JP4491427B2 - 内燃機関の点火時期制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の点火時期制御装置に関し、特に、ノッキングの有無に応じて点火時期を制御する技術に関する。
従来より、ノッキング(ノック)の有無を判定する様々な方法が提案されている。たとえば、内燃機関において発生する振動の強度を検出し、この強度をしきい値と比較することにより、ノッキングの有無が判定される。ところが、内燃機関においては、ノッキングによる振動以外にも、吸気バルブもしくは排気バルブの着座による振動が発生し得る。また、インジェクタ(特に、筒内に直接燃料を噴射する直噴インジェクタ)もしくはインジェクタに燃料を供給する高圧ポンプの作動によっても振動が発生し得る。これらによる振動がノイズとして検出された場合、振動の強度からではノッキングによる振動とノイズによる振動とが区別できない場合がある。そこで、振動の強度および波形形状の両方を考慮してノッキングの有無を判定する技術が提案されている。
特開2003−21032号公報(特許文献1)に記載の内燃機関のノック制御装置は、内燃機関のノッキングを検出するためのノックセンサと、ノックセンサにより検出される出力信号を統計処理する統計処理部と、統計処理部による処理結果に基づいてノッキングの発生を判定する第1の仮判定部と、ノックセンサにより検出される出力信号の波形形状に基づいてノッキングの発生を判定する第2の仮判定部と、第1の仮判定部によるノック仮判定と第2の仮判定部によるノック仮判定との結果に基づいて最終的にノッキングの発生を判定する最終ノック判定部とを含む。最終ノック判定部は、第1の仮判定部と第2の仮判定部との両方がノッキングが発生したと判定したときに最終的にノッキングが発生したと判定する。第1の仮判定部では、ノックセンサにより検出される出力信号の最大値と、統計処理部による処理結果に基づいて算出されるノック判定レベルとを比較することにより、ノッキングが発生したか否かが判定される。ノック判定レベルは、ノッキングの発生頻度に基づいて、設定値ΔVをノック判定レベルから減算した値や、「1」より大きな値Aと設定値ΔVとの積をノック判定レベルに加算した値に補正される。ノックセンサ出力信号の最大値Vを対数変換した値LOG(V)の分布において、分布の上位10%点、50%点、90%点の値をそれぞれV10、V50、V90とすると、ノックが頻繁に発生している時にはV10/V50>V50/V90になる。したがって、V10/V50>V50/V90であると、ノック判定レベルから設定値ΔVが減算されて、ノック判定レベルが補正される。V10/V50>V50/V90でないと、ノック判定レベルから「A」と設定値ΔVとの積が加算されて、ノック判定レベルが補正される。
この公報に記載のノック制御装置によると、統計処理プログラムによるノック仮判定と、波形形状プログラムによるノック仮判定とを用いて、それぞれの仮判定にてノッキングが発生したと判定された場合にのみ、最終的にノッキングが発生したと判定される。これにより、統計処理プログラムや波形形状プログラムのみを用いたノック判定ではノッキングの誤検出をしていた出力信号に対しても精度良くノッキングの発生を判定することができる。
特開2003−21032号公報
しかしながら、特開2003−21032号公報に記載のノック制御装置のように、内燃機関で発生する振動の強度(ノックセンサの出力信号)の分布を用いた場合であっても、常に判定値(ノック判定レベル)を精度よく補正できるとは限らない。ノッキングが極めて頻繁に発生している場合には、分布の上位10%および50%点の両方が大きくなりうる。そのため、ノッキングが頻発しているにも関わらず、V10/V50>V50/V90とならない場合があり得る。この場合、ノッキングが発生しているにも関わらず、判定値(ノック判定レベル)が大きくされる。そのため、ノッキングが発生しているにも関わらず、ノッキングが発生したと判定され難くなる。したがって、点火時期が進角されたりして、ノッキングの発生を抑制できない。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、ノッキングの発生を抑制することができる内燃機関の点火時期制御装置を提供することである。
第1の発明に係る内燃機関の点火時期制御装置は、内燃機関で発生する振動の強度を複数回検出するための検出手段と、検出手段により検出された各強度に応じて、ノッキングに起因する振動の強度に関するノック強度を算出するための第1の算出手段と、ノック強度と予め定められた第1の判定値とを比較した結果に基づいて、内燃機関の点火時期を制御するための制御手段と、検出手段により検出された強度の中央値および標準偏差を算出するための第2の算出手段と、標準偏差および予め定められた係数の積を前記中央値に加算して算出される第2の判定値が第1の判定値よりも大きい場合、制御手段により点火時期が遅角される度合が大きくなるように、第1の判定値を補正するための第2の補正手段とを含む。
