりD/A変換部3に入力されるデータラッチ信号は、図4(b)に示すような立ち上がり部分が遅延されたデータラッチ信号が入力される。図4では、データラッチ信号を6分周して6分の1画素分を遅延した例を示している。
【0056】
前記第1のタイミング制御手段による遅延は、1画素相当分よりも短い時間であることが好ましい。1画素相当分よりも長い時間であると、画素ヌケが発生するからである。前記第1のタイミング制御手段による遅延は、10分の1画素〜2分の1画素に相当する時間であることが更に好ましい。遅延が10分の1画素以下であると遅延することの効果がなくなってしまい、遅延が2分の1画素以上であると、画素ヌケが発生してしまうからである。
【0057】
このように遅延したデータラッチ信号が入力されるので、図4(c)に示すように、立ち上がりの部分のみが遅延することにより信号幅の短いアナログ画像記録信号が生成される。
【0058】
こうして得られたアナログ画像記録信号は、変調信号として光変調回路6に送られる(図3参照)。光変調回路6にアナログ画像記録信号が送られると、光変調回路6により変調信号が作成され、図示しない光ビーム走査手段により該変調信号に基づいて前記光ビームを強度変調して走査する。
【0059】
図5は、本発明の画像記録装置における画像記録信号と画像記録されたフィルムの濃度分布を示す図であり、同図において、(a)はデジタル画像記録信号、(b)はフィルム面に照射される光量分布、(c)はフィルム上の濃度分布をそれぞれ示している。
【0060】
図5(a)に示すような画像記録を行う場合、本発明の画像記録装置によれば、第1のタイミング制御手段によりD/A変換部に入力されるデータラッチ信号の立ち上がりが遅延されることによりD/A変換後のアナログ画像記録信号の信号巾が狭くなる。従って、その信号巾の狭いアナログ画像記録信号に基づいて強度変調される光ビームも図5(b)に示すように黒部の巾が相対的に狭い光量分布となる。図5(b)に示すよう光量分布の光がフィルム面に照射されることによって、図5(c)に示す濃度分布の画像が得られることとなる。
【0061】
このように本発明の画像記録装置にかかる変調信号生成手段によって生成された変調信号によれば、フィルムFに照射される光量が絞られ、フィルム上の濃度分布も所望の分布が得られ、白色部の細りの問題も発生しない。
【0062】
また、本発明の画像記録装置は、画素毎にコントロールする必要がなく、画素毎に光量をOFFする必要がないため、画素毎に遅延させる従来の方法に比べレーザ光を効率よく利用できる。
【0063】
本発明の画像記録装置により、乳房診断等で撮影されるいわゆるマンモ画像を形成することが好ましい。マンモ画像は、微細な白部を有する病巣を判断して診断することが多く、本発明の画像記録装置の特徴である鮮鋭性の高い画像を形成するという効果を発揮する上で好ましい。
【0064】
次に、本発明の画像記録装置の第2の態様について以下詳細に説明する。
【0065】
本発明の画像記録装置は、第1の態様の画像記録装置とその装置構成や露光部の構成は同一であるので、その説明を省略する。
【0066】
図6は第2の態様の画像記録装置の変調信号生成手段の構成を示すブロック図である。
【0067】
尚、図6中、図3と同一符号は同一構成を示し、その説明を省略する。
【0068】
第2のタイミング制御手段は、D/A変換部3に入力される前の1又は2ビット以上のデジタル画像記録信号のうちの少なくとも1ビットについて立ち上がりのタイミングのみを遅延させ、立ち下がりのタイミングをそのままとする。
【0069】
図7は、本発明の画像記録装置の第2の態様のA/D変換部におけるタイミングチャートの一例を示す図であり、同図において、(a)は最上位桁の画像信号、(b)は上位から2桁目の画像信号、(c)はデータラッチ信号、(d)は変換後のアナログ信号を示している。
【0070】
図7(a)に示すように、最上位桁のデジタル画像記録信号は1画素目で立ち上がっているため、この部分のみが第2のタイミング制御手段7により遅延させられており、図7(b)に示すように2桁目のデジタル画像記録信号は、3画素目で立ち上がっているため、この部分のみが第2のタイミング制御手段7により遅延させられる。1桁目、2桁目の信号とも立ち下がりにおいては遅延されることなく、通常の画素切換わり時に立ち下がるよう制御されている。一方、データラッチ信号は、図7(c)に示すように、一定のタイミングで生成される。このようにデジタル画像記録信号の立ち上がり部分のみが遅延されることによって、図7(d)に示すように変換後のアナログ画像記録信号は、画素値が増加する部分で、一旦減少し、画素値の減少する部分でもアナログ信号が指令値以上に一旦減少する。
