JP4082381B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、冷温風の風量割合を調整して車室内への吹出空気温度を調整するエアミックス方式の車両用空調装置に関する。
この種のエアミックス方式の車両用空調装置は従来より種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。図9は特許文献1に記載の従来装置を示しており、冷房用熱交換器をなす蒸発器16で冷却された冷風をエアミックスドア20により暖房用熱交換器をなすヒータコア18に向かう冷風流れとヒータコア18のバイパス通路19に向かう冷風流れとに分岐するようになっている。
そして、ヒータコア18下流側の温風通路40からの温風Xとバイパス通路19からの冷風Yとをエアミックス領域41で混合して、所望温度の空調風を作る。この所望温度の空調風をフット開口部21、センターフェイス開口部22a、サイドフェイス開口部22b、およびデフロスタ開口部23のいずれか1つまたは複数の開口部に配分し、この開口部を通して所望温度の空調風を車室内へ吹き出すようにしている。
特開平10−166838号公報
上記従来装置では、上記各種の開口部21、22a、22b、23を吹出モードドア42、43により開閉して吹出モードを変更しても、常にほぼ一定位置のエアミックス領域41で冷温風を混合しているので、この冷温風のエアミックス性(混合性)の向上を図るためのガイド形状によってセンターフェイス開口部22aに向かう空気通路の通風抵抗(圧損)が増大するという不具合がある。
具体的には、温風通路40からの温風Xを車両前方側へガイドするガイド壁44を空調ケース14に設けて、温風Xをバイパス通路19からの冷風Yに対して逆方向から対向的に衝突させてエアミックス性の向上を図っている。このガイド壁44がバイパス通路19からセンターフェイス開口部22aに向かう空気通路に突出して、この空気通路の通風抵抗(圧損)が増大する。
その結果、エアミックスドア20によりバイパス通路19を全開してヒータコア18側の通風路を全閉する最大冷房時に、上記通風抵抗の増大により冷風吹出風量が減少して、最大冷房性能の低下を招く。
本発明は、上記点に鑑み、エアミックス方式の車両用空調装置において、最大冷房性能の向上を図ることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、暖房用熱交換器(18)を通過する温風と暖房用熱交換器(18)のバイパス通路(19)を通過する冷風との風量割合をドア手段(20)により調整して車室内への吹出空気温度を調整するようになっており、
ドア手段(20)により温度調整された空気を車室内へ吹き出す吹出開口部として、車室内中央部にて前席乗員の顔部側へ吹き出す空気を取り出すセンターフェイス開口部(22a)、
車室内左右両側部にて前席乗員の顔部側へ吹き出す空気を取り出すサイドフェイス開口部(22b)、
車室内の前席乗員の足元側へ吹き出す空気を取り出すフット開口部(21)、
車室内の窓ガラス側へ吹き出す空気を取り出すデフロスタ開口部(23)、
および車室内の後席乗員側へ吹き出す空気を取り出す後席側吹出開口部(33、34)を有する車両用空調装置において、
空調ケース(14)内部のうち、暖房用熱交換器(18)の空気流れ下流側領域およびバイパス通路(19)の領域を2枚の仕切り板(27)にて車両左右方向の中央領域(14b)と左側領域(14c)と右側領域(14d)とに仕切り、
中央領域(14b)のうち、暖房用熱交換器(18)の空気流れ下流部を暖房用熱交換器(18)からの温風とバイパス通路(19)からの冷風とを混合する後席側エアミックス領域(29)として形成し、この後席側エアミックス領域(29)を後席側吹出開口部(33、34)に連通し、
一方、左右の両側領域(14c、14d)のうち、暖房用熱交換器(18)の空気流れ下流部を暖房用熱交換器(18)からの温風がバイパス通路(19)に向かって流れる温風通路(30)として形成し、
左右の両側領域(14c、14d)のうち、温風通路(30)からの温風がバイパス通路(19)の冷風に衝突する部位を前席側エアミックス領域(28a)として形成し、
センターフェイス開口部(22a)は、バイパス通路(19)の中央領域(14b)を経て冷房用熱交換器(16)の空気流れ下流部に直線的に連通するように配置されており、
また中央領域(14b)は、2枚の仕切り板(27)の空気流れ下流側縁部よりも下流側部位にて左右の両側領域(14c、14d)の温風通路(30)連通するようになっており、
更に、サイドフェイス開口部(22b)、フット開口部(21)およびデフロスタ開口部(23)は前席側エアミックス領域(28a)に連通するように配置されていることを特徴としている。
これによると、冷房用熱交換器(16)の空気流れ下流部からセンターフェイス開口部(22a)に向かう空気通路の通風抵抗(圧損)を十分低減して、センターフェイス開口部(22a)からの吹出風量を効果的に増大できる。
すなわち、前席側のサイドフェイス開口部(22b)、フット開口部(21)およびデフロスタ開口部(23)から吹き出す空気の冷温風を混合する前席側エアミックス領域(28a)は、左右の両側領域(14c、14d)に形成してあるるので、センターフェイス開口部(22a)に向かう空気通路をなす、バイパス通路(19)の中央領域(14b)はこの前席側エアミックス領域(28a)の形態に何ら影響されることなく独自に形成できる。
また、後席側吹出開口部(33、34)から吹き出す空気の冷温風を混合する後席側エアミックス領域(29)は中央領域(14b)のうち、暖房用熱交換器(18)の空気流れ下流部に形成してあるるので、バイパス通路(19)の中央領域(14b)はこの後席側エアミックス領域(29)の形態に対しても影響されることなく独自に形成できる。
これにより、バイパス通路(19)の中央領域(14b)は従来技術のガイド壁44にに相当する通風面積減少部を具備せず、十分な通路面積の確保が容易となる。そして、センターフェイス開口部(22a)は、バイパス通路(19)の中央領域(14b)を経て冷房用熱交換器(16)の空気流れ下流部に直線的に連通しているから、流れの曲がり等による通風抵抗の増大も発生しない。
これらのことが相俟って、センターフェイス開口部(22a)に向かう空気通路の通風抵抗(圧損)を十分低減でき、センターフェイス開口部(22a)からの吹出風量を効果的に増大できる。これにより、最大冷房性能を効果的に向上できる。もし、最大冷房性能を従来技術よりも向上する必要がない場合は、最大冷房性能の向上分に相当する分だけ通路面積を減少して、空調装置の小型化が可能となる。
なお、最大冷房状態から温度制御域に移行すると、ドア手段(20)を中間開度位置に操作してバイパス通路(19)の冷風流れに、左右の両側領域(14c、14d)に位置する温風通路(30)からの温風を混合して、センターフェイス吹出空気の温度制御を行う。従って、バイパス通路(19)の中央領域(14b)は、この場合、エアミックス領域(後述の図2の符号28b部)の役割を果たすことになるが、バイパス通路(19)の中央領域(14b)では、中央部の冷風流れに対して左右両側から温風が巻き込まれることにより、冷温風を混合できる。
つまり、従来技術のガイド壁44のような特別の温風ガイド手段を設定しなくても、中央部の冷風流れに対して左右両側から温風が巻き込まれるという、冷温風の流れ形態自体で冷温風を良好に混合できる。