第1の発明によると、内燃機関で発生する振動の強度が複数回検出される。検出された各強度に応じて、ノッキングに起因する振動の強度に関するノック強度が算出される。このノック強度と予め定められた判定値とを比較した結果に基づいて、内燃機関の点火時期が制御される。たとえば、ノック強度が判定値よりも大きいと点火時期が遅角され、ノック強度が判定値よりも小さいと点火時期が進角される。ところで、判定値が内燃機関で発生する振動の強度に対して過大であれば、ノッキングが発生した場合であっても、検出される強度が判定値よりも小さくなり得る。この場合、点火時期が進角され、ノッキングがさらに発生し得る。ノッキングが頻発すると、大きい強度が検出される頻度が高くなる。したがって、強度の中央値および標準偏差自体も高くなる。そこで、標準偏差および予め定められた係数の積を中央値に加算して算出される第2の判定値が第1の判定値よりも大きい場合、制御手段により点火時期が遅角される度合が大きくなるように、第1の判定値が補正される。これにより、ノッキングが頻発したといえる状態において、振動の強度と比較される判定値が、内燃機関で発生する振動に対して過大になることを抑制することができる。そのため、点火時期の遅角を行ない易くすることができる。その結果、ノッキングの発生を抑制することができる内燃機関の点火時期制御装置を提供することができる。
第2の発明に係る内燃機関の点火時期制御装置は、第1の発明の構成に加え、第1の判定値よりも大きい第3の判定値を、第1の判定値に基づいて算出するための第3の算出手段をさらに含む。補正手段は、第2の判定値が第3の判定値よりも大きいことにより、第2の判定値が第1の判定値よりも大きい場合、制御手段により点火時期が遅角される度合が大きくなるように、第1の判定値を補正するための手段を含む。
第2の発明によると、第1の判定値よりも大きい第3の判定値が、第1の判定値に基づいて算出される。第2の判定値が第3の判定値よりも大きいことにより、第2の判定値が第1の判定値よりも大きい場合、制御手段により点火時期が遅角される度合が大きくなるように、第1の判定値が補正される。これにより、第1の判定値よりも大きい第3の判定値より第2の判定値が大きくなるまで、判定値が補正されることを抑制することができる。そのため、必要以上に判定値が補正されることを抑制することができる。
第3の発明に係る内燃機関の点火時期制御装置においては、第2の発明の構成に加え、第3の算出手段は、第1の判定値に予め定められた値を乗算して、第3の判定値を算出するための手段を含む。
第3の発明によると、第1の判定値に予め定められた値を乗算して、第3の判定値が算出される。これにより、第1の判定値よりも大きな第3の判定値を得ることができる。
第4の発明に係る内燃機関の点火時期制御装置においては、第2の発明の構成に加え、第3の算出手段は、第1の判定値に予め定められた値を加算して、第3の判定値を算出するための手段を含む。
第4の発明によると、第1の判定値に予め定められた値を加算して、第3の判定値が算出される。これにより、第1の判定値よりも大きな第3の判定値を得ることができる。
第5の発明に係る内燃機関の点火時期制御装置においては、第1〜4のいずれかの発明の構成に加え、制御手段は、ノック強度が第1の判定値より大きい場合、点火時期を遅角するように制御するための手段を含む。補正手段は、第1の判定値が小さくなるように、第1の判定値を補正するため手段を含む。
第5の発明によると、ノック強度が第1の判定値より大きい場合、点火時期が遅角される。第1の判定値は小さくなるように補正される。これにより、点火時期の遅角を行ない易くすることができる。そのため、ノッキングの発生を抑制することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る点火時期制御装置を搭載した車両のエンジン100について説明する。このエンジン100には複数の気筒が設けられる。本実施の形態に係る点火時期制御装置は、たとえばエンジンECU(Electronic Control Unit)200が実行するプログラムにより実現される。
エンジン100は、エアクリーナ102から吸入された空気とインジェクタ104から噴射される燃料との混合気を、燃焼室内で点火プラグ106により点火して燃焼させる内燃機関である。点火時期は、出力トルクが最大になるMBT(Minimum advance for Best Torque)になるように制御されるが、ノッキングが発生した場合など、エンジン100の運転状態に応じて遅角されたり、進角されたりする。
混合気が燃焼すると、燃焼圧によりピストン108が押し下げられ、クランクシャフト110が回転する。燃焼後の混合気(排気ガス)は、三元触媒112により浄化された後、車外に排出される。エンジン100に吸入される空気の量は、スロットルバルブ114により調整される。
エンジン100は、エンジンECU200により制御される。エンジンECU200には、ノックセンサ300と、水温センサ302と、タイミングロータ304に対向して設けられたクランクポジションセンサ306と、スロットル開度センサ308と、車速センサ310と、イグニッションスイッチ312と、エアフローメータ314とが接続されている。
ノックセンサ300は、エンジン100のシリンダブロックに設けられる。ノックセンサ300は、圧電素子により構成されている。ノックセンサ300は、エンジン100の振動により電圧を発生する。電圧の大きさは、振動の大きさと対応した大きさとなる。ノックセンサ300は、電圧を表わす信号をエンジンECU200に送信する。水温センサ302は、エンジン100のウォータージャケット内の冷却水の温度を検出し、検出結果を表わす信号を、エンジンECU200に送信する。
タイミングロータ304は、クランクシャフト110に設けられており、クランクシャフト110と共に回転する。タイミングロータ304の外周には、予め定められた間隔で複数の突起が設けられている。クランクポジションセンサ306は、タイミングロータ304の突起に対向して設けられている。タイミングロータ304が回転すると、タイミングロータ304の突起と、クランクポジションセンサ306とのエアギャップが変化するため、クランクポジションセンサ306のコイル部を通過する磁束が増減し、コイル部に起電力が発生する。クランクポジションセンサ306は、起電力を表わす信号を、エンジンECU200に送信する。エンジンECU200は、クランクポジションセンサ306から送信された信号に基づいて、クランク角およびクランクシャフト110の回転数を検出する。
