JP3292707B2 - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

内燃機関のバルブタイミング制御装置

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JP3292707B2
JP3292707B2 JP14030099A JP14030099A JP3292707B2 JP 3292707 B2 JP3292707 B2 JP 3292707B2 JP 14030099 A JP14030099 A JP 14030099A JP 14030099 A JP14030099 A JP 14030099A JP 3292707 B2 JP3292707 B2 JP 3292707B2
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内燃機関のバル
ブタイミングを制御する内燃機関のバルブタイミング制
御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図12は、特開平6−299876号公
報に記載されたバルブタイミング機構を備える内燃機関
の構成を概念的に示す図である。図12に示すように、
従来のバルブタイミング制御装置を備える内燃機関1
は、エアクリーナ2、エアフローセンサ3、スロットル
バルブ4、スロットルセンサ5、吸気管6、インジェク
タ7、点火プラグ8、排気管9、O2センサ10、三元
触媒11、センサプレート12、クランク角センサ1
3、センサプレート14、カム角センサ15、オイルコ
ントロールバルブ16、ECU17、点火コイル18を
備える。なお、ハウジング21、ロータ22、遅角室2
3および進角室24は、VVTアクチュエータ20を構
成する。
【0003】エアクリーナ2は、吸気管6の入り口に取
り付けられており、内燃機関が吸入する空気を浄化す
る。また、エアフローセンサ3は、エアクリーナ2の下
流側に取り付けられており、内燃機関1の吸気量を検出
する。スロットルバルブ4は、アクセルペダルに連動し
て開閉することにより、吸気量を調節する。スロットル
センサ5は、スロットルバルブ4の開度を検出する。
【0004】このような内燃機関において、運転者のア
クセルペダルの踏み込み量に応じてスロットルバルブ4
が開閉し、インジェクタ7から噴射される燃料と混合さ
れた混合気がシリンダ内に導入される。シリンダ内に混
合気が導入され、点火プラグによって引火されると、爆
発力によりピストンが押し下げられてクランクシャフト
が回転する。クランクシャフトの回転力は、内燃機関の
出力として取り出される。このような内燃機関の運転に
伴い、O2センサ10は、排気ガス内の残存酸素量を検
出する。三元触媒11は、排気ガス内の有害ガスである
THC、CO、NOxを同時に浄化する。
【0005】図13および図14は、VVTアクチュエ
ータの要部を拡大して表す図である。図13に示すVV
T(VVT:Variable Valve Timing)アクチュエータは
吸気側に取り付けられており、ハウジング21、ロータ
22、進角室23および遅角室24を備える。ロータ2
2は、図示しないカムシャフトに軸止されており、ま
た、ハウジング21と一定の位置関係(例えば図13に
示す位置関係)を保つように固定されている。ハウジン
グ21には、図示しないタイミングベルトまたはタイミ
ングチェーン等が掛けられている。このタイミングベル
ト等は、図示しないクランクシャフトにも掛けられてい
る。このような構成において、クランクシャフトが回転
すると、タイミングベルト等を通じてカムシャフトも回
転する。
【0006】また、オイルコントロールバルブ16は、
カムシャフトに取り付けられたVVT(Variable Valve
Timing)アクチュエータ20へ供給する油圧を切り替え
るためのバルブである。従って、内燃機関の吸気バルブ
および排気バルブの開閉タイミング、即ち、バルブタイ
ミングを変化させるためには、ECU17は、オイルコ
ントロールバルブ16を介してVVTアクチュエータ2
0を制御し、遅角室23および進角室24へ供給する潤
滑油の量を調整する。ECU17は、例えば、ハウジン
グ21に対するロータ22の相対位置を図13に示す位
置から、図14に示す位置に変化させることにより、バ
ルブタイミングを変更する。
【0007】図15は、バルブタイミングとバルブオー
バラップとの関係を示す特性図である。ここに、バルブ
オーバラップとは、吸気バルブの開いている時期と排気
バルブの開いている時期の重複をいう。例えば、吸気バ
ルブのバルブタイミングを遅角させるためには、オイル
コントロールバルブ16は、遅角室23にオイルを供給
する。このとき、ロータ22はハウジング21に対して
反時計回りの方向に回転され、吸気バルブのバルブタイ
ミングが遅角し(図15中矢印Aの方向)、バルブオー
バラップが減少する。一方、吸気バルブのバルブタイミ
ングを進角させると(図15中矢印Bの方向)、バルブ
オーバラップは増大する。
【0008】また、吸気バルブのバルブタイミングを最
も遅角させる場合には、ハウジング21を、ロータ22
に接して機械的に停止する位置(図14参照)に固定す
る。この位置においてバルブオーバラップは最小とな
る。以下、吸気バルブのバルブタイミングが当該位置に
ある場合における進角量を最遅角量と称し、この場合に
おける吸気バルブのバルブタイミングは最遅角位置にあ
ると表現する。
【0009】内燃機関のバルブタイミングの制御におい
ては、上述の最遅角量を基準として、VVT機構による
実質的な進角量(以下、VVT制御量と称す)を決定す
る。なお、このようなバルブタイミングの制御は、EC
U17によって行われる。内燃機関に要求される最適な
バルブタイミングは、運転条件によって異なるため、E
CU17は、運転状況に応じて常にバルブタイミングを
制御している。例えば、ECU17のROM内には、ク
ランク角センサ13で検出した機関回転数および充填効
率に基づいて目標進角量を決定するための2次元マップ
が記憶保持されている。
【0010】従って、ECU17は、機関回転数および
充填効率に基づいて2次元マップから求まる目標進角量
と、VVT制御量とを一致させるようにバルブタイミン
グを制御する。このような目標進角量は、最遅角量を基
準とした進角量の偏差として格納されており、VVT制
御量の目標値を表す。従って、目標進角量が零であると
きは、ECU17によって、VVT制御量を零にするよ
うな制御が行われ、バルブタイミングは最遅角側に設定
される。
【0011】次にバルブタイミングの検出装置について
説明する。クランクシャフトおよびカムシャフトには、
それぞれ、センサプレート12およびセンサプレート1
4が軸止されている。これらのセンサプレート12およ
び14の外周には突起が設けられている。また、センサ
プレート12および14の近傍には、これらの外周に対
面するように、クランク角センサ13およびカム角セン
サ15が配設されている。クランク角センサ13および
カム角センサ15は、センサプレート12および14の
回転に伴うクランク角センサ13およびカム角センサ1
5とセンサプレート12および14との間の距離の変化
を磁界の変化として検出するセンサである。従って、ク
ランクシャフトおよびカムシャフトが回転すると、これ
に伴いセンサプレート12および14が回転し、これら
の外周に設けられた突起をクランク角センサ13および
カム角センサ15がそれぞれ検出することにより、クラ
ンク角およびカム角がそれぞれ検出される。
【0012】図16は、従来の内燃機関のバルブタイミ
ング制御装置における処理内容を示すフローチャートで
ある。まず、ステップ1601において、内燃機関1の
冷却水温度に基づき、内燃機関1の暖機運転が完了して