このことから、バイパス通路(19)の中央領域(14b)が温度制御域においてセンターフェイス吹出空気のエアミックス領域(28b)となっても、バイパス通路(19)の中央領域(14b)の通風抵抗が増大することはない。
また、前席側エアミックス領域(28a)を、バイパス通路(19)のうち左右の両側領域(14c、14d)に独立に形成し、また、後席側エアミックス領域(29)は中央領域(14b)のうち、暖房用熱交換器(18)の空気流れ下流部に独立に形成しているから、エアミックス用のドア手段(20)が同一操作位置であっても、前席側エアミックス領域(28a)における冷温風の配風割合と後席側エアミックス領域(29)における冷温風の配風割合とが異なるように両エアミックス領域(28a、29)への冷温風通路を設計することにより、前席側吹出空気温度と後席側吹出空気温度とを異なった温度にチューニングすることができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の車両用空調装置において、センターフェイス開口部(22a)およびサイドフェイス開口部(22b)を開閉するフェイスドア(25)を備え、
フェイスドア(25)は、センターフェイス開口部(22a)を開閉する第1板ドア部(25b)とサイドフェイス開口部(22b)を開閉する第2板ドア部(25c)とを有する回転可能な板ドアで構成され、
第1板ドア部(25b)は、センターフェイス開口部(22a)を開口する操作位置ではバイパス通路(19)からの冷風流れの上流方向に突き出して、バイパス通路(19)からの冷風流れをセンターフェイス開口部(22a)に向かう流れと後席側エアミックス領域(29)に向かう流れとに分岐させることを特徴とする。
これにより、フェイスドア(25)の第1板ドア部(25b)自身に後席側エアミックス領域(29)に向かう冷風流れの分岐機能を兼務させることができ、簡単な構成で、後席側のエアミックス機能を良好に発揮できる。
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の車両用空調装置において、デフロスタ開口部(23)を開閉するデフロスタドア(26)を備え、
デフロスタドア(26)は、回転軸(26a)の径方向の両側に第1板ドア部(26b)と第2板ドア部(26c)とを一体に連結し、回転軸(26a)を中心として第1、第2板ドア部(26b、26c)が回転可能なバタフライドアで構成され、
第1板ドア部(26b)によりデフロスタ開口部(23)を開閉するようにし、第1板ドア部(26b)がデフロスタ開口部(23)の開口位置に操作されたときに、第2板ドア部(26c)がバイパス通路(19)の冷風流れ中に突き出して、バイパス通路(19)の冷風を温風通路(30)からの温風の方向にガイドすることを特徴とする。
これによると、デフロスタ開口部(23)とフット開口部(21)の両方を同時に開口する吹出モードの際に、デフロスタ開口部(23)側へ冷風が偏って多量に流れ込むことを第2板ドア部(26c)の冷風ガイド作用によって防止できる。よって、デフロスタ開口部(23)とフット開口部(21)の両方を同時に開口する吹出モードの際に、デフロスタ吹出温度がフット吹出温度に比較して過度に低下する、いわゆるクールデフの問題を解消して、窓ガラス防曇性能を確保できる。
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、空調ケース(14)のうち、仕切り板(27)の設置範囲に相当する部分を別体の分割ケース体(14e)により構成することを特徴とする。
これによると、空調ケース(14)のうち、別体の分割ケース体(14e)部分だけを種々変更することにより、後述の請求項6のような左右独立制御方式への変更とか、後席側吹出開口部(33、34)を持たない前席用専用の空調装置への変更といった種々なバリエーション対応を容易に実施できる。
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の車両用空調装置において、分割ケース体(14e)に仕切り板(27)が一体成形されていることを特徴とする。
これにより、分割ケース体(14e)と仕切り板(27)を一体成形にて効率よく低コストで製作できるとともに、分割ケース体(14e)と仕切り板(27)の組付作業も容易となる。
請求項6に記載の発明では、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、空調ケース(14)内部に、冷房用熱交換器(16)の空気流れ下流側を車両左側通路(36)と車両右側通路(37)とに仕切る中央仕切り板(35)を配置し、
ドア手段(20)を、車両左側通路(36)と車両右側通路(37)でそれぞれ独立に操作可能な車両左側ドア手段と車両右側ドア手段とにより構成したことを特徴とする。
これにより、車室内の左側領域に吹き出す吹出温度と車室内の右側領域に吹き出す吹出温度とを車両左側ドア手段と車両右側ドア手段とによりそれぞれ独立に制御でき、左右独立制御方式の機能を得ることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1〜図4は第1実施形態による車両用空調装置の室内ユニット部10を示すもので、図1は室内空調ユニット部10全体の概略斜視図で、図2は図1の車両前後方向のA線位置の断面図である。
図3は室内空調ユニット部10の車両左右方向の中央位置での具体的断面図で、図4は室内空調ユニット部10の車両左右方向の側方位置での具体的断面図である。なお、図1〜図4における上下前後左右の矢印は車両搭載状態における方向を示す。
室内空調ユニット部10は車室内前部の計器盤(インストルメントパネル、図示せず)内側において車両左右方向の略中央部に配置される。なお、図3、4において、車体側隔壁部材11は車両のエンジンルーム12と車室内13とを仕切るもので、室内空調ユニット部10はこの車体側隔壁部材11のすぐ後方部に配置されている。
室内空調ユニット部10は車室内へ向かって流れる空気の通路を構成する樹脂製の空調ケース14を備えている。この空調ケース14は樹脂成形上の都合、内蔵部品の組付上の都合等から、実際には複数の分割ケース体として成形され、この複数の分割ケース体をねじやクリップ等の締結手段により一体に締結することにより空調ケース14が構成される。
そして、本実施形態では、空調ケース14のうち、車両前方側の上方部に送風機部15を一体に配置した構成になっている。この送風機部15は、図3、4に示すように遠心式の送風ファン15aをスクロールケーシング15b内に収容し、送風ファン15aをモータ(図示せず)により回転駆動するようになっている。
より具体的には送風機部15の車両左右方向の中央部にモータを配置し、このモータの左右両側(軸方向両側)に送風ファン15aを配置している。そして、スクロールケーシング15bの左右両側部に、左右両側の送風ファン15aの吸入口(図示せず)を形成し、この左右両側の吸入口にそれぞれ内外気切替箱(図示せず)を接続し、この内外気切替箱からの導入空気(内気または外気)を左右両側の送風ファン15aにより送風するようになっている。
スクロールケーシング15bの吹出通路15cは図3、4に示すように上方から下方へ向かって形成されているので、送風ファン15aの送風空気は図3、4の矢印aのように空調ケース14内部の最前部において上方から下方へ向かって流れる。