スロットル開度センサ308は、スロットル開度を検出し、検出結果を表わす信号をエンジンECU200に送信する。車速センサ310は、車輪(図示せず)の回転数を検出し、検出結果を表わす信号をエンジンECU200に送信する。エンジンECU200は、車輪の回転数から、車速を算出する。イグニッションスイッチ312は、エンジン100を始動させる際に、運転者によりオン操作される。エアフローメータ314は、エンジン100に吸入される空気量を検出し、検出結果を表わす信号をエンジンECU200に送信する。
エンジンECU200は、電源である補機バッテリ320から供給された電力により作動する。エンジンECU200は、各センサおよびイグニッションスイッチ312から送信された信号、ROM(Read Only Memory)202やSRAM(Static Random Access Memory)204に記憶されたマップおよびプログラムに基づいて演算処理を行ない、エンジン100が所望の運転状態となるように、機器類を制御する。
本実施の形態において、エンジンECU200は、ノックセンサ300から送信された信号およびクランク角に基づいて、予め定められたノック検出ゲート(予め定められた第1クランク角から予め定められた第2クランク角までの区間)におけるエンジン100の振動の波形(以下、振動波形と記載する)を検出し、検出された振動波形に基づいて、エンジン100にノッキングが発生したか否かを判定する。本実施の形態におけるノック検出ゲートは、燃焼行程において上死点(0度)から90度までである。なお、ノック検出ゲートはこれに限らない。
ノッキングが発生した場合、エンジン100には、図2において実線で示す周波数付近の周波数の振動が発生する。ノッキングに起因して発生する振動の周波数は一定ではなく、所定の帯域幅を有する。そのため、本実施の形態においては、図2に示すように、第1の周波数帯A、第2の周波数帯Bおよび第3の周波数帯Cに含まれる振動を検出する。なお、図2におけるCAは、クランク角(Crank Angle)を示す。なお、ノッキングに起因して発生する振動の周波数帯は3つに限られない。
図3を参照して、エンジンECU200についてさらに説明する。エンジンECU200は、A/D(アナログ/デジタル)変換部400と、バンドパスフィルタ(1)410と、バンドパスフィルタ(2)420と、バンドパスフィルタ(3)430と、積算部450とを含む。
A/D変換部400は、ノックセンサ300から送信されたアナログ信号をデジタル信号に変換する。バンドパスフィルタ(1)410は、ノックセンサ300から送信された信号のうち、第1の周波数帯Aの信号のみを通過させる。すなわち、バンドパスフィルタ(1)410により、ノックセンサ300が検出した振動から、第1の周波数帯Aの振動のみが抽出される。
バンドパスフィルタ(2)420は、ノックセンサ300から送信された信号のうち、第2の周波数帯Bの信号のみを通過させる。すなわち、バンドパスフィルタ(2)420により、ノックセンサ300が検出した振動から、第2の周波数帯Bの振動のみが抽出される。
バンドパスフィルタ(3)430は、ノックセンサ300から送信された信号のうち、第3の周波数帯Cの信号のみを通過させる。すなわち、バンドパスフィルタ(3)430により、ノックセンサ300が検出した振動から、第3の周波数帯Cの振動のみが抽出される。
積算部450は、バンドパスフィルタ(1)410〜バンドパスフィルタ(3)430により選別された信号、すなわち振動の強度を、クランク角度で5度分づつ積算する。以下、積算された値を積算値と表わす。積算値の算出は、周波数帯ごとに行なわれる。この積算値の算出により、各周波数帯における振動波形が検出される。
さらに、算出された第1の周波数帯A〜第3の周波数帯Cの積算値は、クランク角度に対応して加算される。すなわち、第1の周波数帯A〜第3の周波数帯Cの振動波形が合成される。
これにより、図4に示すように、エンジン100の振動波形が検出される。すなわち、第1の周波数帯A〜第3の周波数帯Cの合成波形が、エンジン100の振動波形として用いられる。
検出された振動波形は、図5に示すようにエンジンECU200のROM202に記憶されたノック波形モデルと比較される。ノック波形モデルは、エンジン100にノッキングが発生した場合の振動波形のモデルとして予め作成される。
ノック波形モデルにおいて、振動の強度は0〜1の無次元数として表され、振動の強度はクランク角と一義的には対応していない。すなわち、本実施の形態のノック波形モデルにおいては、振動の強度のピーク値以降、クランク角が大きくなるにつれ振動の強度が低減することが定められているが、振動の強度がピーク値となるクランク角は定められていない。
本実施の形態におけるノック波形モデルは、ノッキングにより発生した振動の強度のピーク値以降の振動に対応している。なお、ノッキングに起因した振動の立ち上がり以降の振動に対応したノック波形モデルを記憶してもよい。
ノック波形モデルは、実験などにより、強制的にノッキングを発生させた場合におけるエンジン100の振動波形を検出し、この振動波形に基づいて予め作成されて記憶される。
