JP2004149734A - 印刷インキ用バインダーおよび印刷インキ組成物 - Google Patents

印刷インキ用バインダーおよび印刷インキ組成物 Download PDF

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JP2004149734A JP2002319363A JP2002319363A JP2004149734A JP 2004149734 A JP2004149734 A JP 2004149734A JP 2002319363 A JP2002319363 A JP 2002319363A JP 2002319363 A JP2002319363 A JP 2002319363A JP 2004149734 A JP2004149734 A JP 2004149734A
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Toshiyuki Ozu
俊之 小津
Masanori Kobayashi
正典 小林
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Abstract

【課題】PET、NY、特にPE、PPなどの各種プラスチックフィルムに対して優れた接着性を示し、しかも非塩素系樹脂からなる印刷インキ用バインダー及び当該バインダーを含有してなる印刷インキ組成物を提供すること。
【解決手段】高分子ジオール、ジイソシアネート化合物および必要に応じて鎖伸長剤を反応させて得られるポリウレタン樹脂を主成分とする印刷インキ用バインダーにおいて、当該ポリウレタン樹脂が分子中に一般式:[−(CH−CR(OR))−](式中、Rは水素またはメチル基を表し、Rはメチル基、エチル基、イソブチル基から選ばれるいずれか1種を表す)で表される単位の繰返し構造を有することを特徴とする印刷インキ用バインダー、および当該印刷インキ用バインダーを含有してなる印刷インキ組成物を用いる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は印刷インキ用バインダー及び当該バインダーを使用してなる印刷インキ組成物に関する。本発明に係る印刷インキ用バインダーはポリエチレン(以下PEと略す)、ポリプロピレン(以下PPと略す)、ポリエステル(以下PETと略す)、ナイロン(以下NYと略す)等の各種プラスチックに使用される印刷インキ、塗料などの各種コーティング剤のバインダーとして好適に使用できる。
【0002】
【従来の技術】
包装材料としてのプラスチックフィルムは包装内容物の複雑化・包装技術の高度化に伴い、PET、NY、PE、PP等の各種のものが内容物に適合する形で適宜選択、使用されている。これに伴い、プラスチックフィルムの印刷インキ用バインダーの樹脂は適用するフィルムの特性に合致するものが個々に設計されるようになってきており、なかでも柔軟性と強度を併せもつポリウレタン樹脂はプラスチックフィルムに対して優れた接着性を示すことから、広く賞用されている。
【0003】
しかし、従来のポリウレタン樹脂を用いた印刷インキ用バインダーはPETフィルムやNYフィルムに対して優れた接着力を示すものの、PEフィルムやPPフィルムに対する接着力は十分とは言い難い。そこで、PEフィルムやPPフィルムに対する接着力を補うことを目的として、ポリウレタン樹脂に塩素化ポリオレフィン樹脂を混合したもの、またはポリウレタン樹脂と塩素化ポリオレフィンとを反応させたものをバインダーとして使用することが考えられる(例えば、特許文献1を参照)。しかし、かかるバインダーは塩素を含有するので環境問題への気運が高まる今日の要求に沿うものではなく、また、保存容器が腐食する等、取り扱い面での不便があった。
【0004】
【特許文献1】
特開昭64−85226号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、PET、NY、特にPE、PPなどの各種プラスチックフィルムに対して優れた接着性を示し、しかも非塩素系樹脂からなる印刷インキ用バインダー及び当該バインダーを含有してなる印刷インキ組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記従来技術の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の高分子ジオールを必須構成要件とするポリウレタン樹脂を用いた印刷インキ用バインダーによれば、前記従来技術の課題を悉く解決しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち本発明は、高分子ジオール、ジイソシアネート化合物および必要に応じて鎖伸長剤を反応させて得られるポリウレタン樹脂を主成分とする印刷インキ用バインダーにおいて、当該ポリウレタン樹脂が分子中に一般式:[−(CH−CR(OR))−](式中、Rは水素またはメチル基を表し、Rはメチル基、エチル基、イソブチル基から選ばれるいずれか1種を表す)で表される単位の繰返し構造を有することを特徴とする印刷インキ用バインダー、および当該印刷インキ用バインダーを含有してなる印刷インキ組成物に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に係る印刷インキ用バインダーは、ポリウレタン樹脂として前記式で表される単位の繰返し構造を有するものを用いた点に特徴があり、当該ポリウレタン樹脂を必須成分とすることで印刷インキのプラスチックフィルム、特にPP、PE等のポリオレフィンフィルムに対する接着性を向上させることができる。以下、当該ポリウレタン樹脂を構成する高分子ジオール、ジイソシアネート化合物、および必要に応じて用いる鎖伸長剤の各成分について説明する。
