JP2004166173A - 移動体用デジタル放送受信装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】移動体でのデジタル放送受信に関して、極力高品質の放送コンテンツを受信できるようにする。
【解決手段】受信状況判定部14は、各受信機11,12から得られるビットエラー率等の受信状況データc1,c2に基づいて固定向けデジタル放送の受信が可能かどうかを判定する。また、サイマル放送判定部から得た同一放送可否情報bに基づいて固定向け放送と移動体向け放送とが同一番組放送であるか否か判断する。出力切換部15は、固定向け放送による映像・音声信号f1が適切に受信できる場合はそれを出力部16へ出力し、適切に受信できない場合であり、且つサイマル放送であれば、移動体向け放送による映像・音声信号f2を出力部16へ出力する。また、移動体向け放送を受信している最中に、固定向け放送が適切に受信できる状態に戻ったら、固定向け放送へ自動的に切り換える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば車両などの移動体用のデジタル放送受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、日本において2003年より地上波デジタルテレビ放送が開始される予定であり、この地上波デジタルテレビ放送において、固定向け放送と移動体向け放送がなされる予定である。この固定向け地上波デジタルテレビ放送は、MPEG2規格によって圧縮された高ビットレートのため鮮明画像を提供できる。一方、移動体向け地上波デジタルテレビ放送は、MPEG4規格によって圧縮された低ビットレートのため移動体での受信に適している。
【0003】
しかしながら、移動体向け放送は、低ビットレートのため解像度が粗くなり、ディスプレイサイズによってはその解像度の粗さが目立ち、デジタル放送の特徴の1つである高品質画像の提供といった優位性を相対的に薄れさせることとなる(例えば、非特許文献1参照。)。もちろん、固定向け放送は、基本的には移動体受信には不向きである(例えば、非特許文献2参照。)。移動によるフェージングや送信所からの電波が弱くなり、ある電界レベル(弱電界)以下になると、全く受信できなくなるというデジタル特有の性質が顕著に現れ、継続受信が困難となるため、車両等で移動しながら固定向け放送を受信しようとすると、移動による映像・音声の途切れの問題や、弱電界地域でテレビ放送を全く受信することができなくなる問題が発生する。
【0004】
【非特許文献1】
古川、小坂、他5名、国際シンポジウム「インターネット時代の通信と放送」第1部「デジタル放送は通信と融合できるか」(古川氏の最初の発言中の第13段落)、[online]、平成12年3月9日、ワールドワイドビジョン・イニシアティブ主催、[平成14年9月9日検索]、インターネット<http://www.glocom.ac.jp/wwvi/symposium2000/full-minutes-01.html>
【非特許文献2】
古川、小坂、他5名、国際シンポジウム「インターネット時代の通信と放送」第1部「デジタル放送は通信と融合できるか」(小坂氏の最初の発言中の第14段落)、[online]、平成12年3月9日、ワールドワイドビジョン・イニシアティブ主催、[平成14年9月9日検索]、インターネット<http://www.glocom.ac.jp/wwvi/symposium2000/full-minutes-01.html>
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、移動体での受信に際しては、移動によるフェージングや送信所からの電波が弱くなることへの対処を考慮すると、総合的には移動体向け放送の方が適しているとも考えられるが、移動速度や環境によっては移動体での受信であっても固定向け放送を受信できる状況もあり得る。つまり、移動体であれば常に移動体向け放送しか受信できないというわけではなく、状況によっては固定向け放送も受信可能であるため、受信できるのであれば相対的に高品位の固定向け放送を受信できるようにした方がユーザへのサービス提供の観点からは好ましい。
【0006】
そこで、移動体でのデジタル放送受信に関して、極力高品質の放送コンテンツを受信できるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
(a)請求項1に係る移動体用デジタル放送受信装置によれば、固定向けデジタル放送受信手段によって受信した固定向けデジタル放送と移動体向けデジタル放送受信手段によって受信した移動体向けデジタル放送を選択的に出力することができるようにされている。そして、固定向けデジタル放送受信状況検出手段により固定向けデジタル放送の受信状況を検出し、その検出された受信状況に基づき、制御手段が次のような制御を行う。つまり、固定向けデジタル放送が適切に受信できる状態であれば固定向けデジタル放送を出力手段に出力させ、固定向けデジタル放送が適切に受信できない状態であれば移動体向けデジタル放送を出力手段に出力させるのである。
【0008】
本受信装置は例えば車両等の移動体に搭載されるなどして用いられるのであるが、移動体用の放送受信装置といっても、常に移動体向けのデジタル放送しか受信できないというわけではない。例えば、停車時や低速走行時には固定向けのデジタル放送を受信可能な場合も想定される。さらに言えば、低速走行とは言えない走行状態であっても、周囲環境によっては受信可能となることも考えられる。確実な受信を主眼とするならば、移動体向けのデジタル放送を受信しておけばよいが、固定向けデジタル放送の方が相対的に高品質の放送コンテンツを受信できるため、受信できるのであれば相対的に高品位の固定向け放送を受信できるようにした方がユーザへのサービス提供の観点からは好ましいと本願発明者らは考えた。そこで、受信可能であれば相対的に高品位の固定向けのデジタル放送を受信し、受信不可能になれば移動体向けのデジタル放送を受信するようにした。これによって、移動体でのデジタル放送受信に関して、極力高品質の放送コンテンツを受信できる。
【0009】
なお、固定向けデジタル放送の受信状況としては、例えば固定向けデジタル放送による受信データを復調したときのビットエラー率や受信電界レベルなどが考えられ、これらに基づいて固定向けデジタル放送が適切に受信できる状態であるか否かを判定することができる。
【0010】
(b)ところで、固定向けデジタル放送と移動体向けデジタル放送の両方で必ず同じ内容の番組を提供するのであれば、固定向けデジタル放送と移動体向けデジタル放送同士の切換に際して必ず同じ内容の番組への切換が可能となるため、何ら考慮せずに切換を行えばよい。しかし現状では、いずれか一方でしか放送されない番組もある。したがって、同じ内容の番組への切換を望むユーザにとっては、サイマル放送でない場合に機械的に切換を行うと、全く別の番組へ切り換わってしまい、問題となる。そこで、サイマル放送であるか否かを判定し、サイマル放送である場合に限って自動的に切換を行うようにすることも有効な対処である。その手法として、大きく分けて次の2つが考えられる。
【0011】
(b−1)まず第1の手法としては、請求項2に示すように、固定向けデジタル放送又は移動体向けデジタル放送の少なくともいずれか一方からの放送信号にサイマル放送であるか否かを示す情報が含まれていることを前提とし、そのサイマル放送であるか否かを示す情報に基づいて現在受信中のデジタル放送がサイマル放送であるか否かを判定するサイマル放送判定手段を有し、そのサイマル放送判定手段によってサイマル放送であると判定された場合には、制御手段が、それら同一番組を放送している固定向けデジタル放送と移動体向けデジタル放送との間での切換を実行する。
【0012】
(b−2)また第2の手法としては、請求項3に示すように、固定向けデジタル放送受信手段によって受信した受信内容と移動体向けデジタル放送受信手段によって受信した受信内容とを比較し、その比較結果に基づいて現在受信中のデジタル放送がサイマル放送であるか否かを判定するサイマル放送判定手段を有し、そのサイマル放送判定手段によってサイマル放送であると判定された場合には、制御手段が、それら同一番組を放送している固定向けデジタル放送と移動体向けデジタル放送との間での切換を実行する。
【0013】
これら2つの手法に関しては、それぞれ次のようなメリットがあるため、本発明を適用する状況に応じて使い分けるようにすればよい。
まず、上述した第1の手法の場合は、サイマル放送であるか否かを示す情報が放送信号に含まれているため、その情報に基づけば即座にサイマル放送か否かの判定ができる。しかしながら、これは、放送局側への依存度が高い。つまり、放送局側から送信される放送信号中にサイマル放送であるか否かを示す情報が含まれていることを前提にして初めて成立するため、そのような情報が含まれない放送信号しか送信されない状況であれば、適用できない。
【0014】
それに対して上述した第2の手法の場合は、放送局側へ依存することなく、受信装置側のみの工夫だけで対応できる。もちろん、音声信号や映像信号を用いた比較の場合は、所定時間比較しなければ判定できず、それなりの時間が掛かる。そのため、サイマル放送であるか否かを示す情報が放送信号に含まれているのであれば、第1の手法のように、その情報を用いた判定の方が好ましい。但し、放送局側の都合によって受信装置でのサイマル放送であるか否かの判定ができる場合とできない場合に分かれしまうのは不便である。したがって、放送局側で依存しない第2の手法は、放送局側の事情に関係なく判定できる点で有利である。
【0015】