空調ケース14内部のうち、車両前方側の下方部に冷房用熱交換器をなす蒸発器16が配置されている。ここで、蒸発器16は略長方形の薄型形状であり、水平面に対して微小な傾斜角度θにより傾斜配置されている。より具体的には、蒸発器16の車両前方端部が上方で、車両後方端部が下方となるように傾斜配置され、これにより、蒸発器16の下側に、吹出通路15cからの送風空気の流入空間17が形成されている。
蒸発器16は、周知のように複数の偏平チューブとコルゲート状伝熱フィンとの積層構造により構成される熱交換コア部16aを有し、この熱交換コア部16aを下側流入空間17の空気の全量が矢印bのように下方から上方へ通過するようになっている。ここで、蒸発器16は、周知のように蒸気圧縮式冷凍機の低圧側熱交換器であり、矢印bの通過空気から低圧冷媒が吸熱して蒸発することにより、この通過空気を冷却する。
そして、空調ケース14内において、蒸発器16の空気流れ下流側にヒータコア18が配置されている。より具体的には、蒸発器16の上方側で、かつ、車両後方側部位に偏ってヒータコア18が配置される。これにより、空調ケース14内において、ヒータコア18の車両前方側部位にヒータコア18をバイパスして蒸発器通過空気(冷風)が矢印cのように流れるバイパス通路19が形成されている。
ヒータコア18は、蒸発器16の傾斜に沿って蒸発器16の傾斜角度θよりも大きい傾斜角度でもって傾斜配置されている。ここで、ヒータコア18は、車両エンジン(図示せず)からの温水(エンジン冷却水)により空気を加熱する暖房用熱交換器である。
このヒータコア18も複数の偏平チューブとコルゲート状伝熱フィンとの積層構造により構成される熱交換コア部18aを有し、この熱交換コア部18aを蒸発器通空気が矢印dのように車両前方側から後方側へと斜め上方へ通過するようになっている。
なお、ヒータコア18の直後の部位には電気ヒータ180がヒータコア18と平行に配置されている。この電気ヒータ180は、冬期の暖房時であって、車両エンジンの温水温度が低いときに通電されて発熱することにより、車室内吹出空気を即効的に加熱する補助加熱手段である。
本実施形態では、蒸発器16とヒータコア18との間の空間にフィルム式ドアから構成されるエアミックスドア20が車両前後方向に移動可能に配置されている。このエアミックスドア20は可撓性を有する薄膜状の樹脂フィルム材から構成され、その移動方向の途中に空気通過用の開口部20a(図3、4の破線部)を設けている。
エアミックスドア20を構成する樹脂フィルム材の両端部はそれぞれ巻き取り軸20b、20cに連結されて、巻き取り軸20b、20cに巻き取られたり、逆に巻き取り軸20b、20cから送り出される(巻き戻される)ようになっている。2本の巻き取り軸20b、20cは図示しないドア駆動装置(サーボモータ等)により連動して回転するようになっている。中間ガイド軸20dは樹脂フィルム材の中間曲げ部をガイドするものである。
エアミックスドア20を構成する樹脂フィルム材の幅寸法(車両左右方向の寸法)は空調ケース14内の空気通路の幅寸法(車両左右方向の寸法)と同等になっている。そして、開口部20aは樹脂フィルム材の左右両縁部を残すようにして開口されるから、開口部20aの幅寸法(車両左右方向の寸法)は樹脂フィルム材の幅寸法より若干量小さい。
エアミックスドア20は、その開口部20aが車両前後方向に移動して、ヒータコア18側通風路の開口面積およびバイパス通路19側の開口面積を調整する。これにより、エアミックスドア20はヒータコア18の熱交換部18aを通過する温風(矢印d)とバイパス通路19を通過する冷風(矢印c)との風量割合を調整して車室内への吹出空気温度を調整する。
図3、4では、エアミックスドア20の開口部20aが最も車両前方側へ移動して開口部20aによりバイパス通路19を全開するとともにエアミックスドア20のフィルム膜部によりヒータコア18側通風路を全閉する最大冷房状態を示している。アミックスドア20の開口部20aが最も車両後方側へ移動すると、開口部20aによりヒータコア18側通風路を全開するとともにエアミックスドア20のフィルム膜部によりバイパス通路19を全閉する最大暖房状態となる。
次に、車室内へ空気を吹き出す吹出開口部の配置について説明する。フット開口部21は図2に示すように空調ケース14の左右両側の側壁14aに配置されている。なお、図2では、図1のA−A断面指示線上に位置しないヒータコア18、フット開口部21および後述のデフロスタ開口部23を仮想線にて図示している。
左右のフット開口部21は、図示しないフット吹出ダクトを介して車室内の前席乗員の足元側へ空気を吹き出すもので、このフット開口部21はより具体的には図3、4に示すようにヒータコア18およびバイパス通路19の上方側で、送風機部15の車両後方側の部位に開口している。このフット開口部21の開口形状は、下方側から上方側へ向かって開口面積が拡大する扇状の形状になっている。
フェイス開口部は、図1、図2に示すように空調ケース14の車両左右方向の中央部に位置するセンターフェイス開口部22aと、このセンターフェイス開口部22aの左右両側に位置するサイドフェイス開口部22bとに区画して形成されている。この両フェイス開口部22a、22bは空調ケース14においてフット開口部21よりも上方の部位にて空調ケース14の車両左右方向のほぼ全域にわたって形成されている。
ここで、センターフェイス開口部22aは、図示しないセンターフェイスダクトを介して車両計器盤正面部の左右方向の中央部に配置されるセンターフェイス吹出口に接続され、このセンターフェイス吹出口から車室内中央部にて前席乗員の顔部側へ空気を吹き出す。
また、左右のサイドフェイス開口部22bは、図示しないサイドフェイスダクトを介して車両計器盤正面部の左右両端部に配置されるサイドフェイス吹出口に接続され、このサイドフェイス吹出口から車室内左右両側部にて前席乗員の顔部側へ空気を吹き出す。
センターフェイス開口部22aおよびサイドフェイス開口部22bの開口形状はともに矩形状であるが、センターフェイス開口部22aはサイドフェイス開口部22bに比較して車両前後方向の寸法が車両前方側へ拡大する。すなわち、センターフェイス開口部22aの車両前後方向の寸法L1(図3)は、サイドフェイス開口部22bの車両前後方向の寸法L2(図4)比較して2倍程度に大きくしてある。そのため、センターフェイス開口部22aとサイドフェイス開口部22bの両方を含むフェイス開口部全体の開口形状は凸状になっている。
デフロスタ開口部23は、空調ケース14において左右のサイドフェイス開口部22bの車両前方側の部位に配置される。従って、デフロスタ開口部23はセンターフェイス開口部22aに対してはセンターフェイス開口部22aの車両前方側への突出部分の左右両側にオフセット配置されることになる。
デフロスタ開口部23は図示しないデフロスタダクトを介して車両計器盤上面のデフロスタ吹出口に接続され、このデフロスタ吹出口から車両前面窓ガラスの内面に向けて空気を吹き出す。
左右のフット開口部21に対応して左右のフットドア24が空調ケース14の左右両側の側壁14aの内面に沿って回転可能に設けられている。この左右のフットドア24は回転軸24a(図3、4)を中心として回転可能な扇状の板ドアにて構成される。ここで、回転軸24aはフット開口部21の下側部位に車両左右方向に延びるように配置され、この回転軸24aにより左右のフットドア24を一体に連結する。
