JP4538383B2 - 内燃機関の点火時期制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の点火時期制御装置に関し、特に、内燃機関で発生する振動の波形に基づいて点火時期を制御する技術に関する。
従来より、ノッキング(ノック)の有無を判定する様々な方法が提案されている。特開2003−21032号公報(特許文献1)に記載の内燃機関のノック制御装置は、内燃機関のノックを検出するためのノックセンサと、ノックセンサにより検出される出力信号を統計処理する統計処理部と、統計処理部による処理結果に基づいてノックの発生を判定する第1の仮判定部と、ノックセンサにより検出される出力信号の波形形状に基づいてノックの発生を判定する第2の仮判定部と、第1の仮判定部によるノック仮判定と第2の仮判定部によるノック仮判定との結果に基づいて最終的にノックの発生を判定する最終ノック判定部とを含む。最終ノック判定手段は、前記第1の仮判定手段と前記第2の仮判定手段との両方がノックが発生したと判定したときに最終的にノックが発生したと判定する。
この公報に記載のノック制御装置によると、統計処理プログラムによるノック仮判定と、波形形状プログラムによるノック仮判定とを用いて、それぞれの仮判定にてノッキングが発生したと判定された場合にのみ、最終的にノッキングが発生したと判定される。これにより、統計処理プログラムや波形形状プログラムのみを用いたノック判定ではノッキングの誤検出をしていた出力信号に対しても精度良くノッキングの発生を判定することができる。
特開2003−21032号公報
しかしながら、特開2003−21032号公報に記載のノック制御装置においては、統計処理によるノッキング判定と、波形形状によるノッキング判定とが独立して行なわれる。そのため、各判定方法自体の精度が向上するものではなく、各判定方法において、ノイズ成分による精度の悪化は解消されていない。したがって、ノッキングの有無を精度よく判定し、ノッキング時における点火時期の遅角制御などを適切に実行するためには更なる改善の余地があった。また、内燃機関の負荷などを考慮せずにノッキングが発生した場合には点火時期が遅角されるため、負荷によっては内燃機関の出力が不足するような不適切な点火時期になり得るという問題点があった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、点火時期を適切に制御することができる内燃機関の点火時期制御装置を提供することである。
第1の発明に係る内燃機関の点火時期制御装置は、内燃機関で発生する振動の強度に基づいて、ノッキングに起因する振動の強度に関するノック強度を算出するためのノック強度算出手段と、ノック強度と予め定められた判定値とを比較した結果に基づいて、内燃機関の点火時期を制御するための制御手段と、予め定められた間隔において内燃機関で発生する振動の波形を検出するための手段と、内燃機関の振動の基準となる波形を記憶するための手段と、内燃機関で発生する振動の強度に関する強度値を、複数の点火サイクルにおいて検出するための検出手段と、検出された波形と記憶された波形とを比較した結果に基づいて、複数の強度値のうち、予め定められた第1の条件を満たす強度値を抽出するための抽出手段と、抽出された強度値に基づいて、予め定められた判定値を補正するための補正手段と、予め定められた第2の条件が満たされた場合、予め定められた判定値の補正を禁止するための禁止手段とを含む。
第1の発明によると、内燃機関で発生する振動の強度に基づいて、ノッキングに起因する振動の強度に関するノック強度が算出され、ノック強度と予め定められた判定値とを比較した結果に基づいて、内燃機関の点火時期が制御される。ところで、たとえばノックセンサの出力値のばらつきや劣化などにより、内燃機関で同じ振動が生じた場合であっても、ノックセンサにより検出される強度が変化し、算出されるノック強度が変化し得る。この場合、内燃機関の初期状態において適切に制御されていた点火時期が、不適切になり得る。そのため、たとえばノッキングの発生頻度が高いといえる場合においては、点火時期の遅角制御が行なわれる頻度が高くなるように、内燃機関で発生する振動の状態に応じて判定値を補正する必要がある。ところが、内燃機関で発生する振動には、ノッキングに起因する振動以外に、吸排気バルブの着座やインジェクタからの燃料噴射に起因する振動など、ノイズ成分の振動に起因する振動がある。したがって、ノイズ成分の振動を考慮して判定値を補正するようにしなければならない。そこで、予め定められた間隔において内燃機関で発生する振動の波形が検出され、検出された波形が、たとえばノッキングに起因する振動の波形として記憶された波形と比較される。また、内燃機関で発生する振動の強度に関する強度値が、複数の点火サイクルにおいて検出され、検出された複数の強度値のうち、予め定められた第1の条件を満たす強度値が、検出された波形と記憶された波形とを比較した結果に基づいて抽出される。これにより、ノイズ成分の振動に起因する振動の波形と同じ波形や近い波形が検出された点火サイクルにおける強度値を抽出せずに、それら以外の強度値を抽出することができる。すなわち、ノイズ成分の振動に起因する振動の強度値を取除くことができる。このような強度値に基づいて、判定値が補正される。これにより、ノイズ成分の影響が抑制された過去の点火サイクルにおける振動の状況に基づいて、判定値を適切に補正し、点火時期を適切に制御することができる。たとえば、ノッキングの発生頻度が高いといえる場合には、ノッキング発生時における点火時期の遅角をより多く行なうことができるように判定値を補正することができる。逆に、ノッキングの発生頻度が低いといえる場合には、ノッキング不発生時における点火時期の進角をより多く行なうことができるように判定値を補正することができる。ところが、高負荷領域において判定値が補正されることにより点火時期が遅角されるようになると、内燃機関の出力が低下し、必要な出力を得ることができなくなり得る。また、ノッキングが発生しない領域内でトルクが最も大きくなるMBT(Minimum advance for Best Torque)付近に点火時期が設定されている場合や低負荷領域など、ノッキングが発生する可能性は低い領域において判定値が補正されることにより点火時期が進角されると、ノッキングが発生し易くなり得る。したがって、たとえば、内燃機関の負荷が予め定められた負荷よりも高い場合や、内燃機関の負荷が予め定められた負荷よりも低い場合、および実際の点火時期と予め定められた点火時期との差が予め定められた値よりも小さい場合は、判定値の補正が禁止される。これにより、必要以上に判定値が補正されることを抑制することができる。そのため、点火時期を内燃機関の運転状態に適した時期に制御することができる。その結果、点火時期を適切に制御することができる内燃機関の点火時期制御装置を提供することができる。
第2の発明に係る内燃機関の点火時期制御装置においては、第1の発明の構成に加え、予め定められた間隔は、クランク角についての予め定められた間隔である。
第2の発明によると、クランク角についての予め定められた間隔において内燃機関で発生する振動の波形が検出される。これにより、各点火サイクルにおいて、ノッキングが発生し得るタイミングにおける振動の波形を検出することができる。このようにして検出された波形が、たとえばノッキングに起因する振動の波形として記憶された波形と比較される。これにより、検出された波形がノッキングに起因する振動の波形かノイズ成分による振動の波形かを精度よく見分けることができる。
第3の発明に係る内燃機関の点火時期制御装置においては、第1または2の発明の構成に加え、内燃機関の振動の基準となる波形は、予め記憶される。
第3の発明によると、たとえば実験などにより作成された波形が、予め記憶される。これにより、基準となるように正確に作成された波形を記憶することができる。この波形と検出された波形とが比較される。これにより、検出された振動の波形がノッキングによる振動の波形かノイズ成分による振動の波形かを精度よく見分けることができる。
第4の発明に係る内燃機関の点火時期制御装置においては、第1〜3のいずれかの発明の構成に加え、予め定められた第2の条件は、内燃機関の負荷が予め定められた負荷よりも高いという条件である。
第4の発明によると、内燃機関の負荷が予め定められた負荷よりも高いという条件が満たされた場合、判定値の補正が禁止される。これにより、高負荷領域において判定値が補正されて点火時期が遅角されることにより、内燃機関の出力が低下することを抑制することができる。その結果、点火時期を適切に制御することができる。
第5の発明に係る内燃機関の点火時期制御装置においては、第1〜3のいずれかの発明の構成に加え、予め定められた第2の条件は、内燃機関の負荷が予め定められた負荷よりも低いという条件である。