なお、このように受信内容の比較によって判定する場合、具体的には、例えば請求項4に示すように構成することが考えられる。つまり、受信内容としての音声信号又は映像信号の所定時間内における一致度合いを比較し、その音声信号又は映像信号の一致度合いが、同一放送内容である場合であれば満たすべき所定の度合い以上であれば、現在受信中のデジタル放送がサイマル放送であると判定するのである。
【0016】
そして、受信内容が音声信号及び映像信号の両者で構成されるような場合、音声信号に基づいて判定するようにすることが好ましい。これは、現行の放送規格においても、サイマル放送において音声は同一にするよう規定されているのに対して、映像に関しては、種々の事情から厳格な同一性を求めないこととされているからである。これは、例えば出力側の画面サイズなどが原因である。例えば広告映像を画面に表示しようとした場合、例えば携帯電話などの携帯端末において画面サイズが小さい場合、通常の固定テレビ受像機のような画面サイズでの表示内容と同じでは広告効果の実効性がなくなる危険性がある。つまり、小さすぎて広告したい内容がユーザに視認されないからである。そこで、画面サイズに応じて映像内容を変更することは許容されている。その一方で、上述したように画面サイズに関係なく、音声は同一のもので何ら問題ない。したがって、元々の放送内容自体が、固定向けデジタル放送と移動体向けデジタル放送とで変わることのない音声信号に基づくことが好ましいのである。
【0017】
なお、第2の手法の場合のサイマル放送判定手段は、固定向けデジタル放送受信内容と移動体向けデジタル放送受信内容を比較するため、両方の受信内容が適切に受信できていなければ適切な比較はできない。そこで、請求項5に示すように、さらに、移動体向けデジタル放送の受信状況を検出する移動体向けデジタル放送受信状況検出手段を備え、サイマル放送判定手段が、固定向けデジタル放送受信状況検出手段によって検出された受信状況及び移動体向けデジタル放送受信状況検出手段によって検出された受信状況に基づき、固定向けデジタル放送及び前記移動体向けデジタル放送の両者が適切に受信できる状態に限り、受信内容としての音声信号又は映像信号の所定時間内における一致度合いの比較を実行するようにしてもよい。
【0018】
このようにすれば、サイマル放送判定手段における比較判定が実効性を持つ場合にのみなされることとなり、無駄な処理が減少して、処理負荷が低減される。
(c)なお、サイマル放送である固定向けデジタル放送と移動体向けデジタル放送との間で切り換えて出力する場合には、送信時の符号化及び受信時の復号化によって両放送間において遅延量が生じる。現状では移動体向けデジタル放送の方が遅延量は大きい。これは、固定向けの場合にはMPEG2を採用し、移動体向けの方はMPEG4を採用しているため、後者の方が圧縮率が高いからである。つまり、圧縮処理に要する時間のために送信側においても移動体向けデジタル放送の方が所定時間遅延し、また、受信側においても、今度はデコードに要する時間のために移動体向けの方が所定時間遅延する。
【0019】
したがって、請求項6に示すように、その遅延量の差を解消するよう、遅延量が少ない側の出力タイミングを遅延量差分だけ遅らせて出力すれば、固定向けデジタル放送と移動体向けデジタル放送とを切り換えて視聴しても、映像・音声の飛びや後戻りを無くし、スムーズな切換が可能となる。
【0020】
(d)また、請求項7に示すように、現在受信中のデジタル放送がサイマル放送でない場合、報知手段を介して、その旨を直接又は間接的に報知するようにしてもよい。このようにすれば、例えば自動的に別の番組に切り換わった場合であってもユーザの違和感を低減でき、自動的に切り換えない場合であれば、ユーザがその報知を受けて、必要であれば手動で切り換えることもできる。
【0021】
なお、報知に際しては、「サイマル放送でない」と文字や音声にて直接的に報知してもよいし、固定放送単独・移動体向け放送単独・サイマル放送のいずれかを例えばアイコンマークで表示し、間接的に「切換不可」であることを報知するようなものであってもよい。アイコン表示の場合、常時表示しても良いし、定期的に表示しても良い。
【0022】
(e)また、固定向けデジタル放送を受信中に当該固定向けデジタル放送が適切に受信できなくなり、それがサイマル放送でない場合には、同じ番組内容で固定向け→移動体向けの切り換えができないため、別の番組に切り換えることとなる。その場合、特段ユーザのことを考えずに所定の番組に切り換えてもよいが、ユーザの希望を最大限取り入れる工夫をしてもよい。
【0023】
そのために工夫として、例えば請求項8に示すように、報知手段を介して、現在受信可能な移動体向けデジタル放送による番組を報知することが考えられる。例えば現在切り換え可能な番組の候補をユーザに提示し、その中からユーザによって選択された番組に切り換えるようにすることができる。
【0024】
また、別の工夫として、例えば請求項9に示すように、切換先として予め指定されている放送局又は番組ジャンルの優先順位に基づいて、現在受信可能な移動体向けデジタル放送による番組に切り換えることも考えられる。
(f)ところで、制御手段は、固定向けデジタル放送の受信状況に基づき、固定向けデジタル放送が適切に受信できる状態であれば固定向けデジタル放送を出力させ、固定向けデジタル放送が適切に受信できない状態であれば移動体向けデジタル放送を出力手段に出力させる。このように出力を切り換える際の条件となる受信状況に関しては、次のような知見が得られる。つまり、実際には、固定向け放送を適切に受信できる境界付近において電界レベルが変動していることが多く、境界を下回った瞬間あるいは上回った瞬間の状態を捉えて固定→移動あるいは移動→固定に切り換えてしまうと、受信品質の切り換えが頻繁に起こってしまい、映像音声を視聴しているユーザにとって違和感を与えてしまうこととなる。
【0025】
したがって、そのような境界を挟んだ頻繁なレベル変動へ追従してしまうことを避けるため、ヒステリシスを設けることも好ましい。具体的には、請求項10に示すように、固定向けデジタル放送の受信が適切にできない状態から適切に受信できる状態に変化して当該固定向けデジタル放送の出力をさせてもよいと制御手段が判定するための条件にヒステリシスを持たせるのである。例えば、固定向け放送を適切に受信できる境界よりも所定レベル高い値を判定条件に用いる。このようにすれば、固定向け放送受信不可エリアの境界において受信品質が頻繁に変動することがなくなり、ユーザに違和感を与えなくなる。
【0026】
なお、固定→移動に切り換わる場合の判定条件と、逆に移動→固定に切り換わる場合の判定条件とを同じにしてもよいが、例えば請求項11に示すように、固定向けデジタル放送の受信電界レベルの変化傾向に応じてヒステリシスを設定することが考えられる。つまり、制御手段は、固定向けデジタル放送受信状況検出手段によって検出した電界レベルが低下傾向にあるか増加傾向にあるかを判定し、電界レベルが低下傾向にある場合には、固定向けデジタル放送の受信が適切にできる状態であると判定する条件が相対的に厳しくなるようにヒステリシスを設定し、一方、電界レベルが増加傾向にある場合には、当該判定条件が相対的に緩くなるようにヒステリシスを設定するのである。
【0027】
電界レベルが低下傾向にあるということは、近い将来、固定向けデジタル放送の受信が適切にできない状態になる可能性が高いので、相対的に大きなヒステリシス、つまり固定向け放送を適切に受信できる境界よりも所定レベル高い値を判定条件に用いる場合の「所定レベル高い値」を相対的に大きくする。逆に、電界レベルが増加傾向にあるということは、近い将来、固定向けデジタル放送の受信が適切にできる状態が安定的に継続する可能性が高いので、相対的に小さなヒステリシス、つまり固定向け放送を適切に受信できる境界よりも所定レベル高い値を判定条件に用いる場合の「所定レベル高い値」を相対的に小さくする。このようにすることで、固定向け放送受信不可エリアの境界において受信品質が頻繁に変動することを極力抑えながら、且つ極力高品質の放送コンテンツを受信できるようになる。
【0028】
また、請求項12に示すように、固定向けデジタル放送受信状況検出手段が固定向けデジタル放送の受信電界レベル、又は固定向けデジタル放送による受信データを復調した際のビットエラー率の少なくともいずれか一方を受信状況として検出可能であれば、制御手段が、ヒステリシスを持たせる判定条件として電界レベル、ビットエラー率、及びそれらの条件をクリアしている継続時間、の内の1つ以上を用いて判定するようにしてもよい。
【0029】
なお、ビットエラー率(BER)に対して上述のヒステリシスを持たせる場合には、いわゆる外符号誤り訂正を施す前の値について適用することが望ましい。外符号誤り訂正(例えばリードソロモン符号を用いるもの等が考えられる)後においてはBERの値は急激に変化するため、ヒステリシスを持たせてもその効果が非常に薄いからである。
【0030】
(g)上述した各移動体用デジタル放送受信装置における固定向けデジタル放送及び移動体向けのデジタル放送は、例えば請求項13に示すように、デジタルテレビ放送であることが考えられる。テレビ放送の場合には映像データを送信することとなるため、映像の高品質さがより要求されるため、今回の発明がより実効性を持つと考えられる。もちろん、テレビ放送が必須というわけではなく、音声データであってもやはり高品質さが要求される点には変わりない。
【0031】
また、このような固定向けデジタル放送及び移動体向けのデジタル放送は、請求項14に示すように、地上波デジタル放送であることが考えられる。これは、上述のように、日本において2003年より開始される地上波デジタルテレビ放送において固定向け放送と移動体向け放送がなされる予定であるため、確実に適用可能な現行システムとしての例示である。したがって、例えば衛星デジタルその他の各種デジタル放送においても、同様に適用できる。
