JP2004161059A - 車両用空調装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】主送風機10の送風空気と熱交換する空調用熱交換器15、16を内蔵するケース14内に前席側空調通路17、20〜23と後席側空調通路18、28とを形成し、この後席側空調通路には後席側領域に至るダクト36、37が接続され、後席側空調通路の通風抵抗が前席側空調通路の通風抵抗に比較して高くなっており、後席側空調通路の空調風を送風する補助送風機27をケース14に一体に配置する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車室内の異なる複数の領域に対して1つの空調ユニットにより空調を行う車両用空調装置に関するものでである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車室内の異なる複数の領域、具体的には、車室内の前席側領域と後席側領域に対して1つの空調ユニットにより空調を行う車両用空調装置は種々提案されいる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この特許文献1のものでは、前席側領域を空調する前席用空調ユニットに、後席側領域にも空調風を吹き出す機能を付加している。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−235914号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前席用空調ユニットは通常、車室内最前部の計器盤内側に配置されるので、後席側への空調風吹出のためには前席用空調ユニットの後席用吹出開口部と後席側領域に配置される吹出口との間を長い後席用ダクトにより連結する必要がある。この結果、後席側通路の通風抵抗が前席側通路に比較して非常に大きくなってしまう。
【0006】
そのため、前席用空調ユニットの1つの送風機により前席側通路と後席側通路の両方に空調風を送風すると、後席側領域への吹出風量が非常に小さくなるという不具合が生じる。
【0007】
そこで、前席用空調ユニットの前席側通路の通風抵抗(圧損)を増大するとともに、送風機性能(駆動モータの出力)を向上させることにより、後席側領域への吹出風量割合を大きくするという対策が考えられるが、この対策であると、送風機消費電力が増大するのみならず、モータ作動音が増大し、更には、送風圧力が上昇するに伴って送風騒音も増大するので、実用的でない。
【0008】
また、別の対策として、後席用ダクトを太くして後席側通路の通風抵抗を低減することが考えられるが、後席用ダクトを太くすることは車室内床面等の限られたスペースへの搭載を困難とし、空調装置の車両搭載性を悪化する。
【0009】
なお、上記従来技術は、前席用空調ユニットにより車室内の前席側領域と後席側領域の両方を空調する場合について述べたが、前席用空調ユニットにより車室内の前席側領域と乗員着座用のシート部とを空調する場合にも、前席側通路に比較してシート側通路の通風抵抗が非常に大きくなるので、同様の問題点が発生する。
【0010】
本発明は上記点に鑑みて、空調用熱交換器を内蔵するケース内に、車室内の前席側等の第1領域側へ向かって空調風が流れる第1通路と、車室内の後席側等の第2領域側へ向かって空調風が流れる第2通路とを形成し、第2通路側の通風抵抗が高くなっている車両用空調装置において、車室内の第2領域側の空調不足を良好に解消することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、空気を送風する主送風機(10)と、主送風機(10)の送風空気と熱交換する空調用熱交換器(15、16)と、空調用熱交換器(15、16)を内蔵するケース(14)と、ケース(14)内に形成され、空調用熱交換器(15、16)と熱交換した空調風が車室内の第1領域側へ向かって流れる第1通路(17、20〜23)と、ケース(14)内に形成され、空調用熱交換器(15、16)と熱交換した空調風が車室内の第2領域側へ向かって流れる第2通路(18、27k、27m、28)とを具備し、
第2通路(18、27k、27m、28)には第2領域に至るダクト(36、37)が接続され、第2通路側の通風抵抗が第1通路側の通風抵抗に比較して高くなっており、
ケース(14)に、第2通路(18、27k、27m、28)の空調風を送風する補助送風機(27)を一体に配置したことを特徴とする。
【0012】
これによると、第2領域専用の補助送風機(27)によって車室内第2領域への吹出空気を昇圧することができるので、補助送風機(27)の送風性能を選択することにより車室内第2領域への吹出風量を車室内第1領域への吹出風量に対して適切な割合まで増大でき、第2領域の空調不足を解消できる。
【0013】
しかも、主送風機(10)の性能向上を図ることなく、車室内第2領域への吹出風量を増大できるので、主送風機(10)の送風騒音の増大といった不具合を回避できる。また、第2領域用ダクト(36、37)の通路面積の拡大といった対策も不要であるから、車両搭載性の悪化も回避できる。
【0014】
更に、ケース(14)に補助送風機(27)を一体に配置しているから、ケース(14)と補助送風機(27)とを一体化でき、ケース(14)全体の体格を補助送風機(27)を含めてコンパクトにまとめることができる。
【0015】
また、第2領域専用の補助送風機(27)の回転数を主送風機(10)の回転数に対して独立に制御することにより、第2領域側吹出風量を第1領域側吹出風量に対して独立に制御できる。
【0016】
なお、請求項9に記載の発明のように、車室内の第1領域は具体的には、車室内の前席側領域であり、第1通路(17、20〜23)は具体的には前席側空調用通路である。そして、第2領域は具体的には車室内の後席側領域であり、第2通路(18、27k、27m、28)は具体的には後席側空調用通路である。
【0017】
請求項2に記載の発明では、請求項1において、空調用熱交換器として送風空気を加熱する暖房用熱交換器(16)を少なくとも有し、