いるか否かを判定する。暖機運転が完了していると判定
した場合には、フローはステップ1602に進行し、バ
ルブオーバラップを通常時の値に設定する。ここに、バ
ルブオーバラップとは、吸気バルブの開いている時期と
排気バルブの開いている時期の重複をいう。
【0013】一方、ステップ1601において、暖機運
転が完了していないと判定された場合には、フローはス
テップ1603に進行し、バルブオーバラップを通常時
より小さくする。このようにして、従来の内燃機関のバ
ルブタイミング制御装置では、暖機運転が完了するまで
はバルブオーバラップを小さく設定し、暖機運転が完了
した後にバルブオーバラップを通常時の値に設定してい
た。
【0014】従来の内燃機関のバルブタイミング制御装
置のように、内燃機関の暖機運転が完了していないと
き、即ち、内燃機関が冷えているときにバルブオーバラ
ップを小さく設定していたのは、内燃機関が冷えている
ときには燃焼状態が安定しないからである。燃焼状態が
不安定な場合にバルブオーバラップを増大させると、内
部EGRの効果により、シリンダ内での排気ガス残留量
が増加し、燃焼温度の低下によって燃焼状態がさらに不
安定になり、失火の発生などを招くおそれがあるため、
一般的に内燃機関が冷えているときにはバルブオーバラ
ップを小さく設定するような制御が行われていた。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような内燃機関では、暖機運転の完了後においても燃焼
状態が不安定になる場合があった。例えば、内燃機関を
始動させる際には、始動性を良好にするために燃料噴射
量を増大させる。このような制御は、暖機運転完了後の
始動時においても行われ、始動直後は始動時の過燃料の
影響により燃焼が不安定になることがあった。そして、
このような場合にバルブオーバラップを通常時の値に制
御すると、内部EGRの増大によって燃焼温度の低下を
招き、燃焼状態がさらに不安定になるため、排気ガスの
清浄度が低下すると共に、燃費の悪化を招く場合がある
という課題があった。
【0016】従って、この発明は、上述のような課題を
解決するためになされたものであり、始動直後の燃焼状
態が不安定な場合に、バルブオーバラップを通常時より
小さくすることにより、排気ガスの清浄度および燃費の
向上を図った内燃機関のバルブタイミング制御装置を提
供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明の内燃機関のバ
ルブタイミング制御装置は、クランク角に対するカム角
を進角または遅角させる可変バルブタイミング手段と、
クランク角に対するカム角の位相差である進角量を演算
する進角量演算手段と、内燃機関の運転状況に基づいて
目標進角量を演算する目標進角量演算手段と、進角量演
算手段によって演算される進角量と、目標進角量演算手
段によって演算される目標進角量とに基づき、可変バル
ブタイミング手段を駆動するためのバルブタイミング制
御量を演算し、該バルブタイミング制御量に基づき可変
バルブタイミング手段を制御するバルブタイミング制御
手段と、内燃機関の始動後の経過期間を計測する期間計
測手段と、内燃機関の始動後に吸気バルブと排気バルブ
とのバルブオーバラップを小さく設定するための所定期
間を設定する期間設定手段とを備え、目標進角量演算手
段は、内燃機関の機関回転数及び充填効率に基づき目標
進角量を設定した第1マップ及び第2マップを有し、期
間計測手段によって所定期間が計測されるまでは、通常
時に目標進角量を演算するために用いる第1マップより
も、目標進角量の小さい領域が広く設定された第2マッ
プを用いて目標進角量を演算することを特徴とする
【0018】また、この発明の他の形態に係る内燃機関
のバルブタイミング制御装置は、クランク角に対するカ
ム角を進角または遅角させる可変バルブタイミング手段
と、クランク角に対するカム角の位相差である進角量を
演算する進角量演算手段と、内燃機関の運転状況に基づ
いて目標進角量を演算する目標進角量演算手段と、進角
量演算手段によって演算される進角量と、目標進角量演
算手段によって演算される目標進角量とに基づき、可変
バルブタイミング手段を駆動するためのバルブタイミン
グ制御量を演算し、該バルブタイミング制御量に基づき
可変バルブタイミング手段を制御するバルブタイミング
制御手段と、内燃機関の始動後の経過期間を計測する期
間計測手段と、内燃機関の始動後に吸気バルブと排気バ
ルブとのバルブオーバラップを小さく設定するための所
定期間を設定する期間設定手段とを備え、目標進角量演
算手段は、内燃機関の機関回転数及び充填効率に基づき
目標進角量を設定した第1マップ及び第2マップを有
し、期間計測手段によって所定期間が計測されるまで
は、目標進角量演算手段は、目標進角量が零に設定され
た第2マップを用いてバルブタイミングの制御を強制的
に禁止することを特徴とする。
【0019】また、前記第2マップにおいて第1マップ
よりも目標進角量を小さく設定する領域は、内燃機関の
燃焼状態が不安定になる運転領域に対応して設定される
ことを特徴とする。
【0020】また、前記目標進角量演算手段は、期間計
測手段によって所定期間が計測されるまでは、通常時に
目標進角量を演算するために用いる第1マップに基づい
て演算される目標進角量に上限を設定することを特徴と
する。
【0021】また、前記所定期間は、内燃機関の始動か
ら燃焼状態が安定するまでに必要な期間に基づいて設定
されることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいず
れかに記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
【0022】また、この発明の他の形態に係る内燃機関
のバルブタイミング制御装置は、前記クランク角に対す
るカム角を進角または遅角させる可変バルブタイミング
手段と、クランク角に対するカム角の位相差である進角
量を演算する進角量演算手段と、内燃機関の運転状況に
基づいて目標進角量を演算する目標進角量演算手段と、
進角量演算手段によって演算される進角量と、目標進角
量演算手段によって演算される目標進角量とに基づき、
可変バルブタイミング手段を駆動するためのバルブタイ
ミング制御量を演算し、該バルブタイミング制御量に基
づき可変バルブタイミング手段を制御するバルブタイミ
ング制御手段と、内燃機関の始動後の経過期間を計測す
る期間計測手段と、内燃機関の始動後に吸気バルブと排
気バルブとのバルブオーバラップを小さく設定するため
の所定期間を設定する期間設定手段とを備え、目標進角
量演算手段は、期間計測手段によって所定期間が計測さ
れるまでは目標進角量を通常時より小さく演算すると共
に、所定期間は、内燃機関の始動時における冷却水の温
度と所定時間との関係に基づくマップを用いて、冷却水
温度に基づく補間参照を行うことにより設定されること
を特徴とする。
【0023】また、この発明の他の形態に係る内燃機関
のバルブタイミング制御装置は、前記クランク角に対す
るカム角を進角または遅角させる可変バルブタイミング
手段と、クランク角に対するカム角の位相差である進角
量を演算する進角量演算手段と、内燃機関の運転状況に
基づいて目標進角量を演算する目標進角量演算手段と、
進角量演算手段によって演算される進角量と、目標進角
量演算手段によって演算される目標進角量とに基づき、
可変バルブタイミング手段を駆動するためのバルブタイ
ミング制御量を演算し、該バルブタイミング制御量に基
づき可変バルブタイミング手段を制御するバルブタイミ
ング制御手段と、内燃機関の始動後の経過期間を計測す
る期間計測手段と、内燃機関の始動後に吸気バルブと排
気バルブとのバルブオーバラップを小さく設定するため
の所定期間を設定する期間設定手段とを備え、期間計測