【0032】
(h)ところで、請求項15に係る発明は、コンピュータを、請求項1〜14の何れかに記載の記載の移動体用デジタル放送受信装置における制御手段として機能させるためのプログラムである。このプログラムは、例えば、FD,MO,DVD,CD−ROM,ハードディスク,メモリカード等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶し、その記憶したプログラムを必要に応じてコンピュータシステムにロードして起動することにより用いることができる。この他、ROMやバックアップRAMをコンピュータ読み取り可能な記録媒体としてプログラムを記録しておき、このROM或いはバックアップRAMをコンピュータシステムに組み込んで用いてもよい。また、プログラムは、記録媒体に記憶されたものに限らず、ネットワークを介してロードして起動することにより用いてもよい。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が適用された実施例について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施例に何ら限定されることなく、本発明の技術的範囲に属する限り、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
【0034】
[第1実施例]
図1は、第1実施例の移動体用デジタル放送受信装置1の概略構成図である。本移動体用デジタル放送受信装置1は、例えば車両等の移動体に搭載され、地上波デジタルテレビ放送を受信するための装置であり、固定向けデジタル放送受信機11と、移動体向けデジタル放送受信機12と、サイマル放送判定部13と、受信状況判定部14と、出力切換部15と、出力部16と、選局制御部17と、選局操作受付部18とを備える。
【0035】
本移動体用デジタル放送受信装置1が受信するデジタル放送は地上波デジタルテレビ放送であり、図2(b)に示すように、送信所から地上波デジタルテレビ放送波が放送されることで固定向け放送と移動体向け放送がなされる。具体的には、固定向けの地上波デジタルテレビ放送は、MPEG2規格によって圧縮された高ビットレートのため相対的に鮮明画像を提供でき、一方、移動体向けの地上波デジタルテレビ放送は、MPEG4規格によって圧縮された低ビットレートのため移動体での受信に適している。これら固定向け放送の受信と移動体向け放送の受信における差異を、信号レベルと映像・音声の受信品位との関係で示したものが図2(a)である。なお、以下の説明では、固定向けの地上波デジタルテレビ放送、移動体向けの地上波デジタルテレビ放送を、それぞれ単に「固定向け放送」、「移動体向け放送」と称すこともある。
【0036】
図2(a)に示すように、移動体向け放送を受信する場合は、固定向け放送を受信する場合と異なり、低ビットレートで送信されているため解像度の問題により映像・音声の品質は悪くなるが、信号レベルが低くなっても(つまり受信電波が弱くなっても)、受信することができるため、車両等の移動体に搭載された受信装置での受信に向いていると言える。しかしながら、本移動体用デジタル放送受信装置1が例えば車両等の移動体に搭載されて用いられるといっても、常に移動体向けのデジタル放送しか受信できないというわけではない。例えば、停車時や低速走行時には固定向けのデジタル放送を受信可能な場合も想定される。さらに言えば、低速走行とは言えない走行状態であっても、周囲環境によっては受信可能となることも考えられる。そこで、受信可能なのであれば相対的に高品位の固定向け放送を受信し、受信不可能になれば移動体向け放送を受信するため、上述のように固定向けデジタル放送受信機11と移動体向けデジタル放送受信機12とを備えるようにした。
【0037】
固定向けデジタル放送受信機11は固定向けの地上波デジタル放送を受信するための機器、移動体向けデジタル放送受信機12は移動体向けの地上波デジタル放送を受信するための機器であり、各受信機11,12は、図示しないアンテナから放送信号を受信するためのフロントエンド、復調部、デコーダ等(いずれも図示せず)を備えている。なお、本実施例の地上波デジタルテレビ放送は、固定向け放送信号と移動体向け放送信号とで同じ番組内容とするいわゆるサイマル放送の場合、同じチャンネル内に固定向け放送信号と移動体向け放送信号を含ませて放送することを前提とする。そのため、アンテナと各受信機11,12のフロントエンド間に図示しない分配器を挿入して、アンテナを両受信機11,12にて共用するよう構成されている。もちろん、各受信機11,12が個別にアンテナを備えるようにしてもよい。
【0038】
ここで、フロントエンドは、選局制御部17からの選局制御信号i1,i2に基づいて所定のチャンネル周波数に同調し、中間周波数に変換・増幅する。また、このフロントエンドは中間周波数の信号レベルに基づいてTV放送信号のレベル変化(受信電界強度)を検出する機能も備えており、受信電界強度の検出結果を示す信号を受信状況データc1,c2として受信状況判定部14へ出力する。
【0039】
また、復調部は、TV放送信号の復調、復号処理部であり、放送信号と同期を取りながら放送信号を復調し、誤り検出及び訂正を行った後、復号したトランスポートストリーム(Transport Streem:TS)をデコーダへ出力する。さらに、この復調部にてTMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control:伝送多重制御信号)情報を認識でき、各受信機11,12の復調部からサイマル放送判定部13に対してTMCC情報a1,a2を送信する。また、誤り訂正前後のビットエラー率(BER)も検出して、受信状況データc1,c2として受信状況判定部14に送信する。つまり、受信状況データc1,c2には、上述の受信電界強度を示す信号やBERが含まれる。
【0040】
また、デコーダは、TSを映像・音声信号に変換する処理部であり、また、有料放送などの暗号化されたTS信号を解読暗号鍵をもとに解読する部分でもある。このように各受信機11,12にて変換された映像・音声信号f1,f2は出力切換部15へ出力される。
【0041】
なお、上述のように、各受信機11,12へ入力する時点での放送波中には、サイマル放送の場合、同じチャンネル内に固定向け放送信号と移動体向け放送信号を含まれているが、これらフロントエンド、復調部、デコーダに関しては、固定向けデジタル放送受信機11では固定向け放送の受信・復調・デコードを行い、移動体向けデジタル放送受信機12では移動体向け放送の受信・復調・デコードを行う。
【0042】
一方、サイマル放送判定部13は、固定向けデジタル放送と移動体向けデジタル放送が同一番組(サイマル)放送であるかどうかを判定する。この判定に際しては、TMCC情報a1,a2に着目する。具体的には、TMCC信号(TMCC情報a1,a2)の情報項目内に送信局側にて独自に設定可能なリザーブ項目が存在するため、当該項目に、固定向けデジタル放送と移動体向けデジタル放送のサイマル放送を実施しているか否かを示す情報を設定しておく。なお、固定向けデジタル放送受信機11と移動体向けデジタル放送受信機12とで常に同じチャンネルの放送信号を受信することを前提とするならば、このTMCC情報a1,a2は両方の受信機11,12から取得する必要はなく、例えば固定向けデジタル放送受信機11の側のみから取得するようにすればよい。
【0043】
受信状況判定部14は、各受信機11,12から得られる受信状況データc1,c2に基づいて、受信状況を判定する。詳しくは、BER等の受信状況データc1に基づいて、固定向け放送の受信が可能かどうかを判定する。また、サイマル放送判定部から得たサイマル放送可否情報bに基づいて固定向け放送と移動体向け放送とが同一番組放送であるか否か判定し、同一放送の場合は、上述の固定向け放送の受信が可能か否かの判定結果に基づいて、固定向け放送と移動体向け放送とを切り換える制御信号dを出力切換部15へ送信する。
【0044】
出力切換部15には固定向けデジタル放送受信機11及び移動体向けデジタル放送受信機12から出力される映像・音声信号f1,f2が入力しており、出力切換部15は、受信状況判定部14からの制御信号dに基づいて、映像・音声信号f1,f2のいずれか一方を出力部16へ出力する。
【0045】
出力部16はディスプレイやスピーカ、及び表示制御や音声出力制御を司る機構を有しており、出力切換部15から入力した映像・音声信号gをディスプレイに表示したりスピーカから出力したりする。
選局制御部17は、固定向けデジタル放送受信機11及び移動体向けデジタル放送受信機12内のフロントエンドに対して選局制御信号i1,i2を出力することで選局制御を行う。この選局制御は、選局操作受付部18によって受け付けたユーザからの操作に基づいて行うこともできるし、受信状況判定部14から得た判定結果に基づいて行うこともできるよう構成されている。ユーザからの操作に基づいて行う場合には、ユーザが選局操作受付部18を操作することにより受信すべき放送局を指定すると、選局制御部17が、その指令に基づき、その放送局の放送信号を選局させるための選局制御信号i1,i2を、固定向けデジタル放送受信機11及び移動体向けデジタル放送受信機12内のフロントエンドに対して出力する。各フロントエンドでは、その選局制御信号i1,i2に従い、指定された放送信号を選局する。
【0046】
