JP2004151202A - 液晶表示装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アクティブマトリックス基板1とカラーフィルタ基板2とこれら両基板の間に液晶層とを備え、複数の画素を有する液晶表示装置を対象とする。1つの画素は、反射領域101と透過領域102を有し、反射領域101は、画素100内の縁部を占めるように形成され、少なくとも2以上の画素100は、それぞれの反射領域101が隣接するように配置され、前記両基板のいずれか一方に液晶層の層厚を調節する透明層10が形成されている。該透明層10は、前記隣接する反射領域101が占める範囲内に収まるように配置され、少なくとも2以上の反射領域101に跨って形成されている液晶表示装置である。
また、本発明に係る第1透明層10aは、裏面露光により形成される。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置に関し、特に、バックライトからの光を透過する領域と、外光を反射する領域とを備えて、高品位の表示を行う液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は、薄型で低消費電力であるという優れた特長を備える。近年、その特長を生かして、液晶表示装置は、ワードプロセッサやパーソナルコンピューターなどのOA機器や、電子手帳などの携帯情報機器、あるいは液晶モニターを備えたカメラ一体型VTRなどに広く用いられている。
【0003】
このような液晶表示装置には、画素電極にITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電性薄膜を用いた透過型の液晶表示装置と、画素電極に金属などの反射電極を用いた反射型の液晶表示装置とがある。さらに、これら両方の機能を併せ持った透過反射両用型液晶表示装置も提案されている。
【0004】
透過反射両用型液晶表示装置は、1つの表示画素内に外光を反射する反射領域と、バックライトからの光を透過する透過領域を有する。
【0005】
従って、透過反射両用型液晶表示装置は、外光がほとんど利用できない場合、バックライトから透過部を透過する光を利用して表示を行うことができる。一方、外光が利用できる場合、バックライトから透過部を透過する光と反射部に形成された反射膜などにより反射された光との両方を利用して表示を行うこともできる。
【0006】
このような表示画素において、反射領域の光路長と透過領域の光路長を近づけるために、反射領域の液晶層の厚みを透過領域の液晶層の厚みよりも薄くする技術が使用される。
【0007】
このように反射領域の液晶層の厚みを調節することにより、反射領域と透過領域での光の特性変化を揃えることができる。従って、このような液晶表示装置は、外光を利用する場合と、バックライトを使用する場合とで表示領域の明るさやコントラストを揃えることができ、良好な表示特性が得られるとされている(例えば、特許文献1参照。)。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−101992号公報(第3−5頁、第7図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の方法では、1つの画素ごとに液晶層の厚みを調節するための構造を形成しなければならなかった。液晶層の厚みを調節するための構造とは、所定の厚みを持ち、表面が反射面となっている金属電極や、透明の樹脂により所定の厚みに形成された透明層などをいう。
【0010】
例えば、透明層を使用する場合の問題点を説明する。
【0011】
上記従来の液晶表示装置は、2枚の透明絶縁性基板を所定の液晶層の層厚を保持した状態で固定し、液晶層の層厚に液晶材料を充填して形成される。この2枚の基板のうち、1枚はTFT(Thin Film Transistor)素子などが形成されたアレイ基板であって、他の1枚はカラーフィルタ層が形成されたカラーフィルタ基板である。
【0012】
アレイ基板上の画素電極及びTFT素子とカラーフィルタ基板のカラーフィルタは、貼り合わされて1つの画素を構成する。この1つの画素は2つの領域に区画されている。第1の領域は、外光を反射して利用する反射領域である。第2の領域は、バックライトの光を透過して利用する透過領域である。アレイ基板の反射領域には、外光を反射するための反射電極が配置されている。カラーフィルタ基板の反射領域には、液晶層の層厚を調節する前記透明層が形成されている。従って、反射領域の反射電極と透明層との間隔は、前記透過領域の基板間の間隔に比べて狭くなるように構成されている。
【0013】
この2枚の基板が貼り合わされる際、画素の反射領域内に前記透明層が配置されるよう位置決めが行なわれる。しかし、正確に位置決めができずにずれが生じ、その結果、前記透明層が透過領域にかかってしまう場合がある。
【0014】
その場合、バックライト光の一部は、透明層によって薄くなった液晶層を通過してカラーフィルタ基板を透過する。バックライト光は、本来、相対的に厚く形成された液晶層を通過してカラーフィルタ層で着色されるように調整されている。 そのため、薄い液晶層を通過したバックライト光は、そのままカラーフィルタ層を透過することによって、表示画像の色調を狂わせてしまうおそれがある。
【0015】
そこで、上記問題を回避するために、画素領域内に貼り合わせずれマージンを設定することも行われている。貼り合わせずれマージンを設定するために、液晶層の層厚を調節する透明層とカラーフィルタ層との接触面積を前記反射電極の面積よりも小さく形成する。これにより、貼り合わせずれが生じた場合でも表示に悪影響を与えない。
【0016】
また、上記透明層の端部は、製法上テーパー状となる場合がある。このテーパー部は上記外光を正常な表示に利用することができない。従って、上記貼り合わせずれマージンやテーパー部が占める領域をできる限り、少なくしたいという要求もあった。
【0017】