第5の発明によると、内燃機関の負荷が予め定められた負荷よりも低いという条件が満たされた場合、判定値の補正が禁止される。これにより、ノッキングが発生する可能性が低い低負荷領域において、判定値が補正されて点火時期が進角されることにより、ノッキングが発生し易くなることを抑制することができる。そのため、点火時期を適切に制御することができる。
第6の発明に係る内燃機関の点火時期制御装置においては、第1〜3のいずれかの発明の構成に加え、予め定められた第2の条件は、内燃機関の点火時期と予め定められた点火時期との差が予め定められた値よりも小さいという条件である。
第6の発明によると、内燃機関の点火時期と予め定められた点火時期との差が予め定められた値よりも小さいという条件が満たされた場合、判定値の補正が禁止される。これにより、たとえば点火時期がMBT付近であるためノッキングが発生する可能性が低い領域において、判定値が補正されて点火時期が進角されることにより、ノッキングが発生し易くなることを抑制することができる。そのため、点火時期を適切に制御することができる。
第7の発明に係る内燃機関の点火時期制御装置は、第1〜6のいずれかの発明の構成に加え、検出された波形と記憶された波形との偏差に関する値を算出するための偏差算出手段をさらに含む。偏差算出手段は、検出された波形に内燃機関の予め定められた部品の作動に起因する振動の波形を含む場合、含まない場合に比べて偏差に関する値を小さく算出するための手段を含む。予め定められた第1の条件は、予め定められた値よりも大きい偏差に関する値が算出された点火サイクルにおける強度値であるという条件である。ノック強度算出手段は、偏差に関する値および予め定められた間隔において内燃機関で発生する振動の強度に基づいて、ノック強度を算出するための手段を含む。
第7の発明によると、検出された波形と記憶された波形とを比較した結果に基づいて、検出された波形と記憶された波形との偏差に関する値が算出される。偏差に関する値は、検出された波形に内燃機関の予め定められた部品の作動に起因する振動(ノイズ成分の振動)の波形を含む場合、含まない場合に比べて小さく算出される。予め定められた値よりも大きい偏差に関する値が算出された点火サイクルにおける強度値であるという条件を満たす強度値が、複数の点火サイクルにおいて検出された強度値から抽出される。これにより、抽出される強度値に、ノイズ成分の振動の波形を含む波形が検出された点火サイクルにおける強度値が混在することを抑制することができる。すなわち、ノイズ成分の振動の強度値を除く強度値を抽出することができる。そのため、ノイズ成分の影響が抑制された過去の点火サイクルにおける振動の状況に基づいて、判定値を適切に補正することができる。このような判定値と比較されるノック強度は、偏差に関する値および予め定められた間隔において内燃機関で発生する振動の強度に基づいて算出される。これにより、波形形状と振動の強度とを考慮したノック強度を得ることができる。このようなノック強度に基づいて点火時期が制御される。そのため、ノッキングに起因する振動かノッキング以外の要因に起因する振動かを明確に区別して、点火時期を適切に制御することができる。
第8の発明に係る内燃機関の点火時期制御装置は、第7の発明の構成に加え、予め定められた間隔において内燃機関で発生する振動の強度を、予め定められた間隔分だけ積算した積算値を算出するための手段をさらに含む。ノック強度算出手段は、偏差に関する値と積算値との積に基づいて、ノック強度を算出するための手段を含む。
第8の発明によると、予め定められた間隔において内燃機関で発生する振動の強度を、予め定められた間隔分だけ積算した積算値が算出される。ノッキングに起因する振動は緩やかに減衰し、ノイズ成分による振動は速やかに減衰する。そのため、ノッキングに起因する振動の強度の積算値とノイズ成分による振動の強度の積算値とは、大きく相違する。この積算値と偏差に関する値との積に基づいて、ノック強度が算出される。これにより、ノッキングとノイズとの差が大きいノック強度を得ることができる。このようなノック強度に基づいて、点火時期が制御される。そのため、ノッキングに起因する振動とノイズ成分の振動とを明確に区別して、点火時期を適切に制御することができる。
第9の発明に係る内燃機関の点火時期制御装置においては、第7または8の発明の構成に加え、予め定められた値は、予め定められた間隔において予め定められた部品の作動に起因する振動が発生するように内燃機関が運転された状態で算出される偏差に関する値の最大値である。
第9の発明によると、予め定められた間隔において予め定められた部品の作動に起因する振動が発生するように内燃機関が運転された状態で算出される偏差に関する値の最大値よりも大きい偏差に関する値が算出された点火サイクルにおける強度値が抽出される。これにより、ノイズ成分の振動の強度値であると考えられる強度値を除外し、強度値を抽出することができる。そのため、ノイズ成分の振動の強度値ではないと考えられる強度値に基づいて、判定値を補正することができる。そのため、ノイズ成分の影響が抑制された過去の点火サイクルにおける振動の状況に基づいて、判定値を適切に補正することができる。
第10の発明に係る内燃機関の点火時期制御装置においては、第7〜9のいずれかの発明の構成に加え、予め定められた部品は、ピストン、インジェクタ、吸気バルブおよび排気バルブの少なくともいずれか1つである。
第10の発明によると、ピストン、インジェクタ、吸気バルブおよび排気バルブの少なくともいずれか1つに起因して発生するノイズ成分を抑制して、ノッキングの発生状態を精度よく判定することができる。
第11の発明に係る内燃機関の点火時期制御装置は、第1〜10のいずれかの発明の構成に加え、抽出された強度値に基づいて、ノック判定レベルを算出するためのレベル算出手段をさらに含む。補正手段は、抽出された強度値とノック判定レベルとを比較した結果に基づいて、予め定められた判定値を補正するための手段を含む。
第11の発明によると、抽出された強度値に基づいて、ノック判定レベルが算出される。これにより、過去の点火サイクルにおける強度値が反映されたノック判定レベルを得ることができる。そのため、内燃機関の運転状態や個体差が強度値に与える影響を考慮したノック判定レベルを得ることができる。このノック判定レベルと抽出された強度値とを比較した結果に基づいて、判定値が補正される。これにより、内燃機関の運転状態や個体差に応じた適切な判定値を得ることができる。このような判定値に基づいて、点火時期が制御される。そのため、点火時期を適切に制御することができる。
第12の発明に係る内燃機関の点火時期制御装置においては、第11の発明の構成に加え、補正手段は、ノック判定レベルよりも大きい強度値が抽出される頻度が予め定められた頻度よりも高い場合、予め定められた判定値を補正するための手段を含む。
第12の発明によると、ノック判定レベルよりも大きい強度値が抽出される頻度が予め定められた頻度よりも高い場合、判定値が補正される。これにより、ノッキングが発生している頻度が高い状態であるといえる場合において、点火時期が遅角され易いようにすることができる。そのため、ノッキングの発生状態に応じて点火時期を適切に制御することができる。
第13の発明に係る内燃機関の点火時期制御装置においては、第11または12の発明の構成に加え、レベル算出手段は、抽出された強度値における標準偏差と予め定められた係数との積を、抽出された強度値における中央値に加算することにより、ノック判定レベルを算出するための手段を含む。
第13の発明によると、抽出された強度値における標準偏差と予め定められた係数との積が、抽出された強度値における中央値に加算され、ノック判定レベルが算出される。これにより、過去の点火サイクルにおける強度値が反映されたノック判定レベルを得ることができる。そのため、内燃機関の運転状態や個体差が強度値に与える影響を考慮したノック判定レベルを得ることができる。このノック判定レベルと抽出された強度値とを比較した結果に基づいて、判定値が補正される。これにより、内燃機関の運転状態や個体差に応じた判定値を得ることができる。この判定値に基づいて、点火時期が制御される。そのため、点火時期を適切に制御することができる。
第14の発明に係る内燃機関の点火時期制御装置においては、第1〜13のいずれかの発明の構成に加え、点火時期制御装置は、内燃機関の燃料の種類に応じて点火時期を制御するための燃料別制御手段をさらに含む。
第14の発明によると、燃料の種類に応じて点火時期が制御される。たとえば、レギュラーガソリンが使用されている場合は、プレミアムガソリン(ハイオクガソリン)が使用されている場合に比べて点火時期が遅角される。これにより、ノッキングの発生を抑制することができる。
