JP4702476B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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本発明は、内燃機関の制御装置に関するものである。
従来より、自動車用エンジン等の内燃機関においては、通常は最も高い機関出力の得られる点火時期とし、ノッキングが生じたときには点火時期の遅角により燃焼室の温度を下げて同ノッキングを抑制するという点火時期制御がなされる。
また、内燃機関においては、機関出力要求が大になるほど、その要求を満たすべく燃焼室に充填される燃料及び空気の量を多くする必要がある。このため、機関出力要求に応じて吸気通路に設けられたスロットルバルブの開度を調整し、内燃機関の吸入空気量を調節することが行われている。
しかし近年は、こうした吸入空気量の調整を吸気通路に設けられたスロットルバルブの開度調節によって行う代わりに、吸気バルブの最大リフト量及び作動角を可変とすることによって行うことも考えられている。なお、上記最大リフト量及び作動角の可変を実現する具体的な機構としては、例えば特許文献1に示される可変動弁機構をあげることができる。この可変動弁機構は、吸気バルブの最大リフト量と作動角とを互いに同期して変更し、例えば作動角が大きくなるほど最大リフト量も大きくするよう駆動されるものである。こうした可変動弁機構の駆動による吸入空気量の調整では、機関出力要求の大きさに基づき上記最大リフト量及び作動角の目標値が算出される。そして、その目標値に向けて最大リフト量及び作動角が近づくよう可変動弁機構が駆動され、これにより吸入空気量が機関出力要求に対応した値へと調節される。
なお、上記目標値については例えば機関出力要求が小から大へと変化するにつれて大とされる。このように変化する目標値に向けて最大リフト量及び作動角を変化させることで、機関出力要求が大となるほど吸入空気量が増大させられる。また、上記目標値を算出する際には、機関出力要求の大きさだけでなく、そのときの実際の吸入空気量も加味される。これにより、目標値に向けて変更される最大リフト量及び作動角が、必要な吸入空気量を得る上で適切な値となるようにしている。
特開2001−263015号公報
ところで、上記可変動弁機構の駆動による上記最大リフト量及び作動角の変更を通じて吸入空気量を調節する場合、アイドル運転時など機関出力要求の小さい低負荷運転時には、最大リフト量及び作動角が小とされて吸気バルブの閉弁時期が吸気下死点よりも前の時期となる。この状態にあって、加速などのために機関出力要求が増大すると、その機関出力要求の大きさに基づき最大リフト量及び作動角の目標値が大きくされる。なお、このときの目標値の増大については、徐々に増加してゆく実際の吸入空気量を加味して当該目標値の算出が行われることから、その実際の吸入空気量の変化態様に対応して徐々に行われることとなる。そして、上記目標値に対応して最大リフト量及び作動角が徐々に大きくなるよう可変動弁機構が駆動されることで、機関出力要求が増大する過程において、当該機関出力要求の大きさに応じた吸入空気量が得られるようになる。
ただし、上記のような低負荷運転状態からの機関出力要求の増大によって最大リフト量及び作動角が徐々に大きくなるときには、その作動角の拡大に伴い吸気バルブの閉弁時期が吸気下死点前から吸気下死点後へと徐々に変化することになる。ここで、吸気バルブの閉弁時期が吸気下死点付近にあるときには、実圧縮比が高くなることからノッキングが発生して点火時期が遅角されるということが比較的高い頻度で生じる。従って、上記のように、吸気バルブの作動角の拡大に伴い吸気バルブの閉弁時期が吸気下死点前から吸気下死点後へと徐々に変化すると、その変化の過程でノッキングが発生してノッキング抑制のための点火時期の遅角が行われる頻度が高くなり、当該点火時期遅角の分だけ機関出力の増大が遅れるおそれがある。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、機関出力要求の増大に伴い吸気バルブの最大リフト量及び作動角を大として吸入空気量を多くするとき、機関出力の増大に遅れが生じるのを抑制することのできる内燃機関の制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、ノッキング抑制のための点火時期遅角が行われるとともに、吸気バルブの作動角を可変とする可変動弁機構の制御を通じて吸入空気量を調節する内燃機関に適用され、同機関に対する出力要求が増大するときに前記吸気バルブの作動角が増大するよう前記可変動弁機構を制御する内燃機関の制御装置において、前記吸気バルブの閉弁時期が吸気下死点前にある状態で内燃機関に対する出力要求が増大して前記吸気バルブの閉弁時期が吸気下死点となる時期を跨いで変更されるときは、前記吸気バルブの閉弁時期が吸気下死点となる時期を跨がないで変更されるときに比べて、前記吸気バルブの閉弁時期の変更速度を大きくすることを要旨とする。