ノック波形モデルは、エンジン100の寸法やノックセンサ300の出力値が、寸法公差やノックセンサ300の出力値の公差の中央値であるエンジン100(以下、特性中央エンジンと記載する)を用いて作成される。すなわち、ノック波形モデルは、特性中央エンジンに強制的にノッキングを発生させた場合における振動波形である。なお、ノック波形モデルを作成する方法は、これに限られず、その他、シミュレーションにより作成してもよい。
検出された波形とノック波形モデルとの比較においては、図6に示すように、正規化された波形とノック波形モデルとが比較される。ここで、正規化とは、たとえば、検出された振動波形における積算値の最大値で各積算値を除算することにより、振動の強度を0〜1の無次元数で表わすことである。なお、正規化の方法はこれに限らない。
本実施の形態において、エンジンECU200は、正規化された振動波形とノック波形モデルとの偏差に関する値である相関係数Kを算出する。正規化後の振動波形において振動の強度が最大になるタイミングとノック波形モデルにおいて振動の強度が最大になるタイミングとを一致させた状態で、正規化後の振動波形とノック波形モデルとの偏差の絶対値(ズレ量)をクランク角ごと(5度ごと)に算出することにより、相関係数Kが算出される。
正規化後の振動波形とノック波形モデルとのクランク角ごとの偏差の絶対値をΔS(I)(Iは自然数)とし、ノック波形モデルにおける振動の強度をクランク角で積分した値(ノック波形モデルの面積)をSとおくと、相関係数Kは、K=(S−ΣΔS(I))/Sという方程式により算出される。ここで、ΣΔS(I)は、上死点から90度までのΔS(I)の総和である。本実施の形態において、相関係数Kは、振動波形の形状がノック波形モデルの形状に近いほど、大きな値として算出される。したがって、振動波形にノッキング以外の要因による振動の波形が含まれた場合、相関係数Kは小さく算出される。なお、相関係数Kの算出方法はこれに限らない。
さらに、エンジンECU200は、積算値の最大値(ピーク値)に基づいて、ノック強度Nを算出する。積算値の最大値をPとし、エンジン100にノッキングが発生していない状態におけるエンジン100の振動の強度を表わす値をBGL(Back Ground Level)とおくと、ノック強度Nは、N=P/BGLという方程式で算出される。なお、ノック強度Nを算出する際の積算値の最大値Pは対数変換される。また、ノック強度Nの算出方法はこれに限らない。
BGLは、後述する強度値LOG(V)の頻度分布において、標準偏差σと係数U(1)(U(1)は定数で、たとえばU(1)=1)との積を、中央値V(50)から減算した値として算出される。なお、BGLの算出方法はこれに限らず、BGLをROM202に記憶しておくようにしてもよい。
本実施の形態において、エンジンECU200は、算出されたノック強度NとSRAM204に記憶された判定値V(KX)とを比較し、さらに検出された波形と記憶されたノック波形モデルとを比較して、エンジン100にノッキングが発生したか否かを1点火サイクルごとに判定する。
図7に示すように、判定値V(KX)は、エンジン回転数NEと吸入空気量KLとをパラメータとした運転状態により区分される領域毎に、マップとして記憶される。本実施の形態においては、低回転(NE<NE(1))、中回転(NE(1)≦NE<NE(2))、高回転(NE(2)≦NE)、低負荷(KL<KL(1))、中負荷(KL(1)≦KL<KL(2))、高負荷(KL(2)≦KL)で区分することにより、気筒毎に9つの領域が設けられる。なお、領域の数はこれに限らない。また、エンジン回転数NEおよび吸入空気量KL以外のパラメータを用いて領域を区分するようにしてもよい。
エンジン100もしくは車両の出荷時において、ROM202に記憶される判定値V(KX)(出荷時における判定値V(KX)の初期値)には、予め実験などにより定められる値が用いられる。ところが、ノックセンサ300の出力値のばらつきや劣化などにより、エンジン100で同じ振動が生じた場合であっても、検出される強度が変化し得る。この場合、判定値V(KX)を補正し、実際に検出される強度に応じた判定値V(KX)を用いてノッキングが発生したか否かを判定する必要がある。
そこで、本実施の形態においては、強度Vを対数変換した値である強度値LOG(V)と、各強度値LOG(V)が検出された頻度(回数、確率ともいう)との関係を示す頻度分布に基づいて、ノック判定レベルV(KD)が算出される。
エンジン回転数NEと吸入空気量KLとをパラメータとする領域ごとに強度値LOG(V)が算出される。強度値LOG(V)を算出するために用いられる強度Vは、予め定められたクランク角の間における強度のピーク値(5度ごとの積算値のピーク値)である。算出される強度LOG(V)に基づいて、強度値LOG(V)の頻度を最小値から累積して50%になる中央値V(50)が算出される。また、中央値V(50)以下の強度値LOG(V)における標準偏差σが算出される。たとえば、本実施の形態においては、複数(たとえば200サイクル)の強度値LOG(V)に基づいて算出される中央値および標準偏差と近似した中央値V(50)および標準偏差σが、以下の算出方法により1点火サイクルごとに算出される。
今回検出された強度値LOG(V)が前回算出された中央値V(50)よりも大きい場合、前回算出された中央値V(50)に予め定められた値C(1)を加算した値が、今回の中央値V(50)として算出される。逆に、今回検出された強度値LOG(V)が前回算出された中央値V(50)よりも小さい場合、前回算出された中央値V(50)から予め定められた値C(2)(たとえばC(2)はC(1)と同じ値)を減算した値が、今回の中央値V(50)として算出される。
