JP2004150378A - 内燃機関のノッキング制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この装置は、シリンダ内を往復運動するピストンを備える内燃機関に適用される。そして、予め設定されたノック判定期間における機関振動の強度を検出するとともに、その振動強度と予め設定されたノック判定レベルとの比較に基づいてノッキング発生の有無を判定する。ピストンの首振り運動に伴って生じる機関振動の強度が高くなる特定運転状態であるときに、判定終了時期を、それ以外の運転状態であるときに設定される判定終了時期(クランク角CA2)よりもノック判定期間を短縮する側の時期である所定クランク角CAkに変更する。
【選択図】 図7
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定のノック判定期間に検出される機関振動の強度が所定のノック判定レベル以上であるときにノッキング有りと判定し、該判定結果に基づいて点火時期の遅角制御を実行する内燃機関のノッキング制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、この種の装置では、混合気の燃焼に伴う機関振動を検出するためのノック判定期間を予め定め、同ノック判定期間中における機関振動を監視するとともに同機関振動のピーク値を検出する。そして、このピーク値が予め設定されたノック判定レベルよりも大きくなっていることをもって、ノッキングが発生している旨の判定がなされる。更に、このようにノッキングが発生している旨の判定がなされると、通常、点火時期が遅角側の時期に制御される。
【0003】
また、ノック判定期間とノッキング発生期間とを一致させるべく、ノック判定期間を機関運転状態に応じて補正するようにした装置が知られている(特許文献1参照)。
【0004】
また、機関バルブの開閉時期を機関運転状態に応じて可変設定する可変動弁機構を備えた内燃機関にあって、機関バルブの開閉時期に応じてノック判定期間を補正し、バルブ着座に伴う機関振動がノック判定期間中に生じることを回避するようにした装置などもある(特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−280728号公報(第6頁、第3図)
【特許文献2】
特開平11−229951号公報(第5,6頁、第2図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、レシプロ機関では、その構造上、ピストンの往復動に伴って同ピストンの姿勢が変化し、これに伴って機関振動が生じることがある。
【0007】
以下、この機関振動が発生するメカニズムを、図9を参照しつつ説明する。
先ず、同図(a)に示すように、圧縮行程では、コネクティングロッド101が斜め下方(同図では左斜め下方)からピストン102を機関上方に押し上げている。このとき、ピストン102は、機関上方に押し上げられる一方、コネクティングロッド101の傾斜に起因して図中に矢印Aで示すシリンダ径方向(図では右方向)に作用する力によってシリンダ103の内壁へと押し付けられている。
【0008】
その後、ピストン102が圧縮上死点(同図(b)に示す位置)に近づくに伴って、ピストンリング104に高い燃焼圧力が作用するようになる。これにより、同ピストンリング104がピストン102に強く押し付けられるようになり、それらピストンリング104とピストン102との摺動面に作用する摩擦力により同ピストン102のシリンダ径方向への移動が規制されるようになる。
【0009】
そしてその後、膨張行程に移行すると、ピストン102が燃焼圧力によって押し下げられるようになる。また、同図(c)に示すように、このときコネクティングロッド101は上記圧縮行程における傾き方向と反対の方向に傾斜している。このため、ピストン102には、この傾斜に起因して同図中に矢印Bで示すシリンダ径方向(図では左方向)の力が作用するようになる。このとき、ピストン102の上部はピストンリング104によってシリンダ径方向への移動が規制されているためにその場に留まり、移動が規制されていないピストン102の下部のみが、シリンダ103の内壁に押し付けられている。
【0010】
その後、同図(d)で示すように、膨張行程中期では、ピストン102の機関下方への移動に伴って燃焼圧力が低下し、これに伴って上記ピストンリング104によるピストン102のシリンダ径方向への移動についての拘束力も徐々に低下する。一方、コネクティングロッド101の傾斜角も徐々に増大し、これに伴って、同図中に矢印Cで示すピストン102に作用するシリンダ径方向の力についてもこれが徐々に大きくなる。そして、この力が上記ピストンリング104による拘束力を上回ったタイミングで、ピストン102の上部が、シリンダ103の内壁に接している点(D点)を支点として、同図中に一点鎖線で示す状態から実線で示す状態へと瞬時に回転する。なお、このように膨張行程中期に生じるピストンの揺動を以下では「首振り運動」と称する。この首振り運動により、ピストン102はシリンダ103の内壁に衝突し、このとき機関振動が発生する。
【0011】
以上詳述したように、この首振り運動は、膨張行程において燃焼圧力が低下する過程、換言すれば上記ノック判定期間の終了時期近傍で生じる。このため、この首振り運動に伴う機関振動が大きくなると、ノッキングが生じていないにも拘わらず、ノッキングが生じている旨の誤判定がなされることとなる。
【0012】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、こうしたピストンの首振り運動に伴う機関振動が増大した場合であれ、ノッキング発生の誤判定を好適に回避して、これを制御することのできる内燃機関のノッキング制御装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明は、所定のノック判定期間に検出される機関振動の強度が所定のノック判定レベル以上であるときにノッキング有りと判定し、該判定結果に基づいて点火時期の遅角制御を実行する内燃機関のノッキング制御装置において、前記遅角制御における点火時期遅角量に基づき前記ノック判定期間の終了時期を進角側に変更する変更手段を備えるようにしている。