第15の発明に係る内燃機関の点火時期制御装置においては、第14の発明の構成に加え、燃料別制御手段は、少なくとも予め定められた判定値の補正が禁止された場合において、内燃機関の点火時期を制御するための手段を含む。
第15の発明によると、少なくとも判定値の補正が禁止された場合において、燃料の種類に応じた点火時期の制御が行なわれる。これにより、たとえば高負荷領域において判定値の補正が禁止された場合であっても、レギュラーガソリンが使用されている場合は、プレミアムガソリンが使用されている場合に比べて点火時期が遅角される。そのため、ノッキングが過度に発生することを抑制することができる。
第16の発明に係る内燃機関の点火時期制御装置は、ノッキングに起因する振動を検出するための手段と、ノッキングの振動の特性を示す値を予め定められたしきい値と比較して点火時期を制御するための手段と、前記しきい値をノッキングの発生頻度に基づいて補正するための手段と、予め定められた条件が満たされた場合、前記しきい値の補正を禁止するための手段とを含む。
第16の発明によると、ノッキングに起因する振動が検出され、ノッキングの振動の特性を示す値をしきい値と比較して点火時期が制御される。ところで、たとえばノックセンサの出力値のばらつきや劣化などにより、内燃機関で同じ振動が生じた場合であっても、ノックセンサにより検出される振動が変化し、ノッキングの振動の特性を示す値が変化し得る。この場合、内燃機関の初期状態において適切に制御されていた点火時期が、不適切になり得る。そのため、たとえばノッキングの発生頻度が高いといえる場合においては、点火時期の遅角制御が行なわれる頻度が高くなるように、内燃機関で発生する振動の状態に応じてしきい値を補正する必要がある。そこで、ノッキングの発生頻度に基づいてしきい値が補正される。これにより、たとえば、ノッキングの発生頻度が高いといえる場合には、点火時期の遅角をより多く行なうことができるようにしきい値を補正することができる。逆に、ノッキングの発生頻度が低いといえる場合には、点火時期の進角をより多く行なうことができるようにしきい値を補正することができる。ところが、高負荷領域においてしきい値が補正されることにより点火時期が遅角されるようになると、内燃機関の出力が低下し、必要な出力を得ることができなくなり得る。また、ノッキングが発生しない領域内でトルクが最も大きくなるMBT付近に点火時期が設定されている場合や低負荷領域など、ノッキングが発生する可能性は低い領域においてしきい値が補正されることにより点火時期が進角されると、ノッキングが発生し易くなり得る。したがって、たとえば、内燃機関の負荷が予め定められた負荷よりも高い場合や、内燃機関の負荷が予め定められた負荷よりも低い場合、および実際の点火時期と予め定められた点火時期との差が予め定められた値よりも小さい場合は、しきい値の補正が禁止される。これにより、必要以上にしきい値が補正されることを抑制することができる。そのため、点火時期を内燃機関の運転状態に適した時期に制御することができる。その結果、点火時期を適切に制御することができる内燃機関の点火時期制御装置を提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る点火時期制御装置を搭載した車両のエンジン100について説明する。本実施の形態に係る点火時期制御装置は、たとえばエンジンECU(Electronic Control Unit)200が実行するプログラムにより実現される。
エンジン100は、エアクリーナ102から吸入された空気とインジェクタ104から噴射される燃料との混合気を、燃焼室内で点火プラグ106により点火して燃焼させる内燃機関である。点火時期は、出力トルクが最大になるMBTになるように制御されるが、ノッキングが発生した場合など、エンジン100の運転状態に応じて遅角されたり、進角されたりする。
混合気が燃焼すると、燃焼圧によりピストン108が押し下げられ、クランクシャフト110が回転する。燃焼後の混合気(排気ガス)は、三元触媒112により浄化された後、車外に排出される。エンジン100に吸入される空気の量は、スロットルバルブ114により調整される。
エンジン100は、エンジンECU200により制御される。エンジンECU200には、ノックセンサ300と、水温センサ302と、タイミングロータ304に対向して設けられたクランクポジションセンサ306と、スロットル開度センサ308と、車速センサ310と、イグニッションスイッチ312と、エアフローメータ314とが接続されている。
ノックセンサ300は、エンジン100のシリンダブロックに設けられる。ノックセンサ300は、圧電素子により構成されている。ノックセンサ300は、エンジン100の振動により電圧を発生する。電圧の大きさは、振動の大きさと対応した大きさとなる。ノックセンサ300は、電圧を表す信号をエンジンECU200に送信する。水温センサ302は、エンジン100のウォータージャケット内の冷却水の温度を検出し、検出結果を表す信号を、エンジンECU200に送信する。
タイミングロータ304は、クランクシャフト110に設けられており、クランクシャフト110と共に回転する。タイミングロータ304の外周には、予め定められた間隔で複数の突起が設けられている。クランクポジションセンサ306は、タイミングロータ304の突起に対向して設けられている。タイミングロータ304が回転すると、タイミングロータ304の突起と、クランクポジションセンサ306とのエアギャップが変化するため、クランプポジションセンサ306のコイル部を通過する磁束が増減し、コイル部に起電力が発生する。クランクポジションセンサ306は、起電力を表す信号を、エンジンECU200に送信する。エンジンECU200は、クランクポジションセンサ306から送信された信号に基づいて、クランク角を検出する。
スロットル開度センサ308は、スロットル開度を検出し、検出結果を表す信号をエンジンECU200に送信する。車速センサ310は、車輪(図示せず)の回転数を検出し、検出結果を表す信号をエンジンECU200に送信する。エンジンECU200は、車輪の回転数から、車速を算出する。イグニッションスイッチ312は、エンジン100を始動させる際に、運転者によりオン操作される。エアフローメータ314は、エンジン100に吸入される空気量を検出し、検出結果を表す信号をエンジンECU200に送信する。
エンジンECU200は、各センサおよびイグニッションスイッチ312から送信された信号、メモリ202に記憶されたマップおよびプログラムに基づいて演算処理を行ない、エンジン100が所望の運転状態となるように、機器類を制御する。
本実施の形態において、エンジンECU200は、ノックセンサ300から送信された信号およびクランク角に基づいて、予め定められたノック検出ゲート(予め定められた第1クランク角から予め定められた第2クランク角までの区間)におけるエンジン100の振動の波形(以下、振動波形と記載する)を検出し、検出された振動波形に基づいて、エンジン100にノッキングが発生したか否かを判定する。本実施の形態におけるノック検出ゲートは、燃焼行程において上死点(0度)から90度までである。なお、ノック検出ゲートはこれに限らない。
ノッキングが発生した場合、エンジン100には、図2において実線で示す周波数付近の周波数の振動が発生する。ノッキングに起因して発生する振動の周波数は一定ではなく、所定の帯域幅を有する。そのため、本実施の形態においては、図2に示すように、第1の周波数帯A、第2の周波数帯Bおよび第3の周波数帯Cに含まれる振動を検出する。なお、図2におけるCAは、クランク角(Crank Angle)を示す。なお、ノッキングに起因して発生する振動の周波数帯は3つに限られない。
図3を参照して、エンジンECU200についてさらに説明する。エンジンECU200は、A/D(アナログ/デジタル)変換部400と、バンドパスフィルタ(1)410と、バンドパスフィルタ(2)420と、バンドパスフィルタ(3)430と、積算部450とを含む。
A/D変換部400は、ノックセンサ300から送信されたアナログ信号をデジタル信号に変換する。バンドパスフィルタ(1)410は、ノックセンサ300から送信された信号のうち、第1の周波数帯Aの信号のみを通過させる。すなわち、バンドパスフィルタ(1)410により、ノックセンサ300が検出した振動から、第1の周波数帯Aの振動のみが抽出される。
バンドパスフィルタ(2)420は、ノックセンサ300から送信された信号のうち、第2の周波数帯Bの信号のみを通過させる。すなわち、バンドパスフィルタ(2)420により、ノックセンサ300が検出した振動から、第2の周波数帯Bの振動のみが抽出される。
バンドパスフィルタ(3)430は、ノックセンサ300から送信された信号のうち、第3の周波数帯Cの信号のみを通過させる。すなわち、バンドパスフィルタ(3)430により、ノックセンサ300が検出した振動から、第3の周波数帯Cの振動のみが抽出される。