手段によって所定期間が計測されるまでは、バルブタイ
ミングの制御を強制的に禁止すると共に、所定期間は、
内燃機関の始動時における冷却水の温度と所定時間との
関係に基づくマップを用いて、冷却水温度に基づく補間
参照を行うことにより設定されることを特徴とする。
【0024】また、前記冷却水温度が低いほど、所定期
間は長く設定されることを特徴とする。
【0025】また、前記所定期間は、冷却水の温度の変
わりに吸気温度を用いて作成されたマップを用いて設定
されるように構成されており、所定期間は、前記内燃機
関の始動時における吸気温度に基づいて設定されること
を特徴とする。
【0026】また、前記所定期間は、冷却水の温度のみ
ならず吸気温度にも基づいて作成されたマップを用いて
設定されるように構成されており、所定期間は、前記内
燃機関の始動時における吸気温度に基づいて設定される
ことを特徴とする。
【0027】また、前記吸気温度が低いほど、所定期間
は長く設定されることを特徴とする。
【0028】また、前記所定期間は、冷却水温度が低い
ほど長く、かつ、吸気温度が低いほど長く設定されるこ
とを特徴とする。
【0029】また、前記所定期間は、内燃機関の始動後
の運転条件に基づいて設定されることを特徴とする。
【0030】また、前記バルブオーバラップを通常時よ
り小さく制御している間に、内燃機関の充填効率または
機関回転数が上昇した場合には、所定期間を計測する際
の漸減量を増加させ、早期にバルブオーバラップを通常
時の値にまで増大させることを特徴とする。
【0031】また、前記バルブオーバラップを通常時よ
り小さく制御している間に、内燃機関の充填効率または
機関回転数が上昇した場合には、所定期間をリセットし
て期間計測手段による計測を中止させ、バルブオーバラ
ップを通常時の値にまで増大させることを特徴とする。
【0032】また、前記バルブオーバラップを通常時の
値にまで増大させる際には、バルブオーバラップを除々
に増大させることを特徴とする。
【0033】また、前記期間計測手段は、内燃機関の始
動後の経過期間としての経過時間をカウントするカウン
タ手段であり、目標進角量演算手段は、カウンタ手段に
よって所定時間がカウントされるまでは目標進角量を通
常時より小さく演算することを特徴とする。
【0034】
【0035】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、この発明
の実施の形態1に係る内燃機関のバルブタイミング制御
装置の構成を示す図である。図1において、従来の内燃
機関のバルブタイミング制御装置と同一の構成要素には
同一の符号を付し、その説明を省略する。なお、クラン
ク角センサ13はクランク角検出手段として、カム角セ
ンサ15はカム角検出手段として機能する。ECU25
は、進角量演算手段、目標進角量演算手段、バルブタイ
ミング制御手段、期間計測手段、カウンタ手段および期
間設定手段として機能する。VVTアクチュエータ20
は、可変バルブタイミング手段として機能する。
【0036】エアクリーナ2は、吸気管6の入り口に取
り付けられており、内燃機関が吸入する空気を浄化す
る。また、エアフローセンサ3は、エアクリーナ2の下
流側に取り付けられており、内燃機関1の吸気量を計量
する。スロットルバルブ4は、アクセルペダルに連動し
て開閉することにより吸気量を調節する。スロットルセ
ンサ5は、スロットルバルブ4の開度を検出する。
【0037】このような内燃機関において、運転者がア
クセルペダルの踏み込み量に応じてスロットルバルブ4
が開閉し、インジェクタ7から噴射される燃料と混合さ
れた混合気がシリンダ内に導入される。シリンダ内に混
合気が導入され、点火プラグによって引火されると、爆
発力によりピストンが押し下げられてクランクシャフト
が回転する。クランクシャフトの回転力は、内燃機関の
出力として取り出される。このような内燃機関の運転に
伴い、O2センサ10は、排気ガス内の残存酸素量を検
出する。三元触媒11は、排気ガス内の有害ガスである
THC、CO、NOxを同時に浄化する。
【0038】2次元マップに書き込まれている目標進角
量は、暖機運転が完了しており、かつ燃焼状態が安定し
ている状態において、内燃機関の性能を有効に発揮でき
るように設定されている。従って、内燃機関が冷えてい
るときに、上記2次元マップを用いてバルブタイミング
を制御すると、内燃機関の性能が低下する。また、暖機
運転完了後における燃焼状態の不安定な場合において、
上記2次元マップを用いてバルブタイミングを制御して
も内燃機関の性能は低下するので、遅角制御を行った方
が機関性能は改善される。
【0039】図2は、この発明の実施の形態1に係る内
燃機関のバルブタイミング制御装置の制御処理内容を示
すフローチャートである。図3および図4は、この発明
の実施の形態1における機関回転数と充填効率に基づく
目標進角量のマップを示す図である。このような制御処
理はすべてECU25によって行われるものであり、特
に、図2に示す処理内容は、ECU25内において、所
定時間毎に繰り返し行われる。また、以下では、吸気バ
ルブ側にVVT機構を備える場合について説明する。
【0040】図2に示すように、ステップ201では、
内燃機関が始動中であるか否かを判定する。始動中であ
ると判定された場合には、フローはステップ206に進
行し、バルブオーバラップを通常時より小さく設定する
ための所定時間を設定する。ステップ201における内
燃機関が始動中であるか否かの判定は、例えば、セルモ
ータが作動中であるか否か、または、機関回転数が所定
の回転数よりも上昇していないか否か等に基づいて判定
すればよい。なお、ここに、通常時とは、内燃機関が十
分に暖まっている時をいい、従って、バルブオーバラッ
プの通常時の値とは、通常時において可変制御されるバ
ルブオーバラップの値を指す。
【0041】ステップ201で内燃機関が始動中でない
と判定された場合には、フローはステップ202に進行
し、始動後の経過時間をカウントする。具体的には、ス
テップ206で設定された所定時間をカウントダウンす
る。フローはステップ203に進行し、ステップ202
でカウントダウンした結果カウンタが零になったか否か
を判定することにより、始動開始後に所定時間が経過し
たか否かを判定する。
【0042】ステップ203において、所定時間が経過
していると判定された場合には、フローはステップ20
4に進行し、バルブオーバラップを通常時の値にまで増
大させるべく、吸気バルブ側のバルブタイミングを進角
させる。このようにバルブタイミングを進角させるとき
には、例えば、図3に示すように設定した第1マップと
しての目標進角量マップに基づいて目標進角量の演算を
行い、該目標進角量とVVT制御量とを一致させるよう
に、バルブタイミングの制御を行う。
【0043】一方、ステップ203において、所定時間
が経過していないと判定された場合には、フローはステ
ップ205に進行し、バルブオーバラップが通常時より
小さくなるように、吸気バルブ側のバルブタイミングを
遅角させる。このような場合には、例えば、図4に示す
ように、機関回転数および充填効率によらず目標進角量
を0(degCA)に設定した第2マップとしての目標進角量
マップに基づいて目標進角量の演算を行い、該目標進角
量とVVT制御量とを一致させるように、バルブタイミ
ングの制御を行う。このように、図4に示すような目標
進角量マップを用いてバルブタイミングを制御すれば、
図3に示す目標進角量マップを用いてバルブタイミング
を制御する場合よりも、バルブオーバラップを小さくす
ることができる。
【0044】なお、ステップ206で設定する時間は、
常に一定の時間でもよいが、一般的に、内燃機関の燃焼
状態が不安定となる時間は、始動時の内燃機関の温度に
よって変化する。従って、始動時に内燃機関が冷えてい