本発明は、上記これらの問題を解決するためになされたものであり、表示品位の高い液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、第1基板と、第2基板と、前記第1基板と前記第2基板の間に液晶層とを備え、複数の画素を有する液晶表示装置であって、1つの画素は、第1領域及び第2領域を有し、該第1領域は、画素内の縁部を占めるように形成され、各画素は、他の画素の第1領域と隣接するように配置され、前記第1基板又は第2基板のいずれか一方に液晶層の層厚を調節する透明層が形成され、該透明層は、前記隣接する第1領域が占める範囲内に入るように配置され、少なくとも2以上の第1領域に跨って形成されている液晶表示装置である。
【0019】
従って、1つの画素内に特徴の異なる2つの領域が設けられている場合において、本発明は、上記透明層を用いてそれぞれの領域の特徴に応じて液晶層の層厚を調節する。各画素の同一の特徴を有する第1領域は、画素内の縁部に形成されている。各画素は、各第1領域が画素の境界線を挟んで隣接するように配置される。これにより隣接した画素の第1領域は、各画素の境界線を挟んで連続した領域を占めることになる。上記透明層は、この隣接した画素が占める連続した領域内に収まるように配置され、しかも、少なくとも2以上の第1領域に跨って形成されている。
【0020】
上記透明層は、少なくとも2以上の第1領域に跨って形成されているため、画素内に上記貼り合わせずれマージンやテーパー部が占める割合を相対的に少なくすることが可能である。
【0021】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の液晶表示装置において、前記第1基板の第2基板との対向面には着色層が形成され、前記透明層は、第1透明層と第2透明層から形成され、第1透明層は、該着色層を貫通して形成され、第2透明層は、該第1透明層の第2基板との対向面側を被覆するように形成されている液晶表示装置である。
【0022】
従って、本発明に係る液晶表示装置は、着色層を有するため液晶表示に色調を付与することができる。上記透明層は、第1透明層と第2透明層からなり、両透明層が一端面で接合されて形成されている。第2透明層とカラーフィルタ層及び第1透明層との接触面積は、第1透明層と第2透明層との接触面積よりも広いことが好ましい。上記透明層を形成する第1透明層は、着色層を貫通して形成されている。
【0023】
カラーフィルタ層を透過する光の一部は透明層を透過するため、着色層を形成したことによる表示画面の明るさの低下を補うことができる。上記透明層を形成する第2透明層は、上記第1領域の液晶層の厚みを薄く調節する。
【0024】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の液晶表示装置において、前記第1透明層の層厚は、前記着色層の層厚と同じである液晶表示装置である。
【0025】
従って、本発明によれば、上記第1透明層の一端面と着色層の表面を同一平面に形成することができる。
【0026】
仮に、第1透明層が着色層よりも薄い場合、第2透明層を形成したときに着色層と第1透明層との層厚差が第2透明層に反映されるため、第1透明層上に積層している第2透明層の表面は、着色層上に積層している第2透明層の表面より低く窪んだ状態に形成されてしまう。
【0027】
また、第1透明層が着色層よりも厚い場合、第1透明層上に積層している第2透明層の表面が、着色層上に積層している第2透明層の表面よりも高く突出した状態に形成されてしまう。
【0028】
しかし、本発明によれば、第1透明層の第2基板との対向面側を被覆するように形成される第2透明層の幅が、第1透明層の幅よりも広い場合であっても、第2透明層の表面高さを均一に形成することができる。
【0029】
請求項4に係る発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の液晶表示装置において、前記第1領域は、外光を反射する反射領域として形成され、前記第2領域は、バックライト光を透過する透過領域として形成されている液晶表示装置である。
【0030】
本発明に係る液晶表示装置は、バックライト光及び外光の両方を照射光として利用する透過反射両用型液晶表示装置に関する。
【0031】
従って、本発明によれば、1つの画素内に第1領域として反射領域が、第2領域として透過領域が形成されている。反射領域においては、外光を反射して照射光として使用する。透過領域においては、バックライト光を照射光として使用する。
【0032】
本発明は、上記第2透明層を用いて上記反射領域における液晶層の厚みを調節する。各画素の反射領域は、画素内の縁部に形成されている。そのため、各画素は、各反射領域が画素の境界線を挟んで隣接するように配置される。これにより隣接した画素の反射領域は、各画素の境界線を挟んで連続した領域を占めることになる。上記第2透明層は、この隣接した反射領域が占める連続した領域内に入るように配置され、しかも、少なくとも2以上の反射領域に跨って形成されているため、上記貼り合わせずれマージンやテーパー部が占める割合を相対的に少なくすることができる。
【0033】
請求項5に係る発明は、請求項1から5のいずれか1項に記載の液晶表示装置において、前記第2基板がアクティブマトリックス基板である液晶表示装置である。
【0034】
アクティブマトリックス基板には、一定間隔でTFT素子と透明電極からなる画素電極とが規則正しく配置されている。TFT素子は、透光性を有しないため、その上面に反射部材が設置されて上記反射領域を形成する。一方、画素電極は透光性を有するため、透過領域を形成する。
【0035】
請求項6に係る発明は、請求項2から5のいずれか1項に記載の液晶表示装置において、前記着色層は、カラーフィルタ層として形成されている液晶表示装置である。
【0036】
カラーフィルタ層は、各画素に対応してR(red)色、G(green)色、B(blue)色に着色された薄膜層が規則正しく配列した層をいう。液晶表示装置の外部から照射される外光は、カラーフィルタ層の透明絶縁性基板側から入射されてカラーフィルタ層を透過する。カラーフィルタ層を透過した外光は、反射電極の表面で反射され、再び、カラーフィルタ層を透過して外部に出射される。そのため、外光はカラーフィルタ層を2度にわたって透過することになり、明るさが相当低下してしまう。