なお、固定向けデジタル放送受信機11及び移動体向けデジタル放送受信機12がそれぞれ固定向けデジタル放送受信手段及び移動体向けデジタル放送受信手段に相当し、出力部16が出力手段及び報知手段に相当する。また、固定向けデジタル放送受信機11及び受信状況判定部14が固定向けデジタル放送受信状況検出手段に相当し、サイマル放送判定部13、受信状況判定部14及び出力切換部15が制御手段に相当する。そして、サイマル放送判定部13がサイマル放送判定手段に相当する。
【0047】
このように構成された本実施例の移動体用デジタル放送受信装置1が車両に搭載されて使用される場合、車両が移動しながら地上波デジタルテレビ放送を受信することとなる。移動体向け放送は、固定向け放送を受信する場合と異なり、低ビットレートで送信されているため、解像度の問題により映像・音声の品質は悪くなるが、電波が弱くなっても受信することは可能である。しかし、車両が移動しているからといって、相対的に映像・音声の品質の良い固定向け放送が受信できないとも限らない。そこで、固定向け放送を受信している時、適切に受信できなくなった場合には、移動体向け放送を受信するよう自動的に切り換え、そのように切り換えて移動体向け放送を受信している最中に、固定向け放送が適切に受信できる状態に戻ったら、固定向け放送へ自動的に切り換える。
【0048】
そこで、以下に、そのような自動切換を実行する場合の移動体用デジタル放送受信装置1の実行する処理の流れについて、図1及び図3を用いて説明する。
図3に示すように、固定向けデジタル放送受信機11では、固定向け放送を受信し(S1)、固定向け受信信号に対するフロントエンドによる中間周波数への変換・増幅や受信電界強度の検出、復調部での復調・復号やTMCC情報の認識、BERの検出等を行う(S2)。この内、TMCC情報a1はサイマル放送判定部13へ送信され、受信電界強度やBER等の受信状況データc1は受信状況判定部14へ送信される。また、デコーダは、復調部にて復号されたTSを映像・音声信号に変換する(S3)。この変換された映像・音声信号f1は出力切換部15へ出力される。
【0049】
一方、移動体向けデジタル放送受信機12でも同様に、移動体向け放送を受信し(S4)、移動体向け受信信号に対するフロントエンドによる中間周波数への変換・増幅や受信電界強度の検出、復調部での復調・復号やTMCC情報の認識、BERの検出等を行う(S5)。この内、TMCC情報a2はサイマル放送判定部13へ送信され、受信電界強度やBER等の受信状況データc2は受信状況判定部14へ送信される。また、デコーダは、復調部にて復号されたTSを映像・音声信号に変換する(S6)。この変換された映像・音声信号f2は出力切換部15へ出力される。
【0050】
そして、サイマル放送判定部13では、固定向けデジタル放送受信機11から得たTMCC情報a1または移動体向けデジタル放送受信機12から得たTMCC情報a2に基づいて、現在受信しているデジタルテレビ放送がサイマル放送であるか否か判定する(S7)。上述のように、TMCC信号(TMCC情報a1,a2)の情報項目内の、送信局側にて独自に設定可能なリザーブ項目にサイマル放送を実施しているか否かを示す情報が設定されているため、この情報によって判定できる。なお、サイマル放送の場合にのみ固定向け放送と移動体向け放送との間での切換を行うのであれば、固定向けデジタル放送受信機11から得たTMCC情報a1のみを用いればよく、したがって、移動体向けデジタル放送受信機12からサイマル放送判定部13へTMCC情報a2を入力させない構成であってもよい。
【0051】
サイマル放送である場合(S7:YES)、サイマル放送がなされていることを示すサイマル放送可否情報bが受信状況判定部14へ送信される。一方、サイマル放送でない場合(S7:NO)、固定向け放送と移動体向け放送との間で、受信状況に応じた自動切換ができないことをユーザに通知するための「切換不可通知指示」を出力部16へ送信する(S11)。この切換不可通知指示を受けた出力部16では、その指示に応じてサイマル放送でないことをディスプレイに表示したり、スピーカから音声にて出力する。特にディスプレイへの表示の際には、例えば常時表示させていてもよいし、判定結果が変わったときのみ一時的に表示するようにしてもよい。また、表示方法としては、「サイマル放送中」「サイマル放送ではない」といった文字自体を表示しても良いが、アイコンマークを表示するようにしてもよい。例えば固定・移動・サイマルを示すアイコンマークを表示する。このようなアイコンマークであれば常時表示させてもディスプレイへの他の情報表示への影響が少ない。また、サイマル放送でないと判定したサイマル放送判定部13は、現状受信されている番組を保持し、固定向け放送と移動体向け放送との自動切換を不可とすることを示すサイマル放送可否情報bを受信状況判定部14に送信する(S12)。
【0052】
受信状況判定部14は、固定向けデジタル放送受信機11から得た、受信電界強度やBER等の受信状況データc1に基づき、固定向け放送の適切な受信が可能か否かを判定する(S8)。そして、サイマル放送がなされていることを示すサイマル放送可否情報bを受信している場合は、固定向け放送と移動体向け放送とを、固定向け放送の受信状況データc1に基づいて切り換える制御信号dを出力切換部15へ送信する。図4(a)に示すように、移動受信においては、地上波デジタルテレビ放送波はフェージングや周辺建物等の影響によって電界レベルが大きく変動するため、受信地点によって固定向け放送受信が不可能となる地点が散発する上に、送信所からの距離が遠くなると固定向け放送受信ができなくなる。このため、デジタル放送を継続受信するために、固定向け放送が受信可能である場合は固定向け放送が出力されるような制御信号、固定向け放送が受信できない場合は移動体向け放送が出力されるような制御信号dを出力切換部15へ送信するのである。
【0053】
その制御信号dを受信した出力切換部15は、固定向けデジタル放送受信機11から出力される映像・音声信号f1又は移動体向けデジタル放送受信機12から出力される映像・音声信号f2のうち、制御信号dの内容に応じた方を出力部16へ出力するよう切り換える(S9)。出力部16はディスプレイやスピーカ、及び表示制御や音声出力制御を司る機構を有しており、出力切換部15から入力した映像・音声信号gをディスプレイに表示したりスピーカから出力したりする(S10)。
【0054】
一方、受信状況判定部14は、固定向け放送と移動体向け放送との自動切換を不可とすることを示すサイマル放送可否情報bを受信している場合は、出力切換部15へ、現在選択されている放送を維持する内容の制御信号dを送信する。この場合は、固定向け放送の受信状況に関係なく、切換制御はしない。
【0055】
ところで、本実施例では、受信状況判定部14による判定に際しては次のような工夫をしている。
例えば、受信状況判定部14において、固定向け放送の受信が物理的に不可能な状態のために移動体向け放送を出力しているような状態から、固定向け放送の受信が物理的に可能な状態となった場合、即座に移動体向け放送から固定向け放送へ切り換えて出力することを考える。図4(a)に示す固定向けデジタルテレビ放送受信不可エリアA,B,Cの境界面では、図4(b)に例示するように、頻繁に固定向け放送の受信可能状態と受信不可状態とが交錯することとなり、このような物理的な受信限界となる境界ラインを下回った瞬間あるいは上回った瞬間の状態を捉えて固定→移動あるいは移動→固定というように出力を切り換えてしまうと、受信品質の切り換えが頻繁に起こってしまい、映像音声を視聴しているユーザにとって違和感を与えてしまうこととなる。
【0056】
そこで、固定向けデジタル放送受信が不可状態から、受信可能となった場合でも、すぐに移動体向け放送から固定向け放送へ切り換えるのではなく、ヒステリシスを持たせることにより、受信品質が頻繁に変動することを低減する。例えば、固定向け放送を適切に受信できる境界よりも所定レベル高い値を判定条件に用いる。このようにすれば、固定向け放送受信不可エリアの境界において受信品質が頻繁に変動することがなくなり、ユーザに違和感を与えなくなる。
【0057】
なお、固定→移動に切り換わる場合の判定条件と、逆に移動→固定に切り換わる場合の判定条件とを同じにしてもよいが、固定向けデジタル放送の電界レベルの変化傾向に応じてヒステリシスを設定してもよい。例えば、電界レベルが低下傾向にあるか増加傾向にあるかを判定し、電界レベルが低下傾向にある場合には、固定向けデジタル放送の受信が適切にできる状態であると判定する条件が相対的に厳しくなるようにヒステリシスを設定し、一方、電界レベルが増加傾向にある場合には、当該判定条件が相対的に緩くなるようにヒステリシスを設定するのである。電界レベルが低下傾向にあるということは、近い将来、固定向けデジタル放送の受信が適切にできない状態になる可能性が高いので、相対的に大きなヒステリシスとする。つまり受信限界となる電界レベルに対して所定レベル高い値を判定条件に用いることとなるが、この「所定レベル高い値」を相対的に大きくするのである。逆に、電界レベルが増加傾向にあるということは、近い将来、固定向けデジタル放送の受信が適切にできる状態が安定的に継続する可能性が高いので、相対的に小さなヒステリシス、上記「所定レベル高い値」を相対的に小さくするのである。このようにすることで、固定向け放送受信不可エリアの境界において受信品質が頻繁に変動することを極力抑えながら、且つ極力高品質の放送コンテンツを受信できるようになる。
【0058】