第2通路は、暖房用熱交換器(16)を通過した温風が流れる温風通路(27k)と、暖房用熱交換器(16)をバイパスして冷風が流れる冷風通路(18、27m)と、温風と冷風の風量割合を調整して空調風の吹出温度を調整する温度調整手段(31、32、42、47)とを有し、温度調整手段(31、32、42、47)の下流側に補助送風機(27)を配置したことを特徴とする。
【0018】
これによると、温風通路(27k)からの温風と、冷風通路(18、27m)からの冷風とを補助送風機(27)の作動によって良好に混合できる。従って、補助送風機(27)の直後の部位において温度バラツキがほとんどない所望温度の空調風を取り出すことができる。
【0019】
請求項3に記載の発明では、請求項2において、冷風通路(18、27m)は暖房用熱交換器(16)の下方部に配置され、温風通路(27k)は冷風通路(18、27m)の上方部に配置され、補助送風機(27)をケース(14)内下方部に配置したことを特徴とする。
【0020】
これにより、後席側空調用通路等として用いられる第2通路(18、27k、27m、28)および補助送風機(27)を暖房用熱交換器(16)の下方部付近に集中配置できる。そのため、空調ユニットを計器盤内側に搭載する際に、第2通路(18、27k、27m、28)および補助送風機(27)の部分を車載オーディオ装置、カーナビゲーション装置等の機器(45)下方にこれら機器との干渉を回避して搭載でき、空調ユニットの車両搭載性が良好である。
【0021】
請求項4に記載の発明では、請求項1において、空調用熱交換器として送風空気を加熱する暖房用熱交換器(16)を少なくとも有し、補助送風機(27)を暖房用熱交換器(16)の下流側直後で、ケース(14)内の下方部に配置したことを特徴とする。
【0022】
これによっても、請求項3と同様の効果を奏することができる。
【0023】
請求項5に記載の発明のように、補助送風機(27)は具体的には遠心ファンからなる送風ファン(27a、27b)と駆動用モータ(27c)とにより構成できる。
【0024】
請求項6に記載の発明のように、請求項5において、駆動用モータ(27c)を両軸モータとし、駆動用モータ(27c)の回転軸(27f)の左右両側に送風ファン(27a、27b)を連結することを特徴とする。
【0025】
これによると、1個のモータ(27c)で左右2個の遠心ファンからなる送風ファン(27a、27b)を駆動することができる。そのため、送風ファン径が比較的小径で高圧力の送風特性を発揮でき、通風抵抗の高い第2通路送風用として好適な送風特性を得ることができる。
【0026】
請求項7に記載の発明では、請求項5において、送風ファン(27a、27b)の軸方向が車両左右方向に向いており、送風ファン(27a、27b)の外周側に駆動用モータ(27c)を配置し、駆動用モータ(27c)の回転を回転伝達手段(46)を介して送風ファン(27a、27b)に伝達するようにしたことを特徴とする。
【0027】
これによると、送風ファン(27a、27b)と駆動用モータ(27c)とを互いの軸方向が平行となるように配置することができる。従って、送風ファン(27a、27b)と駆動用モータ(27c)とを軸方向に直列配置する場合に比較して、補助送風機(27)全体の軸方向寸法を大幅に縮小でき、空調ユニットの車両搭載性をより一層改善できる。同時に、乗員の足元スペースを拡大して車室内居住性を改善できる。
【0028】
請求項8に記載の発明のように、補助送風機(27)はクロスフローファンからなる送風ファン(27n)と駆動用モータ(27c)とにより構成してもよい。
【0029】
これによると、クロスフローファンの特性により補助送風機(27)部の圧損を低減できる。
【0030】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0031】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に基づく車両用空調装置の室内空調ユニット部の全体構成を示し、図2は図1のA矢視図である。
【0032】
図1の室内空調ユニット部は、大別して送風機ユニット1と、熱交換ユニット2との2つの部分から構成されており、図1、図2において前後上下左右の各矢印は熱交換ユニット2の車両搭載状態における方向を示す。なお、図1では図作成上の都合から、熱交換ユニット2の車両前方側に送風機ユニット1を配置する状態を示しているが、実際は、熱交換ユニット2の車両左右方向の側方に送風機ユニット1をオフセット配置している。すなわち、熱交換ユニット2は車室内前部の計器盤内側のうち、車両左右方向の略中央部に配置するセンター置きレイアウトになっている。これに反し、送風機ユニット1は熱交換ユニット2の側方である助手席前方の位置にオフセット配置される。
【0033】
送風機ユニット1はその上部に内外気切替箱3を有し、この内外気切替箱3には外気導入口4と、内気導入口5と、内外気切替ドア6が備えられ、内外気切替ドア6により外気導入口4と内気導入口5を開閉して、外気と内気を切替導入する。内外気切替ドア6は内外気切替操作機構(図示せず)に連結され、回転操作される。この内外気切替操作機構は、サーボモータを用いたアクチュエータ機構により構成される。そして、内外気切替箱3の下側には、内外気切替箱3に導入された空気の塵埃、悪臭等を除去して清浄化するフィルタ7が配設されている。
【0034】
送風機ユニット1においてフィルタ7の下部に主送風機10が配置されている。この主送風機10は多数の翼部(ブレード部)を円環状に配置した遠心ファンからなる送風ファン11と、この送風ファン11を回転駆動するモータ12と、送風ファン11を収容している渦巻き状のスクロールケース13とを有する周知の構成である。スクロールケース13の上部にはフィルタ7を通過した空気を吸入するベルマウス状の吸入口13aが開口している。
【0035】
次に、熱交換ユニット2について説明すると、樹脂製のケース14を有し、このケース14は、図2に示すように、車両左右(幅)方向の中央部に位置する分割面14aで左右2つに分割成形された分割ケース体14b、14cを適宜のクランプ等の締結手段(図示せず)にて一体に連結したものである。このケース14の最前部の開口部に上記スクロールケース13の空気出口部が接続される。従って、送風機ユニット1内の送風ファン11を作動することによってケース14内の最前部に空気が流入するようになっている。