積算部450は、バンドパスフィルタ(1)410〜バンドパスフィルタ(3)430により選別された信号、すなわち振動の強度を、クランク角度で5度分づつ積算する。以下、積算された値を積算値と表す。積算値の算出は、周波数帯ごとに行なわれる。この積算値の算出により、各周波数帯における振動波形が検出される。
さらに、算出された第1の周波数帯A〜第3の周波数帯Cの積算値は、クランク角度に対応して加算される。すなわち、第1の周波数帯A〜第3の周波数帯Cの振動波形が合成される。
これにより、図4に示すように、エンジン100の振動波形が検出される。すなわち、第1の周波数帯A〜第3の周波数帯Cの合成波形が、エンジン100の振動波形として用いられる。
検出された振動波形は、図5に示すようにエンジンECU200のメモリ202に記憶されたノック波形モデルと比較される。ノック波形モデルは、エンジン100にノッキングが発生した場合の振動波形のモデルとして予め作成される。
ノック波形モデルにおいて、振動の強度は0〜1の無次元数として表され、振動の強度はクランク角と一義的には対応していない。すなわち、本実施の形態のノック波形モデルにおいては、振動の強度のピーク値以降、クランク角が大きくなるにつれ振動の強度が低減することが定められているが、振動の強度がピーク値となるクランク角は定められていない。
本実施の形態におけるノック波形モデルは、ノッキングにより発生した振動の強度のピーク値以降の振動に対応している。なお、ノッキングに起因した振動の立ち上がり以降の振動に対応したノック波形モデルを記憶してもよい。
ノック波形モデルは、実験などにより、強制的にノッキングを発生させた場合におけるエンジン100の振動波形を検出し、この振動波形に基づいて予め作成されて記憶される。
ノック波形モデルは、エンジン100の寸法やノックセンサ300の出力値が、寸法公差やノックセンサ300の出力値の公差の中央値であるエンジン100(以下、特性中央エンジンと記載する)を用いて作成される。すなわち、ノック波形モデルは、特性中央エンジンに強制的にノッキングを発生させた場合における振動波形である。
なお、ノック波形モデルを作成する方法は、これに限られず、その他、シミュレーションにより作成してもよい。エンジンECU200は、検出された波形と記憶されたノック波形モデルとを比較して、エンジン100にノッキングが発生したか否かを判定する。
検出された波形とノック波形モデルとの比較においては、図6に示すように、正規化された波形とノック波形モデルとが比較される。ここで、正規化とは、たとえば、検出された振動波形における積算値の最大値で各積算値で除算することにより、振動の強度を0〜1の無次元数で表すことである。なお、正規化の方法はこれに限らない。
本実施の形態において、エンジンECU200は、正規化された振動波形とノック波形モデルとの偏差に関する値である相関係数Kを算出する。正規化後の振動波形において振動の強度が最大になるタイミングとノック波形モデルにおいて振動の強度が最大になるタイミングとを一致させた状態で、正規化後の振動波形とノック波形モデルとの偏差の絶対値(ズレ量)をクランク角ごと(5度ごと)に算出することにより、相関係数Kが算出される。
正規化後の振動波形とノック波形モデルとのクランク角ごとの偏差の絶対値をΔS(I)(Iは自然数)とし、ノック波形モデルにおける振動の強度をクランク角で積分した値(ノック波形モデルの面積)をSとおくと、相関係数Kは、K=(S−ΣΔS(I))/Sという方程式により算出される。ここで、ΣΔS(I)は、上死点から90度までのΔS(I)の総和である。本実施の形態において、相関係数Kは、振動波形の形状がノック波形モデルの形状に近いほど、大きな値として算出される。したがって、振動波形にノッキング以外の要因による振動の波形が含まれた場合、相関係数Kは小さく算出される。なお、相関係数Kの算出方法はこれに限らない。
さらに、エンジンECU200は、相関係数Kおよび積算値の最大値(ピーク値)に基づいて、ノック強度Nを算出する。積算値の最大値をPとし、エンジン100にノッキングが発生していない状態におけるエンジン100の振動の強度を表す値をBGL(Back Ground Level)とおくと、ノック強度Nは、N=P×K/BGLという方程式で算出される。BGLはメモリ202に記憶されている。なお、ノック強度Nの算出方法はこれに限らない。
本実施の形態において、、エンジンECU200は、算出されたノック強度Nとメモリ202に記憶された判定値V(KX)とを比較することにより、エンジン100にノッキングが発生したか否かを1点火サイクルごとに判定する。図7に示すように、判定値V(KX)は、エンジン回転数NEと吸入空気量KLとをパラメータとするマップとして記憶される。
判定値V(KX)の初期値には、予め実験などにより定められる値が用いられる。ところが、ノックセンサ300の出力値のばらつきや劣化などにより、エンジン100で同じ振動が生じた場合であっても、検出される強度が変化し得る。この場合、判定値V(KX)を補正し、実際に検出される強度に応じた判定値V(KX)を用いてノッキングが発生したか否かを判定する必要がある。
そのため、本実施の形態においては、図8に示すように、予め定められた回数の点火サイクル(たとえば200サイクル)分の強度Vを対数変換した値である強度値LOG(V)と、各強度値LOG(V)が検出された頻度(回数、確率ともいう)との関係を示す頻度分布を用いて、各判定値V(KX)が補正される。
エンジン回転数NEと吸入空気量KLとをパラメータとする領域ごとに強度値LOG(V)の頻度分布が作成され、対応する判定値V(KX)が補正される。強度値LOG(V)を算出するために用いられる強度Vは、予め定められたクランク角の間における強度のピーク値(5度ごとの積算値のピーク値)である。
頻度分布においては、強度値LOG(V)の頻度を最小値から累積して50%になる中央値V(50)が算出される。また、中央値V(50)以下の強度値LOG(V)における標準偏差σが算出される。中央値V(50)に係数U(Uは定数で、たとえばU=3)と標準偏差σとの積を加算した値が、ノック判定レベルV(KD)となる。なお、ノック判定レベルV(KD)の算出方法はこれに限らない。ノック判定レベルV(KD)よりも大きい強度値LOG(V)の頻度が、ノッキングが発生した頻度として判定される。
係数Uは、実験などより得られたデータや知見から求められた係数である。U=3とした場合のノック判定レベルV(KD)よりも大きい強度値LOG(V)が、実際にノッキングが発生した点火サイクルにおける強度値LOG(V)と略一致する。なお、係数Uに「3」以外の値を用いるようにしてもよい。
強度値LOG(V)の頻度分布においては、図9に示すように、強度値LOG(V)にノイズ成分の振動の強度値LOG(V)が混在している場合、大きな強度値LOG(V)が算出される頻度が高くなり、頻度分布が偏った形状になる。この場合、強度値LOG(V)の分布の幅(最小値と最大値との差)が狭くなり、ノック判定レベルV(KD)よりも大きい強度値LOG(V)が極度に少なくなる場合がある。そのため、ノッキングが発生した回数を精度良く判定できないおそれがある。
そこで、本実施の形態においては、頻度分布を作成するために用いられる強度値LOG(V)には、図10において、破線で囲まれる領域内の強度値LOG(V)が用いられる。図10は、算出された強度値LOG(V)を、その強度値LOG(V)が得られたサイクルにおける相関係数Kごとにプロットした図である。
図10に示すように、しきい値V(1)よりも大きく、かつ相関係数Kがしきい値K(1)より小さい点火サイクルにおいて算出された強度値LOG(V)を除外して、頻度分布が作成される。すなわち、しきい値V(1)よりも小さいという条件を満たす強度値LOG(V)および相関係数Kがしきい値K(1)よりも大きいという条件を満たす相関係数Kが算出された点火サイクルにおいて算出された強度値LOG(V)が抽出されて頻度分布が作成される。
図11を参照して、しきい値V(1)についてさらに説明する。図11は、強度値LOG(V)を算出するために用いられる強度Vを検出する際に、ノッキング以外の要因(ノイズ成分)による振動の強度Vを取り込まないようにエンジン100を運転した場合における強度値LOG(V)を示す。
ノイズ成分の振動には、ピストンスラップによる振動、インジェクタ104(特に直噴インジェクタ)の作動による振動、吸気バルブ116または排気バルブ118の着座による振動などが考えられる。
強度Vを取り込むためのゲート(予め定められたクランク角の間)内では、ピストンスラップが発生しないようにエンジン100を運転したり、インジェクタ104や、吸気バルブ116および排気バルブ118を停止するようにエンジン100が運転したりして、図11に示す強度値LOG(V)が算出される。