るときほど、ステップ206で設定する時間を長くして
もよい。
【0045】図5は、内燃機関の冷却水の温度と所定時
間との関係を例示的に示すマップである。例えば、図5
に示すように、冷却水温度を機関温度として用い、水温
センサ(図示せず)で検出した冷却水温度に対して、ス
テップ206において設定する所定時間をあらかじめE
CU25のROMに記憶しておく。内燃機関の始動時に
は、始動時における水温を用いて、図5に示す値につい
て補間参照を行い、バルブオーバラップを通常時より小
さくすべく吸気バルブ側のバルブタイミングを遅角させ
ておくための所定時間を設定する。図5に示すように、
水温が低い程、所定時間を長く設定してある。
【0046】このように、この発明の実施の形態1によ
れば、始動直後に燃焼状態が不安定な時には、内燃機関
の暖機運転が完了しているか否かに拘わらず、バルブオ
ーバラップが通常時より小さくなるように吸気バルブ側
のバルブタイミングを遅角させるので、始動直後におけ
る排気ガスの清浄度、燃費、ドライバビリティを改善し
た内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供すること
ができる。なお、以上では、吸気バルブ側にVVT機構
を備える場合について説明したが、排気バルブ側にVV
T機構を備える場合や、吸気側および排気側の両側にV
VT機構を備える場合においても、本発明は同様に実施
できるものである。また、実施の形態1では、期間計測
手段としてのカウンタが所定期間としての所定時間をカ
ウントする場合について説明したが、本発明の範囲はこ
れに限定されるものではなく、所定期間として所定点火
回数、機関回転数の所定の積算値などを用いて、内燃機
関の始動後にこれらの所定期間が経過するまでの間に制
御を行っても良い。
【0047】実施の形態2.図6および図7は、この発
明の実施の形態2における機関回転数および充填効率に
基づく目標進角量のマップを示す図である。これらのマ
ップは第2マップとして用いられる。内燃機関の運転条
件によっては、始動直後であっても、燃焼状態が安定し
ていて、バルブオーバラップを通常時の値に設定した方
が運転状態が良くなる場合がある。一般的に、内燃機関
では、機関回転数が低いとき、負荷が小さいとき、また
は、バルブオーバラップを増大させたとき等において燃
焼状態が不安定になりやすい。このような運転状態以外
では、始動直後であっても内燃機関の燃焼状態は安定し
ており、バルブオーバラップを通常時の値に設定しても
問題はなく、むしろ、内燃機関の運転状態を向上させる
ことができる。
【0048】この発明の実施の形態2に係る内燃機関の
バルブタイミング制御装置の処理内容は、基本的に図2
に示す実施の形態1における処理内容と同一である。な
お、実施の形態2に係る制御処理はすべてECU25に
よって行われるものである。実施の形態1における処理
内容では、通常時は図3に示すマップに基づいて目標進
角量を演算し、目標進角量を小さく設定する場合(ステ
ップ205)には、図4に示すように目標進角量が0(d
egCA)のマップを用いていた。しかしながら、実施の形
態2では、常に図6または図7のいずれかに示すような
マップを用いて目標進角量を演算する。
【0049】図6および図7に示すマップでは、図3に
示すマップよりも目標進角量を小さくする領域を設けて
いる。即ち、例えば、図6に示すマップでは、図3にお
ける目標進角量が10(degCA)の領域を削除してあり、
また、図7に示すマップでは、図3における目標進角量
が40(degCA)の領域を削除してある。また、図6また
は図7に示すようなマップを用いる場合に限らず、図3
に示すマップを参照し、目標進角量に上限を設定するこ
とによっても、上述の場合と同様に本発明を実施するこ
とができる。
【0050】従って、この発明の実施の形態2に係る内
燃機関のバルブタイミング制御装置では、ステップ20
5において、図6または図7に示すマップに基づいて補
完演算を行い、目標進角量を演算しているので、実施の
形態1において図3のマップを用いる場合よりも小さ
く、かつ、図4のマップを用いる場合よりも大きく目標
進角量を演算することができる。
【0051】従って、バルブオーバラップを通常時の値
にしても燃焼状態が安定する運転状態においては、必要
以上にバルブオーバラップを小さくすることがないの
で、排気ガスの清浄度、燃費、ドライバビリティを改善
した内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供するこ
とができる。
【0052】実施の形態3.実施の形態2では、ステッ
プ206において設定する時間を冷却水温度に基づいて
決定しているが、例えば冷却水温度が同一の場合であっ
ても雰囲気温度(吸気温)の違いによって燃焼状態は変
化し、燃焼状態が安定するまでの時間も変化する。この
発明の実施の形態3に係る内燃機関のバルブタイミング
制御装置は、吸気温度にも基づいて、目標進角量を演算
することとしたものである。
【0053】図8は、冷却水温度と吸気温度に基づく所
定時間のマップを表す図である。この発明の実施の形態
3に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置の処理内
容は、基本的に図2に示す実施の形態1における処理内
容と同一である。なお、実施の形態3に係る制御処理は
すべてECU25によって行われるものである。実施の
形態1では、図5に示すように、冷却水温度に対して所
定時間のデータを書き込んだテーブルを用いて、ステッ
プ206で設定する時間を求めていたが、実施の形態3
では、雰囲気温度に相当するパラメータとして吸気温度
を用いた図8に示すようなマップに基づいて、ステップ
206における所定時間を設定する。図8に示す所定時
間のデータは、冷却水温度が低い程長く、かつ、吸気温
度が低い程長くなるように設定してある。以上、冷却水
温度および吸気温度にも基づいて目標進角量を演算する
場合について説明したが、吸気温度のみに基づいて目標
進角量を演算してもよく、そのような場合には、吸気温
度が低いほど所定時間を長く設定すればよい。
【0054】このように、この発明の実施の形態3に係
る内燃機関のバルブタイミング制御装置によれば、バル
ブオーバラップを通常時より小さくするための時間を、
冷却水温度および吸気温度という2つのパラメータに基
づいて設定するので、排気ガスの清浄度、燃費、ドライ
バビリティを改善した内燃機関のバルブタイミング制御
装置を提供することができる。
【0055】実施の形態4.この発明の実施の形態4に
係る内燃機関のバルブタイミング制御装置の構成は、基
本的に実施の形態3に係る制御装置と同様であるが、ス
テップ206において設定される所定時間を短縮する機
能を有するものである。なお、このような機能はECU
25に備えられているものである。
【0056】実施の形態3に係る内燃機関のバルブタイ
ミング制御装置では、ステップ206で設定した時間が
経過するまでは、その後の運転状態の変化に拘わらず、
吸気バルブ側のバルブタイミングを進角させて、バルブ
オーバラップを通常時の値にまで増大することを行わな
い。しかし、実際の運転状態では、始動直後において燃
焼状態が不安定な期間は変化するものである。
【0057】図9は、この発明の実施の形態4に係る内
燃機関のバルブタイミング制御装置の動作内容を概略的
に示すタイムチャートである。時点Aから時点Bの間は
内燃機関の始動期間である。この始動期間には、バルブ
オーバラップを小さく設定するための所定時間を設定し
ており、ステップ206の処理を行っている期間に相当
する。
【0058】時点Bから時点Cの間では、ステップ20
6で設定された所定時間に基づきバルブオーバラップを
小さくしている期間であり、図2のステップ205の処