【0071】
この立ち下がりにより、画像部の輪郭に淡色部が入ることにより、画像の鮮鋭性が高まり、併せてエッジ効果も期待できる。
【0072】
尚、図7では、デジタル画像信号の各々の桁が、立ち上がりと立ち下がりとが混在するケースを説明したが、図8のように、デジタル画像信号の各々の桁が一緒に立ち上がる(立ち下がる)場合もある。この場合には、エッジ効果こそ生じないが、アナログ画像信号の立ち上がりタイミングを遅延させることができる。
【0073】
前記第2のタイミング制御手段(図6参照)による遅延は、1画素相当分よりも短い時間であることが好ましい。1画素相当分よりも長い時間であると、画素ヌケが発生するからである。前記第2のタイミング制御手段による遅延は、10分の1画素〜2分の1画素に相当する時間であることが更に好ましい。遅延が10分の1画素以下であると遅延することの効果がなくなってしまい、遅延が2分の1画素以上であると画素ヌケが発生してしまうからである。
【0074】
また、遅延すべきデジタル画像記録信号は、必ずしも全ビット(14ビット)を対象にする必要はなく、上位の数ビット(例えば2〜6ビット)だけを遅延させるように構成しても良い。こうすることで遅延部の構成を簡素化することも可能である。なぜならば、デジタル画像記録信号のビットは、上位のビットがデジタル画像記録信号の上位桁の数値を表すからである、即ち、上位のビットだけに対して第2のタイミング制御手段による遅延を施すことにより、デジタル画像記録信号の立ち上がりタイミングを遅延させる効果が期待出来るからである。
【0075】
本発明の画像記録装置により、胸部診断等で撮影されるいわゆるマンモ画像を形成することが好ましい。マンモ画像は、微細な白部を有する病巣を判断して診断することが多く、本発明の画像記録装置の特徴である鮮鋭性の高い画像を形成するという効果を発揮する上で好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像記録装置の第1の態様の一例にかかる概略構成を示す図
【図2】図1の画像記録装置の露光部の光学系及び制御系を概略的に示す図
【図3】本発明の画像記録装置の第1の態様に係る変調信号生成手段の構成を示すブロック図
【図4】本発明の第1の態様の画像記録装置におけるタイミングチャートの一例を示す図
【図5】本発明の画像記録装置における画像記録信号と画像記録されたフィルムの濃度分布を示す図
【図6】第2の態様の画像記録装置の変調信号生成手段の構成を示すブロック図
【図7】本発明の第2の態様の画像記録装置におけるタイミングチャートの一例を示す図
【図8】本発明の第2の態様の画像記録装置におけるタイミングチャートの他の一例を示す図
【図9】銀塩写真感材における光量と濃度の相関図
【図10】従来の画像記録装置における記録信号と実際の記録濃度とを示す図
【符号の説明】
F:フィルム
L:レーザ光
S:画像信号
1:画像処理部
2:メモリ
3:D/A変換部
4:比較手段
5:第1のタイミング制御手段
6:光変調回路
7:第2のタイミング制御手段
100:画像記録装置
110:給送部
113:回転多面鏡
114:fθレンズ
115:シリンドリカルレンズ
116:ミラー
117:被走査面
120:露光部
121:画像信号生成装置
122:変調信号生成手段
125:半導体レーザ
126:レンズ
130:熱現像部
14:熱現像ドラム
142:搬送装置
143:供給ローラ対
144:搬送装置
145:搬送方向変換部
160:排出トレイ
Claims (20)
- 銀塩写真感材に変調信号生成手段により生成された変調信号に基づいて強度変調された光ビームを走査して画像を形成する画像記録装置において、
前記変調信号生成手段は、前画素と記録対象となる画素とのデジタル画像記録信号を比較する比較手段と、該記録対象となるデジタル画像記録信号の値が前画素のデジタル画像記録信号の値よりも増加しているとの結果を前記比較手段で得た場合に、デジタル画像記録信号をアナログ変換するために読み出すタイミングのみを遅延さる第1のタイミング制御手段と、前記第1のタイミング制御手段で制御されたタイミングによりデジタル画像記録信号を読み出してアナログ画像記録信号に変換するアナログ変換手段と、該アナログ変換手段により変換されたアナログ画像記録信号に基づいて前記光ビームを強度変調して走査する光ビーム走査手段とを有することを特徴とする画像記録装置。 - 前記第1のタイミング制御手段による遅延は、1画素相当分よりも短い時間であることを特徴とする請求項1記載の画像記録装置。