図3、4ではフットドア24がフット開口部21の車両方側へ回転してフット開口部21を全開する状態を図示している。この図3、4の回転位置から回転軸24aを中心としてフットドア24を車両方側へ回転することにより、フットドア24がフット開口部21を全閉する。
空調ケース14内部において、センターフェイス開口部22aおよびサイドフェイス開口部22bの直下の部位にフェイスドア25が回転可能に設けられている。フェイスドア25は、図5(a)に示すよう回転軸25aの軸方向の中央部にセンターフェイス開口部22aを開閉する第1板ドア部25bを配置し、この第1板ドア部25bの軸方向両側部にサイドフェイス開口部22bを開閉する第2板ドア部25cを配置している。従って、第1板ドア部25bと左右両側の第2板ドア部25cとを含む板ドア全体の形状は凸状に形成されている。
フェイスドア25の回転軸25aは、図3、4に示すように両フェイス開口部22a、22b直下で、最も車両後方側部位に車両左右方向に延びるように配置されている。なお、図3、4において、破線円弧25dはフェイスドア25の第1板ドア部25bの回転作動範囲を示し、破線円弧25eはフェイスドア25の第2板ドア部25cの回転作動範囲を示している。
左右のデフロスタ開口部23を開閉する左右のデフロスタドア26は、空調ケース14内部においてフェイスドア25の第2板ドア部25cの車両前方側部位に配置されている。
左右のデフロスタドア26は図5(b)(c)に示すようにバタフライドアにて構成されている。すなわち、デフロスタドア26は、回転軸26aの径方向の上下両側に第1板ドア部(上側板ドア部)26bと第2板ドア部(下側板ドア部)26cとを一体に連結し、回転軸26aを中心として第1、第2板ドア部26b、26cが一体に回転するバタフライドアの構成になっている。
回転軸26aは、図3、4に示すように送風機15のスクロールケーシング15bの車両後方側部位に隣接配置され、かつ、車両左右方向に延びるように配置される。左右のデフロスタ開口部23相互の間隔に、フェイスドア25の第1板ドア部25bが遊嵌合するので、左右のデフロスタドア26と第1板ドア部25bが互いに干渉することなく独立に回転作動するようになっている。
図4に示すデフロスタドア26の実線位置は、上側の第1板ドア部26bにてデフロスタ開口部23を全閉する状態を示し、破線位置は上側の第1板ドア部26bにてデフロスタ開口部23を全開する状態を示している。デフロスタドア26の下側の第2板ドア部26cは後述するようにデフロスタ開口部23の開口時に冷温風の混合性を向上するための冷風ガイドの役割を果たす。
上記したフットドア24、フェイスドア25およびデフロスタドア26は車室内の前席側領域への吹出空気の吹出モードを切り替える前席側吹出モードドアであり、これらの前席側吹出モードドア24〜26の回転軸24a、25a、26aは図示しないリンク機構を介して共通のドア駆動装置(サーボモータ等)に連結されて連動操作されるようになっている。
なお、本実施形態では、前席側吹出モードドア24〜26により前席側の吹出モードとして、周知のフェイスモード、バイレベルモード、フットモード、フットデフロスタモード、およびデフロスタモードを切替設定するようになっている。
次に、空調ケース14内部の空気通路仕切り構造について説明する。本実施形態では、図1、図2に示すように空調ケース14内部に2枚の仕切り板27を上下方向に平行に配置し、空調ケース14の内部空間のうち、ヒータコア18の後方側領域(空気流れ下流側領域)およびバイパス通路19の領域(ヒータコア18の上方領域)を2枚の仕切り板27により車両左右方向の中央領域14bと左側領域14cと右側領域14dとに仕切っている。
そして、左右の両側領域14c、14dのうち、フット開口部21の開口位置付近(ヒータコア18の上方部)に前席側の第1エアミックス領域28a(図2、図4)を形成し、また、中央領域14bのうち、バイパス通路19の領域(ヒータコア18の上方部)に前席側の第2エアミックス領域28b((図2)を形成する。
なお、前席側の第2エアミックス領域28bは後述するようにセンターフェイス吹出空気のための補助的なものである。更に、中央領域14bのうち、ヒータコア18の後方部に後席側エアミックス領域29(図2、図3)を形成する。
2枚の仕切り板27の設置範囲は図6の斜線部の範囲であり、具体的には、ヒータコア18の上方部(フット開口部21の開口位置付近)からヒータコア18の後方側領域に至る範囲である。仕切り板27の上方縁部は、フェイスドア25の第1板ドア部25bの回転作動範囲の外側に位置するように設定して、仕切り板27と第1板ドア部25bとの干渉を回避するようになっている。
なお、仕切り板27は、単独で樹脂成形した板部材を空調ケース14内に組み込むか、あるいは空調ケース14を構成する分割ケース体に一体成形してもよい。
2枚の仕切り板27にて仕切られた左右両側の領域14c、14dのうち、ヒータコア18の後方側領域は、図4に示すようにヒータコア18を通過した温風が上方のバイパス通路19側に向かって流れる温風通路30を形成する。この温風通路30からの温風は、ヒータコア18上方のフット開口部21付近でバイパス通路19の冷風と混合する。これにより、空調ケース14内部の左右両側領域14c、14dにおいて、バイパス通路19の領域(フット開口部21付近)に前席側第1エアミックス領域28aが形成される。
なお、温風通路30の上方部には冷温風のエアミックス性向上のためのガイド壁31a(図4)が形成されている。このガイド壁31aは、空調ケース14の車両後方側壁面の左右両側領域においてヒータコア18の上方部位に形成され、温風通路30からの温風をヒータコア18の上方部で車両前方側にガイドして、バイパス通路19の冷風流れに対して温風を逆方向から衝突させる。これにより、前席側第1エアミックス領域28aでの冷温風のエアミックス性(混合性)を向上させる。
一方、2枚の仕切り板27にて仕切られた中央領域14bのうち、後席側エアミックス領域29の上方部には上記ガイド壁31aと同様のガイド壁31(図3)が形成され、このガイド壁31は後述の冷風c2を後席側エアミックス領域29に向けてスムースにガイドする役割を果たす。
そして、中央領域14bのうち、後席側エアミックス領域29の下側部分に後席側吹出通路32(図3)が形成され、この後席側吹出通路32に後席側フェイス開口部33と後席側フット開口部34が開口している。この後席側フェイス開口部33と後席側フット開口部34は、両者共通の1つの後席側吹出モードドア(図示せず)により開閉するようになっている。
なお、この後席側吹出モードドアは、後席側フェイス開口部33と後席側フット開口部34をそれぞれ単独で開口する状態と、後席側の両開口部33、34を同時に開口する状態と、後席側の両開口部33、34を同時に閉塞する後席側シャット状態とを切替可能なものである。
後席側フェイス開口部33には図示しない後席側フェイスダクトが接続され、この後席側フェイスダクトの先端部に設けられた後席側フェイス吹出口から空調風(主に冷風)を後席乗員の顔部に向けて吹き出すようになっている。また、後席側フット開口部34には図示しない後席側フットダクトが接続され、この後席側フットダクトの先端部に設けられる後席側フット吹出口から空調風(主に温風)を後席乗員の足元部に向けて吹き出すようになっている。