理を行っている期間に相当する。時点Dは、内燃機関の
運転状態が変化した時点であり、例えば、運転者がアク
セルペダルを踏み込み、車両を加速させている状態であ
る。アクセルペダルが踏み込まれると、吸気量が増大
し、充填効率Ceも上昇する。充填効率が上昇するとい
うことは、機関に係る負荷が大きくなることであり、バ
ルブオーバラップを通常時の値にまで増大させた方が燃
焼状態は安定する。
【0059】実施の形態3に係る内燃機関のバルブタイ
ミング制御装置では、時点Dのように、充填効率が上昇
したときに、ステップ206において設定された所定時
間をカウントする際の漸減量を増加させる。漸減量の増
大は、内燃機関の負荷、即ち充填効率が増大するほど漸
減量を増大させ、バルブオーバラップを小さく制御して
いる時間を短くした方がよい。図9に示すように、例え
ば、充填効率の上昇がない場合には、所定時間は破線で
示すように漸減するが、充填効率が上昇した場合には、
実線で示すように漸減させ、単位時間あたりのカウント
数を増大させる。このように、所定時間のカウントにお
ける漸減量を増大させれば、ステップ206において設
定された所定時間を短縮させることができるので、充填
効率が上昇した場合における内燃機関の燃焼状態をより
良好なものとすることができる。
【0060】このように、この発明の実施の形態4に係
る内燃機関のバルブタイミング制御装置は、冷却水温度
と吸気温度に基づいて目標進角量を制御できるので、充
填効率の変動を監視すれば、始動直後の内燃機関におけ
る燃焼状態を良好にすべくバルブオーバラップを小さく
設定する期間を短縮することができ、排気ガスの清浄
度、燃費、ドライバビリティを改善した内燃機関のバル
ブタイミング制御装置を提供することができる。この発
明の実施の形態4では、充填効率の増加による漸減量を
増加によるバルブオーバラップ量を小さくしている期間
を短くするようにしているが、機関回転数を増大させる
ことによって漸減量を増加させ、バルブオーバラップ量
を小さくしている期間を短くしても良い。
【0061】実施の形態5.図10は、この発明の実施
の形態5に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置の
処理内容を概念的に示すタイムチャートである。この発
明の実施の形態5に係る内燃機関のバルブタイミング制
御装置の構成は、基本的に実施の形態4に係る制御装置
と同様であるが、始動直後における内燃機関の燃焼状態
を良好にすべく、バルブオーバラップを通常時より小さ
く設定する期間を調整するものである。なお、このよう
な処理はECU25によって行われるものである。
【0062】図10に示すように、時点Cにおいて充填
効率Ceが上昇すると、ステップ206で設定された所
定時間をリセットする。所定時間がリセットされると、
即座にバルブオーバラップが通常時の値にまで増大され
るので、実施の形態4における制御処理を行う場合より
も、より迅速な対応能力を備え、排気ガスの清浄度、燃
費、ドライバビリティを改善した内燃機関のバルブタイ
ミング制御装置を提供することができる。
【0063】実施の形態6.図11は、この発明の実施
の形態6に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置の
処理内容を概略的に示すタイムチャートである。実施の
形態1から実施の形態5までに係る内燃機関のバルブタ
イミングでは、ステップ206において設定された所定
時間が終了すると、即座にバルブオーバラップが通常時
の値にまで増大されるため、その瞬間において内燃機関
の燃焼状態が急変し、衝撃が発生するおそれがある。こ
の発明の実施の形態6に係る内燃機関のバルブタイミン
グ制御装置は、このような衝撃をなくすための制御処理
を行う機能を備えたものである。なお、このような処理
はECU25によって行われるものである。
【0064】図11に示すように、時点Cにおいて所定
時間のカウントが終了した場合に、実践で示すように、
バルブオーバラップを徐々に増大させる。なお、破線で
示すのは、このような制御を行わない場合におけるバル
ブオーバラップの変化を表す。このように、バルブオー
バラップを除々に増大させる場合には、直線的に変化す
るように設定したり、一次フィルタを設けた処理を行う
等いろいろあるが、衝撃が発生しない方法であれば、い
ずれの方法であっても良い。
【0065】以上、この発明の実施の形態6では、所定
時間が終了した後に、バルブオーバラップを徐々に増大
させて通常時の値に戻すので、急激にバルブタイミング
が増大されることによって生じるトルク変動を抑制し、
よりドライバビリティを改善した内燃機関のバルブタイ
ミング制御装置を提供することができる。
【0066】実施の形態4、5においてもバルブオーバ
ラップを小さく設定する遅角制御が終了すると、進角量
を除々に変化させることはショック低減において有効な
手段であるので、図9、10に示すように同様のことを
行ってもよい。
【0067】以上、吸気側のバルブタイミング可変を例
にして説明したが、排気側のバルブタイミング制御に用
いてもよい。また、この発明はバルブタイミングを可変
する方式を位相可変方式で説明しているが、適用にはそ
の方式を問わない。
【0068】実施の形態7.この発明の実施の形態1か
ら実施の形態6では、バルブオーバラップ量を小さく制
御する場合において、バルブタイミングの制御量を調整
している。この発明の実施の形態7に係る内燃機関のバ
ルブタイミング制御装置は、目標進角量の如何に拘わら
ず、オイルコントロールバルブ16に供給する電流を強
制的に零に設定する機能を備える。このような機能は、
ECU25が担う。
【0069】内燃機関の始動後、カウンタによって所定
時間がカウントされるまで、オイルコントロールバルブ
16に供給する電流を強制的に零に設定すれば、バルブ
タイミングを最遅角位置に制御することができる。この
ような際には、オイルコントロールバルブ16に供給す
る電流を遮断するか、あるいは、供給電流を完全に零に
しなくても、オイルコントロールバルブ16が動作しな
い程度の電流値に設定すればよい。
【0070】このような制御を行えば、内燃機関の始動
後において、図14に示すように、ハウジング21が、
ロータ22に接して機械的に停止する位置に固定され、
VVTアクチュエータ20の遅角室23に潤滑油が充填
されたままの状態を容易に保つことができるので、実施
の形態1ないし6に係る発明と同様の効果を得ることが
できる。
【0071】
【発明の効果】この発明の内燃機関のバルブタイミング
制御装置は、クランク角に対するカム角を進角または遅
角させる可変バルブタイミング手段と、クランク角に対
するカム角の位相差である進角量を演算する進角量演算
手段と、内燃機関の運転状況に基づいて目標進角量を演
算する目標進角量演算手段と、進角量演算手段によって
演算される進角量と、目標進角量演算手段によって演算
される目標進角量とに基づき、可変バルブタイミング手
段を駆動するためのバルブタイミング制御量を演算し、
該バルブタイミング制御量に基づき可変バルブタイミン
グ手段を制御するバルブタイミング制御手段と、内燃機
関の始動後の経過期間を計測する期間計測手段と、内燃
機関の始動後に吸気バルブと排気バルブとのバルブオー
バラップを小さく設定するための所定期間を設定する期
間設定手段とを備え、目標進角量演算手段は、目標進角
量演算手段は、内燃機関の機関回転数及び充填効率に基
づき目標進角量を設定した第1マップ及び第2マップを
有し、期間計測手段によって所定期間が計測されるまで
は、通常時に目標進角量を演算するために用いる第1マ
ップよりも、目標進角量の小さい領域が広く設定された
第2マップを用いて目標進角量を演算することを特徴と
するので、簡単な構成で、始動直後における内燃機関の