ここで、ヒステリシスを持たせる要素としては、例えば受信電界レベル、受信データを復調した際のBER、及びそれらの条件をクリアしている継続時間が考えられる。それらを複数組み合わせることで、より効果的なヒステリシス設定となる。なお、出力切換部15にデータ記録機能を持たせるようにすれば、容易に時間ヒステリシスを持たせることができる。
【0059】
また、BERに対して上述のヒステリシスを持たせる場合には、いわゆる内符号誤り訂正を施した後で、外符号誤り訂正を施す前の値について適用することが望ましい。内符号誤り訂正としては例えば畳込み符号などを用いることが考えられるが、畳込み符号を用いた誤り訂正においては、符号化率によって誤り訂正度合いが異なるため、畳込み符号を用いた誤り訂正前にヒステリシスを設定しようとすると符号化率に応じて、ヒステリシスの幅を変更しなければならなくなるため、設定が困難となるからである。また、外符号誤り訂正としては例えばリードソロモン(RS)符号などを用いることが考えられるが、RS符号を用いた誤り訂正後においてはBERの値が急激に変化するため、ヒステリシスを持たせても効果が薄くなるからである。
【0060】
このような構成及び動作を行う本実施例の移動体用デジタル放送受信装置1によれば、次のような効果が得られる。
(1)受信可能であれば相対的に高品位の固定向けのデジタル放送を受信し、受信不可能になれば、サイマル放送されている移動体向けのデジタル放送を受信するようにした。これによって、移動体でのデジタル放送受信に関して、極力高品質の放送コンテンツを受信できる。
【0061】
(2)また、サイマル放送の場合には、受信状況に応じて固定向け放送と移動体向け放送を切り換えながら出力するため、移動に伴う周辺状況(フェージングや建物等による影響)の影響によらず、同一番組の継続受信して提供できる。
(3)固定向け放送の物理的な受信限界の境界ラインに対してヒステリシスを持たせてあるため、受信不可エリアの境界面において、受信品質が頻繁に変動することがなくなり、ユーザに違和感を与えなくなる。
【0062】
(4)現在受信中のデジタル放送がサイマル放送でない場合には、固定向け放送と移動体向け放送との間での自動切換しないため、サイマル放送でないことをディスプレイに表示したりスピーカから音声にて出力してユーザに報知する。そのため、ユーザは、その報知を受けて、必要であれば手動でチャンネルを切り換えることもできる。
【0063】
なお、上記説明では、図3のS12に示すように、サイマル放送でないと判定したサイマル放送判定部13は、現状受信されている番組を保持し、固定向け放送と移動体向け放送との自動切換を不可とすることを示すサイマル放送可否情報bを受信状況判定部14に送信するようにした。しかし、その代わりに、サイマル放送判定部13から出力切換部15へ直接、現在選択されている放送を維持する現状維持信号eを送信し、処理手順を簡素化しても良い(図1,図3中の一点鎖線部分参照)。
【0064】
[第2実施例]
基本的な構成は、上述した第1実施例の移動体用デジタル放送受信装置1の場合と同じであり、サイマル放送でない場合の対処のみが異なるので、その部分について説明する。
【0065】
第1実施例の場合には、図3のS12に示すように、サイマル放送でないと判定したサイマル放送判定部13は、現状受信されている番組を保持し、固定向け放送と移動体向け放送との自動切換を不可とすることを示すサイマル放送可否情報bを受信状況判定部14に送信するようにした。つまり、サイマル放送でない場合には、固定向け放送と移動体向け放送との間での切換はしないようにした。しかし、別番組であっても視聴したい場合もあり得る。その際、移動体用デジタル放送のなされている別の番組に切り換えることとなるが、特段ユーザのことを考えずに所定の番組に切り換えてもよい。しかし、本実施例では、ユーザの希望を最大限取り入れる工夫をした。
【0066】
まず、サイマル放送判定部13は、サイマル放送でないと判定した場合は、固定向け放送と移動体向け放送の受信状況に応じて自動的に切り換えることができないことを、ユーザに通知する。これは第1実施例の場合と同じである。そして、現在、サイマル放送でない固定向け放送を視聴しているのであれば、その固定向け放送が受信不可状態となった場合に、ユーザに対して、現在視聴可能な番組を提示して番組選択を促す。これは、サイマル放送判定部13から出力部16へ使用可能番組提示指示が出されることにより、出力部16のディスプレイやスピーカからその旨がユーザに対して報知される。なお、「現在視聴可能な番組を提示」する場合には、次のようなバリエーションが考えられる。例えば移動体用デジタル放送受信装置1が放送予定番組のリスト情報を持っていれば、そのリスト情報と現在時刻とに基づいて番組名そのものを報知してもよい。また、番組名そのものではなく、放送局名や放送局番号のみを報知する簡易的な手法であってもよい。
【0067】
このような報知がなされた場合、ユーザとしては、特に別の番組に切り換える意思がなければそのままにしておけばよい。また、もしも提示された視聴可能番組中のいずれかの番組に切り換える意思があれば、ユーザは、選局操作受付部18を操作することによりその受信したい放送局を指定する。選局制御部17が、その指令に基づき、その放送局の放送信号を選局させるための選局制御信号i1,i2を、固定向けデジタル放送受信機11及び移動体向けデジタル放送受信機12内のフロントエンドに対して出力する。この場合、出力切換部15は、移動体向け放送による映像・音声信号gを出力部16へ出力する。
【0068】
あるいは、事前にユーザが受信したいと考える放送局や番組ジャンルについての優先順位付けを入力してもらうようにしてもよい。具体的には、例えば移動体用デジタル放送受信装置1を優先順位を受け付けるモードにした上で、ユーザが、選局操作受付部18を操作して放送局や番組ジャンルの登録指令を入力すればよい。この登録された優先順位に関する情報は、例えば選局制御部17が記憶しておくことが考えられる。この場合には、固定向け放送が受信できなくなると、登録された放送局や番組ジャンルの優先順位に基づき、移動体向け放送を受信可能な放送局に自動的に切り換えることとなる。
【0069】
なお、番組ジャンルとは、例えばニュース・スポーツ・ドラマ・映画等が挙げられるが、例えば移動体用デジタル放送受信装置1が放送予定番組のリスト情報を記憶しており、その番組リスト情報から番組ジャンルが判定できるのであれば、その番組リスト情報を基にした自動的な切換が考えられる。例えば、ニュースジャンルが指定されている場合、現在時刻においてニュース番組を移動体向け放送として放送しており、且つ移動体用デジタル放送受信装置1にて受信可能な番組に対応する放送局へ選局すればよい。
【0070】
このようにすれば、ユーザに対して極力デジタルテレビ放送を提供するという観点で有効である。そして、上述のようにユーザの意思を反映した番組へ切り換えられるようにすればなおよい。そして、自動的に切り換える場合であっても、固定向け放送が継続受信できない旨を報知するので、勝手に切り換えてしまうことによるユーザの違和感は低減できる。
【0071】
[第3実施例]
図5は、第3実施例の移動体用デジタル放送受信装置31の概略構成図である。本実施例の移動体用デジタル放送受信装置31は、図1に示す第1実施例の移動体用デジタル放送受信装置1の構成に対して、遅延量算出回路37を加え、出力切換部35の機能を第1実施例のものから変更しただけであり、それ以外の構成については、第1実施例のものと同様であるため、同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
【0072】
本実施例は、サイマル放送である固定向けデジタル放送と移動体向けデジタル放送との間で切り換えて出力する際、両者の間で遅延が生じている場合への対処を目的としてなされたものである。
まず、サイマル放送である固定向けデジタル放送と移動体向けデジタルとで遅延が生じる原因について説明する。放送局側において、送信時に同じ番組コンテンツを用いて符号化すると、その符号化方式によっては符号化に要する時間に差が生じる。例えば、現状の地上波デジタルテレビ放送を考えると移動体向けデジタル放送の方が遅延量は大きい。これは、固定向けの場合にはMPEG2を採用し、移動体向けの方はMPEG4を採用しているため、後者の方が圧縮率が高いからである。つまり、圧縮処理に要する時間のために送信側においても移動体向けデジタル放送の方が所定時間遅延する。一方、受信側においても、今度はデコードに要する時間のために移動体向けの方が所定時間遅延する。このように、同じタイミングで送信時の符号化を開始したとしても、移動体用デジタル放送受信装置31の出力切換部35に入力する時点では、移動体向けのデジタル放送の方が遅延しているのである。
【0073】
もちろん、放送局側においてこのような遅延を考慮し、元々送信タイミングを固定向けのデジタル放送の方を遅らせる対処も考えられるが、本実施の移動体用デジタル放送受信装置31は、上述のように、移動体用デジタル放送受信装置31の出力切換部35に入力する時点で移動体向けのデジタル放送の方が遅延している状況への対処をする。その対処法は、遅延量の差を解消するよう、遅延量が少ない側の出力タイミングを遅延量差分だけ遅らせて出力する、というものである。
【0074】
具体的には、図5に示すように、遅延量算出回路37が、受信状況判定部14と出力切換部35との間に配置されており、受信状況判定部14からの制御信号d、固定向けデジタル放送受信機11及び移動体向けデジタル放送受信機12から出力される映像・音声信号f1,f2がこの遅延量算出回路37に入力している。そして、遅延量算出回路37は、それら両受信機11,12から出力される映像・音声信号f1,f2相互の遅延時間を算出する。この遅延量算出に際しては、固定向け放送と移動体向け放送のある一定時間の音声信号を比較(周波数比較)することにより判別できる。この遅延量算出回路37にて算出した遅延量補正信号hは、出力切換部35へ送信される。なお、受信状況判定部14から受信した制御信号dも、遅延量算出回路37から出力切換部35へ送信される。