このようにして算出された強度値LOG(V)の中央値がしきい値V(1)に設定される。中央値をしきい値V(1)に設定するのは、ノイズ成分の振動の強度値LOG(V)は、中央値よりも大きいと考えられるためである。なお、中央値以外の値(たとえば中央値よりも小さい値)をしきい値V(1)に設定してもよい。
図12を参照して、しきい値K(1)についてさらに説明する。図12は、強度値LOG(V)が算出される点火サイクルにおける振動波形に、ノイズの波形が含まれるようにエンジン100を運転した場合における強度値LOG(V)を示す。
ノック検出ゲート内において、ピストンスラップが発生するようにエンジン100を運転したり、インジェクタ104や、吸気バルブ116および排気バルブ118が作動するようにエンジン100を運転したりして、図12に示す強度値LOG(V)が算出される。
このようにして算出された強度値LOG(V)における相関係数Kの最大値がしきい値K(1)に設定される。なお、最大値以外の値(たとえば最大値よりも大きい値)にしきい値K(1)を設定してもよい。
このようにして、しきい値V(1)よりも小さい強度値LOG(V)および相関係数Kがしきい値K(1)よりも大きい点火サイクルにおける強度値LOG(V)を用いて頻度分布が作成される。すなわち、ノイズ成分の振動の強度値LOG(V)と考えられる強度値LOG(V)を除外して、頻度分布が作成される。
図13を参照して、本実施の形態に係る点火時期制御装置であるエンジンECU200が、ノッキングが発生したか否かを1点火サイクルごとに判定して点火時期を制御するために実行するプログラムの制御構造について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、エンジンECU200は、クランクポジションセンサ306から送信された信号に基づいて、エンジン回転数NEを検出するとともに、エアフローメータ314から送信された信号に基づいて、吸入空気量KLを検出する。
S102にて、エンジンECU200は、ノックセンサ300から送信された信号に基づいて、エンジン100の振動の強度を検出する。振動の強度は、ノックセンサ300の出力電圧値で表される。なお、ノックセンサ300の出力電圧値と対応した値で振動の強度を表してもよい。強度の検出は、燃焼行程において上死点から90度(クランク角で90度)までの間で行なわれる。
S104にて、エンジンECU200は、ノックセンサ300の出力電圧値(振動の強度を表す値)を、クランク角で5度ごとに(5度分だけ)積算した値(積算値)を算出する。積算値の算出は、第1の周波数帯A〜第3の周波数帯Cの振動ごとに行なわれる。さらに第1の周波数帯A〜第3の周波数帯Cの積算値が、クランク角度に対応して加算されて、エンジン100の振動波形が検出される。
S106にて、エンジンECU200は、第1の周波数帯A〜第3の周波数帯Cの合成波形(エンジン100の振動波形)における積算値うち、最も大きい積算値(ピーク値)を算出する。
S108にて、エンジンECU200は、エンジン100の振動波形を正規化する。ここで、正規化とは、算出されたピーク値で、各積算値を除算することにより、振動の強度を0〜1の無次元数で表すことをいう。
S110にて、エンジンECU200は、正規化された振動波形とノック波形モデルとの偏差に関する値である相関係数Kを算出する。
S112にて、エンジンECU200は、ノック強度Nを算出する。算出されたピーク値をPとし、エンジン100にノッキングが発生していない状態におけるエンジン100の振動の強度を表す値をBGL(Back Ground Level)とおくと、ノック強度Nは、N=P×K/BGLという方程式で算出される。BGLはメモリ202に記憶されている。なお、ノック強度Nの算出方法はこれに限らない。
S114にて、エンジンECU200は、ノック強度Nが予め定められた判定値よりも大きいか否かを判別する。ノック強度Nが予め定められた判定値よりも大きい場合(S114にてYES)、処理はS116に移される。そうでない場合(S114にてNO)、処理はS120に移される。
S116にて、エンジンECU200は、エンジン100にノッキングが発生したと判定する。S118にて、エンジンECU200は、点火時期を遅角する。S120にて、エンジンECU200は、エンジン100にノッキングが発生していないと判定する。S122にて、エンジンECU200は、点火時期を進角する。
図14を参照して、本実施の形態に係る点火時期制御装置であるエンジンECU200が、エンジン100に使用されている燃料の種類に応じて点火時期を制御するために実行するプログラムの制御構造について説明する。
S200にて、エンジンECU200は、エンジン100に使用されている燃料がレギュラーガソリンかプレミアムガソリンかを判別する。レギュラーガソリンかプレミアムガソリンかは、たとえば点火時期の遅角量から判別される。遅角量が予め定められたクランク角度よりも大きい場合、エンジン100に使用されている燃料がレギュラーガソリンであると判別され、そうでない場合プレミアムガソリンであると判別される。なお、燃料がレギュラーガソリンかプレミアムガソリンかを判別する方法はこれに限られず、その他、一般的な公知技術を利用するようにしてもよい。
エンジン100に使用されている燃料がレギュラーガソリンである場合(S200にてYS)、処理はS202に移される。そうでない場合(S200にてNO)、処理はS204に移される。
S202にて、エンジンECU200は、点火時期を遅角側に制御する。このとき、エンジンECU200は、点火時期の最大進角量、最大遅角量、MBTおよび基本点火時期などが、プレミアムガソリンの使用時に比べて遅角側に設定されたマップを選択して、点火時期を制御する。なお、点火時期を遅角側に制御する方法はこれに限られず、その他、一般的な公知技術を利用するようにしてもよい。
S204にて、エンジンECU200は、点火時期を進角側に制御する。このとき、エンジンECU200は、点火時期の最大進角量、最大遅角量、MBTおよび基本点火時期などが、レギュラーガソリンの使用時に比べて進角側に設定されたマップを選択して、点火時期を制御する。なお、点火時期を進角側に制御する方法はこれに限られず、その他、一般的な公知技術を利用するようにしてもよい。
図15を参照して、本実施の形態に係る点火時期制御装置であるエンジンECU200が、判定値V(KX)を補正するために実行するプログラムの制御構造について説明する。
S300にて、エンジンECU200は、判定値V(KX)の補正禁止条件が成立しているか否かを判別する。エンジンECU200は、エンジン100の負荷が予め定められた負荷よりも高い領域でエンジン100が運転されている場合や、エンジン100の点火時期とMBTとの差が予め定められた値より小さい場合、判定値V(KX)の補正禁止条件が成立していると判別する。なお、補正禁止条件はこれに限られず、その他、エンジン100の負荷が予め定められた負荷よりも低い領域でエンジン100が運転されている場合に、判定値V(KX)の補正禁止条件が成立していると判別するようにしてもよい。
判定値V(KX)の補正禁止条件が成立している場合(S300にてYES)、処理はS302に移される。そうでない場合(S300にてNO)、処理はS400に移される。
S302にて、エンジンECU200は、判定値V(KX)の補正を禁止する。このとき、エンジンECU200は、エンジン100に使用されている燃料の種類に応じた点火時期制御は実行を禁止しない。すなわち、エンジンECU200は、判定値V(KX)の補正を禁止した場合であっても、レギュラーガソリンが使用された場合は点火時期を遅角側に制御し、プレミアムガソリンが使用された場合は点火時期を進角側に制御する。
S400にて、エンジンECU200は、ノックセンサ300から送信された信号に基づいて検出される強度Vから、強度値LOG(V)を算出する。ここで、強度Vは、予め定められたクランク角の間におけるピーク値(5度ごとの積算値のピーク値)である。
S402にて、エンジンECU200は、N(Nは自然数で、たとえばN=200)サイクル分の強度値LOG(V)を算出したか否かを判別する。エンジンECU200は、前述した図10において破線で囲まれる領域内の強度値LOG(V)をN個以上算出した場合、Nサイクル分の強度値LOG(V)を算出したと判定する。Nサイクル分の強度値LOG(V)を算出した場合(S402にてYES)、処理はS404に移される。そうでない場合(S402にてNO)、処理はS400に戻される。
S404にて、エンジンECU200は、強度値LOG(V)の頻度分布を作成する。S406にて、エンジンECU200は、強度値LOG(V)の最大値V(MAX)を決定する。