バルブオーバラップを確実に小さくすることができ、ド
ライバビリティを改善した内燃機関のバルブタイミング
制御装置を提供することができる。
【0072】また、この発明の他の形態に係る内燃機関
のバルブタイミング制御装置は、クランク角に対するカ
ム角を進角または遅角させる可変バルブタイミング手段
と、クランク角に対するカム角の位相差である進角量を
演算する進角量演算手段と、内燃機関の運転状況に基づ
いて目標進角量を演算する目標進角量演算手段と、進角
量演算手段によって演算される進角量と、目標進角量演
算手段によって演算される目標進角量とに基づき、可変
バルブタイミング手段を駆動するためのバルブタイミン
グ制御量を演算し、該バルブタイミング制御量に基づき
可変バルブタイミング手段を制御するバルブタイミング
制御手段と、内燃機関の始動後の経過期間を計測する期
間計測手段と、内燃機関の始動後に吸気バルブと排気バ
ルブとのバルブオーバラップを小さく設定するための所
定期間を設定する期間設定手段とを備え、目標進角量演
算手段は、内燃機関の機関回転数及び充填効率に基づき
目標進角量を設定した第1マップ及び第2マップを有
し、期間計測手段によって所定期間が計測されるまで
は、目標進角量演算手段は、目標進角量が零に設定され
た第2マップを用いてバルブタイミングの制御を強制的
に禁止することを特徴とするので、簡単な構成で、始動
直後における内燃機関のバルブオーバラップを確実に小
さくすることができ、ドライバビリティを改善した内燃
機関のバルブタイミング制御装置を提供することができ
る。
【0073】また、前記第2マップにおいて第1マップ
よりも目標進角量を小さく設定する領域は、内燃機関の
燃焼状態が不安定になる運転領域に対応して設定される
ことを特徴とするので、簡単な構成で、始動直後におけ
る内燃機関のバルブオーバラップを確実に小さくするこ
とができ、ドライバビリティを改善した内燃機関のバル
ブタイミング制御装置を提供することができる。
【0074】また、前記目標進角量演算手段は、期間計
測手段によって所定期間が計測されるまでは、通常時に
目標進角量を演算するために用いる第1マップに基づい
て演算される目標進角量に上限を設定することを特徴と
するので、簡単な構成で、始動直後における内燃機関の
バルブオーバラップを確実に小さくすることができ、ド
ライバビリティを改善した内燃機関のバルブタイミング
制御装置を提供することができる。
【0075】また、前記所定期間は、内燃機関の始動か
ら燃焼状態が安定するまでに必要な期間に基づいて設定
されることを特徴とするので、始動直後における内燃機
関のバルブオーバラップを確実に小さくすることがで
き、ドライバビリティを改善した内燃機関のバルブタイ
ミング制御装置を提供することができる。
【0076】また、この発明の他の形態に係る内燃機関
のバルブタイミング制御装置は、前記クランク角に対す
るカム角を進角または遅角させる可変バルブタイミング
手段と、クランク角に対するカム角の位相差である進角
量を演算する進角量演算手段と、内燃機関の運転状況に
基づいて目標進角量を演算する目標進角量演算手段と、
進角量演算手段によって演算される進角量と、目標進角
量演算手段によって演算される目標進角量とに基づき、
可変バルブタイミング手段を駆動するためのバルブタイ
ミング制御量を演算し、該バルブタイミング制御量に基
づき可変バルブタイミング手段を制御するバルブタイミ
ング制御手段と、内燃機関の始動後の経過期間を計測す
る期間計測手段と、内燃機関の始動後に吸気バルブと排
気バルブとのバルブオーバラップを小さく設定するため
の所定期間を設定する期間設定手段とを備え、目標進角
量演算手段は、期間計測手段によって所定期間が計測さ
れるまでは目標進角量を通常時より小さく演算すると共
に、所定期間は、内燃機関の始動時における冷却水の温
度と所定時間との関係に基づくマップを用いて、冷却水
温度に基づく補間参照を行うことにより設定されること
を特徴とするので、始動直後における内燃機関のバルブ
オーバラップを確実に小さくすることができ、ドライバ
ビリティを改善した内燃機関のバルブタイミング制御装
置を提供することができる。
【0077】また、この発明の他の形態に係る内燃機関
のバルブタイミング制御装置は、前記クランク角に対す
るカム角を進角または遅角させる可変バルブタイミング
手段と、クランク角に対するカム角の位相差である進角
量を演算する進角量演算手段と、内燃機関の運転状況に
基づいて目標進角量を演算する目標進角量演算手段と、
進角量演算手段によって演算される進角量と、目標進角
量演算手段によって演算される目標進角量とに基づき、
可変バルブタイミング手段を駆動するためのバルブタイ
ミング制御量を演算し、該バルブタイミング制御量に基
づき可変バルブタイミング手段を制御するバルブタイミ
ング制御手段と、内燃機関の始動後の経過期間を計測す
る期間計測手段と、内燃機関の始動後に吸気バルブと排
気バルブとのバルブオーバラップを小さく設定するため
の所定期間を設定する期間設定手段とを備え、期間計測
手段によって所定期間が計測されるまでは、バルブタイ
ミングの制御を強制的に禁止すると共に、所定期間は、
内燃機関の始動時における冷却水の温度と所定時間との
関係に基づくマップを用いて、冷却水温度に基づく補間
参照を行うことにより設定されることを特徴とするの
で、始動直後における内燃機関のバルブオーバラップを
確実に小さくすることができ、ドライバビリティを改善
した内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供するこ
とができる。
【0078】また、前記冷却水温度が低いほど、所定期
間は長く設定されることを特徴とするので、様々な状況
下において、始動直後における内燃機関のバルブオーバ
ラップを確実に小さくすることができ、ドライバビリテ
ィを改善した内燃機関のバルブタイミング制御装置を提
供することができる。
【0079】また、前記所定期間は、冷却水の温度の変
わりに吸気温度を用いて作成されたマップを用いて設定
されるように構成されており、所定期間は、内燃機関の
始動時における吸気温度に基づいて設定されることを特
徴とするので、様々な状況下において、始動直後におけ
る内燃機関のバルブオーバラップを確実に小さくするこ
とができ、ドライバビリティを改善した内燃機関のバル
ブタイミング制御装置を提供することができる。
【0080】また、前記所定期間は、冷却水の温度のみ
ならず吸気温度にも基づいて作成されたマップを用いて
設定されるように構成されており、所定期間は、内燃機
関の始動時における吸気温度に基づいて設定されること
を特徴とするので、様々な状況下において、始動直後に
おける内燃機関のバルブオーバラップを確実に小さくす
ることができ、ドライバビリティを改善した内燃機関の
バルブタイミング制御装置を提供することができる。
【0081】また、前記吸気温度が低いほど、所定期間
は長く設定されることを特徴とするので、様々な状況下
において、始動直後における内燃機関のバルブオーバラ
ップを確実に小さくすることができ、ドライバビリティ
を改善した内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供
することができる。
【0082】また、前記所定期間は、冷却水温度が低い
ほど長く、かつ、吸気温度が低いほど長く設定されるこ
とを特徴とするので、様々な状況下において、始動直後
における内燃機関のバルブオーバラップを確実に小さく
することができ、ドライバビリティを改善した内燃機関
のバルブタイミング制御装置を提供することができる。
【0083】また、前記所定期間は、内燃機関の始動後
の運転条件に基づいて設定されることを特徴とするの
で、様々な状況下において、始動直後における内燃機関