上記構成によれば、機関出力の増大の遅れについて、吸気バルブの閉弁時期の吸気下死点前から吸気下死点後への変更を速やかなものとし、その変更過程でノッキングを発生させないようにすることで抑制することができる。
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、前記吸気バルブの閉弁時期が吸気下死点前にある状態で内燃機関に対する出力要求が増大して前記吸気バルブの閉弁時期が吸気下死点を跨いで変更されるときは、前記可変動弁機構による前記吸気バルブの作動角の変更速度を最大速度に設定することを要旨とする。
本実施形態の制御装置が適用されるエンジン全体を示す略図。 可変動弁機構の駆動に基づく吸気バルブの最大リフト量及び作動角の変化態様を示すグラフ。 吸気バルブの開弁態様を示す説明図。 (a)及び(b)は、目標値LTの変化態様、及び、その目標値LTの変化に伴う吸気バルブの閉弁時期の変化態様を示すタイムチャート。 吸気バルブの開弁態様を示す説明図。 (a)及び(b)は、目標値LTの変化態様、及び、その目標値LTの変化に伴う吸気バルブの閉弁時期の変化態様を示すタイムチャート。 吸入空気量の制御手順を示すフローチャート。
以下、本発明を自動車用の火花点火式エンジンに適用した一実施形態について、図1〜図7に基づき説明する。
図1に示されるエンジン1においては、燃焼室2に吸気通路3を通じて空気が吸入されるとともに、燃料噴射弁4から直接燃料が噴射供給される。この空気と燃料とからなる混合気に対し点火プラグ5による点火が行われると、同混合気が燃焼してピストン6が往復移動し、エンジン1の出力軸であるクランクシャフト7が回転する。そして、燃焼後の混合気は排気として燃焼室2から排気通路8に送り出される。
エンジン1において、燃焼室2と吸気通路3との間は吸気バルブ9の開閉動作によって連通・遮断され、燃焼室2と排気通路8との間は排気バルブ10の開閉動作によって連通・遮断される。これら吸気バルブ9及び排気バルブ10は、クランクシャフト7の回転が伝達される吸気カムシャフト11及び排気カムシャフト12の回転に伴い開閉動作するようになる。
吸気カムシャフト11と吸気バルブ9との間には、同バルブ9の最大リフト量及び作動角(吸気バルブ9を開閉させる吸気カム11aの作用角)を可変とすべく、電動モータ15によって駆動される可変動弁機構14が設けられている。可変動弁機構14の駆動による吸気バルブ9の最大リフト量及び作動角の変更態様を図2に示す。同図から分かるように、吸気バルブ9の最大リフト量と作動角とは、互いに同期して変化するものであって、例えば作動角が大きくなるほど最大リフト量も大きくなってゆく。この作動角が大きくなるということは、吸気バルブ9の閉弁時期と遅角側に移行するということを意味する。
こうしたエンジン1の各種制御は、自動車に搭載された電子制御装置26によって実施される。電子制御装置26は、エンジン1の制御にかかる演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータの記憶されたROM、CPUの演算結果が一時的に記憶されるRAM、外部との間で信号を入・出力するための入・出力ポート等を備えて構成されている。
電子制御装置26の入力ポートには、以下に示す各種センサが接続されている。
・自動車の運転者によって踏み込み操作されるアクセルペダル27の踏み込み量(アクセル踏込量)を検出するアクセルポジションセンサ28。
・吸気通路3に設けられたスロットルバルブ29の開度(スロットル開度)を検出するスロットルポジションセンサ30。
・エンジン1でのノッキング発生の有無を検出するノックセンサ31。
・吸気通路3を通じて燃焼室2に吸入される空気の量を検出するエアフローメータ32。
・クランクシャフト7の回転に対応する信号を出力し、エンジン回転速度の算出等に用いられるクランクポジションセンサ34。
・カムの回転位置に対応した信号を出力するカムポジションセンサ35。
電子制御装置26の出力ポートには、燃料噴射弁4、点火プラグ5、電動モータ15、及び、スロットルバルブ29の駆動回路が接続されている。