【0014】
上述したように、ピストンの首振り運動は膨張行程中期に発生するが、その時の燃焼圧力が大きいほど、同首振り運動に伴って発生する機関振動の大きさは大きくなる。一方、点火時期遅角量が増大すると、燃焼速度が低下して緩慢な燃焼が行われるようになるため、膨張行程中期における燃焼圧力が増大する傾向にある。
【0015】
この点、請求項1記載の発明では、こうした遅角制御における点火時期遅角量に基づいて、ノック判定期間の終了時期を進角側に変更するようにしている。従って、首振り運動に伴う機関振動が増大する前にノック判定を終了することができ、同機関振動に起因するノッキングの誤判定を回避することができるようになる。
【0016】
また、このように点火時期遅角量に基づいてノック判定期間の終了時期を進角側に変更する際には、請求項2記載の発明によるように、請求項1記載の内燃機関のノッキング制御装置において、前記変更手段は前記点火時期遅角量が所定量以上であることを条件に前記終了時期の変更を行う、といった構成を採用することができる。
【0017】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の内燃機関のノッキング制御装置において、前記変更手段は機関回転速度に基づいて前記終了時期の変更を行うものであるとしている。
【0018】
圧縮行程から膨張行程にかけて燃焼圧力は、一旦上昇した後、最大値をとり、その後、徐々に低下する。この際、燃焼圧力が上昇した期間、特に最大燃焼圧力となる期間近傍と首振り運動の発生する期間とが重なると、その首振り運動に伴う機関振動がより大きく増大する結果、ノッキングの発生について誤判定を招くこととなる。
【0019】
請求項3記載の発明によれば、このように燃焼圧力が上昇する期間と首振り運動の発生する期間とが重なって首振り運動に伴う機関振動が増大する状況にあるか否かを機関回転速度に基づいて正確に把握した上で前記終了時期を好適に変更することができるようになる。
【0020】
請求項4記載の発明によれば、請求項1乃至3のいずれかに記載の内燃機関のノッキング制御装置において、前記変更手段は機関負荷に基づいて前記終了時期の変更を行うものであるとしている。
【0021】
機関負荷が大きいときほど、燃焼圧力は大きくなり、従って上記首振り運動に伴う機関振動が増大する傾向にある。
請求項4記載の構成によれば、こうした傾向を機関負荷に基づいて正確に把握した上で前記終了時期を好適に変更することができるようになる。なお、機関負荷としては、例えば燃料噴射量、吸入空気量(又はその相関値)等のパラメータを採用することができる。
【0022】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の内燃機関のノッキング制御装置において、前記変更手段は前記終了時期の変更に併せて前記ノック判定レベルを増大させるものであるとしている。
【0023】
同構成によれば、ノック判定レベルを増大させることにより、首振り運動に伴う機関振動に起因した誤判定を一層好適に回避することができるようになる。
【0024】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、本発明にかかる内燃機関のノッキング判定装置の第1の実施の形態について説明する。
【0025】
<内燃機関並びにその周辺装置の概略構成>
はじめに、図1を参照して、同実施の形態にかかるノック判定装置が適用される内燃機関、並びにその周辺装置の概略構成について説明する。
【0026】
同図1に示されるように、内燃機関1は、シリンダ2を有するシリンダブロック1aと、シリンダヘッド1bとを備えている。シリンダ2内に上下動可能に設けられたピストン3は、コネクティングロッド3aを介して内燃機関1の出力軸であるクランクシャフト10に連結されている。そして、シリンダ2の内部において、ピストン3とシリンダヘッド1bとにより囲まれた空間によって燃焼室4が区画形成されている。このピストン3には、ピストンリング3bが設けられており、同ピストンリング3bの外周面全周がシリンダ2の内周面に押圧されることにより、上記燃焼室4の外部への燃焼ガスの漏れが抑制されるようになっている。
【0027】
上記シリンダヘッド1bには、燃焼室4に対応して点火プラグ11が設けられている。また、このシリンダヘッド1bには、燃焼室4に通じる吸気ポート5a及び排気ポート6aがそれぞれ設けられている。吸気ポート5aには吸気通路5が、また排気ポート6aには排気通路6がそれぞれ接続されている。吸気ポート5aの燃焼室4に通じる開口端には吸気バルブ7が、また排気ポート6aの燃焼室4に通じる開口端には、排気バルブ8がそれぞれ設けられている。吸気バルブ7はクランクシャフト10の動力によって回転する吸気カムシャフト31によって、また排気バルブ8は同じくクランクシャフト10の動力によって回転する排気カムシャフト32によってそれぞれ開閉駆動される。クランクシャフト10の動力はタイミングベルト35及び各タイミングプーリー33,34を介して上記吸気カムシャフト31及び排気カムシャフト32にそれぞれ伝達されている。
【0028】
また、上記吸気ポート5aの近傍には、燃料噴射用のインジェクタ9が備えられている。このインジェクタ9には図示しない燃料供給系を介して燃料が供給されている。
【0029】
内燃機関1の運転が開始され、吸気通路5内への吸入空気の導入とともにインジェクタ9から燃料が噴射されることにより、それら吸入空気と燃料とが混合されて混合気となる。そして、内燃機関1の吸入行程において、吸気バルブ7により吸気ポート5aが開かれることにより混合気が吸気ポート5aを通じて燃焼室4内に導入される。その後、燃焼室4に導入された混合気が点火プラグ11によって点火されて同混合気が爆発・燃焼することにより、内燃機関1に駆動力が付与される。燃焼後の排気ガスは、排気バルブ8により排気ポート6aが開かれることによって排気通路6に排出される。なお、上記点火プラグ11による点火動作は、イグナイタ13から点火プラグ11に印可される高電圧の印加タイミングに応じて実行される。