次に、上記構成において本実施形態の作動を各種吹出モード毎に説明する。
(1)フェイスモード
前席側フェイスドア25を図3、4の実線位置に操作して、前席側センターフェイス開口部22aおよび前席側サイドフェイス開口部22bを全開する。デフロスタドア26も図3、4の実線位置に操作して、デフロスタ開口部23を全閉する。また、フットドア24は図3、4の実線位置からフット開口部21上に重合する位置に操作して、前席側フット開口部21を全閉する。
一方、図示しない後席側吹出モードドアにより後席側フェイス開口部33は全開され、後席側フット開口部34は全閉される。
このようなフェイスモード状態において、送風機部15のモータ(図示せず)に通電して送風ファン15aを矢印方向に回転駆動すると、図示しない内外気切替箱から内気または外気が吸入され、この吸入空気は送風ファン15aによりスクロールケーシング15b内を送風され、このスクロールケーシング15bの吹出通路15cを送風空気が図3、4の矢印aのように上方から下方へ向かって流れる。
この送風空気は蒸発器16を矢印bのごとく下方から上方へ通過して冷却され、冷風となる。今、エアミックスドア20を中間温度制御位置に操作すると、エアミックスドア20の開口部20aが図3、4の位置よりも車両後方側へ移動して、開口部20aによりバイパス通路19とヒータコア18側通風路の両方を同時に開口する。これにより、蒸発器16通過後の冷風のうち、一部の冷風cがバイパス通路19を通過して流れ、残余の冷風dはヒータコア18側通風路に流入して加熱される。
ここで、バイパス通路19およびヒータコア18の下流側領域(後方側領域)は2枚の仕切り板27によって車両左右方向に3つの領域14b、14c、14dに仕切られている。車両左右方向の中央領域14bでは、図3に示すようにフェイスドア25の第1板ドア部25bの仕切り作用によりバイパス通路19の冷風cが第1板ドア部25bの上側の流れと下側の流れとに分岐される。
すなわち、第1板ドア部25bの上側を通過してセンターフェイス開口部22aに向かう冷風流れc1と、第1板ドア部25bの下側を通過してヒータコア18下流側に向かう斜め下方の冷風流れc2とに分岐される。
後者の冷風c2は、ヒータコア18下流部の後席側エアミックス領域29にてヒータコア18を通過した温風eと直角状に衝突し混合する。この冷風と温風との混合により所望温度の冷風fを得ることができ、この冷風fを後席側吹出通路32、後席側フェイス開口部33および後席側フェイスダクト(図示せず)を通過して後席側フェイス吹出口(図示せず)から後席乗員の顔部側へ吹き出す。
一方、2枚の仕切り板27によって仕切られた左右両側の領域14c、14dにおいても、蒸発器16通過後の冷風がバイパス通路19を通過する冷風cとヒータコア18側通風路を通過する冷風dとに分岐される。
左右両側の領域14c、14dでは、ヒータコア18の下流側領域(後方側領域)の下端部が後席側吹出通路32と連通せず、閉塞しているので、ヒータコア18を通過した温風gは温風通路30を上昇してバイパス通路19側へ向かう。すなわち、温風gはガイド壁31aにより車両前方側への流れを形成する。
従って、この温風流れgは、左右両側の領域14c、14dのうち、ヒータコア18の上方部(フット開口部21付近)にて冷風cと対向状に衝突し混合する。この冷温風の混合により所望温度の冷風hを作る。これにより、左右両側の領域14c、14dのヒータコア18の上方部(フット開口部21付近)に前席側の第1エアミックス領域28aが形成される。
上記所望温度の冷風hは、略平行になっているデフロスタドア26の上側の第1板ドア部26bとフェイスドア25の第2板ドア部25cとの間の空気通路を通過してサイドフェイス開口部22bに向かって直線的に流れる。そして、この所望温度の冷風hはサイドフェイス開口部22bからサイドフェイスダクト(図示せず)を通過してサイドフェイス吹出口(図示せず)から車室内左右両側部において前席乗員の顔部側へ吹き出す。
ところで、2枚の仕切り板27の上方縁部は、図6に示すようにフェイスドア25の第1板ドア部25bの回転作動範囲の外側に位置するようになっているから、左右両側領域14c、14dにおける温風通路30の上方部は、中央領域14bのバイパス通路19(すなわち、センターフェイス開口部22aに向かう空気通路)に連通している。
これにより、左右両側の温風通路30の温風gの一部が中央領域14bにてセンターフェイス開口部22aに向かう冷風流れc1に巻き込まれ、この温風gと冷風流れc1とが混合され、所望温度の冷風iを作る。この温風gと冷風流れc1の混合を行う領域が前席側の第2エアミックス領域28bである。
この所望温度の冷風iはセンターフェイス開口部22aに流入し、更に、センターフェイスダクト(図示せず)を通過してセンターフェイス吹出口(図示せず)から車室内中央部において前席乗員の顔部側へ吹き出す。
ところで、上記したフェイスモード時において、冷房始動時のように最大冷房性能を発揮する場合には、エアミックスドア20を図3、4に示すように開口部20aが最も車両前方側へ移動した最大冷房位置に操作する。
すると、開口部20aによりバイパス通路19を全開するとともにエアミックスドア20のフィルム膜部によりヒータコア18側通風路を全閉する。これにより、蒸発器16通過後の冷風の全量がバイパス通路19を通過して流れ、ヒータコア18で加熱されないから、車室内吹出空気を最大限冷却できる。
この蒸発器16通過後の冷風がそのまま、前席側の両フェイス開口部22a、22bおよび後席側フェイス開口部33を通過して車室内の前後両側へ吹き出す。そして、送風機部15の駆動用モータ(図示せず)を最高速度で回転して、送風機部15の送風量を最大に設定することにより、最大冷房性能を発揮する。
本実施形態では、特に、中央領域14bのうち、バイパス通路19の形成部位を通過してセンターフェイス開口部22aに向かう冷風通路の通風抵抗を小さくして、センターフェイス吹出風量を増大でき、それにより、最大冷房性能を効果的に向上できる。
つまり、2枚の仕切り板27により空調ケース14内部を車両左右方向の中央領域14bと、左右両側の領域14c、14dとに仕切り、中央領域14bのうち、ヒータコア18の下流部(車両後方側)に後席側のエアミックス領域29を形成し、左右両側の領域14c、14dのうち、バイパス通路19の形成部位(ヒータコア18上方部)に前席側の第1エアミックス領域28a、28aを形成し、この第1エアミックス領域28a、28aで混合された空調風を前席側フット開口部21、前席側サイドフェイス開口部22bおよびデフロスタ開口部23側へ吹き出すようにしている。
この結果、中央領域14bのうち、バイパス通路19の形成部位は、前席側のフット吹出空気、サイドフェイス吹出空気およびデフロスタデフロスタ吹出空気、さらには後席側吹出空気のエアミックス性を何ら考慮することなく、前席側センターフェイス開口部22aのための専用の冷風通路として構成できる。
それ故、中央領域14bにおいては、従来技術のようなガイド壁42の突出形状を設定することなく、蒸発器16の直後の部位から前席側センターフェイス開口部22aに向かって冷風通路を直線的に最短距離で、かつ、十分広い通路面積でもって構成できる。これにより、従来技術のようなエアミックス領域41を特定位置に1箇所のみ形成するものに比較して最大冷房時のセンターフェイス吹出風量を効果的に増大でき、最大冷房性能を効果的に向上できる。