【0009】
高分子ジオールとしては、分子中に前記一般式:[−(CH−CR(OR))−]で表される単位の繰返し構造(繰り返し数10〜150程度)を有するポリアルキルビニルエーテルジオール(以下、「ポリビニルエーテルジオール」という)をその一部または全部として使用する。かかるポリビニルエーテルジオールは実質的に線状構造を有するものであり、分子内に前記一般式で表される構造を有し、かつ末端に水酸基を有するものであれば特に制限なく用いることができ、このものは例えばビニルエーテルのリビングカチオン重合により製造することができる(例えば、繊維工業研究協会報告平成6年4月第4巻第32項〜41項参照)。なお、市販品としては前記一般式のRが水素、Rがエチル基のものが入手容易であり、例えばポリエチルビニルエーテルジオール(商品名「TOE−2000H」、協和発酵工業(株)製)が知られている。
【0010】
なお、本発明の目的を達成する上では、高分子ジオール全量のうち少なくとも5重量%以上、好ましくは10重量%以上となるポリビニルエーテルジオールを用いるとよい。使用量が5重量%より少ないと、得られるポリウレタン樹脂を印刷インキ用バインダーに供しても印刷インキのPEやPP等のポリオレフィンフィルムに対する接着性は十分でない。
【0011】
前記ポリビニルエーテルジオールと併用する他の高分子ジオールとしては、本発明のポリウレタンの性能を逸脱しないものであれば、各種公知のポリオールを特に制限なく使用できる。例えば、酸化エチレン、酸化プロピレン、テトラヒドロフラン等の重合体または共重合体等のポリエーテルポリオール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、オクタンジオール、1,4−ブチンジオール、ジプロピレングリコール等の飽和もしくは不飽和の各種公知の低分子グリコール類またはn−ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル等のアルキルグリシジルエーテル類、バーサティック酸グリシジルエステル等のモノカルボン酸グリシジルエステル類と、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、しゅう酸、マロン酸、グルタル酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、スベリン酸等の二塩基酸またはこれらに対応する酸無水物やダイマー酸などを脱水縮合せしめて得られるポリエステルポリオール類;環状エステル化合物を開環重合して得られるポリエステルポリオール類;その他ポリカーボネートポリオール類、ポリブタジエングリコール類、ビスフェノールAにエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドを付加して得られたグリコール類等の一般にポリウレタン樹脂の製造に用いられる各種公知の高分子ジオールがあげられる。以上例示した他の高分子ポリオールは、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0012】
なお、前記他の高分子ジオールがグリコール類と二塩基酸とから得られるポリオールである場合には、該グリコール類のうち5モル%まではグリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、ソルビトール、ペンタエリスリトール等のポリオールに置換することができる。
【0013】
高分子ジオールの数平均分子量は、得られるポリウレタン樹脂の乾燥性、耐ブロッキング性、後述する溶剤への溶解性などを考慮して適宜決定されるが、通常は700〜10,000程度、好ましくは1,000〜6,000の範囲内とされる。数平均分子量が700未満になると、印刷インキ塗膜の溶剤への溶解性が低下し、これに伴い印刷適性が低下する傾向にある。また10,000を越えると印刷インキ塗膜の乾燥性や耐ブロッキング性が低下する傾向がある。
【0014】
ジイソシアネート化合物としては芳香族、脂肪族または脂環族の各種公知のジイソシアネート類を使用することができる。たとえば、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4′−ジベンジルイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネートやダイマー酸のカルボキシル基をイソシアネート基に転化したダイマージイソシアネート等がその代表例としてあげられ、これらは単独使用もしくは2種以上を併用することができる。ジイソシアネート化合物の使用量は、高分子ジオール中のイソシアネート基と反応する活性水素基の量を考慮して決定され、(ジイソシアネート化合物のイソシアネート基の当量)/(高分子ジオールの活性水素基の当量)が通常0.8〜3.5程度の範囲とするのが好ましい。