そして、電子制御装置26は、上記各種センサから入力した検出信号に基づきエンジン運転状態を把握し、その把握したエンジン運転状態に応じて上記出力ポートに接続された各種駆動回路に指令信号を出力する。こうして燃料噴射弁4からの燃料噴射量の制御、点火プラグ5の点火時期の制御、吸気バルブ9の最大リフト量及び作動角の制御、及び、スロットルバルブ29の開度制御等が電子制御装置26を通じて実施される。
エンジン1の点火時期制御では、通常は最も高いエンジン出力の得られる点火時期への調整が行われ、ノッキングが生じたときには同ノッキング抑制のために点火時期を遅角させることが行われる。この点火時期制御により、エンジン出力をできる限り高い状態に維持しつつ、ノッキングの発生を抑制することができるようになる。
また、エンジン1の燃料噴射量制御については、1サイクル中に吸気通路3から燃焼室2に吸入される空気の量に対応した燃料を燃料噴射弁4から噴射させるよう、同燃料噴射弁4を駆動することによって実現される。このため、エンジン1においては、その吸入空気量を多くするほど、燃焼室2に供給される燃料及び空気の量が多くなり、エンジン1の出力が高められるようになる。
ちなみに、本実施形態のエンジン1では、通常はスロットルバルブ29が全開状態に保
持され、可変動弁機構14の駆動による吸気バルブ9の最大リフト量及び作動角の調整を通じて吸入空気量が調節される。従って、アクセル踏込量が大きくなってエンジン1に対する出力要求が大となるほど、上記最大リフト量及び作動角が大きくされ、上記要求に対応したエンジン出力が得られるよう吸入空気量が増加させられる。
次に、エンジン1の吸入空気量を調節するための可変動弁機構14の駆動制御について詳しく説明する。
可変動弁機構14の駆動制御には、吸気バルブ9の最大リフト量及び作動角の目標値が用いられる。なお、吸気バルブ9の最大リフト量及び作動角は上述したように互いに同期して変化するため、ここでは可変動弁機構14を駆動制御するための目標値として最大リフト量の目標値LTが用いられる。
この目標値LTは、エンジン1に対する出力要求の大きさ、より具体的にはアクセル踏込量の大きさに基づき算出され、そのアクセル踏込量(出力要求)が大となるほど大きい値とされる。そして、上記のように算出される目標値LTに向けて最大リフト量が近づくよう可変動弁機構14が駆動制御される。これにより、アクセル踏込量(出力要求)に対応した吸入空気量が得られるよう、吸気バルブ9の最大リフト量及び作動角が調整されることとなる。
また、上記目標値LTを算出する際には、アクセル踏込量(出力要求)だけでなく、そのときの実際の吸入空気量も加味される。このように実際の吸入空気量を加味して目標値LTの算出を行うことにより、その目標値LTに向けて変更される最大リフト量と、それに同期して変化する作動角とが、必要な吸入空気量を得る上で適切な値となるようにしている。
ところで、可変動弁機構14の駆動による吸気バルブ9の最大リフト量及び作動角の変更を通じて吸入空気量を調節する場合、アイドル運転時などエンジン1に対する出力要求の小さい低負荷運転時には、必要とされる吸入空気量が少ないことから上記目標値LTが小とされ、それに基づき最大リフト量及び作動角も小とされる。図3は、このときの吸気バルブ9の開弁態様を示すものである。同図から分かるように、当該吸気バルブ9の閉弁時期は、上記作動角の縮小に伴い、吸気下死点(BDC)よりも前(タイミングtC1)になる。
この状態にあって、加速などのためにエンジン1に対する出力要求が増大すると、その出力要求の大きさ及び実際の吸入空気量に基づき目標値LTが図4(a)に示されるように徐々に大きくされ、その目標値LTに対応して最大リフト量及び作動角が徐々に大きくなるよう可変動弁機構14が駆動される。なお、エンジン1に対する出力要求が増大する過程において、目標値LTが徐々に大きくされるのは、最大リフト量及び作動角の拡大に対して実際の吸入空気量の増大が徐々に行われ、その実際の吸入空気量を加味して当該目標値LTを算出しているためである。このように算出される目標値LTに基づき可変動弁機構14を駆動することにより、エンジン1に対する出力要求が増大する過程において、当該出力要求の大きさに応じた吸入空気量が得られるようになる。