S408にて、エンジンECU200は、最大値V(MAX)以下の強度値LOG(V)について、中央値V(50)および標準偏差σを算出する。S410にて、エンジンECU200は、中央値V(50)および標準偏差σに基づいて、ノック判定レベルV(KD)を算出する。
S412にて、エンジンECU200は、ノック判定レベルV(KD)が、最大値V(MAX)よりも小さいか否かを判別する。ノック判定レベルV(KD)が、最大値V(MAX)よりも小さい場合(S412にてYES)、処理はS414に移される。そうでない場合(S412にてNO)、処理はS418に移される。
S414にて、エンジンECU200は、頻度分布から、S406にて決定されたV(MAX)を取除く。S416にて、エンジンECU200は、取除いた最大値V(MAX)の頻度の総合計を、ノック占有率KCとしてカウントする。その後、処理はS406に戻される。
S418にて、エンジンECU200は、ノック占有率KCがしきい値KC(0)よりも大きいか否かを判定する。ノック占有率KCがしきい値KC(0)よりも大きい場合(S418にてYES)、処理はS420に移される。そうでない場合(S418にてNO)、処理はS422に移される。S420にて、エンジンECU200は、判定値V(KX)を小さくする。S422にて、エンジンECU200は、判定値V(KX)を大きくする。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る点火時期制御装置であるエンジンECU200の動作について説明する。
運転者がイグニッションスイッチ312をオン操作し、エンジン100が始動すると、クランクポジションセンサ306から送信された信号に基づいて、エンジン回転数NEが検出されるとともに、エアフローメータ314から送信された信号に基づいて、吸入空気量KLが検出される(S100)。また、ノックセンサ300から送信された信号に基づいて、エンジン100の振動の強度が検出される(S102)。
燃焼行程における上死点から90度までの間において、5度ごとの積算値が第1の周波数帯Aから第3の周波数帯Cの振動ごとに算出される(S104)。算出された第1の周波数帯A〜第3の周波数帯Cの積算値がクランク角度に対応して加算され、前述した図4に示すようなエンジン100の振動波形が検出される。
5度ごとの積算値により振動波形を検出することにより、振動の強度が細かく変化する複雑な形状の振動波形が検出されることを抑制することができる。そのため、検出された振動波形とノック波形モデルとの比較を容易にすることができる。
算出された積算値に基づいて、第1の周波数帯A〜第3の周波数帯Cの合成波形(エンジン100の振動波形)おける積算値のピーク値Pが算出される(S106)。
算出されたピーク値Pでエンジン100の振動波形における積算値が除算されて、振動波形が正規化される(S108)。正規化により、振動波形における振動の強度が0〜1の無次元数で表される。これにより、振動の強度に関係なく検出された振動波形とノック波形モデルとの比較を行なうことができる。そのため、振動の強度に対応した多数のノック波形モデルを記憶しておく必要がなく、ノック波形モデルの作成を容易にすることができる。
正規化後の振動波形において振動の強度が最大になるタイミングとノック波形モデルにおいて振動の強度が最大になるタイミングとを一致させ(図6参照)、この状態で、正規化後の振動波形とノック波形モデルとのクランク角ごとの偏差の絶対値ΔS(I)が算出される。このΔS(I)の総和ΣΔS(I)およびノック波形モデルにおいて振動の強度をクランク角で積分した値Sに基づいて、K=(S−ΣΔS(I))/Sにより相関係数Kが算出される(S110)。これにより、検出された振動波形とノック波形モデルとの一致度合を数値化して客観的に判定することができる。また、振動波形とノック波形モデルとを比較することで、振動の減衰傾向など、振動の挙動からノッキング時の振動であるか否かを分析することができる。
このようにして算出された相関係数Kとピーク値Pとの積をBGLで除算することにより、ノック強度Nが算出される(S112)。これにより、検出された振動波形とノック波形モデルとの一致度合に加えて、振動の強度に基づいて、エンジン100の振動がノッキングに起因した振動であるか否かをより詳細に分析することができる。
ノック強度Nが予め定められた判定値よりも大きい場合(S114にてYES)、ノッキングが発生したと判定され(S116)、点火時期が遅角される(S118)。これにより、ノッキングの発生が抑制される。
一方、ノック強度Nが予め定められた判定値よりも大きくない場合(S114にてNO)、ノッキングが発生していないと判定され(S120)、点火時期が進角される(S122)。
このようにして、ノック強度Nと判定値V(KX)とを比較することにより1点火サイクルごとにノッキングが発生したか否かが判定され、点火時期が遅角されたり、進角されたりする。
このとき、点火時期を遅角してもノッキングがなかなか消えず、遅角量が予め定められたクランク角度よりも大きくなっていれば、エンジン100の燃料に、オクタン価の低いレギュラーガソリンが使用されているといえる(S200にてYES)。この場合、点火時期が遅角側に設定されたマップが選択され、点火時期が遅角側に制御される(S202)。これにより、ノッキングの発生が抑制される。
一方、遅角量が予め定められたクランク角度よりも小さい段階でノッキングが発生しなくなった場合は、エンジン100の燃料に、オクタン価の高いプレミアムガソリンが使用されているといえる(S200にてNO)。この場合、点火時期が進角側に設定されたマップが選択され、点火時期が進角側に制御される(S204)。これにより、エンジン100の出力低下を抑制することができる。
ところで、上述したように、ノックセンサ300の出力値のばらつきや劣化などにより、エンジン100で同じ振動が生じた場合であっても、検出される強度が変化し得る。この場合、判定値V(KX)を補正し、実際に検出される強度に応じた判定値V(KX)を用いてノッキングが発生したか否かを判定する必要がある。
しかしながら、エンジン100の全ての運転領域において判定値V(KX)を補正しても、判定値V(KX)を適切に補正できるとは限らない。たとえば、図16に示すように、吸入空気量KLが小さくなるほど、すなわちエンジン100の負荷が小さくなるほど、ノッキングが発生し始める進角量が大きくなり、ノッキングが発生し難くなる。
特に、吸入空気量KLがKL(0)以下である領域においては、ノッキングが発生し始める進角量よりも、MBTの方が小さい(遅角側にある)。そのため、点火時期がMBT付近になるような低負荷領域(図17において一点鎖線で囲まれる領域)においては、ノッキングが発生する可能性が極めて低い。
このような低負荷領域において判定値V(KX)が大きくなるように補正されることにより、ノッキングが発生していないと判定される頻度が高くなって、点火時期が進角されると、元々ノッキングが発生し難い領域において、ノッキングが発生し易くなる。
また、前述した図16に示すように、吸入空気量KLが大きくなるほど、ノッキングが発生し始める進角量が小さくなる。そのため、高負荷領域(図17において二点鎖線で囲まれる領域)においては、ノッキングが発生し易い。
しかしながら、高負荷領域においては、車両の走行音やエンジン100の駆動音自体が大きいため、ノッキングによる異音がドライバビリティに与える影響は小さい。このような高負荷領域において判定値V(KX)が小さくなるように補正されることにより、ノッキングが発生したと判定される頻度が高くなって、点火時期が遅角されると、エンジン100の出力が必要以上に低下し得るおそれがある。すなわち、高負荷領域においては、ノッキングを抑制するメリットよりも、ノッキングを抑制するために行なわれる点火時期の遅角によるデメリットの方が大きい。
そこで、エンジン100の負荷が予め定められた負荷よりも高い領域でエンジン100が運転されている場合や、エンジン100の点火時期とMBTとの差が予め定められた値より小さい場合など、判定値V(KX)の補正禁止条件が成立している場合(S300にてYES)、判定値V(KX)の補正が禁止される(S302)。
一方、判定値V(KX)の補正禁止条件が成立していない場合(S300にてNO)、ノックセンサ300から送信された信号に基づいて検出される強度Vから、強度値LOG(V)が算出される(S400)。
Nサイクル分の強度値LOG(V)を算出した場合(S402にてYES)、算出された強度値LOG(V)の頻度分布が作成され(S404)、頻度分布における強度値LOG(V)の最大値V(MAX)が決定される(S406)。また、最大値V(MAX)以下の強度値LOG(V)についての頻度分布における中央値V(50)および標準偏差σが算出され(S408)、中央値V(50)および標準偏差σに基づいて、ノック判定レベルV(KD)が算出される(S410)。