【0036】
ケース14内を送風機ユニット1の送風空気が車両前方側から車両後方側へ向かって流れるようになっており、そして、ケース14内に、その空気上流側から順に蒸発器15、ヒータコア16が直列に配列されている。この蒸発器15は、図示しない圧縮機、凝縮器、減圧手段とともに周知の冷凍サイクルを構成するもので、ケース14内の空気を冷却する冷房用熱交換器である。蒸発器15は減圧手段により減圧された低圧冷媒が流れる偏平チューブとこの偏平チューブに接合されたコルゲートフィンとから構成される熱交換用コア部を有している。
【0037】
また、ヒータコア16は、内部を流れる温水(エンジン冷却水)を熱源としてケース14内の空気を加熱する暖房用熱交換器であって、周知のごとく温水が流れる偏平チューブとこの偏平チューブに接合されたコルゲートフィンとから構成される熱交換用コア部を有している。なお、図2において細かい点々部分はヒータコア16の配置範囲を示す。
【0038】
ケース14内においてヒータコア16の上方側に前席側冷風通路17が、また、ヒータコア16の下方側に後席側冷風通路18がそれぞれ形成してある。この両冷風通路17、18には、蒸発器15を通過した冷風がヒータコア16をバイパスして流れる。
【0039】
ケース14内において蒸発器15とヒータコア16との間に前席側エアミックスドア19が配置してある。この前席側エアミックスドア19は、ヒータコア16の上端部付近に配置された回転軸19aを中心として回転する板ドアにより構成され、前席側冷風通路17を通過する冷風aとヒータコア16を通過する温風bの風量割合を調整し、これにより、車室内前席側への吹出空気温度を調整する。すなわち、前席側エアミックスドア19により前席側温度調整手段が構成される。
【0040】
前席側エアミックスドア19の回転軸19aは前席側温度調整操作機構(図示せず)に連結され、回転操作される。この前席側温度調整操作機構は、サーボモータを用いたアクチュエータ機構により構成される。
【0041】
なお、前席側エアミックスドア18の回転作動空間を確保するために、ヒータコア16はその上端部が下端部より車両後方側へ傾斜するように配置されている。また、ケース14内においてヒータコア16の上方部に冷風aと温風bを混合する前席側空気混合部20が形成される。
【0042】
ケース14において、車両後方側の上方部に複数の前席側吹出開口部21〜23が配置される。前席側吹出開口部21〜23には前席側空気混合部20からの空調風が流入する。開口部21〜23のうち、デフロスタ開口部21は、ケース14の上面部に開口しており、車室内フロントガラス内面に向けて空調風を吹き出すためのデフロスタ吹出口(図示せず)にデフロスタダクト(図示せず)を介して連通する。デフロスタ開口部21はデフロスタドア24により開閉される。
【0043】
前席側フェイス開口部22はケース14の上面部においてデフロスタ吹出開口部21の車両後方側部位に開口している。前席側フェイス開口部22は、前席乗員の上半身に向けて空調風を吹き出す前席側フェイス吹出口(図示せず)に前席側フェイスダクト(図示せず)を介して連通する。また、前席側フェイス開口部22は前席側フェイスドア25により開閉される。
【0044】
前席側フット開口部23は、ケース14の左右の側壁部14d、14e(図2)のうち、前席側空気混合部20の左右側方に位置する部位に開口している。左右両側の前席側フット開口部23は前席乗員の足元部に向けて空調風を吹き出す左右両側の前席側フット吹出口(図示せず)に前席側フットダクト(図示せず)を介して連通する。この左右両側の前席側フット開口部23は左右両側の前席側フットドア26により開閉される。
【0045】
ここで、前席側フット開口部23の開口形状および前席側フットドア26は本例ではともに扇形の形状になっており、左右両側の扇形の前席側フットドア26がケース14の左右の側壁部14d、14eに沿って回転作動することにより左右両側の前席側フットドア26を開閉する。前席側フットドア26の図1実線位置は前席側フット開口部23の全閉状態を示す。
【0046】
上記ドア24、25、26は前席側吹出モードを切り替えるための前席側吹出モードドアを構成するものであって、図示しないリンク機構を介して共通の前席側吹出モード操作機構に連結され、連動操作される。この前席側吹出モード操作機構は、サーボモータを用いたアクチュエータ機構により構成される。
【0047】
ところで、ケース14内の下方部において、ヒータコア16の下部から空気下流側(車両後方側)へ所定間隔を隔てた部位に後席用補助送風機27が配置されている。後席用補助送風機27は、図2に示すように2個の送風ファン27a、27bと、この2個の送風ファン27a、27bを回転駆動する駆動用モータ27cと、送風ファン27a、27bを収容している渦巻き状のスクロールケース27d,27eとを有している。送風ファン27a、27bは多数の翼部(ブレード部)を円環状に配置した遠心ファンからなる。なお、図2において、Hは後席用補助送風機27の高さ寸法であり、Wは後席用補助送風機27の幅(車両左右方向)寸法である。
【0048】
左右のスクロールケース27d、27eは、左右の分割ケース体14b、14cにそれぞれ樹脂により一体成形されている。また、左右のスクロールケース27d,27eの下流側(車両後方側)には後席側吹出ダクト部28(図1)が配置されている。この後席側吹出ダクト部28は、スクロールケース27d,27eの出口部からの吹出空気を合流して車両後方側へ案内するものであって、この後席側吹出ダクト部28もスクロールケース27d,27eとともに左右の分割ケース体14b、14cに一体成形されている。
【0049】
後席用補助送風機27の駆動用モータ27cはその回転軸27fが軸方向両側に突出する両軸タイプに構成され、ケース14に対して車両左右方向の中央部に配置されている。また、駆動用モータ27cはケース14の車両後方側壁面14f(図1)の外側にて回転軸27fが車両左右方向に向くように配置され、スクロールケース27d,27eに固定されている。
【0050】