【0030】
また、吸気通路5にはサージタンク16が設けられ、このサージタンク16の上流側には、アクセルペダル21の操作に応じて開閉駆動されるスロットルバルブ18が設けられている。スロットルバルブ18の開度に応じて吸気通路5へ導入される吸入空気量が調整される。
【0031】
本実施の形態の装置には、内燃機関1の運転状態を検出するために種々のセンサが設けられている。すなわち、上記クランクシャフト10の近傍には、その回転位相(クランク角)や回転速度(機関回転速度NE)を検出するためのクランクセンサ61が設けられている。また、内燃機関1には、機関振動の強度に応じた信号を出力するノックセンサ62が設けられている。更に、機関冷却水の温度THWを検出するための水温センサ63や、吸入空気量GAを検出するためのエアフローメータ64等も設けられている。
【0032】
また、この装置には、例えばマイクロコンピュータを有して構成される電子制御装置60が設けられており、この電子制御装置60には、上記各センサ61〜64の出力信号がそれぞれ取り込まれている。そして、電子制御装置60は、これら各信号に基づいて各種の演算を行なうとともに、その演算結果に基づいて内燃機関1にかかる各種制御を実行する。
【0033】
なお、本実施の形態の装置では、そうした機関制御として、イグナイタ13の駆動制御を通じた点火時期制御や、ノッキング発生の有無を判定する制御等が実行される。以下、それら各制御について各別に説明する。
<点火時期制御>
ここでは先ず、上記点火時期制御について説明する。
【0034】
本実施の形態の装置では、基本的に、先ず機関運転状態に基づいて基本点火時期Abseが算出された後、その基本点火時期Abseがノッキングの発生状況等に応じて補正されて制御目標となる要求点火時期Acalが設定される。
【0035】
以下、上記基本点火時期Abseを算出する処理の詳細、及び要求点火時期Acalを算出する処理の詳細を、図2及び図3を参照して説明する。
なお、図2は上記基本点火時期Abseを算出する処理の処理手順を示し、図3は上記要求点火時期Acalを算出する処理の処理手順を示している。これら処理は、共に所定周期毎の割り込み処理として、電子制御装置60により実行される。
【0036】
図2に示すように、上記基本点火時期Abseを算出する処理では先ず、機関回転速度NEと吸入空気量GAとに基づいて機関負荷flが算出される。そして、この機関負荷flと機関回転速度NEとに基づいて、ノック点火時期Ak及びMBT点火時期Amがそれぞれマップ演算される(ステップS101)。なお、上記ノック点火時期Akとしては、機関回転速度NE及び機関負荷flに応じて定まるノッキングの発生を抑制し得る限界の点火時期が設定される。また、上記MBT点火時期Amとしては、これも機関回転速度NE及び機関負荷flに応じて定まる機関出力トルク及び燃料消費率が最良となる点火時期(MBT:Minimum advance of the Best Torque)が設定される。
【0037】
その後、それらノック点火時期Ak及びMBT点火時期Amのうち遅角側の時期が選択されるとともに、その選択された時期が制御基本値Absefに設定される(ステップS102)。
【0038】
そしてその後、例えば冷却水の温度の補正項kTHWなどの各種補正項が算出され(ステップS103)、更には上記制御基本値Absefが上記補正項kTHW等により、下式のように補正される(ステップS104)。
【0039】
【数1】
その後、機関回転速度NEや、アクセルペダル21の踏み込み量等といった車両(図示略)の運転状態に基づいて、同車両がアイドル運転状態にあるか否かが判断される(ステップS105)。
【0040】
そして、車両がアイドル運転状態にあると判断される場合には(ステップS105:YES)、基本点火時期Abseが上述した処理とは別の処理において算出されたアイドル基本値Abseiに設定された後(ステップS106)、本処理は一旦終了される。なお、このアイドル基本値Abseiについても、上記制御基本値Absefに準じた手順で、アイドル運転状態に適したMBT点火時期及びノック点火時期がそれぞれ算出された上で予め設定されている。
【0041】
一方、車両がアイドル運転状態ではないと判断される場合には(ステップS105:NO)、上記算出された制御基本値Absefが基本点火時期Abseに設定された後(ステップS107)、本処理が一旦終了される。
【0042】
こうして基本点火時期Abseが算出された後、図3に示す要求点火時期Acalを算出する処理が実行される。
図3に示すように、この処理では先ず、後に詳述するノッキング判定処理を通じて、ノッキングが発生している旨の判定がなされているか否かが判断される(ステップS201)。
【0043】
そして、ノッキングが発生している旨の判定がなされている場合には(ステップS201:YES)、ノック制御量AKCSが所定値A1(例えば、0.4°CA)だけ加算・更新される(ステップS202)。なお、「°CA」はクランク角を表わしている。一方、ノッキングが発生していない旨の判定がなされている場合には(ステップS201:NO)、ノック制御量AKCSが所定値A2(例えば、0.01°CA)だけ減算・更新される(ステップS203)。
【0044】
このノック制御量AKCSは、現在の内燃機関1のノッキング発生状況に応じてその大きさが変化する量となる。具体的には、このノック制御量AKCSは、内燃機関1にノッキングが生じているときには、要求点火時期Acalを遅角側の時期とする値に設定される。これとは逆に、ノッキングが生じていないときには、要求点火時期Acalを進角側の時期とする値に設定される。このように、ノック制御量AKCSは、そのときどきのノッキングの発生状況に応じて点火時期を制御するための量として用いられている。
【0045】