エンジン100においてノッキングが発生していなければ、頻度分布は図18に示すように正規分布となり、最大値V(MAX)とノック判定レベルV(KD)とが一致する。一方、ノッキングが発生することにより、検出される強度Vが大きくなり、大きい強度値LOG(V)が算出されると、図19に示すように、ノック判定レベルV(KD)よりも最大値V(MAX)が大きくなる。
さらにノッキングが発生する頻度が大きくなったり、エンジン100自体の機械振動が大きくなったりすると、図20に示すように最大値V(MAX)はさらに大きくなる。このとき、頻度分布における中央値V(50)および標準偏差σは、最大値V(MAX)とともに大きくなる。そのため、ノック判定レベルV(KD)が大きくなる。
ノック判定レベルV(KD)よりも小さい強度値LOG(V)は、ノッキングが発生したサイクルにおける強度値LOG(V)とは判定されないため、ノック判定レベルV(KD)が大きくなると、それだけ、ノッキングが発生していても、ノッキングが発生していないと判定される頻度が高くなる。
このように、ノック判定レベルV(KD)が大きくなることを抑制するため、ノック判定レベルV(KD)が、最大値V(MAX)よりも小さい場合(S412にてYES)、頻度分布から最大値V(MAX)が取除かれる(S414)。取除いた最大値V(MAX)の頻度の総合計は、ノック占有率KCとしてカウントされる(S416)。
最大値V(MAX)が取除かれた頻度分布において、再び最大値V(MAX)が決定される(S406)。すなわち、頻度分布における最大値V(MAX)が小さく補正される。
また、最大値V(MAX)が再決定された後の頻度分布において、ノック判定レベルV(KD)が再度算出される(S410)。すなわち、再決定された最大値V(MAX)以下の強度値LOG(V)についての頻度分布におけるノック判定レベルV(KD)が再度算出される。ノック判定レベルV(KD)が最大値V(MAX)よりも小さい限り(S412にてYES)、S406〜S416の処理が繰返される。
最大値V(MAX)を取除き、ノック判定レベルV(KD)を再算出した場合、図21に示すように、取除かれた最大値V(MAX)が多くなるほど(頻度分布における最大値V(MAX)を小さくするほど)、ノック判定レベルV(KD)が小さくなる。最大値V(MAX)の減少率は、ノック判定レベルV(KD)の減少率よりも大きいため、両者が一致する点が存在する。
前述したように、ノッキングが発生していない場合の頻度分布において、最大値V(MAX)とノック判定レベルV(KD)とが一致する。そのため、図22に示すように、最大値V(MAX)とノック判定レベルV(KD)とが一致した場合(S412にてNO)、このノック判定レベルV(KD)は、ノッキングが発生していない場合の頻度分布におけるノック判定レベルV(KD)を模擬しているといえる。
したがって、最大値V(MAX)とノック判定レベルV(KD)とが一致した場合におけるノック判定レベルV(KD)(最大値V(MAX))よりも大きい強度値LOG(V)の頻度、すなわち、最大値V(MAX)とノック判定レベルV(KD)とが一致するまでに取除いた最大値V(MAX)の頻度の総合計が、ノック占有率KC(ノッキングの発生した頻度)としてカウントされる(S416)。
図23に、最大値V(MAX)を取除かずに算出したノック判定レベルV(KD)を用いて、ノック占有率KCをカウントした場合のノック占有率KCの推移を示す。この場合、ノッキングが無い状態から、聴感ノック強度(乗員が聴覚で知覚し得る程度の強度)が大きくなるとノック占有率KCが増える。しかしながら、最大値V(MAX)の増大とともにノック判定レベルV(KD)が増大するため、聴感ノック強度が大き過ぎると、逆にノック占有率KCが低下する。
一方、図24に示すように、最大値V(MAX)とノック判定レベルV(KD)とが一致するまで最大値V(MAX)を取除いてノック判定レベルV(KD)を再算出した場合、聴感ノック強度が大きくなるにつれ、ノック占有率KCが増加する。これにより、ノック占有率KCを精度よく検出することができる。
ノック占有率KCがしきい値KC(0)よりも大きい場合(S418にてYES)、許容され得る頻度よりも多い頻度でノッキングが発生しているといえる。この場合、ノッキングが発生していると判定し易くするため、判定値V(KX)が小さくされる(S420)。これにより、ノッキングが発生したと判定される頻度を高め、点火時期を遅角してノッキングの発生を抑制することができる。
一方、ノック占有率KCがしきい値KC(0)よりも小さい場合(S418にてNO)、ノッキングの発生頻度が許容値以内であるといえる。この場合、エンジン100の出力をさらに高めてもよい状態であるといえる。
そのため、判定値V(KX)が大きくされる(S422)。これにより、ノッキングが発生したと判定される頻度を抑制し、点火時期を進角してエンジン100の出力を高めることができる。
以上のように、本実施の形態に係る点火時期制御装置であるエンジンECU200によれば、相関係数Kがしきい値K(1)よりも大きい点火サイクルにおける強度値LOG(V)を用いて頻度分布を作成し、ノック占有率KC、すなわちノッキングの発生頻度(回数)を判定する。しきい値K(1)は、強度値LOG(V)が算出される点火サイクルにおける振動波形に、ノイズ成分の振動波形が含まれるようにエンジンを運転した場合において算出された相関係数Kの最大値である。これにより、強度値LOG(V)の頻度分布において、ノイズ成分の振動の強度値LOG(V)と考えられる強度値LOG(V)を抑制することができる。そのため、ノイズ成分の振動の影響を抑制して、ノッキングが発生した回数を判定することができる。その結果、ノッキングが発生した回数を精度よく判定することができる。このようにして判定されたノッキングの発生回数に基づいて、判定値V(KX)の補正が禁止される。その際、エンジンの負荷が予め定められた負荷よりも高い場合や点火時期とMBTとの差が予め定められた値より小さい場合、判定値V(KX)の補正が禁止される。これにより、ノッキングが発生し難い領域において、判定値V(KX)が補正されて、ノッキングが発生し易くなることを抑制することができる。また、高出力が要求される高負荷領域において、判定値V(KX)が補正されて、点火時期が遅角されやすくなり、出力が低下することを抑制することができる。
なお、図25に示すように、ノイズによる振動の強度が大きい場合は、ノッキング時の積算値の最大値とノイズによる積算値の最大値との差が小さく、ノック強度Nからはノッキングとノイズとを区別し難くなるおそれがある。そのため、積算値のピーク値Pの代わりに、図26に示すように、振動波形における積算値の総合計(ノック検出ゲートにおけるノックセンサ300の出力電圧値を全て積算した値)を用いてノック強度Nを算出するようにしてもよい。すなわち、相関係数Kと振動波形における積算値の総合計との積をBGLにより除算して、ノック強度Nを算出するようにしてもよい。
図26に示すように、ノイズによる振動の発生期間は、ノッキングによる振動の発生期間よりも短いので、ノッキングとノイズとでは、積算値の総合計は大きく異なり得る。したがって、積算値の総合計に基づいてノック強度Nを算出することにより、ノッキング時に算出されるノック強度Nと、ノイズにより算出されるノック強度Nとの差を大きくすることができる。これにより、ノッキングによる振動とノイズによる振動とを明確に区別することができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態に係る点火時期制御装置であるエンジンECUにより制御されるエンジンを示す概略構成図である。 ノッキング時にエンジンで発生する振動の周波数帯を示す図である。 図1のエンジンECUを示す制御ブロック図である。 エンジンの振動波形を示す図である。 エンジンECUのメモリに記憶されたノック波形モデルを示す図である。 振動波形とノック波形モデルとを比較した図である。 エンジンECUのメモリに記憶された判定値V(KX)のマップを示す図である。 強度値LOG(V)の頻度分布を示す図(その1)である。 強度値LOG(V)の頻度分布を示す図(その2)である。 強度値LOG(V)の頻度分布を作成するために用いられる強度値LOG(V)を示す図である。 しきい値V(1)を設定する際における強度値LOG(V)を示す図である。 しきい値K(1)を設定する際における強度値LOG(V)を示す図である。 図1のエンジンECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャート(その1)である。 図1のエンジンECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャート(その2)である。 図1のエンジンECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャート(その3)である。 ノッキングが発生し始める進角量とMBTとの関係を示す図である。 判定値V(KX)の補正を禁止する負荷領域を示す図である。 強度値LOG(V)の頻度分布を示す図(その3)である。 強度値LOG(V)の頻度分布を示す図(その4)である。 強度値LOG(V)の頻度分布を示す図(その5)である。 V(KD)とV(MAX)の推移を示す図である。 強度値LOG(V)の頻度分布を示す図(その6)である。 聴感ノック強度とノック占有率との関係を示す図(その1)である。 聴感ノック強度とノック占有率との関係を示す図(その2)である。 ノッキング時の積算値とノイズによる積算値とを示す図(その1)である。 ノッキング時の積算値とノイズによる積算値とを示す図(その2)である。