【0075】
遅延量算出回路37が「一定時間の音声信号を比較」する際の一定時間は、例えば次の観点から決めることが考えられる。まず、上述したように、現状の地上波デジタルテレビ放送においては固定向けの場合にはMPEG2が採用され、移動体向けの方はMPEG4が採用されており、ある実験では約2秒程度の遅延が認められたことが報告されている。したがって、その実験結果程度の遅延量が見込まれる地上波デジタルテレビシステムを想定するのであれば、上述の比較のための一定時間は例えば3秒程度でも十分である。
【0076】
一方、本実施例の出力切換部35は、メモリ機能と、遅延量補正機能と、出力切換機能を有している。この機能の説明も含め、図6を用いて、本実施例の移動体用デジタル放送受信装置31の実行する処理の流れについて説明する。なお、第1実施例の場合の処理の流れを説明した図3の内容と同様の部分については、同じステップ番号(S1等)を付し、詳しい説明は省略する。
【0077】
固定向けデジタル放送受信機11のデコーダによってTSから変換された(S3)映像・音声信号f1は遅延量算出回路37へ出力されると共に出力切換部35へも出力され、出力切換部35内のメモリに記録される(S35)。移動体向けデジタル放送受信機12のデコーダによってTSから変換された(S6)映像・音声信号f2についても同様に、遅延量算出回路37へ出力されると共に出力切換部35へも出力され、出力切換部35内のメモリに記録される(S65)。
【0078】
また、遅延量算出回路37では上述のように両映像・音声信号f1,f2相互の遅延時間tが算出され、遅延量補正信号hが出力切換部35へ送信される(S85)。遅延量算出回路37は、受信状況判定部14から受信した制御信号dも出力切換部35へ送信する。
【0079】
したがって、その制御信号dを受信した出力切換部35は、固定向けデジタル放送受信機11から出力される映像・音声信号f1か移動体向けデジタル放送受信機12から出力される映像・音声信号f2のいずれかを受信状況に応じて出力部16へ出力するための切換を行う(S9)。そして、切り換えられた側のメモリに格納されている映像・音声信号f1,f2を出力するのであるが、次のような遅延量補正をしてから出力する(S95)。つまり、移動体向けデジタル放送による映像・音声信号f2については何ら遅延させずに出力し、一方、固定向けデジタル放送による映像・音声信号f1については、遅延量算出回路37によって算出された遅延時間t分だけ遅延させてから出力する。即ち、出力切換部35に入力した時点では、移動体向けデジタル放送による映像・音声信号f2が、対応する固定向けデジタル放送による映像・音声信号f1に対してt秒遅れているため、出力時点で同期させるために、固定向けデジタル放送による映像・音声信号f1については、t秒前のものを送出する。
【0080】
このように、固定向けのデジタル放送を出力するタイミングを移動体向けのデジタル放送を出力するタイミングよりも遅延量分だけ遅らせて出力するようにしたため、固定向けデジタル放送と移動体向けデジタル放送とを切り換えて視聴しても、映像・音声の飛びや後戻りを無くし、スムーズな切換が可能となる。
【0081】
なお、遅延量を補正する構成は、上述したものには限られない。例えば、出力切換部はメモリ機能や遅延量補正機能を持たず、その出力切換部へ入力する以前に、固定向けデジタル放送受信機11から出力された映像・音声信号f1を遅延させる回路を設けるようにし、出力切換部に入力する時点では固定向け及び移動体向けの両映像・音声信号f1,f2が同期しているようにしてもよい。
【0082】
また、図5では遅延量算出回路37と出力切換部35とを別に示したが、例えば出力切換部35が遅延量算出機能まで有するように構成してもよい。上述のように図5の出力切換部35はメモリ機能を有しているため、遅延量算出においてもそのメモリ機能を利用することが可能である。
【0083】
なお、本第3実施例においては、固定向けデジタル放送受信機11及び移動体向けデジタル放送受信機12がそれぞれ固定向けデジタル放送受信手段及び移動体向けデジタル放送受信手段に相当し、出力部16が出力手段及び報知手段に相当する。また、固定向けデジタル放送受信機11及び受信状況判定部14が固定向けデジタル放送受信状況検出手段に相当し、サイマル放送判定部13、受信状況判定部14、遅延量算出回路37及び出力切換部15が制御手段に相当する。そして、サイマル放送判定部13がサイマル放送判定手段に相当する。
【0084】
[第4実施例]
図7は、第4実施例の移動体用デジタル放送受信装置41の概略構成図である。本実施例の移動体用デジタル放送受信装置41は、図1に示す第1実施例の移動体用デジタル放送受信装置1の構成に対して、サイマル放送判定部43と、受信状況判定部44と、出力切換部45の構成及びそれらと他の構成要素との間の信号・データの出入関係が一部変更されているだけであり、それ以外の構成については第1実施例のものと同様である。つまり、固定向けデジタル放送受信機11、移動体向けデジタル放送受信機12、出力部16、選局制御部17及び選局操作受付部18については第1実施例のものと同様であるため、同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
【0085】
それでは、サイマル放送判定部43、受信状況判定部44、出力切換部45について説明する。
上記第1実施例では、固定向けデジタル放送受信機11及び移動体向けデジタル放送受信機12から出力される映像・音声信号f1,f2が出力切換部15にのみ入力していたが、本第4実施例では、図7に示すように、サイマル放送判定部43及び出力切換部45に入力している。そして、上記第1実施例では、固定向けデジタル放送受信機11及び移動体向けデジタル放送受信機12からサイマル放送判定部43へはTMCC情報a1,a2が出力されていたが、それは出力されない。これは、上記第1実施例(あるいは第2、第3実施例)においては、TMCC情報a1,a2の情報項目内に送信局側にて独自に設定可能なリザーブ項目が存在するため、当該項目に、固定向けデジタル放送と移動体向けデジタル放送のサイマル放送を実施しているか否かを示す情報を設定しておくことを前提としたものであるのに対し、本第4実施例では、そのような「固定向けデジタル放送と移動体向けデジタル放送のサイマル放送を実施しているか否かを示す情報」が必ずしも設定されるとは限らないことを鑑み、そのような状況であってもサイマル放送であるか否かを判定することを目的としたものであるからである。
【0086】
このサイマル放送判定部43は、サイマル放送の判定機能の他に、メモリ機能及び遅延量算出機能を有している。メモリ機能に関して言えば、固定向けデジタル放送受信機11及び移動体向けデジタル放送受信機12から出力される映像・音声信号f1,f2を所定時間分格納しておく内部メモリを有しており、その内部メモリに所定時間分の映像・音声信号を更新しながら格納していく。この所定時間については後述する。そして、この内部メモリに格納された固定向けデジタル放送受信機11からの映像・音声信号f1と移動体向けデジタル放送受信機12からの映像・音声信号f2とを取り出し、両者の音声信号の一致度合いを比較する。この比較に関しては、例えばFFT等を用いて周波数変換を施し、その変換後の音声波形の形状一致度合いが「同一放送内容である場合であれば満たすべき所定の度合い」以上であれば、サイマル放送であると判定する。
【0087】
なお、「同一放送内容である場合であれば満たすべき所定の度合い」としては、例えば90%程度といった値が考えられる。また、判定に用いる音声波形の要素としては音高に対応する周波数や音圧に対応する振幅が考えられる。両者共に用いなくても、例えば周波数のみに着目しても良い。また、音声波形ではなく、さらに音声認識まで行った結果に基づき、その認識内容が90%程度以上一致していれば、サイマル放送であると判定しても良い。本実施例の移動体用デジタル放送受信装置41は車両に搭載することを前提としているため、例えば音声認識機能を有するナビゲーション装置も同様に車両に搭載するのであれば、その音声認識機能を利用する構成としてもよい。
【0088】
一方、遅延量算出機能に関して言えば、サイマル放送判定部43は、図5に示す第3実施例の遅延量算出回路37と同じ機能を内蔵しており、遅延量を算出し、その遅延量を補正するための遅延量補正信号hを出力切換部45へ送信できるよう構成されている。また、この遅延量補正は、出力切換部45における補正だけでなく、サイマル放送判定部43内部における上述の音声信号の比較に際しても用いられる。つまり、本実施例では、上述した第3実施例の場合と同様に、移動体用デジタル放送受信装置41の出力切換部45に入力する時点、すなわちサイマル放送判定部43に入力する時点で移動体向けのデジタル放送の方が遅延している状況を想定している。そして、放送時における同じタイミングの放送内容同士を比較する必要があるため、遅延量の差を解消するよう、メモリから取り出す際、遅延量が少ない側の音声信号については遅延量差分だけ遅れたタイミングから所定時間分を取り出して比較する必要がある。つまり、本実施例では移動体向けデジタル放送による映像・音声信号f2が遅れるため、その移動体向けデジタル放送による映像・音声信号f2については、ある受信時刻から所定時間分のデータをそのままメモリから取り出し、一方、固定向けデジタル放送による映像・音声信号f1については、受信時刻より「算出された遅延時間t分だけ遅れた」タイミングから所定時間分のデータを取り出し、両者を比較するのである。