【0015】
なお、ポリウレタン樹脂を高分子量化する目的から、以下に示す各種公知の鎖伸長剤を用いてもよい。鎖伸長剤としては、たとえば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジアミンなどがあげられる。その他、2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン等の分子内に水酸基を有するジアミン類および前記したポリエステルジオールの項で説明した低分子グリコールやダイマー酸のカルボキシル基をアミノ基に転化したダイマージアミン等もその代表例としてあげられ、これらは単独で使用、または2種以上を組み合わせて使用することもできる。さらには本発明のポリウレタン樹脂の構成成分として、必要に応じて鎖長停止剤を使用することもできる。鎖長停止剤としては、たとえば、ジ−n−ブチルアミン等のジアルキルアミン類やエタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類が使用でき、これらは単独で、または2種以上を組み合わせて使用することもできる。なお、鎖伸長剤および必要に応じて鎖長停止剤(以下鎖伸長剤等とする)を用いる場合は、鎖伸長剤等の量は、(ジイソシアネート化合物のイソシアネート基の当量)/(高分子ジオールおよび鎖伸長剤等の活性水素基の合計当量)が通常0.8〜1.2程度となる範囲で決定される。
【0016】
次に、本発明に係るポリウレタン樹脂の製造方法について説明する。ポリウレタン樹脂の製造するには各種公知の製法に従えばよく、例えば、高分子ポリオール、ジイソシアネート化合物および必要に応じて鎖伸長剤等を適当な溶媒中で一度に反応させる一段法や、前記した高分子ジオールとジイソシアネート化合物をイソシアネート基が過剰となる条件で反応させて末端にイソシアネート基を有するプレポリマーを調製し、次いでこれを適当な溶媒中で前記鎖伸長剤等と反応させる二段法が採用できる。なお、二段法による場合には、プレポリマー末端に存在する遊離のイソシアネート基の当量を1とした場合に、かかるイソシアネート基と反応しうる前記鎖伸長剤等に含有される活性水素の合計当量を0.5〜1.3当量程度とするのがよい。0.5未満の場合は本発明に係る印刷インキ用バインダーを用いたインキの塗膜の乾燥性、耐ブロッキング性、強度が低下する傾向にあり、一方1.3より大きい場合は未反応の鎖伸長剤等が塗膜に残存する可能性があるので、好ましくない。また、二段法を採用する場合において、プレポリマーと鎖伸長剤等とを反応させる手段は特に限定されず、例えばプレポリマー中に鎖伸長剤等を添加する方法、鎖伸長剤等の溶液にプレポリマーを添加する方法、プレポリマーおよび鎖伸長剤等を一つの反応容器に仕込み、内容物を一気に混合・反応する方法などいずれの方法も採用しうる。なお、上記方法で得られたポリウレタン樹脂の分子量を調整する目的から、当該ポリウレタン樹脂に再度ジイソシアネート化合物や鎖伸長剤等を添加してもよい。
【0017】
また、ポリウレタン樹脂を製造する際には各種公知のインキ用溶剤を使用してもよく、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール等のアルコール系溶剤; アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤を単独または混合して使用できる。
【0018】
こうして得られたポリウレタン樹脂の数平均分子量は、印刷インキの粘度、乾燥性、耐ブロッキング性、皮膜強度、耐油性等を考慮して適宜に決定されるが、通常、5,000〜100,000程度の範囲である。
【0019】
本発明に係る印刷インキ用バインダーは、前記ポリウレタン樹脂の樹脂溶液を用いたものであり、その固形分濃度は印刷時の作業性等を考慮して適宜決定すればよく、通常は15〜60重量%程度である。また、その粘度は50〜100,000mPa・s/25℃程度の範囲に調整するのが実用上好適である。なお、そのまま用いて各種基材のコーティング剤としても好適に使用できる。
【0020】
また、本発明に係る印刷インキ組成物は、前記印刷インキ用バインダーと着色剤、各種インキ用溶剤、さらに必要に応じて流動性および表面皮膜を改良するための界面活性剤、ワックス、その他添加剤を適宜配合し、ボールミル、アトライター、サンドミル等の通常のインキ製造装置を用いて混練することにより得られる。なお、印刷インキ組成物中のポリウレタン樹脂の量は、その樹脂固形分が3〜20重量%程度となるように調整されるのが好ましい。また、本発明に係る印刷インキ組成物にはその性能を逸脱しない範囲において、プラスチックフィルムへの接着性と向上させる等の目的から、本発明以外の各種公知のポリウレタン樹脂、硝化綿、エチレン/酢酸ビニル共重合体等の樹脂を併用してもよい。
【0021】
【発明の効果】
本発明に係る印刷インキ用バインダーは、前記で特定した繰り返し構造を有するポリウレタン樹脂を主成分とするので、当該バインダーを用いた印刷インキ組成物は、各種プラスチックフィルム、特にPE、PP等のポリオレフィンフィルムに対して優れた接着力を示す。また、非塩素系樹脂であるため環境への負荷が少なく、取り扱いも容易である。また当該バインダーは塗料、コーティング剤や接着剤などの原料としても使用可能である。