こうしてノック制御量AKCSが更新された後、このノック制御量AKCSが所定値A3(例えば、2.5°CA)よりも大きいか否かが判断される(ステップS204)。そして、所定値A3よりも大きいと判断される場合には(ステップS204:YES)、ノック学習量AGKNKが所定値A5(例えば、0.5°CA)だけ減算・更新される(ステップS205)。
【0046】
一方、ノック制御量AKCSが所定値A3以下であると判断される場合には(ステップS204:NO)、更に同ノック制御量AKCSが所定値A4(例えば、0.5°CA)よりも小さいか否かが判定される(ステップS206)。そして、所定値A4よりも小さいと判断される場合には(ステップS206:YES)、ノック学習量AGKNKが所定値A6(例えば、0.5°CA)だけ加算・更新される(ステップS207)。
【0047】
他方、ノック制御量AKCSが所定値A3以下であって、且つ所定値A4以上であると判断される場合には(ステップS204:NO、及びステップS206:NO)、ノック学習量AGKNKを更新することなく次の処理に移行する。
【0048】
このノック学習量AGKNKはノックキングが頻繁に発生する傾向がある場合には相対的に小さく設定され、逆にノッキングの発生回数が少ない場合には相対的に大きく設定される。具体的には、このノック学習量AGKNKが小さいほど要求点火時期Acalが遅角側の時期に設定されるようになる。
【0049】
このようにノック学習量AGKNKが算出された後、ノッキングの発生状況に基づくノック遅角反映量AKNKの算出が実行される。先ず、ノック遅角反映量AKNKの制御限界となる限界遅角値Akmfが、機関回転速度NE及び機関負荷flに基づいて算出される(ステップS208)。
【0050】
その後、限界遅角量Akmaxが、下式から、基本点火時期Abseと限界遅角値Akmfとの差分として算出される(ステップS209)。
【0051】
【数2】
そしてその後、こうして算出される限界遅角量Akmax、上記ノック学習量AGKNK及びノック制御量AKCSに基づいて下式から、上記反映量となるノック遅角反映量AKNKが算出される(ステップS210)。
【0052】
【数3】
その後、要求点火時期Acalが、下式から、上記基本点火時期Abseを上記ノック遅角反映量AKNKに基づき遅角補正することにより設定される(ステップS211)。
【0053】
【数4】
こうして要求点火時期Acalが設定された後、本処理が一旦終了される。
【0054】
なお、実際の制御においては、こうして決定される要求点火時期Acalと、各種の過渡制御時において決定される各種点火時期とが比較され、それら点火時期のうちで、最も遅角側の時期が選択されて反映点火時期Aopが決定される。なお、そうした過渡制御としては、例えばフューエルカット終了直後の燃料噴射再開に伴うショックを低減するための点火時期制御や加速ショックを低減するための点火時期制御等が挙げられる。
【0055】
そして、上記電子制御装置60は、上述した一連の処理とは別の処理において、点火プラグ22による点火時期がこの反映点火時期Aopと一致するようにイグナイタ13の駆動を制御する。
【0056】
<ノッキング判定制御>
次に、ノッキングの発生の有無を判定する制御について説明する。
本実施の形態では、ノック判定期間(クランク角により定まる期間)中における上記ノックセンサ62の出力信号のピーク値(正確には、その対数変換値)が正規分布となることを前提に、その確率分布から求まる標準偏差や中央値に基づいてノック判定レベルを設定する。そして、このノック判定レベルによってノッキングの発生の有無を判定するようにしている。
【0057】
以下、こうしたノッキングを判定する処理の処理内容について、図4及び図5を参照しつつ説明する。
なお、図4はノッキング判定処理の処理手順を示し、この一連の処理についても、所定周期(クランク角)毎の割り込み処理として、前記電子制御装置60により実行される。また、図5は同処理により設定される正規分布の一例を示している。
【0058】
図4に示すように、この処理では先ず、上記ピーク値の検出を開始するクランク角(判定開始時期)と、同ピーク値の検出を終了するクランク角(判定終了時期)とがそれぞれ設定される(ステップS301)。なお、これら判定開始時期及び判定終了時期により定まるノック判定期間としては、基本的に、ノッキングの発生に伴う機関振動を的確に検出することの可能な期間、具体的には圧縮行程後期から膨張行程中期にかけての期間に設定される。
【0059】
そして、内燃機関1の運転によりそのクランク角が上記判定開始時期になると、その後のノック判定期間中におけるノックセンサ62の出力信号のピーク値が保持され、このピーク値がノック信号KCSとして読み込まれる(ステップS302)。
【0060】
その後、このノック信号KCSが、下式に従って対数変換される(ステップS303)。なお、同式における係数「A」及び「a」は共に任意の定数である。
【0061】
【数5】
その後、初期値として標準偏差SGM及び中央値Vmが規定された図5に示すような正規分布について、その標準偏差SGMが上記対数変換値LVpkに基づき更新される(ステップS304)。具体的には、上記対数変換値LVpkが「(中央値Vm−標準偏差SGM)<対数変換値LVpk<中央値Vm」といった範囲(図5中の範囲A)にあるときには、下式に従って更新される。
【0062】
【数6】
なお、上記係数「α」は、対数変換値LVpkと中央値Vmとの偏差に基づき算出される値(例えば、対数変換値LVpkと中央値Vmとの差を適宜の値で割った値)が用いられる。
【0063】
これとは逆に、対数変換値LVpkが上記範囲A以外の範囲にあるときには(図5中の範囲B)、標準偏差SGMは下式に従って更新される。
【0064】
【数7】
その後、上記対数変換値LVpkに基づいて、中央値Vmが更新される(ステップS305)。具体的には、上記対数変換値LVpkが「中央値Vm<対数変換値LVpk」といった範囲にあるときには、下式に従って更新される。
【0065】
【数8】