【0037】
本発明においては、カラーフィルタ層の反射領域の一部に透明層が形成されている。この透明層を透過する外光は、明るさの低下がほとんどないため、反射領域の明るさの低下を補うことができる。また、反射の色調を調節する役割もある。そのため、表示性能に優れたカラー液晶表示装置を提供することができる。
【0038】
請求項7に係る発明は、請求項1から6のいずれか1項に記載の液晶表示装置において、前記透明層は、光を拡散する機能を有する液晶表示装置である。
【0039】
従って、反射電極により反射した外光は透明層を通過する際に拡散される。ここで、上記光を拡散する機能は、第1透明層または第2透明層のいずれか一層、または第1透明層と第2透明層の両方に付与することができる。
【0040】
請求項8に係る発明は、透明絶縁性基板上に開口部を有するカラーフィルタ層を形成するステップと、該カラーフィルタ層の上面から前記開口部を充填するようにネガ型感光性透明ドライフィルムを積層貼着し、前記透明絶縁性基板側から露光して現像することにより、前記カラーフィルタ層の開口部に第1透明層を形成するステップと、前記カラーフィルタ層の上面からネガ型感光性透明ドライフィルムを積層貼着し、第1透明層の上面を被覆する第2透明層が形成されるようにマスキングした後、露光して現像するステップとを備える液晶表示装置の製造方法である。
【0041】
透明基板上にカラーフィルタ層を形成するステップでは、マスキングが施された透明絶縁性基板の上からR色、G色、B色の各色についてフォトリソグラフィ法などによって形成される。また、R色、G色、B色の各色の境界線上に遮光層(ブラックマトリックス層)を形成してもよい。上記マスキングを除去すると第1透明層が形成される開口部を有するカラーフィルタ層が形成される。
【0042】
第1透明層を形成するステップでは、上記開口部を被覆するようにカラーフィルム層の上方からネガ型感光性透明ドライフィルムが積層貼着される。この状態で該ドライフィルムが貼着された面の裏側、即ち透明絶縁性基板側から露光(裏面露光)を行なう。このように裏面露光を行なうことにより、上記ドライフィルムに対してカラーフィルタ層がマスクとして働く。上記ドライフィルムのうち開口部に充填された部分は、感光し、現像処理を施されることにより、感光部を充填した第1透明層が形成される。この場合、カラーフィルタ層は、特定波長の光は透過する。そのため、使用される感光性透明ドライフィルムは、特定波長感応型よりも露光量感応型が好ましい。
【0043】
本製造方法によれば、このように形成された第1透明層の上面を被覆するように、前記カラーフィルタ層の上面からネガ型感光性透明ドライフィルムを積層貼着し、第1透明層の上面を被覆する第2透明層が形成されるようにマスキングした後、露光して現像する。
【0044】
このようなステップを含む本発明に係る液晶表示装置の製造方法によれば、カラーフィルタ層の一部に第1透明層、及び第1透明層の端面に当接した第2透明層からなる透明層が簡便な方法によって高精度に形成することができる。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0046】
図1は、本発明に係る液晶表示装置の2つの画素の断面図及び平面図である。
【0047】
本発明に係る液晶表示装置は、第1基板としてカラーフィルタ基板2と、第2基板としてアクティブマトリックス基板1と、これら両基板間に液晶層3を有する。
【0048】
アクティブマトリクス基板1は、透明絶縁性基板6を有し、この透明絶縁性基板6の上にマトリクス状に配列されたTFT(図示せず。)、TFTに電気的に接続された走査配線(図示せず。)および信号配線(図示せず。)などが形成されている。
【0049】
また、アクティブマトリクス基板1は、上記透明絶縁性基板6の上に反射電極5と透明電極4を備える。透明電極4および反射電極5は、TFTに電気的に接続されており、これら一対の透明電極4及び反射電極5が1つの画素電極として機能する。
【0050】
上記透明電極4は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電材料から形成されており、バックライト光を透過するようになされている。反射電極5は、例えば、アルミニウムなどの高反射率金属から形成される。反射電極5の表面には、梨地加工など粗面加工が施されており、表示画面への写り込みを抑えるようになされている。
【0051】
上記反射電極5は、画素100内に反射領域101を形成し、透明電極4は、透過領域102を形成する。
【0052】
これら透明電極4及び反射電極5は、上記TFTのソース電極に接続されており、カラーフィルタ基板2に形成されている対向電極9との間で液晶層10に駆動電圧を印加する。
【0053】
本実施形態では、アクティブマトリックス基板1は、透過領域102における液晶層側の表面の高さと、反射領域101における液晶層側の表面の高さとが実質的に等しくなるように構成されている。
【0054】
本実施形態に係るカラーフィルタ基板2は、透明絶縁性基板7を有し、この透明絶縁性基板7の上にカラーフィルタ層8が形成されている。カラーフィルタ層8とは、R(red)色、G(green)色、B(blue)色の3色の矩形状の着色層11が規則正しく配列した層をいう。この3色の着色層11の配置方法には、図2に示すように、(a)ストライプ型、(b)モザイク型、(c)デルタ型等がある。
【0055】
図1に示すように、カラーフィルタ層8には、透明層10が形成されている。
透明層10は、第1透明層10aと第2透明層10bにより形成されている。第1透明層10aは、上記着色層11の一部を貫通して形成されている。第2透明層10bは、第1透明層10aのアクティブマトリックス基板1との対向面側端面を被覆するようにカラーフィルタ層2の上から形成されている。