のバルブオーバラップを確実に小さくすることができ、
ドライバビリティを改善した内燃機関のバルブタイミン
グ制御装置を提供することができる。
【0084】また、前記バルブオーバラップを通常時よ
り小さく制御している間に、内燃機関の充填効率または
機関回転数が上昇した場合には、所定期間を計測する際
の漸減量を増加させ、早期にバルブオーバラップを通常
時の値にまで増大させることを特徴とするので、運転状
況に応じて、ドライバビリティを改善した内燃機関のバ
ルブタイミング制御装置を提供することができる。
【0085】また、前記バルブオーバラップを通常時よ
り小さく制御している間に、内燃機関の充填効率または
機関回転数が上昇した場合には、所定期間をリセットし
て期間計測手段による計測を中止させ、バルブオーバラ
ップを通常時の値にまで増大させることを特徴とするの
で、運転状況に応じて、ドライバビリティを改善した内
燃機関のバルブタイミング制御装置を提供することがで
きる。
【0086】また、前記バルブオーバラップを通常時の
値にまで増大させる際には、バルブオーバラップを除々
に増大させることを特徴とするので、ドライバビリティ
を改善した内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供
することができる。
【0087】また、前記期間計測手段は、内燃機関の始
動後の経過期間としての経過時間をカウントするカウン
タ手段であり、目標進角量演算手段は、カウンタ手段に
よって所定時間がカウントされるまでは目標進角量を通
常時より小さく演算することを特徴とするので、始動直
後における排気ガスの清浄度、燃費、ドライバビリティ
を改善した内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供
することができる。
【0088】
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る内燃機関のバ
ルブタイミング制御装置の構成を示す図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係る内燃機関のバ
ルブタイミング制御装置の制御処理内容を示すフローチ
ャートである。
【図3】 この発明の実施の形態2における機関回転数
と充填効率に基づく目標進角量のマップを示す図であ
る。
【図4】 この発明の実施の形態2における機関回転数
と充填効率に基づく目標進角量のマップを示す図であ
る。
【図5】 内燃機関の冷却水の温度と所定時間との関係
を例示的に示すマップである。
【図6】 この発明の実施の形態2における機関回転数
および充填効率に基づく目標進角量のマップを示す図で
ある。
【図7】 この発明の実施の形態2における機関回転数
および充填効率に基づく目標進角量のマップを示す図で
ある。
【図8】 冷却水温度と吸気温度に基づく所定時間のマ
ップを表す図である。
【図9】 この発明の実施の形態4に係る内燃機関のバ
ルブタイミング制御装置の動作内容を概略的に示すタイ
ムチャートである。
【図10】 この発明の実施の形態5に係る内燃機関の
バルブタイミング制御装置の処理内容を概念的に示すタ
イムチャートである。
【図11】 この発明の実施の形態6に係る内燃機関の
バルブタイミング制御装置の処理内容を概略的に示すタ
イムチャートである。
【図12】 特開平6−299876号公報に記載され
たバルブタイミング機構を備える内燃機関の構成を概念
的に示す図である。
【図13】 VVTアクチュエータの要部を拡大して表
す図である。
【図14】 VVTアクチュエータの要部を拡大して表
す図である。
【図15】 バルブタイミングとバルブオーバラップと
の関係を示す特性図である。
【図16】 従来の内燃機関のバルブタイミング制御装
置における処理内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
13 クランク角センサ(クランク角検出手段)、15
カム角センサ(カム角検出手段)、20 VVTアク
チュエータ(可変バルブタイミング手段)、25 EC
U (進角量演算手段、目標進角量演算手段、バルブタ
イミング制御手段、期間計測手段、カウンタ手段、期間
設定手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大内 裕史 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平11−36905(JP,A) 特開 平10−176557(JP,A) 特開 平11−324741(JP,A) 特開 平11−141363(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 13/02 F01L 1/34 F01L 13/00

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランク角に対するカム角を進角または
    遅角させる可変バルブタイミング手段と、 クランク角に対するカム角の位相差である進角量を演算
    する進角量演算手段と、 内燃機関の運転状況に基づいて目標進角量を演算する目
    標進角量演算手段と、 前記進角量演算手段によって演算される進角量と、前記
    目標進角量演算手段によって演算される目標進角量とに
    基づき、前記可変バルブタイミング手段を駆動するため
    のバルブタイミング制御量を演算し、該バルブタイミン
    グ制御量に基づき前記可変バルブタイミング手段を制御
    するバルブタイミング制御手段と、 内燃機関の始動後の経過期間を計測する期間計測手段
    内燃機関の始動後に吸気バルブと排気バルブとのバルブ
    オーバラップを小さく設定するための前記所定期間を設
    定する期間設定手段と を備え、前記目標進角量演算手段は、内燃機関の機関回
    転数及び充填効率に基づき目標進角量を設定した第1マ
    ップ及び第2マップを有し、前記期間計測手段によって
    所定期間が計測されるまでは、通常時に目標進角量を演
    算するために用いる前記第1マップよりも、目標進角量
    の小さい領域が広く設定された前記第2マップを用いて
    目標進角量を演算することを特徴とする内燃機関のバル
    ブタイミング制御装置。
  2. 【請求項2】 クランク角に対するカム角を進角または
    遅角させる可変バルブタイミング手段と、 クランク角に対するカム角の位相差である進角量を演算
    する進角量演算手段と、 内燃機関の運転状況に基づいて目標進角量を演算する目
    標進角量演算手段と、 前記進角量演算手段によって演算される進角量と、前記
    目標進角量演算手段によって演算される目標進角量とに
    基づき、前記可変バルブタイミング手段を駆動するため
    のバルブタイミング制御量を演算し、該バルブタイミン
    グ制御量に基づき前記可変バルブタイミング手段を制御
    するバルブタイミング制御手段と、 内燃機関の始動後の経過期間を計測する期間計測手段
    内燃機関の始動後に吸気バルブと排気バルブとのバルブ
    オーバラップを小さく設定するための前記所定期間を設
    定する期間設定手段と を備え、前記目標進角量演算手段
    は、内燃機関の機関回転数及び充填効率に基づき目標進
    角量を設定した第1マップ及び第2マップを有し、前記
    期間計測手段によって所定期間が計測されるまでは、前
    記目標進角量演算手段は、通常時に目標進角量を演算す
    るために用いる前記第1マップとは異なり目標進角量が
    零に設定された前記第2マップを用いてバルブタイミン
    グの制御を強制的に禁止することを特徴とする内燃機関
    のバルブタイミング制御装置。