ただし、上記のような低負荷運転状態からエンジン1への出力要求の増大によって最大リフト量及び作用角が大きくなるときには、作動角が例えば図3に破線で示される状態へと拡大し、それに伴い吸気バルブ9の閉弁時期が図4(b)に示されるように吸気下死点前の時期(tC1)から吸気下死点後の時期(tC2)へと徐々に変化することとなる。ここで、吸気バルブ9の閉弁時期が吸気下死点付の範囲H内にあるときには、実圧縮比が高くなることからノッキングが発生して点火時期が遅角されるということが比較的高い頻度で生じる。従って、上記のように、吸気バルブ9の作動角の拡大に伴い吸気バルブ9の閉弁時期が吸気下死点前の時期(tC1)から吸気下死点後の時期(tC2)へと徐々に変化すると、吸気バルブ9の閉弁時期が上記範囲H内に存在する期間Mが長くなり、この期間Mにおいてノッキング抑制のための点火時期遅角が頻繁に行われることとなる。その結果、当該点火時期遅角の分だけエンジン1の出力増大が遅れることは避けられなくなる。
そこで本実施形態では、吸気バルブ9の閉弁時期が吸気下死点前にある状態でエンジン1に対する出力要求が増大したとき、目標値LTを実際の吸入空気量に関係なく吸気バルブ9の閉弁時期が吸気下死点後であって同下死点から離れた時期、例えば図5のタイミングtC3となる値に一気に変更する。こうした目標値LTの変更、及び、それに伴う吸気バルブ9の閉弁時期の変化を図6に示す。
目標値LTが上記のように一気に変更されて図6(a)に示されるように推移したとすると、その目標値LTに基づき可変動弁機構14が駆動され、吸気バルブ9の最大リフト量が当該目標値LTに向けて最大速度で近づけられる。その結果、吸気バルブ9の閉弁時期が図6(b)に示されるように吸気下死点前の時期(tC1)から吸気下死点後の時期(tC3)へと速やかに変更され、当該変更過程において吸気バルブ9の閉弁時期が上述した範囲H内に存在する期間Mを極力短くすることができる。従って、その期間Mにてノッキングを発生させないようにすることができ、同ノッキングの抑制のための点火時期遅角に起因してエンジン1の出力増大が遅れるのを抑制することができる。
次に、エンジン1における吸入空気量の制御手順について、吸入空気量制御ルーチンを示す図7のフローチャートを参照して説明する。この吸入空気量制御ルーチンは、電子制御装置26を通じて、例えば所定時間毎の時間割り込みにて実行される。
同ルーチンにおいては、まず、吸気バルブ9の閉弁時期が吸気下死点前にある状態からのエンジン出力要求の増大があったか否かを判断するためのフラグFが「0(増大なし)」であるか否かが判断される(S101)。ここで肯定判定であれば、上記のような出力要求の増大が生じているか否かを判断するためのステップS102,S103の処理が実行される。即ち、ステップS102では、吸気バルブ9の閉弁時期が吸気下死点前の時期、例えば同下死点前10°よりも前の時期であるか否かが判断される。続いて、ステップS103では、アクセル踏込量が増大側に変化したか否かに基づき、エンジン1に対する出力要求が増大したか否かが判断される。
これらステップS102とステップS103とのいずれかの処理で否定判定がなされた場合には、吸気バルブ9の閉弁時期が吸気下死点前にある状態でエンジン1に対する出力要求が増大するという状況ではないことになる。従って、このときには、エンジン1に対する出力要求の大きさ及び実際の吸入空気量に基づき目標値LTを算出し、その目標値LTに基づき可変動弁機構14を駆動制御するという通常の吸入空気量制御が実行される(S110)。
一方、ステップS102とステップS103との両方で肯定判定であれば、吸気バルブ9の閉弁時期が吸気下死点前にある状態でエンジン1に対する出力要求が増大する状況ということになる。従って、このときには、フラグFが「1(増大あり)」に設定され(S104)、吸気バルブ9の閉弁時期が吸気下死点後であって同下死点から離れた時期となるよう目標値LTが設定される(S105)。なお、このように目標値LTを一気に変更したときの値、即ち吸気バルブ9の閉弁時期が吸気下死点から離れた時期となる値としては、その目標値LTに吸気バルブ9の最大リフト量が達したとき、ノッキング発生のおそれのない程度に圧縮比が低くなるような値に設定することが好ましい。例えば、こうした値として、吸気バルブ9の閉弁時期が吸気下死点後30°となるような値を採用することができる。そして、ステップS106では、上記のように設定された目標値LTに向けて最大リフト量が最大速度で近づくよう可変動弁機構14が駆動制御される。
このように可変動弁機構14を駆動制御することで、吸気バルブ9の閉弁時期が吸気下死点前から吸気下死点後へと変化する期間を極力短くして当該期間中にノッキングが発生しないようにすることができ、同ノッキング抑制のための点火時期遅角に起因してエンジン1の出力増大が遅れるのを抑制することができる。しかし、上述したように目標値LTを実際の吸入空気量を加味することなく吸気バルブ9の閉弁時期が吸気下死点後30°の時期となる値に一気に変更し、その目標値LTに向けて最大リフト量を変更すると、エンジン1の吸入空気量が過多になるおそれがある。こうした吸入空気量の過多を抑制するため、続くステップS107では、スロットルバルブ29が全開よりも閉じ側の開度領域にてエンジン1の吸入空気量が必要量となるよう開度調整される。