なお、中央領域14bのうち、バイパス通路19の形成部位は、前述のごとく温度制御状態では、センターフェイス吹出空気のための第2エアミックス領域28bを形成することになるが、このバイパス通路19の形成部位では、中央部の冷風流れc1に対して左右両側から温風gの一部が巻き込まれることにより、冷温風を良好に混合できる。
このため、従来技術のガイド壁44のような特別の温風ガイド手段を設定しなくても、中央部の冷風流れc1に対して左右両側から温風gが巻き込まれるという、冷温風の流れ形態自体で冷温風を良好に混合できる。
このことから、バイパス通路19の中央領域14bがセンターフェイス吹出空気のエアミックス領域28bとなっても、バイパス通路19の中央領域14bの通風抵抗が増大することはない。
(2)バイレベルモード
図3、4はバイレベルモードの状態を示している。すなわち、バイレベルモードでは、前席側フェイスドア25をフェイスモード時と同様に図3、4の実線位置に操作して、前席側センターフェイス開口部22aおよび前席側サイドフェイス開口部22bを全開する。デフロスタドア26も図3、4の実線位置に操作して、デフロスタ開口部23を全閉する。そして、フットドア24も図3、4の実線位置に操作して、前席側フット開口部21を全開する。
これにより、左右両側領域14c、14dの前席側第1エアミックス領域28aで混合された所望温度の空調風が前席側サイドフェイス開口部22bと前席側フット開口部21を通して、車室内前席側の上下両側へ吹き出す。これと同時に、中央領域14bのうち、ヒータコア18の上方部に位置する前席側第2エアミックス領域28bで混合された所望温度の空調風がセンターフェイス開口部22aを通して、車室内前席側の上側(乗員顔部側)へ吹き出す。
従って、車室内前席側の上下両側へ所望温度(通常は中間温度域)の空調風を吹き出して、車室内前席側を空調できる。同様に、後席側においても、図示しない後席側吹出モードドアにより後席側フェイス開口部33と後席側フット開口部34の両方を同時に開口することにより、後席側エアミックス領域29で混合された所望温度の空調風を車室内後席側の上下両側へ吹き出して車室内後席側を空調できる。
ところで、前席側第1エアミックス領域28aは、前席側フット開口部21付近に形成され、ここで混合された空調風を前席側フット開口部21と前席側サイドフェイス開口部22bの両方に配分するから、バイレベルモード時に前席側フット吹出温度と前席側サイドフェイス吹出温度は同等の温度になる。
これに対し、前席側センターフェイス開口部22aの吹出温度は次の理由で前席側サイドフェイス開口部22bの吹出温度より低くなる。前席側センターフェイス開口部22aは、前席側サイドフェイス開口部22bおよび前席側フット開口部21よりも開口面積が大きいとともに、センターフェイスダクト(図示せず)の長さがサイドフェイスダクト(図示せず)の長さに比較して大幅に短い。また、前席側センターフェイス開口部22aに向かう冷風通路は直線的であり、前席側フット開口部21に向かう通路のような急激な曲がりがない。
これらの理由から、前席側センターフェイス開口部22aに向かう冷風流れの通風抵抗が前席側サイドフェイス開口部22bおよび前席側フット開口部21に向かう冷風流れの通風抵抗より大幅に小さくなる。これにより、前席側第1エアミックス領域28aに比較して前席側第2エアミックス領域28bでの冷風比率が高くなって、前席側センターフェイス開口部22aの吹出温度が前席側サイドフェイス開口部22bの吹出温度より低くなる。
バイレベルモード時は、通常、春秋の中間季節に使用され、夏期冷房時に比較して外気温が低下し、それに伴って、窓ガラス温度も低下するので、前席側サイドフェイス開口部22bからの低温空気の吹出によって車両のサイド窓ガラスが冷却されて、サイド窓ガラスの曇り発生が起こりやすくなる。
このような場合に、本実施形態によると、前席側センターフェイス開口部22aの吹出温度を前席側サイドフェイス開口部22bの吹出温度より低くすることにより、乗員の欲する空調フィーリングを確保しながら、前席側サイドフェイス開口部22bの吹出温度を前席側センターフェイス開口部22aの吹出温度よりも高めにすることにより、車両のサイド窓ガラスの曇り発生を抑制できる。
なお、前席側センターフェイス開口部22aの吹出温度前席側サイドフェイス開口部22bの吹出温度より低いという傾向は、前述のフェイスモード時でも同様に発生する。
(3)フットモード
前席側フェイスドア25を図3、4の破線位置に操作して、前席側センターフェイス開口部22aおよび前席側サイドフェイス開口部22bを全閉する。これに対し、フットドア24は図3、4の実線位置に操作して、前席側フット開口部21を全開する。また、デフロスタドア26は図3、4の実線位置に操作してデフロスタ開口部23を全閉するか、あるいはデフロスタ開口部23を少量開口する小開度位置にデフロスタドア26を操作する。
これにより、左右両側領域14c、14dの前席側第1エアミックス領域28aで混合された所望温度の空調風(温風)が前席側フット開口部21を通して車室内前席側の乗員足元側へ吹き出して、車室内前席側を暖房する。デフロスタ開口部23を少量開口する場合は、前席側第1エアミックス領域28aで混合された所望温度の空調風(温風)がデフロスタ開口部23を通過して車両前面窓ガラス側へ吹き出して、車両前面窓ガラスの防曇作用を発揮する。
なお、図示しない後席側吹出モードドアにより後席側フェイス開口部33を全閉して、後席側フット開口部34を全開することにより、後席側でも所望温度の空調風(温風)が乗員足元側へ吹き出して、車室内後席側をフットモードにて暖房できる。
(4)フットデフロスタモード
前席側フェイスドア25を図3、4の破線位置に操作して、前席側センターフェイス開口部22aおよび前席側サイドフェイス開口部22bを全閉する。これに対し、フットドア24は図3、4の実線位置に操作して、前席側フット開口部21を全開する。また、デフロスタドア26は図3、4の破線位置に操作してデフロスタ開口部23を全開する。
これにより、左右両側領域14c、14dの前席側第1エアミックス領域28aで混合された所望温度の空調風(温風)が前席側フット開口部21およびデフロスタ開口部23の両方に配分される。
従って、所望温度の空調風(温風)が前席側フット開口部21を通して車室内前席側の乗員足元側へ吹き出して、車室内前席側を暖房する。これと同時に、所望温度の空調風(温風)がデフロスタ開口部23を通過して車両前面窓ガラス側へ吹き出して、車両前面窓ガラスの防曇作用を発揮する。ここで、前席側フット吹出風量とデフロスタ吹出風量は、通常、同程度の割合に設定される。
ところで、デフロスタドア26はバタフライドアで構成してあるので、デフロスタドア26をデフロスタ開口部23の全開位置(図3、4の破線位置)に操作すると、デフロスタドア26の第2板ドア部26cがバイパス通路19側へ突き出す。これにより、送風機部15のスクロールケーシング15bの外壁面に沿う冷風を前席側第1エアミックス領域28aにおいて車両後方側の温風主体の部位へガイドできる。
これにより、フットデフロスタモード時に、前席側第1エアミックス領域28aにおけるエアミックス性を一段と向上できるので、前席側のフット吹出温度とデフロスタ吹出温度とを同等にできる。従って、デフロスタ吹出温度がフット吹出温度よりも低くなる、いわゆるクールデフの発生を防止できる。