なお、上記係数「β」についても上記係数「α」と同様に、対数変換値LVpkと中央値Vmとの偏差に基づき算出される値(例えば、対数変換値LVpkと中央値Vmとの差を適宜の値で割った値)が用いられる。
【0066】
これとは逆に、対数変換値LVpkが「中央値Vm≧対数変換値LVpk」といった範囲にあるときには、中央値Vmは下式に従って更新される。
【0067】
【数9】
このように、標準偏差SGM及び中央値Vmを更新することで、これら標準偏差SGM及び中央値Vmによって定まる正規分布は、そのときどきにおける対数変換値LVpkの分布に応じた正規分布に収束するようになる。
【0068】
そしてその後、ノック判定レベルVkdが、このように随時更新されている標準偏差SGM及び中央値Vmに基づき下式に従って設定される(ステップS306)。
【0069】
【数10】
なお、このu値は、機関回転速度NE、及び吸入空気量GAに基づいて「0〜3」の範囲で設定され、基本的には、上記燃焼室12内における混合気の燃焼圧力が高いときほど大きな値が設定される。また、上記係数「k」は、上記u値と同様の態様で算出される値であって、ノック判定レベルVkdの微調整を行うための係数である。
【0070】
その後、このノック判定レベルVkdと上記対数変換値LVpkとの比較を通じて内燃機関1におけるノッキングの発生の有無が判定される(ステップS307)。すなわち、上記対数変換値LVpkが「ノック判定レベルVkd<対数変換値LVpk」といった範囲にある場合には、内燃機関1にノッキングが発生していると判定される。これとは逆に、上記対数変換値LVpkが「ノック判定レベルVkd≧対数変換値LVpk」といった範囲にある場合には、内燃機関1にノッキングが発生していないと判定される。
【0071】
このようにノッキング発生の判定を行うことで、そのときどきのノック信号KCSの対数変換値LVpkの強度分布に応じたかたちでのノッキングの判定が可能となる。
【0072】
<ピストンの首振り運動に伴う機関振動が大きくなる特定運転状態>
さて、発明者が種々の実験を行った計測した結果、以下に記載する条件(イ)〜(ハ)が満たされる機関運転状態になったときに、前述したピストンの首振り運動に伴って生じる機関振動が大きくなることが確認された。
【0073】
(イ)機関回転速度NEが中速度領域にあるとき
圧縮行程から膨張行程にかけて燃焼圧力は、一旦上昇した後、最大値をとり、その後、徐々に低下する。この際、燃焼圧力が上昇した期間、特に最大燃焼圧力となる期間近傍と首振り運動の発生する期間とが重なると、その首振り運動に伴う機関振動がより大きく増大するようになる。また、クランク角基準としてみた場合、首振り運動の発生する期間は機関回転速度NEによって殆ど変化しない。
これに対して、燃焼圧力が上昇する期間は、機関回転速度NEが低速であるときほど進角側に、逆に同機関回転速度NEが高速であるときほど遅角側のタイミングにずれる。従って、機関回転速度NEが中速度領域等、燃焼圧力が上昇する期間と首振り運動の発生する期間とが重なるようになる特定の回転速度域において、同首振り運動に伴う振動も増大するようになると考えられる。
【0074】
(ロ)機関負荷flが高負荷領域にあるとき
機関負荷flが高負荷領域にあるときには、燃焼圧力が増大し、従って首振り運動によって生じる振動の大きさも増大するものと考えられる。
【0075】
(ハ)点火時期の遅角量が大きいとき
ピストン3の首振り運動は膨張行程中期に発生するが、その時の燃焼圧力が大きいほど、同首振り運動に伴って発生する機関振動の大きさは大きくなる。一方、点火時期の遅角量が増大すると、燃焼速度が低下して緩慢な燃焼が行われるようになるため、膨張行程中期における燃焼圧力が増大する傾向にある。従って、点火時期の遅角量が増大するのに伴って首振り運動に伴う機関振動の大きさも増大すると考えられる。
【0076】
そこで、本実施の形態では、内燃機関1の運転状態が以下の(条件a)〜(条件c)からなる所定条件を満たす特定運転状態であることをもって、ピストン3の首振り運動に伴って大きな機関振動が生じる可能性が高いことを推定するようにしている。
【0077】
(条件a)機関回転速度NEが、「所定下限速度NEL<機関回転速度NE<所定上限速度NEH」といった関係式を満たす速度であること。
(条件b)機関負荷flが、「機関負荷fl≧所定値flk」といった関係式を満たすこと。
【0078】
(条件c)反映点火時期Aopが、「反映点火時期Aop≦ノック基本値Ak−ノック遅角反映量AKNK+所定値α」といった関係式を満たす時期に設定されていること。この(条件c)は、点火時期が所定の時期よりも遅角側の時期に設定されていること、及びその遅角量が所定量よりも大きいこと、が共に満たされることを条件としている。
【0079】
なお、上記所定下限速度NELや、所定上限速度NEH、所定値flk、所定値αは、以下のように設定される。すなわち、上記ピストン3の首振り運動に伴う機関振動の強度が上述したノッキング判定処理における判定精度を低下させる強度を超えて高くなる可能性のある機関回転速度NEについての速度領域や、負荷領域、点火時期領域が実験などにより求められた上で、それら領域を規定する値としてそれぞれ設定される。
【0080】
そして、こうした特定運転状態になったときに、前記ノック判定期間についての判定終了時期を、上記首振り運動に伴って機関振動が生じる期間とノック判定期間との重複が適正に抑制される所定クランク角CAkに設定する。これにより、そうした機関振動が誤ってノッキングによる振動として検出されることを抑制するようにしている。
【0081】
<ノック判定期間を設定する処理>
以下、このようにノック判定期間を設定する処理の具体的な処理手順について、図6を参照して説明する。
【0082】
なお、この処理は、上述したノック判定処理におけるステップS301の処理として実行される処理である。
図6に示すように、この処理では先ず、機関回転速度NE及び機関負荷flに基づくマップ演算により、前記判定開始時期が設定される(ステップS401)。なお、このマップ演算に用いられるマップは、ノッキングの発生に伴って生じる機関振動を的確に検出することの可能な判定開始時期を設定するためのマップである。