【0089】
ここで、両音声信号の比較時間について説明する。本実施例では音声信号に基づいて、固定向けデジタル放送と移動体向けデジタル放送の内容の同一性を判断しようとしているため、例えば同時期に全く同じ言葉を発する別の番組があった場合、実際にはサイマル放送ではないのにそれを誤って同一放送内容であると判定してしまう可能性がある。例えばニュース番組では、「おはようございます」「こんばんわ」といった定型句が常用されるので、その言葉のみでは区別が付かない可能性がある。したがって、それ以外の言葉も含まれるよう、例えば10秒程度比較すれば十分区別が可能であると考えられる。もちろん、誤判定をある程度許容するのであればもっと短い期間でもよい。つまり、比較時間が長くなればそれだけ誤判定が低減するが処理負荷は大きくなり、一方、比較時間が短くなればそれだけ誤判定が増加するが処理負荷は小さくなる。したがって、両者の許容程度を考慮した適当な時間を設定すればよい。
【0090】
そして、このような比較時間分の音声信号が必要であり、さらに上述した遅延時間も考慮する必要があるため、上述した内部メモリに音声信号f1,f2を格納しておく「所定時間」は、この比較時間に遅延時間を加えた時間と同一あるいはやや長い目の時間であれば十分である。
【0091】
なお、音声信号の比較に関して補足する。例えば音色等の音声が有する特有の性質をも識別できる機能を有していれば、同じ言葉であっても別の人がしゃべっていることを判定できる。さらには、同じ人がしゃべっていても、声の調子が全く同じということも考えにくく、そのような音響的特徴量を精緻に分析すれば、短時間でも識別は可能である。但し、そのような精緻な分析は処理負荷が大きいので、本実施例では一般的な周波数分析による比較で対応した。そして、本実施例のようなサイマル放送判定に関しては極端なリアルタイム性はそれほど要求されないので、上述のような10秒程度の比較時間を採用しても実質的には問題は少ない。
【0092】
さらに補足すると、例えば音声信号ではなく映像信号を用いて比較し、サイマル放送か否かを判定しても良い。映像の場合は、一般的に場面の切り替わりが早いと考えられ、音声信号に基づくよりも相対的に短い時間でも比較は可能であると考えられる。しかし、映像の比較に際しては、表示画面全体について比較することは処理負荷の関係から現実的ではなく、例えば表示画面の中央付近の所定エリアに相当する映像データをサンプリングし、そのサンプリングエリア同士の比較となることが考えられる。そのため、誤判断の可能性は相対的に高くなる。したがって、総合的に考えると、音声信号に基づく比較が好ましい。もちろん、映像信号のみで音声信号が存在しない放送内容も想定するのであれば、映像信号に基づく比較もできる構成を持つようにしてもよい。なお、ここでは音声信号にて比較することを前提にして以下の説明を続ける。
【0093】
受信状況判定部44は、各受信機11,12から得られる受信状況データc1,c2に基づいて、受信状況を判定する。詳しくは、BER等の受信状況データc1に基づいて、固定向け放送の受信及び移動体向け放送の受信が両方とも可能かどうかを判定する。そして、その判定結果を受信状況信号jとして、サイマル放送判定部43へ出力する。サイマル放送判定部43は、この受信状況信号jによって固定向け放送及び移動体向け放送の両者が共に受信可能となる場合に限り、上述したサイマル放送であるか否かの判定を行う。
【0094】
つまり、サイマル放送判定部43は、固定向けデジタル放送受信内容と移動体向けデジタル放送受信内容を比較するため、両方の受信内容が適切に受信できていなければ適切な比較はできない。そこで、受信状況判定部44からの受信状況信号jに基づき、固定向け放送及び移動体向け放送の両者が共に受信可能となる場合に限ってサイマル放送であるか否かの判定を行うようにした。このようにすれば、サイマル放送判定部43における比較判定が実効性を持つ場合にのみなされることとなり、無駄な処理が減少して、処理負荷が低減される。
【0095】
一方、出力切換部45は、図5に示す第3実施例の出力切換部35と同様の構成であり、メモリ機能と、遅延量補正機能と、出力切換機能を有しており、サイマル放送判定部43から出力された制御信号kに基づいて、映像・音声信号f1,f2のいずれか一方を出力部16へ出力する。
【0096】
サイマル放送判定部43はサイマル放送であると判定した場合には、固定向け放送を出力させる制御信号kを出力切換部45へ出力するため、この固定向け放送を出力させる制御信号kを受信した出力切換部45は、固定向けデジタル放送受信機11から出力される映像・音声信号f1を出力部16へ出力することとなる。なお、図4に示すように、移動受信においては、TV放送波はフェージングや周辺建物等の影響により、電界レベルが大きく変動するため、受信地点によって固定向け放送受信が不可能となる地点が散発する上に、送信所からの距離が遠くなると固定向け放送受信は受信不可となる。このため、デジタル放送を継続受信するためにサイマル放送判定部43は、固定向け放送が受信可能となる場合は固定向け放送が出力されるような制御信号kを出力し、固定向け放送が受信不可となる場合は移動体向け放送が出力されるような制御信号kを出力する。
【0097】
一方、サイマル放送でないと判定した場合は、固定向け放送と移動体向け放送との間で、受信状況に応じた自動切換ができないことをユーザに通知するための「切換不可通知指示」を出力部16へ送信する。この切換不可通知指示を受けた出力部16では、その指示に応じてサイマル放送でないことをディスプレイに表示したり、スピーカから音声にて出力する。また、サイマル放送でないと判定したサイマル放送判定部43は、現状受信されている番組を保持し、固定向け放送と移動体向け放送との自動切換を不可とすることを示すサイマル放送否情報hを選局制御部17へ送信する。
【0098】
選局制御部17は、固定向けデジタル放送受信機11及び移動体向けデジタル放送受信機12内のフロントエンドに対して選局制御信号i1,i2を出力することで選局制御を行う。この選局制御は、選局操作受付部18によって受け付けたユーザからの操作に基づいて行うこともできるし、サイマル放送判定部43から得た上記サイマル放送否情報hに基づいて行うこともできるよう構成されている。
【0099】
なお、本第4実施例においては、固定向けデジタル放送受信機11及び移動体向けデジタル放送受信機12がそれぞれ固定向けデジタル放送受信手段及び移動体向けデジタル放送受信手段に相当し、出力部16が出力手段及び報知手段に相当する。また、固定向けデジタル放送受信機11及び受信状況判定部44が固定向けデジタル放送受信状況検出手段に相当し、移動体向けデジタル放送受信機11及び受信状況判定部44が移動体向けデジタル放送受信状況検出手段に相当する。また、サイマル放送判定部43、受信状況判定部44及び出力切換部45が制御手段に相当する。そして、サイマル放送判定部43がサイマル放送判定手段に相当する。
【0100】
このように構成された本実施例の移動体用デジタル放送受信装置41であれば、放送局側へ依存することなく、受信装置41側のみの工夫だけで対応できる。つまり、上記第1〜第3実施例の場合は、サイマル放送であるか否かを示す情報が放送信号に含まれていることを前提とし、その情報に基づいてサイマル放送か否かの判定したが、これは、放送局側への依存度が高い。そのような情報が含まれない放送信号しか送信されない状況であれば、適用できないからである。それに対して、本実施例の場合であれば、固定向けデジタル放送受信機11からの映像・音声信号f1中の音声信号と、移動体向けデジタル放送受信機12からの映像・音声信号f2中の音声信号の一致度合いを比較してサイマル放送であるか否かを判定するため、放送局側の事情に関係なく判断できる。
【0101】
[その他]
(1)上記各実施例では、固定向けデジタル放送受信機11と移動体向けデジタル放送受信機12とは、図示しないアンテナを共用するようにしたが、アンテナだけでなく、フロントエンドまで両受信機11,12にて共用し、復調部以下から分離する構成を採用しても良い。さらに、復調部まで両受信機11,12で共用し、デコーダを分離する構成を採用しても良い。
【0102】
(2)受信状況判定部14,44が受信状況を判定する情報としては、上述したBER等が代表的なものとして考えられるが、例えば音声信号の連続性に基づいて判定することも考えられる。これは、映像音声信号の場合、極力音声がとぎれることはないように対処しているため、音声信号が出力できない状態が所定時間継続すれば、それは受信状況が悪いと判断できる。但し、この場合は良し悪しの2値的な判断しかできないため、やはりBER等による正確な良否判定をすることが好ましい。
【0103】
(3)上記第1〜第3実施例では、サイマル放送であるか否かを、TMCC信号中における(送信局側にて独自に設定可能な)リザーブ項目に設定した。しかし、地上波デジタルテレビ(及びデジタル音声)放送において存在するAC(Auxiliary Channel) 信号も送信局側で自由に設定できるようになっている。したがって、このAC信号にサイマル放送か否かを示す情報を付随させて送出するようにしてもよい。
【0104】