駆動用モータ27cの左右両側に送風ファン27a、27bが配置され、この左右の送風ファン27a、27bをそれぞれ左右の回転軸27fに連結している。左側のスクロールケース27dおよび右側のスクロールケース27eの左右両側にはそれぞれベルマウス状の吸入口27g〜27jが形成してある。すなわち、左右2個の送風ファン27a、27bは両吸い込みファンとして構成されている。
【0051】
上記の各吸入口27g〜27jには以下述べる通路構成により冷風及び温風が吸入される。ヒータコア16直後に形成される温風通路29と、前述した後席側冷風通路18とを上下に仕切るために仕切り壁30が配置してある。この仕切り壁30は図1に示すようにヒータコア16の熱交換コア部の空気下流側(車両後方側)のうち最下部に位置している。また、仕切り壁30は、車両左右方向に対しては図2に示すようにケース14内の全域にわたってに配置される。
【0052】
なお、図2では左側の送風ファン27aの左右の吸入口27gと27h間の部位L1、および右側の送風ファン27bの左右の吸入口27iと27j間の部位L2では、仕切り壁30を破線で図示し、そして、吸入口27g〜27jの左右外側の部位L3、L4では仕切り壁30を実線で図示している。この外側の部位L3、L4は空気入口空間を構成するものであって、この空気入口空間のうち、仕切り壁30より上方の部位(点々の部分)は温風通路29から温風が矢印cのように流入する温風入口空間27kを構成する。
【0053】
また、上記空気入口空間のうち、仕切り壁30より下方の部位(白抜きの部分)は後席側冷風通路18から冷風が矢印dのように流入する冷風入口空間27mを構成する。
【0054】
上記した計4箇所の温風入口空間27kにはそれぞれ温風ドア31(図1)が配置され、上記した計4箇所の冷風入口空間27mにはそれぞれ冷風ドア32(図1)が配置される。これらの温風ドア31および冷風ドア32は、本例では回転軸31a、32aを中心として回転可能な板ドアにより構成され、温風ドア31および冷風ドア32の回転角度を調整することにより、温風入口空間27kおよび冷風入口空間27mの通路面積を調整するようになっている。
【0055】
計4個の温風ドア31と計4個の冷風ドア32は車室内後席側への吹出空気温度を調整する後席側温度調整手段を構成するものであって、本例では、計4個の温風ドア31を図示しないリンク機構を介して後席温風側操作機構(図示せず)に連結して連動操作するようになっている。また、計4個の冷風ドア32も図示しないリンク機構を介して後席冷風側操作機構(図示せず)に連結して連動操作するようになっている。後席温風側操作機構および後席冷風側操作機構はそれぞれ独立のサーボモータを用いたアクチュエータ機構により構成される。
【0056】
このように、後席温風側操作機構および後席冷風側操作機構を独立のサーボモータを用いたアクチュエータ機構により構成するのは、4個の温風ドア31により温風入口空間27kを全閉すると同時に、4個の冷風ドア32により冷風入口空間27mを全閉する後席側シャット状態を設定するためである。
【0057】
一方、車室内後席側への吹出状態においては、車室内後席側への吹出空気温度の調整のために、後席温風側操作機構と後席冷風側操作機構は電気的に連動操作されるようになっている。より具体的に述べると、最大暖房時には、4個の温風ドア31により温風入口空間27kを全開するとともに4個の冷風ドア32により冷風入口空間27mを全閉する。逆に、最大冷房時には、4個の温風ドア31により温風入口空間27kを全閉するとともに4個の冷風ドア32により冷風入口空間27mを全開する。
【0058】
そして、最大暖房時と最大冷房時との間の中間温度制御時には、温風ドア31および冷風ドア32が最大暖房位置と最大冷房位置との間で回転位置を連続的に変化させ、温風入口空間27kと冷風入口空間27mの通路面積を調整する。すなわち、温風ドア31が温風入口空間27kの全閉側へ回転するときは冷風ドア32が冷風入口空間27mの全開側へ回転し、両ドア31、32は温風入口空間27kと冷風入口空間27mの通路面積を相反的に調整する。
【0059】
後席側吹出ダクト部28の車両後方側の先端部は、上方側に位置する後席側フェイス開口部33と下方側に位置する後席側フット開口部34とに分岐されている。そして、後席側吹出ダクト部28の車両後方側の先端部内側に後席側吹出モードドア35を配置している。
【0060】
この後席側吹出モードドア35は、本例では回転軸35aを中心として回転可能な板ドアにより構成され、後席側フェイス開口部33と後席側フット開口部34を開閉する。後席側吹出モードドア35は後席側吹出モード操作機構に連結され、操作される。この後席側吹出モード操作機構は、サーボモータを用いたアクチュエータ機構により構成される。
【0061】
後席側フェイス開口部33には後席側フェイスダクト36が接続され、この後席側フェイスダクト36の先端部に設けられた後席側フェイス吹出口(図示せず)から後席乗員の上半身側へ空調風を吹き出すようになっている。同様に、後席側フット開口部34には後席側フットダクト37が接続され、この後席側フットダクト37の先端部に設けられた後席側フット吹出口(図示せず)から後席乗員の足元側へ空調風を吹き出すようになっている。
【0062】
後席側フェイスダクト36および後席側フットダクト37は車室内の後席領域まで延びる細長いダクト形状のものであり、この細長いダクト36、37の存在によって後席側吹出通路の通風抵抗が前席側吹出通路の通風抵抗に比較して大幅に高くなる。
【0063】
なお、上記した各種操作機構のアクチュエータ機構、主送風機10および補助送風機27等の作動はマイクロコンピュータを用いた周知の空調用制御装置(図示せず)により制御されるようになっている。。
【0064】
次に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。車室内前席側のみに空調風を吹き出すときは、送風機ユニット1の主送風機10の駆動用モータ12に通電して送風ファン11を回転駆動する。一方、後席用補助送風機27の駆動用モータ27cへの通電を停止し、後席用補助送風機27の送風ファン27a、27bを停止する。
【0065】