【0083】
その後、内燃機関1の運転状態が、上記(条件a)〜(条件c)の全てを満たす特定運転状態になっているか否かが判断される(ステップS402)。
そして、特定運転状態ではない場合には(ステップS402:NO)、機関回転速度NE及び機関負荷flに基づくマップ演算により、前記判定終了時期が設定される(ステップS403)。なお、このマップ演算に用いられるマップは、首振り運動に伴う機関振動の影響がほぼ無視できるとの前提のもと、ノッキング発生に伴う機関振動を的確に検出することの可能な検出終了期間を設定するためのマップである。
【0084】
一方、内燃機関1の運転状態が上記特定運転状態である場合には(ステップS402:YES)、判定終了時期として前記所定クランク角CAkが設定される(ステップS404)。なお、この所定クランク角CAkは、上記ピストン3の首振り運動に伴って大きな機関振動が生じた場合において、同振動が生じる期間とノック判定期間との重複を好適に抑制可能な時期であり、実験などにより求められた上で、電子制御装置60に予め記憶されている。またここで、上記所定クランク角CAkは、先のステップS403において機関回転速度NE及び機関負荷flに基づいて設定される判定終了時期よりも常に進角側の時期に設定されている。本実施の形態では、このステップS404の処理が、判定終了時期をノック判定期間を進角側の時期に変更する終了時期変更手段として機能する。
【0085】
このように判定終了時期が設定された後、本処理は一旦終了される。
以下、このようにノック判定期間を設定することによる作用について、図7を参照して説明する。
【0086】
なお、図7は、このようにして設定されるノック判定期間(同図(a))、並びに機関振動の時間的推移をそれぞれ示している。
同図(a)に実線で示すように、ノック判定期間の開始時期は、内燃機関1が特定運転状態であるか否かにかかわらず、機関回転速度NE及び機関負荷flに基づいて、ノッキングの発生に伴う機関振動を的確に検出可能なクランク角CA1に設定される。
【0087】
一方、同図(a)に一点鎖線で示すように、ノック判定期間の終了時期は、内燃機関1の運転状態が特定運転状態ではないときには、これも機関回転速度NE及び機関負荷flに基づいて、ノッキングの発生に伴う機関振動を的確に検出可能なクランク角CA2に設定される。
【0088】
これに対し、同図(a)に実線で示すように、特定運転状態であるときには、上記判定終了時期が、機関回転速度NEや機関負荷flにかかわらず、ピストン3の首振り運動に伴う機関振動が生じる期間(同図(b)中のE期間)とノック判定期間との重複が適正に抑制される所定クランク角CAkに設定される。このため、上記首振り運動に伴って機関振動が生じる場合であれ、この振動がノッキングによるものと誤って検出されることが回避されるようになる。
【0089】
なお、内燃機関1の運転状態が特定運転状態になったときには、同図(a)中に矢印Fで示すように判定終了時期がノック判定期間を短縮する側の時期に変更されるとはいえ、同図(b)に二点鎖線で示すようにノッキングが生じて高強度の機関振動が発生した場合であっても、その振動を検出することは可能である。
【0090】
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
(1)(条件c)が満たされること、換言すれば、点火時期が所定時期よりも遅角側の時期に設定されていること、及びその遅角量が所定量よりも大きいこと、が共に満たされることを条件に、ノック判定期間の判定終了時期として所定クランク角CAkを設定するようにした。これにより、首振り運動に伴って発生する機関振動が大きくなるおそれのあるときにあって、同機関振動が増大する前にノック判定を終了することができ、同機関振動に起因するノッキングの誤判定を回避することができるようになる。
【0091】
(2)また、判定終了時期として所定クランク角CAkを設定するに際し、その設定条件として、機関回転速度NEが「所定下限速度NEL<機関回転速度NE<所定上限速度NEH」といった関係式を満たす速度であること、といった(条件a)を設定するようにした。これにより、燃焼圧力が上昇する期間と首振り運動が発生する期間とが重なって首振り運動に伴う機関振動が増大する状況にあることを機関回転速度NEに基づいて正確に把握した上で、判定終了時期に所定クランク角CAkを設定することができるようになる。
【0092】
(3)また、上記設定条件として、機関負荷flが「機関負荷fl≧所定値flk」といった関係式を満たすこと、といった(条件b)を設定するようにした。これにより、燃焼圧力の増大によって首振り運動に伴う機関振動が増大するおそれがあることを正確に把握した上で、判定終了時期に所定クランク角CAkを設定することができるようになる。
【0093】
(第2の実施の形態)
以下、本発明にかかる内燃機関のノッキング判定装置を具体化した第2の実施の形態について、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0094】
<第1の実施の形態との相違点の概要>
この第2の実施の形態は、内燃機関1が前記特定運転状態になったときに、ノック判定期間の終了時期を進角側の時期に変更するのに併せて、前記ノック判定レベルVkdを増大するようにした点において、第1の実施の形態と異なる。
【0095】
<ノック判定レベルVkdを設定する処理>
以下、そうしたノック判定レベルVkdを変更する処理の具体的な処理手順について、図8を参照して説明する。
【0096】
なお、この処理は、第1の実施の形態において詳述したノック判定処理(図4)におけるステップS306の処理として実行される処理である。
図8に示すように、この処理では先ず、ノック判定レベル基本値Vkdbが、前述した中央値Vm、標準偏差SGM、u値、及び係数kに基づき下式に従って設定される(ステップS501)。
【0097】
【数11】