今回検出された強度値LOG(V)が、前回算出された中央値V(50)よりも小さく、かつ前回算出された中央値V(50)から前回算出された標準偏差σを減算した値よりも大きい場合、前回算出された標準偏差σから予め定められた値C(3)を2倍した値を減算した値が、今回の標準偏差σとして算出される。逆に、今回検出された強度値LOG(V)が、前回算出された中央値V(50)よりも大きい場合、または前回算出された中央値V(50)から前回算出された標準偏差σを減算した値よりも小さい場合、前回算出された標準偏差σに予め定められた値C(4)(たとえばC(4)はC(3)と同じ値)を加算した値が、今回の標準偏差σとして算出される。なお、中央値V(50)および標準偏差σの算出方法はこれに限定されない。また、中央値V(50)および標準偏差σの初期値は、予め設定された値であってもよいし、「0」であってもよい。
図8に示すように、標準偏差σと係数U(1)との積を中央値V(50)から減算した値が、BGLとして算出される。さらに、このBGLに、標準偏差σと係数U(2)(U(2)は定数で、たとえばU(1)=4)との積を加算した値が、ノック判定レベルV(KD)として算出される。
すなわち、中央値V(50)に係数U(3)(U(3)は定数で、たとえばU(3)=3)と標準偏差σとの積を加算した値が、ノック判定レベルV(KD)となる。なお、ノック判定レベルV(KD)の算出方法はこれに限らない。
ノック判定レベルV(KD)よりも大きい強度値LOG(V)の頻度が、ノッキングが発生した頻度として判定され、ノッキングが発生した頻度に基づいて判定値V(KX)が補正される。強度値LOG(V)の頻度分布は上述した領域毎に作成され、各領域の判定値V(KX)が補正される。
係数U(1)〜U(3)は、実験などより得られたデータや知見から求められた係数である。なお、係数U(1)〜U(3)に、「1」、「3」および「4」以外の値を用いるようにしてもよい。
図9を参照して、標準偏差σについてさらに説明する。標準偏差σは、中央値VMED以下の強度値LOG(V)を用いて算出される。図9に示すように、強度値LOG(V)の頻度を最小値から累積してX%になる値Aと、Y(Y>X)%になる値B(B>A)との差として、標準偏差σが算出される。
ここで、X%は、図10に示すように、強度値LOG(V)の頻度分布が正規分布になる場合(ノッキングが発生していない場合)において、最小値からVMED―2×σまでの値をとる強度値LOG(V)の割合である。
同様に、Y%は、図10に示すように、強度値LOG(V)に頻度分布が正規分布になる場合(ノッキングが発生していない場合)において、最小値からVMED―σまでの値をとる強度値LOG(V)の割合である。これらの割合は、予め実験やシミュレーション等に基づいて定められる理論値である。このような標準偏差σを用いてBGLおよびノック判定レベルV(KD)が算出される。
図11を参照して、本実施の形態に係る点火時期制御装置であるエンジンECU200が、ノッキングが発生したか否かを1点火サイクルごとに判定して点火時期を制御するために実行するプログラムの制御構造について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、エンジンECU200は、クランクポジションセンサ306から送信された信号に基づいて、エンジン回転数NEを検出するとともに、エアフローメータ314から送信された信号に基づいて、吸入空気量KLを検出する。
S102にて、エンジンECU200は、ノックセンサ300から送信された信号に基づいて、エンジン100の振動の強度を検出する。振動の強度は、ノックセンサ300の出力電圧値で表される。なお、ノックセンサ300の出力電圧値と対応した値で振動の強度を表してもよい。強度の検出は、燃焼行程において上死点から90度(クランク角で90度)までの間で行なわれる。
S104にて、エンジンECU200は、ノックセンサ300の出力電圧値(振動の強度を表わす値)を、クランク角で5度ごとに(5度分だけ)積算した値(積算値)を算出する。積算値の算出は、第1の周波数帯A〜第3の周波数帯Cの振動ごとに行なわれる。さらに第1の周波数帯A〜第3の周波数帯Cの積算値が、クランク角度に対応して加算されて、エンジン100の振動波形が検出される。
S106にて、エンジンECU200は、第1の周波数帯A〜第3の周波数帯Cの合成波形(エンジン100の振動波形)における積算値のうち、最も大きい積算値(ピーク値P)を算出する。
S108にて、エンジンECU200は、エンジン100の振動波形を正規化する。ここで、正規化とは、算出されたピーク値で、各積算値を除算することにより、振動の強度を0〜1の無次元数で表わすことをいう。
S110にて、エンジンECU200は、正規化された振動波形とノック波形モデルとの偏差に関する値である相関係数Kを算出する。S112にて、エンジンECU200は、ノック強度Nを算出する。
S114にて、エンジンECU200は、相関係数Kが予め定められた値よりも大きく、かつノック強度Nが判定値V(KX)よりも大きいか否かを判別する。相関係数Kが予め定められた値よりも大きく、かつノック強度Nが判定値V(KX)よりも大きい場合(S114にてYES)、処理はS116に移される。そうでない場合(S114にてNO)、処理はS120に移される。
S116にて、エンジンECU200は、エンジン100にノッキングが発生したと判定する。S118にて、エンジンECU200は、点火時期を遅角する。S120にて、エンジンECU200は、エンジン100にノッキングが発生していないと判定する。S122にて、エンジンECU200は、点火時期を進角する。