これにより、主送風機10のみが作動して主送風機10の送風空気が蒸発器15を通過して冷却除湿され、蒸発器15通過後の冷風が次に前席側エアミックスドア19により前席側冷風通路17を通過する冷風aとヒータコア16を通過する温風bとに分岐される。そのため、この冷風aと温風bとの風量割合を前席側エアミックスドア19の開度により調整することにより、車室内前席側の吹出空気温度を調整できる。
【0066】
冷風aと温風bは空気混合部20にて混合されて所望温度の空調風となり、この空調風は前席側吹出モードドア24、25、26により選択された前席側吹出開口部21、22、23のいずれか1つまたは複数から車室内の前席側領域に吹き出して、車室内の前席側領域を空調する。
【0067】
このとき、後席用補助送風機27の作動停止に連動して後席側シャット状態が設定される。すなわち、後席用補助送風機27の作動停止状態を空調用制御装置により判定して、空調用制御装置の制御出力により後席温風側操作機構を駆動して4個の温風ドア31を温風入口空間27kの全閉位置に操作する。これと同時に、空調用制御装置の制御出力により後席冷風側操作機構を駆動して4個の冷風ドア32を冷風入口空間27mの全閉位置に操作する。これにより、後席側シャット状態を設定することができ、車室内の後席側領域への空調風の吹出を阻止できる。
【0068】
次に、車室内前席側と車室内後席側の両方に同時に空調風を吹き出すときは、送風機ユニット1の主送風機10の駆動用モータ12および後席用補助送風機27の駆動用モータ27cに通電して、主送風機10と後席用補助送風機27を同時に作動させる。
【0069】
これにより、車室内の前席側領域に対しては主送風機10の送風空気が上記と同じ経路にて送風され、前席側吹出開口部21、22、23のいずれか1つまたは複数から車室内の前席側領域に空調風が吹き出して、車室内の前席側領域を空調する。
【0070】
一方、後席用補助送風機27が作動すると同時に、空調用制御装置の制御出力により4個の温風ドア31を温風入口空間27kの所定開度位置に、また、4個の冷風ドア32を冷風入口空間27mの所定開度位置にそれぞれ操作する。これによって、ヒータコア16を通過して加熱された温風のうち、ヒータコア16の熱交換コア部の下部を通過した温風が矢印cのように温風入口空間27kを通過して送風ファン27a、27bの吸入口27g〜27jに吸入される。これと同時に、ヒータコア16下方側に位置する後席側冷風通路18を通過する冷風が矢印dのように冷風入口空間27mを通過して送風ファン27a、27bの吸入口27g〜27jに吸入される。
【0071】
この温風と冷風は送風ファン27a、27bによりファン径方向の外方へ圧送され、左右のスクロールケース27d、27eの出口部から後席側吹出ダクト部28に吹き出される。温風と冷風は送風ファン27a、27bに吸入され、スクロールケース27d、27eの出口部へ向かって圧送される過程で混合され、所望温度の空調風となる。
【0072】
ところで、後席側温風ドア32の回転位置(開度)により温風入口空間27kの通路面積を連続的に調整でき、これと連動して後席側冷風ドア31の回転位置(開度)により冷風入口空間27mの通路面積を連続的に調整できる。従って、温風入口空間27kに吸入される温風と冷風入口空間27mに吸入される冷風との風量割合を温風ドア31および冷風ドア32の回転位置(開度)の調整により任意に調整でき、後席側においても所望温度の空調風を得ることができる。
【0073】
そして、後席側吹出ダクト部28内に配置された後席側吹出モードドア35により後席側フェイス開口部33および後席側フット開口部34を切替開閉して、この両開口部33、34のいずれか一方のみ、あるいはこの両開口部33、34の両方を同時に開口する。これにより、所望温度の空調風が後席側フェイスダクト36または後席側フットダクト37を通過して、ダクト先端部に設けられた後席側フェイス吹出口(図示せず)または後席側フット吹出口(図示せず)から後席乗員の上半身側または足元側へ空調風を吹き出して、車室内の後席側領域を空調する。
【0074】
なお、後席側専用の補助送風機27は小風量高圧力型の特性を有する遠心送風機であって、送風ファン27a、27bの径寸法が比較的小さいもの(例えば、ファン径:70mm程度)が好適である。両吸い込みタイプの送風ファン27a、27bの軸方向高さは例えば、70mm程度である。
【0075】
一方、主送風機10は大風量、低圧損型の特性を有する遠心送風機であって、送風ファン11のファン径は補助送風機27に比較して十分大きな寸法、例えば、160mm程度であり、また、軸方向高さは片吸い込みタイプであっても、80mm程度の十分大きな寸法を有する。
【0076】
次に、本実施形態の作用効果を説明する。
【0077】
(1)主送風機10の性能(駆動モータの出力)向上を図ることなく、後席側領域への吹出風量を増大できる。
【0078】
この効果を後席用補助送風機27を持たない通常の前席用空調ユニットと本実施形態との対比により説明すると、後席用補助送風機27を持たない通常の前席用空調ユニットでは、後席側ダクト36、37の通路面積が前席側吹出通路に比較して小さい上に長さが大幅に長い。このため、後席側ダクト36、37の通風抵抗は前席側吹出通路の通風抵抗に対して大幅に大きくなる。この結果、前席側領域への吹出風量に比較して後席側領域への吹出風量が大幅に少ない量となり、後席側領域の空調不足を引き起こす。
【0079】
この不具合を解消するため、前席側吹出通路の通風抵抗(圧損)を増大するとともに、送風機10の性能(駆動モータの出力)を向上させるという対策が考えられるが、この対策であると、前述のように送風騒音が増大する等の不具合を生じる。
【0080】
また、別の対策として、後席用ダクト36、37を太くして後席側通路の通風抵抗を低減することが考えられるが、後席用ダクト36、37を太くすることは前述のように車室内床面等の限られたスペースへの搭載を困難とし、車両搭載性を悪化する。
【0081】
これに対し、本実施形態によると、後席側領域への吹出空気を昇圧する後席側専用の補助送風機27を備えているので、上記対策を講じることなく補助送風機2の送風性能を選択することにより後席側領域への吹出風量を前席側領域への吹出風量に対して適切な割合まで増大でき、後席側領域の空調不足を解消できる。
【0082】