【0022】
【実施例】
以下に製造例、実施例および比較例をあげて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。尚、部および%は重量基準である。
【0023】
製造例1
攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を備えた丸底フラスコに、数平均分子量1,800のポリエチルビニルエーテルジオール(商品名「TOE−2000H」、協和醗酵工業(株)製)200部と数平均分子量2,000のポリ(3−メチル−1,5−ペンチレンアジペート)グリコール(商品名「クラポールP2010」、(株)クラレ製)800部、およびイソホロンジイソシアネート227部を仕込み、窒素気流下に100℃で6時間反応させ遊離イソシアネート価3.48%のプレポリマーとなし、これにメチルエチルケトン526部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とした。次いで、イソホロンジアミン77.9部、ジ−n−ブチルアミン13.6部、メチルエチルケトン1,525部及びイソプロピルアルコール1,054部からなる混合物に当該ウレタンプレポリマーの均一溶液1,752部を添加し、50℃で3時間反応させた。こうして得られたポリウレタン樹脂溶液は、樹脂固形分濃度が30%、粘度が400mPa・s/25℃、数平均分子量は23,000(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算値、以下同様)であった。
【0024】
製造例2
攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を備えた丸底フラスコに、数平均分子量1,800のポリエチルビニルエーテル(商品名「TOE−2000H」、協和醗酵工業(株)製)400部と数平均分子量2,000のポリ(3−メチル−1,5−ペンチレンアジペート)グリコール600部とイソホロンジイソシアネート232部を仕込み、窒素気流下に100℃で6時間反応させ遊離イソシアネート価3.56%のプレポリマーとなし、これにメチルエチルケトン528部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とした。次いで、イソホロンジアミン79.7部、ジ−n−ブチルアミン13.7部、メチルエチルケトン1,533部及びイソプロピルアルコール1,031部からなる混合物に当該ウレタンプレポリマーの均一溶液1,759部を添加し、50℃で3時間反応させた。こうして得られたポリウレタン樹脂溶液は、樹脂固形分濃度が30%、粘度が230mPa・s/25℃、数平均分子量は22,000であった。
【0025】
製造例3
攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を備えた丸底フラスコに、数平均分子量1,800のポリエチルビニルアルコール(商品名「TOE−2000H」、協和発酵工業(株)製)600部と数平均分子量2,000のポリ(3−メチル−1,5−ペンチレンアジペート)グリコール400部とイソホロンジイソシアネート237部を仕込み、窒素気流下に100℃で6時間反応させ遊離イソシアネート価3.63%のプレポリマーとなし、これにメチルエチルケトン530部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とした。次いで、イソホロンジアミン81.6部、ジ−n−ブチルアミン13.8部、メチルエチルケトン1,542部及びイソプロピルアルコール1,036部からなる混合物に当該ウレタンプレポリマーの均一溶液1,767部を添加し、50℃で3時間反応させた。こうして得られたポリウレタン樹脂溶液は、樹脂固形分濃度が30%、粘度が150mPa・s/25℃、数平均分子量は23,000であった。
【0026】
製造例4
攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を備えた丸底フラスコに、数平均分子量1,800のポリエチルビニルエーテル(商品名「TOE−2000H」、協和発酵工業(株)製)1,000部とイソホロンジイソシアネート247部を仕込み、窒素気流下に100℃で6時間反応させ遊離イソシアネート価3.74%のプレポリマーとなし、これにメチルエチルケトン534部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とした。次いで、イソホロンジアミン86.8部、ジ−n−ブチルアミン11.6部、メチルエチルケトン1,558部及びイソプロピルアルコール1,046部からなる混合物の存在下に上記ウレタンプレポリマー溶液1,781部を添加し、50℃で3時間反応させた。こうして得られたポリウレタン樹脂溶液は、樹脂固形分濃度が30%、粘度が100mPa・s/25℃、数平均分子量は22,000であった。
【0027】
製造例5
攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を備えた丸底フラスコに、数平均分子量1,800のポリエチルビニルエーテル(商品名「TOE−2000H」、協和発酵工業(株)製)400部と数平均分子量2,000のポリ(3−メチル−1,5−ペンチレンアジペート)グリコール600部とイソホロンジイソシアネート232部を仕込み、窒素気流下に100℃で6時間反応させた。これにメチルエチルケトン1,991部、1,4ブタンジオール43.7部を添加し70℃で3時間反応させ、更にイソプロピルアルコール1,000部を添加した。こうして得られたポリウレタン樹脂溶液は、樹脂固形分濃度が30%、粘度が100mPa
・s/25℃、数平均分子量は30,000であった。
【0028】
比較製造例1
攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管を備えた丸底フラスコに、数平均分子量2,000のポリ(3−メチル−1,5−ペンチレンアジペート)グリコール1,000部とイソホロンジイソシアネート222部を仕込み、窒素気流下に100℃で6時間反応させ遊離イソシアネート価3.44%のプレポリマーとなし、これにメチルエチルケトン523部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とした。次いで、イソホロンジアミン73.8部、ジ−n−ブチルアミン16.9部、メチルエチルケトン1,518部及びイソプロピルアルコール1,020部からなる混合物の存在下に上記ウレタンプレポリマー溶液1,745部を添加し、50℃で3時間反応させた。こうして得られたポリウレタン樹脂溶液は、樹脂固形分濃度が30%、粘度が600mPa・s/25℃、数平均分子量は21,000であった。
【0029】
(印刷インキの調製例1)
チタン白(ルチル型)30部、トルエン10部、メチルエチルケトン10部、イソプロピルアルコール10部、製造例1〜5および比較製造例1で得られたポリウレタン樹脂溶液を40部、それぞれペイントシェイカーで練肉して白色印刷インキを調製した。製造例1〜5および比較製造例1で得られたポリウレタン樹脂を用いた印刷インキを、それぞれ実施例1〜5および比較例1とする。
【0030】
(印刷インキの調製例2)
調製例1において、ポリウレタン樹脂溶液として比較製造例1で得られたポリウレタン樹脂溶液32部を用い、さらに塩素化ポリプロピレン(商品名「スーパークロン813A」,日本製紙(株)製,を30%にトルエンで希釈した溶液)を8部使用した他は、調製例1と同様にして白色印刷インキを調製した。これを比較例2とする。
【0031】
上記調整例1および2で得られた各白色印刷インキを、版深30μmのグラビア版を備えた簡易グラビア印刷機を用いて、厚さ15μmのコロナ放電処理OPPの放電処理面、厚さ11μmのコロナ放電処理PETの片面、および厚さ15μmのコロナ放電処理NYの放電処理面にそれぞれ印刷し、印刷物を40〜50℃で乾燥した。
【0032】
接着性:上記印刷物を1日大気中に放置後、印刷面に粘着テープを貼り付け、これを垂直方向に急速に引き剥した後に残存するインキ皮膜の外観を以下の基準で観察評価した。評価結果を表1に示す。
◎:全く剥れなかった。
〇:インキ皮膜の80%以上がフィルムに残った。
△:インキ皮膜の50〜80%以上がフィルムに残った。
×:インキ皮膜の50%以下がフィルムに残った。
【0033】
再溶解性:上記白色印刷インキを、バーコーダーNo.4を用いてガラス板上に展色した後に乾燥させ、次いでトルエン/メチルエチルケトン/イソプロピルアルコール=1/1/1(重量比)からなる混合溶剤に浸漬し、インキ塗膜の溶解具合を以下の基準にて目視評価した。評価結果を表1に示す。
○:インキ塗膜がすぐに溶解を始めた。
△:インキ塗膜が徐々に溶解した。
×:インキ塗膜がほとんど溶解しなかった。
【0034】
保存容器の腐食:上記白色印刷インキを石油缶に入れ、室温にて3ヶ月間保存した後、容器内部の腐食状態の有無を確認した。評価結果を表1に示す。
【表1】
Figure 2004149734

Claims (5)

  1. 高分子ジオール、ジイソシアネート化合物および必要に応じて鎖伸長剤を反応させて得られるポリウレタン樹脂を主成分とする印刷インキ用バインダーにおいて、当該ポリウレタン樹脂が、分子中に一般式:
    [−(CH−CR(OR))−]
    (式中、Rは水素またはメチル基を表し、Rはメチル基、エチル基、イソブチル基から選ばれるいずれか1種を表す)で表される単位の繰返し構造を有することを特徴とする印刷インキ用バインダー。
  2. 高分子ジオールが、分子内に前記一般式で表される単位の繰返し構造を有する水酸基末端のポリアルキルビニルエーテルジオールを含有するものであることを特徴とする請求項1記載の印刷インキ用バインダー。
  3. 前記一般式中、Rが水素、Rがエチル基である請求項1または2記載の印刷インキ用バインダー。
  4. 前記鎖伸長剤が1級または2級アミノ基含有化合物である請求項1〜3のいずれかに記載の印刷インキ用バインダー。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の印刷インキ用バインダーを含有してなる印刷インキ組成物。
JP2002319363A 2002-11-01 2002-11-01 印刷インキ用バインダーおよび印刷インキ組成物 Pending JP2004149734A (ja)

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