なお、フラグFが「1(増大あり)」に設定され、目標値LTが一気に変更された後、エンジン回転速度が安定すると(S108:YES)、フラグFが「0(増大なし)」に設定される。このようにフラグFが「0」に設定されると、ステップS102で肯定判定、及び、続くステップS102で否定判定がなされるようになり、通常の吸入空気量制御が行われることとなる(S110)。
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)吸気バルブ9の閉弁時期が吸気下死点前にある状態でエンジン1に対する出力要求が増大したとき、吸気バルブ9の最大リフト量の目標値LTは、実際の吸入空気量を加味することなく、同バルブ9の閉弁時期を吸気下死点後であって同下死点から離れた時期とする値に一気に変更される。この場合、上記目標値LTに基づき可変動弁機構14を駆動制御することで、吸気バルブ9の閉弁時期の吸気下死点前から吸気下死点後への変化を速やかなものとし、当該変化の過程において吸気バルブ9の閉弁時期が吸気下死点付の範囲H内に存在する期間Mを極力短くすることができる。従って、その期間Mにてノッキングを発生させないようにすることができ、同ノッキングの抑制のための点火時期遅角に起因してエンジン1の出力増大が遅れるのを抑制することができる。
(2)上述したように目標値LTを一気に変更し、その目標値LTに対応して吸気バルブ9の最大リフト量を変更すると、エンジン1の吸入空気量が過多になるおそれがある。しかし、上述したように目標値LTを一気に変更したときには、スロットルバルブ29の全開よりも閉側の開度領域での開度調整が行われ、これによりエンジン1の吸入空気量を必要量として、上記吸入空気量の過多が生じないようにすることができる。
なお、上記実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・吸気バルブ9の閉弁時期が吸気下死点前であるか否かの判断として、吸入空気量制御ルーチン(図7)のS102では、吸気バルブ9の閉弁時期が吸気下死点前10°よりも前の時期であるか否かを判断したが、この「吸気下死点前10°」という値を適宜変更してもよい。
・吸気バルブ9の閉弁時期が吸気下死点後であって同下死点から離れた値となるよう目標値LTを一気に変更したときの値として、吸入空気量制御ルーチン(図7)のS105では、吸気バルブ9の閉弁時期が吸気下死点後30°となるような値を採用したが、この「吸気下死点後30°」以外の値となる目標値LTを採用してもよい。
1…エンジン、2…燃焼室、3…吸気通路、4…燃料噴射弁、5…点火プラグ、6…ピストン、7…クランクシャフト、8…排気通路、9…吸気バルブ、10…排気バルブ、11…吸気カムシャフト、11a…吸気カム、12…排気カムシャフト、14…可変動弁機構、15…電動モータ、26…電子制御装置、27…アクセルペダル、28…アクセルポジションセンサ、29…スロットルバルブ、30…スロットルポジションセンサ、31…ノックセンサ、32…エアフローメータ、34…クランクポジションセンサ、35…カムポジションセンサ。

Claims (2)

  1. ノッキング抑制のための点火時期遅角が行われるとともに、吸気バルブの作動角を可変とする可変動弁機構の制御を通じて吸入空気量を調節する内燃機関に適用され、同機関に対する出力要求が増大するときに前記吸気バルブの作動角が増大するよう前記可変動弁機構を制御する内燃機関の制御装置において、
    前記吸気バルブの閉弁時期が吸気下死点前にある状態で内燃機関に対する出力要求が増大して前記吸気バルブの閉弁時期が吸気下死点となる時期を跨いで変更されるときは、前記吸気バルブの閉弁時期が吸気下死点となる時期を跨がないで変更されるときに比べて、その変更速度を大きくする
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記吸気バルブの閉弁時期が吸気下死点前にある状態で内燃機関に対する出力要求が増大して前記吸気バルブの閉弁時期が吸気下死点を跨いで変更されるときは、前記可変動弁機構による前記吸気バルブの作動角の変更速度を最大速度に設定する
    請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
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