(2)熱交換ユニット2のケース14に補助送風機27を一体に配置し、ケース14に補助送風機27を一体化しているから、ケース14全体の体格を補助送風機27を含めてコンパクトにまとめることができる。
【0083】
特に、図1図示の配置形態では、ヒータコア16の後方側への傾斜配置を有効利用して、ユニット全体の体格をより一層小型化できる。
【0084】
すなわち、前席側の温度調整手段として回転可能な板ドアから構成されるエアミックスドア19を備えているため、エアミックスドア19の回転作動空間確保のために、ヒータコア16を車両後方側へ傾斜配置している。そこで、ヒータコア16の傾斜配置に伴ってヒータコア16の車両後方側下部にデッドスペースが発生することに着目して、このデッドスペースの部位に後席用補助送風機27を配置しているため、後席用補助送風機27を含むユニット全体の体格をより一層小型化できる。
【0085】
(3)主送風機10として大風量低圧損型のものを選択し、補助送風機27として小風量高圧力型の後席専用のものを選択することにより、前席用空調ユニットの送風特性および後席側領域への送風特性にそれぞれ適合した送風特性を得ることができる。
【0086】
しかも、後席用補助送風機27の駆動用モータ27cの入力電圧を、主送風機10の駆動用モータ12の入力電圧に対して独立に制御することにより、後席側吹出風量を前席側吹出風量に対して独立に制御できる。すなわち、前後の吹出風量を独立制御できる。
(4)後席用補助送風機27により冷風と温風を吸い込み、補助送風機27内部で冷風と温風を良好に混合できるので、補助送風機27の直後にて後席側フェイスダクト36と後席側フットダクト37を分岐しても、両ダクト36、37に対して温度バラツキの小さい空調風を送り込むことができる。
(5)後席用補助送風機27を前席用空調ユニットの熱交換ユニット2のケース14の車両後方側の下側部に配置しているため、後席用補助送風機27の作動音が前席乗員に伝播しにくいという利点がある。
【0087】
すなわち、前席乗員の頭部に最も近接する前席側の吹出口は車両計器盤の中央部に位置するセンタフェイス吹出口(図示せず)であるが、後席用補助送風機27を上記のごとくケース14の下方位置に配置することにより、後席用補助送風機27をセンタフェイス吹出口から離して、後席用補助送風機27の作動音が前席乗員に伝播しにくくすることができる。
【0088】
ここで、第1実施形態における構成要素と、本発明の構成要素との対応関係を説明すると、第1実施形態における前席側冷風通路17、前席側空気混合部20、および前席側吹出開口部21〜23により本発明の第1通路を構成し、そして、第1実施形態における後席側冷風通路18、温風入口空間27k、冷風入口空間27m、後席側吹出ダクト部28により本発明の第2通路を構成している。
【0089】
更に、温風入口空間27kは本発明の第2通路における温風通路を構成し、また、冷風入口空間27mは本発明の第2通路における冷風通路を構成している。
(第2実施形態)
第1実施形態では、後席用補助送風機27として、ファン羽根車を径方向に空気が通り抜ける遠心ファン27a、27bを用いる場合について説明したが、第2実施形態は、図3に示すように後席用補助送風機27として、ファン羽根車の軸と直角な断面内で空気が通り抜けるクロスフローファン27nを用いる場合に関する。
【0090】
図3において、第1実施形態と同等部分には同一符号を付して説明を省略する。ケース14内の最前部(蒸発器15の上流部)には送風機ユニット1からの送風空気が流入する空気入口空間40が形成されている。第2実施形態では前席側温度調整手段および後席側温度調整手段を周知のフィルムドア41、42により構成している。
【0091】
前席側フィルムドア41は可撓性を有する樹脂フィルム材(樹脂膜状部材)により構成され、前席側フィルムドア41の両端部は、第1、第2巻き取り軸41a、41bに連結され、この第1、第2巻き取り軸41a、41bへの巻き取り、巻き戻しにより前席側フィルムドア41が図3上下方向に移動するようになっている。前席側フィルムドア41には、ヒータコア16の通風路および前席側冷風通路17を全開するに必要な大きさをもった開口部(図示せず)が開口しており、この開口部およびフィルム膜部がヒータコア16の通風路および前席側冷風通路17を横切るように移動することにより、ヒータコア16の通風路の開度(すなわち、温風bの風量)および前席側冷風通路17の開度(すなわち、冷風aの風量)を調整でき、前席側吹出空気温度を調整できる。
【0092】
後席用補助送風機27において、クロスフローファン27nは図3の紙面垂直方向(車両左右方向)に細長く延びる円筒状になっており、そして、クロスフローファン27nを収容しているケース27pも図3の紙面垂直方向(車両左右方向)に細長く延びる形状になっている。
【0093】
ケース27pのうち、車両前方側の上方部にヒータコア16通過後の温風が矢印cのように流入する後席側温風吸入口27qが配置され、ケース27pのうち、車両前方側の下方部に後席側冷風通路18から冷風が矢印dのように流入する後席側冷風吸入口27rが配置されている。この後席側温風吸入口27qと後席側冷風吸入口27rはクロスフローファン27nの外周面に沿って円弧状の形態で配置されている。
【0094】
後席側フィルムドア42の両端部は、第1、第2巻き取り軸42a、42bに連結され、この第1、第2巻き取り軸42a、42bへの巻き取り、巻き戻しにより後席側フィルムドア42が後席側温風吸入口27qと後席側冷風吸入口27rの開口面に沿って図3上下方向に移動するようになっている。
【0095】
後席側フィルムドア42には、後席側温風吸入口27qおよび後席側冷風吸入口27rを全開するに必要な大きさをもった開口部(図示せず)が開口しており、この開口部およびフィルム膜部が後席側温風吸入口27qと後席側冷風吸入口27rを横切るように移動することにより、後席側温風吸入口27qの開度(すなわち、温風cの風量)および後席側冷風吸入口27rの開度(すなわち、冷風dの風量)を調整でき、後席側吹出空気温度を調整できる。
【0096】