【0056】
本実施形態に係る液晶表示装置は、上記アクティブマトリックス基板1に形成された1つの画素電極に対し、1色の着色層11が対向配置されて1つの画素100を構成する。
【0057】
図3に示すように、1つの画素100は、反射領域101と透過領域102を有する。反射領域101は、矩形状の画素100の縁部であって、(a)画素の一辺に沿った領域、(b)画素の一隅を占める領域、(c)画素の対角上の二隅を占める領域、あるいは(d)画素の一辺の一部を占める領域に位置する。
【0058】
図1に示すように各画素100は、それぞれの反射領域101が隣接するように配置されている。図4は、図3に示した各タイプの画素について、それぞれ本実施形態に係る配置と従来の配置とを比較したものである。尚、図4ではそれぞれ8画素乃至9画素について模式的に表わされているが、実際には同じ配置規則に基づいて上下左右方向に多数の画素が配置されている。
【0059】
図4に示すように、従来の画素は、それぞれの反射領域101が離散的に配置されているのに対し、本実施形態に係る画素は、それぞれの画素が隣接するように配置されている。
【0060】
図5は、画素100の反射領域101と透明層10との位置関係を示した図である。図5に示すように、複数の反射領域101は、アクティブマトリックス基板1上に配置された反射電極5がそれぞれ接触しないように隣接させて配置されることにより、一定の範囲を占める。
【0061】
本実施形態に係る第2透明層10bは、複数の反射領域101が隣接することにより占める一定の領域内に収まるように配置される。
【0062】
即ち、図5の(a)では、2列に配列した画素100の反射領域101が互いに隣接するように配置されている。そのため、各画素100の反射領域101は、2列に配列した画素列の中心線を挟んで帯状の領域を占めることとなる。上記透明層10の第2透明層10bは、複数の反射領域101が配列して占める帯状領域内に収まるように形成され、複数(図5の(a)では、8つ。)の反射領域101に跨って形成されている。
【0063】
図5の(b)では、4つの画素100の反射領域101が互いに隣接するように配置されている。そのため、4つの画素100の反射領域101が一纏まりとなって、各画素100の境界線を挟んで矩形状の領域を占めることとなる。
【0064】
上記透明層10の第2透明層10bは、4つの反射領域101が纏まって占める矩形状領域内に収まるように形成され、複数の(図5の(b)では、4つ。)の反射領域101に跨って形成されている。
【0065】
図5の(c)では、2つの画素100の反射領域101が互いに隣接するように配置されている。そのため、2つの画素100の反射領域101が一纏まりとなって、各画素100の境界線を挟んで矩形状の領域を占めることとなる。
【0066】
上記透明層10の第2透明層10bは、2つの反射領域101が纏まって占める矩形状領域内に収まるように形成され、複数の(図5の(c)では、2つ。)の反射領域101に跨って形成されている。
【0067】
図1に示すように、第1透明層10aは、カラーフィルタ層8を形成する着色層11を上記反射領域101内で貫通して形成されている。第1透明層10aの層厚は、着色層11の層厚に等しい。
【0068】
第2透明層10bは、上記第1透明層10aのアクティブマトリックス基板1との対向面側端面を被覆するように形成されている。上記第1透明層10aは、着色層11と同じ層厚に形成されている。そのため、第1透明層10aと着色層11から形成されるカラーフィルタ層8の表面は、略平滑面となる。第2透明層10bは、平滑なカラーフィルタ層8の上から上記第1透明層10aの一端面を被覆するように形成されているため、第2透明層10bの平滑性も確保できる。
【0069】
また、第2透明層10bは、上記隣接する複数の反射領域101が占める範囲内に入るように配置され、少なくとも2以上の反射領域101に跨って形成されている。そのため、本実施形態に係る液晶表示装置は、従来、反射領域における開口率を減少させていた貼り合わせずれマージンやテーパー部などを相対的に減らすことができる。この点に関して、詳しく後述する。
【0070】
更に、第2透明層10bは、所定の厚みを有している。これにより、反射領域101における液晶層3の厚みは、透過領域102における液晶層3の厚みよりも薄くなるように構成される。好ましくは、反射領域101の液晶層3の厚さが透過領域102の液晶層3の厚みの約1/2程度となるように第2透明層10bの層厚を調整する。
【0071】
このように構成されることにより、画素内の反射領域101において液晶層3を往復して透過する外光の液晶内の光路長と、画素内の透過領域102において液晶層3を一方向へ透過するバックライト光の液晶内の光路長とを近づけることができる。そのため、画素内の反射領域101と透過領域102を透過する光の特性変化を揃えることができる。
【0072】
本実施形態に係るカラーフィルタ層8は、反射領域101においては着色層11と第1透明層10aにより形成され、透過領域102においてはすべて着色層11により形成される。反射領域101における着色層11と透明層10aとの面積比率は、必要とされる色度に応じて任意に設定することができる。
【0073】
図1に示すように、カラーフィルタ層8及びカラーフィルタ層8の形成された第2透明層10bの液晶層側には、対向電極9が被覆されている。対向電極9は、アクティブマトリックス基板1に形成されたすべての画素電極(透明電極4及び反射電極5)に対する共通電極であり、各画素電極との間で液晶層3に駆動電圧を印加する。対向電極9は、ITOからなる透明な電極である。
【0074】
対向電極9の液晶層側には、配向膜(図示せず。)が形成されている。
【0075】
アクティブマトリクス基板1とカラーフィルタ基板2との間に設けられた液晶層3には、公知の様々なモードの液晶材料を用いることができる。一般には、TN(Twisted Nematic)モード、STN(Super Twisted Nematic)モード等の液晶材料が用いられている。