(4)上記各実施例は、地上波デジタルテレビ放送の受信装置として説明したが、例えば衛星デジタルその他の各種デジタル放送においても、同様に適用できる。そして、上記第1〜第3実施例のように放送局側からの放送信号中の情報に基づいてサイマル放送か否かを判定するのであれば、次のようにすることが考えられる。つまり、上記地上波デジタルテレビ放送の場合には、サイマル放送であるか否かを、TMCC信号中における(送信局側にて独自に設定可能な)リザーブ項目に設定したが、例えばデジタル音声に関しては同様にTMCC信号中にリザーブ項目がある。また、衛星デジタルの場合も「未定義」項目が存在するので、これらを利用すれば同様に適用できる。
【0105】
(5)上記各実施例における移動体用デジタル放送受信装置は、車両等の移動体に搭載されることを前提としたが、例えば人が携帯する場合であっても同様に適用できる。つまり、受信装置を携帯した人が歩いたり、あるいは自動車や電車などの移動体の乗って移動する場合であれば、上述した移動体に搭載した場合と同様の事情になるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の移動体用デジタル放送受信装置の概略構成図である。
【図2】地上波デジタルテレビ放送における信号レベルと受信品位と関係を示す説明図等である。
【図3】第1実施例の移動体用デジタル放送受信装置の実行する処理の流れの説明図である。
【図4】車両等によって地上波デジタルテレビ放送を受信した場合の電界分布例の説明図である。
【図5】第3実施例の移動体用デジタル放送受信装置の概略構成図である。
【図6】第3実施例の移動体用デジタル放送受信装置の実行する処理の流れの説明図である。
【図7】第4実施例の移動体用デジタル放送受信装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1,31,41…移動体用デジタル放送受信装置、11…固定向けデジタル放送受信機、12…移動体向けデジタル放送受信機、13,43…サイマル放送判定部、14,44…受信状況判定部、15,35,45…出力切換部、16…出力部、17…選局制御部、18…選局操作受付部、37…遅延量算出回路。

Claims (15)

  1. 移動体に搭載されるデジタル放送受信装置であって、
    固定向けデジタル放送を受信する固定向けデジタル放送受信手段と、
    移動体向けデジタル放送を受信する移動体向けデジタル放送受信手段と、
    前記固定向けデジタル放送受信手段にて受信した固定向けデジタル放送または前記移動体向けデジタル放送受信手段にて受信した移動体向けデジタル放送を選択的に出力する出力手段と、
    前記固定向けデジタル放送の受信状況を検出する固定向けデジタル放送受信状況検出手段と、
    前記固定向けデジタル放送受信状況検出手段によって検出された受信状況に基づき、前記固定向けデジタル放送が適切に受信できる状態であれば前記固定向けデジタル放送を前記出力手段に出力させ、前記固定向けデジタル放送が適切に受信できない状態であれば前記移動体向けデジタル放送を前記出力手段に出力させる制御手段とを備えること
    を特徴とする移動体用デジタル放送受信装置。
  2. 請求項1に記載の移動体用デジタル放送受信装置において、
    前記固定向けデジタル放送又は前記移動体向けデジタル放送の少なくともいずれか一方からの放送信号には、他方でも同じ番組を放送しているサイマル放送であるか否かを示す情報が含まれており、
    前記制御手段は、前記サイマル放送であるか否かを示す情報に基づいて現在受信中のデジタル放送がサイマル放送であるか否かを判定するサイマル放送判定手段を有し、そのサイマル放送判定手段によってサイマル放送であると判定された場合には、それら同一番組を放送している前記固定向けデジタル放送と前記移動体向けデジタル放送との間での切換を実行すること
    を特徴とする移動体用デジタル放送受信装置。
  3. 請求項1に記載の移動体用デジタル放送受信装置において、
    前記制御手段は、前記固定向けデジタル放送受信手段によって受信した受信内容と前記移動体向けデジタル放送受信手段によって受信した受信内容とを比較し、その比較結果に基づいて現在受信中のデジタル放送がサイマル放送であるか否かを判定するサイマル放送判定手段を有し、そのサイマル放送判定手段によってサイマル放送であると判定された場合には、それら同一番組を放送している前記固定向けデジタル放送と前記移動体向けデジタル放送との間での切換を実行すること
    を特徴とする移動体用デジタル放送受信装置。
  4. 請求項3に記載の移動体用デジタル放送受信装置において、
    前記サイマル放送判定手段は、前記受信内容としての音声信号又は映像信号の所定時間内における一致度合いを比較し、その一致度合いが、同一放送内容である場合であれば満たすべき所定の度合い以上であれば、現在受信中のデジタル放送がサイマル放送であると判定すること
    を特徴とする移動体用デジタル放送受信装置。
  5. 請求項3又は4に記載の移動体用デジタル放送受信装置において、
    さらに、前記移動体向けデジタル放送の受信状況を検出する移動体向けデジタル放送受信状況検出手段を備え、
    前記サイマル放送判定手段は、前記固定向けデジタル放送受信状況検出手段によって検出された受信状況及び前記移動体向けデジタル放送受信状況検出手段によって検出された受信状況に基づき、前記固定向けデジタル放送及び前記移動体向けデジタル放送の両者が適切に受信できる状態に限り、前記受信内容としての音声信号又は映像信号の所定時間内における一致度合いの比較を実行すること
    を特徴とする移動体用デジタル放送受信装置。
  6. 請求項2〜5の何れかに記載の移動体用デジタル放送受信装置において、
    前記制御手段は、前記サイマル放送である固定向けデジタル放送と移動体向けデジタル放送との間で切り換えて出力する場合には、送信時の符号化及び受信時の復号化によって両放送間において生じる遅延量の差を解消するよう、遅延量が少ない側の出力タイミングを前記遅延量差分だけ遅らせて出力すること
    を特徴とする移動体用デジタル放送受信装置。
  7. 請求項2〜6の何れかに記載の移動体用デジタル放送受信装置において、
    前記制御手段は、現在受信中のデジタル放送がサイマル放送でない場合、報知手段を介して、その旨を直接又は間接的に報知すること
    を特徴とする移動体用デジタル放送受信装置。
  8. 請求項2〜7の何れかに記載の移動体用デジタル放送受信装置において、
    前記制御手段は、現在固定向けデジタル放送を受信中に当該固定向けデジタル放送が適切に受信できなくなり、且つ当該デジタル放送が前記サイマル放送でない場合には、報知手段を介して、現在受信可能な前記移動体向けデジタル放送による番組を報知すること
    を特徴とする移動体用デジタル放送受信装置。
  9. 請求項2〜7の何れかに記載の移動体用デジタル放送受信装置において、
    前記制御手段は、現在固定向けデジタル放送を受信中に当該固定向けデジタル放送が適切に受信できなくなり、且つ当該デジタル放送が前記サイマル放送でない場合には、切換先として予め指定されている放送局又は番組ジャンルの優先順位に基づいて、現在受信可能な前記移動体向けデジタル放送による番組に切り換えること
    を特徴とする移動体用デジタル放送受信装置。
  10. 請求項1〜9の何れかに記載の移動体用デジタル放送受信装置において、
    前記固定向けデジタル放送の受信が適切にできない状態から適切に受信できる状態に変化して当該固定向けデジタル放送の出力をさせてもよいと前記制御手段が判定するための条件にヒステリシスを持たせたこと
    を特徴とする移動体用デジタル放送受信装置。
  11. 請求項10に記載の移動体用デジタル放送受信装置において、
    前記固定向けデジタル放送受信状況検出手段は、前記固定向けデジタル放送の受信電界レベルを受信状況として検出し、
    前記制御手段は、
    前記固定向けデジタル放送受信状況検出手段によって検出した電界レベルが低下傾向にあるか増加傾向にあるかを判定し、
    前記電界レベルが低下傾向にある場合には、前記固定向けデジタル放送の受信が適切にできる状態であると判定する条件が相対的に厳しくなるように前記ヒステリシスを設定し、一方、前記電界レベルが増加傾向にある場合には、前記固定向けデジタル放送の受信が適切にできる状態であると判定する条件が相対的に緩くなるように前記ヒステリシスを設定すること
    を特徴とする移動体用デジタル放送受信装置。
  12. 請求項10又は11に記載の移動体用デジタル放送受信装置において、
    前記固定向けデジタル放送受信状況検出手段は、前記固定向けデジタル放送の受信電界レベル、又は前記固定向けデジタル放送による受信データを復調した際のビットエラー率の少なくともいずれか一方を受信状況として検出可能であり、前記制御手段は、前記ヒステリシスを持たせる判定条件として前記電界レベル、前記ビットエラー率、及びそれらの条件をクリアしている継続時間、の内の1つ以上を用いて判定すること
    を特徴とする移動体用デジタル放送受信装置。
  13. 請求項1〜12の何れかに記載の移動体用デジタル放送受信装置において、
    前記固定向けデジタル放送及び移動体向けのデジタル放送は、デジタルテレビ放送であること
    を特徴とする移動体用デジタル放送受信装置。
  14. 請求項1〜13の何れかに記載の移動体用デジタル放送受信装置において、
    前記固定向けデジタル放送及び移動体向けのデジタル放送は、地上波デジタル放送であること
    を特徴とする移動体用デジタル放送受信装置。
  15. コンピュータを、請求項1〜14の何れかに記載の移動体用デジタル放送受信装置における制御手段として機能させるためのプログラム。
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