後席用補助送風機27のケース27pのうち車両後方側の部位に、クロスフローファン27nの送風空気が吹き出される後席側吹出ダクト部28が形成されている。なお、第2実施形態においても、後席用補助送風機27のケース27pおよび後席側吹出ダクト部28はケース14の左右の分割ケース体14b、14c(図2参照)に一体成形されている。
【0097】
また、第2実施形態においても、後席側吹出ダクト部28の車両後方側の先端部は、後席側フェイス開口部33(図1参照)と下方側に位置する後席側フット開口部34(図1参照)とに分岐されている。そして、後席側吹出モードドア35(図1参照)により後席側フェイス開口部33と後席側フット開口部34を開閉するようになっている。
【0098】
なお、第2実施形態では、蒸発器15直後の冷風を直接、前席側フェイス開口部22側へ導入する冷風バイパス通路43をケース14内の最上部に形成し、この冷風バイパス通路43を冷風バイパスドア44により開閉するようになっている。
【0099】
第2実施形態によると、前席側温度調整手段および後席側温度調整手段を上下方向に移動するフィルムドア41、42により構成しているから、熱交換ユニット2の車両前後方向の体格を縮小できる。そのため、オーディオ、ナビゲーション装置等の機器45を車両計器盤部に搭載するに際して、この機器45の搭載スペースの確保が容易となる。
【0100】
また、オーディオ、ナビゲーション装置等の機器45の下方スペース内に後席用補助送風機27を配置しているから、この機器45に干渉することなく、後席用補助送風機27を容易に搭載できる。
【0101】
更に、後席用補助送風機27の送風ファンとして、ファン羽根車の軸と直角方向に空気が通り抜けるクロスフローファン27nを用いているから、熱交換ユニット2の左右(幅)方向の全体に両吸入口27q、27rおよび吹出ダクト部28を形成して、熱交換ユニット2の左右(幅)方向の全体から空気を吸い込み、吹き出すことができる。そのため、ケース14内に形成される後席側の吹出通路を低圧損にすることができる。
【0102】
(第3実施形態)
第1実施形態では、遠心ファンからなる送風ファン27a、27bを用いて後席用補助送風機27を構成するに当たり、駆動用モータ27cを両軸タイプに構成し、駆動用モータ27cの軸方向の左右両側に送風ファン27a、27bを配置しているが、第3実施形態では、遠心ファンからなる送風ファン27a、27bを用いて後席用補助送風機27を構成するに当たり、図4、5に示すように駆動用モータ27cを送風ファン27a、27bの回転軸27f−1と平行な別の回転軸27f−2を持つように構成し、駆動用モータ27cを送風ファン27a、27bの外周側に配置している。
【0103】
そして、モータ回転軸27f−2とファン回転軸27f−1とをベルト46により連結することにより、駆動用モータ27cの回転をベルト46を介して送風ファン27a、27bに伝達する。
【0104】
第3実施形態によると、駆動用モータ27cと送風ファン27a、27bとを第1実施形態のように軸方向に一直線状に配置する必要がなくなるので、駆動用モータ27cを図示のように送風ファン27a、27bの外周側の上方部に配置できる。これにより、後席用補助送風機27全体の車両左右方向寸法W(図5)を第1実施形態に比較して駆動用モータ27cの軸方向寸法の分だけ縮小できる。これにより、車室内前席乗員の足元スペースを効果的に拡大できる。
【0105】
なお、第3実施形態では、後席側温度調整手段として回転軸47aを中心として回転可能な板ドアから構成されるエアミックスドア47を用いている。このエアミックスドア47は2個の送風ファン27a、27bの左右両側に配置されるので、合計4枚となる。この4枚のエアミックスドア47は、図示しないリンク機構を介して後席側温度調整操作機構(図示せず)に連結され、連動操作される。この後席側温度調整操作機構はサーボモータを用いたアクチュエータ機構により構成される。
【0106】
図5において、2個の送風ファン27a、27bの左右両側の上側部の破線矩形部は温風入口空間27kの入口開口部であり、ヒータコア通過後の温風を矢印c(図4)のように送風ファン27a、27bに吸入させるためのものである。また、2個の送風ファン27a、27bの左右両側の下側部の破線矩形部は冷風入口空間27mの入口開口部であり、後席側冷風通路18からの冷風を矢印d(図4)のように送風ファン27a、27bに吸入させるためのものである。4枚のエアミックスドア47はこの温風入口空間27kの入口開口部と冷風入口空間27mの入口開口部を開閉して、後席側の温風と冷風との風量割合を調整する。
【0107】
なお、第3実施形態によるエアミックスドア47は温風入口空間27kの入口開口部と冷風入口空間27mの入口開口部を同時に全閉できないから、エアミックスドア47を用いて後席側シャット状態を設定できない。従って、第3実施形態では、後席側吹出モードドア35(図1)を例えば、バタフライドアにより構成して後席側シャット状態を設定できるようにすればよい。
【0108】
(他の実施形態)
なお、第1実施形態では、温風ドア31を後席温風側操作機構により、また、冷風ドア32を後席冷風側操作機構によりそれぞれ独立に操作する例について説明したが、温風ドア31と冷風ドア32とを同時に全閉状態にして後席側シャット状態を設定するドア操作と、後席側吹出温度制御のために両ドアドア31、32を全閉、全開側に相反的に連動操作するドア操作とを両立させるリンク機構を構成すれば、温風ドア31と冷風ドア32とを1つの共通の後席側温度調整操作機構により操作することができる。
【0109】
また、第1実施形態において後席側吹出モードドア35により後席側シャット状態を設定できるようにすれば、計4個の温風ドア31と計4個の冷風ドア32の全部を共通の後席側温度調整操作機構により連動操作できる。
【0110】
また、第1実施形態において、後席側吹出モードドア35により後席側シャット状態を設定できるようにすれば、後席側温度調整手段として温風ドア31と冷風ドア32とを別々に配置せずに、第3実施形態と同様に1枚のエアミックスドア47を用いて後席側の温風と冷風との風量割合を調整することができる。
【0111】
また、上記各実施形態では、いずれも後席側の温度調整手段を備える例について説明したが、本発明は後席側の温度調整手段を備えないものに適用してもよい。すなわち、前席側の温度調整手段により温度調整された空調風の一部を分岐して後席用補助送風機27により昇圧して後席側へ送風するようにしてもよい。