【0076】
次に、本実施形態に係る液晶表示装置の製造方法を説明する。
【0077】
液晶表示装置のアクティブマトリックス基板1は、公知の方法によって製造することができる。即ち、アクティブマトリックス基板1は、ガラス製の透明絶縁性基板6上にゲート電極、ゲート配線、半導体層、チャネル保護層、ソース電極、及びドレイン電極を順次成膜して形成する。次にソース配線、及び接続電極を構成する透明導電膜と金属膜をスパッタ法により積層形成して所定形状にパターニングする。更にその上から層間絶縁膜としてアクリル樹脂をスピン塗布法により塗布する。
【0078】
その後、画素の透過領域102となる透明電極4と反射領域101となる反射電極5を形成する。これら透明電極4と反射電極5は、電気的に接続されて画素電極となる。その際、1つの画素内に設けられている透明電極および反射電極は、1つの画素電極として接続されている。上記透明電極4の材料としては、透明で導電性を有するITOが用いられ、反射電極5の材料としては、反射率は高く導電性に優れたAlなどが用いられる。反射電極5の表面は、梨地加工などの粗面加工が施されており、良好な散乱特性を有する。
【0079】
一方、カラーフィルタ基板2は、ガラス製の透明絶縁性基板7上にR色、G色、B色の3色に着色された膜厚1.5μmのドライフィルムを順次フォトリソグラフィ法を用いて形成される。
【0080】
図6の(a)に示すように、透明絶縁性基板7上にR色のドライフィルムを熱圧着により貼付する。貼付したドライフィルムの最上層にあるベースフィルムを剥離し、その上からマスク露光・現像・焼成を行なう。この工程により、第1透明層10aが形成される貫通孔を有するR色の着色層11が形成される。
【0081】
この工程をG色、B色について繰り返すことにより、それぞれ第1透明層10aが形成される貫通孔12を有する着色層11が形成される。
【0082】
図6の(b)に示すように、着色層11の上から着色ドライフィルムと同じ膜厚1.5μmの透明ドライフィルム13を熱圧着し、貼付した透明ドライフィルム13の最上層にあるベースフィルムを剥離する。この透明ドライフィルム13は、ネガ型感光性透明ドライフィルムであって、露光量に応じて硬化する露光量感応型フィルムである。
【0083】
透明ドライフィルム13は、熱圧着により着色層11上から貼着されることにより、該着色層11に形成された貫通孔12に充填される。この状態で、透明ドライフィルム13は、カラーフィルタ基板2の透明絶縁性基板側から露光される。本実施形態において、露光量は50mJである。
【0084】
図6の(c)に示すように、透明ドライフィルム13は、露光後、現像・焼成されて第1透明層10aを形成する。この状態で、カラーフィルタ層8と第1透明層10aの端面が平坦となる。
【0085】
図6の(d)に示すように、カラーフィルタ層8および第1透明層10aの上から膜厚2.5μmの透明ドライフィルム13を積層して熱圧着により貼着する。 この透明ドライフィルム13も、ネガ型感光性透明ドライフィルムである。
透明ドライフィルム13は、膜面から上記第1透明層10aの上面を被覆する第2透明層10bが形成されるようにマスク露光され、現像・焼成を経て第2透明層10bを形成する。
【0086】
図6の(e)に示すように、第2透明層10bは、複数の第1透明層10aの上記アクティブマトリックス基板1との対向面側を被覆するように形成される。
【0087】
図6の(f)に示すように、カラーフィルタ層8及び第2透明層10bの上から、ITOの対向電極を形成することによりカラーフィルタ基板2が完成する。
【0088】
上記カラーフィルタ基板2の製造方法は、一定の厚みのドライフィルムで形成する方法以外に、例えば液体レジストによるスピンコーティング法でも同様に製造することができる。
【0089】
このように形成されたアクティブマトリックス基板1及びカラーフィルタ基板2は洗浄された後、各対向面側に配向膜が印刷される。配向膜が印刷された両基板は、一度焼成された後、ラビング処理を施される。
【0090】
ラビング処理を施された両基板のうちいずれか一方の基板に両基板を貼り合わせるためのシール剤が印刷される。シール剤は、エポキシ樹脂系接着剤などが用いられ、スクリーン印刷により所定の幅・厚みに印刷される。
【0091】
さらに、両基板間の液晶層の層厚を所定の距離に保つため、スペーサが配置される。本実施形態において、液晶層の層厚の制御は、柱状スペーサを用いて行なう。すなわち、柱状スペーサは、カラーフィルタ基板2の第1透明層及び第2透明層が積層している箇所上に所定の密度で配置される。柱状スペーサの高さが2.5μmであるとすると、反射領域101の液晶層の厚さは2.5μmとなり、透過領域102の液晶層の厚さは、柱状スペーサの高さの2.5μmと上記第2透明層10bの厚さの2.5μmを加えた5.0μmとなる。従って、反射領域101における液晶層の厚さが、透過領域102における液晶層の厚さの1/2となるように設定される。なお、液晶層の厚さの制御は、柱状スペーサに替えて球状スペーサを用いることもできる。
【0092】
スペーサが配置された後、両基板は予め設けられた位置合わせマーカーを用いて精密に貼り合わされる。
【0093】
両基板の貼り合わせは、透明層10が、上記アクティブマトリックス基板1上に形成された複数の反射領域101が占める一定の範囲内に収まるように配置される。即ち、図1に示すように、両基板は、カラーフィルタ層8上に形成された第1透明層10a及び第2透明層10bが、アクティブマトリックス基板1に配列した複数の反射電極5と対向した状態で貼り合わされる。
【0094】
アクティブマトリックス基板1上に設置される反射電極5が形成する反射領域101の幅は、上記透明層を構成する第2透明層10bの着色層及び第1透明層が接触している面の幅に貼り合わせずれマージンLを加えた幅とすることが好ましい。
【0095】