図12を参照して、本実施の形態に係る点火時期制御装置であるエンジンECU200が、判定値V(KX)を設定するために実行するプログラムの制御構造について説明する。
S200にて、エンジンECU200は、ノックセンサ300から送信された信号に基づいて検出される強度Vから、強度値LOG(V)を算出する。ここで、強度Vは、予め定められたクランク角の間におけるピーク値(5度ごとの積算値のピーク値)である。
S202にて、エンジンECU200は、算出された強度値LOG(V)について、中央値V(50)および標準偏差σを算出する。なお、中央値V(50)および標準偏差σを算出は、N(Nは自然数で、たとえばN=200)サイクル分の強度値LOG(V)が抽出されるごとに算出するようにしてもよい。
S204にて、エンジンECU200は、算出された中央値V(50)および標準偏差σに基づいて、BGLおよびノック判定レベルV(KD)を算出する。
S206にて、エンジンECU200は、ノック判定レベルV(KD)が、現在の判定値V(KX)と係数K(たとえばK=1.5)との積よりも大きいか否かを判別する。ノック判定レベルV(KD)が、現在の判定値V(KX)と係数Kとの積よりも大きい場合(S206にてYES)、処理はS218に移される。そうでない場合(S206にてNO)、処理はS208に移される。
S208にて、エンジンECU200は、抽出された強度値LOG(V)のうちの、ノック判定レベルV(KD)よりも大きい強度値LOG(V)の割合を、ノック占有率KCとしてカウントする。
S210にて、エンジンECU200は、前回判定値V(KX)が補正されてからNサイクル分の強度値LOG(V)が抽出されているか否かを判別する。Nサイクル分の強度値LOG(V)が抽出されている場合(S210にてYES)、処理はS212に移される。そうでない場合(S210にてNO)、処理はS200に戻される。
S212にて、エンジンECU200は、ノック占有率KCがしきい値KC(0)よりも大きいか否かを判定する。ノック占有率KCがしきい値KC(0)よりも大きい場合(S212にてYES)、処理はS214に移される。そうでない場合(S212にてNO)、処理はS216に移される。
S214にて、エンジンECU200は、判定値V(KX)を、予め定められた補正量A(1)だけ小さくする。S216にて、エンジンECU200は、判定値V(KX)を、予め定められた補正量A(2)だけ大きくする。
S218にて、エンジンECU200は、判定値V(KX)を、予め定められた補正量A(3)(A(3)>A(1))だけ小さくする。
S220にて、エンジンECU200は、判定値V(KX)を、SRAM204に記憶する。その後、この処理は終了する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る点火時期制御装置であるエンジンECU200の動作について説明する。
エンジン100の運転中において、クランクポジションセンサ306から送信された信号に基づいて、エンジン回転数NEが検出されるとともに、エアフローメータ314から送信された信号に基づいて、吸入空気量KLが検出される(S100)。また、ノックセンサ300から送信された信号に基づいて、エンジン100の振動の強度が検出される(S102)。
燃焼行程における上死点から90度までの間において、5度ごとの積算値が第1の周波数帯Aから第3の周波数帯Cの振動ごとに算出される(S104)。算出された第1の周波数帯A〜第3の周波数帯Cの積算値がクランク角度に対応して加算され、前述した図4に示すようなエンジン100の振動波形が検出される。
5度ごとの積算値により振動波形を検出することにより、振動の強度が細かく変化する複雑な形状の振動波形が検出されることを抑制することができる。そのため、検出された振動波形とノック波形モデルとの比較を容易にすることができる。
算出された積算値に基づいて、第1の周波数帯A〜第3の周波数帯Cの合成波形(エンジン100の振動波形)における積算値のピーク値Pが算出される(S106)。
算出されたピーク値Pでエンジン100の振動波形における積算値が除算されて、振動波形が正規化される(S108)。正規化により、振動波形における振動の強度が0〜1の無次元数で表される。これにより、振動の強度に関係なく検出された振動波形とノック波形モデルとの比較を行なうことができる。そのため、振動の強度に対応した多数のノック波形モデルを記憶しておく必要がなく、ノック波形モデルの作成を容易にすることができる。
正規化後の振動波形において振動の強度が最大になるタイミングとノック波形モデルにおいて振動の強度が最大になるタイミングとを一致させ(図6参照)、この状態で、正規化後の振動波形とノック波形モデルとのクランク角ごとの偏差の絶対値ΔS(I)が算出される。このΔS(I)の総和ΣΔS(I)およびノック波形モデルにおいて振動の強度をクランク角で積分した値Sに基づいて、K=(S−ΣΔS(I))/Sにより相関係数Kが算出される(S110)。これにより、検出された振動波形とノック波形モデルとの一致度合を数値化して客観的に判定することができる。また、振動波形とノック波形モデルとを比較することで、振動の減衰傾向など、振動の挙動からノッキング時の振動であるか否かを分析することができる。
さらに、ピーク値P(ピーク値Pを対数変換した値)をBGLで除算することにより、ノック強度Nが算出される(S112)。これにより、振動の強度に基づいて、エンジン100の振動がノッキングに起因した振動であるか否かをより詳細に分析することができる。