  3. 【請求項3】 前記第2マップにおいて前記第1マップ
    よりも目標進角量を小さく設定する領域は、内燃機関の
    燃焼状態が不安定になる運転領域に対応して設定される
    ことを特徴とする請求項4に記載の内燃機関のバルブタ
    イミング制御装置。
  4. 【請求項4】 前記目標進角量演算手段は、前記期間計
    測手段によって前記所定期間が計測されるまでは、通常
    時に目標進角量を演算するために用いる第1マップに基
    づいて演算される目標進角量に上限を設定することを特
    徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の内
    燃機関のバルブタイミング制御装置。
  5. 【請求項5】 前記所定期間は、内燃機関の始動から燃
    焼状態が安定するまでに必要な期間に基づいて設定され
    ることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか
    に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  6. 【請求項6】 クランク角に対するカム角を進角または
    遅角させる可変バルブタイミング手段と、 クランク角に対するカム角の位相差である進角量を演算
    する進角量演算手段と、 内燃機関の運転状況に基づいて目標進角量を演算する目
    標進角量演算手段と、 前記進角量演算手段によって演算される進角量と、前記
    目標進角量演算手段によって演算される目標進角量とに
    基づき、前記可変バルブタイミング手段を駆動するため
    のバルブタイミング制御量を演算し、該バルブタイミン
    グ制御量に基づき前記可変バルブタイミング手段を制御
    するバルブタイミング制御手段と、 内燃機関の始動後の経過期間を計測する期間計測手段
    と、 内燃機関の始動後に吸気バルブと排気バルブとのバルブ
    オーバラップを小さく設定するための前記所定期間を設
    定する期間設定手段とを備え、前記目標進角量演算手段
    は、前記期間計測手段によって所定期間が計測されるま
    では目標進角量を通常時より小さく演算すると共に、前
    記所定期間は、前記内燃機関の始動時における冷却水の
    温度と所定時間との関係に基づくマップを用いて、前記
    冷却水温度に基づく補間参照を行うことにより設定され
    ることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装
    置。
  7. 【請求項7】 クランク角に対するカム角を進角または
    遅角させる可変バルブタイミング手段と、 クランク角に対するカム角の位相差である進角量を演算
    する進角量演算手段と、 内燃機関の運転状況に基づいて目標進角量を演算する目
    標進角量演算手段と、 前記進角量演算手段によって演算される進角量と、前記
    目標進角量演算手段によって演算される目標進角量とに
    基づき、前記可変バルブタイミング手段を駆動するため
    のバルブタイミング制御量を演算し、該バルブタイミン
    グ制御量に基づき前記可変バルブタイミング手段を制御
    するバルブタイミング制御手段と、 内燃機関の始動後の経過期間を計測する期間計測手段
    と、 内燃機関の始動後に吸気バルブと排気バルブとのバルブ
    オーバラップを小さく設定するための前記所定期間を設
    定する期間設定手段とを備え、前記期間計測手段によっ
    て所定期間が計測されるまでは、バルブタイミングの制
    御を強制的に禁止すると共に、前記所定期間は、前記内
    燃機関の始動時における冷却水の温度と所定時間との関
    係に基づくマップを用いて、前記冷却水温度に基づく補
    間参照を行うことにより設定されることを特徴とする内
    燃機関のバルブタイミング制御装置。
  8. 【請求項8】 前記冷却水温度が低いほど、前記所定期
    間は長く設定されることを特徴とする請求項6または請
    求項7に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  9. 【請求項9】 前記所定期間は、前記冷却水の温度の変
    わりに吸気温度を用いて作成されたマップを用いて設定
    されるように構成されており、前記所定期間 は、前記内
    燃機関の始動時における吸気温度に基づいて設定される
    ことを特徴とする請求項6または請求項7記載の内燃機
    関のバルブタイミング制御装置。
  10. 【請求項10】 前記所定期間は、前記冷却水の温度の
    みならず吸気温度にも基づいて作成されたマップを用い
    て設定されるように構成されており、前記所定期間は、
    前記内燃機関の始動時における吸気温度に基づいて設定
    されることを特徴とする請求項6または請求項7記載の
    内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  11. 【請求項11】 前記吸気温度が低いほど、前記所定期
    間は長く設定されることを特徴とする請求項9または請
    求項10に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装
    置。
  12. 【請求項12】 前記所定期間は、冷却水温度が低いほ
    ど長く、かつ、吸気温度が低いほど長く設定されること
    を特徴とする請求項10に記載の内燃機関のバルブタイ
    ミング制御装置。
  13. 【請求項13】 前記所定期間は、前記内燃機関の始動
    後の運転条件に基づいて設定されることを特徴とする請
    求項1ないし請求項12のいずれかに記載の内燃機関の
    バルブタイミング制御装置。
  14. 【請求項14】 バルブオーバラップを通常時より小さ
    く制御している間に、内燃機関の充填効率または機関回
    転数が上昇した場合には、前記所定期間を計測する際の
    漸減量を増加させ、早期にバルブオーバラップを通常時
    の値にまで増大させることを特徴とする請求項1ないし
    請求項13のいずれかに記載の内燃機関のバルブタイミ
    ング制御装置。
  15. 【請求項15】 バルブオーバラップを通常時より小さ
    く制御している間に、内燃機関の充填効率または機関回
    転数が上昇した場合には、前記所定期間をリセットして
    前記期間計測手段による計測を中止させ、バルブオーバ
    ラップを通常時の値にまで増大させることを特徴とする
    請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の内燃機関
    のバルブタイミング制御装置。
  16. 【請求項16】 バルブオーバラップを通常時の値にま
    で増大させる際には、バルブオーバラップを除々に増大
    させることを特徴とする請求項14または請求項15に
    記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  17. 【請求項17】 前記期間計測手段は、内燃機関の始動
    後の経過期間としての経過時間をカウントするカウンタ
    手段であり、前記目標進角量演算手段は、前記カウンタ
    手段によって所定時間がカウントされるまでは目標進角
    量を通常時より小さく演算することを特徴とする請求項
    1ないし請求項16のいずれかに記載の内燃機関のバル
    ブタイミング制御装置。
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