【0112】
また、上記各実施形態では、前席用空調ユニットにより車室内の前席側領域と後席側領域の両方を空調する例について述べたが、前席用空調ユニットにより車室内の前席側領域と乗員着座用のシート部とを空調する場合にも、前席側通路に比較してシート側通路の通風抵抗が非常に高くなるので、シート側通路専用の補助送風機27を設けて、同様の作用効果を発揮するようにしてもよい。
【0113】
また、補助送風機27により車室内の後席側領域と乗員着座用のシート部の両方に空調風を送風する場合に本発明を適用してもよい。
【0114】
また、車両のセンターピラー部(車両の前部ドアと後部ドアとの間のBピラー部)の上方部に風向を調整可能な吹出グリルを備えたフェイス吹出口を配置するとともに、前席用空調ユニットからの空調風を補助送風機27により後席側フェイスダクト36を介してこのセンターピラー部のフェイス吹出口に導入し、このフェイス吹出口から主に後席側領域に空調風を吹き出すようにしてもよい。
【0115】
ここで、センターピラー部のフェイス吹出口に風向の調整可能なグリル機構を設けることにより、センターピラー部のフェイス吹出口から空調風を前席側領域に向けて空調風を吹き出すこともできる。
【0116】
また、上記実施形態では、各種の操作機構をいずれも、サーボモータを用いたアクチュエータ機構により構成する例について説明したが、これらの操作機構を必要に応じて手動操作機構により構成してもよいことはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による前席用空調ユニットを示す概略断面図である。
【図2】図1のA矢視図であり、補助送風機部は断面図示している。
【図3】第2実施形態による前席用空調ユニットの熱交換ユニット部の概略断面図である。
【図4】第3実施形態による前席用空調ユニットの熱交換ユニット部の概略断面図である。
【図5】第3実施形態による熱交換ユニット部の概略正面図である。
【符号の説明】
10…主送風機、14…ケース、15…蒸発器(空調用熱交換器)、
16…ヒータコア(空調用熱交換器)、17…前席側冷風通路、
18…後席側冷風通路、27…補助送風機、31…後席側温風ドア、
32…後席側冷風ドア。
Claims (9)
- 空気を送風する主送風機(10)と、
前記主送風機(10)の送風空気と熱交換する空調用熱交換器(15、16)と、
前記空調用熱交換器(15、16)を内蔵するケース(14)と、
前記ケース(14)内に形成され、前記空調用熱交換器(15、16)と熱交換した空調風が車室内の第1領域側へ向かって流れる第1通路(17、20〜23)と、
前記ケース(14)内に形成され、前記空調用熱交換器(15、16)と熱交換した空調風が車室内の第2領域側へ向かって流れる第2通路(18、27k、27m、28)とを具備し、
前記第2通路(18、27k、27m、28)には前記第2領域に至るダクト(36、37)が接続され、前記第2通路側の通風抵抗が前記第1通路側の通風抵抗に比較して高くなっており、
前記ケース(14)に、前記第2通路(18、27k、27m、28)の空調風を送風する補助送風機(27)を一体に配置したことを特徴とする車両用空調装置。 - 前記空調用熱交換器として前記送風空気を加熱する暖房用熱交換器(16)を少なくとも有し、
前記第2通路は、前記暖房用熱交換器(16)を通過した温風が流れる温風通路(27k)と、前記暖房用熱交換器(16)をバイパスして冷風が流れる冷風通路(18、27m)と、前記温風と前記冷風の風量割合を調整して前記空調風の吹出温度を調整する温度調整手段(31、32、42、47)とを有し、
前記温度調整手段(31、32、42、47)の下流側に前記補助送風機(27)を配置したことを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。 - 前記冷風通路(18、27m)は前記暖房用熱交換器(16)の下方部に配置され、前記温風通路(27k)は前記冷風通路(18、27m)の上方部に配置され、
前記補助送風機(27)を前記ケース(14)内下方部に配置したことを特徴とする請求項2に記載の車両用空調装置。 - 前記空調用熱交換器として前記送風空気を加熱する暖房用熱交換器(16)を少なくとも有し、
前記補助送風機(27)を前記暖房用熱交換器(16)の下流側直後で、前記ケース(14)内の下方部に配置したことを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。 - 前記補助送風機(27)は遠心ファンからなる送風ファン(27a、27b)と駆動用モータ(27c)とにより構成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
- 前記駆動用モータ(27c)が両軸モータであり、前記駆動用モータ(27c)の回転軸(27f)の左右両側に前記送風ファン(27a、27b)が連結されていることを特徴とする請求項5に記載の車両用空調装置。
- 前記送風ファン(27a、27b)の軸方向が車両左右方向に向いており、
前記送風ファン(27a、27b)の外周側に前記駆動用モータ(27c)を配置し、
前記駆動用モータ(27c)の回転を回転伝達手段(46)を介して前記送風ファン(27a、27b)に伝達するようにしたことを特徴とする請求項5に記載の車両用空調装置。 - 前記補助送風機(27)はクロスフローファンからなる送風ファン(27n)と駆動用モータ(27c)とにより構成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
- 前記第1領域は車室内の前席側領域であり、前記第1通路(17、20〜23)は前席側空調用通路であり、
前記第2領域は車室内の後席側領域であり、前記第2通路(18、27k、27m、28)は後席側空調用通路であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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