相関係数Kが予め定められた値よりも大きく、かつノック強度Nが判定値V(KX)よりも大きい場合(S114にてYES)、ノッキングが発生したと判定され(S116)、点火時期が遅角される(S118)。これにより、ノッキングの発生が抑制される。相関係数Kが予め定められた値よりも大きく、かつノック強度Nが判定値V(KX)よりも大きい状態ではない場合(S114にてNO)、ノッキングが発生していないと判定され(S120)、点火時期が進角される(S122)。このようにして、ノック強度Nと判定値V(KX)とを比較することにより1点火サイクルごとにノッキングが発生したか否かが判定され、点火時期が遅角されたり、進角されたりする。
ところで、ノックセンサ300の出力値のばらつきや劣化などにより、エンジン100で同じ振動が生じた場合であっても、検出される強度が変化し得る。この場合、判定値V(KX)を補正し、実際に検出される強度に応じた判定値V(KX)を用いてノッキングが発生したか否かを判定する必要がある。
そこで、本実施の形態に係る点火時期制御装置であるエンジンECU200においては、強度値LOG(V)が算出される(S200)。算出された強度値LOG(V)について、中央値V(50)および標準偏差σが算出される(S202)。これらの中央値V(50)および標準偏差σに基づいて、BGLおよびノック判定レベルV(KD)が算出される(S204)。
図13に示すように、エンジン100においてノッキングが発生していなければ、強度値LOG(V)の頻度分布は正規分布になる。この場合、強度値LOG(V)の最大値V(MAX)とノック判定レベルV(KD)とが一致する。
一方、ノッキングが発生することにより、検出される強度Vが大きくなり、大きい強度値LOG(V)が算出されると、図14に示すように、ノック判定レベルV(KD)よりも最大値V(MAX)が大きくなる。
さらにノッキングが発生する頻度が大きくなると、図15に示すように最大値V(MAX)はさらに大きくなる。このとき、頻度分布における中央値V(50)および標準偏差σは、最大値V(MAX)とともに大きくなる。そのため、ノック判定レベルV(KD)が大きくなる。
ノック判定レベルV(KD)よりも小さい強度値LOG(V)は、ノッキングが発生したサイクルにおける強度値LOG(V)とは判定されないため、ノック判定レベルV(KD)が大きくなると、それだけ、ノッキングが発生していても、ノッキングが発生していないと判定される頻度が高くなる。したがって、判定値V(KX)の補正の精度が悪化し得る。
そこで、本実施の形態においては、ノック判定レベルV(KD)が、現在の判定値V(KX)と係数Kとの積よりも大きいか否かを判別することにより、ノッキングが頻発している状態であるか否かが判別される。
図16に示すように、ノック判定レベルV(KD)が、現在の判定値V(KX)と係数Kとの積よりも小さい場合(S206にてNO)、振動の強度が比較的小さい状態、すなわちノッキングが頻発していない状態であるといえる。
この場合は、通常の制御として、判定レベルV(KD)よりも大きい強度値LOG(V)の割合が、ノック占有率KCとしてカウントされる(S208)。前回判定値V(KX)を補正してからNサイクル分の強度値LOG(V)が抽出されており(S210にYES)、ノック占有率KCがしきい値KC(0)よりも大きい場合(S212にてYES)、点火時期の遅角制御(S118)が行なわれる頻度が高くなって遅角される度合が大きくなるように、補正量A(1)だけ判定値V(KX)が小さくされる(S214)。
ノック占有率KCがしきい値KC(0)よりも小さい場合(S212にてNO)、点火時期の進角制御(S122)が行なわれる頻度が高くなるように、補正量A(2)だけ判定値V(KX)が大きくされる(S216)。これにより、1点火サイクルごとのノッキング判定における判定値V(KX)を適切に補正し、点火時期を適切に制御することができる。
一方、図17に示すように、ノック判定レベルV(KD)が、現在の判定値V(KX)と係数Kとの積よりも大きい場合(S206にてYES)、振動の強度が比較的大きい状態、すなわちノッキングが頻発している状態であるといえる。この場合、点火時期の遅角制御(S118)が行なわれる頻度が高くなって遅角される度合が大きくなるように、速やかに判定値V(KX)を小さくする必要がある。
そこで、補正量A(1)よりも大きい補正量A(3)で、判定値V(KX)が小さくされる(S218)。これにより、ノッキングが頻発している場合には、点火時期の遅角制御をより多く行なって、ノッキングを抑制することができる。
以上のように、本実施の形態に係る点火時期制御装置であるエンジンECUによれば、強度値LOG(V)の標準偏差σと係数U(3)との積を中央値V(50)に加算した値として算出されるノック判定レベルV(KD)が、判定値V(KX)と係数Kとの積よりも大きい場合、判定値V(KX)が小さくされる。これにより、ノッキングが頻発した状態であるといえる場合には、1点火毎のノッキング判定においてノッキングが発生したと判定され易くすることができる。そのため、点火時期が遅角される頻度を多くすることができる。その結果、ノッキングを抑制することができる。
なお、本実施の形態においては、ノック判定レベルV(KD)が判定値V(KX)と係数Kとの積よりも大きい場合に判定値V(KX)を小さくしていたが、ノック判定レベルV(KD)が判定値V(KX)と予め定められた値との和よりも大きい場合に判定値V(KX)を小さくするようにしてもよい。この場合、予め定められた値として、標準偏差σと係数との積を用いるようにしてもよい。
また、ノック判定レベルV(KD)の代わりに、ノック判定レベルV(KD)とは異なる値であって、中央値V(50)に標準偏差σと係数との積を加算した値を用いるようにしてもよい。