符号の説明
100 エンジン、104 インジェクタ、106 点火プラグ、110 クランクシャフト、116 吸気バルブ、118 排気バルブ、120 ポンプ、200 エンジンECU、300 ノックセンサ、302 水温センサ、304 タイミングロータ、306 クランクポジションセンサ、308 スロットル開度センサ、314 エアフローメータ。

Claims (13)

  1. 内燃機関の点火時期制御装置であって、
    予め定められた間隔において前記内燃機関で発生する振動の波形を検出するための手段と、
    前記内燃機関の振動の基準となる波形を記憶するための手段と、
    前記検出された波形に前記内燃機関の予め定められた部品の作動に起因する振動の波形を含む場合、含まない場合に比べて小さくなるように、前記検出された波形と前記記憶された波形との偏差に関する値を算出するための偏差算出手段と、
    前記偏差に関する値および前記予め定められた間隔において前記内燃機関で発生する振動の強度に基づいて、ノッキングに起因する振動の強度に関するノック強度を算出するためのノック強度算出手段と、
    前記ノック強度と予め定められた判定値とを比較した結果に基づいて、前記内燃機関の点火時期を制御するための制御手段と、
    前記内燃機関で発生する振動の強度に関する強度値を、複数の点火サイクルにおいて検出するための検出手段と、
    複数の前記強度値のうち、予め定められた値よりも大きい偏差に関する値が算出された点火サイクルにおける強度値であるという条件を満たす強度値を抽出するための抽出手段と、
    前記抽出された強度値に基づいて、前記予め定められた判定値を補正するための補正手段と、
    前記内燃機関の負荷が予め定められた負荷よりも高いという条件が満たされた場合、前記予め定められた判定値の補正を禁止するための禁止手段とを含む内燃機関の点火時期制御装置。
  2. 内燃機関の点火時期制御装置であって、
    予め定められた間隔において前記内燃機関で発生する振動の波形を検出するための手段と、
    前記内燃機関の振動の基準となる波形を記憶するための手段と、
    前記検出された波形に前記内燃機関の予め定められた部品の作動に起因する振動の波形を含む場合、含まない場合に比べて小さくなるように、前記検出された波形と前記記憶された波形との偏差に関する値を算出するための偏差算出手段と、
    前記偏差に関する値および前記予め定められた間隔において前記内燃機関で発生する振動の強度に基づいて、ノッキングに起因する振動の強度に関するノック強度を算出するためのノック強度算出手段と、
    前記ノック強度と予め定められた判定値とを比較した結果に基づいて、前記内燃機関の点火時期を制御するための制御手段と、
    前記内燃機関で発生する振動の強度に関する強度値を、複数の点火サイクルにおいて検出するための検出手段と、
    複数の前記強度値のうち、予め定められた値よりも大きい偏差に関する値が算出された点火サイクルにおける強度値であるという条件を満たす強度値を抽出するための抽出手段と、
    前記抽出された強度値に基づいて、前記予め定められた判定値を補正するための補正手段と、
    前記内燃機関の負荷が予め定められた負荷よりも低いという条件が満たされた場合、前記予め定められた判定値の補正を禁止するための禁止手段とを含む内燃機関の点火時期制御装置。
  3. 内燃機関の点火時期制御装置であって、
    予め定められた間隔において前記内燃機関で発生する振動の波形を検出するための手段と、
    前記内燃機関の振動の基準となる波形を記憶するための手段と、
    前記検出された波形に前記内燃機関の予め定められた部品の作動に起因する振動の波形を含む場合、含まない場合に比べて小さくなるように、前記検出された波形と前記記憶された波形との偏差に関する値を算出するための偏差算出手段と、
    前記偏差に関する値および前記予め定められた間隔において前記内燃機関で発生する振動の強度に基づいて、ノッキングに起因する振動の強度に関するノック強度を算出するためのノック強度算出手段と、
    前記ノック強度と予め定められた判定値とを比較した結果に基づいて、前記内燃機関の点火時期を制御するための制御手段と、
    前記内燃機関で発生する振動の強度に関する強度値を、複数の点火サイクルにおいて検出するための検出手段と、
    複数の前記強度値のうち、予め定められた値よりも大きい偏差に関する値が算出された点火サイクルにおける強度値であるという条件を満たす強度値を抽出するための抽出手段と、
    前記抽出された強度値に基づいて、前記予め定められた判定値を補正するための補正手段と、
    前記内燃機関の点火時期と予め定められた点火時期との差が予め定められた値よりも小さいという条件が満たされた場合、前記予め定められた判定値の補正を禁止するための禁止手段とを含む内燃機関の点火時期制御装置。
  4. 前記予め定められた間隔は、クランク角についての予め定められた間隔である、請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関の点火時期制御装置。
  5. 前記内燃機関の振動の基準となる波形は、予め記憶される、請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関の点火時期制御装置。
  6. 前記点火時期制御装置は、
    前記予め定められた間隔において前記内燃機関で発生する振動の強度を、前記予め定められた間隔分だけ積算した積算値を算出するための手段をさらに含み、
    前記ノック強度算出手段は、前記偏差に関する値と前記積算値との積に基づいて、前記ノック強度を算出するための手段を含む、請求項1〜5のいずれかに記載の内燃機関の点火時期制御装置。
  7. 前記予め定められた値は、前記予め定められた間隔において前記予め定められた部品の作動に起因する振動が発生するように前記内燃機関が運転された状態で算出される偏差に関する値の最大値である、請求項1〜6のいずれかに記載の内燃機関の点火時期制御装置。
  8. 前記予め定められた部品は、ピストン、インジェクタ、吸気バルブおよび排気バルブの少なくともいずれか1つである、請求項1〜7のいずれかに記載の内燃機関の点火時期制御装置。
  9. 前記点火時期制御装置は、
    前記抽出された強度値に基づいて、ノック判定レベルを算出するためのレベル算出手段をさらに含み、
    前記補正手段は、前記抽出された強度値と前記ノック判定レベルとを比較した結果に基づいて、前記予め定められた判定値を補正するための手段を含む、請求項1〜のいずれかに記載の内燃機関の点火時期制御装置。
  10. 前記補正手段は、前記ノック判定レベルよりも大きい強度値が抽出される頻度が予め定められた頻度よりも高い場合、前記予め定められた判定値を補正するための手段を含む、請求項に記載の内燃機関の点火時期制御装置。
  11. 前記レベル算出手段は、前記抽出された強度値における標準偏差と予め定められた係数との積を、前記抽出された強度値における中央値に加算することにより、前記ノック判定レベルを算出するための手段を含む、請求項または10に記載の内燃機関の点火時期制御装置。
  12. 前記点火時期制御装置は、前記内燃機関の燃料の種類に応じて点火時期を制御するための燃料別制御手段をさらに含む、請求項1〜11のいずれかに記載の内燃機関の点火時期制御装置。
  13. 前記燃料別制御手段は、少なくとも前記予め定められた判定値の補正が禁止された場合において、前記内燃機関の点火時期を制御するための手段を含む、請求項12に記載の内燃機関の点火時期制御装置。
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