これらの両基板を貼り合わせる際には、上記第1透明層10a並びに第1透明層10aの上に形成される第2透明層10bが、透過領域102にはみ出さないように貼り合わせる必要がある。万が一、アクティブマトリックス基板1とカラーフィルタ基板2との貼り合わせずれが発生した際も、貼り合わせずれマージンL内に上記透明層10が収まっておれば、反射機能を低下することなく、また透過領域において透明層混合による色純度低下がない。
【0096】
このように貼り合わされて形成された空セルは、真空注入法や常圧注入法などの方法により液晶材料が注入されて液晶表示パネルとなる。
【0097】
なお、必要に応じて、カラーフィルタ基板2に画素間から漏れる光を遮光するために遮光層(ブラックマトリックス層)を設けてもよい。
【0098】
ここで、画素電極の反射領域の配設箇所について述べる。反射領域101は、TFTが形成されたアクティブマトリックス基板1では、主にアクティブ素子と補助容量で形成されている領域など、配線などが形成された遮光領域である。
【0099】
以下、本発明の実施例について説明する。
【0100】
<実施例1>
図5の(a)に示すように、実施例1に係る液晶表示装置は、矩形状の画素100がストライプ配列により構成されている。図3の(a)に示すように、本実施例に係る画素100は、その縁部であって、画素100の一辺に沿った領域に反射領域101を有する。
【0101】
該画素100内の反射領域101においては、アクティブマトリックス基板1上に反射電極5が設置されており、カラーフィルタ基板2の透明絶縁性基板7上にカラーフィルタ層8と透明層10が設置されている。該透明層10は、カラーフィルタ層8を構成する着色層11を貫通する第1透明層10aと、第1透明層10aのアクティブマトリックス基板1との対向面側を被覆する第2透明層10bから形成されている。
【0102】
本実施例において画素100の反射領域101は、ストライプ配列に配置されているが、ストライプ配列に限定されるものではなく、デルタ配列に配置することも可能である。図5に示すように、各画素100は、反射領域101が互いに隣接するように配置されている。そのため、各画素100の反射領域101は、2列ごとに配列した画素列の中心線を挟んで一直線に帯状の領域を占めることとなる。このように構成されることにより、カラーフィルタ基板2上に透明層10が形成される。
【0103】
上記第2透明層10bは、複数の反射領域101が配列して占める帯状領域内に収まるように形成され、複数の反射領域101に跨って形成されている。
【0104】
このように構成されることにより、本実施例に係る液晶表示装置は、反射領域101でいわゆる無効領域の占める割合を相対的に減少させることができる。そのため、本実施形態に係る液晶表示装置は、従来の同タイプの液晶表示装置と比較して、表示に寄与する面積が増えるので、外光での画面の明るさを向上させることができ、高品位な表示を実現することができる。
【0105】
この効果について、従来の液晶表示装置を比較例として説明する。
【0106】
<従来例>
図4の(a)にあげた従来例と比較して、上記実施例1に係る液晶表示装置の効果について説明する。従来例に係る液晶表示装置は、各画素100がすべて同じ向きに配列している。そのため、第2透明層は、各反射領域101ごとに形成されている。
【0107】
図7は、従来例及び実施例1に係る画素の平面図及び概略断面図である。図7の(a)に示すように、従来例に係る液晶表示装置は、反射領域101が隣接せず離間して配置されている。そのため、透明層10は、反射領域101ごとに反射領域内に収まるように形成されている。
【0108】
一方、図7の(b)に示すように、実施例1に係る液晶表示装置では、反射領域101が隣接して配置されている。その上、透明層10の第2透明層10bは、複数の画素(図7では2画素)の反射領域101が占める領域内に収まり、かつ複数の反射領域101(図7では2つの反射領域)に跨って形成されている。
【0109】
図7の(a)、(b)において、反射領域101の端辺から第2透明層10bの立ち上がり部までの領域は、貼り合わせずれマージンLである。従来例及び実施例1では、貼り合わせずれマージンLとして幅5μmの領域が充てられている。 このように、貼り合わせずれマージンを設けることにより、貼り合わせずれが生じた場合でも、表示に悪影響を与えない。
【0110】
また、各第2透明層10bの側壁面は、斜面状にテーパー部を形成している。
このテーパー部の基板へ投影領域Tの幅は、約2.5μmである。
【0111】
上記貼り合わせずれマージンLとテーパー部の投影領域Tは、反射領域101における照射光が正常に反射されない領域であり、これらを合わせて無効領域という。
【0112】
図7の(a)に示すように、従来例に係る画素100においては、画素100内の各反射領域101ごとに透明層10が形成されているため、1画素当たりの無効領域は、(5+2.5)×2=15μmとなり、2画素当たりでは、15×2=30μmとなる。
【0113】
一方、図7の(b)に示すように、実施例1に係る画素100においては、画素100内の各反射領域101が隣接して配置されており、第2透明層10bが2つの反射領域101に跨って形成されているため、従来、各反射領域101の内側に生じていた無効領域が生じない。従って、1画素当たりの無効領域は、5+2.5=7.5μmとなり、2画素当たりでは、7.5×2=15μmとなる。
【0114】
このように、実施例1に係る液晶表示装置において、画素100内に占める無効領域は、従来例に係る液晶表示装置の約1/2に低減される。そのため、実施例1に係る液晶表示装置は、従来例と比較して外光での画面の明るさを向上させることができ、高品位な表示を実現することができる。
【0115】
<実施例2>
図5の(b)に示す液晶表示装置は、矩形状の画素100がストライプ配列により構成されている。図3の(b)に示すように、本実施例に係る画素100は、その縁部であって、画素100の一隅に矩形状の反射領域101を有する。
【0116】