なお、このノック判定レベル基本値Vkdbとしては、ノッキングの発生に伴って高強度の機関振動が発生したことを好適に判定することの可能な値が設定される。
【0098】
そしてその後、内燃機関1が前記(条件a)〜(条件c)の全てを満たす特定運転状態であるか否かが判断される(ステップS502)。そして、特定運転状態であるときには、補正項Vkdupに所定値αが設定された後(ステップS503)、ノック判定レベルVkdが、下式(1)のように上記ノック判定レベル基本値Vkdbを補正項Vkdupにより補正することで設定される(ステップS504)。
【0099】
【数12】
なお、上記所定値αは、ピストン3の首振り運動に伴う機関振動が増大しても、これをノッキングの発生によるものと誤判定しないように、ノック判定レベル基本値Vkdbを増大させるための値であり、実験などにより求められた上で、電子制御装置60に予め記憶されている。従って、このときには、ピストン3の首振り運動に伴って高強度の機関振動が生じた場合であれ、その振動強度によってノッキングが発生した旨の判定がなされることが抑制されるようになる。本実施の形態では、これらステップS503及びS504の処理が、判定レベル変更手段として機能する。
【0100】
一方、内燃機関1の運転状態が上記特定運転状態ではないときには(ステップS502:NO)、上記補正項Vkdupが「0」に設定された後(ステップS505)、上式(1)からノック判定レベルVkdが設定される(ステップS504)。すなわち、このときピストン3の首振り運動に伴う機関振動が生じ得ない、若しくはその振動強度がノッキング発生の判定に影響を及ぼさない程度の強度であるとして、ノック判定レベル基本値Vkdbが変更されることなくノック判定レベルVkdに設定される。
【0101】
以上の本実施の形態によれば、上記(1)〜(3)に記載した効果に加えて、更に以下の効果を奏することができる。
(4)ピストンの首振り運動に伴う機関振動が増大すると推定される特定運転状態において、ノック判定期間の終了時期を進角側の時期に変更するとともに、ノック判定レベルを増大させるようにした。従って、首振り運動に伴う機関振動に起因した誤判定を一層好適に回避することができるようになる。
【0102】
(他の実施の形態)
なお、上記各実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記第1の実施の形態では、内燃機関1が特定運転状態であるときに、ノック判定期間についての判定終了時期を、所定クランク角CAkに設定するようにした。これに限らず、例えば、図6のステップS403と同様に、判定終了時期を機関回転速度NE及び機関負荷flに基づいて算出した後、これを更に、首振り運動に伴う振動を避け得るだけ進角側の時期に設定するようにしてもよい。ここで、ピストン3の首振り運動に伴う機関振動をノッキングによるものと誤って検出されることを回避するためにはノック判定期間の短縮が効果的である。しかしながら、ノッキングの発生に伴う機関振動の大きさを的確に検出するためには、前述した機関回転速度NE及び機関負荷flに基づき算出されるノック判定期間の期間長が維持されることが望ましい。これに対し、上記構成によれば、例えば上記ピストン3の首振り運動に起因して高い強度の機関振動が発生する可能性が高いときほどノック判定期間を短く設定する一方、その可能性が低いときにはノック判定期間を極力長く維持する等、判定終了時期をそのときどきに適した時期に変更することができるようになる。これにより、ノッキング発生の的確な検出と、誤検出の抑制との好適な両立を図ることが可能になる。
【0103】
・上記第1の実施の形態において、吸気バルブ7の開閉時期を機関運転状態に応じて可変設定する周知の可変動弁機構50(図1)が設けられた内燃機関にあって、同吸気バルブ7の開閉時期に基づいてノック判定期間についての判定開始時期を変更するようにしてもよい。こうした構成によれば、吸気バルブ7の開閉に伴う機関振動とノック判定期間との判定開始時期近傍における重複を好適に抑制することが可能になる。これにより、ノック判定期間中に、吸気バルブ7の開閉に起因する機関振動の強度が検出されることをも抑制することができるようになり、ノッキング発生についての誤判定をより好適に抑制することができるようになる。なお、こうした可変動弁機構が排気バルブ8に適用される内燃機関にあって、同排気バルブ8の開閉に伴う機関振動がノッキング発生の判定に影響を及ぼす場合には、この排気バルブ8の開閉時期に基づいて上記判定開始時期を変更することも可能である。
【0104】
・上記第2の実施の形態では、内燃機関1が特定運転状態であるときに、ノック判定レベルVkdを所定値αに相当する分だけ変更するようにした。これに限らず、ノック判定レベルVkdを機関回転速度NEや、機関負荷fl、点火時期等の機関運転状態に基づいて可変設定するようにしてもよい。ここで、ノック判定レベルVkdを高強度の機関振動をもってノッキングが発生した旨の判定をなす側の値に設定するほど、上記首振り運動に伴う機関振動に起因する誤判定が抑制されるようになる。しかしながら、その反面、ノッキングの発生に伴って比較的弱い機関振動が発生する場合には、その発生を判定することができなくなる。
これに対し、上記構成によれば、例えば上記首振り運動に伴って生じる機関振動が大きいときほど、ノック判定レベルVkdを大きく設定する等といったように、同ノック判定レベルVkdを任意に変更してこれをより好適な値に設定することができるようになる。これにより、上記首振り運動に伴う機関振動の強度が検出されることによる誤判定の抑制と、これに伴うノッキング判定の判定精度の低下についての抑制との好適な両立を図ることが可能になる。
【0105】
・上記各実施の形態において、内燃機関1が特定運転状態であることを判断するための(条件a)〜(条件c)のうち、反映点火時期Aopについての条件(条件c)は適宜変更可能である。要は、反映点火時期Aopが、ピストン3の首振り運動に伴う機関振動の強度が高くなる可能性の高い時期に設定されていることを的確に判断することができればよい。また、各実施の形態に適用される点火時期制御の制御手法についても適宜変更可能である。