このクールデフの発生は車両前面窓ガラスの防曇性能の低下を引き起こすのであるが、本実施形態によると、車両前面窓ガラスの防曇性能を確保しつつ、車室内前席側の暖房効果を良好に発揮できる。
なお、前席側吹出モードとしてフットデフロスタモードを設定するときは暖房時であるから、後席側では上記フットモードを設定すればよい。
また、フットモードおよびフットデフロスタモードでは、前席側センターフェイス開口部22aが全閉されるので、中央領域14bにおけるバイパス通路19の冷風は、左右両側の前席側第1エアミックス領域28aと後席側エアミックス領域29とに分岐される。
(5)デフロスタモード
前席側フェイスドア25を図3、4の破線位置に操作して、前席側センターフェイス開口部22aおよび前席側サイドフェイス開口部22bを全閉する。フットドア24も前席側フット開口部21上に重合する位置に操作して、前席側フット開口部21を全閉する。また、デフロスタドア26は図3、4の破線位置に操作してデフロスタ開口部23を全開する。
これにより、前席側の吹出空気はデフロスタ開口部23を通過して車両前面窓ガラス側のみに吹き出して、車両前面窓ガラスの防曇作用を発揮する。
なお、デフロスタモードは車両前面窓ガラスの防曇性能発揮のために設定されるものであって、車両前方視界の確保のためには窓ガラスの防曇を極力速やかに実行する必要がある。従って、デフロスタモードの設定時にはこれに連動して、後席側吹出モードドアにより後席側フェイス開口部33および後席側フット開口部34の両方を全閉するシャット位置に操作し、これにより、送風機部15の送風空気の全量を窓ガラス側へ吹き出すのが好ましい。
(第2実施形態)
図7は第2実施形態を示すもので、図2に対応する図である。第2実施形態は左右独立温度制御機能を発揮するものである。このため、空調ケース14内部の蒸発器16下流側通路において車両左右方向の中央部に中央仕切り板35を配置して、空調ケース14内部のうち蒸発器16下流側から前席側吹出開口部21、22a、22b、23および後席側吹出開口部33、34に至る空気通路を車両左側通路36と車両右側通路37とに仕切っている。
これに伴って、第1実施形態のエアミックスドア20を車両左側通路36に配置され独立に操作される左側エアミックスドアと、車両右側通路37に配置され独立に操作される右側エアミックスドアとに分割している。なお、図7では、この左右のエアミックスドアの独立配置状態の図示を省略している。
これにより、車両左側通路36から車室内の前席左側および後席左側へ吹き出す空気温度と、車両右側通路37から車室内の前席右側および後席右側へ吹き出す空気温度とを左右のエアミックスドアにて独立に制御できる。
なお、前席側の吹出モードドア24、25、26と後席側吹出モードドア(図示せず)をそれぞれ車両左側通路36および車両右側通路37にて独立に操作される左側および右側の吹出モードドアに分割すれば、前席側および後席側の吹出モードを車両左側通路36および車両右側通路37でそれぞれ独立に切り替えることができる。
更に、前席側のエアミックスドアを独立操作可能な左右のエアミックスドアに分割することに加えて、車室内の後席側左右への空気温度を独立に制御できるエアミックスドアを追加設置すれば、車室内の前席側左右への空気温度および後席側左右への空気温度をいずれも独立に制御できる。これによって、車室内の4席の独立温度制御機能を発揮できる。
(第3実施形態)
8は第3実施形態を示すもので、図8は図1に対応する図である。第3実施形態では空調ケース14の分割構成に関する。
具体的には、空調ケース14に図8の分割線Bにて分割された後方側分割ケース体14eを別ケースとして成形して、この後方側分割ケース体14eを空調ケース14のうち前方側のケース本体部14fにねじ、ばねクリック等の締結手段にて一体に締結するようにしている。なお、前方側のケース本体部14fは、左側分割ケース体と右側分割ケース体とにより構成される。
そして、後方側分割ケース体14eには2枚の仕切り板27が一体成形される。このため、後方側分割ケース体14eの具体的な分割範囲は、図6の斜線範囲で示す仕切り板27の設置範囲相当に設定している。
第3実施形態によると、空調ケース14に、仕切り板27の設置範囲に相当する後方側分割ケース体14eを別体で設けているので、この後方側分割ケース体14eを置換するだけで種々な空調機能のバリエーション対応を容易に実現できる。
例えば、第2実施形態のように左右独立温度制御方式に切り替える場合は、後方側分割ケース体14eを2枚の仕切り板27と第2実施形態の中央仕切り板35とを有するものに置換することにより、前方側のケース本体部14fを共通使用のまま、空調ユニット10を左右独立温度制御方式に容易に切り替えることができる。
同様に、車室内の4席の独立温度制御方式への切替も後方側分割ケース体14e部分の変更によって容易に実現できる。
また、後席側吹出開口部33、34を持たない、前席側専用の空調ユニット10への切替も後方側分割ケース体14e部分の変更によって容易に実現できる。
(他の実施形態)
なお、上述の実施形態では、フェイスドア25により前席側センターフェイス開口部22aおよび前席側サイドフェイス開口部22bを同時に開閉する構成とし、前席側センターフェイス開口部22aおよび前席側サイドフェイス開口部22bをフェイスモードとバイレベルモードにて開口し、その他の吹出モードでは前席側センターフェイス開口部22aおよび前席側サイドフェイス開口部22bを閉塞する例について説明したが、前席側センターフェイス開口部22aのみをフェイスモードとバイレベルモードにて開口し、前席側サイドフェイス開口部22bは全吹出モードで開口する常開方式にしてもよい。
また、上述の実施形態では、送風機部15のモータの左右両側(軸方向両側)に送風ファン15aを配置し、そして、この左右両側の送風ファン15aのスクロールケーシング15bの吸入口にそれぞれ内外気切替箱(図示せず)を接続するようにしているが、送風機部15のモータの軸方向片側のみに送風ファン15aおよび内外気切替箱を接続するようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、送風機部15を熱交換器部(蒸発器16およびヒータコア18)と同様に車両左右方向の中央部に配置する、いわゆるセンター置きの配置レイアウトにしているが、送風機部15を熱交換器部(蒸発器16およびヒータコア18)に対して車両左右方向の側方(助手席側の側方)に配置する、いわゆるオフセット配置のレイアウトの構成に本発明を適用してもよい。
また、上述の実施形態では、エアミックスドア20をフィルムドアにより構成しているが、フィルムドア以外の板ドア等によりエアミックスドア20を構成してもよい。その際、エアミックスドア20を、バイパス通路19側を開閉する冷風ドアとヒータコア18側の通風路を開閉する温風ドアとの組み合わせで構成してもよい。そして、この冷風ドアと温風ドアをそれぞれ複数のバタフライドアにより構成すれば、エアミックスドア20を板ドアにより構成しても、ドア設置スペースを小さくできる。
また、エアミックスドア20の操作機構、前席側吹出モードドア24、25、26の操作機構および後席側吹出モードドアの操作機構をサーボモータを用いたオート操作機構でなく、乗員の手動操作力によるマニュアル操作機構で構成してもよい。