- 前記第1のタイミング制御手段による遅延は、10分の1画素〜2分の1画素に相当する時間であることを特徴とする請求項1又は2記載の画像記録装置。
- 前記比較手段は、画像記録信号が前画素よりも16分の1以上増加している場合に、増加しているとすることを特徴とする請求項1、2又は3記載の画像記録装置。
- 形成される画像がマンモ画像であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像記録装置。
- 銀塩写真感材に変調信号生成手段により生成された変調信号に基づいて強度変調された光ビームを走査して画像を形成する画像記録装置において、
前記変調信号生成手段は、記録対象となる画素の1又は2ビット以上のデジタル画像記録信号の各ビットについての値が前画素のデジタル画像記録信号の各ビットについての値よりも増加している場合に、当該デジタル画像記録信号の少なくとも1ビットについて立ち上がりタイミングのみを遅延させ、立ち下がりのタイミングをそのままとする第2のタイミング制御手段と、前記第2のタイミング制御手段で制御されたデジタル画像記録信号を読み出してアナログ画像記録信号に変換するアナログ変換手段と、該アナログ変換手段により変換されたアナログ画像記録信号に基づいて前記光ビームを強度変調して走査する光ビーム走査手段とを有することを特徴とする画像記録装置。 - 前記第2のタイミング制御手段による遅延は、1画素相当分よりも短い時間であることを特徴とする請求項6記載の画像記録装置。
- 前記第2のタイミング制御手段による遅延は、10分の1画素〜2分の1画素に相当する時間であることを特徴とする請求項6又は7記載の画像記録装置。
- 前記第2のタイミング制御手段は、複数のビットからなるデジタル画像記録信号の上位のビットのデジタル画像記録信号に対して遅延させることを特徴とする請求項6、7又は8記載の画像記録装置。
- 形成される画像がマンモ画像であることを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載の画像記録装置。
- 銀塩写真感材に変調信号生成手段により生成された変調信号に基づいて強度変調された光ビームを走査して画像を形成する画像記録方法において、
前記変調信号生成手段において、前画素と記録対象となる画素とのデジタル画像記録信号を比較し、該記録対象となるデジタル画像記録信号の値が前画素のデジタル画像記録信号の値よりも増加している場合に、デジタル画像記録信号をアナログ変換するために読み出すタイミングのみを遅延させ、読み終わりのタイミングをそのままとしてデジタル画像記録信号を読み出してアナログ画像記録信号に変換し、該変換されたアナログ画像記録信号に基づいて前記光ビームを強度変調して走査することを特徴とする画像記録方法。 - 前記遅延は、1画素相当分よりも短い時間であることを特徴とする請求項11記載の画像記録方法。
- 前記遅延は、10分の1画素〜2分の1画素に相当する時間であることを特徴とする請求項11又は12記載の画像記録方法。
- 画像記録信号が前画素よりも16分の1以上増加している場合に、該記録対象となるデジタル画像記録信号の値が前画素のデジタル画像記録信号の値よりも増加しているとすることを特徴とする請求項11、12又は13記載の画像記録方法。
- マンモ画像を形成することを特徴とする請求項11〜14のいずれかに記載の画像記録方法。
- 銀塩写真感材に変調信号生成手段により生成された変調信号に基づいて強度変調された光ビームを走査して画像を形成する画像記録装置において、
前記変調信号生成手段は、記録対象となる画素の1又は2ビット以上のデジタル画像記録信号の各ビットについての値よりも増加している場合に、当該デジタル画像記録信号の少なくとも1ビットについて立ち上がりタイミングのみを遅延させ、立ち下がりのタイミングをそのままと制御されたデジタル画像記録信号を読み出してアナログ画像記録信号に変換し、変換されたアナログ画像記録信号に基づいて前記光ビームを強度変調して走査することを特徴とする画像記録方法。 - 前記遅延は、1画素相当分よりも短い時間であることを特徴とする請求項16記載の画像記録方法。
- 前記遅延は、10分の1画素〜2分の1画素に相当する時間であることを特徴とする請求項16又は17記載の画像記録方法。
- 前記第2のタイミング制御手段は、複数のビットからなるデジタル画像記録信号の上位ビットのデジタル画像記録信号に対して遅延させることを特徴とする請求項16、17又は18記載の画像記録方法。
- マンモ画像を形成することを特徴とする請求項16〜19のいずれかに記載の画像記録方法。
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