【0106】
・上記各実施の形態では、ピストン3の首振り運動に伴って機関振動が生じることを、機関回転速度NEについての(条件a)、機関負荷flについての(条件b)、及び点火時期についての(条件c)が全て満たされたことをもって推定するようにした。これ対して、(条件c)のみ、或いは(条件c)と(条件b)、或いは(条件c)と(条件a)が満たされることをもってこれを推定するようにしてもよい。
【0107】
・更に、(条件c)では、ノック基本値Ak及びノック遅角反映量AKNKの双方を監視するようにしたが、例えば、ノック遅角反映量AKNKが大きい、即ちノッキングを抑制するための点火時期遅角制御における遅角量が大きいことのみを監視し、上記推定を行うようにしてもよい。
【0108】
・また、この推定に用いる推定パラメータとして、内燃機関における燃焼に供される混合気の空燃比を併せ用いるようにしてもよい。なお、こうした構成は、内燃機関が前記特定運転状態であることを、上記(条件a)〜(条件c)の全てが満たされることに加えて、「混合気の空燃比が所定比率よりもリッチ側の比率であること」といった(条件d)が満たされることをもって判断するようにすることにより実現可能である。ここで、一般に内燃機関の運転に用いられる空燃比の領域では、その膨張行程における燃焼圧力が、燃焼に供される混合気の空燃比がリッチ側の比率であるほど高くなる。こうした空燃比をピストン3の首振り運動に伴う機関振動の大きさの推定に併せ用いる上記構成によれば、上記燃焼圧力をより正確に推定することが可能になる。
【0109】
・また、上記推定に用いる推定パラメータとしては、機関温度を用いることも可能である。なお、こうした構成は、内燃機関が前記特定運転状態であることを判断するための条件に、「機関温度が所定温度以下であること」といった(条件e)を加えることにより実現可能である。ここで、機関温度が低いほど、内燃機関の稼働部におけるフリクションが大きいために、ピストン3の首振り運動についてもこれが急峻なものになり易く、これに伴う機関振動も大きくなり易い。従って、こうした機関温度を上記首振り運動に伴う機関振動の強度の推定に併せ用いる上記構成によれば、同機関振動の大きさをより精度良く推定することが可能になる。なお、機関温度としては、例えば機関冷却水の温度や潤滑オイルの温度等、機関温度が好適に反映される温度を用いることが可能である。
【0110】
・上記実施形態では、ノック判定期間の終了時期を進角側の時期に変更して、ノック判定期間を短縮するようにしたが、例えば、同終了時期とともに開始時期を併せて進角側の時期に変更することにより、ノック判定期間の長さをそのまま保持するようにしてもよい。
【0111】
・上記各実施の形態において、予め設定されたノック判定期間における機関振動の強度を検出するとともに、その検出した振動強度と予め設定されたノック判定レベルとの比較に基づいてノッキング発生の有無を判定する手法であれば、ノッキングの発生を判定する手法は適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態についてその概略構成を示すブロック図。
【図2】基本点火時期を算出する処理の処理手順を示すフローチャート。
【図3】要求点火時期を算出する処理の処理手順を示すフローチャート。
【図4】ノッキング判定処理の処理手順を示すフローチャート。
【図5】ノッキング判定処理において設定される正規分布の一例を示すグラフ。
【図6】ノック判定期間を設定する処理の処理手順を示すフローチャート。
【図7】ノック判定期間の設定状態の一例を示すタイミングチャート。
【図8】本発明の第2の実施の形態にかかるノック判定レベルを設定する処理についてその処理手順を示すフローチャート。
【図9】ピストンの首振り運動に伴う機関振動が発生するメカニズムを説明するための略図。
【符号の説明】
1…内燃機関、2…シリンダ、3…ピストン、3a…コネクティングロッド、3b…ピストンリング、4…燃焼室、5…吸気通路、5a…吸気ポート、6…排気通路、6a…排気ポート、7…吸気バルブ、8…排気バルブ、9…インジェクタ、10…クランクシャフト、11…点火プラグ、12…燃焼室、13…イグナイタ、16…サージタンク、18…スロットルバルブ、21…アクセルペダル、22…点火プラグ、31…吸気カムシャフト、32…排気カムシャフト、33,34…タイミングプーリー、35…タイミングベルト、50…可変動弁機構、60…電子制御装置、61…クランクセンサ、62…ノックセンサ、63…水温センサ、64…エアフローメータ。
Claims (5)
- 所定のノック判定期間に検出される機関振動の強度が所定のノック判定レベル以上であるときにノッキング有りと判定し、該判定結果に基づいて点火時期の遅角制御を実行する内燃機関のノッキング制御装置において、
前記遅角制御における点火時期遅角量に基づき前記ノック判定期間の終了時期を進角側に変更する変更手段を備える
ことを特徴とする内燃機関のノッキング制御装置。 - 請求項1記載の内燃機関のノッキング制御装置において、
前記変更手段は前記点火時期遅角量が所定量以上であることを条件に前記終了時期の変更を行う
内燃機関のノッキング制御装置。 - 請求項1又は2記載の内燃機関のノッキング制御装置において、
前記変更手段は機関回転速度に基づいて前記終了時期の変更を行う
内燃機関のノッキング制御装置。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の内燃機関のノッキング制御装置において、
前記変更手段は機関負荷に基づいて前記終了時期の変更を行う
内燃機関のノッキング制御装置。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載の内燃機関のノッキング制御装置において、
前記変更手段は前記終了時期の変更に併せて前記ノック判定レベルを増大させる
内燃機関のノッキング制御装置。
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