本発明の第1実施形態を示す室内空調ユニット部の概略斜視図である。 図1のA矢視断面図である。 第1実施形態による室内空調ユニット部の車両左右方向の中央部断面図である。 第1実施形態による室内空調ユニット部の車両左右方向の左右両側領域の断面図である。 (a)は第1実施形態によるフェイスドアの正面図、(b)は第1実施形態によるデフロスタドアの正面図、(c)はこのデフロスタドアの側面図である。 第1実施形態による仕切り板の設置範囲を斜線範囲で示す断面図である。 第2実施形態による室内空調ユニット部内の仕切り構造を示す断面図で、図2に対応する。 第3実施形態を示す室内空調ユニット部の概略斜視図で、図1に対応する。 従来技術の断面図である。
符号の説明
14…空調ケース、14b…中央領域、14c、14d…左右の両側領域、
16…蒸発器(冷房用熱交換器)、18…ヒータコア(暖房用熱交換器)、
19…バイパス通路、20…エアミックスドア(ドア手段)、27…仕切り板、
21…フット開口部、22a…センターフェイス開口部、22b…サイドフェイス開口部、23…デフロスタ開口部、28a…前席側エアミックス領域、
29…後席側エアミックス領域、30…温風通路、33…後席側フェイス開口部、
34…後席側フット開口部。

Claims (6)

  1. 車室内へ向かって流れる空気の通路を構成する空調ケース(14)と、
    前記空調ケース(14)内に配置され、前記空気を冷却する冷房用熱交換器(16)と、
    前記空調ケース(14)内にて前記冷房用熱交換器(16)の空気流れ下流側に配置され、前記空気を加熱する暖房用熱交換器(18)と、
    前記空調ケース(14)内に形成され、前記冷房用熱交換器(16)通過後の冷風が前記暖房用熱交換器(18)をバイパスして流れるバイパス通路(19)と、
    前記空調ケース(14)内に配置され、前記暖房用熱交換器(18)を通過する温風と前記バイパス通路(19)を通過する冷風との風量割合を調整して車室内への吹出空気温度を調整するドア手段(20)と、
    前記ドア手段(20)により温度調整された空気を車室内へ吹き出す吹出開口部とを備え、
    前記吹出開口部として、車室内中央部にて前席乗員の顔部側へ吹き出す空気を取り出すセンターフェイス開口部(22a)、
    車室内左右両側部にて前席乗員の顔部側へ吹き出す空気を取り出すサイドフェイス開口部(22b)、
    車室内の前席乗員の足元側へ吹き出す空気を取り出すフット開口部(21)、
    車室内の窓ガラス側へ吹き出す空気を取り出すデフロスタ開口部(23)、
    および車室内の後席乗員側へ吹き出す空気を取り出す後席側吹出開口部(33、34)を有する車両用空調装置において、
    前記空調ケース(14)内部のうち、前記暖房用熱交換器(18)の空気流れ下流側領域および前記バイパス通路(19)の領域を2枚の仕切り板(27)にて車両左右方向の中央領域(14b)と左側領域(14c)と右側領域(14d)とに仕切り、
    前記中央領域(14b)のうち、前記暖房用熱交換器(18)の空気流れ下流部を前記暖房用熱交換器(18)からの温風と前記バイパス通路(19)からの冷風とを混合する後席側エアミックス領域(29)として形成し、前記後席側エアミックス領域(29)を前記後席側吹出開口部(33、34)に連通し、
    一方、前記左右の両側領域(14c、14d)のうち、前記暖房用熱交換器(18)の空気流れ下流部を前記暖房用熱交換器(18)からの温風が前記バイパス通路(19)に向かって流れる温風通路(30)として形成し、
    前記左右の両側領域(14c、14d)のうち、前記温風通路(30)からの温風が前記バイパス通路(19)の冷風に衝突する部位を前席側エアミックス領域(28a)として形成し、
    前記センターフェイス開口部(22a)は、前記バイパス通路(19)の前記中央領域(14b)を経て前記冷房用熱交換器(16)の空気流れ下流部に直線的に連通するように配置されており、
    また前記中央領域(14b)は、前記2枚の仕切り板(27)の空気流れ下流側縁部よりも下流側部位にて前記左右の両側領域(14c、14d)の前記温風通路(30)連通するようになっており、
    更に、前記サイドフェイス開口部(22b)、前記フット開口部(21)および前記デフロスタ開口部(23)は前記前席側エアミックス領域(28a)に連通するように配置されていることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記センターフェイス開口部(22a)および前記サイドフェイス開口部(22b)を開閉するフェイスドア(25)を備え、
    前記フェイスドア(25)は、前記センターフェイス開口部(22a)を開閉する第1板ドア部(25b)と前記サイドフェイス開口部(22b)を開閉する第2板ドア部(25c)とを有する回転可能な板ドアで構成され、
    前記第1板ドア部(25b)は、前記センターフェイス開口部(22a)を開口する操作位置では前記バイパス通路(19)からの冷風流れの上流方向に突き出して、前記バイパス通路(19)からの冷風流れを前記センターフェイス開口部(22a)に向かう流れと前記後席側エアミックス領域(29)に向かう流れとに分岐させることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記デフロスタ開口部(23)を開閉するデフロスタドア(26)を備え、
    前記デフロスタドア(26)は、回転軸(26a)の径方向の両側に第1板ドア部(26b)と第2板ドア部(26c)とを一体に連結し、前記回転軸(26a)を中心として前記第1、第2板ドア部(26b、26c)が回転可能なバタフライドアで構成され、
    前記第1板ドア部(26b)により前記デフロスタ開口部(23)を開閉するようにし、前記第1板ドア部(26b)が前記デフロスタ開口部(23)の開口位置に操作されたときに、前記第2板ドア部(26c)が前記バイパス通路(19)の冷風流れ中に突き出して、前記バイパス通路(19)の冷風を前記温風通路(30)からの温風の方向にガイドすることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記空調ケース(14)のうち、前記仕切り板(27)の設置範囲に相当する部分を別体の分割ケース体(14e)により構成することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  5. 前記分割ケース体(14e)に前記仕切り板(27)が一体成形されていることを特徴とする請求項4に記載の車両用空調装置。
  6. 前記空調ケース(14)内部に、前記冷房用熱交換器(16)の空気流れ下流側を車両左側通路(36)と車両右側通路(37)とに仕切る中央仕切り板(35)を配置し、
    前記ドア手段(20)を、前記車両左側通路(36)と前記車両右側通路(37)でそれぞれ独立に操作可能な車両左側ドア手段と車両右側ドア手段とにより構成したことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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