該画素100内の反射領域101においては、アクティブマトリックス基板1上に反射電極5が設置されており、カラーフィルタ基板2の透明絶縁性基板7上にカラーフィルタ8層と透明層10が設置されている。該透明層10は、カラーフィルタ層8を構成する着色層11を貫通する第1透明層10aと、第1透明層10aのアクティブマトリックス基板1との対向面側を被覆する第2透明層10bから形成されている。
【0117】
図5の(b)では、4つの画素100の反射領域101が互いに隣接するように配置されている。そのため、4つの画素100の反射領域101が一纏まりとなって、各画素100の境界線を挟んで矩形状の領域を占めることとなる。上記透明層10の第2透明層10bは、4つの反射領域101が纏まって占める矩形状領域内に収まるように形成され、4つの反射領域101に跨って形成されている。
【0118】
このように構成されることにより、実施例2においても、上記貼り合わせずれマージンLとテーパー部の投影領域Tが、図4の(b)に示す従来例に係る液晶表示装置の約1/2に低減される。そのため、実施例1に係る液晶表示装置は、従来例と比較して外光での画面の明るさを向上させることができ、高品位な表示を実現することができる。
【0119】
また、実施例2の変形例として、図3の(c)に示すように画素100の対角上の二隅を占める領域に反射領域101を有する液晶表示装置においても、第2透明層10bが4つの反射領域101が纏まって占める矩形状領域内に収まるように形成され、4つの反射領域101に跨って形成されることにより、上記無効領域を約1/2に低減することができる。
【0120】
<実施例3>
図5の(c)に示す液晶表示装置は、矩形状の画素100がデルタ配列により構成されている。図3の(d)に示すように、本実施例に係る画素100は、その縁部であって、画素100の一辺の一部を占める領域に矩形状の反射領域101を有する。
【0121】
該画素100内の反射領域101においては、アクティブマトリックス基板1上に反射電極5が設置されており、カラーフィルタ基板2の透明絶縁性基板7上にカラーフィルタ層8と透明層10が設置されている。該透明層10は、カラーフィルタ層8を構成する着色層11を貫通する第1透明層10aと、第1透明層10aのアクティブマトリックス基板1との対向面側を被覆する第2透明層10bから形成されている。
【0122】
本実施例において画素100の反射領域101は、デルタ配列に配置されているが、ストライプ配列に配置することも可能である。図5の(c)に示すように、各画素100は、反射領域101が互いに隣接するように配置されている。そのため、各画素100の反射領域101は、2画素ごとに纏まった領域を占めることとなる。
【0123】
カラーフィルタ基板2上に形成される透明層10の第2透明層10bは、2画素の反射領域101が占める矩形状領域内に収まるように形成され、2つの反射領域101に跨って形成されている。
【0124】
このように構成されることにより、実施例3においても、上記貼り合わせずれマージンLとテーパー部の投影領域Tが、図4の(b)に示す従来例に係る液晶表示装置の約3/4に低減される。そのため、実施例1に係る液晶表示装置は、従来例と比較して外光での画面の明るさを向上させることができ、高品位な表示を実現することができる。
【0125】
<実施例4>
上記各実施例は、カラーフィルタ基板2に透明層10を形成し、該透明層10の第2透明層10bにより液晶層3の厚さを調節するものである。実施例4に係る液晶表示装置は、アクティブマトリックス基板1上に透明層10を形成し、液晶層3の厚さを調節するものである。
【0126】
すなわち、反射領域101における液晶層3の厚さが、透過領域102における液晶層3の厚さの約1/2となるようにアクティブマトリックス基板1側に樹脂を用いて透明層10を形成し、その上に反射電極5を形成する。
【0127】
実施例4に係る液晶表示装置は、矩形状の上記画素100がストライプ配列により構成されている。図3の(a)に示すように、本実施例に係る画素100は、実施例1と同様に、その縁部であって画素100の一辺に沿った領域に反射領域101を有する。
【0128】
実施例4において、画素100の反射領域101は、ストライプ配列に配置されているが、デルタ配列に配置することも可能である。図4の(a)に示すように、各画素100は、反射領域101が互いに隣接するように配置されている。
【0129】
そのため、各画素100の反射領域101は、2列ごとに配列した画素列の中心線を挟んで一直線に帯状の領域を占めることとなる。このように構成されることにより、アクティブマトリックス基板1上に形成される透明層10は、行単位で形成することが可能となる。
【0130】
上記透明層10は、複数の反射領域101が配列して占める帯状領域内に収まるように形成され、複数の反射領域101に跨って形成されている。
【0131】
このように構成されることにより、本実施例に係る液晶表示装置は、反射領域101でいわゆる無効領域の占める割合を相対的に減少させることができる。そのため、本実施形態に係る液晶表示装置は、従来の同タイプの液晶表示装置と比較して、表示に寄与する面積が増えるので、外光での画面の明るさを向上させることができ、高品位な表示を実現することができる。
【0132】
図8は、従来例及び実施例4に係る画素の平面図及び概略断面図である。図8の(a)に示すように、従来例に係る液晶表示装置は、反射領域101が隣接せず離間して配置されている。そのため、透明層10は、一列に配列した反射領域状で一直線に形成されている。
【0133】
一方、図8の(b)に示すように、実施例4に係る液晶表示装置では、反射領域101が隣接して配置されている。その上、透明層10は、複数の画素(図8では2画素)の反射領域101が占める領域内に収まり、かつ複数の反射領域101(図8では2つの反射領域)に跨って形成されている。
【0134】
図8の(a)、(b)において、各透明層10の側壁面は、斜面状にテーパー部を形成している。このテーパー部の基板へ投影領域Tの幅は、約2.5μmである。
【0135】
上記テーパー部の投影領域Tは、反射領域101における照射光が正常に透過あるいは反射されない領域であり、無効領域という。