さらに、図18に示すように、ノイズによる振動の強度が大きい場合は、ノッキング時の積算値の最大値とノイズによる積算値の最大値との差が小さく、ノック強度Nからはノッキングとノイズとを区別し難くなるおそれがある。そのため、積算値のピーク値Pの代わりに、図18に示すように、振動波形における積算値の総合計(ノック検出ゲートにおけるノックセンサ300の出力電圧値をすべて積算した値)を用いてノック強度Nを算出するようにしてもよい。すなわち、振動波形における積算値の総合計をBGLにより除算して、ノック強度Nを算出するようにしてもよい。
図19に示すように、ノイズによる振動の発生期間は、ノッキングによる振動の発生期間よりも短いので、ノッキングとノイズとでは、積算値の総合計は大きく異なり得る。したがって、積算値の総合計に基づいてノック強度Nを算出することにより、ノッキング時に算出されるノック強度Nと、ノイズにより算出されるノック強度Nとの差を大きくすることができる。これにより、ノッキングによる振動とノイズによる振動とを明確に区別することができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態に係る点火時期制御装置であるエンジンECUにより制御されるエンジンを示す概略構成図である。 ノッキング時にエンジンで発生する振動の周波数帯を示す図である。 図1のエンジンECUを示す制御ブロック図である。 エンジンの振動波形を示す図である。 エンジンECUのメモリに記憶されたノック波形モデルを示す図である。 振動波形とノック波形モデルとを比較した図である。 エンジンECUのメモリに記憶された判定値V(KX)のマップを示す図である。 強度値LOG(V)の頻度分布を示す図(その1)である。 強度値LOG(V)の頻度分布を示す図(その2)である。 強度値LOG(V)の頻度分布を示す図(その3)である。 図1のエンジンECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャート(その1)である。 図1のエンジンECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャート(その2)である。 強度値LOG(V)の頻度分布を示す図(その4)である。 強度値LOG(V)の頻度分布を示す図(その5)である。 強度値LOG(V)の頻度分布を示す図(その6)である。 強度値LOG(V)の頻度分布を示す図(その7)である。 強度値LOG(V)の頻度分布を示す図(その8)である。 ノッキング時の積算値とノイズによる積算値とを示す図(その1)である。 ノッキング時の積算値とノイズによる積算値とを示す図(その2)である。
符号の説明
100 エンジン、104 インジェクタ、106 点火プラグ、110 クランクシャフト、116 吸気バルブ、118 排気バルブ、120 ポンプ、200 エンジンECU、300 ノックセンサ、302 水温センサ、304 タイミングロータ、306 クランクポジションセンサ、308 スロットル開度センサ、314 エアフローメータ。

Claims (5)

  1. 内燃機関の点火時期制御装置であって、
    前記内燃機関で発生する振動の強度を複数回検出するための検出手段と、
    前記検出手段により検出された各強度に応じて、ノッキングに起因する振動の強度に関するノック強度を算出するための第1の算出手段と、
    前記ノック強度と予め定められた第1の判定値とを比較した結果に基づいて、前記内燃機関の点火時期を制御するための制御手段と、
    前記検出手段により検出された強度の中央値および標準偏差を算出するための第2の算出手段と、
    前記標準偏差および予め定められた係数の積を前記中央値に加算して算出される第2の判定値と、前記ノック強度とを比較することにより、ノッキングの発生頻度を予め定められた間隔で判定するための手段と、
    ノッキングの発生頻度に応じて、前記予め定められた間隔で前記第1の判定値を補正するための手段と、
    前記第2の判定値が前記第1の判定値よりも大きい場合、前記制御手段により点火時期が遅角される度合が大きくなるように、前記第1の判定値を補正するための補正手段とを含む、内燃機関の点火時期制御装置。
  2. 前記点火時期制御装置は、前記第1の判定値よりも大きい第3の判定値を、前記第1の判定値に基づいて算出するための第3の算出手段をさらに含み、
    前記補正手段は、前記第2の判定値が前記第3の判定値よりも大きいことにより、前記第2の判定値が前記第1の判定値よりも大きい場合、前記制御手段により点火時期が遅角される度合が大きくなるように、前記第1の判定値を補正するための手段を含む、請求項1に記載の内燃機関の点火時期制御装置。
  3. 前記第3の算出手段は、前記第1の判定値に予め定められた値を乗算して、前記第3の判定値を算出するための手段を含む、請求項2に記載の内燃機関の点火時期制御装置。
  4. 前記第3の算出手段は、前記第1の判定値に予め定められた値を加算して、前記第3の判定値を算出するための手段を含む、請求項2に記載の内燃機関の点火時期制御装置。
  5. 前記制御手段は、前記ノック強度が前記第1の判定値より大きい場合、点火時期を遅角するように制御するための手段を含み、
    前記補正手段は、前記第1の判定値が小さくなるように、前記第1の判定値を補正するため手段を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関の点火時期制御装置。
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