【0136】
図8の(a)に示すように、従来例に係る画素100においては、画素100内の各反射領域101ごとに透明層10が形成されているため、1画素当たりの無効領域は、2.5×2=5μmとなり、2画素当たりでは、5×2=10μmとなる。
【0137】
一方、図8の(b)に示すように、実施例4に係る画素100においては、画素100内の各反射領域101が隣接して配置されており、透明層10が2つの反射領域101に跨って形成されているため、従来、各反射領域101の内側に生じていた無効領域が生じない。従って、1画素当たりの無効領域は、2.5μmとなり、2画素当たりでは、2.5×2=5μmとなる。
【0138】
このように、実施例4に係る液晶表示装置において、画素100内に占める無効領域は、従来例に係る液晶表示装置の約1/2に低減される。そのため、実施例1に係る液晶表示装置は、従来例と比較して表示に寄与する面積が増えるので、外光での画面の明るさを向上させることができ、高品位な表示を実現することができる。
【0139】
実施例4の変形例として、アクティブマトリックス基板1側に透明層10を形成した画素100の反射領域101の形状を図3の(b)、(c)又は(d)に示すように形成することも可能である。
【0140】
これら各変形例においても上記と同様に画素100内に占める無効領域の割合を低減することができる。そのため、実施例1に係る液晶表示装置は、従来例と比較して表示に寄与する面積が増えるので、外光での画面の明るさを向上させることができ、高品位な表示を実現することができる。
【0141】
【発明の効果】
本発明に係る液晶表示装置は、画素内に占める貼り合わせずれマージンやテーパー部といった無効領域の割合を低減することができため、表示に寄与する面積が増え、外光での画面の明るさを向上させることができる。これにより、高品位な表示を実現することができる。
【0142】
また、本発明に係る液晶表示装置の製造方法によれば、カラーフィルタ層の一部に第1透明層、及び第1透明層の端面に当接した第2透明層からなる透明層を形成する際に、マスクを1枚削減することができる。従って、簡便な方法により、しかも高精度に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液晶表示装置の2つの画素の断面図及び平面図である。
【図2】本発明に係る液晶表示装置の画素の配列方法を示した概念図である。
【図3】本発明に係る液晶表示装置に形成される画素の構成を示した平面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る画素の配列を従来例と比較して表わした図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る画素の反射領域と透明層との配置関係を示した図である。
【図6】本発明に係る液晶表示装置の製造方法を説明する概念図である。
【図7】本発明の実施形態に係る液晶表示装置の画素内に占める無効領域について、従来例と比較して示した図である。
【図8】本発明の他の実施形態に係る液晶表示装置の画素内に占める無効領域について、従来例と比較して示した図である。
【符号の説明】
1 アクティブマトリックス基板
2 カラーフィルタ基板
3 液晶層
4 透明電極
5 反射電極
10 透明層
10a 第1透明層
10b 第2透明層
100 画素
101 反射領域
102 透過領域
Claims (8)
- 第1基板と、第2基板と、前記第1基板と前記第2基板の間に液晶層とを備え、複数の画素を有する液晶表示装置であって、
1つの画素は、第1領域及び第2領域を有し、
該第1領域は、画素内の縁部を占めるように形成され、
各画素は、他の画素の第1領域と隣接するように配置され、
前記第1基板又は第2基板のいずれか一方に液晶層の層厚を調節する透明層が形成され、
該透明層は、前記隣接する第1領域が占める範囲内に入るように配置され、少なくとも2以上の第1領域に跨って形成されている液晶表示装置。 - 請求項1に記載の液晶表示装置において、
前記第1基板の第2基板との対向面には着色層が形成され、
前記透明層は、第1透明層と第2透明層から形成され、
第1透明層は、該着色層を貫通して形成され、
第2透明層は、該第1透明層の第2基板との対向面側端面を被覆するように形成されている液晶表示装置。 - 請求項2に記載の液晶表示装置において、
前記第1透明層の層厚は、前記着色層の層厚と同じである液晶表示装置。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の液晶表示装置において、
前記第1領域は、外光を反射する反射領域として形成され、前記第2領域は、バックライト光を透過する透過領域として形成されている液晶表示装置。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載の液晶表示装置において、
前記第2基板がアクティブマトリックス基板である液晶表示装置。 - 請求項2から5のいずれか1項に記載の液晶表示装置において、
前記着色層は、カラーフィルタ層として形成されている液晶表示装置。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載の液晶表示装置において、
前記透明層は、光を拡散する機能を有する液晶表示装置。 - 透明絶縁性基板上に開口部を有するカラーフィルタ層を形成するステップと、
該カラーフィルタ層の上面から前記開口部を充填するようにネガ型感光性透明ドライフィルムを積層貼着し、前記透明絶縁性基板側から露光して現像することにより、前記カラーフィルタ層の開口部に第1透明層を形成するステップと、
前記カラーフィルタ層の上面からネガ型感光性透明ドライフィルムを積層貼着し、第1透明層の上面を被覆する第2透明層が形成されるようにマスキングした後、露光して現像するステップとを備える液晶表示装置の製造方法。
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